JP4622404B2 - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、インク流路本流から分岐して延出し、2次元配列された圧力室へインクを供給する複数のインク流路支流に伝播した圧力波を吸収するエアダンパ室が設けられたインクジェット記録ヘッドに関する。
インクジェット記録ヘッドでは、圧電素子等の加圧手段によって選択的に圧力室を加圧して圧力室に充填されたインクをノズルから吐出させるが、この際、圧力室に作用される圧力波は、ノズル側に進行する進行成分と、インク流路側に後退する後退成分に分かれる。この後退成分はインク流路を介して他の圧力室に伝播して他の圧力室の圧力を変動させ、クロストークを発生させたり、インクの吐出性能を変化させたりする。
また、インクを吐出するノズル数やインクを吐出する周波数、又は吐出するインクの適量等が急激に変化すると、インク流路内のインク量が急激に変化し、インク流路に水撃作用による圧力波が発生する。この圧力波は、上述した後退成分と同様に他の圧力室に伝播し、インクの吐出性能を変化させるので、圧力波の振動周期に応じた印字の濃淡ムラが発生する。
このため、エアダンパ室をインク流路とノズルプレートとの間にインク流路に重ねて設け、このエアダンパ室によってインク流路に伝播した圧力波を吸収、緩和することが考案されている(例えば、特許文献1乃至3参照)。このエアダンパ室は、大気連通孔によって大気に連通されていることでダンパとしての機能を果たすが、近年はノズルが高密度に配列されており、これに伴って圧力室やインク流路等も高密度に配列されているので、大気連通孔を形成できるスペースに限りがある。この限られたスペースに、ヘッドの剛性を損なうことがないように大気連通孔を形成する必要がある。
特許文献1では、ヘッドの側面からエアダンパ室へ延出する大気連通孔を形成している。しかし、特許文献2に記載されたインクジェット記録ヘッドのように、ノズル、圧力室が2次元に配列され、インク流路がインクタンクからインクを供給されるインク流路本流と、このインク流路本流から分岐して各圧力室にインクを供給する複数本のインク流路支流とで構成され、且つ、インク流路支流、エアダンパ室が3列以上配列されている場合、内側のエアダンパ室からヘッドの側面まで大気連通孔を直線的に延出させることができず、大気連通孔が長くなり、ヘッド内の空隙のスペースが増加するので、ヘッドの剛性が低下する。
なお、端のエアダンパ室を内側のエアダンパ室よりも短くすれば、大気連通孔を直線的にヘッドの側面まで延出させることも可能となるが、端のエアダンパ室のダンパ容量が少なくなり、ダンパとしての能力を確保できなくなる恐れがある。また、インク流路支流の圧力波の特性が内側と端とで異なってしまうので、端のインク流路支流に連通されたイジェクタと内側のインク流路に連通されたイジェクタとでインクの吐出特性に差が生じる。
また、大気連通孔をエアダンパ室からノズルプレートまで延出させることも考えられるが、インクが大気連通孔からエアダンパ室に侵入する恐れがあり、得策ではない。
特開平9−141856号公報 特開2002−307676号公報 特開2003−11356号公報
本発明は上記事実を考慮してなされたものであり、ノズル、圧力室が2次元に配列され、インク流路がインクタンクからインクを供給されるインク流路本流と、このインク流路本流から分岐して各圧力室にインクを供給する複数本のインク流路支流とで構成され、インク流路支流に重なって延出するエアダンパ室が設けられたインクジェット記録ヘッドにおいて、ヘッドの剛性を損なうことがないように、エアダンパ室を大気に連通する大気連通孔を形成すると共に、エアダンパ室のダンパ機能を確保する。また、インクのエアダンパ室への侵入を防止する。
請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドは、複数のプレートが積層されて形成されると共に、インクを2次元配列された複数の圧力室へ供給し当該圧力室に連通するノズルから吐出するインクジェット記録ヘッドであって、インクを貯留するインクタンクに連通され、前記2次元配列された面に沿った一方向へ延出し、前記インクタンクからインクが供給されるインク流路本流と、前記インク流路本流から分岐して前記一方向とは交差すると共に前記2次元配列された面に沿って延出してインクが流れる複数のインク流路支流と、前記インク流路支流とは異なる層に形成されると共に、前記インク流路支流に沿って設けられ、前記インク流路支流を流れるインクが充填される複数の圧力室と、各圧力室における前記インク流路支流とは反対側の壁面の一部を構成する振動板と、前記振