JP4618793B2 - 放電バルブ用水銀フリーアークチューブ - Google Patents

放電バルブ用水銀フリーアークチューブ Download PDF

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Description

本願発明は、車両用前照灯等の光源に用いられる放電バルブの主要部を構成するアークチューブに係り、特にアークチューブの放電発光部である密閉ガラス球内に水銀を含まない放電バルブ用水銀フリーアークチューブに関する。
従来より、車両用前照灯等の光源に用いられる放電バルブにおいては、例えば特開平6−20645号公報に記載されているように、電極が対設された放電発光部である密閉ガラス球を有するアークチューブ本体と、該アークチューブ本体に封着一体化されて密閉ガラス球を包囲する円筒形状のシュラウドガラス管とを備えた構成となっており、この密閉ガラス球を包囲するシュラウドガラス管内には、空気(あるいは窒素)が封入(充填)されている。
また、一般に、放電バルブにおいては、上記公報にも記載されているように、発光効率を高めるため、アークチューブ本体の密閉ガラス球内には不活性ガスおよび金属ハロゲン化物とともに水銀が封入されるが、近年では、環境有害物質である水銀の使用を削減しようとする社会的ニーズが高まり、密閉ガラス球内に水銀を封入しない、いわゆる水銀フリーアークチューブの開発が盛んに行われている。
そして、水銀フリーアークチューブでは、他の金属と比較して低い温度でも高い蒸気圧が得られて、電極間に生成されるアークの周囲で管壁との熱的な緩衝材として作用する水銀が存在しないため(水銀の熱的緩衝作用がないので)、管壁の温度が高くなってしまう。このため、放電発光部である密閉ガラス球の熱が密閉ガラス球を取り囲む空気(あるいは窒素)を介してシュラウドガラス管へ伝達されてしまい、その分だけ熱損失が大きく、アークチューブの発光効率が低下してしまう、という問題があった。
また、放電発光部である密閉ガラス球からの熱伝達によってシュラウドガラス管の表面温度が上昇するため、灯具内のシリコンガス等がシュラウドガラス管の表面に付着して白化してしまう、という問題もあった。
そこで、下記特許文献1に示すように、密閉ガラス球を包囲するシュラウドガラス管内に相対的に空気よりも熱伝導率の低いAr,Kr,Xeのいずれかを50%以上含むガスを封入し、シュラウドガラス管によって形成される密閉ガラス球周りの断熱空間における熱伝導率を大幅に低下させることで、前記した問題(アーク光源の発光効率の低下とシュラウドガラス管の白化)を改善するという提案がされている。
特開2004−63158
しかし、前記した特許文献1では、密閉ガラス球を包囲するシュラウドガラス管内の断熱空間における熱伝導率が低下し、アークチューブの発光効率の低下とシュラウドガラス管の白化という問題は解消されるものの、密閉ガラス球を包囲する断熱空間における熱伝導率が低下が著しいために、密閉ガラス球内の温度が上昇しすぎて、内壁の失透に伴うフリッカー(アークのちらつき)が発生し、アークチューブの寿命が短くなる、働程性能が低下する等の新たな問題が生じた。
そこで、発明者は、密閉ガラス球を包囲するシュラウドガラス管内に封入する不活性ガス(以下、封入不活性ガスという)の熱伝導率を下げすぎることのない適正値に調整しようと考えた。
即ち、不活性ガスの種類毎に熱伝導率が相違することは勿論、密閉ガラス球内に封入する始動用希ガスの封入圧や金属ハロゲン化物の封入量もアークチューブの光束値や寿命に影響を与えることから、封入不活性ガスの熱伝導率の調整は容易ではない。しかし、相対的に熱伝導率が低い第1の不活性ガスと相対的に熱伝導率が高い第2の不活性ガスとを混合して封入不活性ガスの熱伝導率を調整するようにすれば、単一の不活性ガスを空気または窒素に混合して熱伝導率を調整する場合等に比べて調整が容易であると考えた。
そして、密閉ガラス球内に封入する始動用希ガスの封入圧や金属ハロゲン化物の封入量を変えるとともに、前記した第1の不活性ガスと第2の不活性ガスとを混合して予め熱伝導率を種々の値に調整した混合ガス(封入不活性ガス)をシュラウドガラス管内にそれぞれ封入した水銀フリーアークチューブを用いて、熱伝導率に対するアークチューブの初期光束値および寿命時間の特性を検証したところ、封入不活性ガスの熱伝導率とアークチューブの初期光束値および寿命時間に一定の相関関係(図3〜6参照)があって、アークチューブの初期光束値および寿命時間の双方に対し有効となる封入不活性ガスの動作時(アークチューブ点灯時)の熱伝導率λ(W/m・K)を、密閉ガラス球内に封入する始動用希ガスの封入圧X(気圧)および金属ハロゲン化物の封入量M(mg/ml)から特定することができた。即ち、シュラウドガラス管内に封入する混合ガス(封入不活性ガス)の熱伝導率を、所定の条件式(図7参照)を満足するように調整することで、実用に適したアークチューブの初期光束値および寿命時間が得られるということが確認されたので、この度の出願に至ったものである。
