JP4620218B2 - ホームセキュリティシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホームセキュリティシステムに関し、特に、検出された異常を確実かつ迅速に通報できる簡易な構成のホームセキュリティシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、社会情勢の変化を背景として、会社等に限らず、一般の家を対象としたセキュリティシステム(ホームセキュリティシステム)が提案され、実現されている。ホームセキュリティシステムにおいても、基本的な構成は、会社等を対象とする一般的なセキュリティシステムと同様である。即ち、適当なセンサにより住宅内において何らかの以上が発生したことを検出して、これに基づいて所定の通知先に警報を発する構成を採用する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ホームセキュリティシステムは、一般の家を対象としているので、セキュリティシステムとしての基本的な性能が確保されるのであれば、その範囲でできるだけ安価であることが望ましい。即ち、検出された異常を確実かつ迅速に通報できるのであれば、できるだけ安価で簡易な手段によりシステムを構成することが好ましい。セキュリティシステムに限らず、一般の家用の製品(民生品)はある価格を切った(リーズナブルな価格の)製品が市場に投入された時点で飛躍的な需要増加を招くことが、明らかである。
【0004】
しかし、従来のホームセキュリティシステムは極めて高価であった。これは、警備会社が当該システムの設置対象である家を常時監視する必要がありその監視用の人員を確保しておく必要があること、このために当該家と警備会社との間を専用回線(電話回線)で常時接続する必要があること、また、原則として異常が検出された際には警備会社から派遣するための警備用の人員を確保しておく必要があること等による。このため、従来のホームセキュリティシステムが平均的な家にまで普及することは期待できず、各家における何らかの事情(例えば、広い家に少人数で住んでいる、高齢者が心配である等)が無い限り採用されることは少なかった。
【0005】
本発明は、検出された異常を確実かつ迅速に通報できる簡易な構成のホームセキュリティシステムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のホームセキュリティシステムは、異常検出信号を出力するセンサと、表示画面を有し公衆網に接続可能な携帯情報端末と、当該監視コンピュータの監視対象に設置され、センサから異常検出信号を受信した場合、公衆網を介して、携帯情報端末に警告情報を送信する監視コンピュータと、監視コンピュータの監視対象とは別に設けられた管理センタに設けられ、監視コンピュータの監視対象の識別情報を保持し、公衆網を介して携帯情報端末及び監視コンピュータに接続可能な管理コンピュータとからなり、携帯情報端末が、監視コンピュータから警告情報を受信した場合、管理コンピュータに、警告情報と識別情報とを含む異常検出情報を送信する。
【0008】
本発明のホームセキュリティシステムは、異常が検出された場合には、その設置対象である家に設けられた監視コンピュータから、その家の住人が常時携帯する(であろう)携帯電話等の携帯情報端末に対して、公衆網を介して、警告情報を送信する。従って、警備会社が当該家を常時監視する必要はなく、両者の間を専用回線により常時接続する必要もなく、異常が検出された際でも当該携帯情報端末を携帯しているその家の住人が対応する。また、携帯情報端末を用いることにより、その家の住人は、どこに外出していても自宅の異常を確実かつ迅速に知ることができる。なお、携帯電話等の携帯情報端末の通信が不能な地域は殆ど解消されている。これにより、監視用及び警備用の人員の確保を不要にでき、専用回線の費用も不要にできる。また、監視コンピュータとして一般の家にあるパーソナルコンピュータを用いれば、センサの設置を除くと、特別の設備を必要としない。一方、公衆網による電話での通信が不通になることは、大規模な地震や火災等の広域にわたる災害の場合を除けば、殆ど無い。なお、このような大規模な地震や火災等については、一般のテレビやラジオによる報道で知ることができる。以上により、本発明のホームセキュリティシステムによれば、簡易な構成で、検出された異常を確実かつ迅速に通報することができる。そして、本発明のホームセキュリティシステムは、安価で簡易な手段によりシステムを構成することができるので、平均的な家でも採用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1はホームセキュリティシステム構成図であり、本発明によるホームセキュリティシステムを有するホームセキュリティシステムの構成を示す。
