JP4574554B2 - 櫛歯包丁、櫛歯式両手包丁、および櫛歯包丁装置 - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、食材の剪断に用いる、櫛歯包丁、櫛歯式両手包丁、および櫛歯包丁装置に関する。
【背景技術】
【0002】
食材を噛む力が低下した人(歯が抜けている人、入歯の人、老人、顎や歯が悪い人)が、良く噛んで食べる必要がある食材(肉、烏賊、ラッキョウ、沢庵等)を噛まずに食べると消化不良を起こす場合がある。
特許文献1には、刃身の刃先側に鋸刃を設けた包丁が開示されている。
また、特許文献2には、把手を設けた、少なくとも一枚の切断刃を基台に回動可能に取り付けた食品切断器が開示されている。
【特許文献1】
実開平5−1458号公報
【特許文献2】
特開2003−275991号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1の包丁は、把手を持った状態で、カバーを手で押し下げて冷凍肉を切る構造になっているが、鋸刃が小さいので、食材の種類や大きさによっては、良く切れない。
特許文献2の食品切断器は、把手を回動させて食品を切断する構造になっているが、鋸刃が形成されていないので切れ味が悪いとともに、食材カスが切断刃間に溜まる。
【0004】
本発明の第1の目的は、噛む力が低下した老人等が食べ易い状態に食材が切れる櫛歯包丁、櫛歯式両手包丁、および櫛歯包丁装置の提供にある。
本発明の第2の目的は、刃身の機械的強度に優れ、櫛歯の欠けや折れを防止した櫛歯包丁、櫛歯式両手包丁、および櫛歯包丁装置の提供にある。
本発明の第3の目的は、刃身間に溜まった食材カスを容易に除去できる櫛歯式両手包丁および櫛歯包丁装置の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
〔請求項1について〕
請求項1の櫛歯包丁は、刃身の切刃部分が櫛歯状である。そして、切刃部分の厚みを2mm〜4mmの所定の厚さ(切刃位置に関わらず一定の厚さ)に設定し、各櫛歯の長さを3.5cm〜10cmの所定の長さ(切刃位置に関わらず一定の長さ)に設定し、各刃先の幅および各刃先の間隔を2mm〜15mmの所定の間隔(切刃位置に関わらず一定の間隔)に設定している。
【0006】
このため、食材を櫛歯包丁で切る際に、食材の繊維が潰れたり、断ち切られる。なお、櫛歯包丁は、食材を数mm角から数cm角にザクザク切るざく切り、食材を適当な大きさに切るぶつ切り、食材方向へ刃身を押して切る押し切りに好適である。
【0007】
この櫛歯包丁で食材を切ると食材の繊維が潰れたり、断ち切られるので、櫛歯包丁で切った食材は、通常の包丁で切ったものに比べ、柔らかくなり、調味料等の浸透性も良くなる。
【0008】
よって、噛む力が低下した老人等でも、櫛歯包丁で切った食材を美味しく食べることができる。なお、切る食材は、そのまま食べるものでも良く、加熱等の調理を行った後に食べるものであっても良い。
【0009】
切刃部分の厚みが2mm未満であると刃身の機械的強度が低下し、4mmを超えると刃身の重量が重くなるとともに、櫛歯の処理代が嵩む。
【0010】
各櫛歯の長さが3.5cm未満であると、食材の繊維の潰し作用が断ち切れ作用が劣り、10cmを超えると櫛歯部分の機械的強度が低下する。
【0011】
各刃先の幅および各刃先の間隔が2mm未満であると、食材を切る際に大きな力が必要になるとともに、切った食材が櫛歯内に詰まり易くなる。また、各刃先の幅および各刃先の間隔が15mmを超えると、食材の繊維の潰れ作用や断ち切れ作用が劣る様になる。
【0012】
この櫛歯包丁は、切刃部分の厚みが2mm〜4mmであるので、刃身の重量が適度であるとともに、櫛歯の処理代も比較的安価で済む。
【0013】
各櫛歯の長さが3.5cm〜10cmであるので櫛歯部分の機械的強度も十分である。 また、各刃先の幅および各刃先の間隔が15mm以下であるので、食材の繊維の潰し作用や断ち切れ作用に優れる。更に、各刃先の幅および各刃先の間隔が2mm〜15mmであるので、食材を切る際に比較的小さな力で済むとともに、切った食材が櫛歯内に詰まり難い。
【0014】
上記数値限定を加えた櫛歯包丁で食材を切ると、食材の繊維が潰れたり、断ち切られるので、櫛歯包丁で切った食材は、より一層柔らかくなり、調味料等の浸透性も良くなる。
【0015】
よって、噛む力が低下して老人等でも、上記数値限定を加えた櫛歯包丁で切った食材を美味しく食べることができる。なお、切る食材は、そのまま食べるものでも良く、加熱等の調理を行った後に食べるものであっても良い。
【0016】
櫛歯包丁の刃身の切刃部分は櫛歯状であり、前下がり(反柄側)に傾斜する片側刃である。これに加え、各櫛歯の刃先は、10°〜80°の所定の刃角に形成している。
このため、柄を持ち上げ、切っ先をまな板に当て、切っ先を支点にして、刃元を一気に下ろして食材を切る方式の押し切りに好適である。つまり、上記の押し切りの際に、小さい力で、櫛歯の刃先を食材内へ進入させることができ、使い勝手が良い。
【0017】
〔請求項2について〕
請求項2の櫛歯包丁は、刃身が櫛歯状にされる櫛歯状部の前端および後端に位置する櫛歯の刃先を平坦(刃角0°)にしている。
このため、食材が無い位置のまな板へ櫛歯包丁を誤って押し付けた場合でも、所定の刃角の刃先より先に平坦にした刃先がまな板に当たるので、所定の刃角の刃先の損傷(欠け、曲がり、折れ等)を防止することができる。
【0018】
〔請求項3について〕
請求項3の櫛歯式両手包丁は、切刃部分を櫛歯状にした同一形状の刃身を、スペーサにより刃先位置を交互にずらして複数枚、所定間隔を空けて固定し、各端を左右の柄に取り付けている。
【0019】
このため、左右の柄を両手で持ち、櫛歯状の刃先を下ろして、まな板上の食材を切る際に、食材の繊維が潰れたり、断ち切られる。
この櫛歯式両手包丁の左右の柄を両手で持ち、櫛歯状の刃先を下ろして、まな板上の食材を切る際に、食材の繊維が潰れたり、断ち切られるので、櫛歯式両手包丁で切った食材は、通常の包丁で切ったものに比べ、柔らかくなり、調味料等の浸透性も良くなる。
【0020】
よって、噛む力が低下した老人等でも、櫛歯式両手包丁で切った食材を美味しく食べることができる。なお、切る食材は、そのまま食べるものでも良く、加熱等の調理を行った後に食べるものであっても良い。
なお、同一形状の刃身を複数枚、所定の隙間を空けて固定する際に、刃先位置を交互にずらす理由は、切った食材を速やかに外部に排出するためである。
【0021】
〔請求項4について〕
請求項4の櫛歯式両手包丁は、刃身の切刃部分が櫛歯状である。そして、切刃部分の厚みを2mm〜4mmの所定の厚さ(切刃位置に関わらず一定の厚さ)に設定し、各櫛歯の長さを3.5cm〜10cmの所定の長さ(切刃位置に関わらず一定の長さ)に設定し、各刃先の幅および各刃先の間隔を2mm〜15mmの所定の間隔(切刃位置に関わらず一定の間隔)に設定した同一形状の刃身を、刃先位置を交互にずらして、1mm〜15mmの所定間隔(全隙間は同一寸法)を空けて、複数枚固定している。
