JP4625145B2 - 音響振動子及び画像生成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、音響振動子及び画像生成装置に関し、特に、音響一次波を送信し音響二次波を受信する音響振動子及びその音響振動子を複数用いた画像生成装置に関する。
従来より、大振幅の音波を放射すると、伝搬媒質の非線形性に起因して、伝搬波形が放射した原波形(初期波形)と異なる波形歪み(波形変化)が発生することが知られている。
この歪みの発生現象は、特に、可聴周波数を超える超音波領域で顕著に発生する。しかも、その波形歪みは音響振動子からある特定の距離で突如発生するのではなく、伝搬と共に徐々にその量を増すという歪みの蓄積効果に基づき、超音波の広い周波数範囲で起こることが知られている。この初期波形の放射音波を、以降音響一次波と呼ぶ。また、前述した歪の蓄積効果に基づいて発生する非線形音波を、音響二次波と呼ぶ。
音響一次波が単一の周波数成分からなるときは、整数倍の周波数成分を持つ音響二次波が発生し、これらは、第二高調波信号、第三高調波信号、第n高調波などと呼ばれ、これらを用いた医療超音波イメージング装置が販売されている。
一方、音響一次波が二つの周波数成分からなるとき、非線形音響波として、二つの周波数の和信号と差信号が発生し、通常は後者がパラメトリック信号と呼ばれているが、広義に両者ともパラメトリック信号と呼ぶこともある。このパラメトリック信号は、周波数f1を有する音響一次波と周波数f2を有する音響一次波とが伝搬に伴って非線形効果により生ずる周波数が|f1−f2|またはf1+f2の音響二次波であり、伝搬とともに、その蓄積効果によってその振幅は増加してゆく特徴を持つ。なお、以降は、特にことわらない限り差信号をパラメトリック信号と称して説明することにする。
このパラメトリック信号は、周波数が音響一次波よりも低いため伝搬距離を長くとることが出来る(すなわち高深達度)、という特徴を有する。さらに、パラメトリック信号は、同じ周波数の基本波に比べ、ビームの拡がりが小さい(すなわち高横方向分解能)、サイドローブを生じない(すなわち高コントラスト分解能)という特徴も有することが知られている。
一方で、周波数が音響一次波よりも低いため、パラメトリック信号は、深さ方向分解能では音響一次波(基本波)に劣るという特徴も有する。更に、パラメトリック信号を用いたパラメトリックイメージングにおいてはパラメトリック信号に混じる音響一次波成分や、パラメトリック信号の高調波は極力低レベルに抑圧することが好ましく、この対策が、高いSN比のイメージングを可能にする。この状況はすでに実用化されているハーモニックイメージングにおけるパルスインバージョン技術の必要性と同じである。
パルスインバージョン技術では、時間間隔をあけて先ず正相の周波数fの成分を有す電圧信号を印加して正相の音響一次波が送信され、次いで逆相の周波数fの成分を有す電圧信号を印加して逆相の音響一次波が送信される。この両音響波は、その基本波成分は、互いに位相が反転しているだけで、全く同一波形である。従って互いに逆位相の超音波が異なるタイミングで送信される。
しかしながら、高調波、例えば第二高調波は、印加電圧の極性が正でも負でも二乗され正極性の音響二次波を形成する。この様な二つの音響一次波成分及び音響二次波成分をそれぞれ加算すると、音響一次波成分は逆相なので加算すると0となり、高調波成分である音響二次波のみが残存する。
二つの音響波を加算する方法としては、先行する音響受信波を電圧変換した信号を一時的にメモリに記憶し、後続する音響受信波を電圧変換した信号を受信すると、一時的にメモリに記憶していた信号を読み出して、加算処理をし、高調波成分のみを取り出す方法がある。
基本波成分の残存は、サイドローブの発生に関与し、スペックルの原因になることは良く知られている。また、基本波成分の残存量が増加するにつれてスペックルが増加する。
以上のように、従来のパルスインバージョン技術は、時間軸上で反転した音響一次波を相殺させることによって、基本波成分を抑圧する手法である。このように基本波成分である音響一次波を抑圧する手法に関し、可聴音パラメトリックスピーカの技術分野において、パラメトリックスピーカで再生される可聴音は高調波歪みや混変調歪みを多く含み、動電型スピーカに比べて音声明瞭度が低下する、また聴取において違和感を感ずることがある、という問題を解決するための提案がなされている。この提案に係る技術は、例えば、文献「鎌倉友男、酒井新一、野村英之、秋山正彦 「一次波の位相差励起によるパラメトリック可聴音」 米国音響学会誌2008年5月、第123巻第5号 3694ページ (Kamakura T, Sakai S, Nomura H, Akiyama M “Parametric audible sounds by phase-cancellation excitation of primary waves.”, J Acoust Soc Am. 2008 May;123(5):3694)」に開示されている。
その提案は、互いに逆位相の音響一次波を送信し、音響一次波を抑圧できる音場領域を利用することによって音響一次波を抑圧し、可聴音領域の音響二次波を発生できる方法である。
また、パラメトリック音響波が生体組織または水中伝搬する超音波の場合についての提案もある。
例えば、中心周波数に一定幅の周波数の振幅変調をかけた振幅変調波若しくは2つの周波数成分をもつ超音波を、超音波プローブから被検体に向けて送波し、被検体内で発生する少なくとも差周波数成分を含むエコーを超音波プローブで受波し、受波したエコーを信号処理して超音波画像を得るようにしたパラメトリック音響振動子法を用いた超音波画像処理法が提案されている。この提案に係る技術は、例えば、日本特開平8−80300号公報に開示されている。この提案によれば、減衰の少ない超音波画像による診断が可能になる。
また、第一の超音波振動子から送信される第一の周波数成分をもつ超音波と、第二の超音波振動子から送信される第二の周波数成分をもつ超音波とを、目的とする患部で交差するように、所望の角度を持って送信し、交差した患部位置からの反射信号に含まれる差信号、和信号、高調波信号、分周波信号を第一の超音波振動子で受信する方法が提案されている。この提案に係る技術は、例えば、日本特開2003−116848号公報に開示されている。この提案のパラメトリック診断装置によれば、患部の形状等を明瞭に表示できる。
上述した各提案の技術は、いずれもパラメトリック信号の特徴である、減衰が小さく音響波信号が遠方まで伝搬することと、同じ周波数の基本波に比べ指向性が高いという現象を利用したものである。
しかし、距離測定に於いては、受信信号に音源からの超音波信号が混在すると、超音波信号が高調波歪みや混変調歪みを多く含み、タイム・オブ・フライトが不明確になり、測距の精度が低下する。
医療用パラメトリック超音波診断用に提案されている超音波振動子は、周波数がf1の周波数信号と周波数がf2の周波数信号を同時に発信できる振動子ユニットと、パラメトリック信号に選択的に共振する振動子ユニットを有している。従って、受信信号の中に占めるパラメトリック信号の割合は改善されるが、本来、基本波に比べ20dB以上小さな音圧
しか持っていないパラメトリック信号の相対レベルを、同等のレベルに引き上げる程度である。また、音響一次波の残存による波形歪がノイズとしてパラメトリック信号に重畳し、パラメトリック信号の特徴である減衰が小さく、遠方まで伝搬し、同じ周波数の基本波に比べ指向性が高いという特徴を生かしきれていない。
すなわち、パラメトリック信号(音響二次波)の信号レベルが送信超音波信号(音響一次波)に比べて低いことに起因する距離測定における不明確なタイム・オブ・フライトは、距離測定の測定精度の低下を招く。更に、医療用超音波診断装置への利用の場合においては、音響一次波の残存による波形歪がノイズとしてパラメトリック信号に重畳するため、コントラスト分解能が低下するという問題を生じる。
また、オーディオ領域で、互いに逆位相の音響一次波を送信し、音響一次波を抑圧できる音場領域を利用することによって音響一次波を抑圧できるパラメトリックスピーカが提案されているが、例えば、医療用パラメトリック イメージングに適用される超音波振動子はアレイ化、細径化が必須である。そのためには、音響振動子は、送受信機能を有するだけでなく、簡単な構造でコンパクトさが要求される。
さらに、医療イメージングに適用する場合、音響一次波のサイドローブの存在はコントラスト分解能を低下させる原因となるが、上記のパラメトリックスピーカの技術だけではサイドローブの抑圧はできず、音響一次波のサイドローブ信号を抑圧する手段が必要になる。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、パラメトリック信号が持っている、減衰が小さく遠距離伝搬が可能という特徴と、同じ周波数の基本波信号に比べ指向性がはるかに良いという特徴とを生かしつつ、受信部において音響一次波を大きく抑圧でき、かつ簡単な構造でコンパクトな音響振動子及びその音響振動子を複数用いた画像生成装置を提供することを目的とする。
本発明の音響振動子は、被検体の観察に用いられる音響振動子であって、第1の超音波からなる第1の音響一次波、および、前記第1の超音波とは周波数が異なる第2の超音波からなる第2の音響一次波を重ねて被検体に送信するための第1の振動子と、前記第1および第2の音響一次波の伝搬に伴って周波数成分が変化した非線形音波である音響二次波のうち、前記第1および第2の音響一次波が重なった部分で発生した音響二次波が前記被検体に当たって反射した反射波を受信する領域に配置され、前記反射波を受信するために前記音響二次波の周波数成分に共振する第2の振動子と、を有する。
