JP4593160B2 - 湾曲駆動装置及びマイクロデバイス - Google Patents

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本発明は、工業分野において検査や補修の際に用いる湾曲駆動装置及びマイクロデバイス、並びに医療分野において検査や治療の際に用いる湾曲駆動装置及びマイクロデバイス、例えば、眼科手術、腹腔内視鏡手術などの医療用チューブ、マイクロサージェリー技術においてピンセット、ハサミ、鉗子、スネア、レーザーメス、スパチュラ、クリップなどの湾曲駆動装置及びマイクロデバイスに関し、特に、内視鏡やカテーテルに好適な先端部にアクチュエータを備えた医療用チューブに関する。
工業分野において検査や補修の際に用いる湾曲駆動装置及びマイクロデバイス、並びに医療分野において検査や治療の際に用いる湾曲駆動装置及びマイクロデバイスは、近年実用化がなされている。先端部にアクチュエータを備えた医療用チューブは、血管挿入用のカテーテルや内視鏡などとして有用であり、医療用のマイクロデバイスとして広く用いられている。この医療用チューブは、例えば、血管挿入用カテーテルとして用いた場合には、先端部のアクチュエータが血管内部に挿入された後に、前記アクチュエータを変形させて進行方向を選択しながら、血管内を進行していく。また、工業用設備装置やビル内に敷設された配管等の管内検査の際に、先端にセンサーを取付けた湾曲駆動装置を用いて検査することで、配管等を取り外すことなく容易に検査することができる。
前記アクチュエータの変形は、アクチュエータが屈曲することが一般的に採用されている。このアクチュエータの変形により、前記アクチュエータは駆動して、湾曲駆動装置及びマイクロデバイスを進行する方向へ導くのである。
屈曲をするアクチュエータを用いた医療用チューブとしては、例えば、イオン交換樹脂膜を挟んだ位置に形成した2つ以上の電極を有するアクチュエータを先端部に備えた医療用チューブや配管調査用若しくは医療用のマイクロデバイスが知られている(特許文献1及び特許文献2)。この医療用チューブは、先端部に備えられたアクチュエータが屈曲の応答速度が速く、低電圧で駆動することから、手術等の施術の作業性が良好である。
特開平8−10336号公報 特開平11−198069号公報
しかし、このような湾曲駆動装置およびマイクロデバイスは、先端に備えられた前記アクチュエータを構成するイオン交換膜が水を含んで膨潤した状態であるために柔軟であるので、屈曲した際において前記アクチュエータが押圧する力などによりもたらされる外部へ与える力が、大きくない。そのため、障害物が多い状態などにおいては、この装置は、治療部位や修理箇所までの位置に到達するのに時間を要する。すなわち、湾曲駆動装置およびマイクロデバイスにおいては、障害物が多いような状況においても、容易に治療部位や修理箇所までに進行することができるために、アクチュエータが屈曲することにより外部に対して押圧する強い力を発生できることが必要とされている。
本発明は、障害物が多い状況においても、アクチュエータが駆動することにより、目的位置までに到達することができる湾曲駆動装置およびマイクロデバイスを提供することである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、先端部にアクチュエータを備えた湾曲駆動装置であって、該アクチュエータが導電性高分子層及び該導電性高分子層と接する電解質層を備え、該導電性高分子層に電圧を印加することにより該アクチュエータが駆動する湾曲駆動装置を用いることにより、該アクチュエータが外部に対して押圧する強い力を発生できることを見出した。
また、本願発明は、前記湾曲駆動装置と同様に、先端部にアクチュエータを備えたマイクロデバイスであって、該アクチュエータが導電性高分子層及び該導電性高分子層と接する電解質層を備え、該導電性高分子層に電圧を印加することにより該アクチュエータが駆動するマイクロデバイスである。前記マイクロデバイスは、前記アクチュエータが外部に対して押圧する強い力を発生できる。
本発明の湾曲駆動装置及び/又はマイクロデバイスを用いることにより、該医療用チューブの先端部に用いられるチュエータが屈曲することにより外部に対して押圧する強い力を発生できるので、障害物が多い状態などにおいても容易に操作ができるカテーテルや内視鏡などに用いることができる湾曲駆動装置を提供することができる。
本発明は、先端部にアクチュエータを備えた湾曲駆動装置であって、該アクチュエータが導電性高分子層及び該導電性高分子層と接する電解質層を備え、該導電性高分子層に電圧を印加することにより該アクチュエータが駆動する湾曲駆動装置である。
