JP4599804B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気化学反応によって発電を行う燃料電池に関し、詳しくは発電反応を行うガスの湿度を調節するためセル構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の燃料電池は、特開平6−132038号公報に記載されたものが知られている。以下、従来の燃料電池について主に図8、図9、図10および図11を参照しながら説明する。なお、説明を解りやすくするため、燃料が水素、酸化剤が空気の場合について説明する。
【0003】
図8に示すように、電解質部101は固体高分子電解質膜102を導電性があり触媒が塗られた拡散層103で挟みつけて構成し、電解質部101の一方に溝状の燃料ガス流路104が形成された導電性の燃料ガスセパレータ105、他方に溝状の酸化剤ガス流路106が形成された導電性の酸化剤ガスセパレータ107が配するが、ここで用いられる溝状の流路は断面図に示すように深さ1mm程の溝である。また、拡散層103の周辺はシール材108で囲まれている。
【0004】
次に、図9に示すように電解質部101を燃料ガスセパレータ105と酸化剤ガスセパレータ107とで挟みつけて構成された単セル109a〜109jを集電板a110と集電板B111の間に積層し、これを絶縁板a112と絶縁板B113で挟み、その両端を更に端板a114と端板B115で挟みつけ積層体116を構成する。そして、図10に示すように積層体116の積層方向には端板A114から積層方向他端の集電板B111まで貫通するよう酸化剤ガス供給ヘッダー119と、酸化剤ガス排出ヘッダー120と、燃料ガス供給ヘッダー117と、燃料ガス排出ヘッダー118が設けてある。この燃料ガス供給ヘッダー117と燃料ガス排出ヘッダー118は図31で示されるように、燃料ガスセパレータ105の燃料ガス流路104の溝を介して連通されている。さらに、酸化剤ガス供給ヘッダー119が燃料ガス供給ヘッダー117同様に、酸化剤ガス排出ヘッダー120が燃料ガス排出ヘッダー118同様に設けてあり、この酸化剤ガス供給ヘッダー119と酸化剤ガス排出ヘッダー120とは図11で示されるように、酸化剤ガスセパレータ107の酸化剤ガス流路106の溝を介して連通している。
【0005】
つぎに動作について説明する。燃料ガス供給ヘッダー117から積層体116内に送り込まれた水素は単セル109a〜109jにある燃料ガスセパレータ105の燃料ガス流路104を通って燃料ガス排出ヘッダー118から積層体116外へ排出される。また、酸化剤ガス供給ヘッダー119から積層体116内に送り込まれた空気は単セル109a〜109jの酸化剤ガスセパレータ107の酸化剤ガス流路106を通って、酸化剤ガス排出ヘッダー120から積層体116外へ排出される。
【0006】
この時、電解質部101の燃料ガス流路104を流れる水素は一部イオンとなって固体高分子電解質膜102を通過して酸化剤ガス流路106側に達し、この酸化剤ガス流路106を流れる空気中の酸素と反応して水となる。また、酸化剤ガス流路106で生成された水の一部は固体高分子電解質膜102を浸透して燃料ガス流路104に移動する。そしてこのとき燃料ガスセパレータ105と酸化剤ガスセパレータ107間に直流電圧が生じ、この直流電圧を積層された単セル109a〜109jの数だけ加えた直流電圧が集電板A110と集電板B111間から取り出される。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−132038号公報(第2頁、第2図)
【特許文献2】
