JP4568449B2 - 長繊維強化樹脂成形体の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、長繊維強化樹脂成形体の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平10−119141号公報には、長繊維強化樹脂成形体の製造装置及び製造方法が開示されている。この先行技術に記載の製造装置を、図6を参照して説明する。
【0003】
樹脂原液含浸領域Aと、樹脂原液含浸領域Aの下部に連ねられた樹脂原液含浸繊維収束領域Bとが備えられている。この2つの領域A,Bは、円柱状部分と、その下方の円錐状部分を有する内型91と、内型91の周囲の外型92との間隙により構成されている。
【0004】
領域Aには、型間間隙上端部の輪状繊維導入口93と、その下部の繊維を下部に送るための筒状間隙94と、筒状間隙94の下部の樹脂原液溜まり用兼樹脂原液含浸用輪状間隙95と、間隙95へ樹脂原液を送るための注入管96と、樹脂原液含浸繊維を間隙95から下部の領域Bへ送り込むための輪状樹脂原液溜まり出口97とが設けられている。他方、領域Bには、内型91の錐状部分の先端99方向に向かって厚みが漸増するように間隙98が設けられている。
【0005】
この装置を用い、複数本の繊維Fが繊維導入口93に輪状に送り込まれる。筒状間隙94を通して繊維Fが輪状間隙95内に導かれると、輪状間隙95に溜められていた樹脂原液Lが繊維Fに含浸される。次に、輪状樹脂原液溜まり出口97から樹脂原液含浸繊維F/Lが引き抜かれるとともに収束され、樹脂原液が含浸された繊維束が引き抜かれる。この樹脂原液が含浸された繊維束の樹脂原液を硬化させることにより、長繊維強化樹脂成形体が得られる。
【0006】
従って、この先行技術に記載の装置を用いることにより、繊維Fは、注入管96から供給された最新の樹脂原液Lに接触され、かつ繊維Fとともに間隙95内に入り込んだ空気が繊維導入口93の上部から外部に通り抜ける。よって、樹脂原液含浸繊維F/L内に粗大気泡が取り込まれ難い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記先行技術に記載の装置では、以下のような問題があった。
(1)樹脂原液Lとして、通常、熱硬化性樹脂組成物が用いられるが、長期間に渡り製造装置が用いられると、間隙95に付着した樹脂が硬化して堆積し、間隙95を閉塞することがあった。従って、比較的短期間で運転を停止し、間隙95内を清掃しなければならなかった。しかしながら、運転を停止しただけでは清掃は困難であり、その度に、内型91と外型92と注入管とを解体しなければならず、清掃作業が非常に煩雑であった。
【0008】
また、上記のように、短期間で運転を停止し、上記解体作業を行って清掃しなければならなかったため、長期間に渡り連続操業を行うことができなかった。
(2)また、上記先行技術に記載の製造方法では、輪状間隙95に溜まっている樹脂原液Lが繊維Fに含浸されるので、長繊維強化樹脂成形体における繊維と樹脂との比率を制御することが困難であった。
【0009】
(3)さらに、上記先行技術に記載の製造装置では、領域Aの下方に領域Bが位置するように、すなわち上下方向に繊維が移動するようにして長繊維強化樹脂成形体の製造が行われることが予定されている。すなわち、図6に示した内型と外型を90°回転させ、横向きに製造装置を使用した場合には、樹脂原液が自重により下方に移動しようとするため、樹脂原液が輪状間隙95の全周に渡り均一に溜まり難い。そのため、輪状間隙95の全周に渡り均一に樹脂原液を分散させることができず、長繊維強化樹脂成形体における樹脂の分散性がばらつき、均一な長繊維強化樹脂成形体を得ることができなかった。
【0010】
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、長期間に渡って連続操業を行うことができ、繊維と樹脂の比率を容易に制御することができ、さらに長繊維束に樹脂原液を均一に含浸させ得る長繊維強化樹脂成形体の製造方法を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、長期間運転しても型を解体する必要がなく、従って長期間に渡り連続操業を行うことができ、繊維と樹脂との比率を容易に制御することができ、長繊維束に樹脂原液が均一に含浸され、さらに縦横いずれの方向に設置したとしても長繊維強化樹脂成形体を安定に得ることができる製造装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本願の第1の発明に係