JP4617979B2 - 光学ユニット、画像形成装置及びホルダの製造方法 - Google Patents

光学ユニット、画像形成装置及びホルダの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、所定の走査幅で移動しながら入射する光ビームを偏向し、像担持体上へ案内するために設けられ、相対的に前記走査方向に長く、かつ走査方向と直交する方向に短い、薄肉細長形状とされた光学部材を備え、当該光学部材の長手方向両端部を支持することで、前記光学部材を保持する光学ユニット、この光学ユニットが搭載された画像形成装置、並びに光学部材を保持するホルダの製造方法に関する。
従来、電子写真方式を適用した複写機、プリンタ、ファクシミリあるいはこれらの複合機等の画像形成装置では、像担持体としての感光体ドラムを中心として、この感光体ドラムの周面に対向するように帯電部、光走査部、現像部、転写部等が配置されている。
すなわち、帯電部へ所定の電圧を印加することによって感光体ドラムの表面を一様に帯電し、光走査部からの光ビームによって静電潜像を形成し、現像部においてトナーを供給して現像し、転写部において例えば、中間転写体等へトナー像を転写した後、用紙へ画像を転写する。
画像が転写された用紙は、排出口までの搬送中に定着部において定着処理されるようになっている。
ところで、光走査部は、光ビームの発光光源であるLD(レーザダイオード)と、LDから照射される光を感光体ドラム上で走査(主走査)させるためのポリゴンミラーと、ポリゴンミラーからの出射光を感光体ドラムへ案内するために走査光を反射又は透過して偏向するための複数の光学部材と、を備えている。
光学部材としては、相対的に走査方向に長く、かつ走査方向と直交する方向(副走査方向)に短い薄肉細長形状のミラーが適用されることが多い。
このようなミラーは、長手方向の両端部が、互いに平行な一対の側板に掛け渡されて、保持されている。
また、側板とミラーとの間には、ホルダが介在されている。より具体的には、ミラーの長手方向両端部を、ホルダに形成された収容溝に収容した状態で、ホルダが側板に取り付けられている。
ホルダには、側板との相対位置を調整する調整機構が設けられ、ミラーの反射角度を偏向することによる副走査方向の位置ずれ調整や、光路長を変更することによる倍率調整が可能となっている(特許文献1参照)。
また、関連技術として、細長形状のミラーを保持すると共に、上記のような倍率等の調整が可能なホルダ構造として、特許文献2及び特許文献3に記載されているような技術が提案されている。
特開2002−40348公報 特開2001−356259公報 特許第3379544号公報
しかしながら、特許文献1の保持構造では、ミラーの両端の調整方向が相反する方向に調整する必要がある場合(例えば、走査線の傾斜等)、ミラーにその応力が加わり変形する可能性がある。
また、ホルダが合成樹脂製である場合、前記型抜き方向が収容溝の開口端方向であるため、ミラーが型抜き勾配に沿って支持されることになり、ホルダが側板に取り付けられる前であれば、ホルダが変位することでミラーが撓むようなことはないが、ホルダが側板に固定されると、ホルダが矯正される分、ミラーに応力が加わり、撓みが発生することがある。
なお、特許文献2では、このようなミラー全体をカバーで覆う構造となっているため、このカバーによってミラーの撓みが回避できる構造ということもできるが、ミラー全体を覆うためのスペースが必要であり、特にフルカラーの画像形成装置の場合4本の光ビームを、極めて狭い空間で取り回す必要があり、ミラー全体をカバーで覆うような構造はコンパクト化に反する。
また、特許文献3では、板ばね等の弾性部材でミラーを付勢保持している構造となっているため、前述の応力を板ばねが吸収することができる部品点数が多く、組付作業性が悪い。なお、特許文献3では、ミラーの回転方向の調整のみが可能であるため、走査線の副走査方向のずれを補正することができない構造となっている。
本発明は上記事実を考慮し、簡単な構造で光学部材を保持すると共に、光ビームの偏向の調整、並びに倍率の調整機構を備え、かつ当該調整によって発生する応力の光学部材への伝達を防止することができる光学ユニット、画像形成装置並びにホルダの製造方法を得ることが目的である。
