JP4607141B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、第1始動口への入賞が生じたことにもとづく可変表示の第1実行条件が成立したことにもとづいて第1識別情報の可変表示を開始し表示結果を導出表示する第1可変表示手段と、第2始動口への入賞が生じたことにもとづく可変表示の第2実行条件が成立したことにもとづいて第2識別情報の可変表示を開始し表示結果を導出表示する第2可変表示手段を有し、第1可変表示手段と第2可変表示手段のいずれかに特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させるパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示部が設けられ、可変表示部において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技状態(遊技機の状態。より具体的には、遊技機が制御されている状態。)を、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示部において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。
また、可変表示部において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示装置に変動表示される図柄の表示結果が特定の表示結果でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
このような遊技機において、特別図柄を可変表示する2つの可変表示器を備えた遊技機がある(例えば、特許文献1参照。)。それぞれの可変表示器において、可変表示器に対応する可変表示の開始条件が成立すると、特別図柄の可変表示が開始される。また、特許文献1に記載された遊技機では、第1の可変表示器における変動開始の実行条件を成立させた第1始動入賞口への遊技球の入賞数であって未だ変動開始の契機として使用されていない数を示す第1保留記憶と、第2の可変表示器における変動開始の実行条件を成立させた第2始動入賞口への遊技球の入賞数であって未だ変動開始の契機として使用されていない数を示す第2保留記憶との記憶数の和(合計保留数)が所定数を越えると、特別図柄の変動時間が短縮される。なお、特別図柄の可変表示が開始されると、保留記憶数は1減らされる。
特開2007−322号公報(段落0080)
特許文献1に記載された遊技機では、合計保留数が所定数を越えると特別図柄の変動時間を短縮することによって、合計保留数を早めに消化(変動開始の契機として使用されること)させる。合計保留数には上限数が定められ、遊技者は、一般に、合計保留数が上限数に達していると遊技を中断する傾向にある。具体的には、合計保留数が上限数に達していると、遊技球の発射を停止する傾向にある。よって、合計保留数を早めに消化させることによって、遊技の中断期間を短くして遊技機の稼働率を向上させることができる。
しかし、遊技機稼働率が向上しても遊技内容には変化はない。合計保留数を利用する場合に、稼働率の向上のためだけに利用するのではなく、遊技内容に変化を持たせることができれば、より遊技者に受け入れられる遊技機を提供できる。
そこで、本発明は、合計保留数を利用して、遊技機の稼働率向上という効果に加えて、遊技性をより向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明による遊技機は、あらかじめ定められた可変表示の第1実行条件(例えば、第1始動入賞口13への遊技球の入賞)が成立したことにもとづいて第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示を開始し表示結果を導出表示する第1可変表示手段(例えば、第1特別図柄表示器8a)と、あらかじめ定められた可変表示の第2実行条件(例えば、第2始動入賞口14への遊技球の入賞)が成立したことにもとづいて第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を開始し表示結果を導出表示する第2可変表示手段(例えば、第2特別図柄表示器8b)を有し、第1可変表示手段と第2可変表示手段のいずれかに特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させる遊技機であって、第1可変表示手段または第2可変表示手段における可変表示に対応した演出識別情報(例えば、演出図柄(飾り図柄))の可変表示を実行する演出表示装置(例えば、演出表示雄値9)と、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段が送信したコマンドにもとづいて、演出表示装置の表示制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、遊技制御手段は、第1実行条件の成立数を計数する第1計数手段と、第2実行条件の成立数を計数する第2計数手段と、第1計数手段によって計数された成立数または第2計数手段によって計数された成立数が増加したことにもとづいて、いずれの成立数が増加したのかを示す成立数識別コマンドと、第1計数手段による計数に対応する成立数第2計数手段による計数に対応する成立数との合計数を特定可能な計数特定コマンドとを送信する計数特定コマンド送信手段と、第1可変表示手段または第2可変表示手段の識別情報の可変表示を開始するときに、第1可変表示手段または第2可変表示手段の識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果にするか否かを決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS61の処理を実行する部分)と、事前決定手段が表示結果を特定表示結果にしないことに決定したときに、可変表示の実行中に演出表示装置において演出識別情報によるリーチ態様を生じさせるか否かを決定するリーチ決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS100,S102の処理を実行する部分)と、事前決定手段の決定結果にもとづいて、識別情報の可変表示の開始時から終了時までの時間である可変表示時間を決定する可変表示時間決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS242〜S255,S258,S268,S271〜S285、およびステップS101の処理を実行する部分)と、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数の合計数(例えば、合算保留記憶数カウンタの値)が所定の合計数(例えば、「1」や「3」:図8参照)以上であるか否かを判定する合計数判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS243,S246,S251,S258,S261,S264,S271,S274,S277,S281の処理を実行する部分、特に、ステップS243,S258,S271の処理(実質的に「1」以上か否かの判定処理を行う)やステップS281の処理(「3」以上か否かの判定処理))とを含み、リーチ決定手段は、合計数判定手段の判定結果に応じて、リーチ態様を生じさせると決定する割合を変化させるとともに、合計数判定手段により合計数が所定の合計数(例えば、「1」や「3」)以上であると判定されたときであっても、第1可変表示手段における第1識別情報の可変表示を実行するときと第2可変表示手段における第2識別情報の可変表示を実行するときとでリーチ態様を生じさせると決定する割合を変化させ(図8参照)、第1計数手段によって計数された成立数と第2計数手段によって計数された成立数とを特定可能な表示を行う成立数表示手段を備え、演出制御手段は、計数特定コマンド送信手段が送信した計数特定コマンドにもとづいて、成立数表示手段に、第1計数手段によって計数された成立数を特定可能な第1の態様で表示を行わせ、第2計数手段によって計数された成立数を特定可能な第2の態様で表示を行わせる成立数表示制御手段を含み、成立数表示制御手段は、計数特定コマンドを受信したが成立数識別コマンドを受信しなかった場合には、当該計数特定コマンドの受信にもとづいて成立数表示手段に表示される可変表示の実行条件の成立を特定可能な表示を、第1の態様および第2の態様とは異なる特定の態様とすることを特徴とする。
請求項1記載の発明では、リーチ決定手段が、合計数判定手段の判定結果に応じてリーチ態様を生じさせると決定する割合を変化させるとともに、合計数判定手段により合計数が所定の合計数以上であると判定されたときであっても、第1可変表示手段における第1識別情報の可変表示を実行するときと第2可変表示手段における第2識別情報の可変表示を実行するときとでリーチ態様を生じさせると決定する割合を変化させるように構成されているので、第1可変表示手段において識別情報の可変表示が実行されるのか第2可変表示手段において識別情報の可変表示が実行されるのかの違いに応じてリーチ発生確率が変わることになり、合計成立数を利用して、遊技機の稼働率向上という効果に加えて、遊技性をより向上させるという効果を得ることができる。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうち第2始動入賞口14への入賞を優先させて可変表示の開始条件を成立させる。すなわち、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第1保留記憶数が0でない場合でも、第2保留記憶数が0になるまで、第2特別図柄の可変表示を続けて実行する。なお、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、合算保留記憶表示部18cが設けられているので、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bは、設けられていなくてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。また、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)において、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加されるようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、ランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを判定する。そして、大当りとすると判定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。なお、この実施の形態では、CPU56は、ステップS43の処理において、バックアップRAMに保存されていた合算保留記憶数カウンタの値を設定した合算保留記憶数指定コマンドも演出制御基板80に対して送信する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄(飾り図柄)を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S35のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力される。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS33,S34で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次に、遊技制御に用いられる大当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
図6は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:第1特別図柄および第2特別図柄のはずれ図柄(停止図柄)を決定する(はずれ図柄決定用)
(2)ランダム2:大当りを発生させるときの第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄を決定する(大当り図柄決定用)
(3)ランダム3:大当りとしないときにリーチとするか否かを決定する(リーチ決定用)
(4)ランダム4:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5:ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2)の大当り図柄決定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(5)の乱数以外の乱数も用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(乱数回路503)が生成する乱数であるが、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560によってプログラムにもとづいて生成されるソフトウェア乱数を用いてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄の変動に関しても第2特別図柄の変動に関しても図6に示された乱数(特に、ランダム1,2,3)を用いるが、第1特別図柄の変動に関する乱数と第2特別図柄の変動に関する乱数とを別にしてもよい。
さらに、CPU56は、第1特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26A)。第1特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8aおよび大入賞口を所定の順序で制御するための第1特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。また、CPU56は、第2特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26B)。第2特別図柄プロセス処理では、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための第2特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、第2特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態および可変入賞球装置15の開閉状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、CPU56は、保留記憶処理を行う(ステップS28)。保留記憶処理では、CPU56は、第1保留記憶数および第2保留記憶数をそれぞれ管理するとともに、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を算出し管理する処理を実行する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS29)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS32:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS34)。CPU56は、例えば、普通図柄プロセス処理で普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS35)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S34(ステップS30を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図7は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブル(図7(A)参照)と、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブル(図7(B)参照)とがある。図7(A),(B)の左欄に記載されている数値が大当り判定値である。CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数値(ランダムR)とするのであるが、大当り判定用乱数値が図7に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、第1特別図柄および第2特別図柄に関して大当り(確変大当りまたは通常大当り)とすることに決定する。
なお、確変大当りとは、大当り遊技後の遊技状態を、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態に移行させるような大当りである。通常大当りとは、大当り遊技後の遊技状態を確変状態ではない通常状態に移行させるような、または通常状態を維持させるような大当りである。
図8は、リーチ判定テーブルを示す説明図である。リーチ判定テーブルとは、リーチ判定用乱数と比較されるリーチ判定値が設定されているテーブルである。図8(A)には、第1特別図柄の変動(可変表示)が実行されるときに用いられるリーチ判定テーブルが示され、図8(B)には、第2特別図柄の変動(可変表示)が実行されるときに用いられるリーチ判定テーブルが示されている。CPU56は、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とを比較し、リーチ判定用乱数の値がいずれかのリーチ判定値と一致すると、リーチすることに決定する。
図8に示すように、第1特別図柄の変動が行われる場合には、第2特別図柄の変動が行われる場合に比べて、高い割合でリーチすることに決定される。すなわち、リーチ確率が高い。また、合算保留記憶数が少ないほど、リーチ確率が高い。なお、図8に示されたリーチ確率は一例であって、第1特別図柄の変動が行われる場合に第2特別図柄の変動が行われる場合に比べて全体的なリーチ確率が高く、かつ、合算保留記憶数が少ないほどリーチ確率が高ければ、他の値にしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数が7または8である場合には、リーチ演出を伴わない短縮変動が実行される。しかし、合算保留記憶数が7または8である場合にも、リーチ演出が実行されるようにしてもよい。その場合、合算保留記憶数が0〜6のいずれかである場合に比べて、リーチ確率を低くする。
図9は、合算保留記憶数と特別図柄および演出図柄(飾り図柄)の変動時間(変動開始から図柄の最終停止までの時間)との関係を示す説明図である。なお、図9(A)〜(C)に示す変動時間は、停止図柄を大当り図柄とはしないがリーチすることに事前決定(停止図柄が導出表示される前に決定されること)されている場合に用いられる変動時間である。ただし、遊技状態が通常状態で合算保留記憶数(第1保留記憶と第2保留記憶の和)が7または8であるとき、および遊技状態が確変状態または時短状態で合算保留記憶数2以上であるときには、2秒、3秒または3.5秒の短縮変動時間が使用される。図9(D)〜(F)に示す変動時間は、停止図柄を大当り図柄にせず、かつ、リーチ演出を実行しないことに事前決定されている場合に用いられる変動時間である。リーチ演出を実行しないことに事前決定されている場合には、リーチ演出を伴わない変動時間(例えば、4秒)の可変表示が実行される(図10参照)。ただし、遊技状態が通常状態で合算保留記憶数が7または8であるとき、および遊技状態が確変状態または時短状態で合算保留記憶数2以上であるときには、2秒、3秒または3.5秒の短縮変動時間が使用される。また、停止図柄を大当り図柄とすることに事前決定されている場合には、2秒、3秒、3.5秒および4秒の変動時間を使用しない。
図9に示すように、この実施の形態では、停止図柄を大当り図柄にせず、かつ、リーチ演出を実行しないことに事前決定(停止図柄が導出表示される前に決定されること)されている場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態が、通常状態(確変状態でも時短状態でもない状態)、確変状態、時短状態である場合のそれぞれに対応して、また、合算保留記憶数に応じて、変動時間を決定する。具体的には、合算保留記憶数が少ないほど、変動時間が長いものを選択する。なお、図9に示す例は一例であって、他の変動時間を用いてもよいし、合算保留記憶数をさらに細かく分けて(例えば、合算保留記憶数0〜8のそれぞれについて)、変動時間を割り当てるようにしてもよい。また、1つの合算保留記憶数に対応する複数の変動時間を割り当て、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、複数の変動時間から、実際に使用する1つの変動時間を選択するようにしてもよい。
また、短縮変動時間(この実施の形態では、2秒、3秒または3.5秒)を用いるか否かを判断するための合算保留記憶数は、遊技状態(通常状態と入賞有利状態)に応じて異なっている。なお、入賞有利状態とは、通常状態に比べて所定時間当たりの入賞期待値が高い期間(高ベースの期間)であり、この実施の形態では、時短状態および確変状態が相当する。また、この実施の形態では、具体的には、リーチしないと事前決定された場合に通常状態であるときには合算保留記憶数が「7」以上であれば短縮変動時間を用いることに決定され、入賞有利状態であるときには合算保留記憶数が「2」以上であれば短縮変動時間を用いることに決定される。つまり、遊技制御用マイクロコンピュータ560が合算保留記憶数にもとづいて短縮変動時間を用いることに決定するか否かの判断基準値は、通常状態であるときには「7」であり、入賞有利状態であるときには「2」である。通常状態に比べて入賞有利状態では合算保留記憶数が増えて上限数に近づきやすいので(一般に、第2始動入賞口14の開放時間が長くなっているので)遊技者が球発射を控えがちになるが、この実施の形態では、入賞有利状態であるときの判断基準値が通常状態であるときの判断基準値よりも低い値(値が小さいこと)に設定されているので、入賞有利状態において合算保留記憶数が比較的少ないときでも短縮変動時間を用いて保留記憶の消化を速くすることができ、すなわち合算保留記憶数が上限数に近づくことをなるべく避けることができ、遊技機の稼働率を高くすることができる。
図10は、この実施の形態で用いられる特別図柄および演出図柄(飾り図柄)の変動パターン(変動時間)の一例を示す説明図である。なお、変動パターンは、特別図柄および演出図柄の変動時間等を示すものであるが、演出図柄の変動は特別図柄の変動と同期しているので、以下、単に、特別図柄の変動パターン、演出図柄の変動パターンのように表現することがある。
図10に示すように、この実施の形態では、変動パターン#1(変動時間11秒)、変動パターン#2(変動時間9秒)、変動パターン#3(変動時間8秒)の前半の4秒間では高速変動(表示される図柄の切り替えタイミングが短いこと)が行われる。変動開始から4秒が経過したときに、左右の演出図柄(飾り図柄)として同じ図柄が停止表示され、以後、中図柄が変動する。その間、演出表示装置9では、図柄以外のキャラクタ画像等によってリーチ演出が実行されるとともに、演出用のLED等の発光体およびスピーカ27R,27Lによって、演出表示装置9における演出に同期したリーチ演出が実行される。なお、ここでの「同期」とは、演出の内容が整合していることである。
