JP4610280B2 - ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、さらにその他のフォトファブリケーション工程に使用されるレジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法に関するものである。さらに詳しくは220nm以下の遠紫外線などの露光光源、および電子線などによる照射源とする場合に好適なレジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法に関するものである。
化学増幅系レジスト組成物は、遠紫外光等の放射線の照射により露光部に酸を生成させ、この酸を触媒とする反応によって、活性放射線の照射部と非照射部の現像液に対する溶解性を変化させ、パターンを基板上に形成させるパターン形成材料である。
KrFエキシマレーザーを露光光源とする場合には、主として248nm領域での吸収の小さい、ポリ(ヒドロキシスチレン)を基本骨格とする樹脂を主成分に使用するため、高感度、高解像度で、且つ良好なパターンを形成し、従来のナフトキノンジアジド/ノボラック樹脂系に比べて良好な系となっている。
一方、更なる短波長の光源、例えばArFエキシマレーザー(193nm)を露光光源として使用する場合は、芳香族基を有する化合物が本質的に193nm領域に大きな吸収を示すため、上記化学増幅系でも十分ではなかった。
このため、脂環炭化水素構造を有する樹脂を含有するArFエキシマレーザー用レジストが開発されてきている。
更に、上記脂環炭化水素構造を有する樹脂にラクトン構造を有する繰り返し単位を含有させることで性能が向上することが見出されている。特許文献1(特開平9−73173号公報)、特許文献2(米国特許第6388101B号明細書)にはメバロニックラクトン構造やγラクトン構造を有する繰り返し単位を含有する樹脂を用いたレジスト組成物が記載され、また、特許文献3(特開2000−159758号公報)、特許文献4(特開2001−109154号公報)、特許文献5(米国特許第2001−26901A号明細書)には脂環ラクトン構造を有する繰り返し単位を含有する樹脂を用いたレジスト組成物が記載されている。
しかしながら、レジストとしての総合性能の観点から、使用される樹脂、光酸発生剤、添加剤、溶剤等の適切な組み合わせを見い出すことが極めて困難であるのが実情であり、更に線幅100nm以下のような微細なパターンを形成する際には、単に感度だけでなく、露光ラチチュード、パターン倒れ、パターンプロファイル、及びラインパターンのラインエッジラフネスに関する性能の改良が求められていた。
ここで、ラインエッジラフネスとは、レジストの特性に起因して、レジストのラインパターンと基板界面のエッジが、ライン方向と垂直な方向に不規則に変動した形状を呈することをいう。このパターンを真上から観察するとエッジが凸凹(±数nm〜数十nm程度)に見える。この凸凹は、エッチング工程により基板に転写されるため、凸凹が大きいと電気特性不良を引き起こし、歩留まりを低下させることになる。
その他、特許文献6〜8(特開2003−5374号公報、特開2003−43690号公報、2004−12545号公報)等においては、それぞれ複数の樹脂を組み合わせて使用することが検討されている。また、特許文献9(特開2001−2717号公報)においては、特定の重合開始剤を用いてレジスト用の樹脂を合成する方法が紹介されている。
しかしながら、上記諸性能を充分満たすレジスト組成物は見出されていなかった。
特開平9−73173号公報 米国特許第6388101B号明細書 特開2000−159758号公報 特開2001−109154号公報 米国特許第2001−26901A号明細書 特開2003−5374号公報 特開2003−43690号公報 特開2004−12545号公報 特開2001−2717号公報
従って、本発明の目的は、100nm以下の微細パターンの形成においても、感度に優れ、且つ、露光ラチチュード、パターン倒れ、パターンプロファイル、及びラインパターンのラインエッジラフネスが改良されたレジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供することにある。
本発明は、下記構成のレジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法であり、これにより本発明の上記目的が達成される。
1. (A1)重合開始剤で重合した、繰り返し単位のすべてが(メタ)アクリレート繰り返し単位で構成された酸分解樹脂、及び(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、を含有するポジ型レジスト組成物であって、さらに(A1)とは異なる重合開始剤で重合した繰り返し単位のすべてが(メタ)アクリレート繰り返し単位で構成された酸分解樹脂(A2)を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
2.
(A1)重合開始剤で重合した酸分解樹脂、及び(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、を含有するポジ型レジスト組成物であって、さらに(A1)とは異なる重合開始剤で重合した酸分解樹脂(A2)を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。但し、下記一般式(II)で表される繰り返し単位を有し、かつ酸の作用により分解する基を有する重合体を含有するポジ型レジスト組成物を除く。
Figure 0004610280
式(II)中:R11,R12は、各々独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。Zは、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、置換基を有していてもよい脂環式構造を形成するための原子団を表す。
3.
酸分解樹脂(A1)が、−CN、−COOH、−OH、−NH−で表される基から選ばれる置換基を少なくとも一つ有する重合開始剤を用いて重合した樹脂であり、酸分解樹脂(A2)が、−CN、−COOH、−OH、−NH−から選ばれる置換基を有さない重合開始剤を用いて重合した樹脂であることを特徴とする上記1又は2に記載のポジ型レジスト組成物。
4.
酸分解樹脂(A1)が(I−1)〜(I−3)から選ばれる重合開始剤を用いて重合した樹脂であり、酸分解樹脂(A2)が(I−4)〜(I−8)から選ばれる重合開始剤を用いて重合した樹脂であることを特徴とする、上記1又は2に記載のポジ型レジスト組成物。
Figure 0004610280

酸分解樹脂(A1)の重量平均分子量が、酸分解樹脂(A2)の重量平均分子量より大きいことを特徴とする上記1〜のいずれか1項に記載のポジ型レジスト組成物。
6.
酸分解樹脂(A1)及び酸分解樹脂(A2)が共に単環又は多環の脂環炭化水素構造を有する樹脂であることを特徴とする、上記1〜のいずれか1項に記載のポジ型レジスト組成物。

酸分解樹脂(A1)及び酸分解樹脂(A2)が共に下記一般式(A)で示される繰り返し単位を有する樹脂であることを特徴とする、上記に記載のポジ型レジスト組成物。
Figure 0004610280
式(PA)中、
Rは、水素原子、ハロゲン原子又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。複数のRは、各々同じでも異なっていてもよい。
Aは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルホンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
Rp1は、下記式(pI)〜(pV)のいずれかの基を表す。
Figure 0004610280
一般式(pI)〜(pV)中、
11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R14は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つはシクロアルキル基を表す。
15及びR16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表し、但し、R15、R16のいずれかはシクロアルキル基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つはシクロアルキル基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。
22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つはシクロアルキル基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。

酸分解樹脂(A1)及び酸分解樹脂(A2)が共に下記一般式(AI)で表される繰り返し単位を有する樹脂であることを特徴とする、上記6又は7に記載のポジ型レジスト組成物。
Figure 0004610280
一般式(AI)中、
b0は、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
Abは、アルキレン基、単環または多環の脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、カルボキシル基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。
Vは、一般式(LC1−1)〜(LC1−16)のうちのいずれかで示される基を表す。
Figure 0004610280
Rbは、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数〜8のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、又は酸分解性基を表す。
は0〜3の整数を表す。

酸分解樹脂(A1)及び酸分解樹脂(A2)が共に下記一般式(AIIa)で表される繰り返し単位を有する樹脂であることを特徴とする、上記6〜8のいずれか1項に記載のポジ型レジスト組成物。
Figure 0004610280
一般式(AIIa)中、R1cは、水素原子、メチル基、トリフロロメチル基、又はヒドロキシメチル基を表す。
2c〜R4cは、各々独立に水素原子又は水酸基、又はシアノ基を表す。ただし、R2c〜R4cのうち少なくとも1つは水酸基、又はシアノ基を表す。
10.
