JP4566691B2 - 像加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コイルに通電することで生ずる磁界により導電部材に発生する渦電流による発熱を利用した誘導加熱方式の定着装置を備えた画像形成装置に関するものである。
複写機、ファクシミリ、プリンタなどの画像形成装置においては、生成すべき画像情報を光学により感光ドラム上に静電潜像化し、潜像上にトナーにより現像し、さらに記録材に前述のトナー像を転写させ、トナー像の乗った記録材を加熱・加圧する定着装置を通過させることにより、トナー像を記録材上に画像を形成させる電子写真方式が広く普及している。
前述の定着装置においては、記録材を挟持搬送するニップ部に記録材上を通過させ加圧し、さらにローラ内に発熱手段を持ち、発熱手段を発熱させることで記録材上のトナーを熱溶解させ、記録材上にトナー像を定着させる構成を持つ画像形成装置が多く存在する。特に、単位時間辺りの画像形成枚数が多い高速な画像形成を行う画像形成装置においては、ハロゲンランプを用いた熱ローラ定着が一般的である。
従来、前記定着手段としては、ローラ内部にハロゲンランプ等の発熱手段を配置し、発熱手段からの輻射熱等により前記ローラ表面を加熱するようにしたものが一般的であった(以下、ハロゲン方式という)。
しかしながら、ハロゲン方式の定着手段にはローラ表面が適温に達するまでに比較的長い時間を要する。また発熱手段に対し投入する電力と発熱する熱量の変換効率が悪いなど幾つかの問題点がある。
これらの問題点を解決できるものとして誘導加熱方式(以下、IH方式という)の定着手段が提案されている。
IH方式の定着手段では、金属導体からなる定着手段の内部に、コイルが配置された構成となっている。前述のコイルに高周波電流を流し、この高周波電流によって生じた高周波磁界で金属導体の定着手段に誘導渦電流を発生させる。誘導渦電流は金属導体の表皮抵抗によって定着手段そのものが発熱する。
このIH方式の定着手段は直接熱を生ずるため、ハロゲンランプなどによる間接加熱に比べて比較的短時間で定着手段を昇温させることが可能である。さらに定着手段以外の部分の発熱や光漏れなどによるエネルギーロスを少なく、発熱手段に対し投入する電力と発熱する熱量の変換効率良いという特徴を有している。
ところで、ハロゲン方式やIH方式の定着手段では、定着手段に通紙可能幅よりも小さい記録材を連続的に通過させると、記録材が通過して記録材により熱が奪われる領域と、記録材に熱が奪われない領域とに生ずる。記録材を連続的に通過させると、記録材通過部分に定着性をあげるために熱が定着手段に供給されると、記録材に熱が奪われない非通紙部にまで同様に熱が供給される結果、その非通紙部分が過昇温する問題が発生する。
特に、ユーザの利便性を高めるために、加熱ローラの熱容量を減らし、加熱ローラ温度上昇速度を速めた場合、非通紙部昇温は顕著になる。
そこで特開2002−40843では、上記のようなローラを記録紙が通過しない部分の温度上昇を防止するために、記録紙が通過しない部分の高周波磁界を遮断する部材を金属導体(以下、遮蔽板と記述)の加熱ローラとコイルの間に設置する構成が公開されている。
特開2002−40843号公報
このように非通紙部昇温に対しては、遮蔽板を設けることで緩和させることができる。ところが、この遮蔽板の動作を通紙している記録材に関わらず一定の条件を満たしたときに動作させる構成では以下の問題が生ずる。即ち、厚紙等の加熱ローラから奪う熱量が大きい記録材を連続通紙すると奪われた熱量を補うため、コイルへの通電量が多くなることで非通紙部昇温の単位時間あたりの温度上昇率が大きくなる。このときに、温度上昇率が小さい場合と同じ条件で遮蔽板を動作させても、その時点で加熱ローラには十分な熱量を有しているため、オーバーシュート量が温度上昇率が小さい場合よりも大きくなる。その結果、加熱ローラ等の劣化に大きく影響する問題がある。このオーバーシュート量は、常に一定ではないため、制御が難しい。
