JP4621193B2 - 液体組成物、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録用インクセット - Google Patents

液体組成物、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録用インクセット Download PDF

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Description

本発明は、液体組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置に関する。詳しくは、印字品位が良好で、カラー画像の形成において生じるカラーブリードを低減し、更に、熱エネルギーを利用したインクジェット記録ヘッドの長寿命化を達成できる液体組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録用インクセット、これらの何れかを用いたインクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録方法は、装置の小型化、低ランニングコスト、カラー化等が容易であり、カラー画像の形成に優位であるが、画像の高品質化がより求められる中、いくつかの課題がある。例えば、異なる2種のインクが隣接して被記録媒体に付与された場合、これらのインク同士の境界部でインクが混ざり合ってしまい、カラー画像の品位が低下する現象(ブリーディング)が発生するという問題がある。特に、ブラックインクとカラーインクの境界部での混色(ブリード)は画像品位低下への影響が大きいため、様々な解決方法の開発が行われている。
例えば、特許文献1〜3に記載されているように、沈殿剤を含む第1の液と、沈殿剤によって沈殿物を生成し得る着色材(色材)を含む第2の液とを併用することで、カラーブリードを制御する技術が提案されている。そして、この沈殿剤として多価金属塩が開示され、多価金属塩によって沈殿し得る着色材として、少なくとも1つのカルボキシル基を有する染料等が開示されている。又、更に第1の液は着色材を含んでもよいとされており、その場合は第1の液もインクとして使用できる。
特開平5−202328号公報 米国特許第5,198,023号明細書 特開平6−106841号公報
しかしながら、本発明者らの詳細な検討によると、上記した従来技術には、下記に述べるように解決すべき課題があることを見いだした。例えば、ブリードを防止するために、特許文献1に記載の多価金属塩を含有する溶液をバブルジェット(登録商標)方式で繰り返し吐出させると、ヒータの断線が生じ、場合によっては多価金属塩溶液の吐出を不能にするという問題が生じる。これは、下記のような理由によると考えられる。ヒータによって、多価金属塩を含むインク或いは液体組成物が過熱されると、該多価金属塩を構成しているアニオンイオンが揮発したり或いは壊れてしまう。この結果、ヒータ近傍のカチオンイオン(多価金属イオン)濃度が上昇し、アルカリ性が強くなり、タンタル等の金属及び/又は金属の酸化物からなる最表面保護層が溶解されてしまうためであると考えられる。これに対して本発明者らは、ブリード防止効果があり、且つ、上記したヒータの断線を抑制し、記録ヘッドの長寿命化に寄与することができる液体組成物、又はインクの組成について鋭意検討を行った。
従って、本発明の目的は、液体組成物と着色インクとを付着させて被記録媒体上に記録を行うインクジェット記録方法において、良好な印字品位の画像を与え、更にインクジェット記録ヘッドの長寿命化を達成できる液体組成物を提供することにある。又、本発明の他の目的は、ブラックインクとカラーインクとを組み合わせてなり、良好な印字品位の画像を与え、更に、インクジェット記録ヘッドの長寿命化を達成できるインクセットを提供することにある。更に、本発明の他の目的は、良好な印字品位の画像を与え、更に、インクジェット記録ヘッドの長寿命化を達成できるインクジェット記録用インクセット及びインクジェット記録方法を提供することにある。
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明の一実施態様にかかる液体組成物は、着色インクと共に画像形成に使用され、該着色インクと接触すると反応を生じるインクジェット記録用液体組成物であって、少なくとも、(a)多価金属塩と、(b)下記式で示される4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(クリプタンド[222])と、(c)水と水溶性有機溶剤とを併用する混合媒体とを含むことを特徴とするものである。
Figure 0004621193
本発明の一実施態様にかかるインクジェット記録方法は、(i)上記した液体組成物にエネルギーを付与して被記録媒体に向けて吐出し、液体組成物を被記録媒体上に付与する工程;(ii)色材と液媒体とを含み、且つ該液体組成物との接触によって該液体組成物と反応する着色インクにエネルギーを付与して被記録媒体に向けて吐出し、着色インクを被記録媒体上に付与する工程;を有し、且つ、上記工程(i)及び(ii)を、被記録媒体上で液体組成物と着色インクとの接触状態が形成されるようにして行うことを特徴とするものである。
本発明の一実施態様にかかるインクジェット記録用インクセットは、(1)前記した液体組成物と、(2)色材と液媒体とを含み、且つ上記液体組成物との接触によって該液体組成物と反応する着色インクとを組み合わせてなることを特徴とするものである。
本発明の他の実施態様のインクジェット記録用インクは、(a)多価金属塩と、(b)上記式で示される4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(クリプタンド[222])と、(c)水と水溶性有機溶剤とを併用する混合媒体と、(d)色材とを少なくとも含むことを特徴とするものである。
本発明の他の実施態様のインクジェット記録用インクセットは、(1)色材と、水と水溶性有機溶剤とを併用する混合媒体と、多価金属塩と、上記式で示される4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(クリプタンド[222])とを少なくとも含むカラーインクと、(2)色材と、液媒体とを含み、且つ上記カラーインクとの接触によって該カラーインクと反応するブラックインクと、が少なくとも組み合わされてなることを特徴とするものである。
本発明の他の実施態様にかかるインクジェット記録方法は、(i)上記のインクセットを構成しているブラックインクにインクを吐出させるためのエネルギーを付与し、該ブラックインクを被記録媒体に向けて吐出させて被記録媒体上に付与する工程;及び(ii)上記のインクセットを構成しているカラーインクにインクを吐出させるためのエネルギーを付与し、該カラーインクを被記録媒体に向けて吐出させて被記録媒体上に付与する工程;を有し、且つ、上記工程(i)及び(ii)を、被記録媒体上で該ブラックインクと該カラーインクとの接触状態が形成されるようにして行うことを特徴とするものである。
本発明によれば、耐水性があり、印字品位が良好で、カラー画像の形成において生じるカラーブリードを低減した画像が形成でき、特に、インクジェット記録ヘッドの長寿命化を達成できる液体組成物、インクジェット記録用インク及びインクセットが提供される。本発明によれば、これらを用いることで上記した優れた効果が得られるインクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置が提供される。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
[第1実施形態]
本発明の液体組成物は、着色インクと接触すると反応を生じるインクジェット記録用液体組成物であって、少なくとも、(a)多価金属塩と、(b)クリプタンドから選択される物質と、(c)液媒体とを含むことを特徴とする。その具体的な使用形態としては、上記構成の液体組成物を用い、該液体組成物が、被記録媒体上で、通常の記録に用いる着色インクと接触状態が形成されるように、液体組成物と着色インクとを被記録媒体上に付与し、記録を行うことが挙げられる。以下、かかる第1実施形態について説明する。上記で使用する液体組成物は、記録画像において着色インクの色調には影響を及ぼさないものであることが好ましい。
先ず、上記の実施形態で使用する液体組成物を構成する多価金属塩(a)について述べる。多価金属塩としては、硝酸、硫酸、塩酸等の無機酸や、酢酸やプロピオン酸、乳酸、リンゴ酸、グルコン酸、クエン酸等のカルボン酸、或いは、ポリオールリン酸エステル等の多価金属の塩が挙げられる。例えば、マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、鉄(II)塩、銅(II)塩、亜鉛塩及びアルミニウム塩等が挙げられる。具体的には、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸バリウム、硝酸鉄(II)、硝酸銅(II)、硝酸亜鉛、硝酸イットリウム等の硝酸塩;
硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸鉄(II)、硫酸銅(II)、硫酸亜鉛、硫酸イットリウム等の硫酸塩;
酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸バリウム、酢酸鉄(II)、酢酸銅(II)、酢酸亜鉛、酢酸イットリウム等の酢酸塩;
グルコン酸マグネシウム、グルコン酸カルシウム、グルコン酸バリウム、グルコン酸鉄(II)、グルコン酸銅(II)、グルコン酸亜鉛等のグルコン酸塩;
グリセロリン酸マグネシウム及びグリセロリン酸カルシウム等のグリセロリン酸塩が挙げられる。これらの中でも好ましいのは、液媒体に対する溶解性が高い下記に挙げるような多価金属塩である。例えば、硝酸のマグネシウム塩又はカルシウム塩、硫酸のマグネシウム塩又はカルシウム塩、酢酸のマグネシウム塩又はカルシウム塩、グルコン酸のマグネシウム塩又はカルシウム塩、及び、ポリオールリン酸エステルのマグネシウム塩及びカルシウム塩である。
本発明の液体組成物は、上記に挙げたような多価金属塩の中から少なくとも1種を選択して含有してなるが、その化合物の総含有量は、特に限定されない。しかし、より優れたブリード低減効果とヘッドの耐久性を図るためには、液体組成物の全量中に0.005から20質量%の範囲で含有させることが好ましい。更には、液体組成物の全量中に0.05から12質量%の範囲で含有させることが好ましい。
次に、本発明の液体組成物を構成する(b)クリプタンドから選択される物質(以下、クリプタンドと呼ぶ)について説明する。クリプタンドは、包接化合物の一種であり、窒素原子を含んだ環状化合物のことを指す。例えば、クリプタンド[211]と呼ばれる4,7,13,18−テトラオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.5.5]イコサン;
下記式(1)で示されるクリプタンド[222]と呼ばれる4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン;
や、下記式(2)で示される1,4,10,13−テトラオキサ−7,16−ジアザシクロオクタデカンが挙げられる。本発明で使用するものとしては、これらの中でも下記式(1)で示されるクリプタンド[222]が好ましい。即ち、本発明に好適なクリプタンドとしては、特に、クラウンエーテルを2環式にしたものであって窒素をドナーとして含む下記式(1)で示されるような構造のものが好ましい。クラウンエーテルは、金属イオンやアンモニウム塩のようなプラスの電荷をもったイオンに対して高い捕捉能力を有する。そして、環が二重になっている下記式(1)で示されるようなクリプタンドは、クラウンエーテルに比較して格段に強いイオン捕捉能を有することが知られている。尚、本発明の液体組成物を構成する(c)液媒体は、後述するインクを構成するものと同様のものを使用することができる。
Figure 0004621193
上記したようなクリプタンドの液体組成物中における総含有量は、特に限定されないが、添加することによってより優れたヘッドの長寿命化を図るためには、下記のような量で含有させればよい。即ち、液体組成物全量に対して、0.005から20質量%、更には、液体組成物全量に対して0.05から12質量%の範囲で含有させることが好ましい。尚、上記の全量に対する質量%とは、全量を100とした場合に、その全量中に含まれる当該成分の割合を意味する。
