JP4605333B2 - 小便器 - Google Patents

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正樹 三浦
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小便器本体のボウル部の上部に少なくとも小便器に洗浄水を供給するための機能部材を収納するための収納室を一体的に形成した小便器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、使用者を検出する検出手段と、前記検出手段の信号に基づき洗浄水を小便器ボウル面に供給する洗浄水供給手段などの機能部材を小便器本体に収納した小便器として特開平2−8430に記載の小便器がある。この小便器は小便器本体のボウル部の上部に一体的に形成した収納室に電磁バルブや止水栓などの機能部材が収納され、収納室の前面に小便器の使用者を検出する人体検出センサーが取付けられている。また、収納室の周壁にはカバーによって開閉される開口部を開設し、この開口部を介して前記機能部材の点検整備を行なえるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の小便器では、開口部を介して機能部材の点検整備を行なうために作業者の手や指、或いは点検用の工具などが収納室へ挿入できるように開口部の面積を大きくする必要があった。開口部の面積を大きくするとカバー自体も大きくなりカバーの存在が目立ち小便器の見栄えが悪くなるという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は小便器本体のボウル部の上部に機能部材を収納するための収納室を一体的に形成した小便器の見栄えを損なうことなく、収納した機能部材の点検整備を行うことができる小便器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
請求項1に記載の発明は、小便器本体のボール部の上部に少なくとも小便器に洗浄水を供給する機能部材を収納するための収納室を一体的に形成した小便器であって、前収納室の底部に前記機能部材を整備するための開口部を設け、前記開口部の少なくとも一部を塞ぐカバーを備えたことを特徴とする。収納室の底部に機能部材を整備するための開口を設けたので、収納室の開口部が目立たなくなり、小便器の見栄えが良くなる。
また、開口部の少なくとも一部を塞ぐカバーを備えたことにより、小便器下方からの見栄えがよくなるとともに、収納室への洗浄水や小便の侵入を抑えることが可能となる。さらに、残された開口部分を利用して収納室に収納されている機能部材のメンテナンスも行なえる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、小便器本体のボール部の上部に少なくとも小便器に洗浄水を供給する機能部材を収納するための収納室を一体的に形成した小便器であって、前収納室の底部に前記機能部材を整備するための開口部を設け、前記開口部の全体を塞ぐカバーを備えたことを特徴とする。収納室の底部に機能部材を整備するための開口を設けたので、収納室の開口部が目立たなくなり、小便器の見栄えが良くなる。
また、開口部の全体を塞ぐカバーを備えたことにより、小便器下方からの見栄えがよくなるとともに、さらに収納室への洗浄水や小便の侵入を抑えることが可能となる
【0010】
本発明の好ましい態様として請求項に記載の発明は、前記カバーを開閉可能に装着したことを特徴とする。カバーが開閉可能であることにより、小便器の使用者を検出する検出手段および洗浄水を供給する機能部材の整備が必要となった場合に、カバーを手に持つ必要がなくなり、整備が容易に行なえる。
【0011】
本発明の他の望ましい態様として請求項に記載の発明は、カバーを着脱可能に装着したことを特徴とする。カバーが着脱可能であることにより、カバー自体の清掃が容易に行なえ、衛生性が向上する。
【0012】
また、請求項記載の発明は、前記カバーに使用者を検出する検出手段を取り付けたことを特徴とする。そうすることにより、小便器本体からの検出手段の露出がなくなり、小便器本体の外観や清掃性が向上する。さらに、検出手段の存在が使用者に分りにくくなるので、検出手段へのいたずらを減らすことも可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を、図面により詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施例に係る小便器の側断面図であり、図2は本発明の第1の実施例の小便器の収納室側断面拡大図であり、図3は本発明の第1の実施例の小便器の収納室上断面図である。
【0014】
図1において、小便器1は小便を受けるボウル2とボウル2の底部に設けられた排水トラップ3とボウル2の上部であってボウル2に洗浄水を供給するバルブユニット10を収納するための収納室4が設けられており、収納室4の前面にはセンサ取付口8が穿設され、小便器1への使用者を検出する人体検出センサ7が取付けられている。
【0015】
図2および図3において、バルブユニット10は、壁面に配設された給水管(図示しない)に接続された止水栓11と、止水栓11の下流側に接続された開閉弁12と、開閉弁12の下流側に接続されたボウル2に洗浄水を吐水するスプレッダ13とからなる。開閉弁12は、開弁することによりボウル2へ洗浄水を供給し、閉弁することによって洗浄水の供給を停止する。また、スプレッダ13はスリット状の開口を有し、開閉弁12の開弁によりボウル2へ供給される洗浄水の吐水方向や吐水量を安定させる。
【0016】
収納室4の底部にはバルブユニット10を整備するための整備口5とスプレッダ13を取付けるスプレッダ取付穴9を、後部には壁面に配設された給水管(図示しない)と止水栓11を接続するための後部開口6を、前部には人体検出センサ7を取付けるためのセンサ取付口8を設けている。
整備口5及びスプレッダ取付穴9の収納室4の底部の外側面5aと9aは面一で、その高さ位置は小便器1の前面側の垂下前面壁1aの下端面1bの高さ位置よりも上方に位置している。
