JP4612121B1 - 電球形ランプ及び照明装置 - Google Patents
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Abstract
【選択図】図1
Description
<第1の実施の形態>
1.構成
図1は、第1の実施の形態に係る電球形ランプの縦断面図である。図2は、図1のX−X線における断面を矢印方向から見た図である。
(1)LEDモジュール3
図3は、LEDモジュールの断面図である。
(2)搭載部材5
搭載部材5は、LEDモジュール3を搭載すると共に、後述の筒状をしたケース7の一端に内接して一端側の開口を塞いでいる。つまり、搭載部材5は、図1及び図2に示すように、板状をし、平面視(LED電球1の中心軸の延伸する方向から見た場合である。)において外周形状がケース7の一端側の開口の平面視形状の内周形状と略一致し、ケース7の一端に内嵌されることでケース7の一端側の開口を塞ぐ、
搭載部材5のケース7の外部側(図1では、上側である。)に位置する面(この面を表面とする。)にLEDモジュール3が装着されている。ここでは、ケース7がその横断面形状が円環状をした筒状(所謂、円筒状である。)であるため、搭載部材5は円盤状をしている。
搭載用の凹部27は、LEDモジュール3の平面視形状と略同じ平面視形状をし、この凹部27にLEDモジュール3が、凹部27の底面とLEDモジュール3の基板17とが面接触する状態で、装着される。なお、LEDモジュール3の装着方法として、例えば、固定ビスにより直接固定する方法や、板ばね等により取着力を加える方法や、接着剤を用いる方法等がある。なお、この凹部27によりLEDモジュール3の位置決めが容易且つ正確に行える。
(3)ケース7
ケース7は、図1に示すように、両端に開口を有する筒状をし、一端に上記の搭載部材5が取着され、他端に口金部材15が設けられ、内部の空間には回路ホルダ13を収納する。なお、回路ホルダ13内には点灯回路11が保持(格納)されている。
また、LED19が点灯した際に発生した熱は、LEDモジュール3の基板17から搭載部材5へと、搭載部材5からさらにケース7へと伝わり、ケース7に伝わった熱が当該ケース7から外気へと主に放出される。このため、ケース7は、LED19が点灯した際に発生した熱を外気中に放熱する放熱機能を有し、ヒートシンクとも言え、搭載部材5は、LEDモジュール3の熱をケース7に伝える伝熱機能を有し、熱伝導部材とも言える。なお、ケース7の外面は、後述するが、アルマイト処理されており、放熱特性を向上させている。
(4)回路ホルダ13
回路ホルダ13は、ケース7の内部に配される本体部55と、当該本体部55からケース7の小開口49を介してケース7の外部へと突出する筒状の突出筒部57とを備える。
回路ホルダ13の当接部59と突出筒部57とを除く部分(の外面)とケース7の内周面7aとの間、そして、回路ホルダ13における蓋体63の突出部73を除く部分(の外面)と搭載部材5の裏面との間には隙間があり、当該隙間に空気層が存在する。
(5)点灯回路11
点灯回路11は、口金部材15を介して供給される商業用電力を利用してLED19を点灯させる。点灯回路11は、基板81に実装されている複数の電子部品83,85等から構成され、例えば、整流・平滑回路、DC/DCコンバータ等から構成されている。なお、複数の電子部品の符号は、便宜上「83」と「85」で表している。
なお、図4では、基板の装着を説明するために、便宜上基板81だけを仮想線で示す。
点灯回路11を構成する電子部品83,85等を実装する基板81が、蓋体63に形成されている複数の規制腕87と複数の係止爪89とからなるクランプ機構により保持される。
規制腕68は、その先端が鉤状をしており、基板81の蓋部67側の面と周面とに当接し、係止爪89は基板81の口金部材15側の主面に当接(係合)する。これにより、基板81が、回路ホルダ13内の所定位置に固定され保持される。
(6)グローブ9
グローブ9は、例えばドーム状をし、LEDモジュール3を被覆する状態で設けられている。ここでは、グローブ9の開口側の端部9aが、ケース7の内周面7aと搭載部材5の小径部37(の外周面)との間に挿入された状態で、ケース7と小径部37との間に配された接着剤41により、グローブ9がケース7側に固着されている。なお、接着剤41は、搭載部材5とケース7とも固着している。
