JP4563728B2 - 熱流束測定基板 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体熱処理プロセスで用いられる、プロセスチャンバ内の熱環境を測定するための技術に関する。
例えば、半導体プロセスにおいて、被処理基板(例えば半導体ウエハ)は、一般に、プロセスチャンバと呼ばれる熱処理容器内で処理される。プロセスチャンバ(以下、チャンバ)内には、被処理基板の温度を調節する例えばプレート状の温度調節装置(以下、温度調節プレート)が備えられる。温度調節プレートには、一定の距離(例えば50μm)を隔てて被処理基板が載置される。この場合、被処理基板の裏面は、温度調節プレートから発生した熱を受ける入熱面となり、それの表面は、熱を発する放熱面となる。
被処理基板の温度は、模試的には、裏面からの入熱流量と、表面からの放熱流量(換言すれば表面熱流束)との和で表すことができる。そして、被処理基板の温度分布は、入熱流量と表面熱流束とのバランスによって決定される。
通常、半導体プロセスでは、製品の歩留まりを向上する等の理由から、被処理基板の温度分布を均一にすることが要求される。また、温度調節プレートと被処理基板とが離れているために、被処理基板の温度に遅れが生じる。
例えば、特許文献1(特許2984060号公報)には、複数の温度センサを搭載した温度測定用基板が開示されている。このような温度測定用基板を温度調節プレートに載置し、温度調節プレートの制御状態に基づく基板温度を前もって測定しておくことで、その測定結果を基に、実プロセスにおいて、被処理基板の温度分布が均一になるように温度調節プレートを制御することが図れる。
また、例えば、特許文献2(特許第2759116号公報)には、温度調節プレートに温度センサを取り付け、被処理基板から離れた場所に熱流束センサを取り付け、それらによって、温度調節プレートの温度と、被処理基板への入熱とを擬似的にモニタすることにより、被処理基板の温度の遅れを回避することが開示されている。
特許2984060号公報 特許2759116号公報
ところで、通常、被処理基板の裏面は、温度調節プレートから熱を受ける入熱面となり、それの表面は、熱を発する放熱面となる。
被処理基板表面の各単位面積当りの温度は、模試的には、その単位面積への入熱流量と、その単位面積からの放熱量(換言すれば表面熱流束)との和で表すことができる。そして、被処理基板の温度分布は、それの入熱流量と表面熱流束とのバランスによって決定される。
しかし、被処理基板では、場所によって、入熱流量と表面熱流束とのバランスが異なることがある。また、被処理基板では、例えば以下の理由(1)〜(4)の少なくとも1つによって、被処理基板の表面熱流束が不均一になることがある。
(1)被処理基板表面に塗布されたレジストから発生したガス(以下、レジストガス)をチャンバ外に排出するためのパージガスをチャンバ内に流入させることがある。そのため、被処理基板の表面の気体の流れが不均一になり、それ故に、被処理基板の表面熱流束が不均一になる。
(2)半導体プロセスにおいて複数のチャンバが使用される場合、それら複数のチャンバが、予め用意されたラック内の異なる位置に搭載されることがあり、ラックの外側では、或る方向(例えば下方向)への気流が生じていることがある。この場合、チャンバが搭載された場所、ラック外側の気流、及びチャンバ同士の熱干渉によって、被処理基板の表面熱流束が不均一になる。
(3)チャンバ内の被処理基板表面の上方には、温度調節プレートのリッドが備えられることがある。リッドの温度は、被処理基板の表面熱流束に影響を与える。被処理基板の温度分布は、リッドからの温度を受けることで、ばらつく場合があり、それにより、被処理基板の表面熱流束が不均一になる。
(4)パージガスの流量に異常が生じた等の原因によって、被処理基板の表面熱流束が不均一になる。
また、被処理基板の入熱流量も不均一になってしまうことがある。それは、例えば、以下の(A)〜(B)の少なくとも一方の原因による。
(A)温度調節プレート内の温度センサが時間経過によって変化(例えば劣化)した場合、その温度センサによって検出された温度に基づいて温度調節プレートが制御されるため、被処理基板への入熱流量が変化してしまう。
(B)温度調節プレート表面の或る場所にゴミが付着した等によって、被処理基板と温度調節プレートとの間の間隙距離が場所によって違った場合(例えば、被処理基板が温度調節プレートに対して傾いてしまった場合)、被処理基板への入熱流量が変化してしまう。
例えば特許文献1に開示の技術によれば、温度測定用基板の温度分布が不均一になってしまった場合、それを検出することができるであろう。しかし、温度分布が不均一になった原因が、表面熱流束と入熱流量のどちらのばらつきによるものかを特定するためには、温度だけでなく、表面熱流束と入熱流量の少なくとも一方を測定することができる新たな測定基板を提供する必要があると考えられる。なぜなら、被処理基板の温度は、上述したように、模式的に、被処理基板への入熱流量と表面熱流束との和で表すことができるため、基板温度の他に、表面熱流束と入熱流量の少なくとも一方が分かれば、他方も分かるからである。
しかし、特許文献1及び2のいずれに開示の技術でも、基板での表面熱流束と入熱流量の少なくとも一方を測定することはできない。なぜなら、特許文献1の技術では、基板温度のみしか測定できるようになっていないからである。また、特許文献2の技術では、被処理基板から離れた場所に熱流束センサがあるので、基板表面の熱流束を測定できるようになっておらず、そもそも、この特許文献2の技術は、制御の遅れを回避するためのものであり、基板の面内分布を均一にすることは困難であるからである。そのため、従来は、温度測定基板表面の温度分布がばらついた場合、例えば、まず、温度測定基板表面にゴミが付着したことを疑って、その基板表面をクリーニングし、それでも、温度分布がばらついている場合には、次に、別の原因を疑ってというように、考えられる原因を疑いそれを解消するための処理を行うということを繰り返す必要が生じ得る。