そのため、オーバーシュート量に関わらず加熱ローラの過昇温を防止する必要がある。
そこで、本発明は、通電により磁束を生ずるコイルと、磁束により熱を生じる導電層を有し、記録材上の像を加熱する像加熱部材と、前記コイルより発生する磁束を遮蔽する移動可能な遮蔽部材と、像加熱部材の中央部の温度を検知する中央部温度検知部材と、記録材の搬送方向と直交する方向において搬送可能な最大サイズの記録材の幅よりも小さい幅の記録材が連続して搬送される工程時に、記録材の搬送方向と直交する方向において前記像加熱部材の端部に向かう磁束を遮蔽する遮蔽位置と前記遮蔽位置から退避した退避位置との間を前記遮蔽部材を移動させる駆動手段と、前記中央部温度検知部材の出力に応じて通電により前記像加熱部材の温度を制御する通電制御部と、前記遮蔽部材が磁束を遮蔽する端部領域の前記像加熱部材の温度を検知する端部温度検知部材と、前記端部温度検知部材の出力に応じて前記駆動手段を制御する制御手段と、を有する像加熱装置において、前記工程時に、前記中央部温度検知部材による温度に対する前記端部温度検知部材による温度の単位時間当りの温度上昇率が大きいと、前記遮蔽部材が前記退避位置から前記遮蔽位置への移動を開始する遮蔽開始温度と前記遮蔽部材が前記遮蔽位置から前記退避位置への移動を開始する退避開始温度とをより低く設定することを特徴とする。
以上説明したように、温度上昇率が大きい非通紙部昇温部の過昇温を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、この発明の画像形成装置が適用された実施例の内部構成図である。この画像処理装置は、記録材に原稿画像を載せ出力する装置である画像出力部10と、原稿から画像情報を読み取る装置である画像入力部11と、画像入力部11の上部に装着された自動原稿送り装置12と、画像出力部10から排出されるコピー用紙を複数のビンに仕分けして排出するためのソータ13とを備えている。
この画像形成装置はディジタル複写機であり、原稿から画像情報を読み取る装置である画像入力部11のCCDにより画素化され画像情報として装置に読み込まれ、必要な画像処理が行われた後、画像メモリに蓄えられる。その画像情報は本体画像出力部10に転送され、画像再生して記録材上に記録される。
画像入力部11は、入力部の上面の原稿台に積載された原稿を照射しながら走査する光源21を備える。光源21は図外の光学系モータから駆動力を得て、図1の左右方向に往復駆動する。光源21から発生した光は、積載された原稿により反射され、光学像が得られる。その光学像をミラー22、23、24及びレンズ25を介してCCD26に伝送される。またミラー22、23、24は光源21と一体的に駆動される。CCD26は光を電気信号に変換する素子により構成されており、この素子の働きにより伝送されてきた、光学像が電気信号に変換され、さらにディジタル信号に変換される。
これらの画像入力装置における各調整値はバックアップ記憶装置により、記憶される。
読み込まれた原稿の画像情報は、種々の補正処理とユーザの希望する処理による画像処理が加えられ、画像メモリ(図外)に蓄積される。
これらの画像処理装置における各調整値はバックアップ記憶装置により、記憶される。
画像出力部10は画像メモリに蓄積された画像情報を読み出し、ディジタル信号からアナログ信号に再変換し、さらに露光制御部(図外)により適正な出力値に増幅され、光学照射部27により光信号に変換される。その光信号はスキャナー28、レンズ29及びミラー30を伝播して、像担持体としての感光ドラムの表面を帯電する帯電手段により帯電された感光ドラム31上に照射することで静電潜像が形成される。この静電潜像はトナー像を形成する現像手段によりトナー像が形成され、本体内を搬送されてくる記録材上に感光ドラムから記録材上に転写する転写手段により転写される。
