JP4619807B2 - 部品内蔵モジュールおよび部品内蔵モジュールを備えた電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、部品内蔵モジュールおよびそのような部品内蔵モジュールを備えた電子装置、例えば携帯用電子機器に関する。本発明のモジュールは、詳しくは電子部品が基体内に配置されたモジュールである。
近年のエレクトロニクス機器の小型化・薄型化、高機能化に伴って、プリント回路基板に実装される電子部品の高密度実装、および電子部品が実装された回路基板の高機能化への要求が益々強くなっている。このような状況の下、電子部品を回路基板中に埋め込んだ部品内蔵モジュール(または部品内蔵回路基板)が開発されている(例えば、後述の特開平11−220262号公報参照)。
部品内蔵モジュールでは、通常、プリント基板(またはプリント回路基板)の表面に実装している能動部品(例えば半導体素子)、受動部品(例えばコンデンサ)等の電子部品を基体の中に埋め込んでいるので、基板の面積を削減することができる。また、部品表面実装の場合と比較して、電子部品を配置する自由度が高くなるため、電子部品間の配線の最適化によって高周波特性の改善等も見込むことができる。
セラミック基板の分野では、電子部品を内蔵したLTCC(low temperature cofired ceramics)基板が既に実用化されている。しかしながら、これは重く割れやすいため大型の基板に適用することが難しく、しかも、高温焼結が必要なのでLSIのような半導体素子を内蔵できない等、制約が大きい。最近注目されているのは、樹脂を用いたプリント基板内に部品を内蔵した部品内蔵モジュールであり、これは、LTCC基板とは異なり、基板の大きさに対する制約が少なく、LSIの内蔵も可能であるという利点も有している。
次に、図1を参照しながら、特開平11−220262号公報に開示された部品内蔵モジュール(または回路部品内蔵モジュール)について説明する。図1に示した回路部品内蔵モジュール400は、絶縁性基板401a、401bおよび401cを積層して成る基板401と、基板401の主表面および内部に形成された配線パターン(または配線層)402a、402b、402cおよび402dと、基板401の内部に配置され、配線パターンに接続された回路部品403aおよび403bとから構成されている。配線パターン402a、402b、402cおよび402dは、インナービア404によって電気的に接続されている。絶縁性基板401a、401bおよび401cは、例えば無機フィラーと熱硬化性樹脂とを含む混合物から構成されている。
特開平11−220262号公報
特開平11−220262号公報に示される回路部品内蔵モジュール400では、インナービア404によって各配線パターン(402a、402b、402c、402d)の電気的接続を行っている。そのようなインナービア接続法は、必要な配線パターン間で接続が可能であり、また、回路部品の実装性にも優れているので、好適に使用することができる。図示するような回路部品内蔵モジュール400を含めて従来の部品回路基板は、インタービアまたはスルーホールによって上側主表面と下側主表面との電気的な導通を確保している。
従来のプリント配線板およびビルドアップ配線基板に関する分野における技術常識に基づくと、部品内蔵モジュールを製造するにあたり、インナービアまたはスルーホール等のビアを形成することは必須である。当該ビアの形成は、穴あけ工程と共に、導電性ペーストを埋める工程またはメッキ工程を必要とするため、これらの工程を行う煩雑さを伴う。しかしながら、それらの工程は必須であるので、その工程を省いて、効率のより良い製造方法を開発をすることは難しい。また、ビアによる接続はランドのような接続部材を必要とするので、その接続部材が占める分だけモジュールの寸法が大きくなってしまう。更には、電子部品の内蔵とビアの形成とを両立させる条件(例えば、絶縁性基板を製造する場合の樹脂混合物の粘度等)に関する自由度が小さく、それ故に、例えばワイヤーボンディングを行う ことが難しいこともある。
このような状況の中、本発明者らは、従来の技術常識にとらわれることなく、従来とは異なるタイプの、ビア形成工程を必須としない部品内蔵モジュールの開発に取り組んだ。
本発明はかかる諸点に鑑みてなされたものであり、その主たる課題は、比較的効率的に製造をすることができる部品内蔵モジュールおよびその製造方法を提供することにある。本発明の他の目的は、そのような部品内蔵モジュールを備えた電子機器を提供することにある。
第1の要旨において、本発明は、部品内蔵モジュールを提供し、そのような部品内蔵モジュールは、
上側表面および該上側表面に対向する下側表面ならびにこれらを接続する側面を有して成る絶縁性シート状基体、
i)側面の少なくとも一部に位置する側面配線部と、ii)側面配線部と相互に接続され、且つ上側表面の少なくとも一部に位置する上側表面配線部、および側面配線部と相互に接続され、且つ下側表面の少なくとも一部に位置する下側表面配線部のうち少なくとも一方とを有して成る、少なくとも1本の配線、ならびに
該シート状基体内に配置された電子部品
を含むことを特徴とする。
本発明の部品内蔵モジュールにおいて、「シート状基体」は、一般に、厚さのディメンションが他のディメンションと比較して小さい形態を有し、「側面」は厚さ方向と平行な面に相当し、「上側表面」および「下側表面」はそれぞれ厚さ方向と垂直な面に相当する。尤も、シート状基体は、厚さのディメンションが他のディメンションと略同じ形態(例えば、立方体)であってもよい。その場合、シート状基体の1つの表面(これを便宜的に側面とする)に位置する配線が当該表面と直交する互いに平行な2つの表面のうち少なくとも一方にさらに延在している形態のものは、本発明の部品内蔵モジュールに含まれ、側面に直交する当該2つの表面を上側表面および下側表面とする。シート状基体は、後述するように、上側表面および/または下側表面に凹部を有してよい。また、絶縁性基体が上側表面から下側表面に貫通する開口部を有する場合には、当該開口部を規定する面も、側面となる。また、「上側」および「下側」という用語は、厚さ方向に垂直な2つの表面を指すために便宜的に用いられ、使用時等の位置を絶対的に決定する意味において使用されていないことに留意されたい。
本発明の部品内蔵モジュールは、シート状基体の表面において、側面から上側表面および下側表面の少なくとも一方にかけて延在する配線を有することを特徴とする。この配線は、側面の少なくとも一部に位置し、これが上側表面および/または下側表面の少なくとも一部にてさらに延在する。本明細書においては、この配線を、上側表面または下側表面にのみ位置する他の配線と区別するために、便宜的に「U/L形側配線(U/L-shaped side wiring)」と称する。U形側配線は、シート状基体の側面に位置する側面配線部と、上側表面配線部および下側表面配線部の両方を有し、側面と上側表面との境界および側面と下側表面との境界にて垂直に又は弧を描くように曲がって、略U字となる部分を有する配線である。L形側配線は、側面配線部と、上側表面配線部および下側表面配線部のいずれか一方のみを有し、側面と上側表面または下側表面の境界にて垂直に又は弧を描くように曲がって、略L字となる部分を有する。本明細書では、これらの配線を「/」を使用して、「U/L形側配線」と総称する。U/L形側配線は、側面配線部が、上側表面と下側表面との電気的な導通を確保し、あるいは部品内蔵モジュールの下側表面(または上側表面)を実装面として別の回路基板に実装するときに、上側表面(または下側表面)と該別の回路基板との電気的な導通を確保する。本発明の部品内蔵モジュールにおいて、概して、U/L形側配線は、その一部分がシート状基体の上側表面上で延在し、別の一部分がシート状基体の下側表面で延在し、これらの一部分の間に位置する他の一部分がシート状基体の側面上で延在するU形側配線である。
U/L形側配線は、後述のように、他の電気的要素(例えば上側表面に形成される配線パターン)と一体化されて、当該他の電気的要素と明確に区別することができない場合がある。そのような場合でも、側面配線部と、上側表面配線部および下側表面配線部の少なくとも一方とを有する配線部分を含んでいる限りにおいて、そのような配線部分を含む部品内蔵モジュールは、本発明の部品内蔵モジュールに含まれる。また、U/L形側配線は、例えば、側面配線部が厚さ方向と平行な方向に延びていない場合には、捩れた又は歪んだU字またはL字形となり得るが、そのようなものもU/L形側配線に含まれる。U/L形側配線は、例えば側面で分岐していてよいが、分岐した各配線がたどる経路が略U字または略L字となる限りにおいて、そのような分岐した配線もU/L形側配線に含まれる。
本発明の部品内蔵モジュールの1つの態様では、シート状基体の上側表面および下側表面の少なくとも一方、好ましくは双方は、配線パターン(または配線層)、電気的接続要素および電子部品の少なくとも1つを電気要素として有し、U/L形側配線は、その一部分(端部、またはそれ以外の部分、即ち、端部以外の途中の部分)にてそのような電気要素に接続されている。例えば、部品内蔵モジュールの1つの態様では、上側表面の電気要素と下側表面の電気要素との間に、シート状基体の側面を経由してそれらの間で延在するU/L形側配線が存在する、即ち、そのような電気要素間の電気的導通は、U/L形側配線によって確保されている。
尚、シート状基体内に配置された電子部品は、1つの態様では、上側表面および/または下側表面の電気要素の少なくとも1つと所定のように電気的に接続されている。これに代えてまたはこれに加えて、電子部品は、U/L形側配線の一部分(例えば端部)と直接電気的に接続されていてもよい。別の態様では、電子部品は、部品内蔵モジュールのいずれの他の部分とも電気的に接続されていなくてもよい、即ち、単に内蔵されているだけであってもよい。
シート状基体に内蔵される電子部品としては、例えば半導体素子のような能動部品や、コンデンサ、インダクタ、抵抗、および弾性表面波素子等の受動部品を例示できる。内蔵されている電子部品の数は、特に限定されるものではなく、部品内蔵モジュールが所定のように機能するように、電子部品の数および種類が選択される。
本発明の部品内蔵モジュールの1つの好ましい態様では、モジュールの上側表面の電気要素と下側表面の電気要素とを電気的に接続するために、シート状基体の側面を経由してそれらの電気要素の間で延在するU/L形側配線が存在し、上述のような上側表面から下側表面へと貫通するビアは存在しない。即ち、U/L形側配線がビアを代替している。より好ましくは、上側表面および下側表面に電気要素が複数存在し、従って、それを接続するビアを代替するU/L形側配線が複数存在し、特に好ましくは、上側表面および下側表面に電気要素が多数存在する。
電気要素としての配線パターンは、シート状基体の上側表面または下側表面に形成された所定の配線の集合体であり、そのような配線の一部分にU/L形側配線の一部分(例えば端部)が接続されている。電気要素としての電気的接続要素は、配線および電子部品等を電気的に接続するために介在する要素を意味し、例えばランド、パッドおよび端子等を例示できる。そのような電気的接続要素は、U/L形側配線の一部分に接続されている。このような配線パターンまたは電気的接続要素は、U/L形側配線の当該一部分と予め一体に形成されていることが一般的には好ましい。例えば、後述のように、1枚の金属層を例えばエッチングすることによって、U/L形側配線および電気要素が繋がった状態でこれらを一緒に形成してよい。一体に形成されていない場合には、U/L形側配線と電気要素とを電気的接続材料(例えば、半田、金属またはワイヤー等の導電性材料)を用いて接続してよい。
更に、電気要素を構成する電子部品としては、例えば半導体素子といった能動部品、およびコンデンサ、インダクタ、抵抗および弾性表面波素子等の受動部品を例示でき、そのような電子部品の端子にU/L形側配線の一部分(例えば端部)が直接または上述の電気的接続材料を介して接続されている。1つの好ましい態様において、複数本のU/L形側配線が電子部品の複数のターミナルに電気的に接続されている。
本発明の部品内蔵モジュールにおいて、シート状基体は、樹脂を含む材料で構成されてよく、好ましくは樹脂と無機フィラーとを含むコンポジット材料から構成された絶縁性基体である。樹脂は、硬化性樹脂(好ましくは熱硬化性樹脂)および熱可塑性樹脂の少なくとも一方であってよい。硬化性樹脂の場合、完成状態の部品内蔵モジュールにおいて、硬化性樹脂は、実質的に完全に硬化している。1つの態様では、シート状基体の上側表面または下側表面は、長辺と、当該長辺よりも長さが短い短辺とから構成される略長方形の形状を有している。
1つの態様では、上述または後述の本発明の部品内蔵モジュールの上方および/または下方に、別の部品内蔵モジュールが積層されている。この別の部品内蔵モジュールは、本発明の部品内蔵モジュールであっても、あるいは既知の他の種類の部品内蔵モジュールであってもよい。また、別の部品内蔵モジュールの代わりに、通常の回路基板(部品を内蔵していない)が積層されていてもよい。別の態様では、部品内蔵モジュールの上側表面および下側表面の少なくとも一方に、電子部品が実装されている。
本発明の部品内蔵モジュールの1つの態様では、U/L形側配線の内、側面配線部の少なくとも一部分は、シート状基体の厚さ方向に対して垂直な方向でシート状基体内に埋設されて形成されている。その結果、埋設されている配線の表面はシート状基体の側面から窪んだ位置に存在する。このような埋設された配線は、側面配線部の一部を構成し、好ましくは側面配線部の全部を構成する。より好ましい態様では、U/L形側配線の内、側面配線部に加えて、上側表面配線部および下側表面配線部についても、側面配線部に隣接する部分または全体の表面がシート状基体内に埋設されて形成されている。その結果、U/L形側配線のコーナー部、即ち、シート状基体の角部分の周囲で延在する配線の部分がシート状基体の表面から窪んだ状態となる。別の態様では、U/L形側配線の表面が、シート状基体の表面と面一であってもよい。
従って、上述のような配線部分が存在する場合の1つの好ましい態様では、U/L形側配線の側面配線部の露出面は、その全部がシート状基体内に埋設されており、その結果、U/L形側配線の側面配線部の露出面が基体の側面と面一の状態または側面からシート状基体の内部に窪んだ状態で延在する。特に好ましい態様では、U/L形側配線の側面配線部の端部、即ち、U/L形側配線のコーナー部分(基体の上側表面または下側表面と側面とが交差する部分)においてもU/L形側配線の露出面が窪みの底面を形成する。
