JP4617817B2 - 工作機械 - Google Patents

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Description

本発明は、加工テーブル及び加工ヘッドを備え、被加工物の加工が行われる加工領域に発生する切り屑、該加工領域に供給されるクーラントが周辺に飛散することを防止するために、前記加工領域の周囲をスプラッシュカバーにより囲ってある工作機械に関する。
多くの工業製品の製造分野において用いられているNC(Numerical Control)工作機械は、加工テーブル上に位置決め固定された被加工物に対し、加工ヘッドに取付けた加工用の工具を予め数値指定された経路に沿って3次元的に相対移動させ、前記被加工物に所定の加工を施すように構成されている。更に近年においては、加工ヘッドに対する工具交換を自動化する自動工具交換装置(ATC)を備え、ドリル加工、タップ加工、エンドミル加工等の複数種の加工を、工具交換を含めて一連の加工プロセスにて実施できるように構成されたNC工作機械(マシニングセンタ)も広く用いられている。
この種の工作機械においては、一連の加工プロセスの実行中にオペレータの介在が不要であることから、加工に伴って発生する切り屑、及び加工のために供給されるクーラント(冷却液)が周辺に飛散することを防止することを目的として、前記加工テーブル及び加工ヘッドを含む加工領域の周囲全体を囲うスプラッシュカバーを設け、このスプラッシュカバーの内側にて加工を実施するようにしてある。
このように設けられるスプラッシュカバーの前面には、加工テーブル上に被加工物を搬入し、また加工テーブル上の被加工物を搬出するための搬出入口が、扉により開閉可能に開設されている。この搬出入口は、特に、大嵩の被加工物を対象とする工作機械においては、クレーン等の荷役機械を使用した搬出入に対応し得るように、前面から天面に亘って設けられた大面積の開口とされる場合があり、このような搬出入口を開閉する扉として、天面の開口部を覆う上板と前面の開口部を覆う前板とをL字形に連設してなる扉板を、前面及び天面に沿ってスライド自在に取付けてなるスライド扉とする構成が広く採用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−174376号公報
さて、以上の如きスライド扉は、搬出入口の上縁及び下縁の夫々に沿ってガイドレールを架設し、これらのガイドレールにスライド扉の上板及び前板の端縁をスライド移動可能に係合する構成により実現される。更に、ガイドレールとの係合部にこれらに転接して回転する上下一対のローラを設けることにより、ガイドレール上でのスライド移動を、前記ローラの転がり抵抗下にて滑らかに行わせることができる。
ところが、前述した上板及び前板を備えるスライド扉をこのように取付けた場合、以下に示す問題がある。図7、8は、従来のスライド扉の取付け構造における問題点の説明図であり、以下の説明は、図7中に示す前後及び上下の各方向を用いて行う。
図中6は、スプラッシュカバーである。該スプラッシュカバー6は、前面60から天面61に亘って開設された搬出入口62を備えており、この搬出入口62の下縁及び上縁には、夫々に沿って下部ガイドレール63及び上部ガイドレール64が架設してある。搬出入口62を開閉するスライド扉7は、L字形をなして連設された前板70及び上板71を備えており、前板70の端部を下部ガイドレール63に、また上板71の端部を上部ガイドレール64に夫々係合させて、図示の如く、スプラッシュカバー6の前面60及び天面61に前板70及び上板71を夫々沿わせて取付けられており、下部ガイドレール63及び上部ガイドレール64に沿って左右方向(紙面に直交する方向)にスライド移動することにより搬出入口62を開閉する構成となっている。
図8には、前板70の下部と下部ガイドレール63との係合部が拡大して示されている。この係合は、前板70の後面に突設された上下一対のローラ72,72により下部ガイドレール63を挾持して実現され、下部ガイドレール63に沿うスライド扉7の移動をローラ72,72の転動による転がり抵抗下にて滑らかに行わせるように構成されている。
