JP4622571B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は液体噴射装置に関する。より詳細には、液体噴射ヘッドに装着されたノズルプレートの開口から吐出させた液体を被記録物に付着させる液体噴射装置に関する。
液体噴射装置では、被記録物の周縁部に余白を残すことなく液体を付着させる場合に、被記録物および液体噴射ヘッドの不可避な位置ずれを見込んで、被記録物の寸法よりもやや広い領域に対して液体が噴射される。このため、被記録物の両側縁部および前後端部の近傍では、被記録物の存在しない領域に対しても液体が吐出されることになる。そこで、液体が吐出される方向について液体噴射ヘッドに対向する位置に吸収部材を配置し、被記録物に付着し得ない余剰な液体をこの吸収部材に吸収させることにより、余剰の液体が飛散したり周囲を汚染することを防止している。
なお、被記録物は液体が付着することによって伸びて皺を生じる場合がある。伸びた被記録物が自身の皺による撓みで上記の吸収部材に接触すると、吸収部材にすでに吸収されていた液体が被記録物に付着して汚染する。そこで、被記録物の伸びを見込んで、液体噴射装置では被記録物と上記吸収部材との間に2〜4mm程度の間隙が設けられる。なお、ノズルプレートと被記録物との間にも、1mm程度の間隔がとられている。
一方、記録画像の解像度向上への要求により、昨今の液体噴射装置では、ノズルプレートの開口から吐出される液滴が数pl程度にまで微細化されている。このような微細な液滴は自身の質量が非常に小さいので、いったん吐出されると雰囲気の粘性抵抗等により運動エネルギーを急速に失う。具体的には、例えば8pl未満の液滴は、大気中で3mm程度の行程を飛翔すると速度が略ゼロになる。運動エネルギーを失った微細な液滴は、重力加速度による落下運動と雰囲気の粘性抵抗力とが殆どつり合い、落下し切るまでに長い時間を要する。
なお、例えば、上記被記録物と吸収部材との間隔に、ノズルプレートと被記録物とのギャップを加えた3〜5mm程度の距離について、ノズルプレートから吸収部材表面まで液滴を届かせることを意図して3pl程度の液滴に対する液体噴射装置の吐出速度を高くしても、液滴に作用する雰囲気の粘性抵抗がさらに上昇して到達距離はかえって短くなる。また、吐出速度を高くすると、液滴がノズルプレートから離脱するときに生じるサテライト・インクと呼ばれる非常に微細な液滴が生じやすくなる。
更に、液体噴射装置では、フラッシングと呼ばれる動作が周期的に繰り返される。フラッシングは、被記録物の存在しない状態で液体噴射ヘッドに駆動信号を送り、液体をいわば空撃ちする動作である。このような動作により、吐出量の少ないノズルにおいて増粘した液体が除去される。ただし、このフラッシングに際して吐出される液体はフラッシングのためだけに消費されるので、液体の消費を節約すべく小さな液滴が吐出される。また、フラッシングに要する時間は本来の記録動作のスループットを低下させることになるので、フラッシングでは短時間の内にすべてのノズルから液体を吐出させる。このようなフラッシング動作においても、大量のサテライト・インクが生じる。
上記のようなさまざまな現象の結果として生じたサテライト・インクの多くは、液体噴射ヘッド移動領域の周辺に浮遊するエアロゾルとなる。エアロゾルは、一部は液体噴射装置の外部にまで浮遊し、液体噴射装置の周辺に付着する。また、エアロゾルの多くは、やがて液体噴射装置内の各部に付着する。殊に、プラテン等の被記録物の搬送経路にエアロゾルが付着した場合は、次に搬送される被記録物が汚染される。更に、液体噴射装置の電気回路、リニアスケールあるいは各種光学センサ等にエアロゾルが付着した場合は、装置自体の誤動作を招くこともある。また更に、エアロゾルが付着したものにユーザが触れるとユーザの手も汚される。
下記特許文献には、上記エアロゾルを能動的に収集する機能を備えた液体噴射装置が開示されている。
特開2004−202867号公報
この文献に開示された液体噴射装置では、被記録物に付着しなかった余剰な液体を吸収させる目的で、ノズルプレートに対向する位置に吸収部材が配置される。また、この吸収部材の表面上に一方の電極となる金属部材が配置され、液体を吐出する開口を有する金属製ノズルプレートが他方の電極とされる。これら電極およびノズルプレートに互いに異なる電圧が印加されると、両者の間に電界が形成される。また、このような液体噴射装置でノズルプレートから吐出される液滴は、ノズルプレートから吐出される瞬間に、いわゆる避雷針効果によりノズルプレートと同極に帯電する。このため、エアロゾルとして浮遊する液滴も帯電しているので、自身と電界との間で作用するクーロン力により減速されることなく電極に向かい、自身と逆極性の電位にある電極に吸着される。電極に吸着された液滴は、毛細管現象により吸引されて、最終的には吸収部材に吸収される。
上記のように、エアロゾルが帯電していることを利用して、電界を形成してエアロゾルを能動的に収集することがすでに提案されている。しかしながら、エアロゾルのうちにはノズルプレートと逆極性に帯電するものがあり、上記特許文献に開示されている構成では吸収部材に向けて誘導することができない。
