JP4579347B1 - 積層体の製造方及び積層体 - Google Patents
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Abstract
【選択図】図6
Description
プリプレグ表面(表裏面)には電気伝導性を持った銅又は銅合金箔等のシートが接合されている。このように組み立てられた積層物を、一般にCCL(Copper Clad Laminate)材と呼んでいる。そしてCCL材料に、さらに銅箔をプリプレグを介して多層化したものを多層基板と呼んでいる。
前記銅又は銅合金箔の替りに、アルミニウム、ニッケル、亜鉛などの箔を使用する場合もある。これらの厚さは5〜200μm程度である。
例えば、従来知られているキャリア付銅箔(特許文献2、3、4参照)を使用した4層基板の製造工程においては、厚さが0.2〜2mmのプレス面が平滑なステンレス製のプレス板(通称、「鏡面板」と言う。)の上に、キャリアに剥離可能に接着された極薄銅箔をM面(粗面)が上になるように載置し、次に所定枚数のプリプレグ、次に内層コアと称するCCL材料に回路を形成したプリント回路基板、次にプリプレグ、次にキャリアに剥離可能に接着された極薄銅箔をM面(粗面)が下になるように載置し、これらを鏡面板の順に重ねることにより、1組の4層基板材料からなる組み立てユニットが完成する。
この際、使用されるキャリア付銅箔は、極薄銅箔とキャリアとが全面で接着しているため、積層後に作業者がこのキャリアを剥離するのに、かなりの力を必要とし手間がかかるという問題がある(特許文献9参照)。また前記の通り、作業者はレイアップ(積層組み作業)の際に、銅箔のM面を上にして配置する、又はM面を下にして配置する作業を、交互に繰り返す必要があるため、作業効率が低下するという問題がある。さらに、銅箔及びキャリアが同寸法であるため、レイアップ時に銅箔1枚1枚を取り分けることが難しく、この点においても作業性が低下するという問題がある。
・銅箔:16.5(×10-6/°C)
・SUS304:17.3×10-6/°C
・SUS301:15.2×10-6/°C
・SUS630:11.6×10-6/°C
・プリプレグ(Cステージ):12〜18×10-6/°C
・ アルミニウム板(JIS#5182):23.8×10−6/°C
本願発明には直接関係しないが、キャリア付極薄銅箔に関する例として次の文献がある(特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
しかし、このリジッドキャリアにも問題がある。それは高い剛性のため易剥離接着を施した場合、ハンドリング等でたわんだ際に銅箔とキャリアが瞬間的に分離し、隙間にエアーが吸引されることで、結果として生じた空隙に塵や異物を巻き込む。即ちベローズ効果が生じるという問題があるからである。
この知見に基づき、本発明は、
1)キャリアAをボビンから巻き出しながら、その対向する両端部に接着剤を塗工し、接着剤を塗工した側に、金属箔Bをボビンから巻き出しつつ重ねて両者を接着し、次にこれを裁断し、裁断された積層体を整堆し、整堆した積層体からなる裁断物の中央の盛り上がりが大きくなったときに、裁断物の上部からローラー掛けして、裁断物間及び積層体内に存在する空気を抜き、しかる後に接着剤を硬化させて相互に接着することを特徴とする積層体の製造方法
2)整堆した積層体からなる裁断物の中央の盛り上がりが四辺の厚みよりも10%以上大きくなったときに、裁断物の上部からローラー掛けすることを特徴とする1)記載の積層体の製造方法
3)耐力又は降伏応力が20〜500N/mm2であるキャリアAを用い、該キャリアAと金属箔Bとを、接着強度が5g/cm〜500g/cmである接着剤により対向する2辺の端部で接着し、キャリアAと金属箔Bが交互に重なり合う矩形の積層体を製造することを特徴とする1)又は2)記載の積層体の製造方法
4)上記1)記載の、裁断物の上部からローラー掛けして、裁断物間及び積層体内に存在する空気を抜く工程における接着剤の粘度が300万mPa・s(25°C)以下である接着剤を用いて塗工し、接合することを特徴とする1)〜3)のいずれか一項に記載の積層体の製造方法
5)上記1)記載の、裁断物の上部からローラー掛けして、裁断物間及び積層体内に存在する空気を抜く工程における接着剤の粘度が100万mPa・s(25°C)以下である接着剤を用いて塗工し、接合することを特徴とする1)〜3)のいずれか一項に記載の積層体の製造方法