る長繊維強化樹脂成形体の製造方法は、繊維束に樹脂原液を含浸させ、成形し、繊維強化樹脂成形体を製造する方法であって、内部に樹脂原液が注入されるように構成されておりかつ外表面から径方向外側に向かって樹脂原液を吐出する樹脂原液吐出孔が設けられた柱状の内型と、該内型の横断面の外形と横断面が相似形状の内周面を有する外型との間の筒状の空間に複数本の長繊維を導く工程と、前記筒状の空間において、前記樹脂原液吐出孔から樹脂原液を長繊維に向かって吐出し、樹脂原液を長繊維に付着させる工程と、前記樹脂原液が付着した長繊維を束ね、樹脂原液が含浸された長繊維束を得る工程と、前記樹脂原液が含浸された長繊維束において樹脂原液を硬化させる工程とを備えることを特徴とする。
【0013】
第1の発明の特定の局面では、前記樹脂原液が発泡性樹脂原液であり、前記発泡性樹脂原液が含浸された長繊維束を、前記内型と外型との間の空間から開放された空間に導き、硬化に先立ち発泡させて長繊維強化樹脂発泡体が得られる。
【0014】
第1の発明の他の特定の局面では、前記柱状の内型が円柱状の形状を有し、前記筒状の空間が円筒状である。
第1の発明の別の特定の局面では、前記内型が角柱状の形状を有し、前記筒状の空間が角筒状である。
【0015】
第1の発明のさらに他の特定の局面では、前記硬化工程が、前記長繊維束と同じ方向に移動し、目的とする形状に応じた横断面形状の成形空間を有する可動金型内において行われ、それによって可動金型内の成形空間に応じた横断面形状の長繊維強化樹脂成形体が得られる。
【0016】
本願の第2の発明は、長繊維束に樹脂原液を含浸させ、成形し、繊維強化樹脂成形体を製造する方法であって、柱状の内型と、内部に樹脂原液が注入されるように構成されており、前記内型の横断面の外形と横断面が相似形状の内周面及び外周面を有し、かつ内周面及び外周面に径方向内側及び外側に向かってそれぞれ樹脂原液を吐出する第1,第2の樹脂原液吐出孔が形成されている筒状の第1の外型と、第1の外型の横断面の外形と横断面が相似形状の内周面を有する第2の外型とを有する金型の前記内型と第1の外型との間の第1の筒状の空間と、第1,第2の外型間の第2の筒状の空間にそれぞれ複数本の長繊維を導く工程と、前記第1,第2の樹脂原液吐出孔から樹脂原液を長繊維に向かって吐出し、前記第1,第2の筒状空間において樹脂原液を長繊維に付着させる工程と、前記樹脂原液が付着された長繊維を束ねて樹脂原液が含浸された長繊維束を得る工程と、前記樹脂原液が含浸されている長繊維束の樹脂原液を硬化させる工程とを備えることを特徴とする。
【0017】
第1,第2の発明では、好ましくは、樹脂原液として熱硬化性樹脂原液が用いられる。熱硬化性樹脂原液の場合、前述した先行技術では樹脂の硬化物の堆積がより大きな問題となるが、本発明によれば樹脂の堆積が生じ難いので、熱硬化性樹脂原液を用いた場合、特に効果的である。
【0018】
本願の第3の発明は、第1の発明の長繊維強化樹脂成形体の製造方法により繊維強化樹脂成形体を製造するための装置であって、外表面に樹脂原液を吐出する樹脂原液吐出孔が形成されており、内部に該樹脂原液吐出孔に連なる樹脂注入経路が形成されている略柱状の内型と、前記内型の横断面の外形と横断面が相似形状の内周面を有する筒状の外型とを備え、前記筒状の空間の径が樹脂原液吐出口よりも下流側において下流側に行くにつれて縮小されており、それによって樹脂原液が付着された複数本の長繊維が束ねられるように構成されており、前記内型の樹脂注入経路に樹脂原液を注入する樹脂注入部材と、前記樹脂原液が付着した長繊維束を硬化・成形する成形部材をさらに備えることを特徴とする。
【0019】
第4の発明に係る繊維強化樹脂成形体の製造装置は、第2の発明に係る繊維強化樹脂成形体の製造方法により繊維強化樹脂成形体を得るための装置であって、略柱状の内型と、前記内型の横断面の外形と横断面が相似形状の内周面及び外周面を有し、内部に樹脂注入経路が構成されており、内周面及び外周面にそれぞれ第1,第2の樹脂原液吐出孔が形成されている第1の外型と、第1の外型に外挿されており、第1の外型の横断面の外形と横断面が相似形状の内周面を有する第2の外型とを備え、樹脂原液が付着された複数本の長繊維を束ねるように、前記樹脂原液口よりも下流側において、第1,第2の筒状空間の径が下流側に行くにつれて縮小されている空間縮小領域が形成されており、樹脂原液が付着した長繊維束の樹脂原液を硬化し、成形する成形部材をさらに備えることを特徴とする。
【0020】
第3,第4の発明の特定の局面では、前記樹脂原液が付着された長繊維の横断面形状を変化させる変形加工部材がさらに備えられる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
