JP4625798B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4625798B2
JP4625798B2 JP2006305622A JP2006305622A JP4625798B2 JP 4625798 B2 JP4625798 B2 JP 4625798B2 JP 2006305622 A JP2006305622 A JP 2006305622A JP 2006305622 A JP2006305622 A JP 2006305622A JP 4625798 B2 JP4625798 B2 JP 4625798B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission unit
node
signal
semiconductor device
transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006305622A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008124732A (ja
Inventor
英一 鈴木
裕 植松
英樹 大坂
達也 齊藤
洋二 西尾
哲 板谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Micron Memory Japan Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Elpida Memory Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Elpida Memory Inc filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2006305622A priority Critical patent/JP4625798B2/ja
Publication of JP2008124732A publication Critical patent/JP2008124732A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4625798B2 publication Critical patent/JP4625798B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Logic Circuits (AREA)

Description

本発明は半導体装置に関し、特に、高速信号を用いて情報処理を行う半導体チップ、半導体パッケージに関するものである。
近年、半導体集積回路の動作周波数の上昇に伴い、半導体装置に対して高速な動作が要求されている。信号が高速化すると、信号のスルーレートが上がり、同時スイッチングノイズ、クロストーク、反射により波形品質の劣化が起こる。信号品質を向上させる方法として差動伝送があるが、これは2本の信号配線が必要であり高コストになるので、DRAMのような安価であることが望まれるシステムのData I/O系ではシングルエンドが主流である。シングルエンドにおけるレシーバ回路では参照電圧(Vref)を論理判別の基準電位として用いる。この場合、差動伝送と異なってVrefや信号にはコモンモードノイズが発生するため、ノイズマージンの確保が難しい。この問題を解決する方法として特許文献1がある。特許文献1では閾値変換回路を用いてVrefにヒステリシス特性を持たせ、受信回路のノイズマージンを拡大させている。
特開2006−60689号公報
しかしながら、前述した特許文献1の技術においては、データ信号毎に閾値変換回路を必要とするため、回路の大規模化や実装面積を多く必要とする等コストが高くなる問題があった。本発明は、このようなことを鑑みてなされたものであり、本発明の前記ならびにそれ以外の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明の半導体装置は、レシーバ回路の一方の入力に第1伝送部(例えば伝送線路)を介して信号を入力し、他方の入力に第2伝送部(例えば伝送線路)を介して参照電圧を入力する構成を具備し、この第1伝送部と第2伝送部が電磁結合するように配置されたものとなっている。すなわち、第2伝送部に第1伝送部の信号と逆極性のフォワードクロストーク信号を誘起することでレシーバ回路の入力電位差を拡大するものとなっている。または、第2伝送部に第1伝送部の信号と同極性のバックワードクロストーク信号を誘起し、これに対して逆極性の反射信号を生じさせることで、レシーバ回路の入力電位差を拡大するものとなっている。
このような構成を用いることで、例えば、前述した閾値変換回路のような特殊な回路を設けずにノイズマージンが拡大でき、低コスト化、又は高速化、あるいは信頼性の向上などが実現可能になる。
なお、第1伝送部や第2伝送部は、例えば半導体チップ上の配線を用いたり、又はパッケージ基板上の配線を用いることなどで実現可能である。また、例えばバックワードクロストーク信号を用いる構成の場合、第2伝送部における参照電圧の入力側のノードに対して抵抗とコンデンサからなるローパスフィルタを接続することで、前述した逆極性の反射信号を生成するとよい。そうすると、例えば、複数のレシーバ回路を備え、これらに対して共通に参照電圧を供給するような構成において、あるレシーバ回路から共通の参照電圧配線を介して周り込んだノイズをこのローパスフィルタで低減でき、また、ローパスフィルタ内のコンデンサによって前述した逆極性の反射信号を生成する機能も兼用することができる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すると、ノイズマージンの拡大を低コストで実現可能になる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による半導体装置において、その構成の一例を示す回路図である。本実施の形態1の半導体装置は、半導体チップ(以下チップと略す)1を含み、チップ1内には、外部端子(ノード)10から入力された信号を伝送して論理判定する入力回路IBUF1が含まれている。なお、図示はしないが、チップ1内には、所望の論理回路および/または記憶回路などの各種機能ブロックが含まれ、これらの回路は、この入力回路IBUF1の出力を受けて所望の動作を行う。