動板に、各圧力室に重なるように取付けられ、各圧力室内に充填されたインクを加圧する複数の加圧手段と、前記インク流路支流の間に配置され、前記圧力室と連通する連通路と、前記連通路の端部に設けられ、前記圧力室に充填されたインクが前記加圧手段によって加圧されることで吐出するノズルと、前記ノズルが形成されたノズルプレートと前記インク流路支流における前記ノズルプレート側の壁面を構成するエアダンパプレートとの間に設けられたエアダンパ室と、前記エアダンパ室から前記振動板まで延出し、前記エアダンパ室を大気に連通させる大気連通孔と、が備えられ、前記プレートの積層方向から見て、2次元に配列された複数の前記圧力室を間に置いて互いに対向した1対の前記インク流路本流を設け、前記エアダンパ室を、一方のインク流路本流から分岐して他方のインク流路本流に向けて延出される一方のインク流路支流と、他方のインク流路本流から分岐して一方のインク流路本流に向けて延出される他方のインク流路支流にそれぞれ別に設け、前記大気連通孔を、前記インク流路支流の延出方向で対向する1対の前記エアダンパ室の互いに対向する端部に跨がるように設けたことを特徴とする。
請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドでは、1対のインク流路本流が2次元に配列された複数の圧力室を間に置いて互いに対向しており、エアダンパ室が、一方のインク流路本流から分岐したインク流路支流と、他方のインク流路本流から分岐したインク流路支流に、それぞれ別に設けられている。
ここで、大気連通孔は、一方向と交差する方向、即ちインク流路支流の延出方向で対向した1対のエアダンパ室の端部に跨るように設けられており、1個の大気連通孔が1対のエアダンパ室を大気に連通している。このため、ヘッド中央部での大気連通孔のスペースを縮小できるので、ヘッド中央部においてノズルを高密に配列することができ、また、ヘッド中央部の剛性を向上できる。
請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドは、請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドであって、各インク流路本流から分岐する前記インク流路支流を3列以上設けたことを特徴とする。
請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドでは、各インク流路本流から3列以上のインク流路支流が分岐しており、エアダンパ室が3列以上配列されている。この3列以上のエアダンパ室のヘッドの中央部寄りの端部から振動板へ、即ちヘッドの上面へ大気連通孔を延出させたので、大気連通孔をヘッドの側面へ延出させる場合と比して、大気連通孔を短くでき、ヘッド内の空隙のスペースを減少させることができ、以ってヘッドの剛性を向上させることができる。また、大気連通孔をヘッドの側面へ延出させる場合と違って、全てのエアダンパ室の長さを統一することができるので、全てのインク流路支流の圧力波の特性のバラツキを抑制でき、インクの吐出特性のバラツキを抑制できる。さらに、各インク流路支流の全長に亘ってエアダンパ室を設けることができるので、エアダンパ室のダンパ機能を十分に確保でき、インク流路支流に伝播する圧力波を十分に緩和できる。
本発明は上記構成にしたので、ノズル、圧力室が2次元配列され、インク流路がインクタンクからインクを供給されるインク流路本流と、このインク流路本流から分岐して各圧力室にインクを供給する複数本のインク流路支流とで構成され、インク流路支流に重なって延出するエアダンパ室が設けられたインクジェット記録ヘッドにおいて、ヘッドの剛性を損なうことがなく、また、ノズルの高密化を妨げることがないように、エアダンパ室を大気に連通する大気連通孔を形成できる。また、エアダンパ室のダンパ機能を確保できる。さらに、インクのエアダンパ室への侵入を防止できる。
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態について説明する。
図1、図2に示すように、インクジェット記録ヘッド10は、振動板12、圧力室プレート14、連通路プレート16、18、20、支流プレート22、24、26、エアダンパプレート28、エアダンパ室プレート30、ノズルプレート32が、順に積層されて形成されている。
振動板12上には、圧電素子44がヘッドの長手方向に沿って10行、短手方向に沿って3列配列されて構成された圧電素子群44´がヘッドの長手方向に沿って2群配設されている。また、図2、図3に示すように、ノズルプレート32には、各圧電素子44に対応してノズル34がヘッドの長手方向に沿って10行、短手方向に沿って3列配列されて構成されたノズル群34´がヘッドの長手方向へ2群形成されている。図3、図4に示すように、各ノズル34には、第2連通孔38を介して圧力室40が連通されている。
