JP4621480B2 - ハイドロゲル形成性高分子よりなる植物体育成用保水剤 - Google Patents

ハイドロゲル形成性高分子よりなる植物体育成用保水剤 Download PDF

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Description

本発明は、植物の育成に際して水の供給源としての機能を発揮することが可能な植物体育成用保水剤に関するものである。
従来、屋内あるいは屋外用の植物の生育や生産には、大部分天然土壌が用いられてきた。しかし天然土壌は保水能について、さらなる高い性能が求められるようになったことから、近年においては、新しい植物栽培用基材として、多量の水を吸収する各種ハイドロゲル形成性の高分子系保水材が提案され利用されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−308412号公報
しかしながら、従来公知のハイドロゲル形成性の高分子系保水材は、保水性に関しては優れた効果を発揮していたものの、分子構造的にアルカリ金属を重合安定剤として使用することが必須とされていたものであるため、アルカリ金属の含有率が必然的に高くなり、植物が直接接触すると、発芽や生長が大きく阻害されてしまうという、実用面における問題を有していた。
そこで本発明においては、このような植物の発芽発根阻害が生じることなく、良好な保水能を発揮し、かつ種々の周囲環境において汎用性の高い植物体育成用保水剤、及びこれを用いて作製した植物体育成用保水材を提供する。
上述したような従来における課題の解決を図るべく、本発明においては、植物体育成用保水剤を構成するハイドロゲル形成性高分子電解質について、種々の特定を行った。
すなわち、ポリマーの担体に酸性中和塩を有していること、乾燥重量1gあたりのアルカリ金属の含有量が、0.3mmol/g未満であること、乾燥重量1gあたりの25℃のイオン交換水の吸水倍率が10倍以上であり、25℃のイオン交換水の吸水倍率(A)と、1重量%の塩化カルシウム水溶液の吸水倍率(B)との比率〔(A)/(B)〕が、15以下であるものとした。
本発明によれば、ハイドロゲル形成性高分子よりなる植物体育成用保水剤に関し、分子中に酸性中和塩を有するものとし、乾燥重量1gあたりのアルカリ金属の含有量が、0.3mmol/g未満であり、乾燥重量1gあたりの25℃のイオン交換水の吸水倍率が10倍以上であり、25℃のイオン交換水の吸水倍率(A)と、1重量%の塩化カルシウム水溶液の吸水倍率(B)との比率〔(A)/(B)〕が15以下であるものと特定したことにより、植物が直接接触したような場合においても発芽発根阻害が生じることなく、かつ良好な保水能を発揮し、様々な周囲環境において安定した機能を発揮できる汎用性の高いものとすることができた。
本発明のハイドロゲル形成性高分子よりなる植物体育成用保水剤について、具体的な実施形態を説明する。なお本発明は以下に挙げる例に限定されるものではない。
なお、以下においては、ハイドロゲル形成性の高分子電解質とは、内部に水を保持することにより、ハイドロゲルを形成可能な性質を有する高分子を言うものとする。
また、「ハイドロゲル」とは、高分子電解質と、該構造中に支持ないし保持された(分散液体たる)水とを少なくとも含むゲルをいうものとする。
本発明の植物体育成用保水剤を構成するハイドロゲル形成性の高分子電解質について、詳細に説明する。
先ず、本発明のハイドロゲル形成性の高分子については、アルカリ金属イオンの含有量が、乾燥重量1gあたり0.3mmol/g未満であるものとし、より好ましくは、0.1mmol/g未満であるものとする。
本発明においては、ハイドロゲル形成性の高分子電解質の合成工程において、後述するように、アルカリ金属を重合安定化剤として使用する必要がないため、理論的にはアルカリ金属が含有せず、不可避的なもののみ含有することになる。