本発明の湾曲駆動装置の先端部に備えられるアクチュエータは、導電性高分子層及び導電性高分子層と接する電解質層を備える。前記導電性高分子層は、電解質層と接するので、電圧が印加された際に電解質層に含まれるドーパントが前記導電性高分子層に脱注入されるために、前記導電性高分子層が変位を生じる。前記アクチュエータは、対向する1対の導電性高分子層にそれぞれ正負の電圧が印加されることにより一方が伸長し、他方が収縮することにより、屈曲運動を生じる。
前記アクチュエータは、導電性高分子層及び電解質層を備え、前記導電性高分子と電解質層とが接し、前記導電性高分子に電圧を印加することができれば、構造及び/又は構成が特に限定されるものではない。例えば、図1の構造のように、前記アクチュエータの構成を、可撓性を有する樹脂製チューブの外周上に導電性高分子層を備え、該導電性高分子層上に電解質層を備えることにより、前記アクチュエータは該導電性高分子層に電圧を印加することで屈曲運動をすることができる。ここで、導電性高分子層は少なくとも1対必要で、2対以上設置することが好ましい。前記導電性高分子層が1対の場合は、1方向への屈曲することができる。前記導電性高分子層が2対の場合は2方向(XY方向)への屈曲することができ、さらに、それぞれの電極にかける電圧を制御することにより、さらに複雑な屈曲をさせることができる。なお、前記導電性高分子層と接する電解質層は、前記導電性高分子層と前記電極層との間でイオンの移動が可能である限度で接していれば良い。従って、前記導電性高分子層と前記電極層とは、セパレータを介するなどの構成とすることができ、実質的に接していれば良い。
以下、本願発明を図面に基づいて説明するが、本願発明はこれらに限定されるものではない。ここで、図1に示した構造について、さらに詳細に説明する。図1は、本発明の湾曲駆動装置の先端部に備えられるアクチュエータの一実施態様例の断面図である。前記アクチュエータ1は、可撓性を有する樹脂製チューブ2の外面上に導電層3を備え、該導電層上に導電性高分子層141、142、143、144を備え、さらに該導電性高分子層上に電解質層5を備えている円筒状のアクチュエータである。なお、図1のアクチュエータは、中央が空洞であって円筒状であるが、湾曲駆動装置の構造や使用に適した形状とすることが可能であり、円柱状や角柱状等の所望の形状とすることができる。
図1の構造のアクチュエータを得る方法としては、例えば、次の方法を用いることができる。まず、一般的にカテーテルに用いられる可撓性を有するチューブ2の外表面に4本の導電層3を縦軸方向に沿って設置する。前記導電層の導電性素材及びその設置方法は、導電層上に電解重合法により導電性高分子を形成することができれば、特に限定されるものではない。前記導電層としては、導電層の形成が容易であることから、金や白金などのスパッタリングが特に好適に用いられる。基体樹脂層であるチューブ2上に形成されたこの4本の導電層3を作用電極として用いて、電解重合法により導電層上に導電性高分子層を形成する。ここで、導電層のないチューブ上には導電性高分子が析出しないことが期待されるが、電解重合条件によっては導電層からチューブ上に導電性高分子が成長して電極間を埋めて短絡することがある。その場合には、導電層が形成されていないチューブ上において、マスキング処理、あるいは電極間(導電層間)の導電性高分子を剥離する後処理を用いることによって短絡を防ぐ必要がある。次に、ゲル状の電解質などの電解質で、導電性高分子層の全てを覆い、2対の導電性高分子層を含む医療チューブ用のアクチュエータが得られる。係る方法により、図1の構造のアクチュエータを得ることができる。前記アクチュエータは、前記電解質層に含まれるドーパントイオンが生体中に拡散するのを防止するために、医療用ウレタン樹脂に代表される外装フィルム等の樹脂層により最外層を形成して、シールすることが好ましい。本発明の湾曲駆動装置は、前記アクチュエータを先端部に備えることにより、前記アクチュエータが駆動して、外部に対して押圧する強い力を発生し、障害物が多い状況でも、治療部位や修理箇所までの位置に到達することができる。
本発明の湾曲駆動装置は、先端部のアクチュエータにおいて、図1に示す構造のように、前記導電性高分子層と接する導電層を必ずしも備える必要はない。しかし、本発明の湾曲駆動装置に備えられたアクチュエータが、図1に示す構造のように、前記導電性高分子層と接する導電層を含む場合には、該導電層に電圧を印加することにより、導電性高分子層に一定の電圧が均等に印加されるので、導電性高分子層の変形量を容易に調整することができる。そのため、前記アクチュエータの屈曲量を容易に調整することができる。また、前記アクチュエータの最も内側の層を形成するチューブの外面上に導電層が形成されていない場合には、該チューブの外面上に短冊状の導電性高分子膜を設置する必要がある。そのため、図1に示す構造のアクチュエータは、電解重合法により、導電性高分子層を含む複層構造を容易に形成することができる。