本発明の第1の実施の形態に係る音響振動子の送信部の平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る音響振動子の送信部の側面と音響波の状態を説明するための側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る送信部を駆動するための送信回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る、2つの領域から互いに逆位相で共にf1とf2の周波数成分を有する2つの音響一次波が作用しあい特異な音場を形成することを説明するための概念図である。 本発明の第1の実施の形態に係る、領域SSpara近傍における音場を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係る、図5に示した送信部の構造を説明するための模式的な斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る、音響1次波と音響2次波の伝播軸方向音圧分布を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る、音響一次波6MHzを同相で駆動したときの、音源から100mmの位置のビーム幅方向の音響一次波の音場を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る、音響一次波6MHzを逆相で駆動したときの、音源から100mmの位置のビーム幅方向の音響一次波の音場を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る、音源から100mmの位置のビーム幅方向の音響二次波1MHzの音場を示すグラフである。 音響二次波と同じ周波数の基本波のビーム方向の音場を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る、互いに反転した関係の音響一次波を発生する手段としての音響振動子の送信部の構造の他の例を示している。 本発明の第1の実施の形態に係る、さらに他の構成に関わる送信部の構造を説明するための模式的な斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る送受信型パラメトリック音響振動子の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る、周波数低下板を用いた送信部の構成を有するパラメトリック音響振動子の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る、音響一次波の送信を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係る、駆動パルス信号の波形図である。 本発明の第1の実施の形態に係る、駆動パルス信号のスペクトルを説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係る、音響二次波の受信を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係るパラメトリック音響振動子の構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るパラメトリック音響振動子の構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るパラメトリック音響振動子の構造を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るパラメトリック音響振動子を複数用いて、アレイ状に配置した音響振動子群の例を示す平面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る振動子として静電型振動子を用いた、パラメトリック信号送受信システムの構成図である。 本発明の第3の実施の形態に係る、静電型振動子の平面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る、静電型振動子の断面図である。 本発明の第3の実施の形態の変形例に係るパラメトリック音響振動子の構造を示す平面図である。 本発明の各実施の形態で説明した送受信型パラメトリック音響振動子を、超音波トランスデューサとして利用した超音波内視鏡を有する超音波内視鏡システムの構成図である。 本発明の各実施の形態で説明した送受信型パラメトリック音響振動子を非破壊検査装置の一例としての超音波探傷装置に適用したものである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態について説明する。はじめに、二つの周波数成分を有する音響一次波を送信する送信部について説明する。
図1と図2は、本実施の形態に係る音響振動子の送信部の基本構造を説明するための図である。図1は、本実施の形態に係る音響振動子の送信部の平面図である。図2は、本実施の形態に係る音響振動子の送信部の側面と音響波の状態を説明するための側面図である。
図1に示すように、振動子である送信部1000は、互いに隣接して配置された一対の音響振動子(以下、振動子ともいう)1,2からなる送信する領域を有する。2つの振動子1,2により、パラメトリック音響振動子の送信部1000を構成する。ここでは、各振動子1,2は、それぞれ矩形形状の薄板状の圧電素子の振動板である。矩形形状は、一辺がaで、他辺が2aの長さを有する。後述するように、一対の振動子の一方の振動子の送信する音響波は、他方の振動子の送信する音響波とは、位相が反転している。つまり送信部1000は、2つの領域から互いに位相が反転した音響波を送信可能な構成である。
図2に示すように、振動子1が出力する音響一次波3が、疎、密、疎、密、・・であれば、振動子2が出力する音響一次波4は、密、疎、密、疎、・・となるように、2つの振動子は駆動される。
図3は、本実施の形態に係る送信部1000を駆動するための送信回路図である。
図3に示すように、送信回路は、2つの信号源5,6と、加算器7と、ゲート8と、インバータ9と、2つのパワーアンプ10,11とを含んで構成されている。
2つの信号源5,6は、それぞれ信号発生器であり、振動子1,2から音響波を送信するための、音響一次波の送信周波数f1とf2に対応する2つの信号を、加算器7に出力する。加算器7では、2つの信号が加算され、加算された信号がゲート8に出力される。
ゲート8は変調回路であり、ゲート8で変調された信号は、パワーアンプ10には直接入力され、パワーアンプ11にはインバータ9を介して入力される。パワーアンプ10と11の出力は、それぞれ振動子1と2に供給されている。2つの振動子1,2は、互いに位相が反転した音響一次波を出力する。
例えば、音響一次波の周波数を5MHzと6MHzとし、1MHzのパラメトリック信号を音響二次波とした場合について、これらの音場をKZK(Khokhlov-Zabolotskaya-Kuznetsov)の非線形微分方程式を用いて計算した結果を踏まえて説明する。
一方の振動子1には、音響一次波成分f1(例えば5MHz)とf2(例えば6MHz)とに相当する2つの周波数成分を合成した電圧信号S12が印加され、振動子1は、f1とf2の周波数成分の音響一次波の音響疎密波を送信する。これらの周波数成分を持った音響一次波成分は伝搬とともに非線形的な相互作用を通して、和成分の(f1+f2=11MHz)及び差成分の|f1−f2|=1MHzの非線形信号が発生し、これらの非線形信号は、その蓄積効果によって伝搬とともに音圧を増してゆく。このように、二つの周波数成分から和の周波数と差の周波数成分を持つのは、三角関数の積和公式から容易に導き出せる。即ち、sinωtなる音響信号と、sinωtなる音響信号が非線形的に相互作用するということは、両者の積sinωt・sinωtで表される音響波が新たに生じることであり、三角関数の積和公式を用いて展開すると、
sinωt・sinωt={cos(ω+ω)t−cos(ω−ω)t}/2
となり、和成分(ω+ω)と差成分(ω−ω)が現れることを用いて説明される。
また、前記一対のうち他方の振動子2には、振動子1に印加した電圧信号S12と逆位相の電圧信号(−S12)が印加される。これによって振動子2からは振動子1からの音響一次波とは逆位相の音響一次波が送信される。そして、これらの周波数成分を持った音響一次波成分は伝搬とともに非線形的な相互作用をして、その結果、和成分(f1+f2=11MHz)及び差成分(|f1−f2|=1MHz)の信号が発生し、これらの非線形信号は、その蓄積効果によって伝搬とともに音圧を増してゆく。
但し、振動子2の音響一次波信号は、振動子1の音響粗密波の信号とは逆相になっている。
なお、図3では、周波数f1の信号源5からの信号S1と周波数f2の信号源6からの信号S2を加算器7により合成した電圧信号S12を予め作成しておき、その合成電圧信号S12をゲート8を介して、振動子1,2に印加しているが、周波数f1の音響一次波の信号を送信する専用の振動子と、周波数f2の音響一次波信号を送信する専用の振動子の一対を設け、それらを同時に駆動することによってパラメトリック信号を得るようにしてもよい。そして、他の一対の同じ構造の振動子を設け、それには前記一対の振動子に印加する電圧信号と逆位相の電圧信号を印加すればよい。
図4は、2つの領域から互いに逆位相で共にf1とf2の周波数成分を有する2つの音響一次波が作用しあい特異な音場を形成することを説明するための概念図である。
図4において、振動子1,2の2つの振動板から出力された音響波の領域SS1と領域SS2には、それぞれ音響一次波f1、f2が含まれるだけでなく、パラメトリック信号(周波数|f1−f2|)及び、高調波成分(周波数nf1、nf2。nは2以上の整数)、和音(周波数(f1+f2))が形成される。なお、領域SS1と領域SS2には、更には高調波成分同士の和、差信号も発生するが、パラメトリック信号や高調波信号に比較してはるかに小さな音圧レベルなので無視できる。
そして、それぞれが音場である領域SS1と領域SS2が交差する領域SSparaには、特異な音場領域が形成される。この特異な1次波と2次波の信号が混在する領域SSparaには、音響一次波音場が形成されない。この音場の様子を模式的に表したのが図5である。
図5は、領域SSpara近傍における音場を説明するための図である。図5は、互いに反転した関係の音響一次波を発生する手段としての音響振動子の送信部の構造の例も示している。図6は、図5に示した送信部1000の構造を説明するための模式的な斜視図である。
2つの振動子1,2は、2片で一枚の圧電振動子を形成し、図5に示すようにその分極方向15、16が、中央の境界部701を境に互いに反対方向を向いている。そして、共通電極18,19が、それぞれ板状の2つの振動子1,2からなる2つの領域を挟むように、2つの振動子1,2の表裏面の全面にわたって形成されている。電圧信号は、交流の信号源35から、2つの電極18と19にそれぞれ接続された端子20と21間に印加される。その電圧信号が印加されると、振動子1の領域において電界17の方向が分極方向15と一致した時、振動子2の領域においては電界17の方向が分極方向16と逆向きになる。