本発明の部品内蔵モジュールの1つの態様において、U/L形側配線は、部品内蔵モジュールにおいて、例えばコプレーナ線路として機能できる。コプレーナ線路として機能するU/L形側配線は、上記のように、シート状基体の側面に埋め込まれて形成されることが好ましい。
シート状基体は、電子部品に加えて、シールド部材をその内部に含んでよい。この態様の一例において、シート状基体は、シールド部材の両側に電子部品を内蔵し(即ち、シールド部材を挟んで対向する2以上の電子部品を内蔵し)、それぞれの電子部品は、必要に応じて、上側表面に位置する電気要素(例えば配線パターン)に所定のように接続され、また、下側表面に位置する電気要素(例えば配線パターン)に所定のように接続されている。
本発明の部品内蔵モジュールの1つの態様では、シート状基体内に配置された電子部品の一部は、シート状基体にて露出している。1つの好ましい例では、電子部品の露出した部位に接するように放熱部材が形成されている。
第2の要旨において、本発明は、部品内蔵モジュールの製造方法(後述の部品内蔵モジュールの製造方法と区別するために「第1部品内蔵モジュール製造方法」とも呼ぶ)を提供し、その方法は、
(1−A)キャリヤシート、その上に配置された少なくとも1本の配線を有して成る配線パターンおよび電子部品、ならびにこれらの配線パターンおよび電子部品の上に配置された樹脂を含む絶縁層を有して成る、部品内蔵モジュール形成部材(後述の部品内蔵モジュールの製造方法で使用する部品内蔵モジュール形成部材と区別するために、この部品内蔵モジュール形成部材を便宜的に「部品内蔵モジュール形成部材A」とも呼ぶ)を準備する工程、
(1−B)部品内蔵モジュール形成部材を折り曲げて(または折り畳んで)絶縁層を相互に対向させ、該少なくとも1本の配線の一部が、対向する絶縁層を介して相互に対向し、かつ該少なくとも1本の配線の他の部分が、絶縁層の折り曲げ部分により形成される、折り曲げ後の絶縁層の側面上で延在するようにする工程、および
(1−C)折り曲げた部品内蔵モジュール形成部材Aの絶縁層の樹脂を硬化する工程
を含んで成る。
工程(1−B)においては、折り曲げによって、絶縁層が接触状態で相互に対向するのが好ましい。絶縁層が対向するとは、絶縁層が重なる状態にあることを意味し、絶縁層の間に空間が存在する状態で重なっていても、あるいは絶縁層が接触状態で重なっていてもよい。
部品内蔵モジュール形成部材Aの準備、即ち、工程(1−A)は、
(1−a)キャリヤシートおよびその上に形成された金属層を有して成る積層体を準備する工程、
(1−b)金属層を加工して少なくとも1本の配線を有して成る配線パターンを形成すると共に、必要な場合、電子部品を配置すべき箇所の下方に位置するキャリヤシートを露出させる工程、
(1−c)露出したキャリヤシートおよび/または配線パターン上に電子部品を配置する工程、および
(1−d)配線パターンおよび電子部品上に、樹脂を含んで成る絶縁層を形成する工程
を含む製造方法によって実施できる。
工程(1−c)において、電子部品を配線パターン上にのみ配置して、キャリヤシート上に直接接触して配置する必要がない場合には、工程(1−b)において、電子部品を配置する箇所にてキャリヤシートを露出させる必要はなく、その意味で、「必要な場合」と記載している。
また、必要に応じて、工程(1−c)の後、工程(1−d)の前に、電子部品と配線パターンとを所定のように電気的に接続してよい。このような電気的な接続は、工程(1−c)において、電子部品を配置することによって、配線パターンと電子部品とが電気的に接続され、且つそれ以上の接続が必要でない場合には、省略できる。部品内蔵モジュール形成部材において、電子部品を電気的に独立させておく必要がある場合には、このような電気的な接続は不要である。
この製造方法において、工程(1−d)における絶縁層の形成は、配線パターンの全体を覆うように形成しても、あるいは、配線パターンの一部分が絶縁層によって覆われないように形成してもよい。
第3の要旨において、本発明は、部品内蔵モジュールの別の製造方法(上述の部品内蔵モジュールの製造方法と区別するために「第2部品内蔵モジュール製造方法」とも呼ぶ)を提供し、その方法は、
(2−A)キャリヤシート、その上に配置された少なくとも1本の配線を有して成る配線パターン、配線パターンの上に配置された樹脂を含んで成る絶縁層および絶縁層の上に配置された電子部品を有して成る、部品内蔵モジュール形成部材(上述の第1の製造方法において使用する部品内蔵モジュール形成部材と区別するために、「部品内蔵モジュール形成部材B」と呼ぶことがある)を準備する工程、
(2−B)部品内蔵モジュール形成部材Bを折り曲げて(または折り畳んで)絶縁層を相互に対向させ、該少なくとも1本の配線の一部が、対向する絶縁層を介して相互に対向し、かつ該少なくとも1本の配線の他の部分が、絶縁層の折り曲げ部分により形成される、折り曲げ後の絶縁層の側面上で延在するようにする工程、および
(2−C)折り曲げた部品内蔵モジュール形成部材Bの絶縁層の樹脂を硬化する工程
を含んで成る。この製造方法において、折り曲げの結果、対向する絶縁層を介して相互に対向する配線部分は、本発明の部品内蔵モジュールにおける上側表面配線部および下側表面配線部となり、絶縁層の側面上で延在する部分は、本発明の部品内蔵モジュールにおける側面配線部となる。
工程(2−B)においては、折り曲げによって、絶縁層が接触状態で相互に対向するのが好ましい。絶縁層が対向するとは、絶縁層が重なる状態にあることを意味し、絶縁層の間に空間が存在する状態で重なっていても、あるいは絶縁層が接触状態で重なっていてもよい。
部品内蔵モジュール形成部材Bの準備、即ち、工程(2−A)は、
(2−a)キャリヤシートおよびその上に形成された金属層を有して成る積層体を準備する工程、
(2−b)金属層を加工して少なくとも1本の配線を有して成る配線パターンを形成する工程、
(2−c)配線パターン上に、樹脂を含んで成る絶縁層を形成する工程、および
(2−d)絶縁層上に電子部品を配置する工程
を含む製造方法によって実施できる。
この部品内蔵モジュール形成部材Bの製造方法において、絶縁層は、配線パターンの全体を覆うように形成しても、あるいは配線パターンの一部分が絶縁層によって覆われずに、露出するように形成してもよい。配線パターンの一部分を絶縁層で覆わない場合、電子部品を配置した後、必要に応じて、電子部品と配線パターンの露出部分とを適切な方法により電気的に接続してよい。
1つの態様では、いずれの部品内蔵モジュールの製造方法においても、部品内蔵モジュール形成部材を折り畳む工程は、少なくとも1本の配線がU/L形側配線を形成するように実施する。別の態様では、そのように折り畳む前に、部品内蔵モジュール形成部材の他の部分(即ち、折り畳みによりU/L形側配線を形成する部分とは異なる別の部分)を折り畳んで、配線パターンに含まれる他の配線(これを便宜的に「配線s」と呼ぶ)の一部が、接触状態で対向する絶縁層を介して相互に対向し、かつ配線sの他の部分が絶縁層の折り曲げ部分により形成された、折り曲げ後の絶縁層の側面上で延在するようにする。その後、少なくとも1本の配線がU/L形側配線を形成するように、部品内蔵モジュール形成部材を折り畳み、対向する配線sの一部が、絶縁層の厚さ方向において、U/L形側配線を形成するように折り曲げた後の絶縁層の上側表面と下側表面との間に位置するようにする。配線sの一部は、例えば、U/L形側配線と絶縁層を介して対向してよく、特に、U形側配線の上側表面配線部と下側表面配線部との間に位置するようにしてよい。絶縁層内に位置する配線sの部分は、後述するようにシールド部材を構成できる。
上述の2種の第1および第2部品内蔵モジュールの製造方法ならびに部品内蔵モジュール形成部材AおよびBの製造方法のそれぞれにおいて、使用する材料(例えば樹脂、積層体等)は実質的に同じ種類のものを使用できる。キャリヤシート上に形成する絶縁層は、硬化性樹脂、特に熱硬化性樹脂を含むのが好ましい。その場合、部品内蔵モジュール形成部材を製造した時点においては、完全に硬化しておらず、好ましくはいわゆる半硬化状態である。部品内蔵モジュールを製造するに際して、硬化させる際に(即ち、工程(1−C)または工程(2−C)において)完全に硬化させるのが好ましい。
いずれの部品内蔵モジュールの製造方法においても、工程(C)において樹脂を硬化することによって、対向する絶縁層が実質的に一体となり、本発明の部品内蔵モジュールのシート状基体を構成する。硬化は、いずれの適当な手段によって実施してもよく、例えば熱によって硬化させてよい。この場合、硬化性樹脂は特に好ましくは熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂)であり、無機充填材料(例えばAl、MgO、BN、AlN、およびSiC)を含んでいてよい。樹脂が熱可塑性の樹脂である場合、樹脂層を形成する際に加熱して、樹脂を溶融または軟化させて、溶融または軟化した状態で折り曲げを実施し、その後、樹脂を冷却することによって硬化することができる。
さらに、本発明は、第4の要旨において、部品内蔵モジュールの別の製造方法(上述の部品内蔵モジュールの製造方法と区別するために「第3部品内蔵モジュール製造方法」とも呼ぶ)を提供し、その方法は、
(3−A)キャリヤシート、その上に配置された少なくとも1本の配線を有して成る配線パターンおよび電子部品を有して成る部品内蔵モジュール形成部材(上述の第1および第2の製造方法において使用する部品内蔵モジュール形成部材と区別するために、「部品内蔵モジュール形成部材C」と呼ぶことがある)を準備する工程、
(3−B)部品内蔵モジュール形成部材Cを、配線パターンを内側にして、該少なくとも1本の配線の一部が相互に対向し、かつ対向した部分の間に空隙が形成されるように曲げる工程、
(3−C)硬化性樹脂を含んで成る材料を、空隙に注入して配線パターンの間に樹脂層を形成する工程、
(3−D)該樹脂層を硬化させる工程、および
(3−E)キャリヤシートを除去して該配線パターンを露出させる工程
を含む、部品内蔵モジュールの製造方法を提供する。この製造方法においては、先にU/L形側配線が部品内蔵モジュール形成部材Cの折り曲げにより形成され、絶縁層は、部品内蔵モジュール形成部材Cの折り曲げにより形成された空隙に硬化性樹脂を含む材料を注入して、さらに硬化させることにより形成される。部品内蔵モジュール形成部材Cは、上記部品内蔵モジュール形成部材Aの製造方法のうち、工程(1−a)ないし(1−c)を実施することにより得られる。キャリヤシートは、少なくとも1本の配線がU字形状となるように折り曲げて、凹部が形成されるように折り曲げてよい。あるいは、キャリヤシートは、少なくとも1本の配線が矩形の輪を形成するように(即ち、最終的なモジュールにおいて2つのU/L形側配線が形成されるように)、矩形の筒形に折り曲げてよい。あるいはまた、キャリヤシートを適当な金型内で折り曲げて、配線の間に形成される空隙を、当該金型とキャリヤシートにより密閉してもよい。折り曲げにより、空隙に通じる部分がキャリヤシートにおいて存在しない場合(即ち、空隙がキャリヤシートおよび/または金型によって完全に包囲される場合)にはキャリヤシートまたは金型に樹脂注入用の孔を設けて、樹脂を注入する。適当な折り曲げ方を選択することにより、U/L形側配線を、六面体の2以上の側面(例えば4つの側面すべて)に配置させることが可能となる。
本発明の部品内蔵モジュールは、適当な電子機器のいずれにも使用することができ、例えば、携帯用電子機器に使用することができる。その場合、電子機器は、本発明の部品内蔵モジュールと、部品内蔵モジュールを収納する筐体とを備えている。従って、第5の要旨において、本発明は、上述の本発明の部品内蔵モジュールを有して成る電子機器を提供する。
本発明の部品内蔵モジュールは、絶縁性のシート状基体と、シート状基体内に配置された電子部品と、シート状基体の上側表面から側面を経由して下側表面に延びる、またはシート状基体の上側表面もしくは下側表面から側面に延びて側面にて終端するU/L形側配線とを有するので、ビアを形成する必要がない。したがって、本発明によれば、従来と比較して、効率的に製造できる部品内蔵モジュールを提供できる。
発明を実施するための形態
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。図面においては、説明の簡潔化および理解の容易化のため、原則として、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。尚、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではない。
(実施形態1)
図2および図3を参照しながら、本発明の実施形態1に係る部品内蔵モジュール(または、回路部品内蔵モジュール)100について説明する。図2は、本実施形態の部品内蔵モジュール100の構成を模式的に示す斜視図であり、図3は、図2に示した部品内蔵モジュール100の模式的断面図である。
図2および図3に示した部品内蔵モジュール100は、シート状基体10と、シート状基体10内に配置された電子部品30(32、34)と、複数のU/L形側配線20(図示した形態においてはU形側配線)とを有している。シート状基体10は、上側表面10aと、上側表面10aに対向する下側表面10bと、上側表面10aと下側表面10bとを接続する側面10cとを有している。U/L形側配線20の一端は、シート状基体10の上側表面10aに位置する電気要素20a(例えばランドのような端子)に接続されている。電気要素20aから延びたU/L形側配線20は、シート状基体10の側面10c上を通って下側表面10bに至り、そしてシート状基体10の下側表面10bに位置する電気要素(例えばランドのような端子)20bにU/L形側配線20の他端が接続されている。図示した形態では、複数本のU/L形側配線20の少なくとも1本は、図3に示すように電気要素20aおよびリード(または金属細線)32bを経由して、電子部品32に電気的に接続されている。別の形態では、U/L形側配線20は、直接的にリード(または金属細線)32bのみを介して、または電気要素20aのみを介して電子部品30(32、34)に電気的に接続されていてよい。