6)金属箔Bのプリント回路基板として使用する領域外の部分で塗工し、キャリアAと金属箔Bとを接着することを特徴とする1)〜5)のいずれか一項に記載の積層体の製造方法
7)接着剤を点又は線状に塗工することを特徴とする1)〜6)のいずれか一項に記載の積層体の製造方法
8)接着剤の塗工位置を、その後に接合するプリプレグ及び/又はコア材の積層基板材料よりも外側に配置することを特徴とする1)〜7)のいずれか一項に記載の積層体の製造方法、を提供する。
8)キャリアAと金属箔Bが交互に重なり合う矩形の積層体であって、キャリアAの耐力又は降伏応力が20〜500N/mm2であり、当該キャリアAと金属箔Bとが接着強度5g/cm〜500g/cmである接着剤により、対向する2辺の端部で接着されていることを特徴とする積層体
9)キャリアAと金属箔Bが交互に重なり合う矩形の積層体であって、キャリアAの耐力又は降伏応力が20〜500N/mm2であり、当該キャリアAと金属箔Bとが接着強度5g/cm〜500g/cmである接着剤により、対向する2辺の端部で接着されていることを特徴とする積層体
10)塗布後3分経過後の粘度が300万mPa・s(25°C)以下である接着剤を用いることを特徴とする9)記載の積層体
11)塗布後3分経過後の粘度が100万mPa・s(25°C)以下である接着剤を用いることを特徴とする9)記載の積層体
12)接着剤が、エポキシ系、アクリル系、メタクリレート系、シリコンゴム系、セラミック系、ゴム系のいずれかであることを特徴とする9)〜11)のいずれか一項に記載の積層体
13)金属箔Bが、銅箔、銅合金箔、アルミニウム箔、ニッケル箔、亜鉛箔、鉄箔、ステンレス箔であって、厚さが1〜100μmであることを特徴とする9)〜12)のいずれか一項に記載の積層体
14)キャリアAとして、金属箔Bと同一の箔を使用することを特徴とする9)〜13)のいずれか一項に記載の積層体
15)接着剤が、金属箔Bのプリント回路基板として使用する領域外の部分で塗工されており、キャリアAと金属箔Bとが接着されていることを特徴とする9)〜14)のいずれか一項に記載の積層体
16)接着剤が、点又は線状に塗工されていることを特徴とする9)〜15)のいずれか一項に記載の積層体
17)接着剤の塗工位置が、プリプレグ及び/又はコア材の積層基板材料よりも外側に配置されていることを特徴とする9)〜16)のいずれか一項に記載の積層体、を提供する。
この場合、銅箔のS面に付着したプリプレグ粉は積層時の温度と圧力により溶解し、その面積は数百倍に広がる。例えば、例えば数十ミクロン径のプリプレグ粉は積層後には1mmφ以上に拡大し、後工程の回路形成においてオープンショートの原因となることが分かっている。
本発明はこのような逆行する要求に対して解を求めるべく鋭意研究されたものであり、その目的とするのは、非常に弱い力で接着されたキャリア付き銅箔の構成およびその製造方法を提供することにある。
この滑りながら移動する際には銅箔の下側に薄いエアー層を形成しながらテーブル上を滑る。そして一時停止と共に断裁機により裁断され整堆される。
その後新たな銅箔及びキャリア材が巻き出され、この工程を繰り返すことでキャリア付き銅箔は随時積み重ねられる。この際、整堆されたシート銅箔間にはエアー層が存在し、次第に図2のような凸状の外観を呈するようになり、銅箔は滑ることが困難になり、整堆を継続することが不可能になる。
整堆されたシート上にローラーを押し付け回転させながら移動することでシート間のエアーを搾り出すようにして排出する。これにより、整堆後の凸形状は平坦化され、シートカット工程を継続できるようになる。この作業は紙の断裁作業においても一般的に行われている作業である。
図5は、銅箔、プリプレグ、コア材、銅箔を順に重ね、さらにキャリアA及び金属箔Bを相互に接合したキャリア付銅箔を使用して、ホットプレスすることにより、最外層の銅箔層を形成する様子を示す説明図であるが、接着剤の塗工位置は、図5の如くプリプレグのサイズよりも約5ミリ程度外側の位置になるようにするのが好ましい。これは積層時の加圧エリアに接着剤を介在させないように配慮するためである。
そして、一時停止と共に断裁機により裁断される。その後新たな銅箔およびキャリア材が巻き出され、この工程を繰り返すことでキャリア付き銅箔は随時積み重ねられる。
この状態で接着剤が固化した場合にはキャリア付き銅箔は凸形状に固定され積層工程において皺等の不具合が発生することは明白である。