圧力室40が、各ノズル34に対応してヘッドの長手方向に沿って10行、短手方向に沿って3列配列されて圧電素子群40´が構成されており、この圧電素子群40´がヘッドの長手方向に沿って2群配並べられている。
また、圧力室群40´を構成する各圧力室40は、共通のインク流路42に第1連通孔36を介して連通されている。図3乃至図5に示すように、インク流路42は、ヘッドの長手方向の端部でヘッドの短手方向(請求項1でいう一方向に対応)に沿って延出するインク流路本流46と、インク流路本流46から分岐してヘッドの長手方向(請求項1でいう一方向と交差する方向に対応)に沿って延出する3列のインク流路支流48とで構成されている。なお、インク流路42は、各圧力室群40´毎に設けられている。
インク流路本流46のヘッド短手方向中央部にはインク供給口50が設けられており、インクタンク(図示省略)に貯留されたインクがインク供給口50からインク流路本流46に供給されてヘッドの短手方向へ流れる。また、インク流路支流48には、各列の圧力室40が第1連通孔36を介して連通されており、インク流路本流46からインク流路支流48へ流入したインクは、ヘッド長手方向へ流れて各圧力室40に充填される。
なお、3列のインク流路支流48の両側にも、インク流路本流46から分岐してインク流路支流48に沿って延出するインク流路が形成され、ノズル34、圧力室40と同様の形状、配列のノズル、圧力室が形成されているが、この点については後述する。
図2、図4に示すように、インク供給口50が、振動板12、圧力室プレート14の長手方向の両端部に形成されている。また、1対のインク流路本流46が、圧力室プレート14、連通路プレート16、18、20の長手方向両端部に形成され、互いに対向している。また、圧力室プレート14の1対のインク流路本流46の間には、2次元に配列された複数の圧力室40が形成されている。また、第1連通路36が、連通路プレート16、18、20に形成され、第2連通路38が、連通路プレート16、18、20、支流プレート22、24、26、エアダンパプレート28、エアダンパ室プレート30に形成されている。さらに、図2、図5に示すように、インク流路支流48は、支流プレート22、24、26に形成されている。インク流路支流48は、支流プレート22、24、26の長手方向の一側、他側にそれぞれ3列ずつ配列されている。
また、図2、図4に示すように、支流プレート22、24、26の各インク流路支流48を隔てる隔壁22A、24A、26Aに、支流プレート22、24、26の長手方向に沿って複数の第2連通孔38が形成されている。この第2連通孔38と重なるように、複数のノズル34がノズルプレート32に形成されている。なお、エアーダンパ室プレート30については後述する。また、振動板12等には大気連通孔52が形成されているが、この点についても後述する。
ここで、図2、図4、及び図5に示すように、バッファ流路54が支流プレート22、24、26の長手方向の一側、及び他側にそれぞれ2列ずつ形成されている。各バッファ流路54は、インク流路本流46の端部から最も端のインク流路支流48の外側へ各インク流路48に沿って延出している。即ち、インク流路本流46に供給されたインクは、インク流路支流48に流入すると共に、バッファ流路54に流入する。なお、バッファ流路54はインク流路支流48と同一の形状である。
また、圧力室プレート14には、複数のダミー圧力室56が形成されている。この複数のダミー圧力室56は、端のインク流路支流48に連通された圧力室40の列に沿って配列されている。なお、ダミー圧力室56の形状は、圧力室40の形状と同一であり、また、各列のダミー圧力室の配列は、各列の圧力室40の配列と同一である。
また、ノズルプレート32には、複数のダミーノズル58が形成されている。この複数のダミーノズル58は、端の列の圧力室40に連通されたノズル34の列に沿って配列されている。なお、ダミーノズル58の形状は、ノズル34の形状と同一である。また、各列のダミーノズル58の配列は、各列のノズル32の配列と同一となっており、各ダミーノズル58と各ダミー圧力室56は、各ノズル34と各圧力室40と同様、第2連通孔38によって連通されている。また、各ダミー圧力室56は、第1連通孔36によってバッファ流路54に連通されており、バッファ流路54からインクを充填される。なお、振動板12には、各ダミー圧力室56に対応する圧電素子44が設けられておらず、各ダミー圧力室56に充填されたインクが各ダミーノズル58から吐出されることはない。このため、バッファ流路54、ダミー圧力室56にはインクが貯留される。