【0022】
このため、櫛歯式両手包丁を両手で持って食材を切る際に、1回の操作で、広範囲に亘って食材の繊維が潰れたり、断ち切られる。なお、櫛歯式両手包丁は、食材を数mm角から数cm角にザクザク切るざく切り、食材を適当な大きさに切るぶつ切り、食材方向へ櫛歯式両手包丁を押して切る押し切りに好適である。
【0023】
切刃部分の厚みが2mm未満であると刃身の機械的強度が低下し、4mmを超えると櫛歯式両手包丁の重量が重くなるとともに、櫛歯の加工代が嵩む。
各櫛歯の長さが3.5cm未満であると、食材の繊維の潰れ作用や断ち切れ作用が劣り、5cmを超えると櫛歯部分の機械的強度が低下する。
【0024】
各刃先の幅および各刃先の間隔が2mm未満であると、食材を切る際に大きな力が必要になるとともに、切った食材が櫛歯内に詰まり易くなる。
【0025】
また、各刃先の幅および各刃先の間隔が15mmを超えると、食材の繊維の潰れ作用や断ち切れ作用が劣る様になる。
また、刃身の所定隙間が1mm未満であると、食材のカスが隙間に詰まり易く、所定隙間が15mmを超えると、固定枚数が多い場合、食材を切る際に大きな力が必要になる。
【0026】
この櫛歯式両手包丁は、切刃部分の厚みが2mm〜4mmであるので、機械的強度に優れるとともに、重量が適度であり、櫛歯の加工代も比較的安価で済む。
各櫛歯の長さが3.5cm〜10cmであるので、食材の繊維の潰れ作用や断ち切れ作用に優れ、櫛歯部分の機械的強度も十分である。
【0027】
各刃先の幅および各刃先の間隔が2mm〜15mmであるので、比較的小さな力で食材を切ることができるとともに、切った食材が櫛歯内に詰まり難い。また、食材の繊維の潰れ作用や断ち切れ作用にも優れる。
刃身の所定隙間が1mm〜15mmであるので、食材のカスが隙間に詰まり難い。また、固定枚数が多い場合でも、比較的小さな力で食材を切ることができる。
【0028】
この数値限定を加えた櫛歯式両手包丁で食材を切ると、食材の繊維が潰れたり、断ち切られるので、櫛歯式両手包丁で切った食材は、通常の包丁で切ったものに比べ、柔らかくなり、調味料等の浸透性も良くなり、噛む力が低下した老人等でも、櫛歯式両手包丁で切った食材を美味しく食べることができる。なお、切る食材は、そのまま食べるものでも良く、加熱等の調理を行った後に食べるものであっても良い。
【0029】
〔請求項5について〕
請求項5の櫛歯式両手包丁は、刃身が櫛歯状にされる各櫛歯状部の左右に円弧状の補強部を設けている。
このため、補強部が、刃身の機械的強度を高めるので、櫛歯の損傷(欠け、曲がり、折れ等)を防止することができる。なお、補強部は、円弧状であるので、誤って手が補強部に触れても怪我をせず、安全である。
【0030】
〔請求項6について〕
請求項6の櫛櫛歯式両手包丁の各刃身の切刃部分は櫛歯状であり、反利き手方向に下傾斜する片側刃を採用している。これに加え、各櫛歯の刃先は、10°〜80°の所定の刃角に形成されている。
【0031】
このため、左右の柄を両手で持ち上げ、反利き手で持つ方の柄をまな板に当て、その柄を支点にして、利き手で持つ方の柄を一気に下ろして食材を切る方式の押し切りに好適である。
つまり、上記の押し切りの際に、小さい力で、櫛歯の刃先を食材内へ進入させることができる。
【0032】
反利き手方向に下傾斜する片側刃の採用と、刃先が10°〜80°の刃角であることにより、左右の柄を両手で持ち上げ、反利き手で持つ方の柄をまな板に当て、その柄を支点にして、利き手で持つ方の柄を一気に下ろして食材を切る方式の押し切りを行う際に、小さい力で、櫛歯の刃先を食材内へ進入させることができるので櫛歯式両手包丁は、使い勝手が良い。
【0033】
〔請求項7について〕
請求項7の櫛歯式両手包丁は、刃身が櫛歯状にされる各櫛歯状部の左端および右端に位置する櫛歯の刃先を平坦(刃角0°)にしている。
このため、食材が無い位置のまな板へ櫛歯式両手包丁を押し付けた場合でも、所定の刃角の刃先より先に平坦にした刃先がまな板に当たるので、所定の刃角の刃先の損傷(櫛歯の欠けや曲がり)を防止することができる。
【0034】
〔請求項8について〕
請求項8の櫛歯包丁装置は、複数枚の落し板を有する食材落し具の各落し板が、刃身の隙間に遊嵌される様に、回動可能に取り付けられている。
このため、刃身の隙間に食材のカスが詰まった場合には、食材落し具を回動させることにより容易にカスを除去することができる。
【0035】
〔請求項9について〕
請求項9の櫛歯式両手包丁は、切刃部分を櫛歯状にした同一形状の刃身を、刃先位置が交互にずれる様に、スペーサにより所定の隙間を空けて複数枚、固定した刃身積層体に手押し具を取り付けている。
【0036】
そして、刃身積層体の先端の連通穴を支点にし、手押し具を下方に回動させて食材を剪断する構成である。このため、比較的弱い力でも、手押し具を下方へ回動させることができ、且つ、1回の操作で、広範囲に亙って食材の繊維が潰れたり、断ち切られる。
【0037】
この櫛歯包丁装置で切った食材は、通常の包丁で切ったものに比べ、柔らかくなり、調味料等の浸透性も良くなる。よって、噛む力が低下した老人等でも、櫛歯包丁装置で切った食材を美味しく食べることができる。なお、切る食材は、そのまま食べるものでも良く、加熱等の調理を行った後に食べるものであっても良い。
なお、連通穴に配したスペーサにより所定の隙間を空けて複数枚、各刃身を固定する際に、刃先位置を交互にずらす理由は、切った食材を速やかに外部に排出するためである。
【0038】
〔請求項10について〕
請求項10の櫛歯包丁装置は、ミネ近傍に複数の連通穴を形成するとともに、切刃部分を櫛歯状にした同一形状の刃身を、刃先位置が交互にずれる様に、スペーサにより1mm〜15mmの所定寸法の隙間(全隙間は同一寸法)を空けて、2枚〜12枚、固定した刃身積層体に手押し具を取り付けている。
【0039】
そして、切刃部分の厚みを2mm〜4mmの所定の厚さ(切刃位置に関わらず一定の厚さ)に設定し、各櫛歯の長さを3.5cm〜10cmの所定の長さ(切刃位置に関わらず一定の長さ)に設定し、各刃先の幅および各刃先の間隔を2mm〜15mmの所定の間隔(切刃位置に関わらず一定の間隔)に設定している。
【0040】
このため、手押し具を手で下方へ回動させて食材を剪断する際に、1回の操作で、広範囲に亘って食材の繊維が潰れたり、断ち切られる。なお、櫛歯包丁装置は、食材を数mm角から数cm角にザクザク切るざく切り、食材を適当な大きさに切るぶつ切り、上から下へ刃身積層体を押して食材を切る押し切りに好適である。
【0041】
切刃部分の厚みが2mm未満であると刃身の機械的強度が低下し、4mmを超えると刃身積層体の重量が重くなるとともに、櫛歯の加工代が嵩む。
各櫛歯の長さが3.5cm未満であると、食材の繊維の潰れ作用や断ち切れ作用が劣り、10cmを超えると櫛歯部分の機械的強度が低下する。
【0042】
