JP4588342B2 - 2次電池及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は2次電池とその製造方法に関する。
リチウムイオン2次電池は、負極集電体、負極活物質の層、電解質の層、セパレーター、正極活物質の層、正極集電体を主な構成要素とする。特許文献1には、正極側を内側にしてスパイラル状に巻回したリチウム2次電池が開示されている。
携帯電話やPDAなどで代表されるモバイル機器では、小型で大容量の2次電池が要望される。このためには、板状に薄型化した2次電池が有効である。しかしながら、上記の特許文献1に開示されたリチウム2次電池は、スパイラル状巻回物を電解液中に浸漬してなる、円筒形状の液型2次電池である。従って、この液型2次電池は、その構造のために、小型化、薄型化には限界があった。
実開平5-43465号公報
現在、リチウム2次電池の薄型化、体積エネルギー密度(体積当たりのエネルギー容量)の向上が進められており、集電体と活物質とを薄型にし、電解質に固体電解質を用いたリチウム2次電池が検討されている。これによれば、薄型で高体積エネルギー密度となり、セパレーターも不要になることが期待されている。
しかしながら、リチウムイオン2次電池をはじめとするエネルギー素子では、短絡を防止するために様々な配慮工夫が必要であり、エネルギー素子を薄型化した場合には正負の両極が近接するため更なる配慮が要求される。例えば、薄型化と高体積エネルギー密度化とのためにシート状のエネルギー素子を平板状に巻回すると、折り曲げ部分で短絡が発生する可能性があり、何らかの対策が必要である。
本発明は、薄型大容量で短絡の発生確率が小さい2次電池とその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の2次電池は、絶縁性可とう性長尺基板上に、負極集電体、負極活物質の層、固体電解質の層、正極活物質の層、及び正極集電体をこの順に真空成膜法により積層してなる帯状積層体が、前記可とう性長尺基板を内側にして平板状に巻回されてなる巻回体を有する。前記負極活物質の層の厚みが前記正極活物質の層の厚みより薄い。前記負極活物質の層が、シリコン、シリコンを含む化合物、または、リチウム合金からなる。前記固体電解質の層が、Li 3 PO 4 、Li 3 PO 4 に窒素を混ぜて若しくはLi 3 PO 4 の元素の一部を窒素で置換して得られる材料、または、Li 2 S−SiS 2 、Li 2 S−P 2 5 、及びLi 2 S−B 2 3 などの硫化物からなる。前記正極活物質の層が、コバルト酸リチウムまたはニッケル酸リチウムからなる。前記負極活物質の層は、前記正極活物質の層に比べて相対的に可撓性を有している
また、本発明の第2の2次電池は、絶縁性可とう性長尺基板上に、負極集電体、負極活物質の層、固体電解質の層、正極活物質の層、及び正極集電体をこの順に真空成膜法により積層してなる帯状積層体が、前記可とう性長尺基板を内側にして平板状に巻回されてなる巻回体と、前記巻回体の巻き芯部に配置された内芯とを有する。前記負極活物質の層の厚みが前記正極活物質の層の厚みより薄い。前記負極活物質の層が、シリコン、シリコンを含む化合物、または、リチウム合金からなる。前記固体電解質の層が、Li 3 PO 4 、Li 3 PO 4 に窒素を混ぜて若しくはLi 3 PO 4 の元素の一部を窒素で置換して得られる材料、または、Li 2 S−SiS 2 、Li 2 S−P 2 5 、及びLi 2 S−B 2 3 などの硫化物からなる。前記正極活物質の層が、コバルト酸リチウムまたはニッケル酸リチウムからなる。前記負極活物質の層は、前記正極活物質の層に比べて相対的に可撓性を有している
更に、本発明の2次電池の第1の製造方法は、絶縁性可とう性長尺基板上に、負極集電体、負極活物質の層、固体電解質の層、正極活物質の層、及び正極集電体をこの順に真空成膜法により積層して帯状積層体を得る工程と、前記帯状積層体を前記可とう性長尺基板を内側にして平板状に巻回して巻回体を得る工程とを有する。前記負極活物質の層の厚みが前記正極活物質の層の厚みより薄い。前記負極活物質の層が、シリコン、シリコンを含む化合物、または、リチウム合金からなる。前記固体電解質の層が、Li 3 PO 4 、Li 3 PO 4 に窒素を混ぜて若しくはLi 3 PO 4 の元素の一部を窒素で置換して得られる材料、または、Li 2 S−SiS 2 、Li 2 S−P 2 5 、及びLi 2 S−B 2 3 などの硫化物からなる。前記正極活物質の層が、コバルト酸リチウムまたはニッケル酸リチウムからなる。前記負極活物質の層は、前記正極活物質の層に比べて相対的に可撓性を有している
また、本発明の2次電池の第2の製造方法は、絶縁性可とう性長尺基板上に、負極集電体、負極活物質の層、固体電解質の層、正極活物質の層、及び正極集電体をこの順に真空成膜法により積層して帯状積層体を得る工程と、前記帯状積層体を前記可とう性長尺基板を内側にして円筒状に巻回する工程と、前記円筒状に巻回された巻回物を加圧して平板状の巻回体を得る工程とを有する。前記負極活物質の層の厚みが前記正極活物質の層の厚みより薄い。前記負極活物質の層が、シリコン、シリコンを含む化合物、または、リチウム合金からなる。前記固体電解質の層が、Li 3 PO 4 、Li 3 PO 4 に窒素を混ぜて若しくはLi 3 PO 4 の元素の一部を窒素で置換して得られる材料、または、Li 2 S−SiS 2 、Li 2 S−P 2 5 、及びLi 2 S−B 2 3 などの硫化物からなる。前記正極活物質の層が、コバルト酸リチウムまたはニッケル酸リチウムからなる。前記負極活物質の層は、前記正極活物質の層に比べて相対的に可撓性を有している