ところが、前述の如くL字形をなして成形されたスライド扉7の重心Gは、前板70及び上板71を2辺とする矩形断面内に存在しており、図7に示す取付け状態においては、スライド扉7の上部を吊支する上部ガイドレール64よりも前下方に偏倚して位置するから、該スライド扉7には、重心Gに加わる重力の作用により上部ガイドレール64による支持部を中心として後下方に向かう回転モーメントが発生する。
これにより、前板70の下部と下部ガイドレール63との係合部には、図8中に白抜矢符により示す如く、上部ガイドレール64からの離隔長さをモーメントアームとする後下向きの力が加わり、下部ガイドレール63と上下のローラ72,72との転接が、前記力の方向に位置するA点及びB点において局所的に生じることとなる。
従って、下部ガイドレール63とローラ72,72との間にガタ付きが発生する虞れがあり、このガタ付きを緩和すべく転接圧を予め高めて組み付けを行った場合、ローラ72,72の転がり抵抗が過度に増す虞れがあって、いずれにおいても、スライド扉7の滑らかな開閉が阻害されるという問題が生じる。また、以上の如き局所的な転接下にて開閉が繰り返された場合、前記ローラ72,72の転接位置A,Bの近傍に偏摩耗が発生し、下部ガイドレール63との間のガタ付きが助長されるという不具合があり、滑らかに開閉可能なスライド扉7を実現することは難しい。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、加工領域を囲うスプラッシュカバーの前面から天面に亘って開設された被加工物の搬出入口を滑らかに開閉可能であり、良好な操作感が得られるスライド扉を備える工作機械を提供することを目的とする。
本発明の第1発明に係る工作機械は、加工領域の周囲を囲うスプラッシュカバーの前面から天面に亘って開設された被加工物の搬出入口を、前記両面の夫々に沿わせる前板及び上板を備えるスライド扉により開閉自在に覆ってある工作機械において、前記スライド扉の前板の下部は、前記搬出入口の下縁に沿って架設されたガイドレールに転接し、前記搬出入口の側を下向きとして所定角度傾斜する支軸の回りに回転するローラにより支持してあることを特徴とする。
本発明においては、搬出入口をスライド開閉するスライド扉の前板の下部に、搬出入口の側を下向き、即ち、前方を下向きとして傾斜する支軸の回りに回転するローラを取付け、このローラを搬出入口の下縁に沿って架設されたガイドレールに少なくとも上側から転接させてスライド扉の下部を支持する。前記ローラの支軸の傾き角度を、スライド扉の重心位置の偏倚により前板の下部に後下向きに加わる力の方向と略直交するように設定することにより、ガイドレールに対するローラの局所的な転接状態が解消され、ガタ付きのない滑らかなスライド開閉が実現される。
また本発明の第2発明に係る工作機械は、第1発明におけるローラが、前記ガイドレールの上下両側から転接させてあることを特徴とする。
この発明においては、ガイドレールの上下に一対のローラを転接させ、上下方向のガタ付きを排除して、脱輪の虞れなく安定したスライド移動を実現する。
また本発明の第3発明に係る工作機械は、第1又は第2発明におけるスライド扉が、前板の幅方向一側に開閉操作用の把手を備え、第1又は第2発明におけるローラが、前記前板の幅方向に離隔した2か所に配してあり、前記把手に近い側のローラは、軸長方向の中央を凹とした転接面を有する鼓形ローラとし、前記把手から離れた側のローラは、円筒形ローラとしてあることを特徴とする。
この発明においては、スライド扉の幅方向の2か所に設けたローラのうち、開閉操作のために設けられた把手に近い側のローラを鼓形ローラとし、ガイドレールの周面への複数点での接触により前後方向のガタ付きを解消する一方、把手から離れた側のローラを円筒形ローラとし、鼓形ローラとの間の位置ずれを吸収し、開閉のための把手を把持するオペレータに抵抗感を体感させることなく滑らかなスライド移動を実現する。
また本発明の第4発明に係る工作機械は、第1乃至第3発明のいずれかにおけるガイドレールが、前記スプラッシュカバーの前面の内側に配してあることを特徴とする。
この発明においては、スライド扉の下部をスライド案内するガイドレールをスプラッシュカバーの内側に配し、これに転接するローラを支持するスライド扉の前板をスプラッシュカバーの内側に位置させて、閉止下での加工中にスライド扉の内面に付着するクーラント及び切り屑をスプラッシュカバーの内側に落とし、外部への漏れ出しを防止する。
