JP4569039B2 - 密閉式ポンプ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部との遮断性に優れた密閉式ポンプ装置に関するものであり、例えば、燃料電池用の水素循環ポンプや、可燃性流体、毒性流体のポンプに用いて好適な技術である。
【0002】
【従来の技術】
密閉式ポンプ装置として、特開平9−259912号公報に開示されたダイヤフラム式ポンプが知られている。この密閉式ポンプ装置は、ダイヤフラムによって区画された作動室の容積を、ダイヤフラムを変位させることによって変化させるものであり、ダイヤフラムの変位による作動室の容積変化を利用して作動流体の吸入および吐出を行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ダイヤフラムを用いた密閉式ポンプ装置では、ダイヤフラムの伸縮量を大きくとることができない。このため、燃料電池用の未反応ガスを循環させるのに要求される大流量の循環ポンプ等、容量を増大させるには、ポンプ装置の体格を大きくする必要がある。特に、車載用の場合では、ポンプ装置の体格が大きくなると、ポンプ装置を車両に搭載するのが困難になってしまう。
また、ダイヤフラムによる作動室とは別の部分にダイヤフラムを駆動する駆動機構が設けられる構造であるため、これによってもポンプ装置の体格が大きくなってしまう。
【0004】
【発明の目的】
本発明の第1の目的は体格の小型化が可能な密閉式ポンプ装置の提供にあり、第2の目的は摺動粉が流体に混入することのない密閉式ポンプ装置の提供にあり、第3の目的は低振動の密閉式ポンプ装置の提供にあり、第4の目的は凍結による作動不良の発生のない密閉式ポンプ装置の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1、2、11、16の手段〕
ストンの内部空間にピストンを往復動させる駆動機構を配置したことで、密閉式ポンプ装置の体格を小型化することができる。また、伸縮部材の内部に形成された隔離空間の内部に駆動機構が配置されるため、駆動機構の作動によって発生する摺動粉や潤滑材等が作動室に混入する不具合がなく、密閉式ポンプ装置から吐出される流体を汚染する不具合がない。
【0007】
請求項1、2の手段〕
請求項1、2の手段を採用し、対向配置されたピストン間の隔離空間内に駆動機構を配置することにより、ピストン間に形成されるデッドスペースを有効に利用することができ、密閉式ポンプ装置の体格を小型化することができる。
また、ピストンの往復動に伴う振動が、ピストンが対向作動することによって打ち消され、密閉式ポンプ装置を低振動にできる。
【0008】
請求項3の手段〕
請求項3の手段を採用して、ピストンに連結固定された第1滑りガイドと、ケーシングに連結固定された第2滑りガイドとを、軸方向のみに往復動するように設けたことによって、ピストンの回転が阻止され、ピストンは軸方向のみに往復動する。
なお、第1滑りガイドと第2滑りガイドの摺接面に固体潤滑材(フッ素系樹脂等)を被覆することにより、第1滑りガイドと第2滑りガイドの摺接抵抗が低減し、ピストンを円滑に往復動させることができる。
【0009】
請求項4の手段〕
請求項4の手段を採用して、ピストンとケーシングとの間に形成される空間に第2伸縮部材を配置して、駆動シャフトの周囲を第2隔離空間内に配置したことにより、駆動シャフトの周囲で発生する摺動粉が流体に混入する不具合がない。これによって、密閉式ポンプ装置から吐出される流体を汚染する不具合がない。
【0010】
請求項5の手段〕
請求項5の手段を採用して、ピストンを駆動シャフトによって支持させ、ピストンがシリンダに摺接しないように設けたことにより、ピストンとシリンダの摺動粉が発生せず、密閉式ポンプ装置から吐出される流体を汚染する不具合がない。
【0011】
請求項6の手段〕
請求項6の手段を採用して、シリンダに対してピストンが軸方向のみに往復動するように設けたことによって、ピストンの回転が阻止され、ピストンは軸方向のみに往復動する。
なお、シリンダとピストンの摺接面に固体潤滑材(フッ素系樹脂等)を被覆することにより、シリンダに対するピストンの摺接抵抗が低減し、ピストンを円滑に往復動させることができる。
【0012】
請求項7の手段〕
請求項7の手段を採用して、対向作動するピストンの間に挟まれた空間の容積変化も第2作動室として利用することにより、1つのピストンが1往復する間に2回の吸入行程と2回の吐出行程とが得られる。このため、吸入量および吐出量が増大し、結果的に密閉式ポンプ装置の体格を小型化できる。
【0013】
請求項8の手段〕
シリンダに対してピストンが摺接しないように設けると、シリンダとピストンのクリアランスによって流体のリークが発生してポンプ効率の低下を招く可能性がある。
そこで、請求項8の手段を採用して、ピストンの外周面にラビリンス溝を設けることにより、クリアランスにおける流体のリークを抑えることができ、結果的にポンプ効率の低下を防ぐことができる。
【0014】
一方、請求項8の手段を採用して、ピストンの外周面にラビリンス溝を設けることにより、シリンダとピストンの間に凝縮水が発生した場合であっても、その水がラビリンス溝内に溜る。このため、運転停止中に温度低下によって水が凍結した場合であっても、起動させた際にシリンダとピストンがロックする不具合を回避できる。
