JP4616991B2 - 化学療法剤の標的特異的な毒性を増加させるための方法および組成物 - Google Patents
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Description
[背景技術]
本発明は、哺乳類の標的部位に酵素をプレターゲティングし、標的部位において作用することが知られている細胞毒性薬剤またはそのプロドラッグを投与することによって化学療法薬剤の標的特異的な毒性を増加するための改良された方法であって、薬剤は哺乳類の通常の代謝過程を使用して、無毒化されて低毒性の中間体を形成し、それによって無毒化された中間体が、プレターゲティングされた酵素によってより毒性の強い形態に再度変換されて、標的部位において高い細胞毒性を有することを特徴とする、標的特異的な毒性を増加するための改良された方法に関する。プロドラッグを使用する場合には、プロドラッグを活性薬剤に変換する第2の酵素を標的部位に標的化することによってさらなる改善が実施される。2種以上の酵素を標的部位に結合することができる多用途の二重特異的抗体を使用すると、効率的な酵素負荷および標的特異的な活性のさらなる増幅が容易になる。
【0002】
腫瘍標的に、より高い総用量で化学療法を送達すること、または感受性のある非標的部位により低用量で化学療法を送達すること、あるいはそれらの両方は、化学療法の絶えることのない目標である。モノクローナル抗体(MAbs)などの特異的標的物質に薬剤を直接結合することには、薬剤の効力を低下させる。また、より一層いことに、MAbの薬剤動態的な特性を変化させることを含む数多くの欠点がある。これにもかかわらず、MAbsとドキソルビシンなどの標準的な化学療法剤との接合を使用したみごとな結果が、前臨床動物試験の結果において見られている(Trailら、Science 261:212-215, 1993&Cancer Res., 57: 100-105, 1997)。動物実験の良好な結果をヒトの場合に変換する際のさらなる問題は、ヒトの場合には、MAbsの標的取り込みは、大きさが1グラムあたりの注入用量の割合に基づいて2〜4オーダー低いことが多いことである。
【0003】
一部には、上記問題を回避するため、抗体酵素接合体が投与され、その後わずかに遅れて、活性な薬剤の前駆体、すなわちプロドラッグが投与される新規の方法が試された。腫瘍特異的な抗体によって標的に局在化された酵素がプロドラッグに作用して標的部位において活性な薬剤を放出すると思われる。この方法は、薬剤をMAbに結合する必要がないという利点を有し、標的化された酵素活性に関しては、必要な薬剤を大量に生成する能力を有する。後者の利点は、ヒトにおいてMAbsの絶対的な腫瘍付着が低いという問題を克服することができる。
【0004】
さらなる改良において、二重特異的なモノクローナル抗体(bsMAb)を使用してプロドラッグを標的化するための二元系は、引用することにより本明細書の一部をなすものとするHansen U. S. S. N. 08/445,110号(以降、「Hansen '110」)によって記載されている。この系では、抗標的アームおよび抗酵素アームを有するbsMAbを投与し、後に疾患部位に標的化されるグルクロニダーゼのような酵素が投与される。さらに後に、グルクロニドプロドラッグのようなプロドラッグが投与され、遊離薬剤が腫瘍標的酵素によって放出される。ヒト腫瘍におけるMAb付着レベルが低い問題に対処する以外に、この方法は、活性および薬剤動態特性の両方がMAbと酵素構造体の接合によって有害に影響されることがある、比較的大きいMAbと酵素構造体の結合を必要としないというさらなる利点を有する。
【0005】
上記のbsMAb/プロドラッグ発明の一つの限界は、特異的酵素に対する特異的抗体の必要性である。従って、プロドラッグと酵素の異なる組み合わせを使用すると、各組み合わせのための新たなbsMAbを調製する必要があると思われる。
【0006】
従って、通常の代謝過程によって無毒化されて低毒性の中間体を形成し、それによって無毒化された中間体をプレターゲティングした酵素によってより毒性の強い形態に再度変換されて、標的部位において高い細胞毒性を有する化学療法薬剤の標的特異的毒性を増加するための方法の必要性が常に存在する。
【0007】
[発明の目的]
本発明の一目的は、治療プロフィールを改善するために無毒経路を利用することができるという認識のもとに、以前に記載されているプロドラッグを使用することによって、または市販の薬剤を使用することによって疾患の化学療法を増強するためのプロドラッグ系を可能にすることである。
【0008】
本発明の別の目的は、改善された治療プロフィールのために薬剤の無毒経路を利用することによって、ガンの治療に有用な薬剤を提供することである。
【0009】
本発明のさらに別の目的は、薬剤の標的特異性を大きく増幅するために、種々の酵素を標的部位に標的化することができる多特異的抗体を提供することである。
【0010】
本発明の他の目的は、以下の考察を考慮すると当業者により容易に明らかになる。
【0011】
[発明の開示]
本発明の目的およびその他の目的は、(1)哺乳類の標的部位に酵素をプレターゲティングするステップと、(2)標的部位において作用することが知られている細胞毒性薬剤、またはインサイチュで薬剤に変換されるそれのプロドラッグ形態を投与するステップとを含む、薬剤の標的特異的な毒性を増加するための方法であって、薬剤は前記哺乳類の通常の代謝過程を使用して、無毒化されて低毒性の中間体を形成し、それによって無毒化された中間体がプレターゲティングされた酵素によってより毒性の強い形態に再度変換されて、標的部位において高い細胞毒性を有することを特徴とする、薬剤の標的特異的な毒性を増加するための方法を提供することによって達成される。
【0012】
前述の方法は、プロドラッグを活性な薬剤に変換する酵素を標的部位に局在化することによっても増強される。
【0013】