基板の表面熱流束を測定する方法として、従来知られている熱流束センサを、特許文献2に開示のような温度測定基板に搭載することが考えられる。
しかし、従来の熱流束センサは、それ自体を単体で使用することが前提になっており、大きさや熱容量等の点で、温度測定基板に搭載するには不適切である(例えば、従来の熱流束センサの大きさはセンチメートルオーダである)。このような熱流束センサを温度測定基板に搭載してしまうと、例えば誤差0.1度以内という厳密な温度制御が要求された場合には、それを実現することはできない。なぜなら、その熱流束センサの影響で、温度測定基板の面内温度分布が、要求される誤差よりも大きく変化してしまうためである。
従って、本発明の目的は、基板の温度に加えて、基板の表面熱流束も測定することができるようにすることにある。
本発明の他の目的は、後の記載から明らかになるであろう。
この欄の記述において、カッコ内の符号は、添付の図面に記載の要素との対応関係を例示するものであるが、これは、単なる説明のための例示にすぎず、本発明の技術的範囲を限定する趣旨ではない。
本発明に従う熱流束測定基板は、半導体用の基板(5)であって、前記基板(5)の表面からの熱流束を測定するための熱流束センサ(11)を備える。前記熱流束センサ(11)は、第1温度センサ(11A)と第2温度センサ(11B)とを有する。なお、第1の温度センサ(11A)により測定される温度は、そのまま熱流束測定基板(5)の温度とすることができる。
本発明の第1の実施態様では、前記第1温度センサ(11A)は、前記第2温度センサ(11B)に対し、前記熱流束測定基板(5)の面方向にずれた位置に備えられる。
本発明の第2の実施態様では、前記熱流束センサ(11)は、前記熱流束測定基板(5)の異なる位置に複数個備えられる。
本発明の第3の実施態様では、前記第1温度センサ(11A)と前記第2温度センサ(11B)とは、同一の場所に重ねて備えられ、且つ、前記第2温度センサ(11B)よりも前記第1温度センサ(11A)が下方に備えられる。
本発明の第4の実施態様では、前記第1温度センサ(11A)は、放熱面の第1面積(S1)を有し、前記第2温度センサ(11B)は、放熱面の第2面積(S2)を有し、前記第1温度センサ(11A)と前記熱流束測定基板との間の第1熱抵抗(91A)の値(K1)を前記第1面積(S1)で除算した値よりも、前記第2温度センサ(11B)と前記熱流束測定基板との間の第2熱抵抗(91B)の値(K2)を前記第2面積(S2)で除算した値の方が大きくなっている。
本発明の第5の実施態様では、前記第1温度センサ(11A)と前記第2温度センサ(11B)との間の距離は、1cm以内である。
本発明の第6の実施態様では、前記第1温度センサ(11A)及び前記第2温度センサ(11B)の少なくとも一方が、前記熱流束測定基板(5)の表面からはみ出ないように備えられる。
本発明の第7の実施態様では、前記第2温度センサ(11B)は、前記熱流束測定基板(5)の熱抵抗値よりも大きな第2の熱抵抗値(K2)を有する第2熱抵抗(91B)を介して前記熱流束測定基板(5)に備えられる。
本発明の第8の実施態様では、前記第1温度センサ(11A)と前記第2温度センサ(11B)とは、同一の場所に重ねて備えられ、且つ、前記第2温度センサ(11B)よりも前記第1温度センサ(11A)が下方に備えられる。前記第1温度センサ(11A)と前記熱流束測定基板(5)との間には、第1の熱抵抗値(K1)を有する第1熱抵抗(91A)が介在し、前記第1温度センサ(11A)と前記第2温度センサ(11B)との間には、前記第1の熱抵抗値(K1)よりも大きな第2の熱抵抗値(K2)を有する第2熱抵抗(91B)が介在する。
本発明によれば、表面熱流束を測定することができる測定基板(5)が提供される。
本発明の第1の実施態様によれば、第1温度センサ(11A)が、第2温度センサ(11B)に対し、熱流束測定基板(5)の面方向にずれた位置に備えられるので、熱流束測定基板(5)の面方向の異なる位置の温度に基づいて熱流束を測定することができる。また、第1の温度センサ(11A)により測定される温度は、そのまま熱流束測定基板(5)の温度とすることができる。
本発明の第2の実施態様によれば、熱流束センサ(11)が複数個備えられるので、熱流束測定基板(5)における熱流束の分布を調べることができる。
本発明の第3の実施態様によれば、第1温度センサ(11A)と第2温度センサ(11B)とが同一の場所に重ねて備えられるので、熱流束センサ(11)の面積を抑えることができる。
本発明の第4の実施態様によれば、第1温度センサ(11A)と熱流束測定基板との間の第1熱抵抗(91A)の値(K1)を第1面積(S1)で除算した値よりも、第2温度センサ(11B)と熱流束測定基板との間の第2熱抵抗(91B)の値(K2)を第2面積(S2)で除算した値の方が大きくなっているので、第1温度センサ(11A)と第2温度センサ(11B)が同一付近の場所にあっても、検出される温度を異ならせることができる。
本発明の第5の実施態様によれば、第1温度センサ(11A)と第2温度センサ(11B)との間の距離が1cm以内というように短いので、第1温度センサ(11A)が存在する場所の表面熱流束と、第2温度センサ(11B)が存在する場所の表面熱流束との値を実質的に同じであるとして、第1温度センサ(11A)によって検出された第1温度と、第2温度センサ(11B)によって検出された第2温度とに基づいて、表面熱流束を求めることができる。