アルカリ金属含有量が0.3mmol/gを超えると、植物のカルシウムイオンと置換反応の影響が大きくなり、カルシウム欠乏症の原因となってしまい、植物の育成を阻害するが、本発明によればこのような問題は生じない。
また、本発明のハイドロゲル形成性の高分子は、乾燥重量1gあたりの25℃のイオン交換水の吸水倍率が10倍以上であり、より好ましくは20倍以上であるものとする。
吸水倍率が10倍未満であると、植物体育成用保水材として実用的な保水効果が発揮できないからである。
また、本発明のハイドロゲル形成性の高分子は、25℃のイオン交換水の吸水倍率(A)と、1重量%の塩化カルシウム水溶液の吸水倍率(B)との比率〔(A)/(B)〕が、15以下、より好ましくは10以下であるものとする。
吸水倍率の比率をこのように選定することにより、周囲の環境の変化による吸水能の変動が少なく、様々な土壌種類によって良好な保水能が得られ、適用範囲が極めて広い汎用性に優れたものとすることができる。
本発明のハイドロゲル形成性の高分子は、具体的に、25℃におけるイオン交換水吸収後のpHが5〜9、より好ましくは6〜8であるものとする。
pHを上記数値範囲に選定することにより、実用上充分な植物の発芽や生育が確保されることが確かめられた。
上述したような各種条件を満足するハイドロゲル形成性の高分子電解質の具体的な構成について説明する。
本発明においてハイドロゲル形成性の高分子電解質としては、保水性の向上を図るために高分子骨格中に親水性のイオン基を有するものとする。このイオン基としては、スルホン酸基、スルホン酸塩基、カルボン酸基、カルボン酸塩基が挙げられる。
また、本発明のハイドロゲル形成性の高分子電解質は、ポリマーの担体に酸性中和塩を有しているものとする。すなわち、スルホン酸基やカルボン酸基を中和して、それぞれスルホン酸塩基やカルボン酸塩基とするための塩基性対イオンが存在し、具体的には、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオンが適用できる。
なお、塩基性対イオンとしては、植物体の育成を阻害しないカルシウムイオンが最も好適である。
一方、塩基性対イオンとしてアルカリ金属やアンモニアを適用すると、カルシウムイオンとの置換が起こるため、植物のカルシウムイオンの欠乏の原因となり、生育阻害を発生してしまう。
すなわち、ハイドロゲルのpHを中性近傍とするためには、スルホン酸塩基、カルボン酸塩基が好適であるが、カルシウムイオンとの中和が容易なスルホン酸塩基が最も好適である。
スルホン酸塩基等のイオン基、すなわち酸性中和塩の導入量としては、ハイドロゲル形成性高分子のモノマーユニット全体の5〜95モル%とすることが好ましく、更には10〜70モル%とすることが望ましい。
この導入率が5モル%未満であると、必然的に吸水能に寄与する分子鎖の部分が少なくなるため、充分な吸水能が得られなくなり、一方、95モル%を超えると、水溶性を示し水に溶解してしまう。
次に、上述したような構成を有する本発明のハイドロゲル形成性の高分子電解質の製造方法について、具体的に説明する。
(1)アクリロニトリル基を所定量含有するスチレン系ポリマーの濃硫酸処理
ポリマー中にアクリロニトリル単位を5〜80モル%、好ましくは10〜60モル%、さらに好ましくは20〜50モル%含有しているスチレン系ポリマー〔具体的には、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂)、SAN樹脂(スチレン−アクリロニトリル樹脂)、ASA樹脂(アクリロニトリル−スチレン−アクリレート樹脂)、ACS樹脂(アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン樹脂)、AAS樹脂(アクリロニトリル−アクリル−スチレン樹脂)等〕を熱濃硫酸で処理(二トリル基は加水分解されてアミド基やカルボキシル基に転換され、スチレン基中のベンゼン環はスルホン化される)することにより、分子内にスルホン酸基を有する保水材(ゲル状)を得る。
