JP4618855B2 - オイルポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、オイルポンプに関し、特に変速機に組込まれるギヤ式オイルポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動変速機には、その油圧サーボやトルクコンバータの制御、更には潤滑のために自動変速機作動油を循環させるオイルポンプが配設される。このようなオイルポンプは、変速機ケースとトルクコンバータハウジングとを仕切るケース開口部の隔壁としての役目も果たす配置とされる。この種のオイルポンプは、通常ギヤ式ポンプとされるところから、ポンプギヤを収容するポンプ室を形成したポンプボディと、そのポンプ室の開口側端面を覆うポンプカバーとで構成される。こうした構成のオイルポンプの典型例として、従来、特開平11−315790号公報に開示の技術がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、鋳鉄製のポンプボディ及びカバーを用い、ポンプボディで変速機ケースの開口を密閉するような構造とした場合、変速機ケースへの取付けのために鉄製ポンプボディが大径化してしまい、変速機が重くなるという問題があった。この重量増加に対処すべく、単にポンプボディ等を軽量なアルミニウム等の軽金属製とすると、ポンプギヤの側面部に当たるポンプボディ及ぶカバーの側面に生じるキヤビテーションによるエロージョンの進行が早まり、ポンプボディの耐久性が悪くなる。
【0004】
このような事情に鑑み、本発明は、ポンプボディやカバーに不可避のキヤビテーションによる侵食に対する耐久性を確保しつつオイルポンプを軽量化することを主たる目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明のオイルポンプは、ポンプギヤと、該ポンプギヤと実質上同厚とされ、厚さ方向に貫通するポンプギヤ室にポンプギヤを収容する軽金属製の第1のポンプボディと、第1のポンプボディの一方側に配置された軽金属製の第2のポンプボディと、該第1のポンプボディの両側に添設された第1及び第2の鉄製部材と、を備え、前記第1の鉄製部材は、前記第1のポンプボディと前記第2のポンプボディの間に配置された鉄製プレートとされ、前記第2の鉄製部材は、ポンプカバーとされ、前記第1のポンプボディと前記第2のポンプボディとにより変速機ケースの開口部を密閉する構成とする。
【0007】
また、上記の構成において、第2のポンプボディは、複数の油路を有する構成とするのが有効である。
【0008】
更に、上記の構成において、鉄製プレートは、前記第1のポンプボディと前記第2のポンプボディの油路を連通する複数の孔を有する構成とするのが有効である。
【0009】
そして、第1のポンプボディに、変速機の油圧サーボが組込まれた構成とすることもできる。
【0010】
また、上記の構成において、第2のポンプボディは、その外周部に前記変速機ケースの開口部に対して径方向に当接する当接部を有すると共に、内周部に流体伝動装置をブッシュを介して支持する支持部を有し、変速機ケースに締結手段で締結された構成とするのも有効である。
【0011】
また、前記当接部は、前記第1のポンプボディの方向に延びて該第1のポンプボディと軸方向に重合する延出部を有し、該延出部にシールリングが配設された構成とするのも有効である。
【0012】
また、前記第1のポンプボディの外周部に、前記変速機ケースの開口部に対して径方向に当接する支持部を有する構成とするのも有効である。
【0013】
また、前記鉄製プレートは、前記第1のポンプボディにおける第2のポンプボディ側の面と実質上同径とするのも有効である。
【0014】
【作用及び発明の効果】