外部端子10にはデータ信号DQが入力され、この信号はチップ1内配線を介してレシーバ6に伝えられる。また、入力されたデータ信号DQは、例えばODT(On Die Termination)等の終端抵抗2により整合終端される。終端抵抗2は外部端子(ノード)12を介して終端電圧(Vtt)に接続される。なお、終端抵抗2は、外部端子12に限らず、チップ1内で生成された終端電圧に接続されても良い。
レシーバ6は、2つのノード間の電圧差を比較することで論理値に変換する。一方のノードは伝送線路3と伝送線路7を介して外部端子10に、他方のノードは伝送線路3と伝送線路4を介して外部端子(ノード)11に接続される。また、外部端子11には、チップ1外から一定電圧となる参照電圧(Vref)が給電されている。
伝送線路3は、例えばチップ1上の配線で形成された結合線路であり、互いに近接距離に平行配線された電磁気的に結合している線路3a,3bからなる。伝送線路(結合線路)3のノードで、伝送線路7との接続点をA、レシーバ6との接続点をBとD、伝送線路4との接続点をCと呼ぶことにする。伝送線路3では、この電磁結合により伝送線路3の一方の線路3aに矩形パルスの信号が印加されると伝送線路3の他方の線路3bにクロストークが発生する。ディジタル回路においては、タイミング規定等は信号の立ち上がり時間や立ち下がり時間で規定されることが多い。このため代表周波数は動作周波数ではなくKnee Frequency(Fknee)が用いられる。比誘電率がεrの媒質中の線路を伝送する信号の波長λはλ=Co/(Fknee・√εr)と表される。ここで、Coは光速である。この波長λに比べ線路長が約10倍以上長い場合、分布定数回路とできるので信号の進行方向に対して異なる波形を誘起することが知られている。これを方向性を持つという。伝送線路3に印加したパルスが一方の線路3aを点Aから点Bに伝搬する方向に対して、他方の線路3bには点Cと点D(それぞれ後方と前方と呼ぶ)に向けてクロストークが誘起される。この後方に伝搬する波をバックワードクロストーク、前方に伝搬する波をフォワードクロストークと呼ぶこととする。
伝送線路3は、進行する信号の電圧電流比で定義される特性インピーダンス(Z0)を有し、また、点A−B間、或いは点C−D間の伝搬遅延時間をtd0とする。伝送線路7は、伝送線路3の持つ特性インピーダンス(Z0)とおおよそ等しい特性インピーダンスを持つ配線とし、点Aでの反射はない様に設計されている。一方、伝送線路4は、伝送線路3のZ0よりも低い特性インピーダンス(Z1)を持つように設計され、これによって点Cでは負の反射が生じる。
本実施の形態1の半導体装置は、このような構成を用いて、伝送線路3上に誘起されたバックワードクロストークと反射を利用してノイズマージンを向上させることが特徴となっている。
図2は、図1の半導体装置における動作の一例を示す波形図であり、チップ1の外部端子10にデータ信号DQが印加された場合の点A〜点Dの波形を示すものである。図1の半導体装置における動作では、バックワードクロストークとフォワードクロストークが発生する。図2の波形図はバックワードクロストークによる波形変化だけを示している。データ信号DQは、外部端子11に印加される参照電圧Vrefを基準に振幅V0を備えるものとする。すなわち、ハイレベルはVref+V0/2であり、ローレベルはVref−V0/2である。情報を持つ信号は交流成分にあり、直流成分に依らないので、信号は信号振幅V0がどうなるかを考えればよい。
外部端子10に印加された信号振幅V0の信号は、伝送線路7を介して点Aに到達する。しかし、伝送線路7と伝送線路3の特性インピーダンスは同じであるためこの部分での反射はない。しかしながら、結合線路(伝送線路)3の点Cには電圧V0と結合係数Kbの積であるKb・V0の電圧波形が誘起される。ここでKbはバックワードクロストーク係数と呼ばれ、形状の如何に関わらず、常に正の値をとることが知られている。
この誘起したバックワードクロストーク波形は、結合線路3を点Dから点Cの方向である後方に伝搬する。点Cでは、式(1)に示すように伝送線路4の特性インピーダンス(Z1)が伝送線路3の特性インピーダンス(Z0)より低いため、点Cでの反射係数Γ1(式(2))は、負の値となる(式(3))。
Z1<Z0 (1)
Γ1=(Z1−Z0)/(Z1+Z0) (2)
Γ1<0 (3)
このため、点Cへ伝送したバックワードクロストークは点Cで負の反射が生成され、この負の反射波は点Cから点Dの方向へ伝送線路3を進行し、レシーバ6に入力されることになる。このときのレシーバ6に入力される点Dの電圧は、Γ1・Kb・V0でありV0とは逆符号となる。したがって、点Aに印加され点Bに伝搬した正の振幅V0に対して、点Dでは負の波が伝搬するので結果として、レシーバ6の2つの入力端子間電圧(Vd)は、
Vd=V(B)−V(D)
=V0−Γ1・Kb・V0
=V0(1−Γ1・Kb)>V0 (4)
となる。ここで、V(B)とV(D)はそれぞれ点Bと点Dでの電圧を示している。すなわち、レシーバ6の差動入力は信号振幅が拡大したことになる。故に、ノイズマージンが向上したことになる。
図2では、以上に説明したような動作が示されており、まず、点Aにおいて正のパルス波形(振幅V0)が伝播されると、点Bにおいては伝送線路3の遅延時間td0後にこのパルス波形が到達する。一方、この点Aにおける正のパルス波形の伝播に伴い、点Cには、正のバックワードクロストーク(振幅Kb・V0)が誘起され、このバックワードクロストークは、点Aにおけるパルス波形の伝播直後から伝送線路の往復時間後(すなわち2td0)まで発生することが知られている。そして、このバックワードクロストークは、点Cにおいて、負の反射波形(振幅|Γ1・Kb・V0|)を生成し、この負の反射波形がtd0後に点Dに到達する。
したがって、本実施の形態1を用いない場合、レシーバ6の論理判定マージンは「V0−Vref」であるが、本実施の形態1を用いることで、「V0−(Vref−|Γ1・Kb・V0|)となり、|Γ1・Kb・V0|の分だけ論理判定マージンが向上する。なお、図2では、点Aにおいて正のパルス波形(ハイレベル信号)が伝播された場合の説明を行ったが、勿論、負のパルス波形(ロウレベル信号)が伝播された場合も同様である。この場合、点Cにおいて正の反射波形(振幅|Γ1・Kb・V0|)が生成され、この分だけ論理判定マージンが向上することになる。また、上述したバックワードクロストークの負の反射波とほぼ同時に、点Dには線路3aからのフォワードクロストークが現れるので、点Dの電圧波形は、正確には両者の重畳波形となる。しかし、フォワードクロストーク係数Kfが負なるように実装とすることが可能である。その場合には、フォワードクロストークによる電圧変化を考慮に加えても、論理判定マージンは益々拡大する。