各刃先の幅および各刃先の間隔が2mm未満であると、食材を切る際に大きな力が必要になるとともに、切った食材が櫛歯内に詰まり易くなる。また、各刃先の幅および各刃先の間隔が15mmを超えると、食材の繊維の潰れ作用や断ち切れ作用が劣る様になる。
また、刃身の所定寸法の隙間が1mm未満であると、食材のカスが隙間に詰まり易く、所定寸法の隙間が15mmを超えると、固定枚数が多い(7枚〜12枚)場合、同時に食材の繊維の潰し作用や断ち切り作用が低下する。
【0043】
この櫛歯包丁装置は、切刃部分の厚みが2mm〜4mmであるので、刃身の機械的強度に優れる。また、刃身積層体の重量が適度であるとともに、櫛歯の加工代が安価で済む。 各櫛歯の長さが3.5cm〜10cmであるので、比較的、小さな力で食材を切ることができるとともに、切った食材が櫛歯内に詰まり難い。また、食材の繊維の潰れ作用や断ち切れ作用に優れる。
【0044】
刃身の隙間が1mm〜15mmであるので、食材のカスが隙間に詰まり難く、固定枚数が多い(7枚〜12枚)場合でも、比較的小さな力で食材を切ることができる。
食材の繊維が潰れたり、断ち切られるので、櫛歯包丁装置で切った食材は、通常の包丁で切ったものに比べ、柔らかくなり、調味料等の浸透性も良くなり、噛む力が低下した老人等でも、櫛歯包丁装置で切った食材を美味しく食べることができる。なお、切る食材は、そのまま食べるものでも良く、加熱等の調理を行った後に食べるものであっても良い。
【0045】
〔請求項11について〕
請求項11の櫛歯包丁装置は、刃身が櫛歯状にされる各櫛歯状部の後方に円弧状の補強部を設けている。
このため、補強部が、刃身の機械的強度を高めるので、櫛歯の欠けや折れを防止することができる。なお、補強部は円弧状であるので、誤って手が補強部に触れても怪我をせず、安全である。
【0046】
〔請求項12について〕
請求項12の櫛歯包丁装置では、各刃身の切刃部分は櫛歯状であり、後方下がりに傾斜する片側刃を採用している。これに加え、各櫛歯の刃先を10°〜80°の所定の刃角に形成している。このため、刃身積層体の先端の連通穴を支点にし、手押し具を下方へ回動させて食材を剪断する方式の押し切りに好適である。
【0047】
櫛歯包丁装置は、刃身積層体の先端の連通穴を支点にし、手押し具を下方に回動させて食材を剪断する方式の押し切りを行う際に、小さい力で、櫛歯の刃先を食材内へ進入させることができるので使い勝手が良い。
【0048】
〔請求項13について〕
請求項13の櫛歯包丁装置では、刃身が櫛歯状にされる各櫛歯状部の前端および後端に位置する櫛歯の刃先を平坦(刃角0°)にしている。
このため、櫛歯包丁装置の手押し具が、食材から外れた位置に回動しても、10°〜80°の刃角に形成させている刃先がまな板に直接、当たらない。このため、櫛歯の欠けや折れを防止することができる。
【0049】
〔請求項14について〕
請求項14の櫛歯包丁装置では、刃身積層体の先端側に挿設される回動軸をまな板側で支持している。
この櫛歯包丁装置は、まな板と刃身積層体とが一体になっているので、可搬性に優れ、使い勝手が良い。
【0050】
〔請求項15について〕
請求項15の櫛歯包丁装置では、各隙間に遊嵌される複数枚の落し板を有し、刃身積層体の先端側を支点として回動可能な食材落し具を刃身積層体へ取り付けているので、刃身の隙間に食材のカスが詰まった場合に食材落し具を回動させることにより容易に除去することができる。
【0051】
〔請求項16について〕
請求項16の櫛歯包丁装置では、逆U字状体の上部に枠部を有する落し具案内部材、略逆U字状を呈する落し具案内部材、または略逆L字状を呈する落し具案内部材を、まな板の食材落し具の回動軸が臨む位置に配設している。
刃身積層体が下に降りた状態で、食材落し具の回動側は、落し具案内部材の枠部、略逆U字状の上部、またはL字状部に支持されている。この状態では、複数枚の落し板が刃身の各隙間の上部に遊嵌されている。
【0052】
まな板へ食材を搭載するため、手押し具を大きく持ち上げて刃身積層体を真上に上げる。刃身積層体が上がっていく途中で、食材落し具の回動側が、落し具案内部材の枠部、略逆U字状の上部、またはL字状部から外れるので、まな板への食材の載置が可能になる。なお、食材が大きい場合や食材落し具に当たって載置し難い場合には、必要に応じ、刃身の隙間の上部に落し板を格納する。
【0053】
つぎに、まな板へ食材を載置した後、手押し具を押し下げて刃身積層体を降ろし、食材を櫛歯状の刃身で剪断する。なお、剪断後、刃身の各隙間には、食材のカスが詰まる。
刃身の隙間に詰まった食材のカスを除去するため、手押し具を持ち上げて刃身積層体を上に上げる。この際、食材落し具の回動側が、落し具案内部材の枠部、略逆U字状の上部、またはL字状部に支持されているので、食材落し具が一定期間上へ上がらず、刃身だけが上へ上がるので複数枚の落し板が刃身の隙間から抜け、食材のカスが除去される。
つまり、請求項16の櫛歯包丁装置では、まな板の食材落し具の回動軸が臨む位置に配設した落し具案内部材の存在により、食材を切って手押し具を持ち上げる毎に、刃身の隙間に詰まった食材のカスが自動的に除去されるので使い勝手が良い。
【0054】
〔請求項17について〕
請求項17の櫛歯包丁装置では、刃身の先端部が貫通する溝をまな板に形成している。そして、手押し具を下まで下げると、刃身の先端部がまな板を貫通する。
これにより、食材を完全に剪断することができる。
【0055】
〔請求項18について〕
請求項18の櫛歯包丁装置では、入口に近い程、隙間が広くなる様に、溝断面をテーパ状にしている。
このため、手押し具を下げて食材を剪断する際に、まな板の溝奥へ、刃身の先端部がスムーズに案内される。
【0056】
〔請求項19について〕
請求項19の櫛歯包丁装置では、まな板を、前後、左右、または前後左右に移動可能である。
これにより、手押し具を下に下げて食材を剪断した後に、まな板を移動させれば、食材の別の場所を剪断することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
(参考例1)
【0057】
参考例1に係る櫛歯包丁Aを、図1および図2に基づいて説明する。
櫛歯包丁Aは、図1に示すごとく、切刃部分を櫛歯状にした刃身1を柄2に取り付けてなる。
刃身1は、鋼で形成され、本実施例では、刃渡りを15cm、幅(高さ)を8cm、切刃部分の厚みを2mmにしている(図2参照)。また、切刃部分の櫛歯10は、長さ(高さ)が4cm、櫛歯10の刃先の幅および間隔が共に3mmに設定されている。更に、櫛歯10は、刃先が刃角60°の鋭角に形成され、前下がりに傾斜する片側刃である。
【0058】
柄2は、使用者が利き手で持つためのものであり、断面が略楕円の木で形成されている。また、刃身1のなかごを差し込むための差し込み部(何れも図示せず)を有する。
【0059】
櫛歯包丁Aは、以下の様にして使用する。
肉、烏賊、ラッキョウ、沢庵等の食材を、縦長方向に載置したまな板(図示せず)の上に乗せる。
