JP4562868B2 - 半導体装置の作製方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は結晶構造を有する半導体(以下、結晶性半導体という)を用いたトランジスタやダイオード、抵抗素子などで構成される半導体装置、および該半導体装置の作製方法に関し、また、当該半導体装置に不純物添加領域を形成する不純物添加装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
MOSトランジスタの構成要素であるソース・ドレイン領域やLDD領域などの不純物添加領域を作製する場合、何らかの方法で不純物を添加し、その後、熱処理を行うことにより不純物を活性化する方法が採用されている。
【0003】
不純物を添加する方法として、イオン注入法やイオンドーピング法などが使われている。イオン注入法とはシリコンなどの半導体にボロン(B)やリン(P)などの元素をイオン化し、質量分析して必要なイオンのみを電界で加速して打ち込む技術であり、イオンドーピング法は質量分析を行わずにイオンを電界で加速して打ち込む技術である。イオン注入法やイオンドープ法は不純物添加時に結晶構造を破壊する。
【0004】
不純物添加の方法で、不純物の量や場所などといった不純物添加の条件は、半導体装置の性質を左右する。例えばMOSトランジスタにおいて、不純物の量が少ないと不純物添加領域のシート抵抗が大きくなり、MOSトランジスタのオン電流が減少する。
【0005】
不純物添加条件として例えば、特開平10−256557号公報では活性層の最下部層に結晶が一部残る条件で注入することが熱処理後のシート抵抗を下げるために重要であると述べている。特開平10−256557号公報では理想的な不純物添加条件を与えているが、その妥当性は配線形成後の電気測定で判断するしかなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような問題点を解決するために、半導体装置を作製する早期の段階で不純物を添加した領域のシート抵抗を予測し、不純物添加条件の妥当性を確かめることができる技術を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
結晶性半導体に不純物を添加後、活性化前に、添加した領域のラマン散乱光スペクトルを測定する。結晶性半導体に結晶が残っていれば、その結晶特有のピークが確認できる。そして前記ピーク位置と活性化後のシート抵抗には相関があることがわかった。ゆえに前記相関関係を用いてピーク位置から不純物添加領域のシート抵抗を予測することができる。
【0008】
また不純物の添加後、前記相関関係を用いて活性化前に活性化後のシート抵抗を予測できれば、活性化後のシート抵抗が不適切な場合、不純物を追加で添加することができる。
【0009】
不純物添加装置とラマン散乱光スペクトル測定装置を組み合わせると、不純物添加後、ラマン散乱光スペクトル測定を行い、前記相関関係からシート抵抗を予測し、必要であれば不純物を再添加することができる装置ができる。
【0010】
ここで不純物を添加する方法とは、イオン注入法やイオンドーピング法などがある。イオン注入法とはシリコンなどの半導体にボロン(B)やリン(P)などの元素をイオンにして引きだした後、質量分析して必要なイオンのみを電界で加速して打ち込む技術であり、イオンドーピング法は質量分析を行わずにイオンを電界で加速して打ち込む技術である。イオン注入法やイオンドープ法は不純物添加時に結晶性を破壊する。
【0011】
ここで活性化とは、熱処理、ラピッドサーマルアニール、レーザー活性化などがある。例えばイオン注入においては、注入後の不純物の多くは結晶内で格子位置に置換できず欠陥としての格子間原子として存在している。活性化はこれらの不純物を結晶格子の置換位置に置き換え、電気的にアクセプターまたはドナーとして働くようにする。この時にイオン注入などで破壊された結晶性もある程度回復できる。
【0012】
結晶性半導体とは、少なくとも一部に結晶構造を有する半導体であり、例えば単結晶半導体、多結晶半導体、微結晶半導体、結晶とアモルファスの混在した半導体である。ただしラマン散乱光スペクトル測定で、ピークが確認できるものでなければならない。また不純物とは、ボロン(B)やリン(P)などの13族または15族の元素で、シリコンなどの半導体に添加して不純物半導体を構成する。
【0013】
【発明の実施の形態】
