JP4566184B2 - 複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバー、及びその製造方法 - Google Patents

複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバー、及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4566184B2
JP4566184B2 JP2006351787A JP2006351787A JP4566184B2 JP 4566184 B2 JP4566184 B2 JP 4566184B2 JP 2006351787 A JP2006351787 A JP 2006351787A JP 2006351787 A JP2006351787 A JP 2006351787A JP 4566184 B2 JP4566184 B2 JP 4566184B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin material
main bar
extrusion
hard
path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006351787A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008163580A (ja
Inventor
正和 小林
Original Assignee
カネソウ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by カネソウ株式会社 filed Critical カネソウ株式会社
Priority to JP2006351787A priority Critical patent/JP4566184B2/ja
Publication of JP2008163580A publication Critical patent/JP2008163580A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4566184B2 publication Critical patent/JP4566184B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Sewage (AREA)

Description

本発明は、硬質樹脂材料と軟質樹脂材料とで構成された複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバー、及びその製造方法に関するものである。
所定間隔で並列した複数のメインバーと、各メインバーに直交状に差し渡したクロスバーとにより構成されるグレーチングは、良く知られている。ところで、このグレーチングのメインバーにあっては、縦断面形状がほぼT字形であり、その幅広の水平部上面に、当該水平部を構成する硬質合成樹脂材よりも軟質の合成樹脂で成形された上面部材を備えた構成がある(例えば、特許文献1参照)。そして、かかる特許文献1には、本構成は、足触りが硬くない為違和感がなく滑り難い利点がある、ということが開示されている。
特開平9−296490号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構成は、上面部材と水平部等を構成するグレーチング基材とで構成されたいわゆる二層構造であり(特許文献1の図13参照)、上面部材とグレーチング基材との間に明瞭な界面が存在する。このため、この界面を境に、上面部材がグレーチング基材から剥離してしまうおそれがあった。このように上面部材が剥離してしまうと、上記した利点が失われてしまうと共に、グレーチングの美観性を損ね、歩行者の躓き事故を招くおそれがある。
また、上記構成のほかに、樹脂材料のみで構成されるグレーチングのメインバーも良く知られている。しかし、かかる構成にあっては、設置環境の温度が極端に変化すると、長手方向に沿って全体が湾曲状に反ってしまい、寸法安定性に欠けるという問題があった。
そこで、本発明は、樹脂材料で製造する利点を保有しつつ、上記の各問題を解決することができる複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバー、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、杆状の複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバーであって、中心側に硬質樹脂材料が、外側に前記硬質樹脂材料より軟質の軟質樹脂材料が、それぞれ配置されて、両樹脂材料間に界面が形成されない混合状態で押出成形されてなるものであることを特徴とする複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバー(以下、メインバーという。)である。