本願発明は、前記した従来技術の問題点および発明者の前記した知見に基づきなされたもので、その目的は、密閉ガラス球を包囲するシュラウドガラス管内に封入する不活性ガスの熱伝導率を密閉ガラス球内に封入する始動用希ガスの封入圧および金属ハロゲン化物の封入量に基づき所定の値に調整することで、初特性および働程特性の双方に優れた水銀フリーアークチューブを提供することにある。
前記目的を達成するために、請求項1に係る放電バルブ用水銀フリーアークチューブにおいては、電極が対設され始動用希ガスとともに金属ハロゲン化物が封入された放電発光部である密閉ガラス球を有する水銀フリーアークチューブ本体と、前記アークチューブ本体に封着一体化されて前記密閉ガラス球を包囲する円筒形状のシュラウドガラス管とを備え、前記密閉ガラス球を包囲する前記シュラウドガラス管内に不活性ガスが封入された放電バルブ用水銀フリーアークチューブにおいて、
前記シュラウドガラス管内に、相対的に熱伝導率が低いAr,Kr,Xeのいずれかの第1の不活性ガスと、相対的に動作時の熱伝導率が高いHe,Neのいずれかの第2の不活性ガスとを混合して、その動作時の熱伝導率λを、密閉ガラス球に封入する始動用希ガスの封入圧X(気圧)および金属ハロゲン化物の封入量M(mg/ml)に対し、2350ルーメン以上の光束と2500時間以上の寿命となるように、
(X+0.42M−12)/160≦λ≦(X+0.32M−6.5)/144に調整した混合ガスを封入するように構成した。
(作用) 密閉ガラス球を包囲するシュラウドガラス管内には、密閉ガラス球の熱のシュラウドガラス管への伝達を抑制する、熱伝導率が所望の値に調整された不活性ガスが封入されている。但し、密閉ガラス球内の始動用希ガスの封入圧Xは10〜15気圧で、金属ハロゲン化物の封入量Mは10〜20mg/mlの範囲に限る。始動用希ガスの封入圧が10気圧未満の場合は、前照灯用の光源として必要な初期光束が得られず、始動用希ガスの封入圧が15気圧を超える場合は、点灯時に密閉ガラス球にクラックが生じるおそれがあるため、実用に供し得る始動用希ガスの封入圧Xとしては10〜15気圧であるためである。
そして、発明者の考察によれば、図3〜図6に示すように、シュラウドガラス管内に封入する不活性ガスの熱伝導率とアークチューブの寿命(光束)とは、略正比例(反比例)の相関関係があり、一方、密閉ガラス球に封入する金属ハロゲン化物の封入量とアークチューブの寿命(光束)とは、略反比例(正比例)の相関関係があることが確認された。そして、前記した相関関係において、自動車前照灯用アークチューブの光束および寿命として必要とされる2350ルーメンおよび2500時間を、許容限界(下限)として設定すると、図7に示すように、シュラウドガラス管内に封入する不活性ガスの動作時の熱伝導率λ(W/m・K)は、密閉ガラス球内の始動用希ガスの封入圧X(気圧),金属ハロゲン化物の封入量M(mg/ml)に対して、(X+0.42M−12)/160≦λ≦(X+0.32M−6.5)/144という条件式を満足する値となることがわかった。即ち、シュラウドガラス管内に封入する不活性ガスの動作時の熱伝導率λ(W/m・K)を前記した条件式を満足するように調整することで、水銀フリーアークチューブは、2350ルーメン以上の光束と2500時間以上の寿命の双方が保証されるのである。
密閉ガラス球を包囲する不活性ガス(熱伝導率が前記条件式に基づく所定値に調整された断熱層)の具体的作用としては、次の二つの作用がある。第1の作用としては、放電発光部である密閉ガラス球からシュラウドガラス管への熱伝達を抑制し、熱損失が過大となってアークチューブの発光効率が低下してしまうのを抑制するとともに、シュラウドガラス管の表面温度が上昇しすぎて表面が白化してしまうのを抑制するという作用(特許文献1に示す作用と同様の作用)である。
第2の作用としては、放電発光部である密閉ガラス球からシュラウドガラス管への適度の熱伝達およびシュラウドガラス管を介した適度の放熱を促進(許容)することで、密閉ガラス球内の温度の過度の上昇に伴うフリッカーの発生を抑制するという作用である。