前記アクチュエータは、公知の方法により、図5に示す湾曲駆動装置51のように、案内部材52の先端部に備えることができる。前記アクチュエータ53は、公知の方法によりリード線54、54’を介して電源55と接続されて、医療用チューブとすることができる。案内部材52の内部には、リード線より伝えられた電圧をアクチュエータ53に伝えるための公知の導通層を備えることができる。例えば、上記特開平8−10336号公報及び特開平11−198069号公報に記載されたイオン交換樹脂に金属層が接合されたアクチュエータの替りとして、前記アクチュエータを用いることができる。例えば、図1の構造のアクチュエータにおいて、公知の方法により、リードを介して電源と4つの導電層とを接続させて、導電性高分子層141と142、導電性高分子層143と144が対の電極となるように、各導電性高分子層に電圧を印加することにより、アクチュエータ1は、屈曲運動をすることができる。例えば、導電性高分子層141と142の対に電圧を印加した場合には、アクチュエータは図1のX方向に屈曲する。導電性高分子層143と144の対に電圧を印加した場合には、アクチュエータは図1のY方向に屈曲をする。これらの屈曲運動は組み合わせることが可能であり、アクチュエータ1は、4つの導電性高分子層に印加される電圧を調製し、その変位量を調整することにより、図1のX方向とY方向により形成される平面上のいかなる方向に対しても、アクチュエータを屈曲させることができる。
図1の構成のアクチュエータにおいて、湾曲駆動装置をカテーテルなどの医療用チューブとして用いる場合には、前記の可撓性を有する樹脂製チューブは、医療用のチューブとして用いることができる公知の樹脂製チューブを用いることができ、例えば、公知のナイロン製カテーテルチューブ(例えば、商品名「BPEA」ゼオンメディカル株式会社製)を用いることができる。
前記導電性高分子層は、特に限定されるものではないが、製造が簡単であることから電解重合法により得ることができるものが好ましい。また、上記説明においては、図1の構成のアクチュエータを形成する際に、4つの導電層を形成した後に該導電層上に導電性高分子層を形成する方法を説明した。しかし、樹脂製チューブの外面上の全面にスパッタリング等により導電層を形成し、該導電層上に電解重合法により導電性高分子層を形成した後に、レーザー等により絶縁溝を形成することにより、図1に示す構造のアクチュエータを得ることもできる。
図2は、本発明の湾曲駆動装置の先端部に備えられるアクチュエータの第二の実施態様例の断面図である。図2のアクチュエータ21は、図1の構造において導電性高分子層と電解質層を入れ替えた構造を有し、本質的に図1の構造と同様の機構で屈曲を生じる。図2の構造を得るためには、チューブ22の外表面に電解質層25を設けた後、別途電解重合法により調製した導電性高分子膜24を4本設置して導電性高分子層を形成する。さらに該導電性高分子層上に金、白金などの補助電極として用いることができる導電層23を付す。さらに、図1の構成のアクチュエータと同様に、最外層として外装フィルムでシールすることができる。なお該補助電極は、省略することができるが、導電性高分子層の各部分における印加電圧を一定以上とすることができ、導電性高分子のアクチュエータ性能を充分に発揮させるために設置する方が好ましい。図2の構成のアクチュエータは、図1の構成のアクチュエータと同様に、導電性高分子層の変位により屈曲をすることができ、湾曲駆動装置の先端部に設置されるアクチュエータとして用いることができる。
本発明の導電性高分子層は、公知の導電性高分子を用いることができ、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリフェニレンなどを用いることができる。特に前記導電性高分子として、分子鎖にピロール及び/またはピロール誘導体を含む導電性高分子であることが、製造が容易であり、導電性高分子として安定であるだけではなく、電解伸縮性能に優れているために好ましい。また、前記導電性高分子は、電解伸縮において優れた1酸化還元サイクル当たりの伸縮率を示し、特定時間あたりの変位率をも示すことができるために、トリフルオロメタンスルホン酸イオン及び/または中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンを、ドーパントとして含むことが好ましい。
また、前記導電性高分子層は、電気化学的酸化還元による伸縮性を有する導電性高分子を含み、該導電性高分子が電解重合法により製造された導電性高分子であって、前記電解重合法が、エーテル結合、エステル結合、カーボネート結合、ヒドロキシル基、ニトロ基、スルホン基及びニトリル基のうち少なくとも1つ以上の結合あるいは官能基を含む有機化合物及び/又はハロゲン化炭化水素を溶媒として含む電解液を用い、前記電解液中にトリフルオロメタンスルホン酸イオン及び/または中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンを含むことが好ましい。前記導電性高分子層は、電解重合時の作用電極上に形成されることから、フィルム状であることが好ましい。なお、前記電解重合時での前記作用電極は、電解重合に用いることができれば特に限定されるものではなく、ITOガラス電極や金属電極などを用いることができる。ただし、前述した図1の構造を調製する場合には、直接チューブ上に導電層を設置するためチューブの可撓性を損ねない薄層である必要がある。
