JP4590528B2 - グロープラズマ発生装置及びグロープラズマ発生方法 - Google Patents

グロープラズマ発生装置及びグロープラズマ発生方法 Download PDF

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Description

本発明は、プラズマ重合、殺菌、水質浄化などに好適に用いられるグロープラズマ発生装置及びグロープラズマ発生方法に関するものであり、さらに詳しくは、液体表面や液中でグロープラズマを発生させる装置及びグロープラズマ発生方法に関する。
従来、主に高電圧パルス放電を用いて水中にプラズマを発生させることは可能であった。例えば、特表2005−529455号公報、特開2004−268003号公報、特開2005−21869号公報などは、液中にプラズマを発生させる装置について開示している。例えば、特表2005−529455号公報に記載された装置は、一対の金属電極を電気伝導性の液体中に挿入し、電気分解により生成したガスを雰囲気ガスとして気泡領域にプラズマを発生させる装置である。すなわち、高電圧直流電源を用いて電気伝導性水溶液を電気分解し、電極表面に水素と酸素の気泡を発生させる。気泡は水溶液よりも抵抗が大きいため気泡に高電圧が分圧されて放電が気泡領域で起こるようにした装置である。
しかし、特表2005−529455号公報にかかる装置では、電気分解により生成したガス気泡領域にプラズマを生成させる必要があるため、任意の液体を対象とすることができないという問題がある。
また、液相と接触する気相中においてプラズマを生成することにより、プラズマ化学やバイオサイエンス等への新しいプラズマプロセスの展開が期待できる。このためには、長時間にわたりプラズマを液体接触させるために、低温非平衡のグロー状の放電を用いることが好ましい。しかし、上記の装置は、基本的にストリーマー放電やそれが成長したアーク放電が主なものであり、それらの放電が作り出すプラズマのパラメータは本質的に制御が困難であるという問題があった。また、局所的に高温、高密度を発生させるものであるために、その応用範囲は殺菌などに制限されていた。
一方、水が雰囲気ガスと混在した状態でグロープラズマを発生させようとすると、一般には、容器内の気圧を低くすることが好ましい。しかし、容器内の気圧を下げると、容器内の液体が沸騰して液面が乱れ、電極に液体が接触して電極からの二次電子供給が阻害されるため、プラズマの発生が阻害されるという新たな問題が発生する可能性もある。また、液体の蒸気が雰囲気ガスに混入することにより雰囲気ガスへの不純物混入が起こるという問題もある。したがって、水が沸騰しないように蒸気圧以上の圧力で放電を行う大気圧プラズマも検討されている。
また、水と雰囲気ガスとが混在した状態では、水の蒸発などにより内部気圧などの条件が刻々と変化する。したがって、プラズマを発生させるための条件設定が困難であり、大気圧状態において定常的にグロープラズマを発生させることはきわめて困難であるという問題があった。
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、上記問題点を解決するために、液体と雰囲気ガスとが混在した状態で液相と接触する気相中において、グロープラズマを定常的に発生させることができるグロープラズマ発生装置及びグロープラズマ発生方法を提供することである。
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成のグロープラズマ発生装置を提供する。
本発明の第1態様によれば、雰囲気ガスを貯留するように構成された貯留部と第1電極と第2電極とを備えたグロープラズマ発生装置であって、
前記貯留部の少なくとも一部は誘電体で構成された誘電部分であり、
前記第1電極と前記第2電極との間には、前記雰囲気ガスの少なくとも一部と前記貯留部の前記誘電部分とが介在しており、
前記雰囲気ガスの前記少なくとも一部の前記第1電極の側と前記第2電極の側との間の距離が、部分的に異なっている、グロープラズマ発生装置を提供する。
本発明の第2態様によれば、前記貯留部の誘電部分は、第1部分と第2部分を有しており、
前記第1電極は、前記貯留部の前記第1部分の少なくとも一部を覆うように設けられており、
前記第2電極は、前記貯留部の前記第2部分の少なくとも一部を覆うように設けられており、
前記第1電極と前記第2電極との間には、前記雰囲気ガスの前記少なくとも一部と前記貯留部の前記第1部分と前記第2部分とが介在しており、
前記貯留部の前記第1部分と前記貯留部の前記第2部分との間の距離が、部分的に異なるように設けられている、第1態様のグロープラズマ発生装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、前記第1電極は、前記貯留部の前記誘電部分を覆うように設けられており、
前記第1電極と前記第2電極との間には、前記雰囲気ガスの前記少なくとも一部と前記貯留部の前記誘電部分とが介在しており、
前記貯留部の前記誘電部分と前記第2電極の側との間の距離が、部分的に異なっている、第1態様のグロープラズマ発生装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、前記貯留部は、前記雰囲気ガスを貯留する内部と前記雰囲気ガスを貯留しない外部とを画定する区画壁を有し、
前記第1電極は、前記貯留部の前記区画壁の外部側に設けられており、
前記第2電極は、前記貯留部の前記区画壁の内部側に設けられている、第3態様のグロープラズマ発生装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、前記第2電極が前記貯留部の前記内部の中心から偏心した位置に設けられている、第4態様のグロープラズマ発生装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、前記第2電極は螺旋状である、第4態様のグロープラズマ発生装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、前記第2電極は、前記貯留部の前記区画壁の内部側面に接触している、第4態様のグロープラズマ発生装置を提供する。
本発明の第8態様によれば、前記第1電極の側と前記第2電極の側との間の距離が、離散的に分布するように、部分的に異なっている、第1態様のグロープラズマ発生装置を提供する。
