JP4585472B2 - 電力品質監視装置 - Google Patents

Description

本発明は、変電所あるいは一般工業プラントなどの時々刻々と更新される電気量、または種々機器の運用情報（リアルタイムデータ）を計測し、種々の電気量の電力品質を評価する評価指標を演算し、そのデータを自装置に保存しつつ、通信回線を介して遠隔のデータ収集装置にデータを送信する電力品質監視装置に関する。

近年、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーを利用した分散型電源の普及により、電圧変動などの電力品質に対する影響が懸念されている。

また、重工業地帯においては、例えば製鉄用アーク炉に供給している電力系統に電圧変動を起こし、その結果、一般需要家に照明などのちらつき、テレビ画面の揺れ、電子応用機器の変調などの影響を及ぼしている。

従来、変電所あるいは一般工業プラントなどにおける電力品質監視装置としては、次のような構成のものが知られている。

（１）管理サーバーにより、それぞれ取得した電力需要家受配電設備の系統構成図、受電電圧、受電設備容量および契約電力のうちの少なくとも１つを含む情報、複数の受電点および各負荷機器に繋がる母線およびフィーダ回路における電流および電圧のうちの少なくとも１つを含む情報、負荷機器の種類、容量、稼動状態および異常時の停止の有無のうち少なくとも１つを含む情報または異常時の被害情報などの各情報に対して、記憶手段に格納されている関連付け情報を用いて関連付けを行い、これら各情報および関連付けされた情報をデータベースに蓄積して、このデータベースに蓄積された情報を用いて電力需要家が必要とする電力品質を管理サーバーの演算手段により算出して電力需要家に提示するようにしたもの（特許文献１）。

（２）配電変電所制御システム及び各需要家と通信回線を介して情報の授受を行う品質管理センタで、需要家の電源運転データと配電系統の系統状態をオンラインで監視し、その結果、電圧管理値を逸脱している場合には、該当する系統制御機器や需要家の分散電源を選択し、それらを協調させてそれぞれの制御値を演算し、需要家と配電変電所制御システムに伝送するようにしたもの（特許文献２）。

（３）電力品質の評価対象となる電力系統から取得された各電力量の電力品質の程度を計算する電力品質計算手段と、この電力品質計算手段によって求められた電力品質値から、電力品質値の確率密度関数を作成する確率密度関数作成手段と、電力品質の程度を判定する基準となる判定値を設定する判定値設定手段と、前記電力品質値の確率密度関数と設定された判定値とを用いて、電力品質の程度を評価する電力品質評価手段とを備えて電力品質評価システムを構成するようにしたもの（特許文献３）。
特開２００２−２４７７８０号公報 特開２００４−２７４８１２号公報 特開２００５−０７３３４６号公報

上記（１）による電力品質管理装置は、電力需要家の受配電設備の特性・状態と受電点の電流・電圧、負荷機器の特性・稼動状態などのデータベース格納情報と、異常時の障害情報をつき合わせて電力品質を需要家に提供するものであり、また上記（２）による電力品質管理装置は、分散電源の稼動が系統側に与える影響をオンラインで監視し、複数の分散電源を協調制御するものであり、さらに上記（３）による電力品質管理装置は評価対象の電力系統から得られた各電力量を用いて計算した電力品質の程度について、確率密度関数によって各程度の分布を求め、程度を判定する判定値との関係で電力品質の程度を評価するものである。

しかし、これらの電力品質監視装置においては、リアルタイムデータの電力品質監視は実現できても、変電所やプラントなどの条件の悪い環境下で、操作者がデータの計測作業およびデータ収集作業を行わなければならず、かつ、各電力品質の評価指標データも電力品質監視装置から出力されたロール紙にプロットされたデータを目視で読み取り、表計算形式のファイルに転記するなど、広域かつ複数の変電所に分散配置された電力品質監視装置からの複数のデータを個別に収集しなければ比較・解析することができないため、多大な手間と時間を要していた。