トナー像が転写された記録材は定着手段32に搬送される。定着手段32は、記録材上のトナー像を熱で加熱定着する加熱部材としての加熱ローラと加熱ローラと圧接して、記録材を挟持搬送するニップ部を形成する加圧部材である加圧ローラとにより構成される。定着手段32は誘導加熱方式のためのコイル等が内包されている。また、この定着手段と加圧ローラとにより記録材を加熱・加圧することで、トナー像を記録材に定着させる機能を提供している。定着手段32の詳細は図2で説明される。
定着後、記録材はソータ13に搬送される。
ソータ13は本体画像出力部10の左側に設置されている装置であり、画像出力部10から出力された記録材を排紙トレイ33に仕分けして排紙する処理を行う。排紙トレイは上記本体制御部(図外)により制御され、出力された記録材紙は制御部の指示した任意の排紙トレイに排出される。
給紙トレイ34、35は本体下部にあり、記録材をある程度蓄積しておくことが可能である。制御部により、給紙トレイ34、35から蓄積された記録材を搬送し画像出力を行う。給紙デッキ36は本体画像出力部10の左側に設置されている装置で、記録材を大量に蓄積しておくことが可能である。給紙トレイ34、35と同様に制御部により蓄積された記録材を搬送し画像出力を行う。
給紙トレイ34、35は操作者により紙がセットされるが、その際、紙のサイズや向きの設定が行われるが、このデータはバックアップ記憶装置により記憶される。
本体画像出力部10の左側に、操作者が少数の任意種類の記録材を比較的容易に給紙することが可能となる手差しトレイ37が設置されている。またこの手差しトレイは、OHPシートや厚紙、はがきサイズ紙など特殊な記録用紙を使用する場合にも使用される。
給紙ローラ38、39、40、41、42は紙搬送ローラであり、各ローラは画像出力処理の給紙を行う際、記録材を実際に搬送する役割を担っている。
図2は、定着手段32の詳細を示した図である。ただし、本発明の特徴である電磁誘導加熱を行う部分(加熱ローラ104)のみを示している。
定着手段32は、加熱ローラ104と加圧ローラ(図外)からなり、加熱ローラを駆動する駆動手段である定着モータ220より駆動力を供給されることにより、回転駆動する。また、加熱ローラと加圧ローラ間をトナー像が形成された記録材が通過することにより、記録材上のトナー像が加熱・加圧され、記録材上にトナー像が定着される。
また、安定した画像を記録材上に再現するためには、加熱ローラ104の表面温度が定着作用に最適な温度であることが求められる。このため、加熱ローラ104の表面温度を検知するために、加熱ローラ104の中央部に加熱ローラの温度を検知する温度検知体である第1サーミスタ312、加熱ローラ104の端部に加熱ローラの温度を検知する温度検知体である第2サーミスタ314が設置されている。本実施例では、第2サーミスタ314は記録材が通紙可能な領域の範囲外に配置されているものとする。
第1サーミスタ312、第2サーミスタ314はそれぞれ、加熱ローラ104の設置位置の温度を検知する装置である。
図3は、加熱ローラ104の内部の詳細を示した図である。
まず、加熱ローラ104について説明する。本実施例の加熱ローラは、2層構成になっており、下層に導電層である鉄等の金属層とこの金属層の上層にトナーに対して離型性の高いフッ素樹脂等からなる離型層からなる。なお、熱容量をあげるために、金属層と離型層との間にゴム等の弾性層を設ける構成であってもよい。
ここで本実施形の画像形成装置においては、定着手段32の中心を基準とし、記録材の中心が、定着手段32の中心と沿うように搬送制御が実行される。
コイル108に通電手段により高周波電流が投入されると、コイル108より磁束が発生する。発生した磁束はフェライト等のコア106に沿って、加熱ローラ104に導かれ、加熱ローラ104内の金属層では磁束により誘導渦電流が発生する。この誘導渦電流と加熱ローラの104の表面抵抗により、加熱ローラ104自身が発熱する。
また、前述のフェライトコア106は加熱ローラ104を均一に加熱するように、加熱ローラ104の加熱面とほぼ同じ長さで設置されている。
