JP4570126B2 - 衛生用マスク - Google Patents

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Description

本発明は、衛生用マスクに関し、特に、大気中に浮遊する細菌、ウィルス、花粉、カビ、粉塵等(本願では、これらを「異物」という)が、呼気を通じて体内に侵入することを防ぐために、利用者の口蓋を覆う状態で装着される通気性を有する衛生用マスクであって、人体への異物の侵入を防止するための衛生用マスク(以下、適宜「マスク」という)および衛生マスクの製造方法に関する。
従来のマスクは、マスクの主体部として通気性を有するガーゼ等の布材(布パッド等)を使用し、これによって空気中の異物を濾過するものであった。
ところで、空気中の異物の内、スギ花粉の粒径は、約0.03〔mm〕で、米粒の3/500程度、結核菌(細菌)の大きさは、約2〔μm〕で、米粒の1/2500程度であるのに対して、例えば、風疹ウィルスの大きさは約200〔nm〕で、米粒の1/50000程度である。
従って、ガーゼを複数枚重ねたマスクでは、花粉、カビ、ホコリ等の比較的粒径サイズの大きい異物の侵入を防げても、それよりも遙に微小(大きさのオーダーが異なる)ウィルスの侵入を阻止することができず、よって、SARS(新型肺炎)を含むインフルエンザ等のウィルス性疾患の感染を予防できないという問題点があった。
このため、ガーゼ等の布材に加えて、抗菌シート、及び活性炭素繊維などの複数の層を重ねて構成したマスクも知られている。
しかし、ミクロン単位の微粒子を捕捉するためにマスク主体部を構成するガーゼの繊維を緻密に編み込んだ布材を使用すると、その繊維織りにおける緻密性が高いほど通気性が劣化することとなる。ましてや、ガーゼ等の繊維層に、抗菌シートや活性炭素繊維層などの複数の層を重ねて構成した多層構造のマスクの通気性はさらに劣る。
また、マスク主体部には、吐息中に含まれる湿気がマスク装着後の時間経過に伴って蓄積されていくが、ガーゼを構成する繊維は、湿気により膨張し繊維間の隙間を塞ぐようになるので、装着によってマスクの通気性はさらに劣化してしまい、その結果ユーザは息苦しさを覚えることとなる。また、活性炭層を含む多層の構造の場合は、マスク全体を水洗いができず、使用すればするほど、通気性が悪くなる一方であるという問題点があった。
ところで、例えばインフルエンザを引き起こすウィルスは、湿気に触れることによって死滅することが知られており、マスク主体部が湿気を帯びての湿気を維持することは、マスクの除菌性能を高める上で必要なことである。このため、マスク装着時における通気性を維持するために従来のナイロン、アセテート、ポリエステル等の湿気の保持性において劣る化学繊維を使用することは得策ではなく、マスク主体部において、水分や湿気を保持するようにすることが望ましい。
本願は、上記した従来のマスクが有する種々の課題に鑑みて成されたものであり、殺菌効果や脱臭効果を有すると共に、インフルエンザ等のウィルスの死滅作用を有する湿度を維持し且つ水分や湿度を吸収してもそれによって通気性が劣化することがなく呼吸が容易な衛生用マスクを提供することを目的とするものである。
このため、本発明は、マスク主体部と、前記マスク主体部を保持するマスクフレームと、前記マスクフレームに取り付けられた耳掛け手段とから構成され、前記マスク主体部は、水分又は湿気を吸収することにより繊維が伸びて繊維間の間隙が拡大する潜在捲縮性繊維から成る吸湿伸延性布材により形成され、当該吸湿伸延性布部材の表面及び内部に光触媒アパタイトの微細粒子が略均一に付着していることを特徴とする衛生用マスクを提供するものである。
酸化チタン(TiO)に代表される光触媒アパタイトは、殺菌効果や除臭効果を有することが知られており、これに呼吸に伴ってマスク主体部に蓄積される湿度によるウィルス等の除菌効果との相乗作用により、衛生マスクの機能を飛躍的に高めると共に、通気性を飛躍的に向上させたのである。