また、電力品質監視装置に不具合が発生すると、収集したデータが消失してしまうこともあった。

本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、計測対象の広範囲な電力品質の評価指標情報を遠隔操作で自動的に効率よく収集することで、省力化が比較的簡単でデータの保存、解析が容易に実現できる電力品質監視装置を提供することを目的とする。

本発明は上記の目的を達成するため、次のような手段により電力品質監視装置を構成するものである。

本発明は、変電所あるいは一般工業プラントなどの監視対象の時々刻々と更新される電気量、または種々機器の運用情報（リアルタイムデータ）を計測し、種々の電気量の電力品質を評価する評価指標を演算し、そのデータを保存する複数の計測端末から通信回線を介して遠隔のデータ収集装置にデータを送信し、該データ収集装置により一括して電力品質を監視する電力品質監視装置において、前記各計測端末は、監視対象の情報を取り込む入力手段と、この入力手段で取り込んだデータから種々の電気量を評価する評価指標を演算する演算手段と、この演算手段で演算した評価指標データを保存する記憶手段と、前記演算手段で演算した評価指標データに関し予め設定された閾値により評価指標の増減や超過を検出してアナログ瞬時値、ディジタル瞬時値を前記記憶手段に保存する判定手段と、前記記憶手段に保存したデータを前記データ収集装置に送信する送信手段とを備え、前記データ収集装置は、前記各計測端末の前記送信手段により送信されてきたデータを受信して計測端末毎に受信データを管理する受信処理手段と、この受信処理手段で管理された受信データを計測端末毎の保存する記憶手段と、この記憶手段に保存されるデータの保存容量を管理する機能を有し、該管理機能により保存容量の空き領域が下限設定値を下回ると過去のデータから削除して保存容量の空き領域を所定値に保つ容量管理手段と、自装置内では取込み得ない情報を別途表計算ソフトで編集可能なファイル形態で取込み、各評価指標を表計算ソフト機能を用いた帳票形式に再編集して前記記憶手段に再保存する帳票データ再編集処理手段と、前記記憶手段にて保存されている各評価指標および波形データを表計算ソフトにて編集可能なファイル形式として取り出し可能な帳票ファイル作成処理手段と、前記記憶手段で保存した複数の計測端末各々に対して種々の電気量を評価する評価指標、各評価指標を表計算ソフト機能により帳票および瞬時値波形として表示する表示手段とを備え、前記計測端末側にインターネットの標準プロトコルであるＨＴＴＰに対応したＷｅｂサーバーを実装して、ＨＴＴＰに対応したＷｅｂブラウザを用いて前記通信回線を介して前記データ収集装置に遠隔保守機能を提供し、前記データ収集装置側に電力品質の評価指標、瞬時値波形、帳票ファイルの閲覧・取り出しを前記通信回線で接続された複数のクライアント端末から操作できるようにインターネットの標準プロトコルであるＨＴＴＰに対応したＷｅｂサーバーとサーバーサイドスクリプティング処理を実装したものである。

本発明によれば、計測対象の広範囲な電力品質の評価指標情報を遠隔操作で自動的に効率よく収集することができ、省力化が比較的簡単でデータの保存、解析が容易に実現できる電力品質監視装置を提供することができる。

図１は本発明による電力品質監視装置の第１の実施形態を示す構成図である。

図１において、ＭＴ１，ＭＴ２，…ＭＴｎは分散配置した複数の計測端末部で、これら各計測端末部ＭＴ１，ＭＴ２，…ＭＴｎは電力系統または工場設備などの監視対象からの電気量や各種機器の運用情報を取込んで電力品質の管理に必要なデータに処理するものであり、電気量入力処理部１、演算処理部２、記憶処理部３、判定部４、送信処理部５およびＷｅｂサーバー実装部１３を備えている。ここでは、計測端末部ＭＴ１を代表して説明する。

