JP4582475B2 - フェルトの製造方法 - Google Patents

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本発明は、フィルターの製造方法であり、さらに詳しくは有害物質を分解する機能を有するフィルターの製造方法に関するものである。
焼却炉からの排ガスには、ダストとともにダイオキシン類や窒素酸化物(NOx)など人間を含む生物の生活に有害な成分を含んで排出される。ダストはバグフィルター、電気集塵機により除去されるが、ダイオキシン類や窒素酸化物(NOx)などは、分解触媒により分解させるか、活性炭などで吸着させるなどの方法がとられる。
これまでに、有害物質を分解する方法として、無機質繊維方面に薄膜状に酸化チタンをコーティングした触媒フィルター基材〔特許文献1参照〕、ガラス繊維クロスを酸化チタンゾルに含浸して熱処理し、さらにメタバナジン酸アンモニウムを含浸させて熱処理してガラス繊維表面に触媒を付着せしめる方法〔特許文献2参照〕、ガラス繊維をコロイダルチタニアに浸漬またはスプレーして担持させ、チタニア粒子の被膜を形成させる方法〔特許文献3参照〕などが提案された。しかし、ガラス繊維など繊維表面に触媒を担持させただけでは、通過するガスとともに触媒が飛散してしまい、長期の効果持続が難しいという問題があった。
その対策として、ダストの除去用基布、有害物質を吸着除去するための基布および有害物質を分解する触媒成分を有する基布とをそれぞれ順に無機バインダーによって積層した排ガス処理用濾布〔特許文献4参照〕、有害物質を分解する触媒を中間層に配置し、片側に除塵層、他側に支持層を積層構造にした有害物除去フィルター〔特許文献5参照〕など触媒の飛散を抑える提案がなされたが、微細粒子の触媒が支持層である基布の織目の隙間から出ていくことがあり満足のいくものではなかった。
さらに、濾布内に微粒子状の触媒を担持させ、さらに微細孔を有する多孔質膜を密着させて触媒の脱落を抑える構成〔特許文献6、特許文献7参照〕の提案があるが、多孔質膜が破れてしまうことがあり、また多孔質膜でのガスの流通がよくないことから満足のいく改善とはなっていない。また、ダストを捕集する層/触媒繊維の層/耐磨耗性を有する層に構成させた触媒フィルター材〔特許文献8参照〕、触媒を付着させた不織布に、ポリアミドイミドなどのポリマー溶液を含浸コーティングして加熱処理し触媒を繊維上に固定化する方法〔特許文献9参照〕などの提案があるが、触媒がポリマーで被覆されると、触媒表面の活性点が露出しないことで本来の触媒機能がなくなるという欠点がある。
また、触媒が離散しないように、バグフィルターの内側または外側に、バグフィルターの濾布を通過した排ガスが接触するように触媒を担持した網状基材を設けた排ガス浄化装置〔特許文献10参照〕、筒状のフィルター本体の内部に触媒を担持したフィンを放射状に配置して、先ず筒状のフィルターにより排ガス中のダストを除去し、次いで内部の放射状フィンと接触してNOxやダイオキシン類を分解させるバグフィルター構造〔特許文献11参照〕などの提案がなされた。この他、バグフィルターを構成する繊維集合体に光触媒反応性物質を担持させ、紫外線の発生する光源とともに設置したバグハウス型集塵装置〔特許文献12参照〕などの提案もある。
特開平3−221146号公報 特開平9−220466号公報 特許3138312号公報 特開平11−309316号公報 特開2003−275515号公報 特開平11−309317号公報 特開平10−230119号公報 特開2003−265967号公報 特開平10−328515号公報 特開平11−19477号公報 特開2001−269528号公報 特開2003−299926号公報
上記のように、有害物質を分解させる触媒をフェルトにどのようにして固定するかが焦点となるが、微細粒子である触媒をフェルトに安定に付着され、しかもバグフィルターなどにおける逆洗のように反対方向のガスの流れたときにも耐えられることが重要である。
かかる観点から、本発明の目的は、触媒などの微粒子が、それらの機能を喪失せずに、フェルト中に安定に存在し、通常のガスの流れのときはもちろん、逆洗など逆にガスが流れたときにも飛散することがないようにした触媒を含むフェルトとすることができるフェルトの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決すべく本発明請求項1は第1ウェブ層、第1基布層、活性粉体層、第2ウェブ層、第2基布層が順次積層され、これをニードリングして一体化されてなるフェルトの製造方法であって、活性粉体層が、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化銀、酸化タングステン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化銅、酸化マンガンから選ばれる1種以上の金属酸化物を、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、キサンタンガム、グアーガム、アラビアゴム、アルギン酸塩、ポリアクリル酸塩、酢酸ビニルから選ばれる1種以上の増粘結合剤を含む水溶液に加えてなるスラリーを第1基布層の第2ウェブ層と面する側に塗布し、ニードリングによる一体化の前または後に100〜200℃で熱処理して形成されることにある。