本発明の第6の実施態様によれば、第1温度センサ(11A)及び第2温度センサ(11B)の少なくとも一方が、熱流束測定基板(5)の表面からはみ出ないようになっているので、基板温度の分布をばらつかせないようにすることに貢献することができる。
本発明の第7の実施態様によれば、第2温度センサ(11B)によって検出される温度を、実際の基板温度よりも低くすることができる。
本発明の第8の実施態様によれば、第3の実施態様と同様に、熱流束センサ(11)の面積を抑えることができ、且つ、第4の実施態様と同様に、第1温度センサ(11A)と第2温度センサ(11B)によって検出される温度を異ならせることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態の全体構成図である。
チャンバ1内には、プロセス空間8が設けられる。プロセス空間8内には、プレート状の温度調節装置(以下、温度調節プレート)7が備えられる。半導体プロセスでは、プロセス空間8内において、温度調節プレート7によって、図示しない被処理基板が温度調節されつつ処理される。
温度調節プレート7は、表面と裏面とを有する。温度調節プレート7の表面には、被処理基板や後述する測定基板等の基板5を載置するための複数(例えば3つ)の支持ピン9が搭載されている。温度調節プレート7に載置される基板5は、それら複数の支持ピン9によって支持される。すなわち、温度調節プレート7には、それの表面から一定の距離(換言すれば、支持ピン9が有する高さ)を隔てて、基板5が載置される。その距離は、例えば数十〜数百μm(一例として約50〜100μm)である。
温度調節プレート7は、種々のタイプを採用することができる。例えば、温度調節プレート7は、それの内部に空洞を有し、その空洞内に、温度調節された熱媒体(例えば気体又は液体)が通過することで、表面を介して基板5に対し、加熱又は冷却を行っても良い。また、例えば、温度調節プレート7は、それの表面に、フォイルヒータ(箔状のパターン配線された電熱線ヒータ)が貼付され、そのフォイルヒータに流す電流量を制御することによって、基板5に対して加熱を行っても良い。また、例えば、温度調節プレート7は、直列且つ二次元に配列されたP型半導体素子とN型半導体素子とを有し、ペルチェ効果によって、基板5に対し、加熱或いは吸熱を行う熱交換プレートであっても良い。また、例えば、温度調節プレート7は、互いに独立した複数の温度調節領域を備え、それにより、基板5の温度を各領域毎に調節しても良い。
プロセス空間8は、基板5が載置された温度調節プレート7の上空を覆うリッド3によって、チャンバ1内の別の空間と仕切られることで、形成されている。なお、リッド3の温度が、基板5に輻射の影響を与え、それにより、基板5表面の熱流束も影響を受けてしまう。
また、このプロセス空間8には、気体流入口72及び気体流出口74が備えられる。気体流入口72及び気体流出口74の少なくとも一方は、例えば、後述する温度コントローラによって開閉可能に構成されていても良い。気体流入口72から所定成分の気体(例えばパージガス)が入り、プロセス空間8内の気体(例えばパージガス)が気体流出口74から流出することで、基板5の表面上に気体の流れ(換言すれば風)が生じ、それにより、基板5の表面熱流束に変化が生じる。
基板5は、表面と裏面とを有する。基板5の裏面は、温度調節プレート7から熱を受ける入熱面となり、基板5の表面は、基板5からの放熱面となる。基板5表面の各単位面積の温度は、模式的には、その単位面積への入熱流量と、その単位面積における熱流束(つまり、その単位面積から流れ出る熱流量)との和で表すことができる。
本実施形態では、基板5の種類の一つとして、基板表面における各所定位置の熱流束を測定することができるように構成された測定基板5が使用される。以下、その測定基板5について詳述する。
図2(A)は、本実施形態に係る測定基板5の上面図を示す。図2(B)は、図2(A)に示した測定基板5のB−B切断面を示す。なお、図2(A)及び(B)では、後述する各温度センサ11A及び11Bと、後述する温度調節コントローラ49との間の接続構成(例えば配線パターン)の図示は実質的に省略している。
測定基板5は、1又は複数種類の所定の材質で構成された基板、例えば半導体ウェハである。測定基板5には、複数の熱流束センサ11が配置されている。複数の熱流束センサ11は、例えば、測定基板5の実質的に全域に亘って、例えば密に配置される。各熱流束センサ11と、それと直近の熱流束センサ11との距離は、例えば50mm(ミリメートル)、換言すれば、複数の熱流束センサ11は50mmビッチで配置される。各熱流束センサ11は、測定基板5の表面に載置されても良いし、測定基板5の内部に埋め込まれても良い。
各熱流束センサ11は、複数の温度センサ、例えば、第1の温度センサ11Aと、第2の温度センサ11Bとを備える。第2の温度センサ11Bは、第1の温度センサ11Aの近傍に備えられる。また、第2の温度センサ11Bと測定基板5との間には、第1の温度センサ11Aと測定基板5との間に存在する第1熱抵抗(図示せず)の値K1よりも大きな第2熱抵抗値K2を有する第2熱抵抗91Bが介在する。第2熱抵抗91Bは、例えば、第1の温度センサ11Aと測定基板5との間の第1熱伝導率よりも小さな第2熱伝導率を有する低熱伝導材13である。低熱伝導材13は、例えば、測定基板5の熱伝導率よりも小さい材料、具体例として、ポリイミド、セラミックス、二酸化ケイ素、空気或いはそれらの組合せである。より具体的には、例えば、測定基板5の表面に、第2の温度センサ11Bを埋め込むための第2センサ穴(或いは溝)15が形成され、その第2センサ穴15の底に、低熱伝導材13が敷かれ、その低熱伝導材13の上に、第2の温度センサ11Bが搭載されて、第2の温度センサ11Bが低熱伝導材13を介して測定基板5に接合される。
