JP4615379B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池と蓄電装置とを備える燃料電池システムに関するものである。
近年、燃料電池を駆動源として搭載する燃料電池車両に、燃料電池の発電エネルギーを蓄電する蓄電手段を備えているものがある。
例えば、特許文献1には、燃料電池を駆動源として搭載する燃料電池車両として、電気二重層コンデンサや電解コンデンサ等からなるキャパシタを供え、燃料電池の発電エネルギーを蓄電すると共に走行用モータと電気エネルギーの授受を行うようにした燃料電池車両についての技術が提案されている。
特開2001−357865号公報
しかしながら、従来の技術では、以下のような問題がある。
すなわち、従来技術の燃料電池車両の始動時においては、燃料電池へ酸素を供給するエアーコンプレッサ等の機器はキャパシタからの電力供給によって駆動され、この電力供給によってキャパシタの端子間電圧が低下してしまう。このキャパシタの電圧低下により燃料電池との電圧差が生じるので、キャパシタに対して燃料電池を直接的に接続することで、キャパシタを充電する。そして、燃料電池およびキャパシタの端子間電圧の電圧差が所定の電圧差以下になった後に出力電流に対する制限が解除され、いわば燃料電池とキャパシタとが直結状態とされ、この後に走行用モータへ駆動電力が供給されて燃料電池車両の走行が開始される。
しかしながら、キャパシタに対して燃料電池を直接的に接続したときに、両者の電圧差が大きいと、キャパシタの充電に要する時間が大きくなり、燃料電池車両の走行を迅速に開始することを妨げてしまうという問題がある。また、この車両以外の燃料電池システムにおいても、システムの駆動を迅速に開始することを妨げてしまうという問題がある。
本発明は、燃料電池の始動時において、燃料電池を保護しつつ、システムの駆動を迅速に開始することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、供給される反応ガスにより発電を行い、負荷へ電力を供給する燃料電池と、前記燃料電池の発電電圧を検出する発電電圧検出手段(例えば、実施の形態における出力電圧センサ23)と、前記燃料電池から取り出す電流を制御する取出電流制御手段(例えば、実施の形態における第1電流・電圧制御器12、第2電流・電圧制御器13)と、前記燃料電池の発電エネルギーを蓄積する蓄電装置(例えば、実施の形態におけるキャパシタ14)と、前記反応ガスを前記燃料電池へ供給する反応ガス供給手段(例えば、実施の形態におけるエアーコンプレッサ18、水素タンク19a)と、前記燃料電池の活性状態を検知する活性状態検知手段(例えば、実施の形態における温度センサ25、出力電圧センサ23、制御装置20)と、前記蓄電装置の端子間電圧を検知する端子間電圧検知手段(例えば、実施の形態における端子電圧センサ24)と、前記燃料電池の始動時に、前記蓄電装置から供給される電力により前記反応ガス供給手段を駆動して前記燃料電池の発電を開始する発電開始手段(例えば、実施の形態における制御装置20)と、前記燃料電池の発電電圧と前記蓄電装置の端子間電圧が所定電圧差に達するまで前記燃料電池の発電電力により前記蓄電装置を充電する蓄電装置充電手段(例えば、実施の形態における第1電流・電圧制御器12、第2電流・電圧制御器13)と、を備え、前記活性状態検知手段により前記燃料電池が活性状態と検知され、且つ、前記端子間電圧検知手段により検知された前記蓄電装置の端子間電圧が所定値以下のときには、前記取出電流制御手段を制御して前記燃料電池から取り出す電流量を通常発電開始時に取り出す電流量より多くする(例えば、実施の形態における制御装置20のステップS18、ステップS20、ステップS32)ことを特徴とする。