また、シリンダとピストンとが水の凍結によって結合されるような場合であっても、ラビリンス溝の分だけ凍結による結合面積が小さくなる。このため、凍結時における起動トルクを低減することができ、凍結による密閉式ポンプ装置の破損を防止できる。
【0015】
請求項9、10の手段〕
請求項9、10の手段を採用して、駆動シャフトが180°回転することにより、対向配置されたピストンが1往復動するため、吸入量および吐出量が増大し、結果的に密閉式ポンプ装置の体格を小型化できる。
【0016】
請求項11の手段〕
請求項11の手段を採用することにより、クランクとコンロッドを有したクランク機構を持たずとも、駆動シャフトの回転を直交方向の往復動に変換することができる。これによって、駆動シャフトに対して直交方向に往復動する密閉式ポンプ装置を小型化できる。
また、ピストンの往復動に伴う振動が、ピストンが対向作動することによって打ち消されるため、密閉式ポンプ装置を低振動化できる。
【0017】
請求項12の手段〕
請求項12の手段を採用して、伸縮部材内における隔離空間内において、ピストンに固定される拘束部材ホルダーを滑り軸受を介して筒状固定部材に支持する構造とすることにより、シリンダにピストンが摺接しないようにできる。このため、ピストンとシリンダの摺動粉が発生せず、密閉式ポンプ装置から吐出される流体を汚染する不具合がない。
【0018】
請求項13の手段〕
請求項13の手段を採用して、吸入口がシリンダの外周側に設けられる場合、板状を呈した吸入リード弁の開放端を駆動シャフトに向けて設けたことにより、外周から内周に向かう吸入流体をスムーズにシリンダ内に導くことができる。これによって、ピストンによって吸引される流体の吸入効率が増し、密閉式ポンプ装置の小型化および高流量化が可能になる。
また、シリンダの内側に向いて流体が吸入されるため、ピストンの中心部を効率的に冷却することができる。これによって、ピストンの内部に配置される駆動機構の高温化を防ぐことができ、結果的に駆動機構の耐久性を向上させることができる。
さらに、板状を呈した吸入リード弁を用いたものであるため、弁機構を簡素化でき、密閉式ポンプ装置の小型化が可能になる。
【0019】
請求項14の手段〕
請求項14の手段を採用して、吐出口がシリンダの外周側に設けられる場合、板状を呈した吐出リード弁の開放端を駆動シャフトとは異なった側に向けて設けたことにより、内周から外周に向かう吐出流体をスムーズに吐出口に導くことができる。これによって、流体の吐出効率が増し、密閉式ポンプ装置の小型化および高流量化が可能になる。
【0020】
さらに、板状を呈した吐出リード弁を用いたものであるため、弁機構を簡素化でき、密閉式ポンプ装置の小型化が可能になる。
【0021】
請求項15の手段〕
伸縮部材は、弾性的に伸縮するために、バネとみなすことができる。このため、伸縮部材が長くなると、固有振動数が低くなるため、高速作動時にはサージングを起こして破損する可能性がある。
そこで、請求項15の手段を採用して、弾性的に伸縮する伸縮部材を、対向配置したピストンの間において分割し、その連結部材を固定部材に固定することにより、伸縮部材の固有振動数を2倍に高めることができる。これによって、高速作動時においてもサージングの発生を防ぐことができ、連結部材の破損を防ぐことができる。
【0022】
請求項16の手段〕
シリンダに対してピストンが摺接しないように設けると、シリンダとピストンのクリアランスによって流体のリークが発生してポンプ効率の低下を招く可能性がある。
そこで、請求項16の手段を採用して、ピストンによって圧縮される流体の一部をピストン内に導き、ピストンの外周面よりピストンの頂部側へ向けて吹き出す逆噴射手段を設けることにより、クリアランスから流入した流体と、逆噴射手段から吹き出された流体とが衝突し、大きな合流損失が生じる。これによって、クリアランスにおける流体のリークを抑えることができ、結果的にポンプ効率の低下を防ぐことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、複数の実施例および変形例を用いて説明する。
〔第1実施例〕
図1は密閉式ポンプ装置の断面図である。この密閉式ポンプ装置は、例えば車両に搭載される燃料電池用の水素循環用ポンプに用いられるものであり、大別して、ポンプユニット1と、このポンプユニット1を駆動するための電動モータ2とから構成される。
なお、この実施例に示すポンプユニット1は、少なくとも水素に触れる部分は、水素を透過せず、破毒性および耐久性に優れた金属材料(例えばSUS316L等のステンレス)によって構成されるものである。
【0026】
ポンプユニット1は、ケーシング3の内部に収められたものであり、このケーシング3は、略円筒状を呈した筒状ケース4、および筒状ケース4の両端にボルト等によって締結される円盤状の側壁5からなる。
筒状ケース4の内部には、円筒形状を呈したシリンダ6が形成されている。
このシリンダ6の内部には、シリンダ6の内部を往復動することによりシリンダ6内に形成される第1作動室7の容積を変化させ、流体の吸入と圧縮動作を行うピストン8が対向配置されている。このピストン8は、後述する駆動機構10によって対向作動するものであり、対向作動するピストン8に挟まれた空間にも、流体の吸入と圧縮動作を行う第2作動室11が形成される。