(7)口金部材15
口金部材15は、照明器具のソケットに取着され、このソケットから給電を受けるためのもので、ここでは、エジソン式の口金部(本発明の「口金」に相当する。)91と、当該口金部91の開口側の端部に装着され且つ回路ホルダ13の突出筒部57の外周に装着される外嵌部93とを有している。
2.実施例
第1の実施の形態に係るLED電球1は、例えば、60Wタイプや40Wタイプの白熱電球として実施することができる。なお、白熱電球60Wタイプに相当するLED電球を「60W相当品」といい、同様に、白熱電球40Wタイプに相当するLED電球を「40W相当品」という。
(1)LEDモジュール3
基板17は、基板本体23として、例えば、樹脂材料やセラミック材料を利用することができるが、熱伝導率の高い材料が好ましい。基板本体23の厚みは1(mm)である。
(2)搭載部材5
搭載部材5は、熱伝導性の高い材料が利用され、例えば、アルミニウムが利用され、LEDモジュール3を搭載する部分の厚みの方が3(mm)であり、ケース7の大径部39においてはその厚みが3(mm)である。大径部39の外径は、40W相当品では37(mm)、60W相当品では52(mm)である。このため、搭載部材5とケース7との接触面積S1はそれぞれ349(mm2)、490(mm2)である。
(3)ケース7
ケース7は、熱放射性の高い材料、例えば、アルミニウムが利用され、その厚みは、0.3(mm)以上0.35(mm)以下である。
図5は、ケースの寸法を示す図である。
ケース7は、筒状をし、上述のように第1の傾斜筒部51a、第2の傾斜筒部51b及び底壁47を有し、第1の傾斜筒部51aと第2の傾斜筒部51bとの間には第1の屈曲部51cがあり、第1の傾斜筒部51aと底壁47との間には第2の屈曲部51dがある。
また、40W相当品での大開口側の端から距離x離れた位置での厚みtは、図5の(c)に示すとおり、サンプル1では距離xが5(mm)から25(mm)までの領域(本発明の「領域」である。)が、サンプル2では距離xが5(mm)から20(mm)までの領域(本発明の「領域」である。)が、それぞれケース7の一端(図5の(a)では上端である。)側から他端側に移るに従って意図的に薄くしている。
屈曲部51c,51dは梁の効果を有していることから、屈曲部51c,51d側に最薄部を近づけることにより、薄くなることにより変形しやすくなることを抑制することができる。このように、屈曲部51c,51dを最薄部としないことにより、ケース7に屈曲部51c,51dを形成、加工する際の破損を防止することができる。
(4)回路ホルダ13
回路ホルダ13は、軽量化のため比重の低い材料が利用され、例えば、合成樹脂(具体的には、ポリブチレンテレフタレート(PBT)である。)が利用されている。
回路ホルダ13とケース7との間の隙間は、ケース7の中心軸方向の中央部分で約0.5(mm)となっている。このため、例えば、ケース7の中央部分が何らかの原因で圧縮負荷(凹入させるような負荷である。)が作用したとしても、ケース7の変形部分がその変形の途中で回路ホルダ13に当接し、それ以上変形するのを防止することができる。そして、この変形が弾性変形であれば圧縮負荷がなくなると元の状態に戻ることとなる。
ケース7の内側を絶縁部材で表面処理することにより、回路ホルダ13を用いず点灯回路11との絶縁を確保しえる。回路ホルダ13を用いない場合は、更に小型化、軽量化しえる。
(5)口金部91
口金部91は、従来の白熱電球における口金と同様のタイプである。具体的には、60W相当品の場合はE26口金であり、40W相当品の場合はE17口金である。
3.ケースについて
(1)厚み
ケース7の大開口側の付近(図5の(c)では距離xが0(mm)から5mm程度までの範囲(第1の領域とする。)である。)における厚みは、大開口付近での潰れ等の変形を防ぐことができる程度の剛性を有する厚みであれば良い。なお、このような変形がしない程度の厚みは、ケース7の材料としてアルミニウムを利用した場合、200(μm)以上500(μm)以下の範囲である。
この大開口側の端から第1の屈曲部51cまでの範囲(第2の領域であり、第1の傾斜筒部51aである。)における厚みは、LED電球1を照明器具側に装着する際、つまり、LED電球1の口金部91を照明器具のソケット側に回転させながら装着する際に、使用者がケース7の第1の傾斜筒部51a(ケース7の中心軸方向の中央部分でもある。)を把持することが多い。