更に本発明の第5発明に係る工作機械は、第4発明において、前記スライド扉の前板の下部に、前記スプラッシュカバーの内側を下向きとして傾斜し、前記ローラの支軸が突設された傾斜部を備えることを特徴とする。
この発明においては、スライド扉の前板下部に、スプラッシュカバーの内側、即ち、後方を下向きとして傾斜する傾斜部を設け、この傾斜部に前方を下向きとして傾斜する前記ローラの支軸を略直交する向きに突設して、前記ローラの配設空間の確保を容易化すると共に、前板内面に付着するクーラント及び切り屑を前記傾斜部を利用してスプラッシュカバーの内側に確実に戻す。
本発明の第1発明に係る工作機械においては、スライド扉の下部をスライド案内するローラが、スプラッシュカバーに開設された搬出入口の側、即ち、前方を下向きとして所定角度傾斜する支軸に枢支されてガイドレールに転接させてあるから、スライド扉の上部の支持部を中心として重心の偏倚によって発生する回転モーメントに起因するローラの局所的な転接状態、所謂、片当たり状態が緩和されて、ガタ付きのない滑らかなスライド開閉を行わせることが可能となり、手動開閉時に良好な操作感が得られ、またアクチュエータによる安定した開閉が可能となる。
また本発明の第2発明に係る工作機械においては、ガイドレールに転接するローラを上下一対のローラにより構成したから、上下方向のガタ付きを排除することができ、ガイドレールからローラが外れる脱輪の虞れをなくし、安定したスライド移動を実現することが可能となる。
また第3発明に係る工作機械においては、スライド扉の下部にてガイドレールに転接するローラの内、開閉操作用の把手に近い側のローラを鼓形ローラとしたから、前後方向のガタ付きを併せて解消し得て、把手を把持するオペレータに良好な操作感を与えることができ、また把手から離れた側のローラを円筒ローラとしたから、鼓形ローラとの間の位置ずれを吸収して滑らかなスライド移動を行わせることができる。
また第4発明に係る工作機械においては、スライド扉の下部を支持するガイドレールをスプラッシュカバーの内側に配したから、スライド扉の閉止下での加工中にスライド扉の内面に付着するクーラント及び切り屑がスプラッシュカバーの内側に落ち、外部への漏れ出しを有効に防止することができる。
更に第5発明に係る工作機械においては、スライド扉の前板下部をスプラッシュカバーの内側が下向きとなるように傾斜させ、この傾斜部にローラの支軸を突設したから、スライド扉の下部を支えるローラの配設が容易化され、また前板内面に付着するクーラント及び切り屑を傾斜部を利用してスプラッシュカバーの内側に確実に戻し、外部への漏れ出しを有効に防止することが可能となる等、本発明は優れた効果を奏する。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1及び図2は、本発明に係る工作機械の外観斜視図であり、図示しない床面基礎上に固定支持される基台1の上部に取り付けられた矩形箱形をなすスプラッシュカバー2を備えている。なお以下の説明において使用する前、後及び左、右の方向は、図1中に示してある。スプラッシュカバー2には、前面20の上部から天面21の前部にかけて搬出入口22が開設されており、この搬出入口22には、左右一対の観音開き式のスライド扉3,3により覆ってある。
スライド扉3,3は、搬出入口22の前部を覆う前板30と上部を覆う上板31とを、スプラッシュカバー2の前面20及び天面21の交叉角度に合わせてL字形に連設して構成されており、図1及び図2に示す如く、前板30及び上板31の夫々を前面20及び天面21の内側に沿わせ、後述する如くスライド移動可能に取付けられている。
図1には、スライド扉3,3により搬出入口22が開放された状態が、図2には、同じく閉止された状態が示されている。図1に示す如く、搬出入口22から見通せるスプラッシュカバー2の内部には、基台1上に支持された加工テーブル10が配してあり、この加工テーブル10の上方には、スプラッシュカバー2の内側後部に立設されたコラムに支持された加工ヘッド(図示せず)が対向配置されている。