特に、ドーパントとして、トリフルオロメタンスルホン酸イオン及び/または中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンを導電性高分子中に含むことにより、前記アクチュエータにおける導電性高分子層が、従来の導電性高分子の電解伸縮が層幅に垂直な方向に1酸化還元サイクル当たり1%程度までしか得られなかったのに対して、層幅に垂直な方向に、1酸化還元サイクル当たり8%以上、特に10%以上の優れた伸縮率を示すことが可能となった。また、前記導電性高分子が、従来の導電性高分子の発生力である5MPa程度の力を大きく超えて、10MPa以上の力を発生することができるので、アクチュエータが屈曲することにより外部に対してより大きな力を発生でき、前記湾曲駆動装置として最適である。
また、本願発明の導電性高分子層は、電解重合法を用いたポリピロールの製造方法により得られたポリピロールを含む導電性高分子層であって、前記製造方法が、電解重合法に用いられる電解液がピロール及び/又はピロール誘導体をモノマー成分として含み、前記電解液が芳香族エステルを溶媒として含み、前記電解液が過塩素酸イオンを含むポリピロールの製造方法であることが好ましい。前記ポリピロール膜は、電解伸縮による最大の伸縮率として、1酸化還元当たりの伸縮率が10%以上の伸縮をすることができ、しかも引張り強度が60MPa以上である。そのため、前記導電性高分子層に前記ポリピロール膜を含むアクチュエータは、障害物が多い状態においても大きな屈曲と耐久性を発揮することができるので、好ましい。
前記電解質は、特に限定されるものではなく、液状であってもよく、固体電解質でもよい。前記電解質が液状である場合には、水溶媒であっても、有機溶媒であっても良いが、毒性が低く揮発する速度が比較的遅いために取り扱いが容易であり、大きな伸縮を得ることができるため、水溶媒であることが好ましい。前記電解液が固体電解質である場合には、ゲル高分子電解質であっても完全固体高分子電解質であってもよいが、電解質中のイオン伝導度が大きいためにゲル高分子電解質が好ましい。前記ゲル高分子電解質に用いるゲルとしては、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、寒天などを用いることが、水溶液電解質と複合させ、容易にゲル高分子電解質を調製できるので好ましい。前記電解質は、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオン及び炭素数3以下のスルホン酸塩からなる群より少なくとも1以上選ばれた化合物を含む電解質とすることが、アクチュエータが1酸化還元サイクル当たりのさらに大きな伸縮を生じることが可能となるので、好ましい。
また、前記電解質は、ドーパントイオンを含むイオン交換樹脂であっても良い。無電解メッキ法により形成された金属層を備えたイオン交換樹脂を前記電解質に用いた場合には、金属層が形成されている面と反対側の面においてイオン交換樹脂表面と導電性高分子層とが接することで、金属層が対向電極となる。つまり、金属層を備えたイオン交換樹脂を用いることで、対向電極を容易に形成することができる。また、無電解メッキ法により金属層が形成されたイオン交換樹脂を前記電解質に用いたアクチュエータは、対向電極を容易に形成する製造性の観点から、好適である。
前記アクチュエータは、従来の導電性高分子が駆動することにより作動するアクチュエータと同様に、導電性高分子層に電圧を印加されることにより駆動をするために、対向電極を備える。図1の構造においては、導電層が対極として機能することができる。前記対向電極としては、可撓性を有し、電極として用いることができる導電性材料で形成されているものであれば、形状が特に限定されるものではない。前記形状は、棒状、線状、膜状及び板状であっても良い。前記対向電極は、図1の構造のように、導電層としてアクチュエータの積層構造を構成しても良い。また、前記対極の材質は、特に限定されるものではなく、種類として金、白金等の貴金属を含む金属であっても良く、導電性樹脂やITOガラス等の導電性非金属であっても良い。前記対極の材質は、腐食しにくくて加工が容易なことから貴金属であることが好ましく、白金または金であることがより好ましい。また、前記電解質層中のドーパントイオンが導電性高分子層に脱注入されることから、前記対向電極は、前記電解質層上に形成され、前記導電性高分子と短絡を生じないように、実質的に接していないことが好ましい。