【0011】
ホームセキュリティシステムは、センサ1、コンピュータ(以下、監視コンピュータと言う)2、携帯情報端末5からなる。監視コンピュータ2は商用電源3に接続される。監視コンピュータ2は公衆網4を介して携帯情報端末5に接続されこれとの間で通信を行う。携帯情報端末5は無線で公衆網4と接続される。監視コンピュータ2は、検出処理部21、通信処理部22、電源制御部23、停電検出処理部24(11)を備える。通信処理部22は、電子メール通信処理部221、インターネット通信処理部222、回線通信処理部223を備える。
【0012】
センサ1は、図2に示すように、異なる異常に応じて異常検出信号を出力する(即ち、機能(検出対象)の異なる)複数のセンサ1からなり、監視対象である家100の所定の位置に設置される。各々のセンサ1は、予め定められた異常を検出すると、異常検出信号を監視コンピュータ2に対して出力する。
【0013】
図2において、停電センサ11(24)は、商用電源3の停電を検出し、これを検出した場合に異常検出信号として停電検出信号を出力する。停電センサ11は警備対象である家100の当該システムを構成する監視コンピュータ2に設置される。これにより、停電による冷蔵庫や冷凍庫の停止を知ることができる。
【0014】
実際には、図1に示すように、停電センサ11は監視コンピュータ2の停電検出処理部24からなる。停電検出処理部24は当該監視コンピュータ2の電源制御部23を監視する。即ち、停電検出処理部24は、電源制御部23に商用電源3が供給されているか否かを監視することにより、停電を検出する。なお、電源制御部23は周知の構成からなり、商用電源3から安定化電源を形成して監視コンピュータ2の検出処理部21、通信処理部22等に供給する。
【0015】
電源制御部23の内部には、充電型の電池(図示せず)が内蔵される。このために、監視コンピュータ2は、例えばいわゆるノート型又はラップトップ型(即ち、携帯型)とすることが好ましい。従って、当該家100へ電力を供給している商用電源3が停電しても、これに影響されることなく、監視コンピュータ2は数時間動作することができる。これにより、停電を確実に検出し、これを迅速に通知し、更にその後も当該家100の監視が可能である。
【0016】
窓センサ12は、窓102の開放を検出し、これを検出した場合に異常検出信号として窓開放信号を出力する。窓センサ12は警備対象である家100の窓102に設置される。侵入センサ13は、例えば、塀103を乗り越える等しての家100の敷地内への人間の(不法な)侵入を検出し、これを検出した場合に異常検出信号として侵入信号を出力する。侵入センサ13は警備対象である家100の外壁に設置される。煙センサ14は、煙の発生を検出し、これを検出した場合に異常検出信号として煙検出信号を出力する。温度センサ15は、温度の異常(異常な高温)を検出し、これを検出した場合に異常検出信号として高温検出信号を出力する。煙センサ14及び温度センサ15は警備対象である家100の火元104のある台所、風呂場等に設置される。これらにより、火災の発生等を知ることができる。
【0017】
対人監視センサ16は、例えば赤外線を検出することにより人間(例えば、寝たきりの高齢者)106が所在することを検出する。即ち、赤外線を検出しなくなったことにより(所在すべき)人間106が所在しなくなったことを検出した場合に、異常検出信号として不在信号を出力する。対人監視センサ16は例えば警備対象である家100の所定の部屋(例えば、高齢者の寝室)に設置される。
これにより、例えば、人間106の徘徊を知ることができる。
【0018】
以上のセンサ1としては、各々、周知の市販されている物を用いることができる。各々のセンサ1の出力する異常検出信号は、監視コンピュータ2(の検出処理部21)に入力される。また、窓センサ12の他に、玄関や裏口のドア等の開閉する箇所に窓センサ12と同様の(開閉)センサを設けてもよい。また、ガス漏れを検出するために、ガスセンサを設けてもよい。
【0019】
図1に戻って、携帯情報端末5は、公衆網4に接続可能な、携帯可能の端末であり、例えば携帯電話からなる(以下、携帯電話5と言う)。なお、携帯情報端末5は、例えばPDA(パーソナルデータアシスタンス)であってもよい。
【0020】