以上の構成により、例えば、或る熱流束センサ11を含んだ測定基板5領域の温度は同じであっても、その或る熱流束センサ11において、第1の温度センサ11Aによって検出されて出力される第1温度T1(単位は例えば「℃」或いは「K(ケルビン)」)と、第2の温度センサ11Bによって検出されて出力される第2温度T2とは異なる。各熱流束センサ11によって検出された各熱流束値Qは、各熱流束センサ11から出力された第1温度T1及び第2温度T2と、第1熱抵抗値K1及び第2熱抵抗値K2とを用いて、第1熱抵抗値K1は第2熱抵抗値K2に比べて非常に小さいとして、以下の(1)式、
Q=(T1−T2)/K2・・・・(1)
によって算出することができる。なお、この(1)式は、表面と裏面とを有する第1温度センサ11Aの表面積S1(例えば放熱面の面積)と、表面と裏面とを有する第2温度センサ11Bの表面積S2(例えば放熱面の面積)とが同一の場合の式である。この(1)式を用いた計算は、例えば、各熱流束センサ11の温度センサ11A及び11Bに導線等を介して接続された温度調節コントローラ49が行うことができる。温度調節コントローラ49は、例えば、CPUとメモリとを備え、そのメモリに、例えば以下の(A)〜(D)のデータ、
(A)複数の熱流束センサ11の各々を識別するための熱流束センサID、
(B)複数の熱流束センサ11の各々の位置を表す位置データ、
(C)第1熱抵抗値K1(複数の第1温度センサ11Aについて第1熱抵抗値K1が異なっている場合には、各第1熱抵抗値K1)、
(D)第2熱抵抗値K2(複数の第2温度センサ11Bについて第2熱抵抗値K2が異なっている場合には、各第2熱抵抗値K2)、
の少なくとも1つが記憶される。温度調節コントローラ49のCPUは、メモリに記憶された(A)〜(D)の情報と、各熱流束センサ11からの各第1温度T1及び第2温度T2とに基づいて、測定基板5における各場所での表面熱流束値を算出したり、その算出結果に基づいて、表面熱流束の分布を測定したりする。なお、例えば、第1温度センサ11Aが測定基板5に接触している場合、第1熱抵抗K1の値を無限小(実質的にゼロ)と取扱うことができる。その場合、例えば上記(C)のデータは記憶されていなくても良い。また、その場合、例えば、温度調節コントローラ49のCPUは、各第1温度センサ11Aから入力された各第1温度T1を、測定基板5の各位置における実際の温度として取扱い、各第1温度T1や、各表面熱流束値の算出結果に基づいて、温度調節プレート7を制御する(例えば、温度調節プレート7の測定基板5に対する加熱量を制御する)。また、温度調節コントローラ49のCPUは、第1の温度センサ11Aにより測定された第1温度(T1)を、そのまま測定基板(5)の温度として制御を行うことができる。
以下、熱流束センサ11について更に説明する。
図3は、熱流束センサ11の構成を示す。
前述したように、第2温度センサ11Bは、第1温度センサ11Aの近傍に配置されている。第1温度センサ11Aと第2温度センサ11Bとの距離Dは、例えば、10mm以内(例えば、2〜3mm)、或いは、10mm〜20mmである。第2温度センサ11Bは、第1温度センサ11Aに対して、測定基板5の表面方向或いは測定基板5表面を横切る方向(例えば直交方向)に隣り合うように配置することができる。
第1温度センサ11A及び第2温度センサ11Bとしては、例えば、電気抵抗体、熱電対、熱電素子、又はサーミスタを採用することができる。電気抵抗体としては、例えば、金属薄膜の抵抗体や、測定基板5表面に不純物をドーピングして抵抗体としたものであってもよい。なお、必ずしも、第1温度センサ11Aと第2温度センサ11Bとの種類が同一でなくても良い。
第1温度センサ11Aも第2温度センサ11Bも面積を有する。ここで、第1温度センサ11Aの面積を第1面積S1とし、第2温度センサ11Bの面積を第2面積S2とする。第1面積S1と第2面積S2は、同じであっても異なっていても良い。
第2熱抵抗値K2は、第2温度センサ11Bと測定基板5との間の、測定基板5の厚さ方向に介在する介在部材(ここでは低熱伝導材13)の厚さを、その介在部材の熱伝導率で除算して求められる値である。なお、第1熱抵抗値K1の値も同様に、第1温度センサ11Aと測定基板5との間の、測定基板5の厚さ方向に介在する介在部材の厚さを、その介在部材の熱伝導率で除算することで求めることができる。なお、図3に例示するように、第1温度センサ11Aと測定基板5との間に介在部材が存在しない場合、換言すれば、第1温度センサ11Aが測定基板5に接触している場合は、第1抵抗値K1の値を実質的にゼロとして取扱うことができる。
以上の構成により、熱流束センサ11の第1温度センサ11Aを、例えば、測定基板5の基板温度を検出する温度センサとして取扱うことができる。すなわち、各第1温度センサ11Aによって検出された各第1温度T1を、測定基板5の各位置における基板温度として取扱うことができる。これにより、測定基板5の温度分布を把握することができる。
また、第1温度センサ11Aと第2温度センサ11Bは近接しているので、第1温度センサ11Aが存在する領域の熱流束Q1と、第2温度センサ11Bが存在する領域の熱流束Q2とは、完全に或いは実質的に同じであると考えられる。これにより、上述した(1)式を用いて、熱流束センサ11が存在する場所における熱流束Qを算出することができる。なお、第2温度T2の値よりも第1温度T1の値の方が大きい場合には、測定基板5の表面から熱が放出されていることを意味し、逆に、第1温度T1の値よりも第2温度T2の値の方が大きい場合には、測定基板5の表面を介して吸熱が行われていることを意味する。
