JP4621189B2 - Frp防水層用ラジカル重合性遮熱塗料、それを用いた遮熱層の形成方法及びfrp防水・遮熱構造体 - Google Patents

Frp防水層用ラジカル重合性遮熱塗料、それを用いた遮熱層の形成方法及びfrp防水・遮熱構造体 Download PDF

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Description

本発明は、FRP防水用のラジカル重合性低臭気遮熱塗料に関し、より詳しくは、低臭気性、硬化性、遮熱性、耐水性に優れ、FRP防水層との密着性に優れたラジカル重合性遮熱塗料に関する。
建造物の屋上のコンクリートは太陽光の照射を受けてその表面温度が上昇し、それに伴って室内温度も上昇する。室内温度の上昇は、居住性の低下、冷房費の増大等を招くため、屋上のコンクリートや駐車場の表面に遮熱塗料を塗布して表面の温度上昇を抑制することが行なわれている。このような用途の遮熱塗料には、バインダーとしてメチルメタクリレート樹脂、フッ素樹脂、シリコンアクリル樹脂等が使用されている。しかしながら、これらの樹脂は、耐久性、防水性及び硬化性の観点で満足できるものではなかった。
一方、建造物の屋上のコンクリート、ベランダ、駐車場等には、防水施工が施されている。防水施工には、アスファルト防水施工法、シート防水施工法、ウレタン塗膜防水施工法等の多数の施工法が知られている。これらの中でも、近年増加している施工方法として、FRP防水施工がある。
FRP防水施工とは、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂やウレタン(メタ)アクリレート樹脂をガラスマットや有機繊維等の補強材に含浸して硬化させ、防水性を有する皮膜を得る工法である。この工法は優れた防水性を有するが、FRP自体の熱伝導率はコンクリート比べて低いため、太陽光の照射で上昇した温度が低下しにくく、遮熱性の観点では不十分であった。
これらの問題を解決するため様々な検討が行なわれているが、その殆どが遮熱性のみに特化しており、屋上のコンクリート、ベランダ、駐車場等の防水という点については殆ど考慮されていない(例えば、特許文献1及び2を参照)。
特許文献3には、FRP防水層の上に遮熱塗料を塗布する方法が示されているが、この遮熱塗料はアクリルポリオールと多官能イソシアネートの硬化系であるため、低温では硬化に時間を要するという問題があった。
特許文献4には、アスファルトルーフィング上に塗布する遮熱塗料が記載されている。特許文献4に記載の技術では、下地の密着性を得るために下塗り塗料を塗布しなければならず、作業上手間であった。また上塗り塗料は水系であるため、低温での塗膜乾燥性に問題があった。
特許文献5には、低臭気樹脂組成物を用いたFRP被覆工法が示されている。特許文献5に開示される工法は、作業環境及び防水性の点では優れた性能を有するが、遮熱塗装が考慮されていないため下地の温度上昇を防止することができなかった。
特開2004−27241号公報 特開2005−23277号公報 特開2002−307591号公報 特開2005−194414号公報 特開2005−120305号公報
従って、本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、低臭気で、硬化性及び遮熱性に優れ、かつFRP防水層との密着性に優れたFRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料、それを用いた遮熱層の形成方法及びFRP防水・遮熱構造体を提供することを目的とする。
そこで、本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、(A)イソホロンジイソシアネート系ウレタン(メタ)アクリレート樹脂及びポリエステル(メタ)アクリレート樹脂からなる群から選択される少なくとも1種類の樹脂と、(B)常圧で140℃以上の沸点を有し且つ80℃以上の引火点を有する非水溶性ラジカル重合性不飽和単量体と、(C)金属酸化物系着色顔料とを特定の割合で含む組成物が、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、(A)イソホロンジイソシアネート系ウレタン(メタ)アクリレート樹脂及びポリエステル(メタ)アクリレート樹脂からなる群から選択される少なくとも1種類の樹脂 100質量部に対して、(B)常圧で140℃以上の沸点を有し且つ80℃以上の引火点を有する非水溶性ラジカル重合性不飽和単量体 50〜150質量部と、(C)金属酸化物系着色顔料 20〜200質量部とを含むFRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料である。
FRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料のCIAQ(Composite index of Air Quality)値は30以下であることが好ましい
FRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料は、有機過酸化物と有機コバルト塩及び芳香族三級アミンから選択される還元剤との組み合わせを更に含むことが好ましい。
また、本発明は、上記FRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料を、コンクリート、アスファルトコンクリート、モルタル、木材及び金属からなる群から選択される少なくとも1つの下地の上に形成されたFRP防水層上に塗布することを特徴とする遮熱層の形成方法である。
また、本発明は、コンクリート、アスファルトコンクリート、モルタル、木材及び金属からなる群から選択される少なくとも1つの下地の上に、FRP防水層と請求項1〜6の何れか一項に記載のFRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料を硬化させて得られる遮熱層とが順次積層されていることを特徴とするFRP防水・遮熱構造体である。