そして、シュラウドガラス管内に封入する不活性ガスの動作時の熱伝導率λ(W/m・K)を前記条件式に基づく所定値に調整するに際し、相対的に熱伝導率が低い第1の不活性ガスと相対的に熱伝導率が高い第2の不活性ガスとを混合してその熱伝導率を調整するように構成されているが、このこと(第1の不活性ガスと第2の不活性ガスとを混合してその熱伝導率を調整すること)は、単一の不活性ガスを空気または窒素に混合して熱伝導率を調整する場合、相対的に熱伝導率が低い複数種の不活性ガス同士を混合して熱伝導率を調整する場合、相対的に熱伝導率が高い複数種の不活性ガス同士を混合して熱伝導率を調整する場合のいずれの場合と比べても、混合ガスの熱伝導率を所望の熱伝導率に正確に調整することが容易である。
請求項2に係る放電バルブにおいては、請求項1に記載の水銀フリーアークチューブと、前記水銀フリーアークチューブを固定保持する絶縁プラグユニットとを備えた放電バルブであって、前記密閉ガラス球下方のシュラウドガラス管との微少隙間δ1と前記密閉ガラス球上方のシュラウドガラス管との微少隙間δ2をδ1≧δ2に構成するようにした。
(作用)シュラウドガラス管は、規格(ECER99)で外径の最大値が定められていることに加え、強度を確保するためにはある程度ガラスの肉厚も必要となるため内径を大きくできない。一方、高温となる密閉ガラス球では、耐久性を確保するため、外径を大きくする必要がある。このため現在製造されている密閉ガラス球とシュラウドガラス管との隙間は1mm以下に設定されている。
そして、シュラウドガラス管の中心軸と電極間放電軸(以下、放電軸という)とが一致する形態を前提として水銀フリーアークチューブは製造されるが、アークチューブの製造工程において、シュラウドガラス管の中心軸と放電軸とは正確に一致するとは限らず、ずれてしまう(密閉ガラス球周りの隙間が周方向に均一ではない)場合がある。そして、シュラウドガラス管の中心軸と放電軸とがずれているアークチューブを絶縁プラグユニットに組み付けて放電バルブを構成し、シュラウドガラス管の中心軸の下方に放電軸がずれている場合(シュラウドガラス管の中心軸に対し密閉ガラス球の中心が下方にずれて、密閉ガラス球下方のシュラウドガラス管との微少隙間δ1が密閉ガラス球上方のシュラウドガラス管との微少隙間δ2より小さい場合)には、アークチューブの光束が低下するという問題がある。これは、密閉ガラス球上方の厚い断熱空間(微少隙間δ2)では密閉ガラス球からシュラウドガラス管への熱伝達が抑制されるのに対し、密閉ガラス球下方の薄い断熱空間(微少隙間δ1)では熱伝達が促進されて、シュラウドガラス管下部領域からの放熱が促進されるため、密閉ガラス球内の最冷点温度が下がり蒸気圧が下がることで光束が低下する、と考えられる。
然るに、密閉ガラス球下方のシュラウドガラス管との微少隙間δ1が密閉ガラス球上方のシュラウドガラス管との微少隙間δ2以上の大きさをもつ(δ1≧δ2)請求項2では、前記したδ1<δ2の場合に比べて、密閉ガラス球下方の厚い断熱空間(微少隙間δ1)における熱伝達が抑制されて、シュラウドガラス管下部領域からの放熱が抑制されるため、密閉ガラス球内の最冷点温度が上がり蒸気圧が上がることで光束が上がる、と考えられる。
なお、電極間に生成されるアークは上方凸に湾曲するため、より高温となる密閉ガラス球上方側ほど熱膨張が大きく、密閉ガラス球に水銀が封入されている水銀入りアークチューブでは、低い温度でも密閉ガラス球内が高い蒸気圧となることから、δ1>δ2の場合には、膨らんだ密閉ガラス球上部がシュラウドガラス管と干渉して破裂するおそれがあるが、水銀フリーアークチューブの密閉ガラス球内の圧力は、水銀入りアークチューブの密閉ガラス球内の圧力の約半分にしかならないので、たとえδ1>δ2であっても、密閉ガラス球上部がシュラウドガラス管と干渉して破裂するおそれはない。
請求項1に係る水銀フリーアークチューブによれば、密閉ガラス球を包囲するシュラウドガラス管内に封入された不活性ガスの熱伝導率が、密閉ガラス球内の始動用希ガスの封入圧および金属ハロゲン化物の封入量に基づいて、所望の光束および寿命を確保できる適正値に設定されているので、初特性および働程特性の双方に優れた水銀フリーアークチューブが得られる。
特に、シュラウドガラス管内に封入する不活性ガスの熱伝導率の正確な調整が容易にできるので、初特性および働程特性の双方に優れた水銀フリーアークチューブを安価に提供できる。
請求項2に係る放電バルブによれば、シュラウドガラス管下部領域からの放熱が抑制されて密閉ガラス球内の最冷点温度が上昇するため、光束のアップした水銀フリーアークチューブを備えた放電バルブを提供できる。