このため、誘導渦電流による加熱ローラの発熱面の幅とほぼ同じサイズの記録材が定着手段32を通過する場合には、非通紙部領域での発熱量は少ない。しかし、加熱ローラ104の発熱面の幅より小さいサイズの記録材が定着手段32を通過する場合、定着手段32の中心部の熱は記録材の通過により奪われるが、記録材の通過しない両端部は誘導渦電流の加熱により、温度上昇を続ける。その理由は、本実施例ではコイルは中央部と端部の両方を加熱するために電流が流れるため、同じ熱量が加熱ローラに生じた際には、中央部は記録材に熱が奪われるが、非通紙部である端部は奪われる熱が中央部に比べて少ないからである。
従って、加熱ローラ104の加熱面の幅より小さいサイズの記録材を連続して、画像形成装置が通紙を行った場合、定着手段32の温度は不均一となる。この不均一の状態で、記録材が定着手段32を通過した場合、記録材にシワが発生する原因となる。
一方で、アルミ、銅等からなる遮蔽部材について説明する。遮蔽部材は、磁束により渦電流が発生するが、発生する渦電流による発熱量を小さくするため低抵抗の金属であることが好ましい。その理由としては、磁束を遮蔽しても、遮蔽部材自身の発熱により、加熱ローラが多くの熱が伝達してしまうからである。そのため、遮蔽部材の抵抗値は、加熱部材の導電層の抵抗値よりも低抵抗であることが望ましい。本実施例では、アルミの遮蔽板110に加工し、加熱ローラ104とフェライトコア108の間に設置すると、磁束の通過を妨げることになる。これにより加熱ローラ104内の金属層での渦電流の発生を抑制することができ、加熱ローラ104の発熱を低減することが可能である。
図で示したように、アルミで構成された遮蔽板110は所定紙幅に一致した凹形状になっている。また遮蔽板110は、ステッピングモータ210等の遮蔽部材駆動手段により、駆動される構成となっている。
これにより、比較的紙幅の狭い記録材を連続して定着を行った場合に発生する、上述の定着手段端部の昇温発生を検知した時に、遮蔽板110をステッピングモータ210により駆動し、遮蔽板110により、フェライトコア106と加熱ローラ104の間を遮蔽し、端部の加熱を防ぐことが可能である。
また410は遮蔽板の位置検知する遮蔽板位置検知体としての位置検知センサであり、420はスリットである。スリット420は遮蔽板110と同期して駆動し、スリット420が位置検知センサ410上に来た場合、遮蔽板110はフェライトコア106を完全に遮蔽しない位置(以下ホームポジション位置)になる。すなわち位置検知センサ410により、スリット420を検知することで、ホームポジションを検知することが可能となる構成である。
このように、本実施例では、遮蔽板により積極的に磁界を遮蔽するポジションにある位置を第1位置、遮蔽板による遮蔽量が少ない位置にあるホームポジションにある位置を第2位置とする。
また、第1サーミスタは遮蔽板が第1位置に移動しても遮蔽される磁界が少ない加熱ローラの部分の位置の温度を検知し、第2サーミスタは遮蔽板が第1位置に移動したときに積極的に磁界が遮蔽される加熱ローラの部分の位置の温度を検知する。
図4は、画像形成装置において、遮蔽板を駆動させずに加熱ローラ104の加熱範囲より狭い紙幅の記録材を搬送したときにおける加熱ローラ104の表面温度分布を示したグラフである。
図で示したように、遮蔽板を駆動させずに加熱ローラ104の加熱範囲より狭い紙幅の記録材を搬送したときにおける加熱ローラ104の表面温度の分布は、通紙範囲1004の温度は加熱ローラの表面の目標温度に略等しいのに対して、また非通紙部は高くなる。これは、中央部と端部とで熱の奪われ方が異なるためである。
ところで、記録材に形成されたトナー像を安定した画像として記録材に定着するためには、この通紙範囲1004の温度を目標となる温度で一定に保つ必要がある。
そこで、加熱ローラ104の中央部に設置された第1サーミスタ312により、温度を検知し、目標温度との差から、加熱ローラ104に供給される熱量を演算し、その演算結果からコイルに通電する通電量を制御する通電制御手段により所定の通電が行われる。
