JP4585262B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、感光ドラムによりトナー像を印刷用紙に転写する複写機やファクシミリ、および製版済孔版原紙が巻着されたドラムを用いて孔版印刷を行う孔版印刷装置などといった、ドラムを用いて画像形成を施す画像形成装置に関するものであり、特に、印刷用紙の所望の位置に画像形成されるように印刷用紙を搬送する画像形成装置に関するものである。
従来、ドラムを用いた画像形成装置として、たとえば、製版済孔版原紙が券着された印刷ドラムを用いた孔版印刷装置やPPCなどの感光ドラムを用いた複写機などが提案されている。そして、たとえば、上記孔版印刷装置として、製版済孔版原紙が外周面に巻着されて回転する印刷ドラムと、この印刷ドラムに圧接されて回転するプレスローラとの間に印刷用紙を挿入し、印刷ドラム内のインクを製版済孔版原紙における孔から押し出し、インクを印刷用紙に転写させて印刷を行う孔版印刷装置が提案されている。
上記のような孔版印刷装置においては、給紙台から繰り出された印刷用紙が搬送ローラにより印刷ドラムに向かって搬送され、印刷ドラムとプレスローラとの接点まで到達したとき印刷が開始される。したがって、印刷用紙の印刷範囲と製版済孔版原紙の印面範囲の位置を合わせるためには、印刷用紙の印刷開始位置が上記接点に到達したとき、印刷ドラムの印面開始位置が上記接点にくるようにする必要がある。そこで、たとえば、印刷用紙が搬送ローラに到達したときの印刷ドラムの回転角度情報を得、その回転角度情報に基づいて搬送ローラの回転速度を制御するようにすればよいが、印刷用紙が搬送ローラに到達した際における搬送ローラによる印刷用紙のくわえ込み量にはばらつきがあり、また、印刷用紙を搬送ローラで搬送する際に搬送ローラにおいて滑りが生じたりするので、上記のように制御したのでは常に印面開始位置と印刷開始位置とを一致させることは困難である。
そこで、搬送ローラと上記接点との間に搬送途中の印刷用紙の先端を検出するセンサを設け、このセンサにより印刷用紙の先端が検出された時点を基準として、印刷用紙の印刷開始位置が上記接点に到達するまでの時間と印刷ドラムの印面開始位置が上記接点に到達するまでの時間とが合うように搬送ローラの回転速度を制御する方法が提案されている。
たとえば、特許文献1においては、印刷用紙が搬送ローラに当接した状態で印刷用紙を待機させ、印刷ドラムが所定位置まで回転した時点で搬送路ローラの回転を開始し、その搬送ローラの回転開始から印刷用紙の先端が検出されるまで時間間隔を取得し、その取得された時間間隔と予め設定された基準の時間間隔とを比較し、その差に応じて搬送ローラの回転速度を制御する方法が提案されている。
また、特許文献2および特許文献3においては、印刷ドラムの回転角度情報を検出するエンコーダなどを設けて印刷ドラムの回転角度情報に応じたパルス信号を計測し、印刷用紙の先端が検出されたときのそのパルス信号の数に基づいて搬送ローラの回転速度を制御する方法が提案されている。
特公昭63−30256号公報 特開昭62−88748号公報 特開昭63−97549号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、上記基準値は予め設定された印刷ドラムの速度に基づいて算出されるものであるため、印刷ドラムの回転速度にばらつきがあった場合、そのばらつき分だけ実際の印刷ドラムの回転速度と上記基準値を設定する際に用いられた印刷ドラムの回転速度との間に誤差が生じ、搬送ローラの回転速度を適切に設定することができず、印刷位置合わせを適切に行うことができない。また、印刷速度を変更するため印刷ドラムの回転速度を変更した場合には、上記基準値の値も変更する必要がある。
また、近年、孔版印刷の高精細化、多色化が進んでおり、印刷位置をより高精度に合わせる技術が求められているが、特許文献2および特許文献3に記載の方法では、印刷用紙の先端検出時における印刷ドラムの回転角度情報の精度が、回転角度情報を検出する機構の分解能(印刷ドラム1回転あたりのエンコーダパルスのパルス信号の数)に依存するため、たとえば、印刷ドラムのドラム径が173mm(印刷ドラムの円周は543mm)で、印刷ドラムの回転角度情報を検出するロータリーエンコーダの分解能が300(印刷ドラムが1回転する間にパルス信号を300個発生する)である場合には、543/300=1.81mmであるため、1.81mmより細かい精度で印刷位置を合わせることが困難である。また、ロータリーエンコーダのスリットを細かくすれば、より細かい精度で印刷位置を合わせることもできるが、ロータリーエンコーダのスリットを細かくすることでそのスリットへの紙粉混入により誤動作を招いたり、高い組立精度が必要となったりしてしまう。また、上記のような紙粉混入を防ぐカバーなどを設けた場合にはコストアップにもなる。また、ロータリーエンコーダのスリットを細かくした場合には、そのスリットのピッチに応じた高精度な光学センサが必要となりコストアップになる。また、スリットのピッチを変えない場合には、ロータリーエンコーダの径を大きくすることも考えられるが、装置本体が大型化してしまう。また、ギヤやプーリによる減速機を介してロータリーエンコーダを設置することで、装置本体の小型化は可能であるが、ギヤのバックラッシュやベルト伸縮による印刷ドラムとロータリーエンコーダのスリットの位相差が発生するため好ましくない。
また、上記のようにロータリーエンコーダのパルス信号に基づいて印刷ドラムの回転角度情報を検出する際には、印刷ドラムの所定の位置に設けられた突起を装置本体に設けられた光学センサにより検出することにより回転角度情報の回転基準位置が検出されるが、印刷ドラムに設けられるロータリーエンコーダのスリットの位相は印刷ドラム毎にずれが生じるため、ロータリーエンコーダのパルス信号の位相に対する上記回転基準位置の検出タイミングが印刷ドラム毎に異なることになる。したがって、回転角度情報として検出されるロータリーエンコーダのパルス信号の数が同じであっても、実際に印刷ドラムが回転した角度は印刷ドラム毎で最大1パルス信号分のずれがあり、全ての印刷ドラムについて適切な印刷位置合わせを行うことができない。また、ロータリーエンコーダのパルス信号の位相に対する上記回転基準位置の検出タイミングを全ての印刷ドラムについて同じになるようにすればよいが、組立用の位置決め治具が必要となり、組み立て工数が増大する。また、ロータリーエンコーダとして高分解能の円盤スリットを用いても改善できるが、上述したように、このような高分解能の円盤スリットは実用上望ましくない。
また、上記のように回転基準位置は光学センサで検出され、その光学センサで検出された信号に基づいてCPU、DSPまたはASICなどの制御処理装置によりロータリーエンコーダのパルス信号が0から計測されるが、上記のような光学センサの応答速度や制御処理装置の処理速度には、数ns〜数十μsの遅延と数%のばらつきがあるため、同一の印刷ドラムにおいても、ロータリーエンコーダのパルス信号の位相に対する回転基準位置の信号検出のタイミングにばらつきが生じる。したがって、たとえば、光学センサにより検出されるパルス信号のエッジとロータリーエンコーダのパルス信号のエッジとが近くなるようにロータリーエンコーダが設置されてしまった場合には、回転角度情報として計測されたパルス信号の数に1パルス分のばらつきが発生し、常に適切な印刷位置合わせを行うことができない。
また、上記のように搬送ローラの回転速度を制御して印刷位置合わせを行う場合には、より高精度な印刷位置合わせを行うためには、より高精度に搬送ローラの回転速度を制御する必要がある。
上記のようにして印刷ドラムの回転角度情報に基づいて搬送ローラの回転速度を制御する場合には、印刷用紙の先端が検出されたときの印刷ドラムの回転角度情報に基づいて搬送ローラの目標回転速度が算出され、搬送ローラの回転速度がその目標回転速度となるように制御される。そして、上記のような制御を行う場合には、たとえば、搬送ローラに設けられたロータリーエンコーダにより搬送ローラの実際の回転速度が計測され、その計測された回転速度と目標回転速度との差分を用いて制御されるが、上記のようにロータリーエンコーダにより回転速度を計測する場合には、その測定精度はロータリーエンコーダの分解能に依存するため、より高精度な回転速度の計測が困難であり、より高精度な搬送ローラの回転速度の制御が困難である。
本発明は、上記事情に鑑み、ドラムを用いた画像形成装置において、ドラムの回転速度のばらつきや回転速度の変更に影響を受けることなく、また、ロータリーエンコーダなどの印刷ドラムの回転情報を検出する機構の分解能を高めることなく高精度な印刷位置合わせを行うことができる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
本発明の画像形成装置は、
印刷ドラムと、
印刷ドラムの所定の基準位置からのドラム回転角度情報をパルス信号として検出するドラム回転情報検出手段と、