変動パターン#4は、4秒間の高速変動のみが実行される変動パターンである。変動開始から4秒が経過したときに、左中右の演出図柄(飾り図柄)が停止表示される。変動パターン#4は、停止図柄を大当り図柄にしないことに決定されているときに用いられる。
変動パターン#5は、3.5秒間の高速変動のみが実行される変動パターンである。変動開始から3.5秒が経過したときに、左中右の演出図柄(飾り図柄)が停止表示される。変動パターン#5は、遊技状態が通常状態であるときの短縮変動パターンとして用いられる(図9(A)参照)。
変動パターン#6は、3秒間の高速変動のみが実行される変動パターンである。変動開始から3秒が経過したときに、左中右の演出図柄(飾り図柄)が停止表示される。変動パターン#6は、遊技状態が時短状態であるときの短縮変動パターンとして用いられる(図9(C)参照)。
変動パターン#7は、2秒間の高速変動のみが実行される変動パターンである。変動開始から2秒が経過したときに、左中右の演出図柄(飾り図柄)が停止表示される。変動パターン#7は、遊技状態が確変状態であるときの短縮変動パターンとして用いられる(図9(B)参照)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンを示す演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドが示す変動パターンに応じた時間、演出表示装置9で演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行うとともに、演出表示装置9で、受信した演出制御コマンドが示す変動パターンに応じた種類の表示演出を行う。同時に、ランプやLEDおよびスピーカ27R,27Lなどの演出用部品を用いた演出を行う。すなわち、変動パターンとは、変動時間を示すとともに、演出の態様を示すものである。
図11は、合算保留記憶表示部18cの表示の仕方を説明するための説明図である。図11(A)に示すように、合算保留記憶表示部18cには、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計として8つの合計数まで表示可能である。そして、第1始動条件が成立したときに、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、合算保留記憶表示部18cの第1保留記憶表示領域に表示される保留記憶数(合計数)が1増やされる。また、第2始動条件が成立したときに、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、合算保留記憶表示部18cの第2保留記憶表示領域に表示される保留記憶数(合計数)が1増やされる(図11(B)参照)。なお、図11において、黒色の円(丸印)は表示されている状態を示し、白色の円は、非表示(実際には何も表示されていない。)を示す。
図11(B)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおいて、左側は、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶数表示領域(4つの円部分からなる)であり、右側は、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶数表示領域(4つの円部分からなる)である。第1保留記憶数表示領域では、4つの円部分のうちの右側から表示がなされる。例えば、第1保留記憶数が「1」であれば、4つの円部分のうちの最右の円部分が表示される。図11(B)に示すように、第1保留記憶数が「3」であれば、4つの円部分のうちの最右から3つの円部分が表示される。第2保留記憶数表示領域では、4つの円部分のうちの左側から表示がなされる。例えば、第2保留記憶数が「1」であれば、図11(B)に示すように、4つの円部分のうちの最左の円部分が表示される。第2保留記憶数が「3」であれば、4つの円部分のうちの最左から3つの円部分が表示される。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示に優先して第2特別図柄の変動表示が実行されるように制御されるので、図11(B)に示す状態では、特別図柄の可変表示の実行条件が成立すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、第2保留記憶数表示領域の表示(円部分)が消去される。その後、第2保留記憶数表示領域の表示が全て消去された場合に、特別図柄の可変表示の実行条件が成立すると、第1特別図柄の変動表示が実行され、第1保留記憶数表示領域における左側の表示(円部分)から消去が行われる。
図12は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の停止図柄と、その後に制御される遊技状態との関係の一例を示す説明図である。図12に示す例では、停止図柄が偶数の図柄である場合には、はずれとなり、奇数の図柄である場合には、大当りとなり、特別図柄の変動終了後に大当り遊技状態に移行する。さらに、奇数の図柄のうち「7」である場合には、遊技状態が通常状態から確変状態に変化する。特別図柄の変動終了後に大当り遊技状態に移行するような図柄を大当り図柄という。また、遊技状態が通常状態から確変状態に変化するような図柄を確変図柄という。また、確変図柄ではない大当り図柄を非確変図柄または非確変大当り図柄という。この実施の形態では、特別図柄の大当り図柄を決定することによって大当り遊技状態終了後に確変状態(特別遊技状態)と通常状態とのいずれの遊技状態に制御するかが決定される。なお、確変図柄と非確変図柄とを区別せず、単に、大当り図柄とはずれ図柄とに分けてもよい。その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、抽選によって決定した図柄に応じて確変状態に移行させるか否か決定するのではなく、乱数等を用いて確変状態に移行させるか否かの抽選を行う。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが発生した場合に、大当り遊技が開始された後(例えば、大当り遊技中や大当り遊技の終了時)に、遊技機に設けられている電気部品によって確変大当りの報知を行う。そのように構成した場合には、遊技者は停止図柄から遊技状態の変化を把握することができなくなり報知によって初めて遊技状態の変更を把握することができるので遊技の興趣が向上する。なお、演出表示装置9において可変表示および停止表示される演出図柄(飾り図柄)は、数字、アルファベット、キャラクタ状の図柄、キャラクタ状の表示物の中に数字等が表示されている図柄、その他どのような図柄であってもよい。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図13は、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図13に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号CD0〜CD7の8本の信号線で主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に送信される。また、主基板31と演出制御基板80との間には、取込信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
図14に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機となる信号(取り込みの指示信号)に相当する。
演出制御コマンドは、演出制御用マイクロコンピュータ100が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図14に示された極性と逆極性であってもよい。
図15は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15に示す例において、コマンド8001(H)〜8007(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄(飾り図柄)の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターン#1〜#7に対応)。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8001(H)〜8007(H)のいずれかを受信すると、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C03(H)の受信に応じて飾り図柄および演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C03(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを図柄変動指定コマンドと総称することがある。
コマンド8F00(H)は、演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンドと大当り開始指定2指定コマンドとがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、非確変大当り(通常大当り)であったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を合算保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図15に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
図16および図17は、演出制御コマンドの送信タイミングの例を示す説明図である。図16(A)には、始動入賞(第1始動入賞または第2始動入賞)が生じたときの例が示されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞指定コマンド(または第2始動入賞指定コマンド)を送信した後、合算保留記憶数指定コマンドを続けて送信する。
また、図16(B)に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始時に、変動パターンコマンド、図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンドまたは第2図柄変動指定コマンド)、表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンド)および合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する。そして、可変表示時間が経過すると、図柄確定指定コマンドを送信する。
なお、変動パターンコマンドを送信する前に、遊技状態(例えば、通常状態/時短状態/確変状態)に応じた演出表示装置9における背景画像を指定する背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、表示結果特定コマンドに続いて保留記憶数そのものを示す演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
図17(A)には、15R大当り遊技における例が示されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技の開始時に、大当り開始1指定コマンド(または、大当り開始2指定コマンド)を送信し、各ラウンドの開始時に大入賞口開放中指定コマンドを送信し、各ラウンドの終了時に大入賞口開放後指定コマンドを送信し、大当り遊技の終了時に、大当り終了指定コマンドを送信する。
図17(B)には、電力供給が開始されたとき(電源投入時)の例が示されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、電源投入指定コマンドを送信した後、客待ちデモ指定コマンドを送信する。
図17(C)は、電力供給が再開されたとき(停電復旧時)の例を示す。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、電源投入指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを続けて送信する。RAM55に形成されている合算保留記憶数カウンタの値は、遊技機に対する電力供給が停止しても所定期間は保存されているので、電力供給が再開されたときには、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保存されていた合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて合算保留記憶数指定コマンドを送信する。
図18は、遊技制御用マイクロコンピュータにおける遊技球を検出するスイッチに関わる入力ポートのビット割り当ての例を示す説明図である。図18に示すように、入力ポート0のビット4〜7には、それぞれ、カウントスイッチ23、ゲートスイッチ32a、第2始動口スイッチ14aおよび第1始動口スイッチ13aの検出信号が入力される。なお、入力ポート0は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。
図19および図20は、ステップS28の保留記憶処理を示すフローチャートである。保留記憶処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13a、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第1始動入賞または第2始動入賞が発生していたら、ステップS212以降の処理を実行する。具体的には、入力ポート0(図18参照)のデータを読み出して、例えばレジスタやRAM55の所定領域にロードする。そして、ロードしたデータにおけるビット6が1である場合には、始動口ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS212)。また、入力ポート0のビット7が1である場合には、始動口ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS213)。ビット6,7が0である場合には、処理を終了する。
始動口ポインタはRAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。また、例えば、「第1」を示すデータは「0」であり、「第2」を示すデータは「1」である。
次いで、CPU56は、始動口ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214)。具体的には、始動口ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数を示す第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、始動口ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数を示す第2保留記憶数カウンタの値を1増やす。そして、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合算保留記憶数を示す合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS215)。
また、CPU56は、ソフトウェア乱数(大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタの値等)、およびランダムR(大当り判定用乱数)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として、第1保留記憶バッファと第2保留記憶バッファとのうちの始動口ポインタが示す方の保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS216)。具体的には、CPU56は、始動口ポインタが「第1」を示している場合には、ソフトウェア乱数およびランダムRを第1保留記憶バッファの第1保留記憶数カウンタが示す値に対応する保存領域に格納し、始動口ポインタが「第2」を示している場合には、ソフトウェア乱数およびランダムRを第2保留記憶バッファの第2保留記憶数カウンタが示す値に対応する保存領域に格納する。
図21保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図21に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファ(保留バッファ)は、RAM55に形成されている。
なお、ステップS216では、CPU56は、ソフトウェア乱数としてランダム1〜3(図6参照)の値を抽出し、乱数回路503のカウント値を読み出すことによってランダムRを抽出する。
次いで、CPU56は、始動口ポインタが示す方の始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う。具体的には、始動口ポインタが「第1」を示している場合には第1始動入賞指定コマンドを送信し、始動口ポインタが「第2」を示している場合には第2始動入賞指定コマンドを送信する(ステップS217)。また、合算保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS218)。合算保留記憶数指定コマンドを、第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
また、第1始動入賞指定コマンドのEXTデータには第1保留記憶数カウンタの値が設定される。第2始動入賞指定コマンドのEXTデータには第2保留記憶数カウンタの値が設定される。合算保留記憶数指定コマンドのEXTデータには合算保留記憶数カウンタの値が設定される。
また、始動口ポインタが「第2」を示している場合には(ステップS221)、ロードされたデータのビット7が1であるか否か確認する(ステップS222)。ロードされたデータのビット7が1である場合には、始動口ポインタに「第1」を示すデータをセットし(ステップS223)、ステップS214に移行する。また、始動口ポインタが「第1」を示している場合には(ステップS231)、ロードされたデータのビット6が1であるか否か確認する(ステップS232)。ロードされたデータのビット6が1である場合には、始動口ポインタに「第2」を示すデータをセットし(ステップS233)、ステップS214に移行する。ステップS221〜S223およびステップS231〜S233の処理によって、ロードされたデータのビット6とビット7とがともに1である場合、すなわち、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとがともにオン状態になった場合には、ビット7に対応する第2始動口スイッチ14aについてステップS214〜S219の処理が実行された後、直ちに、ビット6に対応する第1始動口スイッチ13aについてステップS214〜S219の処理が実行されることになる。また、ビット6に対応する第1始動口スイッチ13aについてステップS214〜S218の処理が実行された後、直ちに、ビット7に対応する第2始動口スイッチ14aについてステップS214〜S218の処理が実行されることになる。
図22は、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する第1特別図柄プロセス処理(ステップS26A)のプログラムの一例を示すフローチャートである。第1特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8aおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。
第1特別図柄プロセス処理において、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS311)。大当りフラグがセットされていれば、CPU56は、そのまま処理を終了する。大当りフラグは、第1特別図柄の変動表示の表示結果にもとづいて大当りとすることが決定されたこと、第1特別図柄の変動表示の表示結果にもとづいて大当り遊技状態に移行されていること、第2特別図柄の変動表示の表示結果にもとづいて大当りとすることが決定されたこと、または第2特別図柄の変動表示の表示結果にもとづいて大当り遊技状態に移行されていることを示すフラグである。大当りフラグは、第1特別図柄通常処理または第2特別図柄通常処理で大当りとすることが決定されたときにセットされ、第1大当り終了処理または第2大当り終了処理でリセットされる。
大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、第2変動中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS312)。第2変動中フラグがセットされていれば、CPU56は、そのまま処理を終了する。第2変動中フラグは、第2特別図柄の変動表示中であることを示すフラグである。第2変動中フラグは、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に第2特別図柄通常処理でセットされ、第2特別図柄の変動表示を停止するときに第2特別図柄停止処理でリセットされる。
第2変動中フラグもセットされていなければ、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。ステップS300〜S307の処理は、以下のような処理である。なお、ステップS311,S312の処理によって、大当り遊技中および第2特別図柄の変動中では、第1特別図柄の変動は開始されない。
第1特別図柄通常処理(ステップS300):第1特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、第1保留記憶数(始動入賞記憶数)を確認する。第1保留記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。第1保留記憶数が0でない場合には、大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に対応した値(この例では1)に更新する。
第1変動パターン設定処理(ステップS301):第1特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。第1特別図柄の可変表示後の停止図柄を決定する。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果が導出表示(停止表示)するまでの時間)を第1特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、第1特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