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態において、液体噴射装置は、導電性のノズルプレートを有し、被記録物上を往復移動しつつ前記ノズルプレートの開口から液体を吐出する液体噴射ヘッドと、液体が吐出される方向について前記ノズルプレートに対向して前記被記録物よりも遠方に配された被記録物側電極と、前記ノズルプレートと前記被記録物側電極との間に電位差を発生させて前記ノズルプレートの開口から吐出された液体を被記録物側電極に向かって電気的に引き付ける電位差発生手段と、前記ノズルプレートの往復移動の方向に配され、前記被記録物側電極の電位に対する前記ノズルプレートの電位差と同方向の電位差を有するノズルプレート側電極とを備える。これにより、被記録物側電極と同電位方向に帯電した液体を、ノズルプレート側電極に付着させることができる。
上記液体噴射装置において、ノズルプレート側電極は、ノズルプレートの面方向についてノズルプレートの周囲を囲ってもよい。これにより、被記録物側電極と同電位方向に帯電した液体を、より多くノズルプレート側電極に付着させることができる。
上記液体噴射装置において、ノズルプレート側電極は、液体を吐出する方向について、ノズルプレートと同一面またはノズルプレートより退避した面に配されてもよい。これにより、ノズルプレートをワイパーで払拭して清掃する場合に、ノズルプレート側電極が干渉せずにノズルプレート全面を払拭することができる。また、液体噴射ヘッドの往復移動において、ノズルプレート側電極が被記録物を接触することを防ぐことができる。
上記液体噴射装置において、ノズルプレート側電極は、往復移動の方向についてノズルプレートを挟んで、互いに電気的に離間して配された一対の電極片を有し、一対の電極片のうち、ノズルプレートの往復移動の方向についてノズルプレートの移動を追いかける側に位置する一方の電極片に対して電位差発生手段と電気的に接続させ、他方の電極片に対しては電位差発生手段から電気的に遮断する切替手段を更に備えてもよい。これにより、ノズルプレートの移動を追いかける電極だけを選択的にアクティブにし、効率よくエアロゾルを収集できる。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の実施形態のひとつであるインクジェット式記録装置11を概観する斜視図であり、カバーとしての上ケース22を開いた状態で描かれている。同図に示すように、このインクジェット式記録装置11は、装置の基部となる下ケース20と、下ケース20と共に筐体を形成する上ケース22と、下ケース20の後部に装着されたホッパー10と、下ケース20の前面に形成された排出トレー30とを備えている。また、このインクジェット式記録装置11は、下ケース20内に水平に配置されたプラテン400と、プラテン400の上方に配置されたキャリッジ200とを筐体の内側に備えている。
上記のようなインクジェット式記録装置11では、ホッパー10に収容された被記録物300が、図示されていない搬入部により1枚ずつプラテン400上に送り出され、更に、図示されていない排出部により排出トレー30に送り出される。また、このインクジェット式記録装置11では、プラテン400の上方で、キャリッジ200が被記録物300の搬送方向と直交する方向に往復移動する。従って、被記録物300の搬送とキャリッジ200の往復移動を交互に行うことにより、被記録物300の上面全体をキャリッジ200で走査でき、被記録物300表面の任意の領域で記録動作ができる。
図2は、図1に示したインクジェット式記録装置11の内部機構12を、フレーム100および側面部110、111ごと抜き出して示す斜視図である。同図に示すように、この内部機構12は、後方に略鉛直に配置されたフレーム100と、フレーム100の両側端部から互いに平行に前方に向かって延在する1対の側面部110、111とによって画成される領域の内側に主に形成されている。
図2に示す通り、この内部機構12において、キャリッジ200は、自身を貫通するガイド軸220に支持されている。ガイド軸220は、その端部を側面部110と側面部111とに支持され、フレーム100に平行に配置されている。従って、キャリッジ200はガイド軸220に沿って水平に移動できる。
キャリッジ200の後方では、1対のプーリ242、244と、プーリ242、244に掛けわたされたタイミングベルト230がフレーム100の前面に配置されている。一方のプーリ244はキャリッジモータ246により回転駆動される。また、タイミングベルト230はキャリッジ200の後部に結合されている。従って、キャリッジモータ246の動作に応じてキャリッジ200を往復移動させることができる。
また、キャリッジ200は、インクカートリッジ250を装荷されると共に、その下面に記録ヘッド210を備えている。記録ヘッド210は、インクを吐出するための開口を含む金属製のノズルプレート260を備えている。従って、インクは、キャリッジ200から下方に向かって吐出される。
更に、キャリッジ200は、テープ状の多芯ケーブル270を介して、フレーム100後方の電子回路120に結合されている。多芯ケーブル270は、キャリッジ200の移動に従って柔軟に撓むので、キャリッジ200の往復移動を妨げることはない。
キャリッジ200が通過する領域の下方には、プラテン400が配置されている。プラテン400は、キャリッジ200の下を通過する被記録物300を下方から支持して、ノズルプレート260と被記録物300との間隔を一定に維持する。また、プラテン400の上面には陥没部410が形成されており、この陥没部410に吸収部材420が収容されている。吸収部材420は、被記録物300の存在していない領域に対して記録ヘッド210から吐出されたインクを収受する。なお、被記録物300と吸収部材420とが接触して汚染されないように、被記録物300と吸収部材420との間には2〜4mm程度の間隙が設けられている。また、ノズルプレート260の表面と被記録物300の表面との間にも1mm程度の間隔がある。