本発明の請求項1記載の構成では、第1のポンプボディを軽金属製とすることでオイルポンプを軽量化することができる。また、第1のポンプボディの両側に鉄製部材を配置したので、キャビテーションによるエロージョンの発生を抑制でき、ポンプボディの耐久性を悪化させることがない。しかも、第1のポンプボディに、軸方向に貫通されたポンプギヤ室を設け、その両側に鉄製部材を配置することで、ポンプギヤ室を第1のポンプボディと鉄製部材とで画定する構成となり、従来の構成のようにポンプボディにポンプギヤ室を凹部として設ける場合に、カッターによる中繰り加工となるため、凹部の深さの精度と、凹部底面とポンプカバーとの合わせ面との平行度を上げるのが困難であるのに対して、本発明のようなポンプギヤ室の両端が第1のポンプボディ自体で規定される構成では、端面加工となるため、厚さ及び平行度を研磨加工などで比較的容易に精度向上させられるので、ポンプギヤ室を高精度にする加工が容易となる。そして、変速機ケースの開口部を密閉するために必要な大径部品としてのオイルポンプを軽量な軽金属で構成できるため、自動変速機を軽量化できる。
【0016】
また、請求項記載の構成では、従来一体に形成されていたポンプボディを2分割にすることができるので、ポンプボディに形成していた吸入、吐出や、クラッチ、ブレーキなどのための入組んだ立体的な油路を両ポンプボディ間のプレートで分割された単純な平面的な溝とすることができるため、ポンプボディを中子を使わず形成できるようになり、従来鋳造加工を必須としたポンプボディをダイキャスト成形によって製作できるようになり、鋳造品に比べて高精度化とコスト低減が可能となる。
【0017】
また、請求項記載の構成では、2分割されたポンプボディのそれぞれに設けられた油路を、その間の鉄製部材の油路で適宜の個所で連通させることができるため、吸入、吐出や、クラッチ、ブレーキなどのための多数の油路を2つのポンプボディに分散配置して、ポンプボディの強度を保ちながら多数の油路の配置が可能となる。
【0018】
次に、請求項記載の構成では、ポンプボディに組込んだ油圧サーボへの油路連結を油路配置の複雑化を避けた単純な油路構成で実現することができる。
【0019】
また、請求項記載の構成では、流体伝動装置を第2のポンプボディだけを介して変速機ケースに支持できるので、変速機ケースに対する流体伝動装置の心出し精度を向上させることができる。
【0020】
また、請求項記載の構成では、変速機ケースと第2のポンプボディとの間のシールを、第1のポンプボディと軸方向にオーバーラップする延出部に設けたので、オイルポンプの軸方向長さを短縮できる。
【0021】
また、請求項記載の構成では、第1のポンプボディを別部材を介さずに直接変速機ケースに支持することになるので、第1のポンプボディの心出し精度を向上させることができる。
【0022】
また、請求項記載の構成では、鉄製プレートを第1のポンプボディと実質上同径とすることで、第1のポンプボディに鉄製プレートの嵌め込みのための凹部を設ける必要がないため、加工が容易になる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係るオイルポンプを、それを組込んだ自動変速機と共に示す断面図である。なお、図において、オイルポンプの形状を明確化すべく、他の部分へのハッチングの付与を省略して示す。図1に示すように、オイルポンプは、外歯歯車で構成されるドライブギヤ1Aと、それが偏心して内接噛合する内歯歯車で構成されるドリブンギヤ1Bからなるポンプギヤと、ポンプギヤ1A,1Bと実質上同厚とされ、厚さ方向に貫通するポンプギヤ室にポンプギヤ1A,1Bを収容するアルミニウム、マグネシウムあるいはそれらの合金等からなる軽金属製の第1のポンプボディ2と、第1のポンプボディ2の両側に添設された第1及び第2の鉄製部材3,4とを備えてなる。更に、第1のポンプボディ2の一方側には、アルミニウム、マグネシウムあるいはそれらの合金等からなる軽金属製の第2のポンプボディ5が配置されている。
【0024】
第1の鉄製部材3は、第1のポンプボディ2と第2のポンプボディ5の間に配置された鉄製プレートとされ、第2の鉄製部材4は、鋳造品から成るポンプカバーとされている。そして、このオイルポンプは、自動変速機に組込まれて、第1のポンプボディ2と第2のポンプボディ5の少なくともいずれか(本形態において双方)が変速機ケース10の開口部を密閉している。また、第1のポンプボディ2には、変速機の油圧サーボ6が組込まれている。
【0025】