なぜなら、回転ローラーを押し付け、エアーを搾り出す際に、キャリア及び銅箔間にズレを伴い、この結果ズレが生じ得ない固定された接合部では歪がたまり皺が入る、または亀裂が入る等の不具合が発生するからである。
なぜなら、回転ローラーを押し付け、エアーを搾り出す際にシート間にズレを伴い、この結果ズレが生じ得ない固定された接合部では歪がたまり、皺が入るまたは亀裂が入る等の不具合が発生するからである。
つまり、接着強度の点からは接着剤硬化後にエアー抜きを行うとその易剥離性ゆえに銅箔とキャリアの剥離が発生する。
本発明はこの点に鑑みて成されたものであり、その目的とするのはエアー抜き工程において皺、亀裂、剥離が生じない製造方法を提供することにある。
接着剤の塗工位置は、プリプレグのサイズよりも5ミリ程度外側の位置になるようにするのが好ましい。これは接合部の厚さの影響を回避するためである。例えばコア材やプリプレグエリアへ接合部を設けた場合には接合部が積層基板表面に転写することになる。また、プレス時にはここに圧力が集中しこれ以外のエリアへ圧力が伝わらないことになる。
このとき、キャリアと銅箔間の接着剤にはズレによりせん断応力が生じ、そのズレの速度とから得られる粘度=(せん断応力/ズレの速度)が、皺や亀裂発生の適切な指標となると考えた。
本発明者は、これらの実験を繰り返した結果、エアー抜きの時点での接着剤の粘度が300万mPa・s (25°C)以下であれば、皺や亀裂の発生が少なくすることが出来るとの知見を得た。特に、柔らかい材質の通常の金属箔やキャリアの場合は100万mPa・s(25°C)以下であることが好ましい。
逆に、粘度が高い場合でも硬い材質や10μmを超える厚さの銅箔とキャリアの組み合わせの場合は、300万mPa・s(25°C)以下であればよく、軟らかい材質や10μm以下の厚さの銅箔とキャリアの組み合わせの場合はつきたてのもち程度の粘度100万mPa・s(25°C)以下であればよい。
上記によって、容易に整堆シートの凸形状は平坦化され、シートカット工程を継続できるようになる。一方、エアー排出の観点から、接着剤のデザインは実線よりも点線のほうが好ましい。
一方、前記全面が接着された構成のキャリア付き銅箔(特許文献9)においては剥離時に銅の表面が空気に暴露されるため、錆が発生しやすい。または錆の発生を防止するために新たな防錆工程が必要になり工程負荷が増えるという欠点もある。
一般に、銅箔のピンホールはサブミクロン程度のものから数百ミクロン程度のものまで様々存在するが、本発明で使用する銅箔は一般的量産品の信頼性の高い銅箔を採用することから、従来通り光学的に透過光をAOIで検知する方法や浸透探傷検査等を適用してピンホール発見することができ、しかるべき品質をパスした製品を使用することが可能である。
本発明に使用されるキャリアの利点は、薄箔およびそれに伴う柔軟性であり、これはキャリアと銅箔の間に異物が侵入するのを防ぐと共に、積層後の打痕を減少させる。本発明のキャリア箔は銅箔と共に柔軟に変形することが望ましい。
この理由として、リジッドキャリアは高い剛性のため易剥離接着を施した場合、ハンドリング等でたわんだ際に銅箔とキャリアが瞬間的に分離し、隙間にエアーが吸引されることで、結果として生じた空隙に塵や異物を巻き込むからである。即ちベローズ効果が生じる。
このため剥離することなくハンドリングすることが可能であり、銅箔とキャリアの間に塵やプリプレグ粉等の異物が進入することがない。よって、本発明では銅箔とキャリアの接合は相対する2辺のみで十分であり、完全な密閉を必要としないのが特徴である。
一方、4辺を線で囲んだ接合においても同様である。ハンドリングする2辺に対して90度の辺においても上記同様に中央付近がU字にたわみ、この結果、内外周差による応力により接合の剥離が発生し、瞬時に異物が進入する。
さらに、この接着辺を確認しやすいように、接着辺のキャリア材をはみ出す事により作業者の取り扱いの利便性を付加した。これは作業者が接合された2辺以外の辺を掴まないようにサポートすると共に、積層後の解体作業においても剥離のきっかけが得られることから解体作業が捗る効果がある。
また、重ね合わせる取り扱い上、キャリアA及び金属箔Bの一辺が互いに整列していること、あるいはキャリアA及び金属箔Bの隣接する二辺又は対向する二辺が互いに整列していることが望ましい。これらの選択も又任意である。
本発明のキャリア付金属箔は、キャリアA及び金属箔Bがそれぞれ光沢面(S面)を有し、それぞれ光沢面が互いに向き合うように積層することが多くの利点があり、さらに望ましい形態である。
