JP4568531B2 - 集積型太陽電池及び集積型太陽電池の製造方法 - Google Patents

集積型太陽電池及び集積型太陽電池の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、中間層を有する集積型太陽電池に関する。
絶縁基板上に下部電極、半導体からなる単一層の光電変換セル及び上部電極を順次形成した発電ユニットを備えた太陽電池(シングルセル)が知られている。このシングルセルとして形成された太陽電池は、半導体のバンドギャップより低いエネルギーをもつ長波長の光が半導体に吸収されずに透過または反射してしまうという欠点を有する。またバンドギャップよりエネルギーの大きい短波長の光は吸収され発電に寄与するが、バンドギャップより過剰なエネルギーは熱となり利用されない。そこで太陽電池の高効率化のために、バンドギャップの異なる半導体を複数重ねて用いる方法がある。このように複数の半導体を重ねて用いた太陽電池には、吸収波長帯域が異なるセルを2段重ねたタンデム太陽電池、3段重ねたトリプル太陽電池がある。前記タンデム太陽電池としては、太陽光入射側であるトップセルにa−Si(アモルファスシリコン)、裏面側のボトムセルに結晶質Siまたはa−SiGeを用いた薄膜シリコンタンデム太陽電池、またトップセルにCuGaSe、ボトムセルにCuInGa1−xSeを用いた薄膜化合物タンデム太陽電池が知られている。またトリプル太陽電池としては、トップセルにa−SiC、トップセルとボトムセルの間に設けられたミドルセルにa−Si、ボトムセルにa−SiGeを用いた薄膜シリコントリプル太陽電池が知られている。トップセルとしてのa−Siとボトムセルとしての結晶質Si(例えば非晶質相が混在する微結晶シリコン)を用いたタンデム太陽電池を例にとると、太陽光入射側であるa−Siが短波長の光を吸収し、吸収されなかった長波長の光を結晶質Siが吸収する。トップセルとボトムセルは電気的に直列であるため同じ電流量が両セルに流れるが、発生電流が小さいa−Siによってタンデム太陽電池の電流が決まってしまう。a−Siの膜厚を大きくし光吸収量を増やすことで電流を大きくできるが、光劣化が大きくなってしまうという問題がある。そこで、a−Siで吸収しきれずに透過してしまう短波長の光を、透明中間層でa−Si膜側に反射させて光路を長くし吸収させることで、a−Siの膜厚を大きくしないで、発生電流を大きくすることができる。
この透明中間層は、太陽電池の光入射側にある下部電極または上部電極に用いられる透明電極と同じ、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO)、酸化インジウム錫(ITO)などの金属酸化物が主成分であり、一般に低抵抗膜である。透明金属酸化物の導電率は、酸素欠損量やドーピング元素含有量によって変化する性質がある。
透明電極の比抵抗は低いもので約5×10−4Ω・cm程度であるが、裏面電極に用いられる金属膜の比抵抗より2桁程大きい。そのため、セルで発生した電流が透明電極を流れる間に電力損失が生じてしまう。それは基板面積が大きくなる程顕著となり、外部へ取り出せる電力を減少させるため、損失を小さくする集積構造が知られている。図1はこのような集積構造を有する集積型太陽電池の断面図を示したものである。この集積型太陽電池において、複数個の太陽電池(発電ユニット)が1枚の基板上に作成され、直列接続されている。
絶縁基板1上に下部電極2、下部光電変換セル3、透明中間層4、上部光電変換セル5、上部電極6が積層膜として形成されており、これら積層膜が発電膜を構成する。光入射側にある下部電極2または上部電極6には、透明電極が用いられる。この発電膜は下部電極分離溝7及び上部電極分離溝9によって複数の発電ユニットに分割されている。さらに隣り合う発電ユニットの間で、一方の発電ユニットの下部電極2と他方の発電ユニットの上部電極6がそれぞれ延在して、接続溝8で電気的に接触することでそれぞれの発電ユニットが直列接続されている。これは、発電膜を分割し1つの発電ユニットの面積を小さくすることで、透明電極に流れる電流量を減らし、直列化で電圧を高めることで、損失を抑えるものである。なお上記分離溝や接続溝は、直列接続方向に垂直方向(紙面に垂直方向)に延在するように、レーザスクライブによって形成される。
