JP4590808B2 - 自動車のリアパッケージトレイ構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車のリアパッケージトレイ構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の中には、ワゴン車や1ボックスカー等において見られるように、最後部座席の後方が荷室とされたものがある。このような自動車においては、荷室に積載された荷物が外部から目視されないようにする等の観点から、荷室床面から所定高さ位置において略水平方向に伸びるリアパッケージトレイを設けられることが多い(例えば特開平10−138840号公報参照)。このようなリアパッケージトレイは、通常、その車幅方向端部に複数の係合突起部が設けられて、この係合突起部が、荷室の左右側壁に設けた係合部に係合、支持される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したリアパッケージトレイは、荷室に高い荷物を積載するときは邪魔になるので、取外し可能とされるのが一般的である。取外されたリアパッケージトレイは、最後部座席の後方等に収納させることが考えられるが、収納に際して係合突起部が邪魔となる。すなわち、係合突起部がリアパッケージトレイの車幅方向端部から突出したままであると、左右の係合突起部の先端同士の間隔は相当大きなものとなり、リアパッケージトレイの収納に大きな制約を与えてしまうことになる。
【0004】
リアパッケージトレイの収納時に、係合突起部が邪魔にならないようにするための1つの手法として、係合突起部を、車幅方向端面から突出した突出位置の他に、車幅方向端面から退出した退出位置を選択的に取りとり得るようにすることが考えれる。この場合、係合突起部は、車幅方向一方側において複数存在して、全体として相当に多い数となることから、この複数の係合突起部を簡単に退出位置にすることが望まれるものである。
【0005】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、リアパッケージトレイがその車幅方向各端部にそれぞれ複数の係合突起部を有するものにおいて、各係合突起部を簡単に退出位置にすることのできるようにした自動車のリアパッケージトレイ構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
最後部座席の後方にある荷室の所定高さ位置において、略水平方向に伸ばして配設されるリアパッケージトレイを有し、
前記リアパッケージトレイの車幅方向各端部にそれぞれ設けられた複数の係合突起部が、荷室側壁に設けた係合部に対して係脱可能として係合、支持されるようにした自動車のリアパッケージトレイ構造において、
前記複数の係合突起部がそれぞれ、前記リアパッケージトレイの車幅方向端面から突出して前記係合部に係合可能な突出位置と、該車幅方向端面から引っ込んだ退出位置とを選択的にとり得るようにされ、
前記複数の係合突起部を同時に前記退出位置にする収納手段を備えており、
前記収納手段が、
互いに着脱自在に係合されるタングおよびバックルと、
折り返し可能なようにされた細長い連結部材と、を有し、
前記タングとバックルとのいずれか一方が前記リアパッケージトレイに固定されると共に、他方が前記連結部材の一端部に取付けられ、
前記連結部材の他端部が、車幅方向各端部にある前記係合突起部のいずれか一方に連結されており、
前記連結部材は、その一端部と他端部との中間部分が、車幅方向各端部にある前記係合突起部の他方を引張可能にかつ摺動自在に係合された状態で折り返されており、
前記連結部材の一端部を引張することにより、車幅方向各端部の係合突起部がそれぞれ前記退出位置に向けて変位されて、車幅方向各端部における該係合突起部がそれぞれ前記退出位置とされた状態で前記バックルとタングとを係合させることにより該退出位置の状態が保持される、
ようにしてある。これにより、リアパッケージトレイを収納するときに、邪魔にな複数の係合突起部を、収納手段を操作することにより一挙に退出位置にすることができる。以上に加えて、連結部材を引張してバックルとタングを係合させるだけでもって退出位置に保持することができる。また、全体として薄い構造の収納手段とすることができ、リアパッケージトレイがいたずらに厚くなってしまう事態を防止する上でも好ましいものとなる。
