JP4603972B2 - スピーカー装置用振動板及びスピーカー装置並びに携帯電話機 - Google Patents

スピーカー装置用振動板及びスピーカー装置並びに携帯電話機 Download PDF

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Description

本発明は、携帯電話などに好適に用いることが可能なスピーカー装置用振動板の構造に関する。
従来より、断面U字状のボイスコイルフォームを有するドーム状の振動板を備えるドーム形スピーカが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
この特許文献1に開示されたドーム形スピーカーでは、断面U字状のボイスコイルフォーム内にボイスコイルが配置されるため、音再生時にボイスコイルの駆動力がボイスコイルフォームに直接的に作用する。このため、ボイスコイルフォームには、ボイスコイルの駆動力に耐え得る程度の強度が必要される。この点、このボイスコイルフォームは、円形又はトラック型の形状及び環状の形状に形成されているので、そのボイスコイルフォームは、その構造上、比較的強度が確保されているといえる。
一方、このようなドーム状の形状を有するスピーカーに対して、細長構造に形成されてなるスピーカーが知られている(例えば、特許文献2を参照)。
かかる特許文献2に記載のスピーカーは、ボイスコイルが平板状に形成され、凹状の断面形状を有する振動板の中央部が、そのボイスコイルの要素である上部コイルに結合されている。これにより、音再生時にボイスコイルの駆動力が振動板の中央部を介して振動板自体に伝達される。
特開平5−30592号公報(第5頁、第6図) 特開平11−187484号公報
しかしながら、上記の特許文献2に係るスピーカーでは、振動板の中央部は、細長構造を有し且つ直線状の形状に形成されているため、その部位は、上記の特許文献1に開示された振動板の円形状のボイスコイルフォームと比較すると構造上強度が低い。このため、音再生時に振動板の中央部に反りが生じたり、或いは振動板の中央部がローリング(横揺れ)等の動作を起こしたりして、磁気ギャップ内で、その振動板の中央部と磁気回路とが接触又は衝突を起こし、異常音を発生する虞がある。
この点、かかるスピーカー装置では、ボイスコイルを挟んで振動板と逆側の位置にダンパーが設けられており、そのダンパーの中央部がボイスコイルの下部コイルに結合されている。これにより、ボイスコイルの支持部分の強度がある程度確保され、かかる不具合は生じ難いものと思われる。つまり、そのような細長構造を有するスピーカーでは、ダンパーを設けることで、ボイスコイルの支持部分の強度がある程度確保され、上記の不具合が生じ難くなっているものと思われる。
本発明が解決しようとする課題としては、上記のようなものが例として挙げられる。本発明は、ダンパーを設けることなく、ローリング等の低減を図ることが可能な細長構造を有するスピーカー装置用振動板及びそれを用いたスピーカー装置等を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、スピーカー装置用振動板であって、凹状の形状を有し、一方向に延在するボイスコイル設置部を備え、前記ボイスコイル設置部は、前記一方向と略直交する方向に一定幅の間隙を有し、前記ボイスコイルを支持するボイスコイル支持部と、前記ボイスコイル支持部と連なる位置に設けられ、前記間隙より大きな幅の間隙を有するふくらみ部分と、を備えることを特徴とする。
本発明の1つの実施形態では、スピーカー装置用振動板は、凹状の形状を有し、一方向に延在するボイスコイル設置部を備え、前記ボイスコイル設置部は、前記一方向と略直交する方向に一定幅の間隙を有し、前記ボイスコイルを支持するボイスコイル支持部と、前記ボイスコイル支持部と連なる位置に設けられ、前記間隙より大きな幅の間隙を有するふくらみ部分と、を備える。
上記のスピーカー装置用振動板は、凹状の形状を有し、一方向に延在する、ボイスコイルが配置されるボイスコイル設置部を備える。そして、ボイスコイル設置部は、その一方向と略直交する方向に一定幅の間隙を有し、ボイスコイルを支持するボイスコイル支持部と、ボイスコイル支持部と連なる位置に且つ繋がる位置に設けられ、その間隙より幅広の間隙、即ち大きな幅の間隙を有するふくらみ部分と、を備えて構成される。
これにより、細長構造を有し且つ直線状に形成されてなる比較例に係るボイスコイル設置部と比較して、ボイスコイル設置部の強度を上げることができる。よって、このスピーカー装置用振動板をスピーカー装置に適用すれば、振動系の強度補強のためにダンパーを設ける必要がなくなる。また、音再生時にボイスコイル設置部に曲がりや反りが生じたり、或いはボイスコイル設置部がローリング(横揺れ)等の動作を引き起こしたりするのを低減できるため、ボイスコイル設置部と磁気回路との接触又は衝突を防止でき、これにより異常音が発生するのを防止できる。