図3は、図1の半導体装置がDDR方式のラッチ動作を行う場合の動作例を示すタイミングチャートである。DDR(Double−data−rate)方式では、クロック(CK)の立ち上がりと立ち下がりでデータ信号DQをラッチする。バックワードクロストークのパルス幅は結合線路3の往復時間2td0であるので、このパルス幅が(1)セットアップ・ホールド時間より長く、(2)同一データレート内であることが望ましい。なぜなら、(1)セットアップ・ホールドを含めたラッチタイミングの間でVrefの電圧変化が起こすことでノイズマージンをより確実に拡大することができ、(2)同一データレート内とすることでシンボル間干渉が防げるためである。従って、図1の半導体装置を用いる際には、式(5)を満たすように結合線路3等の設計を行うことが望ましい。
tS+tH<2td0<tDQ (5)
ここで、tSはラッチのセットアップ時間、tHはラッチのホールド時間、tDQは1データレートの時間である。また、結合線路3を伝搬する波形の伝搬速度をvpとし、データレートを周波数fDQで表し、式(5)を結合線路3の線路長L1に換算すると式(6)のようになる。
{(tS+tH)・vp/2}<L1<vp/(2fDQ) (6)
なお、図3のtLは信号の立ち上がりからラッチまでの時間を示す。
図4は、図1の半導体装置を用いたシミュレーション結果の一例を示す波形図である。このシミュレーションは、図1の半導体装置の各種伝送線路3,4,7を半導体基板上に形成したメタル配線の配線幅、配線長、および配線間隔を調整して行ったものである。図4に示すように、図1のレシーバ6の一端(点B)において、参照電圧(Vref)を中心にハイパルスとロウパルスが交互に遷移するデータ信号DQが伝播しているのに対して、レシーバ6の他端(点D)では、DQと同様の周期でVrefを中心にロウパルスとハイパルスが交互に遷移するような信号が発生している。したがって、データ信号DQのラッチタイミングを、各パルスの中心付近に定めるとノイズマージンを拡大できることが判る。
以上、本実施の形態1の半導体装置を用いると、チップ1上に簡単な配線構造を設けることでレシーバ6の入力振幅を拡大することができ、ノイズマージンを拡大することが可能となる。これによって、半導体装置の高速化または高信頼化を実現できる。さらに、前述した特許文献1のように各端子にノイズマージンを拡大するための回路を設けるのではなく、配線構造によってノイズマージンの拡大を実現しているため、小面積化または低コスト化を図れる。
なお、ここでは、チップの外部端子からレシーバに至る経路に結合線路等を形成する構成例で説明を行ったが、この結合線路等を形成する経路は、勿論これに限定されるものではない。例えば、マイクロコンピュータ等のようにチップ内に複数の機能ブロックを備えた構成において、その機能ブロック間を接続する配線経路上に形成したり、あるいは、チップ内に限らずチップが実装されるパッケージ基板や、パッケージングされた半導体デバイスが実装されるプリント基板上に形成することも可能である。
また、ここでは、図1の線路3a,3bにそれぞれ同一の特性インピーダンスZ0を持たせたが、これらが電磁結合していればよく、必ずしも同一の特性インピーダンスである必要はない。さらに、線路3aと線路3bの間隔は、所望の電磁結合が得られる限り特に限定はされないが、本発明者等の検討によると、例えば、線路3a,3bの内の幅の広い方の配線幅の4倍以内の間隔で平行に配線すると良好な電磁結合が得られる。
(実施の形態2)
本実施の形態2の半導体装置は、前述した実施の形態1の伝送線路3が十分な長さを取れず、Vrefマージン拡大用クロストークのパルス幅が十分でない場合に適用して特に有益なものである。図5は、本発明の実施の形態2による半導体装置において、その構成の一例を示す回路図である。本実施の形態2の半導体装置は、具体的には、Vrefマージン拡大用クロストークのレシーバ到達のタイミングを最適化することで、パルス幅が狭い欠点を補う。これを波形をベースに説明する。
図5の説明に先立ち、本実施の形態2の半導体装置の動作概要を前述した図3の電圧波形を用いて説明する。図3において、クロストークパルス幅2td0がデータ信号DQのパルス幅よりも十分に小さい場合、クロストークパルスがデータ信号DQの立ち上がり近傍の時間帯でのみレシーバに入力されてしまうことが起こり得る。通常、レシーバによるデータ信号DQのラッチタイミングは、データ信号DQのパルス時間幅の中心付近に設定されることが多いため、このラッチタイミング近傍の時間帯でクロストークパルスをレシーバに到達させることが望ましい。これを実現するためには、レシーバのラッチタイミング(データの立ち上がりからtL時間後で定義)に、ちょうどクロストークパルスの中心が来るように時間調整すればよい。
そこで、図5の半導体装置では、図1の半導体装置における伝送線路3(線路3b)と反射波生成用の伝送線路4の間に伝送線路5を追加している。なお、図1の伝送線路7は、本質的な部分ではないため図5においては省略している。伝送線路5は、線路3bと同じ線幅にする等で線路3bと同じ特性インピーダンスZ0を備えている。特性インピーダンスが同じであるため、伝送線路5では反射を起こさず、伝送線路5を通過して伝送線路4に到達して初めて反射を起こす。したがって、結合線路3で生成したバックワードクロストークは、伝送線路5の往復遅延時間分(2td1)だけデータ信号DQの立ち上がり時刻から遅れてレシーバ6に到達することになり、伝送線路3の長さを十分取れない場合にも、十分な効果を得ることができるようになる。
なお、この往復遅延時間(2td1)は、先ほど定義したtLを基準に調整する。すなわち、往復遅延時間(2td1)の一つの目安としては、図3の波形に基づき、例えば式(7)を満たす範囲内となる。また、波形の伝搬速度をvpとし、伝送線路5の線路長L2に換算すると、式(8)を満たす範囲内となる。
tL−tS<2td1<tL (7)
{(tL−tS)・vp/2}<L2<tL・vp/2 (8)
以上、本実施の形態2の半導体装置を用いることで、実施の形態1で述べた各種効果に加えて、更に、バックワードクロストークを利用したノイズマージンの拡大手法を、様々なレイアウト制約等が存在する半導体チップに対して柔軟に適用することが可能となる。なお、伝送線路5は、前述した結合線路3と伝送線路4の間の代わりに、結合線路3とレシーバ6の間(すなわち点Eの箇所)に挿入することも可能である。ただし、この場合は、往復ではなく片道の遅延時間で調整することになるため、前者の場合と比較して2倍の線路長が必要となる。したがって、面積効率の点からは、伝送線路5を結合線路3と伝送線路4の間に設ける方が望ましい。