この発明によれば、前記活性状態検知手段により前記燃料電池が活性状態と検知されているときには前記燃料電池による発電を良好に行うことができるので前記燃料電池の発電電圧は高くなる。この場合において、前記端子間電圧検知手段により検知された前記蓄電装置の端子間電圧が所定値以下であると、前記燃料電池と前記蓄電装置との電位差は所定電位差を越えている。このときに、前記取出電流制御手段を制御して前記燃料電池から取り出す電流量を通常発電開始時に取り出す電流量より多くすることで、前記燃料電池の発電により前記蓄電装置の充電量を増大させて前記蓄電装置の端子間電圧を上昇できるのみならず、前記燃料電池の発電電圧を低下させることができる。従って、前記燃料電池と前記蓄電装置との電位差を迅速に小さくすることができるので、システムの駆動を迅速に開始することが可能となる。そして、前記燃料電池と前記蓄電装置との電位差が所定電位差以内になってから通常発電に移行することで、前記燃料電池に過度な負担が生じることを防止でき、燃料電池を保護することが可能となる。
このとき、前記燃料電池から取り出す電流量を一旦設定した後は、前記蓄電装置との電位差が所定電位差以下になるまで固定するように制御すると、電流指令の変動を抑え、システム操作者(車両の場合は搭乗者)に与える違和感を低減できる点で好ましい。
請求項に係る発明は、請求項1記載のものであって、前記燃料電池の温度を検知する温度検知手段を備え、前記活性状態検知手段は、前記温度検知手段により検知された前記燃料電池の温度が所定温度を超えたとき燃料電池を活性状態と検知することを特徴とする。
この発明によれば、前記燃料電池の発電特性は温度に依存するため、前記温度検知手段により検知された温度により活性状態を検知することで、活性状態の判断および燃料電池から取り出す電流量の制御を迅速に行うことが可能となる。
請求項に係る発明は、請求項1または請求項2記載のものであって、前記活性状態検知手段は、燃料電池から所定電流を取り出したときの発電電圧が所定電圧以上のとき燃料電池を活性状態と検知することを特徴とする。
この発明によれば、前記燃料電池の実際の発電電圧に基づいて活性状態を検知することで、前記燃料電池の発電特性を正確に検知でき、よりきめ細かな電流量の制御を行うことが可能となる。
請求項1に係る発明によれば、燃料電池の始動時において、燃料電池を保護しつつ、システムの駆動を迅速に開始することができる
請求項に係る発明によれば、活性状態の判断および燃料電池から取り出す電流量の制御を迅速に行うことが可能となる。
請求項に係る発明によれば、燃料電池の発電特性を正確に検知でき、よりきめ細かな電流量の制御を行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態に係る燃料電池システムについて図面を参照して説明する。本実施の形態では、燃料電池システムを車両に適用して燃料電池車両とした場合について説明する。
本実施の形態に係る燃料電池車両1は、例えば図1に示すように、燃料電池11と、第1電流・電圧制御器12と、第2電流・電圧制御器13と、蓄電装置であるキャパシタ14と、パワードライブユニット(PDU)15と、モータ16と、コンプレッサ出力制御器17と、エアーコンプレッサ(A/C)18と、水素タンク19aおよび水素供給弁19bと、制御装置20と、各種の電気負荷21と、出力電流センサ22と、出力電圧センサ23と、端子電圧センサ24とを備えて構成されている。
この燃料電池11では、走行用のモータ16の駆動力は、例えばオートマチックトランスミッション(AT)あるいはマニュアルトランスミッション(MT)等の変速機(T/M)を介して車両の駆動輪W,Wに伝達される。また、燃料電池車両1の減速時に駆動輪W側からモータ16側に駆動力が伝達されると、モータ16は発電機として機能していわゆる回生制動力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギーとして回収する。
燃料電池11は、陽イオン交換膜等からなる固体高分子電解質膜を、アノード触媒およびガス拡散層からなる燃料極(アノード)と、カソード触媒およびガス拡散層からなる酸素極(カソード)とで挟持してなる電解質電極構造体を、更に一対のセパレータで挟持してなる燃料電池セルを多数組積層して構成されている。