なお、インクジェット式記録装置11の稼働時間が経過するにつれて吸収部材420にはインクが付着する。このインクが付着した吸収部材420に被記録物300が接触すると被記録物300がインクにより汚染される。そこで、プラテン400の上面に突起状の部位を形成して被記録物300を下方から支持させることにより、両者の間隔を保って接触を防止している。
また、プラテン400に内蔵されている吸収部材420は、表面における液体の吸収速度を重視して材料を選択されているので吸収容量に限りがある。そこで、吸収容量のより大きな廃液吸収部材600をプラテン400の下方に配置し、これを吸収部材420と接触させている。廃液吸収部材600は、その吸収容量が重視されると共に、毛細管現象による吸収力の大きな材料が選択されており、吸収部材420から大量のインクを吸収することができる。
プラテン400の後方には搬入ローラ310が配置されている。搬入ローラ310は、フレーム100の後方に配置された搬送モータ320により駆動され、図示されていない従動ローラと共働して被記録物300をプラテン400上に送り出す。前述の通り、キャリッジ200は被記録物300の搬送方向と直交する方向に往復移動できる。従って、被記録物300の搬送とキャリッジ200の往復移動を交互に行う一方で、キャリッジ200下面の記録ヘッド210を断続的に作動させて、被記録物300上の任意の領域に対してインクを吐出させ、付着させることができる。
更に、この内部機構12では、プラテン400の側面部110側の側方に、キャップ部材500が配置されている。キャップ部材500は上下に移動でき、キャリッジ200が側面部110に近いホームポジションで停止したときに上昇してノズルプレート260の表面を封止する。また、キャップ部材500の内部はポンプユニット510に結合されている。ポンプユニット510は、ノズルプレート260表面に付着したインクを吸引できる。ポンプユニット510に吸引されたインクは、図示されていないパイプを介して、廃液吸収部材600に吸収される。
更に、プラテン400とキャップ部材500との間には、ワイピング手段520が配置されている。キャップ部材500から開放されたキャリッジ200がその上方を通過するとき、ワイピング手段520はノズルプレート260の下面を払拭して清浄にする。
図3は、図1に示すインクジェット式記録装置11で用い得るプラテン400とノズルプレート260を含むサテライト・インク収集機構13の構造をより詳細に示す分解斜視図である。また、図3は、プラテン400側の部材とノズルプレート260側の部材との電気的な関係も併せて示す。
同図に示すように、プラテン400は、プラテン本体401を含む複数の部材により形成されている。プラテン本体401の上面に陥没部410が形成されており、更に陥没部410の中にいくつかの島部412が形成されている。陥没部410の前後に細長く延在する縁部402、404の上面と、島部412の頂面には、それぞれにリブ418が形成されている。リブ418は、被記録物300の搬送方向に沿って互いに平行に形成されており、その先端で被記録物300を下方から支持する。
また、陥没部410の底面端部には、後述する被記録物側電極430の端子部436を挿通するための端子部挿通穴416が形成されている。同様に、陥没部410の底面の島部412近傍には、後述する吸収部材420の足部424を挿通するための足部挿通穴414も形成されている。これら島部412、リブ418、端子部挿通穴416、足部挿通穴414を含むプラテン本体401は、射出成形した樹脂により一体に成形することができる。
被記録物側電極430は、プラテン本体401の陥没部410の底面と略同形状の導電体板であり、プラテン本体401の島部412を挿通するための島部挿通穴432と、後述する吸収部材420の足部424を挿通するための足部挿通用切欠き434とを有する。更に、被記録物側電極430の一端には、後述する電位差発生手段700に結合するための端子部436が形成されている。端子部436は、被記録物側電極430自体から下方に延在している。従って、被記録物側電極430が陥没部410に収容されたとき、プラテン本体401の底面は被記録物側電極430により略全面に覆われ、更に、端子部436は端子部挿通穴416を通ってプラテン本体401の外部に露出される。
上記のような被記録物側電極430は、カラーインクジェット式記録装置11のインクに対して耐食性のある金属、例えば金、ステンレスまたはニッケルの線材、板材または箔材、あるいは、これらの金属でメッキした線材、板材または箔材、若しくは、これらの材料を組み合わせた網状または格子状の部材で形成できる。また、他の態様として、プラテン本体401の陥没部410に直接形成した導電性の塗膜層、メッキ層、厚膜層、薄膜層等で被記録物側電極430を形成することもできる。
更に、吸収部材420は陥没部410と略同じ外形を有している。また、プラテン本体401の島部412を挿通させるための島部挿通穴422を、島部412の配置に対応した位置に有している。また、吸収部材420は、各島部挿通穴422の縁から下方に延在する足部424を備えている。足部424は、島部挿通穴422を形成するために不要になる部分の一部を利用して、吸収部材420自体を整形した後下方に折り曲げて形成されている。