(実施の形態3)
前述した実施の形態1,2では、バックワードクロストークを利用したが、バックワードクロストークはその波形の特性上、結合配線長で生成されるパルス幅が決まってしまうので、チップの中など十分な配線長が得られない系では、使用上の制限が生じてしまう事態も予想される。そこで、本実施の形態3の半導体装置では、結合線路においてデータ信号と同方向に伝播するクロストークである、フォワードクロストークを用いた例を説明する。フォワードクロストークの場合は、信号の立ち上がり時間でそのパルス幅がほぼ決まることになる。
図6は、本発明の実施の形態3による半導体装置において、その構成の一例を示す回路図である。図6の半導体装置は、図1と同様、外部端子10〜12に接続された入力回路IBUF3と、この入力回路IBUF3の出力を受けて所望の動作を行う各種機能ブロックとが半導体チップ1b内に含まれた構成となっている。外部端子10にはデータ信号DQが入力され、このデータ信号DQは伝送線路(結合線路)30を構成する一方の線路30aを介してレシーバ6の一端に伝送される。また、このレシーバ6の一端と、終端電圧(Vtt)が供給される外部端子12との間には終端抵抗2が設けられ、データ信号DQは、この終端抵抗2によって整合終端される。
外部端子11には、参照電圧(Vref)が給電されている。この参照電圧(Vref)は、結合線路30を構成する他方の線路30bと、伝送線路50を介してレシーバ6の他端に伝送される。結合線路30を構成する線路30a,30bは、例えばチップ1上の配線で形成され、互いに近接距離に平行配線されることで電磁気的に結合している。この結合線路30(線路30a,30b)の特性インピーダンスはZ0であり、伝搬遅延時間はtd0である。伝送線路50もチップ1上の配線で形成され、その特性インピーダンスは、結合線路30と同じZ0であり、伝搬遅延時間はtd1である。ここで、線路30aの一端(外部端子10側)を点E、レシーバ6の一端(伝送線路30aの他端)を点G、線路30bの一端(伝送線路50側)を点F、レシーバ6の他端(伝送線路50の一端)を点Hとする。
フォワードクロストークを用いると、結合線路30で結合した信号が点Fから点Hへ向かう方向に進行する。なお、同時にバックワードクロストークも発生しているが、この本実施の形態3では使わない。実施の形態1,2のように配線幅の違う反射点をVref配線側には設けないので、レシーバ6側への影響は考えなくて良い。線路30aに入力されたパルスの電圧振幅をV0とすると、線路30bに誘起するフォワードクロストークの電圧振幅はKf・L・V0/Trである。ここで、Kfはフォワードクロストーク係数、Lは結合線路長、Trは信号の立ち上がり時間である。レシーバ6において、Vref側に入力すべき信号はデータ信号と逆向きの電圧を有する必要があるので、本実施の形態3ではKf<0が条件となる。
フォワードクロストークのパルス幅tWは結合線路30の線路30aに入力されるパルスの立ち上がり時間Trとほぼ同一であり、Trが信号周期に対して非常に速い場合は、実施の形態2で述べたことと同じ事態が生じる恐れがある。すなわち、クロストークのパルス幅が十分でないとレシーバ6でのラッチのタイミングにおいて、Vrefの電位が所望の極性に振れていないことが起こりえる。このような場合、実施の形態2と同じ考え方で、Vref側に発生するクロストークのタイミング調整を行えばよい。図6の伝送線路50がそれであり、この線路の伝播遅延時間(td1)を用いてラッチのタイミングにあわせる。
図7は、図6の半導体装置における動作の一例を示す波形図である。図6の外部端子10(点Eに該当)に正の振幅V0のパルス信号が入力されると、当該パルス信号が結合線路30の伝播遅延時間(td0)後に点Gに到達する。一方、点Fには負の振幅|Kf・L・V0/Tr|からなるフォワードクロストークが生成される。このフォワードクロストークは、発生後さらに伝送線路50の伝播遅延時間(td1)を経て点Hに到達する。図7において、例えば、点Gのパルス信号に対してその中心付近のタイミングでラッチを行う場合、フォワードクロストークを伝送線路50によってtd1分遅らせることで、このラッチタイミング時にレシーバ6への入力電圧振幅を拡大でき、ノイズマージンを拡大可能となる。
なお、この伝送線路50の伝播遅延時間(td1)の目安としては、実施の形態2で述べた式(7)に基づいて式(9)となり、伝送線路50の線路長L3に換算すると、前述した式(8)に基づいて式(10)となる。すなわち、式(7),式(8)が伝送線路の往復時間で調整するのに対して、式(9),式(10)では伝送線路の片道の時間で調整することになる。
tL−tS<td1<tL (9)
{(tL−tS)・vp}<L3<tL・vp (10)
また、フォワードクロストークのパルス幅tWは、図3の場合と同様に、tSをラッチのセットアップ時間、tHをラッチのホールド時間、tDQを1データレートの時間とすると、式(11)を満たすことが望ましい。
tS+tH<tW<tDQ (11)
以上、本実施の形態3の半導体装置を用いることで、実施の形態1で述べた各種効果に加えて、更に、フォワードクロストークを利用したノイズマージンの拡大手法を、様々なレイアウト制約等が存在する半導体チップに対して柔軟に適用することが可能となる。
(実施の形態4)
本実施の形態4の半導体装置は、実施の形態1〜3で述べた入力回路を複数備え、各入力回路に対して共通に参照電圧(Vref)が供給される場合に有益なものである。すなわち、通常、チップ内では1つのピンからVrefが供給され、それを各レシーバに分配して給電する形態をとる。そのため、実施の形態1,2の場合は、発生したバックワードクロストークノイズの透過波が他のレシーバに伝播したり、あるいは実施の形態3の場合はフォワードクロストークノイズのレシーバでの反射が他のレシーバに伝播したりして、悪影響を及ぼす可能性がある。
本実施の形態4では、このようなことを鑑み、チップの中のVref配線分岐点において図8や図9のようにフィルタを設ける。図8は、本発明の実施の形態4の半導体装置において、その各入力回路毎の構成例を示す回路図である。図9は、図8の入力回路を複数備えた構成例を示す回路図である。図8に示す半導体装置(半導体チップ1c)は、図1の半導体装置における線路3bと参照電圧(Vref)が供給される外部端子11の間に、抵抗8とコンデンサ9からなるローパスフィルタが設けられた構成となっている。すなわち、外部端子11は、配線14を介して抵抗8の一端に接続され、抵抗8の他端が線路3bに接続される。また、この抵抗8の他端と、接地電圧GNDが供給される外部端子13との間にコンデンサ9が設けられる。