燃料電池11のアノードには、高圧の水素タンク19aから水素供給弁19bを介して水素からなる燃料ガス(反応ガス)が供給され、アノードのアノード触媒上で触媒反応によりイオン化された水素は、適度に加湿された固体高分子電解質膜を介してカソードへと移動し、この移動に伴って発生する電子が外部回路に取り出され、直流の電気エネルギーとして利用される。カソードには、例えば酸素を含む酸化剤ガス(反応ガス)である空気がエアーコンプレッサ(A/C)18によって供給され、このカソードにおいて、水素イオン、電子及び酸素が反応して水が生成される。
燃料電池11から取り出される発電電流(出力電流)は第1電流・電圧制御器12に入力されており、この第1電流・電圧制御器12には、さらに、第2電流・電圧制御器13を介して、例えば電気二重層コンデンサや電解コンデンサ等からなる複数のキャパシタセルが互いに直列に接続されて構成されたキャパシタ14が接続されている。
そして、燃料電池11および第1電流・電圧制御器12と、第2電流・電圧制御器13およびキャパシタ14とは、パワードライブユニット(PDU)15を介して、走行用のモータ16と、例えば燃料電池11やキャパシタ14の冷却装置(図示略)や空調装置(図示略)等の各種補機類からなる電気負荷21と、エアーコンプレッサ出力制御器17とに対して並列に接続されている。
第1および第2電流・電圧制御器12、13は、例えばチョッパ方式のDC−DCコンバータを備えて構成され、このDC−DCコンバータのチョッピング動作つまりDC−DCコンバータに具備されるスイッチング素子のオン/オフ動作によって、燃料電池11から取り出される出力電流の電流値、および、キャパシタ14の充電電流および放電電流の電流値を制御しており、このチョッピング動作は制御装置20から入力される制御パルスのデューティつまりオン/オフの比率に応じて制御されている。
例えば、燃料電池11から出力電流の取り出しを禁止する場合において、制御装置20から第1および第2電流・電圧制御器12,13に入力される制御パルスのデューティが0%に設定されると、各電流・電圧制御器12,13のDC−DCコンバータに具備されるスイッチング素子がオフ状態に固定され、燃料電池11とキャパシタ14とが電気的に遮断される。一方、制御パルスのデューティが100%とされ、スイッチング素子がオン状態に固定されると、いわば燃料電池11とキャパシタ14とが直結状態となり、燃料電池11の出力電圧とキャパシタ14の端子電圧とが同等の値となる。
また、例えば、第1電流・電圧制御器12に入力される制御パルスのデューティが0%〜100%の間の適宜の値に設定されると、第1電流・電圧制御器12は、1次側電流とされる燃料電池11の出力電流を制御パルスのデューティに応じて適宜に制限し、制限して得た電流を2次側電流として出力する。
また、例えば、第2電流・電圧制御器13に入力される制御パルスのデューティが0%〜100%の間の適宜の値に設定されると、第2電流・電圧制御器12は、キャパシタ14の充電電流または放電電流を制御パルスのデューティに応じて適宜に制限する。
PDU15は、トランジスタのスイッチング素子を複数用いてブリッジ接続してなるブリッジ回路を具備するパルス幅変調(PWM)によるPWMインバータを備えて構成され、制御装置20から出力される制御指令に応じて走行用のモータ16の駆動および回生動作を制御する。例えばモータ16の駆動時には、制御装置20から入力されるトルク指令に基づき、第1および第2電流・電圧制御器12,13から出力される直流電力を3相交流電力に変換してモータ16へ供給する。一方、モータ16の回生時には、モータ16から出力される3相交流電力を直流電力に変換して、第2電流・電圧制御器13を介してキャパシタ14へ供給し、キャパシタ14を充電する。
このPDU15の電力変換動作は、制御装置20からPWMインバータの各スイッチング素子に入力されるパルス、つまりパルス幅変調(PWM)により各スイッチング素子をオン/オフ駆動させるためのパルスに応じて制御され、このパルスのデューティつまりオン/オフの比率のマップ(データ)は予め制御装置20に記憶されている。