また、前記吸湿伸延性布材には、香料を含されることによりマスク装着の心地よさを向上させると共に、例えば、レモン等の柑橘系の香料は、鼻腔を拡大させる効果を有するので呼吸を楽にすることも可能にしたのである。
本発明に係る衛生マスクのマスク主体部は、水分又は湿気を吸収することにより繊維が伸びて繊維間の間隙が拡大する潜在捲縮性繊維から成る吸湿伸延性布材と、前記吸湿伸延性布材に接して光触媒アパタイトの微細粒子が略均一に付着されている通気性を有する光触媒アパタイト含シートと、により構成するようにしても良い。このような構成に、さらに、通気性を有する香料含シートを含ませることも可能である。
本衛生マスクにおいては、上述したように、呼吸に伴ってマスク主体部に蓄積される湿度によるウィルス等の除菌効果を発揮させるものであるが、マスク主体部が水分や湿気を含んでも吸湿伸延性布材は通気性を維持することができるので、積極的に水分又は液状の薬剤を含させて使用させることも可能であり、これにより、光触媒アパタイトが有する殺菌作用や除臭作用との相乗効果を発揮させることができるのである。
このため、前記マスクフレームは、前記マスク主体部が挿入された状態で保持するポケットを備える構成とする。
本発明は、さらに、空気中に浮遊するウィルス、細菌又は花粉等の異物の体内侵入を防止する衛生用マスクの製造方法であって、水分又は湿気を吸収することにより繊維が伸びて繊維間の間隙が拡大する潜在捲縮性繊維から成る吸湿伸延性布材微細な光触媒アパタイト粒子を含有する液体に浸す含ステップと、前記吸湿伸延性布材を乾燥させる乾燥ステップと、前記乾燥させた吸湿伸延性布材をマスクフレームに取り付ける取付けステップと、の各ステップを有することを特徴とする衛生マスクの製造方法を提供するものである。
酸化チタン(TiO)に代表される光触媒アパタイトは、親水性を有するので、上記方法により、本衛生マスクのマスク主体部に光触媒アパタイトを均一に且つ高密度に付着又は織り込むことができる。さらに、使用時において呼吸により体内に取り込まれる空気が、光触媒アパタイトと良好に接触して光触媒機能を有する高機能の衛生マスクを製造することを実現したのである。
ここで、前記含ステップは、香料を含させるステップを含むようにしても良い。
以上説明したように、本発明に係る衛生マスは、殺菌効果や脱臭効果を有すると共にインフルエンザ等のウィルスの不活作用を有する湿度を維持し且つ水分や湿度を吸収してもそれによって通気性が劣化することがなく呼吸が容易な衛生用マスクの提供を実現したのである。すなわち、呼吸に伴ってマスク主体部に蓄積される湿度によるウィルス等の除菌効果との相乗作用により、衛生マスクの機能を飛躍的に高めると共に、通気性を飛躍的に向上させたのである。また、前記吸湿伸延性布材には、香料を含されることによりマスク装着の心地よさを向上させると共に、例えば、レモン等の柑橘系の香料は、鼻腔を拡大させる効果を有するので呼吸を楽にすることも可能にしたのである。
以下、本発明に係る衛生用マスクの最良の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るマスクの構成を示す構成図である。
実施例1に係る本衛生マスクは、マスク主体部1と、前記マスク主体部1を保持するマスクフレーム2と、前記マスクフレーム2に取り付けられた耳掛け手段3と、から構成される。
ここで、マスク主体部1は、水分又は湿気を吸収することにより繊維が伸びて繊維間の間隙が拡大する吸湿伸延性布材4とこれを収納する収納袋9により形成され、吸湿伸延性布部材4の表面及び/又は内部に光触媒アパタイトの微細粒子6(図7)が略均一に付着している。
マスクフレーム2は、柔軟性を有する平板状の材料で構成されている。この材料としては、例えば、合成樹脂、金属、皮革、布、紙、ガラス繊維等を使用することができる。