本発明の2次電池は、絶縁性可とう性長尺基板上に、負極集電体、負極活物質の層、固体電解質の層、正極活物質の層、及び正極集電体をこの順に真空成膜法により積層してなる帯状積層体が、前記可とう性長尺基板を内側にして平板状に巻回されてなる巻回体を有する。特定の順序に積層された帯状積層体が、基板側が内側にして巻回されていることにより、短絡の発生確率を低くすることができる。また、帯状積層体が固体電解質の層を備え、平板状に巻回されていることにより、薄型化と高体積エネルギー密度化とを両立できる。以上の結果、薄型大容量で短絡の発生確率が小さい2次電池を得ることが出来る。
また、本発明の2次電池の製造方法は、絶縁性可とう性長尺基板上に、負極集電体、負極活物質の層、固体電解質の層、正極活物質の層、及び正極集電体をこの順に真空成膜法により積層して帯状積層体を得る工程を有する。第1の製造方法では、これに続いて、前記帯状積層体を前記可とう性長尺基板を内側にして平板状に巻回する工程とを有する。また、第2の製造方法では、前記帯状積層体を前記可とう性長尺基板を内側にして円筒状に巻回する工程と、前記円筒状に巻回された巻回物を加圧して平板化する工程とを有する。可とう性長尺基板上に各層を特定の順序に積層して帯状積層体を得た後、基板側を内側にして巻回することにより、短絡の発生確率を低くすることができる。また、帯状積層体が固体電解質の層を備え、平板状に巻回することにより、薄型化と高体積エネルギー密度化とを両立できる。以上の結果、薄型大容量で短絡の発生確率が小さい2次電池を得ることが出来る。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
本発明の2次電池の構成の一例を説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る2次電池1の概略構成を示した斜視図である。図2(A)は、図1における2A−2A線での矢視断面図、図2(B)は図2(A)における部分2Bの拡大断面図である。
図1に示すように、本実施の形態の2次電池1は、平板状の巻回体10と、その両端に設けられた一対の外部電極9,9とからなる。
平板状の巻回体10は、図2(A)及び図2(B)に示すように、可とう性長尺基板2上に、負極集電体3、負極活物質の層4、固体電解質の層5、正極活物質の層6、正極集電体7がこの順に形成された帯状積層体8を、基板2側を内側にして、平板状に巻回して構成されている。
可とう性長尺基板2としては、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)やその他の高分子樹脂からなるフィルム若しくはシート、又はステンレス金属箔、又はニッケル、銅、アルミニウムやその他の金属元素を含む金属箔などを用いることが出来る。基板2は絶縁性であることが好ましい。これにより、図1のように両端に一対の外部電極9,9を形成したときに、両外部電極9,9間の絶縁性の確保が容易になる。
負極集電体3としては、ニッケル、銅、アルミニウム、白金、白金−パラジウム、金、銀、ITO(インジウム−スズ酸化物)で代表される金属を含む層を用いることが出来る。
負極活物質の層4としては、グラファイトを始めとするカーボン系材料、シリコン又はシリコンを含む化合物若しくはその混合物、あるいはリチウム又はリチウム−アルミニウムで代表されるリチウム化合物などを用いることが出来る。本発明の負極活物質の層4の材料は上記に限定されず、その他の材料を負極活物質の層4として用いることも出来る。なお、後述する正極活物質の層6に含まれるリチウムイオンの移動を利用して負極活物質の層4を形成しても良く、その場合には2次電池の形成初期段階では負極活物質の層4を省略することが可能である。
固体電解質の層5としては、イオン伝導性があり、電子伝導性が無視できるほど小さい材料を用いることが出来る。特に2次電池1をリチウムイオン2次電池として使用する場合には、リチウムイオンが可動イオンであるため、Li3PO4や、Li3PO4に窒素を混ぜて(あるいはLi3PO4の元素の一部を窒素で置換して)得られる材料(LiPON:代表的な組成はLi2.9PO3.30.36)などからなる固体電解質はリチウムイオン伝導性に優れるので好ましい。同様に、Li2S−SiS2、Li2S−P25、Li2S−B23などの硫化物からなる固体電解質も有効である。更にこれらの固体電解質にLiIなどのハロゲン化リチウムや、Li3PO4等のリチウム酸素酸塩をドープした固体電解質も有効である。本発明の固体電解質の層5の材料は上記に限定されず、その他の材料を固体電解質の層5として用いることも出来る。
正極活物質の層6としては、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウムなどを用いることが出来る。但し、本発明の正極活物質の層6は上記の材料に限定されず、その他の材料を正極活物質の層6として用いることも出来る。