ところで、インクジェット記録ヘッド10では、選択的に圧電素子44に電圧を印加して圧電素子44、振動板12を変位させることで、対応する圧力室40内に充填されたインクを加圧し、ノズル34から吐出させる。この際、圧力室40に作用する圧力波は、ノズル34へ向う進行成分とインク流路支流48へ向う後退成分に分かれる。図6に示すように、端のインク流路支流48に伝播された圧力波の後退成分は、インク流路本流46を介して内側に燐設されたインク流路支流48とバッファ流路54へ伝播する。
即ち、端のインク流路支流48は、内側のインク流路支流48と同様、隣設された両側の流路へ圧力波の後退成分を伝播させるので、端のインク流路支流48と内側のインク流路支流48との圧力波の後退成分の特性差が抑制される。これによって、端のインク流路支流48に連通された圧力室40と、内側のインク流路支流に連通された圧力室40とのクロストークの発生の程度、インクの吐出性能の差が抑制される。ここで、上述したように、バッファ流路54、ダミーノズル58、及びダミー圧力室56の形状を、それぞれインク流路支流48、ノズル34、及び圧力室40の形状と同一とし、また、各バッファ流路54に連通されたダミーノズル58、ダミー圧力室56の配列を、各インク流路支流48に連通されたノズル34、圧力室40の配列と同一としている。このため、端のインク流路支流48と内側のインク流路支流48との圧力波の後退成分の特性差を更に抑制できる。これによって、端のインク流路支流48に連通された圧力室40と、内側のインク流路支流46に連通された圧力室40とのクロストークの発生の程度、インクの吐出性能の差を更に抑制できる。
また、バッファ流路54を設けたことによって、インク流路42内のインクの総量が増加し、インク流路42内のインクのコンプライアンス(物体の変形のし易さを表す量)が増加する。これによって、インク流路支流48から圧力室40へ圧力波の後退成分が作用した際の圧力室40内のインクのメニスカス振幅が小さくなるので、ノズル34から吐出されるインクの滴体積のバラツキが小さくなり、以って印字されたドット径のバラツキが小さくなる。
また、図6に示すように、インク流路本流46内の気泡Hが、バッファ流路54側に寄るので、端のインク流路支流48に伝播した圧力波の後退成分が、インク流路本流46内の気泡Hから受ける影響が軽減される。
また、インク流路本流46の端部に溜まった気泡Hをバッファ流路54に捕獲することができ、この気泡Hが端のインク流路支流48に流入することを防止できるので、端のインク流路支流48に連通された圧力室40のインク吐出性能を安定させることができる。
またバッファ流路54に、インクの吐出を行わないダミーノズル58が連通されているので、インクジェット記録ヘッド10のメンテナンス動作においてノズル34からインクを吸引する際に、バッファ流路54に流入した気泡Hをノズル34から吸引して排出させることができる。
以上、説明したように、インクジェット記録ヘッド10では、バッファ流路54を設けることによって、各インク流路支流48に伝播する圧力波の後退成分の特性差は抑制できた。しかし、それだけでは、クロストーク等の要因である各インク流路支流48に伝播する圧力波の後退成分そのものは十分に抑制できていない。また、インクを吐出するノズル34の数やインクを吐出する周波数、又は吐出するインクの適量等が急激に変化すると、インク流路42内のインク量が急激に変化し、インク流路42に水撃作用による圧力波が発生する。この圧力波は、上述した後退成分と同様に他の圧力室40に伝播し、インクの吐出性能を変化させる。従って、インク流路支流48に伝播する圧力波を抑制する必要がある。
以下、インク流路支流48に伝播する圧力波を抑制するエアーダンパ室60について説明する。
図2、図7(図1の7−7断面図)に示すように、支流プレート26に接合されたエアダンパプレート28とノズルプレート32に挟まれたエアダンパ室プレート30には、ヘッドの長手方向に沿って延出する複数のエアダンパ室60が形成されている。エアダンパ室60は、エアダンパ室プレート30の長手方向一側と他側に5列ずつ配列されており、各列は、隔壁30Aによって隔てられ、長手方向一端側と他端側は、隔壁30Bによって隔てられている。隔壁30Aには、第2連通孔38がヘッドの長手方向に沿って形成されている。