【0007】
上記解決手法を前提として、次のような手法を合わせて採択することができる。 前記リアパッケージトレイが、前トレイと後トレイとの分割構造とされて、該前トレイと後トレイとが重合された折り畳み状態をとり得るように連結され、
前記前トレイと後トレイとにそれぞれ、その車幅方向各端部に前記複数の係合突起部が設けられ、
前記収納手段が、前記前トレイに設けられて該前トレイの車幅方向各端部にある複数の係合突起部を同時に前記退出位置にする第1収納手段と、前記後トレイに設けられて該後トレイの車幅方向各端部にある複数の係合突起部を同時に前記退出位置にする第2収納手段とから構成されている、
ようにすることができる。これにより、リアパッケージトレイを収納するときは、前トレイと後トレイとを重合させて全体として小さい面積にすることができ、しかも前トレイにおける複数の係合突起部を第1収納手段を操作することより一挙に退出位置とすることができ、また後トレイの複数の係合突起部を第2収納手段を操作することにより一挙に退出位置にすることができる。
【0008】
前記各係合突起部をそれぞれ前記突出位置に付勢するための付勢手段を備えており、
前記収納手段は、前記付勢手段の付勢力に抗して前記係合突起部を前記退出位置にするように設定されている、
ようにすることができる。これにより、付勢手段を利用して、容易にかつすみやかに係合突起部を退出位置から突出位置にすることができる。
【0009】
【0010】
リアパッケージトレイの車幅方向各端部に、車体前後方向に間隔をあけて略平行に伸びる一対の棒状部と該一対の棒状部の基端部同士を連結する連結部とを有して全体として略U字状とされたU字状部材が車幅方向に所定分だけ変位可能に設けられて、該各棒状部が前記係合突起部として構成されており、
前記連結部材の他端部が、車幅方向一端部側にある前記U字状部材の基端部に連結され、
前記連結部材の前記中間部分が、車幅方向他端部側にある前記U字状部材の基端部を引張可能にかつ摺動自在に係合された状態で折り返されている、
ようにすることができる。これにより、前後一対の係合突起部をU字状部材が有する一対の棒状部によって簡単に構成することができる。また、係合突起部としての左側の一対の棒状部と右側の一対の棒状部とを、連結部材とタングとバックルとの1つのセットのみでもって一挙に退出位置にすることができる。
【0011】
車幅方向各端部にある左右の係合突起部同士は、車体前後方向ほぼ同一位置に位置するように設定され、
前記リアパッケージトレイの裏面側には、車幅方向各端部にある前記左右の係合突起部同士を結ぶ延長軌跡上に位置させて、車幅方向に伸びるレインフォースメントが設けられている、
ようにすることができる。これにより、荷室側壁に支持されている状態において、リアパッケージトレイの剛性、特に曲げ剛性を十分に確保する上で好ましいものとなる。
【0012】
前記係合部が、リアホイールハウスを車室内側から覆う左右の各トリム材に設けられ、
前記リアパッケージトレイの車幅方向長さが、前記荷室の床面位置での前記左右のトリム材の間隔よりも若干小さく設定されている、
ようにすることができる。これにより、リアパッケージトレイを、左右のトリム材と干渉することなく荷室床面に載置して収納状態とすることができ、専用の収納空間を別途確保することが不用となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1、図2において、自動車1は、最高部座席となる後席2を有し、この後席2の後方空間が、車室3と連通された荷室4とされている。荷室4の左右には、図3にも示すように、後輪5用のホイールハウス6が荷室内に突出するように形成されており、この左右のホイールハウス6の荷室内側がそれぞれ、トリム材7によって覆われている。
【0014】
左右のトリム材7はそれぞれ左右対称に形成されており、ホイールハウス6の上面に沿う略水平に伸びる横面7aと、横面7aの車幅方向内方側端から下方へほぼまっすぐ伸びる縦面7bとを有する。左右の各トリム材7の横面7aには、それぞれ、車体前後方向に間隔をあけて4個の係合部8が形成されている。この係合部8は、実施形態では、上方および車幅方向内方側が開口されて凹部形状とされている。なお、荷室4の後方開口部は、バックドア9によって開閉される。