正極集電体7としては、負極集電体3と同様に、ニッケル、銅、アルミニウム、白金、白金−パラジウム、金、銀、ITO(インジウム−スズ酸化物)で代表される金属を含む層を用いることが出来る。
巻回体10の巻き芯部に配される内芯11は、好ましくは平板形状を有していることが好ましい。その材料は特に限定はないが、樹脂、セラミック、金属などを用いることができる。特に、絶縁材料であると、図1のように両端に一対の外部電極9,9を形成したときに、両外部電極9,9間の絶縁性の確保が容易になるので好ましい。なお、内芯11は必須ではなく、なくても良い。
本発明の2次電池1では、基板2上に、負極集電体3、負極活物質の層4、固体電解質の層5、正極活物質の層6、正極集電体7がこの順に形成されている。そしてこのように形成された帯状積層体8を、基板2側を内側にして、平板状に巻回される。基板2側に、負極集電体3〜正極集電体7からなる多層積層物の負極集電体3を配置する理由、及びこのような帯状積層体8を基板2側を内側にして巻回する理由は以下の通りである。平板状に巻回する場合、図2(A)における左右両端部分では曲率半径が小さく、この左右両端部分においても、特に内層側ほど曲率半径は一層小さくなる。従って、内層側には、より大きな曲げ応力が作用する。一般に、多層積層物の下層に割れが発生するとその割れは上層に伝播して層間の短絡を発生しやすいが、上層に割れが発生してもその割れは下層に伝播することはほとんどない。従って、曲率半径が小さな内層側に相対的に延性及び可撓性を有する層を配置し、曲率半径が大きな外層側に相対的にもろく割れやすい層を配置することで、層割れが拡大して層間の短絡が発生するのを防止できる。そこで、本発明では、可撓性を有する基板2が最も内層側になるように、且つ、正極活物質の層6に対して相対的に可撓性を有する負極活物質の層4が正極活物質の層6よりも内層側となるようにして、巻回している。
また、負極活物質の層4の厚みは、正極活物質の層6の厚みより薄いことが好ましい。相対的に内層側に配置されることにより小さな曲率半径で曲げられる負極活物質の層4の層厚みを、これより外層側に配置されることにより大きな曲率半径で曲げられる正極活物質の層6の層厚みより薄くすることにより、負極活物質の層4の割れが防止でき、短絡の発生確率が低下する。
巻回体10において、内芯11の厚みの半分と基板2の厚みとの和R1が、負極集電体
3、負極活物質の層4(存在する場合のみ)、固体電解質の層5、正極活物質の層6、及び正極集電体7の各厚みの合計の5倍以上100倍以下であることが好ましい。前記厚みの和R1がこの範囲より小さいと、負極集電体3に割れが発生しやすくなり、短絡の発生確率が増加する。前記厚みの和R1がこの範囲より大きいと、2次電池1の厚みが厚くなり、体積エネルギー密度が小さくなる。
内芯11を備えない場合には、最も内層側の基板2の外側面(これは、最も内側の負極集電体3の内側面と一致する)の最小曲率半径R2は、負極集電体3、負極活物質の層4(存在する場合のみ)、固体電解質の層5、正極活物質の層6、及び正極集電体7の各厚みの合計の5倍以上100倍以下であることが好ましい。前記最小曲率半径R2がこの範囲より小さいと、負極集電体3に割れが発生しやすくなり、短絡の発生確率が増加する。前記最小曲率半径R2がこの範囲より大きいと、2次電池1の厚みが厚くなり、体積エネルギー密度が小さくなる。
本発明において巻回体10が「平板状」であるとは、図2(A)に示す断面形状において、水平方向寸法が上下方向寸法よりも大きいことを意味し、より詳細には水平方向寸法の上下方向寸法に対する比が5以上、更には10以上であることが好ましい。この比が大きいほど、2次電池1が搭載される機器の薄型化が容易になる。なお、巻回体10の上下面は図2(A)に示すように平面であることが好ましいが、これに限定されず、例えば上下方向にそれぞれ突出した略円筒面であっても良い。
巻回体10における帯状積層体8の巻回数は特に制限はないが、1〜300ターン、更には5〜150ターンが好ましい。巻回数が大きいほど、2次電池1の電池容量が増大するが、薄型平板状の巻回体を得ることが困難になる。
巻回体10の両端に設けられる一対の外部電極9,9の材料としては、ニッケル、亜鉛、スズ、はんだ合金、導電性樹脂などの各種導電材料を用いることが出来る。その形成方法としては、溶射、メッキ、塗布などを用いることが出来る。一方の外部電極9には負極集電体3が電気的に接続され、他方の外部電極9には正極集電体7が電気的に接合され、且つ、一対の外部電極9,9が相互に絶縁されるように、負極集電体3及び正極集電体7の幅方向(巻回中心軸方向)の形成領域がパターニングされている。これにより、負極集電体3と正極集電体7とがいずれかの外部電極9を介して短絡することがない。
以上により、薄型の2次電池が得られる。
2次電池1の寸法は特に制限はないが、図2(A)の水平方向寸法及び図2(A)の紙面に垂直な方向寸法(巻回軸方向寸法)が、いずれも3mm以上、特に5mm以上であり、且つ1000mm以下、特に300mm以下であることが好ましい。寸法がこれより小さいと、平板状の巻回体が得られにくくなったり、短絡の発生確率が増加したりする。また、寸法がこれより大きいと、2次電池1の体積が増加する。また、2次電池1の上記水平方向寸法及び巻回軸方向寸法は同一でも異なっていても良い。
2次電池1の体積容量密度は、特に制限はないが、100Wh/L〜1000Wh/Lが好ましい。
