JP4586278B2 - Frp製板材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、輸送機器や産業機械の外板として好適なFRP製の板材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
FRPは耐腐食性に優れているため、自動車をはじめとする輸送機器や各種産業機械の外板として使用が試みられている。例えば、自動車のボンネットやフェンダー等の外板には、SMC(シートモールディンコンパウンド)というFRPが広く使用されている。
【0003】
SMC(特開平6−286008号公報参照)はガラスの短繊維(長さ数cm)の補強繊維とポリエステル樹脂等を混ぜ合わせたスラリー状の中間基材で、これを加熱、型内で高圧プレス(50気圧以上)で賦形して、外板となる下地板を作成する。次いで、本下地板の表面をサンドペーパーや鑢で削り取って平坦・平滑とし、引き続いて有色塗装して、例えば自動車用のFRP製外板となる。
【0004】
SMCからなる外板は、補強繊維が短繊維(非連続繊維)であるため、補強繊維を連続繊維とした場合より剛性が低く(短繊維が補強繊維形というだけでなく、ガラスの弾性率は70GPaでスチールの弾性率210GPaの1/3と低い)、金属外板よりも外板の板厚は大きくなり、金属外板に比べ必ずしも軽量とはならない場合があると同時に、軽量化できたとしても小幅に留まるケースが多い。さらに、SMC製外板は繊維が連続していないために、剛性以外の外板にとして重要な特性である強度、特に、飛来物が外板に衝突するような局所衝撃により容易に貫通損傷するので、輸送機器など屋外で使用する外板では、さらに厚みを増したり、ゴムを貼るなどの耐衝撃用保護対策を講じる必要があり、重量面で金属製外板を代替できる軽量外板、すなわち、環境に優しい輸送機器用の外板とはなっていない。
【0005】
しかしながら、少なからずもSMCからなる外板が実用化されている大きな理由は、短繊維がランダム(ほぼ均一に)に分散していることで、上記した削り取り前の下地板において、ほぼ均一な表面品位が得やすいということである。連続繊維を使用すると、繊維分布の不均一さや、繊維の蛇行、うねり、繊維同士の交差等による凹凸や厚みの不均一さのために、下地板の表面起伏が短繊維より大きく、1)上記削り取り作業の労力が大きい、2)削り取りの際に連続である補強繊維をも削ってしまい、上記した外板としての機械的および機能的物性をさらに低下させるといった問題が生じるためである。
【0006】
連続繊維であるほうが、剛性や強度の点でより高物性で軽量な外板ができるので好ましい。しかし連続繊維の形態は、一方向プリプレグ、織物、3次元織物等々、複雑多様であり、どれも実用化には至っていまい。
【0007】
一方、連続繊維を補強繊維とする部材の検討もなされている。一方向に配列した連続繊維と樹脂からなるプリプレグを型の上に積層して、オートクレーブ等で硬化させたり、織物等のプリフォームを型内にセットして樹脂を注入するRTM(レジントランスファーモールディグ)等で製造される部材であるが、上記した、連続繊維に固有の、繊維の蛇行、うねり、繊維同士の交差等による凹凸や厚みの不均一さのために、表面品位は低く、自動車などの輸送機器の外板としては実用化されていないのが実状である。
【0008】
表面品位を向上させるためには、ゲルコートと呼ばれるコーティング法が採用される。ゲルコート法(特開平11−171942号公報参照)とは、型の内面に予め外板の表面となりうるポリエステル等の樹脂材料をコーティングして形成し、補強繊維基材を本コーティングの上に配し、型を閉じて、樹脂を注入、硬化させ、脱型して、FRP外板の表面に該コーティングを転写するというものである。本方法は、表面の削り取りや塗装を省略できるため、工業的には有力なものであるが、加熱硬化させた場合には、FRPとゲルコート層の線膨張係数の差から、成形体全体が反るなどの変形が生じて、精度が要求される外板には適さず、また、ゲルコート層が割れたり皺が寄ったりして外板には適さない。さらに、前記したように連続繊維を補強繊維とするFRPの表面は凹凸があるため、ゲルコートの厚みは200ミクロン以上と塗装した場合の塗装膜より厚いため、重量増加となるばかりか、外板が外力を受けて変形した場合、ゲルコート層が割れたり、剥がれ落ちるという欠点があり、外板には適さない。