第2のポンプボディ5は、その外周部に変速機ケース10の開口部に対して径方向に当接する当接部5aを有すると共に、内周部にトルクコンバータからなる流体伝動装置8をブッシュ9を介して支持する支持部5bを有し、変速機ケース10にボルトからなる締結手段7で締結されている。当接部5aは、第1のポンプボディ2の方向に延びて第1のポンプボディ2と軸方向に重合する延出部5cを有し、延出部5cにOリングからなるシールリング51が配設されている。また、第1のポンプボディ2の外周部には、変速機ケース10の開口部に対して径方向に当接する支持部2aが設けられている。そして、鉄製プレート3は、第1のポンプボディ2における第2のポンプボディ5側の面と実質上同径とされている。
【0026】
第2のポンプボディ5は、図4に鉄製プレートとの合わせ面側平面形状を示すように、複数の油路A5 〜K5 を有する。一方、鉄製プレート3は、図3に示すように、第1のポンプボディ2と第2のポンプボディ5の油路を連通する複数の孔A3 〜K3 ,A’3 〜K’3 を有する。
【0027】
更に詳述すると、第1のポンプボディ2は、図2にポンプカバーとの合わせ面側からみた平面形状を示すように、変速機ケース10の開口部内径に実質上対応する外径の円板状とされ、その中心部にポンプギヤのドリブンギヤ1Bを回転可能に嵌合させるポンプ室としての大径の孔(以下、実施形態の説明において、ポンプギヤ室孔という)21を厚さ方向に貫通させて設けたアルミダイキャスト品とされている。そして、このポンプギヤ室孔21とボディ外径との間の略中央部に、油圧サーボシリンダを構成する環状のシリンダ溝22が形成されている。ポンプボディ外径21とシリンダ溝22とで挟まれる中間部分には、多数の油路A2 〜K2 のそれぞれの主として入口開口と、ボルト7(図1参照)を通す10個のボルト通し孔23Aと、2個のノックピン孔24が配置されている。なお、これら多数の油路それぞれの役割と他の部材の油路との連通関係については、後に纏めて説明する。また、ボルト通し孔23Aとノックピン孔24については、油路用の孔との識別を容易にするため、ボルトとノックピンが挿通されたものとしてそれらの断面を示す同方向のハッチング(後記する他のボルトねじ孔についても同様)や記号が施されている。そのほかに、これら油路を含む開口とボルト通し孔23Aとを避けて、軽量化のための肉抜き25も設けられている。シリンダ溝22とポンプギヤ室孔21とで挟まれる中間部分にも、同様に多数の油路のそれぞれの主として出口開口と、6個のボルトねじ孔23Bと、9個のボルトねじ孔23Cと、軽量化のための肉抜き25が設けられている。なお、シリンダ溝22中に設けられた3箇所の孔のうち、符号26で示す孔は、油圧サーボシリンダに嵌挿されるサーボピストンの回り止めボス部(図1参照)を嵌合させるガイド孔、他の2つは油圧を供給する油路孔である。
【0028】
第1のポンプボディ2に形成された各油路用の孔は、シリンダ溝22を挟んでその外周側と内周側とに分けて周方向に配列されている。まず、例外的にシリンダ溝22を裏側で跨いで形成された概ね矩形のオイルポンプへの油の吸込み孔A2 は、内外周側両端がポンプカバーとの合わせ面側に開き、シリンダ溝22を跨ぐ部分が鉄製プレート3との合わせ面側に開いた単一孔とされている。次に、これと隣り合う概ね矩形の吐出し孔B2 は、その外周側がポンプカバーとの合わせ面側に開き、それより若干内周側が鉄製プレート3との合わせ面側に開いた単一の段違い孔とされている。
【0029】
以下時計回り方向に順次説明すると、外周側で周方向に並んだ3つの概ね矩形のトルコン油路入口孔C2 〜E2 は、吐出し孔B2 と同様の段違い孔と、内周側にボルト孔を挟んで並んだ3つの円形の出口孔C’2 〜E’2 とそれぞれ対を成す孔とされている。これらと隣り合う概ね矩形の孔F2 は、吐出し孔B2 と同様の単一の段違い孔とされたブレーキテストホールである。この孔は、シリンダ溝22底部に形成された円形の出口孔F’2 と対を成す関係にある。次の概ねL字形の孔G2 は、ブリーザ孔であり、この孔は段違い孔とそれにつながる周方向溝の複合で構成された外周側の孔G2 と、中央部が鉄製プレート3との合わせ面側に開い円弧状の溝の複合で構成された内周側の孔G’2 と対を成す関係にある。次の周方向に長い孔H2 は、潤滑油路用の孔であり、この孔は、前記と同様の段違い孔と、それにつながり鉄製プレート3との合わせ面側が幅広で、途中を2つのリブで補強されたポンプカバーとの合わせ面側が幅狭な円弧状孔の複合で構成された入口孔とされている。そして、この入口孔H2 は内周側の円形の出口孔H’2 と対を成す関係にある。次の前記と同様の概ね矩形の段違い孔I2 は、クラッチ油路孔であり、この入口孔I2 も内周側の円形の出口孔I’2 と対を成す関係にある。次の前記と同様の概ね矩形の段違い孔J2 は、ブレーキ油路孔であり、この入口孔J2 は、シリンダ溝22底部に形成された円形の出口孔J’2 と対を成す関係にある。最後の前記と同様の概ね矩形の段違い孔K2 は、他のクラッチ油路孔であり、この入口孔K2 は、内周側の円形の出口孔K’2 と対を成す。