印刷ドラムまで印刷用紙を搬送する搬送ローラと、
搬送ローラを駆動する搬送モータと、
搬送ローラにより搬送途中の印刷用紙の先端が所定位置にきたことを検出する用紙先端検出手段と、
ドラム回転情報検出手段により検出されたドラム回転角度情報と用紙先端検出手段により検出された先端検出情報とに基づいて搬送ローラにより搬送された印刷用紙の印刷開始位置と印刷ドラムの印面開始位置とが一致するように搬送モータの回転速度を制御するモータ制御手段とを備えた画像形成装置において、
ドラム回転情報検出手段により検出されるパルス信号の周期よりも短い周期のドラム用カウンタパルス信号を発生するとともに、その発生したドラム用カウンタパルス信号の数を計測するドラム用カウンタ手段と、
搬送ローラのローラ回転角度情報をパルス信号として検出するローラ回転情報検出手段と、
ローラ回転情報検出手段により検出されるパルス信号の周期よりも短い周期のローラ用カウンタパルス信号を発生するとともに、その発生したローラ用カウンタパルス信号の数を計測するローラ用カウンタ手段と、
用紙先端検出手段により印刷用紙の先端が検出される前に最後にドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点から用紙先端検出手段により印刷用紙の先端が検出された時点までのドラム用カウンタパルス信号の数または用紙先端検出手段により印刷用紙の先端が検出された時点から先端検出後最初にドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点までのドラム用カウンタパルス信号の数を取得するとともに、ドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の一周期に応じたドラム用カウンタパルス信号の数を取得するとともに、
用紙先端検出手段による印刷用紙の先端の検出以後の所定の時点の前に最後にローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点から所定の時点までのローラ用カウンタパルス信号の数または用紙先端検出手段による印刷用紙の先端の検出以後の所定の時点から所定の時点後最初にローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点までのローラ用カウンタパルス信号の数を取得するとともに、ローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号の一周期に応じたローラ用カウンタパルス信号の数をさらに取得するカウンタ情報取得手段とを備え、
モータ制御手段が、印刷用紙の先端が検出される前に最後にドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点から用紙先端検出手段により用紙先端が検出された時点までのドラム用カウンタパルス信号の数または用紙先端検出手段により印刷用紙の先端が検出された時点から先端検出後最初にドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点までのドラム用カウンタパルス信号の数とドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の一周期に応じたドラム用カウンタパルス信号の数との比率、および用紙先端検出手段により印刷用紙の先端が検出された時点までにドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の数または用紙先端検出手段により印刷用紙の先端が検出された時点から先端検出後最初にドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点までに検出されたパルス信号の数に基づいて、搬送モータの所定の時点における目標回転角度を算出するとともに、
所定の時点前に最後にローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点から所定の時点までのローラ用カウンタパルス信号の数または所定の時点から所定の時点後最初にローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点までのローラ用カウンタパルス信号の数とローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号の一周期に応じたローラ用カウンタパルス信号の数との比率、および所定の時点までにローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号の数または所定の時点後最後にローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点までに検出されたパルス信号の数に基づいて所定の時点における実測回転角度を算出し、
実測回転角度が目標回転角度に近づくように所定の時点以後の搬送モータの回転速度を制御するものであることを特徴とする。
また、上記本発明の画像形成装置においては、
ドラム回転情報検出手段を、印刷ドラムが所定の基準位置まで回転した後に最初に検出するパルス信号または印刷ドラムが所定の基準位置まで回転する直前に検出するパルス信号を基準としてドラム回転角度情報を検出するものとし、
カウンタ情報取得手段を、印刷ドラムが所定の基準位置まで回転した時点からドラム回転情報検出手段により最初のパルス信号が検出された時点までのドラム用カウンタパルス信号の数または印刷ドラムが所定の基準位置まで回転する前に最後にドラム回転情報検出手段によりパルス信号が検出された時点から印刷ドラムが所定の基準位置まで回転した時点までのドラム用カウンタパルス信号の数をさらに取得するものとし、
モータ制御手段を、印刷ドラムが所定の基準位置まで回転した時点からドラム回転情報検出手段により最初のパルス信号が検出された時点までのドラム用カウンタパルス信号の数または印刷ドラムが所定の基準位置まで回転する前に最後にドラム回転情報検出手段によりパルス信号が検出された時点から印刷ドラムが所定の基準位置まで回転した時点までのドラム用カウンタパルス信号の数とドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の一周期に応じたドラム用カウンタパルス信号の数との比率、
印刷用紙の先端が検出される前に最後にドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点から用紙先端検出手段により用紙先端が検出された時点までのドラム用カウンタパルス信号の数または用紙先端検出手段により印刷用紙の先端が検出された時点から先端検出後最初にドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点までのドラム用カウンタパルス信号の数とドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の一周期に応じたドラム用カウンタパルス信号の数との比率、
および用紙先端検出手段により印刷用紙の先端が検出された時点までにドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の数または用紙先端検出手段により印刷用紙の先端が検出された時点から先端検出後最初にドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点までに検出されたパルス信号の数に基づいて、搬送モータの所定の時点における目標回転角度を算出するものとできる。
ここで、上記「印刷ドラム」とは、印刷用のドラムのことを意味し、たとえば、孔版印刷装置における製版済孔版原紙の券着される孔版ドラムやPPCの感光ドラムなどがある。
また、上記「ドラム用カウンタ手段」と上記「ローラ用カウンタ手段」としては、同一のカウンタ手段を用いることが望ましい。
本発明の画像形成装置によれば、ドラム回転情報検出手段により検出されるパルス信号とそのパルス信号よりも短い周期のドラム用カウンタパルス信号とを用いて印刷ドラムの回転角度情報をより高精度に検出するようにしたので、搬送モータの回転速度を高精度に設定することができ、高精度な印刷位置合わせを行うことができる。
また、上記画像形成装置において、ドラム用カウンタパルス信号を用いて印刷ドラムの回転基準位置を検出するようにした場合には、回転基準位置を高精度に検出することができ、その回転基準位置とドラム回転角度情報のパルス信号の位相との関係も考慮して実際の印刷ドラムの回転角度を算出することができるので、より適切な搬送ローラの回転速度を設定することができ、より適切な印刷位置合わせを行うことができる。