柄2を持ち上げ、刃身1の切っ先11をまな板に当て、切っ先11を支点にして、刃元12を一気に下ろす押し切りで食材を切る。
櫛歯包丁Aは、以下の利点を奏する。
【0060】
櫛歯10は、刃先が刃角60°の鋭角に形成され、前下がりに傾斜する片側刃であるので、上記の押し切りの際に、小さい力で、櫛歯10の刃先を食材内へ進入させることができる。
この押し切りにより、食材の繊維が潰れたり、断ち切られるので、櫛歯包丁Aで切った食材は、通常の包丁で切ったものに比べ、柔らかくなり、調味料等の浸透性も良くなる。
【0061】
よって、噛む力が低下した老人等でも、櫛歯包丁Aで切った食材を美味しく食べることができる。なお、切る食材は、そのまま食べるものでも良く、加熱等の調理を行った後に食べるものであっても良い。
【実施例1】
【0062】
つぎに、本発明の実施例1に係る櫛歯式両手包丁B(請求項3、4、6に対応)を、図3に基づいて説明する。
櫛歯式両手包丁Bは、図3に示すごとく、切刃部分を櫛歯状にした刃身3、4を柄5、5に取り付けてなる。
【0063】
刃身3、4は、参考例1の刃身1と同様に、鋼で形成され、刃渡りが15cm、幅(高さ)が8cm、切刃部分の厚みが2mmである。また、切刃部分の櫛歯30、40は、長さ(高さ)が4cm、櫛歯30、40の刃先の幅および間隔が共に3mmに設定されている。
【0064】
更に、櫛歯30、40は、刃先が刃角50°の鋭角に形成され、反利き手方向に下傾斜する片側刃である。
なお、刃身3、4は、基端側(図示右側)以外に、先端側にもなかごを形成している。
【0065】
刃身3、4のミネ近傍には、2mmの隙間を空けて刃身3、4を連結するための連通穴が合計四個形成され、この隙間に、厚さ約2mmの板状のスペーサ(図示せず)を挟装している。
なお、図示手前側の刃身3に形成した連通穴に対して、図示後側の刃身4の連通穴の形成位置が左右に3mmずれる様に穿設されており、これにより、刃先位置が交互にずれる状態で刃身3、4が連結される。
【0066】
柄5、5は、使用者が手で持つためのものであり、断面が略楕円の木で形成されている。また、刃身3、4の、基端側および先端側の各なかごをスペーサとともに差し込むための差し込み部(何れも図示せず)を有する。
【0067】
櫛歯式両手包丁Bは、以下の様にして使用する。
肉、烏賊、ラッキョウ、沢庵等の食材を、横長方向に載置したまな板(図示せず)の上に乗せる。なお、まな板の載置は、縦長方向であっても良い。
右利きの場合、図示右側の柄5を持ち上げ、図示左側の柄5をまな板の近くに臨ませ、図示左側の柄5を支点にして、図示右側の柄5を一気に下ろす押し切りで食材を切る。
【0068】
櫛歯式両手包丁Bは、以下の利点を奏する。
櫛歯30、40は、刃先が刃角50°の鋭角に形成され、反利き手方向に下傾斜する片側刃であるので、上記の押し切りの際に、小さい力で、櫛歯30、40の刃先を食材内へ進入させることができる。なお、刃身が二枚であるので、櫛歯30、40の刃先の食材内への進入を行い易くするため、刃角を櫛歯包丁Aより鋭い50°に設定している。
【0069】
この押し切りにより、食材の繊維が潰れたり、断ち切られるので、櫛歯式両手包丁Bで切った食材は、通常の包丁で切ったものに比べ、柔らかくなり、調味料等の浸透性も良くなる。
よって、噛む力が低下した老人等でも、櫛歯式両手包丁Bで切った食材を美味しく食べることができる。なお、切る食材は、そのまま食べるものでも良く、加熱等の調理を行った後に食べるものであっても良い。
【実施例2】
【0070】
つぎに、本発明の実施例2に係る櫛歯包丁装置C(請求項9、10、12、14、15、17に対応)を、図4〜図8に基づいて説明する。
櫛歯包丁装置Cは、図4に示すごとく、切刃部分を櫛歯状にした八枚の刃身6を積層した刃身積層体60の上部にハンドル7(手押し具)を取り付け、食材落し具8を回動可能に刃身積層体60へ組み付けてなる。
【0071】
各刃身6は、参考例1、実施例1と同様に鋼で形成され、刃渡りが15cm、幅(高さ)が8cm、切刃部分の厚みが2mmである。また、切刃部分の櫛歯61は、長さ(高さ)が4cm、櫛歯61の刃先の幅および間隔が共に3mmに設定されている。更に、櫛歯61は、刃先が刃角45°の鋭角に形成され、後下がりに傾斜する片側刃である。
【0072】
刃身6のハラ先端部62は、ミネ63が前下がりに傾斜する傾斜面になっており、回動軸(図示せず)を取り付けるための連通穴64を先端に形成している。
65、66は、刃身6のハラ中央部のミネ近傍に形成される連通穴である。また、67はなかごに形成される連通穴である。
【0073】
連通穴65、66、67には円環状のスペーサSP(厚さ約2mm)を介装したボルトVが挿入され、2mmの隙間間隔を空けて八枚の刃身6を、ワッシャWとナットNで固定している。また、ハラ先端部62の連通穴64には円環状のスペーサSP(厚さ約2mm)を介装した回動軸68が挿着され、2mmの隙間間隔を空けて八枚の刃身6を、ワッシャWとナットNで固定している。
【0074】
なお、図示手前側の刃身6に形成した連通穴64、65、66、67に対して、その背後の刃身6の連通穴の形成位置が図示右方向に3mmずれる様に穿設されており、これにより、刃先位置が交互にずれる状態で、合計八枚の刃身6が連結される。
【0075】
ハンドル7は、刃身積層体60の上部に取り付けられている。
食材落し具8は、各隙間に遊嵌される七枚の板81を手押し側のレバー82で連結し、先端の連通穴69を支点にして回動する様に、刃身積層体60に取り付けられている。
【0076】
9は、連通穴64に挿着された回動軸68を支持する一組の支持板91をネジ止めしたまな板である。このまな板9には、刃身6の先端部が貫通可能な複数の溝92が形成されている(図7、8参照)。
【0077】
櫛歯包丁装置Cは、以下の様にして使用する。
肉、烏賊、ラッキョウ、沢庵等の食材を、縦長方向に載置したまな板9の上に乗せる。
ハンドル7を持ち上げ、ハンドル7を一気に下ろす押し切りで食材を切る。
また、食材の切り屑が刃身6の隙間に詰まった場合には、食材落し具8を下方向に回 動させて切り屑を除去する。
【0078】
櫛歯包丁装置Cは、以下の利点を奏する。
櫛歯61は、刃先が刃角45°の鋭角に形成され、後下がりに傾斜する片側刃であるので、上記の押し切りの際に、小さい力で、櫛歯61の刃先を食材内へ進入させることができる。なお、刃身が八枚と多いので、櫛歯61の刃先の食材内への進入を行い易くするため、刃角を櫛歯式両手包丁Bより更に鋭い45°に設定している。
【0079】
この押し切りにより、食材の繊維が潰れたり、断ち切られるので、櫛歯包丁装置Cで切った食材は、通常の包丁で切ったものに比べ、柔らかくなり、調味料等の浸透性も良くなる。よって、噛む力が低下した老人等でも、櫛歯包丁装置Cで切った食材を美味しく食べることができる。なお、切る食材は、そのまま食べるものでも良く、加熱等の調理を行った後に食べるものであっても良い。