本発明の第1実施形態は、いずれも上記したような構成からなる本発明の液体組成物を使用することを特徴とする。又、本発明の第1実施形態で使用するインクジェット記録方式は、インク或いは上記の液体組成物に、これらの液滴を吐出させるためのエネルギーを付与して吐出し、被記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法である。本発明のインクジェット記録方法は、本発明の液体組成物にエネルギーを付与して被記録媒体に向けて吐出し、液体組成物を被記録媒体上に付与する工程(i)と;
色材と液媒体とを含み、且つ該液体組成物との接触によって該液体組成物と反応する着色インクにエネルギーを付与して被記録媒体に向けて吐出し、着色インクを被記録媒体上に付与する工程(ii)とを有し、;
且つ、上記工程(i)及び(ii)を、被記録媒体上で液体組成物と着色インクとの接触状態が形成されるようにして行うことを特徴とする。以下、本発明の液体組成物と共に用いる着色インク(以下、単にインクと呼ぶ。)について説明する。
本発明で使用するインクは、少なくとも色材と液媒体とを含有してなるが、該インクは、被記録媒体上で、本発明の液体組成物との接触状態が形成されるようにインクジェット記録ヘッドから吐出されて使用される。このようにして使用することで、本発明の液体組成物中の多価金属塩に起因する多価金属イオンと反応して、インク中の色材を凝集若しくは沈殿を生成させ、或いはインクの増粘が生起される構成のものであることが好ましい。インクを構成する色材としては、顔料及び染料を用いることができる。顔料としては、無機顔料や有機顔料等、従来よりインクジェット記録用に使用されているあらゆる顔料を用いることができるが、具体的には、下記のもの等が挙げられる。
カーボンブラック;
C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、114、128、129、151、154及び195;
C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、57(Sr)、112、122、123、168、184及び202;
C.I.ピグメントブルー1、2、3、15:3、15:34、16、22及び60;
C.I.ヴァットブルー4及び6等が挙げられる。
上記に列挙したような顔料を色材として使用する場合には、顔料をインク中に安定に分散させるために、分散剤を用いることが好ましい。分散剤としては、高分子分散剤や界面活性剤系分散剤等が挙げられる。高分子分散剤の具体例としては、例えば、下記に挙げるようなものが使用できる。ポリアクリル酸塩、スチレン−アクリル酸共重合物塩、スチレン−メタクリル酸共重合物塩、スチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合物塩;
スチレン−マレイン酸共重合物塩、アクリル酸エステル−マレイン酸共重合物塩、スチレン−メタクリルスルホン酸共重合物塩;
ビニルナフタレン−マレイン酸共重合物塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール及びポリビニルアルコール等である。これらの中でも特に、重量平均分子量が1,000から30,000で、酸価が100から430の範囲の高分子分散剤を使用することが好ましい。
界面活性剤系分散剤としては、例えば、ラウリルベンゼンスルホン酸塩、ラウリルスルホン酸塩、ラウリルベンゼンカルボン酸塩、ラウリルナフタレンスルホン酸塩、脂肪族アミン塩及びポリエチレンオキサイド縮合物等が挙げられる。これらの分散剤の使用量は、顔料の質量:分散剤の質量=10:5から10:0.5の範囲で含有させることが好ましい。
インクの色材として、特開平5−186704号公報や特開平8−3498号公報に記載されているような、カーボンブラックの表面に親水性基を導入することにより自己分散を可能とした自己分散型のカーボンブラックを色材として使用することもできる。色材として、上記したような自己分散型カーボンブラックを使用した場合には、前記したような分散剤の使用が必ずしも必要でなくなるため、分散剤の使用量を減少することができるか、場合によっては分散剤を使用しなくてもすむようになる。
そして、上記したような顔料インクが、先に説明した本発明の液体組成物と接触すると、該液体組成物中の多価金属イオンの塩析作用等によって顔料が速やかに凝集、沈殿し、顔料インク中の色材の被記録媒体への定着が高速化される。この結果、隣接して異色の2種以上のインクが付与された場合においても、ブリードが生じ難くなるものと考えられる。本発明の第1実施形態においては、インクと接触すると反応を生じるインクジェット記録用の液体組成物を使用することが好ましい。ここでいうインクと液体組成物との間における「反応」には、上記したような作用に基づく顔料の分散状態の不安定化も、「反応」に含まれる。
第1実施形態で使用するインクを構成する色材に染料を用いる場合には、水溶性染料を用いることが好適である。例えば、直接染料、酸性染料、塩基性染料及び分散染料等の染料を用いることができる。染料を含むインクの好ましいものとしては、前記した構成を有する本発明の液体組成物との接触によって、インク中の染料の被記録媒体への定着が高速に進むものが好適に用いられる。作用としては、液体組成物との接触によって生じる、塩析効果による染料の析出や、多価金属イオンと染料との反応による水難溶性或いは水不溶性の塩又は化合物の形成、或いはこれらの作用の複合が挙げられる。このような作用を生じ得るインクに用いることのできる染料としては、分子中に少なくとも1つのカルボキシル基を有する染料を用いることが好ましい。このような染料を用いれば、本発明の液体組成物と接触した際に、該液体組成物中の多価金属塩と反応して不溶性の塩又は化合物を形成し易いからである。より具体的には、下記の例示化合物1〜30に挙げるような構造を有する染料を用いることが好ましい。しかし、本発明は、これらに限定されるものではない。又、例示化合物1〜5中のMはアルカリ金属、アンモニウム、有機アンモニウムの何れかである。
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第1実施形態で使用するインクに含有させる色材としては、上記に列挙したような染料や、或いは前記した顔料を1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。又、これらの染料及び顔料のインク中における色材濃度は特に限定されないが、通常、インク全量に対して0.1から20質量%の範囲から適宜に選択される。
次に、本発明の液体組成物、及びこれと併用するインクに用いる液媒体について説明する。液媒体としては、水と水溶性有機溶剤とを併用する混合媒体を使用することが好ましい。この場合に使用する水は、種々のイオンを含有する一般の水ではなく、脱イオン水を使用することが望ましい。又、水の含有量としては、インク全量に対して、35から96質量%の範囲であることが好ましい。
水溶性有機溶剤は、インクの粘度を使用上好ましい適当な粘度に調整してインクの乾燥速度を遅らせるため、或いは、色材の溶解性を高め記録ヘッドのノズルの目詰まりを防止するため等、種々の目的で使用される。使用する具体的な水溶性有機溶剤としては、例えば、下記に挙げるものを使用することができる。メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール及びn−ペンタノール等の炭素数1から5のアルキルアルコール類;
ジメチルホルムアミド及びジメチルアセトアミド等のアミド類;
アセトン及びジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;
テトラヒドロフラン及びジオキサン等のエーテル類;
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール等のオキシエチレン又はオキシプロピレン共重合体;
エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール及び1,2,6−ヘキサントリオール等のアルキレン基が2から6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;
グリセリン;
トリメチロールエタン及びトリメチロールプロパン;
エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル及びトリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の低級アルキルエーテル類;
トリエチレングリコールジメチル(又はエチル)エーテル及びテトラエチレングリコールジメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級ジアルキルエーテル類;
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミン等のアルカノールアミン類;
スルホラン、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。上記の如き水溶性有機溶剤は、単独でも、或いは混合物として使用してもよい。
又、インクのpH値を一定にしてインク中における染料の溶解性及び顔料の分散性を安定化させるために、インク中にpH調整剤を含有させてもよい。pH調整剤としては、具体的には、例えば、下記に挙げるものを使用することができる。硝酸、硫酸、塩酸等の無機酸;
酢酸、プロピオン酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸等のカルボン酸;
水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化アンモニウム等の水酸化物;
硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム及び硫酸アンモニウム等の硫酸塩;
炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸アンモニウム及び炭酸水素アンモニウム等の炭酸塩;
酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム及び酢酸アンモニウム等の酢酸塩;
塩酸塩等が挙げられる。
これらのpH調整剤は、本発明の液体組成物中に添加させてもよい。又、これらは、液体組成物及びインク中に単独で添加させて使用してもよいが、更に好ましくは、2種類以上のpH調整剤を選択して併用する。特に、pHを安定に保ち、インク中に含まれている水溶性染料の溶解安定性を高め、且つ、ノズルの目詰まり等の問題を防止するためには、これらのpH調整剤を、好ましくは0.1から10質量%、更に好ましくは、1から8質量%の範囲で添加する。
更に、本発明の液体組成物中、及びこれと併用するインク中には、上記の成分の他に、必要に応じて従来公知の一般的な各種添加剤、例えば、粘度調整剤、防かび剤、防腐剤、酸化防止剤、消泡剤及び尿素等のノズル乾燥防止剤を適宜に併用することができる。
又、本発明の液体組成物、及びこれと併用するインクの物性の好適な範囲としては、25℃付近での値が下記の範囲であることが好ましい。pH値としては、好ましくは3から12、より好ましくは4から10である。又、表面張力は、好ましくは10から60mN/m(dyn/cm)、より好ましくは15から50mN/m(dyn/cm)である。又、粘度は、好ましくは1から30mPa・s(cps)、より好ましくは1から10mPa・s(cps)の範囲である。
本発明の第1実施形態にかかるインクジェット記録方法では、本発明の液体組成物と上記したような構成のインクとを併用し、これらが被記録媒体上で接触するように吐出して画像を形成し、両者を反応させるように構成する。この際に使用する被記録媒体は、特に限定されるものではない。しかし、第1実施形態にかかるインクジェット記録方法では、特に、従来から使用されている、コピー用紙、ボンド紙等の、所謂、普通紙に画像を形成した場合にブリード低減効果が顕著に現れるので、これらを用いることが好ましい。
第1実施形態にかかるインクジェット記録方法は、インク或いは液体組成物に対して吐出に必要なエネルギーを付与させて、これらの液滴を吐出し、被記録媒体上に画像を記録する方式のものであれば何れの方式のものであってもよく、特に限定されない。しかし、特に、インクの吐出に熱エネルギーを利用する方式のインクジェット記録方法を用いた場合に本発明を適用すれば、下記のような優れた効果が得られる。即ち、このようなインクジェット記録方法を使用して画像を形成すると、ヒータ上の最表面保護層の溶解を有効に抑制できるという優れた効果が得られる。熱エネルギーを利用するインクジェット記録方式としては、例えば、熱エネルギーによって発生した気泡を用いて液滴を吐出する、所謂オンデマンド型のバブルジェット(登録商標)方式が挙げられる。