好適な例では、前記ふくらみ部分は、前記ボイスコイル設置部の延在方向に一定の間隔をおいて設けられ又は部分的且つ間欠的に設けられているのが好ましい。また、前記ふくらみ部分は、前記ボイスコイル設置部の延在方向の両端の位置及び略中央の位置に各々設けられているのが好ましい。これにより、ボイスコイル設置部の全体に亘って強度を高めることができる。
また、このスピーカー装置用振動板では、上記のようにボイスコイル設置部の強度が十分に確保される結果、その逆に、ボイスコイルが配置されるボイスコイル支持部の間隙の幅をできる限り狭い値に設定でき、例えば約0.2mm程度に設定できるため、磁気ギャップ内の磁束密度を高めることができ、高感度及び高効率のスピーカー装置が得られる。よって、近年、高感度化及び高効率化の要求の高い携帯電話用のスピーカーとして、或いはその他の各種電子機器用のマイクロスピーカーとして好適に用いることが可能となる。
また、このスピーカー装置用振動板の製作時等において、次のような効果が得られる。
例えば、このスピーカー装置用振動板は、雌型と雄型を有する振動板成形用金型によって、基材をクランプ(プレス)ことにより製造される。
このため、そのスピーカー装置用振動板の形状に対応して、雄型には、ボイスコイル支持部を形成するための直方体状の形状を有する凸部と、凸部に連続する位置に且つ繋がる位置に設けられ、ふくらみ部分を形成するための円柱状の形状を有する円柱状凸部とが設けられると共に、雌型には、雄型の凸部と共にボイスコイル支持部を形成するための直方体状の間隙を有する凹部と、凹部に連続する位置に且つ繋がる位置に設けられ、雄型の円柱状凸部と共にふくらみ部分を形成するための円柱状の間隙を有する円柱状凹部とが設けられる。ここで、この凸部及び凹部は、携帯電話用スピーカー装置として好適な、例えば約0.2mm程度の幅を有するボイスコイル支持部を形成する役割を担う部位であるため、凸部の幅は、例えば約0.2mm未満に設定される一方、凹部の間隙の幅は、例えば約0.2mmより大きい値に設定される。また、円柱状凸部の幅は凸部の幅より大きく設定され、その円柱状凸部の中心を通る幅は最大幅に設定される一方、円柱状凹部の幅は凹部の間隙の幅より大きく設定され、その円柱状凹部の中心を通る幅は最大幅に設定される。
このように、かかる振動板成形用金型では、雄型において、直方体状の形状を有する凸部に加え、円柱状の形状を有する円柱状凸部を設けているので、特に、ボイスコイル設置部を成形するための凸部及び円柱状凸部の強度を向上させることができ、プレス時にそれらの部分に圧力が加わった場合でも凸部及び円柱状凸部の変形が生じ難くなる。よって、振動板成形用金型の破損及びスピーカー装置用振動板の成形不良等が生じるのを防止できる。また、これにより、副次的な効果として、かかる振動板成形用金型の製作時にも、特に、雄型の凸部及び円柱状凸部の形成不良を生じさせることなく、その部分を含む振動板成形用金型を容易に製作することができる。また、振動板成形用金型の雄型に係る凸部及び円柱状凸部の強度向上に伴って、その耐久寿命は長くなり、このため振動板成形用金型の寿命を長くすることができる。
上記のスピーカー装置の一つの態様では、前記ボイスコイル支持部の前記間隙は、直方体状の空間を形成しているのが好ましく、また、前記ふくらみ部分の前記間隙は、角柱状又は円柱状の空間を形成しているのが好ましい。これにより、ふくらみ部分の間隙の幅をボイスコイル支持部の間隙の幅より大きくすることができ、ボイスコイル設置部の強度向上を図ることができる。
上記のスピーカー装置の他の態様では、ボイスコイル設置部は、略U字状の断面形状を有し、一方向に細長い形状に形成されているのが好ましく、また、前記ボイスコイル設置部は、前記スピーカー装置用振動板の短手方向の略中央位置に設けられているのが好ましい。
上記のスピーカー装置の他の態様では、前記ボイスコイル設置部には前記ボイスコイルが配置され、前記ボイスコイル支持部は前記ボイスコイルを挟持した状態で固定している。これにより、ボイスコイルを撓ませることなく、それを安定的に保持することができる。
上記のスピーカー装置の他の態様では、前記ボイスコイル設置部の外側には、半球状の断面形状を有し、音波を放射する機能を有する放音部が設けられている。これにより、放音部を通じて音波を放射することができる。
本発明の他の実施形態では、上記のスピーカー装置用振動板を備えるスピーカー装置を構成することができる。例えば、その一つの態様として、スピーカー装置は、磁気ギャップを有する磁気回路を有し、その磁気ギャップは磁気回路の略中央位置に設けられ、上記のスピーカー装置用振動板のボイスコイル設置部は、かかる磁気ギャップ内に配置されて構成される。これにより、スピーカー装置の薄型化及びスリム化を図ることができる。
本発明の他の実施形態では、上記のスピーカー装置を備える携帯電話機を構成することができる。これにより、ローリング(横揺れ)等の低減を図ることが可能なスピーカー装置を構成することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[スピーカー装置の構成]