2つの振動子1,2を製造する場合は、例えば、一枚の電極が両面全面に形成した圧電板を作成し全面を均一に分極する。その作成された一枚の圧電板を二分割し、一方を裏返しにして断面で他方と接着等の手段で接合する。接合された2枚の圧電板を、同じ側に配置した電極同士が同電位になるように導電ペーストなどで結線することによって、2つの振動子1,2を、1枚の振動子として、製造することができる。もちろん、一枚の圧電素子の一方の電極を2つに分割して、極性を変え分極した後、分割した電極をスパッタや導電樹脂を用いて結線するなど、他の方法によって、振動子1,2を製造してもよい。
従って、振動子1が伸び圧縮波を発生させると、振動子2は縮み、伸張波を発生させるので、振動子1,2は、互いに逆相の音響一次波を送信できることになる。また、この構造の圧電振動子に超音波が入射しても、それぞれの分極領域上の電極に圧電効果によって発生する異極性電荷が、両領域にまたがって形成されている電極18、19で中和され、電圧信号が発生しない。従って、振動子1,2が音響一次波を受信しても電圧出力がない。すなわち、この構造の圧電振動子は、互いに逆位相の音響一次波を送信しても、受信時には信号出力を生じない。
図5において、パラメトリック音響振動子の送信部1000から出力される音響一次波は、粗密で表されている。また、グラフG1は、A-A’線に沿った、音響一次波と音響二次波の径方向音圧強度(ビームパターン)を示し、グラフG2は、B-B’線に沿った音響一次波の音圧強度と、2つの振動子1,2の境界部701を通る中心軸23に沿った音響二次波の距離に応じた音圧強度をモデル的に示す。
グラフG1において、グラフ220は、音響一次波のビームパターンであり、音圧の極大点302,402を有する。ピークである極大点302,402は、中心軸23上の音圧が急激に落ち込んだために現れた極大値である。グラフ221(点線)は、音響二次波、即ちパラメトリック音場のビームパターンである。
音響一次波のビームパターンには、中心軸23あたりで急激に音圧を低下させる領域25が存在し、またサイドローブ24が形成されている。
それに対して、図5のグラフG2の点線223示すように、音響二次波であるパラメトリック信号は、全体に音圧レベルが低く、実線で示す音響一次波に比べて、伝搬軸方向に沿って減衰が少ない。音響二次波は、中心軸23上で音圧が最大になるビームパターン221を有し、領域SSparaでは、例えば、パラメトリックイメージングにおいて不要超音波となる音響一次波に対するパラメトリック信号の音圧比、即ち音響一次波は、抑圧される。その結果、SN比が最大になる。
図7は、音響1次波と音響2次波の伝播軸方向音圧分布を示すグラフである。図7は、音響一次波の音圧分布502とパラメトリック信号の音圧分布503を比較して特徴を強調して図示している。これら両音場を比較すると、パラメトリック信号の音場は、音響一次波の音場に比較して、1)焦点が遠方になる、2)焦点以遠での音圧の減衰が小さい、3)焦点より近傍における音圧変動が殆どない、という特徴があることが分かる。なお、図中ではピーク音圧レベルの差504が示されている。
図8から図10は、上述した送信部の構造において、音源周波数を6MHzとしたときの音場をシミュレーションした結果の音響一次波と音響二次波の音圧を示すグラフである。なお、5MHzの場合もほぼ同じ音場パターンをもつ。図8は、音響一次波6MHzを同相で駆動したときの、音源から100mmの位置のビーム幅方向の音響一次波の音場を示すグラフである。図9は、音響一次波6MHzを逆相で駆動したときの、音源から100mmの位置のビーム幅方向の音響一次波の音場を示すグラフである。図10aは、音源から100mmの位置のビーム幅方向の音響二次波1MHzの音場を示すグラフである。図10bは、音響二次波と同じ周波数の基本波のビーム方向の音場を示すグラフである。
図8と図9の両者を比較すると、それぞれ中心軸44,47上の音場に大きな差異があり、同相駆動場合の音場の逆相駆動の場合の音場は、音圧が極小、即ち音響一次波が抑圧された領域43があることが分かる。これに対して音響二次波、即ちパラメトリック信号(周波数1MHz)の音場は同相駆動の音場でも、図10aに示すように、逆相駆動の音場でも中心軸上で音圧が抑圧されることなく、中心軸上で音圧のピークを示している。さらに、図10bに示した同じ周波数(1MHz)の基本波と比較することによって、パラメトリック信号では、サイドローブが現れない、ビーム幅が細くなるという特徴を持つ。
以上の結果から、本実施の形態では、以下に説明する音響振動子を用いることによって、音響一次波の音圧を抑圧し、かつ音響二次波(パラメトリック信号)が最大となる音場領域を使っている。
なお、パラメトリック信号のイメージング技術へ応用する場合は、ダウン・シフト・レシオ(DSR)、すなわち音響一次波の二つの周波数をf1、f2、パラメトリック信号をfparaとすると、DSR(=(f1+f2)/2fpara)が大きいほど良好である。従って、f1=3MHz、f2=4MHzでfpara=1MHzを得るより、f1=10MHz、f2=11MHzで、fpara=1MHzを得る方が好ましい。しかしながら、音響二次波は音響一次波があって初めて現れる波であり、音響一次波の減衰に影響される。従って音響一次波の周波数が高すぎるのもパラメトリック信号の最大の特徴である深達度の良さを生かしきれなくなるので、DSRは4〜5程度に設定することが好ましい。
次に、送信部の他の構成について説明する。
図11は、互いに反転した関係の音響一次波を発生する手段としての音響振動子の送信部1000Aの構造の他の例を示している。
送信部1000Aでは、2つの振動子1A,2Aは、それぞれ、一枚の圧電振動子からなり、図11に示すようにその分極方向27が、同方向を向いている。そして、共通電極29が、板状の2枚の振動子1A、2Aの一方の面の全面にわたって形成されている。電極28,30が、板状の2枚の振動子1A,2Aのそれぞれの他方の面に形成されている。電圧信号は、交流の信号源35から、2つの電極28と30にそれぞれ接続された端子33と34間に印加される。
図11に示したように、一対の同面積、同厚みで同じ方向に分極27を施した圧電振動子からなる振動子1A,2Aを準備し、一方の電極29を全面電極、他方の電極を二つの電極28,30に分割し、それぞれ電極28,30に接続された二つの端子33、34の間に周波数成分f1とf2を含有する駆動信号を駆動電源35から印加する。これによって、電極30と29との間の電界方向32と電極29と28との間の電界方向31とは逆方向となるため、互いに逆位相でそれぞれ周波数成分f1とf2とを含有する音響一次波が送信される。また、受信時には同じ周波数成分の音響波により機械的に共振しても、端子33、34との間に受信電圧を発生させることはない。
次に、送信部のさらに他の構成について説明する。
図12は、さらに他の構成に関わる送信部1000Bの構造を説明するための模式的な斜視図である。
図12に示すように、圧電型の振動子1,2における、分極方向15,16、及び電極18,19の形成構造は、図5及び図6の送信部の構成と同じである。振動子1,2は、分極の向きが互いに逆転した2つの領域からなり、周波数(f1+f2)/2を中心周波数とする電圧信号の印加によって、互いに逆位相となった超音波信号からなる音響一次波37,38と40,41とが送信される。図5の構成との相違点は、振動子1,2の前面または背面(図12では前面)に周波数低下板36を接合していることと、図12の例では、駆動電源35Aより音響一次波を発生させる電圧信号に含まれる周波数成分が単一な中心周波数(f1+f2)/2を有する単一信号V1であるという点である。単一信号V1は、例えばバースト一波やスパイク波等の広帯域パルスである。
周波数低下部材としての周波数低下板36は、平行平板状の弾性部材であり、例えば圧電材料と同一の材料、例えば振動子1,2がPZTセラミクスであれば、PZTセラミクス薄板を接着して形成するか、PZT厚膜をエアロゾルデポジション法等の手段で形成する。なお、PZT厚膜でなくても、硬めの樹脂フィルムを塗布したり、接着硬化形成の方法でもよい。例えば、振動子1,2は、6MHzの音響一次波を0.33mmの厚さの厚み縦振動を用いて実現できるが、5MHzの厚み縦振動を得るには0.4mmの合計厚さになるように0.07mmの厚さのPZTセラミクス薄板を、両分極方向15,16の領域を同じ面積で覆うように接着するか、厚膜で形成すれば良い。また駆動信号は(f1+f2)/2なる単一周波数成分からなるパルス信号を駆動すればよい。これによって、送信部1000Bから周波数f1とf2で、互いに逆位相の音響一次波(S1+S2 =S12 と−(S1+S2) =S34で表せる)を送信できることになる。
なお、共振周波数を一枚の圧電振動子から発生させる方法は、前述の周波数低下板を用いる方法に限定されるものではない。例えば圧電振動子の一部の領域が他の領域よりも薄くなる領域、例えば窪み部、を形成することによって、該一枚の圧電振動子の表面の一部から周波数上昇を起こした振動を得ることが出来る。
次に、受信部も含む送受信型パラメトリック音響振動子について説明する。
図13は、本実施の形態に係る送受信型パラメトリック音響振動子(以下、パラメトリック音響振動子という)56の構成を示す断面図である。パラメトリック音響振動子56は、送信部56Aと受信部56Bとを含んで構成されている。
送信部56Aは、図5に示した送信部1000と同様の構成であるが、図11あるいは図12と同様の構成でもよい。
送信部56Aは、音響一次波を送信する二つの振動子1,2に対応する領域57と58を有する。音響一次波の発生のために、二つの振動子1,2は、音響一次波の伝搬方向に沿った振動、すなわち厚み縦振動65を発生する。すなわち、板状の送信部56Aは、二つの振動子1,2に圧電型厚み縦振動65を励起させて、表面から縦波超音波(音響一次波)を送信する領域57と58を有する圧電型厚み縦振動子である。
一方、受信部56Bは、送信部56Aに積層して接合された板状の圧電型の振動子66を含んでいる。板状の振動子66は、全体に屈曲振動できるように、周辺の二カ所、具体的には2つの辺部に沿った2つの支持体71により支持されている。すなわち、板状の受信部56Bは、屈曲振動可能な振動子66である。
上述したように、送信部56Aは、二つの領域57と58に分割されており、電極18,19は振動子1,2の表裏とも全面に形成され、分極方向15,16が境界61を境にして互いに逆方向を向いている。受信部56Bは、音響一次波の伝搬に伴って発生する音響二次波の反射波を受信するために、音響一次波の送信方向から見たときに反射波を受信する領域が送信部56Aの振動子1,2と重なるように配置されている。