太陽電池には、図1の下側から太陽光が入射するスーパーストレート型と、図の上側から太陽光が入射するサブストレート型がある。スーパーストレート型太陽電池は、ガラス等の透明な基板1と、下部電極2として用いられる透明電極と、下部光電変換セル3として用いられる短波長域を吸収するトップセルと、上部光電変換セル5として用いられる長波長域を吸収するボトムセルと、上部電極6として用いられる金属膜からなる裏面電極とで構成される。またサブストレート型太陽電池では、基板1が透明である必要はないのでガラス以外に金属や高分子フィルムも使用される。サブストレート型太陽電池は、基板1と、下部電極2として用いられる金属膜からなる裏面電極と、下部光電変換セル3として用いられる長波長域を吸収するボトムセルと、上部光電変換セル5として用いられる短波長域を吸収するトップセルと、上部電極6として用いられる透明電極とで構成される。
スーパーストレート型で透明中間層を挿入した集積型の薄膜シリコンタンデム太陽電池は、特許文献1、特許文献2などに開示されている。これらには、中間層の比抵抗値が規定されており、1×10−1Ω・cm以下がよいとされている。中間層の比抵抗が低い場合、図1の矢印10に示すように、上部光電変換セルから下部光電変換セルに流れるべき電流の一部が、中間層を通って接続溝8を覆う上部電極6に漏れてしまう問題がある。この電流漏れは、膜に沿って横方向へ流れるため、サイドリークと呼ばれる。
サイドリークを防止する集積構造の一例が、特許文献3に開示されている。この集積構造では、図1の下部電極分離溝7と接続溝8の間に、下部光電変換セル及び透明中間層を除去する分離溝を設けることで、発電ユニットから接続溝8へ中間層を通って流れる電流経路が遮断されている。しかしこの集積構造では、分離溝が増えることで、発電に寄与しない接続部の面積が増加すること及び、レーザ加工装置が余計に必要になるという問題が生じる。
特開2001−274430号公報
特開2002−118273号公報
特開2002−261308号公報
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、接続部による無効面積の増大やレーザ加工工程の増加を招く分離溝の増加をすることなくサイドリークを防止した集積型太陽電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の集積型太陽電池は、絶縁基板と、複数の発電ユニットとを有し、少なくとも1つの発電ユニットが、前記絶縁基板上に設けられた下部電極と、該下部電極上に積層された複数の光電変換セルと、前記複数の光電変換セルのうちの2つの光電変換セルの間に設けられた透明中間層と、前記複数の光電変換セルの上に設けられた上部電極とを有し、前記上部電極が隣接する他の発電ユニットの下部電極と電気的に接触し、前記透明中間層は、酸化物とされ、前記透明中間層の比抵抗が20Ω・cm以上100Ω・cm以下であり、前記透明中間層は分割されることなく前記上部電極と接触する。
前記下部電極は透明酸化物膜を有し、前記上部電極は金属膜を有し、前記複数の光電変換セルはPINジャンクションを有する非晶質シリコン膜を有してなる光電変換セルと、該非晶質シリコン膜を有する光電変換セルより上方に位置しPINジャンクションを有する結晶質シリコン膜を有してなる光電変換セルとを含むことが好ましい。
前記少なくとも1つの発電ユニットは、前記下部電極と隣接する他の発電ユニットの下部電極とを分離する下部電極分離部と、前記上部電極と隣接する他の発電ユニットの下部電極とを電気的に接続する接続部と、前記上部電極と隣接する他の発電ユニットの上部電極とを分離する上部電極分離部とを有し、前記少なくとも1つの発電ユニットと前記隣接する他の発電ユニットとが直列接続される。
前記下部電極分離部は、前記複数の発電ユニットに共通に形成された下部電極用の層の一部を除去して形成された下部電極分離溝でよい。
前記接続部は、前記少なくとも1つの発電ユニットの複数の光電変換セルおよび透明中間層と前記隣接する他の発電ユニットの複数の光電変換セルおよび透明中間層とを分離するように、前記複数の発電ユニットに共通に形成された複数の光電変換セル用の層と透明中間層用の層とを有してなる積層膜の一部を除去して形成された接続溝と、該接続溝に延在する上部電極の一部と、前記接続溝に延在し前記上部電極の一部と電気的に接続する前記隣接する他の発電ユニットの下部電極の一部とによって構成することができる。
前記上部電極分離部は、前記複数の発電ユニットに共通に形成された上部電極用の層の一部を除去して形成された上部電極分離溝でよい。