上述のように、本発明に係るメインバーは、硬質樹脂材料と軟質樹脂材料とが、界面を形成することなく連成されてなるものである。換言すれば、前記メインバーは、硬質樹脂材料と軟質樹脂材料とが連続して一体化した複合樹脂材料で構成された単層構造であるため、従来構成のように界面に沿って異質素材が層間剥離してしまうということが無い。なお、軟質樹脂材料は、当該メインバーの全外周面を構成するものであっても良いし、外周面を部分的に構成するものであっても良い。
また、上記構成にあって、硬質樹脂材料で構成される部位に、線状の金属芯材が長手方向に沿って内在していることを特徴とする構成が提案される。
かかる構成とすることにより、長手方向に沿って生じる反りを防止することが可能となり、寸法安定性が向上すると共に、ねじれ等に抗する強度が向上する。なお、金属芯材としては、アルミニウム、鉄、ステンレス等が例示される。
また、上記構成にあって、全外周面が軟質樹脂材料により構成されてなるものが好適である。
かかる構成にあって、全外周面のうち上面にあっては、足触りを良好とし、歩行者を滑り難くするという意義がある。また、側面にあっては、クロスバーとの接合部材を滑り難くして安定した固定を確保できるという意義がある。さらに、下面にあっては、グレーチング自体を設置場所において滑り難くするという意義がある。
なお、上記構成にあっては、硬質樹脂材料及び軟質樹脂材料が、塩化ビニル樹脂により構成されたものが好適である。
かかる構成は、安価であり、また滑り止めの効果が特にある。
また、本発明は、流動性を有するまで加熱した硬質樹脂材料を、押出型に形成された押出成形路に注入し、当該押出成形路に設けられた押出用排出口から前記硬質樹脂材料を当該押出型の外部へ押し出すと共に、押出成形路で流動する硬質樹脂材料の下流側に配設された、流動性を有するまで加熱した前記硬質樹脂材料より軟質の軟質樹脂材料を前記押出成形路に案内する軟質樹脂材料注入路を介して、硬質樹脂材料の外表面に軟質樹脂材料を注入し、両樹脂材料間に界面が形成されない混合状態を生成することを特徴とする複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバーの製造方法である。
かかる構成は、単一の押出成形路内で、流動性を保有する軟質樹脂材料を、同じく流動性を保有する硬質樹脂材料の外表面に注入するものであるため、その注入箇所において、流動性により両樹脂材料が混ざり合うこととなる。このため、硬質及び軟質を明瞭に区分けする界面が両樹脂材料間で形成されない。したがって、所定の工程を経て最終製品であるメインバーとした場合は、そのメインバーは、内外方向に沿って硬度につき傾向性を有する単層樹脂構造であり、両材料が混合状態で連続して構成される。
また、上記製造方法にあって、線状の金属芯材を、その軸線方向と硬質樹脂材料を押し出す方向とを一致させて押出成形路内を走行させると共に、当該押出成形路で、硬質樹脂材料を、走行中の金属芯材表面に被着させることを特徴とする構成が提案される。
かかる構成にあっては、流動性のある硬質樹脂材料によって満たされた押出成形路内を金属芯材が走行すると、かかる走行に伴い、該金属芯材の周囲に層流が形成されて、当該押出成形路内における樹脂材料の流動方向又は流動速度が安定し、円滑な押出加工が可能となる。また、かかる構成とすることにより、強度が向上したメインバーを製造することができる。
さらに、押出成形路内にあって、硬質樹脂材料の全外表面に軟質樹脂材料を被覆状に注入する構成が提案される。
かかる構成にあっては、流動する硬質樹脂材料の全外表面に、前記混合状態を形成しつつ軟質樹脂材料が注入されることとなる。そして、所定の工程を経てメインバーとした場合は、足触りが良好で、歩行者が滑り難く、クロスバーとの接合部材が滑らず安定した固定が保証され、しかもグレーチング自体が設置場所において滑り難いという機能を備えることとなる。
また、上記製造方法にあって、硬質樹脂材料及び軟質樹脂材料が、塩化ビニル樹脂により構成されたものとするのが好適である。
かかる構成にあっては、両樹脂材料の流動が制御し易くなるため、押出成形が安定することとなる。また、材料が安価であるため、製造コストを抑えることができる。
本発明に係る複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバーは、中心側に硬質樹脂材料が、外側に軟質樹脂材料が、それぞれ配置されて、両樹脂材料間に界面が形成されない混合状態で押出成形されてなる構成としたため、全体として単層構造となり、従来のような層間剥離の問題が生じない効果がある。なお、本発明に係る構成は外表面に軟質樹脂材料が露出するため、樹脂材料により製造する利点(例えば足触り)も勿論確保できる。
