JP4626736B2 - 環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料および液晶表示基板材料 - Google Patents

環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料および液晶表示基板材料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルコキシシリル基もしくはアリロキシシリル基を有する環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料に関する。さらに詳しくは、優れた光学透明性、耐熱性、接着性を持ち、架橋が可能で耐溶剤性の優れた光学材料およびそれを用いた液晶表示基板材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、軽量化、小型・高密度化の要求に伴い、従来無機ガラスが用いられていた光学部品、液晶表示素子部品の分野で光学透明な樹脂への代替化が進んでいる。しかし、光学透明性以外に耐熱性、耐吸湿性、耐液晶性、寸法安定性、接着・密着性などにおいて、樹脂材料のさらなる改良が求められている。
【0003】
これまで、透明性の優れた材料として、下記の環状オレフィン化合物の開環重合体の水素化物や付加重合体が提案されている。
(1)テトラシクロドデセン系化合物やノルボルネン系化合物の開環重合体の水素化物(特開昭60−26024号公報、特許第3050196号、特開平1−132625号公報、特開平1−132626号公報、 特開平5−214079号公報など)
(2)エチレンとノルボルネン系化合物またはテトラシクロドデセン系化合物の付加共重合体〔特開昭61−292601号公報、Makromol.Chem.Macromol.Symp.Vol. 47, 83 (1991)など〕
(3)ノルボルネン系化合物の付加重合体(特開平4−63807号公報、特開平8−198919号公報、特表平9−508649号公報、特表平11−505880号公報など)
(4)アルコキシシリル基を含有するノルボルネン系化合物の付加(共)重合体〔A. D. Hennisら, Am. Chem. Soc. Polymer Preprints Vol. 40(2), 782(1999)、特開平7−196736号公報、国際特許公開WO98/20394号公報(EP特許公開906588号公報)など〕
【0004】
しかし、上記(1)、(2)の重合体は、そのガラス転移温度が200℃以下であることが多く、耐熱性の点で不充分である。そこで、開環重合体の不飽和結合にヒドロシリル化によって、アルコキシシリル基を導入し、水素化を行う方法が提案されている(特開平5−214079号公報)が、水素化を完全に行うことは困難で、高温下で酸素が存在すると重合体が着色・劣化することがしばしばある。
また、(3)の重合体は、耐熱性はあるがアルコキシシリル基を含まないため、架橋が困難であり、耐溶剤・耐薬品性に劣る。
【0005】
さらに、(4)の重合体は、A. D.Hennisらの報告では、エトキシシリル基を含むノルボルネンの単一重合体および、その製法について記載されているが、その共重合体については言及してない。また、シリカなどの無機物の分散効果についても言及してない。特開平7−196736号公報では、請求項への記載はあるが、なんら具体的に例示されてないし、その効果についても言及されてない。米国特許第5912313号明細書および国際特許公開WO98/20394号公報では、アルコキシシリル基を含むノルボルネン系共重合体およびその共重合体と酸発生の光開始剤からなる組成物が提案されているが、架橋体の効果の記載がなく、配線基盤の耐熱・透明性があるコーティング剤、絶縁剤を目的としているに過ぎない。上記特開平5−214079号公報では、ノルボルネン系モノマーの付加型ポリマーについてのヒドロシリル化、それに続く、水素化により反応性ケイ素基含有ノルボルネン系ポリマーが記載されている。しかし、実施例はない。このような付加重合体は煩雑な工程を経て得られ、後述する本発明の共重合体と構造単位が異なる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の問題に鑑みなされたもので、優れた耐熱性、透明性および接着・密着性を有し、架橋された耐溶剤性のある環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料および無機化合物との複合化された光学透明材料で液晶表示基板用に好適な材料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記一般式(1)で示される繰り返し単位(a)と下記一般式(2)で示される繰り返し単位(b)を含み、ガラス転移温度が220〜400℃であり、トルエン可溶分が10重量%以下である環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料に関する。
【0008】
【化3】
Figure 0004626736
【0009】
〔式(1)中、A1 〜A4 はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基、ハロゲン原子、ハロゲン化炭化水素基、または−(CH2 k Xで表される極性基を示す。ここで、Xは−C(O)OR1 、−OC(O)R2 であり、R1 、R2 は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基およびこれらのハロゲン置換基、kは0〜3の整数を示す。また、A1 〜A4 には、A1 とA2 またはA3 とA4 で形成されるビニリデニル基、A1 とA2 、A1 とAまたはA3 とA4 、A2 とA4 で形成されるイミド基も含まれる。lは0または1の整数である。〕
【0010】
【化4】
Figure 0004626736
【0011】
〔式(2)中、B1 〜B4 はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、および−(CR4 5 n Si(OR3 m 6 (3-m) 、−(CR4 5 )Si(R7 8 )OSi(OR3 m 6 (3-m) 、−C(O)O(CH2 n Si(OR3 m 6 (3-m) で表されるアルコキシシリル基もしくはアリロキシシリル基またはこれらの加水分解・縮合残基を示し、B1 〜B4 の少なくとも一つは、アルコキシシリル基もしくはアリロキシシリル基またはこれらの加水分解・縮合残基を含む。なお、B1 〜B4 の内の2つから−CHSi(OR3 m 6 (3-m) −CH2 CH2 −基が形成されていてもよい。ここでR3 は1〜10のアルキル基またはアリール基を示し、R4 〜R8 はそれぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜20の炭化水素基を示す。mは0〜3の整数、nは0〜5の整数、rは0または1である。〕
