JP4563278B2 - 自動周波数制御装置 - Google Patents
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Description
同様に第2遅延回路でパイロットシンボルのQ成分(R(t)*cos(θ(t)))を複数シンボル遅延させ(R(t+Δt)*cos(θ(t+Δt)))、第2乗算器で、パイロットシンボルのI成分(R(t)*sin(θ(t)))と乗算する。この2つの乗算結果を減算器で減算し、その結果に基づいて、複数シンボル前のパイロットシンボルとの位相差を検出している。上記計算は次式のように表せる。
R(t)*sin(θ(t))*R(t+Δt)*cos(θ(t+Δt))
−R(t+Δt)*sin(θ(t+Δt))*R(t)*cos(θ(t))
=R(t)*R(t+Δt)*sin(θ(t)−θ(t+Δt))
この制御値の算出方法としては、Δfの正負から±aと固定にする方法、または周波数誤差Δfから+Δfとする方法、または周波数誤差Δfを閾値でn個の範囲に分類し、その範囲によって制御値を±a1,a2,・・・anとする方法等がある。
AFC制御値算出部の出力は、TCXO制御部にてTCXOを制御する信号に変換された後、TCXOの発振周波数が変更される。このTCXOは、受信部シンセサイザと送信部シンセサイザの源振となっており、受信部シンセサイザの発振周波数及び送信部シンセサイザの発振周波数を変える。
受信部シンセサイザの発振周波数が変わることにより、受信周波数変換器で変換された受信信号は、周波数誤差が補正される。また同時に、D/A変換器で変換された送信信号は、送信周波数変換器で受信信号と同様に周波数補正され、送信側アンプを介して、送信アンテナから基地局へ送信される。
このようなAFCのフィードバック制御により、送信周波数と受信周波数との周波数誤差を低減することが可能になる。
ここで、AFCのフィードバック制御の周期は、周波数誤差算出部で、遅延回路の遅延量Δt毎に周波数誤差を算出し、また誤差平均算出部でN回平均すると、Δt×Nとなる。たとえばΔt=4シンボル、N=25回とすると、AFCの制御周期は100シンボル毎となる。
移動機が移動している時、ドップラーによる周波数シフトが生じる。このドップラーシフト量(Fd)を周波数誤差と認識し、更にTCXOの周波数誤差(ΔTCXO)も加えて周波数誤差Δf(=Fd+ΔTCXO)を検出する。
従来技術では、この周波数誤差Δfが0Hzになるように、TCXOの発振周波数をΔfシフトするAFCのフィードバック制御を行う。
このようにAFCの制御を行うと、受信信号の周波数誤差は減少し、受信信号の復調性能の改善に繋がる。しかしながら、前述のように、同時に送信信号の搬送波周波数もΔfシフトしてしまい、更に、移動時は送信信号にも同様のドップラーシフトが付加される。そのため、基地局が受信するドップラーシフト量は、Fd+Δf=2Fd+ΔTCXOとなってしまい、基地局には2倍のドップラーシフト量が付加されるような形となる。その結果、基地局の受信制御に大きな負荷がかかり、受信、復調が困難となる。
以下、この発明の実施の形態1について説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。図1において、パイロットチャネル逆拡散部101は、パイロットチャネル拡散符号を用いてパイロット信号を逆拡散する。
周波数誤差算出部102は、逆拡散されたパイロットシンボルを用いて周波数誤差を算出する。
誤差平均算出部103は、周波数誤差を一定時間平均化する。
AFC制御値算出部104は、周波数誤差の平均値及び速度検出部106の出力である移動速度検出値を基に、AFCを行う制御値(制御周波数)を算出する。
TCXO制御部105は、AFC制御値に基づいて、TCXO制御を行う信号を生成する。
速度検出部106は、移動機の移動速度を検出する。速度検出部106における速度検出方式として、実施の形態1では、パイロットシンボルを用いて検出しているが、他に、受信信号を復調して位置情報から検出する方法、GPSの位置情報から検出する方法等でもよい。本発明では、移動機の移動速度を検出する手段であれば、その速度検出方法は特に限定されない。
比較器107は、速度検出部106が検出した移動速度を閾値判定する。
図2において、速度検出部106が移動機の移動速度(v)を検出する(ステップST201)。
例えば、通常のAFC制御値が±aである場合、検出された移動速度が閾値以上であると判定された時、通常のAFC制御値を1倍未満の定数倍することにより、±K*a,(K<1)と設定する。
この逆を考えると、移動速度が速い場合に、一定時間内のAFC回数を少なくして、ドップラーシフトに追従しないAFCを実現可能と考えられるが、移動速度が遅い場合は、一定時間内の制御回数を多くするため、制御一回あたりに用いる信号観測時間が逆に短くなり、平均効果が失われて誤差が大きくなる。即ち、一回あたりの周波数誤差算出の精度が損なわれてしまうという問題がある。