加工テーブル10は、水平面内にて互いに直交する2方向(前後及び左右方向)に移動可能であり、また加工ヘッドは、前記コラムを案内とする上下方向の移動が可能である。図示の工作機械による一連の加工プロセスは、開放された搬出入口22から搬入される被加工物を加工テーブル10上に位置決め固定し、また加工ヘッドに、ドリル、タップ、エンドミル等の加工工具を取付け、加工テーブル10の前後及び左右動と加工ヘッドの上下動とにより、被加工物と加工工具とを予め設定された加工経路に沿って3次元的に相対移動させて実行される。
スプラッシュカバー2の前面20の一側には、前記加工経路を数値指定すべく操作される操作部と、操作の手順、操作の内容、及び加工の状態等の各種の状態を表示する表示部とを備える操作ボックス4が設けてある。またスプラッシュカバー2の一側の側板の上部には、外側に張り出すようにマガジンハウジング5が連設されており、このマガジンハウジング5の内部には、前記加工ヘッドに選択的に着脱される複数の加工工具を保持する工具マガジン50が配してある。マガジンハウジング5の一部には、開閉可能な窓孔51が設けてあり、前記工具マガジン50は、図1に示す如く開放された窓孔51から見通されるスプラッシュカバー2の内部に一部が図示されている。なお窓孔51は、工具マガジン50に保持された加工工具の交換及び点検のために使用される。
搬出入口22を開閉するスライド扉3,3は、加工前の被加工物を加工テーブル10上に搬入し、また加工を終えた被加工物を加工テーブル10上から搬出する際に開放され、前述した一連の加工プロセスの実行中には、加工領域に発生する切り屑及び加工領域に供給されるクーラントをスプラッシュカバー2の内部に止め、外部に飛散することを防止すべく閉止される。本発明に係る工作機械の特徴は、このようなスライド扉3、3の取付け態様にある。
スライド扉3,3は、前述の如く、搬出入口22の前部を覆う前板30と上部を覆う上板31とを備えており、図1に示す開放状態において、前板30及び上板31の夫々がスプラッシュカバー2の前面20及び天面21の内側に収納されるスライド位置にあり、この状態から、前面20及び天面21の内側に沿って相互に接近する向きにスライド移動され、搬出入口22の中央において前板30及び上板31の対向端縁を突き合わせて、図2に示す閉止状態が実現される。左右のスライド扉3,3の前板30,30には、閉止時に突き合わされる端縁の近傍に、手動開閉用の把手32,32が取付けられており、スライド扉3,3は、これらの把手32,32を把持したオペレータによる手動開閉と、後述するアクチュエータの動作による自動開閉とが可能としてある。
以上の如く開閉されるスライド扉3,3は、図1及び図2に示す如く、スプラッシュカバー2の前面20の内側に搬出入口22の下縁と略平行をなして横架された下部ガイドレール23と、スプラッシュカバー2の天面21の外側に搬出入口22の上縁と略平行をなして横架された上部ガイドレール24とにより、これらに沿ってスライド可能に支持されている。この支持は、夫々の幅方向に離隔した2位置に配した各一対のガイドローラにより、下部ガイドレール23及び上部ガイドレール24を後述の如く挾持してなされている。本発明に係る工作機械の特徴は、これらのスライド扉3,3の支持構造、特に、スライド扉3,3の下部の支持構造にある。なおこの支持構造は、左右のスライド扉3,3について共通であり、以下の説明は、一方のスライド扉3について行う。
図3は、スライド扉3の支持構造を示すスプラッシュカバー2の前半部の縦断面図である。本図に示す如く下部ガイドレール23は、円形断面の管材により構成され、スプラッシュカバー2の前面20の後側に適長離して架設されている。なお、この下部ガイドレール23は、スプラッシュカバー2の内部の加工領域にクーラントを供給するための給液管を兼用している。上部ガイドレール24も同様に、円形断面の管材により構成され、スプラッシュカバー2の天面21の上側に適長離して架設されている。
図4及び図5は、スライド扉3の下部の支持構造を示す拡大断面図である。この支持構造は、スライド扉3の幅方向の2位置において相違しており、図4及び図3の下半部は、前板30に取付けられた手動開閉用の把手32に近い側の支持構造を示し、図5は、前記把手32から離れた側の支持構造を示している。