【0027】
対向するピストン8の内部は、ピストン8の往復動方向に沿って弾性的に伸縮する第1ベローズ12(伸縮部材に相当)が配置され、ピストン8の内部に第1ベローズ12によって隔離された隔離空間13を形成している。なお、第1ベローズ12は、ピストン8の往復動方向に沿って弾性的に伸縮する蛇腹状の筒形を呈したものである。
【0028】
この第1ベローズ12は、対向するピストン8の間において分割して設けられており、分割された第1ベローズ12を連結する中央の連結部材14は、ケーシング3に固定されている。筒状ケース4の側面には、図2に示すように、複数のボルト穴15が設けられており、このボルト穴15にボルト(図示しない)を締結することにより、連結部材14がケーシング3に固定される。
この実施例のように、弾性的に伸縮する第1ベローズ12を分割し、その連結部材14をケーシング3に固定することにより、第1ベローズ12の固有振動数を2倍に高めることができる。これによって、高速作動時においてもサージングの発生を防ぐことができ、第1ベローズ12の破損を防ぐことができる。
【0029】
第1ベローズ12によって隔離された隔離空間13の内部には、ピストン8をシリンダ6内で往復駆動させるための駆動機構10が配置されている。
この駆動機構10は、対向配置されたピストン8間に形成された隔離空間13内に配置されるものであり、電動モータ2によって回転駆動される駆動シャフト16と、この駆動シャフト16と一体に回転し、駆動シャフト16の周囲にリブ状に張り出したフェイスカム17と、このフェイスカム17の軸方向のカム面に沿うローラ18を有し、そのローラ18の軸方向変位をピストン8に伝達するローラホルダー19とを備え、対向配置したピストン8を対向動作させるものである。
【0030】
駆動シャフト16は、電動モータ2の出力軸20が挿入されて、その出力軸20と一体回転するものであり、円盤状の側壁5の中心穴に配置されたシャフトベアリング21によって回転自在に支持されている。
フェイスカム17は、図3に示すように、駆動シャフト16が1回転すると、軸方向に2回波うつように設けられている。
【0031】
ローラホルダー19は、フェイスカム17の軸方向の変位をピストン8に伝えるものであり、ローラホルダー19の概略を図2〜図4を用いて説明する。なお、図2〜図4では、フェイスカム17を軸方向の両側から挟むローラピン18’(ローラ18に相当)を備えるものであり、ローラピン18’はベアリング22’を介して回転自在に支持されるものである。フェイスカム17が90°回転すると、図4(a)から図4(b)に示すように、対向するピストン8が離反するように駆動され、さらにフェイスカム17が90°回転すると、図4(b)から図4(a)に示すように、対向するピストン8が接近するように駆動されるものである。つまり、駆動シャフト16が180°回転することにより、対向配置されたピストン8が1往復動する。
【0032】
具体的なローラホルダー19は、図1に示すように、アッパーホルダー19aとロワホルダー19bとを組み合わせたものである。また、図4のローラピン18’に代わって、フェイスカム17に沿って回転するローラ18を設けたものであり、このローラ18はアッパーホルダ19aとロワホルダー19bに支持されるローラ支持ピン22によって回転自在に支持される。そして、ローラホルダー19の軸方向の変位は、ピストン8とローラホルダー19の両方に固定されたリングプレート23を介してピストン8に伝達される。
【0033】
フェイスカム17が回転すると、ローラホルダー19を介してピストン8に回転トルクが加わる。このため、ピストン8の回転を阻止し、ピストン8を往復動させる手段が設けられている。
この手段は、駆動シャフト16の両側の周囲に設けられるものであり、ピストン8にリングプレート23を介して連結固定された略円筒形状を呈した第1滑りガイド24と、ケーシング3に連結固定され、第1滑りガイド24の外周に嵌まり合う第2滑りガイド25とを具備する。図5に示すように、第2滑りガイド25の内周面には、軸方向に沿うスプライン溝25aが設けられ、第1滑りガイド24の外周面には、スプライン溝25aに嵌まり合う軸方向に沿うスプライン凸部24aが設けられている。このように設けられることによって、ピストン8の回転を阻止し、ピストン8を往復動させることができる。
【0034】
なお、第1滑りガイド24と第2滑りガイド25の摺接面は、フッ素系樹脂等の固体潤滑材が被覆されている。これによって、第1滑りガイド24と第2滑りガイド25の摺接抵抗が低減し、ピストン8を円滑に往復動させることができる。
ピストン8を支持する第1滑りガイド24と、駆動シャフト16との間には、回転方向および軸方向のすべりが可能な滑り軸受26が配置されており、駆動シャフト16の回転に関係なく、第1滑りガイド24が駆動シャフト16の周囲に支持される。
【0035】
第1滑りガイド24および第2滑りガイド25の周囲には、ピストン8の往復動方向に沿って伸縮する第2ベローズ27(第2伸縮部材に相当)が配置されている。この第2ベローズ27は、上述した第1ベローズ12と同様、弾性的に伸縮する蛇腹状の筒形を呈したものであり、ピストン8とケーシング3との間に形成される空間の内部に、駆動シャフト16、第1滑りガイド24、第2滑りガイド25を収容する第2隔離空間28を形成するものである。