また、ドラム回転情報検出手段により検出されるパルス信号とドラム用カウンタパルス信号とを用いて所定の時点における搬送モータの目標回転角度を算出するとともに、ローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号とそのパルス信号の周期よりも短い周期のローラ用カウンタパルス信号の数とを用いて搬送モータの実測回転角度を算出し、実測回転角度が目標回転角度に近づくように所定の時点以後の搬送モータの回転速度を制御するようにした場合には、搬送ローラの実測回転角度をより高精度に算出することができ、上記所定の時点以後の搬送モータの回転速度をより高精度に設定することができるので、より高精度な印刷位置合わせを行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の画像形成装置の第1の実施形態を用いた孔版印刷装置について詳細に説明する。図1は本孔版印刷装置の概略構成を示す図、図2は本孔版印刷装置の駆動制御系を示すブロック図である。
本孔版印刷装置は、図1に示すように、円筒形状をした印刷ドラム10と、印刷ドラム10の外表面に圧接されこの印刷ドラム10と平行に回転可能に配置されたプレスローラ11と、給紙台(図示省略)に載置された印刷用紙S1を印刷ドラム1回転毎に1枚ずつ繰り出して送り出すスクレーパローラ21,ピックアップローラ22、サバキ板23および重送検出スイッチ24を備えた1次給紙部20と、1次給紙部20から繰り出された印刷用紙を印刷ドラム10とプレスローラ11との間に挿入する搬送ローラ(以下レジストローラという)31,32およびガイド板33,34を備えた2次給紙部30と、印刷ドラム10とプレスローラ11との間に挟圧搬送され印刷が施された印刷用紙S2を排紙台(図示省略)に排紙する排紙部40としてサクションローラ41,42およびサクションベルト43が備えられている。
印刷ドラム10は、ベルトなどの伝達手段を介してドラムモータ(図示省略)により回転するものであり、印刷ドラム10の回転軸の外周円上には、図2に示すように、印刷ドラム10のドラム回転角度情報を検出するドラムエンコーダ51および光センサ52を備えたドラム回転情報検出手段50が設けられている。ドラム回転情報検出手段50は、ドラムエンコーダ51および光センサ52によりパルス信号を検出し、そのパルス信号のカウント数を印刷ドラム10のドラム回転角度情報として検出するものである。さらに、図2に示すように、印刷ドラム10の外周面の特定位置には突起12が設けられており、装置本体側には突起12を検出することにより印刷ドラムの回転基準位置を検出する光学センサ13が設けられている。この光学センサ13による回転基準位置の検出とドラム回転情報検出手段50による回転情報の検出により印刷ドラム10の回転角度情報を求めることができる。
レジストローラ31,32はそれぞれの軸両端部にて歯車を介して噛合することにより、互いに逆向きに連動して回転するように構成されており、また、レジストローラ31,32の近傍には、図2に示すように、これらを回転させるための搬送モータ(以下レジストモータという)35が設置されている。なお、本実施形態においては、上記のような構成のレジストローラ31,32を利用するようにしたが、たとえば、一方のレジストローラを駆動し、他方のレジストローラはベアリング軸受けで加圧することで一方のレジストローラに従動回転させるような構成としてもよい。
また、レジストモータ35の駆動軸の外周円上には、図2に示すように、レジストモータ35のモータ回転角度情報を検出するレジストエンコーダ36および光センサ37を備えたローラ回転情報検出手段38が備えられ、レジストモータ35のモータ回転角度情報を検出することにより等価的にレジストローラ31,32のローラ回転角度情報を検出するようになっている。なお、レジストモータ35としてはサーボモータを用いるのが好ましい。
また、図1および図2に示すように、レジストローラ31,32とプレスローラ11との間には、レジストローラ31,32により搬送された印刷用紙の先端を検出するレジストセンサ60が設けられている。レジストセンサ60としては、透過型や反射型のフォトセンサを利用するようにすればよい。
また、本孔版印刷装置は、図2に示すように、レジストセンサ60により検出された先端検出情報と、ドラム回転情報検出手段50により検出したドラム回転角度情報と、レジストローラ31,32のローラ回転角度情報に基づいてレジストモータ35を駆動制御する駆動制御手段100と、所定の周波数のドラム用カウンタパルス信号を発生するとともに、その発生したドラム用カウンタパルス信号の数を計測するドラム用カウンタ手段101とを備えている。
駆動制御手段100は、CPU、DSPまたはASICなどで構成され、ドラム用カウンタ手段101において計測されたドラム用カウンタパルス信号の数を取得するカウンタ情報取得手段102と、カウンタ情報取得手段102において取得されたドラム用カウンタパルス信号の数に基づいてレジストモータ35の目標回転速度を算出し、レジストモータ35の回転速度が上記目標回転速度となるようにレジストモータ35の回転速度を制御するモータ制御手段103とを備えている。なお、レジストモータ35の具体的な駆動制御方法については後述する。
ドラム用カウンタ手段101は、ドラム回転情報検出手段50から出力されるドラム回転角度情報であるパルス信号よりも高い周波数のパルス信号をドラム用カウンタパルス信号として発生し、その数を計測するものである。
次に、上記第1の実施形態の孔版印刷装置の作用について説明する。
まず、図示省略した製版部において孔版原紙に製版処理が施され、その製版済孔版原紙が印刷ドラム10に巻着される。
そして、製版済孔版原紙の巻着された印刷ドラム10が矢印A方向に所定の速度で回転するとともに、給紙台に載置された印刷用紙S1の最上面から、ピックアップローラ22,スクレーパローラ21およびサバキ板23により1枚の印刷用紙が繰り出され、ガイド板33に案内されつつ、レジストローラ31,32まで搬送される。なお、このとき重送された場合には、重送検出スイッチ24により検出される。そして、所定の速度で回転するレジストローラ31,32の間に挟まれ、レジストローラ31,32の回転により印刷ドラム10およびプレスローラ11との接点に向かってさらに搬送される。
ここで、本孔版印刷装置においては、印刷ドラム10の印面開始位置が印刷ドラム10とプレスローラ11との接点にきたときに、印刷用紙の印刷開始位置が印刷ドラム10とプレスローラ11との接点にくるようにレジストローラ31,32の回転速度が制御される。なお、本実施形態において印刷ドラム10の印面開始位置とは、印刷ドラム10において予め設定された位置としてもよいし、製版済孔版原紙内における所定の印面範囲の先端としてもよい。また、印刷開始位置は印刷用紙内における所定の印刷範囲の先端としてもよい。
具体的には、ドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号のカウント数DfgがDfg=56になったときに印刷ドラム10の印面開始位置が印刷ドラム10とプレスローラ11との接点にくるように設定されている。なお、Dfgは、印刷ドラム10に設置された突起12が光学センサ13により検出されたときを基準として計測されたパルス信号のカウント数である。
そして、レジストローラ31,32は、Dfg=0のときに回転を開始し、印刷ドラム10の印面開始位置が印刷ドラム10とプレスローラ11との接点にきたときに、つまり、Dfg=56のときに印刷用紙の印刷開始位置が上記接点にくるようにその回転速度が制御される。具体的な制御方法を以下に説明する。なお、レジストモータ35の回転速度の制御とレジストローラ31,32の回転速度の制御とは等価なものであるため、以下レジストモータ35の回転速度の制御は、レジストローラ31,32の回転速度の制御として説明する。
本孔版印刷装置においては、図3に示すように、レジストローラ31,32の回転速度がモータ制御手段103により制御される。図3は、レジストローラ31,32の回転速度(線速度)と印刷ドラム10の回転速度(線速度)との比と、ドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号のカウント数Dfgとの関係を示す図である。速度比「1」はレジストローラ31,32の線速度と印刷ドラム10の線速度とが同じという意味である。
図3に示すように、レジストローラ31,32は、まず、Dfg=30において印刷ドラム10の回転速度とレジストローラ31,32の回転速度が同じになるような一定の加速度で加速し(領域I)、レジストセンサ60により印刷用紙の先端が検出されたときに加速を一旦終了して一定の速度で回転し(領域II)、そして、その後、印刷ドラム10の回転速度と同じ回転速度となるまで再び上記一定の加速度で加速し(領域III)、そして、その後、印刷ドラム10と同じ回転速度で回転する(領域IV)ように制御される。なお、印刷ドラム10の回転速度は、予め設定された一定の回転速度である。