本発明はまた、上記の方法を実施する際に使用するためのキットも提供する。
【0014】
[詳細な考察]
従来技術は、抗体または抗体に結合した担体に治療薬または診断薬を直接結合することを開示している。薬剤を抗体に接合することに関連する問題のいくつかには、交差結合、免疫反応性、すなわち免疫原性の損失、抗体に対する薬剤の不十分な負荷および標的部位における薬剤の不十分な沈着が挙げられる。本発明は、酵素を標的部位にプレターゲティングし、次いで、通常の代謝過程によって無毒化され、プレターゲティングした酵素によって毒性の形態に再度変換されて、標的部位において細胞毒性作用がより濃縮される、細胞毒性薬剤または細胞毒性形態に変換されるプロドラッグ形態を投与することによって、これらの問題を克服する。
【0015】
酵素のプレターゲティングは少なくとも3つの異なる方法によって実施することができ、その各々はHansen'110に詳細に記載されている。第一の方法は、標的部位に存在する少なくとも1つの抗原に選択的に結合する抗体に酵素を直接結合することである。酵素は、それによって、標的部位に局在化される。
【0016】
酵素を標的部位にプレターゲティングする第二の方法は、少なくとも1つの結合部位が標的部位の抗原に特異的であり、少なくとも1つの他の結合部位が酵素に特異的である二重特異的抗体または抗体断片(bsMAb)を介する。十分な量の酵素を局在化された抗体に到達させて、それに結合して、インサイチュで抗体酵素複合体を形成させる量および経路によって酵素を注射することができる。
【0017】
第三の代替法において、一方のアームが腫瘍関連抗原(TAA)のような標的部位抗原に特異的に結合し、第二のアームがジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)またはその金属錯体の1つのような低分子量ハプテンに特異的に結合するbsMAbを哺乳類に投与することができる。次に、低分子量ハプテンは本発明に使用される酵素に化学的に結合される。bsMAbは異なる機能を有するIgG(クアドローマから調製される)、IgG-IgGで架橋したbsMAbまたはFab'-Fab'、Fab'-F(ab')2、F(ab')2-Fab'、F(ab')2- F(ab')2、IgG-Fab'、IgG- F(ab')2、bsMAbまたは二重特異的scFvsであってもよい。これらの薬剤は全て起源がマウス、キメラ、ヒト化またはヒトであってもよい。ヒト化またはヒト抗体が好ましい。bsMAbを投与し、標的部位において最大まで付着させる。bsMAbの第二のアームによって認識される低分子量ハプテンに接合された酵素を次いで投与し、それによって酵素ハプテン接合体を標的部位に局在化する。認識は低分子量ハプテンにのみ依存するので、任意の酵素を本発明の範囲内で使用することができる。実際、本発明の方法の主要な強力さは、どんな酵素と薬剤との対と共にする使用にも適用することができることにある。従って、任意の酵素上でDTPAが容易に置換されることにより、任意の酵素と薬剤との組み合わせとともに、抗腫瘍 x 抗DTPA を使用することができる。MAbsは、DTPA、ビオチン、p-ニトロフェニルおよびフルオレセインイソチオシアネート基を含む数多くの低分子量ハプテンに対して形成されている。このようなMAbsは種々のイソタイプおよびイソフォームであってもよく、対応するハプテンが酵素に結合されるとき、本発明の範囲内で試験し、使用することができる。
【0018】
本発明の方法のさらに重要な利点は、酵素に結合した認識ハプテンの置換比を任意に変更することができることである。この比を操作することにより、最適な認識、酵素活性および薬剤動態特性を有する薬剤をデザインすることができる。別の利点は、酵素上の認識ハプテンの置換位置も任意に変更することができることである。蛋白質リジンのアミノ基、システインのチオール基およびアスパラギン/グルタミンカルボキシレート残基などの置換部位を、既知の結合の化学的方法のアプリケーションによって使用することができる。問題の酵素が炭水化物残基を保有する場合にも、種々の既知の方法における化学的付着部位として使用することができる。従って、本発明の方法および酵素上のハプテン置換の程度は、酵素活性に対する影響を最小にするように選択することができる。MAbsに酵素を直接接合する場合や、またははっきりしない酵素エピトープのMAb認識を使用する場合には常に利点となるわけではない。
【0019】
任意選択的に、この時点において、第一の標的物質クリアリング組成物を投与してもよい。これは、例えば、循環系からそれを除去するための、標的分子の一部と反応性である二次抗体、すなわち抗体酵素接合体またはbsMAbであってもよい。第二のMAbは完全体または断片であってもよく、1価または多価であってもよく、さらにガラクトシル残基などの循環系のクリアリング作用を増強する薬剤で置換されてもよい。後者の例では、多数のガラクトース置換がMAb酵素接合体またはbsMAbと二次MAbの血清が形成された複合体を肝実質細胞の受容体に向ける。クリアリング剤は、bsMAbの一方のアームによって認識される高分子量蛋白質形成ハプテンであってもよい。例えば、bsMAbの非腫瘍標的アームがDTPAに向けられる場合には、ヒト血清アルブミンおよびDTPAを含み、任意選択的にさらにガラクトース残基で置換された接合体をbsMAbクリアリング剤として使用することができる。最後に、全く別のクリアリング機序を考えることができる。bsMAbは、さらに、ハプテン(例えば、ビオチン)で置換されてもよい。腫瘍の取り込みが最大になったら、クリアリング用量のアビジンを投与する。後者は迅速に肝臓に隔離され、循環系から残存する未標的ビオチンbsMAbを除去する。クリアリング機序は本明細書において酵素ハプテン注射の前に投与されると記載されているが、後に投与されてもよい。
【0020】
