JP4584746B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置や光ディスク記録装置などに用いられる微細なレーザービームの技術に関する。
画像形成装置等において、書き込み光源のビーム径を絞って高精細画像を得る技術として、電子写真装置の露光装置の光源に400nm〜500nmという従来に比べて短い波長の光源を用いることにより、従来の波長では絞りきれなかった限界以下までのビーム径を実現し、その結果高精細画像を出力可能とするものがある(例えば、特許文献1 参照。)。
しかしながら400nm〜500nmという波長は、現状ほとんどの電子写真の原理を利用した画像形成装置において用いられているOPC(有機光半導体)に対して化学結合の開裂などの致命的なダメージを与えるという非常に大きな問題がある。
また、現在主流のOPCでは波長が400nm〜500nmの領域では感度が急激に低下する特性を有しているために短波長を用いることによるダメージの問題以外にも感度の面からも重大な問題がある。仮に波長が短波長であるということによるダメージの心配のないアモルファスシリコン感光体を用いたとしても、アモルファスシリコンの光学的バンドギャップが1.75eV程度という特性から、OPCと同様に400nm〜500nmの領域では感度が急激に低下してしまい実際には実現困難な技術である。
電子写真方式の画像形成装置において、書き込みユニットの光路中にフォトニック結晶を設ける技術として、波長可変レーザーを波長分散性を有するフォトニック結晶に入射させることによりフォトニック結晶からの出射角度を連続的に変化させるという技術がある(例えば、特許文献2 参照。)。この技術は本発明に類似ではあるが、フォトニック結晶の発揮する機能は本発明とまったく異なるものである。書込ユニットの光源として半導体レーザーを用いる画像形成装置において、そのレーザービームの光路中にフォトニック結晶を設ける構成に関する技術はいくつかあるが、いずれも波長可変レーザーとフォトニック結晶の波長分散性の組み合わせを利用して、わずかな波長の変化で大きなレーザービームの偏向を実現することによって、一般的に用いられているポリゴンミラーを用いないビーム走査系を提供しようとするものである。
電子写真方式を利用した画像形成装置において、高精細画像の出力を実現する技術としては単一の技術でできるものではなく複数の技術の組み合わせにおいて初めて実現するものである。例えば、感光体の感光層厚さや、現像時の電位、さらには、トナーの粒径など多岐にわたる技術の整合が必要である。
さらに書き込みユニットの光源として半導体レーザーを用いている場合には、最終的に感光体表面に入射するレーザービームのスポット径が非常に重要になってくる。つまり600dpiの解像度で画像を出力するにはレーザービーム径が50μm以下に絞る必要があり、さらに高解像を狙って1200dpiを実現しようとするとレーザービームのビーム径を20μm程度になるように設計、実現する必要がある。
ここで、波長と絞れるビーム径との関係に注目すると、両者には以下のような関係式が成り立ち、波長が短くなるほどビーム径の小径化には有利であることがわかる。
ω=(f・λ)/(π・ω0) (1)
ここで、ωは光学系の出射部でのビーム径、fはレンズの焦点距離、λはレーザービームの波長、ω0は光学系に入射するビームの径である。
従来は、CD(Compact Disk)読み出し用として広く用いられている波長が780nmの半導体レーザーが、複写機やレーザープリンターなどといった画像形成装置に多用されていたが、式(1)のような関係があるために、最近の技術では、より短波長の光源として、DVD(Digital Versatile Disk)用の655nmの波長を有する半導体レーザーを使用するものが市場に出てきている。
しかしながら、このような光源を用いたとしても、書き込みユニットの出射部でビームを絞り込んでもその先で徐々にビーム径が広がることは避けられず、高精細画像を出力するためには、絞り込んだビーム径が広がらずに感光体表面に到達することが必要不可欠である。その意味で、波長が780nmの半導体レーザーから波長が655nmの半導体レーザーに変更しただけでは問題の解決策としては不十分であり、更なるビームの小径化を実現できる技術の開発が急務である。さらに現在ニーズが高まりつつある、フルカラーの画像を高精細で出力したいという要求に対しても応える技術の実現が強く望まれている。
このような問題を解決する技術として、電子写真装置の露光装置の光源として400nm〜500nmという従来に比べて短い波長の光源を用いることにより、従来の波長では絞りきれなかった小さなビーム径の書き込み光を実現し、その結果高精細画像を出力可能とするものがある(例えば、特許文献3 参照。)。
しかしながら400nm〜500nmという波長は、前述以上にほとんどの電子写真の原理を利用した画像形成装置において用いられているOPC(有機光半導体)に対して化学結合の開裂を起こさせるなどの致命的なダメージを与えるという問題があり、OPCの寿命に大きな影響を与え、現実的な解決策にはなりえない。感光体の感度の件に関しても同様の問題を含んでいる。
特開平5−19598号公報 特開2001−13439号公報 特開平5−19598号公報
本発明の目的は、近年ますます高精細化が望まれる電子写真方式を利用した画像形成装置において、従来の書き込みユニットに対して大幅な変更をすることなく、また大きなコストアップも必要とせず高精細画像の出力を可能にする画像形成装置を提供することである。
本発明は、このようなOPCにダメージを与えるような短波長の光源を利用するのではなく、スーパープリズム効果を有するフォトニック結晶を用いることで、光学系で絞ったレーザービームのビーム径をそのままの径で維持しつつ感光体表面まで到達させることにより、高精細画像の出力を可能にするものである。
すなわち、レーザー光源を用いた画像形成装置において、高精細画像を得るための重要な因子であるレーザービーム径の小径化を実現するために、スーパーコリメーター効果を有するフォトニック結晶を設ける。
効率よくフォトニック結晶のスーパーコリメーター効果を利用するため、レーザービームがビーム走査手段を経て感光体表面に入射する前段にフォトニック結晶を設ける、あるいは、フォトニック結晶をビーム走査手段の後に設ける。
十分なスーパーコリメーター効果を有するフォトニック結晶を、低エネルギー、低コストで得るために、微粒子の最密充填構造を用いたフォトニック結晶とする。
高品質なフォトニック結晶を形成するために、粒径分布の良好さや、入手のしやすさ、安全性などの面から、シリカ微粒子、あるいは、ポリスチレン微粒子を用いる。
簡便なプロセスでより高機能のフォトニック結晶を得るために、微粒子の最密充填充填構造を元に微粒子を構成する材料とは異なる材料を用いて反転構造(インバースオパール構造)としたものを用いる。
反転構造(インバースオパール構造)を安全に、かつ確実に形成するために、微粒子を構成する材料とは異なる材料として金属酸化物、あるいは樹脂を用いる。
高速で高精細画像を出力させるために、スーパーコリメーター効果を有するフォトニック結晶と半導体レーザー光源を含んでなる露光装置が、複数配列した構成とする。
請求項1に記載の発明では、レーザビームを出射する半導体レーザ光源と、前記レーザビームを偏向走査するビーム走査手段と、偏向走査された前記レーザビームが照射される感光体とを有する画像形成装置において、前記レーザビームの光路中にスーパーコリメーター効果を有する少なくともひとつのフォトニック結晶を設けたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の画像形成装置において、前記フォトニック結晶は、前記半導体レーザ光源と前記ビーム走査手段の間に配置されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の画像形成装置において、前記フォトニック結晶は、前記ビーム走査手段と前記感光体の間に配置されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記フォトニック結晶は、微粒子の最密充填構造(オパール結晶)によるものであることを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の画像形成装置において、前記微粒子はシリカであることを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、請求項4に記載の画像形成装置において、前記微粒子はポリスチレンであることを特徴とする。
請求項7に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記フォトニック結晶は、微粒子の最密充填構造(オパール結晶)を元に前記微粒子を構成する材料とは異なる材料を用いてインバースオパール構造としたものであることを特徴とする。
請求項8に記載の発明では、請求項7に記載の画像形成装置において、前記インバースオパール構造は、金属酸化物により形成されたものであることを特徴とする。
請求項9に記載の発明では、請求項7に記載の画像形成装置において、前記インバースオパール構造は、樹脂により形成されたものであることを特徴とする。
請求項10に記載の発明では、請求項1ないし9のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記半導体レーザ光源と、前記ビーム走査手段と、前記感光体と、前記フォトニック結晶を有する画像形成手段が複数配置されていることを特徴とする。
高精細化のため従来用いられてきた光源とは異なる波長を用いた画像形成装置を実現しようとすると、その光源に光感度を有する感光体を組み合わせる必要があるばかりか、途中の光学部品の特性も使用する波長に最適化する必要が生じる。しかしながら、本発明においては、基本的には現状用いられている波長の光源に対して、その光路中にフォトニック結晶を設けるといった比較的簡単な構造を付加するのみで問題を解決できるものであり、従来の光学系ではビーム径の小径化が不十分であった問題を確実に解決するものである。したがって、光源やその他の光学系、及び感光体そのものもこれまで用いられてきたものをそのまま利用することができ、部品の開発や設計変更などの必要性が少なくてすむという大きな効果がある。
また、本発明において用いるフォトニック結晶は、微粒子の最密充填構造を利用したものや、それを元にインバースオパール構造としたものなどを利用することを特徴としているために、作成が容易で、低コストで問題を解決できるものである。
電子写真装置の露光装置において、レーザービームの光路中にスーパーコリメーター効果を有する少なくともひとつのフォトニック結晶を設けるために、確実にビーム径を絞り込むことができるので従来の波長のレーザー光源および光学系に大きな変更を加えることなく高精細画像を用意に得ることができる画像形成装置を得ることができる。
フォトニック結晶が半導体レーザー光源の後に設けられる構成としているために、用いるフォトニック結晶が小型のものであっても十分機能しかつ構成が単純で容易にレーザービームの径を絞り込むことができる。
フォトニック結晶がビーム走査手段の後に設けられる構成としているために、ビーム径が絞られた直後に感光体に入射することになり、ビーム径を絞り込んだ効果を最大限に活かすことができる。
フォトニック結晶が微粒子の最密充填構造によるものとしているために、形成法が容易で光学部品として活用できる大面積のフォトニック結晶が容易に得られる。
フォトニック結晶を構成する微粒子がシリカ、あるいはポリスチレンであるために、真球状の微粒子が容易に得られ、その結果高品質のフォトニック結晶を得ることができる。
フォトニック結晶が微粒子の最密充填構造を元に微粒子を構成する材料とは異なる材料を用いて反転構造(インバースオパール構造)としたものであるために、よりスーパープリズム効果の大きいフォトニック結晶が得られる。
フォトニック結晶が金属酸化物、あるいは樹脂により形成された反転構造(インバースオパール構造)であるために、安全性に優れ、屈折率設計の自由度が大きいフォトニック結晶を得ることができる。
フォトニック結晶と半導体レーザー光源を含んでなる画像形成手段が、複数配列して具備されているために、画像形成の高精細化のみならず速度向上も同時に達成できる。
図4はフォトニック結晶によるスーパーコリメーター効果を模式的に示した図である。
同図において符号401は入射光、402はフォトニック結晶、403は出射光をそれぞれ示す。
本発明は、フォトニック結晶を用いる構成という点ではこれらの従来技術に似ている技術のように見えるが、波長分散性を有するフォトニック結晶を利用するのではなく、スーパープリズム効果を有するフォトニック結晶を利用するという点に特徴があり、解決する課題も目的もまったく異なるものである。
次にフォトニック結晶について簡単に説明する。フォトニック結晶とは誘電率の異なる材料を交互に周期的に配列させた人工結晶であり、その周期性によりフォトンがブラッグ回折のような現象を示し、光が全く伝播できない、いわゆる完全フォトニックバンドギャップと呼ばれる特徴ある現象を示すものである。完全フォトニックバンドギャップ以外にもフォトニック結晶は特徴ある現象を示し、本発明で利用するスーパーコリメーター効果もそのひとつである。これは、フォトニック結晶中に入射した光がコヒーレントな散乱をすることにより、入射した光のビームが全く広がることなくフォトニック結晶中を伝播するものである。同図において、スーパーコリメーター効果を有するフォトニック結晶402に入射光401が入射すると、スーパーコリメーター効果により入射光がコリメートされてフォトニック結晶402中を伝播していき、そのままのビーム径で出射光403となって出射される。このスーパーコリメーター効果はフォトニック結晶への光の入射角に鈍感であるために非常に利用しやすい特性である。その様子を模式的に示した図が、図4である。
人工結晶であるフォトニック結晶の形成法はいくつか提案されているが、微粒子の自己組織化現象を利用して得られるいわゆるオパール結晶が比較的形成が容易で大面積の構造体でも低コストで得られるので本発明の実現には最適である。微粒子の自己組織化現象により、最密充填構造で配列した微粒子集積体は、微粒子と空気によって誘電率の異なる周期構造を容易に実現でき、フォトニック結晶として機能する。
用いる微粒子としては、粒径分布の良好さや、入手のしやすさ、安全性などの面から、シリカ微粒子やポリスチレン微粒子が最適であるが、当然これらに限定されるものではなく用途に応じてシリカ以外の金属酸化物や化合物半導体などのその他の微粒子を用いることができる。
このように微粒子を規則正しく配列する技術は、すでに提案されている公知の技術を用いれば容易に実現できるものである。例えば、微粒子の液状分散媒体を基板表面に展開して液体薄膜を形成し、液厚を粒子径サイズと同等かそれより小さくし、液が蒸発する際の横方向に働く表面張力により微粒子を凝集させて配列を行なう技術が開示されている。
この技術を用いれば、大掛かりな装置や、大きなエネルギーを必要とせず、微粒子による高品質のフォトニック結晶が容易に得られるものである。また、微細加工技術を用いるほかのフォトニック結晶の形成法に比べて、大きな部品でも比較的形成しやすいという大きな利点もある。
また微粒子が最密充填構造で集積した構造体であるオパール結晶は、微粒子と微粒子の間には、わずかな空隙が存在し、これらの空隙もまた規則正しい周期性を有している。そこで、この空隙に或る物質を充填し、その後に、最初に存在した微粒子のみを除去することにより、最初微粒子が存在したところが球形の空隙になり、オパール結晶の反転構造、いわゆるインバースオパール構造が得られる。一般的にこのようなインバースオパール構造もフォトニック結晶の特性を示すことが知られており、空隙に充填する材料を適切に選択することにより、当初のオパール結晶よりも高性能のフォトニック結晶を得ることが可能である。
本発明を用いてインバースオパール構造を形成する工程を例を挙げて簡単に説明する。当初オパール結晶を形成する微粒子としてシリカの微粒子を選択した場合、その空隙に例えば紫外線硬化樹脂を充填、硬化後に、フッ酸に浸漬することによりシリカ微粒子のみを選択的に除去することができ、結果的に紫外線硬化樹脂によるインバースオパール構造を得ることができる。
また、別の例として当初オパール結晶を形成する微粒子としてポリスチレンの微粒子を選択した場合、その空隙に例えば金属酸化物のアルコキシド溶液を充填し、電気炉などでの焼結を行なうと、金属酸化物の焼結と同時にポリスチレン微粒子が分解、揮発して、結果的に金属酸化物によるインバースオパール構造を得ることができる。
このように、微粒子を用いたオパール結晶を用いることで、構造や材料を転換することが比較的容易で、所望の特性を有するフォトニック結晶を得ることができるという利点がある。
図1は本発明の第1の実施形態を説明するための図である。
同図において符号101は半導体レーザー、102はコリメーターレンズ、103はフォトニック結晶、104はポリゴンミラー、105はモーター、106は球面レンズ、107はfθレンズ、108はミラー、109は感光体をそれぞれ示す。
半導体レーザー101から出射されたレーザービームはコリメーターレンズ102を通ってフォトニック結晶103に入射する。このとき、レーザービームはフォトニック結晶103のスーパーコリメーター効果により、ビーム径の小径化がなされ、そのままのビーム径でモーター105によって高速回転するポリゴンミラー104によって走査される。走査されたレーザービームは球面レンズ106、fθレンズ107を通ることによって偏向され、ミラー108で反射して感光体109に到達する。当然、レーザービームは図示していない画像処理回路により画像信号となった情報を有するものである。このような構成とすることにより、書き込みユニットの光学系を通過することによるビーム径が広がるという問題が発生せず、高精細な画像を得ることができる。
図2は本発明の第2の実施形態を説明するための図である。
同図において符号201は半導体レーザー、202はコリメーターレンズ、203はフォトニック結晶、204はポリゴンミラー、205はモーター、206は球面レンズ、207はfθレンズ、208はミラー、209は感光体をそれぞれ示す。
同図はフォトニック結晶の設けられている位置が前図と異なるのみで、他の光学系は同様である。つまり、感光体に入射する直前にフォトニック結晶203を設けてフォトニック結晶のスーパーコリメーター効果でレーザービームをコリメートした直後に感光体209に入射させるという構成を示している。このような構成にすることにより、レーザービームの径が広がることによって高精細画像が得られないという問題を解決することができる。
図3は本発明の第3の実施形態を説明するための図である。
同図において符号301は半導体レーザー、302はコリメーターレンズ、303はフォトニック結晶、304はポリゴンミラー、305はモーター、306は球面レンズ、307はfθレンズ、308はミラー、309は感光体をそれぞれ示す。
近年ますますニーズの高まっているカラー画像の出力の高速化に応えるために、画像形成方法が従来の単一の感光体を用いる構成から、複数の感光体を用いるいわゆるタンデムエンジンと呼ばれるシステムが主流となってきており、これによるオフィスでの業務効率の向上が期待されている。本発明はこのようなニーズにも応えることのできる技術であり、複数の画像形成手段を組み合わせて完成するタンデムエンジンにも適応可能である。その様子を模式的に示したのが同図である。この図では、これまで説明してきた画像形成手段を二つ組み合わせた様子を示している。同図では説明のしやすさから2組の画像形成手段による構成を示しているが、当然2組以上の組み合わせが可能である。従って、フルカラー対応とするために4組の画像形成手段を用いた構成とすれば、高精細なフルカラー画像の高速出力が可能となる。このように、本発明は従来の画像形成システムに大きな変更を加える必要がないために、タンデムエンジンにも容易に搭載することができるものである。
本実施例ではシリカ微粒子を用いてフォトニック結晶を形成した。形成方法は以下のとおりである。2cm×2cm、厚さが0.5mmの石英ガラスに、平均粒径が250nm、粒径分布の程度を表すCV値が4%のシリカ微粒子を純水中に重量濃度で5%に調整して分散させた液を200μl滴下して、ゆっくりと乾燥させてシリカ微粒子の最密充填構造の集積体を形成し、これをフォトニック結晶とした。
次に、780nmの波長の半導体レーザーを露光光源として用いている一般的なデジタル複写機の一部を改造して、半導体レーザーから出射したレーザービームを絞るために設置されているレンズの直後に先に作成したフォトニック結晶を設けた。
このようにして改造したデジタル複写機でテストチャートのコピーを行って出力された画像を顕微鏡観察したところ、800dpiの解像度に相当するテストパターンを再現していることを確認した。
本実施例では実施例1とは異なりポリスチレン微粒子を用いてフォトニック結晶を形成した。形成方法は以下のとおりである。4cm×25cm、厚さが0.5mmの石英ガラスに、平均粒径が210nm、粒径分布の程度を表すCV値が2%のポリスチレン微粒子を純水中に重量濃度で3%に調整して分散させた液を200μl滴下して、ゆっくりと乾燥させてポリスチレン微粒子の最密充填構造の集積体を形成し、これをフォトニック結晶とした。
次に、650nmの波長の半導体レーザーを露光光源として用いている一般的なデジタル複写機の一部を改造して、図2に示したミラー208の直後に先に作成したフォトニック結晶を設けた。
このようにして改造したデジタル複写機でテストチャートのコピーを行って出力された画像を顕微鏡観察したところ、1200dpiの解像度に相当するテストパターンを再現していることを確認した。
本実施例ではシリカ微粒子を用いて形成したオパール結晶を元に、紫外線硬化樹脂によるインバースオパールを形成し、それをフォトニック結晶とした。形成方法は以下のとおりである。2cm×2cm、厚さが0.5mmのサファイアに、平均粒径が250nm、粒径分布の程度を表すCV値が4%のシリカ微粒子を純水中に重量濃度で5%に調整して分散させた液を200μl滴下して、ゆっくりと乾燥させてシリカ微粒子の最密充填構造の集積体を形成した。このシリカオパールの空隙に粘度が20mPa・sである紫外線硬化樹脂を静かに充填し、6500mJのエネルギーの紫外線を照射して硬化させた。
その後、5%のフッ酸に1時間浸漬して、最初に集積させたシリカ微粒子をエッチングにより除去した。このようにして得られた樹脂によるインバースオパールをフォトニック結晶として用いた。
780nmの波長の半導体レーザーを露光光源として用いている一般的なデジタル複写機の一部を改造して、半導体レーザーから出射したレーザービームを絞るために設置されているレンズの直後に先に作成したフォトニック結晶を設けた。
このようにして改造したデジタル複写機でテストチャートのコピーを行って出力された画像を顕微鏡観察したところ、1000dpiの解像度に相当するテストパターンを再現していることを確認した。
本実施例ではポリスチレン微粒子を用いて形成したオパール結晶を元に、酸化チタンによるインバースオパールを形成し、それをフォトニック結晶とした。形成方法は以下のとおりである。2cm×2cm、厚さが0.5mmの石英に、平均粒径が210nm、粒径分布の程度を表すCV値が2%のポリスチレン微粒子を純水中に重量濃度で3%に調整して分散させた液を200μl滴下して、ゆっくりと乾燥させてポリスチレン微粒子の最密充填構造の集積体を形成した。このポリスチレンオパールの空隙に酸化チタンのアルコキシド溶液を静かに充填し、120℃で1時間、ついで600℃で5時間の熱処理を行って焼結し酸化チタンを得ると共にポリスチレン微粒子を焼失させて、酸化チタンによるインバースオパールを得た。
650nmの波長の半導体レーザーを露光光源として用いている一般的なデジタル複写機の一部を改造して、半導体レーザーから出射したレーザービームを絞るために設置されているレンズの直後に先に作成したフォトニック結晶を設けた。
このようにして改造したデジタル複写機でテストチャートのコピーを行って出力された画像を顕微鏡観察したところ、1200dpiの解像度に相当するテストパターンを再現していることを確認した。
本実施例ではこれまでの実施例とは異なり、露光光学系を含む画像形成システムを2組配列したものとした。ポリスチレン微粒子を用いてフォトニック結晶を形成し、形成方法は以下のとおりである。4cm×25cm、厚さが0.5mmの石英ガラスに、平均粒径が210nm、粒径分布の程度を表すCV値が2%のポリスチレン微粒子を純水中に重量濃度で3%に調整して分散させた液を200μl滴下して、ゆっくりと乾燥させてポリスチレン微粒子の最密充填構造の集積体を形成し、これをフォトニック結晶とした。
650nmの波長の半導体レーザーを露光光源として用いている一般的なタンデム方式カラーデジタル複写機の一部を改造して、半導体レーザーから出射したレーザービームを絞るために設置されているレンズの直後に先に作成したフォトニック結晶を設けた。
このようにして改造したデジタル複写機でテストチャートのコピーを行って出力されたカラー画像を顕微鏡観察したところ、1200dpiの解像度に相当するテストパターンを再現していることを確認した。
本発明の第1の実施形態を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態を説明するための図である。 本発明の第3の実施形態を説明するための図である。 フォトニック結晶によるスーパーコリメーター効果を模式的に示した図である。
符号の説明
101、201、203 半導体レーザ
103、203、303 フォトニック結晶
104、204、304 ポリゴンミラー
109、209、309 感光体

Claims (10)

  1. レーザビームを出射する半導体レーザ光源と、前記レーザビームを偏向走査するビーム走査手段と、偏向走査された前記レーザビームが照射される感光体とを有する画像形成装置において、前記レーザビームの光路中にスーパーコリメーター効果を有する少なくともひとつのフォトニック結晶を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、前記フォトニック結晶は、前記半導体レーザ光源と前記ビーム走査手段の間に配置されることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1に記載の画像形成装置において、前記フォトニック結晶は、前記ビーム走査手段と前記感光体の間に配置されることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記フォトニック結晶は、微粒子の最密充填構造(オパール結晶)によるものであることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4に記載の画像形成装置において、前記微粒子はシリカであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4に記載の画像形成装置において、前記微粒子はポリスチレンであることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記フォトニック結晶は、微粒子の最密充填構造(オパール結晶)を元に前記微粒子を構成する材料とは異なる材料を用いてインバースオパール構造としたものであることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置において、前記インバースオパール構造は、金属酸化物により形成されたものであることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項7に記載の画像形成装置において、前記インバースオパール構造は、樹脂により形成されたものであることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記半導体レーザ光源と、前記ビーム走査手段と、前記感光体と、前記フォトニック結晶を有する画像形成手段が複数配置されていることを特徴とする画像形成装置。
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