本発明の第9態様によれば、前記貯留部は、液体を貯留するように構成されている、第4態様のグロープラズマ発生装置を提供する。
本発明の第10態様によれば、グロープラズマ発生装置によってグロープラズマを発生する方法であって、
前記グロープラズマ発生装置は、
雰囲気ガスを貯留するように構成された貯留部と第1電極と第2電極とを備え、
前記貯留部の少なくとも一部は誘電体で構成された誘電部分であり、
前記第1電極と前記第2電極との間には、前記雰囲気ガスの少なくとも一部と前記貯留部の前記誘電部分とが介在しており、
前記雰囲気ガスの前記少なくとも一部の前記第1電極の側と前記第2電極の側との間の距離が、部分的に異なっており、
前記グロープラズマ発生方法は、
前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加することによって、前記第1電極の側と前記第2電極の側との間で放電を発生する放電発生ステップを包含する、グロープラズマ発生方法を提供する。
上記構成において、前記放電を発生させる過程においては、前記貯留部内の圧力を下げておく一方、前記放電が発生した後は前記貯留部内の圧力を高くすることが好ましい。
本発明のグロープラズマ発生装置によれば、第1電極と第2電極との間には、雰囲気ガスの少なくとも一部と貯留部の前記少なくとも一部とが介在しており、雰囲気ガスの少なくとも一部が介在する領域の第1電極の側と第2電極の側との間の距離が、部分的に異なっている。
したがって、部分的に異なる間隔のうち、貯留部内の諸条件(圧力など)に応じた適切なグロープラズマの維持できる間隔が自動的に選択され、第1電極の側と第2電極の側との間で誘電体バリア放電が発生する。その結果、貯留部内の諸条件を幅広い範囲とすることが可能となる。
また、貯留部の第1部分と第2部分とが誘電体であり、貯留部の第1部分と貯留部の第2部分との間の距離が部分的に異なるように設けられている形態(両側バリアの形態)においても、同様の効果を得ることができる。
さらに、貯留部の一部が誘電体であり、貯留部の一部と第2電極の側との間の距離が、部分的に異なっている形態(片側バリアの形態)においても、同様の効果を得ることができる。
また、本発明によれば、誘電体材料で構成された容器を挟んで内部電極と容器の外周面に設けられた外部電極とを用いており、外部電極が設けられた容器の内側面と内部電極との間で誘電体バリア放電が発生する。ここで、内部電極と容器の外部電極が設けられた部分の内側面との間隔は部分的に異なるように構成される。したがって、容器内の圧力などの諸条件に応じて、適切なグロープラズマが維持できる領域を自動的に選択して、プラズマを発生・維持することができる。すなわち、圧力が高くなるほど短い間隔を有する領域でプラズマが維持されることになる。よって、容器内の気圧状態にかかわらずグロープラズマを維持することができるので、容器内の圧力を幅広い範囲とすることが可能となる。また、誘電体材料で構成された容器は、圧力容器と誘電体バリアの2つの機能を兼ね備えるものであり、構成を単純化することができる。
なお、放電を発生させるために両電極間に印加する電圧の電源として高周波電源を用いれば、両電極間に存在している誘電体材料である貯留部が、高周波による放電をストリーマー状に成長させずにグロープラズマを維持するための直流ブロッキング素子として機能する。したがって、グロープラズマを定常的に発生・維持させやすく、長時間にわたるグロープラズマの生成を可能とすることができる。
また、上記効果に加えて、貯留部内に液体と雰囲気ガスとを貯留した状態でグロープラズマを定常的に安定した状態で発生・維持させることができれば、液体とプラズマとを長時間にわたり接触させることができる。したがって、液体の処理装置として用いる場合に、効率を高くすることができる。
また、貯留部の高さ方向全体にわたって内部電極が維持することによって、電極面積を大きくすることができ、広範囲にわたってプラズマを発生させることができる。また、貯留部を円筒形に構成することで、周囲に設けられた外部電極との電極間距離の分布がほぼ一様になり、プラズマ発生・維持のための条件範囲を広くすることができる。
また、内部電極を容器の周壁に接触するように配置することによって、内部電極と外部電極との電極間距離をごく小さくすることができ、また、電極間距離のレンジを広くすることができる。
また、上記構成によれば、電極間距離のレンジを広くすることができるため、0.01から10.0気圧という広い圧力範囲においてプラズマを発生・維持させることができる。
また、貯留部内に雰囲気ガスを外部から供給するために、雰囲気ガスを貯留部内に供給する装置を用いることで、使用可能な雰囲気ガスを自由に選択することができ、条件に応じて適宜選択することが可能となる。
また、貯留部内の気圧を前記貯留部内に貯留された液体の蒸気圧よりも低くなるようにすれば、貯留部中の液体の蒸気を雰囲気ガスとすることができるため、液体内に不純物が混入することがなく、また、装置の構成を簡単にすることができる。
また、第2電極を螺旋状に構成すれば、上記効果に加えて、螺旋状の第2電極に雰囲気ガスの気泡がからみつき、第2電極の周りに気相が存在しやすくなり、プラズマをより高効率で発生させることができる。また、電極面積を大きくすることができ、より広範囲でのプラズマの発生・維持をすることができる。
また、上記構成において、電圧印加装置から10KHzから100MHzの高周波電圧を印加することによって、ストリーマー放電やそれが成長したアーク放電よりもグロープラズマを維持しやすくなる。
本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付された図面についての好ましい実施形態に関連した次の記述から明らかになる。この図面においては、