なお、モータ16は、例えば界磁として永久磁石を利用する永久磁石式の3相交流同期モータとされており、PDU15から供給される3相交流電力により駆動制御されると共に、燃料電池車両1の減速時において駆動輪W側から駆動力が伝達されると、発電機として機能して、いわゆる回生制動力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギーとして回収する。
エアーコンプレッサ18は、例えば車両の外部から空気を取り込んで圧縮し、この空気を反応ガスとして燃料電池11のカソードに供給する。
このエアーコンプレッサ18を駆動するモータ(図示略)の回転数は、制御装置20から入力される制御指令に基づき、例えばパルス幅変調(PWM)によるPWMインバータを具備するコンプレッサ出力制御器17によって制御されている。
制御装置20は、例えば、燃料電池車両1の運転状態や、燃料電池11のアノードに供給される反応ガスに含まれる水素の濃度や、燃料電池11のアノードから排出される排出ガスに含まれる水素の濃度や、燃料電池11の発電状態、例えば各複数の燃料電池セルの端子電圧や、燃料電池11から取り出される出力電流等に基づき、エアーコンプレッサ18から燃料電池11へ供給される反応ガスの流量に対する指令値および水素供給弁19bの弁開度に対する指令値を出力し、燃料電池11の発電状態を制御する。
さらに、制御装置20は、燃料電池11に対する発電指令に基づき、第1電流・電圧制御器12の電力変換動作を制御する制御パルスを出力し、燃料電池11から取り出される出力電流の電流値を制御する。
また、制御装置20は、PDU15に具備されたPWMインバータの電力変換動作を制御しており、例えばモータ16の駆動時においては、運転者によるアクセルペダルの踏み込み操作量等に係るアクセル開度の信号に基づいてトルク指令を算出する。そして、制御装置20が、このトルク指令をPDU15に入力することで、トルク指令に応じたパルス幅変調信号がPWMインバータに入力され、要求されたトルクを発生させるための各相電流がモータ16の各相へと出力される。
さらに、制御装置20は、キャパシタ14の状態、例えばキャパシタ14の温度や、複数のキャパシタセルのキャパシタセル電圧の和である総電圧つまりキャパシタ14の端子電圧の検出値等に基づき、モータ16の回生動作を制御する。
また、制御装置20は、キャパシタ14の状態に基づき、第2電流・電圧制御器13の電力変換動作を制御する制御パルスを出力し、キャパシタ14の充電電流または放電電流の電流値を制御する。
このため、制御装置20には、例えば、燃料電池11を構成する各複数の燃料電池セルの端子電圧(燃料電池セル電圧)を検出する燃料電池セル電圧センサ(図示略)から出力される検出信号と、燃料電池11から取り出される出力電流の電流値を検出する出力電流センサ22から出力される検出信号と、燃料電池11の出力電圧を検出する出力電圧センサ23から出力される検出信号と、キャパシタ14の端子電圧を検出する端子電圧センサ24から出力される検出信号と、キャパシタ14の温度を検出する温度センサ(図示略)から出力される検出信号とが入力されている。さらに、制御装置20には、イグニッションスイッチ26のON・OFF信号、燃料電池11の温度を検出する温度センサ25から出力する検出信号が入力される。
以下に、上記構成を備える燃料電池車両1の起動制御の処理方法について説明する。図2は燃料電池車両の起動制御の処理内容を示すフローチャートである。同図に示すように、ステップS10で、イグニッションスイッチ26のON信号が制御装置20に入力されると、燃料電池車両1の起動処理が開始される。すなわち、燃料電池11の反応ガス流通経路中への燃料ガスである水素の漏洩の有無の確認や、燃料電池11や反応ガス流路の掃気処理、等の安全検知処理を行う。その後、水素供給弁19bを開弁して燃料電池11のアノードに燃料ガスを供給するとともに、エアーコンプレッサ18を駆動して燃料電池11のカソードに酸化剤ガスを供給して、燃料電池11の発電処理を開始する(図6参照)。これらの処理に必要な電力は、蓄電装置であるキャパシタ14から供給される。