第1実施形態にかかるインクジェット記録方法においては、本発明の液体組成物とインクとを併用し、これらを被記録媒体上で接触させ、反応するように付与させて記録が行われる構成のものであればよい。従って、画像を形成する際の被記録媒体上へ液体組成物とインクを付与させる順序は、液体組成物が先であっても、インクが先であっても何れでもよい。即ち、第1実施形態においては、付与する順番や方法によらず、液体組成物とインクとの接触状態が形成されるように両者を被記録媒体上に付与するものであればいずれであってもよい。このようにすることで、インクにより形成される画像の良好な文字品位、定着性、耐水性及びブリーディング抑制効果の向上が達成される。これは、被記録媒体上で上記した構成の液体組成物とインクとが接触すると、液体組成物を構成する多価金属塩に起因する多価金属イオンと、インク中の顔料及び染料が混合されることで、凝集、沈殿、或いはインクの増粘が生じるためと考えられる。
特に、画像濃度及び定着性を更に向上させるという観点からは、例えば、インクを付与した後に、液体組成物を付与し、更にそれに続いて再度インクの付与を行うことがより好ましい。又、インクの被記録媒体上への付与を、液体組成物の被記録媒体上への付与の後に行い、更に、液体組成物を被記録媒体上へ付与してもよい。
又、液体組成物の付与をインクの付与に先立って行う場合に、液体組成物を被記録媒体に付着せしめてから、インクを付着させるまでの時間についても特に制限されるものではない。しかし、本発明を一層効果的なものにするためには、例えば、数秒以内、特に好ましくは、1秒以内とするとよい。このことは、液体組成物とインクとを逆の順序で被記録媒体上に付与した場合についても同様である。更に、液体組成物とインクとを被記録媒体に付与するための別の実施形態としては、図16に示す方法を用いることもできる。かかる形態では、液体組成物804とインク805とを、インクジェット記録装置のそれぞれの記録ヘッド801、802から吐出させ、吐出直後に両者を混合させ、該混合物806を被記録媒体803上へ付与する。
本発明の第1実施形態にかかるインクジェット記録方法によれば、以上のように、液体組成物とインクとを付与する順番や方法によらず、下記のような優れた効果が得られる。即ち、特定の構成成分からなる本発明の液体組成物を、インクとの接触状態が形成されるようにして被記録媒体上に付与することで、インクによって形成される画像の良好な文字品位の達成、定着性及び耐水性の向上が図られる。更に、カラー画像を形成したときにおけるブリーディングの発生が有効に抑制される。これは、被記録媒体上において、液体組成物中に含まれる多価金属イオンと、インク中の顔料及び/又は染料とが混合されることによって凝集体が形成される結果、上記した優れた効果が得られるものと考えられる。
本発明の第1実施形態において、上記したような方法で液体組成物とインクとを被記録媒体上に付与して記録を行った場合に、画像形成領域におけるインクと液体組成物との被記録媒体の単位面積当たりの付与量の比は、下記のようにすることが好ましい。即ち、1:1であってもよいが、インク:液体組成物=10:1から10:10としてもよい。ここで、画像形成領域における被記録媒体上の単位面積当たりのインクと液体組成物の付与量の比の調整は、具体的には下記のようにして行うことができる。例えば、液体組成物とインクの被記録媒体上への付与を行う場合に、被記録媒体上に付着させる液体組成物の画素数が、被記録媒体上に付着するインクの画素数の10〜100%の範囲となるように制御する方法が挙げられる。又、液体組成物とインクの付与を行う場合に、液体組成物の吐出量をインクの吐出量よりも小さくなるように制御して、被記録媒体上に付着するインクの画素数の10〜100%の範囲となるようにする方法が挙げられる。或いは、上記を組み合わせた方法等によって行うこともできる。
以下、第1実施形態におけるインクジェット記録方法、及びかかる方法を適用したインクジェット記録装置について、更に詳細に説明する。第1実施形態においては、本発明の液体組成物とインクとを被記録媒体上に付着せしめる方法として、インクにエネルギーを付与し、これによってインクを吐出させて、被記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録方法を用いる。該記録方法としては、従来公知の種々のインクジェット方式(例えば、圧電素子の変形による機械的エネルギーを利用したインクジェット記録方式等)を用いることができる。
先に述べたように、特に、熱エネルギーの作用を利用してインクを吐出させるインクジェット記録方法に本発明の液体組成物を用いる実施形態の場合に顕著な効果が得られる。即ち、前記したように、異色間の混色滲み(ブリード)の抑制や記録物の耐水性の向上を目的として多価金属塩入りの液体組成物をインクと併用した場合に、下記のような特有の問題が生じる。具体的には、液体組成物の吐出に熱エネルギーを利用するインクジェット記録方法を用いて画像を形成した場合に、ヒータの断線や、多価金属溶液(液体組成物)の吐出不能の問題が生じる。これに対して本発明者らは、形成した画像に対してブリード防止効果があり、且つ、ヒータの断線やこげを抑制しヘッドの長寿命化が可能な液体組成物及びインクの組成について鋭意検討を行った結果、本発明に至ったものである。先に述べたように、本発明の一つの目的は、液体組成物とインクとを付着させて被記録媒体上に記録を行うインクジェット記録方法において、良好な印字品位の画像を与え、更に、インクジェット記録ヘッドの長寿命化を達成できる液体組成物を提供することにある。
上記した目的は、本発明の液体組成物を用いることを特徴とするインクジェット記録方法によって有効に抑制される。更に、従来の方法では、下記のような問題があったが、本発明の液体組成物を用いることで、かかる問題も有効に防止される。液体組成物は、ブリードの抑制や記録物の耐水性向上を目的としてインクと共に使用される。しかし、液体組成物が記録ヘッドから繰り返し吐出されることで、熱エネルギーを付与するヒータ(発熱素子基板)上に設けられている金属及び/又は金属酸化物からなる最表面保護層が溶解する。そして、これによってヒータの断線が起こり、吐出が不能になるといった事態が生じ、形成される画像品質に影響を及ぼすこと等があった。尚、上記した金属及び/又は金属酸化物としては、例えば、タンタル又はタンタルの酸化物等が用いられる。
又、前記した本発明の液体組成物を用いることを特徴とするインクジェット記録装置としては、下記の形態がある。上記液体組成物を収容している液体組成物収容部、インクを収容しているインク収容部、及び該液体組成物とインクをそれぞれ吐出するためのインクジェット記録ヘッドが搭載されてなる装置が挙げられる。更に別の好ましい実施形態は、液体組成物とインクを熱エネルギーの作用によって吐出する装置であって、下記の構成を有するものが挙げられる。液体組成物及びインクの収容部から導かれた流路内の液体組成物等に、熱エネルギーを付与するヒータを有する記録用ヘッド、記録情報に応じてヒータにパルス状の電気信号を印加する手段を具備するインクジェット記録装置。更には、上記ヒータが、金属及び/又は金属酸化物を含む最表面保護層を具備することを特徴とするインクジェット記録装置。そして、特に、金属及び/又は金属酸化物が、タンタル及び/又はタンタルの酸化物である態様のインクジェット記録装置の場合に、本発明の顕著な効果が奏される。
更に、本発明の顕著な効果が奏される実施形態としては、上記ヒータへ付与されるエネルギーが下記のように制御される装置が挙げられる。即ち、Eop/Ethの値(=γ値)が下記の関係を満たすように制御されたインクジェット記録装置によれば、特に、本発明の顕著な効果が奏される。ここで、記録ヘッドから液体組成物を吐出させるためにヒータに投入するエネルギー量をEop、記録ヘッドからインクを吐出させるために必要な最小エネルギー投入量をEthとする。
1.10≦Eop/Eth≦1.82
下記に、熱エネルギーを利用してインクを吐出させるインクジェット記録方法を適用したインクジェット記録装置について、図面を参照しながら説明する。熱エネルギーを利用したインクジェット記録装置の主要部であるヘッド構成の一例を、図1及び図2に示した。図1は、インク流路に沿った記録ヘッド13の断面図であり、図2は、図1のA−B線での切断断面図である。記録ヘッド13は、インクを通す流路(ノズル)14を有するガラス、セラミック、シリコン、ポリサルホン又はプラスチック板等と発熱素子基板15とを接着して得られる。発熱素子基板15は、図1及び図2に示した通り、通常、下記のような構造を有する。酸化シリコン、窒化シリコン及び炭化シリコン等で形成される保護層16−1と、白金等の金属又は白金の酸化物等の金属の酸化物、特に、タンタル又はタンタルの酸化物で形成される最表面保護層16−2とを有する。又、アルミニウム、金及びアルミニウム−銅合金等で形成される電極17−1及び17−2と、ハフニウムボライド、窒化タンタル及びタンタルアルミニウム等の高融点材料から形成される発熱抵抗体層18とを有する。更に、酸化シリコン、酸化アルミニウム等で形成される蓄熱層19と、シリコン、アルミニウム及び窒化アルミニウム等の放熱性のよい材料で形成される基板20とによりなる。
上記のような構造からなる発熱素子基板15を有する熱エネルギーを利用したインクジェット記録装置では、下記に述べるようにして、液滴の小滴が被記録媒体に向かって飛翔する。上記ヘッド13の電極17−1及び17−2にパルス状の電気信号が印加されると、発熱素子基板15のnで示される領域(ヒータ)が急速に発熱し、この表面に接しているインク21に気泡が発生する。そして、その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が記録ヘッド13のノズル14を通して吐出し、吐出オリフィス22よりインク小滴24となり、被記録媒体25に向かって飛翔する。図3には、図1に示したヘッドを多数並べたマルチヘッドの一例の外観図を示す。このマルチヘッドは、マルチノズル26を有するガラス板27と、図1に説明したものと同じような発熱ヘッド28を接着して作られている。
(ヒータへの印加エネルギー量)
次に、γ値について説明する。γ値とは、バブルジェットヘッドが、ぎりぎりインク或いは液体組成物を吐出可能な臨界エネルギーに対する実際に投入するエネルギーの比を表わす因子である。即ち、バブルジェットヘッドに印加するパルスの幅をPとし(複数のパルスを分割して与える時はその合計幅)、印加する電圧をV、ヒータの抵抗をRとする時、投入エネルギーEは、下記式(A)で表される。
E=P×V2/R (A)
この時、バブルジェットヘッドが、ぎりぎりインク或いは液体組成物を吐出できる最低限必要なヒータへのエネルギーをEthとし、実際に駆動を行う時の投入エネルギーをEopとすれば、γ値は、下記式(B)で与えられる。
γ=Eop/Eth (B)
そして、バブルジェットヘッドの駆動条件から、例えば、液体組成物を吐出させる場合に好適なγ値を求める方法としては、実用上、以下の(1)及び(2)の2つの方法で行われる。
(1)パルス幅が固定している場合
先ず、与えられたパルス幅で、バブルジェットヘッドが液体組成物を吐出する適当な電圧を見つけて駆動する。次に、徐々に電圧を下げてゆき、液体組成物の吐出が止まる電圧を見つけ、この電圧の直前の吐出可能な最小電圧をVthとする。実際に駆動で使用されている電圧をVopとすれば、γ値は、下記式(C)で求められる。
γ=(Vop/Vth2 (C)
(2)電圧が固定している場合
先ず、与えられた電圧で、バブルジェットヘッドが液体組成物を吐出する適当なパルス幅を見つけて駆動する。次に、徐々にパルス幅を短くしてゆき、液体組成物の吐出が止まるパルス幅を見つける。このパルス幅の直前の吐出可能な最小パルス幅をPthとする。実際に駆動で使用されているパルス幅をPopとすれば、γ値は、下記式(D)で求められる。
γ=Pop/Pth (D)
尚、ここでの電圧値は、バブルジェットヒータを発熱させるためにヒータ部に実際にかかる電圧である。ヘッドの外部から投入した電圧は、接点や配線抵抗等で電圧降下することがあるので、γ値の厳密な意味での算出には用いることはできない。しかし、ヘッドの外部からVthとVopの測定を行う場合、これらの電圧変動分が両方の値に含めて測定されるので、電圧変動分が大きくない限り、これらの値を直接用いてγ値を計算しても誤差は少ない。よって、これによる値を便宜的にγ値として用いることができる。