また、第1温度センサ11Aと第2温度センサ11Bについて、以下の(2)式の関係、
K2/S2>K1/S1・・・・(2)
が成り立つ。なぜなら、第2熱抵抗値K2は第1熱抵抗値K1よりも大きく、且つ、第2面積S2と第1面積S1とを同じ値にすることができるからである。なお、K2/S2の値は、例えば、K1/S1の値の少なくとも2倍以上である。
この実施形態によれば、測定基板5の各位置の基板温度と表面熱流束とを一緒に測定することができる。
また、この実施形態によれば、測定基板5の熱流束センサ11は、測定基板5の温度分布に実質的に影響を与えない複数の温度センサ(換言すれば、測定基板5の温度測定に適した複数の温度センサ)によって構成される。このため、測定基板5の温度分布に大きな影響を与えることなく、測定基板5の各位置の表面熱流束を測定することができる。
ところで、熱流束センサ11の搭載方法には、幾つかのバリエーションが考えられる。また、測定基板5の基板温度を測定するための温度センサを、上述した熱流束センサ11とは別体で備えることも考えられる。更に、温度調節コントローラ49の制御方法にも、幾つかのバリエーションが考えられる。以下、それらについて、説明する。
図4は、熱流束センサの搭載方法の第1のバリエーションを示す。
第1の実施例では、測定基板5の表面に、第1温度センサ11Aを埋め込むための第1センサ穴(或るいは溝等の凹み)21が形成される。第1センサ穴21には、第1温度センサ11Aが置かれて、ドータイト等の接着剤23が流し込まれる。これにより、第1温度センサ11Aの裏面が、測定基板5に接触しつつ、第1温度センサ11Aが測定基板5に対して固定される。
第2温度センサ11Aは、低熱伝導材13を介して、測定基板5の表面に接合(例えば接着)される。
図5は、熱流束センサの搭載方法の第2のバリエーションを示す。
第2の実施例では、第1温度センサ11Aは、第1実施例と同様の方法で搭載される。
そして、第2温度センサ11Bは、上述した実施形態と同用の方法で搭載される。
以上の構成により、測定基板5の表面は平らになる。
図6(A)は、熱流束センサの搭載方法の第3のバリエーションを示す。図6(B)は、第2センサ穴15の上面図である。
第3の実施例では、第1温度センサ11Aは、第1実施例と同様の方法で搭載される。
測定基板5の表面には、第2センサ穴15が形成される。この第3実施例における第2センサ穴15は、エッチング加工等によって形成された空洞である。第2センサ穴15の入口には、第2温度センサ11Bを測定基板5に接合するための橋25が備えられる。第2温度センサ11Bは、橋25を介して、測定基板5に接合(例えば接着)される。そして、第2温度センサ11Bの裏面と、第2センサ穴15の底との間には、低熱伝導材として空気が介在する。
すなわち、第2温度センサ11Bと測定基板5との間には、2種類の熱抵抗体として、橋25と空気とが存在する。ここで、橋25の熱抵抗値をK21とし、空気の熱抵抗値をK22とすると、上述した第2熱抵抗値K2は、以下の(3)式、
K2=1/{(1/K21)+(1/K22)}・・・・(3)
によって算出することができる。
図7は、熱流束センサの搭載方法の第4のバリエーションを示す。
第4の実施例では、第1温度センサ11Aも第2温度センサ11Bも、熱伝導材を介して測定基板5に接合される。しかし、その場合、第1熱抵抗値K1よりも第2熱抵抗値K2の方が大きくなるようにされる。第1温度センサ11Aに使用される熱伝導材12と、第2温度センサ11Bに使用される熱伝導材14とは、同じ種類であっても異なる種類であっても良い。
例えば、2つの熱伝導材12及び14は、材質が同じ低熱伝導材である。そして、第1温度センサ11Aに使用される熱伝導材12よりも、第2温度センサ11Bに使用される熱伝導材14の方が厚くされる。換言すれば、第1温度センサ11Aと測定基板5表面との間には、薄い低熱伝導材12が介在され、第2温度センサ11Bと測定基板5表面との間には、厚い低熱伝導材14が介在される。
この第4の実施例では、第1温度センサ11Aに対して低熱伝導材が使用されても、その低熱伝導材は薄いので、第1温度センサ11Aによって検出された第1温度T1を基板温度として採用しても差し支えない。
図8は、熱流束センサの搭載方法の第5のバリエーションを示す。
第5実施例では、測定基板5の表面に、第1温度センサ11A及び第2温度センサ11Bの両方が入るための共通センサ穴27が設けられる。すなわち、第5実施例では、同一の位置(例えば1つの穴27)に、温度センサ11A及び11B(つまり1つの熱流束センサ11)が搭載される。なお、必ずしも穴27を形成する必要は無く、例えば、測定基板5表面に、この図8に示す熱流束センサ11が載置されても良い。
この第5実施例では、熱流束センサ11は積層構造を有している。測定基板5の表面側を上側とし、それの裏面側を下側とすると、具体的には、第1温度センサ11Aは、最下位に位置し、第2温度センサ11Bは、最上位に位置し、低熱伝導材13は、第1温度センサ11Aと第2温度センサ11Bとの間の層に位置する。より具体的には、第1温度センサ11Aの裏面は、測定基板5に接触し、第1温度センサ11Aの表面に、低熱伝導材13が接合(例えば接着)され、低熱伝導材13の表面に、第2温度センサ11Bが接合(例えば接着)される。この場合、例えば、最上位に位置する第2温度センサ11Bの表面が、測定基板5の表面に凹凸を形成させないように搭載される。換言すれば、それを実現できるように、低熱伝導材13の厚さ、及び、共通センサ穴27の深さの少なくとも一方が調節される。