例えば結晶性のシリコンにイオンドーピング法で不純物を添加する。その後、514.5nmのレーザーを用いてラマン散乱光スペクトル測定を行った場合、結晶が残っていれば500cm―1から520.6cm―1の範囲にピークが確認できる(図1)。前記ピーク位置と活性化後のシート抵抗には相関があることがわかった。図2に前記ピーク位置と850℃で30分間熱活性化した後のシート抵抗との関係を示す。この相関関係を用いて、活性化前に活性化後のシート抵抗を予測することができる。
【0014】
図2によれば、不純物添加領域のシート抵抗を1kΩ/□以下にしたい場合、ラマン散乱光スペクトルのピークが515.5cm―1以下である必要がある。もしラマン散乱光スペクトルのピークが515.5cm―1以上であった場合、さらに不純物を添加する。もう一度ラマン散乱光スペクトル測定を行い、ピークが515.5cm―1以下になっていれば、活性化後のシート抵抗が1kΩ/□以下となる。
【0015】
従って、イオン注入法またはイオンドープ法により半導体に不純物元素を添加する手段と、ラマン散乱光スペクトルを測定する手段とを組合せ、一つの筐体内において、或いは複数の筐体内において、不純物の添加と、ラマン散乱スペクトル測定を行い、前記相関関係からシート抵抗を予測し、プロセスの妥当性を判断し、必要であれば追加で不純物を添加するといった不純物添加装置を形成することができる。
【0016】
ここで不純物とは、ボロン(B)やリン(P)などの13族または15族の元素で、シリコンなどの半導体に添加して不純物半導体を構成する。また結晶性のシリコンとは、少なくとも一部に結晶性を有するシリコンであり、例えば単結晶シリコン、多結晶シリコン、微結晶シリコン、結晶とアモルファスの混在したシリコンである。ただしラマン散乱光スペクトル測定で、波長514.5nmのレーザーを用いた場合に500cm―1から520.6cm―1にピークが確認できるものでなければならない。
【0017】
イオンドープとはシリコンなどの半導体にボロン(B)やリン(P)などの元素をイオンにして引きだした後、電界で加速して打ち込む技術である。イオンドープは不純物添加時に結晶性を破壊する。
【0018】
ここでは、波長514.5nmのレーザーを用いてラマン散乱光スペクトルを測定した場合を示したが、488.0nmなど他の波長を用いてもデータを取り直すことで可能である。また、活性化として850℃30分の熱活性化を例にあげたが、この工程はラピッドサーマルアニール、レーザー活性化などでもよく、熱活性化の場合には400℃〜1400℃で行える。ただし、データを取り直す必要がある。
【0019】
【実施例】
[実施例1]
本発明の不純物添加法をMOSトランジスタのソース・ドレイン領域の形成に適用し、結晶質半導体膜から表示装置を作製する実施例を説明する。ここでは、画素領域の画素TFT及び保持容量と、画素領域の周辺に設けられる駆動回路のTFTを同時に作製する方法について図面を参照しながら説明する。
【0020】
図3(A)において、基板301にはコーニング社の#7059ガラスや#1737ガラスなどに代表されるバリウムホウケイ酸ガラスやアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板の他に、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)など光学的異方性を有しないプラスチック基板を用いることができる。ガラス基板を用いる場合には、ガラス歪み点よりも10〜20℃程度低い温度であらかじめ熱処理しておいても良い。そして、基板301のTFTを形成する表面に基板301からの不純物拡散を防ぐために、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの絶縁膜から成る絶縁膜302を形成する。例えば、プラズマCVD法でSiH4、NH3、N2Oから作製される酸化窒化シリコン膜を10〜100nmの厚さに形成し、絶縁膜302とする。
【0021】
酸化窒化シリコン膜は平行平板型のプラズマCVD法を用いて形成する。酸化窒化シリコン膜は、SiH4を16.91Pa・l/sec、NH3を169.1Pa・l/sec、N2Oを33.82Pa・l/secとして反応室に導入し、基板温度325℃、反応圧力40Pa、放電電力密度0.41W/cm2、放電周波数60MHzとする。
【0022】