図6に示したように、送信部56Aは、互いに逆方向の分極方向を持つ2つの領域に分割されていて、電極18,19は、それぞれ表裏全面に施され、電界17は全面均一に同じ方向に印加される。この場合の共振周波数は、送信部56Aの厚さをt、縦波音速をvlとすると、いずれの分極領域でもvl/2tで表わされ、圧電振動は同一の駆動信号に対し、互いに同じ振幅で逆位相の振動がそれぞれの分極領域13,14から励起され、表面から送信される音響一次波3,4の位相も互いに逆位相S12、−S12となる。
振動子1,2の帯域内にある電圧信号V1(f1)とV2(f2)を合成した電圧信号V12を電気信号入力端子20、64間に(図13においては、端子20は接地)印加すると、該二つの周波数成分f1、f2を有した音響一次波が送信される。
この音響一次波3,4の伝搬に伴って、伝搬媒体が有する非線形性に基づいて、音響一次波のほか、高調波nf1、nf2、差信号(パラメトリック信号)、和信号、高調波の和、差信号などの非線形音響二次波が伝搬し、それぞれの音場が形成される。この差信号、和信号のパラメトリック信号は、どちらも利用可能であるが、ここでは、差信号とする。
なお、和信号は同様な方法で利用可能なため、説明を省略するが、和信号は、周波数が高いために高分解の信号が得られ、画像化した際には高分解能な画像が得られる。
これらの音響信号は図示していない音響インピーダンス境界で反射し、エコー信号として、受信部56Bの圧電素子の振動子66において受信される。なお、受信部56Bの振動子66の分極方向67はどちら向きでもよく、さらに受信部56Bは上記種々の音響信号のうち、目的とする音響信号に選択的に共振するような振動子構造を有している。
具体的には、振動子66は、図13において点線で示したような屈曲振動70を起こす。例えばDSRが5程度になるように、f1=5MHz、f2=6MHzz、fpara=1MHzとした場合、比帯域幅は、(f2−fpara)/(f2+fpara)/2=1.4、即ち140%以上となる。帯域端の位相変化が大きく、不安定な領域を避けると、更に20%増の比帯域幅170%前後とすることが好ましい。
図13に示すように、パラメトリック音響振動子56は、送信部56Aとしての、二分割された2つの振動子1,2と、受信部56Bとしての、均一な分極状態となっている圧電型の振動子66を接合したバイモルフ構造となっている。受信部56Bは、電極18の面に、均一な分極状態となっている振動子66が設けられ、振動子66に接する電極18とは反対側の面には電極68が全面にわたって形成されている。電極18は圧電型の振動子1,2,66の共通電極となっている。すなわち、パラメトリック音響振動子56は、図13に示すように、送信部56Aと受信部56Bが貼り合わされて構成されている。
そして、パラメトリック音響振動子56は、支持体71により支持された構成としている。このバイモルフ形の圧電振動子の共振周波数fbendは、合算した厚さをt1、支持体71間の距離をLとすると、
fbend=0.453(t1/L^2)SQRT(Y/ρ)
となる。ここで、Yはバイモルフ構成材料のヤング率、ρは密度である。
以上のように、受信部56Bは、パラメトリック信号の低い周波数に応答して、屈曲振動を生じて、受信信号を出力する。
従って、合算した厚さt1のうち圧電素子である振動子66の厚み、又は支持部71間距離を調節することにより、目的の共振周波数に容易に調整することが可能である。
尚、図13の場合、パラメトリック音響振動子56の駆動信号は、図3のインバータ9を含まない回路即ち、分岐配線が不要になるとともに、パワーアンプも10、11のいずれか一つで良いことになる。
一方、受信信号は図13に示した振動子66の端子69から出力される。
例えば、複数の上述したパラメトリック音響振動子56を複数並べるようにして、スキャンさせるようにすることによって、本実施の形態に係るパラメトリック音響振動子は、断層画像等の画像形成、すなわちイメージングに利用することできる。その場合、各出力信号は、通常の受信回路に入力され、増幅、フィルタリング等の処理を経て、映像信号に変換され、映像がモニタ上に表示される。
図13では、パラメトリック音響振動子56は、受信部56Bには、図5に示す送信部1000が貼り合わされている構造であるが、上述したように、パラメトリック音響振動子56は、受信部56Bに、図11に示す送信部1000Aが貼り合わされている構造でもよい。
次に、図12で説明した周波数低下板を用いた送信部の構成を有するパラメトリック音響振動子の例を説明する。
図14は、周波数低下板を用いた送信部の構成を有するパラメトリック音響振動子の断面図である。図14のパラメトリック音響振動子56Aは、従来の超音波診断装置で利用可能な2端子構造のパラメトリックイメージング用送受信超音波振動子である。
図15から図17は、パラメトリック音響振動子56Aによる音響一次波の送信制御の原理を説明するための図である。図18は、パラメトリック音響振動子56Aによる音響二次波の受信制御の原理を説明するための図である。
図14のパラメトリック音響振動子56Aは、従来の一般の超音波振動子と同様、2端子構造で、音響一次波の送信、音響二次波のパラメトリック信号を高いSN比で受信可能とする超音波振動子である。
図14に示すように、パラメトリック音響振動子56Aは、2つの振動子1C,2Cの上に、周波数低下板1510が積層されている構造を有する。そして、周波数低下板1510上には、音響整合層1506が設けられ、その音響整合層1506上には、音響レンズ1508が設けられている。振動子1C,2C上の周波数低下板1510で覆われていない領域上にも、それぞれ音響整合層1505が設けられ、その音響整合層1505上には、音響レンズ1507が設けられている。
これらの音響整合層1505、1506と音響レンズ1507、1508は、一般的な音響整合層と音響レンズの設計、製法、機能と同じである。
また、2つの振動子1C,2Cは、導電性基板(または表面が導電処理された絶縁体基板)1501上に設けられている。駆動電圧が、駆動電源1502から、配線1503を介して、2つの振動子1C,2Cの一方の電極と受信用の振動子66Aの一方の電極に印加される。
2つの振動子1C,2Cの他方の電極と、受信用の振動子66Aの他方の電極は、配線1504を介して接地されている。
図15から図18を用いて、高いSN比の音響二次波の受信原理について説明する。図15は、音響一次波の送信を説明するための図である。図16は、駆動パルス信号の波形図である。図17は、駆動パルス信号のスペクトルを示している。図18は、音響二次波の受信を説明するための図である。
図15に示すように、駆動信号1601の印加によって、振動子2Cから、正相音響一次波(周波数:f1)1602と、正相音響一次波(周波数:f2)1603が出力され、振動子1Cから、逆相音響一次波(周波数:f2)1604と、逆相音響一次波(周波数:f1)1605が出力される。結果として、正相音響一次波1607と、逆相音響一次波1608が、パラメトリック音響振動子56A から出力される。
受信したパラメトリック信号は、受信回路1609に供給される。
駆動信号1601は、図16に示すような駆動パルス信号1610である。駆動パルス信号1610は、パルス幅1611の期間(T1)と、パルス幅1612の期間(T2)を有する信号である。そして、図17に示すように、駆動信号1610の信号スペクトル1613は、周波数f1のピーク1614と、周波数f2のピーク1615を有している。
よって、駆動信号源1502から、周波数f1とf2にピークを持つ信号スペクトル1613の駆動信号1601が、パラメトリック音響振動子56Aに印加されると、周波数低下板1510が接合されている領域からは周波数成分f2を持った音響一次波1603、1604が、周波数低下板1510が接合されていない領域からは周波数成分f1を持った音響一次波1602、1605が送信される。よって、互いに分極方向59,60が逆向きに形成された2つの振動子1C,2Cの領域からは、それぞれ互いに反転した音響一次波1607、1608が送信される。
なお、このとき、導電性基板1501と振動子66Aで構成される圧電ユニモルフは、共振周波数が周波数f1,f2に比べて極めて低いので共振しない。
以上のように、周波数f1とf2成分からなる正相の音響一次波と逆相の音響一次波を同時に送信できる。従って、f1成分とf2成分の音響一次波の伝播と共に超音波伝搬媒体の音響的非線形性に基づいてパラメトリック信号の形成を実現することができる。
音響整合層1505、1506は、送信音響一次波の音圧を増加させ、同時にパルス幅を低減し深さ方向分解能の改善に寄与する。また、音響レンズ1507、1508は、音響一次波のビームを集束し、横方向分解能を改善する。
また、受信信号には音圧がパラメトリック信号に比較して、20dB近く大きい音響一次波、パラメトリック(差)信号、音響一次波のn次高調波nf1、nf2, パラメトリック(和)信号などが、含まれていて、それぞれ異なる周波数成分を持つ。このうち、音響一次波に応答して、振動子1C,2Cの領域に厚み縦振動共振65が起こる。
このとき、図18に示すように、振動子1C,2Cの領域上のそれぞれの電極上には、例えば振動子1Cの領域上の電極には、+電荷1705が発生すると、振動子2Cの領域上の電極には−電荷1703が発生することになる。
ところが、振動子1Cの領域上の電極も振動子2Cの領域上の電極も一体の電極なので、この電極19内で中和され(1707)、消滅する。即ち、音響一次波を受信しても、サイドローブ含めて電圧信号には変換されない。
一方、パラメトリック信号は周波数成分|f1−f2|を有していて、導電性の半導体基板1501と振動子66Aからなる圧電ユニモルフの共振周波数が|f1−f2|になるように設計されているので、該圧電ユニモルフの屈曲共振は、図18の点線1708の様に振動して生じる。この機械的振動が圧電効果によって電圧信号1709に変換されて、電圧信号1709が受信回路1609に伝送される。該圧電ユニモルフ振動子は受信信号に混入する他の周波数成分の信号には共振しないので、パラメトリック信号のSN比は飛躍的に高くなる。
以上の構成により、音響一次波を互いに逆位相の音響一次波を送信し、音響一次波を抑圧できる空間領域を利用し、かつ、本実施の形態に示したように、音響一次波の持つ周波数成分に共振する振動子要素と、パラメトリック信号の持つ周波数成分に共振する振動子要素を一体的に構成することを用いることによって、例えば、SN比が大きなパラメトリックイメージングが可能となる。加えて、音響整合層や音響レンズ付設の効果で、深さ分解能や横方向分解能が改善されることになる。