図9に示す半導体装置(半導体チップ1d)は、図8に示したローパスフィルタを含む入力回路IBUF4が複数(ここでは簡素化のため2個)備わった構成となっている。一方の入力回路IBUF4aには、外部端子10aからのデータ信号DQ1と外部端子11からの参照電圧(Vref)が入力され、他方の入力回路IBUF4bには、外部端子10bからのデータ信号DQ2と外部端子11からの参照電圧(Vref)が入力される。ここで、外部端子11からの参照電圧(Vref)は、配線14を介してIBUF4a内のローパスフィルタと、IBUF4b内のローパスフィルタに接続される。なお、ローパスフィルタを構成する抵抗8は、例えば、半導体基板上に形成した拡散層等によって実現され、コンデンサ9は、半導体基板上に形成したダイオードの接合容量や、MOSトランジスタ等のゲート容量などによって実現される。
このような構成を用いると、例えば図9においてIBUF4aから配線14にノイズが周り込んだ場合、IBUF4bでは、その中に含まれるローパスフィルタが当該ノイズの伝搬を抑制するため、伝送線路3には殆どノイズが入力されない。したがって、ノイズマージンが向上し、信頼性が高い半導体装置を実現可能となる。接地電圧GNDに接続されたコンデンサ9によって伝送線路3側から見た場合のインピーダンスを低くできるため、図1の伝送線路4と同様の機能(すなわち負の反射の生成点としての機能)を兼用することも可能となる。ここで、バックワードクロストークの周波数をfbとすると、コンデンサ9のインピーダンスZcは式(12)で表される。
Zc=1/(2π・fb・C) (12)
反射係数Γは式(13)となる。
Γ=(Zc−Z0)/(Z0+Zc) (13)
本発明は、数%〜10%程度のノイズマージン拡大効果を得るためのものである。そのため、Γ=−0.1とすると、コンデンサ9の容量値は式(12)、(13)よりC=11/(18π・fb・Z0)となる。また、抵抗8の抵抗値をRとすると、ローパスフィルタのカットオフ周波数は式(14)となる。
1/(2π・R・C) (14)
バックワードクロストークの伝搬を抑制するためには1/(2π・R・C)<fbでなければならない。ゆえに、式(14)とコンデンサ9の容量値より抵抗8の抵抗値はR>9・Z0/11となる。ここではΓ=−0.1としたが、この値に限定するわけではない。このローパスフィルタを構成しているコンデンサ9を負の反射の生成点とすることによって面積効率が高い半導体装置を実現できる。
以上、本実施の形態4の半導体装置を用いることで、半導体チップ上に図1の構成を並列に接続しても、他の結合線路で発生したクロストークの回り込みを防ぐ効果がある。なお、ここでは、図1の構成例に対してローパスフィルタを適用する例で説明を行ったが、勿論、図5の構成例に対しても同様に適用可能である。
(実施の形態5)
前述した実施の形態1〜4では、結合線路等を半導体チップ内で形成する場合を主として説明を行ったが、本実施の形態5では、結合線路等を半導体パッケージ内で形成する場合について説明する。なお、ここでは、実施の形態1,2で述べたようなバックワードクロストークを用いた場合の構成について説明するが、フォワードクロストークを用いた場合でも同様に考えてよい。
通常、半導体装置では、配線層が単層である低コストのパッケージ基板を用いることが多い。この場合、半導体パッケージ内で配線レイアウトの制約が非常に多くなる。最も大きい制約は配線本数の制約である。たとえば、半導体パッケージ内で、データ信号配線一本につき一本のVref配線を設けるというのは、結局差動の場合と同程度の配線本数を必要としてしまい、高コストなパッケージになってしまうので、受け入れられない場合がほとんどである。このような系では、全てのデータ信号線についてVrefノイズマージンを稼ぐのではなく、例えば一つのデータ配線に着目してVrefノイズマージンを上げるようにすればよい。これが本実施の形態5の考え方であり、これを図10で説明する。
図10は、本発明の実施の形態5の半導体装置において、その構成の一例を示す概略図である。ここでは、4つのデータ信号線のある半導体パッケージの配線レイアウトを基にして説明する。図10では、半導体チップ上の外部端子であるチップパッド(Chip Pad)と、半導体パッケージ上の外部端子であり複数の半田ボール21等からなるボールバンプ(Ball bump)と、それらの間の配線とを備えたパッケージ基板20が示されている。このようなパッケージ基板20は、例えば、BGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Size Package)といった半導体パッケージで用いられる。Ball bumpとは、半導体パッケージを搭載するプリント基板とパッケージ基板との電気的・物理的接点となる場所であり、Chip Padとは、半導体チップとパッケージ基板との電気的・物理的接点となる箇所である。
Ball bumpとChip padの間は、パッケージ基板20上の配線によって電気的に接続されている。ここでは、4つのデータ配線(DQ1〜DQ4)があるようなパッケージ基板を考えるが、データ配線の本数はこれ以上でもこれ以下でも良い。4つのデータ配線は、パッケージ基板のレイアウトの都合上、長さの異なる配線で接続されている。一般的にデータ信号に重畳するノイズはインダクタンスに起因するノイズが主流であり、配線長が長いデータ配線ほどノイズ量が大きく(ノイズマージンが小さく)なる傾向にある。
そこで、図10のように、最も配線長が長いデータ配線(ここではDQ1)に着目し、このデータ配線の一部の区間でVref配線を近接させ、クロストーク発生用の結合配線22(すなわち図1の結合線路3に対応)を形成する。さらに、結合配線22とVrefのBall bumpとの間の配線上に、この結合配線22よりも広い配線幅を備えた、負の反射波生成用の配線23(すなわち図1の伝送線路4に対応)を設ける。なお、一般的には、配線幅を広くするほど特性インピーダンスを下げることができるが、これ以外にも、例えば、パッケージ基板内の接地電圧GND面との距離を短くしたり、配線厚を変えることなどによっても特性インピーダンスを下げることができる。