上記繰り返し単位(a)は、炭素数3〜8のアルキル基で置換されたノルボルネンを構造単位として有する繰り返し単位(a)を1〜50モル%含むことが好ましい。
また、上記繰り返し単位(a)は、置換基A1 〜A4 の少なくとも一つがエステル基またはイミド基を含む繰り返し単位(a)を、0.1〜20モル%含むことが好ましい。
さらに、上記環状オレフィン共重合体は、上記一般式(1)で示される繰り返し単位(a)を70〜99.9モル%、上記一般式(2)で示される繰り返し単位(b)を0.1〜30モル%〔(a)+(b)=100モル%〕含むことが好ましい。
さらに、上記光学透明材料は、上記環状オレフィン系共重合体に、Al、Sn、Zn、Ca、Ba、Ti、Sc、Ga、Yb、Sm、Nd、Sb、Y、およびCeの群から選ばれた少なくとも1種の金属の化合物を架橋触媒として用いて得られたものであってもよい。
さらに、上記光学透明材料は、上記環状オレフィン系共重合体に、有機カルボン酸、有機リン酸、有機スルホン酸、アンモニア、1〜3級のアミン化合物および第4級アンモニウムヒドロキシド化合物の群から選ばれた少なくとも1種の化合物を架橋触媒として用いて得られたものであってもよい。
さらに、上記光学透明材料は、Si、Al、Ti、およびZrの群から選ばれた少なくとも1種の金属の酸化物と複合化されたものでもよい。
さらに、上記光学透明材料は、80℃で測定される線膨張率が70ppm/℃(70×10-6/℃)未満であることが好ましい。
さらに、上記光学透明材料は、フィルムまたはシート形状であってもよい。
次に、本発明は、上記環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料を用いた液晶表示基板材料に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の環状オレフィン系共重合体は、上記一般式(1)に示す繰り返し単位(a)および上記一般式(2)に示す繰り返し単位(b)を含む環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料である。
【0013】
ここで、上記繰り返し単位(a)は、上記一般式(1)に示される2,3付加構造単位が挙げられるが、繰り返し単位(a)には、下記一般式(3)に示す2,7付加構造単位が、少量含まれていてもよい。
【0014】
【化5】
Figure 0004626736
【0015】
〔式(3)中、A1 〜A4 およびlはそれぞれ上記一般式(1)に示すものと同一である。〕
【0016】
以下、本発明の環状オレフィン系共重合体について、さらに具体的に説明する。
本発明の共重合体に用いられる繰り返し単位(a)は下記一般式(4)に示す環状オレフィン(以下、「特定の環状オレフィン(1)」という。)の付加重合により形成することができる。
【0017】
【化6】
Figure 0004626736
【0018】
〔式(4)中、A1 〜A4 およびlはそれぞれ上記一般式(1)に示すものと同一である。〕
【0019】
このような特定の環状オレフィン(1)の具体例としては、
2−ノルボルネン、
5−メチル−2−ノルボルネン、
5−エチル−2−ノルボルネン、
5−プロピル−2−ノルボルネン、
5−ブチル−2−ノルボルネン、
5−ペンチル−2−ノルボルネン、
5−ヘキシル−2−ノルボルネン、
5−ヘプチル−2−ノルボルネン、
5−オクチル−2−ノルボルネン、
5−デシル−2−ノルボルネン、
5−ドデシル−2−ノルボルネン、
5,6−ジメチル−2−ノルボルネン、
5−メチル,5−エチル−2−ノルボルネン、
5−フェニル−2−ノルボルネン、
5−ビニル−2−ノルボルネン、
5−アリル−2−ノルボルネン、
5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、
5−エチリデン−2−ノルボルネン、
5−シクロヘキシル−2−ノルボルネン、
5−フロロ−2−ノルボルネン、
5−クロロ−2−ノルボルネン、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸エチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸ブチル、
2−メチル,5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、
2−メチル,5−ノルボルネン−2−カルボン酸エチル、
2−メチル,5−ノルボルネン−2−カルボン酸プロピル、
2−メチル,5−ノルボルネン−2−カルボン酸ブチル、
2−メチル,5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリフロロエチル、
2−メチル,5−ノルボルネン−2−イル酢酸エチル、
5−ノルボルネン−2−スピロ−N−フェニルスクシンイミド
5−ノルボルネン−2−スピロ−N−シクロヘキシルスクシンイミド
5−ノルボルネン−2−スピロ−N−メチルスクシンイミド
5−ノルボルネン−2,3−N−フェニルジカルボキシイミド
5−ノルボルネン−2,3−N−シクロヘキシルジカルボキシイミド
アクリル酸2−メチル−5−ノルボルネン、
メタクリル酸2−メチル−5−ノルボルネン、
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジメチル、
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジエチル、
3−トリシクロ〔4.3.0.12,5 〕デセン、
3,7−トリシクロ〔4.3.0.12,5 〕デカジエン(ジシクロペンタジエン)
3−テトラシクロ〔4.4.0.12,5 .17,10〕ドデセン、
8−メチル,3−テトラシクロ〔4.4.0.12,5 7,10〕ドデセン、
8−メチル,8−メトキシカルボニル,3−テトラシクロ〔4.4.0.12,5 7,10〕ドデセン、
8−メチル,8−エトキシカルボニル,3−テトラシクロ〔4.4.0.12,5 7,10〕ドデセン、
などを挙げることができる。
【0020】
上記繰り返し単位(a)を形成する上記一般式(4)に示す化合物は1種単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0021】
上記繰り返し単位(a)中の、炭素数3〜10、好ましくは3〜8のアルキル基で置換されたノルボルネンを構造単位として有する繰り返し単位(a)の配合量は、好ましくは1〜50モル%、さらに好ましくは5〜50モル%、特に好ましくは10〜30モル%である。上記範囲内であると、本発明の共重合体から得られるフィルム、シートが柔軟性のあるものとなり、それらの形成が容易となる。1モル%未満であるとフィルムが割れやすくなり、一方、50モル%を超えると耐熱性が低下する。
上記炭素数3〜10のアルキル基で置換されたノルボルネンを構造単位として有する繰り返し単位(a)は、上記特定の環状オレフィン(1)のうち、炭素数3〜10のアルキル基で置換されたノルボルネンの付加重合により形成することができる。
【0022】