第1の発明は、所定の走査幅で移動しながら入射する光ビームを偏向し、像担持体上へ案内するために設けられ、相対的に前記走査方向に長く、かつ走査方向と直交する方向に短い、薄肉細長形状とされた光学部材を備え、当該光学部材の長手方向両端部を支持することで、前記光学部材を保持する光学ユニットであって、前記光学部材の両端部に対応して設けられ、前記光学部材のそれぞれの端部が掛け渡される一対の側板を備えたベースアッセンブリと、前記光学部材の端部を収容すると共に、前記光学部材の厚さ方向への付勢力により保持する収容溝を備え、前記側板に対して前記光ビームの偏向の調整、倍率の調整の少なくとも1つの調整機構が設けられたホルダと、前記ホルダの収容溝に形成され、前記光学部材を線接触で支持し、位置決めするための基準となり、前記光学部材の厚さ方向から見た場合に、前記光学部材の長手方向と直交する方向或いはその許容範囲のラインに沿って光学部材を位置決めする位置決め部とを有し、前記ホルダに加わる変位を、前記光学部材とホルダとが、前記位置決め部との線接触ラインを中心に相対回転することで吸収することを特徴としている。
第1の発明によれば、光学部材の例えば両端部にホルダを取り付けたとき、光学部材とホルダとの間の相対位置を制限するような力が加わっていないため、光学部材が撓むようなことがない。
ところが、このホルダを側板に固定すると、側板自体の変位、或いは一対の側板の相対位置ずれ等に起因して、ホルダが特定の状態に変位して固定される。このとき、光学部材は一対の側板に掛け渡されているため、ホルダから応力が加わり、撓み等の変形が生じる。
そこで、この応力に応じて、光学部材とホルダとを、位置決め部との線接触ラインを中心に相対回転させる。これにより、応力が吸収され光学部材が変形することがない。
第1の発明において、前記位置決め部の線接触部が、前記光学部材の縦横寸法に応じて所定の幅寸法を持っていることを特徴としている。
また、第1の発明において、前記位置決め部が、前記収容溝から突出し、線接触ライン上に断続的に設けられたデータムであることを特徴としている。
さらに、第1の発明において、前記位置決め部が、複数の断続した柱状突起部の集合体で構成されていることを特徴としている。
第2の発明は、所定の走査幅で移動しながら入射する光ビームを偏向し、像担持体上へ案内するために設けられ、相対的に前記走査方向に長く、かつ走査方向と直交する方向に短い、薄肉細長形状とされた光学部材を備え、当該光学部材の長手方向両端部を支持することで、前記光学部材を保持する光学ユニットであって、前記光学部材の両端部に対応して設けられ、前記光学部材のそれぞれの端部が掛け渡される一対の側板を備えたベースアッセンブリと、前記光学部材を端部を収容すると共に、前記光学部材の厚さ方向への付勢力により保持する収容溝、及び前記側板に対して前記光ビームの偏向の調整、倍率の調整の少なくとも1つの調整機構を備え、合成樹脂成形されたホルダと、前記ホルダの収容溝内において、前記光学部材の少なくとも厚さ方向一方の面に対向して突出形成され、前記光学部材を支持する基準となる位置決め部と、前記位置決め部が、前記光学部材の長手方向を基準として0°〜45°の範囲内に沿った方向からの型抜きを回避可能な形状で突出されていることを特徴としている。
第2の発明によれば、ホルダの収容溝ないに位置決め部を突出形成する際、型抜きが必須となる。この型抜きが光学部材の長手方向、すなわち、収容溝の奥側から開口端方向である場合にこの型抜きに沿って傾斜面が発生する。
すなわち、基準となる位置決め部が傾斜しているため、ホルダが側板に固定されると、光学部材は傾斜面に倣って撓むことになる。
そこで、位置決め部を突出形成する場合に、位置決め部を光学部材の長手方向を基準として0°〜45°の範囲内に沿った方向からの型抜きを回避可能な形状とすることで、傾斜面が発生しても、光学部材が撓む方向と一致しないようにした。これにより、ホルダと光学部材との相対位置の変動が許容され、ホルダから加わる応力を吸収することができる。
上記第2の発明において、前記ホルダによる偏向又は倍率調整機構が、前記光学部材の一方の端部にのみ設けられていることを特徴としている。
また、第2の発明において、前記ホルダが、前記光学部材の一方の端部のみに設けられていることを特徴としている。
第3の発明は、前記請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の光学ユニットが搭載された画像形成装置である。
画像を形成する際、像担持体を走査(主走査)方向と直交する方向に移動しながら、前記主走査を繰り返すことで、二次元画像が形成される。このときの、走査線が傾斜していたり、湾曲していたり、或いは倍率が変動していると、画質に多大な影響を及ぼす。