上記1〜9のいずれか1項に記載のレジスト組成物により、膜を形成し、該膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
本発明により、100nm以下の微細パターンの形成においても、感度に優れ、且つ、露光ラチチュード、パターン倒れ、パターンプロファイル、及びラインパターンのラインエッジラフネスが改良されたレジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表
記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば
、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、
置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
また、本発明は特許請求の範囲に記載の構成を有するものであるが、以下、その他についても参考のため記載した。
〔1〕酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂(A成分)
本発明のレジスト組成物は、異なる重合開始剤を用いて重合させた少なくとも2種の樹脂((A1)及び(A2))を含有する。
〔重合開始剤〕
本発明で用いられる重合開始剤としては、アゾ系開始剤、パーオキサイド系開始剤等のラジカル発生剤を用いるのが好ましい。アゾ系開始剤としては、和光純薬工業株式会社製品カタログAzoPolymerizationInitiators third editionに記載のアゾ化合物、また大塚化学株式会社製AZOシリーズ及びOTAZOシリーズ等に例示されるアゾ化合物を用いてよい。パーオキサイド系開始剤としては、日本油脂株式会社有機化酸化物カタログORGANICPEROXIDES第9版記載の有機化酸化物等を用いてよい。
上記酸分解性樹脂(A1)は、好ましくは、親水性極性基である―CN、−COOH、−OH又は−NH−から選ばれる置換基を少なくとも一つ有する重合開始剤を用いて重合させた樹脂であり、酸分解性樹脂(A2)はこれらの置換基を有しない重合開始剤を用いて重合させた樹脂である。なお、(A1)及び(A2)の重合原料のモノマーの構造、組成は同じでも異なっていてもよい。
レジスト組成物に樹脂(A1)とともに(A2)を併用することにより、ラインエッジラフネスが改善できる。
また、酸分解性樹脂(A1)の分子量は酸分解性樹脂(A1)の分子量よりも大きいことが好ましい。
以下に、親水性極性基である―CN、−COOH、−OHあるいは−NH−を有する重合開始剤の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0004610280
また、以下に、上記極性基を有しない重合開始剤の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0004610280
〔酸分解性樹脂〕
本発明のポジ型レジスト組成物は、酸分解樹脂(A1)、と、(A1)とは異なる重合開始剤で重合した酸分解樹脂(A2)を含有する。ここで、酸分解樹脂は、酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増加する樹脂である。
ArFエキシマレーザー光を照射する場合には、(A)成分中の樹脂(A1)及び樹脂(A2)は、共に、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有し、酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増加する樹脂であることが好ましい。
単環又は多環の脂環炭化水素構造を有し、酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増加する樹脂(以下、「脂環炭化水素系酸分解性樹脂」ともいう)としては、下記一般式(pI)〜一般式(pV)で示される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位及び下記一般式(II-AB)で示される繰り返し単位の群から選択される少なくとも1種を含有する樹脂であることが好ましい。
Figure 0004610280
一般式(pI)〜(pV)中、
11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかはシクロアルキル基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つはシクロアルキル基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。
22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つはシクロアルキル基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
Figure 0004610280
式(II-AB)中、
11'及びR12'は、各々独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。
Z'は、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、脂環式構造を形成するための原子団を表す。
また、上記一般式(II-AB)は、下記一般式(II−AB1)又は一般式(II−AB2)であることが更に好ましい。
Figure 0004610280
式(II−AB1)及び(II−AB2)中、
13'〜R16'は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、−COOH、−COOR5、酸の作用により分解する基、−C(=O)−X−A'−R17'、アルキル基ある
いはシクロアルキル基を表す。
ここで、R5は、アルキル基、シクロアルキル基又はラクトン構造を有する基を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO2−又は−NHSO2NH−を表す。
A'は単結合又は2価の連結基を表す。
また、Rl3'〜R16'のうち少なくとも2つが結合して環を形成してもよい。nは0又は1を表す。
17'は、−COOH、−COOR5、−CN、水酸基、アルコキシ基、−CO−NH−R6、−CO−NH−SO2−R6又はラクトン構造を有する基を表す。
6は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
一般式(pI)〜(pV)において、R12〜R25におけるアルキル基としては、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。
11〜R25におけるシクロアルキル基或いはZと炭素原子が形成するシクロアルキル基は、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができる。その炭素数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25個が好ましい。これらのシクロアルキル基は置換基を有していてもよい。
好ましいシクロアルキル基としては、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、デカリン残基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることができる。より好ましくは、アダマンチル基、ノルボルニル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、テトラシクロドデカニル基、トリシクロデカニル基を挙げることができる。
これらのアルキル基、シクロアルキル基の更なる置換基としては、アルキル基(炭素数1〜4)、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基(炭素数1〜4)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(炭素数2〜6)が挙げられる。上記のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基等が、更に有していてもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。
上記樹脂における一般式(pI)〜(pV)で示される構造は、アルカリ可溶性基の保護に使用することができる。アルカリ可溶性基としては、この技術分野において公知の種々の基が挙げられる。
具体的には、カルボン酸基、スルホン酸基、フェノール基、チオール基の水素原子が一般式(pI)〜(PV)で表される構造で置換された構造などが挙げられ、好ましくはカルボン酸基、スルホン酸基の水素原子が一般式(pI)〜(PV)で表される構造で置換された構造である。
一般式(pI)〜(pV)で示される構造で保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(pA)で示される繰り返し単位が好ましい。
Figure 0004610280
ここで、Rは、水素原子、ハロゲン原子又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。複数のRは、各々同じでも異なっていてもよい。
Aは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルホンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。好ましくは単結合である。
Rp1は、上記式(pI)〜(pV)のいずれかの基を表す。
一般式(pA)で表される繰り返し単位は、最も好ましくは、2−アルキル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、ジアルキル(1−アダマンチル)メチル(メタ)アクリレートによる繰り返し単位である。
以下、一般式(pA)で示される繰り返し単位の具体例を示す。
Figure 0004610280
上記R11'、R12'におけるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
上記R11'、R12'におけるアルキル基としては、炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が挙げられる。
上記Z'の脂環式構造を形成するための原子団は、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素の繰り返し単位を樹脂に形成する原子団であり、中でも有橋式の脂環式炭化水素の繰り返し単位を形成する有橋式脂環式構造を形成するための原子団が好ましい。
形成される脂環式炭化水素の骨格としては、一般式(pI)〜(pVI)に於けるR11〜R25のシクロアルキル基と同様のものが挙げられる。
上記脂環式炭化水素の骨格には置換基を有していてもよい。そのような置換基としては、前記一般式(II−AB1)あるいは(II−AB2)中のR13'〜R16'を挙げることができる。
本発明に係る酸分解性樹脂においては、酸の作用により分解する基は、前記一般式(pI)〜一般式(pV)で示される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位、一般式(II-AB)で表される繰り返し単位、及び後記共重合成分の繰り返
し単位のうち少なくとも1種の繰り返し単位に含有することができる。
上記一般式(II−AB1)あるいは一般式(II−AB2)におけるR13'〜R16'の各種置換基は、上記一般式(II-AB)における脂環式構造を形成するための原子団ないし有橋式脂環式構造を形成するための原子団Zの置換基ともなり得る。
上記一般式(II−AB1)あるいは一般式(II−AB2)で表される繰り返し単位として、下記具体例が挙げられるが、本発明はこれらの具体例に限定されない。
Figure 0004610280