ここで、レジストセンサ60により印刷用紙の先端が検出されたときのDfgをN、一定速度で印刷用紙を搬送している間(領域II)のDfgをXとすると、上記領域I〜IVにおけるレジストローラ31,32による印刷用紙の搬送距離[mm]は、以下の式で算出することができる。なお、本孔版印刷装置においては、ドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号のカウント数Dfgが300になったときに印刷ドラム10が1回転するようになっており、また、印刷ドラムの径は173mmである。
Figure 0004585262
そして、本孔版印刷装置においては、レジストセンサ60と、印刷ドラム10とプレスローラ11との接点との距離Lp(図1参照)が54.35mmとなるように印刷ドラム10およびレジストセンサ60が設置されているので、上式(2)〜(4)で算出される印刷用紙の搬送距離の総計がLp(54.35mm)となるようにすればよい。
よって、
Figure 0004585262
となり、上式(5)よりXは、
Figure 0004585262
となる。
したがって、レジストセンサ60により印刷用紙の先端が検出されたときに、ドラム回転情報検出手段50においてカウントされているDfgの値Nを取得し、その値Nと上式(6)とによりXを算出し、これらの値に基づいてレジストローラ31,32の回転速度が制御される。しかしながら、たとえば、Dfg=23のときにレジストセンサ60が印刷用紙の先端を検出した場合には、N=23となり上式(6)よりX=9.36となり、整数とならない。したがって、上記のように値NおよびXに基づいてレジストローラ31,32の回転速度を制御する場合には、Xの値は整数である9にされ、図4に示すような搬送距離の配分でレジストローラ31,32の回転速度が制御される。上式(2)〜(4)により領域II〜IVの各領域における搬送距離を求めて加算すると、
12.50mm(領域II)+11.20mm(領域III)+30.80mm(領域IV)=54.50mm
となり、目標値の54.35mmに対して0.15mm長くなってしまう。
また、N=23の場合、領域Iにおけるレジストローラ31,32の搬送距離は、上式(1)より15.97mmであり、N=24の場合、同じ領域Iにおけるレジストローラ31,32の搬送距離は上式(1)より17.39mmであり、その差は1.42mmである。したがって、レジストセンサ60が印刷用紙の先端を検出するタイミングとドラム回転情報検出手段50がパルス信号をカウントするタイミングによっては、目標値からさらに1mm以上ずれることになる。
したがって、本孔版印刷装置においては、ドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号の周波数よりも高い周波数のドラム用カウンタパルス信号を用いてレジストローラ31,32の回転速度の制御を行う。具体的には、たとえば、印刷ドラム10の回転速度を150rpmとし、300パルス/1回転とした場合には、ドラム回転情報検出手段50が検出するパルス信号の周波数は150×300/60[s]=750Hzになる。したがって、ドラム用カウンタ手段101としては、750Hzに対して十分高い、40MHzのドラム用カウンタパルス信号を発生し、これを計測するものを用いる。
そして、駆動制御手段100のカウンタ情報取得手段102によりドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号の立上りにおけるドラム用カウンタ手段101のカウント数を取得するとともに、レジストセンサ60により印刷用紙の先端が検出されたときにおけるドラム用カウンタ手段101のカウント数を取得する。そして、たとえば、ドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号のタイミングとレジストセンサ60により印刷用紙の先端が検出されるタイミングとが、図5に示すようなタイミングとなった場合には、レジストセンサ60により印刷用紙の先端が検出されたときのドラム回転情報検出手段50のパルス信号の周期の1つ前のパルス信号の周期の一周期に応じたドラム用カウンタパルス信号の数、つまり、ドラム回転情報検出手段50により検出された22個目のパルス信号の立上りから23個目のパルス信号の立上りまでにドラム用カウンタ手段101によりカウントされたドラム用カウンタパルス信号の数α1を算出するとともに、23個目のパルス信号の立上りから印刷用紙の先端の検出までにドラム用カウンタ手段101によりカウントされたドラム用カウンタパルス信号の数β1を算出する。
α1=1226706−1173363=53343
β1=1260029−1226706=33323
そして、レジストセンサ60が印刷用紙の先端を検出したときの印刷ドラム10の新たな回転角度情報Nが以下のようにして算出される。なお、本実施形態においては、印刷用紙の先端が検出される前に最後に検出されたパルス信号の検出時点から印刷用紙の先端が検出された時点までのドラム用カウンタパルス信号の数β1と、印刷用紙の先端が検出された時点までに検出されたパルス信号の数「23」とに基づいてNを算出するようにしたが、これに限らず、印刷用紙の先端が検出された時点からその先端検出後最初に検出されたパルス信号の検出時点までのドラム用カウンタパルス信号の数(1280029−1260029=20000)と、印刷用紙の先端が検出された時点からその先端検出後最初に検出されたパルス信号の検出時点までに検出されたパルス信号の数「24」とに基づいてNを算出するようにしてもよい。また、パルス信号数「24」とβ1、パルス信号数「23」とドラム用カウンタパルス信号20000とを用いてNを算出するようにしてもよい。
Figure 0004585262
このNの値を上式(6)のNに代入して算出すると、
Figure 0004585262
となる。
上記のようにして算出されたNとXを式(2)〜(4)に代入して各領域における搬送距離を算出すると、
Figure 0004585262
となり、これらを合計すると54.35mmとなり、Lpの値と一致することになる。
したがって、上記X、Nに基づいて図6に示すようなタイミングでレジストローラ31,32の回転速度を制御すればよいことになる。つまり、レジストセンサ60により印刷用紙の先端が検出されたときに加速を終了して一定の回転速度でレジストローラ31,32を回転させ、Dfgが31.614になったときに再加速し、Dfgが37.989になったときに再加速を終了してそのままの回転速度でレジストローラ31,32を回転させるようにすればよい。
Dfgが31.614になったときのタイミングを取得する方法としては、たとえば、図7に示すように、ドラム回転情報検出手段50により検出された30個目のパルス信号の立上りから31個目のパルス信号の立上りまでにドラム用カウンタ手段101によりカウントされたドラム用カウンタパルス信号の数α2を以下のようにして算出し、
α2=1653377−1600029=53348
このα2に基づいて、以下のようにして31個目のパルス信号の立上りからDfgが31.614になったときまでのドラム用カウンタパルス信号の数β2を算出し、
β2=α2×(31.614−31)=32756
このβ2に基づいて、以下のようにDfg=31.614のときのドラム用カウンタ手段101のカウント数を算出し、
1653377+32756=1686132
ドラム用カウンタ手段101によるドラム用カウンタパルス信号のカウント数が1686132になったときに、Dfgが31.614になったとしてレジストローラ31,32の回転速度を再加速させるように制御すればよい。
Dfgが37.989になったときのタイミングを取得する方法としては、たとえば、図8に示すように、ドラム用回転情報検出手段50により検出された36個目のパルス信号の立上りから37個目のパルス信号の立上りまでにドラム用カウンタ手段101によりカウントされたドラム用カウンタパルス信号の数α3を以下のようにして算出し、
α3=1973358−1920030=53328
このα3に基づいて、以下のようにして37個目のパルス信号の立上りからDfgが37.989になったときまでのドラム用カウンタパルス信号の数β3を算出し、
β3=α3×(37.989−37)=52742
このβ3に基づいて、以下のようにDfg=37.989のときのドラム用カウンタ手段101によるカウント数を算出し、
1973358+52742=2026100
ドラム用カウンタ手段101によるドラム用カウンタパルス信号のカウント数が2026100になったとき、Dfgが37.989になったとしてレジストローラ31,32の回転速度の加速を終了し、そのままの回転速度で回転するように制御すればよい。