また、ＡＳは各計測端末部ＭＴ１，ＭＴ２，…ＭＴｎから通信処理部６を介して伝送される各種データを収集して一括管理する管理サーバー部で、この管理サーバー部ＡＳは受信処理部７、記憶処理部８、容量管理部９、帳票データ再編集処理部１０、帳票ファイル作成処理部１１、表示処理部１２およびＷｅｂサーバー・サーバースクリプティング処理実装部１４を備えている。

上記計測端末部ＭＴ１において、電気量入力処理部１は、監視対象の情報を変成器、ディジタル接点入力装置、センサまたはトランスデューサからのアナログ変調された電流または電圧のうち少なくとも一つを取込んでアナログ／ディジタル変換を行い、ディジタル回路またはソフトウェアにて各種演算処理ができるようにディジタル信号を生成するものである。

演算処理部２は、電気量入力処理部１より取込んだディジタル信号から、高調波、電圧歪率、有効・無効電力、フリッカ評価指標であるΔＶ１０，Ｐｓｔ，ΔＶ等、種々の電気量の電力品質を評価する評価指標を演算するものである。

記憶処理部３は、半導体メモリ、磁気記憶装置の少なくとも一つが用いられ、演算処理部２で演算した評価指標データを保存するものである。

判定部４は、演算処理部２で演算した評価指標データに関し閾値を設けて評価指標の増減・超過を検出し、その時点のアナログ瞬時値、ディジタル瞬時値を所定時間分凍結した後、記憶処理部３に保存するものである。

送信処理部５は、シリアル通信ポート、イーサネット（登録商標）、通信ポート、無線通信ポートのうち少なくとも一つが用いられ、記憶処理部３に保存したデータを遠隔のデータ収集装置に送信するものである。

また、上記通信処理部６は、光回線、電気的なメタル回線、無線回線のうち少なくとも一つが用いられ、送信処理部５から送出されたデータを伝送するものである。

さらに、上記管理サーバー部ＡＳにおいて、受信処理部７は、通信処理部６を介して送信されてきたデータを受信して複数の計測端末各々に対して受信データを管理するものである。

記憶処理部８は、受信処理部７で受信した複数の計測端末各々に対するデータを保存するものである。

容量管理部９は、記憶処理部８に保存したデータに対して、データ保存容量の空き領域が下限設定値を下回った場合、過去の保存データから削除していき保存容量の空き領域を所定値に保つようにするためのものである。

帳票データ再編集処理部１０は、記憶処理部８に保存したデータから、自装置内ではリアルタイムに取込み得ない需要家のアーク炉の稼動実績情報などを別途表計算ソフトで編集可能なファイル形態（ＣＳＶ形式）で取込み、各評価指標を表計算ソフト機能を用いた帳票形式に再編集して記憶処理部８に再保存するものである。

帳票ファイル作成処理部１１は、記憶処理部８に保存されている各評価指標および波形データを表計算ソフトにて編集可能なファイル形式（ＣＳＶ形式またはＸＬＳ形式）として取り出し可能なものである。

表示処理部１２は記憶処理部８に保存した複数の計測端末各々に対して種々の電気量を評価する評価指標、各評価指標に対する帳票および瞬時値波形を表示するものである。

ここで、計測端末部ＭＴ１側のＷｅｂサーバー実装部１３は、インターネットの標準プロトコルであるＨＴＴＰに対応したＷｅｂサーバー実装したもので、遠隔地からＨＴＴＰに対応したＷｅｂブラウザを用いることにより通信回線を介して遠隔保守機能を提供している。

また、管理サーバー部ＡＳ側のＷｅｂサーバー・サーバースクリプティング処理実装部１４には、電力品質の評価指標、瞬時値波形、帳票ファイルの閲覧・取り出しを通信回線で接続された複数のクライアント端末から操作できるように、インターネットの標準プロトコルであるＨＴＴＰに対応したＷｅｂサーバーと、ＣＧＩ、ＡＳＰ、サーブレット、ＪＳＰ、ＰＨＰのうち少なくとも一つのクライアントからの要求によりサーバー側で動的な演算処理および応答を行うサーバーサイドスクリプティング処理機能を持たせてある。