本発明の脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、ラクトン基を有することが好ましい。ラクトン基としては、ラクトン構造を含有していればいずれの基でも用いることができるが、好ましくは5〜7員環ラクトン構造を含有する基であり、5〜7員環ラクトン構造にビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環しているものが好ましい。下記一般式(LC1−1)〜(LC1−15)のいずれかで表されるラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位を有することがより好ましい。また、ラクトン構造を有する基が主鎖に直接結合していてもよい。好ましいラクトン構造としては(LC1−1)(LC1−4)(LC1−5)(LC1−6)(LC1−13)(LC1−14)であり、特定のラクトン構造を用いることでラインエッジラフネス、現像欠陥が良好になる。
Figure 0004610280
ラクトン構造部分は置換基(Rb2)を有していても有していなくてもよい。好ましい置換基(Rb2)としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、酸分解性基などが挙げられる。n2が2以上の時、複数存在するRb2は同一でも異なっていてもよく、また、複数存在するRb2同士が結合して環を形成してもよい。
一般式(LC1−1)〜(LC1−13)のいずれかで表されるラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位としては、上記一般式(II−A)又は(II−B)中のR13'〜R16'のうち少なくとも1つが一般式(LC1−1)〜(LC1−16)で表される基を有するもの(例えば−COOR5のR5が一般式(LC1−1)〜(LC1−16)で表される基を表す)、又は下記一般式(AI)で表される繰り返し単位等を挙げることができる。
Figure 0004610280
一般式(AI)中、Rb0は、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rb0のアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。
b0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。Rb0は水素原子、メチル基が好ましい。
Abは、アルキレン基、単環または多環の脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、カルボキシル基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。好ましくは単結合、−Ab1−CO2−で表される連結基である。
Ab1は直鎖、分岐アルキレン基、単環または多環のシクロアルキレン基であり、好ましくはメチレン基、エチレン基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基である。
Vは、一般式(LC1−1)〜(LC1−16)のうちのいずれかで示される基を表す。
ラクトン構造を有する繰り返し単位は通常光学異性体が存在するが、いずれの光学異性体を用いてもよい。また、1種の光学異性体を単独で用いても、複数の光学異性体を混合して用いてもよい。1種の光学異性体を主に用いる場合、その光学純度(ee)が90以上のものが好ましく、より好ましくは95以上である。
ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0004610280
Figure 0004610280
Figure 0004610280
本発明の脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、極性基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位を含有していることが好ましい。これにより基板密着性、現像液親和性が向上する。極性基としては水酸基、シアノ基が好ましい。
Figure 0004610280
一般式(VIIa)中、R2c〜R4cは、各々独立に水素原子又は水酸基、シアノ基を表す。ただし、R2c〜R4cのうち少なくとも1つは水酸基、シアノ基を表す。好ましくはR2c〜R4cのうち1つまたは2つが水酸基で残りが水素原子であり、更に好ましくはR2c〜R4cのうち2つが水酸基で残りが水素原子である。
一般式(VII)で表される基は、好ましくはジヒドロキシ体、モノヒドロキシ体であり、より好ましくはジヒドロキシ体である。
一般式(VIIa)または(VIIb)で表される基を有する繰り返し単位としては、上記一般式(II−A)又は(II−B)中のR13'〜R16'のうち少なくとも1つが上記一般式(VII)で表される基を有するもの(例えば−COOR5のR5が一般式(VII)で表される基を表す)、又は下記一般式(AII)で表される繰り返し単位等を挙げることができる。
Figure 0004610280
一般式(AIIa)(AIIb)中、R1cは、水素原子、メチル基、トリフロロメチル基、ヒドロキメチル基を表す。
一般式(AIIa)(AIIb)で表される構造を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0004610280
本発明の脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、下記一般式(VIII)で表される繰り返し単位を含有してもよい。
Figure 0004610280
上記一般式(VIII)に於いて、Z2は、−O−又は−N(R41)−を表す。R41は、水素原子、水酸基、アルキル基又は−OSO2−R42を表す。R42は、アルキル基、シクロアルキル基又は樟脳残基を表す。R41及びR42のアルキル基は、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)等で置換されていてもよい。
上記一般式(VIII)で表される繰り返し単位として、以下の具体例が挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0004610280
本発明の脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を有することが好ましく、カルボキシル基を有する繰り返し単位を有することがより好ましい。これを含有することによりコンタクトホール用途での解像性が増す。カルボキシル基を有する繰り返し単位としては、アクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位のような樹脂の主鎖に直接カルボキシル基が結合している繰り返し単位、あるいは連結基を介して樹脂の主鎖にカルボキシル基が結合している繰り返し単位のいずれも好ましく、連結基は単環または多環の環状炭化水素構造を有していてもよい。最も好ましくはアクリル酸、メタクリル酸である。
本発明の脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、更に一般式(F1)で表される基を1〜3個有する繰り返し単位を有していてもよい。これによりラインエッジラフネス性能が向上する。
Figure 0004610280
一般式(F1)中、R50〜R55は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R50〜R55の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。Rxは水素原子または有機基(好ましくは酸分解性保護基、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基)を表す。
50〜R55のアルキル基は、フッ素原子等のハロゲン原子、シアノ基等で置換されていてもよく、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基、例えば、メチル基、トリフルオロメチル基を挙げることができる。R50〜R55は、すべてフッ素原子であることが好ましい。
Rxが表す有機基としては、酸分解性保護基、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルメチル基、アルコキシメチル基、1−アルコキシエチル基が好ましい。
一般式(F1)を有する繰り返し単位として好ましくは下記一般式(F2)で表される繰り返し単位である。
Figure 0004610280
式中、Rxは水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rxのアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。
Faは単結合、直鎖または分岐のアルキレン基(好ましくは単結合)を表す。Fbは単環または多環の環状炭化水素基を表す。Fcは単結合、直鎖または分岐のアルキレン基(好ましくは単結合、メチレン基)を表す。F1は一般式(F1)で表される基を表す。P1は1〜3を表す。Fbにおける環状炭化水素基としてはシクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基が好ましい。
以下に、一般式(F1)の構造を有する繰り返し単位の具体例を示す。
Figure 0004610280
本発明の脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、上記の繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を含有することができる。
このような繰り返し構造単位としては、下記の単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これにより、脂環炭化水素系酸分解性樹脂に要求される性能、特に、
(1)塗布溶剤に対する溶解性、
(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、
(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、
(5)未露光部の基板への密着性、
(6)ドライエッチング耐性、
等の微調整が可能となる。
このような単量体として、例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
その他にも、上記種々の繰り返し構造単位に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽和化合物であれば、共重合されていてもよい。
脂環炭化水素系酸分解性樹脂において、各繰り返し構造単位の含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定される。
本発明の脂環炭化水素系酸分解性樹脂の好ましい態様としては、以下のものが挙げられる。
(1) 上記一般式(pI)〜(pV)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位を含有するもの(側鎖型)。好ましくは(pI)〜(pV)の構造を有する(メタ)アクリレート繰り返し単位を含有するもの。
(2) 一般式(II-AB)で表される繰り返し単位を含有するもの(主鎖型)。但し、(2)においては例えば、更に以下のものが挙げられる。
(3) 一般式(II-AB)で表される繰り返し単位、無水マレイン酸誘導体及び(メタ)アクリレート構造を有するもの(ハイブリッド型)。
以下に、本発明の樹脂(A1)及び(A2)の好ましい構造の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0004610280
レジスト組成物中、酸分解性樹脂(A1)の含有量は、全固形分に対して10〜90質量%が好ましく、より好ましくは20〜80質量%、更に好ましくは30〜70質量%である。また、酸分解性樹脂(A2)の含有量は、全固形分に対して10〜90質量%が好ましく、より好ましくは20〜80質量%、更に好ましくは30〜70質量%である。