(実施の形態2)
本発明の2次電池1の製造方法の一例を説明する。
本実施の形態の2次電池1の製造方法は、可とう性長尺基板2上に、負極集電体3、負極活物質の層4(省略可)、固体電解質の層5、正極活物質の層6、正極集電体7をこの順に積層して帯状積層体8を得る工程(薄膜積層工程)と、得られた帯状積層体を前記可とう性長尺基板を内側にして平板状に巻回する工程(巻回工程)とを備える。
図3は、薄膜積層工程を行う真空成膜装置の一例の概略構成を示した側面断面図、図4は、巻回工程を行う巻き取り装置の一例の概略構成を示した側面図である。
図3に示した真空成膜装置20は、隔壁21aにより上下に仕切られた真空槽21を備える。隔壁21aより上側の部屋(搬送室)21bには、巻き出しロール25,搬送ロール26,ボビン27が配置される。隔壁21aより下側の部屋(薄膜形成室)21cには、第1薄膜形成源28a及び第2薄膜形成源28bと、第1パターンマスク29a及び第2パターンマスク29bとが隔壁21dを挟んで配置されている。隔壁21aの中央部には開口が設けられ、搬送ロール26の下面が薄膜形成室21c側に露出している。真空槽21内は、真空ポンプ24により所定の真空度に維持されている。
巻き出しロール25から巻き出された長尺の基板2は、搬送ロール26に沿って搬送され、隔壁21aの開口内を通過する。このとき、第1薄膜形成源28a及び第2薄膜形成源28bにより基板2の表面上に順に薄膜が形成される。薄膜が形成された基板2はボビン27に巻き取られる。
第1薄膜形成源28a及び第2薄膜形成源28bによる薄膜の形成方法としては、薄膜の種類に応じて、蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法などで代表される各種真空成膜法を用いることが出来る。このような方法により、所望する薄膜を容易に効率よく形成できる。
図3の装置は第1薄膜形成源28a及び第2薄膜形成源28bを備えるので、基板2が巻き出しロール25から巻き出され、ボビン27に巻き取られる過程で、搬送ロール26上で2層の薄膜を一度に形成できる。この装置を用いて、基板2の巻き出し、薄膜形成、巻き取りからなる一連の工程を必要な回数だけ繰り返すことにより、図2(B)に示したような帯状積層体8を得ることができる。図3の装置は、基板2を1回走行させることにより2層の薄膜を形成することができるが、本発明は、これに限定されない。例えば、薄膜形成源を1つのみ有する装置を用いて、層の数だけ基板2を繰り返し走行させても良いし、薄膜形成源が薄膜の種類の数だけ順に配置された装置を用いて、基板2を1回走行させるだけで、図2(B)に示したような帯状積層体8を得ても良い。
後に形成される平板状の巻回体10の幅方向の両端に取り付けられる一対の外部電極9,9は負極集電体3及び正極集電体7とそれぞれ電気的に接合される。このとき、一方の外部電極に負極集電体3及び正極集電体7が接続されることがないようにする必要がある。そこで、成膜の際に成膜位置を調節する必要があり、これを実現するための手段として、本例では第1パターンマスク29a及び第2パターンマスク29bを用いている。第1パターンマスク29a及び第2パターンマスク29bには基板2の移動方向に沿ったスリット状の開口が設けられている。基板2の開口に対向する領域にのみ薄膜が形成されるので、基板2の長手方向に沿ったストライプ状の薄膜パターンを容易に得ることができる。形成しようとする層に応じてパターンマスク29a,29bの開口の位置や幅を変更することによって、2次電池1を構成するために必要な積層パターンを得ることが出来る。また、第1パターンマスク29a及び第2パターンマスク29bに多条のスリット状の開口を設けることにより、ボビン27上に巻き取られた薄膜積層体8を用いて幅方向に複数の2次電池を製造することが出来る。
以上の真空成膜装置20を用いることにより、可とう性長尺基板2上に、負極集電体3、負極活物質の層4(省略可)、固体電解質の層5、正極活物質の層6、正極集電体7がこの順に積層された帯状積層体8がボビン27上に巻き取られる。
ボビン27上の帯状積層体8は、図4の巻き取り装置30で、巻き出された後、基板2側が内側になるようにして平板状の巻回体10に巻き取られる。巻回体10の巻き取り長さが一定に達した時点で巻回体10を交換することにより、ボビン27上の帯状積層体8の長さ方向に複数の巻回体10を得ることができる。また、カミソリ刃等の切断装置31により巻き出された帯状積層体8を幅方向に複数条に分割し、それぞれを巻回体10に巻き取ることにより、ボビン27上の帯状積層体8の幅方向に複数の巻回体10を得ることができる。なお、図4では、幅方向の切断をボビン27から巻き出した後であって、巻回体10に巻き取る前の段階で行っているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ボビン27の状態で、又は巻回体10に巻き取った状態で、幅方向に切断しても良い。
帯状積層体8を平板状の巻回体10に巻き取る方法は特に限定されず、例えば板状の内芯の外周に巻き取る方法、相互に平行な一対の支柱間に架け渡すように巻き取る方法などが採用できる。