【0080】
食材落し具8を組み付けているので、食材の切り屑が刃身6の隙間に詰まっても、下方向に回動させて切り屑を容易に除去することができる。
まな板9に、刃身6の先端部が貫通可能な複数の溝92を形成している。このため、ハンドル7を下まで下げれば、刃身6の先端部がまな板9を貫通するので、食材を完全に剪断することができる。
【実施例3】
【0081】
つぎに、本発明の実施例3に係る櫛歯包丁装置D(請求項9、10、12、14、15、17、19に対応)を、図9、図10に基づいて説明する。
櫛歯包丁装置Dは、長手方向の、まな板9とまな板枠93との間に数mmの隙間sを設け、前後方向にまな板9をスライドできる構造である。
【0082】
この櫛歯包丁装置Dは、食材を切った後に食材自体を動かすことなく、食材の別の場所を剪断することができる。なお、刃身6の先端部が溝を貫通する必要があるので、まな板9に開ける溝94は帯状の長方形にする必要がある。
【実施例4】
【0083】
つぎに、本発明の実施例4に係る櫛歯包丁装置E(請求項9、10、12、14、15、17、19に対応)を図11に基づいて説明する。
櫛歯包丁装置Eは、櫛歯包丁装置Dに対して、下記の構造変更を施したものである。
櫛歯包丁装置Eでは、連通穴66、67間に臨む部位の食材落し具8の板81を上方へ延ばしている。食材落し具8の板81を上方へ延ばす理由は、板81と櫛歯61とを絡み合わせて、刃身6の変形を防止するためである。
【実施例5】
【0084】
つぎに、本発明の実施例5(請求項1、2に対応)に係る櫛歯包丁Fを図12に基づいて説明する。
図12に示す櫛歯包丁Fは、櫛歯包丁Aと同様に、切刃部分を櫛歯状にした刃身1を柄2に取り付けてなる。
【0085】
刃身1は、鋼で形成され、本実施例では、刃渡りを20cm、幅(高さ)を8cm、切刃部分の厚みを2mmにしている。また、切刃部分の櫛刃10は、長さ(高さ)が5cm、櫛歯10の刃先の幅および間隔が共に3mmに設定されている。更に、櫛歯19(10a、10bは除く)は、刃先が刃角60°の鋭角に形成され、前下がりに傾斜する片側刃である。
【0086】
櫛歯包丁Fは、刃身1が櫛歯状にされる櫛歯状部13の前方および後方に、円弧状の補強部14、15を設けている。また、櫛歯状部13の前端および後端に位置する櫛歯10a、10bの刃先を平坦にしている。
柄2は、使用者が利き手で持つためのものであり、櫛歯包丁Aと同様に、断面が略楕円の木で形成されている。また、刃身1のなかごを差し込むための差し込み部(何れも図示せず)を有する。
【0087】
櫛歯包丁Fは、以下の様にして使用する。
肉、烏賊、ラッキョウ、沢庵等の食材を、縦長方向に載置したまな板(図示せず)の上に乗せる。
柄2を持ち上げ、刃身1の切っ先11をまな板に当て、切っ先11を支点にして、刃元12を一気に下ろす押し切りで食材を切る。
櫛歯包丁Fは、以下の利点を奏する。
【0088】
櫛歯包丁Fは、刃身1が櫛歯状にされる櫛歯状部13の前方および後方に、円弧状の補強部14、15を設けているので刃身1の機械的強度が高まり、櫛歯10(櫛歯10a、10bも含む)の欠けや折れを防止することができる。なお、補強部14、15は円弧状であるので、誤って手が補強部14、15に触れても調理人が怪我をせず、安全である。
【0089】
櫛歯包丁Fは、櫛歯状部13の前端および後端に位置する櫛歯10a、10bの刃先を平坦にしているので、食材から外れた位置で、櫛歯包丁Fをまな板へ押し付けた場合でも、刃角60°の櫛歯10がまな板に直接、当たらない。このため、櫛歯10の欠けや折れを防止することができる。
【0090】
櫛歯10は、刃先が刃角60°の鋭角に形成され、前下がりに傾斜する片側刃であるので、上記の押し切りの際に、小さい力で、櫛歯10の刃先を食材内へ進入させることができる。
この押し切りにより、食材の繊維が潰れたり、断ち切られるので、櫛歯包丁Fで切った食材は、通常の包丁で切ったものに比べ、柔らかくなり、調味料等の浸透性も良くなる。
【0091】
よって、噛む力が低下した老人等でも、櫛歯包丁Fで切った食材を美味しく食べることができる。なお、切る食材は、そのまま食べるものでも良く、加熱等の調理を行った後に食べるものであっても良い。
【実施例6】
【0092】
つぎに、本発明の実施例6に係る櫛歯式両手包丁G(請求項3、4、5、6、7)に対応を、図13に基づいて説明する。
図13に示す櫛歯式両手包丁Gは、櫛歯式両手包丁Bと同様に、切刃部分を櫛歯状にした刃身3、4を柄5、5に取り付けてなる。
【0093】
刃身3、4は、櫛歯式両手包丁A、Bの刃身1と同様に鋼で形成され、刃渡りが20cm、幅(高さ)が8cm、切刃部分の厚みが2mmである。また、切刃部分の櫛歯30、40は、長さ(高さ)が5cm、櫛歯30、40の刃先の幅および間隔が共に3mmに設定されている。
【0094】
更に、櫛歯30、40は、刃先が刃角50°の鋭角に形成され、反利き手方向に下傾斜する片側刃である。
櫛歯式両手包丁Gでは、刃身3、4が櫛歯状にされる櫛歯状部31、41の左右に円弧状の補強部32、33、42、43を設けている。また、櫛歯状部31、41の左端および右端に位置する櫛歯30a、40a、30b、40bの刃先を平坦にしている。
【0095】
なお、刃身3、4は、基端側(図示右端)以外に、先端側にもなかごを形成している。
刃身3、4のミネ近傍には、刃身3、4を2mmの隙間を開けて連結するための連通穴h1〜h5が合計五個形成され、厚さ約2mmの板状のスペーサSS(図示せず)が隙間を配している。
【0096】
なお、図示手前側の刃身3に形成した連通穴h1〜h5に対して、図示後側の刃身4の連通穴h1〜h5の形成位置が左右に3mmずれる様に穿設されており、これにより、刃先位置が交互にずれる状態で、ボルトVがナットNにより刃身3、4が連結される。
【0097】
柄5、5は、使用者が手で持つためのものであり、断面が略楕円の木で形成されている。また、刃身3、4の、基端側および先端側の各なかごをスペーサSSとともに差し込むための差し込み部(いずれも図示せず)を有する。
【0098】
櫛歯式両手包丁Gは、以下の様にして使用する。
肉、烏賊、ラッキョウ、沢庵等の食材を、横長方向に載置したまな板(図示せず)の上に乗せる。なお、まな板の載置は、縦長方向であっても良い。
右利きの場合、図示右側の柄5を持ち上げ、図示左側の柄5をまな板の近くに臨ませ、図示左側の柄5を支点にして、図示右側の柄5を一気に下ろす押し切りで食材を切る。
【0099】
本実施例の櫛歯式両手包丁Gは、以下の利点を奏する。
櫛歯式両手包丁Gは、刃身3、4が櫛歯状にされる櫛歯状部の左右に、円弧状の補強部32、33、42、43を設けているので刃身3、4の機械的強度が高まり、櫛歯30、40(櫛歯30a、30b、40a、40bも含む)の欠けや折れを防止することができる。なお、補強部32、33、42、43は円弧状であるので、誤って手が補強部32、33、42、43に触れても調理人が怪我をせず、安全である。