吸湿伸延性布材4を収納する収納袋9は、通気性の良い布や、穿孔されている薄いビニールシートで構成されるが、これを用いることなく、吸湿伸延性布材4をマスクフレーム2のポケット内に挿入するようにしても良い。
また、耳掛け手段3は、通常、弾性のあるゴム紐を使用するが、紐を結ぶようにしても良い。
図2は、本発明の実施例2に係るマスクの構成を示す構成図である。
実施例1と同様に、実施例2係る本衛生マスクは、マスク主体部1と、前記マスク主体部1を保持するマスクフレーム2と、前記マスクフレーム2に取り付けられた耳掛け手段3と、から構成される。ここで、図2に示すように、実施例2係る本衛生マスクの構成は、マスク主体部1がマスクフレームの一方の面側にアタッチされるようになっている。
アタッチの方法は、例えば、スリット状のマジックテープ(登録商標)5aをマスク主体部1の両サイドに取付け、マスクフレーム2側においても、これを受ける位置にマジックテープ(登録商標)5bを取り付けることにより、マスクフレーム2に対してマスク主体部1を着脱自在にアタッチできるようにしている。尚、マスク主体部1のマスクフレーム2に対するアタッチ方法は、ホック、チャック等の着脱手段によっても良いことは言うまでもない。
ところで、マスク主体部1は、水分又は湿気を吸収することにより繊維が伸びて繊維間の間隙が拡大する吸湿伸延性布材4とこれを収納する収納袋9とにより形成され、吸湿伸延性布部材4の表面及び/又は内部に光触媒アパタイトの微細粒子6(図7)が略均一に付着している。
実施例2に係る本衛生用マスクにおいても、実施例1と同様に、マスクフレーム2は、柔軟性を有する平板状の材料で構成されている。この材料としては、例えば、合成樹脂、金属、皮革、布、紙、ガラス繊維等を使用することができる。
また、吸湿伸延性布材4を収納する収納袋9は、通気性の良い布や、穿孔されている薄いビニールシートで構成されるが、これを用いることなく、吸湿伸延性布材4をマスクフレーム2のポケット内に挿入するようにしても良い。
さらに、耳掛け手段3は、通常、弾性のあるゴム紐を使用するが、紐を結ぶようにしても良い。
図3は、本発明の実施例3に係る衛生マスクの構成を示す構成図である。
実施例2と同様に、実施例3係る立体形状の本衛生マスクは、マスク主体部を構成する吸湿伸延性布材4と、前記マスク主体部1を保持するマスクフレーム2と、前記マスクフレーム2に取り付けられた耳掛け手段3と、から構成される。ここで、図3に示すように、実施例3係る本衛生マスクの構成は、吸湿伸延性布材4がマスクフレームの内側にアタッチされるようになっている。
アタッチの方法は、例えば、スリット状のマジックテープ(登録商標)5aを、マスク主体部を構成する吸湿伸延性布材4の上下端に取付け、マスクフレーム2側においても、これを受ける位置にマジックテープ(登録商標)5bを取り付けることにより、マスクフレーム2に対してマスク主体部を構成する吸湿伸延性布材4を着脱自在にアタッチできるようにしている。マスク主体部を構成する吸湿伸延性布材4のマスクフレーム2に対するアタッチ方法は、ホック、チャック等の着脱手段によっても良いことは言うまでもない。
実施例3に係る本衛生用マスクにおいても、実施例1又は2と同様に、マスクフレーム1は、柔軟性を有する平板状の材料で構成されている。この材料としては、例えば、合成樹脂、金属、皮革、布、紙、ガラス繊維等を使用することができる。また、耳掛け手段3は、通常、弾性のあるゴム材を使用するが、紐を結ぶようにしても良い。
本実施例3に係る衛生マスクは、鼻腔/口と本衛生マスクの内側間に所定の空間が形成される立体構造であるので呼吸が容易になると共に装着性が向上する。