【0009】
ゲルコート層の割れや剥れは、屋外で使用する外板の場合には、雨水等の水分がFRP内部に侵入してFRPの特徴である軽量性、耐久性を損なうことがある。また、ゲルコートの場合、塗装に比べ、色の選択枝が極めて少なく、メタリック感やファション性に富む外観を出せず、自動車外板など、他の部材との色合わせも必要な外板には、商品全体の価値が低下して適用できないという問題がある。ゲルコート層の上に塗装を施すという考えもあるが、この場合はさらなる重量増加、コスト増加というペナルティーが生じる。
【0010】
以上のように、連続繊維を使用したFRP外板は実用化例が少ないこともあって、実用性のあるFRP外板の構造、表面品位の定量的な指標が確立されていないのが実状である。
【0011】
金属製の外板の表面のクライテリアについては、長年の実績から、光沢度計やテンションメータ等が各社で、社外秘扱いで使用されているようであるが、FRPは金属とは異なる機械物性、硬さ、線膨張係数を有するため、実用的な表面のクライテリアは金属のそれとは異なる。単純に金属のそれを適用できるような低次元の技術では実用に耐えるFRP外板とはならない。
【0012】
例えば、金属外板では、製造中に工具等が落下すると、塑性変形により凹み(永久変形)が生じて表面の品位は目視でも容易に判定できるが、FRPは塑性変形しないから目視で判定できるような凹みは生じず、内部で剥離が生ずる。
【0013】
従って、金属と同じクライテリアで表面の凹みを判定しているとFRP内部の剥離を見逃すこととなり、長期使用中に内部剥離が進行して、外板としての性能を保持し得なくなる。さらに、剥離部には水分が溜まり重量増加となるばかりか、温度上昇とともに水分が気化して塗装膜を内部から押し上げて、塗膜の膨れを生じたりする。
【0014】
また、FRPの厚み方向の線膨張係数は金属のそれより大きく、表面の平滑性が悪いと、温度変化に伴う変形により雨水などが停留して、紫外線などの光線によるレンズ効果により、塗装の劣化にムラが生じて、斑模様の外板となってしまう。
【0015】
さて、外板の表面品位は、上記した商品性や長期耐久性に加え、空気や水に対する流体抵抗に大きな影響を及ぼすことがわかってきており、自動車だけでなく、電車、小型機、ボート、船舶等の移動する輸送機器全般において、省エネ目的で、表面品位向上の必要性が求められている。通常、軽量目的で外板をFRP製とすると、金属より弾性率が低いため、輸送機器が高速で移動中に受ける空気抵抗に対し、大きく変形して、流動抵抗がより大きく変化する。このようなことからも、FRPの表面については、金属材料とは異なるクライテリアが独立して設定されるべきである。
【0016】
繰り返しになるが、連続繊維を使用したFRP外板を実用化するためには、FRP外板に適した構造、材料、表面品位の定量的な指標といった総合的な技術の確立が求められている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、上記した、連続繊維を使用したFRP製外板の構造、材料、表面の総合問題を解決するものである。
【0018】
すなわち、本発明の目的は、輸送機器等に適する、軽量で、高剛性、高強度であるのは勿論のこと、長期の使用にも耐える表面品位を有する環境に優しいFRP製の外板の構造、材料、表面性を有するFRP製板材を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有する。すなわち、
(1)炭素繊維からなる織物(以下、適宜「炭素繊維織物」と称する。)を補強基材とし、RTM成形で製造されたFRP(以下、適宜「繊維強化プラスチック」と称する。)製の板状物に、太陽光遮蔽塗料または紫外線遮蔽塗料によるクリアー塗装を施した板材であって、前記織物の目付け(Wg/m2)と厚み(tmm)の比率(W/t)が700〜1700の範囲内であり、かつ、表面の写像鮮映性が70%以上であることを特徴とするFRP製板材。
【0021】
(2)前記織物のカバーファクターが90〜100%の範囲内である、前記(1)に記載のFRP製板材。
【0022】
(3)前記FRP製板材が、輸送機器用外板である、前記(1)または(2)に記載のFRP製板材。
【0023】