脂環炭化水素系酸分解性樹脂中、酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中10〜60モル%が好ましく、より好ましくは20〜50モル%、更に好ましくは25〜40モル%である。
脂環炭化水素系酸分解性樹脂中、一般式(pI)〜(pV)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中25〜70モル%が好ましく、より好ましくは35〜65モル%、更に好ましくは40〜60モル%である。
脂環炭化水素系酸分解性樹脂中、一般式(II-AB)で表される繰り返し単位の含有量は
、全繰り返し構造単位中10〜60モル%が好ましく、より好ましくは15〜55モル%、更に好ましくは20〜50モル%である。
また、上記更なる共重合成分の単量体に基づく繰り返し構造単位の樹脂中の含有量も、所望のレジストの性能に応じて適宜設定することができるが、一般的に、上記一般式(pI)〜(pV)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し構造単位と上記一般式(II-AB)で表される繰り返し単位の合計した総モル数に対して99モル%以下
が好ましく、より好ましくは90モル%以下、さらに好ましくは80モル%以下である。
樹脂(A1)および(A2)の重量平均分子量(Mw)は、それぞれ1,000〜200,000の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは1,500〜100,000の範囲であり、特に好ましくは2,000〜50,000の範囲である。未露光部の膜減り防止の点から1000以上が好ましく、樹脂自体のアルカリに対する溶解速度、感度の点から200000以下が好ましい。
尚、樹脂(A1)の重量平均分子量Mw1が樹脂(A2)の重量平均分子量Mw2より大きいことが好ましく、Mw1がMw2よりより好ましくは500以上、さらに好ましくは1000以上、特に好ましくは1500、最も好ましくは2000以上大きい。
また、分子量分散度(Mw/Mn)は、1.0〜4.0であることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0、特に好ましくは、1.0〜2.5である。
ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
また、樹脂(A)は、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
本発明の組成物がArF露光用であるとき、ArF光への透明性の点から樹脂は芳香族基を有さないことが好ましい。
本発明に用いる酸分解性樹脂として好ましくは、繰り返し単位のすべてが(メタ)アクリレート繰り返し単位で構成されたものである。この場合、繰り返し単位のすべてがメタクリレート、繰り返し単位のすべてがアクリレート、メタクリレート/アクリレート混合のいずれのものでも用いることができるが、アクリレート繰り返し単位が全繰り返し単位の50mol%以下であることが好ましい。より好ましくは一般式(pI)〜(pV)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位25〜50%、上記ラクトン構造を含有する繰り返し単位25〜50%、上記極性基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位5〜30%含有する3元共重合ポリマー、または更にカルボキシル基、あるいは一般式(F1)で表される構造を含有する繰り返し単位を5〜20%含む4元共重合ポリマーである。
本発明に用いる酸分解性樹脂は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種および開始剤を溶剤に溶解させ、加熱することにより重合を行う一括重合法、加熱溶剤にモノマー種と開始剤の溶液を1〜10時間かけて滴下して加える滴下重合法などが挙げられ、滴下重合法が好ましい。反応溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド溶剤、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノンのような本発明の組成物を溶解する溶媒が挙げられる。より好ましくは本発明のレジスト組成物に用いられる溶剤と同一の溶剤を用いて重合することが好ましい。これにより保存時のパーティクルの発生が抑制できる。
重合反応は窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。
前記の重合開始剤等を使用し、所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は5〜50質量%であり、好ましくは10〜30質量%である。反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは50〜100℃である。
〔2〕活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B成分)
本発明のレジスト組成物は活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有する。
そのような光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
また、これらの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号等に記載の化合物を用いることができる。
さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
使用してもよい活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の内で好ましい化合物として、下記一般式(ZI)、(ZII)、(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 0004610280
上記一般式(ZI)に於いて、
201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
-は、非求核性アニオンを表し、好ましくはスルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、ビス(アルキルスルホニル)アミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン、BF4−、PF6−、SbF6−などが挙げられ、好ましくは炭素原子を含有する有機アニオンである。
好ましい有機アニオンとしては下式に示す有機アニオンが挙げられる。
Figure 0004610280
Rc1は、有機基を表す。
Rc1における有機基として、炭素数1〜30のものが挙げられ、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はこれらの複数が、単結合、−O−、−CO2−、−S−、−SO3−、−SO2N(Rd1)−などの連結基で連結された基を挙げることができる。
Rd1は、水素原子又はアルキル基を表す。
Rc3、Rc4及びRc5は、各々独立に、有機基を表す。
Rc3、Rc4、Rc5の有機基として、好ましくはRc1に於ける好ましい有機基と同じものを挙げることができ、最も好ましくは炭素数1〜4のパーフロロアルキル基である。
Rc3とRc4が結合して環を形成していてもよい。
Rc3とRc4が結合して形成される基としては、アルキレン基、アリーレン基が挙げられる。好ましくは炭素数2〜4のパーフロロアルキレン基である。
Rc1、Rc〜Rc5の有機基として、最も好ましくは1位がフッ素原子またはフロロアルキル基で置換されたアルキル基、フッ素原子またはフロロアルキル基で置換されたフェニル基である。フッ素原子またはフロロアルキル基を有することにより、光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上する。
201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、
硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。
201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
201、R202及びR203としての有機基の具体例としては、後述する化合物(Z1−1)、(Z1−2)、(Z1−3)における対応する基を挙げることができる。
尚、一般式(Z1)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(Z1)で表される化合物のR201〜R203の少なくともひとつが、一般式(Z1)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくともひとつと結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(Z1)成分として、以下に説明する化合物(Z1−1)、(Z1−2)、及び(Z1−3)を挙げることができる。
化合物(Z1−1)は、上記一般式(Z1)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニム化合物、即ち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基若しくはシクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基、インドール残基が好ましく、更に好ましくはフェニル基、インドール残基である。アリールスルホニム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖、分岐状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているシクロアルキル基は、炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜12の直鎖、分岐状アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、最も好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
次に、化合物(Z1−2)について説明する。
化合物(Z1−2)は、式(Z1)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
201〜R203は、各々独立に、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、最も好ましくは直鎖、分岐2−オキソアルキル基である。
201〜R203としてのアルキル基は、直鎖、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基を挙げることができる。
201〜R203としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基を挙げることができる。
201〜R203としての2−オキソアルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基若しくはシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
201〜R203としてのアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基)を挙げることができる。
201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
化合物(Z1−3)とは、以下の一般式(Z1−3)で表される化合物であり、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
Figure 0004610280
一般式(ZI−3)に於いて、
1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。