また、本発明の湾曲駆動装置の先端部に備えられるアクチュエータは、上記図1及び図2の構成以外にも、図3及び図4の構成のアクチュエータを用いることができる。図3は、本発明の医療用チューブの先端部に備えられるアクチュエータの第三の実施態様例の断面図である。図3の構成のアクチュエータ31は、可撓性を有する樹脂製チューブ32の外面上に導電層33を備え、該導電層上に導電性高分子層34を備え、該導電性高分子層上に金属層36を備えた電解質層35が形成された複層構造を有するアクチュエータである。図4は、本発明の医療用チューブの先端部に備えられるアクチュエータの第四の実施態様例の断面図である。図4のアクチュエータ41は、可撓性を有する樹脂製チューブ42の外面上に、金属層46上に電解質層45を備えたが複層体が形成され、該電解質層上に導電性高分子層44が形成され、さらに該導電性高分子層上に導電層43が形成されたアクチュエータである。
図3の構造のアクチュエータの場合、4本の導電性高分子層34は、導電層23と金属層36を対の電極とすることができるので、それぞれ独立して伸縮させることが可能であるが、カテーテルとして屈曲させるためには、対向した1対の導電性高分子層の一方が伸長し、他方が収縮するように電圧をかける必要がある。なお、図4の構造は、図3の構造の導電性高分子層とイオン交換樹脂層とを入れ替えた構造である。そのため、図4のアクチュエータは、本質的に図3のアクチュエータと同様の動作をする。また、図3及び図4の構成のアクチュエータは、図1の構成のアクチュエータと同様に、ウレタンゴム等の可撓性を有する樹脂で被覆することが好ましい。
また、図3及び図4の構成のアクチュエータは、前記導電性高分子層と接する導電層を備えることが好ましい。前記導電性高分子層に導電層が接することにより、前記導電層に電圧を印加することで、前記導電性高分子層に容易に電圧を印加することができるがその理由である。前記アクチュエータが可撓性を有するチューブからなる基体樹脂層を備え、その基体樹脂層上に導電性高分子層を備える場合には、前記基体樹脂層上に導電層を形成し、その導電層を電解重合における作用電極とすることにより、前記導電性高分子層が導電層と接した状態である前記アクチュエータを簡便な方法で得ることができる。なお、この場合、前記アクチュエータが、前記導電層と前記電解質層との間に前記導電性高分子層を含む積層構造を備える構造となる。
本発明の湾曲駆動装置に用いられるアクチュエータは、筒状または柱状の基体樹脂層上に、導電性高分子層及び該導電性高分子層と接する電解質層を備えた構造とすることができる。筒状または柱状の基体樹脂層上に、導電性高分子層を備えることにより、導電性高分子層が駆動に充分な厚さよりも厚くしなくても、カテーテルの先端部として必要な大きさのアクチュエータとすることができるからである。
前記基体樹脂層は、筒状または柱状の形状をしていれば、円筒状、円柱状、角柱状などの形状でもよい。また前記基体樹脂層は、前記湾曲駆動装置を医療用チューブであるカテーテルとして用いる場合には、先端部より薬剤を放出する必要性から、内側が中空状である筒状体で構成されていることが好ましい。また、前記基体樹脂層は、前記湾曲駆動装置の先端部にCCDカメラ等の装置を取付ける場合には、柱状体で構成されていることが好ましい。
本発明のアクチュエータが、前記基体樹脂層上に前記導電層と前記電解質層との間に前記導電性高分子層を含む積層構造を備える場合には、前記積層構造が前記基体樹脂層上に単独で設けられることが好ましい。前記積層構造が前記基体樹脂層上に単独で設けられる場合には、左右等の1方向にアクチュエータを屈曲させることができる。前記アクチュエータが、前記湾曲駆動装置をカテーテルや内視鏡などの医療用チューブに用いる場合など、上下左右など複数方向に屈曲させて、医療チューブの進行方向を複数方向に導くアクチュエータである際には、前記基体樹脂層上に前記積層構造を備えた部分を実質的に絶縁された状態で複数備えることが好ましい。前記積層構造を備えた部分を前記基体樹脂層上に備えたアクチュエータを得るには、例えば、前記基体樹脂層として可撓性を有する円筒状体を用い、前記円筒状体の外側面の全面に前記積層構造を形成し、前記円筒状体の長さ方向に沿ってレーザーにより前記積層構造を切除することで、形成することができる。
前記基体樹脂層上に形成された前記積層構造を含む部分は、前記アクチュエータの長さ方向に沿って4つ以上設けられていることが好ましい。このような構造により、前記積層構造部分の導電性高分子層に電圧を印加することにより、上下左右など複数方向に容易に屈曲させることができる。
また、本発明の湾曲駆動装置は、前記導電性高分子層が実質的に前記アクチュエータの外部に露出していないことが好ましい。前記導電性高分子が外部に露出した場合には、導電性高分子中のドーパントイオンが外部に流出することとなり、アクチュエータの屈曲量や発生力が低下するだけでなく、前記ドーパントイオンが人体に影響を与えることが懸念されるからである。前記導電性高分子層を前記アクチュエータの実質的に外部に露出させない方法としては、前記アクチュエータと外部とが接する面を、可撓性を有する樹脂で被覆する方法があげられる。なお、前記樹脂としては、可撓性を有する樹脂であれば、特に限定されるものではなく、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、シリコンゴム等を用いることができる。