次に、ステップS12で、端子電圧センサ24で検出したキャパシタ14の電圧を、初期キャパシタ電圧として読み込んで、制御装置20のメモリに記憶する。ステップS14で、燃料電池11の活性状態を検出し、燃料電池11が高活性であるか否かを判定し、この判定結果がYESであればステップS16に進み、この判定結果がNOであればステップS20に進む。ここで、燃料電池11が高活性であるとは、発電性能が所定の高性能に維持されている状態である(図5(a)参照)。また、燃料電池11が低活性であるとは、発電性能が低下している状態である(同図参照)。そして、この場合において、燃料電池11の活性状態の判定は、温度センサ25により検出した燃料電池11の温度に基づいて行っている。
このように、燃料電池11の活性状態を燃料電池11の温度に基づいて判定することにより、活性状態の判断および燃料電池11から取り出す電流量の制御を迅速に行うことが可能となる。
ステップS16では、ステップS12で読み込んだ初期キャパシタ電圧が所定電圧以下であるか否かを判定する。この判定結果がYESであればステップS18に進み、この判定結果がNOであればステップS20に進む。
ステップS18では、ステップS12で読み込んだ初期キャパシタ電圧と、ステップS14で検出した燃料電池11の温度とに基づいて、燃料電池11から出力する電流指令値(IFC)をマップ検索する(図3参照)。同図には、キャパシタ14の電圧に基づいて、例として4つのライン(IFC−0〜IFC−3)を示している。このラインのうち、IFC−0のラインは、通常充電指令がされたときの電流指令値である。同図に示すように、電流指令値IFC(IFC−1〜IFC−3)は、キャパシタ14の電圧が低いほど、また、燃料電池11の温度が高くなるほど、通常充電指令値IFC−0よりも大きくなるように設定されている。従って、燃料電池11の温度が高く、また、キャパシタ14の電圧が低いほど、キャパシタ14は急速に充電されることになる。
一方、ステップS20では、電流指令値をIFC−0に設定する通常充電指令を行う。
そして、ステップS18またはステップS20の後、ステップS22に進み、電流指令値に従ってキャパシタ14の充電処理が開始される。この充電処理は、第1および第2電流・電圧制御器12、13のチョッピング動作を制御することで、設定された電流指令値でキャパシタ14を充電する。
次いで、ステップS24で、充電処理が完了したか否かを判定する。この判定結果がYESであればステップS26に進み、この判定結果がNOであればステップS22の処理に戻る。それから、ステップS26で、キャパシタ14の充電処理(起動処理)を完了して、燃料電池車両1としての通常運転に移行する。
このように、本フローチャートの処理では、燃料電池11の活性状態と、キャパシタ14の電圧とに基づいて、燃料電池11からキャパシタ14に流す電流指令値の制御を行っている。この処理について、図7〜図9を用いて説明する。
図7は、常温環境下(例えば5℃以上)で停止した燃料電池車両1を常温環境下で起動する場合における燃料電池11およびキャパシタ14の状態説明図である。同図のように、常温環境下で燃料電池車両1を起動する場合であれば、キャパシタ14の電圧VCAPが比較的高く、燃料電池11の出力電圧VFCが無負荷の状態(例えば、OCV:Open Circuit Voltage)まで上昇しても、両者の電圧差は比較的小さい。従って、電流指令値IFCが低く抑えられた通常の電流指令値IFC−0で充電処理を行っても、少ない時間で迅速に電圧差を無くすことができ、燃料電池11とキャパシタ14とを直結状態にすることが可能である。