図2および図3に示した例では、シート状基体10内の上方に半導体素子(例えばベアチップ等)が電子部品32として内蔵されており、シート状基体10内の下方にチップ部品(例えばチップインダクタ、チップコンデンサ、またはチップ抵抗等)が電子部品34として内蔵されている。半導体素子32には、端子(素子端子)32aが形成されており、素子端子32aとランド20aとは、ワイヤーボンディングによって金属細線32bにより接続されている。チップ部品32は、シート状基体10の下側表面10bに形成された配線パターン(ランド20bを含む配線パターン)に例えば半田によって実装されている。
本実施形態では、U/L形側配線20は両端でランド20aおよび20bに接続されている。ランド20aおよび20bは、この部品内蔵モジュールを別の回路基板または半導体素子等に接続する端子となるものであり、その意味で符号20aおよび20bで示される電気要素を端子と呼ぶことがある。U/L形側配線20ならびにランド20aおよび20bは予め一体に形成されているのが好ましい。シート状基体10の上側表面10a(および下側表面10b)は略平面であり、略矩形の形状を有している。詳細は後述するが、本実施形態のシート状基体10は、半硬化状態の樹脂を含む絶縁層を折り畳み、その後、折り畳まれた半硬化状態の樹脂を含む絶縁層を完全硬化状態にすることによって形成するのが好ましい。このことを表現すべく、図3では、折り畳んだ際に生じる重ね合わせ面(即ち、接触状態で対向する絶縁層が規定する面)11を点線で示しているが、実際には、完全硬化状態にする際に絶縁層に含まれる樹脂は軟化または溶融して一体になるので、点線11のような重ね合わせ面は存在しないことが多い。
本実施形態の部品内蔵モジュール100では、シート状基体10における上側表面10aと下側表面10bとの間の電気的導通は、U/L形側配線20によって行われている。U/L形側配線20が、シート状基体10における上側表面10aと下側表面10bとの電気的導通を行う機能を有しているので、シート状基体10には、上側表面10aと下側表面10bとの間の電気的導通を確保するためのビアは形成されていない。言い換えると、本実施形態の部品内蔵モジュール100では、従来の部品内蔵モジュールで必須であったビアは必要ではない。
本明細書において、「ビア」なる用語は、「インナービア」および「スルーホール」を含む総称的な用語として使用している。一般的に、「ビア」および「スルーホール」は、明確に区別されて使用するものではないが、「ビア」とは、配線パターンを相互に電気的に接続する貫通穴を意味し、主として、多層配線基板の絶縁層の両側の配線パターン間を電気的に接続するために形成されるものを意味し、「スルーホール」は、主として、上側表面の配線パターンと下側表面の配線パターンとの間の電気的な接続を行うための貫通穴のことを意味する。本明細書においては、「ビア」は、シート状基体を通過する孔であって、電気的導通を達成するように機能するものを意図している。そのような孔は、導電性材料が充填された状態であっても、あるいは導電性材料により形成された被膜を有してもよい。
部品内蔵モジュール100は、樹脂のような有機材料を含む材料から構成されたシート状基体を含むオーガニック(organic)部品内蔵モジュールであってよい。本実施形態の部品内蔵モジュールのシート状基体10は、1つの形態では、樹脂(例えば熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂)と無機フィラーとを含むコンポジット材料から形成されており、樹脂として熱硬化性樹脂を用いるのが好ましい。無機フィラーを実質的に用いずに、熱硬化性樹脂のみからシート状基体10を構成することも可能である。熱硬化性樹脂は、例えばエポキシ樹脂等であり、無機フィラーを添加する場合、例えばAl、SiO、MgO、BN、およびAlN等のフィラーを使用できる。無機フィラーの添加により、シート状基体10の種々の物性を制御することができるので、無機フィラーを含むコンポジット材料からシート状基体10を形成することが好適である。
U/L形側配線20は、例えば銅箔から形成され、その厚さは例えば3〜50μm程度である。U/L形側配線20の本数は、例えば8本以上である。図2に示した構成では、18本形成されている。図2および図3に示した構成において、図示したU/L形側配線20に加えて、端子20aおよび20bを1枚の銅箔から同時に形成することによってこれらを一体に形成できる。また、図示したモジュールにおいて、U/L形側配線に加えて、端子20aおよび20bに接続されていないU/L形側配線をダミー配線として形成してもよい。
ダミー配線には、配線密度を均一にする役割を付与することができる。また、ダミー配線を、検査用の配線として利用することも可能である。更に、ダミー配線によって、部品内蔵モジュール100が実装されるプリント基板とのマッチングを調べたり、あるいはダミー配線に検査用部品(または回路定数調整用部品)を載置して、部品内蔵モジュールおよび/または回路基板の常数(例えば、特性インピーダンス)を調整することもできる。検査用部品(または回路定数調整用部品)は、例えばチップ部品(チップインダクタ、チップ抵抗、およびチップコンデンサ等)であり、その部品は、最終製品段階で取り外してもよいし、あるいはそのまま載置しておいてもよい。
U/L形側配線20の最大本数は、半導体素子のような電子部品32の端子数および部品内蔵モジュール100の寸法などに依存する。さらに、U/L形側配線の最大本数は、U/L形側配線20のライン幅及びスペーシング(ライン−スペース;L/S)を考慮して決定される。例えば、汎用的な実装面積に対応した所定の寸法の部品内蔵モジュールにおいては、U/L形側配線20の最大本数は、例えば500本程度とし得る。当然のことながら、それ以上またはそれ以下のU/L形側配線20を形成することも可能である。
図2に示した構成においては、端子(ランド)20aは、U/L形側配線20が接続される電気要素であり、シート状基体10の上側表面10aにおける外縁領域に配列されている。即ち、この例では、シート状基体10の上側表面10aの直下に内蔵される電子部品(例えばベアチップ半導体素子)32の端子32aの配列に対応して、U/L形側配線20の一端が接続される端子(ランド)20aはペリフェラル型で配列されている。シート状基体10の下側表面10bにおけるU/L形側配線20の他方の端部が接続される端子(ランド)20bの配列は、チップ部品34の配置に対応させたり、部品内蔵モジュール100を実装するプリント基板(例えばマザーボード)の端子配列に対応させて決定すればよい。例えば、端子20bは、シート状基体10の下側表面10bにおいて格子状に配列することができる。具体的には、端子20bをランドとしてランド・グリッド・アレイ(LGA)状にしてもよいし、あるいは、半田ボールを載置してボール・グリッド・アレイ(BGA)状にしてもよい。
部品内蔵モジュール100の寸法は、部品内蔵モジュール100内に配置される電子部品30の寸法および個数、部品内蔵モジュール100を実装するプリント基板の大きさ、ならびに部品内蔵モジュール100の配線数と配線のライン−スペース(L/S)などを考慮して決定され、特に限定されるものではない。一例では、シート状基体10の上側表面の面積は、200mm以下である。
本実施形態の部品内蔵モジュール100におけるシート状基体10は、略六面体(通常、厚さのディメンションが他のディメンションに比べて相当小さい直方体)の形状を有しており、シート状基体10の上側表面10aおよび下側表面10bは、略矩形をしている。ここでいう、「略六面体および略矩形」には、幾何学的な意味での六面体および矩形(長方形)に加えて、角および辺に丸みを帯びているものも含まれ、また、面が完全に平面ではなく湾曲等があるものも含まれ得る。図2に示した構成においてシート状基体10の辺が位置する領域が角張っているのではなく、丸みを帯びている場合(即ち、面取りされた形状である場合)、U/L形側配線20の断線等を緩和する効果が得られる。
図2に示した例では、シート状基体10の上側表面10aは、長辺10Lと、短辺10Sとを有する略長方形の形状を有しており、長辺10Lの長さは、短辺10Sの長さの例えば3倍以下である。本実施形態の構成では、シート状基体10の側面10cに存在するU/L形側配線20の幅を0.25mm以下にしてよく、また、配線20間のスペースを0.3mm以下にしてよい。シート状基体10の厚さは、例えば0.1〜2mm程度である。
部品内蔵モジュールにビアを形成する場合、基体が正方形であると、最も効果的に多くビアを配列させることができる。言い換えると、基体が細長い長方形や長円形である場合には、正方形の場合と比較して、効果的に数多くのビアを設けることはできない。一方、本実施形態の部品内蔵モジュール100の場合、U/L形側配線20のライン−スペース(L/S)を規定することによって、U/L形側配線20を配列することができるので、正方形の基体のみならず、長方形(例えば長辺10Lが短辺10Sの1.4倍以上ある長方形)の基体にも効果的に数多くのU/L形側配線20を形成することができる。図2に示した形態では、略六面体のシート状基体10における2つの側面10cにU/L形側配線20を形成しているが、U/L形側配線が延在する面、位置および長さ等は、これに限定されない。例えば、U/L形側配線20をより多く形成する場合、全ての側面10cにU/L形側配線20を形成することも可能である。
次に、図4〜図6を参照しながら、図2および図3に示すような本実施形態に係る部品内蔵モジュール100の製造方法の1つの態様について説明する。図4〜図6は、図3と同様に模式的な断面図である。
図4(a)〜(d)および図5(a)〜(c)は、部品内蔵モジュール形成部材Aとしての半硬化状態の樹脂を含むシート15を形成する方法を説明するための工程を示す。上述のように、部品内蔵モジュール形成部材Aは、キャリヤシート、その上に配置された少なくとも1本の配線(U/L形側配線となるべき配線)を有して成る配線パターンおよび電子部品、これらの配線パターンおよび電子部品の上に配置された硬化性樹脂を含む絶縁層を有して成る。電子部品は、配線パターンの上に直接配置してもよく(図4(c)参照)、あるいは金属箔を除去して露出したキャリヤシート上に直接配置してもよい(図4(d)参照)。
部品内蔵モジュール形成部材Aは、
(1−a)キャリヤシート40およびその上に形成された金属層42を有して成る積層体41を準備する工程、
(1−b)金属層42を加工して、少なくとも1本の配線を有して成る配線パターン44を形成すると共に、必要に応じて、電子部品32を配置すべき箇所の下方に位置するキャリヤシートを露出させる工程、
(1−c)露出したキャリヤシートおよび/または配線パターン上に電子部品32を配置する工程、および
(1−d)配線パターン44および電子部品32の上に硬化性樹脂を含む絶縁層15を形成する工程
を含む方法によって準備できる。
図4(c)に示すように、電子部品32を配線パターン44の上にのみ所定のように配置する場合(即ち、電子部品をキャリヤシート上に直接接触して配置する必要がない場合)には、工程(1−b)において、電子部品32を配置すべき箇所の下方に位置するキャリヤシート40を露出させる必要はない。図4(d)に示すように、キャリヤシート40上に電子部品32を直接配置する場合には、配置する箇所に対応する部分にてキャリヤシート40を露出させる。当然のことではあるが、キャリヤシート40は、配線パターンの形成により、配線が位置しない部分において露出している。
また、必要に応じて、工程(1−c)の後、工程(1−d)の前に、図4(c)および(d)に示すように、電子部品32と配線パターン44とを所定のように電気的に接続してよく、例えば金属細線32bによって接続してよい。このような電気的な接続は、工程(1−c)において、電子部品を配置することによって、配線パターンと電子部品とが電気的に接続される場合、あるいは配線パターンと電子部品との接続が必要でない場合には、省略できる。
最初に、積層体を準備する工程(1−a)は、図4(a)に示すように、金属層42が一方の表面に形成されたキャリヤシート40を準備することによって実施する。金属層42は例えば銅箔からなり、キャリヤシート40は、例えば金属箔(銅箔もしくはアルミ箔)または樹脂シート等からなる。金属層42およびキャリヤシート40の厚さは、例えばそれぞれ3〜50μm程度および25〜200μm程度である。このような積層体として、回路基板を製造するために種々のものが知られている。
次に、上述の積層体の金属層42を加工する工程(1−b)は、いずれの適当な既知の方法で実施してもよい。図4(b)に示すように、所定の配線パターン44を形成すること、および電子部品32を配置すべき部分に対応する金属層部分を除去してキャリヤシートを露出させることは、パターニング工程として知られている。このような工程は、例えばマスクを用いるエッチング加工によって実施できる。
次に、工程(1−c)において電子部品を配置する。1つの態様では、図4(c)に示すように、配線パターン44上に電子部品32および34を配置する。別の態様では、図4(d)に示すように、露出したキャリヤシート40上に電子部品32および34を直接配置する。いずれの態様においても、必要に応じて、配線パターン44と電子部品32および34とを電気的に接続するように実装する。図示した態様では、部品内蔵モジュールにおいてU/L形側配線を構成することになる配線20の一端に形成されたランド20aと電子部品(例えば半導体素子(ベアチップ))32の端子(不図示)とをワイヤボンディングによって金属細線32bを用いて接続する。また、他の電子部品(例えばチップ部品)34は、部品内蔵モジュールにおいてU/L形側配線20を構成することになる配線20の他端に形成されたランド20bに接続し、それによって配線パターン44に電気的に接続する。ここでは、チップ部品34の実装は半田接合によって行うことができる。
次に、工程(1−d)において絶縁層を形成する。図5(a)および(b)に示すように、電子部品32および34ならびに配線パターン44を覆うように、キャリヤシート40上に樹脂を塗布して絶縁層15を形成する。用いる樹脂は、電気絶縁性の熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂である。特に好ましいのは、半硬化状態にある硬化性樹脂、特に熱硬化性樹脂である。樹脂は、上述のようにフィラーを含んでいてよい。絶縁層15の厚さは、例えば50〜100μm程度である。