以上のように、上述した第1の実施の形態のパラメトリック音響振動子は、送信部が厚み縦振動を発生して、音響一時波を送信し、受信部が屈曲振動によりパラメトリック信号を受信するように構成されている。
よって、本実施の形態によれば、パラメトリック信号が持っている、減衰が小さく遠距離伝搬が可能という特徴と、同じ周波数の基本波信号に比べ指向性がはるかに良いという特徴とを生かしつつ、例えば超音波イメージングにおいて問題となるコントラスト分解能の低下要因となる、受信部における音響一次波を大きく抑圧でき、かつ簡単な構造でコンパクトな音響振動子を実現することができる。
なお、発生した音響二次波はサイドローブがなく、指向性が高い。この音響二次波を効率的に受信するために、前述したように送信部と受信部は完全に、もしくは一部が音響放射面側から見て、重なった状態であることが必要である。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
上述した第1の実施の形態では、送信部と受信部において、それぞれ厚み縦振動と屈曲振動を利用していたが、本実施の形態では、送信部と受信部において、共に屈曲振動を用いている点が、第1の実施の形態と異なる。
図19は、本実施の形態に係るパラメトリック音響振動子の構造を示す断面図である。送受信型のパラメトリック音響振動子88は、送信部88Aと受信部88Bとを含んで構成されている。このパラメトリック音響振動子88は、音響一次波の周波数が低い場合、例えば100kHz以下の場合に好適に適用される構造である。
送信部88Aは、2つの圧電バイモルフ75,84を含んで構成されている。
パラメトリック音響振動子88の圧電バイモルフ75,84は、音響一次波の送信のために、それぞれ屈曲振動を発生する。
導電性基板73の一方の面(図19では上面)に、絶縁部材74の絶縁膜が形成されている。導電性基板73の反対側の他方の面(図19では下面)には、圧電型で薄板状の振動子91が接着等の手段で形成されている。
振動子91は、一方面が電極としての導線性基板73であり、他方面には、端子92に接続され全面にわたって形成された電極60が設けられている。導電性基板73と圧電振動子薄板91とによって圧電ユニモルフが構成される。受信部88Bを構成する圧電ユニモルフは、屈曲振動93するときの節点で支持体71aによって支持されている。受信部88Bは、音響一次波の伝搬に伴って発生する音響二次波の反射波を受信するために、音響一次波の送信方向から見たときに反射波を受信する領域が送信部88Aの振動子と重なるように配置されている。そして、受信部88Bは、送信部88Aからは所定の距離だけ離れて位置するように支持されている。
一方導電性基板73の上面側には、一対の圧電バイモルフ75、84が並んで配置されている。圧電バイモルフ75は、一対の圧電振動子82が導電性シム材78を挟むように接合され、かつ、一対の圧電振動子82が互いに分極方向が同じ方向を向くように接合されている。圧電バイモルフ84も、同様に、一対の圧電振動子89が導電性シム材87を挟むように接合され、かつ一対の圧電振動子89が互いに分極方向が同じ方向を向くように接合されている。但し、圧電バイモルフ75,84の分極方向は、互いに逆方向である。
圧電バイモルフ75の両面には、それぞれ全面にわたって電極76,77が形成されている。圧電バイモルフ84の両面にも、それぞれ全面にわたって電極85,86が形成されている。
圧電バイモルフ75と84は、それぞれ、絶縁部材74とは所定の間隔を有するように、導電性シム材78、87により支持されている。すなわち、圧電バイモルフ75,84は、絶縁部材74から離れている。圧電バイモルフ75の電極76と77、及び圧電バイモルフ84の電極85と86は、それぞれ、導通配線79により導通するように接続されている。
導電シム材78、87は端部で座屈させ、座屈させた先端の一部を絶縁部材74の表面に形成した図示しない導電性を有する電極パッドに固定し、その電極パッドと端子80を接続するように構成されている。
一方、接地側は、電極76,77,85,86が接続された共通接地線81と、ここではさらに導電性基板73を介して接地72側の端子(図示せず)に接続されている。
圧電バイモルフ75の一対の圧電振動子82は、互いに分極方向が同じ方向を向くように接合され、かつその分極方向が図19の上向きに揃っており、圧電バイモルフ84の一対の圧電振動子89は、分極方向が同じ方向を向くように接合され、かつその分極方向が図19の下向きに揃うような関係になるようにする。このように構成することによって、圧電バイモルフ75と84とは同一の波形の駆動信号に対して、互いに逆位相の屈曲振動をするようになる。
そして、2つの圧電バイモルフ75,84は、それぞれ、点線93で示すように、屈曲振動を発生することにより、音響一時波を互いに逆位相で出力する。特に、2つの圧電バイモルフ75と84は、端子80と接地間で、並列接続され、大きな送信パワーを得られる構造になっている。
なお、以上の例では、圧電バイモルフ75と84は共に、パラレル配線接続としたが、分極方向が互いに逆向きになる様にシム材を介して接合したシリアル配線接続構造でも良い。
この場合、一方、例えば圧電バイモルフ75が一対の圧電振動子が互いに分極方向が逆方向を向き、シム方向に向く様に接合する場合、他方、例えば圧電バイモルフ84は、その分極方向が外向きになる関係にする。そして、このようなシリアル構成の場合、印加電圧はバイモルフの両外側電極間に印加される。この場合、導電シム材シム78,87は単に機械的な補強材兼導電性基板73上の絶縁部材74へ取り付ける部材となる。
以上の様に構成することによって、圧電バイモルフ75と84とは同一の波形の駆動信号に対して、互いに逆位相の屈曲振動をするようになり、送信される音響一次波83,90は互いに逆位相となる。一方、導電性基板73には圧電振動子薄板91が接合され、圧電ユニモルフを構成し、支持部71aで支持されている。
また、出力信号を得る端子92は、振動子91の電極60に接続されている。この圧電ユニモルフの共振周波数funiを音響二次波、即ちパラメトリック信号の周波数に等しくなるように、導電性基板73、圧電振動子91の厚さや、支持部71間距離の調整をすることは容易である。
さらにまた、本実施の形態では、送信時に用いる圧電バイモルフ75と84は、図19から明らかなように周辺支持されているに対して、ユニモルフ部は節点支持されている。これは、圧電バイモルフ75と84はそれぞれf1とf2の音響一次波を共に送信することが必要であり、帯域が広い方が良い、という理由と、受信時においては、周波数fpara のみからなるパラメトリック信号のみを電圧に変換することが好ましく、そのためには、共振先鋭度Qが高くなる節点支持の方が良いからである。
次に本実施の形態の変形例を説明する。
図20は、本実施の形態の変形例に係るパラメトリック音響振動子の構造を示す断面図である。図21は、本実施の形態の変形例に係るパラメトリック音響振動子の構造を示す平面図である。
本変形例のパラメトリック音響振動子は、音響一次波の送信用として圧電バイモルフを用いていること、音響二次波 (パラメトリック信号)の受信用に圧電ユニモルフを使うことは、上述した第2の実施の形態と同じである。異なるのは、それぞれが二種の寸法を有する2つの送信部(圧電バイモルフ94、102と圧電バイモルフ109、113)からなる送信ユニット、すなわち合計四つの圧電バイモルフ94、102、109、113を有している点である。そして、そのパラメトリック音響振動子によれば、駆動回路の構成を簡素化できるという効果を有する。
図20に示すように、送受信型のパラメトリック音響振動子121は、2つの送信部200A、201Aと、2つの受信部200B、201Bとを含んで構成されている。
送信部200Aは、2つの圧電バイモルフ94,102を含んで構成されている。2つの圧電バイモルフ94,102は、図21に示すように、互いに面積が異なっている。
同様に、送信部201Aは、2つの圧電バイモルフ109,113を含んで構成されている。2つの圧電バイモルフ109,113も、図21に示すように、互いに面積が異なっている。
2つの圧電バイモルフ94と109は、面積と厚さは同じであり、2つの圧電バイモルフ102と113は、面積と厚さは同じである。
送信部200Aは、音響一次波の送信時に、それぞれ屈曲振動を発生する圧電バイモルフ94,102を含んで構成されている。
導電性基板73aの一方の面(図20では上面)に、絶縁部材74aの絶縁膜が形成されている。導電性基板73aの反対側の他方の面(図20では下面)には、圧電振動子薄板91aが接着等の手段で形成されている。
圧電振動子薄板91aは、一方面が電極としての導線性基端73aであり、他方面には、端子91aに接続された電極60aが、全面にわたって形成されている。導電性基板73aと圧電振動子薄板91aとによって圧電ユニモルフが構成され、圧電ユニモルフは、屈曲振動(93a)したときの節点で支持部71bによって支持されている。
一方導電性基板73aの上面側には、一対の圧電バイモルフ94、102が並んで配置されている。圧電バイモルフ94は、一対の圧電振動子100が導電性シム材99aを挟むように接合され、かつ、一対の圧電振動子100が互いに分極方向が同じ方向を向くように接合されている。圧電バイモルフ102も、同様に、一対の圧電振動子103が導電性シム材99aを挟むように接合され、かつ一対の圧電振動子103が互いに分極方向が同じ方向を向くように接合されている。圧電バイモルフ94,102の分極方向は、同じである。
圧電バイモルフ94の両面には、それぞれ全面にわたって電極96,97が形成されている。圧電バイモルフ102の両面にも、それぞれ全面にわたって電極96a,97aが形成されている。
圧電バイモルフ94と102は、それぞれ、絶縁部材74aとは所定の間隔だけ離れるように、導電性シム材99、99aにより支持されている。圧電バイモルフ94の電極96と97、及び圧電バイモルフ102の電極96aと97aは、それぞれ、導通配線105により導通するように接続されている。
導電シム材99,99aはそれぞれ端部で座屈させ、座屈させた一端を絶縁部材74aの表面に形成した図示しない導電性を有する電極パッドに固定し、その電極パッドが信号源35を接続するように構成されている。
一方、接地側は、電極96,97,96a,97aと導線性基板73aとが接続された共通接地線108が、接地側の端子(図示せず)に接続されている。
圧電バイモルフ94と102の各圧電振動子は、互いに分極方向が同じ方向を向くように接合され、その分極方向が図20の下向きに揃っている。