各エアダンパ室60は、各インク支流48、各バッファ流路54とノズルプレート32との間で、各インク流路支流48、各バッファ流路54に重なって延出しているが、各エアダンパ室60のインク流路本流46側の端部60Aは、各インク流路支流48、各バッファ流路54と重ならない位置へ屈折している。このエアダンパ室60の端部60Aから振動板12まで大気連通孔62が直線的に延出しており、エアダンパ室60が大気に連通されている。このため、インク流路支流48に伝播した圧力波がエアダンパ室60によって吸収、緩和される。
ここで、エアダンパ室60と振動板12との間には、インク流路支流48、バッファ流路54、第2連通孔38、第1連通孔36、圧力室40、及びダミー圧力室56が配設されているが、ノズル34を高密に配列するためには、これらを高密に配設する必要がある。このため、インク流路支流48、バッファ流路54、第2連通孔38、第1連通孔36、圧力室40、及びダミー圧力室56が入り組んだ所に大気連通孔62を形成した場合、ヘッドの剛性と、ノズル34の高密配列を両立することはできない。
そこで、大気連通孔62を、エアダンパ室60の端部60Aから最もインク流路本流46側に配設された第2連通孔38、第1連通孔36、圧力室40、ダミー圧力室56とインク流路本流46との間を通して振動板12まで延出させている。
即ち、エアダンパ室60の端部60Aは、ノズル34の形成領域外に位置し、この端部60Aと振動板12との間には、第2連通孔38、第1連通孔36、圧力室40、ダミー圧力室56が設けられておらず、端部60Aと振動板12との間は元々の剛性が高い。このため、大気連通孔62を端部60Aから振動板12まで延出させることで、ヘッドの剛性を損なうことなく、また、ノズル34の高密度化を妨げることなく、大気連通孔62を形成することができる。
また、大気連通孔62をノズルプレート32ではなく振動板12へ延出させたことで、大気連通孔62からエアダンパ室60にインクが流入することがない。
なお、複数の大気連通孔62を各別に各エアダンパ室60に連通させている。即ち、複数のエアダンパ室60に跨るような大きな大気連通孔を形成するのではなく、各エアダンパ室60に1個ずつ大気連通孔62を連通させることで、ヘッド内の空隙のスペースを減少させ、ヘッドの剛性を高めている。
また、インクジェット記録ヘッド10では、1対のインク流路本流46が2次元に配列された複数の圧力室40を間に置いて互いに対向しており、エアダンパ室60が、一方のインク流路本流46から分岐したインク流路支流48と、他方のインク流路本流46から分岐したインク流路支流48に、各別に設けられている。
ここで、大気連通孔62を、エアダンパ室60の端部60Aに連通させ、ヘッドの中央寄りに大気連通孔62を形成しないようにしたので、ヘッドの中央部において圧力室40、ダミー圧力室56、第1連通孔36、及び第2連通孔38を高密に配列することができ、ノズル34を高密に配列できる。また、ヘッド中央部の剛性を向上できる。
また、インクジェット記録ヘッド10では、3列のインク流路支流48と2列のバッファ流路54が設けられており、エアダンパ室が5列配列されている。この5列のエアダンパ室60の端部60Aから振動板12へ、即ちヘッドの上面へ大気連通孔62を延出させたので、大気連通孔62をヘッドの側面へ延出させる場合と比して、大気連通孔62を短くでき、ヘッド内の空隙のスペースを減少させることができる。これによってヘッドの剛性を向上させることができる。また、大気連通孔62をヘッドの側面へ延出させる場合と違って、全てのエアダンパ室60の長さを統一することができるので、全てのインク流路支流48の圧力波の特性のバラツキを抑制でき、インクの吐出特性のバラツキを抑制できる。さらに、各インク流路支流48の全長に亘ってエアダンパ室60を設けることができるので、エアダンパ室60のダンパ機能を十分に確保でき、インク流路支流48に伝播する圧力波を十分に緩和できる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
図8、図9に示すように、インクジェット記録ヘッド100では、第1実施形態のインクジェット記録ヘッド10と同様、1対のインク流路本流46が、2次元に配列された複数の圧力室40を間に置いて互いに対向しており、エアダンパ室60が、一方のインク流路本流46から分岐したインク流路支流48と、他方のインク流路本流46から分岐したインク流路支流48に、各別に設けられている。
図10に示すように、大気連通孔62は、ヘッドの長手方向に対向した1対のエアダンパ室60の端部60Bに跨るように設けられており、1個の大気連通孔62が1対のエアダンパ室60を大気に連通している。このため、ヘッド中央部での大気連通孔62のスペースを縮小できるので、ヘッド中央部においてノズル34を高密に配列することができ、また、ヘッド中央部の剛性を向上できる。