請求項2は、請求項1に記載のフェルトの製造方法において、活性粉体層が、前記の金属酸化物に加えさらに活性炭を含んで構成されている。
請求項は、請求項1に記載のフェルトの製造方法において、第1ウェブ層および第2ウェブ層が、フッ素繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、木綿繊維、ガラス繊維、無機繊維から選ばれる1種以上を構成材としている。
請求項は、請求項1に記載のフェルトの製造方法において、第1基布層および第2基布層が、フッ素繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、木綿繊維、ガラス繊維、無機繊維から選ばれる1種以上を構成材としている。
本発明の効果として微粒子状の触媒が、触媒機能を喪失せずにフェルト中に安定に存在し、かつガスの流れとともに飛散することがないフェルトが製造される。
本発明が対象とするフェルトは、少なくともウェブ層、基布層、活性粉体層、ウェブ層、基布層が順次積層された積層構造でなり、これらをニードリングして一体化されたものであり、積層構造は、便宜的に「第1ウェブ層、第1基布層、活性粉体層、第2ウェブ層、第2基布層」としている。
ここで、活性粉体層に用いる活性粉体は、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化銀、酸化タングステン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化銅、酸化マンガンから選ばれる1種以上の金属酸化物であり、これを、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、キサンタンガム、グアーガム、アラビアゴム、アルギン酸塩、ポリアクリル酸塩、酢酸ビニルから選ばれる1種以上の増粘結合剤を含む水溶液に加えてスラリーとして第1基布層と第2ウェブ層の間に塗布される。
第1ウェブ層は、フェルトの片方の表面に露出する層となり、本発明の方法で製造されたフェルトをバグフィルターとする場合は粉塵など微粒子を捕捉する層となる。第1ウェブ層に用いる材料は、フッ素繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、アラミド繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維などの合成繊維、木綿、羊毛などの天然繊維、ガラス繊維、セラミック繊維などの無機繊維などの無機繊維、ステンレス繊維などの金属繊維など任意に1種以上が選ばれ、さらにその他の種類の繊維が混合されたものであってもよい。繊維の形状は、フェルトとして機能すればよく特に限定するものではないが、代表的には0.8〜10.0dtexの繊維を長さは2〜100mmに切断されたものであり、目付けを30〜300g/cm程度にする。
第1基布層は、第1ウェブ層の支持体となり、かつ後述の活性粉体層の塗布面となるものである。第1基布層に用いる材料は、フッ素繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、アラミド繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維などの合成繊維、木綿、羊毛などの天然繊維、ガラス繊維、セラミック繊維などの無機繊維、ステンレス繊維などの金属繊維など任意に1種以上が選ばれ、さらにその他の種類の繊維が混合されたものであってもよい。基布の形状は、例えば、マルチフィラメント、モノフィラメント、スパンヤーンを朱子織、あるいは平織して、目付け50〜1000g/mとした織布である。
活性粉体層は、本発明の方法で製造されたフェルトにおける特別の機能を担う部分であり、空気中のダイオキシン類や窒素酸化物を分解させる触媒を含み、さらに活性炭を含むこともできる。
ダイオキシン類や窒素酸化物は、空気中で金属酸化物を触媒として分解されることは知られている。本発明ではダイオキシン類や窒素酸化物の分解触媒として、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化銀、酸化タングステン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化銅、酸化マンガンなどの金属酸化物、好ましくは酸化チタン、酸化バナジウム、酸化銀を用いる。金属酸化物は、1種単独でもよくあるいは2種以上を混合して用いてもよい。金属酸化物が触媒として作用するには、ダイオキシン類や窒素酸化物を含む空気との接触が問題となるので、金属酸化物は粒径が小さいほどよい。しかし、超微粒子ではガスとともにフェルトの外に飛散し易くなるので、実用的には粒径が5〜500μm、好ましくは250〜350μmである。