また、上記構成にあって、硬質樹脂材料で構成される部位に、線状の金属芯材が長手方向に沿って内在したものとした場合は、長手方向に沿って生じる反りを防止できることとなり、寸法安定性が向上する効果がある。また、ねじれ等に抗する強度が向上する効果もある。
また、上記構成にあって、全外周面が軟質樹脂材料により構成されてなるものとした場合は、足触りが良好で、歩行者が滑り難く、しかもクロスバーとの接合部材が滑らず安定した固定を実現でき、またグレーチング自体が設置場所において滑り難い、という効果がある。
さらに、上記構成にあって、硬質樹脂材料及び軟質樹脂材料が、塩化ビニル樹脂により構成されたものとした場合は、製品を安価とすることができると共に、滑り止めの効果が特に発揮される。
また、本発明に係るメインバーの製造方法は、硬質樹脂材料の外表面に軟質樹脂材料を注入し、両樹脂材料間に界面が形成されない混合状態を生成する構成としたため、両樹脂材料が単一押出成形路内で混ざり合い、層間剥離の問題が生じない単層構造のメインバーを製造することができる効果がある。また、単一の押出成形路を用いるため、製造装置の規模を比較的短小とすることができ、工場内の省スペース化を図ることができる効果がある。
また、上記製造方法にあって、押出成形路で、硬質樹脂材料を、走行中の金属芯材表面に被着させる構成とした場合は、金属芯材の周囲に層流が形成されるため、押出成形路内における樹脂材料の流動方向又は流動速度を安定させることができ、押出加工が円滑となる効果がある。また、金属芯材が内在することとなるため、強度が向上したメインバーを製造することができる効果がある。
さらに、硬質樹脂材料の全外表面に軟質樹脂材料を注入する構成とした場合は、足触りが良好で、歩行者が滑り難く、クロスバーとの接合部材が滑らず安定して固定され、しかもグレーチング自体が設置場所において滑り難いメインバーを製造することができる効果がある。
また、上記製造方法にあって、硬質樹脂材料及び軟質樹脂材料が、塩化ビニル樹脂により構成されたものとした場合は、両樹脂材料の流動が制御し易いため、押出加工が安定する効果がある。
以下に、本発明の実施例を添付図面に従って説明する。
複合樹脂材料からなるグレーチング1(以下、グレーチング1という。)は、図1,2に示すように、所定の間隔で並列した複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバー2(以下、メインバー2という。)と、複数のメインバー2に直交状に差し渡された二本のクロスバー3とからなる。
メインバー2は、図1に示すように、長尺な杆状部材であって、各メインバー2が、切断加工によってそれぞれ同一長さとされている。また、図2に示すように、メインバー2は、垂直状主片部12と、該垂直状主片部12の上端で両側へ延出した幅広部13とを備え、縦断面ほぼT字形をなしている。なお、幅広部13の上面は緩やかな丸みが形成されており、上に凸の形状となっている。
さらに、各メインバー2の垂直状主片部12には、図2に示すように、水平方向に貫通する角形連結孔5が形成されている。この角形連結孔5は、各メインバー2が並列した状態にあって、当該グレーチング1の短手方向に沿って一直線状に配列される。なお、角形連結孔5は、その形状を単純な正四角形とし、プレスによる打ち抜き加工によって形成されるものである。
一方、クロスバー3は、図2に示すように、前記メインバー2の角形連結孔5とほぼ同一断面形状の角形に成形された長尺部材で構成されている。ここで、各クロスバー3には、複数の切り込み溝7がその長手方向に沿って所定間隔で形成されており、各切り込み溝7にメインバー2の各角形連結孔5が強制的に嵌合されることにより、各メインバー2とクロスバー3とが格子状に組み付けられている。
ところで、上記グレーチング1は、次のような手順で組み付けられる。
すなわち、各メインバー2の角形連結孔5にクロスバー3を挿通し、該クロスバー3の各切り込み溝7を角形連結孔5に一致させる。そして、クロスバー3をほぼ45°だけ回動させて、各切り込み溝7を各角形連結孔5に強制的に嵌合させることにより、各メインバー2とクロスバー3とが固定されることとなる。
なお、メインバー2は、その断面形状がT字形であるTバーに限定されることはなく、断面矩形の偏平なフラットバーや上下両端にそれぞれ幅広部を備えた縦断面ほぼI字形のIバーとすることも可能である(図示省略)。
次に、メインバー2及びクロスバー3の材料について説明する。
