JP4611648B2 - 紫外線硬化型インク原液およびそれを用いた紫外線硬化型インクジェットインクの製造方法 - Google Patents

紫外線硬化型インク原液およびそれを用いた紫外線硬化型インクジェットインクの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、紫外線硬化型インク用インク原液およびそれを用いたインクジェットインクの製造方法に関する。
インクジェット記録方式については、これまでにインク、装置、記録媒体、記録方法、ソフトウェア等のあらゆる面において数多くの研究がなされている。
なかでも近年、紫外線硬化型インクを用いたインクジェット記録方法が注目を浴びている。本方法はヘッドからインクを吐出後、紫外線を照射することによりインクを硬化させる方法であり、水性インクでは記録が不可能であったプラスチック類、ガラス類、金属類等の基材に対しても記録が可能である。また本方法によれば、基材に予め前処理にてインク受容層を設けるといったことも不要であり、様々な基材に簡単に記録することができる。
この紫外線硬化型インクは、一般的には、着色成分、反応性オリゴマー、反応性モノマー、光重合開始剤等からなり、着色成分としては、他の色材に比べ耐光性が優れる顔料が使用される場合が多い。
着色成分として顔料を用いた紫外線硬化型インクを製造する方法としては主に次の2つの方法が考えられる。
1の方法は、実際に使用するインクの濃度を考慮して、紫外線硬化樹脂(反応性モノマーおよび/または反応性オリゴマー)に顔料を分散させて目的とする濃度のインクを得る方法(例えば、特許文献1)である。
しかし、この方法では、各色各濃度のインクを作成しようとする場合には、それぞれのインクについてそれぞれ紫外線硬化樹脂に顔料を分散させねばならず、特に多くのインクを作製する場合には、極端に作業効率が悪くなってしまう。
2の方法は、反応性モノマーに顔料を高濃度で分散したインク原液を予め作成しておき、その原液を反応性モノマーおよび/または反応性オリゴマーで希釈して目的とする濃度のインクを得る方法である。この方法に依れば、予め作成した原液を反応性モノマーおよび/または反応性オリゴマーで希釈するだけでよいので、1の方法に比べて作業効率がよいと言える。
しかし、インク原液があまりに高濃度である場合には、インク原液はペースト状となってしまい、インク原液からインクを得る時の作業性が低下したり、ときにはソルベントショックを起こすおそれもあり問題があった。
また、インク原液の長期保存における安定性不良、例えば増粘、凝集の発生等といった問題もあり、長期間安定して使用できるインク原液は得られていないというのが実情である。
『インク原液』という観点を持った先願文献として、特許文献2には、被印刷体の材質に応じて、水および/または水溶性溶剤もしくは炭化水素系溶剤により希釈できる活性エネルギー線硬化性インクジェットインキ原液およびそれを用いた活性エネルギー線硬化性インクジェットインキが開示されている。
しかし、近年においては環境への配慮からインクジェットインクに溶剤を使用することは好ましいとされず、さらには該インクジェットインクを水および/または水溶性溶剤もしくは炭化水素系溶剤が揮発することによって硬化させた場合には硬化膜の劣化という懸念がある。また本特許文献には上述したようなインク原液の保存性に関しての知見はみられない。
また反応性モノマーには、大別して主鎖が炭化水素からなる反応性モノマー(以下「炭化水素系モノマー」という)と主鎖がエチレングリコールやプロピレングリコールからなる反応性モノマー(以下「EO・PO系モノマー」という)の2種類があるが、これらは記録する基材やその用途により使い分けられる。
具体的には、硬い基材(プラスチック板、ガラス板、金属板など)に対しては、硬化後硬い被膜を形成する炭化水素系モノマーが好ましく選択され、柔らかい基材(紙、フィルム、布帛など)に対しては、硬化後柔らかい膜を形成するEO・PO系モノマーが好ましく選択される。
よって2の方法を用いる場合には、予め使用するインクの反応性モノマーの種類がわからないと問題が生じる。つまりインク原液を作製するときに使用する反応性モノマーが炭化水素系モノマーであった場合には、インクを作製するときに使用する反応性モノマーも炭化水素系モノマーを使用する必要がある。また逆にインク原液を作製するときに使用する反応性モノマーがEO・PO系モノマーであった場合には、インクを作製するときに使用する反応性モノマーもEO・PO系モノマーを使用する必要がある。
これは、反応性モノマーの分子構造からわかるように、炭化水素系モノマーは比較的低極性であり、EO・PO系モノマーは比較的高極性であるため、これらを併用した場合、しばしば顔料が凝集するおそれがあるためである。