その後、得られたゲルのろ過を行い、水酸化カルシウム水溶液等で、pHを5〜9に調整して再度ろ過、乾燥処理を行い、粉末状の保水材を得る。
なお、保水材中に含まれるイオン基〔スルホン酸(塩)基やカルボン酸(塩)基〕の含有量は、反応時間、反応温度、硫酸の濃度等の条件を検討することで調整できる。
アクリロニトリル基を所定量含有するスチレン系ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、1,000〜20,000,000、更には、10,000〜1,000,000が一般的である。
分子量が1,000より小さい場合には、熱硫酸処理後に水溶性を示すことになりゲル状の保水材が得られなくなり、一方、分子量が20,000,000より大きい場合には、熱濃硫酸処理時に加水分解やスルホン化反応の進行が難しくなるためである。
なお、アクリロニトリル基を所定量含有するスチレン系ポリマーは、バージン材であっても良いし、使用済みの廃プラや工場から排出された回収材のいずれであっても良い。資源の有効利用の観点では、廃材や回収材を適用することが望ましい。
(2)カルボン酸基、スルホン酸基のイオン基を有するモノマーと他の親水基モノマー(アクリルアミド、N−メチルピロリドン等)及び/又は加水分解により水溶性となるモノマー(アクリロニトリル等)から選ばれる1種以上のモノマーと、架橋剤(モノマー)を重合させ、必要により加水分解を行う。
なお、でんぷんやセルロースを重合系内に予め添加しておくことにより、ブロックポリマー化しても良い。
塩基性イオンによる中和反応は、モノマーの状態(重合前)で行っても良いし、ポリマーの状態(重合後)で行っても良い。なお、保水剤中に含まれるイオン基の量は、重合前の各種モノマーの仕込み量によって調整できる。
ここで、保水剤中のアルカリ金属の含有量は、同乾燥物を電気炉等で灰化した後、無機酸に溶解させたものを原子吸光により分析することで定量化できる。
もしくは、硫酸と硝酸の混合物に同乾燥物を投入してマイクロウェーブ分解装置により加圧分解を行った後、分解液をICP質量分析法により定量できる。
イオン基の含有量については、スルホン酸(塩)基の場合、燃焼フラスコ法による処理後にイオンクロマトグラフ測定により定量できる。
また、カルボキシル基の場合は、CHNの元素分析、酵素法、蛍光誘導体化法等から定量できる。
イオン交換水中の吸水倍率を測定する方法としては、まず、乾燥保水材の一定量(Ag)を秤取り、過剰量のイオン交換水(電気伝導度5μS/cm以下)に浸漬し、25℃で30分に放置して前記保水剤を膨潤させる。次に、余剰の水を濾過により除去した後、吸水膨潤した保水材の重量(Bg)を測定し、吸水倍率=(B−A)/Aより吸水倍率を求める。1重量%の塩化カルシウム水溶液における吸水倍率も同様な方法により求められる。
保水剤(ハイドロゲル)のpHは、乾燥保水剤の20重量倍のイオン交換水を加えた場合のハイドロゲルに、直接pH試験紙やpHメーターを投入することで測定できる。
上述したような各測定方法を用いて、確認を行いつつ製造することにより、本発明の、アルカリ金属含有量が極めて少なく、植物体の生育に好適なpH範囲を有し、かつ極めて優れた吸水性を有するハイドロゲル形成性の高分子電解質からなる保水剤が得られる。
本発明におけるハイドロゲル形成性の高分子電解質をそのまま植物体育成用保水材として用いても良いが、下記の植物体育成用担体と混合して用いても良い。
植物体育成用担体としては、植物体育成に適する物質として一般的に使用されているものを適用でき、特に制限されない。植物体育成に適する物質としては、例えば無機物質及び/又は有機物質等の粉末、多孔体、ペレット状、繊維状及び発泡体等の水不溶性の固状のものが挙げられる。