6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、アリル基、又はビニル基を表す。
1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。R1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c及びRxとRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
Zc-は、非求核性アニオンを表し、一般式(Z1)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
1c〜R7cとしてのアルキル基は、直鎖、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは炭素数1〜20個の直鎖、分岐状アルキル基、より好ましくは炭素数1〜12個の直鎖、分岐アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基を挙げることができる。
1c〜R7cとしてのシクロアルキル基は、炭素数3〜8個のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基を挙げることができる。
1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
好ましくはR1c〜R5cのうちいずれかが直鎖、分岐状アルキル基、シクロアルキル基又は直鎖、分岐、環状アルコキシ基であり、更に好ましくはR1cからR5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
x及びRyとしてのアルキル基、シクロアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基、シクロアルキル基と同様のものを挙げることができる。
2−オキソアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基、シクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cとしてのアルコキシ基と同様のものを挙げることができる。
x、Ryは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基である。
一般式(ZII)、(ZIII)中、R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
204〜R207のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
204〜R207としてのアルキル基は、直鎖、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基を挙げることができる。
204〜R207としてのシクロアルキル基は、炭素数3〜10のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基を挙げることができる。
204〜R207は、置換基を有していてもよい。R204〜R207が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
-は、非求核性アニオンを表し、一般式(I)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
使用することができる活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、更に、下記一般式(ZIV)、(ZV)、(ZVI)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 0004610280
一般式(ZIV)〜(ZVI)中、Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す

206、R207及びR208は、各々独立に、アルキル基又はアリール基を表す。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の内でより好ましくは、一般式(ZI)〜(ZIII)で表される化合物である。
活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の中で、特に好ましいものの例を以下に挙げる。
Figure 0004610280
Figure 0004610280
Figure 0004610280
Figure 0004610280
(B)成分の化合物の添加量は、組成物の全固形分に対し、通常0.1〜20質量%好ましくは0.5〜20質量%、より好ましくは1〜10質量%である。
〔3〕(C)塩基性化合物
本発明のレジスト組成物は、更に、塩基性化合物を含有することが好ましい。
含塩基性化合物としては、有機アミン、塩基性のアンモニウム塩、塩基性のスルホニウム塩、塩基性のヨードニウム塩などが用いられ、昇華やレジスト性能を劣化させないものであればよい。塩基性化合物は、露光により酸発生剤から生じる酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する作用を有する成分である。このような塩基性化合物を配合することにより、露光により酸発生剤から生じる酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、得られるレジスト組成物の貯蔵安定性が向上し、またレジストとしての解像度が更に向上するとともに、露光から現像処理までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れた組成物が得られる。
塩基性化合物としては、有機アミンを用いることが出来、例えば、第一級、第二級、第三級の脂肪族アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類、カルボキシ基を有する含窒素化合物、スルホニル基を有する含窒素化合物、水酸基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物、アミド誘導体、イミド誘導体、シアノ基を有する含窒素化合物等が挙げられる。
脂肪族アミン類として、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、tert−アミルアミン、シクロペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、セチルアミン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラエチレンペンタミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジシクロペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジドデシルアミン、ジセチルアミン、N,N−ジメチルメチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルテトラエチレンペンタミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリペンチルアミン、トリシクロペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、トリドデシルアミン、トリセチルアミン、N,N,N',N'−テトラメチルメチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラメチルテトラエチレンペンタミン、ジメチルエチルアミン、メチルエチルプロピルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ベンジルジメチルアミン等が例示される。
芳香族アミン類及び複素環アミン類としては、アニリン誘導体(例えばアニリン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−プロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、エチルアニリン、プロピルアニリン、トリメチルアニリン、2−ニトロアニリン、3−ニトロアニリン、4−ニトロアニリン、2,4−ジニトロアニリン、2,6−ジニトロアニリン、3,5−ジニトロアニリン、N,N−ジメチルトルイジン等)、ジフェニル(p−トリル)アミン、メチルジフェニルアミン、トリフェニルアミン、フェニレンジアミン、ナフチルアミン、ジアミノナフタレン、ピロール誘導体(例えばピロール、2H−ピロール、1−メチルピロール、2,4−ジメチルピロール、2,5−ジメチルピロール、N−メチルピロール等)、オキサゾール誘導体(例えばオキサゾール、イソオキサゾール等)、チアゾール誘導体(例えばチアゾール、イソチアゾール等)、イミダゾール誘導体(例えばイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール等)、ピラゾール誘導体、フラザン誘導体、ピロリン誘導体(例えばピロリン、2−メチル−1−ピロリン等)、ピロリジン誘導体(例えばピロリジン、N−メチルピロリジン、ピロリジノン、N−メチルピロリドン等)、イミダゾリン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ピリジン誘導体(例えばピリジン、メチルピリジン、エチルピリジン、プロピルピリジン、ブチルピリジン、4−(1−ブチルペンチル)ピリジン、ジメチルピリジン、トリメチルピリジン、トリエチルピリジン、フェニルピリジン、3−メチル−2−フェニルピリジン、4−tert−ブチルピリジン、ジフェニルピリジン、ベンジルピリジン、メトキシピリジン、ブトキシピリジン、ジメトキシピリジン、1−メチル−2−ピリドン、4−ピロリジノピリジン、1−メチル−4−フェニルピリジン、2−(1−エチルプロピル)ピリジン、アミノピリジン、ジメチルアミノピリジン等)、ピリダジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾリジン誘導体、ピペリジン誘導体、ピペラジン誘導体、モルホリン誘導体、インドール誘導体、イソインドール誘導体、1H−インダゾール誘導体、インドリン誘導体、キノリン誘導体(例えばキノリン、3−キノリンカルボニトリル等)、イソキノリン誘導体、シンノリン誘導体、キナゾリン誘導体、キノキサリン誘導体、フタラジン誘導体、プリン誘導体、プテリジン誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントリジン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、1,10−フェナントロリン誘導体、アデニン誘導体、アデノシン誘導体、グアニン誘導体、グアノシン誘導体、ウラシル誘導体、ウリジン誘導体等が例示される。
カルボキシ基を有する含窒素化合物としては、例えばアミノ安息香酸、インドールカルボン酸、アミノ酸誘導体(例えばニコチン酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、グリシルロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、リジン、3−アミノピラジン−2−カルボン酸、メトキシアラニン)等が例示される。
スルホニル基を有する含窒素化合物として3−ピリジンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム等が例示される。