例えば、B−ステージ状態にある熱硬化性樹脂と無機フィラーとを含むコンポジット材料を、キャリヤシート40上に塗布する。一例では、熱硬化性樹脂100重量部に対して、無機フィラーは100重量部以上(好ましくは、140〜180重量部)含まれている。B−ステージ状態とは硬化反応を中間段階でストップさせた状態を意味し、B−ステージ状態の樹脂を更に加熱すると一旦軟化(溶融)した後、完全硬化に至る。尚、完全に硬化した状態をC−ステージと呼ぶ。
無機フィラーとして、Al、BN、またはAlN等を添加した場合には、部品内蔵モジュールの熱伝導性を良好にすることができる。また、適切な無機フィラーを選択することによって、熱膨張係数を調整することが可能である。樹脂成分は、熱膨張係数が比較的大きいが、SiOまたはAlNなどの添加により、絶縁層(部品内蔵モジュールにおけるシート状基体)の熱膨張係数を小さくすることができる。また、場合によっては、MgOを添加することで、熱伝導度を良好にしつつ、熱膨張係数を大きくすることもできる。更に、SiO(特に、非晶質SiO)であれば、熱膨張係数を小さくすることができるともに、誘電率を低くすることができる。
上述のように絶縁層を形成すると、部品内蔵モジュール形成部材Aを得ることができる。工程(1−d)の後では、部品内蔵モジュール形成部材Aはキャリヤシートを有した状態であり、そのままの状態で、部品内蔵モジュールの第1の製造方法の工程(1−A)において使用できる
上述のようにして得られた部品内蔵モジュール形成部材Aを用いて、
(1−B)部品内蔵モジュール形成部材Aの絶縁層が接触状態で対向するように、部品内蔵モジュール形成部材Aを折り曲げて、配線パターンを構成する少なくとも1本の配線の一部が、接触状態で対向する絶縁層を介して対向する上側表面配線部と下側表面配線部となり、かつ該少なくとも1本の配線の他の部分が側面配線部となって、接触状態で対向する絶縁層の側面上で延在するようにする工程、および
(1−C)折り曲げた状態で部品内蔵モジュール形成部材Aの絶縁層の樹脂を硬化する工程
を含む第1部品内蔵モジュール製造方法によって部品内蔵モジュールを製造できる。
工程(1−B)を実施するに際して、部品内蔵モジュール形成部材Aを折り曲げる前に、図5(c)に示すように、キャリヤシート40を除去してよく、配線パターン44が表面に形成された絶縁層15をシート形態で得ることができる。このシート15では、配線パターン44がその表面で露出すると共に、電子部品32および34が内蔵されている。部品内蔵モジュール形成部材Aの製造に際して、図4(d)に示すように、電子部品を直接キャリヤシート上に配置する場合には、電子部品32の下側表面が露出した状態となる。
工程(1−B)において、例えば、シート15を折り畳んで、図6(a)に示すような構造にする(図示した態様では、シート15を丁度半分に折り畳んでいる)。即ち、絶縁層15が点線11で示す面で接触状態で対向するように折り曲げて、配線パターンを構成する少なくとも1本の配線20の一部(20−1および20−2)が絶縁層15を介して対向する上側表面配線部および下側表面配線部となり、かつ該少なくとも1本の配線の他の部分(20−3)が、折り曲げ後の絶縁層15の側面上で延在する側面配線部となるようにする。従って、上側表面配線部20−1、下側表面配線部20−2および側面配線部20−3から成る配線20は、絶縁層15の上側表面から側面を経由して下側表面に延在する少なくとも一本の配線、即ち、U/L形側配線を構成する。図6(a)に示す構造は、絶縁層15の図中左側の側面にU/L形側配線が存在していないこと、および絶縁層が重なっていることを除いて、図3に示す部品内蔵モジュール100の構造と実質的に同様である。図3に示す構造のものを得るためには、例えば、部品内蔵モジュール形成部材Aを2箇所にU/L形側配線を形成する配線を位置させ、当該箇所にて部材を折り畳む必要がある(図8参照)。あるいは、図6(a)は、図2に示す部品内蔵モジュールにおいて、一方の側面にU/L形側配線が位置しない箇所にて切断した断面を示しているともいえる。
次いで、工程(1−C)において、図6(a)に示した構造体を、加熱および加圧して完全硬化させると、図6(b)に示すように、重ねた絶縁層が1つのシート状基体10となり、このシート状基体が本発明の部品内蔵モジュール100となる。図6(b)に示した状態では、シート状基体10は完全硬化しているので、Cステージとなっている。樹脂が、熱可塑性である場合には、加熱および加圧の後、単に冷却すれば硬化状態となる。尚、図6(b)では絶縁層の接触面11を示しているが、硬化後には明確に存在しなくてもよい。
上述のように部品内蔵モジュール形成部材を折り畳む前に図5(c)のようにキャリヤシート40を取り除くのではなく、部品内蔵モジュール形成部材を折り畳んだ後、硬化する前に、キャリヤシート40を取り除いてもよい。また、キャリヤシート40の除去は、部品内蔵モジュールが完成した後、例えば、硬化させた後に、あるいは部品内蔵モジュールを実装する前に、実施してもよい。
図6(a)では、理解しやすいように、シート15を折り畳んだ際に現れる合わせ面を点線11で示している。加熱および加圧後は、シート15は一体化してシート状基体10となるため、合わせ面11は存在しないことが多いが、残っていてもよい。
次に、第2部品内蔵モジュール製造方法を説明する。第2部品内蔵モジュール製造方法は、上述の工程(2−A)において使用する部品内蔵モジュール形成部材が部品内蔵基盤形成部材Bである点で、第1部品内蔵モジュール製造方法と異なる。その他の点においては、第1部品内蔵モジュール製造方法と同じであってよい。
部品内蔵モジュール形成部材Bの製造方法を図56および図57を参照して説明する。この製造方法では、先の部品内蔵モジュール形成部材Aの製造方法と同様に、
(2−a)キャリヤシート40およびその上に形成された金属層を有して成る積層体を準備する工程、および
(2−b)金属層を加工して少なくとも1本の配線を有して成る配線パターン44を形成する工程
を実施する。
その後、
(2−c)配線パターン44上に樹脂を含んで成る絶縁層15、好ましくは硬化性樹脂(特に熱硬化性樹脂)を含んで成る絶縁層15を形成する工程、および
(2−d)絶縁層15上に電子部品32を配置する工程
を実施する。
この方法では、部品内蔵モジュール形成部材Aの製造方法とは異なり、先に絶縁層15を形成し、形成した絶縁層の上に電子部品32を配置する。絶縁層は、形成した配線パターン44の全体を覆うように形成してもよく(図56(a)参照)、あるいは、配線パターンの一部分が露出して残りの部分が覆われるように形成してもよい(図57(a)参照)。配線パターンの一部分を露出させる場合、必要に応じて、配線パターンの露出部分と配置した電子部品32を所定のように、例えば金属細線32bによって、電気的に接続することができる。このようにして得られた部品内蔵モジュール形成部材Bを、第1部品内蔵モジュール製造方法の工程(1−B)および(1−C)と同様にして、上述の工程(2−B)および工程(2−C)を経て、部品内蔵モジュール形成部材Bを折り畳んで絶縁層を硬化させることによって本発明の部品内蔵モジュール500を得ることができる。
図56(a)は、部品内蔵モジュール形成部材Bの模式的断面図を示し、キャリヤシート40上に形成した配線パターン44の全体を覆うように絶縁層15が形成され、絶縁層の上に端子33を有する電子部品32が配置されている。このような部品内蔵モジュール形成部材を、図56(b)に示すように、工程(2−A)にて配線パターン44を構成する少なくとも1本の配線がU/L形側配線20を形成するように折り畳み、その後、工程(2−B)にて加熱および加圧することによって部品内蔵モジュールを得る。尚、部品内蔵モジュールは、図56(a)に示す部品内蔵モジュール形成部材Bの状態からキャリヤシート40を除去した後に、図56(c)に示すように折り畳んで、その後、硬化させる方法で製造してよい。別の形態では、図56(a)に示すようなキャリヤシート40を有する状態で折り畳んで図56(b)の状態として硬化させた後、キャリヤシート40を除去して部品内蔵モジュールを得てもよく、あるいは部品内蔵モジュールとして使用するまで、キャリヤシートを有する状態のままとしておいてもよい。
容易に理解できるように、工程(2−A)において、部品内蔵モジュール形成部材Bを折り畳んで、絶縁層を接触状態で相互に対向させるときに、対向する絶縁層の重なりの程度を変えることによって、部品内蔵モジュール形成部材Bにおいて露出している電子部品の表面(図56または図57では上側表面)を、部品内蔵モジュールの上側表面および下側表面のいずれか一方(図56では上側表面)にて露出させる(例えば、図56に示すように部品内蔵モジュールの上側にて露出状態にする)、あるいは図57に示すように部品内蔵モジュールの内部に完全に埋設することができる。さらに、必要に応じて、絶縁層の重なりの程度および/または加熱加圧条件を調整して、絶縁層を構成する材料が端子33の間の領域を埋めるようにしてよい(図56(a)参照)。
さらに、図58を参照して、第3部品内蔵モジュール製造方法を説明する。第3部品内蔵モジュール製造方法においては、上述の部品内蔵モジュール部材Aの製造工程(1−a)から(1−c)を実施して、図58(a)に示すような、部品内蔵モジュール形成部材Cを得る(工程(3−A))。次に、図58(b)に示すように、この部品内蔵モジュール形成部材Cを、配線層44を内側にして、U/L形側配線20となるべき部分が略U字形となるように折り曲げる(工程(3−B)。次に、図58(c)に示すように、硬化性樹脂を含む材料15aを折り曲げにより形成された凹部に注入し(工程3−C)する。注入する材料は、絶縁性のシート状基体を構成する材料として先に例示した材料から選択され、好ましくは、熱硬化性樹脂および無機フィラーを含むコンポジット材料である。注入した材料に含まれる硬化性樹脂を加熱および加圧により硬化させた後(工程3−D)、キャリヤシート40を除去して配線層を露出させると(工程3−E)、図58(d)に示す本発明の部品内蔵モジュール100が得られる。
以上のようにして部品内蔵モジュールを製造すれば、U/L形側配線20を有し、電子部品32、34が内蔵されたシート状基体10を得ることができる。シート状基体10の上側表面10aと下側表面10bとの間の電気的導通はU/L形側配線20によって確保されるので、シート状基体10に、ビアを形成する必要がなく、従って、ビアを形成する工程を省略することができる。
このように、本発明の部品内蔵モジュールにおいては、ビアを形成する必要がないので、パンチまたはレーザー等を用いるビアの加工に伴う、基体シートを構成する材料の制限は無くなる。したがって、例えば、基体シートを構成する材料(即ち、絶縁層を形成する材料)に、レーザー光を吸収し難い材料(ガラス、シリカ等)のフィラーを混入させることが可能となる。その結果、そのようなフィラーを用いて基体材料の物性(熱伝導率、熱膨張率)を調整することができるようになる。また、導電性ペーストを用いるビア接続には、絶縁層を構成する材料の粘度を最適化してビア形状を安定化することが一般的に必要であるため、電子部品の内蔵に伴ってボイドが生じやすい。これに対し、本発明の部品内蔵モジュールにおいては、電子部品の内蔵に適した柔らかい樹脂を用いることができるので、そのようなボイドの生成を抑制することができる。加えて、材料の制限を受けないことにより、ワイヤーボンディング等の実装方法も比較的自由に採用することができる。
さらに、本発明の部品内蔵モジュールの製造方法は、高精度が要求されるビア形成工程自体を省略し得ることによって、モジュールの製造方法の簡略化および低コスト化が可能となる。加えて、パンチャーおよびレーザー装置等の設備も不要となるので、その点でも部品内蔵モジュールの製造コストを低下させることができる。また、配線パターンおよびその上に形成されたシート状絶縁層を有する部品内蔵モジュール形成部材を折り畳むことによって部品内蔵モジュールを形成するので、ビア接続において必要である、部品内蔵モジュールの上下面でランドを位置合わせして形成することが不要となり、また、ビア含有部品内蔵モジュールを作製する場合における、ビアとランドとの位置合わせ工程を実行する必要もない。
更に、U/L形側配線20は、部品内蔵モジュール形成部材を折り畳むことにより比較的容易に形成でき、また、ビア接続と比較して狭ピッチに容易に対応できる。更に、ビアではなく、U/L形側配線20によって上側表面と下側表面とを繋ぐことで部品内蔵モジュールの信頼性を向上させることもできる。つまり、ビア接続の場合、ビア部(導電性ペーストやメッキ)とランド部との接触によって電気的に結合しているため、基体が厚さ方向に熱膨張すると、接触部が離間することがあり、その結果、モジュールの信頼性が低下してしまうことがある。他方、本発明の場合、金属層(例えば銅箔)から加工したU/L形側配線20(即ち、U/L形側配線は一体である)によって上側表面と下側表面とを接続できるので、ビア接続と比較して、信頼性を向上させることができる。U/L形側配線20は、電解銅箔(ED箔)を有する積層体から形成することが好適である。電解銅箔からU/L形側配線20を形成すると、銅箔厚みが均一であるので、インピーダンス制御および/または配線パターン形成を有利にできる。
また、本発明の部品内蔵モジュールの製造方法では、製造の途中の段階において検査を行うことができる利点もある。例えば、図4(c)に示した部品内蔵モジュール形成部材の製造の途中の段階において、電子部品と配線パターンとの電気的な接続を完了させることが可能であるから、この段階で電気的な検査を行うことができる。検査は、所定箇所の電気抵抗値を調べ、例えばスキャナ及びマルチメータを用いて自動的にテストすることによって実行することができる。更に、電気抵抗値の確認だけでなく、実動作の確認もできる。これらの検査を実施して、部品内蔵モジュール形成部材の段階で、接続不良と判断された場合には、電子部品のリペア(取り替え)を容易に行うことができる。その結果、部品内蔵モジュールの製造における歩留まりを向上させることができる。また、試作タイプの部品内蔵モジュールを作製する場合でも、リペアを行うことができるのは非常に都合が良い。これに対して、図1に示した従来の部品内蔵モジュール400では、製造途中の段階において電子部品と配線との間の電気的接続の検査を行うのは困難である。