なお、符号L2 はオイルシールのドレン孔を示す。
【0030】
次に、鉄製プレート3は、図3に第1のポンプカバーとの合わせ面側からみた平面形状を示すように、鉄製プレート3が添設される側の第1のポンプボディ2の外径と実質上一致する外径の薄板円板状とされ、中心部にトルクコンバータのポンプインペラの内周ハブ軸の櫛歯状係合部を挿通させる軸通し孔31を有する。この鉄製プレート3に設けられた各孔は、全てプレート3をその厚さ方向に一様な断面形状で貫く孔とされ、それらの内の油路用の孔A3 〜K3 ,A’3 〜K’3 は、第1及び第2のポンプボディ2,5の開口間のつなぎ連絡孔を構成し、ボルト用のねじ孔33B,33Cは、第1及び第2のポンプボディ2,5のボルトねじ孔と整合するねじ孔とされている。この場合も符号L3 はオイルシールのドレン孔を示す。
【0031】
鉄製プレート3に形成された各油路は、それぞれ外周側のものと内周側のものとが対をなしており、まず、概ね扇形の最大の孔A3 はオイルポンプへの油の吸込み溝を構成するもので、内周側の三日月形の孔A’3 と対をなし、これと軸挿通孔31を挟んで略面対称に形成された吐出し孔B3 は、内周側の三日月形の孔B’3 と対をなし、以下時計回り方向に、順次矩形のトルコン油路孔C3 〜E3 は円形の孔C’3 〜E’3 、矩形のテストホールF3 は円形の孔F’3 、長方形のブリーザ孔G3 は独立孔、潤滑油路孔H3 は円形の孔H’3 、矩形のクラッチ油路孔I5 は円形の孔I’3 、矩形のブレーキ油路孔J3 は円形の孔J’3 、矩形の他のクラッチ油路孔K3 は円形の孔K’3 とそれぞれ対を成す。そしてこれら各対を成す孔は、後に記す第2のポンプボディ5の各連絡溝で相互に接続されている。なお、図の符号34で示す孔はノックピン孔、35で示す部分は隣り合う肉抜き凹部の連絡孔、36で示す孔はピストンの回止め孔である。
【0032】
第2のポンプボディ5は、図4に鉄製プレートとの合わせ面側からみた平面形状を示すように、該プレート3が添設される側の第1のポンプボディ2の外径と実質上一致する外径の円板状とされ、中心部に前記軸通し孔と整合する軸通し孔51を有する。第2のポンプボディ5に形成された概ね放射方向に延びる各油路は、全てプレート3との合わせ面側だけが開いた溝として構成されている。まず、溝A5 はオイルポンプへの油の取入れ溝を構成するもので、ポンプボディ5の外径側から軸挿通孔51の方向に延びて軸挿通孔の外周側の略半周を囲む吸込み溝とされている。これと対をなし、軸挿通孔51を挟んで略面対称に形成された溝B5 は、油の吐出し溝とされている。以下、時計回り方向に、順次C5 〜E5 はトルコン油路連絡溝、F5 はテストホール連絡溝、G5 はブリーザ孔連絡溝、H5 は潤滑油路連絡溝、I5 はクラッチ油路連絡溝、J5 はブレーキ油路連絡溝、K5 は他のクラッチ油路連絡溝である。この場合も符号L5 はオイルシールのドレン孔を示す。なお、図の符号53Aで示す孔はボルト通し孔、53Bと53Cで示す孔はボルトねじ孔、55で示す部分は肉抜き凹部であり、56で示す穴はピストンの回止め孔の終端部を構成する有底穴である。
【0033】
次に、各油路の接続関係について説明する。図4を参照して、第1のポンプボディ2の外周側でポンプカバーとの合わせ面側の変速機ケースとの連結部に開いた吸込み孔A2 は、吸込み溝A3 、吸込み溝A5 を経て三日月形の孔A’3 に連通し、そこでポンプギヤの側面に開口する吸込み油路を構成する。また、三日月形の孔B’3 でポンプギヤの側面に開口する吐出し油路は、溝B5 、吐出し孔B3 を経て吐出し孔B2 で第1のポンプボディ2の外周側で変速機ケースとの連結部に開口している。