そこで、走査された光ビームを像担持体へ案内する光学部材を適正な状態で位置決めすることで、画質の向上につながる。
第4の発明は、所定の走査幅で移動しながら入射する光ビームを偏向し、像担持体上へ案内するために設けられ、相対的に前記走査方向に長く、かつ走査方向と直交する方向に短い、薄肉細長形状とされた光学部材を保持すると共に、前記光学部材における撓みが発生し易い長手方向の端部を支持し、所定位置への固定後に当該固定先からの応力を吸収し、前記光学部材への応力伝達を回避するためのホルダを合成樹脂の成型品として生成するホルダ製造方法であって、前記光学部材の端部を収容する収容溝を形成し、前記収容溝内で前記光学部材を点接触又は線接触で支持し、当該光学部材を位置決めする基準となるデータムを形成し、少なくとも前記データムを形成する型の抜き方向を、光学部材の収容溝への収容方向とは異なる方向とし、前記光学前記光学部材が前記データムと常時当接状態を維持するように、前記データムが支持する光学部材の面とは反対側の面を自身の弾性変形による付勢力によって押圧する、ことを特徴としている。
第4の発明によれば、光学部材を保持し、かつ側板に掛け渡すと共に、光学部材の位置調整を可能とするホルダを製造するに際し、まず、光学部材の端部を収容する収容溝を形成する。
次に、前記収容溝内で前記光学部材を点接触又は線接触で支持し、当該光学部材を位置決めする基準となるデータムを形成する。
このデータムの形成の際、少なくとも前記データムを形成する型の抜き方向を、光学部材の収容溝への収容方向とは異なる方向とする。
また、前記光学前記光学部材が前記データムと常時当接状態を維持するように、前記データムが支持する光学部材の面とは反対側の面を自身の弾性変形による付勢力によって押圧する。
上記により製造されたホルダによれば、ホルダと光学部材との相対位置を所定位置に保持でき、かつ側板等の外部からの応力に対して、ホルダと光学部材とが相対移動することができ、当該応力を吸収し、光学部材を適正な位置での保持状態を持続することができる。
また、調整の際にも、前述と同様な応力が加わることがあるが、このような場合でも、光学部材の撓み等の変形はなく、適正に調整が可能となる。
以上説明した如く本発明では、簡単な構造で光学部材を保持すると共に、光ビームの偏向の調整、並びに倍率の調整機構を備え、かつ当該調整によって発生する応力の光学部材への伝達を防止することができるという優れた効果を有する。
図1には、本実施の形態に係る画像形成装置10が示されている。この画像形成装置は、タンデム型のフルカラープリンタ構造となっている。
このフルカラープリンタの本体10は、スプレーペイント型の光走査装置12(ROS(Raster Output Scanner))と、フルカラーの画像形成を行う画像形成ユニットであるプリントヘッドデバイス14(Print Head Device)とを備えている。
プリントヘッドデバイス14は、像担持体として4個の感光ドラム16、18、20、22を有する。
光走査装置12は、前記4個の感光ドラム16、18、20、22に対して、帯電ロール16A、18A、20A、22Aによってその周面が一様帯電された状態で、前記光走査装置12から各色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))の画像データに基づいて出射される光ビームの走査により露光処理を行う。また、4個の感光ドラム16、18、20、22には、各色の現像装置23C、23M、23Y、23Kが設けられており、光ビームの各色の走査に応じた静電潜像にトナーを供給するようになっている。
また、感光体ドラム16、18には、一次転写体36Aが対応しており、Y色及びM色のトナー像が重ねられて転写される。一方、感光体ドラム20、22には、一次転写体36Bが対応しており、C色及びK色のトナー像が重ねられて転写される。
一次転写体36A、36Bは、それぞれ二次転写体36Cに接しており、この二次転写体36C上で各色(4色)のトナー像が重ねられて転写される。
また、このフルカラープリンタの本体10には、プリントヘッドデバイス14の下部に給紙カセット25が配設されており、この給紙カセット25から記録用紙Pが前記二次転写体36Cと転写ローラ37との間(転写部)に搬送される。
この記録用紙Pの供給を受けて、転写部では、トナー像を二次転写体36Cから記録用紙Pへ転写し、定着装置27でトナー像が転写された記録用紙Pに定着処理を施し、画像が形成された記録媒体を排出トレイ上に排出するよう構成されている。