図1は、本発明の第1実施形態にかかるグロープラズマ発生装置の概略構成を示す図であり、 図2Aは、図1のグロープラズマ発生装置に用いられるチャンバー部材の構成を示す概略図であり、 図2Bは、図2AのIIB−IIBにおける断面図であり、 図3Aは、内部電極と外部電極の配置関係の変形例を示す図であり、 図3Bは、内部電極と外部電極の配置関係の変形例を示す図であり、 図4は、整流調整のために用いられる整流器の構成を示す図であり、 図5は、図1のグロープラズマ発生装置に用いられるチャンバー部材の他の実施形態を示す図であり、 図6は、図5の線VI−VIにおける断面図であり、 図7は、図1のグロープラズマ発生装置に用いられるチャンバー部材のさらに他の実施形態を示す図であり、 図8は、図7の一部断面部分拡大図であり、 図9は、本実施形態にかかるグロープラズマ発生装置を用いてメチレンブルーを分解処理した場合の実験結果として、時間と濃度との関係を示すグラフであり、 図10Aは、図1のグロープラズマ発生装置に用いられるチャンバー部材の変形例を示す概略図であり、 図10Bは、図1のグロープラズマ発生装置に用いられるチャンバー部材のさらなる変形例を示す概略図であり、 図10Cは、図1のグロープラズマ発生装置に用いられるチャンバー部材のさらなる変形例を示す概略図であり、 図10Dは、図1のグロープラズマ発生装置に用いられるチャンバー部材のさらなる変形例を示す概略図であり、 図11Aは、図1のグロープラズマ発生装置に用いられるチャンバー部材のさらなる変形例を示す概略図であり、 図11Bは、図1のグロープラズマ発生装置に用いられるチャンバー部材のさらなる変形例を示す概略図であり、 図12は、図1のグロープラズマ発生装置に用いられるチャンバー部材のさらなる変形例を示す概略図である。
本発明の記述を続ける前に、添付図面において同じ部品については同じ参照符号を付している。以下、図面を参照して本発明における第1実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態にかかるグロープラズマ発生装置の概略構成を示す図である。グロープラズマ発生装置1は、チャンバー部材2と、電圧印加装置3とを備え、チャンバー部材2内に貯留される雰囲気ガスを供給するためのガス雰囲気生成装置の一例である雰囲気ガスタンク4と、チャンバー部材2に貯留される液体をチャンバー部材内に供給する液体タンク5と、チャンバー部材2内の圧力を測定する圧力計7と、チャンバー部材2内の圧力を調整するためのガス雰囲気生成装置の一例である真空ポンプ8と連結されている。雰囲気ガスタンク4と液体タンク5は、バルブ8を介してチャンバー部材2と開閉可能に連結されており、必要に応じて雰囲気ガス及び液体をチャンバー部材内に供給することができる。なお、チャンバー部材2は、内部に貯留されている液体を排出可能な排出口を備えていてもよい。すなわち、液体タンク5から液体を供給する一方、排出口から液体を排出することにより、液体の供給と排出を連続的に行いながらプラズマを発生させるようにしてもよい。
チャンバー部材2は図2Aに示すように、貯留部の一例としての誘電体材料で構成された円筒形の容器10を有する。本実施形態では、φ40mmのガラス製の部材が用いられている。チャンバー部材に用いられる容器10は、本実施形態においては、全体がガラスで構成されているが、部分的に誘電体材料が設けられているような構成であってもよい。例えば、後述する外部電極12が設けられている部分のみを誘電体材料とすることもできる。なお、容器10は円筒形の他、角柱形に構成されていてもよい。
容器10は、周壁14の上下に位置する上壁13a、下壁13bによって実質的に密閉された構造を有している。上壁13a、下壁13bは容器の上下に別部材として設けられた蓋のような部材で構成されていてもよいし、容器10と一体的に構成されていてもよい。また、必ずしも上壁13a、下壁13bは誘電体材料で構成されている必要はなく、例えば、金属などを用いることもできる。
密閉された容器の内部には液体と雰囲気ガスを貯留することができる。液体と雰囲気ガスの貯留割合は特に限定はないが、容器の容量の半分程度の液体を貯留し、半分を雰囲気ガスとすることが好ましい。チャンバー部材2内に貯留される液体100は、特に制限はなく、後述するように当該グロープラズマ発生装置を液体処理装置などに用いた場合、当該処理対象の液体を貯留させることができる。なお、液体は後述するように、液体処理に用いられる対象の液体を貯留することになるため、例えば、液体処理を行わない場合、すなわち単にグロープラズマを発生させたいだけのような場合は、容器内に液体を貯留する必要はない。なお、液体を貯留しなくても、後述の通り、本実施形態にかかるグロープラズマ発生装置によれば、定常的なグロープラズマの発生・維持ができることはいうまでもない。
また、雰囲気ガス101は特に制限はなく、モノマーガス、反応性ガスなどの種々のガスを用いてプラズマプロセスを行うことができる。ただし、ヘリウムやアルゴンなどの希ガスは他の分子ガスに比べて特に高い準安定励起状態を持つので、混入されたガスを効率よく解離し、後続する化学反応を容易に起こさせることができる。また、例えば、容器内の圧力を下げることによって貯留されている液体(例えば水)が沸騰することによって生じる水蒸気を雰囲気ガスとすることもできる。なお、この場合、雰囲気ガスは液体タンクから供給されるため、別途燃料タンクを設けなくてもよい。
チャンバー部材2には、上壁13aと下壁13bを貫通するように配置された第2電極の一例としての内部電極11が設けられている。内部電極は断面円形でありまっすぐな棒状の針金で構成されている。内部電極の材質は金属であれば特に制限はなく、用途に応じて適宜選択することができる。例えば、比較的硬くて腐食に強いタングステンやステンレスなどを用いることもできる。また、二次電子放出係数の大きな材料を表面に塗布してもよい。内部電極11は、容器の中心軸に対して偏心した位置に中心軸に平行になるように設けられる。したがって、内部電極と容器10の周壁14内側との容器10の高さ方向の距離は、内部電極11の延在方向位置にかかわらず等しくなっている。一方、内部電極と容器10の周壁との周方向の距離は、内部電極を中心とした周方向に応じて異なることとなる。本実施形態においては、ステンレス製の針金(φ5mm)で構成され、周壁14内側に接触する程度に近接して配置される。内部電極11を容器の周壁14の内側面に接触させるように配置することにより、後述する電極間距離のレンジを広くすることができ、放電経路をごく短くして高圧においてもグロープラズマを発生させやすくすることができる。
また、容器10の周壁14の外側面には、第1電極の一例としての外部電極12が設けられる。外部電極12は、周壁14の外周面に沿って設けられた板状の電極である。本実施形態では、容器の高さ方向には中間部分に、周方向には周壁14の一部に約半周にわたって設けられている。外部電極を部分的に設ける場合には、少なくとも電極の一部分が容器10内に貯留される液体の液面よりも高くなるように配置されることが好ましい。なお、外部電極は、周方向に周壁14の全周にわたって設けられていてもよいし、容器10の高さ方向に全体にわたって設けられていてもよい。外部電極12を設けることによって、内部電極11と外部電極12との電極間距離は連続的に分布する。
内部電極11と外部電極12との位置関係を図2Bに示す。図2Bは、図2Aの線IIB−IIBにおける断面図である。本実施形態では、外部電極12は、容器10の一部(誘電部分)を覆う。外部電極12(第1電極)と内部電極11(第2電極)との間には、雰囲気ガスの少なくとも一部と容器10(貯留部)の少なくとも一部とが介在している。内部電極11は、外部電極12の端部近傍に位置するように配置されている。このように両電極を配置することにより、両電極の電極間距離を、符号Aに示すようにごく短い距離(最短では、密着した状態)から、符号Bに示すように長い距離(最大では、容器10の直径とほぼ等しくすることができる。)まで、種々の電極間距離を実現することもできる。このように外部電極の部分ごとに内部電極との電極間距離のレンジを広くすることができることによって、後述するように種々の条件によっても定常的なグロープラズマを生成、維持させることができる。
なお、本実施形態における電極間距離というのは、内部電極と外部電極との間隔よりも、内部電極11と容器10の周壁の内側面との距離(雰囲気ガスの少なくとも一部が存在する領域の外部電極12の側と内部電極11の側との間の距離)を意味するのが本質的である。詳細は、後述される。
以上、図1、図2Aおよび図2Bを参照して、本発明の第1実施形態にかかるグロープラズマ発生装置を説明した。
本発明の第1実施形態にかかるグロープラズマ発生装置においては、容器10は「貯留部」に対応し、容器10のうちの誘電部分は「貯留部の誘電部分」に対応し、外部電極12は「第1電極」に対応し、内部電極11は「第2電極」に対応する。さらに、雰囲気ガスの少なくとも一部の外部電極12の側と内部電極11の側との間の距離(図2Bに示されている符号A、符号B)が、部分的に異なる。
なお、本発明の第1実施形態のグロープラズマ発生装置においては、外部電極12と容器10の誘電部分とが接触することに限定されない。外部電極(第1電極)と内部電極(第2電極)との間に雰囲気ガスの少なくとも一部と容器10(貯留部)の誘電部分とが介在しており、雰囲気ガスの少なくとも一部のうちの第1電極の側と第2電極の側との間の距離が、部分的に異なっている限りにおいては、外部電極12と容器10の誘電部分とが非接触でも良い。
さらに、容器10の全てが誘電体であることに限定されない。外部電極と内部電極との間に雰囲気ガスの少なくとも一部と容器10の少なくとも一部とが介在している限りは、容器10の少なくとも一部が誘電部分であればよい。
図3A,図3Bに内部電極と外部電極の配置関係の変形例を示す。図3Aにおいては、外部電極12が容器10の全周にわたって配置されており、また、内部電極11を2本用いている状態である。この例では、電極間距離のレンジを広くすることができる一方、内部電極と外部電極との表面積比が大きく異なるため、内部電極を複数用い、放電経路を多数確保したものである。また、図3Bにおいては、外部電極は、容器10の周方向に対し約半周にわたって設けられているが、内部電極11が外部電極12の周方向中間部分に位置している。これにより、電極間距離のレンジを広くすることはできないが、内部電極に対して種々の方向に同じ程度の電極間距離だけ離れた放電経路をとることができ、より多くのプラズマを発生させることができる。
電圧印加装置3は、内部電極11及び外部電極12に高周波電力を供給するための電源3である。本実施形態においては、使用可能周波数の関係より13.56MHzを使用し、20〜100W,1000Vの高周波電力を用いている。高周波電源として用いられる周波数は概ね10kHz〜100MHz程度であることが好ましく、これらの範囲から大幅に外れると定常的なグロー放電の生成に悪影響を及ぼしやすくなる場合がある。また、後述するように本実施形態にかかるグロープラズマ発生装置1は、液相と気相とが共存した状態でグロープラズマを発生させることも可能であり、当該液相の水分の影響で高周波電源の負荷インダクタンスが変化するため、整流調整を行うことが好ましい。
整流調整のために用いられる整流器の構成を図4に示す。高周波電源30から出力されたエネルギーを、効率良く負荷となる電極に印加するためには、負荷のインピーダンスと電源のインピーダンスとをマッチングさせる必要がある。マッチングが取れていないと、負荷で全てのエネルギーが消費されずに反射され高周波電源30へと戻る。これは、エネルギー効率が悪いのみならず、電源の破壊につながる恐れがある。そのために、容量可変のコンデンサ33,34や容量可変のコイル32などの無損失な回路素子から構成されるマッチングボックスを、高周波電源と負荷の間に挿入することにより、負荷のリアクタンス成分をキャンセルして、インピーダンスのマッチングを行う。なお、マッチングボックスからの出力端子36は、チャンバー部材2の電極にそれぞれ接続される。
次に本実施形態にかかるグロープラズマ発生装置の動作について説明する。本実施形態にかかるグロープラズマ発生装置1は、上述の通り、内部電極との電極間距離は外部電極の場所により異なる構成を有している点に特徴を有する。電圧印加装置3により両電極間に電圧を印加する。このとき、上述の通り電極間距離は分布を有し一定でないため、当該チャンバー部材内の圧力状態に応じて、棒状の内部電極と外部電極が設けられている箇所の容器内側面との間で自発的に放電経路が決定され、当該決定された特定の放電経路から誘電体バリア放電が発生する。
当該発生した放電は、内部電極と当該外部電極に接触している容器の周壁の内側面との間で発生する。両者は直流的に絶縁した関係となっているが、外部電極によって誘電体材料である容器が、電気的エネルギーが高い状態となり、誘電体バリア放電を発生させる。したがって、本実施形態における電極間距離というのは、内部電極と外部電極との間隔よりも、内部電極と当該外部電極に接触している容器の周壁の内側面との距離(雰囲気ガスの少なくとも一部のうちの外部電極の側と内部電極の側との間の距離)を意味するのが本質的である。当該発生したバリア放電は、グロープラズマとして維持できる電極間距離の放電経路の領域において広がり、当該領域において継続的に放電が行われる。
すなわち、プラズマ放電が発生する要件としては、一般的に放電が開始する条件であるパッシェン条件を満たす必要があると考えられている。この法則も高気圧下、高周波放電などの特殊な条件下では完全に満たすとは限らないが、圧力と電極間距離の積がある一定の値の時に放電開始電圧は最小となるというものである。すなわち、例えば、大気圧などの高気圧下では、電極間距離はごく小さなものとする必要がある。よって、本実施形態にかかるグロープラズマ発生装置は、電極間距離のレンジが広いため、放電開始のための条件を自動的に選択し、当該選択された放電経路で発生した放電が徐々に広がっていく。したがって、一般にプラズマが発生しやすい真空度の高い状態から高気圧下の状態まで、広い幅広いレンジでのグロープラズマの定常的な発生を維持することができる。具体的には、0.01から10.0気圧程度の条件下においてグロープラズマを定常的に発生、維持させることができる。
なお、上述のパッシェン則によると、大気圧下で適当な印加電圧により放電を開始させるためには、電極間距離をミリメートルオーダーにする必要があり、プラズマも極めて小さくなる。よって、グロー放電開示において、ポンプ6によって、容器10内の気圧を若干下げた状態でプラズマを点火し、その後、雰囲気ガスタンク4から雰囲気ガスを供給してガス圧を上昇させるように操作してもよい。
なお、本実施形態にかかるグロープラズマ発生装置は、広い圧力レンジにおいてグロープラズマを定常的に発生させることができるという利点を有する。よって、グロープラズマとして維持できる電極間距離がチャンバー部材2内部の圧力などの諸条件によって異なるという性質に基づいて、目的に応じて適宜チャンバー部材2を設計することが好ましい。例えば、容器10の径を大きくすれば、内部電極と外部電極との距離のレンジは当然広くなる。したがって、当該大きい電極間距離でもグロープラズマが発生しうるような気圧の低い環境下においてのみ使用する目的であれば、当該大きな容器を用いて大量のプラズマを発生させることができる。しかし、大気圧近くの高圧での使用を目的とする場合であれば、大きい容器を用いたとしてもプラズマは一部の放電経路でのみの放電しか実現できず、その結果、容器内の一部でしかプラズマが発生しない可能性がある。なお、この場合においても、高周波電力の電力量を調整することで、放電経路を長くすることは可能である。
また、本実施形態にかかるグロープラズマ発生装置は、内部電極が容器10内の高さ方向に広い範囲で設けられているため、容器内の液体の液面のごく近くから容器の高さ方向の広範囲、すなわち液相と接触する気相中の広い領域においてプラズマが発生する。したがって、例えば、容器10内の気圧を低くすることによって、容器内の液体10が沸騰して内部電極11が部分的に濡れ、その結果電極表面からの二次電子供給が少なくなることによって当該部分でのプラズマが消滅した場合であっても、内部電極の濡れていない部分から発生した放電によりグロープラズマが広がり、維持されることとなる。したがって、電極が多少濡れても放電が持続し、グロープラズマを維持することできるため、液体へのプラズマ処理などの適用に用いる場合に有利となる。よって、プラズマ化学やバイオサイエンス等への新しいプラズマプロセスの展開が期待できる。
図5は、図1のグロープラズマ発生装置に用いられるチャンバー部材の他の実施形態を示す図である。このチャンバー部材2Aは、図2A,図2Bに示すチャンバー部材と異なり、容器内に液体を雰囲気ガスとを貯留させることがなく、液体中に雰囲気ガスをバブリングさせた状態で流動させながら供給し、当該容器内の雰囲気ガス気相中にグロープラズマを発生させるような構成である。
図5のチャンバー装置2Aは、水平方向に配置された誘電体材料で構成された筒状の容器10aで構成されている。容器10aには、図5において右側から液体が連続的に供給され図示左側へ流動する。このときの液体の流れが、層流とならないようにすることが好ましく、例えば、容器に邪魔板などを設け、液体の流れを乱すようにしてもよい。
容器10aは、雰囲気ガスを供給する雰囲気ガス供給管16と接続されており、当該雰囲気ガス供給管16の終端に設けられたノズル17より雰囲気ガスが容器10a内に供給される。また、ノズルを容器10aの下面に設けているため、雰囲気ガスの気泡により液体が乱されやすくなる。なお、図5においては、ノズル17は1箇所にのみ設けられているが、複数設けるようにしてもよく、また、微細な気泡が多数発生するために多孔ノズルや種々のバブラーを用いるようにしてもよい。バブラーの例としては、プロペラで気泡を攪拌するもの、ラバールノズルを用いるもの、流体の剪断力を用いて微小気泡を創出するものなどが例示できる。液体中に吐出される気泡を多くすると、液体の流れを乱し、後述するプラズマ処理において、プラズマと液体との接触を多くすることができる。
容器10aの内部には、内部電極11aがその容器の延在方向に沿って配置されている。内部電極11aは、容器10の中心に対して上側、具体的には、容器10aの内壁の最も高い位置に中心軸に平行になるように延在して設けられ、容器10aに設けられた貫通孔18を通して外部につながっている。
また、容器10aの外周面には外周面に沿って設けられる板状電極である外部電極12aが設けられている。外部電極12aは、内部電極11aが設けられている位置における外周面14を被覆するように配置される。本実施形態では、外部電極の中間位置に内部電極11aが位置する。また、外部電極は容器10aの周方向には周壁14の一部に約半周にわたって設けられている。なお、外部電極14aは、容器10aの周方向には周壁14の全周にわたって設けられてもよい。
図6は、図5の線VI−VIにおける断面図である。本実施形態においては容器10a内を液体100が流動する構成となっているが、すなわち、容器10aに供給された液体中に、内部電極11aが存在するよりも上流側において、ノズル17から雰囲気ガスが供給され、液体100中を気泡102となって液体100の流れに伴って、容器内を流動する。
また、本実施形態においても、内部電極11aとの電極間距離は、外部電極12aの場所により異なる構成を有している点に特徴を有する。電圧印加装置3により両電極間に電圧が印加されると、上述の通り電極間距離は一定でないため、当該チャンバー部材内の圧力状態に応じて、棒状の内部電極11aと容器10aの外周面に沿って設けられた外部電極12aの間で自発的に放電経路が決定され、当該決定された特定の放電経路から誘電体バリア放電が発生する。
本実施形態においては、容器10a内の圧力は、ほぼ大気圧に等しくなるため、電極間距離が大きい部分が放電経路となることは困難である。したがって、気泡サイズを小さくし、電極間にこのサイズの気泡102が存在するようにすることが好ましい。したがって、容器10aの径を小さくし、容器中10aを流れる液体の表面とグロープラズマとが接触するようにすることが好ましい。具体的には、容器10aの内径はφ20mm程度に留めておくことが好ましい。
本実施形態にかかるグロープラズマ装置は、容器内に存在する気泡内部に定常的にグロープラズマを発生・維持させることができる。また、上述のように気泡サイズは小さくすることが好ましいため、気相と液相との接触面積を大きくすることができ、液体へのプラズマ処理などの適用に用いる場合に有利となる。
なお、本実施形態にかかるグロープラズマ発生装置は、容器の内側の一部にのみ液相を流動させるようにし、気相が容器内の内部電極11aの周囲に存在するようにして用いることもできる。この場合は、内部電極11aが容器10a内の中心軸方向に長く延在して設けられているため、部分的に内部電極11aが濡れ、その結果電極表面からの二次電子供給が少なくなることによって当該部分でのプラズマが消滅した場合であっても、内部電極の濡れていない部分から発生した放電によりグロープラズマが広がり、維持されることとなる。したがって、電極が多少濡れても放電が持続し、グロープラズマを維持することできるため、液体へのプラズマ処理などの適用に用いる場合に有利となる。よって、プラズマ化学やバイオサイエンス等への新しいプラズマプロセスの展開が期待できる。
図7は、本発明の第2実施形態にかかるグロープラズマ発生装置の概略構成を示す図である。このグロープラズマ発生装置は、チャンバー部材2Bを備える。チャンバー部材2Bは、図5に示すチャンバー部材と同様に容器内に液体と雰囲気ガスとを混在させた状態で流動させながら供給し、当該容器内の雰囲気ガス気相中にグロープラズマを発生させるような構成である。
図7のチャンバー装置2Bは、鉛直方向に配置された誘電体材料で構成された筒状の容器10bを備える。容器中10bには、図7において、下側から雰囲気ガスを供給する雰囲気ガス供給管22と液体を供給する液供給管24とが接続されている。雰囲気ガス供給管22の終端には、液供給管24から供給された液中に細かな気泡を形成するために微細ノズル23が設けられている。なお、液体中に気泡を形成するための構成は単一ノズル23に限定されるものではなく、バブラーとして用いられる種々の構成を用いることができる。バブラーの例としては、プロペラで気泡を攪拌するもの、ラバールノズルを用いるもの、流体の剪断力を用いて微小気泡を創出するものなどが例示できる。
容器10b内には、内部電極ユニット20が挿入された状態で配置される。内部電極ユニット20は、誘電体材料で構成された棒状の支持部材19の外周面に沿って螺旋状に内部電極11bを巻き付けた状態で固定した構造を有する。内部電極ユニット20は、容器10bの内径と略等しい外径寸法を有することが好ましい。具体的には、支持部材19の外形寸法と内部電極11bを構成する針金の径寸法の2倍の合計が、容器10bの内径と略等しくなるように設計すればよい。容器10bと内部電極ユニットの支持部材19との間に形成される空間は、上述のように容器10bに供給された液体と雰囲気ガスが流動する流動空間20となる。
本実施形態においては、内部電極は断面円形の金属棒を用いて構成されているため、内部電極11bの周方向に対して外部電極との電極間距離が異なるように配置される。すなわち、内部電極11bが容器10bの内周面と接触している箇所においては電極間距離は最も短くなり、当該位置から上下方向に向かうにつれて外部電極12bとの電極間距離が広がるように構成されている。このように電極間距離が外部電極の部分ごとにレンジを持って構成されているため、上述したように、気相の圧力状態に応じて、内部電極と容器の外周面に沿って設けられた外部電極の間で自発的に放電経路が決定され、当該決定された特定の放電経路から誘電体バリア放電が発生する。
なお、図1、図2Aおよび図2Bを参照して説明した場合と同様に、本発明の第2実施形態にかかるグロープラズマ発生装置の説明でも、電極間距離というのは、内部電極と外部電極との間隔よりも、内部電極と容器の周壁の内側面との距離(雰囲気ガスの少なくとも一部のうちの外部電極の側と内部電極の側との間の距離)を意味するのが本質的である。
また、容器10bの外周面には外周面に沿って設けられる板状電極である外部電極12bが設けられている。外部電極は、内部電極11aが設けられている位置における外周面を被覆するように配置される。本実施形態では、内部電極11bが位置する容器10bの高さ方向領域被覆するように、また、容器10aの周方向には周壁14の一部に約半周にわたって設けられている。なお、外部電極14bは、容器10bの周方向には周壁14の全周にわたって設けられてもよい。
図8は、図7の一部断面部分拡大図である。容器10b内に供給された液体及び雰囲気ガスは、流動空間21を通って上昇する。このとき、雰囲気ガス101の気泡102は内部電極11bにからみつきながら上昇するため、内部電極11bの周囲は気相となりやすい。また、内部電極11bは、断面円形であるため、容器10b内周面との距離がその周方向に異なる。この状態で電圧印加装置3から内部電極11bと外部電極12bとの間に高周波電圧が印加されると、当該気相中の圧力状態に応じて、内部電極11bと容器10bの外周面14に沿って設けられた外部電極12bの間で自発的に放電経路が決定され、当該決定された特定の放電経路から誘電体バリア放電が発生する。
当該発生した放電は、内部電極と当該外部電極に接触している容器の周壁の内側面との間で発生する。両者は直流的に絶縁した関係となっているが、外部電極によって誘電体材料である容器が、電気的エネルギーが高い状態となり、誘電体バリア放電を発生させる。当該発生したバリア放電は、グロープラズマとして維持できる電極間距離の放電経路の領域において広がり、当該領域において継続的に放電が行われる。図7および図8を参照して、曲率を有する内部電極を備えたグロープラズマ発生装置を説明した。曲率を有する内部電極に雰囲気ガスと液体とが絡み付いて流れるため、反応効率が高くなる。
また、本実施形態にかかるグロープラズマ発生装置は、内部電極11bが容器10b内において電極面積が大きいため、気相中の広い領域においてプラズマが発生する。また、気相は液体と接触しており、当該液体とプラズマとが接触することとなる。したがって、電極が多少濡れても放電が持続してグロープラズマを維持することでき、また、気相と液相の接触面積を大きくすることができるため、液体へのプラズマ処理などの適用に用いる場合に有利となる。よって、プラズマが液体に接触することにより水溶性物質中にラジカル、高エネルギー原子、紫外線などを供給することが可能となり、プラズマ化学やバイオサイエンス等への新しいプラズマプロセスの展開が期待できる。本実施形態にかかるグロープラズマ発生装置は容器内部の気圧が高くてもプラズマを発生させることができ、真空引きを必要としない点で生体物質などへの適合性もよい。