図1は、本発明の実施例に係るスピーカー装置100を音の放射方向から観察したときの平面図を示す。図2は、図1におけるスピーカー装置100をその中心軸L1を通る切断線A−A’に沿って切断した当該スピーカー装置100の片側に対応する分解斜視図を示す。図3は、図1におけるスピーカー装置100をその中心軸L1を通る切断線A−A’に沿って切断した当該スピーカー装置100の断面図である。以下、本発明の実施例に係るスピーカー装置100の構成等について説明する。
スピーカー装置100は、主として、ヨーク1と、一対のマグネット2a及び2bと、一対のプレート3a及び3bと、を有する内磁型の磁気回路30と、フレーム4と、振動板5と、ボイスコイル6と、を有する振動系31と、を備えて構成される。なお、以下の説明では、便宜上、各マグネット又は各プレートを区別する場合にはそれぞれマグネット2a又はプレート3aなどと表記すると共に、それらを特に区別しない場合には、マグネット2又はプレート3と表記する。
まず、磁気回路30の構成について説明する。
ヨーク1は、平板状の形状に且つ長方形状の平面形状に形成されている。また、ヨーク1は、その短手方向の略中央位置に設けられ、且つその長手方向に延在する細長形状の開口1aを有する。開口1aは、後述する振動板5のボイスコイル設置部51の延在方向(長手方向)の長さより長く形成されている。開口1a内には、後述する一対のマグネット2a及び2bの磁束(磁力)が集中してなる1つの磁気ギャップ70aが形成されている。この例では、磁気ギャップ70aに生じる磁束の方向は矢印Y3方向に設定されている。また、開口1aは、振動板5のヨーク1側への移動時にスピーカー装置100内部の不要な空気を外部へ逃す働きを有する。これにより、スピーカー装置100の内部の圧力(いわゆる、背圧)が高くなるのを防止することができる。
一対のマグネット2a及び2bの各々は、直方体状及び角型棒状の形状に形成されている。マグネット2aとマグネット2bとの相対的な大きさ(サイズ)及び磁力の大きさは同一となっている。また、マグネット2aとマグネット2bとは、ヨーク1上において互いに対向する位置に且つ一定の間隔をおいて設けられている。マグネット2aとマグネット2bとの相対的なS極及びN極の着磁(磁化)の状態は上下逆の位置関係、言い換えれば、後述する振動板5の振動方向に対して逆の位置関係になっている。具体的には、ヨーク1と接する、マグネット2aの下面側はS極に着磁されていると共に、後述するプレート3aと接する、マグネット2aの上面側はN極に着磁されている。これに対応して、ヨーク1と接する、マグネット2bの下面側はN極に着磁されていると共に、後述するプレート3bと接する、マグネット2bの上面側はS極に着磁されている。なお、本発明では、マグネット2aとマグネット2bとの相対的なS極及びN極の着磁状態の位置関係は、かかる構成に限定されるものでない。
一対のプレート3a及び3bの各々は、直方体状又は平板状の形状に形成されている。プレート3a及び3bの各長手方向の長さは、マグネット2の長手方向の長さと略同一の長さに設定されている。プレート3aはマグネット2a上に取り付けられていると共に、プレート3bはマグネット2b上に取り付けられている。そして、プレート3aとプレート3bとは、一定の間隔をおいて対向しており、その両者の間には一定の間隙が形成されている。そして、かかる間隙には一対のマグネット2a及び2bの磁束が集中している。つまり、プレート3aとプレート3bとの間の間隙には、磁気ギャップ70aとは異なる他の1つの磁気ギャップ70bが形成されている。磁気ギャップ70bに生じる磁束の方向は、矢印Y2方向に設定されている。
以上のように、かかる磁気回路30では、1つの磁気ギャップ70a、及び他の1つの磁気ギャップ70bには夫々一対のマグネット2a及び2bの磁力が集中しており、1つの磁気ギャップ70aと、他の1つの磁気ギャップ70bとに生じる磁力の大きさは相対的に同一の大きさに設定されている。また、1つの磁気ギャップ70aでは磁束の方向は矢印Y3方向に生じているのに対して、他の1つの磁気ギャップ70bでは磁束の方向は矢印Y3方向と逆の矢印Y2方向に生じており、1つの磁気ギャップ70aと、他の1つの磁気ギャップ70bとに生じる磁束の方向は相対的に逆の方向に設定されている。
次に、振動系31の構成について説明する。
フレーム4は筒状の形状に形成されている。また、フレーム4を平面的に見ると、当該フレーム4は長円状又は楕円状に且つ環状(リング状)の形状に形成されている。フレーム4の上端面側には、後述する振動板5の外周部を支持する、階段状の形状を有する段部4aが設けられている。フレーム4の下端部側にはヨーク1が取り付けられており、フレーム4は磁気回路30を収容している。