【0036】
このように、第2ベローズ27によって駆動シャフト16や第1滑りガイド24、第2滑りガイド25の周囲を覆うことにより、ピストン8の支持部材である第1滑りガイド24と第2滑りガイド25の摺動粉、第1滑りガイド24と滑り軸受26の摺動粉、およびこの滑り軸受26と駆動シャフト16との摺動粉等が流体に混入する不具合がない。これによって、密閉式ポンプ装置から吐出される流体を摺動粉で汚染する不具合がない。
【0037】
上述したように、ピストン8は、第1滑りガイド24、滑り軸受26等を介して駆動シャフト16の周囲に支持されるものであり、ピストン8がシリンダ6に摺接しないように設けられている。この構成によって、ピストン8とシリンダ6の摺動粉が発生せず、密閉式ポンプ装置から吐出される流体を摺動粉で汚染する不具合がない。
【0038】
シリンダ6に対してピストン8が摺接しないように設けると、シリンダ6とピストン8のクリアランスによって対向する第1作動室7が繋がり、クリアランスによる流体のリークが発生してポンプ効率の低下を招く可能性がある。
そこで、図6に示すように、ピストン8の外周面に円周方向に沿う複数のラビリンス溝31を設けている。このようにラビリンス溝31を複数設けることにより、クリアランスにおける流体のリークを抑えることができ、ポンプ効率の低下を防ぐことができる。
【0039】
密閉式ポンプ装置によって駆動される流体(燃料電池の循環ガス)には、水素の他に、窒素、凝縮水が含まれる。このため、凝縮水がシリンダ6とピストン8のクリアランスに発生する場合がある。しかるに、ピストン8の外周面に複数のラビリンス溝31を設けることにより、シリンダ6とピストン8の間に凝縮水が発生した場合であっても、その水がラビリンス溝31内に溜る。このため、運転停止中に温度低下によって水が凍結した場合であっても、起動させた際にシリンダ6とピストン8が凍結によってロックする不具合を回避することができる。
また、シリンダ6とピストン8とが水の凍結によって結合されるような場合であっても、ラビリンス溝31の分だけ凍結による結合面積が小さくなる。このため、凍結時における起動トルクを低減することができ、凍結による密閉式ポンプ装置の破損を防止できる。
【0040】
筒状ケース4の側面(図1では下面)には、流体をポンプユニット1内に導く吸入口32が設けられており、この実施例の吸入口32は、ケーシング3内に形成された吸入通路33と、2つのピストン8の間に形成される第2作動室11とへ、吸入流体を導くために、3又の吸入路33aが設けられている。
吸入口32とは異なる側の筒状ケース4の側面(図1では上面)には、ポンプユニット1内で圧縮された流体を外部へ導く吐出口34が設けられており、この実施例の吐出口34は、上述した吸入口32と同様、ケーシング3内に形成された吐出通路35と、2つのピストン8の間に形成される第2作動室11とから圧送される流体を外部へ導くために、3又の吐出路35bが設けられている。
【0041】
外周側の吸入口32から吸入された流体は、シリンダ6の両端部に固着された弁機構の吸入弁36を介して第1作動室7へ導かれる。このため、外周側から吸入された流体は、吸入弁36を通ってからピストン8の中心側に向けて吸い込まれる。
逆に、第1作動室7内で圧縮された流体は、シリンダ6の両端部に固着された弁機構の吐出弁37を介して外周側に設けられた吐出口34に導かれる。このため、第1作動室7内で圧縮された流体は、吐出弁37を通ってから外周方向に向けて吐出される。
【0042】
ここで、シリンダ6の両端部に設けられる弁機構を、図7を参照して説明する。弁機構は、吸入リード弁38および吐出リード弁39を形成する薄板状の弁体リング41と、吸入リード弁38の吸入側の変位量を所定量に規制する吸入弁抑え42aおよび吐出穴42bが形成された吸入弁抑えリング42と、吐出リード弁39の吐出側の変位量を所定量に規制する吐出弁抑え43aおよび吸入穴43bが形成された吐出弁抑えリング43とを積層したものである。
【0043】
ここで、吸入リード弁38の開放端は、駆動シャフト16に向けて設けられている。これによって、外周から内周に向かう吸入流体をスムーズに第1作動室7内に導くことができる。この結果、第1作動室7への流体の吸入効率が増す。
また、第1作動室7の内側に向いて流体が吸入されるため、ピストン8の中心部を効率的に冷却することができる。これによって、ピストン8の内部に配置される駆動機構10の高温化を防ぐことができ、結果的に駆動機構10の耐久性を向上させることができる。
【0044】
また、吐出リード弁39の開放端を駆動シャフト16とは異なった側に向けて設けたことにより、内周から外周に向かう吐出流体をスムーズに吐出口34に導くことができる。これによって、流体の吐出効率が増す。
【0045】
第2作動室11へ流体を導く第2吸入弁44および第2作動室11で圧縮された流体を吐出口34に導く第2吐出弁45も、上述した弁機構と同様、板状を呈したリード弁を用いたものである。
このように、各弁機構に構成が単純で薄型化できるリード弁を用いたことにより、弁機構を簡素化でき、密閉式ポンプ装置の小型化が可能になる。
【0046】