これに対して、実施の形態1では、一定時間内の制御回数を変更することなく、一回あたりのAFC制御量を変えることにより、周波数誤差算出の精度を保ちつつ、ドップラーシフトへの追従性を抑えることができる点が異なる。
従って、ドップラーシフトに追従しない安定したAFCを行うことが可能となり、結果として移動機と基地局の双方の受信劣化を適切に配分することになり、移動通信システムの通信性能向上を図ることができる。
以下、この発明の実施の形態2について説明する。図3は、この発明の実施の形態2に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態2は、実施の形態1の速度検出部106をドップラーシフト検出部201に、また比較器107をドップラーシフト量の閾値判定を行う比較器207に置き換えたものである。その他の構成は、実施の形態1(図1)と同様であるので説明を省略する。
また、比較器207は、ドップラーシフト検出部201が検出したドップラーシフト量を閾値判定する。
図4において、ドップラーシフト検出部201が、ドップラーシフト量(Fd)を検出する(ステップST401)。
従って、実施の形態1と同様に、ドップラーシフトに追従しない安定したAFCを行うことが可能となり、結果として移動機と基地局の双方の受信劣化を適切に配分することになり、移動通信システムの通信性能向上を図ることができる。
以下、この発明の実施の形態3について説明する。図5は、この発明の実施の形態3に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態3は、実施の形態2の比較器207を、誤差平均算出部103及びドップラーシフト検出部201の出力を入力とする比較器307に置き換え、AFC制御値算出部104を算出方法を変えたAFC制御値算出部304に置き換えたものである。その他の構成は、実施の形態2(図3)と同様であるので説明を省略する。
また、AFC制御値算出部304は、比較器307の判定結果に基づいて、AFC制御値を設定する。
図6において、誤差平均算出部103が、周波数誤差(Δf)を算出する(ステップST601)。
ドップラーシフト検出部201が、ドップラーシフト量(Fd)を検出する(ステップST602)。
以下、この発明の実施の形態4について説明する。図7は、この発明の実施の形態4に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態4は、実施の形態3におけるAFC制御値算出部304を、算出方法を変えたAFC制御値算出部404に置き換えたものである。その他の構成は、実施の形態3(図5)と同様であるので説明を省略する。
ステップST803において、周波数誤差(Δf)がドップラーシフト量(Fd)を超えた場合に、ドップラーシフト以外の要因で周波数誤差が発生したと判断し、AFC制御値算出部404が、AFC制御値を±(|Δf|−|Fd|)とする(ステップST804)。
以下、この発明の実施の形態5について説明する。図9は、この発明の実施の形態5に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態5は、実施の形態3のAFC制御値算出部304を、算出方法を変えたAFC制御値算出部504に置き換えたものである。その他の構成は、実施の形態3(図5)と同様であるので説明を省略する。
ステップST1003において、周波数誤差(Δf)がドップラーシフト量(Fd)を超えた場合(|Δf|>|Fd|)に、AFC制御値算出部504が、AFC制御値を通常より大きく設定する。例えば、通常のAFC制御値が±aである場合、AFC制御値を±K*a,(K>1)と設定する(ステップST1004)。
以下、この発明の実施の形態6について説明する。図11は、この発明の実施の形態6に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態6は、実施の形態5の誤差平均算出部103を、平均算出間隔を変更できる誤差平均算出部603に置き換え、AFC制御値算出部304をAFC制御値算出部604に置き換えたものである。その他の構成は、実施の形態5と同様であるので説明を省略する。
図11において、誤差平均算出部603は、周波数誤差を一定時間平均化するものであり、この平均化時間(T_ave)を変更する。
AFC制御値算出部604は、AFC制御値を±aとする。
図12において、誤差平均算出部603が、周波数誤差(Δf)を算出する(ステップST1201)。
ドップラーシフト検出部201が、ドップラーシフト量(Fd)を検出する(ステップST1202)。