次に上記のように構成された電力品質監視装置の作用を述べる。

いま、計測端末部ＭＴ１において、監視対象の情報として変成器、ディジタル接点入力装置、センサまたはトランスデューサからのアナログ変調された電流または電圧などの計測情報が電気量入力処理部１に取込まれると、これらの計測情報はアナログ信号からディジタル信号に変換されて演算処理部２に入力される。

この演算処理部２では、電気量入力処理部１より取込んだディジタル信号から、高調波、電圧歪率、有効・無効電力、フリッカ評価指標であるΔＶ１０、Ｐｓｔ、ΔＶ等種々の電気量の電力品質を評価する評価指標を演算し、その評価指標データを記憶処理部３に保存すると共に、判定部４に入力する。

判定部４では、演算処理部２で演算した評価指標データに関し閾値を設けて評価指標の増減・超過を検出し、その時点のアナログ瞬時値、ディジタル瞬時値を所定時間分凍結し、記憶処理部３に保存する。

この記憶処理部３に保存されたデータは、送信処理部４よりシリアル通信ポート、イーサネット（Ｒ）通信ポート、無線通信ポートのうち少なくとも一つを用いて遠隔のデータ収集装置として設置された管理サーバーＡＳに通信処理部６を介して送信される。

また、管理サーバーＡＳにおいて、通信処理部６を介して送信されてきたデータを受信処理部７にて受信し、複数の計測端末部毎に受信データをそれぞれ管理し、記憶処理部８に各計測端末部に対応する領域にデータをそれぞれ保存する。

この場合、容量管理部９は記憶処理部８に保存したデータに対して、記憶処理部８のデータ保存容量の空き領域が下限設定値を下回っているか否かを判別し、下回っているときは過去の保存データから削除していき、保存容量の空き領域を所定値に保つようにしている。

この記憶処理部８に保存されたデータは、帳票データ再編集処理部１０に自装置内ではリアルタイムに取込み得ない需要家の例えばアーク炉の稼動実績情報などを別途表計算ソフトで編集可能なファイル形態（ＣＳＶ形式）で取込み、各評価指標を表計算ソフト機能を用いた帳票形式に再編集して記憶処理部８に再保存される。

このように記憶処理部８に保存されている各評価指標および波形データは、帳票ファイル作成処理部１１に取込まれ、表計算ソフトにて編集可能なファイル形式（ＣＳＶ形式またはＸＬＳ形式）として取り出し可能に処理される。

そして、記憶処理部８に保存した各計測端末部に対する種々の電気量を評価する評価指標、各評価指標に対する帳票および瞬時値波形は、表示処理部１２に表示される。

一方、計測端末部ＭＴ１側のＷｅｂサーバー実装部１３にインターネットの標準プロトコルであるＨＴＴＰに対応したＷｅｂサーバーを実装し、遠隔地からＨＴＴＰに対応したＷｅｂブラウザを用いることで、通信回線を介して遠隔保守を行うことができる。

また、管理サーバー部ＡＳ側のＷｅｂサーバー・サーバースクリプティング処理実装部１４で、サーバーサイドスクリプティング処理を行うことにより、電力品質の評価指標、瞬時値波形、帳票ファイルの閲覧・取り出しを通信回線で接続された複数のクライアント端末から操作することができると共に、インターネットの標準プロトコルであるＨＴＴＰに対応したＷｅｂサーバーと、ＣＧＩ、ＡＳＰ、サーブレット、ＪＳＰ、ＰＨＰのうち少なくとも一つのクライアントからの要求によりサーバー側で動的な演算処理および応答を行うことができる。