(4)前記織物が板の最表面層にある、前記(1)〜(3)のいずれかに記載のFRP製板材。
【0024】
(5)前記塗装の厚みが20〜200μm以下である、前記(1)〜(4)のいずれかに記載のFRP製板材。
【0026】
【発明の実施の形態】
この発明を図1に示す一実施態様に基づいて詳細に説明する。まず、本発明のFRP製板材1は、連続な炭素繊維からなる織物3を補強基材とする。
【0027】
ここでいう板材とは、平板だけではなく、もちろん曲率を有する板材も含まれる。
【0028】
連続な炭素繊維を補強繊維とすることで、炭素繊維の特徴の一つである高い弾性率と強度を発現させることができ、外板として必要なへこみに対する抵抗、剛性感、強度が軽量で達成できる。かつ、連続繊維であることから、外板に極めて重要な特性である耐貫通衝撃特性が得られる。すなわち、短単繊維では達成できない軽量さで、剛性と衝撃特性が得られる。勿論、変形抵抗、最大荷重、変位量、エネルギー吸収も大きい。
【0029】
さらに、連続繊維は織物形態をしていることから、一方向に配列するプリプレグを積層した場合よりも、同じ量の補強繊維でありながら、耐貫通衝撃特性はさらに高いものとなる。原理的には、織物は繊維が交差するネット状に似た構造であるため、飛来物を捕獲することができるためである。
【0030】
また、織物は、一層(単層)で直交する2方向の物性が等しく、一方向に配列するプリプレグを積層した場合よりも、少ない枚数で外板を構成できてより軽量となる。例えば、2枚のプリプレグを直交させて積層した外板とすると、硬化時の熱収縮により、鞍型と呼ばれる面外のねじれ変形が生じる。本面外変形は、外力型でなく、温度変化によっても生じる。外板に面内応力が作用した場合にも発生して、外板をいびつに変形させて、外観上、空力上、好ましくない。
【0031】
織物に相当する構成をプリプレグで実現するためには、少なくとも3枚(同一のプリプレグだと4枚)の積層が必要となる。すなわち、数mmしかない薄い外板の軽量化に織物の方がプリプレグ積層より適している。
【0032】
さらに、補強繊維を、軽量かつ高弾性率、高強度である炭素繊維とすることで、外板は、軽量で高機械物性となり、また、耐環境性上も優れる。
【0033】
さらに、本外板には塗装2が施されている。塗装はゲルコートとより薄く(通常150ミクロン以下)軽量となるばかりか、色だけでなく、特性の選択枝が多い。後述する塗料を選定することで、表面の光沢や凹凸、低温・高温環境、耐水性、耐紫外線環境など、FRP部分ではカバーしきれない特性や機能を付与することができ、初めて外板としての実用性が生じる。例えば、FRPの樹脂部分は通常耐紫外線に弱い樹脂であるので、耐紫外線に優れる塗装を施すことで、外板としての耐紫外線特性を賦与することができる。勿論、様々な外観(化粧)も可能であり、意匠上も塗装は好ましい。外板では、安全への配慮等から他の部材と色合わせを行う必要があり、塗装により微妙な色合わせが可能となる。また、塗装することで、FRPに直接水分や、光線が入射しないことから、耐環境性に優れる高耐久外板が可能となる。また、塗装は、後述の写像鮮映性にも影響し、流体抵抗上も好ましい。
【0034】
なお、好ましいのは、塗装の厚みは20ミクロン(μm)から200ミクロン(μm)以下である。200ミクロンを越えると、塗膜が剥がれ易くなり、機械特性や外観上好ましくない。また、20ミクロン未満であると、直接太陽光などの光線が入射して、劣化を来したり、また、塗りムラが出やすく、意匠性上も好ましくない。本範囲内であることで、重量増加も伴わず、耐久性上も好ましいFRP外板となる。より好ましくは、40〜100ミクロンである。
【0035】
次に、本発明の外板表面4は、写像鮮映性が70%以上である。
写像鮮映性(S)とは、ASTM D5767に記載されているもので、市販の試験機(例えば、スガ試験機社製のS89−A)を用いて2つの数値NSIC*(A)、NSIC(B)をASTM D5767に従って計測する。Aは、「クモリやニジミ」と呼ばれ、Bは「ユガミやアバタ」に対応する。
【0036】
本発明では、S={0.75×A+0.25×B}×100/100の計算式で算出される値を写像鮮映性(S)と定義する。本範囲で、FRP外板は極めて実用的な外板となり、輸送機器に好ましい部材となる。
【0037】