なお、たとえば、印刷ドラム10の回転速度が速くなってドラム用カウンタ手段101によるカウント数が2026100になるより早くDfg=38のパルスが発生してしまった場合には、上記のようにして算出したカウント数がドラム用カウンタ手段101によりカウントされる前に、レジストローラ31,32の加速を終了してそのままの回転速度で回転するようにしてもよい。つまり、ドラム用カウンタ手段101によるカウント数とドラム回転情報検出手段50のパルス信号のカウント数とのいずれか一方に基づいてレジストローラ31,32の回転速度を駆動制御できるよう、駆動制御の切り替えができるようにすることが望ましい。
また、上記第1の実施形態のように、ドラム用カウンタパルス信号の値が各領域の境界における数値となった時点においてタイミングパルス信号を発生させ、そのタイミングパルス信号に基づいてモータ制御手段103がレジストローラ31,32の回転速度を切り替えるようにしてもよいが、上記のようなタイミング信号を発生する回路を設けると回路規模が大きくなってしまうため、たとえば、モータ制御手段103にタイマを設け、このタイマを利用して回転速度を制御するようにしてもよい。具体的には、上記実施形態のように、ドラム用カウンタパルス信号を40MHzとした場合には、図7に示すα2の時間間隔は53348パルス=1333.7μs、β2の時間間隔は32756パルス=819μsとなるので、Dfg=31が31となった時点からタイマにより時間を計測し、819μs経過時に回転速度を切り替えるようにすればよい。また、Dfgが31になった時点において図7に示す1686132のカウント数を上記と同様にして求め、その後、タイマを用いて100μs毎にドラム用カウンタパルス信号のカウント数を計測し、その計測されたカウント数とカウント数1686132とを比較し、計測されたカウント数が1686132以上となった時点において回転速度を切り替えるようにしてもよい。
また、駆動制御手段100としては、図9に示すような、モータ制御手段103を備えたものとすることが望ましい。モータ制御手段103は、カウンタ情報取得手段102から出力されたドラム用カウンタパルス信号の数に基づいて上記領域I〜IVの各領域を決定し、その各領域における目標回転速度を演算する目標速度演算部103aと、目標速度演算部103aにおいて算出された目標回転速度からローラ回転情報検出手段38により検出されたレジストローラ31,32の実回転速度を減算する減算手段103bと、減算手段103bにより算出された値に基づいてPID制御信号を出力するPID制御部103cと、PID制御部103cから出力されたPID信号に基づいてレジストモータ35に制御電圧信号としてPWM信号を出力する制御電圧出力部103dと、ローラ回転情報検出手段38により検出されたパルス信号に基づいてレジストローラ31,32の上記実回転速度を計測する実速度計測部103eとを備えたものである。上記のようなモータ制御手段103によりレジストローラ31,32の回転速度を制御することにより高精度な回転速度制御を行うことができる。
上記第1の実施形態の孔版印刷装置によれば、ドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号の周期よりも短い周期のドラム用カウンタパルス信号を発生するとともに、その発生したドラム用カウンタパルス信号の数を計測し、ドラム回転情報検出手段50により検出されたパルス信号の一周期に応じたドラム用カウンタパルス信号の数を取得するとともに、印刷ドラム10が所定の基準位置まで回転した時点からレジストセンサ60により用紙先端が検出された時点までのドラム用カウンタパルス信号の数を取得し、これらのドラム用カウンタパルス信号の数との比率に基づいてレジストローラ31,32の回転速度を制御するようにしたので、ドラム用カウンタパルス信号の比率を求めることにより印刷ドラム10の回転角度情報をより高精度に検出することができるので、レジストローラ31,32の回転速度を高精度に設定することができ、高精度な印刷位置合わせを行うことができる。
なお、上記第1の実施形態の孔版印刷装置においては、ドラム回転情報検出手段50のパルス信号の一周期に応じたドラム用カウンタパルス信号の数を取得するのに、レジストセンサ60により印刷用紙の先端が検出されたときのドラム回転情報検出手段50のパルス信号の周期の1つ前のパルス信号の周期を利用するようにしたが、これに限らず、もっと前のパルス信号の周期を利用するようにしてもよいし、印刷用紙の先端が検出されたあとのパルス信号の周期を利用するようにしてもよい。また、印刷用紙の先端が検出されたときのパルス信号の周期を利用するようにしてもよい。
次に、本発明の画像形成装置の第2の実施形態を利用した孔版印刷装置について説明する。
第2の実施形態の孔版印刷装置は、第1の実施形態の孔版印刷装置と印刷ドラム10の回転基準位置の検出の方法が異なるものである。なお、その他の構成は上記第1の実施形態の孔版印刷装置と同様である。
上記第1の実施形態の孔版印刷装置においては、上述したように印刷ドラム10に設けられた突起12を光学センサ13により検出することにより印刷ドラム10の回転基準位置を検出し、その検出信号に応じてDfgを0としてドラム回転情報検出手段50のパルス信号をカウントするようにしている。具体的には、ドラム回転情報検出手段50においては、ドラムエンコーダ51のエッジを検出して図9に示すようなパルス信号を発生させ、このパルス信号の立上りをカウントすることにより印刷ドラム10のドラム回転角度情報を検出している。そして、図10に示すように、突起12および光学センサ13により検出されたパルス信号の立上りを検出し、その立上りの検出後に最初に回転情報検出手段50により検出されるパルス信号の立上りによりパルス信号のカウント数を0にしている。
しかしながら、厳密には、ドラム回転情報検出手段50において検出されるパルス信号と突起12および光学センサ13により検出されるパルス信号の発生タイミングによっては、最大でドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号の1パルス分の時間のばらつきが生じる。このばらつきの発生には、印刷ドラム毎のばらつきと同一印刷ドラム内でのばらつきの2種類がある。
まず、印刷ドラム毎のばらつきについて説明する。
印刷ドラム10に設けられる突起や製版済孔版原紙を保持する、印刷ドラム10に設けられたクランプ装置は、印刷ドラム10の決められた位置に配置されるため、印刷ドラム10の回転基準位置から印刷ドラム10の印面開始位置までの円周角についての印刷ドラム毎のばらつきは少ない。しかしながら、ドラムエンコーダ51のスリットの位相を印刷ドラム毎に同一になるように設置することは困難である。
したがって、図11に示すように、突起12および光学センサ13により検出されるパルス信号が、ドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号の立上り直後に発生する印刷ドラム10もあれば、ドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号の立上り直前に発生する印刷ドラム10もある。したがって、たとえば、第1の実施形態の孔版印刷装置におけるドラム回転情報検出手段50は、印刷ドラム10が1回転するのに300個のパルス信号を検出するものであるため、ドラム回転情報検出手段50により同じ数のパルス信号がカウントされたとしても、印刷ドラム10毎で最大1.2度(360度/300)の回転角度のばらつきが生じることになる。したがって、上記第1の実施形態の孔版印刷装置(印刷ドラム10の径173mm)のように、Dfg=56のときに印刷用紙の先端が印刷ドラム10とプレスローラ11との接点にくるようにしても、印刷ドラム毎に最大で約1.8mm(173π/300)の印刷位置のばらつきが発生することになる。
次に、同一印刷ドラム内のばらつきについて説明する。
第1の実施形態の孔版印刷装置においては、上述したように、回転基準位置は突起12および光学センサ13で検出され、ドラム回転情報検出手段50は、この光学センサ13で検出された信号に基づいてCPU、DSPまたはASICなどの制御処理装置によりパルス信号を0からカウントする。
ここで、上記のような光学センサ13の応答速度や制御処理装置の処理速度には、数ns〜数十μsの遅延と数%のばらつきがある。また、印刷ドラムなどの部品の微小な歪みにより、同一印刷ドラム、高速な応答速度の光学センサを用いても1枚1枚の印刷毎に、ドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号の発生タイミングに対する回転基準位置のパルス信号の発生タイミングのばらつきが発生する。
したがって、図12に示すように、ドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号の立上りと、突起12および光学センサ13により検出されるパルス信号の立上りとが比較的近くなるようにドラムエンコーダ51が設置された場合には、上記ばらつきにより、印刷ドラム10の1回転毎に、回転情報検出手段50によりカウントされるパルス信号のカウント数に1パルス分のばらつきが発生する。したがって、上記印刷ドラム毎のばらつきが発生する場合と同様に、1枚の印刷毎に約1.8mm(173π/300)の印刷位置のばらつきが発生することになる。