以下、図面を用いて、本願発明を実施するための最良の形態を実施例に基づいて説明する。
図1および図2は、本願発明に係る放電バルブの一実施例を示し、図1は放電バルブの縦断面図、図2は同放電バルブの要部であるアークチューブの一部拡大縦断面図(図1における符号Aで示す部分の拡大図である。
図1,2において、放電バルブ10は車両用前照灯に装着される光源バルブであって、前後方向に延びるアークチューブ12と、このアークチューブ12の後端部を固定支持する絶縁プラグユニット14とを備えて構成されている。符号15は、アークチューブ12の後端側外周を絶縁プラグユニット14に固定保持する金属製の固定保持部材である。
アークチューブ12は、アークチューブ本体20と、このアークチューブ本体20を筒状(円筒状)に包囲するシュラウドガラス管18とが一体的に形成されている。アークチューブ本体20は、細長円筒形の石英ガラス管を加工して前後1対の電極アッシー22A、22Bを埋設一体化した構造で、アークチューブ本体20の長手方向略中央部には電極26A、26Bが対設された放電発光部である密閉ガラス球20aが形成され、その前後両側にはピンチシール部20b1、20b2が形成されている。
各電極アッシー22A、22Bは、タングステン製の棒状電極26A、26Bとモリブデン製のリード線28A、28Bとがモリブデン製の金属箔30A、30Bを介して連結固定されてなり、各ピンチシール部20b1、20b2においてピンチシールされている。その際、各金属箔30A、30Bはすべてピンチシール部20b1、20b2内に埋設されているが、各棒状電極26A、26Bは、その先端部が前後両側から互いに対向するようにして密閉ガラス球20a内に突出している。そしてこれにより、放電バルブ10を点灯したとき、両棒状電極26A、26Bの先端部間に上方凸に湾曲するアーク32が生成される。
また、本実施例に係る放電バルブ10は、水銀フリーの放電バルブとして構成されている。
すなわち、密閉ガラス球20a内には、始動用希ガスである不活性ガスと金属ハロゲン化物とが封入されているが、水銀は封入されていない。
その際、始動用希ガスである不活性ガスは、両棒状電極26A、26Bの先端部間における放電の発生を容易化すること等を目的として封入されており、本実施例ではキセノンガス(Xe)が用いられている。また、金属ハロゲン化物は、発光効率および演色性を高めるために封入されており、本実施例ではヨウ化ナトリウムおよびヨウ化スカンジウムが用いられている。
なお、水銀は棒状電極26A(あるいは26B)への電子の衝突量を減少させて棒状電極26A(あるいは26B)の損傷を緩和する緩衝機能を有しているが、水銀フリーとすることにより、この機能が得られなくなってしまう。そこで本実施例においては、上記緩衝機能を果たす水銀代替物質として、緩衝用金属ハロゲン化物が封入されている。この緩衝用金属ハロゲン化物としては、例えば、Al、Bi、Cr、Cs、Fe、Ga、In、Li、Mg、Ni、Nd、Sb、Sn、Ti、Tb、Zn等のハロゲン化物のうち1種類または複数種類を用いることができる。なお、緩衝用金属ハロゲン化物の封入量は、ヨウ化ナトリウムおよびヨウ化スカンジウムの封入量に比べると僅かである。
アークチューブ12におけるアークチューブ本体20の密閉ガラス球20aを包囲するシュラウドガラス管18内には、断熱空間を形成する不活性が封入(充填)されている。この不活性ガスの封入圧力(充填圧力)は、0.2〜0.9気圧(例えば0.5気圧程度)の負圧に設定されている。
シュラウドガラス管18のアークチューブ本体20に対する封着は、シュラウドガラス管18の後端部18bをアークチューブ本体20に溶着した後、シュラウドガラス管18内に不活性ガスを充填し、その後、シュラウドガラス管18の前端部18aをアークチューブ本体20に溶着することにより行われる。その際、シュラウドガラス管18の前端部18aにおけるアークチューブ本体20への溶着は、シュリンクシールによって行われる。
また、アークチューブ本体20の密閉ガラス球20aを包囲するシュラウドガラス管18内の不活性ガスの動作時の熱伝導率λ(W/m・K)は、密閉ガラス球20a内に封入される始動用希ガスの封入圧X(気圧),金属ハロゲン化物の封入量M(mg/ml)に対し、