しかし、加熱ローラ104は中央部だけでなく端部も加熱するようにコイル108およびフェライトコア106は配置されている。したがって通紙範囲1004の温度に合わせて、温度制御を実行すると、非通紙部分が図のように高温になってしまう。
このような非通紙部の高温の状況は、定着装置自身や定着装置周囲の装置の故障の原因となりうる。またこのような状況で、異なる紙幅の記録材が通紙された場合、定着温度のムラが生じているため、記録材上の定着画像に悪影響を及ぼす原因ともなる。
図5は、画像形成装置において、加熱ローラ104の加熱範囲より狭い紙幅の記録材を搬送したときにおける加熱ローラ104の中央部と端部の温度差を示したグラフである。加熱ローラ104の中央部の温度は、第1サーミスタ312により検知される。また端部の温度は、第2サーミスタ314により検知される。ここで、△Tは、第2サーミスタ314から第1サーミスタ312の温度の差を取ったものである。
図のように、定着装置に加熱ローラ104の加熱範囲より狭い紙幅の記録材を連続して搬送を実行すると、時間が経過するに従い加熱ローラ104の端部温度が上昇してくる。それにより端部と中央部の温度差である△Tの値も大きくなる。
本発明の定着装置の制御では、△Tが1108で示されている基準温度T3を越えたとき、遮蔽板110をフェライトコア106と加熱ローラ104の間の位置へと駆動する制御を実行する。本実施例では2のサーミスタからの温度差を遮蔽板の動作の基準にしたが、端部サーミスタの温度が加熱ローラの目標温度よりも高い所定の温度以上になったときに遮蔽板を動作させても問題はない。
遮蔽板110をフェライトコア106と加熱ローラ104の間の位置にある場合、遮蔽部分に供給される熱量は劇的に減少する。このため加熱ローラ104の端部の温度は除々に下降し、それに従い、△Tも減少する。
遮蔽板110がフェライトコア106と加熱ローラ104の間の位置にあり、△Tが減少し、1110で示されているT3よりも低い基準温度T4以下になった場合、遮蔽板110をフェライトコア106と加熱ローラ104の間から退避させる駆動を実行する。その理由としては、端部の温度が低いと中央部の熱が端部側に移動するため、必要発熱量が多くなるため、熱的に非効率となるためである。本実施例では2のサーミスタからの温度差を遮蔽板の動作の基準にしたが、端部サーミスタの温度が加熱ローラの目標温度よりも低い所定の温度以下になったときに遮蔽板を動作させても問題はない。
このような、加熱ローラ104の中央部と端部の温度差により、遮蔽板110を駆動させることにより、加熱ローラ104の温度を均一化する制御を行っている。
図6aは、加熱ローラの加熱幅よりも幅が小さい記録材を連続通紙した時の加熱ローラ104の中央部と端部の温度差を示したグラフである。
このグラフで示したように、ここで示されている△T1102aの温度上昇の速度が図5で示したグラフ△T1102より速い。これは、図6で示したグラフの通紙されている記録紙が加熱ローラ104から奪う熱量が大きいためと考えられる。例えば、厚紙等を通紙した場合である。
従って、△Tが急速に立ち上がるような場合、基準温度T3を固定したままでは、遮蔽板の駆動から磁気遮蔽効果が発生するまでのタイムラグにより、△Tのオーバーシュートが大きくなってしまう。場合によっては、オーバーシュートの影響により、定着装置や周辺装置の寿命劣化や故障の原因となりかねない。
そこで、本願発明は温度上昇率が高い場合には、遮蔽板の駆動するタイミングを早めて、早い段階から磁気遮蔽効果をあげるものとする。
図6bは、本発明を実装した時の、ある記録紙を連続通紙した時の加熱ローラ104の中央部と端部の温度差を示したグラフである。
このとき、記録紙の種類等のパラメータは、図6aで説明したものと同じである。