上記のようなばらつきの発生は、回転基準位置のパルス信号の立上りと回転情報検出手段50により検出されるパルス信号の立上りとが、印刷ドラム毎に同じ量だけずれるようにすれば解決できるが、組立用の位置決め治具が必要となり、組み立て工数が増大する。また、ドラムエンコーダとして高分解能の円盤スリットを用いても改善できるが、上述したように、このような高分解能の円盤スリットは実用上望ましくない。
したがって、第2の実施形態の孔版印刷装置においては、第1の実施形態の孔版印刷装置において用いたドラム用カウンタ手段101のドラム用カウンタパルス信号を利用し、ドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号の位相に対する回転基準位置のパルス信号の位置を高分解能で検出し、回転基準位置からの印刷ドラム10の回転角度情報を高精度に検出する。
具体的には、たとえば、図13に示すようなタイミングで回転基準位置のパルス信号とドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号とが発生した場合には、回転基準位置のパルス信号が発生する直前にドラム回転情報検出手段50により検出されたパルス信号の立上りから、回転基準位置のパルス信号が発生した直後にドラム回転情報検出手段50により検出されたパルス信号の立上りまでにドラム用カウンタ手段101によりカウントされたドラム用カウンタパルス信号の数α4と、回転基準位置のパルス信号が検出されたときから、その直後にドラム回転情報検出手段50により検出されたパルス信号の立上りまでにドラム用カウンタ手段101によりカウントされたドラム用カウンタパルス信号の数β4を以下のようにして算出する。
α4=1230029−1176706=53323
β4=1230029−1210120=19909
そして、上記のようにして算出されたα4とβ4とに基づいて、以下のようにしてyを求める。なお、本実施形態においては、印刷ドラム10が回転基準位置まで回転した時点から最初のパルス信号が検出された時点までのドラム用カウンタパルス信号の数β4とα4とに基づいてyを算出するようにしたが、これに限らず、印刷ドラム10が回転基準位置まで回転する前に最後にパルス信号が検出された時点から印刷ドラム10が回転基準位置まで回転した時点までのドラム用カウンタパルス信号の数(1210120−1176706=33414)とα4とに基づいてyを算出するようにしてもよい。
y=β4/α4=19909/53323=0.373
そして、第1の実施形態の孔版印刷装置と同様に領域I〜領域IVにおけるレジストローラ31,32の回転速度を設定して制御するようにする場合には、Dfg=56−yのときに、印刷用紙の搬送距離がLp=54.35となるようにすればよい。
領域I〜IVにおける印刷用紙の搬送距離は以下の式により算出される。
Figure 0004585262
したがって、上式より、
Figure 0004585262
となり、上式(5)よりXは、
Figure 0004585262
となる。
そして、第1の実施形態の孔版印刷装置と同様のレジストローラ31,32の駆動制御を行う場合には、上式より
N=23.625、y=0.373、X=6.234
となるので、
Figure 0004585262
となり、8.894+10.322+35.322=54.35となる。
したがって、図14に示すように、レジストローラ31,32の回転速度を制御すれば、上記に説明した印刷ドラム毎のばらつきや同一印刷ドラムにおけるばらつきの影響を受けることなく、適切な印刷位置合わせをすることができる。
なお、本実施形態においては、印刷ドラム10が回転基準位置まで回転した後、最初にドラム回転情報検出手段50により検出されたパルス信号を0としてパルス信号をカウントするようにしたが、つまり、印刷ドラム10が回転基準位置まで回転した後、最初にドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号を基準としてパルス信号をカウントするようにしたが、このようなカウントの方法に限らず、たとえば、印刷ドラム10が回転基準位置まで回転した後、最初にドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号のカウント数をインクリメントせずに、その次のパルス信号からインクリメントするようにしてもよい。つまり、印刷ドラム10が回転基準位置まで回転する直前に検出するパルス信号を基準とするようにしてもよい。後者のようにしてカウントした場合においても、その回転基準位置の検出方法については、上記に説明した方法と同様にすればよい。
次に、本発明の画像形成装置の第3の実施形態を利用した孔版印刷装置について説明する。
第3の実施形態の孔版印刷装置は、上記第1の実施形態の孔版印刷装置と同様にして、ドラム用カウンタパルス信号を用いてレジストローラ31,32の目標回転角度を設定するものであるが、さらに、上記のようにして設定された目標回転角度に基づいて回転するレジストローラ31,32の実際の回転角度を高精度に検出し、上記目標回転角度および上記実際の回転角度(実測回転角度)に基づいてレジストローラ31,32の回転角度を高精度に制御するものである。
具体的には、たとえば、第3の実施形態の孔版印刷装置において、第1の実施形態の孔版印刷装置の場合と同様に、図15に示すようなタイミングでドラム回転情報検出手段50においてパルス信号がカウントされるとともに、レジストセンサ60においてパルス信号が検出されたとすると、第3の実施形態の孔版印刷装置においても上記第1の実施形態の孔版印刷装置と同様にしてドラム用カウンタ手段101のドラム用カウンタパルス信号に基づいて領域I〜IVにおける目標回転角度が設定される。
つまり、レジストセンサ60により印刷用紙の先端が検出されたときのDfgの値Nは、N=23+β/α=23.625となるので、
X=(N2−660)/(2×N−60)=7.989となり
再加速する領域IIIは、Dfg=N+X=31.614のタイミングで開始することになる。
そして、再加速を停止する領域IVは、Dfg=30+X=37.989のタイミングで開始することになる。
第3の実施形態の孔版印刷装置においては、まず、上記のようにして求められたDfgの値を利用し、以下のようにしてレジストローラ31,32の目標回転角度が算出される。なお、レジストローラの31,32の目標回転角度は、ローラ回転情報検出手段38において検出されるパルス信号のカウント数の目標値Rfg’として算出される。
まず、領域IにおけるRfg’については以下の式により算出することができる。
Figure 0004585262
上記のようにして算出されたDfg=23.625を代入するとRfg’=83.817となる。
ここで、実際にレジストセンサ60が印刷用紙の先端を検出したときのタイミングが、図15に示すようなタイミングである場合に、実際にローラ回転情報検出手段38により検出されたパルス信号のカウント数Rnを算出すると、
Figure 0004585262
となる。
したがって、上記のようにして算出されたRfg’=83.817と比較するとRnの方が値が小さいのでレジストローラ制御に遅延があったことになる。
また、領域IIについてのRfg’は以下の式により算出することができる。
Figure 0004585262
上記のようにして算出されたDfg=31.614を代入するとRfg’=138.513となる。
また、領域IIIについてのRfg’は以下の式により算出することができる。
Figure 0004585262
上記のようにして算出されたDfg=37.989を代入するとRfg’=189.852となる。
また、領域IVについてのRfg’は、Dfg=56のときにRnからのレジストローラ31,32の搬送量が54.35になればよい。
54.35×500/32π=270.315[パルス]なので、
Figure 0004585262
となる。
上記のようにして、各領域についての目標値Rfg’が算出される。
なお、本実施形態においては、上式のように、印刷用紙の先端検出前に最後にローラ回転情報検出手段38により検出されたパルス信号の検出時点から印刷用紙の先端検出時点になるまでのローラ用カウンタパルス信号の数(1260029−1255129=4900)と、印刷用紙の先端検出時点までにローラ回転情報検出手段38により検出されたパルス信号の数「81」とに基づいてRnを算出するようにしたが、これに限らず、印刷用紙の先端検出時点からその後最初にローラ回転情報検出手段38により検出されたパルス信号の検出時点までのローラ用カウンタパルス信号の数(1261068−1260029=1039)と、印刷用紙の先端検出後最初にローラ回転情報検出手段38により検出されたパルス信号の検出時点までに検出されたパルス信号「82」とに基づいてRnを算出するようにしてもよい。また、ローラ回転情報検出手段38により検出されたパルス信号数「81」とローラ用カウンタパルス信号の数「1039」とに基づいてRnを算出するようにしてもよいし、ローラ回転情報検出手段38により検出されたパルス信号の数「82」とローラ用カウンタパルス信号の数「4900」とに基づいてRnを算出するようにしてもよい。