第1表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):第1特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
第1特別図柄変動中処理(ステップS303):第1特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。第1変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
第1特別図柄停止処理(ステップS304):第1特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)が停止されるように制御する。
第1大入賞口開放前処理(ステップS305):第1特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。第1大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、第1大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、第1大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
第1大入賞口開放中処理(ステップS306):第1特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
第1大当り終了処理(ステップS307):第1特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図23および図24は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理において、CPU56は、第1保留記憶数の値を確認する(ステップS50)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。なお、例えば、第1保留記憶バッファにおける保存領域に乱数等のデータが格納されているか否かを確認する等、第1保留記憶数の有無が確認できれば、他の方法を用いてもよい。第1保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第2保留記憶数が0であれば、ステップS52に移行する。第2保留記憶数が0でなければ、処理を終了する。
ステップS51で第2保留記憶数が0でない(すなわち、第1保留記憶数と第2保留記憶数とがともに0でない)ということは、第1始動条件と第2始動条件とがともに同時に成立していることを意味する。この場合、CPU56は、ステップS52以降の処理を実行しないようにし、第1特別図柄の変動表示を開始しないようにする。そのように制御することによって、第1特別図柄の変動表示に優先して、第2特別図柄の変動表示が実行されるように制御される。
ステップS52では、CPU56は、RAM55の第1保留記憶バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS53)。すなわち、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS54)。
次いで、CPU56は、大当り判定処理を実行する(ステップS61)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図7参照)と大当り判定用乱数(ランダムR)とを比較し、それらが一致したら大当り(通常大当りまたは確変大当り)とすることに決定する処理である。
大当りとしない場合すなわち大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS71に移行する(ステップS62)。大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄決定処理を実行し(ステップS63)、第1特別図柄の変動中であることを示す第1変動中フラグをセットし(ステップS77)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS78)。
ステップS71では、はずれ図柄決定処理を行う。また、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS72,S73)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、可変表示が終了したときに遊技状態を非時短状態に移行させるために時短終了フラグをセットする(ステップS74,S75)。そして、ステップS77に移行する。
図25は、ステップS61の大当り判定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。大当り判定処理において、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出す(ステップS80)。そして、確変フラグがセットされているか否か確認する(ステップS81)。確変フラグがセットされている場合には、ランダムRの値が、図7(B)に例示された確変時大当り判定テーブルに設定されている確変大当りとするための大当り判定値のいずれかと一致するか否か確認する(ステップS82)。一致した場合には、確変大当りフラグをセットし(ステップS83)、ステップS85に移行する。大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、ランダムRの値が、図7(B)に例示された確変時大当り判定テーブルに設定されている通常大当りとするための大当り判定値のいずれかと一致するか否か確認する(ステップS84)。一致した場合には、大当りフラグをセットする(ステップS85)。大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、そのまま処理を終了する。
確変フラグがセットされていない場合には、ランダムRの値が、図7(A)に例示された確変時大当り判定テーブルに設定されている確変大当りとするための大当り判定値のいずれかと一致するか否か確認する(ステップS86)。一致した場合には、確変大当りフラグをセットし(ステップS87)、ステップS89に移行する。大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、ランダムRの値が、図7(A)に例示された通常時大当り判定テーブルに設定されている通常大当りとするための大当り判定値のいずれかと一致するか否か確認する(ステップS88)。一致した場合には、大当りフラグをセットする(ステップS89)。大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、そのまま処理を終了する。
なお、この実施の形態では、大当り判定用乱数にもとづいて、大当りとするか否かと大当りの種類(確変大当りまたは通常大当り)とを決定しているが、大当り判定用乱数にもとづいて大当りとするか否かを決定し、大当りとすることに決定された場合に大当り図柄決定用乱数にもとづいて所定の大当り図柄(あらかじめ決められている確変大当り図柄)が決定されたときに確変状態に制御するようにしてもよい。
図26は、大当り図柄決定処理で用いられる大当り図柄決定テーブルを示す説明図である。大当り図柄決定テーブルは、ROM54に格納され、大当り図柄を示すデータが順に(ただし、数字順ではなくランダムに)設定されているテーブルである。
図27は、ステップS63の大当り図柄決定処理を示すフローチャートである。大当り図柄決定処理において、CPU56は、乱数バッファ領域から大当り図柄決定用乱数を読み出す(ステップS91)。そして、(大当り図柄決定テーブルの先頭アドレス+大当り図柄決定用乱数)の値を算出する(ステップS92)。さらに、算出した値が示すROM54のアドレスからデータを読み出し(ステップS93)、読み出したデータを、大当り図柄の停止図柄を示すデータとしてRAM55における停止図柄バッファに保存する(ステップS94)。
図28は、はずれ図柄決定処理で用いられるはずれ図柄決定テーブルを示す説明図である。はずれ図柄決定テーブルは、ROM54に格納され、はずれ図柄を示すデータが順に(ただし、数字順ではなくランダムに)設定されているテーブルである。
図29は、ステップS71のはずれ図柄決定処理を示すフローチャートである。はずれ図柄決定処理において、CPU56は、乱数バッファ領域からはずれ図柄決定用乱数を読み出す(ステップS96)。そして、(はずれ図柄決定テーブルの先頭アドレス+はずれ図柄決定用乱数)の値を算出する(ステップS97)。さらに、算出した値が示すROM54のアドレスからデータを読み出し(ステップS98)、読み出したデータを、はずれ図柄の停止図柄を示すデータとしてRAM55における停止図柄バッファに保存する(ステップS99)。
図30は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS100)。
大当りフラグがセットされている場合には、遊技状態に応じて変動パターンを決定する(ステップS101)。具体的には、遊技状態が通常状態であれば、すなわち確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、変動パターン#1(図10参照)を用いることに決定する。遊技状態が時短状態であれば、すなわち時短フラグがセットされていれば、変動パターン#2(図10参照)を用いることに決定する。遊技状態が確変状態であれば、すなわち確変フラグがセットされていれば、変動パターン#3(図10参照)を用いることに決定する。そして、ステップS103に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、変動パターン設定処理を実行する(ステップS102)。変動パターン設定処理では、リーチとするか否か決定するとともに、変動パターンを決定する。そして、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。次いで、第1図柄変動指定コマンド(図15参照)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS104)。
また、第1特別図柄の変動を開始する(ステップS105)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間(図10参照)に応じた値を設定する(ステップS106)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS107)。なお、ステップS103の処理の前にステップS104の処理が実行されるように構成してもよい。すなわち、変動パターンコマンドを送信する前に、第1図柄変動指定コマンドを送信するようにしてもよい。
図31〜図33は、ステップS102の変動パターン決定処理を示すフローチャートである。なお、図31〜図33に示す処理は、第2特別図柄プロセス処理における変動パターン決定処理でも用いられる。つまり、第1特別図柄プロセス処理と第2特別図柄プロセス処理とで共用されるサブルーチンである。
変動パターン決定処理において、CPU56は、乱数バッファ領域からリーチ決定用乱数を読み出す(ステップS241)。そして、確変フラグおよび時短フラグがセットされているか否か確認し(ステップS242,S249)。いずれのフラグもセットされていない場合には、ステップS271に移行する。時短フラグがセットされている場合には、ステップS258に移行する。
確変フラグがセットされている場合には、合算保留記憶数カウンタの値を読み出し、合算保留記憶数カウンタの値が0であれば(ステップS243)、図8(A)に示されたリーチ判定テーブルにおける第1判定値テーブル(合算保留記憶数=0のときに用いられるテーブル)にリーチ決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する(ステップS244)。一致する判定値があれば、変動パターン#3を用いることに決定する(ステップS245)(図9(B)および図10参照)。一致する判定値がなければ、ステップS255に移行する。
なお、ステップS243の処理において、CPU56は、第1変動中フラグがセットされているときに、図8(A)に示されたリーチ判定テーブルを参照する。第2変動中フラグがセットされているときに、図8(B)に示されたリーチ判定テーブルを参照する。図31〜図33に示す処理は、第2特別図柄プロセス処理でも用いられ、第2特別図柄プロセス処理において用いられるときには、第2変動中フラグがセットされているからである。このことは、以降のリーチ判定テーブルを参照する処理(ステップS247,S252,S259,S262,S265,S272,S275,S278,S282)についても同様である。
合算保留記憶数カウンタの値が1であれば(ステップS246)、図8(A)に示されたリーチ判定テーブルにおける第2判定値テーブル(合算保留記憶数=1または2ときに用いられるテーブル)にリーチ決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する(ステップS247)。一致する判定値があれば、変動パターン#3を用いることに決定する(ステップS248)(図9(B)および図10参照)。一致する判定値がなければ、ステップS255に移行する。
合算保留記憶数カウンタの値が0,1のいずれでもない場合、すなわち2以上(2〜8)である場合には、変動パターン#7を用いることに決定する(ステップS254)(図9(B)および図10参照)。
ステップS255では、リーチ演出を伴わない変動パターン#4または変動パターン#7(2秒)を用いることに決定する。なお、図9(E)に示されたように、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値が2以上である場合に変動パターン#7(2秒)を選択する。
ステップS258では、合算保留記憶数カウンタの値が0であれば、図8(A)に示されたリーチ判定テーブルにおける第1判定値テーブル(合算保留記憶数=0のときに用いられるテーブル)にリーチ決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する(ステップS259)。一致する判定値があれば、変動パターン#2を用いることに決定する(ステップS260)(図9(C)および図10参照)。一致する判定値がなければ、ステップS268に移行する。
合算保留記憶数カウンタの値が1であれば(ステップS261)、図8(A)に示されたリーチ判定テーブルにおける第2判定値テーブル(合算保留記憶数=1または2ときに用いられるテーブル)にリーチ決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する(ステップS262)。一致する判定値があれば、変動パターン#2を用いることに決定する(ステップS263)(図9(C)および図10参照)。一致する判定値がなければ、ステップS268に移行する。
合算保留記憶数カウンタの値が0,1のいずれでもない場合、すなわち2以上である場合には、変動パターン#6を用いることに決定する(ステップS267)(図9(C)および図10参照)。
ステップS268では、リーチ演出を伴わない変動パターン#4または変動パターン#6(3秒)を用いることに決定する。なお、図9(F)に示されたように、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値が2以上である場合に変動パターン#6(3秒)を選択する。
ステップS271では、合算保留記憶数カウンタの値が0であれば、図8(A)に示されたリーチ判定テーブルにおける第1判定値テーブル(合算保留記憶数=0のときに用いられるテーブル)にリーチ決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する(ステップS272)。一致する判定値があれば、変動パターン#1を用いることに決定する(ステップS273)(図9(A)および図10参照)。一致する判定値がなければ、ステップS285に移行する。
合算保留記憶数カウンタの値が1であれば(ステップS274)、図8(A)に示されたリーチ判定テーブルにおける第2判定値テーブル(合算保留記憶数=1または2ときに用いられるテーブル)にリーチ決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する(ステップS275)。一致する判定値があれば、変動パターン#1を用いることに決定する(ステップS276)(図9(A)および図10参照)。一致する判定値がなければ、ステップS285に移行する。
合算保留記憶数カウンタの値が2であれば(ステップS277)、図8(A)に示されたリーチ判定テーブルにおける第2判定値テーブル(合算保留記憶数=01または2ときに用いられるテーブル)にリーチ決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する(ステップS278)。一致する判定値があれば、変動パターン#3を用いることに決定する(ステップS279)(図9(A)および図10参照)。一致する判定値がなければ、ステップS285に移行する。
合算保留記憶数カウンタの値が3〜6のいずれかであれば(ステップS281)、図8(A)に示されたリーチ判定テーブルにおける第3判定値テーブル(合算保留記憶数=3〜6のときに用いられるテーブル)にリーチ決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する(ステップS282)。一致する判定値があれば、変動パターン#3を用いることに決定する(ステップS283)(図9(A)および図10参照)。一致する判定値がなければ、ステップS285に移行する。
合算保留記憶数カウンタの値が0〜6のいずれでもない場合、すなわち7または8である場合には、変動パターン#5を用いることに決定する(ステップS284)(図9(A)および図10参照)。
ステップS285では、リーチ演出を伴わない変動パターン#4または変動パターン#5(4秒)を用いることに決定する。なお、図9(D)に示されたように、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値が7または8である場合に変動パターン#6(3秒)を選択する。
なお、この実施の形態では、リーチ決定用乱数にもとづいてリーチするか否か決定した後に、変動態様(リーチの種類、表示演出内容などの表示パターン、変動時間などを含む概念)を決定するようにしたが、1つの乱数を用いて、リーチするか否かと変動態様とを一時に決定してもよい。
図34は、第1表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。第1表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、はずれまたは決定されている大当りの種類に応じて、表示結果1指定〜表示結果3指定のいずれかの演出制御コマンド(図15参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111)。大当りフラグがセットされている場合、確変大当りフラグがセットされているときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS112,S113)。確変大当りフラグがセットされていないときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS114)。次いで、合算保留記憶数を1減算することを指定する合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS115)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。
そして、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS116)。
図35は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS121)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS122)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS123)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図36は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして第1特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aに停止図柄を導出表示する制御を行い(ステップS130)、第1変動中フラグをリセットする(ステップS131)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS141に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグをリセットし(ステップS134)、大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、確変大当りフラグがセットされている場合には大当り開始2指定コマンドを送信し、そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS137)。
ステップS141では、CPU56は、時短終了フラグがセットされているか否か確認する。時短終了フラグがセットされている場合には、時短終了フラグをリセットするとともに、時短フラグをリセットする(ステップS142,S143)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS144)。
第1大入賞口開放前処理では、CPU56は、大当り表示時間タイマが設定されている場合には、大当り表示時間タイマがタイムアウトしたら、大入賞口を開放する制御を行うとともに、大入賞口開放時間タイマに開放時間(例えば、通常大当りおよび確変大当りの場合には29秒。)に相当する値を設定し、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する。なお、大当り表示時間タイマが設定されている場合とは、第1ラウンドの開始前の場合である。インターバルタイマ(ラウンド間のインターバル時間を決めるためのタイマ)が設定されている場合には、インターバルタイマがタイムアウトしたら、大入賞口を開放する制御を行うとともに、大入賞口開放時間タイマに開放時間(例えば、通常大当りおよび確変大当りの場合には29秒。)に相当する値を設定し、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する。