上記繰り返し単位(a)中の、置換基A1 〜A4 の少なくとも一つがエステル基またはイミド基を含む繰り返し単位(a)の配合量は、好ましくは0.1〜20モル%、さらに好ましくは1〜17モル%、特に好ましくは5〜15モル%である。上記範囲内であると、接着性・密着性がよく、さらにシリカなどの酸化物の分散性がよい透明なフィルム、シートが得られる。0.1モル%未満であると接着性、密着性がよく、シリカなどの金属酸化物の分散性がよいフィルム、シートが得にくくなる。一方、20モル%を超えるとフィルム、シートが吸湿性の高いものとなる。
また、繰り返し単位(a)が不飽和基を含まない方が、さらに共重合体の耐熱性の点で好ましいものとなる。
上記置換基A1 〜A4 の少なくとも一つがエステル基またはイミド基を含む繰り返し単位(a)は、上記特定の環状オレフィン(1)のうち、置換基A1 〜A4 の少なくとも一つがエステル基またはイミド基を含む環状オレフィンの付加重合により形成することができる。
【0023】
上記繰り返し単位(a)の全繰り返し単位中の割合は、好ましくは70〜99.9モル%、さらに好ましくは80〜99.5モル%、特に好ましくは90〜98モル%含む。70モル%未満であると、重合体が加水分解しやすく、フィルム、シートの形成が困難となる。一方、99.9モル%を超えると、架橋体を得ることが困難であったり、シリカなどの酸化物のミクロな分散ができず、透明なフィルム、シートを得ることが困難となる。
【0024】
上記一般式(2)に示す繰り返し単位(b)は
(イ)下記一般式(5)に示す環状オレフィン(以下、「特定の環状オレフィン(2)」という。)を上記一般式(4)の特定の環状オレフィン(1)と付加共重合することにより、形成される。
(ロ)また、他の方法として、5−トリクロロシリル−2−ノルボルネン、5−ジクロロメチルシリル−2−ノルボルネン、5−ジクロロエチルシリル−2−ノルボルネン、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリクロロシリルプロピル、2−メチル,5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリクロロシリルプロピル、などのトリクロロシリル基、ジクロロアルキルシリル基を有する特定の環状オレフィン(3)と特定の環状オレフィン(1)とを付加共重合した後、(ロ−1)得られた共重合体中のトリクロロシリル基またはジクロロアルキルシリル基とアルカリ金属のアルコキシドまたはアルカリ金属のアリロキシドと反応させることにより、また他の方法として(ロ−2)アミン化合物の存在下、アルコールまたはフェノール類と反応させることにより、形成される。
【0025】
【化7】
Figure 0004626736
【0026】
〔式(5)中、B1 〜B4 およびm、n、rは上記一般式(2)に示すものと同一である。〕
【0027】
このような特定の環状オレフィン(2)の具体例としては
5−トリメトキシシリル−2−ノルボルネン、
5−ジメトキシ,クロロシリル−2−ノルボルネン、
5−メトキシ,クロロ,メチルシリル−2−ノルボルネン、
5−ジメトキシ,クロロシリル−2−ノルボルネン、
5−メトキシ,ヒドリド,メチルシリル−2−ノルボルネン、
5−ジメトキシ,ヒドリドシリル−2−ノルボルネン、
5−メトキシジメチルシリル−2−ノルボルネン、
5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン、
5−ジエトキシ,クロロシリル−2−ノルボルネン、
5−エトキシ,クロロ,メチルシリル−2−ノルボルネン、
5−ジエトキシ,ヒドリドシリル−2−ノルボルネン、
5−エトキシジメチルシリル−2−ノルボルネン、
5−エトキシジエチルシリル−2−ノルボルネン、
5−プロポキシジメチルシリル−2−ノルボルネン、
5−トリフェノキシシリル−2−ノルボルネン、
5−ジフェノキシメチルシリル−2−ノルボルネン、
5−トリメトキシシリルメチル−2−ノルボルネン、
5−(2−トリメトキシシリル)エチル−2−ノルボルネン、
5−(2−ジメトキシ,クロロシリル)エチル−2−ノルボルネン、
5−(1−トリメトキシシリル)エチル−2−ノルボルネン、
5−(2−トリメトキシシリル)プロピル−2−ノルボルネン、
5−(1−トリメトキシシリル)プロピル−2−ノルボルネン、
5−トリエトキシシリルエチル−2−ノルボルネン、
5−ジメトキシメチルシリルメチル−2−ノルボルネン、
5−トリメトキシプロピルシリル−2−ノルボルネン、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリメトキシシリルプロピル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリエトキシシリルプロピル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸ジメトキシ,メチルシリルプロピル、
2−メチル,5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリメトキシシリルプロピル、
2−メチル,5−ノルボルネン−2−カルボン酸ジメトキシ,メチルプロピル、
2−メチル,5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリエトキシシリルプロピル、
などが挙げられる。
【0028】
また、本発明の環状オレフィン系共重合体中に繰り返し単位(b)が、適度な割合で含まれ、架橋することにより、寸法安定性と耐液晶性が改良された光学透明なフィルムおよびシートを得ることができる。
上記繰り返し単位(b)の全繰り返し単位中の割合は、好ましくは0.1〜30モル%、さらに好ましくは0.5〜20モル%、特に好ましくは2〜10モル%である。その含有量が0.1モル%未満では架橋が不充分となる。一方、30モル%を超えると、環状オレフィン系共重合体中に過剰に存在するアルコキシシリル基もしくはアリロキシシリル基またはこれらの加水分解・縮合残基により、共重合体が加水分解しやすく、保存安定性が悪いものとなり、フィルム成形時、表面がべたついたり、過剰な架橋が起こり、成形品表面が滑らかなものとならない。
また、本発明の環状オレフィン系共重合体は、トルエン可溶分が10重量%以下となる程度に架橋されていることが必要である。トルエン可溶分が10重量%を超えると、寸法安定性と、耐液晶性が改良されない。
【0029】
本発明の特定の環状オレフィン(1)と環状オレフィン(2)または環状オレフィン(3)との共重合方法は、下記の方法によって行われる。
重合触媒としては、通常、周期律表8族のNi、Pd、Coなどのカチオン錯体またはカチオン錯体を形成する触媒が用いられる。代表的なものとして、
〔Pd(CH3 CN)4 〕〔BF4 2
〔Pd(PhCN)4 〕〔SbF6 〕、
ジ−μ−クロロ−ビス(6−メトキシビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)Pd(以下、「I」と略す。)、