このように本発明の第１の実施形態によれば、従来ロール紙等にプロットされたデータを目視で確認、別途帳票フォーマットに転記していた業務が省略できるので、業務効率を向上させることができると共に、複数の監視対象のデータを中央の一箇所で一括管理できる。このことにより、定期的に人手により巡回して管理対象のデータを収集することなく、遠隔操作で複数の管理対象の状態を管理することができる。

また、計測データおよび評価指標の演算データのデータ量が多い場合でも、記憶容量不足で重要なデータを記録できないというようなことが回避できる。

さらに、計測端末部分の保守を管理箇所にいながら遠隔操作で行うことができ、その他ＬＡＮまたはＷＡＮを介して接続されたクライアントＰＣからも保守・情報閲覧・ファイル取り出しが可能である。

なお、前記計測対象の情報収集・管理は変電所あるいは工業プラントの電力品質管理を一例としているが、電力分野および一般工業分野の情報収集・管理のみに限定するものではない。

図２は本発明による電力品質監視装置の第２の実施形態を示す構成図で、図１と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。

第２の実施形態では、図２に示すように複数の計測端末部ＭＴ１〜ＭＴｎ（ここではＭＴ１を代表して示す）に母線電圧と複数の送電線から電流を取込んで該当する個々の送電線電流の変動を電圧変動に変換する電圧変動合成部１５を追加し、この電圧変動合成部１５により変換された複数の送電線個々が起因する電圧変動量を監視対象の情報を取り込む電気量入力処理部１に与えるようにしたものである。

このような構成とすれば、第１の実施形態の作用効果に加えて、複数の需要家（負荷）が接続されている系統でも、電力品質に及ぼす影響の度合いを個々の需要家に対して評価することができる。

図３は本発明による電力品質監視装置の第３の実施形態を示す構成図で、図１と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。

第３の実施形態では、図３に示すように複数の計測端末部ＭＴ１〜ＭＴｎ（ここではＭＴ１を代表して示す）の送信処理部５にフィードバック処理部１６を追加し、このフィードバック処理部１６より演算処理部２で演算した評価指標データを遠方のＳＶＣ等の電力制御装置１７にフィードバックすることで、電力制御の制御情報として活用可能にしたものである。

このような構成とすれば、第１の実施形態の作用効果に加えて、リアルタイムに静止型無効電力補償装置等の制御が可能となり、電力品質の向上を図ることができる。

図４は本発明による電力品質監視装置の第４の実施形態を示す構成図で、図１と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。

第４の実施形態では、図４に示すように計測端末部ＭＴ１〜〜ＭＴｎ（ここではＭＴ１を代表して示す）の送信処理部５より通信処理部６を介して送られてくる演算処理部２で演算した評価指標データを遠方の任意波形発生装置１８に取込んで、アンプ１９等で増幅した後、その信号により点灯回路を通電させて白熱電灯や蛍光灯２０を点灯させるようにしたものである。

このような構成とすれば、第１の実施形態の作用効果に加えて、電力品質に関わる諸現象を視覚的に評価する用途に拡張することにより、人間の諸感覚でも評価することが可能になる。

図５は本発明による電力品質監視装置の第５の実施形態を示す構成図で、図１と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。

第５の実施形態では、図５に示すように計測端末部ＭＴ１〜ＭＴｎ（ここではＭＴ１を代表して示す）の演算処理部２で演算した評価指標データに関し判定部４により検出された閾値に対する評価指標の増減・超過情報をメール送信処理部２１に与え、このメール送信処理部２１よりパソコン又は携帯端末２２にインターネット上のメールプロトコルにより警報メールを送信するようにしたものである。

このような構成とすれば、第１の実施形態の作用効果に加えて、電力品質として管理・制御すべき事象を管理・運用担当者が何処に居てもタイムリーに通知・認識することができる。

図６は本発明による電力品質監視装置の第６の実施形態を示す構成図で、図１と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。