(2)放熱性
本第1の実施の形態では、ケース7の外面にアルマイト処理を施している。以下、アルマイト処理の有無と放熱性との関係について説明する。
なお、放熱性の影響は、LED電球1を所望の光束となるように点灯させたときのLED19のジャンクション温度(図中「Tj」で示す。)で評価し、アルマイト層の厚みは5(μm)である。
同図の(a)に示すように、ケース7の外面にアルマイト処理を行っていない場合は、ケース7の放射率は、0.05でLED19のジャンクション温度は116(℃)である。
一方、ケース7の外面に白アルマイト処理を行った場合は、LED19のジャンクション温度は82(℃)とアルマイト処理をしていない場合に比べて19(℃)も温度が下がり、黒アルマイト処理を行った場合は、LED19のジャンクション温度は78(℃)とアルマイト処理をしていない場合に比べて23(℃)も温度が下がっている。なお、60W相当品においても、白アルマイト処理を行った場合に対しても放熱性は向上している。
4.組立
図7は、第1の実施の形態に係るLED電球の組み立て方法を説明する図である。
5.その他
(1)伝熱性
第1の実施の形態に係るLED電球1では、LEDモジュール3が点灯(発光)したときに、LEDモジュール3に発生した熱は、当該LEDモジュール3から搭載部材5へと伝わり、さらに、搭載部材5からケース7へと伝わる。
具体的には、搭載部材とケースとの接触面積及びLEDモジュールと搭載部材との接触面積を一定にして、搭載部材におけるLEDモジュールの搭載面における厚みの異なるLED電球を製作して(図8(a)参照。)、投入電力を変化させたときのLEDのジャンクション温度を測定した。
試験に用いた搭載部材は、外径(同図の(a)の「c」である。)が直径38(mm)の円盤状をし、その材質はアルミニウムである。また、試験に用いたケースは、搭載部材が組み込まれる部分の内径が38(mm)、外径が40(mm)、その厚みが1(mm)、包絡体積が約42(cc)であり、その材質はアルミニウムである。なお、ケースにはアルマイト処理を施していない。
上記構成のLED電球を点灯させたときのLEDのジャンクション温度は、図8の(b)に示すように、搭載部材5の厚みbに関係なく、すべての搭載部材5の厚みで、投入電力の増加に伴って増加する傾向にあるのが分かる。なお、試験に用いたLED電球で想定されている実投入電力範囲は、4(W)以上8(W)以下である。
以上のことから、搭載部材5の厚みは、LED電球としての軽量化を図る観点からは、なるべく薄い方が好ましい(厚みについては後述する。)。
(2)放熱性と軽量性
第1の実施の形態に係るLED電球1では、LEDモジュール3が点灯(発光)したときに、LEDモジュール3に発生した熱は、当該LEDモジュール3から搭載部材5へと伝わり、さらに、搭載部材5からケース7へと伝わり、ケース7から外気へと放熱される。
試験では、所定の投入電力(2種類)でLED電球を点灯させた際のLEDモジュールのLEDのジャンクション温度を測定して評価している。
図9では、投入電力が6(W)で点灯させた場合、4(W)で点灯させた場合とも、投入電力に関係なく、接触面積の比S1/S2が大きくなるに従って、LEDのジャンクション温度が低くなっているのが分かる。
以上のことから、放熱特性は、接触面積の比S1/S2が0.5以上であることが好ましく、さらには、1.0以上であることがより好ましいといえる。
なお、複数のLEDモジュールを搭載する場合、接触面積S2はLEDモジュールと搭載部材の接触面積の総和とすることができる。
(3)搭載部材とケース
第1の実施の形態では、搭載部材5とケース7との厚みの関係について特に説明しなかったが、搭載部材5におけるLEDモジュール3を搭載する領域部分の厚みの方が、ケース7の厚みよりも厚いことが好ましい。これは、搭載部材5におけるLEDモジュール3を搭載する領域部分の機能とケース7の機能との相違により生じる。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態では、ケースにアルマイト処理を施してケースの輻射率を向上させることにより、放熱特性を維持しつつケースの薄肉化を計っている。