ところで、マスク主体部1に使用する吸湿伸延性布材は、例えば、特開2002−105825に開示されている布材や、ミズノ株式会社と三菱レイヨン株式会社から市販されている繊維「ダイナミックエアリー」(登録商標)等の水分や湿度を吸うことにより繊維質が伸びて繊維間の隙間が大きくなる吸湿伸延性繊維を使用する。
このマスク主体部1を構成する吸湿伸延性布材4は、マスクを実際に使用するに先立って、液体(水分)を浸透させて湿らせて使用しても良いが、呼吸により吸湿状態になるので必ずしも水分を浸透させる必要はない。マスク主体部1の吸湿伸延性布材4は、吸湿状態になっても、その通気性が悪化することはないので、楽な呼吸動作を継続することを可能にしている。さらに、吸湿伸延性布材4に浸透した湿気は、ウィルス等のミクロな異物を吸着し除菌する効果がある。
吸湿伸延性布材4に液体を浸透又は湿らせて使用する場合、水又は匂いの少ない消毒薬を加えるとより効果的である。さらに、これに、例えば柑橘系の香料等を付加することによって爽やかな気分にさせることも可能である。これらの香料は、鼻腔を拡大して呼吸を楽にする効果も期待できるのである。
さらに、本衛生用マスクにおいては、後に詳しく説明する方法により、吸湿伸延性布材4に、除臭及び殺菌効果がある光触媒アパタイトを付着、含有させるとにより、気管内に吸入される異物の消毒、殺菌効果及び除臭効果を飛躍的に向上させることを可能にしている。このような、ウィルスや細菌類をその死骸や毒素を含めて分解、無毒化する光触媒アパタイトの例としては、リン酸カルシウムの一種であるカルシウム・ヒドロキシ・アパタイト等が知られている。
このような吸湿伸延性布材には、例えば、水分を吸収すると繊維が水分量に応じて伸びて、開孔部に隙間が生じ、これにより通気性が約30%向上するような繊維も開発され、既に商品化されている。
図4は、このような吸湿伸延性布材4の第1の例を示すものであり、図4(a)はその側面図、図4(b)はその正面図である。
図4に示す織布は、横方向の繊維に張力の弱い線材11を使用し、縦方向の繊維に張力の強い線材13を使用して、この縦、横の線材を織り込んでいる。符合13はナックルと呼ばれる突起部である。この織布に使用する繊維は、繊度1〜6dtex、繊維長20〜70mmで、さらに、繊度1.5〜2.5dtex、繊維長38〜60mmのものがより好ましいとしている。また、ウェブの繊維配合中には潜在捲縮性繊維が主体であることと、この潜在捲縮性繊維の重量が80重量%以上であることが好ましく、全量が潜在捲縮性繊維であればなお好適である。
なお、この潜在捲縮性繊維は、温度特性の異なる複数の樹脂成分から成る芯鞘型若しくはサイドバイサイド型といった復号構造を有する繊維で、樹脂成分中の1成分と他の樹脂成分との間で熱収縮率が異なる組合せとなっており、1つの樹脂成分が軟化して収縮し、他の樹脂成分と相対的に収縮差が起こる温度で熱処理を施すことによって、個々の繊維がコイル状(またはスパイラル状)の捲縮を示す繊維としている。例えば、共重合ポリプロピレン/ポリプロピレン、ポリプロピレン/ポリアミド、ポリエチレン/ポリプロピレン、ポリプロピレン/ポリエステル、ポリエチレン/ポリエステルなどの樹脂の組合せが可能であることを開示している。
図5は、吸湿伸延性布材4の第2の例として、ミズノ株式会社と三菱レイヨン株式会社から市販されている繊維「ダイナミックエアリー」(登録商標)の乾燥時と吸湿時における繊維質の状態を示すものである。
図5(a)は、この吸湿伸延性繊維が乾燥していて縮んでいる状態を示し、図5(b)は、この吸湿伸延性繊維が吸湿時に伸延している状態を示すものである。
このように、本衛生用マスクに使用する吸湿伸延性布材4は、呼吸等により湿気を帯びたり若しくは水や液状薬剤を含浸させたとしても、それに応じて繊維が伸びるので呼吸が容易である。