(X+0.42M−12)/160≦λ≦(X+0.32M−6.5)/144なる条件式(但し、密閉ガラス球20a内の始動用希ガスの封入圧Xは10〜15気圧で、金属ハロゲン化物の封入量Mは10〜20mg/mlの範囲に限る。)を満足するように調整されており、これによって、アークチューブ12には2350ルーメン以上の光束が得られるとともに、2500時間以上の寿命が保証されている。
即ち、図3〜図6に示すように、シュラウドガラス管18内に封入する不活性ガスの熱伝導率とアークチューブ12の寿命(光束)とは、略正比例(反比例)の相関関係があり、一方、密閉ガラス球20aに封入する金属ハロゲン化物の封入量とアークチューブ12の寿命(光束)とは、略反比例(正比例)の相関関係があることが確認された。そして、前記した相関関係において、自動車前照灯用水銀フリーアークチューブ12の光束および寿命として必要とされる2350ルーメンおよび2500時間を、許容限界(下限)として設定すると、図7に示すように、シュラウドガラス管18内に封入する不活性ガスの動作時の熱伝導率λ(W/m・K)は、密閉ガラス球内の始動用希ガスの封入圧X(気圧),金属ハロゲン化物の封入量M(mg/ml)に対して、(X+0.42M−12)/160≦λ≦(X+0.32M−6.5)/144という条件式を満足する値となることがわかった。即ち、シュラウドガラス管18内に封入する不活性ガスの動作時の熱伝導率λ(W/m・K)を前記した条件式を満足するように調整することで、水銀フリーアークチューブ12は、2350ルーメン以上の光束と2500時間以上の寿命の双方が保証されるのである。
具体的には、密閉ガラス球20aに封入する始動用希ガスの封入圧や金属ハロゲン化物の封入量を変えるとともに、相対的に熱伝導率が低いAr,Kr,Xeのうちのいずれかの第1の不活性ガスと、相対的に熱伝導率が高いHe,Neのうちのずれかの第2の不活性ガスとを混合して、予め熱伝導率を種々の値に調整した混合ガス(封入不活性ガス)をシュラウドガラス管18内にそれぞれ封入した水銀フリーアークチューブ12を用いて、混合ガス(封入不活性ガス)の熱伝導率に対するアークチューブ12の初期光束値および寿命時間の特性を考察し検証した実験結果が図3〜図7に示されている。
図3,4には、密閉ガラス球20a内の金属ハロゲン化物の封入量が20mg/mlで、密閉ガラス球20a内の始動用希ガスの封入圧をそれぞれ10気圧,12.5気圧,15気圧にした場合に、シュラウドガラス管18内の封入不活性ガスの熱伝導率に対してアークチューブ12の寿命や光束がどのように変化するかが示されている。そして、図3および図4(a)から、シュラウドガラス管18内の封入不活性ガスの熱伝導率とアークチューブ12の寿命とは略正比例し、密閉ガラス球20a内の始動用希ガスの封入圧が低い(高い)ほど、寿命が長い(短い)ことがわかる。また、図3および図4(b)から、シュラウドガラス管18内の封入不活性ガスの熱伝導率とアークチューブ12の光束とは略反比例し、密閉ガラス球20a内の始動用希ガスの封入圧が高い(低い)ほど、光束が大きい(小さい)ことがわかる。
図5,6には、密閉ガラス球20a内の金属ハロゲン化物の封入量が10mg/mlで、密閉ガラス球20a内の始動用希ガスの封入圧をそれぞれ10気圧、12.5気圧、15気圧にした場合に、シュラウドガラス管18内の封入不活性ガスの熱伝導率に対してアークチューブ12の寿命や光束がどのように変化するかが示されている。そして、図5および図6(a)から、シュラウドガラス管18内の封入不活性ガスの熱伝導率とアークチューブ12の寿命とは略正比例し、密閉ガラス球20a内の始動用希ガスの封入圧が低い(高い)ほど、寿命が長い(短い)ことがわかる。また、図5および図6(b)から、シュラウドガラス管18内の封入不活性ガスの熱伝導率とアークチューブ12の光束とは略反比例し、密閉ガラス球20a内の始動用希ガスの封入圧が高い(低い)ほど、光束が大きい(小さい)ことがわかる。
また、図4,6から、密閉ガラス球20a内の金属ハロゲン化物の封入量が変化(10mg/mlと20mg/ml)しても、シュラウドガラス管18内の封入不活性ガスの熱伝導率とアークチューブ12の寿命(光束)が略正比例(反比例)するという特性は変わらないが、密閉ガラス球20a内の金属ハロゲン化物の封入量が多い(少ない)ほど、アークチューブ12の寿命が短く(長く)なるとともに、光束が大きく(小さく)なることがわかる。さらに、密閉ガラス球20a内の始動用希ガスの封入圧が高い(低い)ほど、寿命が短く(長く)なるとともに、光束が大きく(小さく)なることがわかる。