特開平7−224241号公報 特開2001−288386号公報
本発明の目的は、反応性モノマー、顔料、および分散剤からなる紫外線硬化型インク原液およびそれを用いた紫外線硬化型インクジェット用インクの製造方法において、保存安定性及び粘度安定性がよく、インクを作製するときに使用する反応性モノマーの種類を問わないインク原液およびそれを用いた希釈安定性及び保存安定性に優れた紫外線硬化型インクジェット用インクの製造方法を提供することにある。
かくして、本発明者はこのような課題背景に対して鋭意研究を重ねた結果、紫外線硬化型インク原液として、主鎖が炭化水素からなりその一部がエトキシ基もしくはプロポキシ基により変性されたアクリレートからなる反応性モノマー、顔料、および分散剤を使用することにより、保存安定性がよく、インクを作製するときに使用する反応性モノマーの種類を問わないインク原液が得られることを見出した。
すなわち、(1)本発明は、エトキシ基変性もしくはプロポキシ基変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、顔料、および分散剤からなることを特徴とする紫外線硬化型インク原液である。
さらには、(2)本発明の紫外線硬化型インク原液の顔料濃度は、5〜30重量%であることがより好ましい。
さらには、(3)本発明で用いる分散剤は、高分子型分散剤であるものがより好ましく用いられる。
また、(4)本発明は、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の紫外線硬化型インク原液を反応性モノマーで希釈して紫外線硬化型インクを製造することを特徴とする紫外線硬化型インクの製造方法である。
本発明は、反応性モノマー、顔料、および分散剤からなる紫外線硬化型インク原液およびそれを用いた紫外線硬化型インクジェット用インクの製造方法において、保存安定性及び粘度安定性がよく、インクを作製するときに使用する反応性モノマーの種類を問わないインク原液およびそれを用いた希釈安定性及び保存安定性に優れた紫外線硬化型インクジェット用インクの製造方法である。
以下、本発明の実施形態について詳しく説明する。
本発明の紫外線硬化型インク原液は、反応性モノマー、顔料、および分散剤の少なくとも3つからなる。
また、インク原液として使用する反応性モノマーは、主鎖が炭化水素からなりその一部がエトキシ基もしくはプロポキシ基により変性されたアクリレートからなる反応性モノマーである。
インク原液にこの変性モノマーを使用することにより、インク原液はある程度の極性をもつ液体となり、インク原液からインクを作製するときに使用する反応性モノマーの種類に関わらず、比較的低極性といえる炭化水素系モノマーにも、比較的高極性といえるEO・PO系モノマーのどちらにも相溶性が高いものとなる。よって、顔料の分散状態が凝集や粘度増加をおこし不安定化することなく、インク原液からインクを作製することができる。
インク原液中の反応性モノマーの添加量としては、50〜95重量%であることが好ましい。50重量%より少ないとインク原液の粘度が高くなりすぎて作業効率が悪くなるという問題があり、95重量%より多いと相対的に顔料濃度が低くなりすぎて、もはやインク原液としての役目をなさない。
このような反応性モノマーとしては、具体的には、単官能反応性モノマーとしては、フェノールアクリレート、ビスフェノールAアクリレート、ノニルフェノールアクリレート、パラクミルフェノールアクリレートなど、2官能反応性モノマーとしては、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールFジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、イソシアヌル酸ジアクリレートなど、3官能反応性モノマーとしては、トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、イソシアヌル酸トリアクリレートなどの一部をエトキシ基もしくはプロポキシ基変性したものが挙げられ、これら変性モノマーを単独もしくは混合して使用する。
これらのなかでもエトキシ変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、プロポキシ変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エトキシ変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロポキシ変性ネオペンチルグリコールジアクリレートが好ましい。その理由としては、これらの変性モノマーは比較的低粘度であり、一般的にインクジェット用のインクの場合、インクは低粘度であることがよいとされ、そのためインク原液の粘度も低く設定するほうが好ましいからである。