LED電球201は、筒状をしたケース203、ケース203の長手方向一方の端部に取り付けられたLEDモジュール205、ケース203の他方の端部に取り付けられた口金部材207、およびケース203内に収納された点灯回路209を主な構成として有する。
載置部材211の周縁は、前記主面から後退した段差部223に形成されている。ここで、段差部223内側の段差部223以外の部分を、円板部225と言う。段差部223の外周面211aは、ケース203の第1テーパ部203aの内周面のテーパ角と略合致するテーパ角を有するテーパ面(円錐面の一部に相当)に形成されている。このテーパ面(前記外周面)が第1テーパ部203aの内周面に密着する形で、載置部材211は、ケース203に固定されている。固定は、ケース203の端部内周面、円板部225の外周面および段差部223上面で創設された円形溝227に充填された接着剤229によりなされている。
点灯回路209は、基板247と基板247に実装された複数個の電子部品とからなる。点灯回路209は、基板247が蓋体235に固定されて、蓋体235に保持されている。
蓋体235は、軽量化のため比重の小さい材料、例えば合成樹脂で形成するのが好ましい。本例では、ポリブチレンテレフタレート(PBT)が用いられている。
次に、筒体249のケース203への固定態様、および筒体249の突出筒部253への口金部材207の取付態様について説明する。
取り付けられた状態で、シェル部265の一端部部分とツバ付きブッシュ257の一端部部分が重なっている。すなわち、ツバ付きブッシュ257の一端部部分は、それ以外の部分よりも薄肉になっていて、段差が形成されている。この薄肉部分にシェル部265の一端部部分が嵌め込まれている。そして、シェル部265を上記雄ねじに締め付けることにより、シェル部265の一端部がツバ付きブッシュ257の段差部を押圧するため、ケース203の底部203cがツバ部259と肩部260とで確実に挟持される。
以下、ケースの厚み等について、具体的な実施例に基づいて説明する。なお、ケースその他の構成部品の各部寸法等は、白熱電球の40W相当品とする場合と60W相当品とする場合とで異なるため、その各々の場合について記載する。
<LEDモジュール205>
(a)40W相当品
基板213は、厚みが1(mm)で、21(mm)角である。
(b)60W相当品
基板213は、厚みが1(mm)で、26(mm)角である。
<載置部材211>
(a)40W相当品
円板部225、段差部223共に厚みは、3(mm)である。段差部223の外径は37(mm)である。
(b)60W相当品
円板部225、段差部223共に厚みは、3(mm)である。段差部223の外径は52(mm)である。
<ケース203>
ケース203の各部寸法は、図11(a)、図11(b)に示す。図11(a)にアルファベットで示している寸法の実際の値を図11(b)に記している。なお、ここで記すのは、ケース203をアルミニウムで形成した場合における寸法である。
次に、y=0(mm)〜5(mm)の間、すなわち、第1テーパ部203aの大径側端部部分は、径方向の外力に対して最も変形し易い部位であるため、問題となるような変形が生じない程度の剛性を確保する必要がある。当該剛性を得るのに必要な厚みは、300(μm)以上である。
上記の観点に基づいて作製したケース203の一例について、その厚みを図11(c)に示す。なお、図11(c)に示すのは、いずれも40W相当品のLED電球用のケースである。
<ケース203の表面処理>
以上の通り、本第3の実施の形態では、LEDモジュール205で発生する熱を、熱伝導部材として機能する載置部材211を介して、ケース203に伝達し、これを放熱部材として用いることにより効果的に放散させることとしている。
(a)カーボングラファイト(放射率:0.7〜0.9)
(b)セラミック(放射率:0.8〜0.95)
(c)炭化珪素(放射率:0.9)
(d)布(放射率:0.95)
(e)ゴム(放射率:0.9〜0.95)
(f)合成樹脂(放射率:0.9〜0.95)
(g)酸化鉄(放射率:0.5〜0.9)
(h)酸化チタン(放射率:0.6〜0.8)
(i)木材(放射率:0.9〜0.95)
(j)黒色塗料(放射率:1.0)