〔第1実施例の作動〕
電動モータ2が作動し、駆動シャフト16の回転に伴ってフェイスカム17が回転すると、フェイスカム17の軸方向の変位に伴って2つのローラホルダー19が軸方向に対向して往復動する。2つのローラホルダー19が往復動すると、各ローラホルダー19に連結された2つのピストン8がシリンダ6の内部において対向作動する。
駆動シャフト16が180°回転する毎に、各ピストン8が対向して往復動し、2つのピストン8の両側の各第1作動室7がそれぞれ流体の吸入と圧縮を行うとともに、2つのピストン8の間の第2作動室11が流体の圧縮と吸入を行う。
この各第1作動室7および第2作動室11における流体の吸入行程によって、吸入口32から流体が吸い込まれるとともに、各第1作動室7および第2作動室11で圧縮された流体が吐出口34から吐出される。
【0047】
〔第1実施例の効果〕
上記の実施例で示したように、密閉式ポンプ装置は、ピストン8の内部空間に駆動機構10を配置したことで、密閉式ポンプ装置の体格を小型化することができる。また、第1ベローズ12の内部に形成された隔離空間13の内部に駆動機構10が配置されるため、駆動機構10の作動によって発生する摺動粉や潤滑材等が流体に混入する不具合がなく、密閉式ポンプ装置から吐出される流体を汚染する不具合がない。
また、シリンダ6とピストン8との間に微細なクリアランスが保たれるため、第1ベローズ12の隔離空間13の外側に摺動部がなく、摺動に伴う摺動粉が流体に混入せず、密閉式ポンプ装置から吐出される流体を汚染する不具合がない。
【0048】
対向配置されたピストン8間に生じるデッドスペースを有効に利用することができ、対向するピストン8を備えた密閉式ポンプ装置の体格を小型化することができる。
ピストン8が対向作動することによってピストン8の往復動に伴う振動が打ち消されるため、密閉式ポンプ装置を低振動にでき、騒音も低減できる。
【0049】
ピストン8の1回の伸縮で、第1作動室7と第2作動室11が1回ずつ、駆動シャフト16の回転に対して90°位相がずれた状態で2回連続して流体を吸引するとともに、第1作動室7と第2作動室11が1回ずつ、90°位相がずれた状態で流体を2回連続して吐出する。これによって、ポンプ能力が高くなり、密閉式ポンプ装置の体格を従来に比較して小型化することができる。
第1作動室7と第2作動室11の吸入行程と吐出行程の位相が90°ずれるため、流体の吸引および吐出の脈動が平均化される。
【0050】
〔第2実施例〕
図8を参照して第2実施例を説明する。なお、以下の各実施例では、上記実施例と相違する部分のみを説明するものであり、第1実施例と同一機能物は同一符号を付して説明を省略する。
【0051】
この第2実施例は、駆動機構10が第1実施例と異なるものであり、この実施例の駆動機構10は、駆動シャフト16と一体に回転し、外周囲にカム溝51が形成されたカムロータ52と、カム溝51に挿入されたガイドピン53を有し、そのガイドピン53の軸方向変位をピストン8に伝達するガイドピンホルダー54とを備えるものであり、2つの対向したガイドピンホルダー54の往復動によって、対向配置したピストン8を対向動作させるものである。
【0052】
なお、カム溝51は、図8に示すように、駆動シャフト16が1回転すると、軸方向に2回波うつように設けられている。
また、ガイドピン53は、ベアリング55を介してガイドピンホルダー54に回転自在に支持されるものである。
このように設けられることにより、第1実施例の駆動機構10と同様、カムロータ52が90°回転すると、対向するピストン8が離反するように駆動され、さらにカムロータ52が90°回転すると、対向するピストン8が接近するように駆動される。
【0053】
〔第3実施例〕
図9を参照して第3実施例を説明する。
この第3実施例は、ピストン8の回転を阻止し、ピストン8を往復動させる手段が第1実施例と異なるものであり、この実施例では、図9(a)に示すようにピストン8の外周壁に軸方向に沿う溝8aを設け、図9(b)に示すようにシリンダ6の内周壁に、ピストン8の溝8aに嵌まり合う凸部6a(例えば軸方向に沿うリブ)を設けたものである。このように設けることによって、第1実施例と同様、ピストン8の回転を阻止し、ピストン8を往復動させることができる。
【0054】
なお、シリンダ6とピストン8の摺接面の少なくとも一方に、フッ素系樹脂等の固体潤滑材を被覆し、シリンダ6に対するピストン8の摺接抵抗を低減し、ピストン8が円滑に往復動するように設けられている。
なお、この第3実施例では、第1実施例で示した第1滑りガイド24および第2滑りガイド25が必要ないため、ピストン8と駆動シャフト16との間に回転方向および軸方向のすべりが可能な滑り軸受(図示しない)が配置され、この滑り軸受を介してピストン8が駆動シャフト16に支持される。
【0055】
〔第4実施例〕
図10を参照して第4実施例を説明する。
この第4実施例に示すピストン8には、ピストン8によって圧縮される流体の一部をピストン8内に導き、そしてピストン8の外周面よりピストン8の頂部側へ向けて吹き出す複数の逆噴射孔56(逆噴射手段に相当)が設けられたものである。