さらに好ましくは、クリアリング剤は、前記薬剤またはプロドラッグを投与する前に、循環系から未標的酵素/ハプテンまたは酵素/MAb接合体を除去するために投与される。酵素がハプテンに接合する場合には、クリアリング剤は、ハプテンに結合する抗体であってもよい。酵素がMAbに接合する場合には、クリアリング剤は、MAbのパラトープに向けられる抗イディオタイプ抗体または抗イディオタイプ抗体断片であってもよい。酵素/ハプテンまたは酵素/MAb接合体のクリアリング作用はbsMAbのクリアリング作用より効果的である。その理由は、それは血清中の残存酵素活性を限定するからである。残存血清酵素レベルが高いことは標的免疫療法を成功させる際の制限要素である。
【0021】
酵素を標的部位にプレターゲティングした後に、標的部位において作用することが知られている細胞毒性薬剤、またはインサイチュで薬剤に変換されるそれのプロドラッグ形態を注射する。薬剤は、哺乳類の通常の無毒過程を使用して無毒化されて、低毒性の中間体、最も普通にはグルクロニドを形成するものである。無毒化された中間体、例えばグルクロニドはプレターゲティングした酵素によってより毒性の強い形態に再度変換され、薬剤の効果的な再利用において標的部位において高い細胞毒性を有する。
【0022】
本発明の別の態様において、プロドラッグの細胞毒性薬剤生成物への変換を促進する第二の酵素も標的部位に局在化される。これは、酵素局在化のための上記の3つの機序のいずれかによって実施することができる。第二のアームがハプテンに結合するbsMAbを使用し、2つの異なる酵素の各々に同じハプテンを接合することは特に便利である。標的部位にbsMAbを局在化し、任意選択的に未標的bsMAbのクリアリング作用後、両酵素接合体を適当な割合および順序で投与し、それによって標的に両酵素を負荷する。プロドラッグが標的部位に到達したら、酵素によって治療薬を含む生成物に変換される。酵素は多数のプロドラッグ分子を変換して、標的部位に付着する多数の薬剤分子に変換することができる。従って、酵素はプロドラッグ形態からの薬剤の部位特異的な生成を最大化し、それによって全身副作用を最小化する。さらに、薬剤の部位特異的な活性の増幅は、血流中を循環しており、最終的に***され、標的部位において細胞毒性形態に再度変換する、グルクロニドのような天然に無毒化された形態を薬剤に変換する第二の酵素によって達成される。
【0023】
特に明記しない限り、本明細書において使用する「抗体」という用語の使用は抗体断片を含むことが理解され、従って、本発明の考察において交換可能であるように使用される「抗体/断片」という用語と同等であることが理解される。抗体は、IgG、IgM、IgA、IgD、IgEのような任意のクラスの免疫グロブリン全体、または二重または多重抗原またはエピトープ特異性を有するハイブリッド抗体、またはハイブリッド断片を含むF(ab')2、F(ab)2、Fab'、Fab等のような断片であってもよい。
【0024】
抗体は、例えば、少なくとも約107 l/mole、好ましくは少なくとも約109 l/moleの結合定数のような高い免疫反応性、例えば、少なくとも約40%、好ましくは少なくとも約60%、さらに好ましくは約70〜95%の高い免疫特異性および例えば、約30%を超えない、好ましくは約15%を超えない、さらに好ましくは約5%を超えない他の組織抗原との低い交差反応性を有する、好ましくはアフィニティー精製された抗血清調製物を含む。抗血清は、例えば、クロマトグラフィーカラム充填物、例えば、Sepadexに抗原を結合し、カラムに抗血清を通過させて特異的抗体を保持し、他の免疫グロブリンおよび汚染物質を分離し、次いで、カオトロピック剤(chaotropic agent)で溶出することによって精製された抗体を回収し、任意選択的にさらに精製することによる従来の手法によってアフィニティー精製することができる。
【0025】
モノクローナル抗体(MAbs)はまた本発明に使用するのに好適であり、特異性が高いために好ましい。免疫原性抗原調製物による哺乳類の免疫化、免疫リンパ液または脾臓と不死の骨髄腫細胞系統との融合および特異的なハイブリドーマクローンの単離という従来の手法と現在考えられるものによって、それらは容易に調製される。種間融合および高頻度可変領域の遺伝子工学的操作などの、モノクローナル抗体を作製する従来的でない方法も除外されるわけではない。その理由は、それは主に本発明の方法における利用に影響を与える抗体の高原特異性であるからである。
【0026】
抗体断片は、特に米国特許第4,331,647号に開示されているものなどの従来方法によって免疫グロブリン全体をペプシンまたはパパイン消化することによって作製することができる。
【0027】
標的部位は、ガン、感染性病変および寄生性病変、線維素凝塊、心筋梗塞、アテローム斑、損傷した正常細胞、非ガン細胞並びにリンパ球自己反応性クローンであってもよいが、それらに限定されない。
【0028】
腫瘍またはウィルス、細菌、真菌および寄生虫感染症を含む感染性病変によってまたはそれらに関連して作製されるマーカー並びにこのような微生物に関連する抗原および産物に特異的に結合する多数の抗体および抗体断片は、特に、引用することにより本明細書の一部をなすものとするHansenら、米国特許第3,927,193号およびGoldenberg米国特許第4,331,647号、同第4348,376号、同第4,361,544号、同第4,468,457号、同第4,444,744号、同第4,460,459号および同第4,460,561号並びに関連する係属出願U. S. Ser. Nos.第609,607号および同第633,999号に開示されている。
【0029】
抗線維素抗体は当技術上既知である。心筋梗塞を標的とする抗体は、例えば、引用することにより本明細書の一部をなすものとするHaber、米国特許第4,036,945号に開示されている。正常な組織または器官を標的とする交代は、例えば、引用することにより本明細書の一部をなすものとする、米国特許第4,735,210号に開示されている。抗繊維素抗体は、アテローム斑およびリンパ球自己反応性クローンに結合する抗体と同様に、当技術上既知である。