そして、2つの圧電バイモルフ94,102は、それぞれ点線で示すように屈曲振動を発生することにより、2つの周波数f1とf2の音響一次波101,104を同じ位相で出力する。
送信部201Aは、送信部200Aと同様の構成を有している。すなわち、送信部201Aは、音響一次波の送信時に、それぞれ屈曲振動を発生する圧電バイモルフ109,113を含んで構成されている。送信部201Aの圧電バイモルフ109,113の構成は、送信部200Aの2つの圧電バイモルフ94,102と同様である。
圧電バイモルフ109の一対の圧電振動子111は、互いに分極方向が同じ方向を向くように接合され、圧電バイモルフ113の一対の圧電振動子111aも、互いに分極方向が同じ方向を向くように接合されている。
圧電バイモルフ109,113の分極方向は、同じであるが、図20に示すように、送信部121Aの圧電バイモルフ94,102の分極方向とは反対である。
圧電バイモルフ109,113は、それぞれ、絶縁部材74bからは所定の間隔だけ離れるように、導電性シム材99b、99cにより支持されている。圧電バイモルフ102の両電極、及び圧電バイモルフ113の両電極は、それぞれ、導通配線105aにより導通するように接続されている。
導電シム材99b,99cはそれぞれ端部で座屈させ、座屈させた一端を絶縁部材74bの表面に形成した図示しない導電性を有する電極パッドに固定し、その電極パッドが信号源35を接続するように構成されている。
一方、接地側は、各バイモルフの端部の電極が導通配線79により結線され、合計8つの電極と導線性基板73bとが接続された共通接地線108が、接地側の端子(図示せず)に接続されている。
圧電バイモルフ109と113の各圧電振動子は、互いに分極方向が同じ方向を向くように接合され、その分極方向が図20の上向き方向に揃っている。
そして、2つの圧電バイモルフ109,113も、それぞれ点線で示すように屈曲振動を発生することにより、2つの周波数f1とf2の音響一次波を同じ位相で出力する。
以上のように、各送信部の2つの圧電バイモルフは、互いに寸法あるいは厚さが異なり、その違いによって、例えば圧電バイモルフ94、109の共振周波数がf1であれば他方102、113の共振周波数がf2となる構造寸法となるように構成される。また、圧電バイモルフを構成する圧電素子の分極方向は、一方の送信部200Aでは、例えばf1の共振周波数を示す圧電バイモルフ94の屈曲変位が上に凸になるように変形するとき、他方の送信部201Aでは、f1の共振周波数を示す圧電バイモルフ109の屈曲変位が下に凸になるように変形するように、分極方向95、110が送信部200Aと201Aで逆方向に構成される。圧電バイモルフ102と113との関係も同じである。
2つの送信部200Aと201Aのそれぞれに対応する受信部200Bと201Bの構成は、図19の受信部88Bと同様である。
以上のように、圧電バイモルフ群のそれぞれを支える導電性シム材99aから99dの各端部を座屈させ、各端部をそれぞれ導電性基板73a、73bの表面に形成した絶縁部材74a、74bからなる絶縁板に接続固定する。更に圧電バイモルフ94と102の両側電極は、配線105によって同電位で且つ接地されるように配線108に接続する。圧電バイモルフ109と113の両側電極も、配線105aによって同電位で且つ接地されるように配線108に接続する。さらに、導電性基板73a,73bも配線108により接地する。
また、全ての導電性シム材は同電位となるように配線118に接続され、駆動電源35へと接続される。駆動信号源35は(f1+f2)/2の単一周波数成分からなる電圧信号でよく、二つの周波数f1とf2信号の駆動電源35は一つで済み、周波数f1とf2の二つの信号を合成させる加算器は必要ない。発生する音響一次波101,104と112,115は、互いに逆位相の超音波となる二つの周波数成分を有する。さらに、図2に示すインバータ9も不要で、一対必要だった増幅器は一つだけで済むこととなり、駆動制御回路の大幅な簡略化と配線の省線化が可能となり、全体としてコンパクト化しやすい構造となる。
なお、以上の送信用バイモルフ構造、そして、受信用のユニモルフ構造はMEMSの製造技術を利用して作製しても同様な効果が得られる。この場合は、微細な屈曲振動子ができるため、MHz帯での送受信が可能なことは言うまでもない。
さらに、例えば、本実施の形態又は変形例に係るパラメトリック音響振動子を複数用いてスキャンさせるようにすることによって、本実施の形態又は変形例に係るパラメトリック音響振動子は、断層画像等の画像形成、すなわち超音波イメージングに利用することできる。
図22は、上述したパラメトリック音響振動子121を複数用いて、アレイ状に配置した音響振動子群の例を示す平面図である。
図22に示す音響素子群は、図20及び図21に示した音響振動子121を一つのエレメントとして、複数のエレメント121−1、121−2、・・・121−N、をアレイ型に一次元配列したものである。このような構成は、例えば、電子スキャンによって超音波診断像を描出するための振動子構成である。各エレメントは、音響一次波送信用駆動信号入力118と受信信号出力端子(図示せず)、および共通接地線となる配線108とその接地端子を有していて、端子118、接地間に例えば(f1+f2)/2の周波数成分からなるバースト波パルスが、複数のエレメントに順次印加され(リニア電子走査)、あるいは、印加するタイミングを少しずつずらして印加され(セクター電子走査)、それぞれの音響一次波送信タイミングに対応したパラメトリック受信信号が配線108端子から出力して受信アンプに入力される。入力された信号の信号処理、画像処理は従来方法によるので説明を省略する。
以上のように、上述した第2の実施の形態のパラメトリック音響振動子は、送信部と受信部が共に屈曲振動を発生し、送信部が音響一時波を送信し、受信部がパラメトリック信号を受信するように構成されている。
よって、本実施の形態によれば、受信部において音響一次波を大きく抑圧でき、かつ簡単な構造でコンパクトな音響振動子を実現することができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
上述した第1及び第2の実施の形態では、送信部と受信部において、それぞれ圧電型の振動子を利用していたが、本実施の形態では、送信部と受信部において、共に静電型振動子を用いている点が、第1及び第2の実施の形態と異なる。
この静電型振動子にはMEMS技術を利用して作製されたcMUT(capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer)を用いて超音波を送受信することも含まれる。本実施の形態では超音波内視鏡システムで用いるcMUTを用いたパラメトリック送受信機について記載する。
図23は、本実施の形態に係る振動子として静電型振動子を用いた、パラメトリック信号送受信システムの構成図である。図24は、静電型振動子の平面図である。図25は、静電型振動子の断面図である。
コンデンサの記号で示したのが、静電容量型の振動子C1,C2,C3であり、各振動子は、各共振周波数と同じ周波数を有する駆動信号の印加により、その周波数の超音波を発生できるように構造寸法が設計されて半導体基板上に形成されている。振動子の構造については、図24と図25により後述する。
この静電容量型の振動子の構造的最小単位を静電容量型振動子セルと呼び、静電容量型振動子セルをいくつかまとめグループとする。各グループ内の全てのセルに同一の電圧印加が可能になるように並列接続した単位、すなわち図23では点線123、124によりそれぞれ囲まれた振動子群を、静電型振動子エレメントと呼ぶ。
パラメトリック信号送受信システムは、送信部としてのエレメント123,124に対応する振動子群C1,C2と、受信部としてのエレメント132に対応する振動子132と、パルスジェネレータ(PG)125と、バイアス用直流電源1261、1262と、パワーアンプ127,128と、可変抵抗133と、CR発振器134と、復調器135とを含んで構成されている。
振動子群C1とC2の一方の電極は、接地側に接続されている。振動子群C1の他方は、パワーアンプ127の出力に接続され、振動子群C2の他方は、パワーアンプ128の出力に接続されている。
DCバイアス電源としての、直列に接続された2つの直流電源1261と1262の接続点は、接地されている。接地されていない直流電源1261の他方の端子は、振動子群C1の前記他方に接続され、接地されていない直流電源1262の他方の端子は、振動子群C2の前記他方の端子に接続される。
パルスジェネレータ125の出力は、パワーアンプ127と128に入力される。受信用のエレメント132の振動子C3は、CR発振器134のコンデンサを構成し、可変抵抗133は、CR発振器134の抵抗を構成する。CR発振器134の出力は、復調器135に供給され、復調器135は検出信号を出力する。
今、パルス発生器(PG)125から、例えば周波数f1成分とf2成分を共に含む周波数特性を有したバーストパルスを出力して、その信号を分岐し、一方はパワーアンプ128の出力に負の直流バイアス電圧を重畳させ、他方はパワーアンプ127の出力に正の直流バイアス電圧を重畳させる。2つの領域から互いに逆位相の駆動電圧信号がそれぞれ静電容量型振動子エレメント123,124に印加される。
なお、静電容量型振動子のエレメント123,124は、共に同じコンデンサの記号で示されているが、それぞれ共振周波数がf1のセル群とf2のセル群から構成されている。従って、例えば周波数f1成分とf2成分を共に含む周波数特性を有したバーストパルスが、直流電源1261と1262によってバーストパルスの電圧の半値以上の極性の異なるDCバイアスをかけた状態で、エレメント123、124に印加される。これにより、周波数成分f1とf2の周波数を有し、かつ位相が互いに反転した音響一次波129、130が送信される。
そして、伝搬媒体、例えば空気、水、生体組織中に、音響一次波の伝搬とともに、伝搬媒体が有する音響的非線形性に基づいてパラメトリック信号が発生する。このパラメトリック信号は、|f1−f2|の周波数成分を持っているので、この周波数に共振する構造の静電型超音波振動子としてのエレメント132が、例えばエレメント123,124の、音響一次波の出射側とは反対側の背面に、一体的に積層配置される。
なお、パラメトリック信号の受信方法には二つの方法がある。一つは、パラメトリック信号の受信に伴って発生する静電電荷の変化を受信信号とする方法である。この場合受信時に直流バイアス電源が必要である。他の方法は、図23に示したように、パラメトリック信号の受信に伴う静電容量変化をCR発振器134のCの変化に対応させ、その変化に伴う発振周波数の変化を捕らえて、FM変調信号を発生させ、この信号を復調器135に入力してパラメトリック信号を復調させると言う方法である。