このように、ピストン8に複数の逆噴射孔56を設けることにより、シリンダ6とピストン8の間のクリアランスから流入した流体と、逆噴射孔56から吹き出される流体とが衝突し、合流損失が生じる。これによって、クリアランスにおける流体のリークを抑えることができ、結果的にポンプ効率の低下を防ぐことができる。
【0056】
〔第5実施例〕
上記の第1実施例では、ピストン8の外周面にラビリンス溝31を設けることによって、シリンダ6とピストン8のクリアランスに発生した水の凍結によるピストン8のロックを防ぐ例を示したが、この第5実施例ではピストン8の外周面に、水をはじく撥水材(例えば、フッ素系樹脂)を被覆したものである。
これにより、シリンダ6とピストン8の間に付着する水の量を少なくすることができる。このため、凍結による結合面積が小さくなるため、凍結時における起動トルクを低減することができ、凍結による密閉式ポンプ装置の破損を防止できる。
なお、第1実施例で示したラビリンス溝31を併用しても良い。
【0057】
〔第6実施例〕
上記の第5実施例では、ピストン8の外周面に撥水材を被覆した例を示したが、この第6実施例はシリンダ6の内周面に、水をはじく撥水材(例えば、フッ素系樹脂)を被覆したものである。このように設けることにより、第5実施例と同様の効果を得ることができる。
【0058】
〔第7実施例〕
この第7実施例では、弁機構を構成する弁体(吸入リード弁38および吐出リード弁39を形成する弁体リング41)、あるいは弁座(吸入弁抑えリング42と吐出弁抑えリング43)の少なくとも一方に、水をはじく撥水材(例えば、フッ素系樹脂)を被覆したものである。
このように設けることにより、弁体と弁座の間に付着する水の量を少なくすることができる。このため、凍結による弁機構の作動不良を抑えることができ、凍結による密閉式ポンプ装置の作動不良を抑えることができる。
【0059】
〔第8実施例〕
図11、図12を参照して第8実施例を説明する。
この第8実施例は、駆動シャフト16の軸方向に対してピストン8が直交方向に往復動するタイプの密閉式ポンプ装置を示すものである。
駆動シャフト16に対してピストン8が直交方向に往復動させる駆動機構10は、ピストン8を対向配置してなるピストン8間の隔離空間13内に配置されるものであり、駆動シャフト16と一体に回転する楕円形状を呈した楕円カム61と、この楕円カム61の周囲を取り囲む4つの連結鎖からなるチェーン状を呈し、楕円カム61の回転を往復動のストロークに変換する拘束部材62と、この拘束部材62による往復動のストロークをピストン8に伝達する拘束部材ホルダー63とを備えるものであり、拘束部材ホルダー63は、4つの連結鎖の対向する連結部分が連結されたものである。このような構成を採用する駆動機構10により、対向配置したピストン8を対向動作させるものである。
【0060】
この実施例では、ピストン8が駆動シャフト16の軸方向に対して直交方向に往復動するものであるため、シリンダ6も駆動シャフト16の軸方向に対して直交方向に設けられている。なお、この実施例のシリンダ6は、一方のピストン8を収容する部分と、他方のピストン8を収容する部分とが分割されており、分割されたシリンダ6は、中心側の隔壁64および駆動シャフト16が挿通された結合部材65によって結合されている。
【0061】
この実施例では、クランクとコンロッドを有したクランク機構を持たずとも、駆動シャフト16の回転を直交方向の往復動に変換し、2つのピストン8を往復動することができる。これによって、駆動シャフト16に対して直交方向に往復動する密閉式ポンプ装置を小型化できる。また、ピストン8の往復動に伴う振動が、ピストン8が対向作動することによって打ち消されるため、密閉式ポンプ装置を低振動化できる。
【0062】
一方、この実施例では、第1ベローズ12内における隔離空間13内において、拘束部材ホルダー63を滑り軸受66を介して筒状固定部材67に支持する構造を採用している。なお、筒状固定部材67は、隔壁64および結合部材65に固定されるものである。この構造によって、拘束部材ホルダー63に連結されたピストン8がシリンダ6に摺接しないようにできるため、ピストン8とシリンダ6の摺動粉が発生せず、密閉式ポンプ装置から吐出される流体を汚染する不具合がない。
【0064】
上記の実施例では、本発明を水素循環用ポンプに適用した例を示したが、例えば水素以外の可燃性ガス、毒性ガス等の気体圧送用ポンプや、可燃性液体、毒性液体等の液体圧送用ポンプに適用しても良い。
上記の実施例では、ポンプユニット1の材質として、金属を用いた例を示したが、ポンプユニット1の構成部材の一部、あるいは全部を樹脂やゴムを用いて構成しても良い。つまり、例えば、適用される作動流体に応じて、第1、第2ベローズ12、27等を樹脂やゴムを用いて構成しても良い。
上記の実施例では、筒状ケース4の内部に円筒形状を呈したシリンダ6が形成されている例を示したが、シリンダライナ部材をケース内部に挿入、固定することで、シリンダを形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 密閉式ポンプ装置におけるポンプユニットの断面図である(第1実施例)。
【図2】 ポンプユニットの分解斜視図である(第1実施例)。
【図3】 駆動機構の分解斜視図である(第1実施例)。
【図4】 駆動機構の概略説明図である(第1実施例)。
【図5】 第1、第2滑りガイドの分解斜視図である(第1実施例)。