【0017】
また、収納室4の下面4aにはステンレス製のフレーム14が取付けられている。フレーム14はその断面形状が逆L状で取り付けボルト14aによって小便器1に固定している。また、このフレーム14は収納室4の下面4aに固定される固定面とこの固定面より下方で整備口5内に突出して位置するとともに四角形の嵌合孔(図示しない)が開設された嵌合部15を4箇所備えている。
【0018】
一方、整備口5を塞ぐためのカバー16には、フレーム14の前記嵌合孔(図示しない)の開口幅よりも幅方向に突出した弾性突片17aを備えた嵌合部材17がフレーム14の4ヶ所の嵌合孔(図示しない)のそれぞれと対向する位置に固定されている。また、カバー16の外周縁部には収納室4への洗浄水や小便の侵入を防止するパッキン18が配設されている。カバー16は、嵌合部材17がフレーム14の嵌合孔(図示しない)に押し当てられることによって弾性突片17aが弾性変形しつつ徐々に幅方向の突出寸法が小さくなり、嵌合部材17の弾性突片17aが嵌合孔を通過後に図2に示す状態に復元し嵌合孔より大となることでフレーム14に取付けられる。
また、カバー16を取り外す場合は、カバー16を下方に引き降ろすことにより弾性突片17aが弾性変形してフレーム14の嵌合孔を通過して取り外すことができる。
【0019】
このようにカバー16が着脱可能であることにより、通常使用時にはカバー16を取付けておくことで見栄えが良くなるとともに、洗浄水や小便の侵入を抑え、小便器の使用者を検出する検出手段および洗浄水供給手段などの機能部材の整備が必要となった場合は、カバー16を取り外すことで整備が行なえるとともに、カバー16の清掃も容易に行なえ、衛生性が向上する。
【0020】
本発明の第2の実施例は図示しないが、第一の実施例における嵌合部15の4箇所うちボウル2側の2箇所をヒンジ式とし、カバー16を開閉可能にしたもので、そうすることにより、小便器の使用者を検出する検出手段および洗浄水供給手段などの機能部材の整備が必要となった場合に、カバーを手に持つ必要がなくなり、整備が容易に行なえる。
【0021】
図4は、本発明の第3の実施例に係る小便器の側断面図であり、図5は本発明第3の実施例の小便器の収納室側断面拡大図であり、図6は本発明第3の実施例の小便器の収納室上断面図である。
【0022】
この第3の実施例は、第1の実施例の小便器における人体検知センサー7をカバー16に取り付け、小便器1の収納室4の前面には何も取り付いていない小便器の例である。人体検知センサー7の取り付け位置以外の構成などについては、第1の実施例の小便器と同じであるので説明を省略する。
【0023】
人体検知センサー7はカバー16の小便器1の使用者側に取り付けられている。人体検知センサー7が例えば光電式センサの場合、光電式センサの投光方向が水平より下方となるように設置すれば、大人から子供まで幅広く使用者を検出することができる。また、人体検出センサ7をカバー16に取付けることで、第1の実施例のように小便器本体からの人体検出センサ7の露出がなくなり、小便器の外観や清掃性が向上する。さらに、人体検出センサ7の存在が使用者に分りにくくなるので、人体検出センサ7へのいたずらを減らすことも可能となる。
【0024】
なお、本発明は以上の第1、第2、第3の実施例に限定されず、例えばカバーの着脱構造としてフレームに一部の開口を大きくした長孔を開設し、カバーにキー状突起を設けて、カバーのキー状突部を長孔に挿入し、スライドさせることで固定するスライド式のような方法など、その主旨を逸脱しない範囲において様々な形態で構成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る小便器の側面断面図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る小便器の収納室の側断面拡大図。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る小便器の収納室上断面図。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る小便器の側面断面図。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る小便器の収納室側断面拡大図。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る小便器の収納室上断面図。
【符号の説明】
1…小便器本体
1a…垂下前面壁
1b…下端面
2…ボウル面
3…排水トラップ
4…収納室
5…整備口
5a…外側面
6…後部開口
7…人体検知センサ
8…センサ取付口
9…スプレッダ取付穴
9a…外側面
10…バルブユニット
11…止水栓
12…開閉弁
13…スプレッダ
14…フレーム
14a…取り付けボルト
15…嵌合部
16…カバー
17…嵌合部材
17a…弾性突片
18…パッキン

Claims (5)

  1. 小便器本体のボウル部の上部に少なくとも小便器に洗浄水を供給する機能部材を収納するための収納室を一体的に形成した小便器であって、前記収納室の底部に前記機能部材を整備するための開口部を設け、前記開口部の少なくとも一部を塞ぐカバーを備えたことを特徴とする小便器。
  2. 小便器本体のボウル部の上部に少なくとも小便器に洗浄水を供給する機能部材を収納するための収納室を一体的に形成した小便器であって、前記収納室の底部に前記機能部材を整備するための開口部を設け、前記開口部の全体を塞ぐカバーを備えたことを特徴とする小便器。
  3. 前記カバーを開閉可能に装着したことを特徴とする請求項1又はのいずれかに記載の小便器。
  4. 前記カバーを着脱可能に装着したことを特徴とする請求項1又はのいずれかに記載の小便器。
  5. 前記カバーに小便器の使用者を検出する検出手段を取り付けたことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の小便器。
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