【0100】
櫛歯式両手包丁Gは、櫛歯状部31、41の左端および右端に位置する櫛歯30a、40a、30b、40bの刃先を平坦にしている。
このため、食材から離れた位置で、櫛歯式両手包丁Gをまな板へ押し付けた場合でも、刃先がまな板に直接、当たらず、櫛歯30、40の欠けや折れを防止することができる。
【0101】
櫛歯30、40は、刃先が刃角50°の鋭角に形成され、反利き手方向に下傾斜する片側歯であるので、上記の押し切りの際に、小さい力で、櫛歯30、40の刃先を食材内へ進入させることができる。なお、刃身が二枚であるので、櫛歯30、40の刃先の食材内への進入を行い易くするため、刃角を櫛歯包丁Fより鋭い50°に設定している。
【0102】
この押し切りにより、食材の繊維が潰れたり、断ち切られるので、櫛歯式両手包丁Gで切った食材は、通常の包丁で切ったものに比べ、柔らかくなり、調味料等の浸透性も良くなる。
よって、噛む力が低下した老人等でも、櫛歯式両手包丁Gで切った食材を美味しく食べることができる。なお、切る食材は、そのまま食べるものでも良く、加熱等の調理を行った後に食べるものであっても良い。
【実施例7】
【0103】
つぎに、本発明の実施例7に係る櫛歯式両手包丁H(請求項3、4、5、6、7、8に対応)を、図14に基づいて説明する。
図14に示す櫛歯式両手包丁Hは、切刃部分を櫛歯状にした五枚の刃身3を柄5、5に取り付けてなる。
【0104】
刃身3は、櫛歯式両手包丁A、B、G等の刃身1と同様に鋼で形成され、刃渡りが20cm、幅(高さ)が8cm、切刃部分の厚みが2mmである。また、切歯部分の櫛歯30は、長さ(高さ)が5cm、櫛歯30の刃先の幅および間隔が共に3mmに設定されている。
【0105】
更に、櫛歯30は、刃先が刃角45°の鋭角に形成され、反利き手方向に下傾斜する片側刃である。
この櫛歯式両手包丁Hは、各刃身3(五枚)のハラ中央部のミネ近傍、およびなかごに連通穴h1〜h5を穿設している。これら連通穴h1〜h5には、厚さ約2mmの板状のスペーサSSが介装され、ボルトVとナットNで五枚の刃身3を固定している。
【0106】
なお、図示手前側の刃身3に形成した連通穴h1〜h5に対して、その背後の刃身3の連通穴h1〜h5の形成位置が図示右方向に3mmずれる様に穿設されており、これにより、刃先位置が交互にずれる状態で、合計五枚の刃身3が連結される。
【0107】
本実施例でも、各刃身3が櫛歯状にされる櫛歯状部31の左右に円弧状の補強部32、33を設けている。また、各櫛歯状部31の左端および右端に位置する櫛歯30a、30bの刃先を平坦にしている。
【0108】
8は食材落し具であり、支点側を補強部33に軸着し、四枚の板81を各刃身3の隙間に遊嵌している。この食材落し具8の不使用時(剪断作業中)には、略コ字状のストッパ83により回動側を刃身3に固定して食材落し具8の回動を禁止する。また、刃身3の隙間に溜まった食材のカスを除去する場合には、ストッパ83を切欠き51へ退避させて食材落し具8の回動を可能(矢印と破線で示す)にする。
また、Yは中空の収納部を有する刃身積層体であり、破線で示す様に、櫛歯式両手包丁Hの不使用時に刃身3の下部を収納部内に収納して安全性の確保と刃身3の保護を図る。なお、材質は、厚手の布、プラスチック、木、金属等が好適である。
【0109】
本実施例の櫛歯式両手包丁Hは、以下の様にして使用する。
肉、烏賊、ラッキョウ、沢庵等の食材を、横長方向に載置したまな板(図示せず)の上に乗せる。なお、まな板の載置は、縦長方向であっても良い。
右利きの場合、図示右側の柄5を持ち上げ、図示左側の柄5をまな板の近くに臨ませ、図示左側の柄5を支点にして、図示右側の柄5を一気に下ろす押し切りで食材を切る。
【0110】
本実施例の櫛歯式両手包丁Hは、以下の利点を奏する。
櫛歯式両手包丁Hは、刃身3が櫛歯状にされる櫛歯状部の左右に、円弧状の補強部32、33を設けているので刃身3の機械的強度が高まり、櫛歯30(櫛歯30a、30bも含む)の欠けや折れを防止することができる。なお、補強部32、33は円弧状であるので、誤って手が補強部32、33に触れても調理人が怪我をせず、安全である。
【0111】
櫛歯式両手包丁Hは、櫛歯状部31の左端および右端に位置する櫛歯30a、30bの刃先を平坦にしている。
このため、食材から外れた位置で、櫛歯式両手包丁Hをまな板へ押し付けた場合でも、刃先がまな板に直接、当たらず、櫛歯30の欠けや折れを防止することができる。
【0112】
櫛歯30は、刃先が刃角45°の鋭角に形成され、反利き手方向に下傾斜する片側刃であるので、上記の押し切りの際に、小さい力で、櫛歯30の刃先を食材内へ進入させることができる。なお、刃身が二枚であるので、櫛歯30の刃先の食材内への進入を行い易くするため、刃角を櫛歯式両手包丁Gより鋭い45°に設定している。この押し切りにより、食材の繊維が潰れたり、断ち切られるので、櫛歯式両手包丁Hで切った食材は、通常の包丁で切ったものに比べ、柔らかくなり、調味料等の浸透性も良くなる。
【0113】
よって、噛む力が低下した老人等でも、櫛歯式両手包丁Hで切った食材を美味しく食べることができる。なお、切る食材は、そのまま食べるものでも良く、加熱等の調理を行った後に食べるものであっても良い。
刃身収納体Yにより、櫛歯式両手包丁Hの不使用時に刃身3の下部を収納部内に収容して安全性の確保と刃身3の隙間3の保護を図ることができる。
食材剪断後に刃身3の隙間に食材が詰まっても、四枚の板81を各刃身3の隙間に遊嵌した食材落し具8を回動させることにより容易に除去することができる。
【実施例8】
【0114】
つぎに、本発明の実施例8に係る櫛歯式包丁装置I(請求項9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19に対応)を図15、図16に基づいて説明する。
櫛歯包丁装置Iは、図15、図16に示すごとく、切刃部分を櫛歯状にした五枚の刃身6をスペーサSSを挟んで積層し、この刃身積層体60にハンドル7を取り付け、食材落し具8を回動可能に刃身積層体60へ組み付けてなる。この櫛歯包丁装置1は、刃身積層体60の先端側に挿設した回動軸jをまな板側で支持している。なお、94、94は、櫛歯包丁装置1の安定性を向上させて横転を防止するための張り出し用の脚であり、必要時に張り出しが可能である。
【0115】
各刃身6は、他の実施例と同様に鋼で形成され、刃渡りが30cm、幅(高さ)が10cm、切歯部分の厚みが2mmである。また、切歯部分の櫛歯61は、長さ(高さ)が5.5cm、櫛歯61の刃先の幅および間隔が共に3mmに設定されている。更に、櫛歯61は、刃先が刃角45°の鋭角に形成され、後下がりに傾斜する片側刃である。これにより、小さい力で、櫛歯61の刃先を食材内へ進入させることができる。
刃身6のハラ先端部62は略L字状を呈し、ミネ63が垂直に落ちている。各連通穴には板状のスペーサSS(厚さ約2mm)を介装したボルトVが装入され、2mmの隙間間隔を空けて五枚の刃身6をナットNで固定している。なお、Zは座金である。