前記透明中間層は、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO)、酸化インジウム錫(ITO)、銅アルミニウム酸化物(CuAlO)、酸化チタン(TiO)、酸化珪素(SiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化アルミニウム(Al)、および酸化ガリウム(Ga)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む材料で形成できる。
本発明の集積型太陽電池は、前記複数の光電変換セルが2つの光電変換セルである集積型タンデム太陽電池であってもよく、あるいは前記複数の光電変換セルが3つの光電変換セルである集積型トリプル太陽電池であってもよい。
本発明の集積型太陽電池は、絶縁基板上に下部電極用の層を形成する工程と、前記下部電極用の層の一部を除去して下部電極分離溝を形成し、該下部電極分離溝によって分離された複数の下部電極を形成する工程と、前記複数の下部電極および下部電極分離溝の上に、光電変換セル用の複数の層および該複数の層のうちの2つの層の間に介在する透明中間層用の層を含む積層体を形成する工程と、前記下部電極分離溝の近傍において前記積層体の一部を除去して接続溝を形成し、該接続溝によって分離され、各々が複数の光電変換セルと、前記複数の光電変換セルのうちの2つの光電変換セルの間に設けられた透明中間層とを有する複数の積層膜を、前記複数の下部電極の上にそれぞれ形成する工程であって、前記接続溝の底部に、隣接する下部電極の一部を露出させる工程と、前記複数の積層膜、接続溝、および露出した下部電極の上に、上部電極用の層を形成する工程と、前記接続溝の近傍であって該接続溝に一部が露出している下部電極の上方において、前記上部電極用の層の一部を除去して上部電極分離溝を形成し、該上部電極分離溝により分離された複数の上部電極を前記複数の積層膜の上にそれぞれ形成する工程とを含む方法で製造され、前記透明中間層用の層は比抵抗が20Ω・cm以上100Ω・cm以下の透明酸化物材料で形成され、前記積層体を形成する工程は、前記透明中間層用の層を分割する処理を含まない。
前記下部電極用の層が透明酸化物を用いて形成することができる。
前記上部電極用の層は金属材料を用いて形成することができる。
前記光電変換セル用の複数の層はPINジャンクションを有する非晶質シリコンの層と、該非晶質シリコンの層より上方に位置しPINジャンクションを有する結晶質シリコンの層とを含んでもよい。
前記中間層用の層を形成する前記透明材料は、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO)、酸化インジウム錫(ITO)、銅アルミニウム酸化物(CuAlO)、酸化チタン(TiO)、酸化珪素(SiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化アルミニウム(Al)、および酸化ガリウム(Ga)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む材料が好ましい。
集積型タンデム太陽電池を製造する場合は、前記光電変換セル用の層を2層形成すればよい。
集積型トリプル太陽電池を製造する場合は、前記光電変換セル用の層を3層形成すればよい。
本発明の集積型太陽電池は、透明中間層の単膜比抵抗が20Ω・cm以上100Ω・cm以下であるので、集積構造におけるサイドリークの影響が小さくなり、効率、FF、開放電圧が良好となる。
高抵抗の透明中間層を使用することで、サイドリークの影響が無視できるほど小さくなるので、透明中間層を分割することなく、下部電極分離溝と、接続溝と、上部電極分離溝とによって発電ユニットが直列接続される従来のモジュール構造を使用できる。そのため、本発明の集積型太陽電池は、分離溝を増やすことによる接続部の無効面積増加がなく、さらにレーザ加工工程の増加がないので低コストで製造できる。