次に、10〜100nm(好ましくは30〜60nm)の厚さで非晶質構造を有する半導体膜303を、プラズマCVD法やスパッタ法などの公知の方法で形成する。代表的には、プラズマCVD法で非晶質シリコン膜を55nmの厚さに形成する。また、絶縁膜302と非晶質シリコン膜303とを連続形成することも可能である。例えば、前述のように酸化窒化シリコン膜を成膜後、反応ガスをSiH4、N2O、H2からSiH4とH2或いはSiH4のみに切り替えれば、大気雰囲気に晒すことなく連続して形成できる。その結果、この界面での汚染を防ぐことが可能となり、作製するTFTの特性バラツキやしきい値電圧の変動を低減させることができる。
【0023】
図3(B)で示す結晶化の工程はレーザー結晶化法で行う。パルス発振型のエキシマレーザーに代表されるガスレーザーや、YAGレーザー、YVO4レーザーに代表される固体レーザーを用いる。これらのレーザーを用いる場合には、レーザー発振器から放射されたレーザー光を光学系で線状または長方形状または矩形状に集光し半導体膜に照射する方法を用いると良い。非晶質半導体膜に対するレーザーの照射条件は実施者が適宣選択するものであるが、エキシマレーザーを用いる場合はパルス発振周波数30Hzとし、レーザーエネルギー密度を100〜400mJ/cm2(代表的には200〜300mJ/cm2)とする。また、YAGレーザーを用いる場合にはその第2高調波を用いパルス発振周波数1〜10kHzとし、レーザーエネルギー密度を300〜600mJ/cm2(代表的には350〜500mJ/cm2)とすると良い。そして幅100〜1000μm、例えば400μmで線状に集光したレーザー光を基板全面に渡って照射し、この時の線状レーザー光の重ね合わせ率(オーバーラップ率)を80〜98%として行う。
【0024】
このレーザー結晶化法により作製される結晶質半導体膜305は複数の結晶粒が集合した多結晶構造を有する。
【0025】
そして、図3(C)に示すように光露光プロセスによりレジストパターンを形成し、ドライエッチングによって結晶質半導体膜305を島状に分割し、島状の半導体膜306〜309を形成する。ドライエッチングにはCF4とO2の混合ガスを用いる。ゲート絶縁膜310はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを40〜200nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成する。プラズマCVD法でSiH4とN2Oの混合ガスから作製される酸化窒化シリコン膜はゲート絶縁膜として適した材料であり、80nmの厚さに形成しゲート絶縁膜とする。勿論、ゲート絶縁膜はこのような酸化窒化シリコン膜に限定されるものでなく、他のシリコンを含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。例えば、酸化シリコン膜を用いる場合には、プラズマCVD法でTEOSとO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができる。このようにして作製される酸化シリコン膜は、その後400〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁膜として良好な特性を得ることができる。
【0026】
そして、ゲート絶縁膜310上にゲート電極を形成するための第1の導電膜311と第2の導電膜312とを形成する。本実施例で示すTFTのゲート電極は2層構造で形成し、第1の導電膜311を窒化タンタル(本明細書ではTaNと表記する)膜で50〜100nmの厚さに形成し、第2の導電膜312をタングステン(W)膜で100〜300nmの厚さに形成する。
【0027】
TaN膜は、後の工程で熱処理を行うことを念頭におくと、熱安定性の高い優れた材料である。W膜はWをターゲットとしたスパッタ法で形成する。その他に6フッ化タングステン(WF6)を用いる熱CVD法で形成することもできる。いずれにしてもゲート電極として使用するためには低抵抗化を図る必要がある。W膜は結晶粒を大きくすることで低抵抗率化を図ることができるが、W中に酸素などの不純物元素が多い場合には結晶化が阻害され高抵抗化する。Wのターゲットには純度99.9999%のものを用い、さらに成膜時に気相中からの不純物の混入がないように十分配慮してW膜を形成することにより、抵抗率9〜20μΩ・cmを実現することができる。
【0028】