特開平6−68896号公報(第3−4頁、第1−3図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の燃料電池では、固体高分子電解質膜は十分な水分を含有することができないため、供給される燃料もしくは酸化剤を加湿することで燃料電池内に水分を供給する方法が一般的であり、別途にバブリングや水噴霧などの加湿器を必要としてコストアップの要因となっていた。また、燃料電池のセルと加湿器が別々の設置時には、加湿される流体は加湿器と燃料電池の本体内および両者の間で分流と合流を繰り返し複雑な流路のために圧力損失が生じ、燃料電池にガスを供給するためのガス供給機器の動力が大きくなるという課題があり、簡単な構成かつ低圧損となるシステム構成が出来る燃料電池が要求されている。
【0009】
また、燃料電池に加湿したガスを供給すると燃料電池本体で発電反応により生成された水分が燃料電池内で結露して流路を閉塞する。さらに、燃料電池内を流れるガスは発電反応により水分が生成されるため流路の上流側と下流側では湿度が異なり電解質部で水分分布が不均一になり、ガスの流れが乱れ発電反応が不安定になるという課題があり、セル内の発電反応により生成される水分による結露を防ぐと共に均一な湿度を保つ燃料電池が要求されている。
【0010】
また、特開平6−68896号公報に記載の燃料電池のように、単セルを構成する燃料ガスセパレータおよび酸化剤ガスセパレータと電解質部をその両端において所定の長さ延長し、延長した部分を透過膜として、一方の延長部分に燃料ガスの加湿部、他方の延長部分に酸化剤ガスの加湿部を設け、それぞれのガス加湿部において、一方のガスセパレータに構成されたガス流路と他方のガスセパレータに構成された水補給通路を電解質部を挟んで接触させる構成とし、水補給通路から水分を他方のガスセパレータ上のガス流路内を流れるガスに移行させることで加湿を行う方法が提案されているが、このような構成では燃料電池に供給するガスを加湿するために外部から水分を供給する必要があり、燃料電池が発電する際に発生する反応熱を冷却水などにより回収し、外部の熱を利用する機器などに供給するコージェネレーションシステムなどに燃料電池を利用する場合、水分が蒸発する際に熱を奪うことでシステム全体での熱効率が低下するという問題があった。
【0011】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、燃料電池を運転する際に別途加湿器などを設ける必要が無く、分流などによる圧力損失を低減し、発電反応により生成した水分による流路の閉塞防止および均一な湿度維持により、燃料電池の安定動作と発電効率を維持することのできる燃料電池を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の燃料電池は上記目的を達成するために、燃料及び酸化剤の一方である第1反応ガスと燃料及び酸化剤の他方である第2反応ガスとの電気化学反応によって発電を行うセルを備えた固体高分子型燃料電池において、固体高分子電解質膜の両面に触媒を設けた拡散層を有し、発電反応を行う反応部と、反応部と同一面上に配置され、固体高分子電解質膜を介して水分の移動を行う水回収部と、反応部及び水回収部の一方の面に第1反応ガスを流すための第1反応ガス流路と、反応部の他方の面に第2反応ガスを流すための第2反応ガス流路と、水回収部の他方の面に第1反応ガスを流すための加湿流路と、第1反応ガス流路及び加湿流路を高分子電解質膜を介して連結する第1反応ガス移行流路と、を備え、加湿流路を流れる第1反応ガスは、水回収部で加湿された後に第1反応ガス移行流路を通り第1反応ガス流路へ流れ、第1反応ガス流路を流れる第1反応ガスは、反応部での発電反応による水分発生後に水回収部で除湿されることを特徴とするものである。
【0013】
本発明によれば、別途に加湿器を必要とせず、加湿のための燃料電池への給水および燃料電池の反応熱を必要としないため熱をコージェネレーションシステムなどに有効利用することができ、反応部が発電反応を行う際に生じる熱により水回収部が保温されることにより加湿能力向上と結露を防止しすることができ、反応部と水回収部が最短で結ばれてガスの分流や合流による圧力損失を抑えてガスの供給機器の動力を低減することができる燃料電池が得られる。
【0014】