第1大入賞口開放中処理では、CPU56は、大入賞口開放時間タイマがタイムアウトするか、または大入賞口への入賞球数が所定数(例えば10個)に達したら、最終ラウンドが終了していない場合には、大入賞口を閉鎖する制御を行うとともに、インターバルタイマにインターバル時間に相当する値を設定し、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了した場合には、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大当り終了処理(ステップS307)に対応した値に更新する。
図37は、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS161に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、遊技状態を時短状態に移行させるために時短フラグをセットして(ステップS151)、時短回数カウンタに100を設定する(ステップS152)。
また、大当りフラグをリセットし(ステップS153)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS154)。ここで、確変大当りフラグがセットされている場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、確変大当りフラグセットされていない場合には大当り終了1指定コマンドを送信する。また、確変大当りフラグがセットされている場合には、確変大当りフラグをリセットするとともに(ステップS155,S156)、遊技状態を確変状態に移行させるために確変フラグをセットする(ステップS157)。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS158)、処理を終了する。
ステップS161では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS162)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS163)。
図38は、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する第2特別図柄プロセス処理(ステップS26B)のプログラムの一例を示すフローチャートである。第2特別図柄プロセス処理では、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。
第2特別図柄プロセス処理において、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS411)。大当りフラグがセットされていれば、CPU56は、そのまま処理を終了する。大当りフラグは、第1特別図柄の変動表示の表示結果にもとづいて大当りとすることが決定されたこと、第1特別図柄の変動表示の表示結果にもとづいて大当り遊技状態に移行されていること、第2特別図柄の変動表示の表示結果にもとづいて大当りとすることが決定されたこと、または第2特別図柄の変動表示の表示結果にもとづいて大当り遊技状態に移行されていることを示すフラグである。大当りフラグは、第1特別図柄通常処理または第2特別図柄通常処理で大当りとすることが決定されたときにセットされ、第1大当り終了処理または第2大当り終了処理でリセットされる。
大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、第1変動中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS412)。第1変動中フラグがセットされていれば、CPU56は、そのまま処理を終了する。第1変動中フラグは、第1特別図柄の変動表示中であることを示すフラグである。第1変動中フラグは、第1特別図柄の変動表示を実行する場合に第1特別図柄通常処理でセットされ、第1特別図柄の変動表示を停止するときに第1特別図柄停止処理でリセットされる。
第2変動中フラグもセットされていなければ、CPU56は、第2特別図柄プロセスフラグの値に応じて、ステップS400〜S407のうちのいずれかの処理を行う。ステップS400〜S407の処理は、以下のような処理である。なお、ステップS411,S412の処理によって、大当り遊技中および第1特別図柄の変動中では、第2特別図柄の変動は開始されない。
第2特別図柄通常処理(ステップS400):第2特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、第2保留記憶数(始動入賞記憶数)を確認する。第2保留記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。第2保留記憶数が0でない場合には、大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS401に対応した値(この例では1)に更新する。
第2変動パターン設定処理(ステップS401):第2特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。第2特別図柄の可変表示後の停止図柄を決定する。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果が導出表示(停止表示)するまでの時間)を第2特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、第2特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS402に対応した値(この例では2)に更新する。
第2表示結果特定コマンド送信処理(ステップS402):第2特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS403に対応した値(この例では3)に更新する。
第2特別図柄変動中処理(ステップS403):第2特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。第2変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS401でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS404に対応した値(この例では4)に更新する。
第2特別図柄停止処理(ステップS404):第2特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS405に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS400に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)が停止されるように制御する。
第2大入賞口開放前処理(ステップS405):第2特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。第2大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS406に対応した値(この例では6)に更新する。なお、第2大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、第2大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
第2大入賞口開放中処理(ステップS406):第2特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS405に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS407に対応した値(この例では7)に更新する。
第2大当り終了処理(ステップS407):第2特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS400に対応した値(この例では0)に更新する。
なお、第2特別図柄プロセス処理のプログラムは、第1特別図柄プロセス処理のプログラムと同様に構成されている。すなわち、第1特別図柄プロセス処理における「第1」を「第2」と読み替え、第1特別図柄プロセス処理「第2」を「第1」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。
ただし、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理については、第1特別図柄通常処理とはやや異なるので、以下に説明を行う。
図39および図40は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理(ステップS400)を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理において、CPU56は、第2保留記憶数の値を確認する(ステップS450)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。なお、例えば、第2保留記憶バッファにおける保存領域に乱数等のデータが格納されているか否かを確認する等、第2保留記憶数の有無が確認できれば、他の方法を用いてもよい。第2保留記憶数が0であれば、処理を終了する。
第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、RAM55の第2保留記憶バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS452)。また、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS453)。すなわち、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS454)。
次いで、CPU56は、大当り判定処理を実行する(ステップS461)。大当り判定処理は、あらかじめ決められている大当り判定値(図7参照)と大当り判定用乱数(ランダムR)とを比較し、それらが一致したら大当り(通常大当りまたは確変大当り)とすることに決定する処理である。ステップS461で、CPU56は、図25に示されたサブルーチンを実行する。
大当りとしない場合すなわち大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS471に移行する(ステップS462)。大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄決定処理を実行し(ステップS463)、第2特別図柄の変動中であることを示す第2変動中フラグをセットし(ステップS477)、第2特別図柄プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理(ステップS4301)に対応した値に更新する(ステップS478)。
ステップS471では、はずれ図柄決定処理を行う。また、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS472,S73)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、可変表示が終了したときに遊技状態を非時短状態に移行させるために時短終了フラグをセットする(ステップS474,S75)。そして、ステップS477に移行する。
第2特別図柄判定処理における大当り判定処理(ステップS461)は、第1特別図柄判定処理における大当り判定処理(ステップS61)と同じ処理である。つまり、図25に示された処理(ルーチン)が、第2特別図柄判定処理においても実行される。換言すれば、大当りとするか否かを事前決定する処理は、第1特別図柄と第2特別図柄とに関して共通化されている。
また、第2特別図柄判定処理における大当り図柄決定処理(ステップS463)およびはずれ図柄決定処理(ステップS471)は、第1特別図柄判定処理における大当り図柄決定処理(ステップS63)およびはずれ図柄決定処理(ステップS71)と同じ処理である。つまり、図27および図29に示された処理(ルーチン)が、第2特別図柄判定処理においても実行される。換言すれば、特別図柄の停止図柄を事前決定する処理は、第1特別図柄と第2特別図柄とに関して共通化されている。
また、第2変動パターン設定処理は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(図30参照)と同様に構成されている。よって、第2変動パターン設定処理における変動パターン決定処理は、図31〜図33に示された処理を実行することによって実現される。ただし、上述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図31〜図33に示された変動パターン決定処理において、第1特別図柄プロセス処理の実行中では図8(A)に示すリーチ判定テーブルを用い、第2特別図柄プロセス処理の実行中では、図8(B)に示すリーチ判定テーブルを用いる。
また、第1特別図柄の変動時間の経過を判定するために使用されるタイマであって、第1変動パターン設定処理(図30参照)におけるステップS106で設定され、第1特別図柄変動中処理(図35参照)において減算処理が施される変動時間タイマ(具体的には、RAM54におけるタイマとして使用される領域)は、第2変動パターン設定処理および第2特別図柄変動中処理でも、第2特別図柄の変動時間の経過を判定するために使用される。つまり、変動時間タイマは、第1特別図柄プロセス処理と第2特別図柄プロセス処理とで共用されている。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図41は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。また、合算保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図42は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図15参照)であるのか解析する。
図43〜図45は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、その合算保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を合算保留記憶数保存領域に格納する(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、第1始動入賞フラグをセットする(ステップS654)。受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU101は、第2始動入賞フラグをセットする(ステップS656)。受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS658)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS659)。そして、ステップS611に移行する。
図46は、合算保留記憶表示部18cの表示状態の例を示す説明図である。図46(A),(B)では、合算保留記憶表示部18cにおける各保留記憶は、合算保留記憶数に応じた数の円(丸印:最大8個)が表示される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、VDP109に、第1保留記憶と第2保留記憶とを区別可能に丸印を表示させる。例えば、第1保留記憶に対応する丸印を赤色で表示させ、第2保留記憶に対応する丸印を緑色で表示させる。
なお、図11(B)に示されたように、合算保留記憶表示部18cにおいて、左側は、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶数表示領域(4つの円部分からなる)であり、右側は、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶数表示領域(4つの円部分からなる)である。
図46(C)には、停電復旧時の合算保留記憶表示部18cの表示状態の例が示されている。図46(C)に示すように、停電復旧時には、遊技制御用マイクロコンピュータ560はバックアップRAMに保存されていた合算保留記憶数カウンタの値を設定した合算保留記憶数指定コマンドを送信するが、演出制御用マイクロコンピュータ100は、合算保留記憶数指定コマンドの受信に応じて、合算保留記憶数に応じた数の星印を合算保留記憶表示部18cに表示させる。図46(D)には、遊技制御用マイクロコンピュータ560から合算保留記憶数指定コマンドを受信したが始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合の合算保留記憶表示部18cの表示状態の例が示されている。図46(D)に示すように、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合に、青色の丸印が合算保留記憶表示部18cに表示される。
図46(C)に示すように、停電復旧時には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、本来の第1保留記憶(第1始動入賞記憶)に対応する表示(この例では、赤色の丸印の表示)および第2保留記憶(第2始動入賞記憶)に対応する表示(この例では、緑色の丸印の表示)とは異なる態様で、合算保留記憶数指定コマンドで指定された数の表示(この例では、星印)を、合算保留記憶表示部18cに表示させる。よって、合算保留記憶表示部18cの表示を利用して、遊技状態が復帰したことを容易に把握させることができるようになる。なお、停電復旧時の合算保留記憶表示部18cの表示態様は、本来の第1保留記憶に対応する表示の態様および第2保留記憶に対応する表示の態様と異なるのであれば、この実施の形態のように表示される画像の形状を変えることに限られない。例えば、形状を変えずに色を変えるようにしたり、大きさを変えるようにしてもよい。
また、図46(D)に示すように、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、本来の第1保留記憶に対応する表示(この例では、赤色の丸印の表示)および第2保留記憶に対応する表示(この例では、緑色の丸印の表示)とは異なる態様で、増加した保留記憶に対応する画像を表示させる。従って、演出制御コマンド(この例では、始動入賞指定コマンド)の送受信に関して異常が生じたことを容易に把握できるようになる。なお、始動入賞指定コマンドを受信できなかったときの合算保留記憶表示部18cの表示態様は、本来の第1保留記憶に対応する表示の態様および第2保留記憶に対応する表示の態様と異なるのであれば、この実施の形態のように表示される画像の色を変えることに限られない。例えば、色を変えずに形状を変えるようにしたり、大きさを変えるようにしてもよい。
図47は、図41に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄(飾り図柄)の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄(飾り図柄)の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS805):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS806):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図48は、図47に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図49は、図35に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS820)。次いで、表示結果特定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果特定コマンド)に応じて演出図柄(飾り図柄)の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS821)。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図50は、演出表示装置9における演出図柄(飾り図柄)の停止図柄の一例を示す説明図である。図50に示す例では、受信した表示結果特定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果特定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。そして、はずれの場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。なお、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄(飾り図柄)の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS822)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS823)。
図51は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図51に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L)の制御を実行する(ステップS824)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27R,27Lからの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS825)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS826)。
図52は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS845)。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS846)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS848)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS847)、ステップS848に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