第６の実施形態では、図６に示すように管理サーバー部ＡＳの表示処理部１２に計測端末ＭＴ１〜ＭＴｎ（ここではＭＴ１を代表して示す）の演算処理部２で演算した各評価指標を数値としてリアルタイムに表示する機能を持たせたものである。

このような構成とすれば、第１の実施形態の作用効果に加えて、各評価指標の数値データをリアルタイムかつ定量的に把握することができる。

図７は本発明による電力品質監視装置の第７の実施形態を示す構成図で、図１と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。

第７の実施形態では、図７に示すように管理サーバー部ＡＳの表示処理部１２に計測端末ＭＴ１〜ＭＴｎ（ここではＭＴ１を代表して示す）の演算処理部２で演算した各評価指標を数値としてグラフ形式にてリアルタイムに表示する機能を持たせたものである。

このような構成とすれば、第１の実施形態の作用効果に加えて、各評価指標のトレンドデータをリアルタイムかつ定量的に把握することができる。

図８は本発明による電力品質監視装置の第８の実施形態を示す構成図で、図１と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について述べる。

第８の実施形態では、図８に示すように管理サーバー部ＡＳの受信データを保存する記憶処理部８と評価指標を表示する表示処理部１２に日時を指定した検索機能を持たせて各評価指標および波形データを出力可能にしたものである。

このような構成とすれば、第１の実施形態の作用効果に加えて、事後着目すべき評価指標および波形データを簡易に検索することができる。

本発明による電力品質監視装置の第１の実施形態を示す構成図。 本発明による電力品質監視装置の第２の実施形態を示す構成図。 本発明による電力品質監視装置の第３の実施形態を示す構成図。 本発明による電力品質監視装置の第４の実施形態を示す構成図。 本発明による電力品質監視装置の第５の実施形態を示す構成図。 本発明による電力品質監視装置の第６の実施形態を示す構成図。 本発明による電力品質監視装置の第７の実施形態を示す構成図。 本発明による電力品質監視装置の第８の実施形態を示す構成図。

符号の説明

ＭＴ１〜ＭＴｎ…計測端末部、ＡＳ…管理サーバー部、１…電気量入力処理部、２…演算処理部、３…記憶処理部、４…判定部、５…送信処理部、６…通信処理部、７…受信処理部、８…記憶処理部、９…容量管理部、１０…帳票データ再編集処理部、１１…帳票ファイル作成処理部、１２…表示処理部、１３…Ｗｅｂサーバー実装部、１４…Ｗｅｂサーバー・サーバースクリプティング処理実装部、１５…電圧変動合成部、１６…フィードバック処理部、１７…電力制御装置、１８…任意波形発生装置、１９…アンプ、２０…白熱灯または蛍光灯、２１…メール送信処理部、２２…パソコンまたは携帯端末

Claims (8)