また、他の手段は燃料電池の発電を行う反応部に用いられるイオン交換膜を水回収部の透湿膜としても用い、同一の材料を用いたものである。
【0015】
本発明によれば、セルの構成が簡単になり、材料、製造においてコストダウンが可能となる燃料電池が得られる。
【0018】
また、他の手段は、第1反応ガス流路は、反応部及び水回収部を交互に流れる経路を備え、第1反応ガス流路を流れる第1反応ガスは、反応部での発電反応による水分の発生と水回収部での除湿を交互に繰り返すことを特徴とするものである。
【0019】
本発明によれば、発電反応により生成された水分を反応の途中で除湿する構成とすることより反応部の全域で高湿度でありながら結露の無い燃料または酸化剤による発電反応が可能となる燃料電池が得られる。
【0020】
また、他の手段は、第1反応ガス流路を流れる第1反応ガスは、反応部での発電反応による水分発生後に水回収部で除湿され、再度反応部に流入し、反応部での発電反応による水分発生後に水回収部で除湿されることを特徴とするものである。
【0021】
本発明によれば、1組の反応部と水回収部により反応部で生成された水分を都度に水回収部で除湿することができ一定の湿度に保つことができる燃料電池が得られる。
また、他の手段は、第1反応ガスを流通するための溝状の第1反応ガス流路が形成された導電性の第1セパレータと、第1反応ガスを流通するための溝状の加湿流路、及び、第2反応ガスを流通するための溝状の第2反応ガス流路が形成された導電性の第2セパレータと、をさらに有しており、反応部及び水回収部は、第1セパレータ及び第2セパレータの間に配置されており、第1セパレータ及び第2セパレータは、第1反応ガスの供給するための第1反応ガス供給孔と、第1反応ガスの排出するための第1反応ガス排出孔と、第2反応ガスの供給するための第2反応ガス供給孔と、第2反応ガスの排出するための第2反応ガス排出孔と、を有し、第1反応ガス供給孔及び第1反応ガス移行流路は、加湿流路によって繋がっており、第1反応ガス移行流路及び第1反応ガス排出孔は、第1反応ガス流路によって繋がっており、第2反応ガス供給孔及び第2反応ガス排出孔は、第2反応ガス流路によって繋がっていることを特徴とするものである。

【0022】
【発明の実施の形態】
本発明は、燃料および酸化剤となるガスの電気化学反応によって発電を行うセルを備えた燃料電池において、前記セル内で発電反応によって生成した水分を前記セルに供給する前記ガスに回収する水回収部を設けたものであり、セルに送るガスの加湿装置を別途に必要とせず加湿されたガスを発電を行う反応部に送ることができ、加湿のために燃料電池に外部から給水を不用とし、水の気化のために燃料電池の反応熱を用いることなくコージェネレーションシステムなどに有効利用でき、セル内に形成されるため水回収部での結露を防ぐという作用を有する。また、セル内で発電反応の途中で反応によって生成した水分を燃料および酸化剤となるガスへと回収する水回収部を設けたものであり、反応により生成した水分により加湿過多になったガスを除湿することができ、安定した湿度にガスを維持することができるという作用を有する。また、発電反応を行う反応部と、反応により生成した水分を供給される空気に回収するための水回収部が同一面上に設けられたものであり、簡単に反応部と水回収部一体化でき、反応部と水回収部が連続に設けらるためガスの分流が一度で済み、セルの厚さを変えることがないという作用を有する。また、酸化剤の流れるカソード流路または燃料の流れるアノード流路は発電反応部と水回収部を1度以上往復するものであり、カソード流路またはアノード流路を延長することで反応部で生成した水分を水回収部で除湿するという流路構成を容易に形成できるという作用を有する。また、酸化剤の流れるカソード流路または燃料の流れるアノード流路は発電反応部と水回収部の間を往復する様に折れ曲り部を一つ以上の設けたものであり、カソード流路またはアノード流路をつづら折にすることにより反応部と水回収部の間を容易に往復して酸化剤または燃料を発電反応と除湿が繰り返されて湿度を一定に保つことができるという作用を有する。また、酸化剤の流れるカソード流路または燃料の流れるアノード流路は始めに発電水回収部を通った後に反応部を通るものであり、発電反応前の酸化剤または燃料を必ず加湿できるという作用を有する。また、酸化剤の流れるカソード流路または燃料の流れるアノード流路は最後に水回収部を通るものであり、発電反応が終わった酸化剤または燃料の湿度が最も高いため、供給する空気を効率よく加湿できるという作用を有する。