図53は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS851)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS852)、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS853)。また、飾り図柄変動終了フラグをセットする(ステップS854)。そして、演出制御用CPU101は、大当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS855)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に格納されている表示結果特定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS856)。
大当りとしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS857)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、演出図柄(飾り図柄)の変動(可変表示)を終了させる(ステップS851,S853参照)。しかし、受信した変動パターンコマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、演出図柄(飾り図柄)の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
図54は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドを受信したことを示す大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS871)。大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされているフラグに応じた遊技開始画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS872)。また、セットされているフラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)をリセットする(ステップS873)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS874)。
なお、ステップS872では、演出制御用CPU101は、大当り遊技の開始を報知する画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。
図55は、演出制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS806)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS880)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS881)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグ)をリセットし(ステップS882)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
ステップS885では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS886)。経過していなければ処理を終了する。大当り終了演出時間が経過している場合であって、大当り終了1指定コマンドを受信している場合には、確変状態フラグをリセットする(ステップS886,S889,S891)。大当り終了1指定コマンドを受信していない場合(大当り終了2指定コマンドを受信している場合になる。)には、確変状態フラグをセットする(ステップS889,S890)。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS892)。
確変状態フラグおよび時短状態フラグは、例えば、演出制御用CPU101が、確変状態および時短状態を、演出表示装置9における背景や装飾発光体(ランプ・LED)によって報知する場合に使用される。
図56〜図58は、演出制御メイン処理における保留記憶表示制御処理(ステップS707)を示すフローチャートである。保留記憶表示制御処理は、演出制御手段において第1保留記憶数、第2保留記憶数および合算保留記憶数を管理するとともに、演出表示装置9における合算保留記憶表示部18cの第1保留数表示領域および第2保留数表示領域(図11参照)の表示を制御する処理である。
保留記憶表示制御処理において、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)が保存されている合算保留記憶数保存領域のデータが、合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっているか否か確認する(ステップS901)。合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっていない場合には、ステップS941に移行する。
合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっているということは、新たな合算保留記憶数指定コマンドを受信したことを意味する。なお、電源投入時には、ステップS701の初期化処理によって、合算保留記憶数カウンタの値は0になっている。
合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっている場合、演出制御用CPU101は、停電復旧指定コマンドを受信したことを示す停電復旧フラグがセットされているか否か確認する(ステップS902)。停電復旧フラグがセットされている場合には、停電復旧フラグをリセットし(ステップS903)、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じた数の星印を、合算保留記憶表示部18cに表示させる(ステップS904)。すなわち、合算保留記憶数保存領域に保存されている個数の星印の画像を表示させる(図46(C)参照)。なお、この実施の形態では、第2保留数表示領域(図11参照)における表示を優先させている。すなわち、図46(C)に示す例では、1番目から4番目の保留記憶に対応する星印の画像を第2保留数表示領域に表示させ、5番目の保留記憶に対応する星印の画像を第1保留数表示領域に表示させている。しかし、第1保留数表示領域(図11参照)における表示を優先させるようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)を、不明始動入賞記憶数カウンタに設定する(ステップS905)。不明始動入賞記憶数カウンタは、RAMに形成されたカウンタであり、第1始動入賞に応じた保留記憶か第2始動入賞に応じた保留記憶か不明である保留記憶の数を計数するためのカウンタである。以下、第1始動入賞に応じた保留記憶か第2始動入賞に応じた保留記憶か不明である保留記憶を不明保留記憶という。
さらに、合算保留記憶テーブルにおいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じた個数分のデータを「不明」を示すデータにする(ステップS906)。合算保留記憶テーブルは、RAMに形成されたテーブルであり、各保留記憶が、第1始動入賞に応じた保留記憶であるのか、第2始動入賞に応じた保留記憶であるのか、不明であるのかを示すデータが設定されるテーブルである。
そして、合算保留記憶数保存領域のデータ(遊技制御用マイクロコンピュータ560からの合算保留記憶数指定コマンドで指定された合算保留記憶数)を、合算保留記憶数カウンタにセットする(ステップS907)。
停電復旧フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、第1始動入賞指定コマンドを受信したことを示す第1始動入賞フラグがセットされているか否か確認する(ステップS909)。第1始動入賞フラグがセットされていれば、第1始動入賞フラグをリセットし(ステップS910)、合算保留記憶表示部18cにおける第1保留数表示領域における丸印の表示個数を1増やし、かつ、増やした丸印を赤色表示するように制御する(ステップS911)。また、第1始動入賞カウンタの値を+1し(ステップS912)、合算保留記憶テーブルにおいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じたデータを「第1」を示すデータにする(ステップS913)。例えば、合算保留記憶数保存領域のデータが「5」であれば、合算保留記憶テーブルにおける5番目のデータを「第1」を示すデータにする。つまり、増えた保留記憶に対応したデータを「第1」を示すデータにする。
そして、第1始動入賞カウンタの値が上限値である「4」になったか否か確認する(ステップS914)。「4」になっていなければ、ステップS907に移行する。「4」になっている場合には、不明始動入賞カウンタの値が0であるか否か確認する(ステップS915)。不明始動入賞カウンタの値が0であれば、ステップS907に移行する。この段階で不明始動入賞カウンタの値が0でないということは、不明始動入賞カウンタの値が示す数の不明保留記憶が、実は、第2始動入賞にもとづく保留記憶であったことを意味する。なぜなら、第1保留記憶数の上限数は4であり、第1始動入賞カウンタの値が4であるということは、他の保留記憶(4を越える数の保留記憶)は、第1始動入賞にもとづく保留記憶ではないからである。つまり、他の保留記憶は、第2始動入賞にもとづく保留記憶である。
そこで、不明始動入賞カウンタの値が0でない場合には、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cに表示されている星印を消去させ、第2保留数表示領域において第2始動入賞に応じた緑色の丸印を1つ増やす(ステップS916)。また、合算保留記憶テーブルにおける「不明」を示すデータを「第2」を示すデータに変更する(ステップS917)。さらに、不明始動入賞カウンタの値を0にし(ステップS918)、第2始動入賞カウンタの値を更新する(ステップS919)。ステップS919では、0にされる前の不明始動入賞カウンタの値を、第2始動入賞カウンタの値に加算する。そして、ステップS907に移行する。
このような制御を行うことによって、演出制御コマンドの送受信に関して異常が生じて不明保留記憶が生じ、合算保留記憶表示部18cに不明保留記憶に応じた表示がなされている場合に、その表示を正常な表示に戻すことができる。
第1始動入賞フラグがセットされていない場合には、第2始動入賞フラグがセットされているか否か確認する(ステップS921)。第2始動入賞フラグがセットされていない場合には、ステップS931に移行する。第2始動入賞フラグがセットされている場合には、第2始動入賞フラグをリセットし(ステップS922)、合算保留記憶表示部18cの第2保留数表示領域における丸印の表示個数を1増やし、かつ、増やした丸印を緑色表示するように制御する(ステップS923)。また、第2始動入賞カウンタの値を+1し(ステップS924)、合算保留記憶テーブルにおいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じたデータを「第2」を示すデータにする(ステップS925)。
そして、第2始動入賞カウンタの値が上限値である「4」になったか否か確認する(ステップS926)。「4」になっていなければ、ステップS935に移行する。「4」になっている場合には、不明始動入賞カウンタの値が0であるか否か確認する(ステップS927)。不明始動入賞カウンタの値が0である場合には、ステップS935に移行する。不明始動入賞カウンタの値が0でない場合には、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cに表示されている星印を消去させ、第1保留数表示領域における第1始動入賞に応じた赤色の丸印を1増やす(ステップS928)。また、合算保留記憶テーブルにおける「不明」を示すデータを「第1」を示すデータに変更する(ステップS929)。さらに、不明始動入賞カウンタの値を0にし(ステップS930)、第1始動入賞カウンタの値を更新する(ステップS934)。ステップS934では、0にされる前の不明始動入賞カウンタの値を、第1始動入賞カウンタの値に加算する。そして、ステップS935に移行する。
ステップS935では、合算保留記憶数保存領域のデータを、合算保留記憶数カウンタにセットする。
ステップS931では、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおける表示の個数を1増やし、かつ、増やした表示を青色で表示するように制御する。また、不明始動入賞カウンタの値を+1し(ステップS932)、合算保留記憶テーブルにおいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じたデータを「不明」を示すデータにする(ステップS933)。そして、ステップS935に移行する。
ステップS941では、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS942)。
そして、第2始動入賞カウンタの値が0であるか否か確認する(ステップS943)。第2始動入賞カウンタの値が0である場合には、ステップS947に移行する。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2保留記憶を優先して消化するように制御する。すなわち、第2保留記憶数が0でない場合には、第1保留記憶数の値に関わらず、第2特別図柄の変動を開始して第2保留記憶数を減少させる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数を−1したとき(特別図柄の可変表示を開始するとき)に、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する(図23におけるステップS53,S55および図34におけるステップS115参照)。よって、演出制御手段において第2始動入賞カウンタの値が0でないときに合算保留記憶数減算指定コマンドを受信したということは、第2特別図柄の変動が開始されたことを意味する。そこで、合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされ、かつ、第2始動入賞カウンタの値が0でない場合には、ステップS944以降の処理を実行して、演出制御手段側が管理している第2保留記憶数を減らす制御を行う。
第2始動入賞カウンタの値が0でない場合には、第2始動入賞カウンタの値を−1し(ステップS944)、合算保留記憶表示部18cの第2保留数表示領域における丸印の表示個数を1減らす(ステップS945)。また、合算保留記憶テーブルにおける最も古い「第2」データを消去し、合算保留記憶テーブルのデータをシフトする(ステップS946)。また、合算保留記憶数カウンタの値を−1し(ステップS961)、合算保留記憶数カウンタの値を合算保留記憶数保存領域にセットする(ステップS962)。
ステップS947では、演出制御用CPU101は、第1始動入賞カウンタの値が0であるか否か確認する。第1始動入賞カウンタの値が0でない場合には、第1始動入賞カウンタの値を−1し(ステップS948)、合算保留記憶表示部18cの第1保留数表示領域における丸印の表示個数を1減らす(ステップS949)。また、合算保留記憶テーブルにおける最も古い「第1」データを消去し、合算保留記憶テーブルのデータをシフトする(ステップS950)。そして、ステップS961に移行する。
演出制御用CPU101は、第1始動入賞カウンタの値が0である場合には、不明始動入賞カウンタの値を−1し(ステップS951)、合算保留記憶表示部18cにおける丸印の表示個数を1減らす(ステップS952)。また、合算保留記憶テーブルにおける最も古い「不明」のデータを消去し、合算保留記憶テーブルのデータをシフトする(ステップS953)。そして、ステップS961に移行する。
なお、演出制御用CPU101は、ステップS952の処理で、任意の合算保留記憶表示部18cにおける丸印の表示個数を1減らす。ステップS952の処理が実行されるときには、第2始動入賞カウンタの値と第1始動入賞カウンタの値とはともに0であり、合算保留記憶表示部18cに表示されている1つ以上の丸印は、第2保留記憶に対応するのか第1保留記憶に対応するのか不明であり、どれを消去してもよいはずだからである。
以上のような制御によって、合算保留記憶表示部18cにおいて、第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを受信したときに赤色の丸印を1増加させ、第2始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを受信したときに緑色の丸印を1増加させる制御が実現される。また、合算保留記憶数指定コマンドを受信したが第1始動入賞指定コマンドも第2始動入賞指定コマンドも受信しなかった場合には、青色の丸印を1増加させる制御が実現される。そして、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信したときに、合算保留記憶表示部18cにおいて表示されている丸印または星印が1つ減る。
図59〜図61は、合算保留記憶テーブルに設定されるデータの例および合算保留記憶表示部18cの表示例を示す説明図である。図59〜図61に示す「データ」の配列(例えば、図59(A)における第1→第1→第2→第1の配列)は、RAMにおける「データ」の配列であって、図11や図46に示された実際の表示順と対応しているわけではない。図11や図46に示されたように、合算保留記憶表示部18cでは、第1保留記憶(第1始動入賞)を示す表示は第1保留数表示領域においてなされ、第2保留記憶(第2始動入賞)を示す表示は第2保留数表示領域においてなされる。
なお、図59〜図61には、赤丸等の表記がなされているが、合算保留記憶テーブルには、図59〜図61に示されている「データ」のみが設定されていればよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶テーブルを使用するが、合算保留記憶テーブルを使用せずに、第1始動入賞カウンタ、第2始動入賞カウンタ、不明始動入賞カウンタ、および合算保留記憶数カウンタのみによって合算保留記憶数表示の制御を行ってもよい。
図59(A)は、ステップS913の処理が実行される場合の例を示す。すなわち、第1始動入賞記憶にもとづく保留記憶が増えた場合の例を示す。図59(B)は、ステップS933の処理が実行される場合の例を示す。すなわち、第1始動入賞記憶にもとづくのか第2始動入賞記憶にもとづくのか不明であるが保留記憶が増えた場合の例を示す。図59(C)は、ステップS913,S916の処理が実行される場合の例を示す。すなわち、第1始動入賞記憶にもとづく保留記憶が増え、かつ、第1始動入賞カウンタの値が「4」になった場合の例を示す。
図60(D)は、ステップS946の処理が実行される場合の例を示す。すなわち、第2始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数減算指定コマンドを受信したことにもとづいて、合算保留記憶テーブルにおける最も古い「第2」のデータが消去され、合算保留記憶テーブルのデータがシフトされる場合の例を示す。図60(E)は、ステップS904,S906の処理が実行される場合の例を示す。すなわち、停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信したことにもとづいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じた数の星印が合算保留記憶表示部18cに表示され、合算保留記憶テーブルにおいて合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じた個数分のデータが「不明」を示すデータに設定される場合の例を示す。
図60(F)は、停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信した後、合算保留記憶数指定コマンドを受信した場合の例を示す。図60(F)に示す例は、停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信した後、第2始動入賞指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信してステップS923,S925の処理が実行された場合の例である。
停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信したときに、合算保留記憶テーブルには、図60(F)の左側に示すようなデータが設定され、合算保留記憶表示部18cには、4つの星印の表示がなされるが、その後、第2始動入賞指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信したときに、合算保留記憶表示部18cにおいて、正規の第2始動入賞についての表示(NO5に対応する表示であって第2保留数表示領域における丸印表示)がなされる。
図61(G)は、停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信した後、合算保留記憶数指定コマンドを受信した場合の例を示す。図61(G)に示す例は、停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信した後、第1始動入賞指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信してステップS911,S913の処理が実行された場合の例である。
停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信したときに、合算保留記憶テーブルには、図61(G)の左側に示すようなデータが設定され、合算保留記憶表示部18cには、4つの星印の表示がなされるが、その後、第1始動入賞指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信したときに、合算保留記憶表示部18cにおいて、正規の第1始動入賞についての表示(NO5に対応する表示であって第1保留数表示領域における丸印表示)がなされる。
図61(H)は、左側に示す状態(図61(G)の右側に示す状態と同じ。)において、第2始動入賞指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信した場合の例を示す。その場合、正規の第2始動入賞についての表示(NO6に対応する表示であって第2保留数表示領域における丸印表示)がなされる。
以上のように、停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドが送信された後では、第1保留記憶数および第2保留記憶数を特定可能な表示を正常に行うことができる。なお、第1始動入賞に対応するものか第2始動入賞に対応するものか不明である表示(星印)を、いずれの始動入賞に対応するものか判明した時点で、正規の表示(赤丸または緑丸)に変更してもよい。例えば、図柄変動指定コマンド(特別図柄特定コマンド)の受信に応じて変更するようにしてもよい。
実施の形態2.