前記光走査装置12は、ハウジング24の内部に、YMCKの各色の画像情報をそれぞれ含む4本の光ビームを出射する半導体レーザー等からなるレーザ光源(図示省略)を備えている。レーザー光源から出射された光ビームは、コリメータレンズ、シリンドリカルレンズ(共に図示省略)を透過して平行ビームに調整され、ポリゴンミラー26に入射するようになっている。
ポリゴンミラー26で反射、かつ走査された光ビームは、fθレンズ28を透過して、分離多面鏡30に入射する。この分離多面鏡30の反射面は、略正方形の隣接する2つの辺を含む面(直交する2つの平面)で形成されている。この分離多面鏡30には、4本の光ビームが、ほぼ等間隔で2本ずつ、対称の位置となる光路で入射するようになっている。
前記分離多面鏡30の反射面による反射方向には、4本の光ビームが別々に入射し、かつ反射する4個の光学部材としての反射ミラー鏡32が配設されている。
4個の反射ミラー32のそれぞれで反射された光ビームは、4個のシリンドリカルミラー34A、34B、34C、34Dのそれぞれに入射し、前述した感光体ドラム16、18、20、22方向へ反射される。
ここで、図2に示される如く、光走査装置12のハウジング24は、一対の側板100、102を有しており、前記反射ミラー32は、この一対の側板100、102に掛け渡された状態で保持されている。このとき、反射ミラー32の長手方向両端部には、ホルダ104が装着されており、このホルダ104が前記側板100、102に固定される構造となっている。
図3乃至図5に示される如く、ホルダ104は、合成樹脂の成形品であり、全体の概略構造としては矩形状とされている。
ホルダ104には、反射ミラー32の端部との対向面側は、互いに直角に連続する縦壁部106と、底板部108、並びに天井部110の一部を残した状態で切り欠かれており、反射ミラー32の端部が収容可能な収容溝112が形成されている。
前記収容溝112に収容された反射ミラー32は、その端面が収容溝112の奥壁部114に突き当てられることで収容方向の位置が決められているようなっている。この奥壁部114には、横方向(反射ミラー32の短辺方向)に沿った筋状の突起部116が形成されており、この突起部116の先端面が実際の反射ミラー32との突き当て面となる。
また、前記収容溝112の底板部108には、ホルダ成形時の型抜きを容易にするための矩形状の貫通孔118が設けられている。この貫通孔118の周縁には、前記突起部116の筋に平行なラインに沿って、データム120が形成されている。データム120は、そのライン上の中間(前記貫通孔118の領域)で分断されており、結果的に前記ライン状に沿って断続的に形成される。
このデータム120の幅寸法WDは約1mm程度であり、前記ライン状に沿って前記縦壁部106と対向する側から型抜きがなされるようになっている。このデータム120の突出先端面は、前記反射ミラー32を支持する支持面とされ、反射ミラー32の位置決め基準とされている。なお、反射ミラー32は、このデータム120に対して線接触されて支持されることになる(実際には、1mm幅の面接触であるが、ここでは、線接触とする)。
また、縦壁部106に続く、天井部110の一部は、前記奥壁部114側にスリット122が形成されている。このため、天井部110は、縦壁部106に対して、いわゆる片持ち状態で保持されている。なお、天井部110には、矩形状の貫通孔124が設けられており、ホルダ成形時の型抜き用として利用される。
また、天井部110の片持ち側と反対側の端部は、前記底板部108方向に略直角に屈曲され、屈曲部110Aが形成されている。
この屈曲部110Aは、前記収容溝112に反射ミラー32が収容されたときの上面に接触する程度延長されており、このため、収容される反射ミラー32によって押し上げられる構造となっている。このとき、天井部110が片持ち状態であるため弾性変形する。言い換えれば、天井部110の弾性力によって、屈曲部110Aの先端が反射ミラー32を押し下げる力が発生し、反射ミラー32を前記基準面となるデータム120に押し付けるように保持することが可能となっている。
この弾性力による押し付けで、反射ミラー32は、ホルダ104の基準面に対して相対位置が、定常状態では一致するが、前述したように線接触で支持されているため、外部からの応力により、データム32の配列方向(ライン)を中心にする相対回転で位置が変更可能となっている。