この第5実施例によれば、熱流束センサ11の面積を抑えることができるので、熱流束センサ11をより密に測定基板5表面に配備することができる。
図9は、熱流束センサの搭載方法の第6のバリエーションを示す。
第6実施例では、第1温度センサ11Aは、半導体加工技術を用いて、測定基板5表面に、金属等(例えば白金やニッケル)を蒸着して作成されたものである。一方、第2の温度センサ11Bは、第1実施例と同様に、ポリイミド等の低熱伝導材13を介して測定基板5に接合(例えば接着)されたものである。
図10は、各熱流束センサ11の各温度センサ11A及び11Bと、温度調節コントローラ49との間の接続構成のバリエーションの説明図である。
上述した実施形態では、各温度センサ11A及び11Bから出力された信号(以下、温度検出信号)が、配線を介して温度調節コントローラ49に送信されるようになっているが、この第7実施例では、温度検出信号が無線で温度調節コントローラ49に送信されるようになっている。
例えば、測定基板5には、各温度センサ11A及び11Bに接続された検出器31が備えられる。検出器31は、図示しないが、信号処理部と、メモリと、無線通信部とを備える。信号処理部は、各温度センサ11A及び11Bからの温度検出信号を処理して、処理結果に関するデータ(例えば、測定基板5の各位置の基板温度及び熱流束値)をメモリに格納する。無線通信部は、メモリに格納されているデータを、温度調節コントローラ49等の外部機器に無線送信する。
なお、各温度センサ11A及び11Bで検出された温度は、これまでに説明した方法とは別の方法で、有線で或いは無線で、所定の外部機器、例えば温度調節コントローラ49に送信されても良い。
図11は、本発明の第8実施例に係る測定基板の上面図を示す。図12は、本発明の第8実施例に係る温度制御システムの構成を示す。なお、図11では、一例として、7つの熱流束センサ11−1〜11−7を示し、且つ、温度調節コントローラ49との接続機構は図示を省略する。図12には、図11のA−A断面図が含まれる。
この第8実施例では、温度調節プレート7には、互いに独立した複数の温度調節領域(以下、単に「ゾーン」と言う)、例えば3つのゾーンZ1〜Z3が備えられている。具体的には、例えば、第1ゾーンZ1は、温度調節プレート7の中央を含んだ領域である。第2ゾーンZ2は、温度調節プレート7から第1ゾーンZ1を除いた、温度調節プレート7の周縁を含んだドーナツ状の領域の半分である。第3ゾーンZ3は、そのドーナツ状の領域のもう半分である。温度調節プレート7には、複数のゾーンZ1〜Z3の各々に、そのゾーンの温度を検出するためのゾーン温度センサ61を備えている。図12の参照番号61Aは、第1ゾーンZ1に対応したゾーン温度センサであり、参照番号61Bは、第2ゾーンZ2に対応したゾーン温度センサであり、参照番号61Cは、第3ゾーンZ3に対応したゾーン温度センサである。
温度調節コントローラ49は、温度調節プレート7を制御する装置である。温度調節コントローラ49は、記憶部40と、ゾーン温度測定部63と、基板温度測定部41と、熱流束測定部45と、基板熱状態分析部47と、基板温度制御部43とを備える。
記憶部40は、メモリ或いはハードディスク等であり、データを記憶する。記憶部40のデータ構成を図13に例示する。図13に示した例によれば、記憶部40は、各熱流束センサ11−1〜11−7のIDと、その熱流束センサの第1温度センサ11Aによって検出された基板温度と、その熱流束センサによって検出された熱流束値と、各ゾーン毎のIDと、そのゾーンの温度(各ゾーン温度センサ61A〜61Cによって検出された温度)とを記憶する。記憶部40は、それらを、履歴として記憶し続けることができる。また、図13に示した例によれば、記憶部40は、各ゾーン毎に、それのIDと、それの目標温度と、そのゾーンに属する熱流束センサのIDとを記憶する。また、記憶部40は、格別図示しないが、各ゾーンZ1〜Z3の領域範囲を示す位置情報や、各熱流束センサ11−1〜11−7の位置を表す位置情報を記憶しても良い。
再び図11及び図12を参照する。ゾーン温度測定部63は、複数のゾーン温度センサ61A〜61Cに接続されており、複数のゾーン温度センサ61A〜61Cの各々によって検出されたゾーン温度を表すゾーン温度信号を、各ゾーン温度センサ61A〜61Cから受信する。ゾーン温度測定部63は、受信した各ゾーン温度信号が表すゾーン温度を、記憶部40に書き込む。
基板温度測定部41は、各熱流束センサ11−1〜11−7の各第1温度センサ11Aに接続されており、各第1温度センサ11Aによって検出された第1温度(この第8実施例では基板温度)を表す第1温度信号を、各第1温度センサ11Aから受信する。基板温度測定部41は、受信した各第1温度信号が表す第1温度を、記憶部40に書き込む。
熱流束測定部45と、各熱流束センサ11−1〜11−7の双方の温度センサ11A及び11Bに接続されており、各温度センサ11A及び11Bによって検出された第1温度及び第2温度をそれぞれ表す第1温度信号及び第2温度信号を、各温度センサ11A及び11Bから受信する。そして、熱流束測定部45は、各熱流束センサ11−1〜11−7毎に、受信した第1温度信号が表す第1温度と、第2温度信号が表す第2温度とに基づいて、上述した(1)式から熱流束値を算出し、算出された熱流束値を、記憶部40に書き込む。