Iとメチルアルモキサン(以下、MAOと略す)、
IとAgSbF6
IとAgBF4
〔(η3−アリール)PdCl〕2 とAgSbF6
〔(η3−アリール)PdCl〕2 とAgBF4
〔(η3−クロチル)Pd(シクロオクタジエン)〕〔PF6 〕、
〔(1,5−シクロオクタジエン)Pd(CH3 )(Cl)〕とPPh3 とNaB〔3,5−(CF3 2 6 3 4
〔(η3−クロチル)Ni(シクロオクタジエン)〕〔B((CF3 2 6 4 4 〕、
〔NiBr(NPMe3 )〕4 とMAO、
Ni(オクトエート)2 とMAO、
Ni(オクトエート)2 とB(C65 3 とAlEt3
Ni(オクトエート)2 とHSbF6 の反応物とBF3 ・Et2 OとAlEt3
Ni(オクトエート)2 とHSbF6 の反応物とBF3 ・Et2 OとAlEt3 の反応物、
Ni(オクトエート)2 とHSbF6 の反応物とAlEt2 F、
Ni(オクトエート)2 とHSbF6 の反応物とAlEtF2
Ni(ナフトエート)2 とHSbF6 の反応物とBF3 ・Et2 OとAlBu3
Ni(ナフトエート)2 とHSbF6 の反応物とB(C65 3 とAlEt3 の反応物、
Ni(オクトエート)2 とPh3 C・B(C65 3 とAlEt3
Toluene・Ni(C65 2
Xylene・Ni(C65 2
Mesitylene・Ni(C65 2
Co(ネオデカノエート)とMAO、
などが挙げられる。
【0030】
溶媒としては、シクロヘキサン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、などの脂環式炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、トルエン、ベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコール、ジメチルエーテル、ニトロメタン、N−メチルピロリドン、ピリジン、N、 N′−ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルフォルムアミド、アセトアミドなどの極性溶媒などから選ばれた溶媒が用いられる。
【0031】
重合の方法として、窒素またはアルゴン雰囲気下で、反応容器に溶媒と環状オレフィンからなるモノマーと分子量調節剤を仕込み、−20℃から100℃の範囲の温度に重合系を設定する。次に上記触媒成分を添加して、−20℃から100℃の範囲で重合を行う。溶媒/モノマーの重量比は、1〜20の範囲で行われる。分子量の調節は、重合触媒の量とα−オレフィン、水素、ジフェニルジヒドロシランなどの分子量調節剤の添加量、共重合体への転化率および重合温度によって、目的とする分子量に調節される。重合の停止は水、アルコール、有機酸、炭酸ガスなどにより行われる。共重合体溶液にマレイン酸、フマル酸、シュウ酸から選ばれた酸の水/アルコール混合物を添加して、触媒残さを共重合体溶液から分離・除去する。共重合体は共重合体溶液をメタノール、エタノール、イソプロパノールなどから選ばれたアルコール中に入れて、凝固し、減圧乾燥することにより得られる。この工程で、共重合体溶液に残存する未反応モノマーも除去される。
【0032】
本発明の環状オレフィン系共重合体は、適度の割合の繰り返し単位(b)にアルコキシ基またはアリロキシル基を含むため、下記(1)〜(2)の架橋(加水分解・縮合反応)触媒を使用して、環状オレフィン系共重合体の架橋反応を行い、本発明の環状オレフィン系共重合体を架橋させることにより、耐液晶性と寸法安定性が改良された光学透明材料を得ることができる。
(1)アルミニウム(Al)化合物、スズ(Sn)化合物、亜鉛(Zn)化合物、カルシウム(Ca)化合物、バリウム(Ba)化合物、チタン(Ti)化合物、スカンジウム(Sc)化合物、ランタニド化合物(Ga、Yb、Sm、Ndなど)、アンチモン(Sb)化合物、イットリウム(Y)化合物、セリウム(Ce)化合物など。
具体的には、アルミニウム化合物として、ジイソプロポキシエチルアセトアセテートアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリブトキシアルミニウム、ジイソブチルメトキシアルミニウムの加水分解物;スズ化合物としては、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレート、ジブチルスズフマレート、ジブチルスズマレート;亜鉛化合物として、酢酸亜鉛、オクタン酸亜鉛;カルシウム化合物として、酢酸カルシウム、オクタン酸カルシウム;バリウム化合物として、酢酸バリウム、オクタン酸バリウム;チタン化合物として、チタンテトラブトキシド、チタンテトライソプロポキシド、およびこれらの加水分解物;スカンジウム化合物として、スカンジウムトリイソプロポキシド;ランタニド化合物として、Ga、Yb、Sm、Ndなどのイソプロポキシド化合物やブトキシド化合物;アンチモン化合物として、酢酸アンチモン、アンチモンエチレングリコキシド;イットリウム化合物として、イットリウムトリイソプロポキシド、イットリウムトリス〔アルミニウムテトライソプロポキシド〕;セリウム化合物として、トリイソプロポキシセリウム、三塩化セリウムなどが挙げられる。
【0033】
(2)有機カルボン酸、有機リン酸、有機スルホン酸などの有機酸、アンモニア、1〜3級のアミン化合物、および第4級アンモニウムヒドロキシド化合物。
具体的には、有機カルボン酸として、ギ酸、シュウ酸、酢酸、ヘキサン酸、オクタン酸、乳酸、ステアリン酸、オレイン酸、マレイン酸、フマル酸など;有機リン酸として、ジオクチルリン酸エステル、ジブチルリン酸エステル、ラウロキシポリエチレングリコールのモノまたはジ一リン酸エステル、ジブチル一リン酸、ブチル二リン酸、ジオクチル一リン酸など;有機スルホン酸として、ドデシルベンゼンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸などが挙げられる。また、1〜3級のアミン化合物として、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、オクチルアミン、エチレンジアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ピリジン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、シクロヘキシルアミン;第4級アンモニウムヒドロキシド化合物として、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシドなどが挙げられる。
【0034】
上記(1)および(2)の架橋触媒は、共重合体100重量部に対して、通常、0.001〜1.0重量部、好ましくは0.005重量部〜0.5重量部、さらに好ましくは0.01〜0.1重量部である。
上記(1)、(2)の方法の架橋条件は、温度に関しては、通常、0〜300℃、好ましくは40〜250℃、さらに好ましくは70〜220℃である。また、時間に関しては、触媒の種類、量、反応温度により異なり、好ましくは10分〜3日、さらに好ましくは30分から2日である。