第1の実施の形態(実施の形態1)では、図8に示されたように、第1特別図柄の変動が行われる場合には、第2特別図柄の変動が行われる場合に比べて、高い割合でリーチすることに決定された。すなわち、第1特別図柄の変動が行われる場合には、第2特別図柄の変動が行われる場合に比べて、リーチ確率が高くなるように制御された。しかし、第2特別図柄の変動が行われる場合に、第1特別図柄の変動が行われる場合に比べてリーチ確率を高くするようにしてもよい。
図62は、第2特別図柄の変動が行われる場合に、第1特別図柄の変動が行われる場合に比べてリーチ確率を高くするように制御するときに用いられるリーチ判定テーブルの例を示す説明図である。
図62(A)には、第1特別図柄の変動(可変表示)が実行されるときに用いられるリーチ判定テーブルが示され、図62(B)には、第2特別図柄の変動(可変表示)が実行されるときに用いられるリーチ判定テーブルが示されている。CPU56は、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とを比較し、リーチ判定用乱数の値がいずれかのリーチ判定値と一致すると、リーチすることに決定する。具体的には、CPU56が、第1の実施の形態の場合と同様に、第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理で、図31〜図33に示された変動パターン決定処理を実行することによって、図62に示されたリーチ確率にもとづくリーチの選択を行うことができる。
実施の形態3.
図63は、第3の実施の形態(実施の形態3)における演出制御用マイクロコンピュータ100が実行する演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。この実施の形態では、第1の実施の形態における演出制御プロセス処理(図47参照)とは異なり、変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)と演出図柄変動開始処理(ステップS801)との間で、予告演出を実行するか否か決定する予告選択処理(ステップS800B)が実行される。予告演出は、演出図柄(飾り図柄)の変動中に演出表示装置9において実行される演出であって、演出図柄(飾り図柄)の表示結果が大当り図柄になることを予告的に報知するための演出である。なお、演出表示装置9における予告演出に同期して、発光体やスピーカ27R,27Lによる演出も実行される。また、予告演出は、演出図柄(飾り図柄)の表示結果が大当り図柄にならない場合でも実行されることがある。
図64(A)は、予告演出の実行タイミングを示す説明図であり、図64(B)は、演出表示装置9における予告演出例を示す説明図である。図64(B)に示すように、第1特別図柄の可変表示が行われているときに予告演出を実行する場合には、第1予告演出が実行される。また、第2特別図柄の可変表示が行われているときに予告演出を実行する場合には、第1予告演出とは異なる第2予告演出が実行される。図64(A)に示す例では、リーチ演出が実行される場合に、リーチ演出の期間において予告演出が実行されている。なお、図64(A)に示す高速変動の期間において予告演出が実行されることもある。
図65は、演出制御用CPU101が予告演出を実行するか否か決定するときに使用する予告選択テーブルを示す説明図である。予告選択テーブルは、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに格納されている。予告選択テーブルには、予告決定用乱数と比較される判定値が設定されている。演出制御用CPU101は、予告決定用乱数の値がいずれかの判定値に一致すると予告演出を実行することに決定する。
図65(A)には、演出図柄(飾り図柄)の表示結果を大当り図柄にせず、かつ、リーチしない場合に用いられるリーチなし時の予告選択テーブルが示され、図65(B)には、演出図柄(飾り図柄)の表示結果を大当りする場合に用いられる大当り時の予告選択テーブルが示されている。
図65(C),(D)には、演出図柄(飾り図柄)の表示結果を大当り図柄にしないが、リーチする場合に用いられるリーチあり時の予告選択テーブルが示されている。図65(C)に示す予告選択テーブルは、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されるときの演出図柄(飾り図柄)の変動時に用いられ、図65(D)に示す予告選択テーブルは、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されるときの演出図柄(飾り図柄)の変動時に用いられる。
図65(C),(D)に示すように、第1特別図柄の変動が行われる場合には、第2特別図柄の変動が行われる場合に比べて、高い割合で予告選択を実行することに決定される。すなわち、予告選択確率が高い。また、合算保留記憶数が少ないほど、予告選択確率が高い。
図66および図67は、ステップS800Bの予告選択処理を示すフローチャートである。予告選択処理において、演出制御用CPU101は、予告決定用乱数を抽出する(ステップS501)。予告決定用乱数は、メイン処理における乱数更新処理(ステップS706)で更新されるソフトウェア乱数である。
次に、演出制御用CPU101は、大当りにすることに決定されているか否か確認する(ステップS502)。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した表示結果特定コマンドが格納されている表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンド(図15参照)が格納されている場合には、演出制御用CPU101は、大当りにすることに決定されていると判定する。
演出制御用CPU101は、大当りにすることに決定されている場合には、予告決定用乱数と図65(B)に示す大当り時の予告選択テーブルとを用いて予告演出を実行するか否か決定するのであるが、第1特別図柄が可変表示されることを示す第1図柄変動指定コマンドを受信していることを示す第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、第1予告演出(図65(B)参照)を実行するか否か決定し(ステップS503A、S503B)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていない場合(この場合には、第2特別図柄が可変表示されることを示す第2図柄変動指定コマンドを受信していることを示す第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている。)には、第2予告演出(図65(B)参照)を実行するか否か決定する(ステップS503A、S503C)。そして、ステップS520に移行する。大当りにしないことに決定されている場合に、リーチ演出を行うことに決定されているときには(ステップS504)、ステップS511に移行する。リーチ演出を行わないことに決定されているときには、予告決定用乱数と図65(A)に示すはずれ時の予告選択テーブルとを用いて予告演出を実行するか否か決定するのであるが、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、第1予告演出(図65(B)参照)を実行するか否か決定し(ステップS505A、S505B)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、第2予告演出(図65(B)参照)を実行するか否か決定する(ステップS505A、S505C)。そして、ステップS520に移行する。
ステップS511では、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数カウンタの値を読み出し、合算保留記憶数カウンタの値が0であれば(ステップS511)、図65(C)または図65(D)に示された予告選択テーブルにおける第1判定値テーブル(合算保留記憶数=0のときに用いられるテーブル)に予告決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する。一致する判定値があれば、予告演出を実行することに決定するのであるが、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、第1予告演出(図65(B)参照)を実行することに決定し(ステップS513A、S513B)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、第2予告演出(図65(B)参照)を実行することに決定する(ステップS513A、S513C)。そして、ステップS520に移行する。一致する判定値がなければ、ステップS519に移行する。
なお、ステップS512の処理において、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンドを受信したことを示す第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているときに、図65(C)に示された予告選択テーブルを使用する。第2図柄変動指定コマンドを受信したことを示す第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているときに、図65(D)に示された予告選択テーブルを使用する。このことは、以降の予告選択テーブルを使用する処理(ステップS514,S517)についても同様である。
合算保留記憶数カウンタの値が1または2であれば(ステップS514)、図65(C)または図65(D)に示された予告選択テーブルにおける第2判定値テーブル(合算保留記憶数=01または2ときに用いられるテーブル)に予告決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する(ステップS515)。一致する判定値があれば、予告演出を実行することに決定するのであるが、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、第1予告演出(図65(B)参照)を実行することに決定し(ステップS516A、S516B)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、第2予告演出(図65(B)参照)を実行することに決定する(ステップS516A、S516C)。そして、ステップS520に移行する。一致する判定値がなければ、ステップS519に移行する。
合算保留記憶数カウンタの値が3〜8のいずれかである場合(ステップS514で「N」の場合)、図65(C)または図65(D)に示された予告選択テーブルにおける第3判定値テーブル(合算保留記憶数=3〜8のときに用いられるテーブル)に予告決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する(ステップS517)。一致する判定値があれば、予告演出を実行することに決定するのであるが、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、第1予告演出(図65(B)参照)を実行することに決定し(ステップS518A、S518B)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、第2予告演出(図65(B)参照)を実行することに決定する(ステップS518A、S518C)。そして、ステップS520に移行する。一致する判定値がなければ、ステップS519に移行する。
ステップS519では、演出制御用CPU101は、予告演出を実行しないことに決定する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS520)。なお、演出制御用CPU101は、予告演出を実行することに決定した場合には、その旨を示す内部フラグをセットする。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、演出図柄変動開始処理(ステップS801)において、予告演出を実行することを示す内部フラグがセットされている場合には、ステップS822(図49参照)の処理で、予告演出に応じたプロセステーブルを選択する。予告演出に応じたプロセステーブルには、予告演出の演出内容を示すプロセスデータが設定されている。よって、プロセステーブルに従って演出制御を実行する演出図柄変動中処理(図52参照)において、予告演出の制御が実行される。
なお、この実施の形態では、第1予告演出と第2予告演出のそれぞれについて予告演出の種類は一種類であったが、演出制御用CPU101は、多種類の予告演出の中から実行する予告演出を選択するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、大当りの種類(確変大当りと通常大当り)によらず同じ予告選択テーブル(図65(B)参照)を用いたが、大当りの種類に応じて異なる予告選択テーブルを使用するようにしてもよい。その場合、例えば、通常大当りとすることに決定されている場合には、確変大当りとすることに決定されている場合に比べて高い割合で予告演出が実行されるように、より多くの判定値が設定されている予告選択テーブルを使用する。
実施の形態4.