【0023】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同一のものは同一番号を付し、その詳細な説明を省略する。また、実施例においては説明を解りやすくするため、燃料は水素を含むガス、酸化剤は空気の場合について説明する。
【0024】
【実施例】
(実施例1)
図1および図2に示すように、電解質部101には発電を行う部分である反応部1と水回収部2が設けられ、反応部1および水回収部2の周辺はシール3で囲まれてある。水回収部2は透湿膜として固体高分子電解質膜102が配されたものでガス不透過性を有し水の移動を行うものである。また、反応部1は固体高分子電解質膜102の両側に導電性のある触媒を塗布した拡散層103を配したものである。そして、電解質部101の一方に溝状の酸化剤流路4が形成された導電性の酸化剤セパレータ5を配し、他方に溝状の燃料流路6および加湿流路7が形成された導電性の燃料セパレータ8を配する。酸化剤流路4、燃料流路6および加湿流路7は溝状の流路である。また、電解質部には加湿流路7と酸化剤流路4を繋ぐ酸化剤移行流路9が備えてある。
【0025】
次に、図3に示すように電解質部101を酸化剤セパレータ5と燃料セパレータ8で挟みつけて構成された単セル10a〜10jを集電板A110と集電板B111の間に積層し、これを絶縁板A112と絶縁板B113で挟み、その両端を更に端板A114と端板B115で挟みつけ積層体11を構成する。そして、図4に示すように積層体11の積層方向には端板A114から積層方向他端の集電板B111まで貫通するよう酸化剤ガス供給ヘッダー119と、酸化剤ガス排出ヘッダー120と、燃料ガス供給ヘッダー117と、燃料ガス排出ヘッダー118が設けてある。
【0026】
燃料及び酸化剤の流れる流路を図5および図6に示す、酸化剤ガス供給ヘッダー119と酸化剤移行流路9は燃料セパレータ8の加湿流路7により繋がり、酸化剤移行流路9と酸化剤ガス排出ヘッダー120は酸化剤流路4により繋がり、酸化剤が酸化剤ガス供給ヘッダー119から加湿流路7により水回収部2を通って酸化剤移行流路9に入り、酸化剤移行流路9から酸化剤流路4により反応部1および水回収部2を通って酸化剤ガス排出ヘッダー120に流れるよう備えてあり、酸化剤ガス供給ヘッダー119から入った酸化剤は水回収部2で反対面を流れる酸化剤に含まれる蒸気により加湿され酸化剤移行流路9に流れ、酸化剤移行流路9より入った酸化剤が反応部1で発電反応を起こした後に水回収部2の反対面を流れる酸化剤により除湿され、再び反応部1で発電反応を起こした後に水回収部2の反対面を流れる酸化剤により除湿される。また、燃料ガス供給ヘッダー117と燃料ガス排出ヘッダー118は酸化剤セパレータ5の燃料流路6により繋がり、燃料が燃料ガス供給ヘッダー117から燃料流路6により反応部1を通り燃料ガス排出ヘッダー118に入るよう備えてある。
【0027】
そして、単セルを図7に示すように、酸化剤ガス供給ヘッダー119により各単セルに供給された酸化剤は燃料セパレータ8上に設けられた加湿流路7に流入し、水回収部2で固体高分子電解質膜102を介して裏の面を流れる酸化剤中の水分により加湿された後に酸化剤移行流路9を通り、反対の面の酸化剤セパレータ5上の酸化剤流路4に流れる。酸化剤流路4を流れる酸化剤は反応部1に流入し発電反応が起きた後に水回収部2に流入し生成した蒸気が他方の面の酸化剤に移動することにより除湿され、再び反応部1に流入し発電反応が起きた後に水回収部2で同様に除湿され、酸化剤ガス排出ヘッダー120へ流入して燃料電池外部へと排出される。一方、燃料ガス供給ヘッダー117により供給された燃料は燃料セパレータ8上に設けられた燃料流路6により反応部1を流れ、他方の面を流れる酸化剤と発電反応が起き、燃料ガス排出ヘッダー118に流入し燃料電池外部へと排出される。