図8は、低温環境下(例えば、氷点下)で燃料電池車両1を起動する場合における燃料電池11およびキャパシタ14の状態説明図である。同図のように、低温環境下で燃料電池車両1を起動する場合であれば、発電準備に必要とする電力が大きくなり、キャパシタ14の電圧VCAPがその分低下する。このとき、燃料電池11の活性も低下しており燃料電池11の出力電圧VFCの上昇が抑えられるため、燃料電池11とキャパシタ14の電圧差は小さい値に留まる。従って、電流指令値IFCが低く抑えられた通常の電流指令値IFC−0で充電処理を行っても、少ない時間で迅速に電圧差を無くすことができ、燃料電池11とキャパシタ14とを直結状態にすることが可能である。
図9は低温環境下で停止した燃料電池車両1を常温環境下で起動する場合における燃料電池11およびキャパシタ14の従来例における状態説明図である。同図のように、低温環境下で停止する場合には、燃料電池車両1停止時における処理に必要とする電力が増大し、キャパシタ14の電圧VCAPがその分低下してしまう。これに対し、常温環境下で起動する場合には、燃料電池11の活性は高くなるため、燃料電池11とキャパシタ14の電位差は大きくなる。従って、電流指令値IFCが低く抑えられた通常の電流指令値IFC−0で充電処理を行うと、燃料電池11とキャパシタ14の電圧を一致させて直結状態となるまでに、非常に時間がかかってしまう。
本実施の形態では、第1および第2電流・電圧制御器12、13を制御して前記燃料電池11から取り出す電流量を通常発電開始時に取り出す電流量IFC−0より多くする(例えば、IFC−1〜3)。これにより、前記燃料電池11の発電により前記キャパシタ14の充電量を増大させて前記キャパシタ14の端子間電圧を上昇できるのみならず、前記燃料電池11の発電電圧を低下させることができる。従って、前記燃料電池11と前記キャパシタ14との電位差を迅速に小さくすることができるので、燃料電池車両1の駆動を迅速に開始することが可能となる。そして、前記燃料電池11と前記キャパシタ14との電位差が所定電位差以内になってから通常発電に移行することで、前記燃料電池11に過度な負担が生じることを防止でき、燃料電池11を保護することが可能となる。
なお、図9に示すような環境下において、燃料電池11およびキャパシタ14の電位差を低減する対策として、キャパシタ14の電圧を高く維持させるために燃料電池車両1の停止時における掃気処理を短縮したり、燃料電池11の電圧を低下させるために燃料電池11の発電ストイキを低下させる手法も考えられる。しかしながら、燃料電池車両1の停止時における掃気処理を短縮すると低温環境下での燃料電池車両1の始動性能を確保できない虞があり、また、発電ストイキを低下させると燃料電池11を劣化させる虞があるため、いずれも好ましいとは言えない。
これに対して、本実施の形態のように充電電流の制御を行うことで、燃料電池11の始動時において、燃料電池11を保護しつつ、燃料電池車両1の駆動を迅速に開始することができる点で優れていると言える。
図4は燃料電池車両1の起動制御の他の処理内容を示すフローチャートである。同図に示すように、ステップS12で初期キャパシタ電圧の読込を行った後、ステップS32で、温度センサ25により検出した燃料電池11の温度を初期スタック代表温度として読み込んで、制御装置20のメモリに記憶する。そして、ステップS34では、初期スタック代表温度および初期キャパシタ電圧に基づいてマップ(図5(b)参照)から電流指令値を検索する。以上の点が、図2に示したフローチャートと異なっている。このようにすると、1つのマップに基づいて電流指令値を設定できる点で、制御装置20のメモリ負担を低減できる。