そして、上記のようにして目標値Rfg’を算出した後、レジストローラ31,32の実測回転角度が算出される。たとえば、ドラム回転情報検出手段50により検出されるパルス信号のカウント数とローラ回転情報検出手段38により検出されるパルス信号のカウント数とが、図16に示すようになった場合、Dfg=38のときの実測回転角度は、ローラ用カウンタパルス信号に基づいて以下のようにして算出される。なお、ローラ用カウンタパルス信号は、ローラ回転情報検出手段38により検出されるパルス信号の周期よりも短い周期のパルス信号であり、本実施形態の孔版印刷装置においては、ドラム用カウンタ手段101において発生し、計測されるものである。また、本実施形態においては、下式のように、Dfg=38になる前に最後にローラ回転情報検出手段38により検出されたパルス信号の検出時点からDfg=38になるまでのローラ用カウンタパルス信号の数(2026682−2022193=4489)と、Dfg=38になるまでにローラ回転情報検出手段38により検出されたパルス信号の数188とに基づいて実測回転角度を算出するようにしたが、これに限らず、Dfg=38になった時点からその後最初にローラ回転情報検出手段38により検出されたパルス信号の検出時点までのローラ用カウンタパルス信号の数(2028112−2026682=1430)と、Dfg=38になった後最初にローラ回転情報検出手段38により検出されたパルス信号の検出時点までに検出されたパルス信号の数「189」とに基づいて実測回転角度を算出するようにしてもよい。また、ローラ回転情報検出手段38により検出されたパルス信号の数「188」とローラ用カウンタパルス信号の数「1430」とに基づいて実測回転角度を算出するようにしてもよいし、ローラ回転情報検出手段38により検出されたパルス信号の数「189」とローラ用カウンタパルス信号の数「4489」とに基づいて実測回転角度を算出するようにしてもよい。
Figure 0004585262
となる。
また、Dfg=38のときは、上式よりRfg’=189.952となるので、このときの実測回転角度と目標回転角度との差分は、Rfg’―Rfg=189.952−188.758=1.194[パルス]であり、この差分だけレジストローラ21,32の回転速度を上げるように制御すればよい。
第3の実施形態の孔版印刷装置の駆動制御手段103は、たとえば、図17に示すように構成され、実速度計測部103eにおいて上記のようにしてレジストローラ31,32の実回転速度が算出される。
上記第3の実施形態の孔版印刷装置によれば、レジストローラ31,32の目標回転速度を設定するとともに、レジストローラ31,32のローラ回転角度情報をパルス信号として検出し、そのパルス信号の周期よりも短い周期のローラ用カウンタパルス信号を発生するとともに、その発生したローラ用カウンタパルス信号の数を計測し、上記パルス信号の一周期に応じたローラ用カウンタパルス信号の数を取得するとともに、用紙先端の検出後の所定の時点までにおけるローラ用カウンタパルス信号の数をさらに取得し、上記のように取得されたローラ用カウンタパルス信号の比率に基づいてレジストローラ31,32の所定の時点における実測回転角度を算出し、実測回転角度が目標回転角度に近づくように所定の時点以後のレジストローラ31,32の回転速度を制御するようにしたので、レジストローラ31,32の実測回転角度をより高精度に算出することができ、上記所定の時点以後のレジストローラ31,32の回転速度をより高精度に設定することができるので、より高精度な印刷位置合わせを行うことができる。
また、上記第3の実施形態の孔版印刷装置においては、Dfg=38のときのレジストローラ31,32の目標回転角度と実測回転角度との差分に基づいてレジストローラ31,32の回転速度を制御する例を説明したが、回転速度を制御するタイミングとしては、印刷用紙の先端が検出された後であれば、どのタイミングで行ってもよい。たとえば、予め設定されたサンプリング間隔で行うようにしてもよい。
また、上記第3の実施形態の孔版印刷装置においては、Rnの算出の際、ローラ回転情報検出手段38のパルス信号の一周期に応じたドラム用カウンタパルス信号の数を取得するのに、レジストセンサ60により印刷用紙の先端が検出されたときのローラ回転情報検出手段38のパルス信号の周期を利用するようにしたが、これに限らず、もっと前のパルス信号の周期を利用するようにしてもよいし、印刷用紙の先端が検出されたあとのパルス信号の周期を利用するようにしてもよい。Dfg=38のときのレジストローラの回転速度を制御する際、ローラ回転情報検出手段38のパルス信号の一周期に応じたドラム用カウンタパルス信号の数を取得するのに、Dfg=38が検出されたときのローラ回転情報検出手段38のパルス信号の周期を利用するようにしたが、これに限らず、もっと前のパルス信号の周期を利用するようにしてもよいし、Dfg=38が検出されたあとのパルス信号の周期を利用するようにしてもよい。ただし、精度を求めるには、Dfg=38のときのローラ回転情報検出手段38のパルス信号の周期を利用することが望ましい。
また、上記第3の実施形態の孔版印刷装置においては、レジストローラ31,32の目標回転速度を、上記第1の実施形態の孔版印刷装置と同様にしてドラム用カウンタパルス信号に基づいて算出し設定するようにしたが、上記第2の実施形態の孔版印刷装置と同様に、さらに印刷ドラム10に回転基準位置もドラム用カウンタパルス信号を利用して検出し、その検出された回転基準位置も考慮してレジストローラ31,32の目標回転速度を設定するようにしてもよい。その目標回転速度の計算方法については、第2の実施形態の孔版印刷装置と同様である。
また、上記第1から第3の実施形態の孔版印刷装置においては、ドラム回転情報検出手段50およびローラ回転情報検出手段38におけるパルス信号の数のカウントは、パルス信号の立上りを検出することにより行うようにしたが、立上りと立下りの両方でカウントするようにしてもよい。上記のようにカウントすることにより2倍の分解能でパルス信号を検出することができる。上記のように立上りと立下りの両方をカウントする場合には、パルス信号のHighとLowとの比率が50%である必要があり、センサスリット精度を要する。あるいは、HighとLowの比率に差に応じて立上りおよび立下りのドラム用カウンタパルス信号のカウント数を補正することにより、立上りと立下りの両方を使用することが可能である。
また、上記第1から第3の実施形態の孔版印刷装置に用いた数式は上式に限らず、装置の機械寸法やレジストローラ31,32の加速度などに応じて変更するようにすればよい。また、印刷用紙の印刷開始位置を変更する場合にも、上記数式を変更して加速タイミングを変更することにより、適切な印刷位置合わせを行うことができる。
本発明の孔版印刷装置の第1の実施形態の概略構成図 図1に示す孔版印刷装置の駆動制御系を示すブロック図 図1に示す孔版印刷装置のレジストローラの回転速度の制御方法について説明するための図 従来のレジストローラの回転速度の制御方法について説明するための図 図1に示す孔版印刷装置のレジストローラの回転速度の制御方法における具体的な計算方法を説明するための図 図1に示す孔版印刷装置のレジストローラの回転速度の制御方法の具体例を示す図 図6に示すレジストローラの回転速度の制御方法における具体的な計算方法を説明するための図 図6に示すレジストローラの回転速度の制御方法における具体的な計算方法を説明するための図 図1に示す孔版印刷装置における駆動制御手段のブロック図 ドラムエンコーダのパルス信号の位相と回転基準位置を示すパルス信号との関係を説明するための図 回転基準位置を示すパルス信号の印刷ドラム毎のばらつきを説明するための図 回転基準位置を示すパルス信号の同一印刷ドラムにおけるばらつきを説明するための図 本発明の孔版印刷装置の第2の実施形態のレジストローラの回転速度の制御方法における具体的な計算方法を説明するための図 本発明の孔版印刷装置の第2の実施形態のレジストローラの回転速度の制御方法の具体例を示す図 本発明の孔版印刷装置の第3の実施形態のレジストローラの回転速度の制御方法における具体的な計算方法を説明するための図 本発明の孔版印刷装置の第3の実施形態のレジストローラの実測回転速度の具体的な計算方法を説明するための図 本発明の孔版印刷装置の第3の実施の形態の駆動制御手段のブロック図
符号の説明
10 印刷ドラム
11 プレスローラ
12 突起
13 光学センサ
20 1次給紙部
21 スクレーパローラ
22 ピックアップローラ
23 サバキ板