また、本発明の湾曲駆動装置の先端部に備えられるアクチュエータは、前記導電性高分子層が導電性高分子を含む円筒体により形成され、前記円筒体が導電性高分子と伸縮性を有する導電性基体との複合構造体であるアクチュエータとすることが好ましい。前記導電性高分子層が導電性高分子と伸縮性を有する導電性基体との複合構造体である場合には、前記導電性高分子層に電圧を印加する際に、前記導電性基体に通電することにより、前記導電性高分子層に充分な電圧を容易に印加することができるからである。
前記導電性高分子層が導電性高分子と伸縮性を有する導電性基体との複合構造体である場合において、前記複合構造体が円筒体であることにより、前記円筒体の内側の空洞部に電解質及び対向電極を備えた構造にすることで、容易にアクチュエータとしての構造を形成することができる。また、前記円筒体の内側の空洞部に電解質及び対向電極を備えた構造にする場合には、前記円筒体の内側面に不織布等のセパレータを設置すること、若しくは不織布等のセパレータを対向電極の外周に設置することが好ましい。このような構造とすることで、容易に前記対向電極と前記導電性高分子層との短絡を防ぐことができるからである。なお、前記複合構造体である円筒体は、金属バネ等のコイル状導電性基体を作用極とした電解重合法を用いる導電性高分子の製造方法により、得ることができる。
本願発明は、先端部にアクチュエータを備えたマイクロデバイスであって、該アクチュエータが導電性高分子層及び該導電性高分子層と接する電解質層を備え、該導電性高分子層に電圧を印加することにより該アクチュエータが駆動することを特徴とするマイクロデバイスでもある。前記マイクロデバイスは、上記の湾曲駆動装置と同様の構成をとることにより、該アクチュエータが外部に対して押圧する強い力を発生でき、障害物が多いような状況においても、容易に治療部位や修理箇所までに進行することができる。
第1図から第4図までのアクチュエータ及び医療用チューブの構成は、本願発明であるマイクロデバイス及びマイクロデバイスを用いた医療用チューブの構成として用いることができる。
前記マイクロデバイスは、前記湾曲駆動装置と同様に、前記導電性高分子層と接する導電層を備えることが好ましい。前記導電性高分子層に導電層が接することにより、前記導電層に電圧を印加することにより、前記導電性高分子層に容易に電圧を印加することができるからである。
前記マイクロデバイスは、上記の湾曲駆動装置と同様に、前記アクチュエータが、筒状または柱状の基体樹脂層上に、導電性高分子層及び該導電性高分子層と接する電解質層を備えた構造とすることができる。筒状または柱状の基体樹脂層上に、導電性高分子層を備えることにより、導電性高分子層が駆動に充分な厚さよりも厚くしなくても、カテーテルの先端部として必要な大きさのアクチュエータとすることができるからである。
前記マイクロデバイスにおいて、前記アクチュエータが、前記基体樹脂層上に前記導電層と前記電解質層との間に前記導電性高分子層上を含む積層構造を備える場合には、前記積層構造が前記基体樹脂層上に単独で設けられることが好ましい。前記積層構造が前記基体樹脂層上に単独で設けられる場合には、左右等の1方向にアクチュエータを屈曲させることができる。前記アクチュエータが、前記マイクロデバイスをカテーテルや内視鏡などの医療用チューブに用いる場合など、上下左右など複数方向に屈曲させて、医療チューブの進行方向を複数方向に導くアクチュエータである際には、前記基体樹脂層上に前記積層構造を備えた部分を実質的に絶縁された状態で複数備えることが好ましい。
前記マイクロデバイスは、上記の湾曲駆動装置と同様に、前記アクチュエータが、前記基体樹脂層上に前記積層構造を含む部分が前記アクチュエータの長さ方向に沿って4つ以上設けられていることが好ましい。このような構造により、前記積層構造部分の導電性高分子層に電圧を印加することにより、上下左右など複数方向に容易に屈曲させることができる。
前記マイクロデバイスの先端部に備えられるアクチュエータは、上記の湾曲駆動装置と同様に、前記導電性高分子層が導電性高分子を含む円筒体により形成され、前記円筒体が導電性高分子と伸縮性を有する導電性基体との複合構造体であるアクチュエータとすることが好ましい。前記導電性高分子層が導電性高分子と伸縮性を有する導電性基体との複合構造体である場合には、前記導電性高分子層に電圧を印加する際に、前記導電性基体に通電することにより、前記導電性高分子層に充分な電圧を容易に印加することができるからである。また、前記複合構造体を用いることは、円筒体であることにより、前記円筒体の内側の空洞部に電解質及び対向電極を備えた構造にすることで、アクチュエータとしての構造を形成することが容易にできる。