本発明によれば、低臭気で、硬化性及び遮熱性に優れ、かつFRP防水層との密着性に優れたFRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料、それを用いた遮熱層の形成方法及びFRP防水・遮熱構造体を提供することができる。
以下、本発明によるFRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料を詳細に説明する。
本発明のFRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料は、必須成分として、(A)不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂及びポリエステル(メタ)アクリレート樹脂からなる群から選択される少なくとも1種類の樹脂と、(B)非水溶性ラジカル重合性不飽和単量体と、(C)着色顔料とを含むことを特徴とする。このFRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料のCIAQ値は30以下であることが好ましく、20以下であることが更に好ましい。
本発明で使用する(A)成分としては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂及びポリエステル(メタ)アクリレート樹脂が挙げられる。
(不飽和ポリエステル樹脂)
本発明における不飽和ポリエステル樹脂としては、多価アルコールと不飽和多塩基酸及び/又はその酸無水物(及び必要に応じて飽和多塩基酸及び/又はその酸無水物)とのエステル化反応により得られる従来公知のものを制限なく用いることができる。ここで、原料として飽和多塩基酸及び/又はその酸無水物を用いる場合には、補強層の耐熱性及び耐水性を向上させる観点から、不飽和多塩基酸及び/又はその酸無水物の総量を、全酸成分の50モル%以上とすることが望ましい。このような公知の不飽和ポリエステル樹脂は、例えば、「ポリエステル樹脂ハンドブック」(日刊工業新聞社、1988年発行)及び「塗料用語辞典」(色材協会編、1993年発行)などに記載されている。
また、多価アルコールと不飽和多塩基酸及び/又はその酸無水物(必要に応じて飽和多塩基酸及び/又はその酸無水物)とのエステル化反応時にジシクロペンタジエンを添加して得られるジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステル樹脂を用いることもできる。
ここで多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などが挙げられる。不飽和多塩基酸及びその酸無水物としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などが挙げられる。飽和多塩基酸及びその酸無水物としては、例えば、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、アジピン酸、セバチン酸などが挙げられる。
上記原料から得られる不飽和ポリエステル樹脂の中でも、塗料硬化物の耐水性を考慮すると、イソフタル酸系不飽和ポリエステル樹脂及びテレフタル酸系不飽和ポリエステル樹脂が好ましい。
(ビニルエステル樹脂)
本発明におけるビニルエステル樹脂は、エポキシアクリレート樹脂と呼ばれることもあり、エポキシ化合物とアクリル酸又はメタクリル酸とのエステル化反応により得られる従来公知のものを制限なく用いることができる。このような公知のビニルエステル樹脂は、例えば、「ポリエステル樹脂ハンドブック」(日刊工業新聞社、1988年発行)及び「塗料用語辞典」(色材協会編、1993年発行)などに記載されている。
ここでエポキシ化合物としては、ビスフェノールA型グリシジルエーテル及びノボラック型グリシジルエーテルを挙げることができる。より具体的には、ビニルエステル樹脂の原料として、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応物、水素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応物、シクロヘキサンジメタノールとエピクロルヒドリンとの反応物、ノルボルナンジアルコールとエピクロルヒドリンとの反応物、テトラブロムビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応物、トリシクロデカンジメタノールとエピクロルヒドリンとの反応物、アリサイクリックジエポキシカーボネート、アリサイクリックジエポキシアセタール、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート、ノボラック型グリシジルエーテル、クレゾールノボラック型グリシジルエーテルなどが挙げられる。
上記原料から得られるビニルエステル樹脂の中でも、塗料硬化物の靭性や伸び率を考慮すると、ビスフェノールA型ビニルエステル樹脂が好ましい。
(ウレタン(メタ)アクリレート樹脂)
本発明におけるウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、例えばポリイソシアネートとポリヒドロキシ化合物あるいは多価アルコール類とを反応させた後、更に水酸基含有(メタ)アクリル化合物及び必要に応じて水酸基含有アリルエーテル化合物を反応させることによって得ることができるラジカル重合性不飽和基含有オリゴマーである。また、水酸基含有(メタ)アクリル化合物とポリヒドロキシ化合物あるいは多価アルコール類とを反応させた後、更にポリイソシアネートを反応させてもよい。