【0022】
(樹脂原液)
本発明において用いられる上記樹脂原液とは、液状の樹脂または樹脂組成物を広く含むものとし、上記樹脂としては熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂のいずれをも用いることができ、好ましくは、熱硬化性樹脂が用いられ、本発明に従って、熱硬化性樹脂の硬化・堆積を確実に抑制することができる。
【0023】
上記熱硬化性樹脂としては、特に限定されず、例えば、ウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、尿素系樹脂、エポキシ系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂などが挙げられ、中でも耐久性及び機械的強度に優れているためウレタン系樹脂が好ましく用いられる。
【0024】
また、上記熱可塑性樹脂としても特に限定されず、例えば、スチレン系樹脂などが挙げられる。
好ましくは、上記樹脂原液として、発泡性樹脂原液が用いられ、それによって長繊維強化樹脂発泡体を得ることができる。このような発泡性樹脂原液としては、上記熱硬化性樹脂もしくは熱可塑性樹脂と熱分解型発泡剤とを含む発泡性樹脂組成物が挙げられる。
【0025】
上記樹脂原液の粘度が高過ぎると長繊維に含浸し難くなり、従って溶融状態において10000cps以下のものが好ましく、さらには、3000cps以下のものがより好ましい。
なお、上記樹脂原液においては、必要に応じて、触媒、着色剤、架橋剤、充填剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤などの添加剤が配合されてもよい。
【0026】
(長繊維)
本発明において長繊維束を構成するための長繊維としては、特に限定されないが、例えばロービングやヤーンのようにストランドをバインダーで軽く付着させて紐状としたものが好適に用いられる。中でも、樹脂原液の含浸が容易であり、成形が容易であり、かつ成形体の機械的物性に優れているため、ロービングが好ましく用いられる。
【0027】
上記ストランドを構成するフィラメントは、モノフィラメントであってもよく、フィブリル(髭状に繊維が突き出たもの)化繊維であってもよい。
上記長繊維の材質についても特に限定されず、ガラス繊維、炭素繊維、有機繊維(合成繊維もしくは天然繊維)などが用いられる。中でも、機械的強度を効果的に高め得るため、ガラス繊維や炭素繊維が好ましく用いられる。なお、上記合成繊維としては、例えば、ビニロン、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、レーヨンなどが挙げられる。
【0028】
(第1の実施形態)
図1(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係る長繊維強化樹脂成形体の製造装置1を説明するための正面断面図及び図1(a)におけるB−B線に沿う部分を模式的に示す断面図である。
【0029】
本実施形態の製造装置1では、複数本の長繊維Fが図示の矢印A方向に、すなわち上方から下方に向けて搬送される。なお、本実施形態の製造装置では、長繊維Fを束ね、かつ樹脂原液を含浸させるに際し、長繊維Fが上下方向ではなく水平方向に移動されるように装置が配置されてもよい。この点については後で詳述する。
【0030】
本実施形態の製造装置1は、略円柱状の内型2と、円筒状の外型3とを有する。外型3の内周面3aは、その横断面が、内型2の横断面の外形と相似形状とされている。すなわち、内型2の横断面の外形と、外型3の横断面における内周面の形状はいずれも円形とされている。そして、内型2の外周面2aと外型3の内周面3aとの間に筒状の空間Xが構成されている。筒状の空間Xには、複数本の長繊維Fが導かれ、該空間X内で、後述のようにして、長繊維に樹脂原液が付着される。
【0031】
他方、内型2の上端面2bから下方に延びるように樹脂原液注入経路2cが形成されている。樹脂原液注入経路2cは上端面2bに連結された図示しない樹脂原液供給ユニットに連ねられている。樹脂原液が、樹脂原液注入経路2cにより内型2内に供給されるように構成されている。
【0032】
他方、内型2の外周面2aには、中間高さ位置において、複数の樹脂原液吐出口2dが形成されている。複数の樹脂原液吐出口2dは、内型2の中間高さ位置において、周方向に分散配置されている。好ましくは、複数の樹脂原液吐出口2dは、内型2の外周面2aのある高さ位置において周方向に均一に分散配置される。