携帯電話5は、公衆網4を介して、インターネットに接続可能である。従って、携帯電話5は、有線ではなく、無線で公衆網4に接続され、監視コンピュータ2との間で通信を行う。携帯電話5は、例えば、監視対象である家100の住人が、外出する等の際に、常時携帯するようにされる。即ち、後述の警告情報の通報先である。
【0021】
携帯電話5は、図3(A)及び図3(B)に示すように、表示画面51を有し、後述の警告情報を受信した場合、これを表示画面51に表示する。受信した警告情報が文字情報である場合、図3(A)に示すように、「窓の異常を検出しました」のような警告文と送信の時刻(時刻情報)とが表示される。即ち、当該警告情報即ち文字情報は警告文と送信の時刻とからなる。受信した警告情報が画像情報である場合、図3(B)に示すように、「窓から侵入する泥棒の絵」のような当該警告の内容を表す警告画像と送信の時刻(時刻情報)とが表示される。即ち、当該警告情報即ち画像情報は画像と送信の時刻とからなる。
【0022】
携帯電話5は、公衆網4を介して、電子メールを受信可能とされ、(いわゆるiモードで)インターネットに接続可能とされる。即ち、携帯電話5は、図3(A)に示すように(図3(B)では省略)、携帯電話が通常備える電話回線での音声通信及び文字通信を行う通信処理部54の他に、電子メール送受信用ソフトウェア52、インターネット閲覧用ソフトウェア(ブラウザ)のサブセット53を備える。
【0023】
通信処理部54は電話回線での通信により音声及び文字での通信を行う。従って、携帯電話5は、電話回線での通信において音声以外に文字(文字コード)を受信して、表示画面51に文字を表示することが可能である。電子メール送受信用ソフトウェア52はSMTPに従う電子メールの送受信を行う。従って、携帯電話5は、電子メール(SMTP)を受信して、表示画面51に文字を表示することが可能である。サブセット53は、HTMLに従うインターネット上の情報(インターネットメール、HTML)を受信して、表示画面51に文字及び画像を表示することが可能である。なお、携帯電話5と公衆網4との間の通信は特定の方式による無線通信により行われる。この通信は通信処理部54により行われる。受信したデータが電子メールの場合には電子メール送受信用ソフトウェア52に送られ、解釈され表示される。受信したデータがインターネット上の情報の場合にはサブセット53に送られ、解釈され表示される。
【0024】
監視コンピュータ2は、センサ1から異常検出信号を受信した場合、公衆網4を介して、携帯電話5に警告情報を送信する。即ち、監視コンピュータ2は、複数のセンサ1に有線で(又は赤外線等による無線で)接続され、また、公衆網4(電話回線又はISDN)に接続されており、ダイアルアップにより携帯電話5との通信が可能である。監視コンピュータ2は、例えばいわゆるノート型又はラップトップ型(携帯型)のパーソナルコンピュータからなる。
【0025】
監視コンピュータ2において、検出処理部21は、複数のセンサ1の各々からの出力信号である異常検出信号の各々を受信して、その異常を検出する。異常を検出した場合、検出処理部21は、警告情報を作成して、通信処理部22に対して携帯電話5への警告情報の送信を依頼する。
【0026】
ここで、センサ1が異なる異常に応じて異常検出信号を出力する複数のセンサからなるので、監視コンピュータ2の検出処理部21は、複数の異なる異常検出信号の各々に対応する警告情報を作成する。このために、検出処理部21は警告情報ファイル212を備える。警告情報ファイル212は、複数のセンサ1からの複数の異常検出信号の各々に対応する複数の警告情報を、個別のファイルの形式で保持する。監視コンピュータ2は複数の異なる異常検出信号の各々に対応する警告情報を送信する。
【0027】
警告情報は、メッセージ(文字情報)及び/又は画像情報からなる。即ち、図3(A)及び図3(B)に示すような、例えば、窓センサ12の異常に対応する警告情報は、窓センサ12の異常検出信号に対応する(警告情報)ファイルに、図3(A)に示す文字情報(警告文)及び/又は図3(B)に示す画像情報(警告画像)、又はこれらの双方として記憶される。
【0028】
警告情報は、文字情報及び/又は画像情報の他に、時刻情報を含む。即ち、図3(A)に示す警告文と送信の時刻、又は、図3(B)に示す警告画像と送信の時刻とからなる。このために、検出処理部21はタイマ211を備える。検出処理部21は、異常検出信号を受信すると、この時点のタイマ211の値(時刻)を読み取って保持し、当該異常検出信号に対応する警告情報を警告情報ファイル212から読み出す。そして、警告情報に当該時刻を付加して実際の警告情報を作成し、これを通信処理部22へ送信依頼と共に送る。