活性粉体層は、上記金属酸化物の一種以上と、さらに活性炭が混合されていてもよい。活性炭は、ダイオキシン類や窒素酸化物を吸着し、同時に高温条件下で脱着も進行する。これにより活性粉体層におけるダイオキシン類や窒素酸化物の滞留時間を長くすることができ、触媒との接触時間を長くして分解効率を上げることになる。活性炭は多孔性であるので、見かけの粒径が大きくとも機能を果たすことができる。しかし、フェルトに挟み込んで後でニードリングすることを考慮すれば、見かけの粒径が好ましくは5〜2000μm、さらに好ましくは10〜1000μmである。活性炭の混合量は、任意に決められるが、金属酸化物と活性炭それぞれの効果を期待するには金属酸化物と活性炭の混合比が100:(10〜150)程度である。
金属酸化物、あるいはこれに活性炭を加えた活性粉体は、粉体のままフェルトに挟み込むのは、取扱いが煩雑で、かつこれら活性粉体をフェルト面に均一に配置することが難しい。従って、本発明の方法では、これらの粉体を粘稠水溶液に加えて粘稠なスラリーとし、これを第1基布の片面(第1ウェブとは反対の面)に塗布し易く、かつ塗布後は粉体粒子相互および第1基布面に付着し易くする。このように粘度を上げ、かつ付着させるために加える増粘結合剤は、そのまま残るとフェルトとしたとき通気を妨げることがあるので、ニードリングしてフェルトとした後、あるいはバグフィルターなど使用形態にした後、熱を加えて分解させる。そのためには、増粘結合剤は、熱により分解し易いものでなければならず、具体的にはポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、キサンタンガム、グアーガム、アラビアゴム、アルギン酸塩、ポリアクリル酸塩、酢酸ビニルなどがある。
粘稠スラリー中の活性粉体は、実用的にはスラリー中50〜70重量%程度であり、これを第1基布の片面に塗るのがよい。活性粉体スラリーは、塗布してそのままフェルトを製作してもよいが、塗布の後に軽く乾燥させて粘着性を少なくしてからフェルト製作に用いるのがよい。塗布量は、多い程有利であるが、実用的には乾燥後で100〜600g/m程度である。
第2ウェブ、第2基布は、基本的にそれぞれ第1ウェブ、第1基布と同じ群から選ばれる。これらは、それぞれ第1ウェブ、第1基布と同じ材料、性状でもよく、あるいは別の素材、性状であってもよい。
以上の第1ウェブ層、第1基布層、活性粉体層、第2ウェブ層および第2基布層をそれぞれ積層させ、これをニードリングして一体化させる。ニードルの条件は、特に限定するものではないが、100〜1500万本/cm程度である。
このニードリングにより、第1ウェブ層、第1基布層、第2ウェブ層および第2基布層が一体化されるとともに、第1基布層と第2ウェブ層に挟まれて活性粉体層が存在することになる。活性粉体層は、第1基布層における第2ウェブ層と面する側に活性粉体スラリーを塗布した時点では、第1基布層と第2ウェブ層の間に活性粉体を含む塗膜の状態であるが、これを加熱することで増粘結合剤が分解されて活性粉体だけとなる。すなわち、ニードリングの前または後で熱処理される。あるいはバグフィルターなど使用形態とした後で熱処理することであってもよい。熱処理により増粘結合剤が分解されて除かれ、活性粉体の各粒子は、ウェブ繊維の網に取り囲まれて存在し、固定される。これにより例えばバグフィルターとして第1ウェブの方からガスが流れるときはもちろん、逆洗などで第2基布から第2ウェブを通ってガスが流れるときも、活性粉体が外部に飛散することがなくなる。
上記のように、本発明は活性粉体層の増粘結合剤を分解することが必須である。そのためにニードリング前または後に熱処理してフェルトとする。あるいは、フェルトの使用時に分解に必要な熱が加わる場合には、特別に熱処理工程を設けるに及ばないことがある。熱処理に必要な温度は、増粘結合剤の種類、熱の加わる時間にも依るが、通常100〜200℃で30分〜24時間程度あれば充分である。
本発明の方法により製造されたフィルターの使用条件は、目的とする機能、用いる活性粉体に依り異なるが、例えば、ダイオキシン類の分解を目的とするときは、排ガスとともに150〜250℃で、窒素酸化物の分解を目的とするときは、好ましくはバグフィルターの上流側で排ガス中にアンモニアを注入しつつ150〜250℃で行う。この条件で金属酸化物は、ダイオキシン類の分解、窒素酸化物の分解の触媒として機能するものを適宜選んで用いられる。
(1)各層の製造
ウェブ層;第1ウェブ、第2ウェブともに、繊度3.3dtex、長さ70mmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)綿を用い、それぞれ目付け270g/mとした。
基布層;第1基布、第2基布ともに、繊度440dtexの、目付け104g/mのPTFE繊維平織を用いた。
活性粉体層−1;いずれも粒径30〜50μmの酸化チタン、酸化タングステン、その他(シリカ分など)を80:8:12(重量比)の割合で混合し、PVA〔日本合成化学工業(株)、「GL−05」(商品名)〕の3重量%水溶液に加えてよく混練し、固体分60重量%のスラリーとした。このスラリーを第1基布の第1ウェブとは反対面に固体分が約400g/mとなるよう塗布した。