要は、ケース203の第1テーパ部203a、第2テーパ部203bにおいて、内面よりも外面の放射率が高くなるよう、その厚み方向に積層された層構造とすればよいのである。また、当該層構造は、上記した2層構造、3層構造に限らす、4層以上の構造としても構わない。いずれの場合であっても、(最)外層の表面の放射率が(最)内層の表面の放射率よりも高くなるようにすれば良いのである。
<筒体249>
筒体249の点灯回路カバー部251は、ケース203の不測の変形から点灯回路209を保護する役割を有しているのであるが、点灯回路カバー部251の存在により点灯回路209から発生する熱が点灯回路209の周囲に滞留する傾向が強まる。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態等に基づいて説明したが、本発明の内容が、上記の実施の形態に示された具体例に限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を実施することができる。
1.ケース(筐体)
(1)形状
実施の形態のケースは、傾斜面が略直線状の第1の傾斜筒部、第2の傾斜筒部及び底部を有する筒状をしていたが、本発明に係るケースは、外径の異なる開口を両端に有し、径の大きな開口側の端から径の小さな開口側の端に移るに従って外径が小さくなるような傾斜筒部(傾斜部)を少なくとも1つ有していれば良い。
変形例1に係るケース301は、外径の異なる開口を両端に有する筒状をしている。ここでも、外径の大きな開口を大開口と、外径の小さな開口を小開口とそれぞれする。
傾斜筒部303は、傾斜面が直線状(つまり、傾斜角度が一定である。)であり、当該傾斜筒部303の横断面形状が円環形状をしている。
傾斜筒部313は、傾斜面が曲線状(つまり、傾斜角が部位によって変化する。)に傾斜し、当該傾斜筒部313の横断面形状が円環形状をしている。傾斜筒部313の曲線は、大開口側の端から小開口側の端に移るに従って単純に外径が小さく形状である。
変形例3に係るケース321は、外径の異なる開口を両端に有する筒状をしている。ここでも、外径の大きな開口を大開口と、外径の小さな開口を小開口とそれぞれする。
第1の傾斜筒部323と第2の傾斜筒部325との間には屈曲部327を有し、第1の傾斜筒部323における厚みについては、大開口側端部と屈曲部327との間の中間領域が大開口側端部よりも薄くなっている。
実施の形態及び上記変形例1〜3では屈曲部を少なくとも1つ有していたが、屈曲部を有していなくても良い。以下、変形例4として説明する。
ケース341は、大開口側の端から小開口側の端に移るに従って外径が小さくなる傾斜筒体343と、傾斜筒体343の小開口側に端部に設けられた補強部材345とを備える。
補強部材345は、例えば、環状をし、その外周面が傾斜筒体343の小開口側端部の内面に当接している。補強部材345は、傾斜筒体343に対して、圧入したり、カシメたり等することで傾斜筒体343に固着されているこの場合、環状の補強部材345の開口がケース341の小開口となる。
(2)材料
実施の形態では、ケース7の材料としてアルミニウムを利用したが、他の材料を用いることもできる。他の材料としては、スチール等の金属材料、セラミック材料、樹脂材料等がある。これらの材料をケース7の位置・部位に応じて適宜使い分けることもできる。ただし、LEDモジュールの発光時の熱に対する耐熱性が必要となる。
(3)アルマイト処理
実施の形態では、アルマイト処理について特に説明しなかったが、アルマイト層の厚みは、1(μm)以上50(μm)以下の範囲、好ましくは3(μm)以上30(μm)以下の範囲、より好ましくは5(μm)以上20(μm)以下の範囲が良い。
(4)表面処置
ケース7の表面にアルマイト処理を行うことにより、放射率が向上することを説明したが、放射率の高い他の材料を、ケースに用いたり、ケースの表面に設けたり等することで、アルマイト処理と同等の効果を得ることができる。
2.発光素子
実施の形態に係るLEDモジュール3に利用されていたLED19は、所謂LED素子であったが、他のタイプの部品であっても良い。
LEDモジュールに実装される光源401は、例えば、基板403と、当該基板403の表面に実装されたLED(素子)19と、LED19から発せられた光を所定方向に反射させる反射部材405と、LED19を封止し且つLED19からの光の波長を変換させる波長変換部材407とを有し、基板403の裏面に前記LED19に電気的に接続された端子409が設けられた、所謂、表面実装部品(SMD:Surface Mount Device)であっても良い。