例えば、通常の平均化時間をT_ave=Taとすると、ΔfがFdを上回ったと判定された時、平均化時間をT_ave=Tb,(Ta>Tb)として、平均化時間を短くする。これによりAFCの制御周期を短くし、AFCの引き込み速度を上げ、周波数誤差の追従速度を向上させる。
以下、この発明の実施の形態7について説明する。図13は、この発明の実施の形態7に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態7は、実施の形態1の速度検出部106、比較器107をRadio Link追加/削除判定部709に置き換え、AFC制御値算出部104をAFC制御値算出部704に置き換えたものである。その他の構成は、実施の形態1(図1)と同様であるので説明を省略する。
図13において、Radio Link追加/削除判定部709は、Radio Linkの追加または削除が発生した場合、トリガ信号を出力する。
AFC制御値算出部704は、Radio Link追加/削除判定部709のトリガ信号を受信して、AFC制御値を算出する。
高速移動でRadio Linkの追加または削除を行う時、遠ざかる基地局と近付く基地局とのドップラーシフトの違いにより、周波数誤差が大きく観測される。しかしながら、ドップラーシフトに追従しない程度に動作している自動周波数制御装置においては、その周波数誤差に対して迅速に追従することができない。
図14において、誤差平均算出部103が、周波数誤差(Δf)を算出する(ステップST1401)。
以下、この発明の実施の形態8について説明する。図15は、この発明の実施の形態8に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態8は、実施の形態7におけるRadio Link追加/削除判定部709の出力先を、誤差平均算出部803としたものである。また、AFC制御値算出部704をAFC制御値算出部804に置き換えたものである。その他の構成は、実施の形態7(図13)と同様であるので、説明を省略する。
図15において、誤差平均算出部803は、周波数誤差を一定時間平均化するものであり、平均化時間を変更する。
AFC制御値算出部804は、AFC制御値を±aとする。
図16において、誤差平均算出部603が、周波数誤差(Δf)を算出する(ステップST1601)。
以下、この発明の実施の形態9について説明する。図17は、この発明の実施の形態9に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。図17において、既に説明した構成と同符号の構成については説明を省略する。
周波数誤差記憶部906は、誤差平均算出部103の出力である周波数誤差を記憶する。
比較器907は、誤差平均算出部103の出力である周波数誤差と、周波数誤差記憶部906の出力である前回の周波数誤差との差が閾値を超える場合にトリガ信号を出力する。
AFC制御値算出部904は、比較器907のトリガ信号を受信してAFC制御値を算出する。
図18において、誤差平均算出部103が、今回の周波数誤差(Δf)を算出する。また、周波数誤差記憶部906は、記憶している前回の周波数誤差(Δfn-1)を出力する(ステップST1801)。
以下、この発明の実施の形態10について説明する。図19は、この発明の実施の形態10に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態10は、実施の形態9における比較器907の出力先を、誤差平均算出部1003としたものである。また、AFC制御値算出部904をAFC制御値算出部1004に置き換えたものである。その他の構成は、実施の形態9(図17)と同様であるので、説明を省略する。
AFC制御値算出部1004は、AFC制御値を±aとする。
図20において、誤差平均算出部1003が、今回の周波数誤差(Δf)を算出する。また、周波数誤差記憶部906は、記憶している前回の周波数誤差(Δfn-1)を出力する(ステップST2001)。
以下、この発明の実施の形態11について説明する。図21は、この発明の実施の形態11に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。図21において、既に説明した構成と同符号の構成については説明を省略する。
周波数誤差算出部1102は、パイロットチャネル逆拡散部101で逆拡散された周辺複数セル(Cell)の各パイロットシンボルを用いて、各セルの周波数誤差を算出する。
誤差平均算出部1103は、周波数誤差算出部1102からの各セルの周波数誤差を一定時間平均化する。
AFC制御値算出部1104は、誤差平均算出部1103の出力を用いて重み付け平均を行い、AFCの誤差を算出する。そして、AFCの誤差を用いてAFC制御値を算出する。
このΔf1,...,Δfnを、重み付け係数(a1,...,an)で重み付け平均すると、AFCの誤差(ΔTCXO)を数式1のように算出する。