上記無機物質としては、無機質粉体(土壌、砂、フライアッシュ、珪藻土、クレー、タルク、カオリン、ベントナイト、ドロマイト、炭酸カルシウム、アルミナ等)、無機質繊維(ロックウール、ガラス繊維等)、無機質多孔体[フィルトン(多孔質セラミック、くんたん)、バーミキュライト、軽石、火山灰、ゼオライト、シラスバルーン等]、無機質発泡体(パーライト等)等が挙げられる。
上記有機物質としては、有機質粉末[ヤシガラ、モミガラ、ピーナッツの殻、ミカンの殻、木くず、木粉、ヤシの実乾燥粉体、合成樹脂粉末(ポリエチレン粉末、ポリプロピレン粉末、ポリスチレン粉末、ポリカーボネート粉末、SAN粉末、ABS粉末、エチレン−酢酸ビニル共重合体粉末等)等]、有機質繊維[天然繊維〔セルロース系のもの(木綿、オガクズ、ワラ等)およびその他、草炭、羊毛等〕、人造繊維(レーヨン、アセテート等のセルロース系等)、合成繊維(ポリアミド、ポリエステル、アクリル等)、パルプ〔メカニカルパルプ(丸太からの砕木パルプ、アスプルンド法砕木パルプ等)、ケミカルパルプ(亜硫酸パルプ、ソーダパルプ、硫酸塩パルプ、硝酸パルプ、塩素パルプ等)、セミケミカルパルプ、再生パルプ(例えばパルプを一旦製紙して作った紙の機械的破砕または粉砕物、または故紙の機械的破砕または粉砕物である再生故紙パルプ等)等〕、その他廃材(紙オムツの製造より出る廃材等)等]、有機質多孔体(ヤシ殻活性炭等)、有機質発泡体[穀物、合成樹脂又はゴムの発泡体(ポリスチレン発泡体、ポリビニルアセタール系スポンジ、ゴムスポンジ、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ウレタンフォーム等)等]、有機質ペレット[ゴム及び合成樹脂のペレット等]等が挙げられる。
上記の植物体育成用担体は、単独で、あるいは必要に応じて複数種類以上を組み合わせて使用することができる。上記のうち、好適なものとしては、無機質多孔体、無機質発泡体、有機質繊維、ゴム及び合成樹脂が挙げられる。
上述したように、ハイドロゲル形成性の高分子電解質と植物体育成用担体とを組み合わせて保水材を構成させる場合には、これらの重量比率は、それぞれの種類、植物の最適水分量により適宜選定するものであるが、一般的には、ハイドロゲル形成性高分子:担体=0.01:99.09〜90:10、好ましくは0.1:99.1〜80:20、更には、1:99〜70:30、5:95〜60:40が望ましい。
ハイドロゲル形成性の高分子電解質の含有量が0.01未満であるとすると、保水能力が実用上不充分となり、90以上となるとコスト高を招来する。
なお、上記ハイドロゲル形成性の高分子電解質と植物体育成用担体とを混合する際には、結合剤を適用してもよい。
結合剤としては、従来公知の材料を適用することができ、水溶性、非水溶性を問わず、例えば、天然高分子や半合成高分子を適用できる。
天然高分子としては、例えば、デンプン質(デンプン等)、動物タンパク質(ゼラチン、カゼイン、コーラゲン等)、動物タンパク質(大豆タンパク質、小麦タンパク質等)、繊維素(木材セルロース等)、海藻抽出物(寒天、カラギーナン等)、植物種子粘質物(グァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドシードガム等)、植物樹葉粘質物(アラビアゴム、トラガントガム等)、植物果実粘質物(ペクチン等)、微生物生産粘質物(キサンタンガム、プルラン、カードラン、デキストラン、ジュランガム等)、植物地下茎粘質物(コンニャクナンマン等)等が挙げられる。