また、図8、図9に示すように、インクジェット記録ヘッド100では、各インク流路本流46から3列のインク流路支流48と2列のバッファ流路54が分岐しており、エアダンパ室60が5列配列されている。この5列のエアダンパ室60の端部60Bから振動板12へ、即ちヘッドの上面へ大気連通孔62を延出させたので、大気連通孔62をヘッドの側面へ延出させる場合と比して、大気連通孔62を短くでき、ヘッド内の空隙のスペースを減少させることができる。これによって、ヘッドの剛性を向上させることができる。また、大気連通孔62をヘッドの側面へ延出させる場合と違って、全てのエアダンパ室60の長さを統一することができるので、全てのインク流路支流48の圧力波の特性のバラツキを抑制でき、インクの吐出特性のバラツキを抑制できる。
また、各インク流路支流48の全長に亘ってエアダンパ室60を設けることができるので、エアダンパ室60のダンパ機能を十分に確保でき、インク流路支流48に伝播する圧力波を十分に緩和できる。
本発明の第1実施形態のインクジェット記録ヘッドを示す斜視図である。 本発明の第1実施形態のインクジェット記録ヘッドを示す分解斜視図である。 本発明の第1実施形態のインクジェット記録ヘッドの概略構成を示す平面図である。 図1の4−4断面図である。 図1の5−5断面図である。 本発明の第1実施形態のインクジェット記録ヘッドの概略構成を示す平面図である。 図1の7−7断面図である。 本発明の第2実施形態のインクジェット記録ヘッドを示す斜視図である。 本発明の第2実施形態のインクジェット記録ヘッドを示す分解斜視図である。 本発明の第2実施形態のインクジェット記録ヘッドにおける大気連通孔とエアダンパ室との位置関係を示す斜視図である。
符号の説明
10 インクジェット記録ヘッド
34 ノズル
40 圧力室
44 圧電素子(加圧手段)
46 インク流路本流
48 インク流路支流
60 エアダンパ室
62 大気連通孔
100 インクジェット記録ヘッド

Claims (2)

  1. 複数のプレートが積層されて形成されると共に、インクを2次元配列された複数の圧力室へ供給し当該圧力室に連通するノズルから吐出するインクジェット記録ヘッドであって、
    インクを貯留するインクタンクに連通され、前記2次元配列された面に沿った一方向へ延出し、前記インクタンクからインクが供給されるインク流路本流と、
    前記インク流路本流から分岐して前記一方向とは交差すると共に前記2次元配列された面に沿って延出してインクが流れる複数のインク流路支流と、
    前記インク流路支流とは異なる層に形成されると共に、前記インク流路支流に沿って設けられ、前記インク流路支流を流れるインクが充填される複数の圧力室と、
    各圧力室における前記インク流路支流とは反対側の壁面の一部を構成する振動板と、
    前記振動板に、各圧力室に重なるように取付けられ、各圧力室内に充填されたインクを加圧する複数の加圧手段と、
    前記インク流路支流の間に配置され、前記圧力室と連通する連通路と、
    前記連通路の端部に設けられ、前記圧力室に充填されたインクが前記加圧手段によって加圧されることで吐出するノズルと、
    前記ノズルが形成されたノズルプレートと前記インク流路支流における前記ノズルプレート側の壁面を構成するエアダンパプレートとの間に設けられたエアダンパ室と、
    前記エアダンパ室から前記振動板まで延出し、前記エアダンパ室を大気に連通させる大気連通孔と、
    が備えられ、
    前記プレートの積層方向から見て、2次元に配列された複数の前記圧力室を間に置いて互いに対向した1対の前記インク流路本流を設け、
    前記エアダンパ室を、一方のインク流路本流から分岐して他方のインク流路本流に向けて延出される一方のインク流路支流と、他方のインク流路本流から分岐して一方のインク流路本流に向けて延出される他方のインク流路支流にそれぞれ別に設け、
    前記大気連通孔を、前記インク流路支流の延出方向で対向する1対の前記エアダンパ室の互いに対向する端部に跨がるように設けたことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 各インク流路本流から分岐する前記インク流路支流を3列以上設けたことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
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