上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータは、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて変動時間を決定したが、第4の実施の形態(実施の形態4)では、第1保留記憶数カウンタの値と第2保留記憶数カウンタの値との和にもとづいて変動時間を決定する。
また、この実施の形態では、図21に示された第1保留記憶バッファと第2保留記憶バッファとを用いるのではなく、図68に示すような保留記憶バッファを用いる。保留記憶バッファはRAM55に形成され、保留記憶バッファには、第1保留記憶の上限値と第2保留記憶の上限値との和(この例では8)に対応した領域(第1〜第8領域)が確保されている。なお、図68には、第1保留記憶数カウンタの値と第2保留記憶数カウンタの値との和が5である場合の例が示されている。また、CPU56は、始動入賞があったときに、第1〜第8領域のうちのいずれか(乱数値が未だ設定されていない領域のうちで領域番号(1〜8のいずれか)が最も小さい領域)の保存領域に、乱数回路503から読み出したランダムRの値と抽出したランダム1〜3(図6参照)の値を保存するが、各乱数値を保存するときに、第1始動入賞と第2始動入賞とのうちのいずれにもとづいて各乱数値を保存したのかを特定可能なデータ(図68に示す例では、「第1」または「第2」を示すデータ)を、各乱数値を保存した領域に対応させて保存する。
図69は、この実施の形態における保留記憶処理の一部を示すフローチャートである。図19および図20に示された第1の実施の形態における保留記憶処理と比較すると、この実施の形態では、ステップS215,S216の処理に代えて、ステップS215A,S216Aの処理が実行される。すなわち、ステップS214の処理を実行した後、保留記憶バッファにおいて、(第1保留記憶数カウンタのカウント値+第2保留記憶数カウンタのカウント値)に対応する領域に、始動口ポインタが示すデータをセットする(ステップS215A)。具体的には、始動口ポインタが「第1」を示している場合には「第1」を示すデータをセットし、始動口ポインタが「第2」を示している場合には「第2」を示すデータをセットする。図68に例示されている状態では、(第1保留記憶数カウンタのカウント値+第2保留記憶数カウンタのカウント値)は「5」であり、その状態でステップS214の処理が実行されると、(第1保留記憶数カウンタのカウント値+第2保留記憶数カウンタのカウント値)は「6」になるので、例えば第2始動入賞が発生すると、第6領域に「第2」を示すデータがセットされる。
また、CPU56は、ソフトウェア乱数(ランダム1〜3)およびランダムR(大当り判定用乱数)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として、(第1保留記憶数カウンタのカウント値+第2保留記憶数カウンタのカウント値)に対応する保存領域に格納する処理を実行する(ステップS216A)。その他の処理は、図19および図20に示された処理と同じである。
図70は、この実施の形態における第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。図23および図24に示された第1の実施の形態における第1特別図柄通常処理と比較すると、ステップS52〜S54の処理に代えて、ステップS52A,S53Aの処理が実行される。すなわち、第2保留記憶数が0であって第1保留記憶数が0でない場合には(ステップS50,S51)、保留記憶バッファにおける最旧の「第1」に応じた保存領域に保存されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS52A)。なお、最旧の「第1」に応じた保存領域とは、第1領域〜第8領域のうちで「第1」を示すデータが設定されている領域の中で最も領域番号(1〜8のいずれか)が小さい領域である。図68に示す例では、第1領域である。
次いで、CPU56は、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、保留記憶バッファの内容をシフトする(ステップS53A)。すなわち、ステップS52Aの処理で乱数値が読み出された領域よりも領域番号が大きい領域の内容を、領域番号が1小さい領域に順次シフトする。例えば、図68に示す例において、ステップS52Aの処理で第1領域から乱数値が読み出された場合には、第n領域(n=2,3,4,5)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第(n−1)領域に格納する。「第1」または「第2」を示すデータについても同様にシフトする。また、シフト対象の領域のうち、最も領域番号が大きい領域に、「第1」を示すデータでもなく「第2」を示すデータでもないデータ(つまり、乱数値が格納されていないことを示すデータ)を設定する。一例として、「第1」を示すデータが「01(H)」であり、「第2」を示すデータが「02(H)」である場合には、「00(H)」を設定する。例えば、第n領域(n=2,3,4,5)の内容を第(n−1)領域にシフトした場合には、第5領域の「第1」を示すデータ「01(H)」または「第2」を示すデータ「02(H)」を、「00(H)」に変更する。その他の処理は、図23および図24に示された処理と同じである。なお、保留記憶バッファの内容は、電源投入時に実行される初期化処理で、例えば、「00(H)」に初期化されている。
なお、第2特別図柄通常処理についても、第2保留記憶バッファ(図21参照)に代えて図68に示す保留記憶バッファが用いられ、図39に示されたステップS452〜S453の処理に代えて、ステップS52A,S53Aに相当する処理が実行される。
図71〜図73は、この実施の形態における変動パターン決定処理を示すフローチャートである。図31〜図33に示された第1の実施の形態における変動パターン決定処理と比較すると、ステップS243,S246,S251,S258,S261,S264,S271,S274,S277,S281の処理に代えて、ステップS243A,S246A,S251A,S258A,S261A,S264A,S271A,S274A,S277A,S281Aの処理が実行される。すなわち、ステップS243,S246,S251,S258,S261,S264,S271,S274,S277,S281の処理では、合算保留記憶数カウンタを用いていたのに対して、ステップS243A,S246A,S251A,S258A,S261A,S264A,S271A,S274A,S277A,S281Aの処理では、(第1保留記憶数カウンタのカウント値+第2保留記憶数カウンタのカウント値)すなわち第1保留記憶数と第2保留記憶数との和を用いる。その他の処理は、図31〜図33に示された処理と同様である。
実施の形態5.
第4の実施の形態では、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値と第2保留記憶数カウンタの値とを用いて、合計の保留数を特定したが、第5の実施の形態(実施の形態5)では、第4の実施の形態の場合と同様に図68に示された保留記憶バッファが用いられるが、CPU56は、保留記憶バッファに設定されているデータにもとづいて合計の保留数を特定する。
図74〜図76は、この実施の形態における変動パターン決定処理を示すフローチャートである。図71〜図73に示された第4の実施の形態における変動パターン決定処理と比較すると、ステップS243A,S246A,S251A,S258A,S261A,S264A,S271A,S274A,S277A,S281Aの処理に代えて、ステップS243B,S246B,S251B,S258B,S261B,S264B,S271B,S274B,S277B,S281Bの処理が実行される。
以下、保留記憶バッファには、「第1」を示すデータとして「01(H)」が設定され、「第2」を示すデータとして「02(H)」が設定され、乱数値が保存されていないことを示すデータとして「00(H)」が設定されるとする。なお、保留記憶バッファにおいて、「01(H)」または「02(H)」のデータは、必ず、領域番号が小さい領域から設定されている。例えば、図68に例示する状態では、必ず、第1〜第5領域に「01(H)」または「02(H)」のデータが設定され、第6〜第8領域に「00H)」が設定されている。つまり、飛び飛びの5つの領域に「01(H)」または「02(H)」のデータが設定されるということはない。図70に示されたステップS53Aの処理でシフト処理が実行され、かつ、シフト対象の領域のうち、最も領域番号が大きい領域に「00(H)」を設定するからである。
CPU56は、ステップS243B,S246B,S251B,S258B,S261B,S264B,S271B,S274B,S277B,S281Bの処理において、第4の実施の形態におけるステップS243A,S246A,S251A,S258A,S261A,S264A,S271A,S274A,S277A,S281Aの処理で判定されていた値(第1保留記憶数と第2保留記憶数との和と比較される値)よりも領域番号が1多い領域(保留記憶バッファにおける第1〜第8領域のうちで)に、「00(H)」以外のデータ(「第1」を示す「01(H)」または「第2」を示す「02(H)」)が設定されているか否か確認する。そして、設定されていないことを確認したら、第1判定値テーブル、第2判定値テーブルまたは第3判定値テーブルとリーチ決定用乱数とを用いた処理を実行する。
具体的には、ステップS243Bの処理では保留記憶バッファの第1領域に「00(H)」以外のデータが設定されているか否か確認し、データが設定されていなければステップS244の処理を実行する。ステップS246Bの処理では保留記憶バッファの第2領域に「00(H)」以外のデータが設定されているか否か確認し、データが設定されていなければステップS247の処理を実行する。ステップS258Bの処理では保留記憶バッファの第1領域に「00(H)」以外のデータが設定されているか否か確認し、データが設定されていなければステップS259の処理を実行する。ステップS261Bの処理では保留記憶バッファの第2領域に「00(H)」以外のデータが設定されているか否か確認し、データが設定されていなければステップS262の処理を実行する。ステップS271Bの処理では保留記憶バッファの第1領域に「00(H)」以外のデータが設定されているか否か確認し、データが設定されていなければステップS272の処理を実行する。ステップS274Bの処理では保留記憶バッファの第2領域に「00(H)」以外のデータが設定されているか否か確認し、データが設定されていなければステップS275の処理を実行する。ステップS277Bの処理では保留記憶バッファの第3領域に「00(H)」以外のデータが設定されているか否か確認し、データが設定されていなければステップS278の処理を実行する。ステップS281Bの処理では保留記憶バッファの第7領域に「00(H)」以外のデータが設定されているか否か確認し、データが設定されていなければステップS282の処理を実行する。その他の処理は、第4の実施の形態の場合と同様である。
この実施の形態における処理(特に、ステップS243B,S246B,S251B,S258B,S261B,S264B,S271B,S274B,S277B,S281Bの処理)によっても、第1の実施の形態におけるステップS243,S246,S251,S258,S261,S264,S271,S274,S277,S281の判定の処理、および第4の実施の形態におけるステップS243A,S246A,S251A,S258A,S261A,S264A,S271A,S274A,S277A,S281Aの判定の処理と同じ結果が得られる。
以上に説明したように、第1〜第5の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、合算保留記憶数(第1保留記憶と第2保留記憶の和)に応じて、リーチ態様を生じさせると決定する割合を変化させるとともに、第1特別図柄の可変表示を実行するときと第2特別図柄の可変表示を実行するときとで、合算保留記憶数(第1保留記憶と第2保留記憶の和)が同数であっても、リーチ態様を生じさせると決定する割合を変化させるように制御するので、第1特別図柄の可変表示が実行されるのか第2特別図柄の可変表示が実行されるのかの違いに応じてリーチ発生確率が変わることになり、合算保留記憶数(第1保留記憶と第2保留記憶の和)を利用して遊技性をより向上させることができる。
なお、第1〜第5の実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して演出図柄(飾り図柄)を可変表示する一つの表示領域が設けられていたが、すなわち、第1特別図柄の可変表示が実行されるときにも第2特別図柄の可変表示が実行されるときにも同じ演出図柄(飾り図柄)の可変表示が実行されたが、第1特別図柄の可変表示に同期した可変表示を行う第1の演出図柄(飾り図柄)と第2特別図柄の可変表示に同期した可変表示を行う第2の演出図柄(飾り図柄)とを別個に使用するようにしてもよい。
例えば、図77には、演出表示装置9の表示画面において、第1特別図柄の可変表示に同期した可変表示を行う第1の演出図柄(飾り図柄)の表示領域9aと、第2特別図柄の可変表示に同期した可変表示を行う第2の演出図柄(飾り図柄)の表示領域9bとが別個に設けられている例が示されている。
図77に示すように演出表示装置9の表示画面が構成されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1の演出図柄(飾り図柄)について図47や図63に示された演出制御プロセス処理と同様の処理である第1演出制御プロセス処理を実行するとともに、第2の演出図柄(飾り図柄)について図47や図63に示された演出制御プロセス処理と同様の処理である第2演出制御プロセス処理を実行する。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27Lなど)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の各実施の形態では、以下のような遊技機も開示されている。
遊技制御手段が、第1可変表示手段または第2可変表示手段での識別情報の可変表示の開始条件の成立に応じて第1可変表示手段または第2可変表示手段で識別情報の可変表示を開始するときに、第1可変表示手段と第2可変表示手段とのうちいずれで識別情報の可変表示を開始するのかを特定可能な可変表示手段特定コマンド(例えば、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド)と、可変表示時間を特定するための可変表示パターンコマンド(例えば、変動パターンコマンド)と、表示結果を特定可能な表示結果特定コマンド(例えば、表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンド、表示結果3指定コマンド)とを送信する開始コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS110〜S114の処理を実行する部分)を含み、演出制御手段が、開始コマンド送信手段からのコマンドにもとづいて、演出用部品で、可変表示手段特定コマンドで特定される可変表示手段に対応した演出(例えば、リーチ演出)を開始する(例えば、ステップS821〜S824の処理)遊技機。そのような構成によれば、可変表示パターンコマンドおよび表示結果を特定可能な表示結果特定コマンドを、第1可変表示手段での識別情報の可変表示と第2可変表示手段での識別情報の可変表示とで共通に使用でき、演出制御手段が、演出用部品で、可変表示手段特定コマンドで特定される可変表示手段に対応した演出を開始する場合に、遊技制御手段から送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
遊技制御手段が、第1実行条件の成立数を計数する第1計数手段によって計数された成立数または第2実行条件の成立数を計数する第2計数手段によって計数された成立数が増加したことにもとづいて、いずれの成立数が増加したのかを示す成立数識別コマンド(例えば、第1始動入賞指定コマンドや第2始動入賞指定コマンド)を送信してから、第1計数手段によって計数された成立数と第2計数手段によって計数された成立数との合計に対応する合計数を特定可能な合計数特定コマンド(例えば、合算保留記憶数指定コマンド)を送信する合計数特定コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS210〜S218の処理を実行する部分)とを含み、演出制御手段が、合計数特定コマンド送信手段が送信したコマンドにもとづいて、合計数を特定可能に表示する合計成立数表示手段(例えば、合算保留記憶表示部18c)を制御する(例えば、ステップS901,S911,S923の処理を実行する)遊技機。そのような構成によれば、遊技制御手段から送信されるコマンドの種類を増やすことなく、いずれの可変表示手段での識別情報の可変表示の実行条件の成立数が増加したのかを演出制御手段が把握できるようになる。