【0035】
共重合体に上記触媒を添加する際に使用される溶媒としては、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、メチルテトラヒドロフランなどの環状エーテルなどの群から選ばれた少なくとも1種の溶媒、またはこれら溶媒と、共重合体が析出しない程度に、アルコール、エーテル、エステル、アミン、アミド、ケトン、脂肪族炭化水素、ハロゲン化炭化水素などの群から選ばれた少なくとも1種の溶媒が混合された混合溶媒が挙げられる。
上記溶媒中で、共重合体に上記触媒を添加し、キャストできる粘度となるまで架橋し、さらに、フィルム、シートに加工・成形したのち、必要に応じて、加熱して二次架橋をすることができる。
【0036】
また、上記共重合体は、過酸化物、イオウ、ジスルフィド、ポリスルフィド化合物、ジオキシム化合物、テトラスルフィド、などを含むシランカップリング剤などの架橋剤を共重合体100重量部に対して、0.05〜5重量部添加し、架橋体に変換することもでき、直接、光、電子線により架橋体に変換することもできる。
【0037】
本発明の環状オレフィン系共重合体の分子量は、o−ジクロロベンゼンを溶媒とするゲル・パーミエションクロマトグラムで測定されるポリスチレン換算で、好ましくは数平均分子量が5,000〜1,000,000、重量平均分子量が10,000〜1,500,000、さらに好ましくは、数平均分子量が10,000から700,000、重量平均分子量が20,000〜1,000,000である。
数平均分子量が5,000未満、重量平均分子量が10,000未満では、フィルム、薄膜およびシートとしたときの破壊強度が不充分となることが多い。一方、数平均分子量が1,000,000を超え、重量平均分子量が1,500,000を超えると、得られるシート、フィルムの成形加工性が低下したり、キャストフィルムの製膜時、溶液粘度が高くなり、取扱いが困難となる。
【0038】
本発明の環状オレフィン系共重合体のガラス転移温度は、動的粘弾性で測定されるTanδの温度分散のピーク温度で求められる。(貯蔵弾性率E’、損失弾性率E”、(Tanδ=E”/E’)
本発明の環状オレフィン系共重合体のガラス転移温度は、220℃〜400℃、好ましくは250〜380℃、さらに好ましくは270〜370℃、特に好ましくは300〜350℃である。
そのガラス転移温度が220℃未満では、フィルムまたはシート形状の光学透明材料を用いて液晶表示基板を形成する際に、耐熱性が不足して、熱変形が起こり好ましくない。一方、ガラス転移温度が400℃を超えると、高温での加工、架橋反応を行う際に共重合体の分解が起こるため、透明性の高いフィルム、シートを製造することは困難である。
【0039】
本発明の光学透明材料は、環状オレフィン系共重合体にコロイダル状のSi、Al、Ti、Zrなどの金属酸化物を混合して得られる、共重合体中にミクロに上記金属酸化物が分散した複合体でもよい。
複合体を得る方法としては、共重合体溶液とSi、Al、Ti、Zrなどのアルコール塩、アリール塩、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、テトラエトキシチタン、テトラエトキシジルコニウムなどを混合後に、加水分解・重縮合する「ゾル−ゲル法」も挙げられる。共重合体中にこれら無機粒子が100nm以下の粒径に分散されることにより、光学透明で耐熱性、寸法安定性が向上した複合体となる。
【0040】
本発明の光学透明材料の線膨張率は、好ましくは70ppm/℃(80℃)未満、さらに好ましくは65ppm/℃(80℃)以下である。線膨張率が70ppm/℃(80℃)以上であると、寸法安定性に優れたフィルム、シートが得られない。
【0041】
本発明の共重合体には、2,6−ジ−t−ブチル,4−メチルフェノール、4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、などのフェノール系、ヒドロキノン系酸化防止剤;さらにトリス(4−メトキシ−3,5−ジフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリストールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどのリン系酸化防止剤を添加して、酸化安定性を向上させることができる。
【0042】
本発明の環状オレフィン系共重合体は、押出し機により直接、フィルム、シート薄膜とすることもできるし、炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、ケトン、エーテル、エステル、アミン、アミド、尿素などの極性基を有する溶媒に共重合体を溶解させ、キャスティング、蒸発工程を経て、光学透明なフィルムおよびシートにすることもできる。また、これら溶媒に共重合体を膨潤させた後、押出し機で溶媒を蒸発させながら、共重合体をフィルム、シートに成形・加工することもできる。
【0043】
また、本発明の共重合体は優れた光学透明性、耐熱性、接着性・密着性および耐吸湿性を有するため、従来、公知の開環重合体の水素化物であるノルボルネン系重合体や付加重合体〔例えば、特開昭61−29260号公報、特開昭60−16870号公報、特開昭60−26024号公報、特開平2−51511号公報、特開平1−132625号公報、特開平1−132626号公報、特開平4−202404号公報、特開平4−63807号公報、特開平8−198919号公報、特表平9−508649号公報、特表平11−505880号公報、特開昭61−292601号公報など記載の(共)重合体〕とブレンドして、優れた耐熱性、光学特性(透明性、低複屈折性)、接着・密着性を付与することができる。
【0044】
このような熱可塑性共重合体組成物において、本発明の共重合体と他の重合体との配合割合は本発明の共重合体および他の重合体の種類、両者の相溶性、組成物の使用目的に応じて、適宜選択されるが、優れた耐熱性を有する共重合体組成物を得るためには、本発明の共重合体の割合が、好ましくは5〜95重量%、さらに好ましくは10〜90重量%、特に好ましくは20〜80重量%である。
【0045】
このような熱可塑性共重合体組成物は押し出し機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロールなどを用いる機械的混合や溶媒に溶かして、溶液ブレンドすることにより得られる。
このような熱可塑性共重合体組成物から、本発明の共重合体における場合と同様にフィルム、シートおよび薄膜にすることができる。
【0046】
本発明の環状オレフィン系共重合体から得られる光学透明材料は、ガラス代替品として液晶表示基板に好適に用いられる。液晶表示基板上へのTFT(薄膜トランジスター)形成での露光、現像、エッチングなどの工程で基板材料に要求される、耐熱性、耐洗浄液性、透明性、接着・密着性、寸法安定性やさらに液晶注入時の耐液晶性などを満足させることができる。