30 2次給紙部
31,32 レジストローラ
33,34 ガイド板
35 レジストモータ
38 ローラ回転情報検出手段
40 排紙部
41,42 サクションローラ
43 サクションベルト
50 ドラム回転情報検出手段
102 カウンタ情報取得手段
103 モータ制御手段

Claims (2)

  1. 印刷ドラムと、
    該印刷ドラムの所定の基準位置からのドラム回転角度情報をパルス信号として検出するドラム回転情報検出手段と、
    前記印刷ドラムまで印刷用紙を搬送する搬送ローラと、
    該搬送ローラを駆動する搬送モータと、
    前記搬送ローラにより搬送途中の印刷用紙の先端が所定位置にきたことを検出する用紙先端検出手段と、
    前記ドラム回転情報検出手段により検出されたドラム回転角度情報と前記用紙先端検出手段により検出された先端検出情報とに基づいて前記搬送ローラにより搬送された印刷用紙の印刷開始位置と前記印刷ドラムの印面開始位置とが一致するように前記搬送モータの回転速度を制御するモータ制御手段とを備えた画像形成装置において、
    前記ドラム回転情報検出手段により検出されるパルス信号の周期よりも短い周期のドラム用カウンタパルス信号を発生するとともに、該発生したドラム用カウンタパルス信号の数を計測するドラム用カウンタ手段と、
    前記搬送ローラのローラ回転角度情報をパルス信号として検出するローラ回転情報検出手段と、
    該ローラ回転情報検出手段により検出されるパルス信号の周期よりも短い周期のローラ用カウンタパルス信号を発生するとともに、該発生したローラ用カウンタパルス信号の数を計測するローラ用カウンタ手段と、
    前記用紙先端検出手段により前記印刷用紙の先端が検出される前に最後に前記ドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点から前記用紙先端検出手段により前記印刷用紙の先端が検出された時点までの前記ドラム用カウンタパルス信号の数または前記用紙先端検出手段により印刷用紙の先端が検出された時点から該先端検出後最初に前記ドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点までの前記ドラム用カウンタパルス信号の数を取得するとともに、前記ドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の一周期に応じた前記ドラム用カウンタパルス信号の数を取得するとともに、
    前記用紙先端検出手段による前記印刷用紙の先端の検出以後の所定の時点の前に最後に前記ローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点から前記所定の時点までの前記ローラ用カウンタパルス信号の数または前記用紙先端検出手段による前記印刷用紙の先端の検出以後の所定の時点から該所定の時点後最初に前記ローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点までの前記ローラ用カウンタパルス信号の数を取得するとともに、前記ローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号の一周期に応じた前記ローラ用カウンタパルス信号の数をさらに取得するカウンタ情報取得手段とを備え、
    前記モータ制御手段が、前記印刷用紙の先端が検出される前に最後に前記ドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点から前記用紙先端検出手段により前記用紙先端が検出された時点までの前記ドラム用カウンタパルス信号の数または前記用紙先端検出手段により印刷用紙の先端が検出された時点から該先端検出後最初に前記ドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点までの前記ドラム用カウンタパルス信号の数と前記ドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の一周期に応じた前記ドラム用カウンタパルス信号の数との比率、および前記用紙先端検出手段により前記印刷用紙の先端が検出された時点までに前記ドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の数または前記用紙先端検出手段により印刷用紙の先端が検出された時点から該先端検出後最初に前記ドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点までに検出されたパルス信号の数に基づいて、前記搬送モータの前記所定の時点における目標回転角度を算出するとともに、
    前記所定の時点前に最後に前記ローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点から前記所定の時点までの前記ローラ用カウンタパルス信号の数または前記所定の時点から該所定の時点後最初に前記ローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点までの前記ローラ用カウンタパルス信号の数と前記ローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号の一周期に応じた前記ローラ用カウンタパルス信号の数との比率、および前記所定の時点までに前記ローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号の数または前記所定の時点後最後に前記ローラ回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点までに検出されたパルス信号の数に基づいて前記所定の時点における実測回転角度を算出し、
    前記実測回転角度が前記目標回転角度に近づくように前記所定の時点以後の前記搬送モータの回転速度を制御するものであることを特徴とする画像形成装置
  2. 前記ドラム回転情報検出手段が、前記印刷ドラムが前記所定の基準位置まで回転した後に最初に検出するパルス信号または前記印刷ドラムが前記所定の基準位置まで回転する直前に検出するパルス信号を基準として前記ドラム回転角度情報を検出するものであり、
    前記カウンタ情報取得手段が、前記印刷ドラムが前記所定の基準位置まで回転した時点から前記ドラム回転情報検出手段により最初のパルス信号が検出された時点までの前記ドラム用カウンタパルス信号の数または前記印刷ドラムが前記所定の基準位置まで回転する前に最後に前記ドラム回転情報検出手段によりパルス信号が検出された時点から前記印刷ドラムが前記所定の基準位置まで回転した時点までの前記ドラム用カウンタパルス信号の数をさらに取得するものであり、
    前記モータ制御手段が、前記印刷ドラムが前記所定の基準位置まで回転した時点から前記ドラム回転情報検出手段により最初のパルス信号が検出された時点までの前記ドラム用カウンタパルス信号の数または前記印刷ドラムが前記所定の基準位置まで回転する前に最後にドラム回転情報検出手段によりパルス信号が検出された時点から前記印刷ドラムが前記所定の基準位置まで回転した時点までの前記ドラム用カウンタパルス信号の数と前記ドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の一周期に応じた前記ドラム用カウンタパルス信号の数との比率、
    前記印刷用紙の先端が検出される前に最後に前記ドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点から前記用紙先端検出手段により前記用紙先端が検出された時点までの前記ドラム用カウンタパルス信号の数または前記用紙先端検出手段により印刷用紙の先端が検出された時点から該先端検出後最初に前記ドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点までの前記ドラム用カウンタパルス信号の数と前記ドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の一周期に応じた前記ドラム用カウンタパルス信号の数との比率、
    および前記用紙先端検出手段により前記印刷用紙の先端が検出された時点までに前記ドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の数または前記用紙先端検出手段により印刷用紙の先端が検出された時点から該先端検出後最初に前記ドラム回転情報検出手段により検出されたパルス信号の検出時点までに検出されたパルス信号の数に基づいて、前記搬送モータの前記所定の時点における目標回転角度を算出するものであることものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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