メインバー2は、図2に示すように、硬質樹脂材料73(図5参照)及び軟質樹脂材料74(図5参照)からなる複合樹脂材料76、並びに、アルミニウム製の金属芯材41により構成されている。さらに詳述すると、メインバー2は、中心寄りに硬質樹脂材料73が形成され、外寄りに軟質樹脂材料74が形成されている。また、幅広部13のほぼ中央位置であって、硬質樹脂材料73で構成される部位には、当該メインバー2の長手方向に沿って形成される線状で帯形の金属芯材41が、横向きで内在している。なお、本実施例のメインバー2の全外周面は、軟質樹脂材料が露出してなるものである。
ところで本発明に係るメインバー2にあっては、後述のように、硬質樹脂材料73と軟質樹脂材料74との間に素材を区分けする界面が存在していないことを大きな特徴としている。すなわち、メインバー2の内外方向にあって、硬度につき連続的な傾向性を持つ混合状態が生成されており、外観上、単層である複合樹脂材料層に金属芯材41が内在した構成となっている。このようなメインバー2を製造する方法は、本発明の要部であるため、後で詳述する。
なお、硬質樹脂材料73としては、塩化ビニル樹脂が採用されており、具体的には、硬質PVC:デンカ RB3719 K3 AH1206ベージュTとしている。また、軟質樹脂材料74も塩化ビニル樹脂が採用されており、具体的には、軟質PVC:デンカ SB4381 AH1206ベージュTとしている。なお、軟質樹脂材料74は、硬質樹脂材料73よりも相対的に軟質である材料が適宜採用される。また、金属芯材41としては、アルミニウム製に限定されず、SUS等の材料であっても勿論良い。
一方、クロスバー3は、ステンレスが採用されている。ただし、これに代えて、アルミニウム,スチール等の金属や塩化ビニル等の硬質合成樹脂により成形されたものとしても良い。
次に、本発明の要部について説明する。
上述のメインバー2は、以下のような成形装置30を用いて製造される。
図3に示すように、成形装置30は、中央に配された箱型の押出型50と、材料投入口となる二つのホッパー33,34と、金属芯材41を供給するためのアンコイラー40と、押出型50により押出成形されたメインバー基材10を冷却整形するためのサイジング金型71等を備えている。以下、各構成について順次説明する。
前記押出型50は、図4,5に示すように、三つの部分型51a〜51cが一体化されたものである。具体的には、それぞれほぼ板状の第一部分型51a、第二部分型51b、及び第三部分型51cからなり、各部分型51a〜51cの内部又は表面に貫通孔や凹溝が適宜設けられ、すべての部分型51a〜51cが整一に密着して水平方向に並列されることにより、その内部に押出成形路52、硬質樹脂材料注入路53,53、軟質樹脂材料注入路54,54、及び金属芯材投入路60が形成される。
前記押出成形路52は、押出型50のほぼ中央に配置されており、全体としてほぼT字形で所定容積の型枠を構成しており、当該押出成形路52に流動性の樹脂材料73,74が注入されると、当該材料73,74をT字形状とすることができるものである。
また、この押出成形路52には、硬質樹脂材料注入路53,53、軟質樹脂材料注入路54,54、及び金属芯材投入路60がそれぞれ連通している。なお、金属芯材投入路60は、第一部分型51aのほぼ中央を貫通するようにして設けられており、この金属芯材投入路60を中心にして、硬質樹脂材料注入路53及び軟質樹脂材料注入路54が、それぞれ上下に二本ずつ配置されている。
また、図4に示すように、第一部分型51aの外側平面にあって、そのほぼ中央位置には、金属芯材投入路60の路端が開口して、金属芯材投入口61が形成されている。また、この金属芯材投入口61の隣接位置には、硬質樹脂材料注入路53,53の路端が開口して、硬質樹脂材料注入口65,65がそれぞれ形成されている。さらに、各硬質樹脂材料注入口65,65の外側位置には、軟質樹脂材料注入路54,54の路端が開口して、軟質樹脂材料注入口66,66が形成されている。
ここで、前記金属芯材投入口61には、前記アイコイラー40(図3参照)から供給される帯状でアルミ製の金属芯材41が案内される。また、硬質樹脂材料注入口65,65には、硬質樹脂材料用ホッパー33が連結した硬質樹脂材料用押出シリンダー35(図3参照)が接続される。さらに、軟質樹脂材料注入口66,66には、軟質樹脂材料用ホッパー34が連結した軟質樹脂材料用押出シリンダー36(図3参照)が接続される。
ここで、前記の両押出シリンダー35,36は、共に加熱機能を有しており、各ホッパー33,34から投入されたペレット状の樹脂材料73,74を複数の段階に分けて加熱して流動性のある樹脂材料73,74とすることが可能となっている。