以下に、本発明の集積型太陽電池にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は集積型タンデム太陽電池の一例を示す断面図である。この集積型タンデム太陽電池は、従来の集積型タンデム太陽電池の構造を示していると同時に、本発明の集積型太陽電池の実施形態の構造も示している。この集積型タンデム太陽電池は、スーパーストレート型構造を有し、ガラスからなる絶縁基板1上に、SnOなどの透明電極からなる下部電極2、PINジャンクションを有するa−Si(アモルファスシリコン)からなる下部光電変換セル3(この場合トップセル)、光透過性と光反射性を有する金属酸化物からなる透明中間層4、PINジャンクションを有する結晶質Siからなる上部光電変換セル5(この場合ボトムセル)を、Agなどの金属材料からなる上部電極6を順次積層した発電ユニットを複数有する薄膜シリコンタンデム太陽電池である。複数の下部電極2は下部電極分離溝7によって分離されている。この下部電極分離溝7の近傍には、隣接する発電ユニットから延在する下部電極2の一部を底面とする接続溝8が、上部光電変換セル5、透明中間層4および下部光電変換セル3の一部を除去して形成されている。上部電極6は接続溝8の内面に接するように延在し、接続溝8の底面に露出した下部電極2と電気的に接続している。上部電極6は接続溝8の近傍において、上部電極分離溝9によって隣接する発電ユニットの上部電極と分離されている。隣接する発電ユニットどうしは、下部電極分離溝7および上部電極分離溝9によって分離されているが、接続溝8において一方の発電ユニットの上部電極6と隣接する他方の発電ユニットの下部電極2が電気的に接続されており、直列接続を形成している。
(比較例1)
a−Si下部光電変換セル(トップセル)3の膜厚が約300nm、透明中間層4の膜厚が20nm、結晶質Si上部光電変換セル(ボトムセル)5の膜厚が約2μmであり、透明中間層4が単膜比抵抗(抵抗率)1×10−2Ω・cmのAlドープZnO膜である、図1に示した構造の集積型タンデム太陽電池を作成した。透明中間層4は、RFスパッタリング法でArガスのみを供給して形成した。スパッタターゲットのAl含有濃度は2wt%とした。単膜比抵抗とは絶縁性であるガラス基板上に透明中間層のみを形成して計測したときの比抵抗を言う。
下部電極(透明電極)2を分離する下部電極分離溝7は、レーザスクライブにより形成した。本比較例では、波長1064nmのYAGレーザを使用した。また接続溝(Si分離溝)8及び上部電極(Ag電極)6を分離する上部電極分離溝9の形成には波長532nmのYVOレーザを使用した。
こうして得られた集積型タンデム太陽電池の発電特性は、AM1.5、光強度100mW/cmの照射下で、効率5.3%、FF(形状因子)0.58、1段当たりの開放電圧(Voc)0.85Vであった。
(比較例2)
透明中間層4として、単膜比抵抗が約1×10−1Ω・cmのAlドープZnO膜を使用して図1に示した構造の集積型タンデム太陽電池を作成した。比較例1と同じスパッタターゲットを用いArガスに0.05vol%の酸素を加えて透明中間層(膜厚20nm)を形成した。その他の材料、製造条件、各層の厚さは比較例1と同様とした。こうして得られた集積型タンデム太陽電池の発電特性は、効率6.62%、FF0.55、1段当たりの開放電圧1.12Vであった。
以上のように透明中間層4の比抵抗が0.1Ω・cm以下の場合、すなわち従来の集積型タンデム太陽電池ではサイドリークの影響が大きいことがわかった。比抵抗が0.1Ω・cmであってもサイドリークが大きい原因として、透明酸化物からなる透明中間層4の酸素が、透明中間層4を挟むa−Si下部光電変換セル(トップセル)3のn型層や結晶質Si上部光電変換セル(ボトムセル)5のp型層へ拡散しキャリア濃度が増えるために、透明中間層4の積層状態での比抵抗が単膜状態での比抵抗より下がるためと考えられた。そこで積層状態での比抵抗を評価したところ、単膜比抵抗の約1/20にまで減少することが判明した。
(比較例3)
透明中間層4として、単膜比抵抗が約1Ω・cmのAlドープZnO膜を使用して図1に示した構造の集積型タンデム太陽電池を作成した。比較例1と同じスパッタターゲットを用いArガスに0.67vol%の酸素を加えて透明中間層(膜厚20nm)を形成した。その他の材料、製造条件、各層の厚さは比較例1と同様とした。こうして得られた集積型タンデム太陽電池の発電特性は、効率8.62%、FF0.61、1段当たりの開放電圧1.32Vであった。
(比較例4)
透明中間層4として、単膜比抵抗が5Ω・cmのGaドープZnO膜を使用して図1に示した構造の集積型タンデム太陽電池を作成した。スパッタターゲットにGa含有濃度が0.5wt%を用いArガスに0.67vol%の酸素を加えて透明中間層(膜厚20nm)を形成した。その他の材料、製造条件、各層の厚さは比較例1と同様とした。こうして得られた集積型タンデム太陽電池の発電特性は、効率9.35%、FF0.65、1段当たりの開放電圧1.34Vであった。