反射部材405は、同図に示すように、その中央部に貫通孔405aを有し、当該貫通孔405aを形成する面が反射面となっている。なお、貫通孔405aは、LED19から離れた主面(図15では上面である。)からLED19に近い主面(図12では下面である。)に移るに従って直径が小さくなる底細り状をしている。
なお、発光素子として、LED以外にLDも利用することができる。
3.回路ホルダ
(1)連結構造
実施の形態での回路ホルダ13は、蓋体63が筒体61に対して移動可能に装着して、搭載部材5をケース7に移動可能にしていたが、例えば、他の部材間で、搭載部材をケースに移動可能に固定しても良い。
(2)ケースとの関係
実施の形態での回路ホルダ13は、ケース7の底壁47の内面に当接部59が当接していたが、他の部位でケースと接するようにしても良い。
本変形例に係る回路ホルダ501は、熱伝達に影響しない程度に、本体部503の側面の一部が、ケース7の筒壁の一部と接している。これにより、ケース7の変形を防止する変形防止機構とすることができる。
なお、本変形例では、帯状の凸部分507を一段設けていたが、回路ホルダ501への熱伝達に影響しない程度に、複数段設けても良い。さらに、凸部分507を帯状に設けているが、所定の間隔をおいて周方向に複数個設けても良いし、所定の間隔をおいて周方向に千鳥状に複数個設けても良い。
4.搭載部材
実施の形態における搭載部材5は、所定の厚みを有する円盤状をし、軽量化等のために凹部29を設けていたが、例えば、板部材を利用して構成することもできる。
搭載部材601は、板部材から構成されている。具体的には、搭載部材601におけるケースと接する部分を折り曲げ加工により形成することができる。搭載部材601を構成する板部材は、例えば、材料としてアルミニウムを利用した場合、その厚みを200(μm)以上500(μm)以下の範囲とすることで実施できる。なお、他の金属材料を利用することもできる。
5.最後に
上記で説明したLED電球(例えば、第1の実施の形態に係るLED電球1である。)を光源とした照明装置の一例について説明する。
照明装置751は、LED電球1と照明器具753とを備え、ここでの照明器具753は、所謂、ダウンライト用照明器具である。
なお、本発明に係る照明装置は、上記ダウンライト用に限定するものでないのは言うまでもない。
3 LEDモジュール(発光モジュール)
5 搭載部材
7 ケース(筐体)
9 グローブ
11 点灯回路(回路)
13 回路ホルダ
15 口金部材
17 基板
19 LED(発光素子)
91 口金部(口金)
Claims (25)
- 発光素子が実装されてなる発光モジュールと、
両端に開口を有する筒状の筐体と、
前記筐体の一端に内接して開口を塞ぐと共に前記発光モジュールを表面に搭載する搭載部材と、
前記筐体の他端側に設けられた口金と、
前記筐体内に収納され且つ前記口金を介して給電を受けて前記発光素子を発光させる回路と
を備え、
前記搭載部材は熱伝導性の高い材料であり、
前記筐体の外径及び内径は、前記搭載部材側より前記口金側が小さく、
前記筐体は金属材料からなり、
前記筐体は、厚みが200μm以上500μm以下であり、
前記一端から前記他端にかけての少なくとも一部の領域の厚みが前記一端側から前記他端側に移るに従って薄くなっている
ことを特徴とする電球形ランプ。 - 前記筐体は、前記一端から前記他端までの間に当該筐体の中心軸側に近づくように屈曲する屈曲部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の電球形ランプ。 - 前記領域は、前記一端から前記屈曲部までの間にある
ことを特徴とする請求項2に記載の電球形ランプ。 - 前記搭載部材の外周面と前記筐体の前記一端側の内周面とが、前記筐体の中心軸に対して同じ角度で傾斜している
ことを特徴とする請求項1項に記載の電球形ランプ。 - 前記領域において前記一端側の厚みは300μm以上500μm以下であり、前記他端側の厚みは250μm以上350μm以下である
ことを特徴とする請求項1項に記載の電球形ランプ。 - 前記筐体はアルミニウムにより構成され、その外面がアルマイト処理されている