図6は、図5に示した吸湿伸延性繊維を織って本衛生用マスクのマスク主体部1の吸湿伸延性部材4を形成した場合の、乾燥時(図6の(a)に示す)と吸湿時(図6の(b)に示す)における繊維の状態を示したものである。例えば、通常のマスクのガーゼに用いられる綿等の繊維の場合、水分を吸うとそれに応じて繊維は膨張してしまって通気性が悪くなり呼吸することが困難になるが、本衛生用マスクにおいては、図6(b)に示すように、吸湿時に繊維が伸延するので、繊維間の隙間がおおきくなって通気性はかえって良好になり、水分や湿気の含有を低下させる必要がないのである。
これによって、本衛生マスクにおいては、積極的にマスク主体部1に、水や液状の薬剤を含ませることにより、湿度成分によるインフルエンザ菌等の不活効果を高めることを可能にしているのである。
本衛生用マスクにおいては、このような吸湿伸延性布材4に、除臭及び殺菌効果がある光触媒アパタイトを付着又は含有させるとにより、気管内に吸入される異物の消毒、殺菌効果及び除臭効果を飛躍的に向上させることを可能にしている。このような、ウィルスや細菌類をその死骸や毒素を含めて分解、無毒化する光触媒アパタイトの例としては、リン酸カルシウムの一種であるカルシウム・ヒドロキシ・アパタイト等が知られている。
図7は、吸湿伸延性布材4の繊維内部に、光触媒アパタイト6の粒子が付着している状態を示すものである。ここで、図7の上方がマスクを装着した際の屋外側を示し、図7の下方が鼻腔及び口腔側を示す。図7に示すように、空気の通り道(隙間に)光触媒アパタイトの粒子が高密度に且つ均一に付着しているので、例えば、ニオイ成分の有機成分や、ウィルス等の細菌は、光触媒アパタイト6に接触して、分解又は死滅することとなる。
特に、衛生用マスクは、屋外で使用される場合、日光の光を受けることにより光触媒アパタイト6は、活性化して除臭効果や殺菌効果は飛躍的に向上することとなるのである。
図8は、マスク主体部1の他の構成例を示すものであって、吸湿性伸延布材4に光触媒アパタイト6を付着することなく、通気性に優れたシート上に光触媒アパタイト6を均一に高密度に付着した光触媒アパタイトシート7と、薬剤及び/又は香料を含浸した通気性ある薬剤シート8を3層重ねてマスク主体部1と構成し、当該マスク主体部1をマスクフレーム2のポケットに挿入して使用するようにした構成例を示すものである。
これにより、吸湿性伸延布材4を交換しても、比較的高価な光触媒アパタイトシートを繰り返し使用できるというメリットを生じさせている。
図9は、本発明にかかる衛生用マスクの製造過程を示すフローチャートを示すものである。
図9に示すように、本衛生用マスクの製造方法は、少なくとも、水分又は湿気を吸収することにより繊維が伸びて繊維間の間隙が拡大する吸湿伸延性布材4に微細な光触媒アパタイト粒子6を含有する液体に浸す含ステップ(S1)と、前記吸湿伸延性布材4を乾燥させる乾燥ステップ(S2)と、前記乾燥させた吸湿伸延性布材4をマスクフレーム2に取り付ける取付ステップ(S3)と、の各ステップを有するものである。ここで、前記含ステップは、香料を含させるステップを含ませるようにしても良い。
光触媒アパタイトは、親水性に優れることから、上記製造過程により、図6に示したように、吸湿伸延性布材4の繊維間に微細な光触媒アパタイト粒子6を均一且つ高密度に付着させることを実現したのである。
以上詳しく説明したように、本発明に係る衛生用マスクは、マスク主体部と、前記マスク主体部を保持するマスクフレームと、前記マスクフレームに取り付けられた耳掛け手段とから構成され、前記マスク主体部は、水分又は湿気を吸収することにより繊維が伸びて繊維間の間隙が拡大する吸湿伸延性布材により形成され、当該吸湿伸延性布部材の表面及び内部に光触媒アパタイトの微細粒子が略均一に付着していることから、殺菌効果や除臭効果を有する光触媒アパタイトと、呼吸に伴ってマスク主体部に蓄積される湿度によるウィルス等の除菌効果との相乗作用により、衛生マスクの機能を飛躍的に高めると共に、通気性を飛躍的に向上させたのである。