上記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂の原料として用いられるポリイソシアネートとしては、具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート及びその異性体、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジシソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソイサネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートナフタリンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、バノックD−750、クリスボンNK(商品名;大日本インキ化学工業株式会社製)テスモジュールL(商品名;住友バイエル社製)、コロネートL(商品名;日本ポリウレタン社製)、タケネートD102(商品名;武田薬品社製)、イソネート143L(商品名;三菱化学社製)等が挙げられる。これらポリイソシアネートは、一種類のみを単独で用いてもよいし、二種類以上を混合して用いてもよいが、塗料硬化物の耐候性及び取り扱いを向上させる観点から、イソホロンジイソシアネートが好ましい。
上記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂の原料に用いられるポリヒドロキシ化合物としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールなどが挙げられ、具体的には、グリセリン−エチレンオキシド付加物、グリセリン−プロピレンオキシド付加物、グリセリン−テトラヒドロフラン付加物、グリセリン−エチレンオキシド−プロピレンオキシド付加物、トリメチロールプロパン−エチレンオキシド付加物、トリメチロールプロパン−プロピレンオキシド付加物、トリメチロールプロパン−テトラヒドロフラン付加物、トリメチロールプロパン−エチレンオキシド−プロピレンオキシド付加物、ジペンタエスリトール−エチレンオキシド付加物、ジペンタエスリトール−プロピレンオキシド付加物、ジペンタエスリトール−テトラヒドロフラン付加物、ジペンタエスリトール−エチレンオキシド−プロピレンオキシド付加物等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これらポリヒドロキシ化合物は、一種類のみを単独で用いてもよいし、二種類以上を混合して用いてもよい。
上記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂の原料として用いられる水酸基含有(メタ)アクリル化合物としては、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌルサンノジ(メタ)アクリレート、ペンタエスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら水酸基含有(メタ)アクリル化合物は、一種類のみを単独で用いてもよいし、二種類以上を混合して用いてもよい。
上記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂の原料として必要に応じて用いられる水酸基含有アリル化合物としては、具体的には、例えば、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル、ジプロピレングリコールモノアリルエーテル、トリプロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、1,2−ブチレングリコールモノアリルエーテル、1,3−ブチレングリコールモノアリルエーテル、ヘキシレングリコールモノアリルエーテル、オクチレングリコールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、グリエリンジアリルエーテル、ペンタエスリトールトリアリルエーテル等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら水酸基含有アリルエーテル化合物は、一種類のみを単独で用いてもよいし、二種類以上を混合して用いてもよい。
(ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂)
本発明におけるポリエステル(メタ)アクリレート樹脂とは、(1)飽和多塩基酸及び/または不飽和多塩基酸と多価アルコールから得られる末端カルボキシル基のポリエステルにα,β−不飽和カルボン酸エステル基を含有するエポキシ化合物を反応して得られる(メタ)アクリレート、(2)飽和多塩基酸及び/または不飽和多塩基酸と多価アルコールから得られる末端カルボキシル基のポリエステルに水酸基含有アクリレートを反応させて得られる(メタ)アクリレート、(3)飽和多塩基酸及び/または不飽和多塩基酸と多価アルコールから得られる末端水酸基のポリエステルに(メタ)アクリル酸を反応して得られる(メタ)アクリレートである。
ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂の原料として用いられる飽和多塩基酸としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、アジピン酸、セバチン酸等の重合性不飽和結合を有していない多塩基酸またはその無水物とフマル酸、マレイン酸、イタコン酸等の重合性不飽和多塩基酸またはその無水物が挙げられる。さらに多価アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ−ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。ポリエステル(メタ)アクリレ−トの製造に用いるエポキシ基を有するα,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、グリシジルメタクリレートが代表例として挙げられる。
上記原料から得られるポリエステル(メタ)アクリレート樹脂の中でも、耐水性及び耐久性を考慮すると、ビスフェノールA型ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂が好ましい。
本発明で使用する(B)成分は、非水溶性ラジカル重合性不飽和単量体であり、塗料の粘度を下げ、硬度、強度、耐薬品性、耐水性等を向上させるために重要である。この非水溶性ラジカル重合性不飽和単量体は、臭気やその他環境などに与える影響を考慮し、常圧(1atm)で140℃以上、好ましくは、140℃〜200℃の沸点を有し且つ80℃以上、好ましくは80℃〜150℃の引火点を有する非水溶性ラジカル重合性不飽和単量体を使用することが好ましい。具体的には、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、2−(アセトアセトキシ)エチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら非水溶性ラジカル重合性不飽和単量体は、一種類のみを単独で用いてもよいし、二種類以上を混合して用いてもよい。本発明では、低臭気性、乾燥性、物性等の観点から、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−(アセトアセトキシ)エチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。
また、本発明では、非水溶性ラジカル重合性不飽和単量体の一部として、分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有する(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用してもよく、公知のものが使用できる。その具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなど各種グリコール類の(メタ)アクリル酸エステルや一般式(1)で表されるものなどがある。
Figure 0004621189
一般式(1)で表される化合物は、例えば、2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン(新中村化学工業株式会社製 BPE−100)、2,2−ビス[4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン(新中村化学工業株式会社製 BPE−200)、2,2−ビス[4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン(新中村化学工業株式会社製 BPE−500)、2,2−ビス[4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン(新中村化学工業株式会社製 A−BPE−4)、2,2−ビス[4−(アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン(新中村化学工業株式会社製 A−BPE−10)として市販されている。
本発明における非水溶性ラジカル重合性不飽和単量体は、(A)成分 100質量部に対して、50〜150質量部、好ましくは70〜130質量部配合される。非水溶性ラジカル重合性不飽和単量体が、50質量部未満では、高粘度のため作業性、繊維や骨材への濡れ性、被着体への濡れ及び浸透性に劣り、150質量部を超えると、塗料硬化物の硬度や耐水性が充分に得られない。また、水溶性ラジカル重合性不飽和単量体の使用は、塗料硬化物の耐水性を低下させるため好ましくない。
また、FRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料のCIAQ値が30を超えない範囲で、(A)成分である不飽和ポリエステル、ビニルエステル、ウレタン(メタ)アクリレート及びポリエステル(メタ)アクリレートを溶解させるために重合性モノマーを使用してもよい。このような重合性モノマーとしては、例えば、スチレン、スチレンのα−,o−,m−p−アルキル,ニトロ,シアノ,アミド,エステル誘導体、ビニルトルエン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ジビニルベンゼン、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、酢酸ビニル、フタル酸ジアリル等が挙げられる。
なお、CIAQ(Composite Index of Air Quality)値とは、新鮮な空気を1とした時、空気中の炭化水素系化合物などの濃度の変化をにおいの度合として数値化ものであり、臭気測定機や空気清浄器の性能表示等に採用されている。そして、本発明におけるCIQA値は、塗料試料300gをポリエチレン製の500ccカップに入れ、GASTECH CO.,LTD製臭いセンサーOT−300を用いて測定された数値である。
一般的なCIAQ値の目安は、表1のように示される。
Figure 0004621189
本発明で使用する(C)成分は、着色顔料であり、着色や遮熱性を向上させるために重要である。このような着色顔料としては、塗料において通常使用される着色顔料が使用できるが、その中でもJIS A 5759で規定される日射反射率が10%以上の金属酸化物系顔料が好ましい。この条件を満たす金属酸化物系顔料の例としては、BLUE AA−200 (川村化学株式会社製 赤外線反射顔料)、BROWN AR−300(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料)、YELLOW AY−15(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料)、BLACK AG−235(川村化学株式会社製赤外線反射顔料)、ブラウン10363(CERDEC社製 黒色太陽熱遮蔽顔料)、ブルー10336(CERDEC社製 青色太陽熱遮蔽顔料)、イエロー10401(CERDEC社製 黄色太陽熱遮蔽顔料)等の顔料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明に使用される着色顔料には、その一部として酸化チタンを使用することも可能である。酸化チタンとしては、塗料硬化物の耐候性を考慮するとルチル型酸化チタンが好ましい。中でも赤外線反射性の高いものがより好ましく、具体的にはJR−1000(テイカ株式会社製 赤外線遮蔽酸化チタン)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明における着色顔料は、(A)成分 100質量部に対して、20〜200質量部、好ましくは30〜100質量部配合される。着色顔料が20質量部未満では、塗料硬化物の遮熱性が十分に得られず、200質量部を超える量では、塗料硬化物の硬度が十分に得られないばかりか、耐薬品性、耐水性等が不足する。
本発明のFRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料には、本発明の効果を損なわない範囲で、揺変剤、ワックス類、有機過酸化物、還元剤、有機顔料、充填剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤、レベリング剤等を添加してもよい。
揺変剤としては、例えば、無機系ではシリカパウダー(アエロジルタイプ)、マイカパウダー、炭酸カルシウムパウダー、短繊維アスベスト等があり、有機系では水素化ヒマシ油など公知のものが使用でき、好ましくはアマイド等の有機揺変剤や親水性シリカ、疎水性シリカ等のシリカ系揺変剤である。また、シリカ系揺変剤とともにBYK R605(ビックケミー株式会社)やポリエチレングリコール等の揺変助剤等を併用して使用してもよい。揺変剤の添加量は、(A)成分 100質量部に対して、一般的に0.1〜20質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部である。揺変剤の添加量が少な過ぎると十分な揺変性が得らないことがあり、添加量が多過ぎると、作業性が低下するとともに硬化が不十分になり易く、接着を阻害する恐れがある。
ワックス類としては、公知のものを制限なく使用することができ、例えば、石油ワックス(パラフィンワックス、マイクロクリスタリンなど)、植物系ワックス(キャンデリラワックス、ライスワックス、木蝋など)、動物系ワックス(蜜蝋、鯨蝋など)、鉱物系ワックス(モンタンワックスなど)、合成ワックス(ポリエチレンワックス、アミドワックスなど)等を使用できる。また、BYK−S−750、BYK−S−740、BYK−LP−S6665(ビックケミー株式会社製)などの特殊ワックス等も使用してもよい。これらは単独で使用してもよく、また組み合わせて使用してもよい。ワックスの添加量は、(A)成分 100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部であり、更に好ましくは0.5〜10質量部である。また、添加されたワックスをより効果的に活用するため、n−ドデカン等の溶剤等を併用してもよい。
有機過酸化物は、常温ラジカル重合を目的として使用される。常温ラジカル重合には、公知であるケトンパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド等の有機過酸化物と還元剤との組み合わせが挙げられる。還元剤としての具体例としては、ナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト等の有機コバルト塩、五酸化バナジウム等のバナジウム化合物、ジメチルアニリン等のアミン類等が挙げられる。中でもポットライフ等の点でパーオキシエステルと有機コバルト塩の組み合わせが有効である。
その他、公知の有機過酸化物を使用してもよい。その例としては、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアリルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネートに分類されるものであり、またアゾ化合物も有効である。具体例としては、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5ートリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5ービス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシンー3、3ーイソプロピルヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジクミルヒドロパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、イソブチルパーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスカルボンアミド等を挙げることができる。
有機過酸化物の添加量は、(A)成分 100質量部に対して、好ましくは0.1〜7質量部であり、更に好ましくは0.5〜5質量部である。有機過酸化物の添加量が少な過ぎる場合は、十分に硬化ができないことがあり、また、添加量が多過ぎる場合は、経済的に不利なばかりか、硬化物の物性低下が起こることがある。また、常温ラジカル重合を目的とした場合の有機過酸化物と還元剤との質量比は、有機過酸化物:還元剤=10/1〜1/10であることが好ましい。
有機顔料としては、アゾ系顔料やアントラキノン系が挙げられる。充填材としては炭酸カルシウムや中空バルーン、クレー、マイカ、シリカ等が挙げられる。
紫外線吸収剤や酸化防止剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系やヒドロキシフェイルトリアジン系紫外線吸収剤、ヒンダードフェノール系やヒンダードアミン系酸化防止剤、HALS型等が挙げられ、これらは単独で使用してもよく、また組み合わせて使用してもよい。
さらに本発明では、繊維やフィラーとの濡れ性を向上させるためにシランカップリング剤を添加してもよい。シランカップリング剤については、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等が挙げられる。
本発明による遮熱層の形成方法は、上述したFRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料を、下地上に形成されたFRP防水層上に塗布することを特徴とする。下地としては、コンクリート、アスファルトコンクリート、モルタル、木材及び金属が挙げられる。下地表面に形成されるFRP防水層は、従来公知のものであればよく、例えば、下地の上に硬化性樹脂を塗布し、その上に繊維強化材を載せるか、または繊維強化材に硬化性樹脂を含浸させた後に下地の上に載せて、硬化させることにより形成することができる。下地の上にはプライマーを予め塗布しておいてもよい。また、硬化性樹脂を繊維強化材に含浸、硬化させた材料を使用し、接着剤を用いて接着させてもよい。接着剤としては、例えば、ウレタン系、エポキシ系、シリコン系、ビニルエステル系、不飽和ポリエステル系、アクリル系等の従来公知の液状で塗布する形態の接着剤が挙げられる。なお、FRP防水層は、通常、0.5〜5mmの厚みに形成されることが好ましい。FRP防水層に用いられる硬化性樹脂は、作業性及び硬化性の観点から、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、メチルメタクリレート樹脂等のラジカル重合性樹脂が好ましく、これらの樹脂が低臭気性であることが更に好ましい。FRP防水層に用いられる繊維強化材としては、例えば、ガラス繊維、アミド繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、フェノール繊維、カーボン繊維、金属繊維、セラミック繊維等が挙げられる。これらを単独で使用してもよく、また組み合わせて使用してもよい。FRP防水層中に占める繊維強化材の割合は、5〜50質量%であることが好ましい。
そして、本発明によるFRP防水・遮熱構造体は、上述した下地と、FRP防水層と、遮熱層とが順次積層されているものである。
以下に示す合成例、実施例及び比較例により、本発明をより具体的に説明する。ただし、それらは例示であって本発明を限定するものではない。
[実施例1]
(ラジカル重合性樹脂の合成例)
攪拌器、還流冷却管、気体導入管及び温度計を備えた5Lの4つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート 444質量部、クラレポリオールP−1020(株式会社クラレ製ポリエステルポリオール:重量平均分子量1000) 1000質量部、ジブチル錫ジラウレート 0.15質量部を仕込み、60℃で4時間攪拌して反応させた。次いで、その反応物に、2−ヒドロキシエチルメタクリレート 260質量部を2時間かけて滴下しながら攪拌し、滴下終了後5時間攪拌して反応させることによってウレタンメタクリレート樹脂を得た。次いで、このウレタンメタクリレート樹脂に(B)成分としてのジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート 1704質量部を添加し、ウレタンメタクリレート樹脂組成物((A)+(B)成分)を得た。
(ラジカル重合性遮熱塗料の調製)
上記で得られたウレタンメタクリレート樹脂組成物に、(C)成分としてのJR−1000(テイカ株式会社製 赤外線遮蔽酸化チタン) 20質量部、BLUE AA−200(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 3.0質量部、BLOWN AR−300(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 0.5質量部、YELLOW AY−15(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 0.5質量部及びBLACK AG−235(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 5.0質量部、揺変剤としてのアエロジル200(日本アエロジル株式会社製 親水性シリカ) 2.0質量部、ならびにワックス類としてのパラフィンワックス125°F 0.5質量部を添加し、25℃における粘度が2.0Pa・sのラジカル重合性遮熱塗料(T−1)を得た。
[実施例2]
(ラジカル重合性樹脂の合成)
攪拌器、還流冷却管、気体導入管及び温度計を備えた5Lの4つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート 444質量部、アクトコールP−22(三井武田ケミカル株式会社製 ポリエーテルポリオール:重量平均分子量1000) 1000質量部、ジブチル錫ジラウレート 0.15質量部を仕込み、60℃で4時間攪拌して反応させた。次いで、その反応物に、2−ヒドロキシエチルメタクリレート 260質量部を2時間かけて滴下しながら攪拌し、滴下終了後5時間攪拌して反応させることによってウレタンメタクリレート樹脂を得た。次いで、このウレタンメタクリレート樹脂に(B)成分としてのフェノキシエチルメタクリレート 1704質量部を添加し、ウレタンメタクリレート樹脂組成物((A)+(B)成分)を得た。
(ラジカル重合性遮熱塗料の調製)
上記で得られたウレタンメタクリレート樹脂組成物に、(C)成分としてのJR−1000(テイカ株式会社製 赤外線遮蔽酸化チタン) 10質量部、BLUE AA−200(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 6.0質量部、BLOWN AR−300(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 1.0質量部、YELLOW AY−15(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 1.0質量部及びBLACK AG−235(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 4.0質量部、揺変剤としてのアエロジル200(日本アエロジル株式会社製 親水性シリカ) 2.0質量部、ならびにワックス類としてのパラフィンワックス125°F 0.5質量部を添加し、25℃における粘度が1.5Pa・sのラジカル重合性遮熱塗料(T−2)を得た。
[実施例3]
(ラジカル重合性樹脂の合成)
攪拌器、還流冷却管、気体導入管及び温度計を備えた3Lの4つ口フラスコに、アクトコールDIOL−400(三井武田ケミカル株式会社製 ポリプロピレングリコール 重量平均分子量400) 805質量部、ジプロピレングリコール 424質量部、イソフタル酸 287質量部を仕込み、窒素雰囲気中で220℃まで昇温し15時間反応させた。酸価が9.0となったところで冷却し、無水マレイン酸 392質量部を添加し、205℃で3時間反応させた。酸価が78になったところで100℃まで冷却し、乾燥空気下でブレンマーG(日本油脂株式会社製 グリシジルメタクリレート) 280質量部、ハイドロキノン 0.3質量部、トリフェニルフォスフィン 3.0質量部を添加し、120℃で3時間反応させた。酸価が15となった段階で冷却し、100℃で(B)成分としてのフェノキシエチルメタクリレート 2188質量部を添加し、ポリエステルメタクリレート樹脂組成物((A)+(B)成分)を得た。
(ラジカル重合性遮熱塗料の調製)
上記で得られたポリエステルメタクリレート樹脂組成物に、(C)成分としてのJR−1000(テイカ株式会社製 赤外線遮蔽酸化チタン) 10質量部、BLUE AA−200(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 4.0質量部、BLOWN AR−300(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 0.3質量部、YELLOW AY−15(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 0.3質量部及びBLACK AG−235(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 4.0質量部、揺変剤としてのアエロジル200(日本アエロジル株式会社製 親水性シリカ) 2.0質量部、ならびにワックス類としてのパラフィンワックス125°F 0.5質量部を添加し、25℃における粘度が2.2Pa・sのラジカル重合性遮熱塗料(T−3)を得た。
[比較例1]
(ラジカル重合性樹脂の合成)
ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート 1704質量部の代わりにスチレンモノマー 1704質量部を反応終了後に添加する以外は実施例1と同様の操作を行い、ウレタンメタクリレート樹脂組成物を得た。
(ラジカル重合性遮熱塗料の調製)
上記で得られたウレタンメタクリレート樹脂組成物に、チタンR−820(石原産業株式会社製 酸化チタン) 10質量部、BLUE AA−200(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 4.0質量部、BLOWN AR−300(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 0.3質量部、YELLOW AY−15(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 0.3質量部、BLACK AG−235(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 4.0質量部、アエロジル200(日本アエロジル株式会社製 親水性シリカ) 2.0質量部及びパラフィンワックス125°F 0.5質量部を添加し、25℃における粘度が1.0Pa・sのラジカル重合性遮熱塗料(T−4)を得た。
[比較例2]
(ラジカル重合性樹脂の合成)
フェノキシエチルメタクリレート 1704質量部の代わりにメチルメタクリレート 1704質量部を反応終了後に添加する以外は実施例2と同様の操作を行い、ウレタンメタクリレート樹脂組成物を得た。
(ラジカル重合性遮熱塗料の調製)
上記で得られたウレタンメタクリレート樹脂組成物に、R−820(石原産業株式会社製 酸化チタン) 1.0質量部、KR−8A−1102グレー(住化カラー株式会社製 グレートナー) 5.0質量部、アエロジル200(日本アエロジル株式会社製 親水性シリカ) 2.0質量部及びパラフィンワックス125°F 0.5質量部を添加し、25℃における粘度が0.5Pa・sのラジカル重合性遮熱塗料(T−5)を得た。
[比較例3]
(ラジカル重合性樹脂の合成)
フェノキシエチルメタクリレート 1704質量部の代わりに2−ヒドロキシエチルメタクリレート 1704質量部を反応終了後に添加する以外は実施例2と同様の操作を行い、ウレタンメタクリレート樹脂組成物を得た。
(ラジカル重合性遮熱塗料の調製)
上記で得られたウレタンメタクリレート樹脂組成物に、R−820(石原産業株式会社製 酸化チタン) 1.0質量部、KR−8A−1102グレー(住化カラー株式会社製 グレートナー) 5.0質量部、アエロジル200(日本アエロジル株式会社製 親水性シリカ) 2.0質量部及びパラフィンワックス125°F 0.5質量部を添加し、25℃における粘度が10Pa・sのラジカル重合性遮熱塗料(T−6)を得た。
[比較例4]
エピコート828(油化シェルKK製エポキシ樹脂:エポキシ当量188)に、チタンR−820(石原産業株式会社製 酸化チタン) 10質量部、BLUE AA−200(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 4.0質量部、BLOWN AR−300(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 0.3質量部、YELLOW AY−15(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 0.3質量部及びBLACK AG−235(川村化学株式会社製 赤外線反射顔料) 4.0質量部添加し、25℃における粘度が20Pa・sのエポキシ系遮熱塗料(T−7)を得た。
なお、実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた塗料の評価を下記に示す手順で実施した。
[臭気確認]
実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた塗料それぞれをポリエチレン製の500ccカップに300g入れ、CIAQ値を測定した。測定はGASTECH CO.,LTD製臭いセンサーOT−300を用いた。結果を表2に示した。
[23℃乾燥性試験]
実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた塗料 100質量部に対して、硬化剤328E 1.0質量部及び8%オクチル酸コバルト 1.0質量部を添加した後、これらを23℃の環境下で、30cm×30cm×4cmのコンクリート板上に施したFRPライニング表面に塗布し、乾燥性を評価した。プライマーにはリポキシNSR−112(昭和高分子株式会社製:低臭気ビニルエステル樹脂)を用い、FRPライニングはリゴラックKRN−880(昭和高分子株式会社製:低臭気FRP防水用不飽和ポリエステル樹脂)で行った。また、比較例4で得られた塗料 100質量部に対して、硬化剤であるジエチレントリアミン 10質量部を添加して、同様に23℃乾燥性試験を行った。
なお、評価は指触で行ない、3時間以内:○、3〜6時間:△、6時間以上:×とした。結果を表2に示した。
[5℃乾燥性試験]
実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた塗料 100質量部それぞれに対して、硬化剤328E(化薬アクゾ株式会社製) 3.0質量部及び8%オクチル酸コバルト 3.0質量部を添加した後、これらを5℃の環境下で、30cm×30cm×4cmのコンクリート板上に施したFRPライニング表面に塗布し、乾燥性を評価した。プライマーにはリポキシNSR−112(昭和高分子株式会社製:低臭気ビニルエステル樹脂)を用い、FRPライニングはリゴラックKRN−880(昭和高分子株式会社製:低臭気FRP防水用不飽和ポリエステル樹脂)で行った。また、比較例4で得られた塗料 100質量部に対して、硬化剤であるジエチレントリアミン 10質量部を添加して、同様に5℃乾燥性試験を行った。評価法は23℃乾燥性試験と同様とした。結果を表2に示した。
[常温吸水率]
実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた塗料 100質量部それぞれに対して、硬化剤328E(化薬アクゾ株式会社製) 1.0質量部及び8%オクチル酸コバルト 1.0質量部を添加し、攪拌後脱泡した。3mmの厚さになるように5mm厚のガラス板の間に注入後、23℃雰囲気中に24時間放置し硬化させた。硬化後120℃で2時間アフターキュアを行ない、JIS K 7206に準じて吸水率測定を行った。比較例4で得られた塗料 100質量部に対して、硬化剤であるジエチレントリアミン 10質量部を添加して、同様に吸水率測定を行った。結果を表2に示した。
[遮熱性能]
23℃乾燥性試験で作製した試験体に、標準黒色板表面温度が70℃となるように調整したハロゲン光を1時間照射した際の表面温度を測定した。ハロゲン光の照射には(株新興製作所製 CHL−500B)を使用した。塗装表面温度はHFT−50(安立計器株式会社製 表面温度計)を用いた。結果を表2に示した。
[密着性]
23℃及び5℃乾燥性試験で作製したそれぞれの試験体の表面に、4cm×4cmの金属製接着冶具を張り付け、建研式接着試験を実施した。結果を表2に示した。
Figure 0004621189
表2に示されるように、実施例1〜3のラジカル重合性遮熱塗料(T−1〜3)は、低いCIAQ値を示し、低温(5℃)及び常温(23℃)の乾燥性に優れ、高い遮熱性能を有し、下地FRPとの密着性にも優れているため、FRP防水層用の遮熱塗料として極めて有用である。これに対して、比較例1及び2のラジカル重合性遮熱塗料(T−4〜5)は、低温(5℃)及び常温(23℃)での乾燥性、下地FRPとの密着性には優れていたものの、著しく高いCIAQ値を有していた。また、比較例3のラジカル重合性遮熱塗料(T−6)はCIAQ値、常温及び低温での乾燥性には優れていたが、下地の密着性及び吸水性が著しく劣っていた。また、比較例4のエポキシ系遮熱塗料(T−7)については、低温乾燥性、遮熱性及び吸水性が劣っていた。
以上の結果から分かるように、本発明のラジカル重合性遮熱塗料は、臭気、硬化性、遮熱性に優れ、FRP防水層との密着性に優れた硬化物を与えることができるものである。

Claims (6)

  1. (A)イソホロンジイソシアネート系ウレタン(メタ)アクリレート樹脂及びポリエステル(メタ)アクリレート樹脂からなる群から選択される少なくとも1種類の樹脂 100質量部に対して、(B)常圧で140℃以上の沸点を有し且つ80℃以上の引火点を有する非水溶性ラジカル重合性不飽和単量体 50〜150質量部と、(C)金属酸化物系着色顔料 20〜200質量部とを含むことを特徴とするFRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料。
  2. CIAQ(Composite index of Air Quality)値が30以下であることを特徴とする請求項1に記載のFRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料。
  3. 前記(B)成分が、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載のFRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料。
  4. 有機過酸化物と有機コバルト塩及び芳香族三級アミンから選択される還元剤との組み合わせを更に含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のFRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載のFRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料を、コンクリート、アスファルトコンクリート、モルタル、木材及び金属からなる群から選択される少なくとも1つの下地の上に形成されたFRP防水層上に塗布することを特徴とする遮熱層の形成方法。
  6. コンクリート、アスファルトコンクリート、モルタル、木材及び金属からなる群から選択される少なくとも1つの下地の上に、FRP防水層と請求項1〜4の何れか一項に記載のFRP防水層用ラジカル重合性遮熱塗料を硬化させて得られる遮熱層とが順次積層されていることを特徴とするFRP防水・遮熱構造体。
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