また、図7には、図3〜6に示すデータに対し、アークチューブの光束(寿命)の許容限界(下限)を一般的に知られている2350ルーメン(2500時間)に設定することで、アークチューブの光束(寿命)が2350ルーメン(2500時間)以上となる熱伝導率の範囲が示されている。
即ち、密閉ガラス球内の金属ハロゲン化物の封入量が20mg/mlの場合では、熱伝導率と寿命との関係を示す図4(a)においてスペック下限(点A,B,C)以上の寿命を得るためには、スペック下限(点A,B,C)以上の熱伝導率であることが望ましい。また、熱伝導率と光束との関係を示す図4(b)においてスペック下限(点D,E,F)以上の光束を得るためには、スペック下限(点D,E,F)以下の熱伝導率であることが望ましい。そして、図7(c)には、密閉ガラス球20a内の金属ハロゲン化物の封入量が20mg/mlの場合に、アークチューブ12の光束および寿命が適正値となるシュラウドガラス管18封入不活性ガスの熱伝導率の範囲(ABCDEFで囲まれた矩形状の領域)が示されている。
同様に、密閉ガラス球内の金属ハロゲン化物の封入量が10mg/mlの場合では、熱伝導率と寿命との関係を示す図6(a)においてスペック下限(点G,H,I)以上の寿命を得るためには、スペック下限(点G,H,I)以上の熱伝導率であることが望ましい。また、熱伝導率と光束との関係を示す図6(b)においてスペック下限(点J,K,L)以上の光束を得るためには、スペック下限(点J,K,L)以下の熱伝導率であることが望ましい。そして、図7(c)には、密閉ガラス球20a内の金属ハロゲン化物の封入量が10mg/mlの場合に、アークチューブ12の光束および寿命がそれぞれ2350ルーメン,2500時間以上となるシュラウドガラス管18封入不活性ガスの熱伝導率の範囲(GHIJKLで囲まれた矩形状の範囲)が示されている。
また、領域ABCDEFと領域GHIJKLとは、領域ABCDEFにおける下限(ABC)と領域GHIJKLにおける上限(JKL)が熱伝導率を示す上下方向に連続して重なるため、密閉ガラス球内の金属ハロゲン化物の封入量が10〜20mg/mlの場合において、アークチューブ12の光束および寿命がそれぞれ2350ルーメン,2500時間以上となるシュラウドガラス管18封入不活性ガスの熱伝導率の範囲は、図7(c)におけるGHIDEF領域となる。そして、シュラウドガラス管18封入不活性ガスの動作時の熱伝導率を特定するこのGHIDEF領域は、密閉ガラス球20a内の始動用希ガスの封入圧をX(気圧),金属ハロゲン化物の封入量をM(mg/ml)として、(X+0.42M−12)/160≦λ≦(X+0.32M−6.5)/144という条件式で表すことができる。但し、密閉ガラス球20a内の金属ハロゲン化物の封入量についてのデータは、前記したように10mg/ml〜20mg/mlに限られる。また、密閉ガラス球20a内の始動用希ガスの封入圧Xは、10〜15気圧に限られる。始動用希ガスの封入圧が10気圧未満の場合は、前照灯用の光源として必要な初期光束が得られず、始動用希ガスの封入圧が15気圧を超える場合は、点灯時に密閉ガラス球20aにクラックが生じるおそれがあるため、実用に供し得る始動用希ガスの封入圧Xとしては10〜15気圧であるためである。
このように、アークチューブ12の光束および寿命が実用上有効な2350ルーメン以上,2500時間以上となるためには、シュラウドガラス管18封入不活性ガスの動作時の熱伝導率λ(W/m・K)を前記した条件式を満足する値に調整すればよいことから、本実施例では、シュラウドガラス管18内の封入不活性ガスの熱伝導率λ(W/m・K)が、密閉ガラス球20a内の始動用希ガスの封入圧X(気圧)と金属ハロゲン化物の封入量M(mg/ml)に基づいて、前記した条件式を満足するように調整されている。
そして、密閉ガラス球を包囲する封入不活性ガス(熱伝導率が前記条件式に基づく所定値に調整された断熱層)が、放電発光部である密閉ガラス球20aからシュラウドガラス管18への熱伝達を抑制し、熱損失が過大となってアークチューブ12の発光効率が低下してしまうのを抑制するとともに、シュラウドガラス管18の表面温度が上昇しすぎて表面が白化してしまうのを抑制するという第1の作用と、放電発光部である密閉ガラス球20aからシュラウドガラス管18への適度の熱伝達およびシュラウドガラス管18を介した適度の放熱を促進(許容)することで、密閉ガラス球20a内の温度の過度の上昇に伴うフリッカーの発生を抑制するという第2の作用を営むことで、実用上有効な光束と寿命の双方が保証されている。
また、シュラウドガラス管18に封入する不活性ガスの動作時の熱伝導率λ(W/m・K)の具体的な調整方法としては、次のようにして行う。