又、実際のプリンターで記録を行っている際には、複数のヒータが駆動されるために1つのヒータに対する電圧がこの影響を受けて変動する可能性があることに注意する必要がある。更に、前記式(A)と式(B)とから、同一のγ値においては、Vの2乗とPは反比例するように見えるが、実際には、下記のような問題があってVの2乗とPは単純な関係にない。即ち、パルス波形が矩形にならない等の電気的問題、パルス波形が異なるとヒータ周辺の熱拡散が異なる等の熱的問題、電圧が異なるとヒータからインクへの熱流束が異なり発泡状態が変化する等のバブルジェット特有の問題等がある。従って、上記(1)及び(2)で述べた方法は、それぞれ独立して扱われなければならず、一方の値から計算で他方の値に変換することは誤差を生じる原因となることに注意しなければならない。本発明では、特に断らない限り、上記(1)の方法で求めた値をγ値とした。
インクや液体組成物の安定的な吐出のためには、上記のようにして得られるγ値が1.12から1.96程度となるような条件で、インクジェット記録装置を駆動するのが一般的である。しかし、先に述べた構成を有する液体組成物に熱エネルギーを印加して記録ヘッドから吐出させる第1実施形態においては、γ値が所定の範囲、具体的には、γ値が1.10から1.82となる範囲でインクジェット記録装置を駆動させることが好ましい。このようにすれば、上記構成の液体組成物を吐出したことに起因するヒータへのコゲの付着や最表面保護層の金属の溶解が防止され、ひいては記録ヘッドのより一層の長寿命化を図ることができる。
本発明の液体組成物に熱エネルギーを印加して記録ヘッドから吐出させる際におけるγ値が、上記の範囲である場合に、ヒータへのコゲの付着が特に有効に防止でき、この結果、記録ヘッドの長寿命化を達成される。この理由は明らかではないが、本発明者らは、以下のように考えている。第一に、インクジェット記録装置を、γ値が前記した範囲となるように駆動させれば、本発明の液体組成物中に含有されている、クリプタンド(b)が、ヒータの最表面保護層を保護する。この結果、該最表面保護層を構成する金属及び/又は該金属の酸化物の溶解が、有効に防止されるためであると考えられる。
図4に、先に説明した記録ヘッドを組み込んだインクジェット記録装置の一例を示す。図4において、61はワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブレード保持部材によって保持固定されており、カンチレバーの形態をなす。かかるブレード61は、記録ヘッド65による記録領域に隣接した位置に配置され、又、図示した例の場合は、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。
62は記録ヘッド65の突出口面のキャップであり、ブレード61に隣接するホームポジションに配置され、記録ヘッド65の移動方向と垂直な方向に移動して、インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う構成を備える。更に、63はブレード61に隣接して設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。上記ブレード61、キャップ62及びインク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61及びインク吸収体63によって吐出口面に水分、塵埃等の除去が行われる。
65は、吐出エネルギー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する被記録媒体にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66は、記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に係合し、キャリッジ66の一部は、モータ68によって駆動されるベルト69と接続(不図示)している。これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領域の移動が可能となる。
51は、被記録媒体を挿入するための給紙部、52は、不図示のモータにより駆動される紙送りローラーである。これらの構成により記録ヘッド65の吐出口面と対向する位置へ被記録媒体が給紙され、記録が進行につれて排紙ローラー53を配した排紙部へ排紙される。以上の構成において記録ヘッド65が記録終了してホームポジションへ戻る際、吐出回復部64のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレード61は、移動経路中に突出している。その結果、記録ヘッド65の吐出口がワイピングされる。
尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッドの移動経路中に突出するように移動する。記録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード61は上記したワイピングの時の位置と同一の位置にある。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされる。上述の記録ヘッドのホームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行われる。
図5は、記録ヘッドにインク供給部材、例えば、チューブを介して供給されるインクを収容したインクカートリッジ45の一例を示す図である。ここで40は供給用インクを収納したインク収容部、例えば、インク袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、インク袋40中のインクをヘッドに供給可能にする。44は廃インクを受容するインク吸収体である。インク収容部としてはインクとの接液面がポリオレフィン、特にポリエチレンで形成されているものが好ましい。
第1実施形態にかかるインクジェット記録装置は、上述のように記録ヘッドとインクカートリッジとが別体となったものに限らず、図6に示すようなそれらが一体になったものでもよい。図6において、70は記録ユニットであり、この中にはインクを収容したインク収容部、例えば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収体中のインクが複数のオリフィスを有するヘッド部71からインク滴として吐出される構成になっている。インク吸収体の材料としてはポリウレタンを用いることが好ましい。又、インク吸収体を用いず、インク収容部が内部にバネ等を仕込んだインク袋であるような構造でもよい。72は、カートリッジ内部を大気に連通させるための大気連通口である。この記録ユニット70は、図4に示す記録ヘッド65に換えて用いられるものであって、キャリッジ66に対して着脱自在になっている。
第1実施形態にかかるインクジェット記録方法によってカラー画像を形成する場合には、例えば、図3に示した記録ヘッドを5つキャリッジ96上に並べた記録装置を使用する。図7はその一例である。91、92、93、94は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン及びブラック各色のインクを吐出するための記録ヘッドである。又、95は液体組成物を吐出するヘッドである。該ヘッドは前記した記録装置に配置され、記録信号に応じて、各色インクを吐出する。又、液体組成物は、例えば、各色インクの吐出に先立ち、少なくともインクが被記録媒体に付着する画像形成部分に付着させておく。
図7では記録ヘッドを5つ使用した例を示したが、これに限定されるものではなく、図8に示したように1つの記録ヘッドでイエロー101、マゼンタ102、シアン103及びブラック104、液体組成物105とを液流路を分けて行う場合も好ましい。勿論、各インクと液体組成物の記録順が、上記した順序と逆になるようなヘッドの配置をとってもよい。
第1実施形態で好適に使用されるインクジェット記録ヘッドの配置の具体的な構成例としては、図9〜11に示したような3種が挙げられる。図9〜11において、111〜114、121〜124及び131〜134は、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の各色のインクを吐出するための記録ヘッドである。又、115、125及び135は液体組成物(S)を吐出するための記録ヘッドである。各記録ヘッドは、図7で示したと同様にキャリッジ上に並べられる(構成例によって異なる)。各記録ヘッドは前記したような記録装置に配置され、記録信号に応じて、各色のインクを吐出する。又、液体組成物はそれに先立ち或いは後に、少なくとも各色のインクが被記録媒体に付着する画像領域に付着させる。尚、各記録ヘッドは矢印(1)の方向にキャリッジによって移動し、被記録媒体は矢印(2)方向に給紙ローラー等によって移動する。
先ず、図9に示した第1の構成例では、S(115)、Bk(114)、C(113)、M(112)及びY(111)用の記録ヘッドが、並列にキャリッジ上に配置されている。図10に示した第2の構成例は、並列に配置された液体組成物及びブラックインク用の記録ヘッドと、これらの記録ヘッドとは並列で、且つ互いに直列に配置されたY(121)、M(122)及びC(123)用の記録ヘッドとからなる。ここで、各記録ヘッドの1ドットあたりの吐出体積は、必ずしも同一である必要はなく、液体組成物の組成等により、最適な記録が行われるように、各記録ヘッドの1ドットあたりの吐出体積(Vd)を調整してもよい。好適には、S、Y、M、CのVdを同一にしてBkをその2倍とする構成がよいが、これに限定されない。更に、図11に示した第3の構成例では、吐出体積が同一のBk(134)、S(135)、Bk(134)、C(133)、M(132)及びY(131)用の記録ヘッドが並列にキャリッジ上に配置されている。このため、ブラックインクの吐出量を、他の液体組成物及びカラーインクの吐出量の倍量とすることができる。尚、図11に示した構成例においても、S、Bk、Y、M及びCの吐出体積(Vd)は、必ずしも同一でなくてもよい。
又、先に述べたように、第1実施形態においては、画像形成領域における液体組成物とインク、特に、マゼンタインクとの被記録媒体の単位面積当たりの付与量の比は、1:1であってもよいが、インク:液体組成物=10:1から10:10としてもよい。画像形成領域における被記録媒体上の単位面積当たりの液体組成物とインクの付与量の比の調整は、具体的には、下記のようにして行えばよい。例えば、被記録媒体上に付着させる液体組成物の画素数が、被記録媒体上に付着するインクの画素数の10〜100%の範囲となるように制御する方法;
液体組成物とインクの付与の際に液体組成物の吐出量をインクの吐出量よりも小さくなるように制御する方法が挙げられる。又、被記録媒体上に付着させる液体組成物の画素数がインクの画素数の10〜100%の範囲となるように制御し、且つ、液体組成物とインクの被記録媒体上への付与の際の液体組成物の吐出量をインクの吐出量よりも小さくする方法等である。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態では、カラーインクと、ブラックインクとを組み合わせたインクセットを用い、後述するようにして画像を形成する。即ち、該インクセットは、(1)色材と、液媒体と、多価金属塩と、クリプタンドから選択される物質とを含むカラーインクと、(2)色材と液媒体とを含み、且つ該カラーインクとの接触によって該カラーインクと反応するブラックインクとを組み合わせてなる。そして、上記したインクジェット記録用インクセットを用い、該インクセットに含まれるブラックインクとカラーインクとが被記録媒体上で接触状態を形成するようにして付与し、記録を行う。
上記構成を有する本発明のインクセットでは、特に、ブラックインクとカラーインクとの間のブリード防止を目的としており、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク等のカラーインク同士のブリード防止に対しては特に処置をしていない。しかし、カラーインクに、サイジングされた普通紙に対しても速い浸透性を持たせるような処理を施せば、異なる色のカラーインク間におけるブリード防止にも効果的である。サイジングされた普通紙に対しても速い浸透性を持たせるような処理の具体的な方法としては、例えば、カラーインクに界面活性剤を添加する等のインク設計を行えばよい。