【0015】
荷室4には、リアパッケージトレイ10が配設される。リアパッケージトレイ10は、全体的に薄板状かつ四角形状に形成されて、トリム材7の横面7aとほぼ同一高さ位置でもって、略水平方向に伸ばして使用される。このリアパッケージトレイ10の面積は、荷室4の床面をほぼ全体的に覆うことのできるような大きさとされている。具体的には、リアパッケージトレイ10の前後方向長さは、荷室4の前後方向長さよりも若干小さい程度とされ、車幅方向長さは、荷室床面位置での左右のトリム材7の間隔よりも若干小さい程度に設定されている。
【0016】
リアパッケージトレイ10は、実施形態では、前側の前トレイ11と、後側の後トレイ12との2分割構成とされている。図5、図6にも示すように、前後の各トレイ11、12は、合成樹脂により形成されて、その表面は平坦面とされる一方、裏面側は剛性向上のために多数の凹凸が施されている。前後の各トレイ11と12との表面側には、前後のトレイ11と12とに跨って、外観上の見栄え向上のために、例えば布製の表面部材13が一体化されている。そして、この表面部材13のうち、前後のトレイ11と12との間の部分が回動支点(折れ点)13aを構成している。すなわち、支点13aを中心として、前後のトレイ1と12とを相対的に回動(揺動)させることによって、後述するように、前トレイ11と後トレイ12とが重合した折り畳み状態をとり得るようになっている。
【0017】
前トレイ11と後トレイ12とには、それぞれ、その車幅方向各端部において前後一対の係合突起部14が設けらている。この係合突起部14は、全体的に略U字状とされたU字状部材15を利用して構成されている。すなわち、U字状部材15は、ほぼ平行に伸びる一対の棒状部15aと、この一対の棒状部15aの基端部同士を連結する連結部15bとを有して、一対の棒状部15aがそれぞれ係合突起部14を構成している。
【0018】
係合突起部14を構成するためのU字状部材15は、前後のトレイ11、12についてそれぞれ左右一対(2個)設けられている。つまり、係合突起部14は、前後の各トレイ11、12について左右2個づつの合計4個設けられている。このU字状部材15(係合突起部14)の前後のトレイ11、12に対する取付例について、図7〜図9を参照しつつ説明するが、前トレイ11に対する取付と後トレイ12に対する取付とは同じようにされているので、前トレイ11に着目して説明することとする。
【0019】
まず、前トレイ11の車幅方向各端部には、その裏面側において、保持ブラケット20がねじ等により固定される。保持ブラケット20の取付位置は、前トレイ11の前後方向略中間部とされている。保持ブラケット20は、前トレイ11への取付部となる薄板状のベース部21と、ベース部21に一体に形成された前後一対のガイド筒部22とを有する。
【0020】
U字状部材15は、その連結部15bがガイド筒部22よりも車幅方向内方側に位置された状態で、棒状部15aがガイド筒部22内に摺動自在に挿入されている。係合突起部14としての棒状部15aは、ガイド筒部22に対する摺動によって、前トレイ11の車幅方向端面から突出した突出位置と、この車幅方向端面から退出した退出位置(図8一点鎖線参照)とをとり得るようになっている。そして、U字状部材15の連結部15bと保持ブラケット20のベース部21との間に跨って張設された付勢手段としてのコイルスプリング23によって、棒状部15aが突出位置に向けて付勢されている。
【0021】
前トレイ11の裏面側には、左右一対の保持ブラケット20のベース部21同士を連結するレインフォースメント24がねじ等により固定されている。すなわち、左右一対のU字状部材15を結ぶ延長軌跡上にレインフォースメント24が位置されて、剛性、特に車幅方向の曲げ剛性が十分に確保される。このレインフォースメント24は、実施形態では図11に示すように、左右一対の第1部材25と、左右一対の第1部材25同士を連結する第2部材26とを有する。第1部材25は、前述の保持ブラケット20部分を補強するもので、前後方向には長く車幅方向には短くされて、保持ブラケット20と前トレイ11との間に挟持された状態で配置される。第2部材26は、前後方向には短く車幅方向に長く形成されている。なお、第1部材25と第2部材26とは、それぞれ鉄板等の強度部材により形成されて、溶接等により一体化されている。