本発明の部品内蔵モジュールの製造方法によれば、従来必須であったビア形成工程を必要とすることなく部品内蔵モジュールを提供できるので、部品内蔵モジュールの製造効率を向上させることができる。また、本発明の部品内蔵モジュールは、実装面積が小さいものでも、ビアを形成する必要がないので、より多くの端子を形成することができる。その結果、小型化、多ピン化および狭ピッチ化のトレンドに対応できる。加えて、本発明の部品内蔵モジュールにおいては、電子部品間の接続距離を短くでき、モジュールの雑音を低減することができる。
(実施形態2)
次に、図7(a)および(b)を参照しながら、本発明の実施形態2に係る部品内蔵モジュールについて説明する。図7(a)は、本実施形態の部品内蔵モジュール200の構成を模式的に示す底面図であり、図7(b)は、図7(a)に示した部品内蔵モジュール200の模式的断面図である。但し、図7(b)に図示した端子33の位置は、図7(a)に示す端子の位置と正確に対応していない。電子部品に応じて、1つの形態では図7(a)に示す配列であり、別の形態では図7(b)に示す配列であってよい。後述するいずれの実施形態においても、説明の簡略化のため、実施形態1に関連して説明した部品、要素、および製造方法は、その説明を省略または簡略化する。
図7(a)および(b)に示した部品内蔵モジュール200は、電子部品としての半導体素子32と、半導体素子32を内蔵するシート状基体10と、シート状基体10の上側表面10a、下側表面10bおよび側面10cにわたって延びるU/L形側配線20とを有している。図2に示した部品内蔵モジュール100における半導体素子32はU/L形側配線20と電気的に接続されているが、本実施形態の部品内蔵モジュール200では、半導体素子32はシート状基体10に内蔵されているものの、半導体素子32はU/L形側配線20と電気的に接続されていない。
本実施形態の部品内蔵モジュール200では、半導体素子32の底面がシート状基体10の底面(下側表面)10bにて露出しており、そして、半導体素子32の底面には複数の端子33が二次元的に配列されている。シート状基体10の底面10bには、U/L形側配線20と接続されるランド20bが複数配置されている。本実施形態の部品内蔵モジュール200では、半導体素子32とU/L形側配線20とが直接電気的に接続されていないので、両者を電気的に接続したい場合には、部品内蔵モジュール200を例えば配線基板(マザーボード)に実装して、その配線基板を介して両者を電気的に接続できる。本実施形態の部品内蔵モジュールは、内蔵する半導体素子32を他の配線等と接続する必要がないという利点を有する。半導体素子32に加えて、シート状基体10内に受動部品(例えば図3のチップ部品34)を内蔵させることも可能である。
本実施形態における半導体素子32は、例えば端子33がエリアアレイ状に配列されたエリアレイ型半導体パッケージである。図7に示した例では、半導体素子32として、エリアアレイCSP(エリアアレイ・チップサイズパッケージ)を用いている。エリアアレイCSPとしては、例えばLGA(ランド・グリッド・アレイ)タイプのCSP、またはBGA(ボール・グリッド・アレイ)タイプのCSPを使用することができる。図7に示した半導体素子(エリアアレイCSP)32は、LGAタイプのCSPである。エリアアレイCSPとしては、ベアチップをインタポーザ(中間基板)に実装し、そのインタポーザによって、ベアチップのペリフェラル端子配列をエリアアレイ端子配列に変換した構成のもの(例えばFBGA、FLGA等)、あるいはインタポーザを用いずに、ベアチップ上に絶縁層を形成し、その絶縁層上で再配線(配線の引き回し)を行うことによって、ベアチップのペリフェラル端子配列をエリアアレイ端子配列に変換した構成のもの(例えばRCSP、リアルサイズCSP等)を用いることができる。
次に、図8(a)〜(c)を参照しながら、本実施形態の部品内蔵モジュール200の製造方法の一例を説明する。
まず、部品内蔵モジュール形成部材Bを準備する。部品内蔵モジュール形成部材Bは、図8(a)に示すように、キャリヤシート40上に配線パターン44が形成され、その上に絶縁層15が形成され、その上に電子部品としての半導体素子(エリアアレイCSP)32が配置された構成を有する。絶縁層15は、U/L形側配線20となる配線を含む配線パターン44を有するキャリヤシート40上に形成された、例えば半硬化状態(Bステージ)の樹脂層である。このような部品内蔵モジュール形成部材Bは、図4(a)〜図4(b)に示すように配線パターン44を形成した後、図56(a)に示すように、配線パターン44を覆うようにキャリヤシート40上に絶縁層15を形成し、その後、電子部品32を配置することにより得られる。
次に、図8(b)に示すように、部品内蔵モジュール形成部材Bの右側の絶縁層15を、キャリヤシート40と共に折り曲げる。次いで、図8(c)に示すように、絶縁層15を折り畳んで絶縁層(15−1および15−2)を相互に対向させ、シート状基体10の一部の形状を形作る。これらの絶縁層は、図示するように接触していても(接触面を点線で図示している)、あるいは対向する絶縁層の間に空隙部が存在してもよい。この折り畳みによって、U/L形側配線20の側面配線部が、絶縁層15の折り曲げ部で延在する。この折り曲げ部は、シート状基体10の側面となる。部品内蔵モジュール形成部材Bの左側の絶縁層15も同様に折り畳み、シート状基体10の全体の形状を完成させた後、その折り畳み体を加熱および加圧すれば、樹脂が完全硬化して、シート状基体10を含む、本発明の部品内蔵モジュール200が得られる。
次に、部品内蔵モジュール200の変形例について説明する。1つの変形例では、本発明の部品内蔵モジュール200に、追加の電子部品を更に実装することができる。図9に示す部品内蔵モジュール210では、図7に示した部品内蔵モジュール200の上面に、追加の電子部品62として半導体パッケージが実装されている。図9に示した部品内蔵モジュール210においては、シート状基体10の上面に位置し、U/L形側配線20と接続されている端子(ランド)20aと、半導体パッケージ62の端子(リード)63とが接続されている。図9に示した態様では、電子部品32および62が三次元方向に並んで(即ち、シート状基体の厚さ方向に重ねて)配置されており、実質的に利用可能な実装面積が拡大されている。
尚、図9に示した構成において、符号20a’は、ランド20aから延びた配線パターンの配線部分を表しており、これを含めて回路が形成されている。また、半導体パッケージ62とシート状基体10の上側表面との間には、隙間が形成されていてもよく、シート状基体10の上側表面上にハンダレジストが形成されていてもよい。また、半導体パッケージ62のリード63にある程度のリード高さ(または長さ)があれば、半導体パッケージ62とシート状基体10の上面との間に別の電子部品を配置することも可能である。
図10に示した部品内蔵モジュール220は、図9に示した部品内蔵モジュール210と比べて、半導体素子32の構成が相違する。図10に示した部品内蔵モジュール220は、半導体素子32が例えばベアチップであり、そのベアチップ32をフリップチップ実装した構成を有している。ベアチップ32の素子端子32aは、接続部材(例えば、バンプ)32cを介して配線20b’に接続されている。配線20b’は、他の配線と相互に接続されていてよく、あるいは独立したランドであってよい。配線20b’は、部品内蔵モジュールを別の回路基板に接続するための端子として作用し得ることがあり、その意味で「端子」と呼ぶことがある。半導体素子32と接続される配線20b’が端子として機能する場合、その配列は、一次元的配列(周辺端子配列)であってもよいし、二次元的配列(エリアアレイ端子配列)であってもよい。また、配線20b’は、U/L形側配線20が接続される端子(20b)として構成することも可能であるし、配線20b’とU/L形側配線20とを電気的に接続しないようにすることも可能である。この部品内蔵モジュール220は、第1部品内蔵モジュール製造方法により製造できる。
図9および図10に示した態様において、半導体素子32の他に、他の電子部品(例えばチップ部品)を内蔵することも可能である。また、実施形態1および2では、半導体素子32を内蔵した構成について説明したが、本発明の部品内蔵モジュールは、図11に示すように受動部品(図示するようなチップ部品等)34だけを内蔵した構成、またはこれらを追加的に内蔵した構成にすることも可能である。図11に示した受動部品34は、半田70によって、配線20b’の一部に電気的に接続されている。配線20b’は、U/L形側配線20の端部が電気的に接続されている電気要素(例えば、ランド)であってもよい。
図4(a)〜図5(c)の状態を経て、U/L形側配線となる配線20を含む配線パターン44を形成すると、シート状基体10の表面上に位置するU/L形側配線20は、その全体がシート状基体10の表面内に埋め込まれる。そのことを、シート状基体の一部を拡大して斜視図にて模式的に図13に示す。即ち、図示するように、配線20の頂面(露出面)20fと、シート状基体10の表面(例えば、側面10c)とが面一(実質的に同一面)となっている。このようにU/L形側配線20を配置すると、配線20(特に、コーナー部20c)をシート状基体の表面から突出させる場合と比較して、配線20が切断および破損することを抑制することができ、配線20の接続信頼度が向上する。
更に、図12に示すように、U/L形側配線20の露出面20fが、シート状基体10の側面10cから窪んでシート状基体10の内部側に位置している場合には、露出面20fが外部のものと接触する確率が大幅に低減するので、U/L形側配線20の切断および破損等を有効に防止することができる。とりわけ、U/L形側配線20のコーナー部20cは、外部のものとの接触が生じやすい部分であるので、図12に示すように、このコーナー部20cはシート状基体の表面(またはエッジ)から窪んで形成されているのが配線保護の点からは特に好ましい。したがって、U/L形側配線20の上側表面配線部および/または下側表面配線部の露出面も、図示するように、それぞれの表面から窪んで位置するのが好ましい。
図12に示すように、シート状基体10の側面10cよりも、配線20の頂面(または露出面)20fが窪んで、段差10dが形成されるようにすることは、以下に示す方法により実施される。まず、図4(b)に示した配線パターン44の形成工程において、金属層42の不要部分(即ち、配線パターンを形成しない金属層の部分)を除去する時、そのような金属層の不要部分に加えて、その下方に位置するキャリヤシート40の一部分をもエッチングして除去して、キャリヤシートに凹部を形成する。その後、図5(a)に示した、絶縁層を形成するための樹脂塗布工程(例えばコンポジット材料を塗布する工程)を実施すると、樹脂が配線パターン44の表面(金属層とキャリヤシートとの接触面)のレベルを越えて、キャリヤシート40に形成された凹部に入り込んだ部品内蔵モジュール形成部材が得られる。これを折り畳んで加圧および加熱して一体にして、その後、キャリヤシートを除去すると、シート状基体10の表面とU/L形側配線20の露出面との間に段差10dが形成されることになる。この方法によれば、キャリヤシートに形成した凹部の深さに対応する段差10dが形成される。
別法として、U/L形側配線20を保護するための樹脂またはフィルムを、シート状基体の配線を除く部分に付与することによって、U/L形側配線20の頂面20fとシート状基体10の表面との間で段差を設ける、あるいは頂面20fとシート状基体10の表面とを面一にすることも可能である。
また、本発明の部品内蔵モジュール100において、U/L形側配線20をコプレーナ線路にすることも可能である。これにより、高速信号用配線に適した部品内蔵モジュールを構成することができる。より詳細に説明すると、図14に示すように、信号配線としてのU/L形側配線20sおよびグランド配線としてその両隣に位置するU/L形側配線20gを形成すれば、これらのU/L形側配線20sおよび20gはコプレーナ構造となる。これにより、特性インピーダンスの制御をすることができ、また、ビアを有する部品内蔵モジュールにおいて生じていた、ビアと配線とのインピーダンス不整合部の問題を回避することができる。
(実施形態3)
本発明の部品内蔵モジュールの製造方法では、半硬化状態の樹脂を含むシート15を有する部品内蔵モジュール形成部材を折りたたみ、その後、当該シート15を完全硬化状態にすることによって、シート状基体10を形成する。この方法によれば、折り畳み方に応じて三次元的な立体構造(即ち、シートの厚さ方向にもある程度のディメンションを有する構造)を持った部品内蔵モジュールを簡便に製造することができる。例えば、凸部および凹部の少なくとも一方を備えた形状を有する部品内蔵モジュールを形成することもできる。そのようなモジュールは、凸部および凹部の少なくとも一方を備えた形状となるように、シート15を折り畳み、その後、完全硬化させることにより形成できる。ここでは、そのような部品内蔵モジュールを製造する方法を実施形態3として説明する。
そのような部品内蔵モジュールは、具体的には、例えば図15(a)〜(e)に示す工程を含む方法により製造される。まず、図15(a)に示すように、配線パターン44が形成され、電子部品32が内蔵されたシート(半硬化状態の樹脂を含むシート)15を部品内蔵モジュール形成部材Aとして用意する。次いで、図15(b)および(c)に示すように、凸部55および凹部56を有する形状となるように折り曲げる。その後、加熱加圧して、図15(d)に示すように、3次元的形状(ここでは、Uの字型)の部品内蔵モジュール100を得る。
図15(d)に示した部品内蔵モジュール100は、図15(e)に示すように、3次元方向に実装可能な部品内蔵モジュールとなり得る。より詳細に説明すると、部品内蔵モジュール100の凸部55の下面(図15(d)において最も下の面)を、プリント基板60に実装し、部品内蔵モジュール100とプリント基板60との間には、プリント基板60に実装された別の電子部品(例えばチップ部品)64を配置し得る。部品内蔵モジュール100の頂面(図15(d)において最も上の面)には、更に別の電子部品(例えば半導体チップ)62が実装されている。つまり、図15(d)に示した部品内蔵モジュール100を用いれば、それを上方から見たときに、同一領域に、内蔵された電子部品32に加えて、別の電子部品62および64を立体的に実装することができる。その結果、実装面積が少ない場合であっても、より多くの電子部品を実装することが可能となる。