先ず、第2実施形態で使用する本発明のインクセットを構成するカラーインクについて説明する。該カラーインクは、色材と、液媒体と、多価金属塩と、クリプタンドから選択される物質とを含む。多価金属塩、クリプタンドについては、前記第1実施形態の液体組成物の構成成分として詳述した通りである。
次に、第2実施形態にかかるインクセットを構成するカラーインクに含有される色材について説明する。色材としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料及び顔料が挙げられるが、多価金属塩と調合された時にも、反応せずに可溶性が維持される色材であることが好ましい。このような色材としては、下記に列挙したもの等が使用できる。
例えば、C.I.アシッドイエロー23;
C.I.アシッドレッド52、289;
C.I.アシッドブルー9;
C.I.リアクティブレッド180;
C.I.ダイレクトブルー189、199;
C.I.ベーシックイエロー1、2、11、13、14、19、21、25、32、33、36、51;
C.I.ベーシックオレンジ2、15、21、22;
C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、37、38、39、92;
C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14;
C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、19、24、25、26、28、29、45、54、65;
C.I.ベーシックグリーン1、4;
C.I.ベーシックブラウン1、12;
C.I.ベーシックブラック2、8等が挙げられる。しかしこれらに限定されるものではない。これらの水溶性染料は、1種類で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。又、これらの水溶性染料の濃度は、インク全量に対して0.1から20質量%の範囲とすることが好ましい。
第2実施形態にかかるインクジェット記録用インクセットを構成するカラーインク中には、上記で述べた成分の他に、少なくとも1種の界面活性剤を含有させることが好ましい。界面活性剤を含有させることによって、カラーインクに所望の浸透性及び粘度を付与することが可能となる。即ち、先に述べたように、第2実施形態では、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク等のカラーインク同士のブリード防止に対しては特に処置をしていない。しかし、上記のように、カラーインクに界面活性剤を添加することで、サイジングされた普通紙に対しても速い浸透性を有するインクが得られる。この結果、カラーインク同士のブリード防止が可能となり、実用的に大きな印字品位の低下を生じることがなくなる。
上記界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤等、従来公知の界面活性剤を使用すればよい。中でも、ノニオン性界面活性剤を用いるのが好ましい。これらの界面活性剤のカラーインク中の添加量については特に制限はないが、所望の浸透性が得られ、適当なインク粘度を得るためには、インク全量の0.01から10質量%の範囲とすることが好ましい。更に好ましくは、0.1から10質量%の範囲とする。
次に、第2実施形態にかかるインクジェット記録用インクセットを構成するブラックインクについて説明する。第2実施形態で使用するブラックインクは、色材と液媒体とを含み、上記した構成のカラーインクとの接触によって該カラーインクと反応するものであることを特徴とする。具体的には、カラーインク中の多価金属塩に起因する多価金属イオンと反応する色材を使用することが好ましい。ここで言う「反応」は、前記した第1実施形態の場合と同義である。ブラックインクに使用される色材としては、前記した第1実施形態のインクに使用し得るブラックの色材が挙げられる。これらの色材は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。又、これらの色材の添加量は、インク全量に対して0.1から20質量%の範囲であることが好ましい。
第2実施形態においては、ブラックインク中に、更にノニオン性界面活性剤を添加させることがより好ましい。即ち、このようにすれば、ブラックインクとカラーインクとの間のブリーディングをより一層抑制することが可能になる。更に、これと共に、ノニオン性界面活性剤を添加することによって、下記に説明するように、ブラックインクとカラーインクとの境界部におけるブラックインクの濃度の低下、所謂、「白もや」の発生をより有効に抑制できるという効果も得られる。
第2実施形態にかかるインクジェット記録用インクセットに用いられるカラーインクには、先に述べたように、インクジェット記録用インクとしての特性向上を目的として、界面活性剤が含有されていることが好ましい。このため、普通紙等の被記録媒体への浸透性が高く表面張力が低いものが多い。そして、このような表面張力が低いカラーインクと、第2実施形態で使用するような表面張力の高いブラックインクが隣接すると、ブラックインクの隣接界面に色材が少ない領域が生じてしまい、「白もや」と呼ばれる現象が発生する場合がある。そこで、ブラックインクにノニオン性界面活性剤を添加させ、表面張力を低下させれば、上記の「白もや」現象を抑制することが可能となる。
第2実施形態において、ブラックインク中に含有させるノニオン性界面活性剤の含有量は、ブリーディングや白もやを抑制し得れば特に限定はない。しかし、ブラックインクとカラーインク間のブリーディング抑制の向上が図れ、白もやの発生を効果的に抑制でき、且つインク吐出性や印字品位を良好に保つために、インク全量の0.1から0.5質量%の範囲とするのが好ましい。特に好ましくは、0.2から0.4質量%の範囲とする。
この際に使用されるノニオン性界面活性剤としては、下記のようなものが挙げられる。例えば、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、脂肪族エチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物;
脂肪族アミドエチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物;
多価アルコールの脂肪酸エステル、アルカノールアミンの脂肪酸アミド類のノニオン性界面活性剤等が挙げられる。これらのものは何れも好ましく使用できるが、より好ましくは、下記に挙げるようなものを使用する。高級アルコールのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物等のノニオン性界面活性剤を用いる。更に、上記エチレンオキサイド付加物の付加モル数が、4から20の範囲のものが特に好ましい。
上記したインクジェット記録用インクセットを構成するブラックインク及びカラーインクに用いられる液媒体としては、前記した本発明の液体組成物、及びこれと併用するインクに用いられる液媒体として詳述した水溶性有機溶剤を用いることができる。又、その他の添加剤、添加量、物性値等も、前記した本発明の液体組成物等と同様にすればよい。
次に、第2実施形態にかかるインクジェット記録方法及びこれを実現し得る第2実施形態にかかるインクジェット記録装置について説明する。第2実施形態にかかるインクジェット記録方法では、下記の2工程を有し、被記録媒体上で上記ブラックインクと上記カラーインクとの接触状態が形成されるようにして行うことを特徴とする。(i)第2実施形態のインクセットを構成しているブラックインクにインクを吐出させるためのエネルギーを付与し、該ブラックインクを被記録媒体に向けて吐出させて被記録媒体上に付与する工程;及び
(ii)第2実施形態のインクセットを構成しているカラーインクにインクを吐出させるためのエネルギーを付与し、該カラーインクを被記録媒体に向けて吐出させて被記録媒体上に付与する工程;を有し、且つ、
上記工程(i)及び(ii)を、被記録媒体上で上記ブラックインクと上記カラーインクとの接触状態が形成されるようにして行う。
この場合に好適なインクジェット記録方式としては、インクに熱エネルギーを付与してインクを吐出させるものが挙げられる。
上記した第2実施形態にかかるインクジェット記録方法に使用する被記録媒体は、特に限定されるものではない。しかし、本発明においては、特に、従来から使用されている、コピー用紙、ボンド紙等の、所謂普通紙に、第2実施形態にかかるインクセットを用いて画像を形成した場合に、ブリード低減効果が顕著に現れるので好ましい。勿論、第2実施形態にかかるインクジェット記録用インクセットは、例えば、インクジェット記録用に特別に作成されたコート紙やOHP用透明フィルムも好適に使用できるが、更に、一般の上質紙や光沢紙にも好適に使用することができる。
又、第2実施形態にかかるインクジェット記録方法は、上記工程(i)及び(ii)を、被記録媒体上で該ブラックインクと該カラーインクとの接触状態が形成されるようにして行うことを特徴とする。ブラックインクとカラーインクとを上記のようにして被記録媒体上へ付与する具体的な態様としては、ブラックインクとカラーインクが境界で接するように付与する方法が挙げられる。
他の態様として、ブラックインク(1)とカラーインク(2)を被記録媒体上で重なるように付与し、且つ、カラーインクの被記録媒体への付与をブラックインクに先立って行う方法(以下、下打ち方法と呼ぶ)が挙げられる。下打ち方法を行うことで、ブラックインクとカラーインク間のブリードの更なる向上が図られ、更に上述した「白もや」の軽減が図られる。上記の下打ち方法において、カラーインクを被記録媒体に付着せしめてから、ブラックインクを付着させるまでの時間についても特に制限されるものではない。上記した第2実施形態を一層効果的なものにするためには、数秒以内、特に好ましくは1秒以内とすることが好ましい。又、ブラックインクを付与した後、カラーインクを付与する(上打ち)、或いは図16に示すようにカラーインクとブラックインクを吐出直後に混合する形態もある。
又、下打ち方法において、画像形成領域におけるブラックインク(1)とカラーインク(2)との被記録媒体の単位面積当たりの付与量の比は、1:1であってもよいが、ブラックインク(1):カラーインク(2)=10:1から10:10としてもよい。このようにすれば、得られる画像の白もやが軽減されて、特にベタ画像において均一性が達成される。尚、画像形成領域における被記録媒体上の単位面積当たりのブラックインクとカラーインクの付与量の比の調整は、具体的には、下記のようにして行えばよい。例えば、ブラックインクとカラーインクの付与をインクジェット記録方式で行う場合に、被記録媒体上に付着させるカラーインクの画素数が、被記録媒体上に付着するブラックインクの画素数の10〜100%の範囲となるように制御する。又、カラーインクの吐出量をブラックインクの吐出量よりも小さくなるように制御する。或いは、被記録媒体上に付着させるカラーインクの画素数が被記録媒体上に付着するカラーインクとブラックインクの画素数の10〜100%の範囲となるように制御し、カラーインクの吐出量をブラックインクの吐出量よりも小さくする方法等がある。
第2実施形態にかかるインクジェット記録用インクセットを構成するブラックインクとカラーインクを被記録媒体上に付着せしめる方法として、第2実施形態ではインクジェット記録方法を用いる。その際のインクジェット記録方法としては、従来公知の種々のインクジェット方式(例えば、圧電素子の変形による機械的エネルギーを利用したインクジェット記録方法等)を用いることができる。しかし、熱エネルギーを利用するインクジェット記録方法を用いると、特に本発明の顕著な効果が得られるため、より好ましい。
前記したように、ブラックインクとカラーインク間の混色滲み(ブリード)の抑制の向上を目的として、多価金属塩を含有するカラーインクを用いることが行われている。そして、該カラーインクの吐出に熱エネルギーを利用するインクジェット記録方法を用いて画像を形成した場合に生じる吐出の不能は、第2実施形態にかかるインクセットを用いたインクジェット記録方法により有効に抑制される。更に、従来の方法では、ブリードの抑制を目的とした多価金属塩を有するカラーインクが記録ヘッドから繰り返し吐出された場合に、下記のような問題が生じる。即ち、上記の場合、熱エネルギーを付与するヒータ(発熱素子基板)上に形成されている、金属及び/又は金属酸化物からなる最表面保護層が溶解され、これによってヒータの断線が起こり、吐出が不能になるといった事態が生じる。例えば、上記の最表面保護層がタンタルやタンタルの酸化物等からなる場合にこの問題が生じる。この場合には、形成される画像品質に影響を及ぼす場合があったが、第1実施形態で述べたと同様に、かかる問題が有効に防止される。尚、熱エネルギーを利用したインクジェット記録装置については、第1実施形態の説明で詳述した通りである。