【0022】
図7〜図9に加えて、図10をも参照しつつ、左右一対のU字状部材15を同時に退出位置とするための収納手段の一例について説明する。なお、収納手段は、前トレイ11に設けられるものが第1収納手段となり、後トレイ12に設けられるものが第2収納手段となるが、第1収納手段と第2収納手段とは同じように構成されているので、前トレイ11用の収納手段(第1収納手段)を例にして説明する。
【0023】
前トレイ11に設けられた収納手段30は、連結部材31と、バックル32とタング33とを有する。連結部材31は、実施形態ではバンド状(帯状)に形成されて、例えば軟質の剛性繊維や合成樹脂等によって、略180度折り返し可能なように可撓性を有している。バックル32とタング33とは互いに着脱自在に係合されるもので、タング33内にバックル32を所定深さまで挿入することによりロックされて係合状態(連結された一体化状態)となり、タング33に設けた操作ボタン33a(図10参照)を例えば押圧操作することにより上記ロックが解除されて、バックル32がタング33から引き抜き可能とされる。
【0024】
上記タング33は、前トレイ11の裏面側に対して、車幅方向略中間部位置において固定されている。連結部材31の一端部には、上記バックル32が連結、固定されている。連結部材31の他端部は、車幅方向一端部側にあるU字状部材15の連結部15bに連結、固定されている。車幅方向他端部にあるU字状部材15の連結部15bには、リング34が固定されている。連結部材31のうち一端部と他端部との間にある中間部は、上記リング34を通過するように配設されている。
【0025】
上述のように、連結部材31は、一方側のU字状部材15から前トレイ11の裏面に沿って他方側のU字状部材15にまで伸び、この他方側のU字状部材15に設けたリング34を通った後、略180折り返されて、タング33に向けて伸びている。なお、タング33の前後方向位置は、左右一対のU字状部材15同士を結ぶ延長軌跡上となるように位置設定されている。なお、連結部材31のうち折り返しによって重なる部分は、止めリング35によって束ねられて不用意に弛まないようにされている。
【0026】
バックル32とタング33との係合を解除した状態では、左右一対の各U字状部材15は、スプリング23の付勢力によって、その棒状部15a(係合突起部14)が前トレイ11の車幅方向端面から突出した突出位置とされる。棒状部15aが突出位置にある状態から、バックル32を把持してタング33に向けて引張すると、左右一対のU字状部材15はそれぞれ車幅方向内方側に向けて変位される。バックル32をタング33に係合させた状態において、棒状部15a(係合突起部14)が退出位置とされると共に、バックル32とタング33との係合によってこの退出位置が保持される。
【0027】
次に、リアパッケージトレイ10の使用と収納とについて説明する。まず、図1実線、図2に示す使用状態では、前後のトレイ11、12は、全体として1枚の平板を構成するように大きく展開された状態とされる。この展開状態で、前トレイ11は、その左右の係合突起部14が、左右のトリム材7に形成されている前側の2個の係合部8に係合、支持される。同様に、後トレイ12は、その左右の係合突起部14が、トリム材7に形成されている後側の2個の係合部8に係合、支持される。このような使用状態において、リアパッケージトレイ10は、荷室4の所定高さ位置でもって略水平に伸びて、荷室4を実質的に上下2つの空間に画成する。
【0028】
上記使用状態からリアパッケージトレイ10を収納状態にするため、例えば、次のようにされる。まず、図2に示す使用状態において、図12に示すように、後トレイ12を支点13aを中心として前方へ回動(揺動)させて、図13に示すように前トレイ11の上に重合させる。この状態では、後トレイ12の裏面側が上方を向いて、その収納手段(第2収納手段)を構成するバックル32とタング33とが大きく露出されることになる。後トレイ12のバックル32をタング33に係合させることによって、後トレイ12の左右の係合突起部14が一挙につまり同時に退出位置とされる。
【0029】