なお、この吸収部材420は、ノズルプレート260から吐出されながら被記録物300に付着しなかったインクを直接に受け止める。このとき、吸収部材420の吸収速度が遅いと、吸収部材420の表面にインクが衝突する衝撃でいわゆるミルククラウンを生じる。ミルククラウンの周縁からは微細なインク滴が生じ、これもまたエアロゾル発生の原因となる。そこで、吸収部材420の材料は、吸収速度の高さを重視して空隙率の高い発泡材料が選択される。
また、この吸収部材420は表面抵抗が10Ω以下の抵抗値を有する導電性材料で形成できる。具体的には、ポリエチレン、ポリウレタン等の樹脂に金属、炭素等の導電性材料を混入した上で発泡させたもの、ポリエチレン、ポリウレタン等の樹脂発泡材に金属、炭素等の導電性材料を付着させたもの、または、メッキしたもの等を用いることができる。また、ポリエチレン、ポリウレタン等の樹脂発泡材に電解質溶液を含浸させたものを吸収部材420として用いることもできる。
上記のような吸収部材420は、プラテン本体401の陥没部410の内部で、被記録物側電極430の上に重ねて収容される。このとき、足部424は、被記録物側電極430の足部挿通用切欠き434およびプラテン本体401の足部挿通穴414を挿通されてプラテン本体401の下方に延在しており、その下端は、図2で示した廃液吸収部材600に接する。
更に、このインクジェット式記録装置11は、複数の開口262を有するノズルプレート260と略同一平面上でノズルプレート260を包囲するように装着されたノズルプレート側電極280を備えている。ノズルプレート側電極280は、ノズルプレート260と電気的に結合されていると同時に、電位差発生手段700を介して被記録物側電極430とも結合されている。従って、ノズルプレート260およびノズルプレート側電極280と被記録物側電極430との間には、一定の電位差Vが形成される。なお、この実施形態では、図中に示すように、被記録物側電極430を電位差発生手段700の正極側に、ノズルプレート260およびノズルプレート側電極280を電位差発生手段700の負極側に接続しているが、すべての極性を反転させて接続しても同様の機能が実現できる。
ここで、被記録物側電極430はプラテン本体401の陥没部410の底部を略全面にわたって覆っており、その上に略同形状の吸収部材420が重ねて収容されている。このように吸収部材420の下面全体が被記録物側電極430に触れているので、吸収部材420の内部構造に電気的に不連続部分があったとしても、吸収部材420全体は被記録物側電極430と略等しい均一な電位となる。これにより、ノズルプレート260およびノズルプレート側電極280と吸収部材420の表面との間には、この電位差Vに対応した電界、例えば25kV/m以上の電界が形成される。
図4は、図3に示したサテライト・インク収集機構13における、動作中のノズルプレート260付近を拡大して示す概念図である。図4においても、図1から図3までに示したものと同じ構成要素には同じ参照符号を付して重複する説明を省いている。
同図に示すように、ノズルプレート260にはインクを吐出する複数の開口262が形成されている。また、図中に矢印Xで示すように、ここではノズルプレート260は、キャリッジ200の移動に伴って図上で右から左に向かって移動している。
ノズルプレート260の直下に被記録物300が存在しているときは、ノズルプレート260の開口262から吐出されたインク滴266は被記録物300に付着する。しかしながら、被記録物300の縁部に余白無くインクを付着させようとした場合、被記録物300の側縁部並びに先端および後端において、一部の開口262の直下に被記録物300が存在しないことがある。
このような場合、開口262から吐出することによってインク滴266に与えられた運動エネルギーは雰囲気の粘性抵抗により急速に失われ、一部のインク滴266では吸収部材420に到達する遥か前に完全に失われる。また、インク滴266の質量は非常に小さいので、重力加速度による落下運動と前記粘性抵抗力とが殆どつり合い、インク滴266の落下速度は極めて遅くなる。こうして、ノズルプレート260の下方に浮遊するエアロゾルが発生する。また、ノズルプレート260の開口262からインクが吐出されるときには、インク滴266の一部がちぎれて一段と微細なインク滴であるサテライト・インク267、268が生じる。
また、図3を参照してすでに説明したように、このインクジェット式記録装置11では、ノズルプレート260と吸収部材420との間に電界Eが形成されている。このインクジェット式記録装置11において開口262から押し出されるインクは、インク滴266となる直前の瞬間に、ノズルプレート260から下垂するインク柱264となる。このとき、インク柱264の先端Aとインク柱264付近の領域Bのノズルプレート260下面との間に、いわゆる避雷針効果により電荷が蓄積される。即ち、ここでいう避雷針効果とは、インク柱264の先端A(図中では下端)を頂点とする頂角50°から60°の円錐形で包囲されるノズルプレート260表面の領域Bがインク滴266の帯電に寄与することをいう。この避雷針効果により、インク滴266は、インク柱264の水平断面積に対応する電荷よりも大きな電荷を有する。
インク柱264は、やがてノズルプレート260から離れてインク滴266となるが、このインク滴266は上記のような避雷針効果により蓄積された電荷qで帯電している。従って、電荷qを有するインク滴266は、電界Eからクーロン力Fe(qE)による運動エネルギーを得、減速されることなく下方に移動して最終的に吸収部材420に到達する。