一般に、キャリアAと金属箔Bとは、めっき又はエッチング等の工程前に機械的に剥がすことになるので、両者の剥離強度は、1g/cm以上、1kg/cm以下であることが望ましい。さらに、剥離面はキャリアAと金属Bとの境界であることが望ましく、両者の間で、相手材料の残渣が残ることは、除去工程が必要となり、工程の複雑化になるので、避けなければならない。
このようにして作製された、積層板はキャリアと銅箔の間で、剥離分離させ、その後めっき工程及び又はエッチング工程経て回路を形成し、完成品とする。
キャリアAで金属箔Bを全面に亘って支持しているので、前記積層中に、金属箔に皺の発生は全く認められない。
本発明の構造の利点は、金属箔B及びキャリアAの材質や厚さに影響を受けるものでないことは容易に理解できる。
一方、キャリアに銅合金箔と同じ箔を使用した際には銅箔のM面を上にして配置する、又はM面を下にして配置する作業を、交互に繰り返す必要がなくなるので、作業者の作業を軽減する効果が発生する。
一般に、接着剤粘度が塗工後硬化して粘度が刻々と変化するため、塗工前後の粘度変化が少ない粘度計校正用標準液で予め検討した。このとき、試験後の校正用標準液は、せん断試験装置により計測し、粘度変化がないことを確認した。また、エアー抜き工程で、接着剤の粘度を直接測定することは困難なので、予め、接着剤の粘度と経時変化を測定しておき、塗布後の時間から接着剤の粘度を推定した。
以下の例で使用した接着剤はアクリル系であり、粘度は含まれる高分子材料の重合度の異なるものを使用することにより調整した。
接着剤の塗工は、シリンダ式ディスペンサーを用い、0.1mg/cm2の厚みに塗工した。塗工5秒後にエアー抜きを開始した。その際、50mmφの塩ビパイプを10cm/秒の移動スピードで、かつ50gf/cmの圧力で回転しながら実施した。
キャリアAには40μmのアルミニウム箔を使用し、それに張り合わせる箔として35μmの銅箔を使用した。粘度が200−300万mPa・sの接着剤を使用し、キャリアAをボビンから巻き出しながら対向する両端部に塗工幅3mmで塗工した。塗工は線状である。
接着剤を塗工した側に、金属箔Bをボビンから巻き出しつつ重ねて両者を接着し、次にこれを裁断し、裁断された積層体を整堆し、裁断物の上部からローラー掛けした(エアー抜き)。
この結果、粘度が200−300万mPa・sであれば、皺や亀裂の発生はない状態で、張り合わせが可能であった。
なお、粘度が500万mPa・sの場合には、皺が発生し、積層体に不具合が生じた。
キャリアAには12μmのアルミニウム箔を使用し、それに張り合わせる箔として9μmの銅箔を使用した。粘度が80−90万mPa・sの接着剤を使用し、塗工幅は3mmとした。塗工は線状である。張り合わせからローラー掛けまでの手順は、実施例1と同様である。
キャリアや銅箔が薄いため、実施例1より粘度が小さい範囲、80−90万mPa・sであれば、多少の浪打が見られるが皺や亀裂の発生はない状態で、張り合わせが可能であった。
一方、粘度が200万mPa・sの場合には、皺が発生し、積層体に不具合が生じた。
このように、キャリアAに用いる材料と厚みによって、塗工する接着剤の粘度を調節することが必要であることが分かった。
キャリアAには18μmの銅箔を使用し、それに張り合わせる箔として5μmの銅箔を使用した。接着剤を幅3mmで線状に塗工した。張り合わせからローラー掛けまでの手順は、実施例1と同様である。
この場合、銅箔が実施例2よりもさらに薄いため、粘度が8000−10000mPa・sであれば、多少の浪打が見られるが、皺や亀裂の発生はない状態で張り合わせが可能であった。
なお粘度が150万mPa・sの場合には、皺と亀裂が発生し、積層体に不具合が生じた。
この場合も、キャリアAに用いる材料と、厚みによって塗工する接着剤の粘度を調節することが必要であることが分かった。
キャリアAには18μmの銅箔を使用し、これに張り合わせる箔として5μmの銅箔を使用した。接着剤を幅は3mmで点線(破線)状に塗工した。塗工した破線の長さを10mm、間隔を30mmとした。張り合わせからローラー掛けまでの手順は、実施例1と同様である。
この場合も銅箔が実施例2よりもさらに薄いため、粘度が1000−5000mPa・sであれば、多少の浪打が見られるが、皺や亀裂の発生はない状態で張り合わせが可能であった。
なお粘度が120万mPa・sの場合には、皺と亀裂が発生し、積層体に不具合が生じた。
この場合も、キャリアAに用いる材料と、厚みによって塗工する接着剤の粘度を調節することが必要であることが分かった。