ここで、△T1102bの温度上昇率は、△T1102aと同じである。ただ、本発明では、△Tの傾き(温度上昇率)により、最適な遮蔽板110の基準温度であるT3、T4を演算することにより、△Tのオーバーシュートを抑える制御を実施している。即ち、温度上昇率が高い場合には、遮蔽板が動作するタイミングが早くなるように、遮蔽板動作温度T3を低く設定する。また、遮蔽板による磁気遮蔽効果が解除されると、再び温度が上昇し始めるが、温度上昇率が大きい場合には、T3に達する時間が短くなるため、オーバーシュートが大きくなる可能性が有る点及び遮蔽板が退避する温度が低くても温度上昇率が大きいことから定着不良が発生しにくい点から、遮蔽板退避温度T4を低く設定する。
図7は、本処理は、画像形成装置によるプリント出力開始後に実行され、一定周期間隔で実行される。処理開始後、ステップ102へ進む。
ステップ102においては、第1サーミスタ312の温度、すなわち加熱ローラ104の中央部の温度を読み出す処理を実行し、変数Tmainに格納している。処理後、ステップ104へ進む。
ステップ104においては、第2サーミスタ314の温度、すなわち加熱ローラ104の端部の温度を読み出す処理を実行し、変数Tsubに格納している。処理後、ステップ106へ進む。
ステップ106においては、第1サーミスタ312の温度Tmainと第2サーミスタ314の温度Tsubの温度差△Tを演算している。またこの△Tは本処理のサンプリング周期毎に個々に保存される。演算後、処理をステップ108へ進める。
ステップ108においては、図6bで説明したように前ステップで演算した△Tおよび前回測定した△Tの値から、△Tの時間変化を演算し、傾き(単位時間あたりの温度上昇率)を求める処理を実行している。処理後、ステップ110へ進む。
ステップ110においては、前ステップで演算した結果により基準温度T3、T4の値を設定する処理が行われる。処理後、ステップ112へ進む。
ここで、T3の温度は、単位時間あたりの温度上昇率が大きいとより低い温度に設定され、単位時間あたりの温度上昇率が小さくなるとより高い温度に設定される。また、T4の温度は、単位時間あたりの温度上昇率が大きいとより低い温度に設定され、単位時間あたりの温度上昇率が小さくなるとより高い温度に設定される。
ステップ112においては、△Tと閾値T3との比較を行い、処理を分岐させている。すなわちもし、△TがT3より大きければ、遮蔽板110を磁束遮蔽位置に移動すべき状況であると判断し、処理をステップ112へ進める。またもし、△TがT3以下であれば、処理をステップ114へ進める。
ステップ114においては、△Tと閾値T4との比較を行い、処理を分岐させている。すなわちもし、△TがT4より小さければ、遮蔽板110を磁束遮蔽位置から退避すべき状況であると判断し、処理をステップ118へ進める。またもし、△TがT4以上であれば、本処理は終了となる。
ステップ116においては、遮蔽板110が磁束遮蔽位置にあるか否かにより、処理を分岐させている。もし遮蔽板110が遮蔽位置に無い場合には、処理をステップ120へ進め、遮蔽板110を磁束遮蔽位置へと移動させる処理を呼び出している。処理後、本処理は終了となる。
ステップ118においては、遮蔽板110が非磁束遮蔽位置にあるか否かにより、処理を分岐させている。もし遮蔽板110が遮蔽位置にある場合には、処理をステップ122へ進め、遮蔽板122を磁束遮蔽位置から退避させる処理を呼び出している。処理後、本処理は終了となる。
本処理は、画像形成装置がプリント出力中に、一定周期間隔で、呼び出され、遮蔽板の駆動制御が実行される。
以上説明したように、温度上昇率が大きい非通紙部昇温部の過昇温を防止することができる。
実施例2においても、画像形成装置および定着装置の基本構成は同じである。
図8は、実施例2における加熱ローラ32の詳細を示した図である。
図のように、実施例2の加熱ローラ32には、第3サーミスタ316が設置されている。実施例2での遮蔽板110の制御では、図5、図6で説明した加熱ローラの温度差の計測対象として、第2サーミスタ314または第3サーミスタ316のどちらかが選択される。本実施例では、加熱ローラ32を通過する記録紙の幅により、第2サーミスタ314または第3サーミスタ316の一方が選択される。