【0030】
一般に、現在当技術上知られている従来の多数の技法を使用して、通常、抗体はいずれの抗原に対しても形成することができる。治療的関心のある哺乳類の生体のある部位に十分な濃度で見出される抗原に対する標的抗体を使用して、本発明の方法に使用するための標的抗体分子を作製することができる。
【0031】
多重特異的抗体には、二重特異的抗体が挙げられるが、それらに限定されない。二重特異的抗体は、種々の従来の方法によって作製することができる。例えば、ジスルフィド切断およびIgG全体または、好ましくはF(ab')2断片の混合物の再形成、2つ以上のクローンを融合して、2つ以上の特異性を有する免疫グロブリンを作製するポリオーマを形成するような方法である。また、遺伝子工学的方法によって作製することができる。二重特異的抗体は酵素の1つ以上のエピトープに結合することができるが、酵素活性妨害する部位に結合してはいけない。または、二重特異的抗体は、低分子量ハプテン、例えばDPTAキレートまたは他の便利なハプテンに特異的に結合する非標的アームを有する。
【0032】
本発明に使用する再利用酵素は、無毒化され、通常より血清に可溶性の薬剤、例えばグルクロニドを変換して、薬剤を再生することができなければならない。グルクロニダーゼは既知で、好適な再利用酵素の代表である。(グルクロニド以外の)硫酸化またはグリコシル化分子などの他の形態の天然に無毒化される薬剤を、サルファターゼ、グリコシラーゼ等のような対応する酵素によって標的部位において再生することができる。これらの酵素の突然変異形態またはそれ以外の最適化された形態も本発明に使用するのに好適である。酵素を突然変異および最適化するための方法は当技術上既知である。アブザイム(触媒抗体)等のような酵素として機能する分子も本発明に使用するのに好適であり、プロドラッグまたは無毒化された薬剤接合体を切断するための触媒分子のための用語として本明細書において使用される「酵素」という遺伝的用語に含まれることは当業者業者に理解される。同様に、プロドラッグ切断酵素も、天然酵素、またはアブザイムまたは合成もしくは半合成触媒分子などの酵素模倣物(enzyme mimic)の突然変異された形態および/または最適化された形態であってもよい。
【0033】
プロドラッグ切断酵素およびプロドラッグ自体は、Hansen '110に記載されているもののいずれか1つ、または本発明の方法または組成物の成分について本明細書に記載されている様に機能する任意の他の適当な酵素または酵素模倣物またはプロドラッグであってもよい。
【0034】
哺乳類の循環系からのクリアランスをモニターするため、および薬剤またはプロドラッグを投与する前に標的部位に十分に局在化していることを確かめるために、放射性同位体または核磁気共鳴画像増強剤で標識するか、またはそれらを接合体に結合、または適応させてもよい。または、標的化および/またはクリアランスを測定および/または推測することができるように、血液および尿のような生体液中での検出および定量を可能にする放射性標識、蛍光標識等のような標識で標的分子を標識してもよい。
【0035】
Hansen '110に開示されているもの、または当業者に既知の他のもののような、インビボにおいて使用するための蛋白質を標識する任意の従来の方法は、一般に、標的分子を標識するのに一般に好適である。
【0036】
薬剤またはプロドラッグは、標的部位に投与および搬送する目的のために可溶性でなければならず、薬剤は、哺乳類の生態によってグルクロニド、硫酸塩またはグリコシドのような無毒化された形態に変換されることが可能でなければならない。本明細書において使用する「可溶性」という用語は、投与され、治療的に有効な量の薬剤またはプロドラッグを標的部位に搬送することができるほど十分な程度に、このような部位に搬送される生体液に可溶性であることを意味する。通常、適宜、薬剤は静脈内または動脈内注入によって血流中に投与され、薬剤は血清に可溶性であり、好ましくは、主に血清の水相によって搬送されるほど十分に親水性であり、血管壁を介して比較的容易に間質液に拡散することが必要である。薬剤もしくはプロドラッグの経口形態、または薬剤もしくはプロドラッグの標的部位への搬送を可能にする、またはプロドラッグを薬剤に変換させ、次いで標的部位への搬送を可能にする当技術上既知の他の形態も本発明に使用するのに好適である。
【0037】
これは、いくつかの一般的な実施例および種々の種のいくつかのより詳細な説明を考慮するとよりよく理解される。
【0038】
抗ガン治療に有用なある種の細胞毒性薬剤は血清に比較的不溶性である。あるものは未接合の形態で毒性であり、それらの毒性はプロドラッグに変換することによってかなり低下する。比較的溶解性の悪い薬剤を、グルクロニド、親水性酸のエステル、親水性アミンのアミドのような、より可溶性の接合体に変換することにより、血清の水相に対する溶解性および静脈、動脈または毛細管細胞壁を通過して、間質液に到達して腫瘍を攻撃する能力が改善される。プロドラッグが切断されると、標的部位に可溶性の低い薬剤が沈着される。このようなプロドラッグから薬剤への変換の多数の例はHansen '110に開示されている。
【0039】
芳香族または脂環式(alicyclic)アルコール、チオール、フェノールおよびアミンなどの特定の毒性基質の肝臓におけるグルクロニドへの変換は、それらを無毒化し、尿として容易に***させる生体の方法である。このような基質に変換することができる1つの種類の抗腫瘍薬はドキソルビシン(アドリアマイシン)の4-エピマーである、エピルビシンで、アントラサイクリングリコシドであり、ヒトβ-D-グルクロニダーゼの基質であることが示されている(Arcamone, Cancer Res., 45: 5995, 1985)。極性基の数が少ない他の類似体はより親油性であり、このような方法においてかなり有望であることが期待される。芳香族もしくは脂環式アルコール、チオールまたはアミン基を有する他の薬剤または毒素もこのような接合体形成の候補となると考えられる。これらの薬剤またはそれらの他のプロドラッグは、本発明の部位特異的な増強方法の好適な候補である。