振動板5は、長円状又は楕円状の平面形状に形成されている。振動板5は、凹状の形状を有し、その短手方向の中央位置に配置され、且つその長手方向に延在するように設けられたボイスコイル設置部51と、そのボイスコイル設置部51の外側に設けられ、半円状の断面形状を有する放音部52と、その放音部52の外側に設けられ、階段状の断面形状を有する段部53と、を備える。ボイスコイル設置部51内には、ボイスコイル6が配置される。放音部52は、音を放射する機能を有し、音再生時に不要な振動を吸収するなどのエッジの機能も有する。また、放音部52の短手方向の長さは、振動板5の短手方向の長さの大半を占めている。これにより、高感度、高効率及び低音が得られる。段部53はフレーム4の段部4aに嵌合する。これにより、振動板5は、ボイスコイル設置部51を磁気回路30の略中央位置に配置した状態でフレーム4に支持される。なお、振動板5の詳細な構成については後述する。
ボイスコイル6は、1つのプラス/マイナスのリード線(図示略)を有し、長円状に且つ環状(リング状)の平面形状を形成するように巻回されてなる。プラス側のリード線はL(又はR)チャンネル信号の入力配線であり、マイナス側のリード線はグランド(GND:接地)信号の入力配線である。各リード線は、図示しないアンプ側の各出力配線に電気的に接続されている。このため、ボイスコイル6には、その各リード線を通じてアンプ側から信号及び電力(以下、単に「音声電流」とも称する)が夫々入力される。
また、ボイスコイル6は、一方向に延在する第1の平行部6aと、その第1の平行部6aと一定の間隙6dを置いて対向配置され、第1の平行部6aと平行な方向に延在する第2の平行部6bと、第1の平行部6aの各端部と、対応する第2の平行部6bの各端部とを繋ぐ複数の連結部6cと、を有し、振動板5のボイスコイル設置部51内に配置される。
第1の平行部6aの長手方向の長さは、振動板5のボイスコイル設置部51の長手方向の長さと略同一の長さに設定されている。第1の平行部6a及び第2の平行部6bは、それぞれ振動板5のボイスコイル設置部51内に配置されており、そのボイスコイル設置部51の構成要素である、後述するボイスコイル支持部51aの側面51abに挟持された状態で固定されている。第2の平行部6bの長手方向の長さは、第1の平行部6aの長手方向の長さと略同一の長さに設定されている。また、第1の平行部6aと第2の平行部6bとの間には一定の間隙6dが形成されており、第2の平行部6bは、振動板5のボイスコイル設置部51内において第1の平行部6aの上方に位置している。そして、第1の平行部6aは、ヨーク1の開口1a内、即ち1つの磁気ギャップ70a内に位置していると共に、第2の平行部6bは、プレート3aとプレート3bの間、即ち他の1つの磁気ギャップ70b内に位置している。言い換えれば、ボイスコイル6の間隙6dは、第1の平行部6aを1つの磁気ギャップ70a内に、また、第2の平行部6bを他の1つの磁気ギャップ70b内に夫々位置させる大きさに設定されている。こうして、このスピーカー装置100は、いわゆる2磁気ギャップ2ボイスコイル方式を構成している。また、音再生時におけるボイスコイル6の適正な振動状態を保つため、好適な例では、第1の平行部6aの厚さ方向の中心を通る直線は、ヨーク1の厚さ方向の中心を通る直線L2上に位置しているのが好ましいと共に、第2の平行部6bの厚さ方向の中心を通る直線は、一対のプレート3a及び3bの厚さ方向の中心を通る直線L3上に位置しているのが好ましい。
かかる構成を有するボイスコイル6では音声電流が周回するように流れるため、図2に示すように、第1の平行部6aに流れる音声電流の方向(向き)と、第2の平行部6bに流れる音声電流の方向(向き)とは相対的に逆向きの関係になる。即ち、図2おいて、第1の平行部6aに音声電流が矢印Y4方向に流れたと仮定した場合には、第2の平行部6bでは音声電流は矢印Y4方向と逆の矢印Y5方向に流れることなる。
以上に述べたスピーカー装置100において、アンプ側から出力された音声電流は、ボイスコイル6の各リード線を通じて、当該ボイスコイル6へ入力される。これにより、2つの磁気ギャップ70a及び70b内で、それぞれボイスコイル6の第1の平行部6a及び第2の平行部6bに駆動力が発生する。ここで、1つの磁気ギャップ70a内に生じる磁力の大きさと、他の1つの磁気ギャップ70b内に生じる磁力の大きさとは、上述したように同一の大きさに設定されていると共に、第1の平行部6aと第2の平行部6bとの配線の巻き方向は相対的に逆向きであるため、第1の平行部6aと第2の平行部6bとには同一の大きさの音声電流が相対的に逆方向に流れる。このため、第1の平行部6aと第2の平行部6bとはフレミングの左手の法則に基づき同一の駆動力で且つ同一の方向に振動する。具体的には、第1の平行部6aはヨーク1の厚さ方向の中心を通る直線L2を基準に、また、第2の平行部6bは一対のプレート3a及び3bの厚さ方向の中心を通る直線L3を基準に、それぞれスピーカー装置100の中心軸L1方向に同一の駆動力で且つ同一の方向に振動する。こうして、スピーカー装置100は、振動板5の放音部52を通じて矢印Y1方向に音波を放射する。