以上、本実施の形態5の半導体装置を用いることで、全データのうち最もノイズマージンが低いと思われるところのノイズマージン確保を低コストで実現でき、半導体装置全体を見渡したときの対ノイズ性能を向上させることが可能となる。この場合、Vrefと結合させたデータ信号のノイズマージンを拡大することができるが、その他のデータ信号のノイズマージンを下げることがある。しかし、半導体装置全体で見ればノイズマージンは向上することになる。もちろん、クロストーク信号のタイミングを他のデータ信号のタイミングと配線長の調整等でずらせば問題ない。なお、ここでは、パッケージ基板上で一つのデータ配線に対してノイズマージンを拡大することとしたが、複数の配線層を備えたパッケージ基板を用いる場合などでは、パッケージ基板上のレイアウト制約が許容する限り2以上のデータ配線に対してノイズマージンを拡大することも可能である。また、ここでは、パッケージ基板上の配線を用いる例を示したが、パッケージングされた半導体デバイスが搭載されるプリント基板の配線層を用いて同様のことを実現することも可能である。
(実施の形態6)
本実施の形態6の半導体装置は、複数の差動インタフェースを有する半導体チップの信号伝送をシングルエンド接続で行うものである。差動インタフェースは、1つの信号当たり2本の信号配線が必要となるので、シングルエンドに比べ信号配線の占有面積が多くなりコスト高になる。そこで、本実施の形態6の半導体装置は、信号の伝送速度を落としてシングルエンド接続にすることで、信号配線の占有面積を減らしコストパフォーマンスを向上させる。具体的な接続は、差動レシーバの一方の入力に参照電圧配線を接続し、他方に信号配線を接続する。そして、この参照電圧配線と信号配線に対して、これまでに述べたような結合線路等を形成することで、ノイズマージンを確保する。なお、結合線路は半導体パッケージまたはプリント基板上に形成する。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
本発明の半導体装置は、例えば、プロセッサ等の論理回路装置やメモリ装置等のように外部からの高速ディジタル信号を受けて所望の処理を行う半導体装置全般に対して広く適用可能である。
本発明の実施の形態1による半導体装置において、その構成の一例を示す回路図である。 図1の半導体装置における動作の一例を示す波形図である。 図1の半導体装置がDDR方式のラッチ動作を行う場合の動作例を示すタイミングチャートである。 図1の半導体装置を用いたシミュレーション結果の一例を示す波形図である。 本発明の実施の形態2による半導体装置において、その構成の一例を示す回路図である。 本発明の実施の形態3による半導体装置において、その構成の一例を示す回路図である。 図6の半導体装置における動作の一例を示す波形図である。 本発明の実施の形態4の半導体装置において、その各入力回路毎の構成例を示す回路図である。 図8の入力回路を複数備えた構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態5の半導体装置において、その構成の一例を示す概略図である。
符号の説明
1,1a〜1d 半導体チップ
2 終端抵抗
3,30 結合線路
3a,3b,30a,30b 線路
4,5,7,50 伝送線路
6 レシーバ
8 抵抗
9 コンデンサ
10〜13,10a,10b 外部端子
14,23 配線
20 パッケージ基板
21 半田ボール
22 結合配線
IBUF 入力回路
DQ データ信号
Vtt 終端電圧
Vref 参照電圧
CK,/CK クロック信号

Claims (17)

  1. 第1および第2ノードを含み、前記第1ノードと前記第2ノードの間の電位差によって論理判定を行うレシーバ回路と、
    第1信号が入力される第3ノードと、
    参照電圧が供給される第4ノードと、
    前記第3ノードに入力された前記第1信号を前記第1ノードに伝送する第1伝送部と、
    前記第4ノードに供給された前記参照電圧を前記第2ノードに伝送し、かつ前記第1伝送部と電磁結合するように配置された第2伝送部と、
    前記第2伝送部と前記第4ノードの間に設けられ、前記第2伝送部の特性インピーダンスよりも低い特性インピーダンスを備えた第3伝送部とを具備し、
    前記第2伝送部では、前記第1信号が前記第1伝送部を伝送する際に、前記第1信号と同一極性であり前記第3伝送部に向けて進行する第2信号が誘起され、
    前記第2信号が前記第3伝送部に入力された際には、前記第2信号と逆極性である反射信号が生成され、前記反射信号が前記第2伝送部を介して前記第4ノードに伝送されることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    更に、前記第2伝送部と前記第3伝送部の間に、前記第2伝送部の特性インピーダンスに等しい特性インピーダンスを備えた第4伝送部が設けられることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項2記載の半導体装置において、
    前記第4伝送部は伝送線路によって実現され、
    当該伝送線路の線路長L2は、tSを前記レシーバ回路のラッチに必要なセットアップ時間とし、tLを前記第1ノードでの前記第1信号の遷移開始からラッチまでの時間とし、vpを信号波形の伝送速度としたとき、
    「{(tL−tS)・vp/2}<L2<tL・vp/2」を満たすことを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記第1伝送部および前記第2伝送部は、同一の線路長からなる2本の伝送線路によって実現され、
    前記線路長L1は、tSを前記レシーバ回路のラッチに必要なセットアップ時間とし、tHを前記レシーバ回路のラッチに必要なホールド時間とし、vpを信号波形の伝送速度とし、fDQをデータレート周波数としたとき、
    「{(tS+tH)・vp/2}<L1<vp/(2fDQ)」を満たすことを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記半導体装置は、1つの半導体チップからなり、
    前記第1伝送部および前記第2伝送部は、前記半導体チップ上の配線によって実現されることを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記半導体装置は、1つの半導体チップと前記半導体チップが搭載されるパッケージ基板からなり、