前記マイクロデバイスの先端部に備えられるアクチュエータにおいて、上記の湾曲駆動装置と同様に、前記導電性高分子層は、電気化学的酸化還元による伸縮性を有する導電性高分子を含み、該導電性高分子が電解重合法により製造された導電性高分子であって、前記電解重合法が、エーテル結合、エステル結合、カーボネート結合、ヒドロキシル基、ニトロ基、スルホン基及びニトリル基のうち少なくとも1つ以上の結合あるいは官能基を含む有機化合物及び/又はハロゲン化炭化水素を溶媒として含む電解液を用い、前記電解液中にトリフルオロメタンスルホン酸イオン及び/または中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンを含むことが好ましい。
前記マイクロデバイスは、上記の湾曲駆動装置と同様に、アクチュエータにおいて、前記導電性高分子層が、層幅に垂直な方向に8%以上の伸縮率を有することが好ましい。
また、前記マイクロデバイスは、上記の湾曲駆動装置と同様に、導電性高分子層が、電解重合法を用いたポリピロールの製造方法により得られたポリピロールを含む導電性高分子層であって、前記製造方法が、電解重合法に用いられる電解液がピロール及び/又はピロール誘導体をモノマー成分として含み、前記電解液が芳香族エステルを溶媒として含み、前記電解液が過塩素酸イオンを含むポリピロールの製造方法であることが好ましい。前記ポリピロールは、電解伸縮による最大の伸縮率として、1酸化還元当たりの伸縮率が10%以上の伸縮をすることができ、しかも引張り強度が60MPa以上である。そのため、前記導電性高分子層に前記ポリピロールを含むアクチュエータは、障害物が多い状態においても大きな屈曲と耐久性を発揮することができるので、好ましい。
本発明の湾曲駆動装置及びマイクロデバイスは、工業分野において検査や補修の際に用いる検査器及び修理具、並びに医療分野において検査や治療の際に用いる眼科手術又は腹腔内視鏡手術などの内視鏡及びカテーテルを含む医療用チューブ、マイクロサージェリー技術におけるピンセット、ハサミ、鉗子、スネア、レーザーメス、スパチュラ及びクリップに好適に用いることができる。
本発明の湾曲駆動装置及びマイクロデバイスにおいて先端部に備えられるアクチュエータの一実施態様例の断面図。 本発明の湾曲駆動装置及びマイクロデバイスにおいて先端部に備えられるアクチュエータの第二の実施態様例の断面図。 本発明の湾曲駆動装置及びマイクロデバイスにおいて先端部に備えられるアクチュエータの第三の実施態様例の断面図。 本発明の湾曲駆動装置及びマイクロデバイスにおいて、先端部に備えられるアクチュエータの第四の実施態様例の断面図。 本発明の湾曲駆動装置を用いた医療用チューブの一実施態様例の模式図。
符号の説明
1、21 アクチュエータ
2、22 可撓性を有する樹脂製チューブ(基体樹脂層)
3、23 導電層
141、142 導電性高分子層
143、144 導電性高分子層
24 導電性高分子層
5、25 電解質層
31、41 アクチュエータ
32、42 可撓性を有する樹脂製チューブ(基体樹脂層)
33、43 導電層
34、44 導電性高分子層
35、45 電解質層
36,46 金属層
51 湾曲駆動装置
52 案内部材
53 アクチュエータ
54、54’ リード線
55 電源

Claims (21)

  1. 先端部にアクチュエータを備えた湾曲駆動装置であって、
    該アクチュエータが導電性高分子層該導電性高分子層と接する電解質層、及び該前記導電性高分子層と接する導電層を備え、かつ、
    前記導電層と前記電解質層との間に前記導電性高分子層上を含む積層構造を、筒状または柱状の基体樹脂層上に備え、
    該導電性高分子層に電圧を印加することにより該アクチュエータが駆動することを特徴とする湾曲駆動装置。
  2. 前記アクチュエータが、前記基体樹脂層上に前記積層構造を備えた部分を実質的に絶縁された状態で複数備えることを特徴とする請求項の湾曲駆動装置。
  3. 前記基体樹脂層上に前記積層構造を含む部分が前記アクチュエータの長さ方向に沿って4つ以上設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の湾曲駆動装置。
  4. 前記導電性高分子層が前記アクチュエータの実質的に外部に露出していないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の湾曲駆動装置。
  5. 前記導電性高分子層が可撓性樹脂により被覆されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の湾曲駆動装置。