半合成高分子としては、セルロース誘導体(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース等)、デンプン誘導体(可溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルデンプン等)、並びにアルギン酸誘導体(アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコール等)等が挙げられる。
これらを水系としてではなく熱可塑性を利用して使用できる。熱可塑性の軟化点としては前記した熱可塑性樹脂の場合と同じである。
上述したハイドロゲル形成性の高分子電解質と、植物体育成用担体とをブレンドする方法としては、必要に応じて上述した結合剤を使用してもよく、(1)高分子電解質と植物体育成用担体の撹拌混合物を適当な形、大きさの型の中でペレット状に加圧成形する方法、(2)混合物を加圧成形し、適度な大きさに裁断・粉砕する方法、(3)上記(2)で得られた裁断・粉砕物の表面にハイドロゲル形成性の高分子及び必要により結合剤をまぶした後に再度加圧成形し、裁断・粉砕する方法、(4)(3)の加圧成形前の物を適当な形、大きさの型の中でペレット状に加圧成形する方法、(5)一旦シート状、棒状あるいはブロック状に加圧成形した後、適当な大きさに裁断又は粉砕する方法、(6)混合物をシート状、棒状或いはブロック状に加熱成形した後、裁断又は粉砕する方法、(7)混合物を適当な形、大きさの型の中でペレット状に加熱成形する方法、(8)混合物をシート状、棒状或いはブロック状に発泡した後、裁断又は粉砕する方法等が挙げられる。
混合装置としては、混合物を均一に混合できるものであれば、従来公知のいかなる装置も適用でき、例えばヘシェルミキサー、リボンブレンダー、プラネタリーミキサー、タンブラー、万能混合機等が挙げられる。
また、混合物を混練するには、例えば2軸押出機、単軸押出機、コニーダー、バンバリーミキサー、ニーダー、オープンロール等の加熱しながら剪断力下混練できる装置が適用できる。
本発明の植物体育成用保水剤には、必要に応じて、肥料、農薬、殺虫剤、殺菌剤、消臭剤、芳香剤、防かび剤、防腐剤、ブロッキング防止剤、界面活性剤等の各種薬剤を添加してもよい。
これらの薬剤は本発明の植物体育成用保水材中に存在していればよく、あらかじめ植物体育成用担体及び/又はハイドロゲル形成性の高分子電解質に添加しておいてもよく、あるいは成形工程の前後において添加してもよい。
本発明の植物体育成用保水剤は、着色されていても着色されていなくてもよいが、視覚的な効果から顔料および/又は染料により着色されていることが好ましい。
以下、本発明の植物体育成用保水剤、及びこれを用いて作製した保水材について、具体的なサンプルを作製し、特性の試験を行った。
なお、本発明は、以下に示す各実施例に限定されるものでない。
〔比較例1〕
使用済みの8mmビデオカセットのシェル材(ABS樹脂廃材:樹脂組成として、スチレンユニットを50モル%、アクリロニトリルユニットを39モル%、ブタジエンユニットを11モル%含有)を冷凍粉砕し、16〜32メッシュの粉砕物を樹脂原料とした。
この樹脂粉砕物3gを濃硫酸(濃度:97重量%)90g中に加え80℃で60分間反応させた。
反応終了後、系内のゲル状物をグラスフィルターにてろ過した。
次に、ろ過物を2度水洗した後循風乾燥器にて115℃で2時間乾燥することにより黒色の乾燥物(保水剤サンプル)を得た。
上記保水剤サンプルに対して、燃焼フラスコ法による硫黄の定量分析を行ったところ、スルホン酸基の含有量は40mol%であることが確認された。
アルカリ金属(Na、K)の含有量については、マイクロウェーブ分解装置により加圧分解後にICP質量分析法による測定を行ったところ、0.1mmol/g未満であることが確認された。
また、サンプルを20重量倍のイオン交換水(電気伝導度2.3μS/cm)に加えて30分経過後(25℃)のpHを測定したところ、2.0であった。
〔比較例2〕
上記比較例1で得られたろ過物(2度水洗後のもの)を多量の水に投入し、水酸化ナトリウムでpHを7に調整した。