Aが高いということは、ボケが無く商品性があるというのではなく、光をより多く反射して、光による劣化や温度上昇を抑制することができる。さらに、第3者が目視などにより、容易に認識しやすくなり、安全上も好ましい。
【0038】
もう一つのBは、ミクロンオーダーの凹凸(傷)に対応する。傷の大きさに応じて傷の先端での応力集中が大きくなり、傷の先端からの破壊が進行するため、傷は小さい方が外板の耐久性は向上する。写像鮮映測定機で得られるBの値が大きいほど傷の大きさは小さく、外板として好ましい。さらに、粗さの大きい外板は、汚れが付着しやすく、汚れが堆積することで表面の平滑性を低下させて流体抵抗を増加させる原因ともなる。さらに、人間が検出できる傷の大きさ限界とも対応する。
【0039】
写像鮮映性の値が70%以上であるので、高級感も出て優れた外板となる。参考までに、本写像鮮映性は金属外板にも適用できるが、発明者等が行った金属外板のレベルはまちまちで、40〜60%のものが最も多かった。
【0040】
以下本発明をさらに詳細に説明する。
【0041】
まず、本発明における炭素繊維は、PAN(ポリアクリルニトリル)系、ピッチ系のいずれかのものを用いることができる。PAN系の炭素繊維は強度、弾性率、伸度のバランス上から織物を作る上でより好ましい。外板用としては、強度と弾性率は高ければ高いほど好ましいが、耐衝撃性を持たせるには、伸度が1.4%以上の炭素繊維が好ましい。FRPの伸度はJIS K−7054に準じて求められるもので、厳密には引張破壊歪みをさす。
【0042】
炭素繊維は、連続繊維状態で平織り、綾織り、繻子織り等の織物形態とする。中でも、本発明における織物は、炭素繊維織物の目付け(Wg/m2)と厚み(tmm)の比率(W/t)が700〜1700の範囲内である。本範囲内である織物は、薄物と呼ばれ、目付けの割には薄く、繊維が広がった構造を有しており、繊維の厚み方向のうねりが小さいため、強度及び剛性が高く発現して、外板をより軽量化にできる。また、織物表面の凹凸が小さいため、外板の表面品位も向上し、より薄い塗膜で高い写像鮮映性が確保できるからである。なお、織物の目付と厚みはJIS R7602により測定する。
【0043】
さらに、該炭素繊維織物のカバーファクターは90〜100%の範囲内であると、樹脂のみからなる部分が極めて少なく、面外衝撃特性が高くなるとともに、樹脂の厚み方向への収縮による表面凹凸や凹凸ムラが無くなり高い写像鮮映性を得られて好ましい。貫通衝撃において、飛来物が小片の場合も想定すると、より好ましいカバーファクターは95〜100%の範囲内である。
【0044】
炭素繊維織物のカバーファクターCfは、特開平7−118988号公報に記載、定義されているように、織糸間に形成される空隙部の大きさに関係する要素で、織物上に面積S1の領域を設定したとき、面積S1内において織糸間に形成される空隙部の面積をS2とすると、次式で定義される値をいう。
【0045】
カバーファクターCf={(S1−S2)/S1}×100
なお、該織物は、外板の物性のうち、特に重要な面剛性や表面品位に寄与するものであるから、該織物の位置は、板の表面層近くにあることが好ましい。外板の表層に高剛性の炭素繊維が存在することで、外板の面剛性がより高くなり、軽量化が可能となる。最も好ましい位置は最外層である。また、2軸や3軸などの多軸織物が最外層にあると、ユニークな織物の意匠性を外板に付与することもできる。さらに、目付けと厚みの関係が上記範囲の織物を最外層に位置させることで、外板の表面は極めて平滑となり、薄い塗膜で高い写像鮮映性を得ることができる。
【0046】
すなわち、炭素繊維織物の目付け(Wg/m2 )と厚み(tmm)の比率(W/t)が700〜1700の範囲内である前記の薄物織物は、繊維の厚み方向への凹凸、蛇行が小さいため、外板とした場合に、表面の樹脂層の厚み変化が小さく、塗装前、塗装後ともにより平滑な表面が得られるからである。
【0047】
また、カバーファクターが上記90〜100%の範囲内であると、外板の厚み方向において、樹脂のみからなる箇所が無くなることから、写像鮮映性という耐久性上極めて重要な特性が向上し、実用性が高まり好ましい。
【0048】