すなわち、中央に設置されている第1サーミスタ312と第3サーミスタ316より通過面が狭い紙幅の記録紙が通過する際には、第3サーミスタ316が選択される。その理由としては、記録材の通紙領域での温度分布をできるだけ一定にしたいため、記録材の端部に近い部分の温度変化の検知精度を高めるためである。
また、中央に設置されている第1サーミスタ312と第3サーミスタ316より通過面が広い紙幅の記録材が通過する際には、第2サーミスタ314が選択される。
その理由としては、第3サーミスタ316では通紙部領域となるため、非通紙部領域の温度を検知したいためである。
このように、複数のサーミスタがある場合であっても、非通紙部の温度△Tの温度上昇率から、遮蔽板110の駆動タイミングを求め、図7で説明した処理フローに従い駆動される構成である。
図9は、上記実施例とは異なる形状の遮蔽板について示した図であり、実施例3における加熱ローラ104の内部の詳細を示した図である。
図のように遮蔽板110の形状が、任意の幅で、フェライトコア106と加熱ローラ104の間を遮蔽することが可能な形状となっている。
このような遮蔽板の形状であっても、本願発明の効果を得ることができる。
上記の実施例では、白黒の画像形成装置について説明したが、現像手段が複数あり、感光体のトナー像が記録材に転写される前に中間的に転写される中間転写部材があり、この中間転写部材から記録材にトナー像が転写されるようなカラーが像形成装置においても、本発明は当然有効である。
また、実施例ではローラについて説明したが、ベルトの構成であっても当然同様の効果を得ることができる。
本発明の画像形成装置が適用された実施例の内部構成図である。 加熱ローラ32の詳細を示した図である。 加熱ローラ104の内部の詳細を示した図である。 加熱ローラ104の表面温度分布を示したグラフである。 加熱ローラ104の中央部と端部の温度差を示したグラフである。 aはある記録紙を連続通紙した時の加熱ローラ104の中央部と端部の温度差を示したグラフ、bは本発明を実装した時の、ある記録紙を連続通紙した時の加熱ローラ104の中央部と端部の温度差を示したグラフである。 第1実施例の遮蔽板の駆動制御のフローチャートである。 第2実施例の加熱ローラの図である。 遮蔽板の別の形状を示す図である。
符号の説明
32 定着手段
104 加熱ローラ
110 遮蔽板
312 第1サーミスタ312
314 第2サーミスタ

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  1. 通電により磁束を生ずるコイルと、磁束により熱を生じる導電層を有し、記録材上の像を加熱する像加熱部材と、前記コイルより発生する磁束を遮蔽する移動可能な遮蔽部材と、像加熱部材の中央部の温度を検知する中央部温度検知部材と、記録材の搬送方向と直交する方向において搬送可能な最大サイズの記録材の幅よりも小さい幅の記録材が連続して搬送される工程時に、記録材の搬送方向と直交する方向において前記像加熱部材の端部に向かう磁束を遮蔽する遮蔽位置と前記遮蔽位置から退避した退避位置との間を前記遮蔽部材を移動させる駆動手段と、前記中央部温度検知部材の出力に応じて通電により前記像加熱部材の温度を制御する通電制御部と、前記遮蔽部材が磁束を遮蔽する端部領域の前記像加熱部材の温度を検知する端部温度検知部材と前記端部温度検知部材の出力に応じて前記駆動手段を制御する制御手段と、を有する像加熱装置において、
    前記工程時に、前記中央部温度検知部材による温度に対する前記端部温度検知部材による温度の単位時間当りの温度上昇率が大きいと、前記遮蔽部材が前記退避位置から前記遮蔽位置への移動を開始する遮蔽開始温度と前記遮蔽部材が前記遮蔽位置から前記退避位置への移動を開始する退避開始温度とをより低く設定することを特徴とする像加熱装置。
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