下部ガイドレール23により支持されるスライド扉3の前板30の下部には、スプラッシュカバー2の内側、即ち、スプラッシュカバー2への取付け時に後方となる側を下向きとして傾斜する傾斜部33が全幅に亘って連設されている。図4に示す如く把手32に近い側の傾斜部33の前面には、これと略直交する向きに互いに平行をなし、搬出入口22の側を下向きとして傾斜する上下一対の支軸 34a,34aが突設されている。これらの支軸 34a,34aの夫々には、同軸上での回転自在にガイドローラ34,34が枢支されており、下部ガイドレール23に上下両側から挾持するように転接させてある。これらのガイドローラ34,34は、軸長方向の中央を凹とした転接面を有する鼓形のローラであり、下部ガイドレール23の周面に周方向の各2点において転接させてある。
図5に示す如く把手32から離れた側の傾斜部33の前面には、これと略直交する向きに互いに平行をなし、搬出入口22の側を下向きとして傾斜する上下一対の支軸 35a,35aが突設されている。これらの支軸 35a,35aの夫々には、同軸上での回転自在にガイドローラ35,35が枢支されており、下部ガイドレール23を挾持するように転接させてある。これらのガイドローラ35,35は、軸長方向に均一の直径を有する円筒形のローラであり、下部ガイドレール23の周面に周方向の各1点において転接させてある。
図6は、スライド扉3の上部の支持構造を示す拡大断面図である。上部ガイドレール24は、スプラッシュカバー2の天板21の外側に適長離れた位置に架設された円形断面の管である。スプラッシュカバー2の天板21には、上部ガイドレール24の後位置に、搬出入口22の上縁に沿って適宜の幅を有するスリット25が延設されている。
スプラッシュカバー2の天板21の内側に対面するスライド扉3の上板31の端部には、上方に向けて略直角に屈曲する連結板36が連設されており、この連結板36は、前記スリット25を経て天板21の外側に突出され、上部ガイドレール24の後位置に対向させてある。連結板36の前面には、これと略直交する向きに互いに平行をなして上下一対の支軸 37a,37aが突設されており、これらの支軸 37a,37aに同軸上での回転自在にガイドローラ37,37が枢支され、上部ガイドレール24に上下両側から挾持するように転接させてある。これらのガイドローラ37,37は、前記ガイドローラ34、34と同様、軸長方向の中央を凹とした転接面を有する鼓形のローラであり、上部ガイドレール24の周面に周方向の各2点において転接させてある。なおこのようなスライド扉3上部の支持構造は、幅方向の両側において共通である。
このような支持により、スライド扉3は、下部ガイドレール23の周面上でのガイドローラ34,34及び35,35の転動により下部を、また上部ガイドレール24の周面上でのガイドローラ37,37の転動により上部をスライド案内され、下部ガイドレール23及び上部ガイドレール24に沿ってスライド移動し、前述の如く搬出入口22を開閉することができる。
ここで、上部ガイドレール24に上下両側から転接するガイドローラ37,37は、前述の如く鼓形のローラであり、これらは、上部ガイドレール24に周方向の各2点において転接している。従ってスライド扉3の上部は、ガイドローラ37,37の支軸 37a,37aに直交する上下方向の動きと共に、前記支軸 37a,37aの方向である前後方向の動きを拘束された状態にある。また、このように転接するガイドローラ37,37は、スライド扉3の幅方向両側に配してあり、スライド扉3の上部の上下及び前後の拘束は、幅方向に離隔した2か所にて実現されている。
上部ガイドレール24の周囲の天面21の上には、図6に示す如く、スライド扉3の自動開閉用のアクチュエータ26、スライド扉3の開閉を検出する開閉センサ27等の自動化機器が配設されている。前記アクチュエータ26は、例えば、連結板36の一部に出力端を連結してある復動式のエアシリンダとし、動作用のエアの給排に応じた出力端の進退動作により連結板36に押し引き力を加えてスライド扉3をスライド移動させる構成することができる。また前記開閉センサ27は、例えば、連結板36の移動域に面して配設されたマイクロスイッチとし、連結板36との当接によるオンオフに応じてスライド扉3の開閉位置を検出する構成とすることができる。