    前記第1伝送部および前記第2伝送部は、前記パッケージ基板上の配線によって実現されることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記第3伝送部は、
    前記第2伝送部への接続ノードと前記第4ノードへの接続ノード間に接続された抵抗と、
    前記第2伝送部への接続ノードと接地電圧の間に接続されたコンデンサとを有することを特徴とする半導体装置。
  8. 第1および第2ノードを含み、前記第1ノードと前記第2ノードの間の電位差によって論理判定を行うレシーバ回路と、
    第1信号が入力される第3ノードと、
    参照電圧が供給される第4ノードと、
    前記第3ノードに入力された前記第1信号を前記第1ノードに伝送する第1伝送部と、
    前記第4ノードに供給された前記参照電圧を前記第2ノードに伝送し、かつ前記第1伝送部と電磁結合するように配置された第2伝送部とを具備し、
    前記第2伝送部では、前記第1信号が前記第1伝送部を伝送する際に、前記第1信号と逆極性であり前記第2ノードに向けて進行する第2信号が誘起されることを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項8記載の半導体装置において、
    前記第2信号のパルス幅tWは、tSを前記レシーバ回路のラッチに必要なセットアップ時間とし、tHを前記レシーバ回路のラッチに必要なホールド時間とし、tDQをデータレート時間としたとき、
    「tS+tH<tW<tDQ」を満たすことを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項8記載の半導体装置において、
    更に、前記第2伝送部と前記第2ノードの間に、前記第2伝送部の特性インピーダンスに等しい特性インピーダンスを備えた第3伝送部が設けられることを特徴とする半導体装置。
  11. 請求項10記載の半導体装置において、
    前記第3伝送部は伝送線路によって実現され、
    当該伝送線路の線路長L3は、tSを前記レシーバ回路のラッチに必要なセットアップ時間とし、tLを前記第1ノードでの前記第1信号の遷移開始からラッチまでの時間とし、vpを信号波形の伝送速度としたとき、
    「{(tL−tS)・vp}<L3<tL・vp」を満たすことを特徴とする半導体装置。
  12. 請求項8記載の半導体装置において、
    前記半導体装置は、1つの半導体チップからなり、
    前記第1伝送部および前記第2伝送部は、前記半導体チップ上の配線によって実現されることを特徴とする半導体装置。
  13. 請求項8記載の半導体装置において、
    前記半導体装置は、1つの半導体チップと前記半導体チップが搭載されるパッケージ基板からなり、
    前記第1伝送部および前記第2伝送部は、前記パッケージ基板上の配線によって実現されることを特徴とする半導体装置。
  14. 第1および第2ノードを含み、前記第1ノードと前記第2ノードの間の電位差によって論理判定を行う第1レシーバ回路と、
    第3および第4ノードを含み、前記第3ノードと前記第4ノードの間の電位差によって論理判定を行う第2レシーバ回路と、
    第1信号が入力される第5ノードと、
    第2信号が入力される第6ノードと、
    参照電圧が供給される第7ノードと、
    前記第5ノードに入力された前記第1信号を前記第1ノードに伝送する第1伝送部と、
    前記第1伝送部と電磁結合するように配置された第2伝送部と、
    前記第6ノードに入力された前記第2信号を前記第3ノードに伝送する第3伝送部と、
    前記第3伝送部と電磁結合するように配置された第4伝送部と、
    前記第7ノードに供給された前記参照電圧を伝送し、第1分岐ノードと第2分岐ノードを含んだ第5伝送部と、
    前記第1分岐ノードと前記第2伝送部の間に設けられた第1ローパスフィルタと、
    前記第2分岐ノードと前記第4伝送部の間に設けられた第2ローパスフィルタとを具備し、
    前記第7ノードに供給された参照電圧は、前記第5伝送部と前記第1ローパスフィルタと前記第2伝送部を介して前記第2ノードに伝送され、かつ前記第5伝送部と前記第2ローパスフィルタと前記第4伝送部を介して前記第4ノードに伝送され、
    前記第2伝送部では、前記第1信号が前記第1伝送部を伝送する際に、前記第1信号と同一極性であり前記第1ローパスフィルタに向けて進行する第3信号が誘起され、
    前記第4伝送部では、前記第2信号が前記第3伝送部を伝送する際に、前記第2信号と同一極性であり前記第2ローパスフィルタに向けて進行する第4信号が誘起され、
    前記第1ローパスフィルタは、前記第3信号を受けて前記第3信号と逆極性となる第1反射信号を生成し、
    前記第2ローパスフィルタは、前記第4信号を受けて前記第4信号と逆極性となる第2反射信号を生成することを特徴とする半導体装置。
  15. 請求項14記載の半導体装置において、
    前記第1ローパスフィルタは、
    前記第1分岐ノードと前記第2伝送部の間に接続された第1抵抗と、
    前記第1抵抗の前記2伝送部側の接続ノードと接地電圧の間に接続された第1コンデンサとを有し、
    前記第2ローパスフィルタは、
    前記第2分岐ノードと前記第4伝送部の間に接続された第2抵抗と、
    前記第2抵抗の前記4伝送部側の接続ノードと接地電圧の間に接続された第2コンデンサとを有することを特徴とする半導体装置。
  16. 請求項15記載の半導体装置において、
    前記半導体装置は、1つの半導体チップからなり、
    前記第1〜前記第5伝送部は、前記半導体チップ上の配線によって実現されることを特徴とする半導体装置。
  17. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記第1伝送部と前記第2伝送部が半導体パッケージ上の配線によって実現されていることを特徴とする半導体装置。
JP2006305622A 2006-11-10 2006-11-10 半導体装置 Expired - Fee Related JP4625798B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006305622A JP4625798B2 (ja) 2006-11-10 2006-11-10 半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006305622A JP4625798B2 (ja) 2006-11-10 2006-11-10 半導体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008124732A JP2008124732A (ja) 2008-05-29