(実施例1)
透明中間層4として、単膜比抵抗が20Ω・cmのGaドープZnO膜を使用して図1に示した構造の集積型タンデム太陽電池を作成した。比較例4と同じスパッタターゲットを用いArガスに5vol%の酸素を加えて透明中間層(膜厚20nm)を形成した。その他の材料、製造条件、各層の厚さは比較例1と同様とした。こうして得られた集積型タンデム太陽電池の発電特性は、効率9.54%、FF0.66、1段当たりの開放電圧1.35Vであった。
(実施例2)
透明中間層4として、単膜比抵抗が100Ω・cmのGaドープZnO膜を使用して図1に示した構造の集積型タンデム太陽電池を作成した。比較例4と同じスパッタターゲットを用いArガスに10vol%の酸素を加えて透明中間層(膜厚20nm)を形成した。その他の材料、製造条件、各層の厚さは比較例1と同様とした。こうして得られた集積型タンデム太陽電池の発電特性は、効率9.59%、FF0.66、1段当たりの開放電圧1.35Vであった。
(比較例5)
透明中間層4として、単膜比抵抗が200Ω・cmのGaドープZnO膜を使用して図1に示した構造の集積型タンデム太陽電池を作成した。比較例4と同じスパッタターゲットを用いArガスに15vol%の酸素を加えて透明中間層(膜厚20nm)を形成した。その他の材料、製造条件、各層の厚さは比較例1と同様とした。こうして得られた集積型タンデム太陽電池の発電特性は、効率8.80%、FF0.615、1段当たりの開放電圧1.33Vであり、透明中間層4の単膜比抵抗100Ω・cmである実施例2の集積型タンデム太陽電池より効率が低下した。
以上述べた比較例、実施例について、透明中間層の単膜比抵抗と発電効率、FF及び1段当たりの開放電圧の関係を図2に示す。
なお、本実施形態では、スーパーストレート型構造について述べたが、サブストレート型構造でも本発明を適用可能である。また光電変換セルは薄膜シリコンに限らず、薄膜化合物を用いた太陽電池にも本発明は適用可能である。さらに、2種類の光電変換セルが接合された集積型タンデム太陽電池だけでなく、3種類の光電変換セルが接合された集積型トリプル太陽電池にも本発明は適用可能である。
集積型タンデム太陽電池を示す断面図である。 本発明の実施例および比較例による集積型タンデム太陽電池における透明中間層の単膜比抵抗と発電効率、FF及び1段当たりの開放電圧の関係を示す図である。
1 絶縁基板
2 下部電極
3 下部光電変換セル
4 透明中間層
5 上部光電変換セル
6 上部電極
7 下部電極分離溝
8 接続溝
9 上部電極分離溝

Claims (12)

  1. 絶縁基板と、
    複数の発電ユニットとを有し、
    少なくとも1つの発電ユニットが、前記絶縁基板上に設けられた下部電極と、該下部電極上に積層された複数の光電変換セルと、前記複数の光電変換セルのうちの2つの光電変換セルの間に設けられた透明中間層と、前記複数の光電変換セルの上に設けられた上部電極とを有し、
    前記上部電極が隣接する他の発電ユニットの下部電極と電気的に接触した集積型太陽電池であって、
    前記透明中間層は、酸化物とされ、
    前記透明中間層の比抵抗が20Ω・cm以上100Ω・cm以下であり、
    前記透明中間層が分割されることなく前記上部電極と接触する集積型太陽電池。
  2. 前記下部電極が透明酸化物膜を有し、
    前記上部電極が金属膜を有し、
    前記複数の光電変換セルが、PINジャンクションを有する非晶質シリコン膜を有してなる光電変換セルと、該非晶質シリコン膜を有する光電変換セルより上方に位置しPINジャンクションを有する結晶質シリコン膜を有してなる光電変換セルとを含む、
    請求項1に記載の集積型太陽電池。
  3. 前記少なくとも1つの発電ユニットが、前記下部電極と隣接する他の発電ユニットの下部電極とを分離する下部電極分離部と、前記上部電極と隣接する他の発電ユニットの下部電極とを電気的に接続する接続部と、前記上部電極と隣接する他の発電ユニットの上部電極とを分離する上部電極分離部とを有し、前記少なくとも1つの発電ユニットと前記隣接する他の発電ユニットとが直列接続された請求項1または2に記載の集積型太陽電池。
  4. 前記下部電極分離部が、前記複数の発電ユニットに共通に形成された下部電極用の層の一部を除去して形成された下部電極分離溝であり、