相対的に熱伝導率が低い第1の不活性ガス(Ar,Kr,Xe)のうちのいずれか一種類のガスと、相対的に熱伝導率が高い第2の不活性ガス(He,Ne)のうちのいずれか一種類のガスとを、例えば図3に示すように所定の比率で混合して、前記条件式を満たす熱伝導率λに調整した混合ガスを封入不活性ガスとして予め用意しておき、不活性ガス封入工程において、この動作時の熱伝導率λ(W/m・K)を調整した封入不活性ガスをシュラウドガラス管18内に封入するようになっている。
このように、本実施例では、シュラウドガラス管18内に封入する不活性ガスの動作時の熱伝導率λ(W/m・K)を調整するに際し、相対的に熱伝導率が低い第1の不活性ガスと相対的に熱伝導率が高い第2の不活性ガスとを混合してその熱伝導率を調整するため、少なくとも単一の不活性ガスを空気または窒素に混合して熱伝導率を調整する場合、相対的に熱伝導率が低い複数種の不活性ガス同士を混合して熱伝導率を調整する場合、相対的に熱伝導率が高い複数種の不活性ガス同士を混合して熱伝導率を調整する場合のいずれの場合と比べても、混合ガスの熱伝導率を所望の熱伝導率に正確に調整することが容易である。
また、水銀フリーアークチューブ12は、密閉ガラス球20a下方のシュラウドガラス管18との微少隙間δ1と密閉ガラス球20a上方のシュラウドガラス管18との微少隙間δ2がδ1≧δ2に構成されて、所望の光束が確保されている。
即ち、シュラウドガラス管は、規格(ECER99)で外径の最大値が定められていることに加え、強度を確保するためにはある程度ガラスの肉厚も必要となるため、内径を大きくできない。一方、高温となる密閉ガラス球では、耐久性を確保するため、外径を大きくする必要がある。このような観点から、密閉ガラス球20aとシュラウドガラス管18との隙間は、約0.4mmに設定されている。そして、シュラウドガラス管18の中心軸と放電軸とが一致する形態を前提として水銀フリーアークチューブ12は製造されるが、アークチューブ12の製造工程において、シュラウドガラス管18の中心軸と放電軸とは正確に一致するとは限らず、ずれてしまう(密閉ガラス球20a周りの隙間が周方向に均一ではない)場合がある。そして、シュラウドガラス管18の中心軸と放電軸とがずれているアークチューブ12を絶縁プラグユニット14に組み付けて放電バルブ12を構成し、シュラウドガラス管18の中心軸の下方に放電軸がずれている場合(シュラウドガラス管18の中心軸に対し密閉ガラス球20aの中心が下方にずれて、密閉ガラス球20a下方のシュラウドガラス管18との微少隙間δ1が密閉ガラス球20a上方のシュラウドガラス管18との微少隙間δ2より小さい場合)には、アークチューブ12の光束が低下するという問題がある。これは、密閉ガラス球20a上方の厚い断熱空間(微少隙間δ2)では密閉ガラス球20aからシュラウドガラス管18への熱伝達が抑制されるのに対し、密閉ガラス球20a下方の薄い断熱空間(微少隙間δ1)では熱伝達が促進されて、シュラウドガラス管18下部領域からの放熱が促進されるため、密閉ガラス球20a内の最冷点温度が下がり蒸気圧が下がることで光束が低下する、と考えられる。
然るに、密閉ガラス球20a下方のシュラウドガラス管18との微少隙間δ1が密閉ガラス球20a上方のシュラウドガラス管18との微少隙間δ2以上の大きさをもつ(δ1≧δ2)本実施例では、微少隙間δ1<微少隙間δ2の場合に比べて、密閉ガラス球20a下方の厚い断熱空間(微少隙間δ1)における熱伝達が抑制されて、シュラウドガラス管18下部領域からの放熱が抑制されるため、密閉ガラス球20a内の最冷点温度が上がり蒸気圧が上がることで光束が上がる、と考えられる。
なお、電極26A,26B間に生成されるアークは上方凸に湾曲するため、より高温となる密閉ガラス球20a上方側ほど熱膨張が大きく、密閉ガラス球に水銀が封入されている水銀入りアークチューブでは、低い温度でも密閉ガラス球内が高い蒸気圧となることから、δ1>δ2の場合には、膨らんだ密閉ガラス球上部がシュラウドガラス管と干渉して破裂するおそれがあるが、水銀フリーアークチューブ12の密閉ガラス球20a内の圧力は、水銀入りアークチューブの密閉ガラス球内の圧力の約半分にしかならないので、たとえδ1>δ2であっても、密閉ガラス球20a上部がシュラウドガラス管18と干渉して破裂するおそれはない。