【0040】
担体ポリマーを負荷した分子などのプロドラッグ形態も本発明に使用するために好適である。この後者の例は、プロドラッグ投与ステップにおいて多重置換プロドラッグの使用を可能にする。他の薬剤に使用される の例として、5-フルオロウラシル(5-FU)の負荷は、5-フルオロウリジンの炭水化物部分を、例えば過ヨウ素酸塩を使用して酸化し、この中間体とアミノデキストランを反応させ、シッフ塩基生成物を還元的に安定化することによって実施することができる。シクロヘキサノンカルボニルとアミノデキストランのアミン基との直接反応および次の還元的安定化によって、または側鎖のヒドロキシルと過剰量のジイソチオシアネートリンカーとの反応およびイソチオシアネート誘導体とアミノデキストランのアミンとの反応によって、またはイミド窒素と例えばハロ酸またはハロエステルとの反応、および次の得られたカルボキシ誘導体の、例えばDCCによる活性化およびアミノデキストランのアミンとの縮合によってシクロヘキサミドを負荷することができる。負荷されたアミノデキストランは、標的部位にプレターゲティングされたアミダーゼによって薬剤から除去される。薬剤がグルクロニドとして無毒化される場合には、薬剤のグルクロニドは、標的部位にプレターゲティングされていたグルクロニダーゼによって切断されて、細胞毒性薬剤を再生し、再利用することができる。
【0041】
別の例示は抗生物質マイトマイシンCおよびその類似体によって提供される。この分子はアミン官能基および環状イミンを有し、そのどちらかが、例えばスクシンイミジルオキシヨードアセテートまたはスルホスクシンイミジルオキシ(4-ヨードアセチル)アミノベンゾエート(スルホSIAB)のようなアルキル化活性化基と反応することができ、次いで、得られた中間体をアミノデキストランのアミン基をアルキル化するために使用する。または、カルボキシル基を例えば無水コハク酸を使用して導入し、次いで例えばDCCで活性化し、活性化された中間体を先のように結合する。また、標的局在化したアミダーゼが薬剤を遊離し、いくつかの薬剤分子が無毒化されてグルクロニドを形成し、標的グルクロニダーゼが薬剤を再生して標的特異的な活性を増幅する。
【0042】
プロドラッグCPT-11(イリノテカン)はインビボにおいてカルボキシルエステラーゼによって活性な代謝物SN-38に変換される。従って、本発明の一つの応用は、腫瘍に標的化されるbsMAbおよびハプテン(例えば、DTPA)を使用し、次にDTPA-カルボキシルエステラーゼ接合体を注射することである。好適な腫瘍対バックグラウンド局在化の比が達成されたら、CPT11を投与し、腫瘍局在化カルボキシルエステラーゼは腫瘍においてCPT-11をSN-3 8に変換する働きをする。活性なSN-38は溶解性が悪いので、腫瘍の近辺に残存し、腫瘍の近辺において形成されるので、標的化される抗原が陰性の隣接腫瘍細胞にも影響を発揮することができる。これらは本発明の方法のさらに別の利点である。細胞が発現することができる改変された形態のカルボキシルエステラーゼが記載されており(Potterら、Cancer Res., 58: 2646-2651および3627-3632, 1998)、このようにデザインされた酵素は本発明の範囲内である。
【0043】
エトポシドは、グルクロニドを形成することによって主に無毒化される広く使用されているガンの薬であり(Handeら、Cancer Res., 48: 1829-1834, 1988)、従って本発明の範囲内で使用されてもよい。グルクロニド接合体は細胞毒性薬剤から作製することができ、MAb-グルクロニダーゼ接合体をプレターゲティングした腫瘍の治療薬として注射することができる(Wangら、Cancer Res., 52: 4484-4491, 1992)。従って、このような接合体は本明細書に記載するbsMAb方法にも使用することができる。ダウノマイシンおよびドキソルビシンの誘導体に基づいてデザインされたプロドラッグがカルボキシルエステラーゼおよびグルクロニダーゼとともに使用するために記載されており(Bakinaら、J. Med. Chem., 40: 4012-4018, 1997)、これらは本発明の範囲内で使用することができる。本発明の範囲内で使用することができるプロドラッグと酵素のいくつかの他の組み合わせを掲載する。フェノールマスタードのヒドロキシ誘導体のグルクロニドプロドラッグ(Schmidtら、Bioorg. Med. Chem. Lett., 7: 1071-1076, 1997)とβ-グルクロニダーゼ。フェノールマスタードまたはCPT-11とカルボキシペプチダーゼ。メトトレキセート置換α-アミノ酸とカルボキシペプチダーゼA。β-ラクタマーゼと6-メルカプトプリンおよびドキソルビシンなどの薬剤のペニシリンまたはセファロスポリン接合体。アルカリフォスファターゼおよびリン酸エトポシド。
【0044】
上記の具体的な例示以外に、腫瘍細胞またはヒトに感染して病変を生ずることがある微生物に対して細胞毒性作用を示す多数の薬剤および毒素が知られている。それらは、Merk Index等などの薬剤および毒素概論において見出されるはずである。循環系中にあるとき、本発明によりプロドラッグとして薬剤を部分的または完全に無毒化することが可能であることにより、薬剤の全身副作用を低下することができ、薬剤の全身投与が許容されないと思われる場合にもその使用が可能になる。例えば、MTXおよびシクロヘキサミドは、全身投与すると、毒性が強すぎることが多い。プレターゲティングされた酵素によって標的部位において毒性の形態に変換されるプロドラッグとして薬剤を投与すること、およびプレターゲティングされた第二の酵素によって標的部位において無毒化された薬剤を再利用および再活性化することは、かなり低用量であるが、標的部位において治療に有効であると同時に全身毒性を軽減する用量の薬剤を使用することができる。