    前記接続部が、前記少なくとも1つの発電ユニットの複数の光電変換セルおよび透明中間層と前記隣接する他の発電ユニットの複数の光電変換セルおよび透明中間層とを分離するように、前記複数の発電ユニットに共通に形成された複数の光電変換セル用の層と透明中間層用の層とを有してなる積層膜の一部を除去して形成された接続溝と、該接続溝に延在する上部電極の一部と、前記接続に延在し前記上部電極の一部と電気的に接続する前記隣接する他の発電ユニットの下部電極の一部とを含んでなり、
    前記上部電極分離部が、前記複数の発電ユニットに共通に形成された上部電極用の層の一部を除去して形成された上部電極分離溝である、
    請求項3に記載の集積型太陽電池。
  5. 前記透明中間層が、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO)、酸化インジウム錫(ITO)、銅アルミニウム酸化物(CuAlO)、酸化チタン(TiO)、酸化珪素(SiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化アルミニウム(Al)、および酸化ガリウム(Ga)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1ないしのいずれか一項記載の集積型太陽電池。
  6. 前記複数の光電変換セルが2つの光電変換セルである、請求項1ないしのいずれか一項記載の集積型太陽電池。
  7. 前記複数の光電変換セルが3つの光電変換セルである、請求項1ないしのいずれか一項記載の集積型太陽電池。
  8. 絶縁基板上に下部電極用の層を形成する工程と、
    前記下部電極用の層の一部を除去して下部電極分離溝を形成し、該下部電極分離溝によって分離された複数の下部電極を形成する工程と、
    前記複数の下部電極および下部電極分離溝の上に、光電変換セル用の複数の層および該複数の層のうちの2つの層の間に介在する透明中間層用の層を含む積層体を形成する工程と、
    前記下部電極分離溝の近傍において前記積層体の一部を除去して接続溝を形成し、該接続溝によって分離され、各々が複数の光電変換セルと、前記複数の光電変換セルのうちの2つの光電変換セルの間に設けられた透明中間層とを有する複数の積層膜を、前記複数の下部電極の上にそれぞれ形成する工程であって、前記接続溝の底部に、隣接する下部電極の一部を露出させる工程と、
    前記複数の積層膜、接続溝、および露出した下部電極の上に、上部電極用の層を形成する工程と、
    前記接続溝の近傍であって該接続溝に一部が露出している下部電極の上方において、前記上部電極用の層の一部を除去して上部電極分離溝を形成し、該上部電極分離溝により分離された複数の上部電極を前記複数の積層膜の上にそれぞれ形成する工程
    とを含む集積型太陽電池の製造方法であって、
    比抵抗が20Ω・cm以上100Ω・cm以下の透明酸化物材料で前記透明中間層用の層を形成し、
    前記積層体を形成する工程において、前記透明中間層用の層を分割する処理を含まない集積型太陽電池の製造方法。
  9. 前記下部電極用の層が透明酸化物を用いて形成され、
    前記上部電極用の層が金属材料を用いて形成され、
    前記光電変換セル用の複数の層がPINジャンクションを有する非晶質シリコンの層と、該非晶質シリコンの層より上方に位置しPINジャンクションを有する結晶質シリコンの層とを含む
    請求項8に記載の集積型太陽電池の製造方法。
  10. 前記透明材料が酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO)、酸化インジウム錫(ITO)、銅アルミニウム酸化物(CuAlO)、酸化チタン(TiO)、酸化珪素(SiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化アルミニウム(Al)、および酸化ガリウム(Ga)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、請求項8または9に記載の集積型太陽電池の製造方法。
  11. 前記光電変換セル用の層を2層形成する請求項8ないし10のいずれか一項に記載の集積型太陽電池の製造方法。
  12. 前記光電変換セル用の層を3層形成する請求項8ないし10のいずれか一項に記載の集積型太陽電池の製造方法。
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