【図6】 ピストンの外周面に形成されたラビリンス溝の説明図である(第1実施例)。
【図7】 弁機構の分解斜視図である(第1実施例)。
【図8】 駆動機構の概略説明図である(第2実施例)。
【図9】 シリンダおよびピストンに形成したピストンの回り止め手段の説明図である(第3実施例)。
【図10】 ピストンに形成した逆噴射孔の説明図である(第4実施例)。
【図11】 ポンプユニットの駆動シャフト側から見た断面図である(第8実施例)。
【図12】 ポンプユニットの駆動シャフトに沿う断面図である(第8実施例)。
【符号の説明】
1 ポンプユニット
2 電動モータ
3 ケーシング(固定部材)
6 シリンダ
6a 凸部(シリンダの内周壁に設けられた凸部)
7 第1作動室
8 ピストン
8a 溝(ピストンの外周壁に設けられた軸方向に沿う溝)
10 駆動機構
11 第2作動室
12 第1ベローズ(伸縮部材)
13 隔離空間
14 連結部材
16 駆動シャフト
17 フェイスカム
18 ローラ
19 ローラホルダー
24 第1滑りガイド
24a スプライン凸部(溝に嵌まり合う凸部)
25 第2滑りガイド
25a スプライン溝(軸方向に沿う溝)
26 滑り軸受
27 第2ベローズ(第2伸縮部材)
28 第2隔離空間
31 ラビリンス溝
32 吸入口
34 吐出口
36 吸入弁
37 吐出弁
38 吸入リード弁
39 吐出リード弁
41 弁体リング(弁体)
42 吸入弁抑えリング(弁座)
43 吐出弁抑えリング(弁座)
51 カム溝
52 カムロータ
53 ガイドピン
54 ガイドピンホルダー
56 逆噴射孔(逆噴射手段)
61 楕円カム
62 拘束部材
63 拘束部材ホルダー
66 滑り軸受
67 筒状固定部材

Claims (16)

  1. 筒状を呈するシリンダと、
    このシリンダ内に配置され、前記シリンダ内を往復動することにより前記シリンダ内の容積を変化させ、流体の吸入と圧縮動作を行うピストンと、
    このピストンの往復動方向に沿って弾性的に伸縮し、前記ピストンの内部に隔離空間を形成する伸縮部材と、
    前記隔離空間の内部に配置され、前記ピストンを前記シリンダ内で往復駆動させるための駆動機構と、
    を具備する密閉式ポンプ装置において、
    前記駆動機構は、
    前記ピストンを対向配置し、そのピストン間に形成される前記隔離空間内に配置されるものであり、
    回転駆動される駆動シャフトと、
    この駆動シャフトと一体に回転し、前記駆動シャフトの周囲にリブ状に張り出したフェイスカムと、
    このフェイスカムの軸方向のカム面に沿うローラを有し、そのローラの軸方向変位を前記ピストンに伝達するローラホルダーとを備え、
    対向配置した前記ピストンを対向動作するように設けられたことを特徴とする密閉式ポンプ装置。
  2. 筒状を呈するシリンダと、
    このシリンダ内に配置され、前記シリンダ内を往復動することにより前記シリンダ内の容積を変化させ、流体の吸入と圧縮動作を行うピストンと、
    このピストンの往復動方向に沿って弾性的に伸縮し、前記ピストンの内部に隔離空間を形成する伸縮部材と、
    前記隔離空間の内部に配置され、前記ピストンを前記シリンダ内で往復駆動させるための駆動機構と、
    を具備する密閉式ポンプ装置において、
    前記駆動機構は、
    前記ピストンを対向配置し、そのピストン間に形成される前記隔離空間内に配置されるものであり、
    回転駆動される駆動シャフトと、
    この駆動シャフトと一体に回転し、外周囲にカム溝が形成されたカムロータと、
    前記カム溝に挿入されたガイドピンを有し、そのガイドピンの軸方向変位を前記ピストンに伝達するガイドピンホルダーとを備え、
    対向配置した前記ピストンを対向動作するように設けられたことを特徴とする密閉式ポンプ装置。
  3. 請求項1または請求項2の密閉式ポンプ装置において、
    前記ピストンを往復動させるとともに、前記ピストンの回転を阻止する手段は、
    前記ピストンに連結固定された略円筒形状を呈した第1滑りガイドと、
    前記シリンダを収納するケーシングに連結固定され、前記第1滑りガイドの外周あるいは内周に嵌まり合う第2滑りガイドとを具備し、
    前記第1滑りガイドと前記第2滑りガイドの一方の摺動部分には、軸方向に沿う溝が設けられ、
    前記第1滑りガイドと前記第2滑りガイドの他方の摺動部分には、前記溝に嵌まり合う凸部が設けられたものであり、
    前記第1滑りガイドまたは前記第2滑りガイドの一方と、前記駆動シャフトとの間には、回転方向および軸方向のすべりが可能な滑り軸受が配置されたことを特徴とする密閉式ポンプ装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかの密閉式ポンプ装置において、
    前記ピストンと前記シリンダを収納するケーシングとの間に形成される空間には、前記ピストンの往復動方向に沿って伸縮し、前記駆動シャフトの周囲を覆った第2隔離空間を形成する第2伸縮部材が配置されたことを特徴とする密閉式ポンプ装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかの密閉式ポンプ装置において、