更に、サテライト・インク267、268には、インク滴266と同じ極性で帯電するサテライト・インク267と、インク滴266とは反対の極性で帯電するサテライト・インク268とがある。インク滴266と同極に帯電したサテライト・インク267は、電界Eから受けるクーロン力により減速されることなく吸収部材420側に向かい、やがて吸収部材420に吸収される。一方、インク滴266とは逆の極性に帯電したサテライト・インク268は、自身と逆の電位にあるノズルプレート260またはノズルプレート側電極280に吸着される。
なお、前述の通り、ノズルプレート260は矢印Xの方向に移動しつつインクを吐出している。また、微細な液滴に対する雰囲気の粘性抵抗は非常に大きい。このため、上記のようにして生じたサテライト・インク267、268は、ノズルプレート260の移動方向に対して後方に取り残されることになる。従って、インク滴266と反対の極性に帯電したサテライト・インク268は、ノズルプレート260自体よりも、その後方に追従する側において、ノズルプレート側電極280により多く吸着される。また、説明の便宜のために、図中では、ノズルプレート260側を「−」、被記録物300側を「+」と記載しているが、総ての極性を反対にして電位差を形成しても同様の効果が得られる。
また、ノズルプレート260およびノズルプレート側電極280に収集されたサテライト・インク268は、最終的に、ワイピング手段520により掻き落とされる。従って、ノズルプレート260の下面とノズルプレート側電極280の下面は同一平面上に配置されることが好ましい。ここで、ノズルプレート側電極280が、ノズルプレート260よりも、ワイピング手段520に対してわずかに後退していてもよい。これにより、ワイピング時にワイピング手段520がノズルプレート260に対してより確実に払拭することができる。
図5は、このインク噴射装置の他の実施形態としてのサテライト・インク収集機構13示す図である。なお、図5において、図4と共通の構成要素には共通の参照符号を付して重複する説明を省いている。
同図に示すように、この実施形態において、ノズルプレート260、ノズルプレート側電極280、吸収部材420、プラテン本体401および電位差発生手段700のレイアウトは、図4に示した装置と共通である。この実施形態の特徴は、被記録物側電極430の構造と配置にある。即ち、この実施形態で用いた被記録物側電極430は、吸収部材420の上面上に載置された網状の部材で形成されてとり、電位差発生手段700に電気的に接続されている。
ここで、被記録物側電極430の材料としては、インクジェット式記録装置11のインクに対して耐蝕性のある金属、例えば金、ステンレスまたはニッケル等、あるいは、銅等にこれらの金属をメッキしたものを例示することができる。また、被記録物側電極430に用いる部材としては、これらの材料で形成された直径0.1mmから0.5mm程度の線材あるいは板材を、0.5mmから4mm程度の間隔で平行に並べたものあるいは格子状に組み合わせたものを使用できる。更に、被記録物側電極430として用いる部材は、飛来したインクを吸収部材420へと通過させるために十分な大きさの通過領域を有していることが好ましい。
上記のような構造により、このサテライト・インク収集機構13では、インク滴266と同極に帯電したサテライト・インク267は、電界Eから受けるクーロン力により吸収部材420側に向かって減速されることなく被記録物側電極430に吸着されることになるが、吸着されたインクは、やがて被記録物側電極430に隣接して配置されている吸収部材420に吸い取られる。一方、インク滴266とは逆の極性に帯電したサテライト・インク268は、自身と逆の電位にあるノズルプレート260またはノズルプレート側電極280に吸着される。なお、この実施形態では、図中に示すように、被記録物側電極430を電位差発生手段700の正極側に、ノズルプレート260およびノズルプレート側電極280を電位差発生手段700の負極側に接続しているが、すべての極性を反転させて接続しても同様の機能が実現できる。
図6は、このインク噴射装置の他の実施形態としてのサテライト・インク収集機構13示す図である。なお、図6において、図4と共通の構成要素には共通の参照符号を付して重複する説明を省いている。
同図に示すように、この実施形態において、ノズルプレート260、ノズルプレート側電極280、吸収部材420、被記録物側電極430およびプラテン本体401の物理的レイアウトは、図4に示した装置と共通であり、その特徴は、その電気的な結合状態にある。即ち、このインクジェット式記録装置11は、ノズルプレート260と被記録物側電極430との間に電位差Vを形成する電位差発生手段700と、被記録物側電極430とノズルプレート側電極280との間に電位差Vを形成する電位差発生手段710とを備えている。なお、この実施形態では、図中に示すように、被記録物側電極430を電位差発生手段700、710の正極側に、ノズルプレート260およびノズルプレート側電極280を電位差発生手段700、710の負極側に接続しているが、すべての極性を反転させて接続しても同様の機能が実現できる。
上記のような構造により、このサテライト・インク収集機構13では、ノズルプレート260のための電位差発生手段700と、ノズルプレート側電極280のための電位差発生手段710とが分離されているので、例えば、大量のサテライト・インク268がノズルプレート側電極280に吸着されて電気的な特性が変化したような場合でも、ノズルプレート260と被記録物側電極430との間の電界Eを安定に発生することができる。
更に、電位差発生手段710の発生する電位差Vを、電位差発生手段700の発生する電位差Vよりも大きく設定することにより、ノズルプレート側電極280の電位を、ノズルプレート260と同じ極性でより高くすることができ、ノズルプレート260と逆極性に帯電したサテライト・インク268をより強力に吸引できるようになる。