かかる構成にあって、両ホッパー33,34にペレット状の樹脂材料73,74が投入されると、押出シリンダー35,36により両樹脂材料73,74が流動性のものとされると共に、押出型50の前記各注入口65,66に押し出される。そしてさらに、押し出された両樹脂材料73,74は、各注入口65,66を介して押出型50内に流入することとなる。なお、押出型50内に流入した樹脂材料73,74は、前記の各注入路53,54を通過して押出成形路52に到達する。ところで、前記したホッパー33,34及び押出シリンダー35,36は、公知品が好適に用いられる。
また、図3〜5に示すように、前記押出型50に係る第三部分型51cには、押出成形路52内に満たされた樹脂材料73,74、及び押出成形路52内に投入された金属芯材41を押出型50の外部へ排出するための押出用排出口62が開口している。したがって、図4,5に示す押出成形路52にあっては、右から左方向への押出方向が規定されており、押出成形路52に到達した流動性の樹脂材料73,74は、右から左に流動して前記押出用排出口62から押し出されることとなる。
前記押出用排出口62から排出された複合樹脂材料76からなる中間製品は、メインバー基材10として、押出用排出口62の左右に配置されたサイジング金型71,71により挟持されて形が整えられる。なお、サイジング金型71に挟持された状態のメインバー基材10には、所定温度まで冷却された冷却水が撒かれて、当該メインバー基材10は所定温度まで冷却される。そして、その後、メインバー基材10は、水壇にて再度冷却され(図示省略)、公知の引取機により一定力及び一定速度で引張され(図示省略)、さらに所定長さに切断されてメインバー2とされる。
ところで、前記硬質樹脂材料注入路53と、軟質樹脂材料注入路54とは、主要部分が所定径の管路により構成されているが、押出成形路52の近傍位置であって、前記した押出方向に所定角度で屈曲してなる各先端部位55,56にあっては、路幅が急激に拡大して押出成形路52の周囲を囲繞する態様の拡開周路部位となっている。すなわち、押出成形路52に臨む各注入路53,54の路端57,58は、押出成形路52の全周面に開口しており、各注入路53,54により案内された樹脂材料73,74は、当該押出成形路52の全域に行き渡るように設計されている。
次に、具体的な製造手順について詳述する。
まず、硬質樹脂材料用ホッパー33から、ペレット状の硬質樹脂材料73を投入すると共に、軟質樹脂材料用ホッパー34から、ペレット状の軟質樹脂材料74を投入する。そうすると、硬質樹脂材料73は、硬質樹脂材料用押出シリンダー35に案内され、軟質樹脂材料74は、軟質樹脂材料用押出シリンダー36に案内される。
硬質樹脂材料用押出シリンダー35は、4段階の加熱温度が設定されている。具体的には、図3に示すように、ホッパー33側から加熱位置α1を155℃、加熱位置α2を160℃、加熱位置α3を165℃、加熱位置α4を168℃としている。
これに対し、軟質樹脂材料用押出シリンダー36は、ホッパー34側から押出型方向にかけて3段階の加熱温度が設定されている。具体的には、ホッパー34側から加熱位置β1を125℃、加熱位置β2を130℃、加熱位置β3を135℃としている。
そして、両樹脂材料73,74は各シリンダー35,36の加熱により流動性物質となり、硬質樹脂材料73は、硬質樹脂材料注入口65から硬質樹脂材料注入路53に流入し、軟質樹脂材料74は、軟質樹脂材料注入口66から軟質樹脂材料注入路54に流入する。なお、押出型50は、所定の加熱手段により165℃〜168℃の範囲で加熱された状態が維持されている。
硬質樹脂材料注入路53に流入した硬質樹脂材料73は、図4に示すように、当該硬質樹脂材料注入路53の案内作用により、押出成形路52に案内される。また、軟質樹脂材料注入路54に流入した軟質樹脂材料74も、図4に示すように、当該軟質樹脂材料注入路54の案内作用により、押出成形路52に案内される。
これと共に、金属芯材投入口61から金属芯材41が挿入され、金属芯材41がその軸線方向と押出方向とを一致させて押出成形路52を走行する。そして、押出用排出口62から外部に排出される。
ここで、押出成形路52において、硬質樹脂材料注入路53の路端57と軟質樹脂材料54の路端58は、路端58が路端57よりも下流側にある相対位置関係で配置設計されている。このため、押出成形路52に注入される各樹脂材料73,74の挙動としては、硬質樹脂材料73がほぼ押出成形路52に充填され、該硬質樹脂材料73が走行中の金属芯材41の外表面に被着しながら押出用排出口62を介して押し出されると共に、その押出過程で、硬質樹脂材料73の外表面に軟質樹脂材料74が路端58から注入されるものとなる。