【0033】
上記樹脂原液注入経路2cは、その下端部分が分岐されて、分岐された樹脂原液注入経路部分2c1が各樹脂原液吐出口2dに連ねられている。また、上記分岐された樹脂原液注入経路部分2c1は、内型2の横断面の中心から径方向外側に延びるように構成されている。従って、樹脂原液は、樹脂原液吐出口2dから内型2の横断面の径方向外側に向かって吐出されるように構成されている。
【0034】
なお、上記樹脂原液が吐出される部分においては、筒状の空間Xの空間率は0〜40%の範囲が好ましい。ここで空間率とは、空間の体積から長繊維の体積と樹脂原液の体積とを除いたものを該空間の全体積で除算して得られた割合をいうものとする。樹脂原液吐出口よりも上流側では、樹脂原液の逆流を防止するために、樹脂原液吐出口が設けられている部分における筒状空間の空間率よりも小さくなることが望ましく、できるだけ長繊維が筒状空間の100%近くの空間を占めるように構成することが望ましい。従って、図1に示す実施形態では、樹脂原液吐出口2dが設けられている部分にも上方に比べて、樹脂原液吐出口2dが設けられている部分及びその下方において、筒状空間Xの体積が大きくされている。
【0035】
なお、上記樹脂原液吐出口2dが設けられている部分における前述した空間率が40%を超えると、樹脂の含浸性が悪化することがあり、かつ滞留樹脂が発生して連続操業性が低下することがある。
【0036】
また、樹脂原液吐出口2dから樹脂を吐出する速度については、速い方が好ましいが、あまり速過ぎると長繊維を切断するおそれがある。従って、0.3〜200m/秒が好ましい。
【0037】
また、樹脂含浸性を高めるには、樹脂原液吐出口2dからの樹脂原液吐出速度を高める方法の他、樹脂原液吐出口2dの数を増加させ、かつ樹脂原液吐出口2dが設けられている部分における空間Xの厚みを小さくする方法が挙げられる。
樹脂原液吐出速度自体を高める場合には、吐出速度を5〜200m/秒の範囲とすることが望ましく、多数の樹脂原液吐出口2dを設けかつ空間Xの樹脂原液吐出口2dに対向されている部分における厚みを薄くする方法の場合には、樹脂原液吐出速度自体は0.3〜200m/秒とすればよい。
【0038】
略円柱状の内型2の下端は円錐状部2eを有し、外型3の下端の内周面は、該円錐状部になろう形状とされており、それによって、筒状の空間Xの径が下方に行くにつれて縮小している。この縮小領域を通過されて、樹脂原液が付着した長繊維が束ねられるように構成されている。
【0039】
長繊維強化樹脂成形体の製造に際しては、まず筒状の空間X内に複数本の長繊維Fが挿入され、図示しない引取器により下方に引き取られる。従って、長繊維Fは、筒状の空間X内を上方から下方に向かって移動する。この工程において、樹脂原液4が樹脂原液吐出口2dから吐出され、長繊維Fに樹脂原液4が付着される。樹脂原液4が付着された長繊維は下方に移動され、筒状の空間Xの下方の縮小領域で束ねられ、それによって樹脂原液が含浸された長繊維束が得られる。
【0040】
この製造装置1では、上記のように樹脂原液4が樹脂原液吐出口2dから内型2の横断面の径方向外側に向かって吐出される。従って、上流から送り込まれる繊維束が壁面をクリーニングしながら含浸されるため長期間に渡り連続操業を行った場合でも、樹脂原液の堆積や樹脂原液の固着物などが生じ難い。よって、樹脂原液が含浸された繊維束を得るための工程を長期間に渡り連続的に行うことができる。
【0041】
上記のようにして、樹脂原液が含浸された長繊維束は、図2に示す可動金型5内に導かれ、可動金型5内で硬化され、それによって長繊維強化樹脂成形体が得られる。なお、図2において、6は図1に示した内型2及び外型3からなるブロックを略図的に示し、4aは内型に設けられた樹脂原液注入経路に接続されている導管を示し、導管4aの端部は樹脂原液供給ユニット4bに連結されている。
上記筒状の空間Xから排出された、樹脂原液が含浸された長繊維束Faが、可動金型5内の成形空間5aに導かれ、冷却され、硬化する。
【0042】
なお、樹脂原液として発泡性樹脂原液が用いられて、硬化に先立って発泡させて、発泡体Fcを得てもよい。このようにして、長繊維強化樹脂成形体が得られる。
【0043】
可動金型5としては、図示の矢印Y方向、すなわち樹脂原液が含浸された長繊維束Faが引き取られる方向に移動され得る適宜な可動金型を用いることができる。また、成形空間5aは、目的とする繊維強化樹脂成形体の形状に応じた横断面を有するように構成される。すなわち、横断面が円形の長繊維強化樹脂成形体を得ようとする場合には、成形空間5aの横断面は円形とされ、横断面が矩形の長繊維強化樹脂成形体を得ようとする場合には、成形空間5aの横断面は矩形とされる。