これらのアクチュエータ26及び開閉センサ27は、開閉センサ27の検出に応じてアクチュエータ26を動作させることによりスライド扉3,3を自動開閉すべく設けられている。このような自動開閉は、操作ボックス4に備えられた開閉ボタンの操作に応じて行わせてもよく、また一連の加工プロセスの開始時及び終了時に自動的に行わせてもよい。なお、アクチュエータ26、開閉センサ27等の自動化機器が配された上部ガイドレール24の周辺は、塵埃等の異物との接触を防止すべく、スプラッシュカバー2の外側に取付けられた外装カバー28により覆ってあり、この外装カバー28は、図1及び図2中にも図示されている。
一方、スライド扉3の下部は、幅方向一側のガイドローラ34,34と他側のガイドローラ35,35とを下部ガイドレール23に転接させて支持されている。ここでガイドローラ34,34は、前記ガイドローラ37,37と同様の鼓形のローラであるから、スライド扉3の下部は、ガイドローラ34,34の支軸 34a,34aの方向、及びこれらと直交する方向の動きを拘束されることとなる。このように上部の2対のガイドローラ37,37及び37,37と下部の1対のガイドローラ34,34とにより3点支持されたスライド扉3は、夫々のガイドローラの転接位置での拘束下にて位置決めされ、上下、前後及び左右方向のガタ付きを生じることなくスライド移動することができる。
一方、スライド扉3の下部を支持する他側のガイドローラ35,35は、前述の如く円筒形のローラであり、これらの転接位置においてスライド扉3の下部は、支軸 35a,35aの軸長方向への動きを許容された状態にあり、この動きは、前述した3点での支持により位置決めされるスライド扉3の各部の寸法誤差を吸収する作用をなす。
即ち、スライド扉3上部の2対のガイドローラ37,37と下部の1対のガイドローラ34,34とは、相互に離隔した位置にあり、これらの相対的な位置関係に寸法誤差が生じる虞れがあり、また板材により構成されるスライド扉3自体にも寸法誤差が生じる虞れがある。ガイドローラ35,35の転接位置にて許容される動きは、これらの寸法誤差を吸収し、スライド扉3の前述したスライド移動を滑らかに行わせる作用をなす。
なお、このような円筒形のガイドローラ35,35の支持位置においては、スライド移動中のスライド扉3に支軸 35a,35aの軸長方向にわずかなガタ付きが生じるが、これらのガイドローラ35,35は手動開閉用の把手32から離して配置され、該把手32に近い側は、ガタ付きを生じない鼓形のガイドローラ34,34により支持されているから、手動開閉のために把手32を把持するオペレータにスライド扉3のガタ付きが体感される虞れはなく、良好な操作感での開閉操作が可能となる。
さてこのように支持されたスライド扉3の重心Gは、図3に示す縦断面内において、前板30及び上板31を2辺とする矩形断面内に存在し、スライド扉3の上部を吊支する上部ガイドレール24よりも前下方に偏倚した位置にある。従ってスライド扉3には、重心Gに加わる重力の作用により上部ガイドレール24による支持部を中心として後下方に向かう回転モーメントが発生し、スライド扉3の前板30の下部には、図4及び図5中に白抜矢符により示す如く、上部ガイドレール24からの離隔長さをモーメントアームとする後下向きの力が加わる。
本発明に係る工作機械においては、前述の如く、スライド扉3の下部を支持するガイドローラ34,34が前下方に向けて傾斜する支軸 34a,34aを有しており、この方向が前記力の作用方向と略直交する方向であるから、ガイドローラ34,34の夫々と下部ガイドレール23との各2点の転接部C,Cに略均等な転接圧が加わり、ガイドローラ34,34は下部ガイドレール23の周面にて滑らかに転動することが可能となる。またこのような転動下にてスライド扉3の開閉が繰り返し行われた場合においても、略均等な転接圧が加わるガイドローラ34,34の周面に偏摩耗が生じる虞れはなく、良好な転動状態を長期に亘って維持することができる。なお、ガイドローラ34,34の傾斜角度は、図3に示す縦断面において、上部ガイドレール24と下部ガイドレール23とを結ぶ線分に直交する方向に設定するのが望ましいが、適宜の傾斜を設定することによりガイドローラ34,34の不均等な接触を緩和し.偏摩耗の発生を軽減することが可能となる。