    前記ピストンは、前記駆動シャフトによって支持されることによって、前記シリンダに対して摺接しないことを特徴とする密閉式ポンプ装置。
  6. 請求項1または請求項2の密閉式ポンプ装置において、
    前記ピストンを往復動させるとともに、前記ピストンの回転を阻止する手段は、
    前記シリンダの内周壁あるいは前記ピストンの外周壁の一方に設けられた軸方向に沿う溝と、
    前記シリンダの内周壁あるいは前記ピストンの外周壁の他方に設けられ、前記溝に嵌まり合う凸部とからなり、
    前記ピストンと前記駆動シャフトとの間には、回転方向および軸方向のすべりが可能な滑り軸受が配置されたことを特徴とする密閉式ポンプ装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかの密閉式ポンプ装置において、
    対向作動する前記ピストンの間に挟まれた空間の容積変化も、流体の吸入と圧縮動作の第2作動室として利用することを特徴とする密閉式ポンプ装置。
  8. 請求項5の密閉式ポンプ装置において、
    前記ピストンの外周面には、周方向に沿うラビリンス溝が設けられたことを特徴とする密閉式ポンプ装置。
  9. 請求項1または請求項2の密閉式ポンプ装置において、
    前記駆動シャフトが180°回転することにより、対向配置された前記ピストンが1往復動するように設けられたことを特徴とする密閉式ポンプ装置。
  10. 請求項9の密閉式ポンプ装置において、
    前記駆動シャフトが90°回転することにより、対向配置された前記ピストンが1往動あるいは1復動するように設けられたことを特徴とする密閉式ポンプ装置。
  11. 筒状を呈するシリンダと、
    このシリンダ内に配置され、前記シリンダ内を往復動することにより前記シリンダ内の容積を変化させ、流体の吸入と圧縮動作を行うピストンと、
    このピストンの往復動方向に沿って弾性的に伸縮し、前記ピストンの内部に隔離空間を形成する伸縮部材と、
    前記隔離空間の内部に配置され、前記ピストンを前記シリンダ内で往復駆動させるための駆動機構と、
    を具備する密閉式ポンプ装置において、
    前記駆動機構は、
    前記ピストンを対向配置してなる前記ピストン間の前記隔離空間内に配置されるものであり、
    回転駆動される駆動シャフトと、
    この駆動シャフトと一体に回転する楕円形状を呈した楕円カムと、
    この楕円カムの周囲を取り囲むチェーン状を呈し、前記楕円カムの回転を往復動のストロークに変換する拘束部材と、
    この拘束部材による往復動のストロークを前記ピストンに伝達する拘束部材ホルダーとを備え、
    対向配置した前記ピストンを対向動作するように設けられたことを特徴とする密閉式ポンプ装置。
  12. 請求項11の密閉式ポンプ装置において、
    前記拘束部材ホルダーは、前記ピストンに固定されるものであり、前記伸縮部材内における前記隔離空間内において滑り軸受を介して筒状固定部材に支持されることを特徴とする密閉式ポンプ装置。
  13. 請求項1または請求項2の密閉式ポンプ装置において、
    前記シリンダと前記ピストンとの間に形成される第1作動室へ吸入流体を導く吸入口が前記シリンダの外周側に設けられる場合、
    前記吸入口から吸引された流体を前記第1作動室に導くとともに、前記第1作動室で圧縮された流体の流出を阻止する吸入弁は、板状を呈した吸入リード弁を用いて構成されるものであり、
    前記吸入リード弁の開放端は、前記駆動シャフトに向けて設けられたことを特徴とする密閉式ポンプ装置。
  14. 請求項1または請求項2の密閉式ポンプ装置において、
    前記シリンダと前記ピストンとの間に形成される第1作動室で圧縮された圧縮流体を外部へ導く吐出口が前記シリンダの外周側に設けられる場合、
    前記第1作動室で圧縮された流体を前記シリンダの外部へ導くとともに、流体が前記第1作動室の内部に流出するのを阻止する吐出弁は、板状を呈した吐出リード弁を用いて構成されるものであり、
    前記吐出リード弁の開放端は、前記駆動シャフトとは異なった側に向けて設けられたことを特徴とする密閉式ポンプ装置。
  15. 請求項1または請求項2の密閉式ポンプ装置において、
    前記伸縮部材は、対向配置した前記ピストンの間において分割して設けられ、分割された前記伸縮部材を連結する連結部材は、固定部材に固定されたことを特徴とする密閉式ポンプ装置。
  16. 筒状を呈するシリンダと、
    このシリンダ内に配置され、前記シリンダ内を往復動することにより前記シリンダ内の容積を変化させ、流体の吸入と圧縮動作を行うピストンと、
    このピストンの往復動方向に沿って弾性的に伸縮し、前記ピストンの内部に隔離空間を形成する伸縮部材と、
    前記隔離空間の内部に配置され、前記ピストンを前記シリンダ内で往復駆動させるための駆動機構と、
    を具備する密閉式ポンプ装置において、
    前記ピストンには、そのピストンによって圧縮される流体の一部を前記ピストン内に導き、前記ピストンの外周面より前記ピストンの頂部側へ向けて吹き出す逆噴射手段が設けられたことを特徴とする密閉式ポンプ装置。
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