後トレイ12の係合突起部14を退出位置とした後、前トレイ11をトリム材7の係合部8から取外して、例えば前後のトレイ11、と12との重合体を例えば上に下方向伸びるようにして、前トレイ11の裏面側にある収納手段(第1収納手段)を操作し易い姿勢とする。前トレイ11の収納手段30を操作して、前トレイ11の係合突起部14を退出位置とする(前トレイ11のバックル32をタング33に係合させる)。前後の各トレイ11、12の各係合突起部14がそれぞれ退出位置とされた状態では、リアパッケージトレイ10の車幅方向長さが係合突起部14が突出していない分短くなり、後席5の後方等適宜の場所に収納することができる。
【0030】
リアパッケージトレイ10を、荷室床面に収納することができる。この場合、各係合突起部14が退出位置とされ、かつ前後のトレイ11と12とが重合された状態において、例えば前トレイ11の裏面側が荷室床面に向くようにして、この重合体を荷室4の前部に載置する(図14の状態)。この後、図14矢印で示すように、後トレイ12を広げて、荷室床面に載置する。これにより、図1一点鎖線で示すように、リアパッケージトレイ10が、荷室床面に展開された状態で載置、収納される(リアパッケージトレイ10が実質的に荷室床面を構成する状態となる)。なお、収納状態から図2の使用状態へと復帰させるには、前述した手順とは逆の手順で行えばよい。
【0031】
以上実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず例えば次のような場合をも含むものである。リアパッケージトレイ10は、2分割構造のものに限らず、全体として折り畳み不能な1枚構造であってもよい。収納手段30における連結部材31は、バンド状のものに限らず、ワイヤ、ロープ等のひも状であってもよい。また、バックル32をトレイ側に固定し、タング33を連結部材31に連結するようにしてもよい。退出位置に保持するためには、バックル32とタング33とを用いる他に、例えば連結部材31の一端部にフック状の引っかけ部を構成して、この引っかけ部をリアパッケージトレイ10の裏面側に形成されたリング状等の係合部に引っかけるようにする等、適宜の構造のものを採択し得る。要は、係合突起部14を退出位置とした状態で、連結部材31の一端部がリアパッケージトレイ10の裏面側に固定できる係合部を構成するものであればよい。なお、収納手段30は、リンク機構を利用する等、適宜の構造のものを採択できるものである。
【0032】
荷室4は、前席(運転席、助手席)の直後方に形成されているものであってもよい(いわゆる2シータ車)。リアパッケージトレイ10の係合突起部14が係合される車体側の部材としては、トリム材7に限らず、車体パネル(インナパネル)そのものとすることもできる。本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、リアパッケージトレイを収納するときに、邪魔になる複数の係合突起部を一挙に退出位置にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す車体後部の簡略側面図。
【図2】図1の上面図。
【図3】図2のX3−X3線相当断面図。
【図4】係合部を有するトリム材の一例を示す斜視図。
【図5】リアパッケージトレイを裏面側から見た図。
【図6】図5のX6−X6線相当断面図。
【図7】係合突起部を構成するためのU字状部材と収納手段の一例を示す斜視図。
【図8】図5のX8−X8線相当断面図。
【図9】図5のX9−X9線相当断面図。
【図10】タング部分でのリアパッケージトレイの側面断面図。
【図11】レインフォースメントの端部を示す斜視図。
【図12】リアパッケージトレイを収納するときの手順を示す簡略斜視図。
【図13】リアパッケージトレイを収納するときの手順を示す簡略斜視図。
【図14】リアパッケージトレイを収納するときの手順を示す簡略斜視図。
【符号の説明】
1:自動車
3:車室
4:荷室
6:ホイールハウス
7:トリム材
8:係合部
10:リアパッケージトレイ
11:前トレイ
12:後トレイ
13:表面部材
13a:回動支点
14:係合突起部
15:U字状部材
15a:棒状部
15b:連結部
23:コイルスプリング(付勢手段)
30:収納手段
31:連結部材
32:バックル
33:タング