【0028】
この様に、燃料電池に供給される酸化剤は外部から水分を供給することなく、発電反応を起こした酸化剤に含まれる生成した水分を水回収部2により供給される酸化剤へと移動させることで加湿し発電反応に必要な水分を固体高分子電解質膜102へ供給する。また、発電反応が進むにつれ発生した水分は酸化剤流路4を流れる酸化剤の湿度を上昇させて結露するが、反応部1と水回収部2を交互に通過することにより発電反応と除湿を繰り返すため結露を生じない。そのため、燃料に含まれる水分が酸化剤流路4上で結露による水滴または水滴のブリッジが流路を閉塞し酸化剤不足などの原因で起きる電圧低下を防止し、燃料電池を安定して運転することが可能となることに加え、流れが妨げられることによる圧力損失の増大を防止することが可能となる。また、加湿器および接続管内でガスの温度が低下することにより結露が生じていたが、セル内に水回収部2を設けることで反応部1が発電時に発生する熱により水回収部2は反応部1とほぼ同温度になるため、水回収部2での結露による圧力損失の増大を防止することができ、ガスを供給する供給機器の動力の低減と反応部1への高湿度のガスの最適な供給が可能となる。また、従来の方法では燃料電池の酸素の利用率を40%、セルの温度を70℃とする場合、発電反応により空気中の露点温度が運転温度を超えると結露が発生して運転に支障をきたすため、結露を起こさない供給空気の露点温度は約60℃以下となる。しかし、空気温度が70℃のときの露点温度の約60℃は相対湿度では約64%と低い。固体高分子電解質膜102を保湿するためには高湿度が望ましく、本実施例の燃料電池では反応途中で除湿する構成とすることよって、高湿度の空気を供給しながら反応途中で発生した水分を除湿することにより水分が結露することを防止した発電反応が可能となるため、発電効率が上がり製品寿命が長することが可能となる。
【0029】
なお、本実施例においては反応後の酸化剤に含まれる水分を供給する酸化剤に回収する構造としたが、反応後の酸化剤に含まれる水分を供給する燃料に回収する構造でも良く、または、反応後の燃料に含まれる水分を供給する燃料または酸化剤に回収する構造でも良く、さらに、反応後の燃料と酸化剤の一方または両者に含まれる水分を供給する酸化剤と燃料に回収する構造でも良く、その作用効果に差異を生じない。また、本実施例では単セルを構成する部材は全て平面上に構成したが曲面を有する部材で構成しても良く、その作用効果に差異を生じない。
【0030】
【発明の効果】
以上の実施例から明らかなように、本発明によればセル内に発電を行う反応部と発電反応により生成した水分で供給するガスを加湿する水回収部を設けることにより、加湿器を別途に設ける必要が無く、加湿のために燃料電池に外部から給水を不用とすると共に水の気化のために燃料電池の反応熱を用いることなくコージェネレーションシステムなどに有効利用できるという効果のある燃料電池を提供できる。
【0031】
また、水回収部を反応部と同一セル内に設けることにより反応部が発電反応により生じる熱により水回収部が反応部とほぼ同一温度で保持されるため、水回収部における結露を防止でき圧力損失の増大による供給動力の増大や、ガスの流れが不安定になることを防止することができる効果のある燃料電池を提供できる。
【0032】
また、反応部で生成した水分を水回収部で反応途中に除湿することにより反応部の初めから高湿度の燃料または酸化剤を供給することができ、酸化剤または燃料が流れる流路内で結露することなく一定の範囲で高い湿度が保持されるため、発電効率が上がり製品寿命が長く安定した発電反応ができる効果のある燃料電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における電解質部の説明図