次に、炭素繊維以外に、ガラス繊維、アルミナ繊維、窒化珪素繊維などの無機繊維、アラミド系繊維やナイロン等の有機繊維を併用しても差し支えない。これらの長繊維、短繊維、織物状、マット状にしたもの、あるいはこれら形態の混合などを炭素繊維や樹脂中に規則的または、不規則的に配置させることで耐衝撃性、振動減衰特性などを向上させることができる。
【0049】
中でも、ガラス繊維は価格が安く、圧縮/引張の強度バランスが良い。ガラス繊維とは、二酸化珪素(SiO2 )を主成分とするいわゆるEガラス、Cガラス、Sガラスなどの繊維状ガラスのことで、繊維径は5〜20μm程度のものであることが好ましい。ガラスクロスは剛性を向上させると同時に、樹脂を保持するので、成形性が良好となる。適切なのは、目付が20g/m2 〜400g/m2 のものである。表層に使用する場合には、20〜50g/m2 であると、織物の意匠性を害さず、また、透明感も保持できて好ましい。
【0050】
ガラス繊維の使用量は、剛性が必要な場合は、炭素繊維の50重量%以下、耐衝撃特性が必要な場合は、80重量%以下とすることが好ましい。
【0051】
なお、有機繊維は、炭素繊維やガラス繊維のように脆性ではなく、延性であり、しなやかで、屈曲させても容易に破断しないという特徴がある。また、合成繊維は炭素繊維と比較した場合、電気腐食の可能性がないという特徴があるため、電気腐食対策を必要としないという長所もある。
【0052】
また、ガラス繊維と比較した場合には、燃焼が可能であるため廃棄が容易であるという特長、さらには比重がガラス繊維の約半分であるので部材を極めて軽量にすることができるという特長もある。
【0053】
次に、本発明のFRPを構成する樹脂は、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ベンゾオキサジン樹脂などの熱硬化性樹脂、あるいは、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ABS樹脂、ポチブチレンテレフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート等の樹脂などの熱可塑性樹脂、及びこれら樹脂をアロイ化した変性樹脂からなる。
【0054】
なかでも耐薬品性、耐候性などに優れるエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂およびこれら樹脂の変性樹脂が好ましい。また、フェノール樹脂、ベンゾオキサジン樹脂も難燃性に優れ、耐熱性の要求される外板には好ましい。
【0055】
また、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の透明樹脂は、意匠性上好ましい。中でもアクリル系樹脂は耐候性に優れ好ましい。さらに、これら透明樹脂中に紫外線吸収剤や太陽光吸収剤、酸化防止剤を3から20%添加することで、さらに耐候性を向上させることができる。
【0056】
次に、FRPにおける補強繊維の割合は、樹脂に対して重量比で30%〜75%の範囲内であることが好ましい。30%を下回ると外板としての剛性、耐衝撃性を金属製外板並にするには、軽量化を犠牲にしなくてはならなくなる可能性があるからである。
【0057】
また、75%以下である理由は、75%を越えると樹脂の含浸が難しくなり、ボイドが発生して物性上好ましくない場合があるからである。
【0058】
なお、FRP外板の厚みは、用途により異なるが、自動車等の地上を走る輸送機器の外板の場合は、0.5〜8mmの範囲内が好ましい。本範囲以下では、耐貫通特性に問題が生じる場合があり、以上では軽量性が十分ではない。
【0059】
空を移動する輸送機器の場合は、速度がさらに早いので、1〜10mmの範囲が好ましい。
【0060】
また、サンドイッチ構造や外板の一部にフレームを設けた構造とすることも好ましい対応である。
【0061】
次に、塗料は、例えば、シリコン/エポキシ系樹脂塗料、アクリル樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、ポリエステル樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、フッソ樹脂塗料、カシュー樹脂塗料、アルキド樹脂塗料、アミノアルキド樹脂塗料、フェノール樹脂塗料、油性ペイント、油ワニス、ニトルセルロース・ラッカー等の合成樹脂塗料や水溶性樹脂塗料、プライマー・サーフェーサ、プライマーサーフェーサ・パテ等も含む塗料から選ぶことができる。