後者の方法では、CR発振器134の発振周波数は、接続されたコンデンサ(ここでは、音響二次波受信用MEMS静電型音響振動子)132の静電容量Cと抵抗133の直流抵抗Rの積CRによって決まり、その発振信号が、受信したパラメトリック信号に応じてFM変調され、このFM変調信号を復調することにより元のパラメトリック信号が検出される。このような受信方法は低周波のパラメトリック信号を扱うときに特に都合が良い。
なお、このようなFM変調/復調によって受信音響信号を検出する技術は、本出願人による特開2008−245715号公報に開示されている。
例えば、断層画像等の画像形成、すなわちイメージングに利用する場合、復調された信号136は、信号処理、画像処理されて断層画像がモニタに表示される。そのために、このようなパラメトリック信号用の送受信超音波振動子158(図24)を一つのエレメントとして、これを多数一次元または二次元に配列することによって、2次元Bモードパラメトリック超音波診断画像や3次元Bモードパラメトリック超音波診断画像が得られる。
さらになお、本実施の形態では、インバータ回路、送信回路、受信回路等の送受信制御回路や静電型超音波振動子の配線は、半田ボールボンディングの手段で接続するための電極パッドを形成した半導体回路基板153(図25)に近接して配置される。
また、以上の構成では、受信時にDCバイアス電圧を印加する必要はない。インピーダンス変換、チャージアンプ、フィルタは必要とせず、集積性が向上し、振動子のコンパクト化がはかれるというメリットがある。
さらにまた、2つの領域から互いに逆位相の音響一次波を発生させる方法は、直流電源1261、1262による。これらの電源は、パルス発生器125からのRF信号に正のバイアス電圧をパワーアンプ127の出力に重畳させ、パワーアンプ128の出力には負のバイアス電圧を重畳させる。正のバイアス電圧を重畳させるときは、RF信号のピークで最大の印加電圧となり、負のバイアス電圧を重畳させるときはRF信号のピークで最小の印加電圧となる。
従って、分岐させた一方のチャンネルに正のDC電圧を重畳させ、分岐させた他方のチャンネルに負のDC電圧を重畳させることによって、これら二つのチャンネルに接続した一対のエレメント(領域)は互いに逆位相のメンブレン振動変位(屈曲振動)を起こし、超音波伝搬媒体に互いに逆位相の音響一次波を送信できることになる。
尚、この構成において、音響一次波と同じ周波数成分の超音波信号を受信しても、超音波受信による発生電荷は逆極性になるので、受信電圧は発生しない。パラメトリック信号の受信には別途静電振動子部を構成する必要がある。さらに、その正、負のDCバイアス電圧はパワーアンプ127、128の前段に配置しても良い。
尚、2つの領域から互いに逆位相の関係の二つの音響波を発生する方法としては、上記のように一対の直流電源を用いる方法の他、分岐したチャンネルの一方にインバータを構成する方法や、パワーアンプそのものを反転型と非反転型の組み合わせにする方法、更には一つのパワーアンプで増幅したあと分岐させ、分岐配線の一方に正の、他方に負の直流バイアスが重畳するように一対の直流電源を接続する方法があり、適宜最適の回路構成が用いられることになる。
次に、各エレメントを含む音響振動子の構造について説明する。
図24と図25は、パラメトリック信号用送受信用の音響振動子でMEMS技術により形成した例を示している。図24において、符号に付加された記号aは正相の音響一時波を送信する領域の構造体を示し、記号bは逆位相の音響一時波を送信する領域の構造体を示す。
音響振動子は、受信部として、表面が酸化されたシリコン高抵抗半導体基板137上に第一の大きな直径の静電容量セルが形成され、該静電容量セルのメンブレン140内に送信部として、多数の第二の小さな直径の静電容量セル群(破線部1401内)が形成された構造になっている。
図24と図25に示すように、半導体基板153上に、各種回路を含む集積回路157が形成される。その集積回路157の上の接続用半田154,155,156は、シリコン基板137中に形成されたビアホール(孔部)に絶縁層147を形成し絶縁を確保した導体148、149,152に接続される。シリコン基板137上には、絶縁層138が設けられている。
絶縁層138上には、音響二次波受信用のcMUTの下部電極151が設けられる。下部電極151は、ビア配線152と接続用半田156を介して、集積回路157に接続されている。
絶縁層138の上には、周囲に支持部139を有して、内部にキャビティが形成されるように、中央部146cが厚く、周囲部146が薄くなったメンブレン140が設けられている。
メンブレン140の中央部146cには、送信部を構成する振動子群C1とC2が形成されている。振動子群C1は、音響一次波送信用cMUTのキャビティ(f1用)141,144を含み、振動子群C2は、音響一次波送信用cMUTのキャビティ(f2用)142,143を含む。各キャビティの上下面には、それぞれ電極が形成されている。下面の電極150は、図23に示すような、パワーアンプ127,128に接続のための電極配線145に接続されている。上面の電極は、音響一次波用のcMUTエレメント上部電極145を構成し、接地側配線に接続されている。
なお、図示はしていないが上部電極145の上には絶縁層や保護膜を形成し、機械的強度を向上させても良い。
接地側配線は、ビア配線148により、接続用半田154と接続されている。電極配線150は、ビア配線149により、接続用半田155と接続されている。音響二次波受信用の下部電極151は、貫通孔147を通るビア配線152により、接続用半田156と接続されている。
音響一次波用の下部電極を兼ねた音響二次波用上部電極150と音響二次波用の下部電極151とにより、受信部が構成される。受信部は、音響一次波の伝搬に伴って発生する音響二次波の反射波を受信するために、音響一次波の送信方向から見たときに反射波を受信する領域が送信部と重なるように配置されている。
以上のように、本実施の形態によれば、音響一次波を送信する小さなサイズで二種類のサイズの複数のセル(複数の振動子)を多数集積したメンブレンと、そのメンブレンの半導体基板側に形成された、二種類のサイズの複数のセルよりも大きなサイズのセル(振動子)からなるユニットを一対で、隣接配置させ、各ユニットに互いに逆位相の信号が印加される。
よって、本実施の形態によれば、受信部において音響一次波を大きく抑圧でき、かつ簡単な構造でコンパクトな音響振動子を実現することができる。
次に本実施の形態の変形例を説明する。
図26は、本実施の形態の変形例に係るパラメトリック音響振動子の構造を示す平面図である。この変形例は、例えば、超音波診断画像等のイメージを得るための構造に関する。
図26に示すように、本変形例のパラメトリック音響振動子は、円形開口を有した単板振動子であり、超音波診断画像を得るには、機械的に回転させて超音波ビームを走査させて超音波を送受信し、深達度にすぐれた超音波診断イメージを得ることができる。
円形の半導体基板168上に、境界線162に対して対称に、それぞれが六角形の静電容量型超音波振動子のセル163が複数個、領域161aと領域161bに分割されて集積配置されている。
それぞれの領域の複数のセルは、その上部電極164a間、164b間が配線165a、165bでそれぞれ結線されている。領域161aでは、配線165a、166aと電極パッド167aが導通接続されて配置されている。さらに、領域161bでも、配線165a、166bと電極パッド167bが導通接続されて配置されている。
各領域161a、161bにおいて、複数のセル163は、隣接する2つのセルがお互いに異なる共振周波数のセルとなるように、配置されている。このような配置にすることにより、音響一次波からパラメトリック信号を生成し易くしている。
パラメトリックエコー信号の受信は、これら161a、161b領域を共に含む大きな寸法のメンブレンからなる静電容量型超音波振動子によって行われる。その構造は図25に示した構造と同じである。
なお、ここでは、各セル163は、六角形であるが、他の形状、円、他の多角形でもよい。
各六角形の静電容量型超音波振動子のセル163の接地側電極(非表示)は、基板168上の全セルが共通配線接続され接地された領域161a、161b毎に駆動できるように構成されている。接地構造は、図25で示したように、上部電極が、貫通孔147内に形成した貫通配線を経て、基板137の背面にボンディング等の手段で接合した半導体基板153の接地電極パッドに接続される、構造である。
シリコン基板137のMEMSの振動子の下層に、モノリシックに各種制御回路を配設した場合は、上部電極は、その制御回路の接地ラインに直接接続すればよい。
なお、全セル163が同じ構造寸法で同じ共振特性を示すセル構造のときは、端子167a、167bに印加する電圧信号は、それぞれ周波数f1と周波数f2が合成された信号で互いに逆位相になる電圧信号である。
セルの共振周波数がf1とf2になるように二種類のメンブレン寸法となるように各セルが設計された場合は、周波数f1と周波数f2とを共に含むスペクトルの広帯域駆動信号で互いに逆位相の広帯域駆動信号が、それぞれの電極パッドに入力される。
以上のように、本実施の形態及び変形例によれば、静電型MEMS振動子はシリコン半導体基板の表面に形成され、図25に示した断面構造に示すように、制御回路、例えば信号発生器やインバータ回路、受信回路などをモノリシックにつくり込み、全体としてコンパクトに構造化できる。よって、超音波内視鏡やIVUS(Intra Vascular Ultrasound)、カプセル型超音波内視鏡等の狭空間で使用される小型で細経化が必要な各種超音波診断装置へ組み込むことが容易となる。
次に、以上説明した各実施の形態に係る送受信型パラメトリック音響振動子を、適用可能な電子機器の例について説明する。
図27は、上記の各実施の形態で説明した送受信型パラメトリック音響振動子を、超音波トランスデューサとして利用した超音波内視鏡を有する超音波内視鏡システムの構成図である。
図27に示すように超音波内視鏡600は、被検体の体内に導入される細長の挿入部602と、この挿入部602の基端に位置する操作部603と、この操作部603の側部から延出するユニバーサルコード604とで主に構成されている。