なお、ホルダ104と反射ミラー32との相対位置を変化させるような前記応力が発生するのは、ホルダ104が側板100、102に固定された状態である(図2(B)参照)。言い換えれば、ホルダ104と反射ミラー32のみのアッセンブリでは、前記応力が発生することはなく、反射ミラー32に撓み等は生じることはなく、例えば、ホルダ104が側板100、102に固定された場合に、側板100、102の仕上がり精度、経時的な変形、或いはホルダ104の位置調整(図2(C)参照)等に起因して、前記応力が発生し得る。
ここで、ホルダ104における前記収容溝112が形成された側とは反対側の面に、円柱状の突起部126が形成されると共に、図4の横方向に向けてフランジ128が突出されている。フランジ128には、略半円形の切欠部130が形成されている。
図2に示される如く、前記突起部126が形成されたホルダ104の端面は、側板100、102への突き当て面であり、突起部126は、側板100、102に形成された貫通孔130に挿通されるようになっている。
側板100、102の外側面には、ホルダ104に対向して、金属製の調整プレート132が設けられている。この調整プレート132は、側板100,102の内側面に突き当てられたホルダ32との間でビス止め等により互いに固定される。これにより、側板100、102は、それぞれホルダ32と調整プレート132とにより挟持されることになる。
調整プレート132には、反射ミラー32の角度を調整(偏向調整、レジストレーション調整)するための調整ねじ、並びに反射ミラー32の光路方向に沿った方向を調整(倍率調整)するための調整ねじ(共に図示省略)が設けられており、側板100、102とホルダ104との相対位置関係を固定後の微調整することが可能となっている。調整ねじによる調整は、切欠部130等が利用され、締付け状態を若干緩め、ホルダ104を回転や移動させて再度締付けることで実行される。
以下に本実施の形態の作用を説明する。
(ホルダ104の成形)
ホルダ104は合成樹脂であり、型に素材を流し込むことで成形する。固化した後、型抜きを施すことになるが、データム120を形成する型に関しては、反射ミラー32の長手方向、並びにこの長手方向を基準(0°)として、±45°未満の範囲からの型抜きを回避することを考慮して、型の設計を行う。これにより、データム120の上端面が型抜きによって傾斜したとしても、反射ミラー32の長手方向とはならず、反射ミラー32を撓むように助長することがない。
すなわち、図6に示される如く、従来のホルダHは、反射ミラーMの挿入方向がデータムDの型抜き方向であったため、フリーの状態であれば、反射ミラーMの直線性は保たれるが(図6(A)参照)、側板GにホルダHが固定されると、反射ミラーMはデータムDの傾斜面に沿って湾曲したり(図6(B)参照)、片側のみホルダHの調整がなされると、反射ミラーMはデータムDの傾斜面に沿って蛇行(湾曲の一種)することがあった(図6(C)参照)。
(組み付け)
光走査装置12のハウジング12の一部である側板100、102に反射ミラー32を組み付ける際、まず、反射ミラー32の長手方向の両端部にホルダ104を装着する。
すなわち、反射ミラー32の端部をホルダ104の収容溝112にあてがい、データム120に沿って摺動させながら挿入することで、先端面を突起部116に突き当てる。
このとき、天井部110の屈曲部110Aが自身の弾性力で反射ミラー32の上面を押圧するため、反射ミラー32は、データム120に線接触された状態が維持される。
ホルダ104が反射ミラー32に装着された状態のアッセンブリでは、前記データム120、突起部116及び天井部110の屈曲部110Aによって支持されるため、所定の位置関係を維持して保持される。
次に、ホルダ104を側板100、102に所定位置に装着し、調整プレート132との間で側板100、102を挟持するように固定することで、組み付けは完了する。
(応力の吸収)
ここで、図6において、前述したようにホルダHが側板Gに固定された場合、例えば、側板Gの間隔寸法がマイナス側にずれている場合(許容される寸法公差の範囲内も含む)、反射ミラーMには、圧縮力が加わるため、これが、長手方向に沿って湾曲する応力となり、撓みが発生する(図6(B)参照)。
また、通常の(上記のようなずれのない)組み付け状態において、前記応力が発生するようなことがなければ、反射ミラーMは撓むことはないが(図6(A)参照)、組み付け後に、レジストレーション調整や倍率調整を行う場合がある。このとき、側板Gの双方において、同一の調整量であればよいが、一方のみを調整する必要がある場合、反射ミラーMの長手方向の両端部に高さ方向の段差が生じ、反射ミラーMに撓みが発生する(図6(C)参照)。