【図2】実施例1におけるセルの反応部の断面図
【図3】実施例1におけるセルの水回収部の断面図
【図4】実施例1における積層体の斜視図
【図5】実施例1における燃料セパレータの説明図
【図6】実施例1における酸化剤セパレータの説明図
【図7】実施例1における燃料および酸化剤の経路の模式図
【図8】従来例におけるセルの断面図
【図9】従来例における積層体の斜視図
【図10】従来例における燃料ガスセパレータの説明図
【図11】従来例における酸化剤ガスセパレータの説明図
【符号の説明】
1 反応部
2 水回収部
4 酸化剤流路
6 燃料流路
7 加湿流路
9 酸化剤移行流路
10 セル
101 電解質部
102 固体子分子電解質膜
103 拡散層

Claims (4)

  1. 燃料及び酸化剤の一方である第1反応ガスと燃料及び酸化剤の他方である第2反応ガスとの電気化学反応によって発電を行うセルを備えた固体高分子型燃料電池において、
    固体高分子電解質膜の両面に触媒を設けた拡散層を有し、発電反応を行う反応部と、
    前記反応部と同一面上に配置され、固体高分子電解質膜を介して水分の移動を行う水回収部と、
    前記反応部及び前記水回収部の一方の面に前記第1反応ガスを流すための第1反応ガス流路と、
    前記反応部の他方の面に前記第2反応ガスを流すための第2反応ガス流路と、
    前記水回収部の他方の面に前記第1反応ガスを流すための加湿流路と、
    前記第1反応ガス流路及び前記加湿流路を前記高分子電解質膜を介して連結する第1反応ガス移行流路と、を備え、
    前記加湿流路を流れる前記第1反応ガスは、前記水回収部で加湿された後に前記第1反応ガス移行流路を通り前記第1反応ガス流路へ流れ、前記第1反応ガス流路を流れる前記第1反応ガスは、前記反応部での発電反応による水分発生後に前記水回収部で除湿されることを特徴とする固体高分子型燃料電池。
  2. 前記第1反応ガス流路は、前記反応部及び前記水回収部を交互に流れる経路を備え、
    前記第1反応ガス流路を流れる前記第1反応ガスは、前記反応部での発電反応による水分の発生と前記水回収部での除湿を交互に繰り返すことを特徴とする請求項1記載の固体高分子型燃料電池。
  3. 前記第1反応ガス流路を流れる前記第1反応ガスは、前記反応部での発電反応による水分発生後に前記水回収部で除湿され、再度前記反応部に流入し、前記反応部での発電反応による水分発生後に前記水回収部で除湿されることを特徴とする請求項2に記載の固体高分子型燃料電池。
  4. 第1反応ガスを流通するための溝状の第1反応ガス流路が形成された導電性の第1セパレータと、
    第1反応ガスを流通するための溝状の加湿流路、及び、第2反応ガスを流通するための
    溝状の第2反応ガス流路が形成された導電性の第2セパレータと、
    をさらに有しており、
    前記反応部及び前記水回収部は、前記第1セパレータ及び前記第2セパレータの間に配置されており、
    前記第1セパレータ及び前記第2セパレータは、
    前記第1反応ガスの供給するための第1反応ガス供給孔と、
    前記第1反応ガスの排出するための第1反応ガス排出孔と、
    前記第2反応ガスの供給するための第2反応ガス供給孔と、
    前記第2反応ガスの排出するための第2反応ガス排出孔と、を有し、
    前記第1反応ガス供給孔及び前記第1反応ガス移行流路は、前記加湿流路によって繋がっており、
    前記第1反応ガス移行流路及び前記第1反応ガス排出孔は、前記第1反応ガス流路によって繋がっており、
    前記第2反応ガス供給孔及び前記第2反応ガス排出孔は、前記第2反応ガス流路によって繋がっていることを特徴とする請求項1記載の固体高分子型燃料電池。
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