基板熱状態分析部47は、記憶部40に記憶されているデータ、例えば、複数の熱流束センサ11−1〜11−7にそれぞれ対応した複数の基板温度及び熱流束値に基づいて、測定基板5の温度分布、入熱流量分布、及び熱流束分布の少なくとも1つの分布を特定し(入熱流量は、例えば、基板温度と熱流束値との差を算出することによって求めることができる)、特定された分布を記憶部40に書き込む。また、例えば、基板熱状態分析部47は、特定された分布から、その分布の要素値(基板温度、入熱流量、又は熱流束値)にばらつきが生じていることが検出された場合、例えば、複数の熱流束センサ11−1〜11−7にそれぞれ対応した複数の基板温度及び熱流束値等に基づいて、そのばらつきが生じた原因を推定し、推定結果を図示しないディスプレイ画面(例えば温度調節コントローラ49のモニタ画面)に表示しても良い。
基板温度制御部43は、記憶部40に記憶されているデータ、例えば、複数の熱流束センサ11−1〜11−7にそれぞれ対応した複数の基板温度及び熱流束値や、各ゾーンIDに対応した各目標温度や、各ゾーン温度に基づいて、温度調節プレート7の各ゾーンZ1〜Z3(別の観点から言えば、各ゾーンZ1〜Z3に対応した、測定基板5上の各領域に対する加熱量又は吸熱量)を制御する。例えば、基板温度制御部43は、上記複数の基板温度及び熱流束値にばらつきが生じないように、各ゾーンZ1〜Z3を制御する。
以下、この第8実施例について、幾つか例を採り、より詳細に説明する。
(1)第1の例。
3つのゾーンZ1〜Z3にそれぞれ対応した3つの目標温度を全て110℃とした場合、各熱流束センサ11−1〜11−7によって検出される基板温度及び熱流束値の正常値の一例が、図14に示した通りであったとする。この図14からは、基板温度と熱流束値とは、一定の相関があることがわかる。すなわち、例えば、熱流束値が10〔W/m〕異なると、基板温度が約0.1℃変わることがわかる。
この場合、例えば人間が、図15に示すように、第1ゾーンZ1の目標温度を109.0℃、第2ゾーンZ2の目標温度を110.5℃、第3ゾーンZ3の目標温度を110.5℃に設定し直したとする。そうすると、上記の理論に従って、図15に例示するように、熱流束センサ11−7において検出される基板温度は略110.0℃になり、他の熱流束センサ11−1〜11−6において検出される各基板温度は略0.5℃上昇し、それ故、基板温度分布は±0.2℃の範囲内に収まる。
この第8実施例によれば、少ない測定回数(例えば1回の測定)で、換言すれば、短時間で、温度調節プレート7の各ゾーンZ1〜Z3の目標温度を適切な値に設定することができる。
(2)第2の例。
第2の例は、半導体熱プロセス装置の立ち上げ時の検査や定期診断等で、測定基板5の基板温度に異常が発生した場合の例である。
各ゾーンZ1〜Z3の目標温度を、図15に例示した値に設定し直した後に、各基板温度及び熱流束値が、図16(A)に例示した値になったとする。
図16(A)によれば、熱流束センサ11−1及び11−6の基板温度が0.3℃低下し、基板温度分布が、目標誤差±0.2℃の範囲よりも大きくばらついてしまった。
しかし、図16(A)によれば、熱流束センサ11−1及び11−6に基づいて測定された各熱流束値は、変化してない。
このことから、熱流束センサ11−1及び11−6における基板温度は、基板表面からの熱流束値が変化したために低下したのではなく、温度調節プレート7からの入熱流量に変化があったために低下したと考えられる。入熱流量の変化の原因として、第2ゾーンZ2内のゾーン温度センサ61Bが経時変化を起こしたか、第2ゾーンZ2と測定基板5とのギャップが何らかの原因で変わったかのいずれかが考えられる。
ここで、前者が原因であれば、熱流束センサ11−5における基板温度にも変化が生じるはずであるが、その基板温度には変化が生じていないので、前者の原因である可能性は低い。従って、後者の原因、例えば、測定基板5と第2ゾーンZ2との間に、その初期のギャップよりも大きなゴミが付着し、これが、そのギャップを大きくしてしまったことが原因である可能性が高いと判定することができる。この判定は、上記のような実測値に基づいて、基板熱状態分析部47(例えば、或るコンピュータプログラムを読み込んだCPU)が行うが、それに代えて、人間が行っても良い。このような判定が行われた場合、例えば、温度調節プレート7の第2ゾーンZ2の表面を、メタノール等の薬品でクリーニングすればよい。
(3)第3の例。
第3の例は、半導体熱プロセス装置の立ち上げ時の検査や定期診断等で、測定基板5の基板温度に異常が発生した場合の別の例である。
各ゾーンZ1〜Z3の目標温度を、図15に例示した値に設定し直した後に、各基板温度及び熱流束値が、図17(A)に例示した値になったとする。
図17(A)によれば、熱流束センサ11−2及び11−3の基板温度が0.5℃〜0.7℃低下し、基板温度分布が、目標誤差±0.2℃の範囲よりも大きくばらついてしまった。
また、図16(A)によれば、熱流束センサ11−2及び11−3に基づいて測定された各熱流束値が増加した。
また、図16(A)によれば、熱流束センサ11−7に基づいて測定された熱流束値が減少した。
以上の結果からすぐに分かることは、測定基板5表面からの熱流束が変化したことが原因で、基板温度が変化したということである。熱流束センサ11−2及び11−3において、熱流束値が50〔W/m〕ほど増加しているのは、測定基板5表面上に空気流れの擾乱が発生したと考えられる。特に、熱流束センサ11−2及び11−3においては、熱流束は増加しそれに伴って基板温度は減少しているのに対して、熱流束センサ11−7においては、逆に、熱流束は減少しそれに伴って基板温度は上昇している。これは、図17(B)に示すように、例えば、リッド3の傾きが変化し、外部から空気流れが入り込んでしまったことが考えられる。従って、リッド3の傾きを早急に直すことが必要であることがわかる。