Claims (6)
- 最後部座席の後方にある荷室の所定高さ位置において、略水平方向に伸ばして配設されるリアパッケージトレイを有し、
前記リアパッケージトレイの車幅方向各端部にそれぞれ設けられた複数の係合突起部が、荷室側壁に設けた係合部に対して係脱可能として係合、支持されるようにした自動車のリアパッケージトレイ構造において、
前記複数の係合突起部がそれぞれ、前記リアパッケージトレイの車幅方向端面から突出して前記係合部に係合可能な突出位置と、該車幅方向端面から引っ込んだ退出位置とを選択的にとり得るようにされ、
前記複数の係合突起部を同時に前記退出位置にする収納手段を備えており、
前記収納手段が、
互いに着脱自在に係合されるタングおよびバックルと、
折り返し可能なようにされた細長い連結部材と、を有し、
前記タングとバックルとのいずれか一方が前記リアパッケージトレイに固定されると共に、他方が前記連結部材の一端部に取付けられ、
前記連結部材の他端部が、車幅方向各端部にある前記係合突起部のいずれか一方に連結されており、
前記連結部材は、その一端部と他端部との中間部分が、車幅方向各端部にある前記係合突起部の他方を引張可能にかつ摺動自在に係合された状態で折り返されており、
前記連結部材の一端部を引張することにより、車幅方向各端部の係合突起部がそれぞれ前記退出位置に向けて変位されて、車幅方向各端部における該係合突起部がそれぞれ前記退出位置とされた状態で前記バックルとタングとを係合させることにより該退出位置の状態が保持される、
ことを特徴とする自動車のリアパッケージトレイ構造。 - 請求項1において、
前記リアパッケージトレイが、前トレイと後トレイとの分割構造とされて、該前トレイと後トレイとが重合された折り畳み状態をとり得るように連結され、
前記前トレイと後トレイとにそれぞれ、その車幅方向各端部に前記複数の係合突起部が設けられ、
前記収納手段が、前記前トレイに設けられて該前トレイの車幅方向各端部にある複数の係合突起部を同時に前記退出位置にする第1収納手段と、前記後トレイに設けられて該後トレイの車幅方向各端部にある複数の係合突起部を同時に前記退出位置にする第2収納手段とから構成されている、
ことを特徴とする自動車のリアパッケージトレイ構造。 - 請求項1または請求項2において、
前記各係合突起部をそれぞれ前記突出位置に付勢するための付勢手段を備えており、
前記収納手段は、前記付勢手段の付勢力に抗して前記係合突起部を前記退出位置にするように設定されている、
ことを特徴とする自動車のリアパッケージトレイ構造。 - 請求項1において、
リアパッケージトレイの車幅方向各端部に、車体前後方向に間隔をあけて略平行に伸びる一対の棒状部と該一対の棒状部の基端部同士を連結する連結部とを有して全体として略U字状とされたU字状部材が車幅方向に所定分だけ変位可能に設けられて、該各棒状部が前記係合突起部として構成されており、
前記連結部材の他端部が、車幅方向一端部側にある前記U字状部材の基端部に連結され、前記連結部材の前記中間部分が、車幅方向他端部側にある前記U字状部材の基端部を引張可能にかつ摺動自在に係合された状態で折り返されている、
ことを特徴とする自動車のリアパッケージトレイ構造。 - 請求項1において、
車幅方向各端部にある左右の係合突起部同士は、車体前後方向ほぼ同一位置に位置するように設定され、
前記リアパッケージトレイの裏面側には、車幅方向各端部にある前記左右の係合突起部同士を結ぶ延長軌跡上に位置させて、車幅方向に伸びるレインフォースメントが設けられている、
ことを特徴とする自動車のリアパッケージトレイ構造。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
前記係合部が、リアホイールハウスを車室内側から覆う左右の各トリム材に設けられ、
前記リアパッケージトレイの車幅方向長さが、前記荷室の床面位置での前記左右のトリム材の間隔よりも若干小さく設定されている、
ことを特徴とする自動車のリアパッケージトレイ構造。
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Patent Citations (3)
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