【0044】
なお、図2では、上記可動金型5が用いられていたが、図3に示す変形例のように、固定的に設けられる金型7と、金型7の後段に引取器8を配置してもよい。すなわち、引取器8により長繊維束を引き取りつつ、固定的に配置された金型7内で樹脂原液が含浸された長繊維束5を硬化させ、引取器8により得られた長繊維強化樹脂成形体を引き取るように構成してもよい。
【0045】
さらに、図4に示すように、内型2A及び外型3Aからなるブロック6Aの後段にレジューサー9を連ね、レジューサー9の後段に樹脂原液が含浸された長繊維束中の樹脂分布をより均一にするための摺動部10を設けてもよい。
【0046】
図4では、内型2A及び外型3Aからなる部分は、略図的に示されており、ここでは、内型2内に設けられた樹脂原液注入経路2cに導管4aが挿入されており、導管4aの外側端に樹脂原液供給ユニット4bが連結されている。
【0047】
また、内型2A及び外型3Aは、図1におけるブロック6の下流部分、すなわち長繊維Fを束ねるための前述の縮小部を除いた形状とされており、その代わりに結束部材としてレジューサー9が連ねられている。樹脂原液が付着された複数本の長繊維は、筒状の空間Xからレジューサー9内の経路9aに導かれる。経路9aにおいては、筒状の空間Xの径が徐々に小さくなるように、円錐状の内型部9bと、該円錐状の内型部9bの外周側面に倣った形状を有する外型部9cとが設けられている。従って、樹脂原液が付着された複数本の繊維は、レジューサー9内を通過するにしたがって束ねられていき、円錐状の内型部9bの後段において樹脂原液が付着された長繊維が束ねられ、長繊維束とされる。このように、長繊維Fを束ねる縮小部は、ブロック6Aと別部材で構成されていてもよい。
【0048】
さらに、レジューサー9の後段に設けられた変形加工部としての摺動部10は、複数のローラー10aを有し、複数のローラー10a間にシート11が架け渡されている。シート11は、ローラー10aの周面に沿うように配置されており、図示のように長繊維束Faの搬送方向において捻りを有するように構成されている。従って、樹脂原液が付着された長繊維束Faが、シート11間で擦られ、長繊維束Faが変形加工される。
【0049】
この摺動部10によりしごかれることにより、樹脂原液が長繊維束に均一に含浸されると共に、所望とする形状に変形される。しかる後、硬化されることにより、変形加工された形状の繊維強化樹脂成形体が得られる。
【0050】
(第2の実施形態)
図5(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係る長繊維強化樹脂成形体の製造装置を示す縦断面図及び図4(a)のC−C線に沿う部分を模式的に示す断面図である。
【0051】
本実施形態では、円柱状の内型21と、第1の外型22と、第2の外型23とが備えられている。第1の外型22は円筒状の形状を有する。従って、外型22の内周面22aの横断面形状は、内型21の横断面の外形と相似形状とされている。同様に、第1の外型22の外周面22bの横断面形状と、第2の外型23の内周面23aの横断面形状とがいずれも円形でありかつ相似とされている。
【0052】
従って、内型21の外周面21aと外型22の内周面22aとの間に第1の筒状の空間X1が構成され、第1の外型22の外周面22bと第2の外型23の内周面23aとの間に第2の筒状の空間X2が構成される。
【0053】
本実施形態では、第1,第2の筒状の空間に、それぞれ、複数本の長繊維Fが導かれる。
他方、第1の外型22の内周面においては、中間高さ位置において複数の第1の樹脂原液吐出口22cが形成されている。複数の第1の樹脂原液吐出口22cは、樹脂原液を断面の径方向内側、すなわちその筒状の空間X1内に樹脂原液を吐出するように構成されている。他方、第1の外型22の外周面においても、中間高さ位置において周方向に複数の第2の樹脂原液吐出口22dが形成されている。樹脂原液吐出口22dは、樹脂原液を横断面の径方向外側に向かって、すなわち第2の筒状の空間X2に吐出するように構成されている。
【0054】
第1,第2の樹脂原液吐出口22c,22dは、好ましくは図5(a)において同じ高さ位置に形成される。
なお、第1,第2の樹脂原液吐出口22c,22dから樹脂原液を吐出するために、樹脂原液を供給する樹脂原液注入経路が、第1の外型22内に構成されている。すなわち、樹脂原液注入経路22eが設けられている。樹脂原液注入経路22eは、内型21内の樹脂原液注入経路21bに連通されている。樹脂原液注入経路21aは、図示しない樹脂原液供給ユニットに連結されている。