(振動板の構成)
次に、図4及び図5等を参照して、本発明の実施例に係る振動板5の構成について詳述する。
図4(a)は、音の放射方向から観察したときの振動板5の平面図を示す。図4(b)は、振動板5の長手方向に対応する側面図を示す。図5(a)は、図4(a)における切断線C−C’に沿った振動板5の断面図であり、特にボイスコイル設置部51の要素であるふくらみ部分51bに対応する断面図である。図5(b)は、図4(a)における切断線D−D’に沿った振動板5の断面図であり、特にボイスコイル設置部51の要素であるボイスコイル支持部51aの断面図である。
振動板5の基本的な構成は上述した通りである。即ち、振動板5は、ボイスコイル6が配置されるボイスコイル設置部51と、そのボイスコイル設置部51の外側に設けられた放音部52と、その放音部52の外側に設けられた段部53と、を備えている。
ボイスコイル設置部51は、ボイスコイル6を支持するボイスコイル支持部51aと、そのボイスコイル支持部51aと連なる位置に且つ繋がる位置に設けられたふくらみ部分51bと、を備える。
図3に示すように、振動板5をフレーム4に取り付けた状態では、ボイスコイル設置部51は、磁束の延在方向となる矢印Y2方向及び矢印Y3方向と、略直交する方向と平行な方向に延在してなる。ボイスコイル設置部51の深さは、例えば、ヨーク1の背面からプレート3の上面までの距離と略同一の値に設定される。そして、ボイスコイル設置部51は、スピーカー装置100の中心軸L1付近、即ち磁気回路30内の略中央位置に配置される。このため、ボイスコイル設置部51の下端部周辺は開口1a内に位置するように設定され、また、ボイスコイル設置部51の中央部周辺は一対のマグネット2a及び2bの間に位置するように設定され、さらに、ボイスコイル設置部51の上端部周辺は一対のプレート3a及び3bの間に位置するように設定される。これにより、スピーカー装置100の薄型化及びスリム化が図られている。
ボイスコイル支持部51aは、細長い形状及び袋状又はU字状の断面形状を有し、その延在方向と略直交する方向、即ち振動板5の短手方向に一定幅d1の間隙を有し、その間隙は直方体状の空間を形成している。かかる間隙d1の幅は、磁束密度を高めるため、できる限り狭い値に設定されているのが好ましく、例えば約0.2mm程度に設定されている。図3に示すように、ボイスコイル6は、ボイスコイル支持部51aの内側の側面51abにより挟持された状態で固定され、ボイスコイル支持部51aは主としてボイスコイル6を支持する役割を果たす。
ふくらみ部分51bは、ボイスコイル支持部51aの間隙の幅d1より幅広の間隙、即ち大きな幅の間隙を有し、そのふくらみ部分51bの間隙は円柱状の空間を形成している。ふくらみ部分51bの間隙の中心を通る幅d2(>d1)は、当該ふくらみ部分51bの間隙における最大幅となっている。ふくらみ部分51bは、振動板5の長手方向、即ちボイスコイル設置部51の延在方向に一定の間隔をおいて設けられている。具体的には、ふくらみ部分51aは、ボイスコイル設置部51の延在方向の両端の位置及び略中央の位置に各々設けられている。なお、かかる構成はあくまで例示であり、本発明では、ふくらみ部分51bは、ボイスコイル設置部51の延在方向に部分的且つ間欠的に設けるようにしても構わないし、また、ふくらみ部分51bの設定数も自由に変えることができる。
次に、比較例と比較した、本発明の実施例に係る作用効果について説明する。
まず、本実施例の作用効果を説明するのに先立ち、図6を参照して比較例に係る振動板の構成及びその課題について説明する。なお、以下では、本実施例と同一の要素については同一の符号を付し、その説明は簡略化又は省略する。
図6(a)は、音の放射方向から観察したときの、比較例に係る振動板500の平面図を示す。図6(b)は、比較例に係る振動板500の長手方向に対応する側面図を示す。
比較例に係る振動板500と、本実施例に係る振動板5とを比較した場合、その両者はボイスコイル設置部51の構成のみが相違する。
具体的には、比較例に係る振動板500において、ボイスコイル設置部51は、本実施例のボイスコイル支持部51aに相当する部分のみ有し、本実施例のふくらみ部分51bに相当する部分は有しない。つまり、比較例に係るボイスコイル設置部51は、直方体状の空間を形成する、一定幅d1の間隙を有するボイスコイル支持部51aのみから構成される。このため、比較例に係る振動板500は、図5(b)に示される本実施例に係る振動板5と同様の断面形状を有する。
このような構成を有する比較例では、ボイスコイル設置部51が細長構造を有し且つ直線状に形成されているため、その部位は、上記の特許文献1に開示された振動板の円形状のボイスコイルフォームと比較すると構造上強度が低い。このため、音再生時に振動板500のボイスコイル設置部51に曲がりや反りが生じたり、或いはボイスコイル設置部51がローリング(横揺れ)等の動作を起こしたりして、磁気ギャップ70a及び/又は70b内で、その振動板500のボイスコイル設置部51と磁気回路30とが接触又は衝突を起こし、異常音を発生する虞がある。