【0045】
薬剤のクリアランス特性は特定の薬剤によって調節することができ、本発明の範囲内でのこのような調節剤の使用は別の実施態様となる。例えば、CPT-11クリアランス特性はシクロスポリンAを投与することによって調節されることが示されており、後者はSN-38およびそのグルクロニド(SN-38G)の胆管のクリアランスレベルを低下させる(Guptaら、Cancer Res., 56: 1309-1314, 1996)。また、これはSN-38Gの血漿濃度を上昇させた。これにより、本発明における腫瘍標的DTPAグルクロニダーゼとの接触がより大きくなる。Guptaらはまた、フェノバルビタールを使用したとき、同様の結果を示しており(Cancer Chemother. Pharmacol., 39: 440-444, 1997)、従って、この薬剤は、DTPAグルクロニダーゼをプレターゲティングした後にCPT-11とともに投与してもよい。後者の論文では、著者らは、ラットをバルプロン酸(ウリジンジホスフェートグルクロノシルトランスフェラーゼ(UDP-GT)の阻害剤)で前処理すると、SN-38Gの形成が阻害され、その後投与されたCPT-11からのSN-38のAUCは270%に到ったことを示した。従って、腫瘍にDTPA-カルボキシルエステラーゼをプレターゲティングする場合、本発明の範囲内でバルプロン酸(valpoic acid)を使用すると標的部位におけるSN-38をより高濃度にする。
【0046】
ヒト治療用途のためには試薬は便利なことに別個の注射用製剤として提供される。第一の注射用製剤は、製薬学的に許容されうる注射基剤、好ましくは生理的pHおよび濃度のリン酸緩衝生理食塩液(PBS)中に酵素に接合した有効量の抗体または抗体断片を含有する。第二の注射用製剤は、一般には第一の製剤に使用されるものと同様の製薬学的に許容されうる注射基剤中に少なくとも1つの治療薬に接合した有効量の可溶性基質を含有する。注射用製剤は、特にヒトに使用することが意図されている場合には、好ましくは、滅菌される。
【0047】
試薬は、便利なことに、好適な容器を使用して、標的部位に標的化する抗体の治療用キットで提供することができる。1つの容器が、標的部位に特異的に結合し、無毒化された薬剤をより毒性の強い形態に変換することができる酵素に接合した有効量の標的分子を保持するか、または1つの容器が標的部位に特異的に結合し、無毒化された薬剤をより毒性の強い形態に変換することができる酵素に直接または間接的に結合することができる部分に結合した有効量の標的分子を有し、別の容器に、前記部分に直接または間接的に結合することができる形態の酵素を有する。試薬は長期保存安定性のために凍結乾燥されてもよく、または任意選択的に、従来の保存剤、安定化剤等を含有する溶液の形態で提供されてもよい。このようなキットの他の必要に応じた成分は、通常、緩衝液、標識試薬、放射性同位体、常磁性化合物、クリアランスを増加するための第二の抗体の容器および従来のシリンジ、カラム、バイアル等であってもよい。
【0048】
本発明の方法は、通常、非経口注射によって実施される。種々の種類の非経口注射は、腔内(例えば、腹腔内)、静脈内、動脈内、胸膜腔内、クモ膜下、筋肉内、リンパ内および局所動脈内、病巣内、皮下、カテーテル潅流等であってもよいが、それらに限定されない。
【0049】
ガンの画像形成または治療、あるいはそれらの両方のためには、静脈内、動脈内または胸膜腔内投与は、通常、肺ガン、乳ガンおよび白血病性腫瘍に使用される。腹腔内投与は卵巣ガンに有利である。クモ膜下投与は脳腫瘍および白血病に有利である。皮下投与はホジキン病、リンパ腫および乳ガンに有利である。カテーテル潅流は転移性肺ガン、乳ガンまたは肝臓の胚細胞ガンに有用である。病巣内投与は肺および乳病巣に有用である。
【0050】
酵素は、一般に、PBS、特にヒトに対する用途の場合には、好ましくは、滅菌溶液中の水溶液として投与される。有利には、約50マイクログラムから約5 mgの酵素の服用量単位が、単回投与または分割投与で投与される。特定の症例の場合にはさらに小用量または大用量で適応されてもよい。特に治療のために、および特に反復投与が治療コースまたは追加の診断手法に適応される場合には、患者の感受性を低下するために、服用量を低下することおよび/または例えば、断片またはハイブリッドヒトもしくは霊長類抗体のような多種由来の抗体および/または低アレルギー抗体を使用することが必要になる場合がある。このような注意深い手法の必要性を示すものは、ヒト抗マウス抗体(HAMA)産生の増加で、イムノアッセイを使用して測定することができる。
【0051】
IgG抗体が標的部位に局在化し、薬剤またはプロドラッグを投与する前に哺乳類の循環系から実質的に除去するには、通常、約2〜14日、好ましくは5〜14日かかる。F(ab)2およびF(ab')2抗体断片の対応する局在化およびクリアランス時間は約2〜7日で、好ましくは4〜7日で、FabおよびFab'抗体断片では約1〜3日で、好ましくは3日である。他の抗体は標的部位に局在化するのに異なる時間枠を必要とすることがあり、上記時間枠は接合された酵素の存在によって影響されることがある。また、酵素を標識することは局在化およびクリアランスのモニタリングを可能にすることに注目するべきである。
【0052】
IgGは、通常肝臓で代謝され、わずかではあるが、消化系で代謝される。F(ab)2およびF(ab')2は、通常、主に腎臓で代謝されるが、肝臓および消化系で代謝されることもある。FabおよびFab'は、通常、主に腎臓で代謝されるが、肝臓および消化系で代謝されることもある。
【0053】
通常、基質と薬剤との接合体を投与する前に、抗体酵素接合体の注射用量の少なくとも約0.0001%が標的部位に局在化することが必要である。この接合体のより高い標的効率が達成される程度まで、この割合は大きくなってもよく、または低用量が投与されてもよい。
【0054】