このような判断は、上記のような実測値に基づいて、基板熱状態分析部47(例えば、或るコンピュータプログラムを読み込んだCPU)が行うが、それに代えて、人間が行っても良い。
以上のように、第8実施例によれば、測定基板5の温度分布に異常が生じた場合、測定基板5の複数の場所にそれぞれ対応した複数の基板温度測定値及び熱流束測定値から、その異常の原因を迅速に特定することができる。例えば、その異常が、熱流束によるものなのか入熱流量によるものなのかを迅速に特定し、それによって、その異常に対する対処方法を早く判断することができる。
図18は、第8実施例の一変形例を示す。
第9実施例では、熱流束センサ11とは別に、その熱流束センサ11近傍の基板温度を測定するための基板温度センサ51が測定基板5に備えられる。
基板温度センサ51は、第1温度センサ11Aと同様の種類であっても良い。また、基板温度センサ51は、測定基板5に埋め込まれていても良いし、表面に接合されていても良い。
一方、熱流束センサ11の搭載方法としては、例えば、上述した実施形態及び第1〜第8実施例のうちの1つを採用することができる。ちなみに、図18に示した熱流束センサ11は、第5実施例の搭載方法を採用した場合のものである。
以上、上述した実施形態及び第1実施例〜第9実施例のいずれにおいても、上述した(1)式によって熱流束値を算出することができる。また、上述した(2)式の関係も常に成り立つ。また、熱流束センサ11の搭載方法(例えば、第1温度センサ11A及び第2温度センサ11Bの搭載方法)は、上述した実施形態及び第1実施例〜第9実施例を適宜に組み合わせることもできる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、これは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。例えば、各温度センサ11A及び11Bの配線は、測定基板5の内部に埋め込まれていても良い。
本発明の一実施形態の全体構成図である。 図2(A)は、本実施形態に係る測定基板5の上面図を示す。図2(B)は、図2(A)に示した測定基板5のB−B切断面を示す。 熱流束センサ11の構成を示す。 熱流束センサの搭載方法の第1のバリエーションを示す。 熱流束センサの搭載方法の第2のバリエーションを示す。 図6(A)は、熱流束センサの搭載方法の第3のバリエーションを示す。図6(B)は、第2センサ穴15の上面図である。 熱流束センサの搭載方法の第4のバリエーションを示す。 熱流束センサの搭載方法の第5のバリエーションを示す。 熱流束センサの搭載方法の第6のバリエーションを示す。 各熱流束センサ11の各温度センサ11A及び11Bと、温度調節コントローラ49との間の接続構成のバリエーションの説明図である。 本発明の第8実施例に係る測定基板の上面図を示す。 本発明の第8実施例に係る温度制御システムの構成を示す。 記憶部のデータ構成例を示す。 各ゾーンの目標温度が110℃の場合の各値の一例。 図14に示した各目標温度を設定し直した後の各値の一例。 図16(A)は、図15に例示した各目標温度に設定し直した後に異常が発生した場合の各値の一例を示す。図16(B)は、図16(A)に例示した各値から分析される状態例を示す。 図17(A)は、図15に例示した各目標温度に設定し直した後に異常が発生した場合の各値の一例を示す。図17(B)は、図17(A)に例示した各値から分析される状態例を示す。 本発明の第8実施例の一変形例を示す。
符号の説明
1…チャンバ、3…リッド、5…測定基板、7…温度調節プレート、11…熱流束センサ、11A…第1温度センサ、11B…第2温度センサ、13…低熱伝導材、40…記憶部、41…熱流束測定部、43…基板温度制御部、45…基板温度測定部、47…基板熱状態分析部、49…温度調節コントローラ、61A〜61C…ゾーン温度センサ、63…ゾーン温度測定部、91A…第1熱抵抗、91B…第2熱抵抗、Z1…第1温度調節領域(第1ゾーン)、Z2…第2温度調節領域(第2ゾーン)、Z3…第3温度調節領域(第3ゾーン)

Claims (5)

  1. 半導体プロセスにおいて熱処理される被処理基板と同じ素材で形成された熱流束測定基板(5)であって、
    前記熱流束測定基板(5)はその表面からの熱流束を測定するための熱流束センサ(11)を備え、
    前記熱流束センサ(11)は、第1温度センサ(11A)と、第2温度センサ(11B)と、前記第2の温度センサと前記熱流束測定基板(5)の間に介在する熱抵抗(91B)と、を備え、
    前記第1温度センサ(11A)は、前記熱流束測定基板(5)に直接配置され、
    前記第2温度センサ(11B)は、前記熱流束測定基板(5)の表面に形成された穴(15)の内部に、前記熱抵抗(91B)を介し前記熱流束測定基板(5)の表面と平らになるように配置される、
    熱流束測定基板。
  2. 前記第2温度センサ(11B)は、熱流束測定基板(5)の表面に形成された穴(15)の内部に、前記穴(15)の側壁に接触しないように配置される、
    請求項1に記載の熱流束測定基板。
  3. 前記第1温度センサ(11A)は、前記第2温度センサ(11B)に対し、前記熱流束測定基板(5)の面方向にずれた位置に備えられる、
    請求項1又は2記載の熱流束測定基板。
  4. 前記熱流束センサ(11)は、前記熱流束測定基板(5)の異なる位置に複数個備えられる、
    請求項1又は2記載の熱流束測定基板。
  5. 前記第1温度センサ(11A)と前記第2温度センサ(11B)との間の距離は、1cm以内である、
    請求項1又は2記載の熱流束測定基板。
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