これに対して、上記の特許文献1に開示された振動板のように、ボイスコイルが配置される部分(ボイスコイルフォーム)が円形状の形状を有すると、直線状のボイスコイル設置部を有する比較例と比較して、その強度を向上させることができる点に着目し、本実施例に係る振動板5では、ボイスコイル設置部51に円柱状の間隙を有するふくらみ部分51bを複数設けるように構成している。
即ち、本実施例では、ボイスコイル設置部51は、直線状の形状を有するボイスコイル支持部51aと連なる位置に且つ繋がる位置に、当該ボイスコイル支持部51aの間隙(直方体状の空間を形成する間隙)の幅d1より大きい幅の間隙(円柱状の空間を形成する間隙)を有するふくらみ部分51bを設けているので、上記の比較例と比較して、ボイスコイル設置部51の強度を上げることができる。よって、本実施例に係る振動板5をスピーカー装置100に適用すれば、振動系31の強度補強のためにダンパーを設ける必要がなくなる。また、音再生時にボイスコイル設置部51に曲がりや反りが生じたり、或いはボイスコイル設置部51がローリング(横揺れ)等の動作を引き起こしたりするのを低減できるため、ボイスコイル設置部51と磁気回路30との接触又は衝突を防止でき、これにより異常音が発生するのを防止できる。
加えて、本実施例では、ボイスコイル設置部51のふくらみ部分51bは、当該ボイスコイル設置部51の延在方向に一定の間隔をおいて複数設けられていると共に、ボイスコイル設置部51の延在方向の両端の位置及び略中央の位置に各々設けられているので、ボイスコイル設置部51の全体に亘って強度を高めることができ、そのような不具合はより発生し難くなる。
また、本実施例では、上記のようにボイスコイル設置部51の強度が十分に確保される結果、その逆に、ボイスコイル6が配置されるボイスコイル支持部51aの間隙の幅d1をできる限り狭い値に設定でき、例えば約0.2mm程度に設定できるため、磁気ギャップ70a及び70b内の磁束密度を高めることができ、高感度及び高効率のスピーカー装置100が得られる。よって、近年、高感度化及び高効率化の要求の高い携帯電話用のスピーカーとして、或いはその他の各種電子機器用のマイクロスピーカーとして好適に用いることが可能となる。
また、本実施例は、上記の比較例と比較して、振動板5の製造時に、その成形不良の防止や、振動板成形用金型の破損の防止が可能となる。この点について、図7及び図8を参照して説明する。
まず、比較例に係る振動板500の製造方法及びその課題について簡単に説明する。図7(a)〜図7(b)は、上記の比較例に係る振動板500の各製造工程に対応する断面図である。
比較例に係る振動板500の製造方法では、まず初めに、かかる振動板500を成形するための、雌型201及び雄型202を有する振動板成形用金型200を準備する(工程P1)。このとき、振動板成形用金型200では、雄型202が下側に、また、雌型201が上側に夫々配置される。雄型202には、刃型の形状を有する凸部202aが設けられている一方、雌型201には、その凸部202aと噛み合う形状に形成された凹部201aが設けられている。この凸部202a及び凹部201aは、携帯電話用スピーカー装置として好適な、例えば約0.2mm程度の幅d12を有するボイスコイル設置部51(図7(c)を参照)を形成する役割を担う部位である。このため、凸部202aの幅d10は、例えば約0.2mm未満に設定されている一方、凹部201aの間隙の幅d11は、例えば約0.2mmより大きい値に設定されている。続いて、振動板500を形成するための基材300を振動板成形用金型200内に設置する(工程P1)。
次に、雌型201を雄型202側に下降させて、雌型201と雄型202とで基材300をクランプ(プレス)する(工程P2)。
次に、雌型201を上方に退避させることにより、比較例に係る振動板500が製造される。
このような比較例に係る振動板500の製造方法においては、次のような不具合が生じる虞がある。即ち、振動板成形用金型200において、ボイスコイル設置部51を形成するための、雄型202に係る、刃型の形状を有する凸部202aの幅は、例えば約0.2mm未満と極めて薄い値に設定されているので、プレス時に基材300と凸部202aとの当たり等によって、その凸部202aに僅かな応力が生じると当該凸部202aに歪みや倒れ込みが発生して、振動板500の成形不良や振動板成形用金型200の破損等が生じる虞がある。特に、多量生産方式を採用している場合には、振動板成形用金型200の破損が生じると、振動板500の成形不良が頻発することになる。また、比較例に係る振動板成形用金型200では、雄型202の凸部202aは直線状に形成され且つその幅は極めて薄く設定されるので、その強度は必然的に低くなり、その凸部202aに歪み等を発生させることなく雄型202を含む振動板成形用金型200を製作するのは困難を極める。さらに、雄型202の凸部202aの強度の低さに伴って、その耐久寿命は短くなり、このため振動板成形用金型200の寿命も短くなる。