上記各実施形態にかかるチャンバー部材の構成を有するグロープラズマ発生装置を用いて放電を行うことにより、液体表面並びに液中にてグロー状の放電が実現され、対象となる液体に対して均一に種々の形態にてエネルギーを供給することが可能となる。これにより従来にはなかった液中化学反応に対するプラズマプロセスを行うことが可能となり、新しい技術展開が期待される。
以上、図2A、図2B、図3A、図3B、図5〜図8、図10A〜図10D、図11Aおよび図11Bを参照して、容器の内部には内部電極が設けられ、容器の外部には外部電極が設けられる形態を説明した。
しかし、本発明においては、2つの電極のそれぞれの位置が、容器の内部と外部とに位置することに限定されない。2つの電極のうちの一方(第1電極)と他方(第2電極)との間に雰囲気ガスの少なくとも一部と容器(貯留部)の誘電部分とが介在しており、雰囲気ガスの少なくとも一部のうちの第1電極の側と第2電極の側との間の距離が、部分的に異なる限りは、2つの電極が容器の外部に位置しても良いし、容器の内部に位置しても良い。
図12は、本発明の実施形態の一つ(グロープラズマ発生装置120)を示す。グロープラズマ発生装置120は、第1電極102と第2電極104と容器106とを備える。容器106の内部には雰囲気ガスが貯留されている。第1電極102と第2電極104とは、容器106の外部に設けられている。
容器106は第1部分108と第2部分110とを有する。容器106の第1部分108と第2部分110とは、誘電体である。
第1電極102は、容器106の第1部分108の少なくとも一部を覆うように設けられており、第2電極104は、容器106の第2部分110の少なくとも一部を覆うように設けられている。
第1電極102と第2電極104との間には、雰囲気ガスの少なくとも一部と容器106の第1部分108と第2部分110とが介在している。さらに、容器106の第1部分108の壁厚は、場所に応じて異なる。容器106の第2部分110の壁厚は、場所に応じて異ならない。第1電極102と第2電極104とは互いに平行する。その結果、容器106の第1電極102の側108aと第2電極104の側110aとの間の距離は、部分的に異なる。
例えば、符号Cに示すようにごく短い距離(最短では、密着した状態)から、符号Dに示すように長い距離(最大では、容器10の幅寸法とほぼ等しくすることができる。)まで、容器106の第1電極102の側108aと第2電極104の側110aとの間の距離を部分的に異なるように構成しえる。
その結果、容器106の第1電極102の側108aと第2電極104の側110aとの間の距離のレンジが広くなり、種々の条件によっても定常的なグロープラズマを生成、維持することができる。
図2A,図2Bに示すチャンバー装置を用いたグロープラズマ発生装置をプラズマ処理装置として用いた場合の性能評価として、水接触プラズマの化学反応性を評価するために、メチレンブルー(色素)の分解実験を水接触プラズマにて行った。メチレンブルーは紫外線では分解せず、また、濃度を光学的に簡単に測定できることから、定量的評価法として適当である。実験条件は次の通りである。
図2A,図2Bに示す装置を用い、液相としてメチレンブルーを20μg/mlの初期濃度で溶解させた水溶液を容器中に貯留し、雰囲気ガスとしてヘリウムを0.1気圧となるように充填した状態で、電圧印加装置から13.56MHz、80W,2000Vの高周波電圧を印加した。内部電極と外部電極との間でグロープラズマが発生し、液相表面と接触するプラズマが確認された。10分ごとに電圧の印加を停止し、メチレンブルー溶液をサンプリングして、分光光度計でメチレンブルー溶液の濃度測定を行った。結果は図9に示す通りである。
図9に示すように、メチレンブルーの濃度は、時間と共に指数関数的に減少していくことが確認された。これは、プラズマを水溶液に照射することにより、水分子が分解して強い酸化力を持つOHラジカルが発生し、これがメチレンブルーのベンゼン環を破壊(酸化)したと推察される。
このように、本実施形態にかかるグロープラズマ発生装置によれば、液体にプラズマを接触させた新しい反応場を創出することができる。プラズマプロセスの適用範囲としては、例えば、生体高分子が例示できる。生体高分子は水環境とは切っては切り離せない関係にあるために、従来の蒸気圧以下で行われる低圧プラズマプロセスの適用を図ることは困難であった。本実施形態にかかるグロープラズマ発生装置は、大気圧下にてプラズマを制御可能な形で生成することができるため、グロープラズマを水と定常的に長時間にわたり接触させることができ、液体に対するプラズマプロセスを行うことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。例えば、上記実施形態においては、誘電体材料で構成された容器の壁厚は一定であり、内部電極の位置を中心からずらすことにより電極間距離(雰囲気ガスの少なくとも一部のうちの外部電極の側と内部電極の側との間の距離)を異なるように構成しているが、容器の壁厚を異ならせることにより、内部電極と容器表面との間隔(雰囲気ガスの少なくとも一部のうちの外部電極の側と内部電極の側との間の距離)を異ならすようにすることもできる。例えば、図10Aに開示するように、内部電極11cと外部電極12cとは互いに平行に配置された平板電極であり、その間に配置される容器10cの壁22c壁厚を部分的に異ならせることにより、内部電極(雰囲気ガスのうちの内部電極の側)と容器の内側面23c(雰囲気ガスのうちの外部電極の側)との距離を異ならせる構成をとることもできる。その結果、内部電極と容器の内側面23cとの距離は分布を有する。
また、図10Bに示すように断面矩形の容器10dの外壁に沿って板状の外部電極12dを設け、容器内部25に対角線状に板状の内部電極を設けるようにしてもよい。
さらに、図10Cに示すように、図2Aに示したチャンバー部材2に用いられる容器10と同様の構成を有する容器10eを用い、内部電極11eを容器10eの中心軸から傾けて配置するようにしてもよい。また、図10Dに示すように、図2Aに示したチャンバー部材2と同様の構成を有する容器10fを用い、周方向に間欠的に設けられた外部電極12fを全周にわたって設けてもよい。外部電極12fを間欠的に設けることによって、内部電極11fと外部電極12fとの電極間距離(雰囲気ガスの外部電極12fの側と内部電極11fの側との間の距離)は離散的に分布する。