平板状に巻き取られた巻回体10は、必要に応じて加温プレスして、その厚みを減少させたり、表裏面を一層平板化させても良い。加温プレスは、後述する図7のプレス装置を用いて行うことができる。このとき、巻回体10の巻き芯部に板状の内芯11を配置してプレスすると、プレス後の形状や厚みを安定化させることができ、また、薄膜の割れの発生を抑えることができるので好ましい。内芯11はプレス後に取り除いても良い。
かくして得られた平板状の巻回体10の幅方向両端に外部電極9,9を形成しても良い。外部電極9,9を形成することにより、各種電子機器などへの組み込みや配線が容易になる。外部電極9,9の材料としては、ニッケル、亜鉛、スズ、はんだ合金、導電性樹脂などの各種導電材料を用いることができる。また、その形成方法としては、溶射、メッキ、塗布などを用いることが出来る。これらの方法によれば、外部電極の形成を効率よく行うことができる。
以上の結果、図1に示した2次電池1が得られる。
(実施の形態3)
本発明の2次電池1の製造方法の別の一例を説明する。
本実施の形態の2次電池1の製造方法は、可とう性長尺基板2上に、負極集電体3、負極活物質の層4(省略可)、固体電解質の層5、正極活物質の層6、正極集電体7をこの順に積層して帯状積層体8を得る工程(薄膜積層工程)と、得られた帯状積層体を前記可とう性長尺基板を内側にして円筒状に巻回する工程(巻回工程)と、前記円筒状に巻回された巻回物を加圧して平板化する工程(プレス工程)とを備える。
図5は、薄膜積層工程を行う湿式塗工装置の一例の概略構成を示した側面断面図、図6は、巻回工程を行う巻き取り装置の一例の概略構成を示した側面図、図7は、巻回物を加圧して平板化するプレス工程を行うプレス装置の一例の概略構成を示した側面図である。
図5に示した湿式塗工装置40は、巻き出しロール41から巻きされた長尺の基板2の片面に、第1塗工部50a、第2塗工部50bで順に薄膜が形成された後、ボビン42に巻き取られる。
第1塗工部50a及び第2塗工部50bの構成は同一であるので、両者を一緒に説明する。基板2は、搬送ロール51a,51bに沿って搬送される途中で、その下部に設置されたファウンテン53a,53bから吐出される液状の膜材料が塗布される。リバースロール52a,52bにより、基板2の片面に付着した余分な膜材料は掻き落とされて、付着厚みが均一化される。その後、基板2は加熱装置54a,54bに搬送されて膜材料が加熱されて固化して膜となる。55a,55bは液状の膜材料を貯蔵し且つこれをファウンテン53a,53bに供給する材料供給部である。
塗工方法としては、グラビアコート、リバースコート、スプレーコート、スクリーンコート、オフセットコートなどで代表される各種湿式塗工法を用いることができる。このような方法により、所望する膜を容易に効率よく形成できる。
図5の装置は、第1塗工部50a及び第2塗工部50bを備えるので、基板2が巻き出しロール41から巻き出され、ボビン42に巻き取られる過程で、2層の薄膜を一度に形成できる。この装置を用いて、基板2の巻き出し、薄膜形成、巻き取りからなる一連の工程を必要な回数だけ繰り返すことにより、図2(B)に示したような帯状積層体8を得ることができる。図5の装置は、基板2を1回走行させることにより2層の薄膜を形成することができるが、本発明は、これに限定されない。例えば、塗工部を1つのみ有する装置を用いて、層の数だけ基板2を繰り返し走行させても良いし、塗工部が薄膜の種類の数だけ順に配置された装置を用いて、基板2を1回走行させるだけで、図2(B)に示したような帯状積層体8を得ても良い。
後に形成される平板状の巻回体10の幅方向の両端に取り付けられる一対の外部電極9,9は負極集電体3及び正極集電体7とそれぞれ電気的に接合される。このとき、一方の外部電極に負極集電体3及び正極集電体7が接続されることがないようにする必要がある。そこで、成膜の際に成膜位置を調節する必要があり、これを実現するための手段としてマスキング装置が必要である。本例では、マスキングテープ56a,56bを用いている。マスキングテープ56a,56bは、膜形成が不要な領域に対応する幅を有した長尺テープであり、巻き出しロール57a,57bから巻き出され、搬送ロール51a,51b上では基板2のファウンテン53a,53b側の面に接触して基材2とともに搬送され、その後、基材2と分離して巻き取りロール58a,58bに巻き取られる。ファウンテン53a,53b上を通過時にマスキングテープ56a,56b上に付着した膜材料はマスキングテープ56a,56bとともに基板2から除去される。従って、マスキングテープ56a,56bが介在しなかった領域にのみ膜形成されるので、基板2の長手方向に沿ったストライプ状の薄膜パターンを容易に得ることができる。形成しようとする層に応じてマスキングテープ56a,56bの位置や幅を変更することによって、2次電池1を構成するために必要な積層パターンを得ることが出来る。また、マスキングテープ56a,56bを多条とすることにより、ボビン27上に巻き取られた薄膜積層体8を用いて幅方向に複数の2次電池を製造することが出来る。マスキングの方法は、図5に示したマスキングテープ56a,56bによる方法に限定されない。マスキングテープの代わりに、グラビアコートではグラビアロールの刻印位置のパターン化を行うことにより、スクリーンコートではスクリーン位置のパターン化を行うことにより、またスプレーコートでは防着マスクパターンを用いることにより、所望する薄膜パターンを得ることができる。