活性粉体層−2;上記酸化チタン、酸化タングステン、その他(シリカ分など)の混合物と活性炭〔二村化学工業(株)製、「太閤SA1000−W50」(商品名)、平均粒径10μm、比表面積1,300m/g〕を100:10(重量比)の割合で混合し、これを上記と同様にPVAの3重量%水溶液に加えてよく混練し、固体分60重量%のスラリーとし、第1基布の第1ウェブとは反対面に固体分が約400g/mとなるよう塗布した。
(2)フェルトの製造
本発明の方法による触媒担持フィルター;第1ウェブ層/第1基布層/活性粉体層/第2ウェブ層/第2基布層に積層させ、これを約350万本/m(総植毛本数)でニードリングして絡み合わせ、180〜200℃で24時間加熱した。このフェルトの断面写真を図1、図2に示した。図2は、図1の部分拡大したものである。図1,2の断面写真においては、上から第1ウェブ層/第1基布層/活性粉体層/第2ウェブ層/第2基布層であり、基布層はその構成繊維の断面が見えている。
比較に用いたフィルター(ディッピングにより触媒を担持);基布104g/m(繊度440dtexのPTFE繊維を用いた平織の基布)の両面に298g/m(繊度3.3dtex×長さ70mmのPTFE繊維)のウェブをニードリングして目付700g/mのPTFEフィルターとした。このPTFEフィルターに、ディッピングコートマシンにて触媒を含むスラリーを含浸して固形分約400g/m含浸させた。尚、触媒を含むスラリーは、酸化チタン、酸化タングステン、その他(シリカ分など)を80:8:12(重量比)の割合で混合した混合粉体を、PVAの3重量%水溶液に入れてよく混練して固体分60重量%とした。
(3)触媒の脱落試験
予め重量測定した25cm四方のフィルターをステンレス製の枠で固定し、その固定したフィルター表面(清浄面からろ過面に向けて)に4kgf/cmのパルスエアーを約0.1秒間吹き付けた。30,000回噴射を繰り返した後、フィルターを枠から外し、その重量を測定した。この時の減量分を触媒の脱落量とした。
結果を表1に示す。
バグフィルターは、一般にパルスエアー(2〜7kgf/cm)を噴射して表面に堆積したダストを払い落としている。触媒坦持フィルターでは、このパルスエアーによって、フィルター内に坦持した触媒が脱落していき、やがて実質消失してしまう。本発明の方法による触媒担持フィルターは、30,000回のパルスエアー噴射で98.8%の触媒が保持されていた。このパルス回数は、焼却炉で使用した場合の約5年分に相当する。PTFEフィルターの一般的な耐久性が、3〜4年程度であることを考えると、使用中にダイオキシン類除去性能が、大きく低下することがないと考えれ、この触媒坦持フィルターの優位性が示された。
(4)ダイオキシン類除去試験
流動床式ごみ焼却施設の排ガスにおいて活性粉体層−1を用いたフェルト、活性粉体層−2を用いたフェルトをそれぞれ通過させ、フィルター前後のガス中のダイオキシン類濃度を測定した。
得られた結果を表2に示す。
本発明の方法で製造されたフィルターで高いダイオキシン除去効率が得られた。
本発明のフェルト製造方法は、微粒子状の触媒を、触媒機能を喪失せずにフェルト中に安定に存在させることができ、製造されたフェルトは、触媒がガスの流れとともに飛散せず、また逆洗によっても飛散せず、従って長期間に亘って触媒機能を維持させることができる。
実施例で製造したフェルトの断面写真である。 図1の部分拡大した断面写真である。

Claims (4)

  1. 少なくとも第1ウェブ層、第1基布層、活性粉体層、第2ウェブ層、第2基布層が順次積層され、これをニードリングして一体化されてなるフェルトの製造方法であって、
    前記活性粉体層が、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化銀、酸化タングステン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化銅、酸化マンガンから選ばれる1種以上の金属酸化物を、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、キサンタンガム、グアーガム、アラビアゴム、アルギン酸塩、ポリアクリル酸塩、酢酸ビニルから選ばれる1種以上の増粘結合剤を含む水溶液に加えてなるスラリーを前記第2ウェブ層と面する前記第1基布層に塗布し、前記ニードリングによる一体化の前または後に100〜200℃で熱処理して形成されることを特徴とするフェルトの製造方法。
  2. 前記活性粉体層が、前記金属酸化物に加えさらに活性炭を含んで構成されることを特徴とする請求項に記載のフェルトの製造方法
  3. 前記第1ウェブ層および前記第2ウェブ層がそれぞれ、フッ素繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、木綿繊維、ガラス繊維、無機繊維から選ばれる1種以上を構成材とすることを特徴とする請求項1に記載のフェルトの製造方法。
  4. 前記第1基布層および前記第2基布層がそれぞれ、フッ素繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、木綿繊維、ガラス繊維、無機繊維から選ばれる1種以上を構成材とすることを特徴とする請求項1に記載のフェルトの製造方法
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