【0055】
なお、樹脂原液注入経路は内型21内に設けられずともよく、第1の外型22に直接樹脂原液供給ユニットを連結し、第1の外型22内の樹脂原液注入経路22eに樹脂原液を直接供給してもよい。
【0056】
本実施形態では、第1,第2の筒状の空間X1,X2に複数本の長繊維Fがそれぞれ供給され、第1,第2の樹脂原液吐出口22c,22dから径方向内側または径方向外側に向かって樹脂原液が吐出される。従って、複数本の長繊維Fに、樹脂原液が付着され、樹脂原液が付着された長繊維Fが空間X1,X2から排出される。
【0057】
しかる後、第1の実施形態と同様にして、樹脂原液が付着された長繊維が束ねられ、樹脂原液が含浸された長繊維束が得られる。なお、結束は、レジューサーを連ねることにより、あるいは内型21、外型22,23に縮小部分を設けることにより行い得る。
【0058】
また、樹脂原液が含浸された長繊維束を硬化し、成形する成形部材としては、図2及び図3に示した可動金型5や固定金型7などを適宜用いることができ、特に限定されるものではない。また、複数本の長繊維Fを搬送する部材についても、図3に示した引取器などを適宜用いることができる。
【0059】
本実施形態においても、樹脂原液は、樹脂原液吐出口22c,22dから外型22の横断面の径方向内側または外側に吐出されるように構成されているので、長時間操業を行ったとしても、樹脂原液が空間X1,X2に特定の部分に溜まり難い。従って、長期間に渡り連続操業を行うことができる。
【0060】
なお、上記第1,第2の実施形態では、筒状の空間が円筒状とされているため、内型として略円柱状のものが用いられ、外型の内周面及び第1,第2の外型の内周面も円筒状とされていたが、本発明においては、筒状の空間は角筒状の形状であってもよい。その場合には、内型が角柱状の形状とされる。
【0061】
次に、具体的な実施例につき説明する。
(実施例1)
図1(a)及び(b)に示した製造装置1を用いた。なお、内型2の樹脂原液吐出口より上部の外径は35mm、長さは200mm、下部の外径は32mm、長さは250mmとし、外径3の下部の内径は40mmとした。また、樹脂原液吐出口の径は0.7mmとした。直径17μmのガラス繊維(14000番手)を撚り、弱く巻き取ったものを1本のロービングとし、該ロービンクを長繊維Fとして用意した。また、ポリオール(住友バイニルウレタン社製)100重量部に対して、発泡剤として水0.6重量部と、触媒(三共有機合成社製、S−CM31A)0.1重量部を予備混合し、さらにジフェニルメタンジイソシアネート(住友バイニルウレタン社製、44U20)130重量部を衝突混合して、20℃における粘度が2000cpsであるポリウレタン原液である樹脂原液を用意した。
【0062】
上記長繊維48本を筒状の空間Xに導き、上記樹脂原液を樹脂原液注入経路2c内に注入し、樹脂原液吐出口2dから樹脂原液を吐出し、長繊維に付着させた。この場合、樹脂原液と長繊維とを重量比で1対1の割合で供給し、長繊維Fは3m/分の速度で空間Xから引き取った。しかる後、このようにして樹脂原液が含浸された長繊維を束ね、図2に示した結束部材で束ね、可動金型5を用いて発泡硬化成形を行い、繊維強化発泡成形体を得た。
【0063】
(実施例2)
実施例1と同じ長繊維及び発泡性樹脂原液を用意した。図1に示した製造装置において、筒状の空間Xに、実施例1と同様に樹脂原液と長繊維とを重量比で1対1で供給し、0.5m/分の速度で引き取った。なお、図1に示した製造装置において、筒状の空間Xは、樹脂原液吐出口よりも上方部分では、内径が90mm、樹脂原液吐出口が設けられている部分よりも下方では、空間Xの内径が80mm、外径が100mmとされているものを用いた。さらに、下方の出径部においては、金型出口縮小率が87.1%となるように、出口径が56mmとされているものを用いた。
【0064】
上記のようにして、筒状の空間Xにおいて樹脂原液を長繊維に付着させ、しかる後出径部において束ね、樹脂原液が含浸された長繊維束を得た。
上記実施例1,2で得られた繊維強化樹脂成形体では、樹脂原液が均一に含浸されているためか、発泡硬化後、外観性に優れ、曲げ強度に優れた繊維強化発泡樹脂成形体を得ることができた。また、連続操業性に優れ、実施例1,2のいずれにおいても3日以上連続操業することが可能であることが確かめられた。
【0065】
【発明の効果】
第1の発明に係る長繊維強化樹脂成形体の製造方法では、上記筒状の空間において、樹脂原液吐出口から樹脂原液が長繊維に向かって吐出され、樹脂原液が長繊維に付着される。従って、樹脂原液が筒状の空間の特定の部分に溜まり難い。