水酸基を有する含窒素化合物としては、2−ヒドロキシピリジン、アミノクレゾール、2,4−キノリンジオール、3−インドールメタノールヒドレート、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2,2'−イミノジエタノール、2−アミノエタノ−ル、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]ピペラジン、ピペリジンエタノール、1−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリジノン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、3−ピロリジノ−1,2−プロパンジオール、8−ヒドロキシユロリジン、3−クイヌクリジノール、3−トロパノール、1−メチル−2−ピロリジンエタノール、1−アジリジンエタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)フタルイミド、N−(2−ヒドロキシエチル)イソニコチンアミド等が例示される。
アミド誘導体としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド等が例示される。
イミド誘導体としては、フタルイミド、サクシンイミド、マレイミド等が例示される。
シアノ基を有する含窒素化合物としては、具体的には3−(ジエチルアミノ)プロピオノニトリル、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス[2−(メトキシメトキシ)エチル]−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−(2−アセトキシエチル)−N−(2−シアノエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−(2−シアノエチル)−N−エチル−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−アセトキシエチル)−N−(2−シアノエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−ホルミルオキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−[2−(メトキシメトキシ)エチル]−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(3−ヒドロキシ−1−プロピル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(3−アセトキシ−1−プロピル)−N−(2−シアノエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(3−ホルミルオキシ−1−プロピル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−テトラヒドロフルフリル−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス(2−シアノエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、ジエチルアミノアセトニトリル、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス(2−メトキシエチル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス[2−(メトキシメトキシ)エチル]アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−シアノメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−(2−アセトキシエチル)−N−シアノメチル−3−アミノプロピオン酸メチル、N−シアノメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノアセトニトリル、N−(2−アセトキシエチル)−N−(シアノメチル)アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−(2−ホルミルオキシエチル)アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−(2−メトキシエチル)アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−[2−(メトキシメトキシ)エチル]アミノアセトニトリル、N−(シアノメチル)−N−(3−ヒドロキシ−1−プロピル)アミノアセトニトリル、N−(3−アセトキシ−1−プロピル)−N−(シアノメチル)アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−(3−ホルミルオキシ−1−プロピル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス(シアノメチル)アミノアセトニトリル、1−ピロリジンプロピオノニトリル、1−ピペリジンプロピオノニトリル、4−モルホリンプロピオノニトリル、1−ピロリジンアセトニトリル、1−ピペリジンアセトニトリル、4−モルホリンアセトニトリル、3−ジエチルアミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス[2−(メトキシメトキシ)エチル]−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、3−ジエチルアミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス[2−(メトキシメトキシ)エチル]−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、1−ピロリジンプロピオン酸シアノメチル、1−ピペリジンプロピオン酸シアノメチル、4−モルホリンプロピオン酸シアノメチル、1−ピロリジンプロピオン酸(2−シアノエチル)、1−ピペリジンプロピオン酸(2−シアノエチル)、4−モルホリンプロピオン酸(2−シアノエチル)が例示される。
含窒素塩基性化合物として、好ましくは、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4−ジメチルアミノピリジン、1−ナフチルアミン、ピペリジン類、ヘキサメチレンテトラミン、イミダゾール類、ヒドロキシピリジン類、ピリジン類、アニリン類、ヒドロキシアルキルアニリン類、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、ピリジニウムp−トルエンスルホナート、2,4,6−トリメチルピリジニウムp−トルエンスルホナート、テトラメチルアンモニウムp−トルエンスルホナート、及びテトラブチルアンモニウムラクテート、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−i−オクチルアミン、トリス(エチルヘキシル)アミン、トリデシルアミン、トリドデシルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1,3−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、トリシクロヘキシルアミン等のトリ(シクロ)アルキルアミン類;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミン、2,6−ジイソプロピルアニリン等の芳香族アミン類、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、2−ジメチルアミノエチルアクリルアミドの重合体、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−オクチルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−ノニルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−デシルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジシクロヘキシルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N,N'N'−テトラ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,9−ジアミノノナン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,10−ジアミノデカン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,12−ジアミノドデカン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−メチルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリ−n−ブチルチオウレア、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール等のイミダゾール類;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−オキシキノリン、アクリジン等のピリジン類;ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のピペラジン類のほか、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンを挙げることができる。
これらの中でも、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4−ジメチルアミノピリジン、1−ナフチルアミン、ピペリジン、4−ヒドロキシピペリジン、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン、ヘキサメチレンテトラミン、イミダゾール類、ヒドロキシピリジン類、ピリジン類、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリス(エチルヘキシル)アミン、トリドデシルアミン、N,N−ジ−ヒドロキシエチルアニリン、N−ヒドロキシエチル−N−エチルアニリン等の有機アミンが特に好ましい。
含窒素塩基性化合物は、単独或いは2種以上用いることができ、2種以上用いることが
より好ましい。
本発明のレジスト組成物は、更に、アンモニウム塩化合物を含有することも好ましい。アンモニウム塩の具体例としては、下記に示す化合物を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
具体的には、アンモニウムヒドロキシド、アンモニウムトリフレート、アンモニウムペンタフレート、アンモニウムヘプタフレート、アンモニウムノナフレート、アンモニウムウンデカフレート、アンモニウムトリデカフレート、アンモニウムペンタデカフレート、アンモニウムメチルカルボキシレート、アンモニウムエチルカルボキシレート、アンモニウムプロピルカルボキシレート、アンモニウムブチルカルボキシレート、アンモニウムヘプチルカルボキシレート、アンモニウムヘキシルカルボキシレート、アンモニウムオクチルカルボキシレート、アンモニウムノニルカルボキシレート、アンモニウムデシルカルボキシレート、アンモニウムウンデシルカルボキシレート、アンモニウムドデカデシルカルボキシレート、アンモニウムトリデシルカルボキシレート、アンモニウムテトラデシルカルボキシレート、アンモニウムペンタデシルカルボキシレート、アンモニウムヘキサデシルカルボキシレート、アンモニウムヘプタデシルカルボキシレート、アンモニウムオクタデシルカルボキシレート等が挙げられる。