またガイドローラ35,35も前記力の作用方向と略直交する支軸 35a,35aを有しており、これらのガイドローラ35,35も同様に、下部ガイドレール23の周面に対して長期に亘って滑らかに転動することができ、前記アクチュエータ26の動作によるスライド扉3の自動開閉、及び把手32を把持して行われるスライド扉3の手動開閉は、長期に亘って、ガタ付きなく滑らかに安定して行わせることができる。
以上の如くスライド移動するスライド扉3,3による搬出入口22の開閉は、スライド扉3の前板30及び上板31がスプラッシュカバー2の前面20及び天面21の内側に対面した状態で生じるから、図1に示す如く、搬出入口22を閉止した状態で行われる加工の間にスプラッシュカバー2内に飛散し前板30及び上板31の内面に付着するクーラント及び切り屑は、スプラッシュカバー2の内側に直接的に垂れ落ち、外側に漏れ出すことがない。
更に前板30の下部には、ガイドローラ34,34及び35,35を支持すべく、後下方に向けて傾斜する傾斜部33が設けられており、前述の如く前板30の内面に付着するクーラント及び切り屑は、該内面に沿って図4中に矢符により示す如く流下した後、傾斜部33の傾斜によってスプラッシュカバー2の内側に導かれ、スプラッシュカバー2の外部への漏れ出しをより確実に防止することができる。
なお以上の実施の形態においては、スライド扉3の下部を、下部ガイドレール23の上下両側に転接する各一対のローラ(ガイドローラ34,34及びガイドローラ35,35)により支持する構成としてあるが、前記ローラは、スライド扉3の荷重を支えるために、下部ガイドレール23の少なくとも上側から転接する各1つのローラにより構成することができる。但し、実施の形態に示すように、上下各一対のローラにより支持する構成とすることにより、開閉時に種々の方向から加わる外力の作用によるスライド扉3のガタ付きを排除することができ、該スライド扉3の前述したスライド移動を、下部ガイドレール23からの脱輪の虞れもなく安定して行わせることができる。
本発明に係る工作機械のスライド扉の開放状態を示す外観斜視図である。 本発明に係る工作機械のスライド扉の閉止状態を示す外観斜視図である。 スライド扉の支持構造を示すスプラッシュカバーの前半部の縦断面図である。 スライド扉の一側下部の支持構造を示す拡大断面図である。 スライド扉の他側下部の支持構造を示す拡大断面図である。 スライド扉の上部の支持構造を示す拡大断面図である。 従来のスライド扉の取付け構造における問題点の説明図である。 従来のスライド扉の取付け構造における問題点の説明図である。
符号の説明
2 スプラッシュカバー
3 スライド扉
20 前面
21 天面
22 搬出入口
23 下部ガイドレール
30 前板
31 上板
32 把手
33 傾斜部
34 ガイドローラ
34a 支軸
35 ガイドローラ
35a 支軸

Claims (5)

  1. 加工領域の周囲を囲うスプラッシュカバーの前面から天面に亘って開設された被加工物の搬出入口を、前記両面の夫々に沿わせる前板及び上板を備えるスライド扉により開閉自在に覆ってある工作機械において、
    前記スライド扉の前板の下部は、前記搬出入口の下縁に沿って架設されたガイドレールに転接し、前記搬出入口の側を下向きとして所定角度傾斜する支軸の回りに回転するローラにより支持してあることを特徴とする工作機械。
  2. 前記ローラは、前記ガイドレールの上下両側から転接させてある請求項1記載の工作機械。
  3. 前記スライド扉は、前板の幅方向一側に開閉操作用の把手を備え、前記ローラは、前記前板の幅方向に離隔した2か所に配してあり、前記把手に近い側のローラは、軸長方向の中央を凹とした転接面を有する鼓形ローラとし、前記把手から離れた側のローラは、円筒形ローラとしてある請求項1又は請求項2記載の工作機械。
  4. 前記ガイドレールは、前記スプラッシュカバーの前面の内側に配してある請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の工作機械。
  5. 前記スライド扉の前板の下部に、前記スプラッシュカバーの内側を下向きとして傾斜し、前記ローラの支軸が突設された傾斜部を備える請求項4記載の工作機械。
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