【0029】
通信処理部22は、検出処理部21において異常が検出された場合、公衆網4を介して、携帯電話5に、少なくとも電子メール、インターネット及び電話のいずれか1つ(乃至2つ又は全て)により、警告情報を送信する。このために、図3(C)に示すように、通信処理部22は、電子メール通信処理部221、インターネット通信処理部222、回線通信処理部223を備え、また、携帯電話5のメールアドレス224、IPアドレス225及び電話番号226の内の少なくともいずれか1つ(乃至2つ又は全て)を保持する。メールアドレス224、IPアドレス225及び電話番号226は、例えば通報先ファイル(図示せず)に保持される。
【0030】
警告情報を電子メール、インターネット及び電話のいずれで送信するかは、例えば、監視コンピュータ2の設置された家100の住人により、監視コンピュータ2に入力され設定される。また、メールアドレス224、IPアドレス225及び電話番号226は、例えば、当該家100の住人により、監視コンピュータ2に入力される。ここで、例えば、メールアドレス224が入力されていれば、警告情報を電子メールで送信するようにされる。即ち、当該入力を持って、前記送信形態を設定することができる。IPアドレス225及び電話番号226についても同様とされる。
【0031】
電子メール通信処理部221は、公衆網4を介して、通報先ファイルに保持されたメールアドレス224の携帯電話5に、警告情報を電子メール(SMTP)として送信する。この場合、警告情報は文字情報からなる。従って、電子メール通信処理部221は、検出処理部21から受け取った警告情報(文字情報)に基づいて、SMTPに従う電子メールの形態の警告情報を生成する。
【0032】
インターネット通信処理部222は、公衆網4及びインターネットを介して、通報先ファイルに保持されたIPアドレス225の携帯電話5に、警告情報をインターネット上の情報(インターネットメール、HTML)として(いわゆるiモードで)送信する。この場合、警告情報は画像情報(又は文字情報)からなる。なお、画像情報は、動画像情報やカラー画像情報であってもよい。従って、インターネット通信処理部222は、検出処理部21から受け取った警告情報(画像情報及び/又は文字情報)に基づいて、HTML形式のインターネット上の情報の形態の警告情報を作成する。
【0033】
回線通信処理部223は、公衆網4を介して、通報先ファイルに保持された電話番号226の携帯電話5に、警告情報を電話回線上で送受信可能な文字(文字コード)として送信する。この場合、警告情報は文字情報からなる。従って、回線通信処理部223は、検出処理部21から受け取った警告情報(文字情報)に基づいて、電話回線上で通信される形式の文字コードの形態の警告情報を生成する。
【0034】
図4はセキュリティ処理フローであり、本発明のホームセキュリティシステムの監視コンピュータ2における異常処理のフローを示す。
【0035】
検出処理部21が、停電センサ11からの出力信号、即ち、外部からの商用電源3の供給の有無をチェックし(ステップS1)、停電の有無を調べる(ステップS2)。
【0036】
停電していない場合、検出処理部21が、窓センサ12からの出力信号をチェックし(ステップS3)、異常の有無を調べる(ステップS4)。
【0037】
異状がない場合、検出処理部21が、侵入センサ13からの出力信号をチェックし(ステップS5)、異常の有無を調べる(ステップS6)。
【0038】
異状がない場合、検出処理部21が、温度センサ15からの出力信号をチェックし(ステップS7)、異常の有無を調べる(ステップS8)。
【0039】
異状がない場合、検出処理部21が、煙センサ14からの出力信号をチェックし(ステップS9)、異常の有無を調べる(ステップS10)。
【0040】
異状がない場合、検出処理部21が、対人監視センサ16からの出力信号をチェックし(ステップS11)、異常の有無を調べる(ステップS12)。
【0041】
異状がない場合、ステップS1に戻り、ステップS1以下を繰り返す。
【0042】
ステップS2において、停電している場合、検出処理部21が、メッセージ画面ファイルから対応する画面情報を読み出して、これを用いて停電を知らせる(画像及び/又は文字)情報からなる送信データ(警告情報、以下同じ)を生成して、通信処理部22に送信を依頼する(ステップS13)。
【0043】
ステップS4において、異常がある場合、検出処理部21が、メッセージ画面ファイルから対応する画面情報を読み出して、これを用いて窓102の異常を知らせる情報からなる送信データを生成して、通信処理部22に送信を依頼する(ステップS14)。
【0044】
ステップS6において、異常がある場合、検出処理部21が、メッセージ画面ファイルから対応する画面情報を読み出して、これを用いて人の侵入を知らせる情報からなる送信データを生成して、通信処理部22に送信を依頼する(ステップS15)。
【0045】
ステップS8において、異常がある場合、検出処理部21が、メッセージ画面ファイルから対応する画面情報を読み出して、これを用いて温度又は火元104の異常(又は火災)を知らせる情報からなる送信データを生成して、通信処理部22に送信を依頼する(ステップS16)。
【0046】
ステップS10において、異常がある場合、検出処理部21が、メッセージ画面ファイルから対応する画面情報を読み出して、これを用いて煙又は火元104の異常(又は火災)を知らせる情報からなる送信データを生成して、通信処理部22に送信を依頼する(ステップS17)。
【0047】
ステップS12において、異常がある場合、検出処理部21が、メッセージ画面ファイルから対応する画面情報を読み出して、これを用いて高齢者等の人間106の異常(不在又は外出)を知らせる情報からなる送信データを生成して、通信処理部22に送信を依頼する(ステップS18)。
【0048】
ステップS13乃至S18のいずれかにおいて送信を依頼されると、通信処理部22は、公衆網4(及びインターネット)を介して、携帯電話5に、電子メール、インターネット及び/又は電話により、警告情報を送信する(ステップS19)。
【0049】
以上のようにして通信処理部22から警告情報が公衆網4に送信されると、以下のようにして、当該警告情報が携帯電話5に送信される。
【0050】
警告情報が電子メール通信処理部221で作成された電子メールの場合、この電子メールは、ダイアルアップにより呼び出された監視コンピュータ2が契約しているメールサーバ(図示せず)に送信される。このメールサーバは当該電子メールを携帯電話5に送信し、携帯電話5は送信された(着信した)電子メールを受信する。
【0051】
警告情報がインターネット通信処理部222で作成されたインターネット上の情報の場合、このインターネット上の情報は、ダイアルアップにより呼び出された監視コンピュータ2が契約しているプロバイダ装置(図示せず)を介して特定の局(いわゆるiモードセンタ)に送信される。この局は当該インターネット上の情報を携帯電話5に送信し、携帯電話5は送信された(着信した)インターネット上の情報を受信する。
【0052】
警告情報が回線通信処理部223で作成された電話回線上の文字コードからなる情報の場合、この文字コードは、ダイアルアップにより呼び出された携帯電話5に送信され、携帯電話5は送信された(着信した)文字コードを受信する。
【0053】
ここで、携帯電話5の電源がオフの場合及び通信圏外の場合、携帯電話5は、送信された電子メール及び送信されたインターネット上の情報を受信できず、ダイアル発呼を受信できない。従って、携帯電話5の電源はオンとし、通信圏外には立ち入らないようにすることが好ましい。なお、これらの場合、当該電子メール及びインターネット上の情報は、各々、当該メールサーバ及び前記局に滞留され、所定の時間の後に、携帯電話5に再度送信される。また、公衆網4が発信輻輳の状態にある場合にも、携帯電話5は、送信された電子メール等を受信できず、電子メール等が当該メールサーバに滞留されない等の可能性がある。従って、監視コンピュータ2はリダイアル機能を備え、携帯電話5に複数回リダイアル等することが好ましい。なお、上述の携帯電話5の電源がオフの場合及び通信圏外の場合においても、監視コンピュータ2がリダイアル等することが好ましい。
【0054】
図5はセキュリティ処理フローであり、本発明のホームセキュリティシステムの携帯電話5における異常処理のフローを示す。
【0055】
着信があるか否かを調べる(ステップS21)。着信がない場合、これを繰り返す。
【0056】
着信がある場合、着信音(又は、振動)を出力する(ステップS22)。
【0057】
(表示)スイッチがオンとされたか否かを調べる(ステップS23)。オンとされない場合、これを繰り返す。
【0058】
オンとされた場合、受信した警告情報に基づいて、メッセージ又は画像を表示画面51に表示する(ステップS24)。
【0059】
スイッチがオフとされたか否かを調べる(ステップS25)。オフとされない場合、これを繰り返す。オフとされた場合、(表示)処理を終了する。
【0060】
なお、携帯電話5が他の端末(図示せず)等と話中の状態にある場合、当該着信があったことを示す着信音を出力することが好ましい。従って、携帯電話5がいわゆるキャッチフォン機能(他の端末等と話中の状態にある場合、当該着信があったことを示す着信音を出力する機能)を備えることが好ましい。この機能がない場合、前述の監視コンピュータ2のリダイアル機能により、携帯電話5に複数回リダイアル等することが好ましい。また、携帯電話5がいわゆる留守番電話モードにある場合、携帯電話5は、当該着信があったことを示す着信音を出力し、当該送信された警告情報を受信する。
【0061】
以上、本発明をその実施の形態に従って説明したが、本発明はその主旨の範囲において、種々の変形が可能である。
【0062】
例えば、図6に示すように、停電センサ11として監視コンピュータ2の停電検出処理部24を用いることなく、独立に停電センサ11を設けてもよい。
【0063】
更に、この場合において、図6に示すように、監視コンピュータ2の外部に電源投入装置6を設け、かつ、監視コンピュータ2の内部に大容量の充電型の電池25、電源スイッチ26、内部スイッチ27を設けてもよい。なお、電池25は、前述した電源制御部23に内蔵される充電型の電池(図示せず)とは別に設けられる。例えば、外出時に監視コンピュータ2の電源スイッチ26をオフにする(図1の例ではオンのままである)。この時、監視コンピュータ2は電源制御部23に内蔵される充電型の電池によりタイマ動作等の最小限の処理を行い、電池25は商用電源3により充電されている。この状態で、何らかの異常が発生し、停電センサ11等のいずれかから異常検出信号が出力される。異常検出信号が電源投入装置6に入力されると、電源投入装置6は、内部スイッチ27をオフからオンとする。これにより、充電された電池25から、電源制御部23を介して、監視コンピュータ2に電源が供給され、検出処理部21及び通信処理部22等が処理を行う。
【0064】
また、例えば、図7に示すように、ホームセキュリティシステムが、監視対象である家100とは別に設けられた管理センタに、ホストコンピュータ(以下、管理コンピュータと言う)7を備えるようにしてもよい。
【0065】
管理コンピュータ7は、例えば、当該システム管理会社又はプロバイダの提供するプロバイダ装置(インターネット回線接続装置)に設けられる。管理コンピュータ7は、公衆網4(及び/又はインターネット)を介して、携帯電話5及び監視コンピュータ2の双方に接続可能なサーバ(管理サーバ)又はホストコンピュータからなる。
【0066】
監視コンピュータ2は、図7(A)に示すように、警告情報を携帯電話5に送信した場合、管理コンピュータ7に対しても、異常検出情報を送信する。異常検出情報は、例えば、当該警告情報と、監視コンピュータ2の設置されている家100の識別情報(例えば、電話番号)とを含む。このために、監視コンピュータ2は識別情報を保持する(図示せず)。管理コンピュータ7は、識別情報に基づいて監視コンピュータ2(の設置されている家100)を識別するために、データベース71を備える。データベース71は、各々の識別情報(電話番号)に対応して、例えば当該監視対象の家100の住所、地図、氏名、加入ID、当該家人の勤務先情報(住所、電話番号等)等を格納する。これにより、警備員の派遣等に速やかに対応できる。
【0067】
なお、前述の携帯電話5の電源がオフの場合、通信圏外の場合、話中の場合、発信輻輳の場合等において、監視コンピュータ2からの携帯電話5へのリダイアル等によっては緊急事態に間に合わないか、又は、リダイアル等が不能になる可能性もある。そこで、監視コンピュータ2が警告情報を携帯電話5及び管理コンピュータ7の双方に異常検出情報を送信することにより、セキュリティシステムの信頼性を向上することができる。
【0068】
また、携帯電話5は、図7(B)に示すように、監視コンピュータ2から警告情報を受信した場合、管理コンピュータ7に対して、確認情報を送信する。確認情報は、例えば、当該警告情報と、これを受信した旨の情報と、監視コンピュータ2の設置されている家100の識別情報とを含む。このために、監視コンピュータ2は識別情報と、前記受信した旨の情報とを保持する(図示せず)。
【0069】