よって、連続操業性に優れ、長期間に渡り長繊維強化樹脂成形体の製造を行うことかできる。すなわち、従来の長繊維強化樹脂成形体の製造方法では、樹脂原液が輪状間隙に溜まり、堆積するため、運転を停止し、解体及び清掃といった煩雑な作業を頻繁に行わねばならなかったのに対し、第1の発明に係る製造方法では、このような煩雑な作業を行わずともよく、また長期間に渡り連続操業を行うことかできる。
【0066】
しかも、上記樹脂原液と長繊維との供給比率を容易に制御することができ、所望とする繊維強化樹脂成形体を安定に得ることができる。
上記樹脂原液として発泡性樹脂原液を用い、発泡性樹脂原液が含浸された長繊維束を、内型と外型との間の空間から開放された空間に導き、硬化に先立ち発泡した場合には、本発明に従って長繊維強化樹脂発泡体を得ることができる。
【0067】
柱状の内型が円柱状の形状を有し、筒状の空間が円筒状である場合には、最終的に円筒状の長繊維強化樹脂成形体を容易に得ることができ、内型が角柱状の形状を有し、筒状の空間が角筒状である場合には、横断面が矩形の長繊維強化樹脂成形体を得ることができる。
【0068】
硬化工程が、長繊維束と同じ方向に移動し、目的とする形状に応じた横断面形状の成形空間を有する可動金型内において行われる場合には、可動金型内の成形空間の横断面形状に応じた横断面形状を有する長繊維強化樹脂成形体を容易に得ることができる。
【0069】
第2の発明においても、第1,第2の筒状の空間から樹脂原液が長繊維に向かって吐出され、樹脂原液が長繊維に付着されるので、第1の発明と同様に、第1,第2の筒状の空間内に樹脂原液が溜まり難く、従って長期間に渡り連続操業を行うことができる。また、従来技術で必要であった煩雑な運転停止、解体及び清掃といった作業を簡略化することができる。さらに、長繊維と樹脂原液の供給比率を調整することにより、所望とする長繊維強化樹脂成形体を容易に得ることができる。
【0070】
さらに、第2の発明では、第1,第2の筒状空間に長繊維をそれぞれ導くため、第1の発明に比べて、樹脂原液をより効果的に均一に含浸させることができ、かつより多くの長繊維が含まれている長繊維強化樹脂成形体を得ることができる。
【0071】
第3の発明に係る製造装置では、樹脂原液吐出口を有する内型、内型の横断面の外形と横断面が相似形状の内周面を有する筒状の外型と、樹脂原液注入部材と、成形部材とを備えるので、第1の発明に従って、長繊維強化樹脂成形体を得ることができ、長期間に渡り長繊維強化樹脂成形体を連続操業により製造することができる。
【0072】
同様に、第4の発明に係る製造装置においても、第1,第2の筒状の空間を有するように、内型、第1の外型及び第2の外型が構成されており、第1,第2の樹脂原液吐出口から長繊維に向かって樹脂原液が吐出されて、長繊維に樹脂原液が付着される。従って、第2の発明に従って、長繊維強化樹脂成形体を得ることができ、煩雑な運転停止、解体及び清掃といった作業を簡略化することができ、長期間に渡り連続操業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係る長繊維強化樹脂成形体の製造装置の用具を示す縦断面図及び(a)のB−B線に沿う部分の模式的断面図。
【図2】樹脂原液が含浸された長繊維束を硬化し、成形する装置の一例を示す略図的縦断面図。
【図3】樹脂原液が含浸された長繊維束を硬化し、成形する装置の他の例を示す略図的縦断面図。
【図4】樹脂原液が含浸された長繊維束を結束するレジューサーが筒状の空間に連結されている変形例を説明するための略図的縦断面図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る長繊維強化樹脂成形体の製造装置を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は(a)におけるC−C線に沿う部分の模式的断面図。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る長繊維強化樹脂成形体の製造装置を示す縦断面図。
【符号の説明】
2…内型
2a…外周面
2b…上端面
2c…樹脂原液注入経路
2d…樹脂原液吐出口
3…外型
3a…内周面
4…樹脂原液
4a…導管
4b…樹脂原液供給部材
5…可動金型
5a…成形空間
7…固定金型
8…引取器
9…レジューサー
10…摺動部
21…内型
21a…外周面
22…第1の外型
22a…内周面
22b,22c…第1,第2の樹脂原液吐出口
23…第2の外型
23a…内周面
F…長繊維
X…筒状の空間
X1,X2…第1,第2の筒状の空間
Claims (10)