第2実施形態にかかるインクジェット記録方法によってカラー画像を形成する場合には、例えば、図3に示した記録ヘッドを4つキャリッジ上に並べた記録装置を使用する。図12はその一例である。141、142、143、144は、それぞれ、イエローインク(Y)、マゼンタインク(M)及びシアンインク(C)及びブラックインク(Bk)を吐出するための記録ヘッドである。該ヘッドは前記した記録装置に配置され、例えば、キャリッジ145を矢印方向に移動させながら、各色のインクを吐出する記録信号に応じて、各色のインクを吐出する。
図12では4個の記録ヘッドを使用した例を示したが、これに限定されるものではない。図13に示したように、1つの記録ヘッドで、ブラックインク154、シアンインク153、マゼンタインク152及びイエローインク151の液流路を分けて行う場合も好ましい。第2実施形態で好適に使用されるインクジェット記録ヘッドの配置の具体的な構成例としては、図14及び図15に示したような2種が挙げられる。図14及び図15において、161〜164及び171〜174は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各種のインクを吐出するための記録ヘッドである。各記録ヘッドは、図12で示したと同様にキャリッジ上に並べられる(構成例によって異なる)。各記録ヘッドは、前記で説明したようなインクジェット記録装置に配置され、記録信号に応じて、各種のインクを吐出する。尚、各記録ヘッドは矢印(1)方向にキャリッジによって移動し、被記録媒体は矢印(2)方向に給紙ローラー等によって移動する。
先ず、図14に示した構成例では、Bk(164)、C(163)、M(162)及びY(161)用の記録ヘッドが並列にキャリッジ上に配置されている。図15に示した第2の構成例では、ブラックインク(174)用の記録ヘッドと、この記録ヘッドとは並列で、且つ、互いに直列に配置されたC(173)、M(172)、Y(171)用の記録ヘッドとからなる。尚、図14において、キャリッジを固定し、被記録媒体を矢印(2)方向に給紙ローラー等によって移動させるようにした、所謂ラインプリンタに適用してもよい。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。尚、文中「部」及び「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
[第1実施形態の実施例及び比較例]
(実施例1〜13及び比較例1〜13)
実施例及び比較例で使用した液体組成物及びインクは、下記に挙げる成分からなるものを下記の作製方法で、それぞれ調製した。液体組成物と、染料を色材とするインクについては、それぞれ、下記成分を溶解した後、更に、ポアサイズが0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過して調製した。又、顔料を色材とするインクの場合は、先ず、後述するそれぞれの方法で顔料分散液を作成し、これを用いてインクを調製した。即ち、得られた顔料分散液を、液媒体等の下記に挙げる成分と混合した後、これをポアサイズが3μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過して、顔料を色材とするインクをそれぞれ調製した。
下記成分からなる液体組成物1及び2をそれぞれ調製した。尚、液体組成物3及び4は、下記に示す通りクリプタンドから選択される物質を含まないので比較例に相当する。
<液体組成物1>
・ジエチレングリコール 20部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1部
・硝酸マグネシウム・6水和物 2.6部
・クリプタンド[222] 3部
・硝酸 0.7部
・水 72.7部
<液体組成物2>
・ジエチレングリコール 20部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1部
・硝酸カルシウム・4水和物 2.3部
・クリプタンド[222] 3部
・硝酸 0.7部
・水 73.0部
<液体組成物3>
・ジエチレングリコール 20部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1部
・硝酸マグネシウム・6水和物 2.6部
・水 76.4部
<液体組成物4>
・ジエチレングリコール 20部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1部
・硝酸カルシウム・4水和物 2.3部
・水 76.7部
<ブラックインク1>
(顔料分散液1の調製)
市販の酸性カーボンブラック「MA77」(pH3;三菱化学(株)製)300gを水1,000mlによく混合した後、これに次亜塩素酸ソーダ(有効塩素濃度12%)450gを滴下して、100から105℃の恒温にして10時間攪拌した。得られたスラリーを東洋ろ紙No.2(アドバンティス社製)でろ過し、顔料粒子を十分に水洗した。この顔料ウェットケーキを水3,000mlに再分散し、電導度0.2μsまで逆浸透膜で脱塩した。更に、この顔料分散液(pH=8〜10)を顔料濃度10%に濃縮した。以上の方法によりカーボンブラックの表面に−COONa基を導入し、かかる自己分散型のカーボンブラックを有する顔料分散液1を得た。
(インクの調製)
上記で得られた顔料分散液1を含む下記の成分を混合して、更に、ポアサイズが3μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過し、ブラックインク1を調製した。
・上記顔料分散液1 40部
・グリセリン 8部
・トリメチロールプロパン 5部
・イソプロピルアルコール 4部
・水 43部
<ブラックインク2>
(顔料分散液2の調製)
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ブチル共重合体
(酸価116、平均分子量3,700) 5部
・トリエタノールアミン 0.5部
・ジエチレングリコール 5部
・水 69.5部
上記成分を混合し、ウォーターバスで70℃に加温し、樹脂成分を完全に溶解させる。この溶液にカーボンブラック「MA−100」(pH3.5;三菱化学(株)製)15部、2−プロパノール5部を加え、30分間プレミキシングを行った後、下記の条件で分散処理を行った。
・分散機:サンドグラインダー(五十嵐機械製)
・粉砕メディア:ジルコニウムビーズ1mm径
・粉砕メディアの充填率:50%(体積)
・粉砕時間:3時間
更に、遠心分離処理(12,000rpm、20分間)を行って粗大粒子を除去して、カーボンブラックを含む顔料分散液2とした。
(インクの調製)
上記で得られた顔料分散液2を含む下記の成分を混合して、更にポアサイズが3μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧ろ過し、ブラックインク2を調製した。
・上記顔料分散液2 20部
・トリメチロールプロパン 5部
・ジエチレングリコール 10部
・2−ピロリドン 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 0.2部
・水 59.8部
<ブラックインク3>
前記した例示化合物1を色材として含む下記の成分を混合して、更にポアサイズが0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過し、ブラックインク3を調製した。
・前記例示化合物1(式中のMはNH4 +) 2部
・ジエチレングリコール 10部
・2−ピロリドン 5部
・2−プロパノール 5部
・水酸化ナトリウム 0.1部
・水 77.9部
<イエローインク1>
(顔料分散液3の調製)
・スチレン−アクリル酸共重合体
(酸価200、平均分子量7,000) 5.5部
・モノエタノールアミン 1.0部
・イオン交換水 67.5部
・ジエチレングリコール 5.0部
上記成分を混合し、ウォーターバスで70℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させた。この溶液に、C.I.Pigment Yellow 93を20部、イソプロピルアルコールを1.0部加え、30分間プレミキシングを行った後、下記の条件で分散処理を行った。
・分散機:サンドグラインダー
・粉砕メディア:ガラスビーズ 1mm径
・粉砕メディアの充填率:50%(体積)
・粉砕時間:3時間
更に遠心分離処理(12,000rpm、20分間)を行い、粗大粒子を除去して顔料分散液3とした。
(インクの調製)
上記で得られた顔料分散液3を含む下記の成分を混合して、更にポアサイズが3μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過し、イエローインク1を調製した。
・上記顔料分散液3 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 0.3部
・水 54.7部
<イエローインク2>
前記した例示化合物2を色材として含む下記の成分を用い、これらを溶解した後、ポアサイズが0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過し、イエローインク2を調製した。
・前記例示化合物2(式中のMはNH4 +) 3部
・グリセリン 7部
・ジエチレングリコール 5部
・尿素 5部
・エタノール 2部
・水 78部
<マゼンタインク1>
(顔料分散液4の調製)
・スチレン−アクリル酸共重合体
(酸価200、平均分子量7,000) 5.5部
・モノエタノールアミン 1.0部
・イオン交換水 67.5部
・ジエチレングリコール 5.0部
上記成分を混合し、ウォーターバスで70℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させた。この溶液にC.I.Pigment Red 122を20部、イソプロピルアルコールを1.0部加え、30分間プレミキシングを行った後、下記の条件で分散処理を行った。
・分散機:サンドグラインダー
・粉砕メディア:ガラスビーズ 1mm径
・粉砕メディアの充填率:50%(体積)
・粉砕時間:3時間
更に遠心分離処理(12,000rpm、20分間)を行い、粗大粒子を除去して顔料分散液4とした。
(インクの調製)
上記で得られた顔料分散液4を含む下記の成分を混合して、更にポアサイズが3μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過し、マゼンタインク1を調製した。
・顔料分散液4 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 0.3部
・水 54.7部
<マゼンタインク2>
前記した例示化合物3を色材として含む下記の成分を用い、これらを溶解した後、ポアサイズが0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過し、マゼンタインク2を調製した。
・前記例示化合物3(式中のMはNH4 +) 3部
・グリセリン 7部
・ジエチレングリコール 5部
・尿素 5部
・エタノール 2部
・水 78部
<シアンインク1>
(顔料分散液5の調製)
・スチレン−アクリル酸共重合体
(酸価200、平均分子量7,000) 5.5部
・モノエタノールアミン 1.0部
・イオン交換水 67.5部
・ジエチレングリコール 5.0部
上記成分を混合し、ウォーターバスで70℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させた。更に、この溶液にC.I.Pigment Blue 15:3を20部、イソプロピルアルコールを1.0部加え、30分間プレミキシングを行った後、下記の条件で分散処理を行った。
・分散機:サンドグラインダー
・粉砕メディア:ガラスビーズ 1mm径
・粉砕メディアの充填率:50%(体積)
・粉砕時間:3時間
更に、遠心分離処理(12,000rpm、20分間)を行い、粗大粒子を除去して、顔料分散液5とした。
(インクの調製)
上記で得られた顔料分散液5を含む下記の成分を混合して、更に、ポアサイズが3μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過し、シアンインク1を調製した。