変速機ケースとの連結部に開口する3つのトルコン油路孔C2 〜E2 は、それぞれ鉄製プレートの孔C3 〜E3 、第2のポンプボディ5の連絡溝C5 〜E5 、鉄製プレート3の孔C’3 〜E’3 を経て、第1のポンプボディ2の内周側の出口孔C’2 〜E’2 でポンプカバー4との合わせ面に開口するトルコン油路を構成する。ブレーキテスト油路孔F2 は、鉄製プレート3の孔F3 、第2のポンプボディ5の連絡溝F5 、鉄製プレート3の孔F’3 、第1のポンプボディ2の出口孔F’2 の経路でシリンダ溝22の底部に通じている。ブリーザ孔G2 は、鉄製プレート3の孔G3 、第2のポンプボディ5の連絡溝G5 で並列的に第1のポンプボディ2の出口孔G’2 に連通されている。潤滑油路用の孔H2 は、鉄製プレート3の孔H3 、第2のポンプボディ5の連絡溝H5 を経て第1のポンプボディ2の出口孔H’2 に通じている。クラッチ油路孔I2 は、I3 、I5 を経てI’2 に通じている。B2ブレーキ油路孔J2 は、鉄製プレート3の孔J3 、第2のポンプボディ5の連絡溝J5 、第1のポンプボディ2の出口孔J’2 の経路でシリンダ溝22の底部に通じている。C1クラッチ油路孔K2 は、鉄製プレート3の孔K3 、第2のポンプボディ5の連絡溝K5 を経て第1のポンプボディ2の出口孔K’2 に通じている。
【0034】
このように構成されたオイルポンプは、図1に示すように自動変速機に組込まれた状態では、第1のポンプボディ2のシリンダ溝22より内周側がボルト7Cでポンプカバー4に、また外周側がボルト7Aで自動変速機ケース10に、更に第1のポンプボディ2と鉄製プレート3と第2のポンプボディ5の3者が相互にボルト7Bで締結され、それにより前記各油路の開口部がポンプカバー4と自動変速機ケース10の油路開口に整合して油路接続が成される。この結果、吸込み油路はバルブボディの吸込み側油路、吐出し油路はライン圧油路、ブレーキ油路と2つのクラッチ油路は各サーボ圧油路、トルコン油路はセカンダリ圧油路、潤滑油路は潤滑圧油路にそれぞれ接続される。また、ポンプカバー4の各油路に接続された油路は、該カバー4内の油路を経て自動変速機の入力軸の軸内油路、入力軸、ステータ軸、ポンプ軸の軸間油路に接続される。
【0035】
こうした接続関係から、トルクコンバータ8のタービン回転で駆動されるオイルポンプから吐出される油は、バルブボディに供給され、そこで適宜調圧されて再びポンプボディに戻り、ポンプボディからポンプカバー、軸内及び軸間油路を経て各部に供給され、自動変速機の制御と潤滑に充てられる。
【0036】
かくしてこのオイルポンプでは、第1のポンプボディ2を軽金属製とすることでオイルポンプが軽量化されている。また、第1のポンプボディ2の両側に鉄製プレート3とポンプカバー4を配置したので、キャビテーションによるエロージョンの発生を抑制でき、ポンプボディの耐久性を悪化させることがない。しかも、第1のポンプボディ2に、軸方向に貫通されたポンプギヤ室21を設け、その両側に鉄製のプレート3とポンプカバー4を配置することで、ポンプギヤ室21を第1のポンプボディ2と鉄製部材3,4とで画定する構成となり、従来の構成のようにポンプボディにポンプギヤ室を凹部として設ける場合に、カッターによる中繰り加工となるため、凹部の深さの精度と、凹部底面とポンプカバーとの合わせ面との平行度を上げるのが困難であるのに対して、本形態のようなポンプギヤ室21の両端が第1のポンプボディ2自体で規定される構成では、端面加工となるため、厚さ及び平行度を研磨加工などで比較的容易に精度を向上させられるので、ポンプギヤ室21を高精度にする加工が容易となる。
【0037】
次に、変速機の開口部を密閉するために必要な大径部品としてのオイルポンプを軽量な軽金属で構成しているため、自動変速機が軽量化されている。また、従来一体に形成されていたポンプボディを2分割したため、ポンプボディに形成していた吸入、吐出や、クラッチ、ブレーキなどのための入組んだ立体的な油路を両ポンプボディ2,5間の鉄製プレート3で分割された単純な平面的な溝とすることができたため、ポンプボディ2,5を中子を使わず形成できるようになり、従来鋳造加工を必須としたポンプボディをダイキャスト成形によって製作できるようになり、鋳造品に比べて高精度化とコスト低減が可能となる。
【0038】