また本発明の環状オレフィン系共重合体から得られる光学透明材料は、優れた光学透明性、耐熱性、接着・密着性、耐吸湿性を有するので、導光板、偏光フィルム、液晶パネル、位相差フィルム、透明導電性フィルム、OHPフィルム、光ディスク、光ファイバー、レンズなどの電子部品、医療容器、容器などにも用いられる。
【0047】
【実施例】
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限を受けるものではない。なお、実施例中の部および%は、特に断らない限り重量部および重量%である。
また、分子量、ガラス転移温度、屈折率、ガラス転移温度、線膨張係数、吸水率、接着・密着性は下記の方法で測定した。
(1)重量平均分子量、数平均分子量
ウォーターズ(WATERS)社製150C型ゲルパーミエションクロマトフィー(GPC)装置で東ソ−(株)製Hタイプカラムを用い、o−ジクロロベンゼンを溶媒として、120℃で測定した。得られた分子量は標準ポリスチレン換算値である。
(2)トルエン可溶分
試料1gをトルエン100mlに加え、48時間室温で放置したのち、100メッシュ金網でろ過し、分散したろ液からトルエンを除去、乾燥してトルエン可溶分(g)を求め、100を掛けてトルエン可溶分(重量%)を算出した。
(3)屈折率:
ASTM−D542に準拠し、25℃におけるD線(589nm)の屈折率n25 D を測定した。
【0048】
(4)全光線透過率:
ASTM−D1003に準拠し、厚さが100μmのフィルムにして、全光線透過率を測定した。
(5)Tanδのピーク温度(ガラス転移温度):
動的粘弾性のTanδ(貯蔵弾性率E’と損失弾性率E”との比E”/E’=Tanδ)のピーク温度で、重合体のガラス転移温度を測定した。
動的粘弾性の測定は、レオバイブロンDDV−01FP〔オリエンテック(株)製〕を用い、測定周波数が10Hz、昇温速度が4℃/分、加振モードが単一波形、加振振幅が2.5μmのものを用いて得られるTanδの温度分散のピーク温度で求めた。
(6)吸水率:
試料を23℃の水中に24時間浸漬させた後、吸水率を測定した。
【0049】
(7)線膨張係数:
TMA(Thermal Mechanical Analysis)/SS6100〔セイコーインスツルメント(株)製〕を用いて、試料(膜厚約100μm、幅約3mm、長さ10cm以上)を、チャック間距離10mmで固定し、室温から200℃程度まで、一旦昇温して残留ひずみをとった後、室温から3℃/minで昇温し、チャック間距離の伸びから80℃の線膨張係数を求めた。
(8)接着性・密着性
10cm×10cmの試験片にアルミニウムを蒸着し、この蒸着膜に対して、カッターにより、1mm×1mmの碁盤目が10個×10個形成されるように、切り込みを入れ、セロハンテープによる剥離試験を行い、25ブロック中における剥離したブロックの数を測定した。
(9)耐液晶性
厚さ約100μm、縦横2cm×2cmのフィルムをTFT用液晶中に浸漬し、100℃、1時間後の寸法変化、膨潤度合いを目視観察した。評価基準は下記のとおりである。
◎;形状変化なし。
○;やや膨潤する。
△;膨潤する。
×;溶解などで、形状くずれる。
【0050】
実施例1
単量体として5−n−ヘキシル−2−ノルボルネン93.75ミリモル、2−ノルボルネン500ミリモル、5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン31.25ミリモル、溶媒としてシクロヘキサン500g、分子量調節剤(1−ヘキセン)3.1ミリモルを、容量1リットルの反応器に窒素下で仕込んだ。反応系を10℃にして、オクタン酸ニッケル〔Ni(オクトエート)2 〕を0.25ミリモル、トリチルテトラキス(ペンタフロロフェニル)ボレート〔Ph3 C・B(C65 3 〕を0.5ミリモル、トリエチルアルミニウム1.0ミリモルを仕込み、重合を行った。20℃で2時間重合を行い、メタノールで重合を停止した。共重合体への転化率は85%であった。共重合体溶液に乳酸6gを加えて、触媒成分と反応させた。共重合体溶液を4リットルのイソプロパノールに入れて共重合体を凝固し、未反応単量体と触媒残さを除去した。凝固した共重合体を乾燥し、共重合体Aを得た。
【0051】
共重合体の270MHzH−NMRによる(4ppmのエトキシリル基メチレン吸収、溶媒:D化トルエン、TMS基準)分析で、5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネンに由来する構造体の含有量は4.8モル%であった。5−n−ヘキシル−2−ノルボルネンに由来する構造体の含有量は、赤外分析の721cm-1の特性吸収による検量線から14.0モル%であった。また、共重合体Aのポリスチレン換算の数平均分子量は、220,000,重量平均分子量は350,000であった。
得られた共重合体A10gを水分200ppmを含むトルエン50mlに溶解して、共重合体100部に対して、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕1.0部、ジオクチルリン酸エステル0.5部を添加した。この共重合体溶液をキャストして、28℃で48時間放置し、さらに、200℃で30分間、真空下で熱処理して、厚さ100μmのフィルム(A−1)を作製した。フィルム(A−1)のトルエン可溶分は0.1%であった。
各種、物性評価を行った。得られた結果を表1に示す。
【0052】
実施例2
また共重合体A10gをトルエン50mlに溶解した共重合体溶液に、ジブチルスズジラウレートを、共重合体100g当たり、0.05g添加して、27℃、40時間、共重合体を部分架橋した後、共重合体溶液をキャストしてフィルムを作製した。さらに90℃で17時間、減圧下にしてフィルム中の溶媒を除去した。得られたフィルム(A−2)の厚さは98μmであり、物性評価を表1に示す。このフィルム(A−2)はトルエンに不溶で膨潤するのみであり、トルエン可溶分は0%であった。
【0053】
実施例3
単量体として5−n−ヘキシル−2−ノルボルネンを593.75ミリモル、5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン31.25ミリモルを用いる以外、実施例1と同様に行い共重合体Bを得た。共重合体への転化率は75%であった。共重合体B中の5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネンに由来する構造体の割合は4.9モル%であった。共重合体Bのポリスチレン換算の数平均分子量は210,000、重量平均分子量は343,000であった。実施例1のジオクチルリン酸エステルの代わりにシクロヘキシルアミンを用いること以外は実施例1と同様に厚さ104μmのフィルム(B−1)を作製し、物性評価を行った。フィルム(B−1)のトルエン可溶分は0.3%であった。結果を表1に示す。
【0054】
実施例4