遊技制御手段が、第1計数手段によって計数された成立数または第2計数手段によって計数された成立数が増加したことにもとづいて、いずれの成立数が増加したのかを示す成立数識別コマンド(例えば、第1始動入賞指定コマンドや第2始動入賞指定コマンド)を送信してから、第1計数手段によって計数された成立数と第2計数手段によって計数された成立数との合計に対応する合計数を特定可能な合計数特定コマンド(例えば、合算保留記憶数指定コマンド)を送信する合計数特定コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS210〜S218の処理を実行する部分)とを含み、第1計数手段によって計数された成立数と第2計数手段によって計数された成立数とを特定可能な表示を行う成立数表示手段(例えば、合算保留記憶表示部18c)を備え、演出制御手段が、合計数特定コマンド送信手段が送信した合計数特定コマンドにもとづいて、成立数表示手段に、第1計数手段によって計数された成立数を特定可能な第1の態様(例えば、赤色丸印)で表示を行わせ、第2計数手段によって計数された成立数を特定可能な第2の態様(例えば、緑色丸印)で表示を行わせる成立数表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS901,S911,S923の処理を実行する部分)と、合計数特定コマンド送信手段から成立数識別コマンドを受信せずに合計数特定コマンドを受信したときに、成立数表示手段に、第1の態様および第2の態様とは異なる特別態様(例えば、青色丸印)で成立数を特定可能な表示を行わせる成立数表示態様制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS909,S921,S931の処理を実行する部分)とを含む遊技機。そのような構成によれば、成立数表示態様制御手段が、合計数特定コマンド送信手段から成立数識別コマンドを受信せずに合計数特定コマンドを受信したときに、成立数表示手段に、第1の態様および第2の態様とは異なる特別態様で成立数を特定可能な表示を行わせるので、コマンドの送受信に関して異常が生じたことを容易に把握できるようになる。
遊技制御手段が、遊技機に対する電力供給が停止してもバックアップ電源(例えば、コンデンサ)によりデータが保持されるRAM(例えば、RAM55)を有し、電力供給が開始されたときにRAMの保存データにもとづいて遊技状態を復帰させることが可能であり(例えば、ステップS41〜S43の処理を実行。ステップS42の処理で初期化されないデータは電力供給停止時より前のデータということになるので遊技状態は復帰される。)、第1計数手段によって計数された成立数または第2計数手段によって計数された成立数が増加したことにもとづいて、いずれの成立数が増加したのかを示す成立数識別コマンド(例えば、第1始動入賞指定コマンドや第2始動入賞指定コマンド)を送信してから、第1計数手段によって計数された成立数と第2計数手段によって計数された成立数との合計に対応する合計数を特定可能な合計数特定コマンド(例えば、合算保留記憶数指定コマンド)を送信する合計数特定コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS210〜S218の処理を実行する部分)と、遊技状態を復帰させるときに、RAMに保存されていた合計数を特定可能なデータ(例えば、合算保留記憶数カウンタの値)にもとづいて合計数特定コマンドを送信する復帰時コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS43の処理を実行する部分)とを含み、第1計数手段によって計数された成立数と第2計数手段によって計数された成立数とを特定可能な表示を行う成立数表示手段(例えば、合算保留記憶表示部18c)を備え、演出制御手段が、合計数特定コマンド送信手段が送信した合計数特定コマンドにもとづいて、成立数表示手段に、第1計数手段によって計数された成立数を特定可能な第1の態様(例えば、赤色丸印)で表示を行わせ、第2計数手段によって計数された成立数を特定可能な第2の態様(例えば、緑色丸印)で表示を行わせる成立数表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS901,S911,S923の処理を実行する部分)と、復帰時コマンド送信手段により合計数特定コマンドが送信されたときに、成立数表示手段に、第1の態様および第2の態様とは異なる特別態様(例えば、星印)で成立数を特定可能な表示を行わせる成立数表示態様制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS902,S904の処理を実行する部分)とを含む遊技機。そのような構成によれば、復帰時コマンド送信手段により合計数特定コマンドが送信されたときに、成立数表示手段に、第1の態様および第2の態様とは異なる特別態様で成立数を特定可能な表示を行わせるので、所定の態様によって、遊技状態が復帰したことを容易に把握できるようになる。
遊技制御手段が、第1始動口への入賞または第2始動口への入賞の少なくとも一方が生じたか否かを共通の処理ルーチン(例えば、図19および図20に示す保留記憶処理におけるステップS210,S211の処理)で判定する実行条件判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、図19および図20に示す保留記憶処理を実行する部分)と、実行条件判定手段が第1始動口への入賞または第2始動口への入賞の少なくとも一方が生じたと判定したときに、共通の処理ルーチンにおいていずれの始動口への入賞が生じたのかを特定し、特定された始動口への入賞に対応する判定用数値(例えば、乱数値)であって少なくとも特定遊技状態に移行させるか否かを判定するための数値(例えば、ランダムR)を含む判定用数値を数値記憶手段(例えば、RAM55)に格納する入賞時処理(例えば、ステップS216の処理)を実行する入賞時処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS214〜S217の処理を実行する部分)とを含む遊技機。そのような構成によれば、第1始動口への入賞が生じたか否かを判定する処理と第2始動口への入賞が生じたか否かを判定する処理とを共通化することができ、2つの可変表示手段での可変表示の開始制御に関わる遊技制御手段におけるプログラム容量を軽減することができる。
遊技制御手段が、第1可変表示手段または第2可変表示手段での識別情報の可変表示の開始条件の成立に応じて第1可変表示手段または第2可変表示手段で識別情報の可変表示を開始するときに、第1可変表示手段と第2可変表示手段のうち、開始条件が成立した方の可変表示手段における可変表示の表示結果を、第1可変表示手段と第2可変表示手段とについて共通に使用されるルーチン(例えば、図27や図29に示す処理)によって決定する表示結果決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS63,S71の処理を実行する部分)を含む遊技機。そのような構成によれば、一つのルーチンで第1可変表示手段と第2可変表示手段とにおける表示結果を決定できるので、可変表示の開始制御に関わる遊技制御手段におけるプログラム容量を軽減することができる。
遊技制御手段が、第1可変表示手段または第2可変表示手段での識別情報の可変表示の開始条件の成立に応じて第1可変表示手段または第2可変表示手段で識別情報の可変表示を開始するときに、第1可変表示手段と第2可変表示手段のうち、開始条件が成立した方の可変表示手段について、可変表示開始から可変表示終了までの可変表示時間を特定可能な可変表示パターン(例えば、変動パターン)を複数の可変表示パターンから選択する処理を、第1可変表示手段と第2可変表示手段とについて共通に使用されるルーチン(例えば、図31および図32に示す処理)によって決定する可変表示パターン選択手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS102の処理を実行する部分)を含む遊技機。そのような構成によれば、第1可変表示手段と第2可変表示手段とについて共通に使用されるルーチンによって決定する表示結果決定手段を含む遊技機。そのような構成によれば、一つのルーチンで第1可変表示手段と第2可変表示手段とにおける可変表示パターンを選択できるので、可変表示の開始制御に関わる遊技制御手段におけるプログラム容量を軽減することができる。
本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に適用可能であり、特に、複数の可変表示手段を備えた遊技機であって、それらの可変表示手段において同時に可変表示が実行されない遊技機に好適に適用される。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 2msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブルを示す説明図である。 リーチ判定テーブルを示す説明図である。 合算保留記憶数と変動時間との関係を示す説明図である。 変動パターンの一例を示す説明図である。 合算保留記憶表示部の表示の仕方を説明するための説明図である。 特別図柄の停止図柄と、その後に制御される遊技状態との関係の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。 制御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号との関係を示すタイミング図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの送信タイミングの一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの送信タイミングの一例を示す説明図である。 遊技制御用マイクロコンピュータにおける入力ポートのビット割り当て例を示す説明図である。 保留記憶処理を示すフローチャートである。 保留記憶処理を示すフローチャートである。 保留バッファの構成例を示す説明図である。 第1特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 大当り判定処理を示すフローチャートである。 大当り図柄決定テーブルを示す説明図である。 大当り図柄決定処理を示すフローチャートである。 はずれ図柄決定テーブルを示す説明図である。 はずれ図柄決定処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン決定処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン決定処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン決定処理を示すフローチャートである。 第1表示結果特定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第1大当り終了処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 合算保留記憶表示部の表示状態の例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 プロセスデータの構成例を示す説明図である。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 大当り表示処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 保留記憶表示制御処理を示すフローチャートである。 保留記憶表示制御処理を示すフローチャートである。 保留記憶表示制御処理を示すフローチャートである。 合算保留記憶テーブルに設定されるデータの例および合算保留記憶表示部の表示例を示す説明図である。 合算保留記憶テーブルに設定されるデータの例および合算保留記憶表示部の表示例を示す説明図である。 合算保留記憶テーブルに設定されるデータの例および合算保留記憶表示部の表示例を示す説明図である。 リーチ判定テーブルの他の例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 予告演出の実行タイミング、および演出表示装置における予告演出例を示す説明図である。 予告選択テーブルを示す説明図である。 予告選択処理を示すフローチャートである。 予告選択処理を示すフローチャートである。 保留記憶バッファを示す説明図である。 第4の実施の形態における保留記憶処理の一部を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における変動パターン決定処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における変動パターン決定処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における変動パターン決定処理を示すフローチャートである。 第5の実施の形態における変動パターン決定処理を示すフローチャートである。 第5の実施の形態における変動パターン決定処理を示すフローチャートである。 第5の実施の形態における変動パターン決定処理を示すフローチャートである。 パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
符号の説明
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第1特別図柄表示器
9 演出表示装置
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
20 可変入賞球装置
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP

Claims (1)

  1. あらかじめ定められた可変表示の第1実行条件が成立したことにもとづいて第1識別情報の可変表示を開始し表示結果を導出表示する第1可変表示手段と、あらかじめ定められた可変表示の第2実行条件が成立したことにもとづいて第2識別情報の可変表示を開始し表示結果を導出表示する第2可変表示手段を有し、前記第1可変表示手段と前記第2可変表示手段のいずれかに特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる遊技機であって、
    前記第1可変表示手段または前記第2可変表示手段における可変表示に対応した演出識別情報の可変表示を実行する演出表示装置と、
    遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段が送信したコマンドにもとづいて、前記演出表示装置の表示制御を行う演出制御手段とを備え、
    前記遊技制御手段は、
    前記第1実行条件の成立数を計数する第1計数手段と、
    前記第2実行条件の成立数を計数する第2計数手段と、
    前記第1計数手段によって計数された成立数または前記第2計数手段によって計数された成立数が増加したことにもとづいて、いずれの成立数が増加したのかを示す成立数識別コマンドと、前記第1計数手段による計数に対応する成立数前記第2計数手段による計数に対応する成立数との合計数を特定可能な計数特定コマンドとを送信する計数特定コマンド送信手段と、
    前記第1可変表示手段または前記第2可変表示手段の識別情報の可変表示を開始するときに、前記第1可変表示手段または前記第2可変表示手段の識別情報の可変表示の表示結果を前記特定表示結果にするか否かを決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段が表示結果を前記特定表示結果にしないことに決定したときに、可変表示の実行中に前記演出表示装置において前記演出識別情報によるリーチ態様を生じさせるか否かを決定するリーチ決定手段と、
    前記事前決定手段の決定結果にもとづいて、識別情報の可変表示の開始時から終了時までの時間である可変表示時間を決定する可変表示時間決定手段と、
    前記第1実行条件の成立数と前記第2実行条件の成立数の合計数が所定の合計数以上であるか否かを判定する合計数判定手段とを含み、
    前記リーチ決定手段は、前記合計数判定手段の判定結果に応じて前記リーチ態様を生じさせると決定する割合を変化させるとともに、前記合計数判定手段により合計数が所定の合計数以上であると判定されたときであっても、前記第1可変表示手段における第1識別情報の可変表示を実行するときと前記第2可変表示手段における第2識別情報の可変表示を実行するときとで前記リーチ態様を生じさせると決定する割合を変化させ、
    前記第1計数手段によって計数された成立数と前記第2計数手段によって計数された成立数とを特定可能な表示を行う成立数表示手段を備え、
    前記演出制御手段は、前記計数特定コマンド送信手段が送信した前記計数特定コマンドにもとづいて、前記成立数表示手段に、前記第1計数手段によって計数された成立数を特定可能な第1の態様で表示を行わせ、前記第2計数手段によって計数された成立数を特定可能な第2の態様で表示を行わせる成立数表示制御手段を含み、
    前記成立数表示制御手段は、前記計数特定コマンドを受信したが前記成立数識別コマンドを受信しなかった場合には、当該計数特定コマンドの受信にもとづいて前記成立数表示手段に表示される可変表示の実行条件の成立を特定可能な表示を、前記第1の態様および前記第2の態様とは異なる特定の態様とする
    ことを特徴とする遊技機。
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