本発明は、衛生用マスク及び衛生用マスクの製造方法に関するものであり、産業上の利用性を有するものである。
本衛生用マスクの第1の実施例を示す。 本衛生用マスクの第2の実施例を示す。 本衛生用マスクの第2の実施例を示す。 本衛生用マスクに使用する吸湿伸延性布材の例を示す。 本衛生用マスクに使用する吸湿伸延性布材に使用する繊維の状態を示し、(a)は乾燥時の状態、(b)は吸湿時の状態を示す。 本衛生用マスクに使用する吸湿伸延性布材の状態を示し、(a)は乾燥時の状態、(b)は吸湿時の状態を示す。 本衛生用マスクに使用する吸湿伸延性布材に光触媒アパタイトの粒子が付着している状態とその作用を説明する図である。 本衛生用マスクのマスク主体部の構成例を示す。 本衛生用マスクの製造方法におけるフローチャートの例を示す。
符号の説明
1:マスク主体部
2:マスクフレーム
3:耳掛け部
4:吸湿伸延性布材
5:装着手段(マジックテープ(登録商標))
6:光触媒アパタイトの粒子
7:光触媒アパタイト付着シート
8:薬剤含有シート
9:吸湿伸延性布材収納袋

Claims (10)

  1. 空気中に浮遊するウィルス、細菌又は花粉等の異物の体内侵入を防止する衛生用マスクであって、
    マスク主体部と、
    前記マスク主体部を保持するマスクフレームと、
    前記マスクフレームに取り付けられた耳掛け手段と、から構成され、
    前記マスク主体部は、
    水分又は湿気を吸収することにより繊維が伸びて繊維間の間隙が拡大する潜在捲縮性繊維から成る吸湿伸延性布材により形成され、当該吸湿伸延性布部材の表面及び内部に光触媒アパタイトの微細粒子が略均一に付着されていることを特徴とする衛生用マスク。
  2. 前記光触媒アパタイトは、酸化チタンであることを特徴とする請求項1に記載の衛生用マスク。
  3. 前記吸湿伸延性布材には、香料が含されていることを特徴とする請求項に記載の衛生用マスク。
  4. 空気中に浮遊するウィルス、細菌又は花粉等の異物の体内侵入を防止する衛生用マスクであって、
    マスク主体部と、
    前記マスク主体部を支持するマスクフレームと、
    前記マスクフレームに取り付けられた耳掛け手段と、から構成され、
    前記マスク主体部は、
    水分又は湿気を吸収することにより繊維が伸びて繊維間の間隙が拡大する潜在捲縮性繊維から成る吸湿伸延性布材と、
    前記吸湿伸延性布材に接して光触媒アパタイトの微細粒子が略均一に付着されている通気性を有する光触媒アパタイト含シートと、により構成されていることを特徴とする衛生用マスク。
  5. 前記光触媒アパタイトは、酸化チタンであることを特徴とする請求項4に記載の衛生用マスク。
  6. 前記マスク主体部は、さらに通気性を有する香料含シートを含むことを特徴とする請求項4に記載の衛生用マスク。
  7. 前記吸湿伸延性布材は、水分又は液状の薬剤が含していることを特徴とする請求項1又は4に記載の衛生用マスク。
  8. 前記マスクフレームは、前記マスク主体部が挿入された状態で保持するポケットを備えることを特徴とする請求項4に記載の衛生用マスク。
  9. 空気中に浮遊するウィルス、細菌又は花粉等の異物の体内侵入を防止する衛生用マスクの製造方法であって、
    水分又は湿気を吸収することにより繊維が伸びて繊維間の間隙が拡大する潜在捲縮性繊維から成る吸湿伸延性布材微細な光触媒アパタイト粒子を含有する液体に浸す含ステップと、
    前記吸湿伸延性布材を乾燥させる乾燥ステップと、
    前記乾燥させた吸湿伸延性布材をマスクフレームに取り付ける取付ステップと、
    の各ステップを有することを特徴とする衛生マスクの製造方法。
  10. 前記含ステップは、香料を含させるステップを含む請求項9に記載の衛生マスクの製造方法。
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