図7は、このインクジェット式記録装置11の更に他の実施形態としてのサテライト・インク収集機構13を示す図である。なお、図7においても、図4および図6と共通の構成要素には共通の参照符号を付して重複する説明を省いている。
同図に示すように、この実施形態においても、その特徴は電気的な結合状態にある。即ち、このサテライト・インク収集機構13においては、電位差発生手段700がノズルプレート260と被記録物側電極430との間に接続されて電位差Vを発生する。一方、電位差発生手段710は、電位差発生手段700のノズルプレート260側に一端を、ノズルプレート側電極280に他端を接続されている。従って、被記録物側電極430とノズルプレート側電極280との間の電位差は(V+V)となる。なお、この実施形態では、図中に示すように、被記録物側電極430を電位差発生手段700の正極側に、ノズルプレート260および電位差発生手段710の正極側を電位差発生手段700の負極側に、ノズルプレート側電極280を電位差発生手段710の負極側にそれぞれ接続しているが、すべての極性を反転させて接続しても同様の機能が実現できる。
上記のような構造により、このインクジェット式記録装置11では、図4に示した実施形態と同様に、ノズルプレート260よりもノズルプレート側電極280においてより大量のエアロゾルを収集できる。また、この実施形態では、ノズルプレート260の電位に対して、ノズルプレート側電極280の電位が常にVだけ高くなる。従って、ノズルプレート側電極280は、より強力にサテライト・インク268を吸引することができる。また、電位差発生手段710の発生する電位差は、ノズルプレート260の電位とノズルプレート側電極280の電位の差分だけなので、高電圧を発生する回路を使用することなく実現できる。
図8は、更に他の実施形態としてのサテライト・インク収集機構13を、図3に対応させて示す図であり、図3と共通の構成要素には共通の参照符号を付して重複する説明を省いている。同図に示すように、この実施形態では、ノズルプレート260側の電極が、ノズルプレート260を挟んで互いに分離した一対のノズルプレート側電極282、284により形成されている。ここで、ノズルプレート260の移動方向を図中に矢印Yで示すが、ノズルプレート側電極282、284は、ノズルプレート260の移動に際して、いずれか一方がノズルプレート260を先行または追従することになる。
また、この実施形態では、サテライト・インク収集機構13は、一端を被記録物側電極430に接続された電位差発生手段700を備えている。電位差発生手段700の他端は、直接にノズルプレート260に接続されると共に、切替手段720を介してノズルプレート側電極282、284に個別に接続されている。なお、この実施形態では、図中に示すように、被記録物側電極430を電位差発生手段700の正極側に、ノズルプレート260および切替手段720を電位差発生手段700の負極側に接続しているが、すべての極性を反転させて接続しても同様の機能が実現できる。
切替手段720は、ノズルプレート260を搬送しているキャリッジ200の移動方向を知らせるキャリッジ方向信号に基づいて制御され、ノズルプレート260に追従する側のノズルプレート側電極(282および284のいずれか一方)だけを電位差発生手段700に結合する。従って、ノズルプレート260と被記録物側電極430との間には電圧Vの電位差が常時生じている一方で、ノズルプレート側電極282、284は、いずれか一方だけがノズルプレート260と同電位となる。
図9は、図8に示した実施形態の動作を説明するために、そのノズルプレート260付近を拡大してサテライト・インク収集機構13を示す概念図である。他の図面と共通の構成要素には、同じ参照符号を付して重複する説明を省いている。
同図において、ノズルプレート260は矢印Xの方向に移動しつつインクを吐出している。また、既に説明した通り、微細なインク滴に対しては雰囲気の粘性抵抗が極めて強く影響するので、ノズルプレート260の下方で発生したサテライト・インク267、268は、常にノズルプレート260の移動方向に対して後方に取り残される。ここで、この実施形態では、ノズルプレート260が矢印X方向に移動しているとき、電位差発生手段700は切替手段720を介して一方のノズルプレート側電極284に接続されているので、このノズルプレート側電極284はノズルプレート260と同じ電位になっている。また、ノズルプレート側電極284は、ノズルプレート260に追従して移動しているので、ノズルプレート260の移動後に取り残され、且つ、ノズルプレート260とは逆の極性で帯電しているサテライト・インク268を効率よく吸着することができる。
このように、この実施形態では、インクジェット式記録装置11は切替手段720と、ノズルプレート260の移動方向に沿って前後に配置された1対のノズルプレート側電極282、284とを備えている。また、切替手段720は、ノズルプレート260の移動方向について後方にあたる一方のノズルプレート側電極284に選択的に電位差発生手段700を接続する。従って、ノズルプレート260とは逆の極性に帯電してノズルプレート260の後方に取り残されるサテライト・インク268を、限られた電力を効率よく利用して吸着させることができる。