有効量の抗体酵素接合体は、接合体を標的部位の抗原に標的化し、それによってグルクロニドの十分な量をその毒性の形態に変換して、標的部位に有効治療量の薬剤を付着するのに十分な量の酵素に接合するのに十分な量であるといえる。
【0055】
薬剤は、特定の組み合わせについて実験的に最適化することができる用量および回数で投与することができる。薬剤は単回注射もしくは注入として投与してもよく、または反復投与で投与されてもよい。最も好ましくは、ハプテン酵素を投与した1〜200時間後に投与することができ、多数回投与で投与する場合には、最も好ましくは1時間ごとから3日ごとの間隔で投与することができる。治療薬は、一般に、PBS水溶液として投与される。また、ヒトに対する適用が意図されている場合には、これは滅菌した溶液である。酵素が標的部位に局在化され、哺乳類の循環系から実質的に除去されるのに十分な時間が経過してから薬剤が投与される。
【0056】
プロドラッグの有効量は、標的部位に有効量の薬剤を送達するのに十分な量である。治療薬の有効量は、標的部位を治療するのに十分な量である。
【0057】
本発明の治療方法は、Y-90またはI-131などの放射性同位体(注射される量に応じて局在化および治療の両方に使用することができる)またはガンのアドリアマイシンもしくは感染症のゲンタマイシンなどの薬剤、ポリICなどの免疫調節物質、またはヤマゴボウマイトジェンなどの生物毒素の有効治療量を基質に接合し、標的部位に治療的に有効な量の薬剤を沈着することによって実施することができる。
【0058】
基質薬剤接合体の用量単位は多数の要因に依存し、その各々は、最適な用量決定が実施できるように比較的簡単な方法で決定することができる。初期用量決定評価では、標的部位における薬剤の沈着程度および速度、並びに非標的接合体のクリアランスおよび生体分布速度を測定するためには、(薬剤自体が放射性同位体でない場合には)放射性標識基質薬剤接合体を使用することが有用である。標的部位に局在化する酵素の量を推定するために標識した抗体酵素接合体を使用することは、用量決定分析の助力にもなる。
【0059】
部位の許容度、投与様式、酵素の代謝回転数、部位に対する薬剤の望ましい用量および非標的接合体のクリアランス速度の関数として基質薬剤接合体の用量を最適化するために、一般に、利用できる場合には、最初に動物モデルを使用し、次いで一連の患者による検討において用量決定試験を実施することが必要である場合がある。これは予測され、最適化のための技法は臨床医の通常の熟練の範囲内である。
【0060】
さらに詳細な説明を加えなくても、当業者は、先の説明を使用して、本発明を十分に利用すると考えられる。従って、以下の好ましい具体的な実施態様は例示的なものにすぎないと考えられるべきで、いかなる場合でも本発明の開示内容の他の部分を限定するものではない。以下の実施例において、全ての温度は摂氏単位で未補正で記載されており、特に明記しない限り、全ての部および割合は重量による。
【0061】
[実施例]
[実施例1]
[抗体酵素接合体の調製]
(A)実質的に単体が接合した酵素抗体調製物は、軽鎖グルコシル化部位を有するヒト化抗リンパ腫Fab'の炭水化物部分を過ヨウ素酸塩で軽度に酸化し、次いで酸化されたFab'をグルクロニダーゼの希釈溶液(ウシ肝臓由来、Worthingon)に接触させて抗体酵素接合体を形成し、次いで通常の方法でホウ化水素で安定化することによって調製される。接合体は、従来の手順によってI-131で放射性標識することができる。
【0062】
(B)前記記パートAと同様の様式で、ヒト化抗リンパ腫Fab'をカルボキシルエステラーゼに接合する。
【0063】
[実施例2]
[リンパ腫の治療]
リンパ腫に罹患する患者に、本明細書の実施例1により調製したI-131-標識した抗リンパ腫Fab'-グルクロニダーゼとエステラーゼの接合体の各々5 mgを含有する滅菌した、発熱物質を含有しないPBS溶液を静脈内注入する。3日後、γ分布走査によって測定したとき、接合体は標的部位に十分局在化され、実質的に循環系から除去される。
【0064】
次いで、患者にエピルビシンメチルエステル10 mgを含有する滅菌した発熱物質を含有しないPBS溶液を静脈内注入する。その後実施した放射免疫検出は、酵素接合体を標的化する前の10 mg用量のエピルビシンと比較したとき、リンパ腫のかなりの減少を示す。
【0065】
[実施例3]
[二重特異的抗体(bsMAb)の調製]
IgG x Fab'bsMAbは以下の方法で調製する。ヒト化MIN-14 IgG(抗CEA)を過ヨウ素酸ナトリウムで処理して、重鎖炭水化物残基を特異的に酸化する。形成されたアルデヒド基を市販の過剰量の架橋剤MBPH[4-(4-N-マレイミドフェニル) 酪酸ヒドラジド、Pierce Chemical Co., Rockford, IL]と反応させる。未反応のMBPHを修飾したhMN-14MAbからサイズ排除クロマトグラフィーによって除去し、hMN-14-(マレイミド)n中間体に、標準的なペプシン消化およびチオール還元によってIgGから形成された抗DTPA MAbのFab'-SH断片[734と呼ばれる]のわずかに過剰モル量と反応させる。望ましいbsMAb IgG x Fab'部分を、分取用のサイズ排除HPLCによって未反応の蛋白質および1:1接合体以外の物から分離する。固相結合DTPAアフィニティーカラムを使用したアフィニティークロマトグラフィーによってさらなる精製を実施することができる。
【0066】
[実施例4]
[クリアリング剤の調製]
hMN-14に対する抗イディオタイプMAbを、ナトリウムメトキシドを使用して調製直後の、シアノメチル-2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(CTTG)由来のイミデートの300倍過剰モル量で2時間にわたって処理する。このようにして形成したガラクトシル-W12をサイズ排除クロマトグラフィーによって精製する。未修飾のMAbと比較したときの生成物の蛍光分析は、MAbsリジン残基の約80%がガラクトース残基で置換されていることを示している。