【0116】
なお、図示手前側の刃身6に形成した各連通穴に対して、その背後の刃身6の連通穴の形成位置が図示右方向に3mmずれる様に穿設されており、これにより、刃先位置が交互にずれる状態で、合計五枚の刃身6が連結される。
【0117】
ハンドル7は、刃身積層体60の図示左方(回動側)の両側面に取り付けられている。
食材落し具8は、刃身6の各隙間に遊嵌される四枚の板81をレバー82に連結している。そして、この食材落し具8は、先端側がハラ先端部62へ回動可能に取り付けられている。
9はまな板であり、回動軸jを支持している。このまな板9には、刃身6の先端部が貫通可能な複数の溝92が形成されている(図16参照)。なお、溝92は、入口に近い程、隙間が広くなる様に、横断面をテーパ状にしている(後述する実施例9の図20参照)。
【0118】
95は、落し具案内部材であり、略逆L字状を呈する。この落し具案内部材95は、まな板9の食材落し具8の回動側が臨む位置にボルトVで固定されている。
櫛歯包丁装置1は、以下の様にして使用する。
刃身積層体60が下に降りた状態で、食材落し具8の回動側は、落し具案内部材95のL字状部に支持されている(図15参照)。この状態では、四枚の板81が刃身6の各隙間の上部に遊嵌されている。
【0119】
つぎに、まな板9へ食材(肉、烏賊、ラッキョウ、沢庵等)を載置するため、ハンドル7を大きく持ち上げて刃身積層体60を真上に上げる。図16に示す如く、刃身積層体60が上がっていく途中で、食材落し具8の回動側が矢印84に示す様に動いて落し具案内部材95のL字状部から外れ、まな板9への食材の載置が容易になる。
なお、食材が大きい場合や、食材が食材落し具8に当たってまな板9へ載置し難い場合には、必要に応じ、板81を刃身6の隙間の上部に格納する。
【0120】
ハンドル7を持ち上げ、ハンドル7を一気に下ろす押し切りで食材を切る。
そして、まな板9へ食材を載置した後、ハンドル7を一気に押し下げて(押し切り)刃身積層体60を降ろし、食材を櫛歯状の刃身6で剪断する。なお、剪断後、刃身6の各隙間には、食材のカスが詰まる。
【0121】
刃身6の隙間に詰まった食材のカスを除去するため、ハンドル7を持ち上げて刃身積層体60を上に上げる。この際、食材落し具8の回動側が、落し具案内部材95のL字状部に支持されているので、食材落し具8が一定期間上へ上がらず、刃身6だけが上へ上がるので板81が刃身6の隙間から抜け、食材のカスが除去される。
【0122】
上述した作動により、本実施例の櫛歯式包丁装置Iでは、まな板9の食材落し具8の回動側が臨む位置に配設した落し具案内部材95により、食材を切ってハンドル7を持ち上げる毎に、刃身6の隙間に詰まった食材のカスが自動的に除去されるので使い勝手が良い。また、櫛歯式包丁装置Iは、刃身6の先端部が貫通する溝92をまな板9に形成し、且つ、入口に近い程、隙間が広くなる様に、溝92の横断面をテーパ状にしている。
【0123】
このため、ハンドル7を下げて食材を剪断する際に刃身6の先端部がまな板9を貫通するので食材を完全に剪断することができるとともに、刃身6の先端部をまな板9の溝奥へスムーズに案内することができる。
押し切りにより食材の繊維が潰れたり、断ち切られるので、櫛歯式包丁装置Iで切った食材は、通常の包丁で切ったものに比べ、柔らかくなり、調味料等の浸透性も良くなる。よって、噛む力が低下した老人等でも、櫛歯式包丁装置Iで切った食材を美味しく食べることができる。なお、切る食材は、そのまま食べるものでも良く、加熱等の調理を行った後に食べるものであっても良い。
【0124】
櫛歯式包丁装置Iは、櫛歯包丁装置Dと同様に、長手方向の、まな板9とまな板枠93との間に数mmの隙間を設け、前後方向にまな板9をスライドできる構造である。この櫛歯式包丁装置Iは、食材を切った後に食材自体を動かすことなく、食材の別の場所を剪断することができる。
なお、刃身6の先端部が溝92を貫通する必要があるので、まな板9に開ける溝92は帯状の長方形にする必要がある。
【0125】
櫛歯式包丁装置Iは、刃身6が櫛歯状にされる櫛歯状部の後方に円弧状の補強部69を設けているので刃身6の機械的強度が高まり、櫛歯61(櫛歯61a、61bも含む)の欠けや折れを防止することができる。なお、補強部69は円弧状であるので、誤って手が補強部に触れても調理人が怪我をせず、安全である。
【0126】
櫛歯式包丁装置Iは、櫛歯状部の前端および後端に位置する櫛歯61a、61bの刃先を平坦にしているので、食材から外れた位置で、櫛歯包丁Fをまな板へ押し付けた場合でも、刃先45°の櫛歯10がまな板9に直接、当たらない。このため、櫛歯10の欠けや折れを防止することができる。
【0127】
なお、櫛歯式包丁装置Iにおいて、落し具案内部材は、略L字状を呈する落し具案内部材95以外に、図17に示す逆U字状体の上部に枠部を有する落し具案内部材96や、図17に示す略逆U字状を呈する落し具案内部材97でも良い。
落し具案内部材96では、所定角度範囲内で押し切りを反復した場合において、食材落し具8の回動側が落し具案内部材96の枠部内に支持されるので、食材落し具8を固定した状態で刃身6だけを回動させて食材のカスを自動的に除去することができる。
【0128】
また、落し具案内部材97では、案内部材の変形が防止できる。
つぎに、本発明の実施例9に係る櫛歯式包丁装置J(請求項9、10、11、12、13、14、15、17、18、19に対応)を図19、図20に基づいて説明する。
【0129】
櫛歯式包丁装置Jでは、食材が刃身6間に詰まった場合には、ストッパ98をスライド後、食材落し具8を手動で回動させて詰まった食材を除去する。
本実施例の櫛歯式包丁装置Jは、ハンドル7の回動により食材のカスを自動的に除去することができない点以外は、櫛歯式包丁装置Iと同等の効果を奏する。
【0130】
本発明は、上記実施例以外に、以下の実施態様を含む。
a.刃身の材質は、鋼やステンレスが好適である。
b.柄や手押し具の材質は、木、金属、またはプラスチックが好適である。
c.前後方向以外に、左右方向や前後左右方向に、まな板9がスライド可能な構成であっても良い。
d.櫛歯の刃先は、平坦(傾斜しない)な片側刃であっても良い。
e.櫛歯式両手包丁において、刃身を、刃先位置を交互にずらして複数枚、固定する際の所定間隔は、1mm〜2mmに限定されず、最大で15mm程度に設定することができる。
また、櫛歯包丁装置において、刃身を、刃先位置が交互にずれる様にスペーザにより、所定の枚数、固定する際の所定寸法の隙間は、1mm〜2mmに限定されず、最大で15mm程度に設定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0131】