JP4625798B2 true JP4625798B2 (ja) 2011-02-02

Family

ID=39509044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006305622A Expired - Fee Related JP4625798B2 (ja) 2006-11-10 2006-11-10 半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4625798B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001148720A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Nec Corp データ検出方式およびこれを用いた電子機器
JP2002246892A (ja) * 2001-02-22 2002-08-30 Mitsubishi Electric Corp 入力バッファ回路

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09116400A (ja) * 1995-10-16 1997-05-02 Fujitsu Ltd 半導体装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001148720A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Nec Corp データ検出方式およびこれを用いた電子機器
JP2002246892A (ja) * 2001-02-22 2002-08-30 Mitsubishi Electric Corp 入力バッファ回路

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008124732A (ja) 2008-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6373275B1 (en) Electronic device capable of greatly improving signal transmission speed in a bus wiring system
US7038555B2 (en) Printed wiring board for controlling signal transmission using paired inductance and capacitance
US5945886A (en) High-speed bus structure for printed circuit boards
US20070289772A1 (en) Electronic Circuit
US8547137B2 (en) Integrated circuit device and data transmission system
US8134239B2 (en) Address line wiring structure and printed wiring board having same
US20060092929A1 (en) Interwoven clock transmission lines and devices employing the same
KR100311764B1 (ko) 집적 회로 장치 모듈
US8053911B2 (en) Semiconductor device and data processor
US8644047B2 (en) Semiconductor device having data bus
US20130049833A1 (en) Semiconductor apparatus
JP4625798B2 (ja) 半導体装置
US6667647B2 (en) Low power clock distribution methodology
US7167536B2 (en) Signal receiving circuit, semiconductor device and system
JP2004281960A (ja) 符号間干渉抑制抵抗を用いた超高速インタフェース
JP4812107B2 (ja) 半導体装置
Kim et al. TDR/TDT analysis by crosstalk in single and differential meander delay lines for high speed PCB applications
Kim et al. A low power capacitive coupled bus interface based on pulsed signaling
JP4272149B2 (ja) 方向性結合器を用いたデータ転送方式
US6288962B1 (en) Semiconductor device allowing fast signal transfer and system employing the same
JP5982836B2 (ja) 集積回路装置及び試験方法
Gupta et al. Characterizing pattern dependent delay effects in DDR memory interfaces
US10027311B1 (en) Semiconductor device
JP2005322814A (ja) 配線の電気特性チューニング方法と半導体装置用基板およびこれを用いた半導体装置
JP4912830B2 (ja) 伝送装置、およびこれを用いたフリップチップ、モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100930

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101019

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131112

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees