JP4583390B2 - 車両用動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、両用動力伝達装置に関する。
一般に鞍乗型車両はエンジンおよび変速機を一体化したパワーユニットを備えており、その変速機の側面に設けたチェンジペダルを乗員の足で操作することによりシフトチェンジを行うようになっている。
また、変速機のシフトドラムをモータで間欠回転させてシフトチェンジを行う電動車両が、下記特許文献1により公知である。
特開平5−39865号公報
ところで、チェンジペダルを用いた上記従来の変速機構では、乗員の足でチェンジペダルを操作するので素早いシフトチェンジを行うには熟練が必要であり、また熟練者であってもシフトチェンジに要する時間の短縮には限界があった。しかも変速機に設けられた変速クラッチも前記チェンジペダルにより操作されるので、変速クラッチをスムーズに締結して変速ショックの発生を抑えるには熟練が必要であった。更に変速機の側面にチェンジペダルが突出するため、そのチェンジペダルがフロアボードと干渉したり、チェンジペダルの上下ストロークを確保しようとすると変速機が下方となってエンジンの最低地上高が減少したりする問題があった。
また前記特許文献1に記載されたものは、その変速機が変速クラッチを備えていないため、シフトチェンジを行う際に走行用モータの駆動停止とシフトチェンジ用モータの駆動とを同期させる必要があって制御が複雑になるばかりか、シフトドラムがスムーズに回転できない場合にシフトチェンジ用モータに過剰な負荷が加わるのを防止すべく、ロストモーション機構を必要とする問題があった。
本発明は、前述の事情に鑑みてなされたもので、操作に熟練を要することなく容易かつ的確なシフトチェンジが行えるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、発進クラッチを備えた車両の操向ハンドルがバーハンドルタイプとされ、その操向ハンドルのグリップ近傍に配置されて該ハンドルに固定されたスイッチケースに、シフトアップスイッチおよびシフトダウンスイッチと、ヘッドライトのオン・オフを切り換えるライティングスイッチとが設けられ、乗員により操作されるシフトアップスイッチ及びシフトダウンスイッチからの指令信号に基づいて作動する電気アクチュエータにより変速機の変速を行うようにした車両用変速装置において、前記シフトアップスイッチおよびシフトダウンスイッチは、該シフトアップスイッチを該シフトダウンスイッチよりも上側として前記スイッチケースのグリップ近傍に相互に間隔をおいて上下に並設され、更にそのシフトダウンスイッチの下側で前記スイッチケースのグリップ近傍には、左右二方向に操作可能な別のスイッチが、該別のスイッチの上側に隣接する表示部と共に設けられ、前記シフトアップスイッチ及びシフトダウンスイッチから見て前記グリップとは反対側で前記スイッチケースには、前記ライティングスイッチがその一部を前記シフトダウンスイッチよりも上側に配して設けられることを特徴とする。
上記構成によれば、操作に熟練を要することなく容易かつ的確なシフトチェンジを行うことができる。
以上のように発明によれば、操作に熟練を要することなく誰でも容易かつ的確なシフトチェンジを行うことができる
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図12は本発明の第1実施例を示すもので、図1は鞍乗型車両の左側面図、図2は鞍乗型車両の平面図(図1の2方向矢視図)、図3は図1の3方向拡大矢視図、図4は図2の4方向拡大矢視図(パワーユニットの正面図)、図5は図4の5−5線断面図、図6は図5の要部拡大図、図7は図6の7方向矢視図、図8はシフトチェンジ機構のスケルトン図、図9は作用を説明するタイムチャート、図10はトランスミッションの部分拡大図、図11は図10の11−11線矢視図、図12は図10の12−12線矢視図である。
図1および図2に示すように、鞍乗型車両Vは鋼管を溶接して組み立てた車体フレームFを備えており、その前後部にそれぞれ左右一対の前輪Wf,Wfおよび左右一対の後輪Wr,Wrが懸架される。車体フレームFの上部には前方から順にバーハンドルタイプの操向ハンドル1、燃料タンク2および跨座式のシート3が配設される。操向ハンドル1の左端にブレーキレバー4が設けられ、また車体中央部右側にブレーキペダル5が設けられる。操向ハンドル1の中央部はハンドルカバー6で覆われており、その前方に張り出すようにメーター7が設けられる。
前記燃料タンク2およびシート3の下方の車体フレームFの中央部に、左右の前輪Wf,Wfおよび左右の後輪Wr,Wrを駆動するエンジンEを備えたパワーユニットPが搭載される。パワーユニットPはクランクケースおよびミッションケースを兼ねる前後2分割されたケーシング11を備えており、ケーシング11に支持されたクランクシャフト(図4参照)は車体前後方向に配置される。
パワーユニットPから前方に延びる前部プロペラシャフト13は、前部ディファレンシャル14を介して左右の前部車軸15L ,15R に接続され、パワーユニットPから後方に延びる後部プロペラシャフト16は、後部ディファレンシャル17を介して左右の後部車軸18L ,18R に接続され、これにより四輪Wf,Wf,Wr,Wrが駆動される。
図3から明らかなように、ハンドル1の左側のグリップ21近傍のスイッチケースSには、ヘッドライトの上下切り換えを行うディマースイッチ22と、ヘッドライトのオン・オフを切り換えるライティングスイッチ23と、エンジンEを始動するエンジン始動スイッチ24と、エンジンEを停止するエンジン停止スイッチ25と、後述する変速機Tをシフトアップあるいはシフトダウンするシフトアップスイッチ26およびシフトダウンスイッチ27とが設けられる。
図3に示されるようにシフトアップスイッチ26およびシフトダウンスイッチ27は、該シフトアップスイッチ26を該シフトダウンスイッチ27よりも上側としてスイッチケースSのグリップ21近傍に相互に間隔をおいて上下に並設され、更にそのシフトダウンスイッチ27の下側でスイッチケースSのグリップ21近傍には、左右二方向に操作可能なエンジン停止スイッチ25が、該スイッチ25の上側に隣接する表示部Iと共に設けられ、シフトアップスイッチ26及びシフトダウンスイッチ27から見てグリップ21とは反対側でスイッチケースSには、ライティングスイッチ23がその一部をシフトダウンスイッチ27よりも上側に配して設けられる。
次に、図4〜図8に基づいてパワーユニットPに設けられたシフトチェンジ機構の構造を説明する。
図5に示すように、パワーユニットPのケーシング11は、フロントケーシング31と、このフロントケーシング31の後面に結合されたリヤケーシング32と、前記フロントケーシング31の前面に結合されたフロントカバー33と、前記リヤケーシング32の後面に結合されたリヤカバー34とから構成される。
図8に模式的に示すように、パワーユニットPの内部に収納された変速機Tは、クランクシャフト12(図4参照)に接続されたメインシャフト35と、前部プロペラシャフト13および後部プロペラシャフト16(図2参照)接続されたカウンタシャフト36とを備えており、メインシャフト35およびカウンタシャフト36間に複数の変速段を確立するためのギヤ列37が設けられる。
図5に示すように、クランクシャフト12の前端には、エンジン回転数の増加に応じて自動的に締結される自動遠心クラッチよりなる発進クラッチ38が設けられるとともに、メインシャフト35の前端には後述するシフトチェンジ機構により締結および締結解除される多板式の変速クラッチ39が設けられる。変速クラッチ39は、メインシャフト35に相対回転自在に支持されたクラッチアウター40と、メインシャフト35に固定されたクラッチインナー41と、クラッチアウター40およびクラッチインナー41間に配置された多数の摩擦板42…と、摩擦板42…を押圧するクラッチピストン43とを備える。クラッチアウター40は、それと一体に固定された入力ギヤ44を介してクランクシャフト12に接続される。
車体前後方向に延びるシフトスピンドル51が、フロントカバー33、フロントケーシング31リヤケーシング32およびリヤカバー34に支持される。シフトスピンドル51はフロントカバー33にニードルベアリング52およびOリング53を介して支持されるとともに、フロントカバー33から更に前方に突出するシフトスピンドル51の前部は、フロントカバー33の前端に結合されたギヤケース54にボールベアリング55を介して支持される。そしてシフトスピンドル51の前端はギヤケース54に設けたポテンショメータよりなる回転位相検出手段56に接続される。回転位相検出手段56の外側は、ギヤケース54に固定したプロテクタ57により覆われる。
ギヤケース54の外側面に電気アクチュエータとしてのモータ58が支持される。ギヤケース54およびフロントカバー33間に区画されたギヤ室59に第1減速軸60および第2減速軸61が支持されており、モータ58の出力軸に設けた第1減速ギヤ62が第1減速軸60に設けた第2減速ギヤ63に噛合し、第1減速軸60に設けた第3減速ギヤ64が第2減速軸61に設けた第4減速ギヤ65に噛合し、第2減速軸61に設けた第5減速ギヤ66がシフトスピンドル51に設けたセクタギヤよりなる第6減速ギヤ67に噛合する。従って、モータ58を正逆転駆動することにより、シフトスピンドル51を正逆転駆動することができる。前記第2減速ギヤ63〜第6減速ギヤ67は、焼結合金製のものを浸炭処理したものである。
シフトスピンドル51に固定したクラッチアーム68の先端に設けたローラ69が、メインシャフト35の延長線上のフロントカバー33に設けた支軸70に回転可能に支持した可動カムプレート71の溝711 (図4参照)に係合する。支軸70に固定した固定カムプレート72および前記可動カムプレート71間に複数のボール73…が配置されており、可動カムプレート71が回転すると、固定カムプレート72からボール73…を介して受ける反力で可動カムプレート71は図5中右方向に移動する。可動カムプレート71にボールベアリング74を介して接続された連結プレート75が、ボルト76で前記クラッチピストン43に連結される。連結プレート75はクラッチインナー41との間に縮設したクラッチスプリング77で図5中左方向に付勢される。
而して、モータ58が正転駆動あるいは逆転駆動されると、減速ギヤ62〜67を介してシフトスピンドル51が正逆転し、このシフトスピンドル51に固定されたクラッチアーム68が揺動するため、クラッチアーム68の先端に設けたローラ69に溝711 を押圧された可動カムプレート71が揺動する。その結果、可動カムプレート71が固定カムプレート72からボール73…を介して受ける反力で移動し、可動カムプレート71に接続された連結プレート75がクラッチスプリング77に抗してクラッチピストン43を図5中右方向に移動させるため、摩擦板42が相互に離反して変速クラッチ39の締結が解除される。
フロントケーシング31およびリヤケーシング32にシフトドラム81とシフトフォーク軸82とが車体前後方向に支持される。シフトドラム81の外周には3本のカム溝811 〜813 が形成されており、これらカム溝811 〜813 に3本のシフトフォーク83,84,85の基端が係合する。シフトドラム81が回転するとシフトフォーク83,84,85が軸方向に移動し、前記ギヤ列37を介して所定の変速段が確立される。シフトドラム81の回転位置、すなわちシフトポジションは、シフトドラム81の後端に接続されたポテンショメータよりなるシフトポジション検出手段91により検出される。
図10〜図12は、ミッション軸112に摺動自在に支持されて前記3本のシフトフォーク83,84,85の何れかにより駆動されるシフターギヤ113と、ミッション軸112に相対回転自在に支持されて前記シフターギヤ113により該ミッション軸112に結合される変速ギヤ114とを示すものである。シフターギヤ113の側面には円周方向に等間隔に8個のドグ1131 …が突設されており、これらのドグ1131 …の半径方向内端は環状突起1132 に一体に接続されて補強される。また変速ギヤ114の側面には、前記シフターギヤ113の6個のドグ1131 …に噛合可能な8個のドグ1141 …が円周方向に等間隔に突設されており、これらのドグ1141 …の半径方向外端は環状突起1142 に一体に接続されて補強される。
シフターギヤ113と変速ギヤ114との噛合チャンスを増やしてシフトチェンジに要する時間を短縮すべく、前記ドグ1131 …,1141 を通常よりも小型化しているが、環状突起1132 ,1142 によりドグ1131 …,1141 を補強することにより、ドグ1131 …,1141 の小型化による強度低下を防止することができる。これにより、短時間で確実なシフトチェンジを行うことが可能となる。
図6および図7を併せて参照すると明らかなように、シフトスピンドル51の外周に相対回転自在に嵌合するカラー86に、第1開口部871 と、第2開口部872 と、第1開口部871 の内周縁部を折曲して形成したばね受け873 と、ローラ88とを備えたチェンジアーム87の基端が溶着される。前記カラー86に支持した捩じりコイルばね89の両端は、フロントケーシング31に螺入されて前記第1開口部871 を緩く貫通するスタッドボルト90の両側部と、チェンジアーム87のばね受け873 の両側部とに当接する。従って、中立位置にあるチェンジアーム87が、その第1開口部871 の縁がスタッドボルト90に当接する位置まで何れかの方向に揺動すると、そのばね受け873 が捩じりコイルばね89を変位させて該チェンジアーム87を前記中央位置へ復帰させるための付勢力が発生する。
シフトスピンドル51に固定したL字状の連動アーム92の先端がチェンジアーム87の第1開口部871 内に延びて、前記捩じりコイルばね89の両端間に挿入される。従って、シフトスピンドル51が正逆何れかの方向に回転すると、連動アーム92の先端はチェンジアーム87の第1開口部871 内を所定距離だけ空動し、その先端が第1開口部871 の内縁に当接するとチェンジアーム87を正逆方向に回転させる。連動アーム92の先端が空動する間、チェンジアーム87は中立位置に停止状態に保持されており、その間に変速クラッチ39の締結が解除される。従って、変速クラッチ39の締結解除から所定のタイムラグをもって確実に変速操作を開始することができる。
一端に形成された切欠931 と、他端に形成された長孔932 と、中央に形成された開口部933 とを備えたチェンジプレート93が、シフトドラム81の端面とチェンジアーム87との間に配置される。チェンジプレート93は、切欠931 を前記カラー86の外周に係合させ、且つ長孔932 を前記チェンジアーム87のローラ88に係合させた状態で、チェンジアーム87との間に張設したスプリング94で前記切欠931 および長孔932 に沿う方向に付勢されている。この状態で、チェンジアーム87の第2開口部872 とチェンジプレート93の開口部933 とは略重なる位置に配置される。
シフトドラム81の端部に、星型のピンプレート95が位置決めピン96を介してボルト97で固定される。フロントケーシング31に支軸98で枢支されたディテントアーム99がスプリング100で付勢されており、このディテントアーム99の先端に設けたディテントローラ101がピンプレート95の外周に形成した7個の凹部951 …の何れかに弾発的に係合する。従って、シフトドラム81は、7つのシフトポジションに対応する7つの回転位置の何れかに安定的に停止することができる。
ピンプレート95の端面に、円周上に配置された7本の送りピン952 …が突設されており、これら送りピン952 …に係合可能な一対の突起934 ,934 と、一対のカム面935 ,935 とがチェンジプレート93の開口部933 の内周に形成される。尚、ピンプレート95からチェンジプレート93が脱落するのを防止すべく、チェンジプレート93の外面を押さえる板状のホルダー102が前記ボルト97で共締めされる。
図5に示すように、リヤカバー34にはセカンダリスピンドル103がシフトスピンドル51と直交するように支持されており、セカンダリスピンドル103の一端に固定したアーム104がシフトスピンドル51の後端に固定したアーム105に係合する。セカンダリスピンドル103の他端には六角部1031 が形成されており、この六角部1031 はフロントケーシング31の開口311 (図4参照)に臨んでいる。
シフトスピンドル51を中立位置に付勢する捩じりコイルばね89のトルクは、極低温時(−25℃)におけるモータ58および各減速ギヤ62〜67の摩擦力の和よりも大きく設定されており、かつ各減速ギヤ62〜67の摩擦力を減らすべくギヤ室59は少量のグリスで潤滑されているため、モータ58がフェイルしたような場合に、シフトスピンドル51は捩じりコイルばね89の付勢力で自動的に中立位置に復帰する。またモータ58がフェイルしても、レンチ等の工具106(図5参照)をセカンダリスピンドル103の六角部1031 に係合させることにより、手動でシフトドラム81を操作することができる。
上記構成のシフトチェンジ機構の組み付けは以下のような手順で行われる。
予めボルト結合したフロントケーシング31およびリヤケーシング32に対してシフトスピンドル51を後方から挿入した後、そのシフトスピンドル51にチェンジアーム87、連動アーム92およびクラッチアーム68を前方から組み付ける。続いて、予めセカンダリスピンドル103を組み付けたリヤカバー34をリヤケーシング32の後面にボルト結合するとともに、予めニードルベアリング52やOリング53等を組み付けたフロントカバー33をフロントケーシング31の前面にボルト結合する。続いて、フロントカバー33の前面のギヤ室59に第1減速軸60、第2減速軸61および第2減速ギヤ63〜第6減速ギヤ67を組み付けた後、モータ58および回転位相検出手段56を一体に備えたギヤケース54をフロントカバー33の前面に重ね合わせてプロテクタ57と共にボルト結合する。
上述したシフトチェンジ機構はシフトスピンドル51、シフトドラム81およびモータ58の軸線がエンジンEのクランクシャフト12の軸線と平行な車体前後方向に配置されており、かつシフトチェンジ機構全体がクランクシャフト12および変速機Tのカウンタシャフト36間の下方に集中して配置されているため、空間を有効利用してパワーユニットPを小型化することができる。またシフトチェンジ機構のモータ58はパワーユニットPの前面に配置されているため、走行風によるモータ58の冷却を効果的に行うことができる。
図3に示すように、電子制御ユニットCには、シフトアップスイッチ26、シフトダウンスイッチ27、回転位相検出手段56およびシフトポジション検出手段91からの信号に加えて、車速検出手段107およびエンジン回転数検出手段108からの信号が入力され、それら信号に基づいてモータ58の駆動が制御される。
次に、この実施例の作用について説明する。
図9のタイムチャートにおいて、時刻t0 にシフトアップスイッチ26あるいはシフトダウンスイッチ27が操作されると、時刻t1 までの間モータ58がデューティ100%で駆動される。そのときのモータ58の駆動方向、すなわちシフトスピンドル51の回転方向は、シフトアップの場合とシフトダウンの場合とで逆方向になる。シフトスピンドル51の回転角が6°30′に達すると変速クラッチ39が締結解除されるとともに、シフトドラム81が回転を開始する。
このときの作用を説明すると、図7において、例えばチェンジアーム87が矢印A方向に回転すると、このチェンジアーム87にローラ88および長孔932 を介して係合するチェンジプレート93が矢印A方向に回転し、その開口部933 に形成した下側の突起934 が1本の送りピン952 を上方に押圧し、シフトドラム81を1ピッチだけ矢印A方向に回転させる。その結果、時刻t2 においてシフトスピンドル51の回転角が19°に達したとき、ディテントローラ101がピンプレート95の新たな凹部951 に係合し、シフトドラム81を新たな位置に安定的に停止させる。時刻t1 からt2 までの間、モータ58は制動力を発生し、チェンジアーム87の第1開口部871 の内縁がスタッドボルト90に当接する際の衝撃を和らげる。
続いて、時刻t2 から時刻t4 までシフトスピンドル51の回転角を19°に保持し、シフトチェンジを完全に終了させる。その前半の時刻t2 から時刻t3 までの時間は、シフトフォーク81〜83により駆動されるシフターギヤのドグと変速ギヤのドグとを完全に係合させる時間であり、その後半の時刻t3 から時刻t4 までの時間は、変速ショックを軽減するためのライダーのスロットル操作を許容する時間である。
続いて、時刻t4 から時刻t6 まで、モータ58は逆方向に駆動される。その結果、図7においてチェンジアーム87が中立位置に向けて矢印B方向に回転し、チェンジプレート93もチェンジアーム87と共に矢印B方向に回転するが、その開口部933 に形成した下側のカム面935 が1本の送りピン952 に当接して反力を受けるため、その反力でチェンジプレート93がスプリング94を伸長しながら矢印C方向に移動する。これにより、前記カム面935 が送り前記ピン952 を乗り越え、シフトドラム81を前記新たな位置に停止させたまま、チェンジアーム87およびチェンジプレート93は中立位置に復帰することができる。
その間、変速クラッチ39は再び締結されるが、変速クラッチ39が締結される時刻t5 から時刻t6 までの間、モータ58の駆動速度は減少する。これにより、変速クラッチ39の締結をゆっくりと行わせて変速ショックの発生を防止することができる。
尚、エンジン回転数検出手段108で検出したエンジン回転数が所定値(例えば、3000rpm)以上のとき、あるいは車速検出手段107で検出した車速が所定値(例えば、10km/h)以上のときには、エンジンEに急激な負荷を作用させないためにニュートラル→1速およびニュートラル→リバースのシフトチェンジが禁止される。また車速検出手段107で検出した車速が所定値(例えば3km/h)以上のときには、駆動力抜け防止のために1速→ニュートラルのシフトチェンジが禁止される。
以上のように、シフトチェンジの前半ではモータ58をデューティ100%で駆動して変速クラッチ39を素早く締結解除し、シフトチェンジに要する時間を短縮することができる。またシフトチェンジの後半では回転位相検出手段56からの信号に基づいてシフトスピンドル51の回転角をフィードバック制御することにより、シフトスピンドル51の回転角のきめ細かい制御を可能にするとともに、変速クラッチ39の締結解除速度を締結速度よりも遅く設定して変速ショックの発生を防止することができる。
而して、チェンジペダルやチェンジレバーに代えてシフトアップスイッチ26あるいはシフトダウンスイッチ27を操作するだけで、モータ58の駆動力でシフトチェンジが実行されるので、操作に熟練を要することなく短時間でスムーズなシフトチェンジを行うことができる。しかも、同じモータ58および同じ回転位相検出手段56が変速クラッチ39の操作と変速機Tの操作とに共用されるので、部品点数を削減してコストダウンに寄与することができる。その際に、回転位相検出手段56は、モータ58により駆動される被駆動部材であるクラッチアーム68およびチェンジアーム87の両方に近いシフトスピンドル51の回転位相を検出するので、精度の高い制御が可能なる。
図13は本発明の第2実施例を示すものである。
この第2実施例は、フロントカバー33とギヤケース54との間に、ベークライト製のヒートインシュレータ111を介在させたもので、このヒートインシュレータ111でエンジンEの熱がモータ58や回転位相検出手段56に伝達されるのを防止することができる。またギヤケース54の内部は、第1実施例および第2実施例共に少量のグリスで潤滑されるので、エンジンEからの熱の断熱性が更に向上する。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施例では四輪の鞍乗型車両Vを例示したが、本発明は二輪や三輪の車両に対しても適用することができる。
鞍乗型車両の左側面図 鞍乗型車両の平面図(図1の2方向矢視図) 図1の3方向拡大矢視図 図2の4方向拡大矢視図(パワーユニットの正面図) 図4の5−5線断面図 図5の要部拡大図 図6の7方向矢視図 シフトチェンジ機構のスケルトン図 作用を説明するタイムチャート トランスミッションの部分拡大図 図10の11−11線矢視図 図10の12−12線矢視図 本発明の第2実施例に係る、前記図5に対応する図
符号の説明
E エンジン
スイッチケース
T 変速機
操向ハンドル
21 グリップ
23 ライティングスイッチ
25 エンジン停止スイッチ
26 シフトアップスイッチ(操作部材)
27 シフトダウンスイッチ(操作部材)
38 発進クラッチ
39 変速クラッチ
58 モータ(電気アクチュエータ)

Claims (1)

  1. 発進クラッチ(38)を備えた車両の操向ハンドル(1)がバーハンドルタイプとされ、その操向ハンドル(1)のグリップ(21)近傍に配置されて該ハンドル(1)に固定されたスイッチケース(S)に、シフトアップスイッチ(26)およびシフトダウンスイッチ(27)と、ヘッドライトのオン・オフを切り換えるライティングスイッチ(23)とが設けられ、乗員により操作されるシフトアップスイッチ(26)及びシフトダウンスイッチ(27)からの指令信号に基づいて作動する電気アクチュエータ(58)により変速機(T)の変速を行うようにした車両用変速装置において、
    前記シフトアップスイッチ(26)およびシフトダウンスイッチ(27)は、該シフトアップスイッチ(26)を該シフトダウンスイッチ(27)よりも上側として前記スイッチケース(S)のグリップ(21)近傍に相互に間隔をおいて上下に並設され、
    更にそのシフトダウンスイッチ(27)の下側で前記スイッチケース(S)のグリップ(21)近傍には、左右二方向に操作可能な別のスイッチ(25)が、該別のスイッチ(25)の上側に隣接する表示部(I)と共に設けられ、
    前記シフトアップスイッチ(26)及びシフトダウンスイッチ(27)から見て前記グリップ(21)とは反対側で前記スイッチケース(S)には、前記ライティングスイッチ(23)がその一部を前記シフトダウンスイッチ(27)よりも上側に配して設けられることを特徴とする、車両用変速装置。
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