1. 変電所あるいは一般工業プラントなどの監視対象の時々刻々と更新される電気量、または種々機器の運用情報（リアルタイムデータ）を計測し、種々の電気量の電力品質を評価する評価指標を演算し、そのデータを保存する複数の計測端末から通信回線を介して遠隔のデータ収集装置にデータを送信し、該データ収集装置により一括して電力品質を監視する電力品質監視装置において、
   前記各計測端末は、監視対象の情報を取り込む入力手段と、この入力手段で取り込んだデータから種々の電気量を評価する評価指標を演算する演算手段と、この演算手段で演算した評価指標データを保存する記憶手段と、前記演算手段で演算した評価指標データに関し予め設定された閾値により評価指標の増減や超過を検出してアナログ瞬時値、ディジタル瞬時値を前記記憶手段に保存する判定手段と、前記記憶手段に保存したデータを前記データ収集装置に送信する送信手段とを備え、
   前記データ収集装置は、前記各計測端末の前記送信手段により送信されてきたデータを受信して計測端末毎に受信データを管理する受信処理手段と、この受信処理手段で管理された受信データを計測端末毎の保存する記憶手段と、この記憶手段に保存されるデータの保存容量を管理する機能を有し、該管理機能により保存容量の空き領域が下限設定値を下回ると過去のデータから削除して保存容量の空き領域を所定値に保つ容量管理手段と、自装置内では取込み得ない情報を別途表計算ソフトで編集可能なファイル形態で取込み、各評価指標を表計算ソフト機能を用いた帳票形式に再編集して前記記憶手段に再保存する帳票データ再編集処理手段と、前記記憶手段にて保存されている各評価指標および波形データを表計算ソフトにて編集可能なファイル形式として取り出し可能な帳票ファイル作成処理手段と、前記記憶手段で保存した複数の計測端末各々に対して種々の電気量を評価する評価指標、各評価指標を表計算ソフト機能により帳票および瞬時値波形として表示する表示手段とを備え、
   前記計測端末側にインターネットの標準プロトコルであるＨＴＴＰに対応したＷｅｂサーバーを実装して、ＨＴＴＰに対応したＷｅｂブラウザを用いて前記通信回線を介して前記データ収集装置に遠隔保守機能を提供し、
   前記データ収集装置側に電力品質の評価指標、瞬時値波形、帳票ファイルの閲覧・取り出しを前記通信回線で接続された複数のクライアント端末から操作できるようにインターネットの標準プロトコルであるＨＴＴＰに対応したＷｅｂサーバーとサーバーサイドスクリプティング処理を実装したことを特徴とする電力品質監視装置。
2. 請求項１に記載の電力品質監視装置において、
   前記各計測端末に母線電圧と複数の送電線から電流を取り込んで該当する個々の送電線電流の変動を電圧変動に変換する電圧変動合成装置を追加し、この電圧変動合成部により変換された複数の送電線個々が起因する電圧変動量を前記電気量入力処理部に与えるようにしたことを特徴とする電力品質監視装置。
3. 請求項１に記載の電力品質監視装置において、
   前記各計測端末の前記送信手段にフィードバック処理手段を追加し、このフィードバック処理手段より前記演算処理手段で演算した評価指標データを遠方のＳＶＣ等の電力制御装置にフィードバックして、電力制御の制御情報として活用することを特徴とする電力品質監視装置。
4. 請求項１に記載の電力品質監視装置において、
   前記各計測端末の送信手段より前記通信回路を介して送られてくる前記演算手段で演算した評価指標データを遠方の任意波形発生装置に取込んで、アンプ等で増幅した後、その信号により点灯回路を通電させて白熱電灯や蛍光灯を点灯させるようにしたことを特徴とする電力品質監視装置。
5. 請求項１に記載の電力品質監視装置において、
   前記各計測端末の演算手段で演算した評価指標データに関し前記判定手段により検出された閾値に対する評価指標の増減・超過情報を前記送信手段に設けられたメール送信手段に与え、このメール送信手段より前記通信回路を介してパソコン又は携帯端末にインターネット上のメールプロトコルにより警報メールを送信するようにしたことを特徴とする電力品質監視装置。
6. 請求項１に記載の電力品質監視装置において、
   前記データ収集装置の前記表示手段に前記各計測端末の前記演算手段で演算した各評価指標を数値としてリアルタイムに表示する機能を持たせたことを特徴とする電力品質監視装置。
7. 請求項１に記載の電力品質監視装置において、
   前記データ収集装置の前記表示手段に前記各計測端末の前記演算手段で演算した各評価指標を数値としてグラフ形式にてリアルタイムに表示する機能を持たせたことを特徴とする電力品質監視装置。
8. 請求項１に記載の電力品質監視装置において、
   前記データ収集装置の前記記憶手段および前記表示手段に日時を指定した検索機能をそれぞれ持たせて各評価指標および波形データを出力可能にしたことを特徴とする電力品質監視装置。

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