また、図11A、図11Bに示すようなチャンバー部材を用いてもよい。このチャンバー部材は、図7に示したチャンバー部材2bと同様に、内部に液体と気泡を流動させるように構成されている。具体的には、断面矩形の扁平形状の容器10gの内部を液体及び雰囲気ガスの気泡の流動空間21gとし、当該流動空間21g内に曲折した針金状の内部電極11gを配置する。板状の外部電極12gは容器10gの外周壁に沿って設けられる。内部電極11gの直径は流動空間21gの短手方向幅と略等しく構成され、流動空間21g内に液体とともに送り込まれた気泡が内部電極11gにからみつき、内部電極11gの周囲は気相となりやすくなる。
以上説明したように、本発明のグロープラズマ発生装置によれば、内部電極そのものの形状、内部電極の配置箇所もしくは、外部電極の配置箇所またはこれらの複数の構成の組み合わせにより、内部電極と容器内周との距離が部分的に異なる構成を有する。したがって、その使用環境に応じた電極間距離を自発的に選択して放電を開始することができ、その後グロープラズマを広い領域で定常的に維持することができる。
本発明にかかるグロープラズマ発生装置は、容器内圧力が高い場合であってもグロープラズマを発生させることができ、また、グロープラズマを液体と接触させることができるので、種々の利用可能性を有する。例えば、プラズマ水と接触することによって生じるヒドロキシラジカルを用いて精密医療器具などを殺菌する殺菌装置として好適に用いることができる。また、個々のチャンバー部材は小型で実現可能であるために、チャンバー部材をモジュール化して直列又は並列に配列することによって液体を大量に処理することも可能であり、用途に応じた処理を選択することができる。また流体ポンプを使って循環を行うことにより、対象となる液体の連続処理が可能となり、循環型水処理装置に好適に用いることができる。また、新機能を持つ生体高分子の合成に用いることができる。例えば、化学的な高分子合成法では、出発原料となるモノマーに二重結合などの特定の反応基が必要であるが、プラズマを用いて重合を行うことも可能である。本装置を用いることにより、液体中のモノマーを重合することで水溶液中の生化学物質を内包する機能性高分子を合成する。本装置によれば、大気圧下、そしてバルク温度上昇が少ないために、生体物質との親和性が非常に良く、新機能を持つバイオマテリアルの開発に発展する可能性を持つ。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。

Claims (11)

  1. 雰囲気ガスを貯留するように構成された貯留部と第1電極と第2電極とを備え、前記第1電極と第2電極との間で誘電体バリア放電を生じさせるグロープラズマ発生装置であって、
    前記貯留部の少なくとも一部は誘電体で構成された誘電部分であり、
    前記第1電極と前記第2電極との間には、前記雰囲気ガスの少なくとも一部と前記貯留部の前記誘電部分とが介在しており、
    前記第1電極の側と前記第2電極の側との間の前記雰囲気ガスの前記少なくとも一部が介在している距離が、部分的に異なっている、グロープラズマ発生装置。
  2. 前記貯留部の誘電部分は、第1部分と第2部分を有しており、
    前記第1電極は、前記貯留部の前記第1部分の少なくとも一部を覆うように設けられており、
    前記第2電極は、前記貯留部の前記第2部分の少なくとも一部を覆うように設けられており、
    前記第1電極と前記第2電極との間には、前記雰囲気ガスの前記少なくとも一部と前記貯留部の前記第1部分と前記第2部分とが介在しており、
    前記貯留部の前記第1部分と前記貯留部の前記第2部分との間の距離が、部分的に異なるように設けられている、請求項1に記載のグロープラズマ発生装置。
  3. 前記第1電極は、前記貯留部の前記誘電部分を覆うように設けられており、
    前記第1電極と前記第2電極との間には、前記雰囲気ガスの前記少なくとも一部と前記貯留部の前記誘電部分とが介在しており、
    前記貯留部の前記誘電部分と前記第2電極の側との間の距離が、部分的に異なっている、請求項1に記載のグロープラズマ発生装置。
  4. 前記貯留部は、前記雰囲気ガスを貯留する内部と前記雰囲気ガスを貯留しない外部とを画定する区画壁を有し、
    前記第1電極は、前記貯留部の前記区画壁の外部側に設けられており、
    前記第2電極は、前記貯留部の前記区画壁の内部側に設けられている、請求項3に記載のグロープラズマ発生装置。
  5. 前記第2電極が前記貯留部の前記内部の中心から偏心した位置に設けられている、請求項4に記載のグロープラズマ発生装置。
  6. 前記第2電極は螺旋状である、請求項4に記載のグロープラズマ発生装置。
  7. 前記第2電極は、前記貯留部の前記区画壁の内部側面に接触している、請求項4に記載のグロープラズマ発生装置。
  8. 前記第1電極の側と前記第2電極の側との間の距離が、連続的に分布するように、部分的に異なっている、請求項1に記載のグロープラズマ発生装置。
  9. 前記第1電極の側と前記第2電極の側との間の距離が、離散的に分布するように、部分的に異なっている、請求項1に記載のグロープラズマ発生装置。
  10. 前記貯留部は、液体を貯留するように構成されている、請求項4に記載のグロープラズマ発生装置。
  11. グロープラズマ発生装置によってグロープラズマを発生する方法であって、
    前記グロープラズマ発生装置は、
    雰囲気ガスを貯留するように構成された貯留部と第1電極と第2電極とを備え、
    前記貯留部の少なくとも一部は誘電体で構成された誘電部分であり、
    前記第1電極と前記第2電極との間には、前記雰囲気ガスの少なくとも一部と前記貯留部の前記誘電部分とが介在しており、
    前記雰囲気ガスの前記少なくとも一部の前記第1電極の側と前記第2電極の側との間の距離が、部分的に異なっており、
    前記グロープラズマ発生方法は、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加することによって、前記第1電極の側と前記第2電極の側との間で放電を発生する放電発生ステップを包含する、グロープラズマ発生方法。
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