部品内蔵モジュール100内に内蔵する電子部品(図15(e)中では例えば半導体チップ32)および/または部品内蔵モジュール100上に載置する電子部品(図15(e)中では例えば半導体チップ62)として狭ピッチや多ピンの半導体チップを用いる場合、高密度実装の観点から、例えば端子のピッチ間隔が150μm以下の半導体チップ、および16個以上の端子を有する半導体チップ等を好適に用いることができる。部品内蔵モジュール100上には、半導体チップのような電子部品だけでなく、表面実装素子(チップ素子、例えばチップインダクタ、チップ抵抗、およびチップコンデンサ等)のような電子部品を載置することもでき、あるいは半導体チップおよび表面実装素子の両方を載置してもよい。
本実施形態の部品内蔵モジュール100は、図15(d)に示した形状だけでなく、折り畳み方によって種々の凹凸を有する形状にすることが比較的容易である。これに対して、ビアによって上下面の導通を確保する部品内蔵モジュールの場合には、意図するモジュールの形状によってはビアの形状が変化したり、あるいは位置合わせが困難になる可能性があり、その結果、接続信頼性の低下を招くことがある。また、本実施形態の部品内蔵モジュールは、半硬化状態の樹脂シートを折りたたみ、その後、当該折りたたまれた半硬化状態の樹脂シートを完全硬化状態にすることによって製造できるので、自由な形状にするのが比較的容易であり、従って、形状の自在性の観点からも有利である。
さらに、ビアを有する部品内蔵モジュールの場合、部品内蔵モジュールの厚さを自由に変更する(特に、厚くする)ことが難しい。即ち、ビアを有する部品内蔵モジュールにおいて、その厚さを厚くし過ぎると、高アスペクト比のビア(スルーホール)を形成することになるため、適切にビアを形成することが困難となる。例えば、レーザ等での穴開けを実施する場合においてはテーパー状のビアが形成されやすくなったり、他方、ドリル等で穴開けを実施する場合、ビアが曲がって形成されたり、あるいはドリルが曲がったり、折れたりすることがある。本実施形態の部品内蔵モジュール100の場合、U/L形側配線20によって上下面の電気要素の導通を確保するので、高アスペクト比のビアにおいて発生する問題を回避することができる。
(実施形態4)
本発明の部品内蔵モジュールの別の形態では、図16(a)および(b)に示すように、シート15の折り畳み方によっては、部品内蔵モジュール100の内部にシールド部材(シールド層)35を設けることもできる。図示するように、シート15を折り畳むだけで、部品内蔵モジュールの内部にシールド部材35を形成することができる。即ち、簡便にシールド部材を追加することができる。この場合、シールド部材35は、基本的に、U/L形側配線20と同じ材料から構成される。この手法によれば、簡便に、部品内蔵モジュールの内部にシールド部材を導入することができ、容易にノイズ対策を講じることができる。
シールド部材を有する部品内蔵モジュールは、第1および第2の製造方法のいずれにおいても、折り畳み工程(B)を以下のように実施することによって製造できる。まず、図5と同様の部品内蔵モジュール形成部材39の左側部分の絶縁層15−1を、その下方に位置する配線と一緒に折り曲げて、図16(a)に示すように絶縁層15−1および15−2を相互に対向させると共に、折り曲げた配線44の一部44−1および44−2を対向する絶縁層15−1および15−2を介して対向させ、かつ、配線44の残りの部分44−3を対向する絶縁層15−1および15−2の側面上で延在させる。
その後、図16(b)に示すように、右側部分の絶縁層15−3をその下方に位置する配線と一緒に折り曲げて、配線部分44−1の上に絶縁層15−3を位置させ、これらの絶縁層15−1〜3を相互に対向させてU/L形側配線20を形成すると共に、先に折り曲げた配線部分44−1を絶縁層の間に位置させることによって、先に折り曲げた配線部分44−1をシールド部材35とすることができる。
部品内蔵モジュール100の内部(すなわち、シート状基体10の内部)にシールド部材35が形成されていると、部品内蔵モジュール100を回路基板(例えばマザーボード)に実装したときに、当該基板からの電磁波を遮断して電子部品32を保護することができる。また、図16(b)に示すように、部品内蔵モジュール100のシート状基体の上面側と下面側との両方に電子部品(32,34)が配置されているときには、電子部品32と電子部品34との間にシールド部材35が位置することにより、部品内蔵モジュール100内で近接して配置された電子部品32と電子部品34との間の電磁波の干渉を効果的に抑制することができる。
本実施形態の部品内蔵モジュール100は、複数個積層して、多段化してよい。例えば、第1の部品内蔵モジュール100の上に、さらに、第2の部品内蔵モジュール100を載置してもよい。この場合、これらのモジュールを所定のように電気的に接続する。更に、多段化(3段以上)にすることも可能である。同一種類の部品内蔵モジュール100を積層してもよいし、異なる種類のものを積層してもよい。例えば、第1の部品内蔵モジュール100として半導体メモリを内蔵したものを使用し、第2の部品内蔵モジュール100としてLSI(例えば、ロジックLSI)を内蔵したものを使用して、多段化したモジュールを得てよい。多段化したモジュールは、後述するように、シールド部材を有しない他の形態の部品内蔵モジュールを用いて組み立ててよい。
(実施形態5)
上記の実施形態において、U/L形側配線はシート状基体の側面に加えて、上側表面および下側表面上で延在している、U形側配線である。別の好ましい形態において、U/L形側配線は、上側表面および下側表面のいずれか一方の表面上では延在しない。即ち、U/L形側配線は、基体シートの側面上および基体シートの上または下側表面上で延在するL形側配線であってよい。L形配線もまた、配線の露出面が基体シートの側面または上側表面もしくは下側表面と実質的に面一状態であっても、あるいは側面から突出していてもよい。あるいは、L形配線は、シート状基体の側面および上側(または下側)表面から窪んだ状態であってもよく、そのような態様を図17に示す。
図17に示す部品内蔵モジュール100’において、U/L形側配線20の一方の端部20bは、シート状基体10の側面の下縁(即ち、側面10cと下側表面10bとの境界部(またはコーナー部))に位置する。U/L形側配線20は下側表面10b上では延在していない。
図17に示した構成は、図12に示した構成と類似しており、側面10c上に位置するU/L形側配線20の露出面20fは、側面10cよりも、シート状基体10の内部側に位置している。また、シート状基体10の上側のコーナー部に位置するU/L形側配線20の露出面20cも、当該コーナー部の表面よりも、シート状基体10の内部側に位置している。
図18は、図17に示した部品内蔵モジュール100’をプリント基板60に実装した形態を模式的に示す。U/L形側配線20の端部20b(図17参照)上に半田接続部70が形成されて、それによって、部品内蔵モジュール100’とプリント基板60の配線パターン61とが電気的に接続されている。図17に示した部品内蔵モジュール100’ではU/L形側配線がシート状基体の側面から段差10d分だけ窪んで位置する結果、側面10cの一部に溝部分が形成される。この溝は、半田接続部を形成する際に、半田を溜めるダムとして機能すると共にガイドとして機能するので好都合である。また、図18に示すような実装方法(半田付け)においては、プリント基板60の上方(例えば法線方向)から見て、半田70の付き具合を簡単に確認することができる。即ち、U/L形側配線20が側面で終端する部品内蔵モジュール100’を用いると、半田付け後に行う半田接合部の検査が容易になる。
図19は、シート状基体10の側面10cとU/L形側配線20の頂面である露出面20fとが実質的に同一面を構成している部品内蔵モジュール100”を示す。図17に示すように段差10dがない場合でも(あるいは、U/L形側配線20の頂面20fが側面10cから突出している場合でも)、ハンダ接続部70をU/L形側配線20の端部に設けて、部品内蔵モジュール100”とプリント基板60の配線パターン61とを半田接合することは可能である。この場合にも、同様に、半田接合部の検査が容易になる。
半田付けの観点からみれば、図17〜図19に示す部品内蔵モジュール100’および100”において、U/L形側配線20の端部20bは、シート状基体10の側面10cに一定間隔で離間して位置していることが好ましい。この場合、端部だけではなく、U/L形側配線の側面配線部がシート状基体の側面上で一定間隔で離間して配列されていてもよい。
上記において説明した部品内蔵モジュールはいずれも、シート状基体10の側面10c上でU/L形側配線20が延在するように形成されているので、図20に示すように実装することも可能である。即ち、例えば図2に示すような部品内蔵モジュール100と、それに実装された電子部品(例えば、チップ部品または半導体チップ)66とからなるモジュールを、プリント基板(マザー基板)60上に配置されたコネクタ(メカニカルコネクタ)80に嵌合させることができる。この場合、部品内蔵モジュール100におけるU/L形側配線20の側面配線部とコネクタ80とが電気的および物理的に接続されるので、コネクタ80を介してモジュールとプリント基板60とが電気的に接続されることとなる。コネクタ80は、部品内蔵モジュール100の側面10cを嵌合できるように構成されており、このコネクタによって、電子部品66の垂直実装が可能となり、実装面積が小さい電子機器において、数多くの部品を実装させることができる。図20では、図2に示す部品内蔵モジュールを示しているが、垂直実装は、上記および下記に説明するいずれの部品内蔵モジュールについても適用できる。
実装面積が小さい電子機器としては、携帯電話、およびPDA等の携帯用電子機器が挙げられる。即ち、電子部品66と、部品内蔵モジュール100と、コネクタ80と、プリント基板60とを備えたアセンブリを用いれば、電子部品の垂直実装を比較的容易に行うことができる。部品内蔵モジュール100の配線パターンに応じて、部品内蔵モジュール100のシート状基体10の下側表面10bに電子部品66を実装することもできる。
(実施形態6)
図21を参照しながら、本発明の部品内蔵モジュールを連続的に製造する方法について説明する。図21は、本発明の部品内蔵モジュールの製造方法における工程を示す模式図である。本発明の部品内蔵モジュールは、例えば図21に示すように、ロールを用いる工程を含む製造方法によって連続的に製造できる。
図21に示すように、金属層を加工して形成した所定の配線パターンを有するキャリヤシート40が第1のロール71から供給され、半硬化状態の樹脂からなるシート15が第2のロール72から供給される。その後、矢印81の箇所でキャリヤシート40および/または配線パターン上に、電子部品30が載置される。次いで、矢印82の箇所にて、ロール73の間でキャリヤシート40とシート15とは積層され、それによって、シート15内に電子部品30が埋め込まれる。
その後、矢印83の箇所で、電子部品30を内蔵したシート15とキャリヤシートとの積層体を折り曲げて所定の形状とした後、矢印84の箇所で切断し、その後、加熱および加圧すると、本発明の部品内蔵モジュールが得られる。電子部品を配線パターン上に配置しても電子部品が配線パターンと所望のように電気的に接続されない場合、あるいは電子部品をキャリヤシート上に配置する場合には、必要に応じて、電子部品30を配置した後、電子部品30を配線パターンに適宜電気的に接続してよい(図示せず)。
また、別の態様では、電子部品を載置することをロール73の手前で実施するのではなく、所定の配線パターンを有するキャリヤシート40とシート15とをロール73によって一体に積層した後に、電子部品30をシート15上に配置してもよい。この場合、図56(c)に示すような部品内蔵モジュールを製造できる。
図21に示すような製造方法は、ロールを用いて部品内蔵モジュールを連続的に製造することを可能にし、必要とされる搬送手段が簡便であるという点において有利である。また、連続的に部品内蔵モジュールを作製することは、バッチ処理と比較して、装置の待機時間の短縮化および人員の削減等の効果をもたらす。
(実施形態7)
図22〜図55を参照しながら、本発明の部品内蔵モジュールの種々の態様を実施形態7として説明する。図22〜図38及び図43〜図55は、本発明の部品内蔵モジュール300の構造を模式的に示す断面図であり、図39〜図42は、本発明の部品内蔵モジュール300を下側(または上側)から見た様子を模式的に示す底面図(または上面図)である。尚、上述の実施形態において説明した事項と実質的に相違しない事項については、省略または簡略化する。また、これらの図に示す部品内蔵モジュールは、上述した実施形態のいずれかの変形例として把握してよい場合があることに留意されたい。
図22に示した部品内蔵モジュール300は、シート状基体10の底面に形成された配線20b’に、電子部品として内蔵されたベアチップの半導体素子32が半田ボール32dを介して接続された構成を有している。配線20b’は、図10に示す配線20b’と同様、独立したランドであってよく、あるいは他の配線と接続されていてよい。電子部品と接続される配線20b’の少なくとも一つ(即ち、複数の配線20b’のうちの一部または全部)を、U/L形側配線20の端部が接続される電気要素とする、即ち、端子20bとすることも可能である。この形態においても、U/L形側配線20の端部と端子20bとは、キャリヤシート上に積層された金属層から形成することによって一体となっているのが好ましい。
図23に示した部品内蔵モジュール300は、リード32eを有する、電子部品としての半導体パッケージ32がシート状基体10内に内蔵された構成を有している。半導体パッケージ32のリード32eは、シート状基体10の底面に位置する配線パターンの配線20b’に接続されている。図22の場合と同様に、複数の配線20b’のうちの少なくとも一つを、U/L形側配線20が接続される端子20bとすることもできる。この部品内蔵モジュール300は第1の部品内蔵モジュール製造方法によって製造することができる。その場合、半導体パッケージ32をキャリヤシートに形成された配線パターンにリード32eにより接続した後、半導体パッケージ32とキャリヤシートとの間に形成される空隙は、後の加熱および加圧により絶縁層の材料で充填される。その結果、半導体パッケージ32の底面はシート状基体の材料で覆われることとなる。