前記したように、シュラウドガラス管18内には、相対的に動作時の熱伝導率が低いAr,Kr,Xeのいずれかの第1の不活性ガスと、相対的に動作時の熱伝導率が高いHe,Neのいずれかの第2の不活性ガスとを混合した混合ガスが封入されているが、シュラウドガラス管18内の混合ガス(封入不活性ガス)としてHeが用いられている場合には、Heリークディテクタを用いることで、シュラウドガラス管18からのリークチェック(シュラウドガラス管18からHeが漏れているか否かの検出)が可能である。
また本実施例においては、Ar,Kr,XeのいずれかとHe,Neのいずれかとの混合不活性ガスがシュラウドガラス管18内に充填(封入)されているので、シュラウドガラス管18内のガスによる補助放電の効果(すなわち、密閉ガラス球20a内での放電開始前に、密閉ガラス球20aとシュラウドガラス管18との間の空間での放電により発生した紫外線による放電電極への光電効果で、放電バルブ10の起動電圧を低下させることができるという効果)も期待することができる。
本願発明の一実施例である放電バルブの縦断面図である。 同放電バルブの要部であるアークチューブの一部拡大縦断面図(図1における符号Aで示す部分の拡大図)である。 密閉ガラス球に封入する金属ハロゲン化物が20mg/mlでシュラウドガラス管内の封入不活性ガスの熱伝導率と初期光束および寿命との関係を示す図である。 図3の関係をグラフで示す図で、(a)はシュラウドガラス管内の封入不活性ガスの熱伝導率と寿命との関係を示す図、(b)はシュラウドガラス管内の封入不活性ガスの熱伝導率と初期光束との関係を示す図である。 密閉ガラス球に封入する金属ハロゲン化物が10mg/mlでシュラウドガラス管内の封入不活性ガスの熱伝導率と初期光束および寿命との関係を示す図である。 は図5の関係をグラフで示す図で、(a)はシュラウドガラス管内の封入不活性ガスの熱伝導率と寿命との関係を示す図、(b)はシュラウドガラス管内の封入不活性ガスの熱伝導率と初期光束との関係を示す図である。 密閉ガラス球に封入する始動用希ガスである不活性ガス(Xe)の封入圧および金属ハロゲン化物の封入量に対するシュラウドガラス管内の封入不活性ガスの熱伝導率の望ましい範囲を示す図で、(a)は密閉ガラス球内の金属ハロゲン化物の封入量20mg/mlの場合におけるシュラウドガラス管内の封入不活性ガスの熱伝導率の上限および下限を示す図、(b)は密閉ガラス球内の金属ハロゲン化物の封入量10mg/mlの場合におけるシュラウドガラス管内の封入不活性ガスの熱伝導率の上限および下限を示す図、(c)はアークチューブの光束および寿命が実用上の適正値となるシュラウドガラス管内封入不活性ガスの熱伝導率の範囲を示す図である。
符号の説明
10 放電バルブ
12 アークチューブ
14 絶縁プラグユニット
18 シュラウドガラス管
20 アークチューブ本体
20a 放電発光部である密閉ガラス球
20b1、20b2 ピンチシール部
22A、22B 電極アッシー
26A、26B 棒状電極
28A、28B リード線
30A、30B 金属箔

Claims (2)

  1. 電極が対設され始動用希ガスとともに金属ハロゲン化物が封入された放電発光部である密閉ガラス球を有する水銀フリーアークチューブ本体と、前記アークチューブ本体に封着一体化されて前記密閉ガラス球を包囲する円筒形状のシュラウドガラス管とを備え、前記密閉ガラス球を包囲する前記シュラウドガラス管内に不活性ガスが封入された放電バルブ用水銀フリーアークチューブにおいて、
    前記シュラウドガラス管内には、相対的に熱伝導率が低いAr,Kr,Xeのいずれかの第1の不活性ガスと、相対的に熱伝導率が高いHe,Neのいずれかの第2の不活性ガスとを混合して、その熱伝導率λ(W/m・K)を、密閉ガラス球に封入する始動用希ガスの封入圧X(気圧)および金属ハロゲン化物の封入量M(mg/ml)に対し、2350ルーメン以上の光束と2500時間以上の寿命となるように、
    (X+0.42M−12)/160≦λ≦(X+0.32M−6.5)/144に調整した混合ガスが封入されたことを特徴とする放電バルブ用水銀フリーアークチューブ。但し、密閉ガラス球内の始動用希ガスの封入圧Xは10〜15気圧で、金属ハロゲン化物の封入量Mは10〜20mg/mlの範囲に限る。
  2. 請求項1に記載の水銀フリーアークチューブと、前記水銀フリーアークチューブを固定保持する絶縁プラグユニットとを備えた放電バルブであって、前記密閉ガラス球下方のシュラウドガラス管との微少隙間δ1と前記密閉ガラス球上方のシュラウドガラス管との微少隙間δ2がδ1≧δ2に構成されたことを特徴とする前照灯用放電バルブ。
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