即ち、上記でアンモニウムヒドロキシドとしては、具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラペンチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘプチルアンモニウムヒドロキシド、メチルトリオクチルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、ジデシルジメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラキスデシルアンモニウムヒドロキシド、ドデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ドデシルエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド、ジドデシルジメチルアンモニウムヒドロキシド、トリドデシルメチルアンモニウムヒドロキシド、ミリスチルメチルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルジテトラデシルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、オクタデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルジオクタデシルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクタデシルアンモニウムヒドロキシド、ジアリルジメチルアンモニウムヒドロキシド、(2−クロロエチル)−トリメチルアンモニウムヒドロキシド、(2−ブロモエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド、(3−ブロモプロピル)−トリメチルアンモニウムヒドロキシド、(3−ブロモプロピル)トリエチルアンモニウムヒドロキシド、グリシジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド、(R)−(+)−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド、(S)−(−)−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−トリメチルアンモニウムヒドロキシド、(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−トリメチルアンモニウムヒドロキシド、(2−アミノエチル)−トリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサメトニウムヒドロキシド、デカメトニウムヒドロキシド、1−アゾニアプロペランヒドロキシド、ペトロニウムヒドロキシド、2−クロロ−1,3−ジメチル−2−イミダゾリニウムヒドロキシド、3−エチル−2−メチル−2−チアゾリニウムヒドロキシドを挙げることができる。
有機アミン、塩基性のアンモニウム塩の使用量は、総量として、レジスト組成物の固形分を基準として、通常、0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。0.001〜10質量%とすることにより、上記成分の添加の効果が得られ、且つ感度の低下や非露光部の現像性が悪化する傾向を防ぐことができる。
〔4〕(D)酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量3000以下の溶解阻止化合物(以下、「溶解阻止化合物」ともいう)
酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量3000以下の溶解阻止化合物としては、220nm以下の透過性を低下させないため、ProceedingofSPIE, 2724,355 (1996)に記載されている酸分解性基を含むコール酸誘導体の様な、酸分解性基を含有する脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。酸分解性基、脂環式構造としては、上記酸分解性樹脂のところで説明したものと同様のものが挙げられる。
本発明における溶解阻止化合物の分子量は、3000以下であり、好ましくは300〜3000、更に好ましくは500〜2500である。
溶解阻止化合物の添加量は、レジスト組成物の固形分に対し、好ましくは1〜30質量%であり、より好ましくは2〜20質量%である。
以下に溶解阻止化合物の具体例を示すが、これらに限定されない。
Figure 0004610280
〔5〕フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤
本発明のレジスト組成物は、更に、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
本発明のレジスト組成物がフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤とを含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
これらのフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体などを挙げることができる。
フッ素及び/又はシリコン系界面活性剤の使用量は、レジスト組成物全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
〔6〕有機溶剤
本発明のレジスト組成物は、各成分を所定の有機溶剤に溶解して用いる。
使用し得る有機溶剤としては、例えば、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。
本発明において、有機溶剤としては、単独で用いても混合して用いても良いが、構造中に水酸基を有する溶剤、構造中にエステルまたはラクトン構造を有する溶剤および構造中にケトン構造を有する溶剤から選ばれる2種類以上を混合した混合溶剤を使用することが好ましい。これによりレジスト液保存時のパーティクル発生を軽減することができる。
水酸基を有する溶剤としては、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチル等を挙げることができ、これらの内でプロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルが特に好ましい。
エステルまたはラクトン構造を有する溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、γ−ブチロラクトン、酢酸ブチル等を挙げることができ、これらの内で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート特に好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが最も好ましい。
ケトン構造を有する溶剤としては2−ヘプタノン、シクロヘキサノン等を挙げることができ、シクロヘキサノンが好ましい。
混合溶剤の好ましい組み合わせとしては水酸基を有する溶剤とエステル構造を有する溶剤の組み合わせ、またはケトン構造を有する溶剤とエステル構造を有する溶剤の組み合わせである。
水酸基を有する溶剤とエステル構造を有する溶剤との混合比(質量)は、通常1/99〜99/1、好ましくは5/95〜95/5、更に好ましくは20/80〜80/20、特に好ましくは20/80〜60/40である。
ケトン構造を有する溶剤とエステル構造を有する溶剤との混合比(質量)は、通常1/99〜99/1、好ましくは5/95〜95/5、更に好ましくは20/80〜80/20、特に好ましくは20/80〜60/40である。
<その他の添加剤>
本発明のレジスト組成物には、必要に応じてさらに染料、可塑剤、上記成分以外の界面活性剤、光増感剤、及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物等を含有させることができる。
本発明で使用できる現像液に対する溶解促進性化合物は、フェノール性OH基を2個以上、又はカルボキシ基を1個以上有する分子量1,000以下の低分子化合物である。カルボキシ基を有する場合は脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。
これら溶解促進性化合物の好ましい添加量は、(B)成分の樹脂に対して2〜50質量%であり、さらに好ましくは5〜30質量%である。添加量を、2〜50質量%とすることにより、現像残渣が悪化し、現像時にパターンが変形することを防止することができる。
このような分子量1000以下のフェノール化合物は、例えば、特開平4−122938、特開平2−28531、米国特許第4916210、欧州特許第219294等に記載の方法を参考にして、当業者において容易に合成することができる。
カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物の具体例としてはコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸などのステロイド構造を有するカルボン酸誘導体、アダマンタンカルボン酸誘導体、アダマンタンジカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本発明においては、上記フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を加えることもできる。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタン脂肪族エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エステル類等のノニオン系界面活性剤を挙げることができる。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
<使用方法>
本発明のレジスト組成物は、各成分を所定の有機溶剤、好ましくは前記混合溶剤に溶解し、次のように所定の支持体上に塗布して用いる。
例えば、レジスト組成物を精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布する。
塗布後、所定のマスクを通して活性光線、放射線を照射し、ベークを行い現像する。このようにすると、良好なパターンを得ることができる。活性光線としては、赤外光、可視光、紫外光、遠紫外光、X線、電子線等を挙げることができるが、好ましくは250nm以下、より好ましくは220nm以下の波長の遠紫外光、具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、X線、電子ビーム等であり、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザーが最も好ましい。尚、本発明に於いては、X線、電子線も活性光線に含めるものとする。
現像工程では、アルカリ現像液を次のように用いる。レジスト組成物のアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができる。
さらに、上記アルカリ現像液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
合成例1(樹脂(A−1)の合成)
化合物M−1、M−2、M−3を30/20/50の割合で仕込み、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)/PGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)=7/3(質量比)の混合溶液50gに滴下した。固形分濃度22質量%の溶液450gを調製した。この溶液に重合開始剤である化合物I−1(和光純薬製 V−601)を5.0mol%加え、これを窒素雰囲気下、6時間かけて、80℃に加熱したPGMEA/PGME=7/3(質量比)の混合溶液50gに滴下した。滴下終了後、反応液を2時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ヘキサン/酢酸エチル=9/1の混合溶媒5Lに晶析、析出した白色粉体を濾取し、目的物である樹脂(A−1)を回収した。
NMRから求めたポリマー組成比は30/20/50であった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は9200、分散度は1.94であった。
同様にして、樹脂(A−2)〜(A−4)を合成した。
Figure 0004610280