図10は、更に他の実施形態としてのサテライト・インク収集機構13を示す図であり、既に示した他の実施形態と共通の構成要素には共通の参照符号を付して重複する説明を省いている。同図に示す通り、この実施形態は、図8及び図9に示した切替手段720付きのインクジェット式記録装置11に、図6に示した独立した電位差発生手段700、710を付加した構造となっている。
即ち、この実施形態では、インクジェット式記録装置11は、2つの電位差発生手段700及び710と、切替手段720とを備えている。一方の電位差発生手段700は、被記録物側電極430とノズルプレート260との間に結合されて、両者の間に電位差Vを常時形成している。これに対して、他方の電位差発生手段710は、切替手段720を介して、被記録物側電極430と1対のノズルプレート側電極282、284とを接続している。ここで、切替手段720は、キャリッジ方向信号に基づいて制御され、ノズルプレート260に追従する側のノズルプレート側電極282、284だけを電位差発生手段710に結合する。従って、ノズルプレート側電極282、284は、ノズルプレート260に追従して移動する期間だけノズルプレート260と同極性となる。なお、この実施形態では、図中に示すように、被記録物側電極430を電位差発生手段700の正極側に、電位差発生手段710の正極側を電位差発生手段700の負極側に、ノズルプレート260を電位差発生手段700の負極側に、切替手段720を電位差発生手段710の負極側にそれぞれ接続しているが、すべての極性を反転させて接続しても同様の機能が実現できる。
上記のような構造により、このサテライト・インク収集機構13では、ノズルプレート260のための電位差発生手段700と、ノズルプレート側電極282、284のための電位差発生手段710とが分離されているので、大量のサテライト・インク268がノズルプレート側電極282、284に吸着されて電気的な特性が変化したような場合でも、ノズルプレート260と被記録物側電極430との間の電界Eを安定に発生することができる。
また、この構造では、電位差発生手段710の発生する電位差Vを、電位差発生手段700の発生する電位差Vよりも大きく設定することにより、ノズルプレート側電極282、284の電位を、ノズルプレート260と同じ極性でより高くすることができ、ノズルプレート260と逆極性に帯電したサテライト・インク268をより強力に吸引できるようになる。また更に、電位差発生手段710は、ノズルプレート側電極282、284と選択的に接続されるので、限られた電力を効率よく利用して吸着させることができるという特徴も併せ持つ。
図11は、更に他の実施形態としてのサテライト・インク収集機構13を示す図であり、既に示した他の実施形態と共通の構成要素には共通の参照符号を付して重複する説明を省いている。同図に示す通り、この実施形態は、図8及び図9に示した切替手段720付きのインクジェット式記録装置11に、図に示した直列接続の電位差発生手段710を付加している。なお、この実施形態では、図中に示すように、被記録物側電極430を電位差発生手段700の正極側に、ノズルプレート260および電位差発生手段710の正極側を電位差発生手段700の負極側に、切替手段720を電位差発生手段710の負極側に、それぞれ接続しているが、すべての極性を反転させて接続しても同様の機能が実現できる。
この実施形態では、インクジェット式記録装置11は、2つの電位差発生手段700及び710と、切替手段720とを備えている。一方の電位差発生手段700は、被記録物側電極430とノズルプレート260との間に直接に結合されて、両者の間に電位差Vを常時形成している。これに対して、他方の電位差発生手段710は、電位差発生手段700の一端を電位差発生手段710に接続し、更に、電位差発生手段710は切替手段720を介してノズルプレート側電極282、284に接続されている。ここで、切替手段720は、キャリッジ方向信号に基づいて制御され、ノズルプレート260に追従する側のノズルプレート側電極だけを電位差発生手段710に結合する。従って、ノズルプレート側電極282、284は、ノズルプレート260に追従して移動する期間だけノズルプレート260と同極性で電位差Vを持つ。
上記のような構造により、このサテライト・インク収集機構13では、ノズルプレート260のための電位差発生手段700と、ノズルプレート側電極282、284のための電位差発生手段710とが分離されているので、大量のサテライト・インク268がノズルプレート側電極282、284に吸着されて電気的な特性が変化したような場合でも、ノズルプレート260と被記録物側電極430との間の電界Eを安定に発生することができる。
また更に、この実施形態では、ノズルプレート260の電位に対して、ノズルプレート側電極282、284の電位がVだけ高くなる。従って、ノズルプレート側電極282、284は、より強力にサテライト・インク268を吸引することができる。また、電位差発生手段710の発生する電位差は、ノズルプレート260の電位とノズルプレート側電極282、284の電位の差分だけなので、高電圧を発生する回路を使用することなく実現できる。更に、電位差発生手段710は、ノズルプレート側電極282、284と選択的に接続されるので、限られた電力を効率よく利用して吸着させることができるという特徴も併せ持つ。
以上詳細に説明したように、この液体噴射装置は、ノズルプレートとは逆の極性に帯電したエアロゾルをも能動的に収集できるので、エアロゾルに起因する種々の問題を解決できる。