また、監視コンピュータ2は、図7(C)に示すように、警告情報を送信した携帯電話5が当該警告情報に所定の時間内に応答しない場合、管理コンピュータ7に異常検出情報を送信する。異常検出情報は図7(A)に示すものと同様である。このために、例えば、携帯電話5の所持者は、当該警告情報を受信しその表示を見てから所定の時間内に、監視コンピュータ2に対して、公衆網4を介して、受信完了情報を送信する。受信完了情報は、例えば当該警告情報を受信した旨の情報からなる。このために、携帯電話5は前記受信した旨の情報を保持する(図示せず)。
【0070】
図7に示す場合、管理コンピュータ7の設置者である当該システム管理会社等は、その業務として、上述のような情報を監視コンピュータ2や形態情報端末5から受信した場合、当該監視コンピュータ2の設置されている家100に警備員を派遣したり、警察所や消防所に連絡を取ったりする。なお、図7(B)に示す確認情報を受信した場合には、警備員を派遣したり、警察所や消防所に連絡を取ったりする業務を省略してもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ホームセキュリティシステムにおいて、センサから異常検出信号を受信した場合に公衆網を介して携帯情報端末に警告情報を送信することにより、警備会社及び当該家をの間を専用回線により常時接続して監視する必要をなくすことができ、また、その家の住人に自宅の異常を確実かつ迅速に知ることができるので、監視用及び警備用の人員の確保を不要にでき専用回線の費用も不要にでき、また、センサの設置を除くと特別の設備の無い簡易な構成で、検出された異常を確実かつ迅速に通報することができ、結果として、ホームセキュリティシステムを安価にすることができ、平均的な家にまで普及させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホームセキュリティシステム構成図である。
【図2】ホームセキュリティシステム構成図である。
【図3】ホームセキュリティシステム説明図である。
【図4】セキュリティ処理フローチャートである。
【図5】セキュリティ処理フローチャートである。
【図6】ホームセキュリティシステム説明図である。
【図7】ホームセキュリティシステム説明図である。
【符号の説明】
1 センサ
2 (監視)コンピュータ
3 商用電源
4 公衆網
5 携帯情報端末
Claims (5)
- 異常検出信号を出力するセンサと、
表示画面を有し、公衆網に接続可能な携帯情報端末と、
当該監視コンピュータの監視対象に設置され、前記センサから前記異常検出信号を受信した場合、前記公衆網を介して、前記携帯情報端末に警告情報を送信する監視コンピュータと、
前記監視コンピュータの監視対象とは別に設けられた管理センタに設けられ、前記監視コンピュータの監視対象の識別情報を保持し、前記公衆網を介して前記携帯情報端末及び前記監視コンピュータに接続可能な管理コンピュータとからなり、
前記携帯情報端末が、前記監視コンピュータから前記警告情報を受信した場合、前記管理コンピュータに、前記警告情報と前記識別情報とを含む異常検出情報を送信する
ことを特徴とするホームセキュリティシステム。 - 前記監視コンピュータが、前記携帯情報端末の少なくともメールアドレス、IPアドレス及び電話番号のいずれか1つを保持し、前記公衆網を介して、前記携帯情報端末に、少なくとも電子メール、インターネット及び電話のいずれか1つにより、前記警告情報を送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のホームセキュリティシステム。 - 前記センサが、異なる異常に応じて異常検出信号を出力する複数のセンサからなり、
前記監視コンピュータが、前記複数のセンサからの前記複数の異常検出信号の各々に対応する複数の前記警告情報を保持する
ことを特徴とする請求項1に記載のホームセキュリティシステム。 - 前記監視コンピュータが、前記センサからの前記異常検出信号に対応して前記警告情報を保持し、前記センサから前記異常検出信号を受信した場合、前記警告情報に当該送信時刻を付加して、前記携帯情報端末に送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のホームセキュリティシステム。 - 前記監視コンピュータが、前記警告情報を前記携帯情報端末に送信した場合、前記管理コンピュータに異常検出情報を送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のホームセキュリティシステム。
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