【0067】
[実施例5]
[酵素ハプテン接合体の調製]
酵素カルボキシルエステラーゼ(CE)を5倍過剰モル量のDTPAジアンヒドリド(Sigma Chemical Co.製, St. Louis, MI)で処理する。1時間の撹拌後、分取用サイズ排除HPLCによってDTPA-CEを遊離のDTPAおよび凝集した酵素から精製する。酵素あたり約1〜2 DTPA単位が付着する。同様に、ジアンヒドリドを使用して、グルクロニダーゼをDTPAに接合する。
【0068】
[実施例6]
[腫瘍の治療]
直腸結腸ガン患者に、実施例3により調製した抗DTPA Fab'断片を架橋したIgGhMN-14を含むbsMAbを注射する。48時間後、腫瘍への付着を最大化するために、実施例4により調製した、ほとんど全ての標的に未結合のMN-14-IgG x 734-Fab'を循環系から除去するのに十分な量のガラクトースW12を投与する。この量は、指定した経過時点に循環系に残存する最初のbsMAbの量の5〜15倍である。ガラクトースW12の投与の3時間後に、腫瘍飽和量のDTPA-CEおよびDTPAグルクロニド接合体の混合物を投与し、循環系および正常組織から除去させる。さらに3時間後、標準的な化学療法用量のCPT-11を患者に投与し、腫瘍標的部位に特異的に遊離のSN-38を形成し、グルクロニドから標的部位に遊離のSN-38を再生し、腫瘍を破壊する。
【0069】
[実施例7]
[腫瘍の治療]
直腸結腸ガン患者に実施例6のようにbsMAbを注射する。48時間後、腫瘍への付着を最大化するために、実施例6のように、DTPA-CEおよびDTPAグルクロニド接合体の同じ混合物の過剰量を投与する。3時間後、ほとんど全ての標的に未結合のM/N-14-IgGx734-Fab'-DTPA-酵素を循環系から除去するのに十分な量のガラクトースW12を投与する。この量は、指定した経過時点に循環系に残存する最初のbsMAb複合体の量の5〜15倍である。さらに3時間後、標準的な化学療法用量のCPT-11を患者に投与し、腫瘍標的部位に特異的に遊離のSN-38を形成し、グルクロニドから標的部位に遊離のSN-38を再利用し、腫瘍を破壊する。
【0070】
上記の実施例は例示的なものにすぎず、改良および変更を容易に加えることができ、その全ては本発明の一部であることが当業者に理解される。
Claims (13)
- a.腫瘍関連抗原に特異的な少なくとも一つの結合部位を有し、無毒化された薬剤をより細胞毒性の強い形態に変換することができる酵素であって、グルクロニダーゼ、アミダーゼ、カルボキシルエステラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、サルファターゼ、グリコシラーゼ、β−ラクタマーゼ、およびアルカリフォスファターゼから成る群から選ばれた酵素に結合したハプテンに特異的な別の結合部位を有する二重特異的なモノクローナル抗体または二重特異的なモノクローナル抗体断片と、
b.前記酵素に結合したハプテンと、
c.グルクロニドを除く細胞毒性薬剤または細胞毒性薬剤のプロドラッグであって、哺乳類の通常の代謝過程により無毒化された中間体に変換され、該中間体が前記酵素によって前記細胞毒性薬剤に変換される細胞毒性薬剤または細胞毒性薬剤のプロドラッグと
を含む薬剤の標的特異的な毒性を増加するためのガン治療用のキット。 - 前記二重特異的な抗体または二重特異的な抗体断片のためのクリアリング剤をさらに含む請求項1に記載のキット。
- 前記酵素のためのクリアリング剤をさらに含む請求項1に記載のキット。
- 細胞毒性薬剤を硫酸化した形態のプロドラッグをさらに含む請求項1に記載のキット。
- 細胞毒性薬剤をグリコシル化した形態のプロドラッグをさらに含む請求項1に記載のキット。
- 細胞毒性薬剤をアミド化した形態のプロドラッグをさらに含む請求項1に記載のキット。
- 前記酵素がグルクロニダーゼである請求項1に記載のキット。
- 前記プロドラッグがCPT−11であり、前記無毒化された中間体がSN−38−グルクロニドである請求項1に記載のキット。
- 前記酵素がカルボキシエステラーゼである請求項1に記載のキット。
- 前記ハプテンがDTPAである請求項1に記載のキット。
- 腫瘍関連抗原に特異的な少なくとも一つの結合部位と、無毒化された薬剤をより細胞毒性の強い形態に変換することができる酵素に結合したハプテンに特異的な別の結合部位とを有する二重特異的なモノクローナル抗体または二重特異的なモノクローナル抗体断片、並びに前記ハプテンと前記酵素とが接合した酵素−ハプテン接合体であって、前記酵素が、グルクロニダーゼ、アミダーゼ、カルボキシルエステラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、サルファターゼ、グリコシラーゼ、β−ラクタマーゼ、およびアルカリフォスファターゼから成る群から選ばれた酵素である酵素−ハプテン接合体を含み、ここに、前記酵素が前記二重特異的なモノクローナル抗体または二重特異的なモノクローナル抗体断片に直接または間接的に結合することができる形態の酵素であり、前記酵素が哺乳類の標的部位にプレターゲティングされ、標的部位で作用する細胞毒性薬剤またはその場で該細胞毒性薬剤に変換される当該薬剤のプロドラッグが投与され、該細胞毒性薬剤が、哺乳類の通常の代謝過程により無毒化された低毒性の中間体に変換され、該中間体が前記プレターゲティングされた酵素によってより毒性の強い形態に再変換され、前記標的部位において高い細胞毒性を有するようにした方法に使用されるガン治療用の標的組成物。
- 前記ハプテンがDTPAである請求項11に記載の標的組成物。
- 前記二重特異的なモノクローナル抗体が、前記ハプテンに特異的な少なくとも一の結合部位を有する請求項11に記載の標的組成物。
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