なお、本発明の実施形態となり得る液体噴射装置の具体例として、液晶ディスプレイ用カラーフィルタの製造における色材噴射装置、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の製造における電極形成装置またはバイオチップ製造に使用する試料噴射ヘッド等をあげられるが、これらに限定されるわけではない。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることは当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
インクジェット式記録装置11の全体を概観する斜視図。 インクジェット式記録装置11の内部機構12を抜き出して示す斜視図。 サテライト・インク収集機構13を示す分解斜視図。 図3に示すサテライト・インク収集機構13を示す側面図。 サテライト・インク収集機構13の他の実施形態を示す側面図。 サテライト・インク収集機構13の更に他の実施形態を示す側面図。 サテライト・インク収集機構13の更に他の実施形態を示す側面図。 サテライト・インク収集機構13の異なる実施形態を示す分解斜視図。 図8に示すサテライト・インク収集機構13を示す側面図。 サテライト・インク収集機構13の更に他の実施形態を示す側面図。 サテライト・インク収集機構13の更に他の実施形態を示す側面図。
符号の説明
10 ホッパー、11 インクジェット式記録装置、12 内部機構、13 サテライト・インク収集機構、20 下ケース、22 上ケース、30 排出トレー、100 フレーム、110、111 側面部、120 電子回路、200 キャリッジ、210 記録ヘッド、220 ガイド軸、242 プーリ、244 プーリ、230 タイミングベルト、246 キャリッジモータ、250 インクカートリッジ、260 ノズルプレート、262 開口、264 インク柱、266 インク滴、267、268 サテライト・インク、270 多芯ケーブル、280、282、284 ノズルプレート側電極、300 被記録物、310 搬入ローラ、320 搬送モータ、400 プラテン、401 プラテン本体、402、404 縁部、410 陥没部、412 島部、414 足部挿通穴、416 端子部挿通穴、418 リブ、420 吸収部材、422 島部挿通穴、424 足部、430 被記録物側電極、432 島部挿通穴、434 足部挿通用切欠き、436 端子部、500 キャップ部材、510 ポンプユニット、520 ワイピング手段、600 廃液吸収部材、700 電位差発生手段、710 電位差発生手段、720 切替手段、

Claims (8)

  1. 複数の開口を有する導電性のノズルプレートを有し、被記録物上を往復移動しつつ前記ノズルプレートの開口から液体を吐出する液体噴射ヘッドと、
    液体が吐出される方向について前記ノズルプレートに対向して前記被記録物よりも遠方に配された被記録物側電極と、
    前記ノズルプレートと前記被記録物側電極との間に電位差を発生させ、前記ノズルプレートと同極性で帯電した液体を被記録物側電極に電気的に引き付けるための電位差発生手段と、を備えており、
    前記ノズルプレートの隣りには、前記ノズルプレートとは別に前記ノズルプレートの極性と逆の極性に帯電した前記液体を付着させるためのノズルプレート側電極が配置されていることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記ノズルプレート側電極は、前記ノズルプレートの面方向について前記ノズルプレートの周囲を囲う請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記ノズルプレート側電極は、前記液体を吐出する方向について、前記ノズルプレートと同一面または前記ノズルプレートより退避した面に配される請求項1または請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記ノズルプレート側電極は、前記往復移動の方向について前記ノズルプレートを挟んで、電気的に互いに離間して配された一対の電極片を有し、
    前記一対の電極片のうち、前記ノズルプレートの往復移動の方向について前記ノズルプレートの移動を追いかける側に位置する一方の電極片に対して前記電位差発生手段と電気的に接続させ、他方の電極片に対しては前記電位差発生手段から電気的に遮断する切替手段を更に備える請求項1から請求項3までのいずれかに記載の液体噴射装置。
  5. 前記電位差発生手段は、前記被記録物側電極に対して、前記ノズルプレート側電極と同じ電位差を前記ノズルプレート側電極に発生する請求項1から請求項4までのいずれかに記載の液体噴射装置。
  6. 前記被記録物側電極は、前記ノズルプレートに対向する被記録物を前記ノズルプレートと反対側から支持するプラテンに設けられた陥没部の底部を全面にわたって覆っている請求項1から請求項5までのいずれかに記載の液体噴射装置
  7. 前記ノズルプレートおよび前記被記録物側電極の間に電位差電位差を形成する電位差発生手段と、
    前記ノズルプレート側電極および前記被記録物側電極の間に電位差電位差を形成する電位差発生手段と
    をそれぞれ有する請求項1から請求項6までのいずれかに記載の液体噴射装置
  8. 前記電位差発生手段の前記ノズルプレート側に一端を、前記ノズルプレート側電極に他端を接続され、前記被記録物側電極の電位に対する前記ノズルプレートの電位差と同方向の電位差を更に発生する電位差発生手段を備える請求項1から請求項6までのいずれかに記載の液体噴射装置
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