実施例2と同様に、共重合体Aの代わりに共重合体B、ジブチルスズジラウレートの代わりにイットリウムトリイソプロポキシドを使用し、共重合体Bの100g当たりイットリウムトリイソプロポキシド0.1gを添加して架橋し、厚さ102μmのフィルム(B−2)を作製した。フィルム(B−2)のトルエン可溶分は0.3%であった。結果を表1に示す。
【0055】
実施例5
単量体として5−n−ヘキシル−2−ノルボルネン62.5ミリモル、2−ノルボルネン543.75ミリモル、5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン18.75ミリモル、溶媒として、トルエン500gを容量1リットルの反応器に窒素下で仕込んだ。反応系を10℃に調節し、トリエチルアルミニウム0.5ミリモル、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル(BF3 ・Et2 O)0.4ミリモル、の順に添加し、最後に予めオクタン酸ニッケルと六フッ化アンチモン酸(HSbF6 )を−15℃でモル比1:1で反応させたニッケル化合物をニッケル原子で0.2ミリモル添加して重合を開始した。30℃で2時間重合を行い、エタノールで重合を停止した。共重合体への転化率は89%であった。この共重合体溶液に乳酸60ミリモルを加え、触媒成分と反応させた。共重合体溶液を5リットルのイソプロパノールに入れ、共重合体を凝固し、未反応の単量体、上記の反応試薬および触媒残さを共重合体から除去した。凝固した共重合体を乾燥し、共重合体Cを得た。
【0056】
共重合体Cのトリエトキシシリル基を含む構造単位の含有量はH−NMR分析から2.95モル%であった。5−n−ヘキシル−2−ノルボルネンに由来する構造単位の含有量は赤外分析721cm-1の特性吸収による検量線から、9.9モル%であった。GPCの測定から、共重合体Eのポリスチレン換算の数平均分子量は260,000、重量平均分子量は528,000であった。実施例2と同様に共重合体Cのトルエン溶液からキャストして、厚さ100μmのフィルム(C−1)を作製し、物性評価を行った。フィルム(C−1)のトルエン可溶分は0.1%であった。結果を表1に示す。
【0057】
実施例6
実施例3にて、単量体として5−n−ヘキシル−2−ノルボルネンを531.25ミリモル、5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネンを31.25ミリモル、8−メチル,8−メトキシカルボニル−3−テトラシクロ〔4.4.0.12,5 7,10〕ドデセン62.5ミリモルを用いる以外、実施例3と同様に行い、共重合体Dを得た。共重合体Dへの転化率は80%であった。
共重合体D中の5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネンに由来する構造体単位の割合は、4.9モル%であった。また、8−メチル,8−メトキシカルボニル−3−テトラシクロ〔4.4.0.12,5 7,10〕ドデセンに由来する構造体単位の割合は、9.8モル%であった。共重合体Dの数平均分子量は250,000、重量平均分子量は415,000であった。実施例2と同様に厚さ99μmのフィルム(D−1)を作製し、物性評価を行った。フィルム(D−1)のトルエン可溶分は0.1%であった。結果を表1に示す。
【0058】
実施例7
共重合体D10gを水分250ppmを含むトルエン/エチレングリコールジメチルエーテル(容積比=90:10の混合物)50mlに溶解させた後、テトラエトキシシラン2gをさらに加え、溶解させた。最後にこの共重合体溶液に、ぎ酸0.001gを添加し、27℃、18時間加水分解と縮合反応を行った。その後、ジブチルスズジラウレートを0.001g添加し、共重合体溶液をキャストしてフィルムを作製した。このフィルムをさらに、120℃、17時間減圧下で加熱し、厚さ105μmのフィルム(D−2)を得た。このフィルム(D−2)は透明で、トルエンには不溶であり、トルエン可溶分は0%であった。
【0059】
実施例8
容量1リットルの反応器に、アルゴン雰囲気下で、溶媒トルエン500g、5−ノルボルネン−2−スピロ−N−シクロヘキシルスクシンイミド90ミリモル、5−n−ヘキシル−2−ノルボルネン26.25ミリモル、2−ノルボルネン500ミリモル、および5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン18.75ミリモルを仕込み、ジペンタフロロフェニルニッケル・トルエン錯体〔Toluene・Ni(C65 2 〕0.3ミリモルと1−ヘキセン6.0ミリモルを添加して、20℃で3時間、重合を行い共重合体Eを得た。共重合体Eへの転化率は82%であった。共重合体溶液に乳酸5gとメタノール20mlを入れ、触媒成分を分解し、共重合体溶液をイソプロパノール5リットル中にいれ、触媒および残留モノマー、溶媒を共重合体から分離した。凝固した共重合体Eを90℃、17時間、減圧下で乾燥した。共重合体Eの数平均分子量は280,000、重量平均分子量は568,000であった。
【0060】
共重合体E中の5−ノルボルネン−2−スピロ−N−シクロヘキシルスクシンイミドに由来する構造単位の割合は14.3モル%、5−n−ヘキシル−2−ノルボルネンに由来する構造単位の割合は4.2モル%、5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネンに由来する構造単位の割合は2.95モル%であった。
共重合体E10gを水分350ppmを含むキシレン/ブタノール(容積比=85:15の混合物)50mlに溶解しさらに酸化防止剤ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート0.03g、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリストールジホスファイト0.03gを添加して、さらに、テトラエトキシシラン3g、ジブチルスズジラウレート0.001gを加えて30分、50℃で混合攪拌し、透明溶液を得た。この透明溶液をキャストして、30℃で48時間放置し、さらに300℃で10分間、真空下で熱処理して、厚さ105μmのフィルム(E−1)を作成した。フィルム(E−1)は、トルエンに不溶であり、トルエン可溶分は0%であった。フィルム(E−1)の評価結果を表1に示す。
【0061】
実施例9
実施例8のテトラエトキシシランの代わりにメチルトリメトキシシランを共重合体10g当たり3gを加え、ジイソプロポキシエチルアセトアセテートアルミニウムを0.002gを架橋触媒として加え、30℃で48時間、さらに90℃で10時間、架橋されたキャストフィルムを作製した。このフィルムを300℃で10分間、真空下で熱処理して、厚さ95μmのフィルム(E−2)を作成した。フィルム(E−2)は、トルエンにほとんど不溶であり、トルエン可溶分は0.2%であった。評価結果を表1に示す。
【0062】
比較例1
実施例1にて架橋剤(ジオクチルリン酸エステル0.5部)を用いない以外は、実施例1と同様に行い、厚さ102μmのフィルム(A−3)を得た。フィルム(A−3)は、トルエンに可溶であり、トルエン可溶分は、100%であった。評価結果を表1に示す。