ここで、共に流動性のある両樹脂材料73,74が合流する合流領域75にあっては、その流動性に起因して、両樹脂材料73,74間に明瞭な界面が形成されることなく混合状態が生ずることとなる。そして、このような混合状態が維持されたまま、両樹脂材料73,74からなる複合樹脂材料76と金属芯材41とが一体的に、押出型50の外部にメインバー基材10として押し出される。そして、上述した所定工程を経てメインバー2とされる。なお、このメインバー基材10には、図3,5に示すように、幅広基部10aと、垂直状主片基部10bとを備えている。
このようにして製造されたメインバー2は、硬質樹脂材料73と軟質樹脂材料74とを用いて製造されるものであるが、既に周知である硬化して固体化した硬質樹脂材料の外表面上に流動性のある軟質樹脂材料を単に塗工して製造される二層構造のものとはその内部構造が大きく異なる。
再度述べると、本発明に係るメインバー2は、両樹脂材料73,74が、両樹脂材料73,74間に界面が形成されない混合状態で連続している。すなわち、樹脂層に着目すれば、その樹脂層は単層構造である。換言すれば、本発明に係るメインバー2は、内外方向に硬度の傾向性を持たせた複合樹脂材料からなるものである。
なお、これまでに述べた構成は、硬質樹脂材料73の全外表面に軟質樹脂材料74を注入する構成であるが、硬質樹脂材料73の外表面に部分的に軟質樹脂材料74を注入する構成としても良い。例えば、メインバー2の上面のみに軟質樹脂材料74が露出する構成が提案される。なお、軟質樹脂材料74を露出させる位置は適宜変更可能である。
また、これまでに述べたメインバー2は、アルミ製の金属芯材41が内在した構成であるが、これに限定されず、図6に示すように、金属芯材41を有しないメインバー2’としても良い。かかるメインバー2’は、金属芯材41を押出成形路52で走行させずに、両樹脂材料73,74のみを押出成形して製造される。
なお、硬質樹脂材料73及び軟質樹脂材料74は、塩化ビニル樹脂が好適であるが、適宜他の樹脂材料を採用することもできる。
なお、本実施例は、上記実施例のみに限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更することが勿論可能である。
グレーチング1の平面図である。 グレーチング1の外観斜視図である。 成形装置30の外観斜視図である。 押出型50の縦断側面図である。 樹脂材料73,74が注入された押出型50の縦断側面図である。 変形例に係るメインバー2’を示す外観斜視図である。
符号の説明
1 グレーチング
2,2’ メインバー
41 金属芯材
50 押出型
52 押出成形路
53 硬質樹脂材料注入路
54 軟質樹脂材料注入路
62 押出用排出口
73 硬質樹脂材料
74 軟質樹脂材料

Claims (8)

  1. 杆状の複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバーであって、
    中心側に硬質樹脂材料が、外側に前記硬質樹脂材料より軟質の軟質樹脂材料が、それぞれ配置されて、両樹脂材料間に界面が形成されない混合状態で押出成形されてなるものであることを特徴とする複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバー。
  2. 硬質樹脂材料で構成される部位に、線状の金属芯材が長手方向に沿って内在していることを特徴とする請求項1記載の複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバー。
  3. 全外周面が軟質樹脂材料により構成されてなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバー。
  4. 硬質樹脂材料及び軟質樹脂材料が、塩化ビニル樹脂により構成されたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバー。
  5. 流動性を有するまで加熱した硬質樹脂材料を、押出型に形成された押出成形路に注入し、当該押出成形路に設けられた押出用排出口から前記硬質樹脂材料を当該押出型の外部へ押し出すと共に、
    押出成形路で流動する硬質樹脂材料の下流側に配設された、流動性を有するまで加熱した前記硬質樹脂材料より軟質の軟質樹脂材料を前記押出成形路に案内する軟質樹脂材料注入路を介して、硬質樹脂材料の外表面に軟質樹脂材料を注入し、両樹脂材料間に界面が形成されない混合状態を生成することを特徴とする複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバーの製造方法。
  6. 線状の金属芯材を、その軸線方向と硬質樹脂材料を押し出す方向とを一致させて押出成形路内を走行させると共に、
    当該押出成形路で、硬質樹脂材料を、走行中の金属芯材表面に被着させることを特徴とする請求項5記載の複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバーの製造方法。