以上の湿式塗工装置40を用いることにより、可とう性長尺基板2上に、負極集電体3、負極活物質の層4(省略可)、固体電解質の層5、正極活物質の層6、正極集電体7がこの順に積層された帯状積層体8がボビン42上に巻き取られる。
ボビン42上の帯状積層体8は、図6の巻き取り装置60で、巻き出された後、基板2側が内側になるようにして円筒状の巻回体62に巻き取られる。巻回体62の巻き取り長さが一定に達した時点で巻回体62を交換することにより、ボビン42上の帯状積層体8の長さ方向に複数の巻回体62を得ることができる。また、カミソリ刃等の切断装置31により巻き出された帯状積層体8を幅方向に複数条に分割し、それぞれを巻回体62に巻き取ることにより、ボビン42上の帯状積層体8の幅方向に複数の巻回体62を得ることができる。なお、図6では、幅方向の切断をボビン42から巻き出した後であって、巻回体62に巻き取る前の段階で行っているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ボビン42の状態で、又は巻回体62に巻き取った状態で、幅方向に切断しても良い。
筒状の巻回体62は、図7のプレス装置70により加温プレスされて平板状の巻回体10が得られる。このとき、筒状の巻回体62の巻き芯部に板状の内芯11を配置してプレスすると、プレス後の形状や厚みを安定化させることができ、また、薄膜の割れの発生を抑えることができるので好ましい。内芯11はプレス後に取り除いても良い。
かくして得られた平板状の巻回体10の幅方向両端に外部電極9,9を形成しても良い。外部電極9,9を形成することにより、各種電子機器などへの組み込みや配線が容易になる。外部電極9,9の材料としては、ニッケル、亜鉛、スズ、はんだ合金、導電性樹脂などの各種導電材料を用いることができる。また、その形成方法としては、溶射、メッキ、塗布などを用いることが出来る。これらの方法によれば、外部電極の形成を効率よく行うことができる。
以上の結果、図1に示した2次電池1が得られる。
本発明の2次電池1の製造方法は、上記の実施の形態2,3に示した方法に限定されない。例えば、薄膜積層工程を、実施の形態2で説明した真空成膜法(図3)により行い、その後、実施の形態3で説明した巻回工程(図6)及びプレス工程(図7)を行っても良い。あるいは、薄膜積層工程を、実施の形態3で説明した湿式塗工法(図5)により行い、その後、実施の形態2で説明した巻回工程(図4)を行っても良い。
(実施例1〜5)
本発明の実施の形態1で説明した2次電池を、実施の形態2で説明した真空成膜法(図3)を行い、その後、実施の形態3で説明した巻回工程(図6)及びプレス工程(図7)を行って作成した。
可とう性長尺基板2としての厚さ10μmのポリイミドフィルム上に、負極集電体3として厚さ0.5μmのニッケル、負極活物質の層4として厚さ0.4μmのリチウムーアルミ、固体電解質の層5として厚さ1μmのリチウム―リン―酸素系材料、正極活物質の層6として厚さ4μmのコバルト酸リチウム、正極集電体7として厚さ0.4μmのニッケルを、順に蒸着法により薄膜形成して、帯状積層体8を得た。所定の開口を備えたパターンマスクを介して蒸着を行うことにより、長手方向に連続するストライプ状の薄膜非形成領域の位置及び幅を適切に設定した。
得られた帯状積層体8を図6の巻き取り装置60で巻き出した後、基板2側が内側になるようにして円筒状の巻回体62に巻き取った。
次いで、円筒状の巻回体62を、図7のプレス装置70により加温プレスして平板状の巻回体10を得た。プレスは、巻回体62の巻き芯部に板状の内芯11を配置した状態で、150℃,78.5kPaにて加圧成型した。内芯11としてポリイミド板を用い、その厚みは0μm(内芯無し)、10μm、40μm、1300μm、3000μmの5通りとした(順に、実施例1,2,3,4,5とする)。
得られた平板状の巻回体10の両端にニッケル溶射にて外部電極を形成した。
(比較例1〜5)
図8(A)、図8(B)に示す2次電池を作成した。この2次電池は、可とう性長尺基板上2に、正極集電体7、正極活物質の層6、固体電解質の層5、負極活物質の層4、負極集電体3がこの順に形成された帯状積層体8'が、基板2が内側になるようにして平板状に巻回されている。
比較例1〜5の2次電池が上記の実施例1〜5の2次電池と異なる点は、可とう性基板2上に形成される薄膜の形成順序が逆になっている点のみである。これ以外は実施例1〜5と同様である。実施例1〜5と同様にして、プレスする際の内芯の厚みを0μm(内芯無し)、10μm、40μm、1300μm、3000μmの5通りに変えて2次電池を得た(順に、比較例1,2,3,4,5とする)。
[評価1]
実施例1〜5及び比較例1〜5の2次電池のそれぞれについて、以下の方法により短絡発生率を調べた。
2次電池について、充放電試験をそれぞれ0.5C(全エネルギー容量に対し2時間で充電、2時間で放電)の速度で行い、充放電試験前と100サイクルの充放電試験後とで、それぞれ短絡の発生率を調べた。結果を表1に示す。
Figure 0004588342
表1から分かるように、実施例1〜5では比較例1〜5に比べて短絡の発生率が低い。また、内芯を用いることにより短絡発生率が抑制されることが認められる。
(実施例6〜10)