その他の条件は、上記比較例1と同様にして保水材サンプルを作製した。
上記比較例1と同様に定量分析を行ったところ、スルホン酸基の含有量は40mol%であった。
アルカリ金属(Na、K)の含有量は、0.5mmol/g以上であった。
また、同様にpHを測定したところ、7.0であった。
〔比較例3〕
上記比較例2において適用した水酸化ナトリウムに代えて、水酸化カリウムを用いてpHを調整した。
その他の条件は、上記比較例2と同様にして保水材サンプルを作製した。
上記比較例1と同様に定量分析を行ったところ、スルホン酸基の含有量は40mol%であった。
アルカリ金属(Na、K)の含有量は、0.5mmol/g以上であった。
また、pHは7.0であった。
〔比較例4〕
市販されている紙おむつに使用されている吸水性樹脂(カルボン酸Na塩)を保水材サンプルとした。
上記比較例1と同様に定量分析を行ったところ、カルボン酸基の含有量は97mol%であった。
アルカリ金属(Na、K)の含有量は、0.5mmol/g以上であった。
また、pHは7.0であった。
〔実施例1〕
上記比較例2において適用した水酸化ナトリウムに代えて、水酸化カルシウムを用いてpHを調整した。
その他の条件は、比較例2と同様として保水材サンプルを作製した。
上記比較例1と同様に定量分析を行ったところ、スルホン酸基の含有量は40mol%であった。
アルカリ金属(Na、K)の含有量は、0.1mmol/g未満であった。
また、pHは7.0であった。
〔実施例2〕
使用済みの8mmビデオカセットのシェル材に代えて、業務用ビデオカセット(βテープ)のリール材(透明部分)(9SAN樹脂廃材:樹脂組成として、スチレンユニットを56モル%、アクリロニトリルユニットを44モル%を含有)を原料として用いた。
更には、中和剤として水酸化カルシウムを用いてpHを調整した。
その他の条件は、比較例2と同様として保水材サンプルを作製した。
上記比較例1と同様に定量分析を行ったところ、スルホン酸基の含有量は50mol%であった。
アルカリ金属(Na、K)の含有量は、0.1mmol/g未満であった。
また、pHは7.0であった。
(吸水倍率の測定)
各サンプルを20重量倍のイオン交換水(電気伝導度2.3μS/cm)に加えて30分経過後(25℃)の重量を測定し、吸水倍率Aを算出した。
また、イオン交換水と同じ容量で1重量%の塩化カルシウム水溶液の吸水倍率Bを測定した。
上記イオン交換水における吸水倍率Aと、上記塩化カルシウム水溶液の吸水倍率Bとの比(A/B)を算出した。
(小松菜の成長実験)
各保水材サンプルについて、それぞれガラス瓶の中で20重量倍のイオン交換水で膨潤させ、その後、同ゲルの上部表面に小松菜の種を2個添加した。
次にこれらガラス瓶を25℃の恒温室(日差しが差し込む)で140時間静置させ、小松菜の発芽を観察した。
観察方法としては、発芽した茎と根の長さを2サンプルずつと測定して平均値とした。
上記各サンプルの上記吸水倍率の測定結果と、小松菜の成長実験の茎長と根長の測定結果を下記表1に示す。
Figure 0004621480
上記表1の結果から、比較例1は、含有イオン基が中和塩となっておらず、ゲルのpHが小さすぎるため、発芽や発根が阻害されてしまい、小松菜の生育状態が極めて悪く、保水剤としての機能を有しなかった。
また、比較例2〜4においては、アルカリ金属含有量が高すぎるため、置換により植物体のCa欠乏を招来してしまい、小松菜の生育状態が悪化した。
特に比較例4においては、塩化カルシウム水溶液の吸水倍率Bが低く、イオン交換水における吸水倍率Aと塩化カルシウム水溶液の吸水倍率Bとの比(A/B)が極めて大きく、土壌選択の適用範囲が非常に狭いものであることがわかった。