ことを特徴とする請求項1項に記載の電球形ランプ。 - 前記筐体の厚みは、前記搭載部材側開口部と前記屈曲部との中間点よりも前記屈曲部側で最も薄くなる
ことを特徴とする請求項3に記載の電球形ランプ。 - 前記筐体内の空間には前記回路が格納した回路ホルダーを有し、
前記回路ホルダーは合成樹脂からなる
ことを特徴とする請求項1項に記載の電球形ランプ。 - 前記回路ホルダーは、前記筐体内部に配される本体部と、前記本体部から前記筐体の前記口金側開口を介して前記筐体の外部へと突出する筒状の突出筒部とを備え、
前記本体部は、筒体と当該筒体上部を塞ぐ蓋体とから構成され、
前記筒体の外径及び内径は、前記蓋体側よりも前記突出筒部側が小さい
ことを特徴とする請求項8に記載の電球形ランプ。 - 前記蓋体表面と前記搭載部材の裏面との間及び前記筒体外側面と前記筐体内側面の間に隙間を有する
ことを特徴とする請求項9に記載の電球形ランプ。 - 前記筐体は、筒壁と当該筒壁の他端に設けられた底壁とを有し、
前記底壁の中央部分に開口が設けられており、
前記底壁に設けられた開口は、前記搭載部材側の開口よりも小さく、
前記回路ホルダーは、前記回路ホルダーの前記突出筒部を前記筐体の前記底壁に設けた開口から突出させたときに前記底壁の内面と当接する当接部を有する
ことを特徴とする請求項9に記載の電球形ランプ。 - 前記当接部が傾斜面である
ことを特徴とする請求項11に記載の電球形ランプ。 - 前記突出筒部の外周面の一部又は全部が雄ネジ部となっており、前記口金が前記雄ネジ部に装着される
ことを特徴とする請求項11に記載の電球形ランプ。 - 前記筐体には前記屈曲部を少なくとも2箇所有し、
その一が前記底壁と前記筒壁の間にある
ことを特徴とする請求項11に記載の電球形ランプ。 - 前記発光モジュールが前記モジュール側に開口するグローブで覆われている
ことを特徴とする請求項1に記載の電球形ランプ。 - 前記搭載部材は外周部分に表側から裏側に広がる段差部を全周にわたって有しており、
前記段差部下段の外径は前記段差部上段の外径より大きく、
前記下段の外周側面が前記筐体の内周面に当接しており、
前記筐体の内周面と前記段差部上段との間に形成される隙間に前記グローブの開口側端部が挿入され固定されている
ことを特徴とする請求項15に記載の電球形ランプ。 - 前記搭載部材と前記蓋と体が連結されており、
前記蓋体の側面には複数の係合爪を有し、
前記筒体の前記蓋体側開口端部には、前記係合爪に対応する複数の係合孔を有し、
前記係合孔は、前記筒体の中心軸方向に長い長孔であり、
前記係合爪を前記係合孔に係合すると前記蓋体が前記中心軸方向に移動可能である
ことを特徴とする請求項9に記載の電球形ランプ。 - 前記搭載部材と前記筐体がアルミニウムである
ことを特徴とする請求項1に記載の電球形ランプ。 - 前記筐体側面は中心軸に向かって凸状に湾曲している
ことを特徴とする請求項1に記載の電球形ランプ。 - 前記筐体の前記口金側開口部に、環状の補強部材を備え、
前記補強部材の側面は前記筐体内面に当接している
ことを特徴とする請求項1に記載の電球形ランプ。 - 前記発光モジュールは、基板と、当該基板の一方の主面に実装されたLEDと、当該LEDを封止する封止体とを備え、
前記基板は絶縁性材料からなり、
前記基板の一方の主面には、配線パターンを備え、
前記配線パターンは、前記LEDを接続するための接続部と、前記回路に接続する端子部とを備える
ことを特徴とする請求項1に記載の電球形ランプ。 - 前記封止体は前記LEDから発せられた光の内、一部又は全部を波長変換する機能を有する
ことを特徴とする請求項21に記載の電球形ランプ。 - 前記基板の他方の主面と前記搭載部材とが面接触する状態で装着されている
ことを特徴とする請求項21に記載の電球形ランプ。 - 前記搭載部材の前記発光モジュールが装着される部分が凹部であって、前記凹部底面に前記発光モジュールが装着されている
ことを特徴とする請求項23に記載の電球形ランプ。 - 電球形ランプと、当該電球形ランプを着脱自在に装着する照明器具とを備える照明装置において、
前記電球形ランプが請求項1に記載の電球形ランプである
ことを特徴とする照明装置。
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