本発明の実施の形態1で説明した2次電池を、実施の形態2で説明した真空成膜法(図3)を行い、その後、実施の形態3で説明した巻回工程(図6)及びプレス工程(図7)を行って作成した。
可とう性長尺基板上2としての厚さ20μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、負極集電体3として厚さ0.2μmの白金、負極活物質の層4として厚さ1μmのシリコン、固体電解質の層5として厚さ0.6μmのリチウム―リン―酸素系材料、正極活物質の層6として厚さ3μmのコバルト酸リチウム、正極集電体7として厚さ0.2μmの白金を、順に蒸着法により薄膜形成して、帯状積層体8を得た。所定の開口を備えたパターンマスクを介して蒸着を行うことにより、長手方向に連続するストライプ状の薄膜非形成領域の位置及び幅を適切に設定した。
得られた帯状積層体8を図6の巻き取り装置60で巻き出した後、基板2側が内側になるようにして円筒状の巻回体62に巻き取った。
次いで、略円筒状の巻回体62を、図7のプレス装置70により加温プレスして平板状の巻回体10を得た。プレスは、巻回体62の巻き芯部に板状の内芯11を配置した状態で、100℃,49.0kPaにて加圧成型した。内芯11としてポリエチレンテレフタレート板を用い、その厚みは0μm(内芯無し)、6μm、30μm、1000μm、2000μmの5通りとした(順に、実施例6,7,8,9,10とする)。
得られた平板状の巻回体10の両端にニッケル溶射にて外部電極を形成した。
(比較例6〜10)
図8(A)、図8(B)に示す2次電池を作成した。この2次電池は、可とう性長尺基板上2に、正極集電体7、正極活物質の層6、固体電解質の層5、負極活物質の層4、負極集電体3がこの順に形成された帯状積層体8'が、基板2が内側になるようにして平板状に巻回されている。
比較例6〜10の2次電池が上記の実施例6〜10の2次電池と異なる点は、可とう性基板2上に形成される薄膜の形成順序が逆になっている点のみである。これ以外は実施例6〜10と同様である。実施例6〜10と同様にして、プレスする際の内芯の厚みを0μm(内芯無し)、6μm、30μm、1000μm、2000μmの5通りに変えて2次電池を得た(順に、比較例6,7,8,9,10とする)。
[評価2]
実施例6〜10及び比較例6〜10の2次電池のそれぞれについて、以下の方法により短絡発生率を調べた。
2次電池について、充放電試験をそれぞれ1C(全エネルギー容量に対し1時間で充電、1時間で放電)の速度で行い、充放電試験前と200サイクルの充放電試験後とで、それぞれ短絡の発生率を調べた。結果を表2に示す。
Figure 0004588342
表2から分かるように、実施例6〜10では比較例6〜10に比べて短絡の発生率が低い。また、内芯を用いることにより短絡発生率が抑制されることが認められる。
本発明の利用分野は特に制限はないが、例えば薄型大容量リチウムイオン2次電池として利用することができる。
本発明の実施の形態1に係る2次電池の概略構成を示した斜視図である。 図2(A)は図1における2A−2A線での矢視断面図、図2(B)は図2(A)における部分2Bの拡大断面図である。 本発明の実施の形態2に係る2次電池の製造方法において、薄膜積層工程を行う真空成膜装置の一例の概略構成を示した側面断面図である。 本発明の実施の形態2に係る2次電池の製造方法において、巻回工程を行う巻き取り装置の一例の概略構成を示した側面図である。 本発明の実施の形態3に係る2次電池の製造方法において、薄膜積層工程を行う湿式塗工装置の一例の概略構成を示した側面断面図である。 本発明の実施の形態3に係る2次電池の製造方法において、巻回工程を行う巻き取り装置の一例の概略構成を示した側面図である。 本発明の実施の形態3に係る2次電池の製造方法において、巻回物を加圧して平板化する加圧工程を行うプレス装置の一例の概略構成を示した側面図である。 図8(A)は比較例に係る2次電池の断面図、図8(B)は図8(A)における部分8Bの拡大断面図である。
1・・・2次電池
2・・・可とう性長尺基板
3・・・負極集電体
4・・・負極活物質の層
5・・・固体電解質の層
6・・・正極活物質の層
7・・・正極集電体
8・・・帯状積層体
9・・・外部電極
10・・・巻回体
11・・・内芯
20・・・真空成膜装置
21・・・真空槽
21a・・隔壁
21b・・搬送室
21c・・薄膜形成室
21d・・隔壁
24・・・真空ポンプ
25・・・巻き出しロール
26・・・搬送ロール
27・・・ボビン
28a・・・第1薄膜形成源
28b・・・第2薄膜形成源
29a・・・第1パターンマスク
29b・・・第2パターンマスク
30・・・巻き取り装置
31・・・切断装置
40・・・湿式塗工装置
41・・・巻き出しロール
42・・・ボビン
50a・・・第1塗工部
50b・・・第2塗工部
51a,51b・・・搬送ロール
52a,52b・・・リバースロール
53a,53b・・・ファウンテン
54a,54b・・・加熱装置
55a,55b・・・材料供給部
56a,56b・・・マスキングテープ
57a,57b・・・巻き出しロール
58a,58b・・・巻き取りロール
60・・・巻き取り装置
62・・・筒状の巻回体
70・・・プレス装置

Claims (11)

  1. 絶縁性可とう性長尺基板上に、負極集電体、負極活物質の層、固体電解質の層、正極活物質の層、及び正極集電体をこの順に真空成膜法により積層してなる帯状積層体が、前記可とう性長尺基板を内側にして平板状に巻回されてなる巻回体を有し、