【0062】
上記塗料は、大別して、1液型、2液型、多液型の自然乾燥または常温乾燥塗料、焼き付け塗装、紫外線硬化塗料、電子線硬化塗料などに大別される。また、塗装法により、吹き付け用塗料、ロール用塗料、フローコータ用塗料、ハケ用塗料等と呼んだりする。
【0063】
なお、塗料の選定には、FRPの樹脂と接着性の良い塗料組成を選ぶことが好ましい。また、FRPは金属に比べ耐紫外線性に劣るので、耐候性に優れる太陽光遮断塗料または紫外線遮断塗料を選定することが必要である。具体的には、太陽光遮断塗料または紫外線遮断塗料としては、アルキド・アクリル・ウレタンのビヒクルにカーボンブラックを顔料としてUV吸収剤、あるいは還元テロポリ酸等を配合したものや、酸化コバルト、酸化銅、鉄黒等の黒色顔料を添加したアクリル・ウレタン・エポキシ・シルコーン塗料や、フッ素系統塗料などがある。このような塗料をクリアー塗装するのである。
【0064】
また、カーボンブラックやグラファイト、金属粉末等の導電フィラーを分散させた導電塗料を本発明の目的を阻害しない範囲で併用することも好ましい。酸化スズや酸化アンチモン系の導電体を添加した塗料は、透明性導電塗膜を与えるので、炭素繊維織物の意匠性を利用する場合や、自動車などの外板に静電気による埃や汚れの付着を抑制する帯電防止上効果を賦与する目的では好ましい導電塗料である。
【0065】
また、夜間等に注意を喚起する必要性の高い輸送機器の外板には、JIS K 5671に記載されている発光塗料(夜光塗料)を外板全体または一部に本発明の目的を阻害しない範囲で併用することも有効である。
【0066】
塗装方法は、スプレー(吹き付け)塗装(エアーガンやエアーレス方式など)、静電塗装(静電噴霧化方式やガン方式など)、電着塗装(カチオン形やアニオン形など)、粉体塗装(溶射法、流動浸漬法、静電粉体塗装法など)のほか、公知の特殊塗装法も適用することができる。
【0067】
中でも、本発明のFRP製外板に好ましいのは、耐熱性が金属よりも低いため、乾燥温度を120℃以下、FRPを陽極とした静電塗装が塗着性に優れ好ましい。また、炭素繊維は導電性であることから、静電塗装も塗料の使用効率が高く好ましい塗装法である。
【0068】
なお、塗膜の厚みは、20〜200ミクロンの範囲内とすることが好ましい。上述したように、本範囲より小さいと、FRPに紫外線等の光線が入り込み、耐久性を低下させることがあるからである。また、本範囲より大きいと、衝撃を受けた場合や、長期使用時に、塗膜がFRPから剥がれ落ちる可能性が生じるからである。より好ましい塗装の厚みは40〜100ミクロンである。なお、本厚みの塗装を施すにあたり、FRP成形板の表面は、離型剤を取り除くための脱脂やサンディングを施すことが好ましい。離型剤に非シリコン系のものを用いることで脱脂やサンディング作業を無くしたり、低減したりすることができる。塗装の温度は、外板の耐熱温度と深く関係しており、耐熱温度付近で塗装乾燥することが好ましい。自動車用外板の場合は、耐熱温度は100℃程度であり、塗料の乾燥温度は60〜110℃の範囲とすることが好ましい。また、乾燥時間は3分〜60分程度である。
【0069】
塗装の色は、他の部材との配色で決定されるが、炭素繊維織物を補強基材としている本発明のFRP外板においては、FRP部分の劣化の状態、内部損傷の状態を目視で観察できるようにクリアー塗装とする。クリアーであることで、FRPの状態を精緻に把握でき、金属外板しか経験のない第3者にFRP外板を使用する機運を芽生えさせる効果もある。勿論、クリアー塗装は、織り構造の意匠性を利用して商品価値を高める効果も有する。なお、クリアー塗装は外板の全体であっても一部であっても差し支えない。
【0070】
なお、クリアー塗料の代表的なものは、シリコン/エポキシ系塗料、アクリル系塗料であるが、ウレタン系であっても、これら塗料の混合、アロイ系であっても、有色クリアーであっても差し支えない。
【0071】