なお、上記の特許文献1に開示された振動板のように、ボイスコイルが配置される部分(ボイスコイルフォーム)が円形状の形状を有する場合には、かかる振動板成形用金型の凸部も円形状に形成されるので、その部分の強度は高くなり、プレス時に円形状の凸部に圧力が加わった場合でも上記の比較例と比べて、その凸部の変形は生じ難くなる。これにより、振動板成形用金型の破損等も起き難くなる。
一方、本実施例に係る振動板5のボイスコイル設置部51は、特に、円柱状の間隙を有するふくらみ部分51bを有するので、当該振動板5を成形するための振動板成形用金型400等には、上記の比較例のような不具合は生じ難い。以下、この点について述べる。
図8に、本実施例に係る振動板5を成形するための振動板成形用金型400の構成を断面図として示す。
本実施例に係る振動板成形用金型400は、雌型401と雄型402とを有し、雄型402は、さらに、ボイスコイル支持部51aを形成するための直方体状の形状を有する凸部402aと、凸部402aに連続する位置に且つ繋がる位置に設けられ、ふくらみ部分51bを形成するための円柱状の形状を有する円柱状凸部402bとを有すると共に、雌型401は、さらに、雄型402の凸部402aと共にボイスコイル支持部51aを形成するための直方体状の間隙を有する凹部401aと、凹部401aに連続する位置に且つ繋がる位置に設けられ、雄型402の円柱状凸部402bと共にふくらみ部分51bを形成するための円柱状の間隙を有する円柱状凹部402bとを有する。ここで、この凸部402a及び凹部401aは、携帯電話用スピーカー装置として好適な、例えば約0.2mm程度の幅を有するボイスコイル支持部51aを形成する役割を担う部位であるため、凸部402aの幅d10は、例えば約0.2mm未満に設定されている一方、凹部401aの間隙の幅d11は、例えば約0.2mmより大きい値に設定されている。また、円柱状凸部402bの幅は凸部402aの幅d10より大きく設定され、その円柱状凸部402bの中心を通る最大幅はd13(>d10)に設定されている一方、円柱状凹部402bの幅は凹部401aの間隙の幅d11より大きく設定され、その円柱状凹部402bの中心を通る最大幅はd14(>d13)に設定されている。
このように、本実施例に係る振動板成形用金型400では、雄型402において、直方体状の形状を有する凸部402aに加え、円柱状の形状を有する円柱状凸部402bを設けているので、特に、ボイスコイル設置部51を成形するための凸部402a及び円柱状凸部402bの強度を向上させることができ、プレス時にそれらの部分に圧力が加わった場合でも凸部402a及び円柱状凸部402bの変形が生じ難くなる。よって、振動板成形用金型400の破損及び振動板5の成形不良等が生じるのを防止できる。また、これにより、副次的な効果として、振動板成形用金型400の製作時にも、特に、雄型402の凸部402a及び円柱状凸部402bの形成不良を生じさせることなく、その部分を含む振動板成形用金型400を容易に製作することができる。また、振動板成形用金型400の雄型402に係る凸部402a及び円柱状凸部402bの強度向上に伴って、その耐久寿命は長くなり、このため振動板成形用金型400の寿命を長くすることができる。
[変形例]
上記の実施例では、ボイスコイル設置部51の要素であるふくらみ部分51bは、円柱状の間隙を有するように形成したが、これに限らず、本発明では、その作用効果を得るため、ふくらみ部分51bは、直線状の形状を有するボイスコイル支持部51aの間隙の幅d1より幅広の間隙、即ち大きな幅の間隙を有するように形成すればよい。そのため、ふくらみ部分51bは、それを前提として周知の各種の形状の間隙を有するように形成することができる。例えば、本発明では、図9(a)に示す振動板の平面図のように、ふくらみ部分51bは、ボイスコイル支持部51aの間隙の幅d1より大きな幅d2を有する四角柱状の間隙を備えるように形成してもよく、或いは、図9(b)に示す振動板の平面図のように、ふくらみ部分51bは、ボイスコイル支持部51aの間隙の幅d1より大きな幅を有する多角柱状の間隙を備えるように形成してもよい。なお、後者の場合、多角柱状の間隙を有するふくらみ部分51bの中心を通る最大幅はd2(>d1)とすることができる。
また、本発明では、2磁気ギャップ2ボイスコイル方式のスピーカー装置100に本発明を適用したが、この構成はあくまで例示であり、1つの磁気ギャップ及び1つのボイスコイルを有する方式(いわゆる、1磁気ギャップ1ボイスコイル方式)のスピーカー装置100に本発明を適用しても構わない。
また、本発明では、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変形をすることができる。