比較例2
実施例8にて、水を添加せず加水分解を行わず、架橋剤(ジブチルスズジラウレート)を用いない以外は、実施例8と同様に行い、厚さ105μmのフィルム(E−3)を得た。フィルム(E−3)は、トルエンに可溶であり、トルエン可溶分は、100%であった。評価結果を表1に示す。
【0063】
比較例3
実施例1にて、2−ノルボルネン、5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネンを用いない以外は、実施例1と同様に行い共重合体Fを得た。共重合体Fの5−n−ヘキシル−2−ノルボルネンに由来する構造体の含有量は、14.0モル%であった。また、ポリスチレン換算の数平均分子量は、230,000,重量平均分子量は380,000であった。
得られた共重合体Fを使用して、実施例1を同様に、厚さ105μmのフィルム(F−1)を作製した。フィルム(F−1)は、トルエンに全て可溶であり、トルエン可溶分は、100%であった。評価結果を表1に示す。
【0064】
【表1】
Figure 0004626736
【0065】
【発明の効果】
本発明の環状オレフィン系共重合体から得られる光学透明材料は、光学透明性、耐熱性、接着性を持ち、架橋が可能で耐溶剤性の優れた光学材料であり、ガラス代替品として液晶表示基板に好適に用いられる。この場合、液晶表示基板上へのTFT(薄膜トランジスター)形成での露光、現像、エッチングなどの工程で基板材料に要求される、耐熱性、耐洗浄液性、透明性、接着・密着性、寸法安定性やさらに液晶注入時の耐液晶性などを満足させることができる。
また、本発明の環状オレフィン系共重合体から得られる光学透明材料は、優れた光学透明性、耐熱性、接着・密着性、耐吸湿性を有するので、導光板、偏光フィルム、液晶パネル、位相差フィルム、透明導電性フィルム、OHPフィルム、光ディスク、光ファイバー、レンズなどの電子部品、医療容器、容器などにも用いられる。

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)で示される繰り返し単位(a)と下記一般式(2)で示される繰り返し単位(b)を含み、ガラス転移温度が220〜400℃であり、トルエン可溶分が10重量%以下である環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料。
    Figure 0004626736
    〔式(1)中、A1 〜A4 はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基、ハロゲン原子、ハロゲン化炭化水素基、または−(CH2 k Xで表される極性基を示す。ここで、Xは−C(O)OR1 、−OC(O)R2 であり、R1 〜R2 は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基およびこれらのハロゲン置換基、kは0〜3の整数を示す。また、A1 〜A4 には、A1 とA2 またはA3 とA4 で形成されるビニリデニル基、A1 とA2 、A1 とA3 またはA3 とA4 、A2 とA4 で形成されるイミド基も含まれる。lは0または1の整数である。〕
    Figure 0004626736
    〔式(2)中、B1 〜B4 はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、および−(CR4 5 n Si(OR3 m 6 (3-m) 、−(CR4 5 )Si(R7 8 )OSi(OR3 m 6 (3-m) 、−C(O)O(CH2 n Si(OR3 m 6 (3-m) で表されるアルコキシシリル基もしくはアリロキシシリル基またはこれらの加水分解・縮合残基を示し、B1 〜B4 の少なくとも一つは、アルコキシシリル基もしくはアリロキシシリル基またはこれらの加水分解・縮合残基を含む。ここで、R3 は1〜10のアルキル基またはアリール基を示し、R4 〜R8 はそれぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜20の炭化水素基を示す。mは0〜3の整数、nは0〜5の整数、rは0または1である。〕
  2. 上記繰り返し単位(a)は、炭素数3〜8のアルキル基で置換されたノルボルネンを構造単位として有する繰り返し単位(a)を、1〜50モル%含む請求項1記載の環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料。
  3. 上記繰り返し単位(a)は、置換基A1 〜A4 の少なくとも一つがエステル基またはイミド基を含む繰り返し単位(a)を、0.1〜20モル%含む請求項1または2記載の環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料。
  4. 上記環状オレフィン系共重合体が、上記一般式(1)で示される繰り返し単位(a)を70〜99.9モル%、上記一般式(2)で示される繰り返し単位(b)を0.1〜30モル%〔(a)+(b)=100モル%〕含む請求項1〜3いずれか1項記載の環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料。
  5. 上記環状オレフィン系共重合体に、Al、Sn、Zn、Ca、Ba、Ti、Sc、Ga、Yb、Sm、Nd、Sb、Y、およびCeの群から選ばれた少なくとも1種の金属の化合物を架橋触媒として用いて得られる、請求項1〜4いずれか1項記載の環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料。
  6. 上記環状オレフィン系共重合体に、有機カルボン酸、有機リン酸、有機スルホン酸、アンモニア、1〜3級のアミン化合物および第4級アンモニウムヒドロキシド化合物の群から選ばれた少なくとも1種の化合物を架橋触媒として用いて得られる、請求項1〜5いずれか1項記載の環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料。
  7. 上記光学透明材料が、Si、Al、Ti、およびZrの群から選ばれた少なくとも1種の金属の酸化物と複合化されたものである請求項1〜6いずれか1項記載の環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料。
  8. 線膨張率が70ppm/℃(80℃)未満である請求項1〜7いずれか1項記載の環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料。
  9. フィルムまたはシート形状である請求項1〜8いずれか1項記載の環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料。
  10. 請求項1〜9いずれか1項記載の環状オレフィン系共重合体を含む光学透明材料を用いた液晶表示基板材料。
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