以下、この発明の実施の形態12について説明する。図23は、この発明の実施の形態12に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態12は、実施の形態11におけるAFC制御値算出部1104をAFC制御値算出部1204としたものである。その他の構成は、実施の形態11(図21)と同様であるので説明を省略する。
このΔfmax,Δfminを、重み付け係数(bmax,bmin)で重み付け平均すると、ΔTCXOを数式2のように算出する。
この様な受信信号から直接波の影響を取り除き、ΔTCXOを検出するには、周波数のΔfmaxとΔfminを測定し、ΔTCXO=(Δfmax+Δfmin)/2を計算すれば、精度良くΔTCXOが算出される。これは、数式2においてbmax,bmin=1とすることで算出することができる。
また、複数のセルの信号を観測することにより、測定精度を改善することが可能であると共に、ドップラーシフトを平均化する効果があるため、ドップラーシフトに追従しにくい安定したAFCの制御が可能になる。
更に、ここで、Fd=(Δfmax−Δfmin)/2を計算すれば、最大ドップラー周波数(Fd)を同時に算出することも可能であり、AFCの誤差(ΔTCXO)と最大ドップラー周波数(Fd)とを同時に検出可能な自動周波数制御装置が実現できる。
以下、この発明の実施の形態13について説明する。図26は、この発明の実施の形態13に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態13は、実施の形態12におけるAFC制御値算出部1204をAFC制御値算出部1304としたものである。その他の構成は、実施の形態12(図23)と同様であるので説明を省略する。
このΔfmax,Δfminを、重み付け係数(bmax,bmin)で重み付け平均すると、AFCの誤差を数式2のように算出する。
ここで、bmax,bminは、各セルの信号レベルに比例した重み付けや、bmax,bmin=1とする単純平均等が考えられる。
更に、見通しのよい環境では直接波が支配的であり、短時間における最大値(Δfmax)と最小値(Δfmin)の測定では、最大ドップラー周波数(Fd)の広がりを観測できない。そのためΔTCXOを精度良く測定することができない。
また、一定時間(ΔT)での最大値(Δfmax)と最小値(Δfmin)を選択することにより、1セルの場合でもΔTCXOを精度良く測定することが可能になる。
更に、複数のセルの信号を観測することにより、測定精度を改善すると共に、ドップラーシフトを平均化する効果があるため、ドップラーシフトに追従しにくい安定したAFCの制御が可能になる。
実施の形態11と同様に、Fd=(Δfmax−Δfmin)/2を計算すれば、最大ドップラー周波数(Fd)を同時に算出することも可能であり、AFCの誤差(ΔTCXO)と最大ドップラー周波数(Fd)とを同時に検出可能な自動周波数制御装置が実現できる。
以下、この発明の実施の形態14について説明する。図28は、この発明の実施の形態14に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態14は、実施の形態11における周波数誤差算出部1102を周波数誤差算出部1402に置き換えたものである。その他の構成については、実施の形態11(図21)と同様であるので説明を省略する。
誤差平均算出部1103は、周波数誤差算出部1402からの各パスの周波数誤差を一定時間平均化する。
AFC制御値算出部1104は、各パスの誤差平均算出部1103の出力(Δf1,...,Δfn)を用いて重み付け平均を行い、AFCの誤差(ΔTCXO)を算出する。ここで、AFCの誤差(ΔTCXO)の算出方法は、実施の形態11と同様である。そして、AFCの誤差を用いてAFC制御値を算出する。
このΔf1,...,Δfnを、重み付け係数(a1,...,an)で重み付け平均し、AFCの誤差(ΔTCXO)を数式1のように算出する。
ここでa1,...,anは、各パスの信号レベルに比例した重み付けや、a1,...,an=1とする単純平均等が考えられる。
また、1セルの場合においても複数パスの信号を観測することにより、測定精度を改善することが可能になる。
更に、ドップラーシフトを平均化する効果が増えるため、ドップラーシフトに追従しにくい安定したAFCの制御が可能になる。
以下、この発明の実施の形態15について説明する。図30は、この発明の実施の形態15に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態15は、実施の形態14におけるAFC制御値算出部1104を、実施の形態12におけるAFC制御値算出部1204としたものである。その他の構成は、実施の形態14(図28)と同様であるので、説明を省略する。