本発明の櫛歯包丁装置は、食材を剪断した後に、ハンドルを持ち上げれば、食材落し具の回動側が落し具案内部材にひっかかって刃身積層体のみ回動する。これにより、刃身の隙間に詰まった食材のカスを自動的に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】図1は、本発明の参考例1に係る櫛歯包丁の外観を示す説明図である。
【図2】図2は、その櫛歯包丁に用いる刃身の切刃部分の斜視図である。
【図3】図3は、本発明の実施例1に係る櫛歯式両手包丁の外観を示す説明図である。
【図4】図4は、本発明の実施例2に係る櫛歯包丁装置の要部を示す斜視図である。
【図5】その櫛歯包丁装置の上面図である。
【図6】その櫛歯包丁装置に用いる刃身の外観を示す説明図である。
【図7】図7は、その櫛歯包丁装置に用いる刃身の櫛歯が、まな板の穴を貫通する様子を示す説明図である。
【図8】図8は、その櫛歯包丁装置において、まな板に開けた溝の様子を示す説明図である。
【図9】図9は、本発明の実施例3に係る櫛歯包丁装置において、まな板に開けた溝の様子を示す説明図である。
【図10】図10は、その櫛歯包丁装置の外観を示す斜視図である。
【図11】図11は、本発明の実施例4に係る櫛歯包丁装置の要部を示す傾斜図である。
【図12】図12は、本発明の実施例5に係る櫛歯包丁の外観を示す傾斜図である。
【図13】図13は、本発明の実施例6に係る櫛歯式両手包丁の構造を示す傾斜図である。
【図14】図14は、本発明の実施例7に係る櫛歯式両手包丁の構造を示す傾斜図である。
【図15】図15は、本発明の実施例8に係る櫛歯式両手包丁の構造を示す傾斜図である。
【図16】図16は、その櫛歯式両手包丁の食材落し具の動きを説明するための説明図である。
【図17】図17は、落し具案内部材の他の例である。
【図18】図18は、落し具案内部材の他の例である。
【図19】図19は、本発明の実施例9に係る櫛歯式包丁装置の組み付け図である。
【図20】図20は、本発明の実施例9に係る櫛歯式包丁装置の構造を示す説明図である。
【符号の説明】
【0133】
F 櫛歯包丁
B、G、H 櫛歯式両手包丁
C、D、E 櫛歯包丁装置
s 隙間
1、3、4、6 刃身
2、5 柄
8 食材落し具
9 まな板
10 櫛歯
30、40、61 櫛歯
60 刃身積層体
Claims (19)
- 切刃部分を櫛歯状にした刃身を柄に取り付けた櫛歯包丁であって、
前記切刃部分の厚みを2mm〜4mmの所定の厚さに設定し、各櫛歯の長さを3.5cm〜10cmの所定の長さに設定し、各刃先の幅および各刃先の間隔を2mm〜15mmの所定の間隔に設定し、
各櫛歯の刃先は、10°〜80°の所定の刃角に形成され、前下がりに傾斜する片側刃であることを特徴とする櫛歯包丁。 - 前記刃身が櫛歯状にされる櫛歯状部の前端および後端に位置する櫛歯の刃先を平坦にしたことを特徴とする請求項1に記載の櫛歯包丁。
- 切刃部分を櫛歯状にした同一形状の刃身を、刃先位置を交互にずらして複数枚、スペーサにより所定の隙間を空けて固定し、各端を左右の柄に取り付けたことを特徴とする櫛歯式両手包丁。
- 刃身の切刃部分を櫛歯状にした櫛歯式両手包丁であって、
切刃部分の厚みが2mm〜4mmの所定の厚さであり、各櫛歯の長さが3.5cm〜10cmの所定の長さであり、各刃先の幅および各刃先の間隔が2mm〜15mmの所定の間隔である同一形状の刃身を、刃先位置を交互にずらして複数枚、1mm〜15mmの所定隙間を空けて固定し、各端を左右の柄に取り付けたことを特徴とする櫛歯式両手包丁。 - 前記刃身が櫛歯状にされる櫛歯状部の左右に円弧状の補強部を儲けたことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の櫛歯式両手包丁。
- 各刃身の各櫛歯の刃先は、10°〜80°の所定の刃角に形成され、反利き手方向に下傾斜する片側刃であることを特徴とする請求項3乃至請求項5の何れか1項に記載の櫛歯式両手包丁。
- 前記刃身が櫛歯状にされる各櫛歯状部の左端および右端に位置する櫛歯の刃先を平坦にしたことを特徴とする請求項6に記載の櫛歯式両手包丁。
- 複数枚の落し板を有する食材落し具の各落し板が、刃身の隙間に遊嵌される様に、回動可能に取り付けたことを特徴とする請求項3乃至請求項7の何れか1項に記載の櫛歯式両手包丁。
- ミネ近傍に複数の連通穴を形成するとともに、切刃部分を櫛歯状にした同一形状の刃身を、刃先位置が交互にずれる様に、スペーサにより所定の隙間を空けて複数枚、固定した刃身積層体に手押し具を取り付け、
前記刃身積層体の先端の連通穴を支点にし、前記手押し具を下方に回動させて食材を剪断することを特徴とする櫛歯包丁装置。 - ミネ近傍に複数の連通穴を形成するとともに、切刃部分を櫛歯状にした同一形状の刃身を、刃先位置が交互にずれる様に、スペーサにより所定寸法の隙間を空けて所定の枚数、固定した刃身積層体に手押し具を取り付け、
前記刃身積層体の先端の連通穴を支点にし、前記手押し具を下方に回動させて食材を剪断する櫛歯包丁装置であって、
前記同一形状の刃身は、切刃部分の厚みが2mm〜4mmの所定の厚さであり、各櫛歯の長さが3.5cm〜5cmの所定の長さであり、各刃先の幅および各刃先の間隔が2mm〜10mmの所定の間隔であり、
前記所定寸法の隙間は、1mm〜15mmであり、
前記所定の枚数は、2枚〜12枚であることを特徴とする櫛歯包丁装置。 - 前記刃身が櫛歯状にされる各櫛歯状部の後方に円弧状の補強部を設けたことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の櫛歯包丁装置。
- 各刃身の各櫛歯の刃先は、10°〜80°の所定の刃角に形成され、後方下がりに傾斜する片側刃であることを特徴とする請求項9乃至請求項11の何れか1項に記載の櫛歯包丁装置。
- 前記刃身が櫛歯状にされる各櫛歯状部の前端および後端に位置する櫛歯の刃先を平坦にしたことを特徴とする請求項12に記載の櫛歯包丁装置。
- 前記刃身積層体の先端側に挿設される回動軸をまな板側で支持することを特徴とする請求項9乃至請求項13の何れか1項に記載の櫛歯包丁装置。
- 各隙間に遊嵌される複数枚の落し板を有し、前記歯身積層体の先端側を支点として回動可能な食材落し具を前記歯身積層体へ取り付けたことを特徴とする請求項9乃至請求項14の何れか1項に記載の櫛歯包丁装置。
- 逆U字形状の上部に枠部を有する落し具案内部材、略逆U字状を呈する落し具案内部材、または略逆L字状を呈する落し具案内部材を、まな板の前記食材落し具の回動側が臨む位置に配設したことを特徴とする請求項15に記載の櫛歯包丁装置。
- 前記刃身の先端部が貫通する溝を前記まな板に形成したことを特徴とする請求項14乃至請求項16の何れか1項に記載の櫛歯包丁装置。
- 入口に近い程、隙間が広くなる様に、横断面をテーパ状にしたことを特徴とする請求項17に記載の櫛歯包丁装置。
- 前記まな板を、前後、左右、または前後左右に移動可能にしたことを特徴とする請求項14乃至請求項18の何れか1項に記載の櫛歯包丁装置。
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