  7. 押出成形路内にあって、
    硬質樹脂材料の全外表面に軟質樹脂材料を被覆状に注入することを特徴とする請求項5又は請求項6記載の複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバーの製造方法。
  8. 硬質樹脂材料及び軟質樹脂材料が、塩化ビニル樹脂により構成されたものであることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載の複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバーの製造方法。
JP2006351787A 2006-12-27 2006-12-27 複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバー、及びその製造方法 Active JP4566184B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006351787A JP4566184B2 (ja) 2006-12-27 2006-12-27 複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバー、及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006351787A JP4566184B2 (ja) 2006-12-27 2006-12-27 複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバー、及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008163580A JP2008163580A (ja) 2008-07-17
JP4566184B2 true JP4566184B2 (ja) 2010-10-20

Family

ID=39693406

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006351787A Active JP4566184B2 (ja) 2006-12-27 2006-12-27 複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバー、及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4566184B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5297283B2 (ja) * 2009-07-01 2013-09-25 山下 三男 樹脂製蓄光グレーチング
JP6877721B2 (ja) * 2019-09-02 2021-05-26 グリーン プラス カンパニー,リミテッド プレハブ格子

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0683413U (ja) * 1993-05-14 1994-11-29 株式会社イノアックコーポレーション 自動車用ウインドモールディング
JPH08156138A (ja) * 1994-12-02 1996-06-18 Polyplastics Co グレーチング及びグレーチングの製造方法
JPH09296490A (ja) * 1996-04-30 1997-11-18 Nobuyoshi Shima 止水簀の子及びそれを使用した止水器具及び止水構造体
JPH11151743A (ja) * 1997-11-25 1999-06-08 Shin Etsu Chem Co Ltd 軟質・硬質塩化ビニル系樹脂組成物共押出成形品
JPH11286988A (ja) * 1998-03-31 1999-10-19 Kaneso Co Ltd 合成樹脂製グレーチング
JP2001090172A (ja) * 1999-09-22 2001-04-03 Anzen Kizai Kk 側溝用ちりよけ格子
JP2004100183A (ja) * 2002-09-06 2004-04-02 Taisei:Kk 溝蓋
JP2005240462A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Kaneso Co Ltd グレーチング用基材及びその製造方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0683413U (ja) * 1993-05-14 1994-11-29 株式会社イノアックコーポレーション 自動車用ウインドモールディング