図22に示す部品内蔵モジュール300は、図24に示すように、上下を逆転させた構造とすることも可能である。この場合、電子部品32は、上側表面に位置する配線パターンの配線20a’に接続されることとなる。図24に示した部品内蔵モジュール300は、図22に示した部品内蔵モジュールと実質的に同じ構造であっても、あるいは部品を実装するための端子、および回路基板に実装するための端子の位置が上下逆になる等の点で相違してもよい
図23に示す部品内蔵モジュール300は、図25に示すように、上下を逆転させた構造とすることも可能である。図25に示した部品内蔵モジュール300は、図23に示した部品内蔵モジュールと実質的に同じ構造であっても、あるいは部品を実装するための端子、および回路基板に実装するための端子の位置が上下逆になる等の点で相違してもよい。
図26に示す部品内蔵モジュール300は、複数の電子部品、例えばベアチップの半導体素子32とチップ部品34とをシート状基体10内に有する構成を有している。ベアチップ32は金属細線32bによって端子20aに接続されている。チップ部品34は、端子20bに接して実装されている。端子20aおよび20bはいずれも、U/L形側配線20に接続されている電気要素である。チップ部品34と端子20bとは、半田等の接続部材を介して電気的に接続することができる。この部品内蔵モジュールは、例えば、図57を参照して説明した第2部品内蔵モジュール製造方法により製造できる。
図27に示す部品内蔵モジュール300は、シート状基体10内の側面の内側に追加の電子部品、例えばチップ部品34が実装された構成を有している。即ち、この部品内蔵モジュール300は、図26に示した構成のモジュールに、チップ部品34が更に内蔵された構成を有する。この部品内蔵モジュール300において、チップ部品34は、シート状基体10の側面に位置するU/L形側配線20に接して実装されている。
図28に示した部品内蔵モジュール300は、図7(b)に示した部品内蔵モジュール200と同様であるが、電子部品、例えば半導体素子32の上面および下面の両方がシート状基体10の上側表面および下側表面で露出している点で異なる。端子33が形成された面と反対の電子部品の面をシート状基体10から露出させることによって、半導体素子32のような電子部品の放熱性を向上させるようにした構成となっている。この部品内蔵モジュールは、例えば、半導体素子32をキャリアシートの露出表面に載置して、図8に示す工程と同様の工程を実施することにより製造できる。
図29に示した部品内蔵モジュール300は、図28に示した構成の部品内蔵モジュールの上側表面に、金属膜35を形成したものである。即ち、図29に示した構成では、金属膜35は、半導体素子32の上面からの放熱を促進する放熱部材として機能し、これによって、半導体素子32の放熱性を更に向上させることができる。なお、金属膜35は、少なくとも配線パターンと接触する部分に関しては電気絶縁性として、配線パターンから電気的に絶縁してよい。配線パターンと金属膜との間の電気的絶縁は、例えば、両者の間に樹脂フィルムを配置することにより実現できる。また、金属膜に放熱フィンを設けることも可能である。
図30に示した部品内蔵モジュール300は、ベアチップの半導体素子32の底面がシート状基体10の下側表面で露出した構成を有している。ベアチップ32は、金属細線32bを介して、U/L形側配線20と接続されている端子20bに接続されている。
図30に示す部品内蔵モジュール300は、図31に示すように、上下を逆転させた構造とすることも可能である。図31に示した部品内蔵モジュール300は、図30に示した部品内蔵モジュールと実質的に同じ構造であっても、あるいは部品を実装するための端子、および回路基板に実装するための端子の位置が上下逆になる等の点で相違してもよい。
図32に示した部品内蔵モジュール300は、シート状基体10内に2つの電子部品、例えば半導体素子32A、32Bを離間して重ねた状態で有する構成を有している。半導体素子(ベアチップ)32Aは、U/L形側配線20と接続されている端子20aに、金属細線32bを介して接続されている。半導体素子(ベアチップ)32Bは、金属細線32bを介して、U/L形側配線20と接続されている端子20bに接続されている。更に、追加の電子部品(例えば受動部品(チップ部品))をシート状基体10内に配置することも可能である。
図32に示すように複数の電子部品32Aおよび32Bを内蔵させる場合、図33に示すように、これらの電子部品を接触するように直接重ねてもよい、即ち、スタック状態としてもよい。
図33に示す部品内蔵モジュール300は、図34に示すように、チップ部品等の電子部品34を更に有してよい。
図28〜図31に示した部品内蔵モジュール300は、電子部品32の一部がシート状基体10の表面で露出した構成のものであるが、図32〜34ならびに図35〜図38に示す部品内蔵モジュール300は、半導体素子32の全てがシート状基体10内に配置され、シート状基体10から露出していない構成(即ち、完全に内蔵された状態)のものである。これらの図面からも明らかなように、本発明において、部品内蔵モジュールとは、少なくとも1つの電子部品の少なくとも一部が基体内に位置する(即ち、含まれている)モジュールを意味する。電子部品が内蔵されているか否かは、当業者であれば容易に判断できる。
そのような電子部品内蔵モジュールは、電子部品が埋設されているシート状基体を含み、この場合、「埋設」とは、電子部品の少なくとも1つの表面がシート状基体の表面で露出して電子部品の当該表面とシート状基体の当該表面とが実質的に面一の関係にある状態(例えば図28〜図31に示す状態)および電子部品が実質的に封入された状態(例えば図32〜図38に示す状態)のいずれかの状態にあることを意味する。ここでいう「電子部品の表面」とは、電子部品本体の表面であって、電子部品本体から突出する要素、例えば電子部品に付属する端子、リード、および接続用の突起電極等は無視される。
図35に示した部品内蔵モジュール300は、電子部品としてのベアチップの半導体素子32に形成されたバンプ32cと、U/L形側配線20と接続されている端子20bとが接続された構成を有している。バンプ32cは、例えば金バンプであり、ベアチップ32の素子端子(図示せず)上に形成されている。
図36に示した部品内蔵モジュール300は、ベアチップの半導体素子32が金属細線32bによってU/L形側配線20と接続されている端子20bに接続された構成を有している。この部品内蔵モジュール300は、図57を参照して説明した第2部品内蔵モジュール製造方法により製造することができる。
図35および図36に示す部品内蔵モジュール300は、それぞれ図37および図38に示すように、上下を逆転させた構造とすることも可能である。図37および図38に示した部品内蔵モジュール300は、図35および図36に示した部品内蔵モジュールと実質的に同じ構造であっても、あるいは部品を実装するための端子、および回路基板に実装するための端子の位置が上下逆になる等の点で相違してもよい。
図39に示した底面図は、例えば図28に示した部品内蔵モジュール300の底面における端子33の配列を示している。端子33が半田ボールの場合、半導体素子32の表面にソルダーレジストを形成することが好ましい。また、上述した他の形態の部品内蔵モジュールも、同様の端子配列をその表面において有してよい。例えば、図22に示す部品内蔵モジュールにおいて、配線20b’が端子として形成されている場合、端子の配列は図39と同様であるが、底面において半導体素子32は露出しない。図24に示す部品内蔵モジュールの場合、配線20a’が端子として形成されている場合、端子の配列は図39と同様であるが、半導体素子32は露出しない。
図40に示した底面図は、例えば図23に示した部品内蔵モジュール300の底面における端子33の配列を示している。図23に示した部品内蔵モジュール300の場合、図40に示した底面構成において半導体素子32は露出せず、シート状基体の材料が半導体素子32の底面を被覆している。図面では理解の容易のために、半導体素子32の位置を表示していることに留意されたい。また、例えば図25に示した部品内蔵モジュール300の場合、図40に示した端子配列は、部品内蔵モジュールの上側表面に対応する。
図41は、図40と同様の部品内蔵モジュールの底面図であり、部品内蔵モジュールにおけるランド20b(または20a)およびU/L形側配線20をシート状基体の4辺に配列した点で、図40に示すものと異なる。図40および図41に示したランド20bは角ランドであるが、図39のように、これを丸ランドにしてもよく、他方、図39に示した丸ランドを角ランドにしてもよい。
図42は、半導体素子(素子自体はシート状基体内に封入されているので見えない)の端子32aに金属細線32bを介して接続されたランド状配線20b’(または20a’)の配列、およびU/L形側配線20と接続されているランド20b(または20a)の配列の一例を模式的に示している。端子32aは、典型的にはシート状基体内に埋まっていて、露出していない(一例として図3参照)状態であり、別の態様ではシート状基体の下側(または上側)表面にて露出していても、あるいはそのような表面から突出していてもよい。図42に示した例では、ランド状配線20b’はU/L形側配線20と電気的に接続されていないが、ランド状配線20b’をU/L形側配線20に電気的に接続してもよいし、ランド状配線20b’の少なくとも一つをU/L形側配線20と接続されているランド20bとしてもよい。
図43〜図49に示す本発明の部品内蔵モジュール300は、その上側表面に電子部品が載置された構成を有している。以下、そのような部品内蔵モジュールの種々の形態を説明する。
図43に示した部品内蔵モジュール300は、その上側表面に(即ち、半導体素子32を内蔵したシート状基体10の上側表面に)、半導体パッケージ62が配置された構成を有している。半導体パッケージ62のリード63は、U/L形側配線20と接続されている端子20aに接続されている。半導体素子(ベアチップ)32は、シート状基体10の底面(下側表面)に形成された、ランド状に独立した又は他の配線と相互に接続されている配線20b’(またはU/L形側配線20と接続されているランド20b)に、金属細線32bを介して接続されている。
図44に示した部品内蔵モジュール300は、シート状基体10の上側表面にベアチップ62が配置された構成を有している。ベアチップ62は、金属細線62bを介して、シート状基体10の上側表面に形成されたU/L形側配線20と接続されているランド20aに接続されている。また、半導体素子(ベアチップ)32も、U/L形側配線20と接続されているランド20aに金属細線32bを介して接続されている。図45に示した構成では、半導体素子(ベアチップ)32は、配線20b’(またはU/L形側配線20と接続されているランド20b)に金属細線32bを介して接続されている。
図46に示した部品内蔵モジュール300は、バンプ62cを有する半導体素子(ベアチップ)62がシート状基体10の上側表面に配置された構成を有している。バンプ62cはU/L形側配線20と接続されている端子20aに接続されている。半導体素子(ベアチップ)32は、ランド状に独立した又は他の配線と相互に接続されている配線20b’(またはU/L形側配線20と接続されているランド20b)に金属細線32bを介して接続されている。図46に示した例では、半導体素子62cとシート状基体10の上側表面との間に、アンダーフィル64が形成されている。アンダーフィル64によって、半導体素子32の下にボイドが発生することを抑制でき、半導体素子32とシート状基体10との間の接着強度を向上させることができる。また、適切な材料を選択することによって、半導体素子32とシート状基体10との間の熱膨張差を緩和することもできる。
図47に示した部品内蔵モジュール300は、素子端子62a上に半田ボール62dが載置された半導体素子62がシート状基体10の上側表面の配線パターン上に配置された構成を有している。半導体素子(ベアチップ)62は、ランド状に独立した又は他の配線と相互に接続されている配線20b’(またはU/L形側配線20と接続されているランド20b)に金属細線32bを介して接続されている。
図48に示した部品内蔵モジュール300は、2つの半導体素子62Aおよび62Bがシート状基体10の上方に設けられた構成を有している。図48に示した例では、図47に示したモジュールにおいて、半導体素子62Aの上方に、リード63を有する半導体パッケージ62Bが配置されており、リード63はU/L形側配線20と接続されているランド20aに接続されている。
上述の図43〜図48に示した態様では、電子部品として半導体素子63をシート状基体10の上面に載置したが、図49に示すように、電子部品として受動部品(チップ部品)64を載置してもよい。また、半導体素子および受動部品の両方を載置してもよい。
先に説明したように、本発明の部品内蔵モジュールを複数積層して、多段化されたモジュールを得ることも可能である。図50に示した部品内蔵モジュール300は、2つの部品内蔵モジュールが積層された構成を有している。この例では、上方の部品内蔵モジュールと下方の部品内蔵モジュールとは、接続部材(半田ボール)64dによって電気的に接続されている。積層する部品内蔵モジュールの数は2つに限られず、3つ以上の部品内蔵モジュールを積層することも可能である。
本発明の部品内蔵モジュールは、前述のように、比較的容易に任意の形状にすることができるので、図51に示すように、凸部22を有するシート状基体10を備えた部品内蔵モジュール300を構成することができる。さらに、図52に示すように、2つの凸部22の間に存在するシート状基体10の凹部の底面の部分にチップ部品64を実装することが可能である。別の態様では、図53に示すように、シート状基体10の凹部が、配線基板(マザーボード)60上に位置するチップ部品64を収容するように、部品内蔵モジュールを配線基板60に実装することも可能である。