またこれらの変性モノマーは、サートマー社の『SR9003』、コグニス社の『フォトマー4361』、東亜合成化学(株)の『M−208』などがあり、容易に入手可能である。
インク原液中に添加される分散剤としては、アニオン性化合物としてはポリカルボン酸およびその塩、アルキル燐酸エステルおよびその塩などが挙げられ、カチオン性化合物としては脂肪酸アミンおよびその塩、第4級アンモニウム塩などが挙げられ、両性化合物としてはアミノ酸、ベタインなどが挙げられ、高分子化合物としてはウレタン系、ポリエステル系、アクリル系などが挙げられ、さらに非イオン系化合物、フッ素系化合物などが挙げられる。これらは単独もしくは混合して使用可能である。これら分散剤の中でも、立体障害や顔料吸着点が多く分散能力が高いことから高分子化合物が好ましい。
またインク原液への分散剤の添加量としては、分散する顔料の種類により適宜決定されるものであるが、顔料に対して10〜150重量%が好ましく、さらに好ましくは顔料に対して30〜80重量%の範囲である。10重量%より少ないと顔料がうまく分散できないという問題があり、150重量%より多いと分散剤が顔料の分散を阻害したり、インクコストが高くなるといった問題がある。
インク原液中に添加される顔料としては、有機顔料及び無機顔料を使用することができる。有機顔料としてはニトロソ類、染付レーキ類、アゾ類、フタロシアニン類、アントラキノン類、ペレリン類、キナクリドン類、ジオキサジン類、イソインドリン類、キノフタロン類、アゾメチン類、ピロロピロール類、イソインドリノン類および蛍光顔料などが挙げられ、無機顔料としては、金属の酸化物類、水酸化物類、硫化物類、フェロシアニン化物類、クロム酸塩類、炭酸塩類、ケイ酸塩類、リン酸塩類、炭素類(カーボンブラック)、金属粉類及び蓄光顔料、真珠光沢顔料などが挙げられ、単独もしくは混合して使用してもよい。
インク原液中の顔料の添加量としては、5〜30重量%が好ましく、さらには好ましくは5〜20重量%の範囲である。その理由としては、顔料が5重量%より少ないとインク原液として不充分な濃度であり、顔料が30重量%を超えると顔料分散が困難になる傾向にある。
本発明のインク原液には、上述した顔料、反応性モノマーおよび分散剤の3つの必須成分以外に、必要に応じて光重合開始剤、反応性オリゴマーや酸化防止剤、還元防止剤、熱安定剤、消泡剤、防腐剤、浸透剤、レベリング剤、顔料誘導体などの添加剤を加えることも可能である。
また光重合開始剤については、インク原液中に添加することも可能ではあるが、分散時に発生する熱、太陽光、室内光などでインク原液が硬化する懸念があることから使用直前であるインク原液からインクを作製するときに添加した方が好ましい。光重合開始剤としては、ベンゾイン系、チオキサントン系、ベンゾフェノン系、ケタール系、アセトフェノン系の化合物が挙げられ、これらは単独もしくは混合して使用してもよい。また光重合開始剤を添加するときに光重合開始剤の開始反応を促進させるために増感剤などの助剤とあわせて使用してもよい。
また反応性オリゴマーについては、これを添加することにより紫外線硬化型インクの硬化後の膜の強度や柔軟性が向上することが期待できる。添加する時期については、インク原液中に添加してもよく、インク原液からインクを作製するときに添加してもよいが、インク原液中に添加する場合には、予め使用する反応性オリゴマーの種類が特定されていなければならず、またその添加量も制限される為、紫外線硬化型インクのバリエーションを考慮するとインク原液からインクを作製するときに添加する方が好ましい。
条件によりインク原液中に添加できる場合のインク原液への反応性オリゴマーの添加量としては、インク原液中の反応性モノマーの添加量以下であることが好ましく、さらには反応性モノマーの添加量に対して60%以下であることが好ましい。反応性オリゴマーの添加量が反応性モノマーの添加量より多いと、インク原液の粘度が高くなってしまいインク作製時の作業性が悪くなるおそれがあるためである。
また最終的に紫外線硬化型インク中の反応性オリゴマーの含有量としては、紫外線硬化型インク中の反応性モノマーの含有量以下であることが好ましく、さらには反応性モノマーの含有量に対して80%以下であることが好ましい。反応性オリゴマーの含有量が反応性モノマーの含有量より多いと、インクの粘度が高くなりすぎてインクジェットヘッドからのインクの吐出が困難になるおそれがあるためである。
反応性オリゴマーとしては、公知の反応性オリゴマーが用いられ、具体的には、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、シリコンアクリレート及びポリブタジエンアクリレートなどが挙げられ、これらは単独もしくは混合して使用してもよい。