[携帯電話機への適用例]
次に、本発明の実施例に係るスピーカー装置100を、携帯電話機内の受信部及着信部に適用した例について説明する。
図10は、この携帯電話機の構成を示す概略平面図である。同図に例示の携帯電話機800は、ケース800gの表側に設けられた、複数の操作ボタン800a、表示部800b、受話口800c及び送話口800dと、ケース800gの裏側に設けられ、着信アラーム音を鳴らす機能を有する着信部800eと、ケース800gの一側面に設けられた送受信アンテナ800fと、を備えて構成される。ここで、受信部800caは、受話口800cの位置に対応するケース800g内に設けられている。以上の構成を有する携帯電話機800では、ローリング(横揺れ)等の低減を図ることが可能なスピーカー装置100は、ケース800g内に搭載され、例えば受信部800ca及び着信部800eに対応する位置に各々設けられる。
本発明の実施例に係るスピーカー装置の構成を示す平面図。 本実施例に係るスピーカー装置の構成を示す片側分解斜視図。 本実施例に係るスピーカー装置の構成を示す断面図。 本発明の実施例に係る振動板の構成を示す平面図及び側面図。 本実施例に係る振動板のボイスコイル設置部の構成を示す断面図。 比較例に係るスピーカー装置の構成を示す平面図及び側面図。 比較例に係る振動板の各製造工程に対応する断面図。 本実施例に係る振動板用成形金型の構成を示す断面図。 各種の変形例に係る振動板の構成を示す平面図。 本発明のスピーカー装置を用いた携帯電話機の平面図。
符号の説明
5 振動板
51 ボイスコイル設置部
51a ボイスコイル支持部
51b ふくらみ部分
52 放音部
52 段部
6 ボイスコイル
30 磁気回路
31 振動系
70a、70b 磁気ギャップ
100 スピーカー装置
400 振動板成形用金型
401 雌型
401a 凹部
401b 円柱状凹部
402 雄型
402a 凸部
402b 円柱状凸部
800 携帯電話機

Claims (11)

  1. 凹状の形状を有し、一方向に延在するボイスコイル設置部を備え、
    前記ボイスコイル設置部は、前記一方向と略直交する方向に一定幅の間隙を有し、前記ボイスコイルを支持するボイスコイル支持部と、前記ボイスコイル支持部と連なる位置に設けられ、前記間隙より大きな幅の間隙を有するふくらみ部分と、を備えることを特徴とするスピーカー装置用振動板。
  2. 前記ふくらみ部分は、前記ボイスコイル設置部の延在方向に一定の間隔をおいて設けられ又は部分的且つ間欠的に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置用振動板。
  3. 前記ふくらみ部分は、前記ボイスコイル設置部の延在方向の両端の位置及び略中央の位置に各々設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置用振動板。
  4. 前記ボイスコイル支持部の前記間隙は、直方体状の空間を形成しており、
    前記ふくらみ部分の前記間隙は、角柱状又は円柱状の空間を形成していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のスピーカー装置用振動板。
  5. 前記ボイスコイル設置部は、略U字状の断面形状を有し、前記一方向に細長い形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置用振動板。
  6. 前記ボイスコイル設置部は、前記スピーカー装置用振動板の短手方向の略中央位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置用振動板。
  7. 前記ボイスコイル設置部には前記ボイスコイルが配置され、
    前記ボイスコイル支持部は前記ボイスコイルを挟持した状態で固定していることを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置用振動板。
  8. 前記ボイスコイル設置部の外側には、半球状の断面形状を有し、音波を放射する機能を有する放音部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置用振動板。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載のスピーカー装置用振動板を備えることを特徴とするスピーカー装置。
  10. 磁気ギャップを有する磁気回路を有し、
    前記磁気ギャップは前記磁気回路の略中央位置に設けられ、
    前記スピーカー装置用振動板の前記ボイスコイル設置部は、前記磁気ギャップ内に配置されていることを特徴とする請求項9に記載のスピーカー装置。
  11. 請求項9又は10に記載のスピーカー装置を備えることを特徴とする携帯電話機。
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