更に、図54に示すように、凸部22はシート状基体10の下側と上側の両方に形成することも可能である。また、図55に示した部品内蔵モジュール300では、上下の凸部22により形成された凹部の底となるシート状基体10の表面にチップ部品64を実装し、実装された上側のチップ部品64の上方に半導体素子62を配置している。図55に示した例では、半導体素子62のリード63は、U/L形側配線20に接続されている。
本発明の部品内蔵モジュール、例えば上述の実施形態に係る部品内蔵モジュール100、200、300等は、携帯用電子機器の筐体内に収納されて、携帯用電子機器の他の部品とともに携帯用電子機器を構築できる。本発明の実施形態に係る部品内蔵モジュールは、携帯用電子機器のうち、実装面積について厳しい制限が課される電子機器、例えば携帯電話に好適に適用され、他の携帯用電子機器(例えば、PDAなど)にも好適に用いることができる。更に、本発明の部品内蔵モジュールは、本発明の部品内蔵モジュールの製造方法により比較的効率的に製造することができる。
従来の部品内蔵モジュール400を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施形態1に係る部品内蔵モジュール100を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施形態1に係る部品内蔵モジュール100を模式的に示す断面図である。 (a)〜(d)は、部品内蔵モジュール形成部材の製造方法を説明するための工程断面図である。 (a)〜(c)は、部品内蔵モジュール形成部材の製造方法を説明するための工程断面図である。 (a)および(b)は、部品内蔵モジュールの第1の製造方法を説明するための工程断面図である。 (a)および(b)は、それぞれ、本発明の実施形態2に係る部品内蔵モジュール200を模式的に示す底面図および断面図である。 (a)〜(c)は、部品内蔵モジュール200の製造方法を説明するための工程断面図である。 本発明の実施形態2に係る部品内蔵モジュール210を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態2に係る部品内蔵モジュール220を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態2に係る部品内蔵モジュールを模式的に示す断面図である。 本発明の部品内蔵モジュールにおけるU/L形側配線20の要部拡大図である。 本発明の部品内蔵モジュールにおけるU/L形側配線20の要部拡大図である。 本発明の部品内蔵モジュールにおけるU/L形側配線20の要部拡大図である。 (a)〜(e)は、本発明の実施形態3に係る部品内蔵モジュール100の製造方法を説明するための工程断面図である。 (a)および(b)は、本発明の実施形態4に係る、シールド部材(シールド層)35が内部に設けられた部品内蔵モジュール100を製造する方法を説明するための工程断面図である。 本発明の実施形態5に係る部品内蔵モジュール100’におけるU/L形側配線20の要部拡大図である。 図17に示す部品内蔵モジュール100’をプリント基板60に半田付けした状態を示す要部拡大図である。 本発明の実施形態5に係る部品内蔵モジュール100”をプリント基板60に半田付けした状態を示す要部拡大図である。 部品内蔵モジュール100をコネクタ80を介してプリント基板60に実装した構成を示す断面図である。 本発明の実施形態6に係る部品内蔵モジュールの製造方法を説明するための工程断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す底面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す底面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す底面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300における半導体素子の端子と配線の配列を模式的に示す底面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態7に係る部品内蔵モジュール300の一例を模式的に示す断面図である。 (a)〜(c)は、部品内蔵モジュールの第2の製造方法を説明するための工程断面図である。 (a)〜(c)は、部品内蔵モジュールの第2の製造方法を説明するための工程断面図である。 (a)〜(d)は、部品内蔵モジュールの第3の製造方法を説明するための工程断面図である。
符号の説明
10 シート状基体
15 シート
20 配線
22 凸部
30 電子部品
32 半導体素子
33 端子
32a 素子端子
32b 金属細線
32c バンプ
33d 半田ボール
33 端子
34 受動部品(チップ部品)
35 シールド部材(シールド層)
40 キャリヤシート
42 金属層
44 配線パターン
60 プリント基板
62 半導体素子
63 リード
64 受動部品(チップ部品)
66 電子部品
70 半田
71 第1ロール
72 第2ロール
73 ロール
80 コネクタ
100 部品内蔵モジュール
100’、100” 部品内蔵モジュール
200、210、220、300 部品内蔵モジュール
400、500 部品内蔵モジュール

Claims (27)

  1. 上側表面および該上側表面に対向する下側表面ならびにこれらを接続する側面を有して成る絶縁性シート状基体、
    i)側面の少なくとも一部に位置する側面配線部と、ii)側面配線部と相互に接続され、且つ上側表面の少なくとも一部に位置する上側表面配線部、および側面配線部と相互に接続され、且つ下側表面の少なくとも一部に位置する下側表面配線部のうち少なくとも一方とを有して成る、少なくとも1本の配線、ならびに
    シート状基体内に配置された電子部品
    を含み、
    前記配線の側面配線部は、その少なくとも一部がシート状基体の側面に埋め込まれて形成されている、部品内蔵モジュール。
  2. 前記少なくとも1本の配線は、上側表面の電気要素と下側表面の電気要素とを電気的に接続する、請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
  3. シート状基体を貫通するビアを有さない、請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
  4. 前記配線の少なくとも一方の端部はランドに接続されており、該配線とランドとは一体に形成されている、請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
  5. 前記配線と電子部品とが電気的に接続されている、請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
  6. シート状基体は、樹脂を含む材料から成る、請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
  7. シート状基体は、樹脂と無機フィラーとを含むコンポジット材料から成る、請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
  8. 樹脂は、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂の少なくとも一方である、請求項6に記載の部品内蔵モジュール。
  9. シート状基体の上側表面は、長辺と長辺よりも長さが短い短辺とから構成される略長方形の形状を有している、請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
  10. 電子部品は半導体素子である、請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
  11. 複数種類の電子部品がシート状基体内に配置されており、電子部品の少なくとも一つは半導体素子である、請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
  12. 部品内蔵モジュールの上側表面および下側表面の少なくとも一方に、別の部品内蔵モジュールが積層されている、請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
  13. 部品内蔵モジュールの上側表面および下側表面の少なくとも一方に、電子部品が載置されている、請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
  14. 前記配線の側面配線部の頂面は、シート状基体の側面よりもシート状基体の内部側に位置している、請求項に記載の部品内蔵モジュール。
  15. 前記配線のシート状基体のコーナー部に位置する部分が、コーナー部を規定するシート状基体の表面よりも、シート状基体の内部側に位置している、請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
  16. 複数本の前記配線が、コプレーナ線路を規定する、請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
  17. シート状基体の内部にシールド部材を有する、請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
  18. 少なくとも2つの電子部品がシート状基体内に配置され、少なくとも1つの電子部品は、シールド部材とシート状基体の上側表面との間に位置し、他の少なくとも1つの電子部品は、シールド部材とシート状基体の下側表面との間に位置する、請求項17に記載の部品内蔵モジュール。
  19. 電子部品の一部分は、シート状基体の表面にて露出しており、露出した電子部品の一部分に接するように、放熱部材が配置されている請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
  20. シート状基体は、半硬化状態の樹脂を含んで成るシートを折り畳み、その後、折り畳んだシートを完全に硬化することによって形成されている、請求項1に記載の部品内蔵モジュール。
  21. 樹脂を含んで成るシートが、前記配線を一部として含む配線パターンを有している、請求項20に記載の部品内蔵モジュール。
  22. 請求項1に記載の部品内蔵モジュールおよびそれを収納する筐体とを有している電子機器。
  23. 部品内蔵モジュールの製造方法であって、
    (1−A)キャリヤシート、その上に配置された少なくとも1本の配線を有して成る配線パターンおよび電子部品、ならびにこれらの配線パターンおよび電子部品の上に配置された樹脂を含む絶縁層を有して成る、部品内蔵モジュール形成部材を準備する工程、
    (1−B)部品内蔵モジュール形成部材を折り畳んで絶縁層を相互に対向させ、該少なくとも1本の配線の一部が、対向する絶縁層を介して相互に対向し、かつ該少なくとも1本の配線の他の部分が、絶縁層の折り曲げ部分により形成される、折り曲げ後の絶縁層の側面上で延在するようにする工程、および
    (1−C)折り畳んだ部品内蔵モジュール形成部材の絶縁層の樹脂を硬化する工程
    を含んで成る部品内蔵モジュールの製造方法。
  24. 部品内蔵モジュール形成部材を、
    (1−a)キャリヤシートおよびその上に形成された金属層を有して成る積層体を準備する工程、
    (1−b)金属層を加工して少なくとも1本の配線を有して成る配線パターンを形成すると共に、必要な場合、電子部品を配置すべき箇所の下方に位置するキャリヤシートを露出させる工程、
    (1−c)露出したキャリヤシートおよび/または配線パターン上に電子部品を配置する工程、および
    (1−d)配線パターンおよび電子部品上に、樹脂を含んで成る絶縁層を形成する工程
    を含む部品内蔵モジュール形成部材の製造方法によって準備する、請求項23に記載の部品内蔵モジュールの製造方法。
  25. 部品内蔵モジュールの製造方法であって、
    (2−A) キャリヤシート、その上に配置された少なくとも1本の配線を有して成る配線パターン、配線パターンの上に配置された樹脂を含んで成る絶縁層、および絶縁層の上に配置された電子部品を有して成る、部品内蔵モジュール形成部材を準備する工程、
    (2−B) 部品内蔵モジュール形成部材を折り畳んで絶縁層を相互に対向させ、該少なくとも1本の配線の一部が、対向する絶縁層を介して相互に対向し、かつ該少なくとも1本の配線の他の部分が、絶縁層の折り曲げ部分により形成される、折り曲げ後の絶縁層の側面上で延在するようにする工程、および
    (2−C)折り畳んだ部品内蔵モジュール形成部材の絶縁層の樹脂を硬化する工程
    を含んで成る部品内蔵モジュールの製造方法。
  26. 部品内蔵モジュール形成部材を、
    (2−a)キャリヤシートおよびその上に形成された金属層を有して成る積層体を準備する工程、
    (2−b)金属層を加工して少なくとも1本の配線を有して成る配線パターンを形成する工程、
    (2−c)配線パターン上に、樹脂を含んで成る絶縁層を形成する工程、および
    (2−d)絶縁層上に電子部品を配置する工程
    を含む部品内蔵モジュール形成部材の製造方法によって準備する、請求項25に記載の部品内蔵モジュールの製造方法。
  27. 部品内蔵モジュールの製造方法であって、
    (3−A)キャリヤシート、その上に配置された少なくとも1本の配線を有して成る配線パターンおよび電子部品を有して成る部品内蔵モジュール形成部材を準備する工程、
    (3−B)部品内蔵モジュール形成部材を、配線パターンを内側にして、該少なくとも1本の配線の一部が相互に対向し、かつ対向した部分の間に空隙が形成されるように曲げる工程、
    (3−C)硬化性樹脂を含んで成る材料を空隙に注入して樹脂層を形成する工程、
    (3−D)該樹脂層を硬化させて電気絶縁層を形成する工程、および
    (3−E)キャリヤシートを除去して該配線層を露出させる工程
    を含む、接続部材の製造方法。
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