実施の形態15は、CDMAの特徴であるマルチパス検出機能を用いて複数パスの周波数誤差を観測し、平均算出時間(Δt)毎の周波数誤差の最大値(Δfmax)と最小値(Δfmin)を平均することにより、更に精度良くΔTCXOを算出する。
また、ドップラーシフトを平均化する効果が増えるため、ドップラーシフトに追従しにくい安定したAFCの制御が可能になる。
更に、ここで、Fd=(Δfmax−Δfmin)/2を計算すれば、最大ドップラー周波数(Fd)を同時に算出することも可能であり、AFCの誤差(ΔTCXO)と最大ドップラー周波数(Fd)とを同時に検出可能な自動周波数制御装置が実現できる。
以下、この発明の実施の形態16について説明する。図31は、この発明の実施の形態16に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態16は、実施の形態15におけるAFC制御値算出部1204を、実施の形態13におけるAFC制御値算出部1304としたものである。その他の構成は、実施の形態15(図30)と同様であるので説明を省略する。
以上のことから、ドップラーシフトを平均化する効果が更に増え、ドップラーシフトに追従しにくい安定したAFCの制御が可能になる。
更に、ここで、Fd=(Δfmax−Δfmin)/2を計算すれば、最大ドップラー周波数(Fd)を同時に算出することも可能であり、AFCの誤差(ΔTCXO)と最大ドップラー周波数(Fd)とを同時に検出可能な自動周波数制御装置が実現できる。
以下、この発明の実施の形態17について説明する。図32は、この発明の実施の形態17に係る自動周波数制御装置の構成を示すブロック図である。図32において、実施の形態11と同符号の構成については、説明を省略する。
通信状態判定部1708は、移動機の通信状態が、主に受信のみである「待ち受け受信中」か、送受信共に行う「連続通信中」かを判定する。
受信品質測定部1709は、パイロットチャネルの受信信号レベルやSIR(Signal to Interference Ratio)等、各セルの受信品質を測定する。
誤差平均選択部1710は、受信品質測定部1709と通信状態判定部1710の出力に基づいて、最良のセルの周波数誤差を誤差平均算出部1103の出力(各セルの周波数誤差)から選択する。
AFC制御値算出部1704は、誤差平均選択部1710の出力より、AFCの制御値を算出する。
図32において、誤差平均算出部1103が各セルの周波数誤差を算出する(ステップST3301)。
誤差平均選択部1710は、待ち受け受信中である場合、最も受信品質が良いセルの周波数誤差を誤差平均算出部1103の出力から選択する(ステップST3305)。
そして、AFC制御値算出部1704にてAFC制御値を算出する(ステップST3306)。
そして、AFC制御値算出部1704にて、AFC制御値を算出する(ステップST3306)。この場合、AFC制御値算出方法は、実施の形態11〜16のうちのいずれの方法を用いてもよい。
なお、実施の形態17では、最も受信品質が良いセルの周波数誤差を利用しているが、最も受信品質が良いパスの周波数誤差を利用することもできる。
Claims (4)
- 一定時間平均化した周波数誤差を算出する誤差平均算出部と、
移動機のドップラーシフト量を検出するドップラーシフト検出部と、
前記周波数誤差と前記ドップラーシフト量との比較を行う比較器と、
前記比較の結果に基づいてAFC制御値を設定するAFC制御値算出部とを備え、
前記周波数誤差が前記ドップラーシフト量より大きい場合にのみ、前記AFC制御値でAFCを行うことを特徴とする自動周波数制御装置。 - 前記AFC制御値算出部が、前記AFC制御値を、前記周波数誤差と前記ドップラーシフト量との差分値と設定することを特徴とする請求項1記載の自動周波数制御装置。
- 一定時間平均化した周波数誤差を算出する誤差平均算出部と、
移動機のドップラーシフト量を検出するドップラーシフト検出部と、
前記周波数誤差と前記ドップラーシフト量との比較を行う比較器と、
前記周波数誤差が前記ドップラーシフト量より大きい場合に、AFC制御値を通常値より大きく設定するAFC制御値算出部とを備えた自動周波数制御装置。 - 一定時間平均化した周波数誤差を算出する誤差平均算出部と、
移動機のドップラーシフト量を検出するドップラーシフト検出部と、
前記周波数誤差と前記ドップラーシフト量との比較を行う比較器とを備え、
前記周波数誤差が前記ドップラーシフト量より大きい場合に、前記比較器が前記誤差平均算出部に制御信号を送信し、前記誤差平均算出部が前記周波数誤差の平均化時間を通常値より短く設定することを特徴とする自動周波数制御装置。
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