70%以上の写像鮮映性は、例えば、表面精度を#800以上とした金属型に、連続の炭素繊維からなる織物基材を配置して、型内部を真空とし、脱泡を型温度以上で長時間行った樹脂を注入、硬化させて、さらにスプレーガン等の均一塗装法を施すことで得ることができる。成形時の樹脂の成形収縮、熱収縮も表面品位に影響するので、樹脂の成形収縮が小さいエポキシ樹脂、タルクやガラス微粒子などのフィラーを混入した低収縮樹脂が好ましい。成形温度は、外板が使用される温度より10℃以上であることが好ましい。自動車外板では、90℃以上、より好ましくは110℃以上である。炭素繊維織物は目付と厚みの比率が大きい構造の織物が適切である。塗装は、スプレーガンなどのように均一に薄く塗膜形成できる塗装法とする。塗膜が薄すぎても厚すぎても写像鮮映性は低下する傾向があるので、適切な厚みとすることが好ましい。
【0072】
成形技術としては、RTM成形法以外に、ハンドレイアップ法、プリプレグレイアップ法、プルトルージョン法(引き抜き成形法)、プルワインド法、フィラメントワインド法、SCRIMP法等が存在するが、本発明ではRTM成形法を用いる。
【0073】
本発明の板材は、自動車、高速車両、高速船艇、単車、自転車など輸送機器の内・外板として利用することができる。具体的には、ドア、ボンネット、フェンダー、トランクリッド、ハードップ、サイドミラーカバー、等の自動車パネル、先頭車両ノーズ、ルーフ、サイドパネル、ドアなどの車両用外板、ウイングトラックにおけるウイングのイナーパネル、アウターパネル、ルーフ、フロアー等、自動車や単車に装着するエアースポイラーやサイドスカートなどのエアロパーツ等である。
【0074】
【実施例】
本発明のFRP製外板の特徴を実施例によって述べる。
(実施例1)
自動車ドアの形状を有する#1200番で超鏡面仕上げした凸型(オス)の金型に、炭素繊維(弾性率235GPa、強度5GPa、伸度2.1%)からなる平織構造のクロス(目付け200g/m2 、厚み0.2mm、カバーファクター97%)を5枚重ねて、メス型を閉じて、エポキシ樹脂を80℃で注入し、さらに120℃まで昇温(ステップキュア)して、厚さ1.0mmの外板を作成した。断面を観察したところ、ボイドは1%以下であり、繊維の体積含有率(Vf)は55%であった。
【0075】
本下地板をアセトンで脱脂処理して、ウレタン塗料で室温スプレー塗装し、50ミクロンの塗膜を形成し、80℃で30分乾燥させて、写像鮮映性が75%のCFRP外板を得た。
【0076】
本外板を、メタルウェザー処理装置により48時間処理し、色差計により色差変化測定する耐候性試験した。変化が大きい場合(デルタEが5以上)は×、変化がわずかの場合(デルタEが3以上5未満)は△、変化がほとんどない(デルタEが3未満)は○、変化がない場合(デルタEが1以下)は◎の4段階で評価した結果は、◎であった。
【0077】
また、本外板を曲げ試験して剛性測定したところ、Alの1.5倍の比剛性(弾性率/比重)を有しており、触感でも外板としての「張り」、「耐デント性」を有することが確認できた。
【0078】
さらに、本外板を市販の塗装してある金属製自動車外板と並べて目視による認識性テスト(板を複数枚並べて、どれが注意を引くか/目立つかという感覚試験で、目立たないは×、目立つは○、極めて目立つは◎の三段階で評価する)を実施したところ、本外板は◎であった。
(比較例1)
実施例1において、炭素繊維織物基材をガラス繊維(弾性率70GPa、強度2.8GPa、伸度4%)からなる平織構造のクロス(目付け300g/m2 、厚み0.45mm、カバーファクター85%)を5枚重ねとした他は、実施例1と同じにして、RTM成形により厚さ1.2mmの外板を作成した。断面観察では、ボイドは観察されず、繊維の体積含有率(Vf)は50%であった。
【0079】
本下地板を実施例1と同様に脱脂処理、塗装して70ミクロンの塗膜を形成したところ、写像鮮映性は45%であった。
【0080】
本外板を実施例1と同様の耐候性試験、曲げ試験、認識性試験したところ、比剛性はALの0.6倍、耐候性は○、認識テストは×であった。
(比較例2)
実施例1において、塗装処理を省いた他は、実施例1と同様にして得たCFRP外板の写像鮮映性は58%であった。
【0081】
本外板を実施例1と同様の耐候性試験、曲げ試験、認識性試験したところ、比剛性はALの1.5倍、耐候性は×、認識テストは◎であった。
(比較例3)
実施例1において、塗装後の表面をヤスリで磨いた他は、実施例1と同様にして得たCFRP外板の写像鮮映性は35%であった。