また、2分割されたポンプボディ2,5のそれぞれに設けられた油路を、その間の鉄製プレート3の油路で適宜連通させたため、吸入、吐出や、クラッチ、ブレーキなどのための多数の油路を2つのポンプボディ2,5に分散配置して、ポンプボディの強度を保ちながら多数の油路の配置が可能となっている。そして、これによりブレーキ用油圧サーボ6を設けても、油路の構成が容易となっている。
【0039】
また、トルクコンバータ8を第2のポンプボディ5だけを介して変速機ケース10に支持しているので、変速機ケース10に対するトルクコンバータの支持精度も向上している。また、変速機ケース10と第2のポンプボディ5との間のシールのためのOリング51を、第1のポンプボディ2と軸方向にオーバーラップする延出部5cに設けたので、オイルポンプの軸方向長さが短縮されている。また、第1のポンプボディ2自体も変速機ケース10に直接支持されているため、オイルポンプの変速機ケース10に対する心出し精度も向上している。更に、鉄製プレート3を第1のポンプボディ2と略同径とすることで、第1のポンプボディ2に鉄製プレート3の嵌め込みのための凹部を設ける必要をなくし、加工を容易にしている。
【0040】
以上、本発明を一実施形態に基づき詳説したが、本発明は例示の実施形態に限るものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲で、種々の形態で実施可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るオイルポンプをそれが組込まれた自動変速機とともに示す軸方向断面図である。
【図2】第1のポンプボディをポンプカバー及び変速機ケース合わせ面方向から見た平面図である。
【図3】鉄製プレートを第1のポンプボディ合わせ面方向から見た平面図である。
【図4】第2のポンプボディを鉄製プレート合わせ面方向から見た平面図である。
【符号の説明】
1A ドライブギヤ(ポンプギヤ)
1B ドリブンギヤ(ポンプギヤ)
2 第1のポンプボディ
2a 支持部
21 ポンプギヤ室孔(ポンプギヤ室)
2 〜K2 油路
3 鉄製プレート(第1の鉄製部材)
3 〜K3
4 ポンプカバー(第2の鉄製部材)
5 第2のポンプボディ
5a 当接部
5b 支持部
5c 延出部
5 〜K5 連絡溝(油路)
51 Oリング(シールリング)
6 油圧サーボ
7A ボルト(締結手段)
8 トルクコンバータ(流体伝動装置)
9 ブッシュ
10 変速機ケース

Claims (8)

  1. ポンプギヤと、
    該ポンプギヤと実質上同厚とされ、厚さ方向に貫通するポンプギヤ室にポンプギヤを収容する軽金属製の第1のポンプボディと、
    前記第1のポンプボディの一方側に配置された軽金属製の第2のポンプボディと、
    該第1のポンプボディの両側に添設された第1及び第2の鉄製部材と、を備え、
    前記第1の鉄製部材は、前記第1のポンプボディと前記第2のポンプボディの間に配置された鉄製プレートとされ、
    前記第2の鉄製部材は、ポンプカバーとされ、
    前記第1のポンプボディと前記第2のポンプボディとにより変速機ケースの開口部を密閉するオイルポンプ。
  2. 前記第2のポンプボディは、複数の油路を有する、請求項記載のオイルポンプ。
  3. 前記鉄製プレートは、前記第1のポンプボディと前記第2のポンプボディの油路を連通する複数の孔を有する、請求項記載のオイルポンプ。
  4. 前記第1のポンプボディに、変速機の油圧サーボが組込まれた、請求項記載のオイルポンプ。
  5. 前記第2のポンプボディは、その外周部に前記変速機ケースの開口部に対して径方向に当接する当接部を有すると共に、内周部に流体伝動装置をブッシュを介して支持する支持部を有し、前記変速機ケースに締結手段で締結された、請求項記載のオイルポンプ。
  6. 前記当接部は、前記第1のポンプボディの方向に延びて該第1のポンプボディと軸方向に重合する延出部を有し、該延出部にシールリングが配設された、請求項記載のオイルポンプ。
  7. 前記第1のポンプボディの外周部に、前記変速機ケースの開口部に対して径方向に当接する支持部を有する、請求項記載のオイルポンプ。
  8. 前記鉄製プレートは、前記第1のポンプボディにおける前記第2のポンプボディ側の面と実質上同径とされた、請求項記載のオイルポンプ。
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