以下に、樹脂(A−1)〜(A−4)の構造を示す。また、樹脂の組成(左から順のモル比)、重量平均分子量Mw、及び分子量分散度Mw/Mnを表1に示す。
Figure 0004610280
実施例1〜12及び比較例1及び2
<レジスト調製>
下記表1に示す組成の溶液を調製し、これを0.1μmのポリエチレンフィルターでろ過してポジ型レジスト溶液を調製した。調製したポジ型レジスト溶液を下記の方法で評価し、結果を表1に示した。
Figure 0004610280
表1における略号は次の通りである。
Figure 0004610280
Figure 0004610280
N−1: N,N−ジブチルアニリン
N−2: N,N−ジプロピルアニリン
N−3: N,N−ジヒドロキシエチルアニリン
N−4: 2,4,5−トリフェニルイミダゾール
N−5: 2,6−ジイソプロピルアニリン
N−6: ヒドロキシアンチピリン
N−7: トリスメトキシメトキシエチルアミン
Figure 0004610280
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)
(フッ素及びシリコン系)
(シリコン系)
W−4:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
W−5: KH−20(旭化成(株)製)
SL−1: プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
SL−2: プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート
SL−3: 2−ヘプタノン
SL−4: 乳酸エチル
SL−5: プロピレングリコールモノメチルエーテル
SL−6: シクロヘキサノン
SL−7: γ−ブチロラクトン
SL−8: プロピレンカーボネート
<レジスト評価>
スピンコーターにてシリコンウエハ上にブリューワーサイエンス社製ARC29Aを78nm均一に塗布し、205℃で60秒間加熱乾燥を行い、反射防止膜を形成させた。その後、調製直後の各ポジ型レジスト組成物をスピンコーターで塗布し115℃で90秒乾燥(PB)を行い170nmのレジスト膜を形成させた。
このレジスト膜に対し、マスクを通してArFエキシマレーザーステッパー(ASML社製 PAS5500/1100 NA=0.75(2/3輪帯照明))で露光し、露光後直ちに120℃で90秒間ホットプレート上で加熱(PEB)した。さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、レジストパターンを得た。
〔感度〕
80nmのラインアンドスペース1/1のマスクパターンを再現する露光量を最適露光量(Eopt)とした。この値が小さいほど、感度が高い。
〔ラインエッジラフネス〕
ラインエッジラフネス(LER)の測定は測長走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して120nmの孤立パターンを観察し、ラインパターンの長手方向のエッジが5μmの範囲についてエッジのあるべき基準線からの距離を測長SEM((株)日立製作所S−8840)により50ポイント測定し、標準偏差を求め、3σを算出した。値が小さいほど良好な性能であることを示す。
〔露光ラチチュード〕
線幅130nmのラインアンドスペースのマスクパターンを再現する露光量を最適露光量とし、露光量を変化させた際にパターンサイズが130nm±10%を許容する露光量幅を求め、この値を最適露光量で割って百分率表示した。値が大きいほど露光量変化による性能変化が小さく、露光ラチチュード(EL)が良好である。
〔パターン倒れ〕
130nmのラインアンドスペース1:1のマスクパターンを再現する露光量を最適露光量とし、ラインアンドスペース1:1の密集パターン及びラインアンドスペース1:10の孤立パターンについて、最適露光量で露光した際により微細なマスクサイズにおいてパターンが倒れずに解像する線幅を限界パターン倒れ線幅とした。値が小さいほど、より微細なパターンが倒れずに解像することを表し、パターン倒れが発生しにくいことを示す。
〔パターンプロファイル〕
ライン幅130nm(ライン/スペース=1:1)の部分の断面をSEM((株)日立製作所製S−8840)で観察し、以下の基準で評価した。
○:パターン側壁と基板との角度が90±2度であり、かつパターン側壁とパターン表面との角度が90±2度である場合
△:パターン側壁と基板との角度が85度以上88度未満あるいは92度以上95度未満であり、かつパターン側壁とパターン表面との角度が85度以上88度未満あるいは92度以上95度未満である場合
×:パターン側壁と基板との角度が85度未満あるいは95度以上である場合、T−トップ形状が見られる場合またはパターン表面全体が丸くなっている場合
表1の結果より本発明のレジスト組成物は、感度に優れ、且つ、露光ラチチュード、パターン倒れ、パターンプロファイル、及びラインパターンのラインエッジラフネスが良好であることは明らかである。

Claims (10)

  1. (A1)重合開始剤で重合した、繰り返し単位のすべてが(メタ)アクリレート繰り返し単位で構成された酸分解樹脂、及び(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、を含有するポジ型レジスト組成物であって、さらに(A1)とは異なる重合開始剤で重合した繰り返し単位のすべてが(メタ)アクリレート繰り返し単位で構成された酸分解樹脂(A2)を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
  2. (A1)重合開始剤で重合した酸分解樹脂、及び(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、を含有するポジ型レジスト組成物であって、さらに(A1)とは異なる重合開始剤で重合した酸分解樹脂(A2)を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。但し、下記一般式(II)で表される繰り返し単位を有し、かつ酸の作用により分解する基を有する重合体を含有するポジ型レジスト組成物を除く。
    Figure 0004610280
    式(II)中:R11,R12は、各々独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。Zは、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、置換基を有していてもよい脂環式構造を形成するための原子団を表す。
  3. 酸分解樹脂(A1)が、−CN、−COOH、−OH、−NH−で表される基から選ばれる置換基を少なくとも一つ有する重合開始剤を用いて重合した樹脂であり、酸分解樹脂(A2)が、−CN、−COOH、−OH、−NH−から選ばれる置換基を有さない重合開始剤を用いて重合した樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポジ型レジスト組成物。
  4. 酸分解樹脂(A1)が(I−1)〜(I−3)から選ばれる重合開始剤を用いて重合した樹脂であり、酸分解樹脂(A2)が(I−4)〜(I−8)から選ばれる重合開始剤を用いて重合した樹脂であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のポジ型レジスト組成物。
    Figure 0004610280
  5. 酸分解樹脂(A1)の重量平均分子量が、酸分解樹脂(A2)の重量平均分子量より大きいことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のポジ型レジスト組成物。
  6. 酸分解樹脂(A1)及び酸分解樹脂(A2)が共に単環又は多環の脂環炭化水素構造を有する樹脂であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載のポジ型レジスト組成物。
  7. 酸分解樹脂(A1)及び酸分解樹脂(A2)が共に下記一般式(A)で示される繰り返し単位を有する樹脂であることを特徴とする、請求項に記載のポジ型レジスト組成物。
    Figure 0004610280
    式(PA)中、
    Rは、水素原子、ハロゲン原子又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。複数のRは、各々同じでも異なっていてもよい。
    Aは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルホンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
    Rp1は、下記式(pI)〜(pV)のいずれかの基を表す。
    Figure 0004610280
    一般式(pI)〜(pV)中、
    11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
    12〜R14は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つはシクロアルキル基を表す。
    15及びR16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表し、但し、R15、R16のいずれかはシクロアルキル基を表す。
    17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つはシクロアルキル基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。
    22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つはシクロアルキル基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
  8. 酸分解樹脂(A1)及び酸分解樹脂(A2)が共に下記一般式(AI)で表される繰り返し単位を有する樹脂であることを特徴とする、請求項6又は7に記載のポジ型レジスト組成物。
    Figure 0004610280
    一般式(AI)中、
    b0は、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
    Abは、アルキレン基、単環または多環の脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、カルボキシル基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。
    Vは、一般式(LC1−1)〜(LC1−16)のうちのいずれかで示される基を表す。
    Figure 0004610280
    Rbは、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数〜8のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、又は酸分解性基を表す。
    は0〜3の整数を表す。
  9. 酸分解樹脂(A1)及び酸分解樹脂(A2)が共に下記一般式(AIIa)で表される繰り返し単位を有する樹脂であることを特徴とする、請求項6〜8のいずれか1項に記載のポジ型レジスト組成物。
    Figure 0004610280

    一般式(AIIa)中、R1cは、水素原子、メチル基、トリフロロメチル基、又はヒドロキシメチル基を表す。
    2c〜R4cは、各々独立に水素原子又は水酸基、又はシアノ基を表す。ただし、R2c〜R4cのうち少なくとも1つは水酸基、又はシアノ基を表す。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のレジスト組成物により、膜を形成し、該膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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