本発明のインク原液は、反応性モノマーに顔料を分散させて製造されるが、その際、ロールミル、ボールミル、コロイドミル、ジェットミル、ビーズミルなどで分散させるとよい。これら分散方法の中でも短時間且つ大量に分散できることからビーズミルが好ましい。
インク原液の物性としては、インクの吐出性、希釈しやすさ、作業性の観点から、粘度は150cps以下が好ましく、さらに好ましくは100cps以下であり、表面張力は25〜40dyne/cmが好ましく、さらに好ましくは30〜40dyne/cmであり、顔料の粒子径は10〜150nmが好ましく、さらに好ましくは30〜100nmの範囲である。
本発明のインク原液はこのようにして作製され、通常はこのようなインク原液の状態で保存、保管される。そして紫外線硬化型インクが必要になった場合、このインク原液を用いて所望の濃度やその他の物性(インクの粘度、硬化膜の接着性や硬さなど)を考慮して紫外線硬化型インクを作製する。
インク原液から紫外線硬化型インクを作製する場合には、インク原液を反応性モノマーで希釈することになるが、この際に使用する反応性モノマーは炭化水素系モノマー、EO・PO系モノマーのいずれも使用可能である。
なおこの際に光重合開始剤、また必要に応じて反応性オリゴマーや酸化防止剤、還元防止剤、熱安定剤、消泡剤、防腐剤、浸透剤、レベリング剤、分散剤、顔料誘導体などの添加剤を添加してもよい。
炭化水素系モノマーとして、具体的には、3官能のトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、グリセリルトリアクリレート、2官能のヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンアクリル酸安息香酸エステル、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,10ーデカンジオールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、および単官能のイソアミルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシー3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、2−アクリロイロキシエチルー2−ヒドロキシエチルフタル酸、N−ビニルー2−ピロリドン、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、トリデシルアクリレート、カプロラクトンアクリレート、ベヘニルアクリレート、ミリスチルアクリレート、ヘキサデシルアクリレートなどが例示され、さらにこれらにリン化合物やフッ素などの官能基を付与した反応性モノマーも使用可能であり、これらの反応性モノマーを単独もしくは混合して使用できる。
EO・PO系モノマーとして、具体的には、2官能のポリテトラメチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール(200)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(1000)ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコール(400)ジアクリレート、ポリプロピレングリコール(700)ジアクリレート、および単官能のエトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレートなどが例示され、さらにこれらにリン化合物やフッ素などの官能基を付与した反応性モノマーも使用可能であり、これらの反応性モノマーを単独もしくは混合して使用できる。
次に、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明は必ずしもその実施例に限定されるものではない。
実施例1
〔紫外線硬化型インク原液の作製〕
有機顔料としてIRGALITE Blue GLNF(銅フタロシアニンブルー、PB15:4、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)を15重量部、分散剤としてDisperbyk−168(ブロック共重合体、BYK Chemie社製)を10重量部、反応性モノマーとしてフォトマー4361〔エトキシ基変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、コグニス社製〕75重量部をミキサーで30分間攪拌し、ビーズミルにて1時間分散して紫外線硬化型インク原液を作製した。
〔紫外線硬化型インクの作製〕