この場合、従来は、ホルダHと反射ミラーMとの間に相対移動の許容がないため、撓みを発生させる応力がダイレクトに反射ミラーMに伝わり、微調整が却って画質を悪化させる結果となっていた。
そこで、本実施の形態では、図2に示される如く、反射ミラー32とホルダ104とをデータム120によって、反射ミラー32の短辺方向のラインに沿った線接触で支持し、かつ天井部110の屈曲部110A自身の弾性力で所定位置に保持し、位置決めするようにした。
上記構造により、前述した応力(反射ミラー32を撓ませる外部からの力)が加わると、前記線接触のラインを中心にホルダ104と反射ミラー32とが相対回転(実際には、反射ミラー32が回転)する。また、この相対回転によって起こり得る厚さ方向の変位は、天井部110が弾性変形することで吸収され、ホルダ104の反射ミラー32に対する保持力が落ちることはない。
また、前記データム120を成形する際に、型抜き方向を反射ミラー32の短辺側に沿った方向としたため、型抜きによって生じる傾斜面が、反射ミラー32の撓み方向に一致しない。従って、データム120の上端面が実質的に面で支持(理論上は線接触であるが、実際には、ある程度の幅(本実施の形態では、1mm程度))されていたとしても、傾斜に沿って反射ミラー32が撓むような不具合がなく、長手方向に亘り直線性を維持することができる。
なお、本実施の形態では、収容溝112(図3参照)に形成した反射ミラー32の位置決め用のデータム120の形状を、反射ミラー32の短辺方向に沿った断続的なライン状の突起部としたが、図7に示される如く、連続した1本の突起部120Aであってもよい。また、図8に示される如く、点状(実際には、円柱状)の2個の突起部120Bを、反射ミラー32の短辺方向に沿うライン状に配置するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、ホルダ104を側板100、102に取り付ける場合に、レジストレーション調整、倍率調整が可能なように調整プレート132との間で側板100、102を挟持するようにしたが、調整機構を側板100、102の何れか一方に設けるようにしてもよい。この場合、調整機構のない側の側板(100又は102)に対しては、反射ミラー32を直接又は調整機構のないホルダを介して、互いに相対移動可能に連結(ユニバーサルジョイント)すればよい。
以上説明したように本実施の形態では、ホルダ104と反射ミラー32との間を反射ミラー32の短辺方向に沿うライン上に設けられたデータム120によって線接触させる構造としたため、反射ミラー32が側板100、102から伝わる応力で撓むような力が加わっても、その分、ホルダ104に対して、前記データム120(線接触ライン)を中心に回転することで吸収することができ、反射ミラー32の直線性を維持することができる。
また、データム120の成形の際、型抜き方向を反射ミラー32の長手方向を基準(0°)とした±45°未満の範囲を回避したため、型抜きによって発生する傾斜面が、反射ミラー32の撓みを助長することがない。
本実施の形態に係る画像形成装置を示す側面図である。 光走査装置のハウジングの一部である一対の側板に反射ミラーが掛け渡された状態を示す断面図である。 反射ミラーとホルダとが組み付けられたアッセンブリの斜視図である。 ホルダ単体の斜視図である。 図4のV−V線断面図である。 従来の反射ミラーとホルダとの組み付け状態での応力のかかり具体を示す正面図である。 データムの形状の変形例(連続タイプ)を示すホルダの平面図である。 データムの形状の変形例を(点支持タイプ)示すホルダの平面図である。
符号の説明
10 画像形成装置
12 光走査装置
16、18、20、22
24 ハウジング(ベースアッセンブリ)
32 反射ミラー
100、102 側板
104 ホルダ
106 縦壁部
108 底板部
110 天井部
110A 屈曲部
112 収容溝
114 奥壁部
116 突起部
118 貫通孔
120 データム(位置決め部)
122 スリット
124 貫通孔
126 突起部
128 フランジ
130 切欠部
132 調整プレート

Claims (9)

  1. 所定の走査幅で移動しながら入射する光ビームを偏向し、像担持体上へ案内するために設けられ、相対的に前記走査方向に長く、かつ走査方向と直交する方向に短い、薄肉細長形状とされた光学部材を備え、当該光学部材の長手方向両端部を支持することで、前記光学部材を保持する光学ユニットであって、