・顔料分散液5 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 0.3部
・水 54.7部
<シアンインク2>
前記した例示化合物4を色材として含む下記の成分を用い、これらを溶解した後、ポアサイズが0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過し、シアンインク2を調製した。
・前記例示化合物4(式中のMはNH4 +) 3部
・グリセリン 7部
・ジエチレングリコール 5部
・尿素 5部
・エタノール 2部
・水 78部
(評価及び評価基準)
<評価試験>
評価試験について以下に示す。
[評価1]
先ず、前記したようにして得られた本発明の構成を有する液体組成物1及び2、比較例の液体組成物3及び4を、それぞれ下記のインクジェット記録装置に搭載し、下記の条件で液体組成物を吐出させて、それぞれ評価した。インクジェット記録装置には、記録信号に応じた熱エネルギーをインクに付与することにより液体組成物を吐出させるオンデマンド型マルチ記録ヘッド(BC−02(キヤノン(株)製)を有するものを用いた。該記録ヘッドは、ヒータ上の最表面保護層がタンタル及びタンタルの酸化物よりなるものである。吐出耐久性の評価は、上記インクジェット記録装置を用い、下記の条件でそれぞれの液体組成物を吐出させて行った。上記インクジェット記録装置における液体組成物の吐出条件は、以下の通りである。パルス幅1.1μs(On)+3.0μs(Off)+3.2μs(On)、駆動周波数6,250Hzで、Vth(吐出するぎりぎりの臨界電圧)を実測し、γ値=1.69に相当するVop(駆動電圧)をかけて液体組成物を吐出させた。そして、この条件でインクジェット記録を行った場合の、インクジェット記録ヘッドにおける吐出耐久性を下記の方法及び基準で評価した。その結果を表1に示した。
1.吐出耐久性
前記したインクジェット記録装置と駆動条件で連続吐出を行い、1×106発おきに記録ヘッドから吐出される液滴を容器に収集して、電子天秤で秤量した。そして、その吐出の間における容器の増加量より、1×106発毎に対する平均の吐出液滴量を算出した。尚、連続吐出は1×108発まで行った。そして、最初の吐出から1×106発目までの吐出の初期における平均の吐出液滴量と、耐久試験の最終の1×106発の吐出の終了時における平均の吐出液滴量とを比較して、下記の基準で評価した。得られた結果を表1に示した。
A:試験の終了時の9.9×107から1×108発間の平均の吐出液滴量が、試験の初期の0から1×106発間の平均の吐出液滴量と比べて、90%以上。
B:試験の終了時の9.9×107から1×108発間の平均の吐出液滴量が、試験の初期の0から1×106発間の平均の吐出液滴量と比べて、90%未満70%以上。
C:試験の終了時の9.9×107から1×108発間の平均の吐出液滴量が、試験の初期の0から1×106発間の平均の吐出液滴量と比べて、70%未満。
D:試験の途中で吐出不能に陥った。
Figure 0004621193
[評価2]
前記で得られた各インクと各液体組成物1〜4とを表2に示した組み合わせで用いて記録紙に記録を行った。使用したインクジェット記録装置としては、図4に示したと同様の構成の記録装置を用い、図7に示した5つの記録ヘッドの内の2つの記録ヘッドを用いて画像を形成した。この際、液体組成物を先打ちして先ず記録紙上に付着させ、その後、インクを付着させる構成とした。記録紙上への液体組成物を付与する位置が、記録紙上へインクが付与される位置と正確に重なるように調整した。尚、ここで用いた記録ヘッドは、360dpiの記録密度を有し、駆動周波数は5kHzとした。又、1ドットあたりの吐出体積は、インクについては80pl/dot、液体組成物については40pl/dotのヘッドを使用した。又、記録紙には、PB用紙(キヤノン(株)製:複写機用とインクジェット記録用の共用紙)と、XEROX 4024紙(ゼロックス(株)製)とを使用した。
2.画像の耐水性
各インクと液体組成物とをそれぞれ表2に示した組み合わせで用いて、上記と同様の方法で印字した。そして、印字物を1時間放置後、印字濃度をマクベスRD915(商品名:マクベス社製)を用いて測定を行った。その後、この印字物を水道水を満たした容器に3分間浸漬した後、放置、乾燥した後に再度印字濃度を測定した。上記の測定値を用いて、上記操作を行った前後における印字物濃度の残存率を求め、耐水性の評価とした。尚、印字物の耐水性としては、このようにして得られた印字濃度の残存率が95%以上であることが、実用上好ましい。上記で得られた耐水性についての評価結果は、実施例については表2−1に、比較例については表2−2にそれぞれ示した。
A:印字物濃度の残存率が95%以上。
B:印字物濃度の残存率が85%以上95%未満。
C:印字物濃度の残存率が85%未満。
3.画像の印字品質(滲み)
前記したと同様の方法で英数文字(12ポイント)を印字し、得られた印字物を1時間放置した後、目視で文字のシャープさや、文字の縁辺に発生するヒゲ状の滲みの発生の度合いで評価した。上記で得られた印字品質についての評価結果についても、実施例については表2−1に、比較例については表2−2にそれぞれ示した。
A:文字がシャープでヒゲ状の滲みもない。
B:文字にシャープさがなく、滲みも少し発生。
C:文字にシャープさがなく、滲みも多い。
Figure 0004621193
Figure 0004621193
4.ブリード(異色間の混色滲み)
先の試験に使用したと同様の普通紙2紙に、表3に示した組み合わせの液体組成物とインクのセットとからなる各インクセットを用い、先に使用したと同様の装置を用いて画像を形成し、ブリーディングの発生の有無について評価した。先ず、液体組成物でベタ部を印字し、その直後、液体組成物のベタ部の範囲上をブラックインクでベタ部を印字した。更に、その直後に、ブラックインクのベタ部と隣接するように液体組成物のベタ部の範囲上を、イエロー又はマゼンタ又はシアンの各色のインクのベタ部を印字した。そして、以上のようにして得られたベタ印字の境界部分を目視にて観察して、各インク間に生じるブリーディングについての評価を行った。評価基準は以下の通りとした。表3に得られた評価結果を示した。
A:全ての境界部でブリーディングが認められない。
B:僅かにブリーディングが見られるが、あまり気にならない。
C:殆ど全ての境界部でブリーディングがひどい。
Figure 0004621193
[第2実施形態の実施例及び比較例]
(実施例14及び比較例14)
下記の組成の、ブラックインクと、イエロー、マゼンタ及びシアンの3色のインクからなるカラーインクセットとを組み合わせて実施例14及び比較例14のインクセットとした。実施例14では、含有させる多価金属塩を変えた2種類のカラーインクセット1及び2を用いた。それぞれのインクセットを構成する各インクは、下記に挙げる成分を用いて以下の方法で作製した。先ず、各インクセットを構成するブラックインクは、前記した第1実施形態の際に調製した顔料分散液1を用い、下記に挙げた各成分と混合した後、ポアサイズが3μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過して作製した。又、各インクセットを構成するカラーインク(染料を色材とするインク)については、下記に挙げた各成分を混合した後、ポアサイズが0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過して、それぞれ調製した。表4に、実施例14及び比較例14のインクセットの主な組成を示した。
<実施例14のインクセット>
(ブラックインク組成)
・上記顔料分散液1 40部
・グリセリン 8部
・トリメチロールプロパン 5部
・イソプロピルアルコール 4部
・水 43部
(イエローインク14−1の組成)
・C.I.アシッドイエロー23 2.5部
・グリセリン 5部
・ジエチレングリコール 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1部
・硝酸マグネシウム・6水和物 1部
・クリプタンド[222] 2部
・硝酸 0.7部
・水 82.8部
(イエローインク14−2の組成)
・C.I.アシッドイエロー23 2.5部
・グリセリン 5部
・ジエチレングリコール 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1部
・硝酸カルシウム・4水和物 1部
・クリプタンド[222] 2部
・硝酸 0.7部
・水 82.8部
(マゼンタインク14−1の組成)
・C.I.アシッドレッド289 2部
・グリセリン 8部
・ジエチレングリコール 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1部
・硝酸マグネシウム・6水和物 1部
・クリプタンド[222] 2部
・硝酸 0.7部
・水 80.3部
(マゼンタインク14−2の組成)
・C.I.アシッドレッド289 2部
・グリセリン 8部
・ジエチレングリコール 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1部
・硝酸カルシウム・4水和物 1部
・クリプタンド[222] 2部
・硝酸 0.7部
・水 80.3部
(シアンインク14−1の組成)
・C.I.アシッドブルー9 2部
・グリセリン 8部
・ジエチレングリコール 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1部
・硝酸マグネシウム・6水和物 1部
・クリプタンド[222] 2部
・硝酸 0.7部
・水 80.3部
(シアンインク14−2の組成)
・C.I.アシッドブルー9 2部
・グリセリン 8部
・ジエチレングリコール 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1部
・硝酸カルシウム・4水和物 1部
・クリプタンド[222] 2部
・硝酸 0.7部
・水 80.3部
<比較例14のインクセット>
(ブラックインク組成)
・上記顔料分散液1 40部
・グリセリン 8部
・トリメチロールプロパン 5部
・イソプロピルアルコール 4部
・水 43部
(イエローインク組成)
・C.I.アシッドイエロー23 2.5部
・グリセリン 5部
・ジエチレングリコール 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1部
・水 86.5部
(マゼンタインク組成)
・C.I.アシッドレッド289 2部
・グリセリン 8部
・ジエチレングリコール 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1部
・水 84部
(シアンインク組成)
・C.I.アシッドブルー9 2部
・グリセリン 8部
・ジエチレングリコール 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1部
・水 84部
Figure 0004621193
(評価及び評価基準)
<評価試験>
評価試験について以下に示す。
[評価1]
上記のようにして得た実施例14及び比較例14のインクセットを構成する各インクをそれぞれ下記のインクジェット記録装置に搭載し、下記の条件で各インクを吐出させて吐出耐久性を評価した。インクジェット記録装置には、記録信号に応じた熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させるオンデマンド型マルチ記録ヘッド(BC−02(キヤノン(株)製)を有するものを用いた。該記録ヘッドは、ヒータ上の最表面保護層がタンタル及びタンタルの酸化物よりなるものである。上記のようなインクジェット記録装置を用い、下記の条件で各インクセットを構成する各インクをそれぞれ吐出させて、吐出耐久性の評価を行った。上記インクジェット記録装置におけるインクの吐出条件は、以下の通りである。パルス幅1.1μs(On)+3.0μs(Off)+3.2μs(On)、駆動周波数6,250Hzで、Vth(吐出するぎりぎりの臨界電圧)を実測し、γ値=1.69に相当するVop(駆動電圧)をかけてインクを吐出させた。そして、この条件でインクジェット記録を行った場合の、インクジェット記録ヘッドにおけるインクの吐出耐久性を、下記の方法及び基準で評価した。得られた結果を表5に示した。
1.吐出耐久性
前記したインクジェット記録装置と駆動条件で連続吐出を行い、1×106発おきに記録ヘッドから吐出されるインク液滴を容器に収集して、電子天秤で秤量した。そして、その吐出の間における容器の増加量より、1×106発毎に対する平均の吐出液滴量を算出した。尚、連続吐出は1×108発まで行った。そして、最初のインク吐出から1×106発目までの吐出の初期における平均の吐出液滴量と、耐久試験の最終の1×106発の吐出の終了時における平均の吐出液滴量とを比較して、下記の基準で評価した。得られた結果を表5に示した。