作製した紫外線硬化型インク原液を33重量部、下記に示す希釈液Aまたは希釈液Bを62重量部、光重合開始剤としてイルガキュア907〔2−メチルー1(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製〕5重量部を10分間攪拌して顔料分5%の紫外線硬化型インクを作製した。
希釈液A
炭化水素系モノマーのライトアクリレート NP−A〔ネオペンチルグリコールジアクリレート、共栄社化学(株)製〕:反応性オリゴマー CN−981A75〔ウレタンアクリレート、サートマー社製〕=9:1(重量比)の混合溶液
希釈液B
EO・PO系モノマーのAPG−700〔ポリプロピレングリコール(400)ジアクリレート、新中村化学(株)製〕:反応性オリゴマー CN−981A75〔ウレタンアクリレート、サートマー社製〕=9:1(重量比)の混合溶液
作製したインク原液およびインクを下記の評価方法にて評価した結果を表1に示す。
(評価方法)
(1)粘度(mPa・s):作製したインク原液の粘度をTV−20形粘度計(東機産業株式会社製)を用いて測定(測定温度 25℃)した。
(2)保存安定性:作製したインク原液および紫外線硬化型インクを70℃の恒温層の中に1ヶ月間放置した後、減圧ろ過をおこなって顔料の分散状態を確認した。ろ紙はFILTER PAPER ADVANTEC(定量濾紙No.5C)を使用した。
ろ紙上に残渣物が全くない(顔料凝集がない)・・・○
ろ紙上に若干の残渣物が見られる(やや顔料凝集)・・・△
ろ紙上が残渣物で覆われている(顔料凝集あり)・・・×
(3)粘度変化率(%):作製したインク原液の粘度を、1.作製した直後と、2.70℃の恒温層の中に1週間放置した後に測定し、粘度変化率〔変化率(%)=(2の粘度−1の粘度)/1の粘度×100〕を確認した。測定機器はTV−20形粘度計(東機産業株式会社製)であり、測定温度は25℃であった。
(4)希釈安定性:作製した紫外線硬化型インクにおいて減圧ろ過をおこなって顔料の分散状態を確認した。ろ紙はFILTER PAPER ADVANTEC(定量濾紙No.5C)を使用した。
ろ紙上に残渣物が全くない(顔料凝集がない)・・・○
ろ紙上に若干の残渣物が見られる(やや顔料凝集)・・・△
ろ紙上が残渣物で覆われている(顔料凝集あり)・・・×
実施例2
〔紫外線硬化型インク原液の作製〕
顔料を25重量部、反応性モノマーを65重量部とした以外は実施例1と同様にして作製した。
〔紫外線硬化型インクの作製〕
実施例2にて作製したインク原液を20重量部、希釈液Aおよび希釈液Bを75重量部とした以外は実施例1と同様にして顔料分5%の紫外線硬化型インクを作製した。
作製したインク原液およびインクを実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
実施例3
〔紫外線硬化型インク原液の作製〕
反応性モノマーとしてフォトマー4362〔プロポキシ変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、コグニス社製〕を使用した以外は実施例1と同様にして作製した。
〔紫外線硬化型インクの作製〕
実施例3にて作製したインク原液を使用した以外は実施例1と同様に作製した。
作製したインク原液およびインクを実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
実施例4
〔紫外線硬化型インク原液の作製〕
顔料を25重量部、反応性モノマーを65重量部とした以外は実施例3と同様にして作製した。
〔紫外線硬化型インクの作製〕
実施例4にて作製したインク原液を20重量部、希釈液Aおよび希釈液Bを75重量部とした以外は実施例1と同様にして顔料分5%の紫外線硬化型インクを作製した。
作製したインク原液およびインクを実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
実施例5
〔紫外線硬化型インク原液の作製〕
顔料を35重量部、反応性モノマーを55重量部とした以外は実施例1と同様に作製した。
〔紫外線硬化型インクの作製〕
実施例5にて作製したインク原液を14重量部、希釈液Aおよび希釈液Bを81重量部とした以外は実施例1と同様にして顔料分5%の紫外線硬化型インクを作製した。
作製したインク原液およびインクを実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
実施例6
〔紫外線硬化型インク原液の作製〕