【0082】
本外板を実施例1と同様の耐候性試験、曲げ試験、認識性試験したところ、比剛性はALの1.5倍、耐候性は×、認識テストは×であった。
(比較例4)
#1000番で鏡面仕上げしたFRP製の平板型に、炭素繊維(弾性率240GPa、強度4.8GPa、伸度2.0%)からなる8枚繻子織構造のクロス(目付け200g/m2 、厚み0.18mm、カバーファクター99%)を12枚重ね、紫外線吸収剤を添加したエポキシ樹脂を100℃で注入、硬化させて、厚さ2.4mmの外板を作成した。断面を観察したところ、ボイドは1%以下であり、繊維の体積含有率(Vf)は56%であった。
【0083】
本平板に直接、紫外線吸収剤を添加したシリコン/エポキシ系塗料で70ミクロンのクリアー塗膜を形成した。本外板の写像鮮映性は90%であった。
【0084】
本外板を実施例1と同様の耐候性試験、曲げ試験、認識性試験したところ、比剛性はALの1.6倍、耐候性は◎、認識テストは◎であった。
(比較例5)
実施例1において、織物を炭素繊維(弾性率240GPa、強度4.8GPa、伸度2.0%)からなる平織り構造のクロス(目付け300g/m2 、厚み0.4mm、カバーファクター95%)を4枚重ねた他は、実施例1と同様にして、厚さ1.4mmの外板を作成した。断面を観察したところ、ボイドは1%以下であり、繊維の体積含有率(Vf)は48%であった。
【0085】
本下地板を実施例1と同様に脱脂処理、ウレタン塗装して150ミクロンの塗膜を形成したところ、写像鮮映性は51%であった。また、表面の各所にピットが見られた。
【0086】
本外板を実施例1と同様の耐候性試験、曲げ試験、認識性試験したところ、比剛性はALの1.3倍、耐候性は△、認識テストは○であった。
(比較例6)
比較例5において、炭素繊維織物を目ズレ変形させて、カバーファクターを88%とした他は、比較例5と全く同様にして厚さ1.4mmの外板(Vf=48%)を得た。
【0087】
本下地板を実施例1と同様に脱脂処理、ウレタン塗装して150ミクロンの塗膜を形成したところ、表面にうねりが見られ、写像鮮映性は2%であった。
【0088】
本外板を実施例1と同様の耐候性試験、曲げ試験、認識性試験したところ、比剛性はALの1.1倍、耐候性は△、認識テストは×であった。
【0089】
以上の結果は表1にまとめた。
【0090】
【表1】
【0091】
【発明の効果】
本発明に係るFRP製板材は、次のような顕著な作用効果を総合的に奏することができ、輸送機器等に実用可能な板材となる。
1)連続な炭素繊維を使用していることにより、軽量、高強度、高剛性となり、輸送機器などの燃費の向上、炭酸ガスの排出量を低減できる。
2)織物形態であるとから、ソリの無い軽量薄板材が可能となると同時に、耐衝撃損傷性にすぐれて、輸送機器における衝突時などに安全となる。
3)塗装を有するため、耐環境性、意匠性を保有する外板とすることができる。
4)写像鮮映性が70%以上であることから、第三者の目を引くことで安全となると同時に、耐久性、空力抵抗特性の向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のFRP製板材の断面を示す図である。
【符号の説明】
1:FRP製板材
2:塗装
3:連続な炭素繊維からなる織物
4:外板表面
Claims (5)
- 炭素繊維からなる織物を補強基材とし、RTM成形で製造されたFRP製の板状物に、太陽光遮蔽塗料または紫外線遮蔽塗料によるクリアー塗装を施した板材であって、前記織物の目付け(Wg/m2)と厚み(tmm)の比率(W/t)が700〜1700の範囲内であり、かつ、表面の写像鮮映性が70%以上であることを特徴とするFRP製板材。
- 前記織物のカバーファクターが90〜100%の範囲内である、請求項1に記載のFRP製板材。
- 前記FRP製板材が、輸送機器用外板である、請求項1または2に記載のFRP製板材。
- 前記織物が板の最表面層にある、請求項1〜3のいずれかに記載のFRP製板材。
- 前記塗装の厚みが20〜200μm以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のFRP製板材。
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