また、エアー抜き工程において皺、亀裂、剥離が生じない製造方法を提供することができる。
さらに、回路の位置ずれを招くことがないので、不良品発生が少なくなり、歩留りを向上させることができるという優れた効果を有する。
本願発明により得られるキャリア付金属箔である積層体のメリットは大きく、特にプリント回路板の製造に有用である。
Claims (16)
- キャリアAをボビンから巻き出しながら、その対向する両端部に接着剤を塗工し、接着剤を塗工した側に、金属箔Bをボビンから巻き出しつつ重ねて両者を接着し、次にこれを裁断し、裁断された積層体を整堆し、整堆した積層体からなる裁断物の中央の盛り上がりが大きくなったときに、裁断物の上部からローラー掛けして、裁断物間及び積層体内に存在する空気を抜き、しかる後に接着剤を硬化させて相互に接着することを特徴とする積層体の製造方法。
- 整堆した積層体からなる裁断物の中央の盛り上がりが四辺の厚みよりも10%以上大きくなったときに、裁断物の上部からローラー掛けすることを特徴とする請求項1記載の積層体の製造方法。
- 耐力又は降伏応力が20〜500N/mm2であるキャリアAを用い、該キャリアAと金属箔Bとを、接着強度が5g/cm〜500g/cmである接着剤により対向する2辺の端部で接着し、キャリアAと金属箔Bが交互に重なり合う矩形の積層体を製造することを特徴とする請求項1又は2記載の積層体の製造方法。
- 請求項1記載の、裁断物の上部からローラー掛けして、裁断物間及び積層体内に存在する空気を抜く工程における接着剤の粘度が300万mPa・s(25°C)以下である接着剤を用いて塗工し、接合することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
- 請求項1記載の、裁断物の上部からローラー掛けして、裁断物間及び積層体内に存在する空気を抜く工程における接着剤の粘度が100万mPa・s(25°C)以下である接着剤を用いて塗工し、接合することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
- 金属箔Bのプリント回路基板として使用する領域外の部分で塗工し、キャリアAと金属箔Bとを接着することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
- 接着剤を点又は線状に塗工することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
- 接着剤の塗工位置を、その後に接合するプリプレグ及び/又はコア材の積層基板材料よりも外側に配置することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
- キャリアAと金属箔Bが交互に重なり合う矩形の積層体であって、キャリアAの耐力又は降伏応力が20〜500N/mm2であり、接着剤が、金属箔Bのプリント回路基板として使用する領域外の部分で塗工されており、当該キャリアAと金属箔Bとが接着強度5g/cm〜500g/cmである前記接着剤により、対向する2辺の端部で接着されていることを特徴とする積層体。
- 塗布後3分経過後の粘度が300万mPa・s(25°C)以下である接着剤を用いることを特徴とする請求項9記載の積層体。
- 塗布後3分経過後の粘度が100万mPa・s(25°C)以下である接着剤を用いることを特徴とする請求項9記載の積層体。
- 接着剤が、エポキシ系、アクリル系、メタクリレート系、シリコンゴム系、セラミック系、ゴム系のいずれかであることを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載の積層体。
- 金属箔Bが、銅箔、銅合金箔、アルミニウム箔、ニッケル箔、亜鉛箔、鉄箔、ステンレス箔であって、厚さが1〜100μmであることを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記載の積層体。
- キャリアAとして、金属箔Bと同一の箔を使用することを特徴とする請求項9〜13のいずれか一項に記載の積層体。
- 接着剤が、点又は線状に塗工されていることを特徴とする請求項9〜14のいずれか一項に記載の積層体。
- 接着剤の塗工位置が、プリプレグ及び/又はコア材の積層基板材料よりも外側に配置されていることを特徴とする請求項9〜15のいずれか一項に記載の積層体。
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