有機顔料としてIRGALITE Blue GLNF(銅フタロシアニンブルー、PB15:4、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)を15重量部、分散剤としてDisperbyk−168(ブロック共重合体、BYK Chemie社製)を10重量部、反応性モノマーとしてフォトマー4361〔エトキシ基変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、コグニス社製〕30重量部、反応性オリゴマーとしてM−6250〔ポリエステルアクリレート、東亞合成化学(株)製〕45重量部をミキサーで30分間攪拌し、ビーズミルにて1時間分散して紫外線硬化型インク原液を作製した。
〔紫外線硬化型インクの作製〕
実施例6にて作製したインク原液を使用した以外は実施例1と同様に作製した。
作製したインク原液およびインクを実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
実施例7
〔紫外線硬化型インク原液の作製〕
有機顔料としてIRGALITE Blue GLNF(銅フタロシアニンブルー、PB15:4、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)を15重量部、分散剤としてDisperbyk−168(ブロック共重合体、BYK Chemie社製)を10重量部、反応性モノマーとしてフォトマー4361〔エトキシ基変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、コグニス社製〕60重量部、反応性オリゴマーとしてM−6250〔ポリエステルアクリレート、東亞合成化学(株)製〕15重量部をミキサーで30分間攪拌し、ビーズミルにて1時間分散して紫外線硬化型インク原液を作製した。
〔紫外線硬化型インクの作製〕
実施例7にて作製したインク原液を使用した以外は実施例1と同様に作製した。
作製したインク原液およびインクを実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
比較例1
〔紫外線硬化型インク原液の作製〕
反応性モノマーとしてライトアクリレート 1,9ND−A(1,9−ノナンジオールジアクリレート(炭化水素系モノマー)、共栄社化学(株)製)を使用した以外は実施例1と同様に作製した。
〔紫外線硬化型インクの作製〕
比較例1で作製した紫外線硬化型インク原液を使用した以外は実施例1と同様にして顔料分5%の紫外線硬化型インクを作製した。
作製したインク原液およびインクを実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
比較例2
〔紫外線硬化型インク原液の作製〕
反応性モノマーとして、M−240(ポリエチレングリコール(200)ジアクリレート(EO・PO系モノマー)、東亞合成化学(株)製)を使用した以外は実施例1と同様に作製した。
〔紫外線硬化型インクの作製〕
比較例2で作製した紫外線硬化型インク原液を使用した以外は実施例1と同様にして顔料分5%の紫外線硬化型インクを作製した。
作製したインク原液およびインクを実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
実施例8
実施例1にて作製するインク濃度を0.1%とした以外は実施例1と同様にして紫外線硬化型インクを作製した。
作製したインクを実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
実施例9
実施例1にて作製するインク濃度を1%とした以外は実施例1と同様にして紫外線硬化型インクを作製した。
作製したインクを実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
実施例10
実施例1にて作製するインク濃度を3%とした以外は実施例1と同様にして紫外線硬化型インクを作製した。
作製したインクを実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
Figure 0004611648
Figure 0004611648

Claims (4)

  1. エトキシ基変性もしくはプロポキシ基変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、顔料、および分散剤からなることを特徴とする紫外線硬化型インク原液。
  2. 紫外線硬化型インク原液の顔料濃度が、5〜30重量%であることを特徴とする請求項1に記載の紫外線硬化型インク原液。
  3. 分散剤が高分子型分散剤であることを特徴とする請求項1または2に記載の紫外線硬化型インク原液。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の紫外線硬化型インク原液を反応性モノマーで希釈して紫外線硬化型インクを製造することを特徴とする紫外線硬化型インクの製造方法。
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