  6. 前記導電性高分子層が導電性高分子を含む円筒体により形成され、前記円筒体が導電性高分子と伸縮性を有する導電性基体との複合構造体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の湾曲駆動装置。
  7. 前記円筒体の内側部分に電解質を備えることを特徴とする請求項に記載の湾曲駆動装置。
  8. 前記導電性高分子が、
    電解重合法により製造された導電性高分子であって、
    前記電解重合法が、エーテル結合、エステル結合、カーボネート結合、ヒドロキシル基、ニトロ基、スルホン基及びニトリル基のうち少なくとも1つ以上の結合あるいは官能基を含む有機化合物及び/又はハロゲン化炭化水素を溶媒として含む電解液を用い、
    前記電解液中にトリフルオロメタンスルホン酸イオン及び/または中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンを含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の湾曲駆動装置。
  9. 前記導電性高分子層が、層幅に垂直な方向に8%以上の伸縮率を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の湾曲駆動装置。
  10. 前記導電性高分子層が、電解重合法を用いたポリピロールの製造方法により得られたポリピロールを含む導電性高分子層であって、前記製造方法が、電解重合法に用いられる電解液がピロール及び/又はピロール誘導体をモノマー成分として含み、前記電解液が芳香族エステルを溶媒として含み、前記電解液が過塩素酸イオンを含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の湾曲駆動装置。
  11. 先端部にアクチュエータを備えたマイクロデバイスであって、
    該アクチュエータが導電性高分子層該導電性高分子層と接する電解質層、及び該前記導電性高分子層と接する導電層を備え、かつ、
    前記導電層と前記電解質層との間に前記導電性高分子層上を含む積層構造を、筒状または柱状の基体樹脂層上に備え、
    該導電性高分子層に電圧を印加することにより該アクチュエータが駆動することを特徴とするマイクロデバイス。
  12. 前記アクチュエータが、前記基体樹脂層上に前記積層構造を備えた部分を実質的に絶縁された状態で複数備えることを特徴とする請求項11のマイクロデバイス。
  13. 前記基体樹脂層上に前記積層構造を含む部分が前記アクチュエータの長さ方向に沿って4つ以上設けられていることを特徴とする請求項11又は12に記載のマイクロデバイス。
  14. 前記導電性高分子層が前記アクチュエータの実質的に外部に露出していないことを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載のマイクロデバイス。
  15. 前記導電性高分子層が可撓性樹脂により被覆されていることを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載のマイクロデバイス。
  16. 前記導電性高分子層が導電性高分子を含む円筒体により形成され、前記円筒体が導電性高分子と伸縮性を有する導電性基体との複合構造体であることを特徴とする請求項11〜15のいずれかに記載のマイクロデバイス。
  17. 前記円筒体の内側部分に電解質を備えることを特徴とする請求項16に記載のマイクロデバイス。
  18. 前記導電性高分子が、
    電解重合法により製造された導電性高分子であって、
    前記電解重合法が、エーテル結合、エステル結合、カーボネート結合、ヒドロキシル基、ニトロ基、スルホン基及びニトリル基のうち少なくとも1つ以上の結合あるいは官能基を含む有機化合物及び/又はハロゲン化炭化水素を溶媒として含む電解液を用い、
    前記電解液中にトリフルオロメタンスルホン酸イオン及び/または中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンを含むことを特徴とする請求項11〜17のいずれかに記載のマイクロデバイス。
  19. 前記導電性高分子層が、層幅に垂直な方向に8%以上の伸縮率を有することを特徴とする請求項11〜18のいずれかに記載のマイクロデバイス。
  20. 前記導電性高分子層が、電解重合法を用いたポリピロールの製造方法により得られたポリピロールを含む導電性高分子層であって、前記製造方法が、電解重合法に用いられる電解液がピロール及び/又はピロール誘導体をモノマー成分として含み、前記電解液が芳香族エステルを溶媒として含み、前記電解液が過塩素酸イオンを含むことを特徴とする請求項11〜19のいずれかに記載のマイクロデバイス。
  21. 請求項11〜20のいずれかのマイクロデバイスを用いた医療用チューブ。
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