このサンプルにおいては、分子鎖中にカルボン酸基をイオン基として有しており、重合安定化にNaイオンを必須要素として適用したため、Naイオンの含有量が必然的に高くなり、これがCaイオンと置換して、分子が架橋反応を起こし、吸水性の著しい劣化を招来した。
(小松菜の発芽生育試験)
先ず、次に挙げるポリマーよりなる保水剤サンプルを用意した。
サンプル1:ポリN−ビニルアセトアミドを3次元架橋したポリマー
サンプル2:アクリル酸を3次元架橋したポリマー、部分的にNa中和塩とした。
サンプル3:スルホン化ABS樹脂カルシウム塩
次に、下記に示す条件により、小松菜の発芽生育観察を行い、所定時間経過後、茎長、根長を測定し、茎長/根長を算出した。
試験個数:1サンプル2個
吸収倍率:20倍(イオン交換水)
小松菜の種:2粒/1サンプル
室内温度:25〜27℃
経過時間:310時間(約13日)
Figure 0004621480
図1〜図3に、上記サンプル1〜3のそれぞれの生育試験後の小松菜の状態を示した。
本発明の保水剤であるサンプル3を用いた場合、図3に示すように、他のサンプルよりも明らかに小松菜の生育状態が良好であることが確かめられた。
サンプル1を使用した場合の小松菜の生育状態を示す。 サンプル2を使用した場合の小松菜の生育状態を示す。 サンプル3を使用した場合の小松菜の生育状態を示す。

Claims (9)

  1. ポリマーの担体に、酸性中和塩を有しているハイドロゲル形成性高分子よりなる植物体育成用保水剤であって、
    乾燥重量1gあたりのアルカリ金属の含有量が0.3mmol/g未満であり、
    乾燥重量1gあたりの25℃のイオン交換水の吸水倍率が10倍以上であり、
    25℃のイオン交換水の吸水倍率(A)と、1重量%の塩化カルシウム水溶液の吸水倍率(B)との比率〔(A)/(B)〕が、15以下であることを特徴とするハイドロゲル形成性高分子電解質からなる植物体育成用保水剤。
  2. 乾燥重量1重量部に対しイオン交換水20重量部の、25℃における水系でのpHが、5.0〜9.0であることを特徴とする請求項1に記載の植物体育成用保水剤。
  3. 前記酸性中和塩の少なくとも一つが、スルホン酸塩基であることを特徴とする請求項1に記載の植物体育成用保水剤。
  4. 前記ハイドロゲル形成性の高分子電解質は、アクリロニトリルを共重合したスチレン系共重合体をスルホン化した改質樹脂を含有するものであることを特徴とする請求項3に記載の植物体育成用保水剤。
  5. 前記アクリロニトリルを共重合したスチレン系共重合体は、構成ユニット全体の5〜80モル%が、アクリロニトリルであることを特徴とする請求項4に記載の植物体育成用保水剤。
  6. 前記スルホン化により形成されたスルホン酸塩基が、前記ハイドロゲル形成性高分子のモノマーユニット全体の5〜95モル%含有されていることを特徴とする請求項4に記載の植物体育成用保水剤。
  7. 前記酸性中和塩が、スルホン酸カルシウム塩基であることを特徴とする請求項4に記載の植物体育成用保水剤。
  8. 前記ハイドロゲル形成性の高分子電解質のアクリロニトリルを共重合したスチレン系共重合体は、廃材であることを特徴とする請求項5に記載の植物体育成用保水剤。
  9. ハイドロゲル形成性の高分子電解質と、植物体育成用担体の混合物の成形体からなる植物体育成用保水材であって、
    前記ハイドロゲル形成性の高分子電解質は、ポリマーの担体に、酸性中和塩を有しており、
    乾燥重量1gあたりのアルカリ金属の含有量が0.3mmol/g未満であり、
    乾燥重量1gあたりの25℃のイオン交換水の吸水倍率が10倍以上であり、
    25℃のイオン交換水の吸水倍率(A)と、1重量%の塩化カルシウム水溶液の吸水倍率(B)との比率〔(A)/(B)〕が、15以下であることを特徴とする植物体育成用保水材。


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