    前記負極活物質の層の厚みが前記正極活物質の層の厚みより薄く、
    前記負極活物質の層が、シリコン、シリコンを含む化合物、または、リチウム合金からなり、
    前記固体電解質の層が、Li 3 PO 4 、Li 3 PO 4 に窒素を混ぜて若しくはLi 3 PO 4 の元素の一部を窒素で置換して得られる材料、または、Li 2 S−SiS 2 、Li 2 S−P 2 5 、及びLi 2 S−B 2 3 などの硫化物からなり、
    前記正極活物質の層が、コバルト酸リチウムまたはニッケル酸リチウムからなり、
    前記負極活物質の層は、前記正極活物質の層に比べて相対的に可撓性を有していることを特徴とする2次電池。
  2. 前記可とう性長尺基板の外側面の最小半径が、前記可とう性長尺基板を除いた前記帯状積層体の厚みの5倍以上100倍以下である請求項1に記載の2次電池。
  3. 絶縁性可とう性長尺基板上に、負極集電体、負極活物質の層、固体電解質の層、正極活物質の層、及び正極集電体をこの順に真空成膜法により積層してなる帯状積層体が、前記可とう性長尺基板を内側にして平板状に巻回されてなる巻回体と、前記巻回体の巻き芯部に配置された内芯とを有し、
    前記負極活物質の層の厚みが前記正極活物質の層の厚みより薄く、
    前記負極活物質の層が、シリコン、シリコンを含む化合物、または、リチウム合金からなり、
    前記固体電解質の層が、Li 3 PO 4 、Li 3 PO 4 に窒素を混ぜて若しくはLi 3 PO 4 の元素の一部を窒素で置換して得られる材料、または、Li 2 S−SiS 2 、Li 2 S−P 2 5 、及びLi 2 S−B 2 3 などの硫化物からなり、
    前記正極活物質の層が、コバルト酸リチウムまたはニッケル酸リチウムからなり、
    前記負極活物質の層は、前記正極活物質の層に比べて相対的に可撓性を有していることを特徴とする2次電池。
  4. 前記内芯が平板であり、前記内芯の厚みの半分と前記可とう性長尺基板の厚みとの和が、前記可とう性長尺基板を除いた前記帯状積層体の厚みの5倍以上100倍以下である請求項3に記載の2次電池。
  5. 絶縁性可とう性長尺基板上に、負極集電体、負極活物質の層、固体電解質の層、正極活物質の層、及び正極集電体をこの順に真空成膜法により積層して帯状積層体を得る工程と、
    前記帯状積層体を前記可とう性長尺基板を内側にして平板状に巻回して巻回体を得る工程とを有し、
    前記負極活物質の層の厚みが前記正極活物質の層の厚みより薄
    前記負極活物質の層が、シリコン、シリコンを含む化合物、または、リチウム合金からなり、
    前記固体電解質の層が、Li 3 PO 4 、Li 3 PO 4 に窒素を混ぜて若しくはLi 3 PO 4 の元素の一部を窒素で置換して得られる材料、または、Li 2 S−SiS 2 、Li 2 S−P 2 5 、及びLi 2 S−B 2 3 などの硫化物からなり、
    前記正極活物質の層が、コバルト酸リチウムまたはニッケル酸リチウムからなり、
    前記負極活物質の層は、前記正極活物質の層に比べて相対的に可撓性を有していることを特徴とする2次電池の製造方法。
  6. 前記平板状に巻回する工程の後に、前記平板状に巻回された巻回物を加圧して平板化を促進する工程を更に有する請求項5に記載の2次電池の製造方法。
  7. 絶縁性可とう性長尺基板上に、負極集電体、負極活物質の層、固体電解質の層、正極活物質の層、及び正極集電体をこの順に真空成膜法により積層して帯状積層体を得る工程と、
    前記帯状積層体を前記可とう性長尺基板を内側にして円筒状に巻回する工程と、
    前記円筒状に巻回された巻回物を加圧して平板状の巻回体を得る工程と
    を有し、
    前記負極活物質の層の厚みが前記正極活物質の層の厚みより薄
    前記負極活物質の層が、シリコン、シリコンを含む化合物、または、リチウム合金からなり、
    前記固体電解質の層が、Li 3 PO 4 、Li 3 PO 4 に窒素を混ぜて若しくはLi 3 PO 4 の元素の一部を窒素で置換して得られる材料、または、Li 2 S−SiS 2 、Li 2 S−P 2 5 、及びLi 2 S−B 2 3 などの硫化物からなり、
    前記正極活物質の層が、コバルト酸リチウムまたはニッケル酸リチウムからなり、
    前記負極活物質の層は、前記正極活物質の層に比べて相対的に可撓性を有していることを特徴とする2次電池の製造方法。
  8. 前記真空成膜法が、蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、及びレーザーアブレーション法のいずれかである請求項5または7に記載の2次電池の製造方法。
  9. 前記加圧の際に、前記巻回物の巻き芯部に内芯を配置する請求項6又は7に記載の2次電池の製造方法。
  10. 前記巻回体に外部電極を付与する工程を更に有する5〜のいずれかに記載の2次電池の製造方法。
  11. 前記外部電極が、溶射、メッキ、及び塗布のいずれかにより付与される請求項10に記載の2次電池の製造方法。
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