A:試験の終了時の9.9×107から1×108発間の平均の吐出液滴量が、試験の初期の0から1×106発間の平均の吐出液滴量と比べて、90%以上。
B:試験の終了時の9.9×107から1×108発間の平均の吐出液滴量が、試験の初期の0から1×106発間の平均の吐出液滴量と比べて、90%未満70%以上。
C:試験の終了時の9.9×107から1×108発間の平均の吐出液滴量が、試験の初期の0から1×106発間の平均の吐出液滴量と比べて、70%未満。
D:試験の途中で吐出不能に陥った。
Figure 0004621193
[評価2]
〔実施例15、16及び比較例15、16〕
本実施例では、実施例14及び比較例14で調製したそれぞれのインクセットを用いて画像を形成し、ブラックインクとカラーインクとの間の(2)ブリーディングの発生と、(3)隣接境界部におけるブラックインク部の濃度について評価した。先ず、インクセットを構成する各インクを、オンデマンド型マルチ記録ヘッドを有するインクジェット記録装置であるカラーインクジェットプリンター(BJC−700J:キヤノン(株)製)にそれぞれ搭載し、画像を形成した。このインクジェット記録装置は、記録信号に応じた熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させる記録方式の装置である。得られた結果を表6に示した。
更に、実施例14及び比較例14で調製したそれぞれのインクセットを用いて画像を形成する場合に、インクの付与の仕方を下記のように変更した以外は上記と同様に画像を形成して、後述する(2)及び(3)の評価を行った。ブラックインクとカラーインクとを被記録媒体上の同じ位置に付与し、且つ、カラーインクの被記録媒体への付与をブラックインクに先立って行える(下打ち)ようにして画像を作製した。このような下打ち方法によるインクジェット記録方法を、それぞれ実施例16及び比較例16とした。尚、下打ち方法におけるブラックインクとカラーインクとの被記録媒体の単位面積当たりの付与量の比は、ブラックインク:カラーインク=10:2.5とした。又、該カラーインクの付与量の比は、イエローインク:マゼンタインク:シアンインク=1:1:1とした。評価試験に用いた用紙には、キヤノン製コピー用紙(商品名:PB PAPER)と、ゼロックス製コピー用紙(商品名:4024 PAPER)の普通紙2紙を用いた。得られた結果は、表6にまとめて示した。
(2)ブラックインクとカラーインクとの間のブリーディングの評価
実施例15の場合は、上記の普通紙2紙に各インクセット中のブラックインクでベタ部を印字し、その直後にそれと隣接するように、イエロー、又はマゼンタ、又はシアンインクで各色のインクのベタ部を印字した。実施例16の場合は、カラーインクをブラックインクに先立って付与し、その直後にブラックインクを付与した。得られたベタ印字の境界部分をそれぞれ目視にて観察して、ブラックインクとカラーインクとの間のブリーディングの評価を行った。評価基準は以下の通りとした。
A:全ての境界部でブリーディングが認められない。
B:境界部で若干のブリーディングが見られる。
C:殆ど全ての境界部でブリーディングがひどい。
(3)ブラックインクとカラーインクとの隣接境界部におけるブラックインク部の濃度(白もやの発生)の評価
実施例15の場合は、前記した普通紙2紙に各インクセットでブラックインクでベタ部を印字し、その直後にそれと隣接するように、イエロー、又はマゼンタ、又はシアンインクでベタ部を印字した。実施例16の場合は、カラーの各インクをブラックインクに先立って付与し、各色インクの印字の直後にブラックインクを付与した。そして、ブラックインクと各色のカラーインクとの隣接境界部における白もやの発生を目視にて観察して評価した。評価基準は、以下の通りとした。
A:境界部におけるブラックインク部の濃度の低下は見られず、白もやは発生していない。
B:境界部のブラックインク部の濃度が低下し、白もやが発生しているのが、わかるが実用上問題ない。
C:境界部のブラックインク部の濃度の低下がひどく、白もやの発生が著しい。
Figure 0004621193
以上述べたように本発明によれば、耐水性があり、印字品位が良好で、カラー画像の形成において生じるカラーブリードを低減した画像が形成できる。更に、インクジェット記録ヘッドの長寿命化を達成できる液体組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置が提供される。
本発明のインクジェット記録装置の記録ヘッドの一例を示す縦断面図である。 本発明のインクジェット記録装置の記録ヘッドの一例を示す横断面図である。 本発明の図1に示した記録ヘッドをマルチ化したヘッドの外観斜視図である。 本発明のインクジェット記録装置の一例を示す概略斜視図である。 インクカートリッジの一例を示す内部構成斜視図である。 記録ユニットの一例を示す斜視図である。 複数の記録ヘッドが配列した記録部を示した斜視図である。 本発明に使用する別の記録ヘッドの斜視図である。 記録ヘッドの第1の構成図を示す図である。 記録ヘッドの第2の構成図を示す図である。 記録ヘッドの第3の構成図を示す図である。 複数の記録ヘッドが配列した記録部を示した斜視図である。 本発明に使用する別の記録ヘッドの斜視図である。 記録ヘッドの第4の構成例を示す図である。 記録ヘッドの第5の構成例を示す図である。 本発明の一実施形態にかかるインクジェット記録方法の概略図である。
符号の説明
13:記録ヘッド
14:インク溝(ノズル)
15:発熱素子基板
16−1:保護層
16−2:最表面保護層
17−1、17−2:電極
18:発熱抵抗体層
19:蓄熱層
20:基板
21:インク
22:吐出オリフィス
23:メニスカス
24:インク小滴
25:被記録媒体
26:マルチ溝(マルチノズル)
27:ガラス板
28:発熱ヘッド
40:インク袋
42:栓
44:インク吸収体
45:インクカートリッジ
51:給紙部
52:紙送りローラー
53:排紙ローラー
61:ブレード
62:キャップ
63:インク吸収体
64:吐出回復部
65:記録ヘッド
66:キャリッジ
67:ガイド軸
68:モータ
69:駆動ベルト
70:記録ユニット
71:ヘッド部
72:大気連通口
91:イエローインク記録ヘッド
92:マゼンタインク記録ヘッド
93:シアンインク記録ヘッド
94:ブラックインク記録ヘッド
95:液体組成物記録ヘッド
96:キャリッジ
101:イエローインク流路
102:マゼンタインク流路
103:シアンインク流路
104:ブラックインク流路
105:液体組成物流路
111:イエローインク記録ヘッド
112:マゼンタインク記録ヘッド
113:シアンインク記録ヘッド
114:ブラックインク記録ヘッド
115:液体組成物記録ヘッド
121:イエローインク記録ヘッド
122:マゼンタインク記録ヘッド
123:シアンインク記録ヘッド
124:ブラックインク記録ヘッド
125:液体組成物記録ヘッド
131:イエローインク記録ヘッド
132:マゼンタインク記録ヘッド
133:シアンインク記録ヘッド
134:ブラックインク記録ヘッド
135:液体組成物記録ヘッド
141:イエローインク記録ヘッド
142:マゼンタインク記録ヘッド
143:シアンインク記録ヘッド
144:ブラックインク記録ヘッド
145:キャリッジ
151:イエローインク流路
152:マゼンタインク流路
153:シアンインク流路
154:ブラックインク流路
161:イエローインク記録ヘッド
162:マゼンタインク記録ヘッド
163:シアンインク記録ヘッド
164:ブラックインク記録ヘッド
171:イエローインク記録ヘッド
172:マゼンタインク記録ヘッド
173:シアンインク記録ヘッド
174:ブラックインク記録ヘッド
801:液体組成物記録ヘッド
802:インク記録ヘッド
803:被記録媒体
804:液体組成物
805:インク
806:液体組成物とインクの混合状態

Claims (11)

  1. 着色インクと共に画像形成に使用され、該着色インクと接触すると反応を生じるインクジェット記録用液体組成物であって、少なくとも、(a)多価金属塩と、(b)下記式で示される4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(クリプタンド[222])と、(c)水と水溶性有機溶剤とを併用する混合媒体とを含むことを特徴とする液体組成物。
    Figure 0004621193
  2. 前記多価金属塩の液体組成物全量中における総含有量が、0.005から20質量%であり、且つ、前記式で示される4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(クリプタンド[222])の液体組成物全量中における総含有量が、0.005から20質量%である請求項1に記載の液体組成物。
  3. (i)請求項1又は2に記載の液体組成物にエネルギーを付与して被記録媒体に向けて吐出し、液体組成物を被記録媒体上に付与する工程;
    (ii)色材と液媒体とを含み、且つ該液体組成物との接触によって該液体組成物と反応する着色インクにエネルギーを付与して被記録媒体に向けて吐出し、着色インクを被記録媒体上に付与する工程;を有し、
    且つ、上記工程(i)及び(ii)を、被記録媒体上で液体組成物と着色インクとの接触状態が形成されるようにして行うことを特徴とするインクジェット記録方法。
  4. 前記エネルギーが、熱エネルギーである請求項に記載のインクジェット記録方法。
  5. (1)請求項1又は2に記載の液体組成物と、(2)色材と液媒体とを含み、且つ上記液体組成物との接触によって該液体組成物と反応する着色インクとを組み合わせてなることを特徴とするインクジェット記録用インクセット。
  6. (a)多価金属塩と、(b)下記式で示される4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(クリプタンド[222])と、(c)水と水溶性有機溶剤とを併用する混合媒体と、(d)色材とを少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録用インク。
    Figure 0004621193
  7. (1)色材と、水と水溶性有機溶剤とを併用する混合媒体と、多価金属塩と、下記式で示される4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(クリプタンド[222])とを少なくとも含むカラーインクと、(2)色材と、液媒体とを含み、且つ上記カラーインクとの接触によって該カラーインクと反応するブラックインクと、が少なくとも組み合わされてなることを特徴とするインクジェット記録用インクセット。
    Figure 0004621193
  8. 前記多価金属塩のカラーインク全量中における総含有量が、0.005から20質量%であり、且つ、前記式で示される4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(クリプタンド[222])のカラーインク全量中における総含有量が、0.005から20質量%である請求項に記載のインクジェット記録用インクセット。
  9. (i)請求項7又は8に記載のインクセットを構成しているブラックインクにインクを吐出させるためのエネルギーを付与し、該ブラックインクを被記録媒体に向けて吐出させて被記録媒体上に付与する工程;及び
    (ii)請求項7又は8に記載のインクセットを構成しているカラーインクにインクを吐出させるためのエネルギーを付与し、該カラーインクを被記録媒体に向けて吐出させて被記録媒体上に付与する工程;を有し、且つ、
    上記工程(i)及び(ii)を、被記録媒体上で上記ブラックインクと上記カラーインクとの接触状態が形成されるようにして行うことを特徴とするインクジェット記録方法。
  10. 前記ブラックインクと前記カラーインクを被記録媒体上において重なるように付与し、且つ、前記(ii)のカラーインクを被記録媒体上に付与する工程を、前記(i)のブラックインクを被記録媒体上に付与する工程に先立って行う請求項に記載のインクジェット記録方法。
  11. 前記エネルギーが、熱エネルギーである請求項又は1に記載のインクジェット記録方法。
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