    前記光学部材の両端部に対応して設けられ、前記光学部材のそれぞれの端部が掛け渡される一対の側板を備えたベースアッセンブリと、
    前記光学部材の端部を収容すると共に、前記光学部材の厚さ方向への付勢力により保持する収容溝を備え、前記側板に対して前記光ビームの偏向の調整、倍率の調整の少なくとも1つの調整機構が設けられたホルダと、
    前記ホルダの収容溝に形成され、前記光学部材を線接触で支持し、位置決めするための基準となり、前記光学部材の厚さ方向から見た場合に、前記光学部材の長手方向と直交する方向或いはその許容範囲のラインに沿って光学部材を位置決めする位置決め部とを有し、
    前記ホルダに加わる変位を、前記光学部材とホルダとが、前記位置決め部との線接触ラインを中心に相対回転することで吸収することを特徴とする光学ユニット。
  2. 前記位置決め部の線接触部が、前記光学部材の縦横寸法に応じて所定の幅寸法を持っていることを特徴とする請求項1記載の光学ユニット。
  3. 前記位置決め部が、前記収容溝から突出し、線接触ライン上に断続的に設けられたデータムであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光学ユニット。
  4. 前記位置決め部が、複数の断続した柱状突起部の集合体で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光学ユニット。
  5. 所定の走査幅で移動しながら入射する光ビームを偏向し、像担持体上へ案内するために設けられ、相対的に前記走査方向に長く、かつ走査方向と直交する方向に短い、薄肉細長形状とされた光学部材を備え、当該光学部材の長手方向両端部を支持することで、前記光学部材を保持する光学ユニットであって、
    前記光学部材の両端部に対応して設けられ、前記光学部材のそれぞれの端部が掛け渡される一対の側板を備えたベースアッセンブリと、
    前記光学部材を端部を収容すると共に、前記光学部材の厚さ方向への付勢力により保持する収容溝、及び前記側板に対して前記光ビームの偏向の調整、倍率の調整の少なくとも1つの調整機構を備え、合成樹脂成形されたホルダと、
    前記ホルダの収容溝内において、前記光学部材の少なくとも厚さ方向一方の面に対向して突出形成され、前記光学部材を支持する基準となる位置決め部と、
    前記位置決め部が、前記光学部材の長手方向を基準として0°〜45°の範囲内に沿った方向からの型抜きを回避可能な形状で突出されていることを特徴とする光学ユニット。
  6. 前記ホルダによる偏向又は倍率調整機構が、前記光学部材の一方の端部にのみ設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の光学ユニット。
  7. 前記ホルダが、前記光学部材の一方の端部のみに設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の光学ユニット。
  8. 前記請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の光学ユニットが搭載された画像形成装置。
  9. 所定の走査幅で移動しながら入射する光ビームを偏向し、像担持体上へ案内するために設けられ、相対的に前記走査方向に長く、かつ走査方向と直交する方向に短い、薄肉細長形状とされた光学部材を保持すると共に、前記光学部材における撓みが発生し易い長手方向の端部を支持し、所定位置への固定後に当該固定先からの応力を吸収し、前記光学部材への応力伝達を回避するためのホルダを合成樹脂の成型品として生成するホルダ製造方法であって、
    前記光学部材の端部を収容する収容溝を形成し、
    前記収容溝内で前記光学部材を点接触又は線接触で支持し、当該光学部材を位置決めする基準となるデータムを形成し、
    少なくとも前記データムを形成する型の抜き方向を、光学部材の収容溝への収容方向とは異なる方向とし、
    前記光学前記光学部材が前記データムと常時当接状態を維持するように、前記データムが支持する光学部材の面とは反対側の面を自身の弾性変形による付勢力によって押圧する、
    ことを特徴とするホルダの製造方法。
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