なお、本発明の内容は実施の形態のみに限定されるものでないことはもちろんであり、例えば、車両以外のシステムに適用したものであってもよい。また、電流指令をマップ検索するパラメータとしては、燃料電池の温度や発電電圧に限定されず、燃料電池の電圧活性が推定できるパラメータであれば、燃料電池の温度以外の物理量でマップを検索するようにしてもよい。例えば、反応ガスである水素やエアの温度、燃料電池を冷却する冷却水の温度、キャパシタをプリチャージするときの電流値、等を用いてもよい。特に、キャパシタの電圧値を用いて電流指令を行う場合には、燃料電池の発電特性を正確に検知でき、よりきめ細かな電流量の制御を行うことが可能となる点で好ましい。また、蓄電装置としてキャパシタを用いた場合について説明したが、これに限らず、例えばバッテリを用いてもよい。また、実施の形態では、設定した電流指令値に固定して蓄電装置であるキャパシタの充電処理を行うことで、充電処理中にコンプレッサから発生する作動音の変動を抑制でき、搭乗者に与える違和感を低減できる点で好ましいが、これに限らず、電流指令値を充電処理中に変更する制御を行ってもよい。
本発明の一実施形態に係る燃料電池車両の構成図である。 燃料電池車両の起動制御の処理内容を示すフローチャートである。 燃料電池の代表温度と電流指令値との関係を、キャパシタの電圧毎に示したグラフ図である。 燃料電池車両の起動制御の他の処理内容を示すフローチャートである。 燃料電池の代表温度と、活性状態、および、キャパシタの電圧毎の電流指令値の関係を示すグラフ図である。 燃料電池車両の起動の流れを示す説明図である。 常温環境下で停止した燃料電池車両を常温環境下で起動する場合における燃料電池およびキャパシタの状態説明図である。 低温環境下で燃料電池車両を起動する場合における燃料電池およびキャパシタの状態説明図である。 低温環境下で停止した燃料電池車両を常温環境下で起動する場合における燃料電池およびキャパシタの従来例における状態説明図である。
符号の説明
1…燃料電池車両(燃料電池システム)
11…燃料電池
12…第1電流・電圧制御器(取出電流制御手段、蓄電装置充電手段)
13…第2電流・電圧制御器(取出電流制御手段、蓄電装置充電手段)
14…キャパシタ(蓄電装置)
18…エアーコンプレッサ(反応ガス供給手段)
19a…水素タンク(反応ガス供給手段)
20…制御装置(活性状態検知手段、発電開始手段)
23…出力電圧センサ(発電電圧検出手段、活性状態検知手段)
24…端子電圧センサ(端子間電圧検知手段)
25…温度センサ(活性状態検知手段)


Claims (3)

  1. 供給される反応ガスにより発電を行い、負荷へ電力を供給する燃料電池と、
    前記燃料電池の発電電圧を検出する発電電圧検出手段と、
    前記燃料電池から取り出す電流を制御する取出電流制御手段と、
    前記燃料電池の発電エネルギーを蓄積する蓄電装置と、
    前記反応ガスを前記燃料電池へ供給する反応ガス供給手段と、
    前記燃料電池の活性状態を検知する活性状態検知手段と、
    前記蓄電装置の端子間電圧を検知する端子間電圧検知手段と、
    前記燃料電池の始動時に、前記蓄電装置から供給される電力により前記反応ガス供給手段を駆動して前記燃料電池の発電を開始する発電開始手段と、
    前記燃料電池の発電電圧と前記蓄電装置の端子間電圧が所定電圧差に達するまで前記燃料電池の発電電力により前記蓄電装置を充電する蓄電装置充電手段と、を備え、
    前記活性状態検知手段により前記燃料電池が活性状態と検知され、且つ、前記端子間電圧検知手段により検知された前記蓄電装置の端子間電圧が所定値以下のときには、前記取出電流制御手段を制御して前記燃料電池から取り出す電流量を通常発電開始時に取り出す電流量より多くすることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池の温度を検知する温度検知手段を備え、
    前記活性状態検知手段は、前記温度検知手段により検知された前記燃料電池の温度が所定温度を超えたとき燃料電池を活性状態と検知することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記活性状態検知手段は、燃料電池から所定電流を取り出したときの発電電圧が所定電圧以上のとき燃料電池を活性状態と検知することを特徴とする請求項1または請求項2記載の燃料電池システム。
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