JPH08156138A (ja) * 1994-12-02 1996-06-18 Polyplastics Co グレーチング及びグレーチングの製造方法
JPH09296490A (ja) * 1996-04-30 1997-11-18 Nobuyoshi Shima 止水簀の子及びそれを使用した止水器具及び止水構造体
JPH11151743A (ja) * 1997-11-25 1999-06-08 Shin Etsu Chem Co Ltd 軟質・硬質塩化ビニル系樹脂組成物共押出成形品
JPH11286988A (ja) * 1998-03-31 1999-10-19 Kaneso Co Ltd 合成樹脂製グレーチング
JP2001090172A (ja) * 1999-09-22 2001-04-03 Anzen Kizai Kk 側溝用ちりよけ格子
JP2004100183A (ja) * 2002-09-06 2004-04-02 Taisei:Kk 溝蓋
JP2005240462A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Kaneso Co Ltd グレーチング用基材及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008163580A (ja) 2008-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS5970534A (ja) 偏平成形物を造るための押出し機のヘツド機構
CN102802908B (zh) 用于注模***的熔料通道几何构造
JP4566184B2 (ja) 複合樹脂材料からなるグレーチング用メインバー、及びその製造方法
TWI414411B (zh) 共射出噴嘴總成
JP4786288B2 (ja) 押出機ヘッド用二重流路
EP2321075B1 (de) Stranggiesskokille für flüssiges metall, insbesondere für flüssigen stahl
CA2385564C (en) Improved mixer apparatus and method for injection molding machines
KR101097631B1 (ko) 시트 성형용 다이스 및 시트 성형 방법
US10773434B2 (en) Hot runner co-injection nozzle
JP4611551B2 (ja) 未加硫ゴム押出装置及び未加硫ゴム押出方法
JP2006231805A (ja) 押出成形方法および押出成形装置
JP3589606B2 (ja) 表皮木目模様の形成方法及びそのダイス構造
JP2543128B2 (ja) 異形押出成形用口金構造
JP2012045903A (ja) 射出成形金型
JP3566548B2 (ja) 木目調射出成形品、木目調射出成形品の製造方法及び木目調射出成形品の製造装置
JPS605449B2 (ja) 熱可塑性樹脂板状体の製造方法及び装置
JP3512335B2 (ja) 木目調射出成形品、木目調射出成形品の製造方法及び木目調射出成形品の製造装置
JP6489691B2 (ja) 押出成形用金型
JP4690155B2 (ja) 押出成形用金型
JP2001047467A (ja) 木目調成形品、木目調成形品の製造方法及び木目調成形品の製造装置
CN103167808A (zh) 具有界定连续熔体通道的歧管主体的模具工具***
US20160067902A1 (en) Extrusion die for producing bicolor plastic sheets
JP2001038789A (ja) プラスチック段ボールの製造方法
JP6242293B2 (ja) 樹脂成形金型
CN109661302A (zh) 供给块和设置有该供给块的片材制造装置以及制造片材的方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081009

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100706

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100803

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4566184

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130813

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250