- 長繊維束に樹脂原液を含浸させ、成形し、繊維強化樹脂成形体を製造する方法であって、
内部に樹脂原液が注入されるように構成されておりかつ外表面から径方向外側に向かって樹脂原液を吐出する樹脂原液吐出孔が設けられた柱状の内型と、該内型の横断面の外形と横断面が相似形状の内周面を有する外型との間の筒状の空間に複数本の長繊維を導く工程と、
前記筒状の空間において、前記樹脂原液吐出孔から樹脂原液を長繊維に向かって吐出し、樹脂原液を長繊維に付着させる工程と、
前記樹脂原液が付着した長繊維を束ね、樹脂原液が含浸された長繊維束を得る工程と、
前記樹脂原液が含浸された長繊維束において樹脂原液を硬化させる工程とを備えることを特徴とする長繊維強化樹脂成形体の製造方法。 - 前記樹脂原液が発泡性樹脂原液であり、前記発泡性樹脂原液が含浸された長繊維束を、前記内型と外型との間の空間から開放された空間に導き、硬化に先立ち発泡させて長繊維強化樹脂発泡体を得ることを特徴とする、請求項1に記載の長繊維強化樹脂成形体の製造方法。
- 前記柱状の内型が円柱状の形状を有し、前記筒状の空間が円筒状である、請求項1または2に記載の長繊維強化樹脂成形体の製造方法。
- 前記内型が角柱状の形状を有し、前記筒状の空間が角筒状である、請求項1または2に記載の長繊維強化樹脂成形体の製造方法。
- 前記硬化工程が、前記長繊維束と同じ方向に移動し、目的とする形状に応じた横断面形状の成形空間を有する可動金型内において行われ、それによって可動金型内の成形空間に応じた横断面形状の長繊維強化樹脂成形体が得られる、請求項1〜4のいずれかに記載の長繊維強化樹脂成形体の製造方法。
- 長繊維束に樹脂原液を含浸させ、成形し、繊維強化樹脂成形体を製造する方法であって、
柱状の内型と、内部に樹脂原液が注入されるように構成されており、前記内型の横断面の外形と横断面が相似形状の内周面及び外周面を有し、かつ内周面及び外周面に径方向内側及び外側に向かってそれぞれ樹脂原液を吐出する第1,第2の樹脂原液吐出孔が形成されている筒状の第1の外型と、第1の外型の横断面の外形と横断面が相似形状の内周面を有する第2の外型とを有する金型の前記内型と第1の外型との間の第1の筒状の空間と、第1,第2の外型間の第2の筒状の空間にそれぞれ複数本の長繊維を導く工程と、
前記第1,第2の樹脂原液吐出孔から樹脂原液を長繊維に向かって吐出し、前記第1,第2の筒状空間において樹脂原液を長繊維に付着させる工程と、
前記樹脂原液が付着された長繊維を束ねて樹脂原液が含浸された長繊維束を得る工程と、
前記樹脂原液が含浸されている長繊維束の樹脂原液を硬化させる工程とを備えることを特徴とする長繊維強化樹脂成形体の製造方法。 - 前記樹脂原液が熱硬化性樹脂原液である、請求項1〜6のいずれかに記載の長繊維強化樹脂成形体の製造方法。
- 長繊維束に樹脂原液を含浸して成形し、繊維強化樹脂成形体を製造するための装置であって、
外表面に樹脂原液を吐出する樹脂原液吐出孔が形成されており、内部に該樹脂原液吐出孔に連なる樹脂注入経路が形成されている略柱状の内型と、
前記内型の横断面の外形と横断面が相似形状の内周面を有する筒状の外型とを備え、
前記筒状の空間の径が樹脂原液吐出口よりも下流側において下流側に行くにつれて縮小されており、それによって樹脂原液が付着された複数本の長繊維が束ねられるように構成されており、
前記内型の樹脂注入経路に樹脂原液を注入する樹脂注入部材と、
前記樹脂原液が付着した長繊維束を硬化・成形する成形部材をさらに備えることを特徴とする、長繊維強化樹脂成形体の製造装置。 - 長繊維束に樹脂原液を含浸して成形し、繊維強化樹脂成形体を製造するための装置であって、
略柱状の内型と、
前記内型の横断面の外形と横断面が相似形状の内周面及び外周面を有し、内部に樹脂注入経路が構成されており、内周面及び外周面にそれぞれ第1,第2の樹脂原液吐出孔が形成されている第1の外型と、
第1の外型に外挿されており、第1の外型の横断面の外形と横断面が相似形状の内周面を有する第2の外型とを備え、樹脂原液が付着された複数本の長繊維を束ねるように、前記樹脂原液吐出口よりも下流側において、第1,第2の筒状空間の径が下流側に行くにつれて縮小されている空間縮小領域が形成されており、
樹脂原液が付着した長繊維束の樹脂原液を硬化し、成形する成形部材をさらに備えることを特徴とする、長繊維強化樹脂成形体の製造装置。 - 前記樹脂原液が付着された長繊維束の横断面形状を変化させる変形加工部材をさらに備える、請求項8または9に記載の長繊維強化樹脂成形体の製造装置。
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