ユニバーサルコード604の基端部には図示しない光源装置に接続される内視鏡コネクタ604aが設けられている。この内視鏡コネクタ604aからは、図示しないカメラコントロールユニットに電気コネクタ605aを介して着脱自在に接続される電気ケーブル605及び超音波観測装置621に超音波コネクタ606aを介して着脱自在に接続される超音波ケーブル606が延出されている。
挿入部602は、先端側から順に硬質な部材で形成した先端硬性部620、この先端硬性部620の後端に位置する湾曲自在な湾曲部608、この湾曲部608の後端に位置して前記操作部603の先端部に至る細径かつ長尺で可撓性を有する可撓管部609を連設して構成されている。また、前記先端硬性部620の先端側には超音波トランスデューサ150が設けられている。この超音波トランスデューサ150に、上述した複数の送受信型パラメトリック音響振動子が含まれている。
操作部603には湾曲部608を所望の方向に湾曲制御するアングルノブ611、送気及び送水操作を行うための送気・送水ボタン612、吸引操作を行うための吸引ボタン613、管腔内または体腔内に導入する処置具の入り口となる処置具挿入口614等が設けられている。
先端硬性部620の先端部に設けられた超音波トランスデューサ150によって超音波内視鏡600は、走査範囲SA1における超音波画像を取得することができる。
また、先端硬性部120には、観察部位に照明光を照射する照明光学部を構成する照明レンズ、観察部位の光学像を捉える観察光学部、切除した部位を吸引したり処置具が突出したりする開口である吸引兼鉗子口及び送気及び送水を行うための送気送水口等が設けられている。
なお、図27の超音波トランスデューサ150は、超音波画像を生成する画像生成装置である超音波内視鏡600に限らず、従来公知の電子機器である超音波診断システムにも適用することができる。具体的には、被検体の体外から被検体内を観察するための体外式の超音波プローブに適用してもよい。
図28は、上記の各実施の形態で説明した送受信型パラメトリック音響振動子を非破壊検査装置の一例としての超音波探傷装置に適用したものである。図28は、超音波探傷装置の概略構成を示す図である。
超音波探傷装置650は、超音波画像を生成する画像生成装置であり、超音波を送受するプローブ652と、このプローブ652を制御するための箱型の装置本体部653とを備えている。
装置本体部653の前面中央には、探傷のための画像を表示する表示装置656が設けられており、この表示装置656の近傍には各種の役割を担うスイッチ657が設けられている。
また、プローブ652は、複合同軸ケーブル658により装置本体部653に接続されている。プローブ652の内部には、プローブ652を被検体に当接させる当接面部652aに、一つ又は複数の超音波トランスデューサ150が配設されている。
超音波探傷装置650は、プローブ652の当接面部652aを被検体に当接した状態で超音波を発し、この超音波の反射の変化によって被検体を破壊することなく被検体内の傷を検出することが可能である。
なお、上述した各実施の形態で説明した超音波トランスデューサ150は、上述した超音波探傷装置に限らず、従来公知の電子機器である非破壊検査装置に適用され得る。例えば、超音波を送受することにより被検体の厚さを計測する厚さ計測装置に適用してもよい。
本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全
体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのよう
な変更を伴う超音波トランスデューサ及び電気機器もまた本発明の技術的範囲に含まれる
ものである。
以上のように、本発明によれば、パラメトリック信号が持っている、減衰が小さく遠距離伝搬が可能という特徴と、同じ周波数の基本波信号に比べ指向性がはるかに良いという特徴とを生かしつつ、受信部において音響一次波を大きく抑圧でき、簡単な構造でコンパクトな音響振動子を実現することができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。


本出願は、2008年11月4日に日本国に出願された特願2008−283462号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲に引用されるものとする。

Claims (25)

  1. 被検体の観察に用いられる音響振動子であって、
    第1の超音波からなる第1の音響一次波、および、前記第1の超音波とは周波数が異なる第2の超音波からなる第2の音響一次波を重ねて被検体に送信するための第1の振動子と、
    前記第1および第2の音響一次波の伝搬に伴って周波数成分が変化した非線形音波である音響二次波のうち、前記第1および第2の音響一次波が重なった部分で発生した音響二次波が前記被検体に当たって反射した反射波を受信する領域に配置され、前記反射波を受信するために前記音響二次波の周波数成分に共振する第2の振動子と、
    を有することを特徴とする音響振動子。
  2. 前記第1の振動子は前記第1の音響一次波を送信する第1の領域、および、前記第2の音響一次波を送信する第2の領域を有し、
    前記第1の領域と前記第2の領域とは互いに逆位相の送信を行うことを特徴とする請求項1に記載の音響振動子。
  3. 前記音響二次波は、前記第1の超音波および前記第2の超音波の周波数の差または和の周波数成分からなることを特徴とする請求項1に記載の音響振動子。
  4. 前記第1の音響一次波および第2の音響一次波の送信方向からみて前記第1振動子は前記第2振動子の前面または背面となるように重ねて配置されており、さらに、前記第1の振動子と前記第2の振動子は、貼り合わされて形成されることを特徴とする請求項1に記載の音響振動子。
  5. 前記第1の振動子は、前記第1の超音波に対応する第1の振動板、および、前記第2の超音波に対応する第2の振動板を有し、
    前記第1の振動板の分極方向および前記第2の振動板の分極方向は互いに反対であり、
    前記第1の振動板の一方の面および前記第2の振動板の一方の面には第1の共通電極が設けられており、
    前記第1の振動板の他方の面および前記第2の振動板の他方の面には第2の共通電極が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の音響振動子。
  6. 前記第1の振動子は、前記第1の超音波に対応する第1の振動板、および、前記第2の超音波に対応する第2の振動板を有し、
    前記第1の振動板の分極方向および前記第2の振動板の分極方向は互いに同じであり、
    前記第1の振動板の一方の面および前記第2の振動板の一方の面には共通電極が設けられており、
    前記第1の振動板の他方の面および前記第2の振動板の他方の面には、それぞれ、第1の電極および第2の電極が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の音響振動子。
  7. 前記第1の振動子の前面の一部または背面の一部には、前記第1の超音波の周波数を低下させて前記第2の超音波を発生させる周波数低下部材が設けられていることを特徴とする請求項に記載の音響振動子。
  8. 前記二つの振動板は、それぞれ前記分極方向に沿った厚み縦振動を生じる振動板を含み、前記厚み縦振動により、前記音響一次波を送信することを特徴とする請求項5に記載の音響振動子。
  9. 前記第2の振動子は、前記音響二次波を受信して、前記分極方向に沿った屈曲振動を生じる振動板を含むことを特徴とする請求項1に記載の音響振動子。
  10. 前記第1の音響一次波および第2の音響一次波の送信方向からみて前記第1振動子は前記第2振動子の前面または背面となるように重ねて配置されており、さらに、前記第1の振動子と前記第2の振動子は、離れて配置されることを特徴とする請求項1に記載の音響振動子。
  11. 前記第1の振動子は、前記第1の超音波に対応する第1の振動板、および、前記第2の超音波に対応する第2の振動板を有し、
    前記第1の振動板および前記第2の振動板は屈曲運動により超音波を発生させることを特徴とする請求項10に記載の音響振動子。
  12. 前記二つの振動板は、それぞれ圧電バイモルフであることを特徴とする請求項11に記載の音響振動子。
  13. 前記第2の振動子は、前記音響二次波を受信して、屈曲振動を生じる振動板を含むことを特徴とする請求項10に記載の音響振動子。
  14. 前記第1の振動子は前記第1の超音波に対応する第1の振動板、および、前記第2の超音波に対応する第2の振動板を有し、
    前記第1の振動板および前記第2の振動板は屈曲運動により超音波を発生させ、
    前記第1の振動板および前記第2の振動板は、互いに寸法あるいは厚さが異なることで、互いに異なる周波数の超音波を発生させることを特徴とする請求項10に記載の音響振動子。
  15. 前記第2の振動子は、前記音響二次波を受信して、屈曲振動を生じる振動板を含むことを特徴とする請求項14に記載の音響振動子。
  16. 前記第2の振動子は、圧電ユニモルフであることを特徴とする請求項13に記載の音響振動子。
  17. 前記第1の振動子と前記第2の振動子は、それぞれ静電型振動子であることを特徴とする請求項1に記載の音響振動子。
  18. 前記静電型振動子は、MEMSにより基板上に形成されていることを特徴とする請求項17に記載の音響振動子。
  19. 前記第1の振動子は前記第2の振動子のメンブレン内に形成されていることを特徴とする請求項17に記載の音響振動子。
  20. 請求項1に記載の音響振動子を複数個、アレイ状あるいは平面状に配置して、前記音響一次波を対象物に対して走査することによって、画像を生成する画像生成装置。
  21. 前記画像は、超音波画像であることを特徴とする請求項20に記載の画像生成装置。
  22. 前記第1の振動子と前記第2の振動子とのそれぞれに印加する直流電圧の極性が互いに逆極性になるように配線されていることを特徴とする請求項17に記載の音響振動子。
  23. 前記第1の振動子と前記第2の振動子とを構成する振動子セルは、
    共振周波数f1を持つセルとf2を持つセルとが、互いに隣接して集積配置されていること特徴とする請求項17に記載の音響振動子。
  24. 前記第1の振動子と前記第2の振動子を構成するセル形状が六角形であることを特徴とする請求項23に記載の音響振動子。
  25. 前記第1の振動子と前記第2の振動子とからなる音響振動子の開口が、円形で、回転軸を有することを特徴とした請求項17に記載の音響振動子
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