次に図4(A)に示すように、レジストによるマスク313を形成し第1のエッチング処理を行う。エッチング方法に限定はないが、好適にはICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング装置を用いる。エッチング用ガスにはCF4とCl2を用い、0.5〜2Pa、好ましくは1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成してエッチングを行う。基板側(試料ステージ)にも100WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧が印加された状態で行う。CF4とCl2を混合した場合にはW膜及びTa膜とも同程度の速度でエッチングすることがでできる。
【0029】
第1のエッチング処理では、第1の導電層及び第2の導電層の端部がテーパー形状となるように加工する。テーパー部の角度は15〜45°とする。しかし、ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させるオーバーエッチング処理をすると良い。W膜に対する酸化窒化シリコン膜の選択比は2〜4(代表的には3)であるので、オーバーエッチング処理により、酸化窒化シリコン膜が露出した面は20〜50nm程度エッチングされる。こうして、第1のエッチング処理により第1の導電層と第2の導電層から成る第1の形状の導電層314〜318(第1の導電層314a〜318aと第2の導電層314b〜318b)を形成する。
【0030】
次に図4(B)に示すように第2のエッチング処理を行う。ICPエッチング装置を用い、エッチングガスにCF4とCl2とO2を混合して、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF電力(13.56MHz)を供給してプラズマを生成する。基板側(試料ステージ)には50WのRF(13.56MHz)電力を投入し、第1のエッチング処理に比べ低い自己バイアス電圧となるようにする。このような条件によりW膜を異方性エッチングし、かつ、それより遅いエッチング速度でTaN膜を異方性エッチングして第2の形状の導電層319〜323(第1の導電層319a〜323aと第2の導電層319b〜323b)を形成する。324はゲート絶縁膜であり、第2の形状の導電層319〜323で覆われない領域は、第1のエッチング処理と第2のエッチング処理により40〜80nm程度エッチングされ薄くなった領域が形成される。
【0031】
nチャネル型TFTおよびpチャネル型TFTの不純物領域の形成は、第2の形状の導電層を利用して自己整合的に形成する。nチャネル型TFTには濃度の異なる2種類の不純物領域を形成する。図4(C)は第1のドーピング処理(高加速電圧低ドーズ量の条件)でn型を付与する不純物元素を添加して、第1の導電層319a〜323aと重なる第1の不純物領域325〜328を形成する工程を示す。この場合、第1の不純物領域325〜328の外側には第2の不純物領域329〜332が形成される。ドーピング処理の方法は、イオンドープ法やイオン注入法などにより行う。n型を付与する不純物元素は、周期律表第15族の元素であり、代表的にはリン(P)または砒素(As)を用いる。添加される不純物元素の濃度は第1の不純物領域において2×1016〜1×1018/cm3となるようにする。また、第2の不純物領域においては、1×1017〜5×1018/cm3となるようにする。
【0032】
次に、図5(A)に示すようにレジストによるマスク333を形成する。このマスクは画素TFTと駆動回路の内サンプリング回路のnチャネル型TFTのソース及びドレイン領域を確定するために形成する。第2のドーピング処理は駆動回路のnチャネル型TFTに第3の不純物領域334を形成するために行う。第3の不純物領域334に添加されるn型を付与する不純物元素の濃度は5×1017〜5×1019/cm3となるようにする。さらに、第3のドーピング処理を行い、n型を付与する不純物元素が1×1020〜1×1021/cm3濃度で添加される第4の不純物領域335〜337を形成する。
【0033】
第4の不純物領域335〜337のラマン散乱光スペクトルを測定する。波長514.5nmのレーザーを用いてラマン散乱光スペクトルを測定した場合に、500cm―1から520.6cm―1の範囲にピークができることを確認する(図1)。本実施例では不純物の活性化を500℃1時間の加熱処理で行うので、あらかじめ500℃1時間で加熱処理した場合のピーク位置とシート抵抗との関係のデータを取得しておく。シート抵抗を目標の値にするピーク位置になるように、必要におおじて何度か不純物を添加する。
【0034】
本実施例では、波長514.5nmのレーザーを用いてラマン散乱光スペクトルを測定した場合を示したが、488.0nmなど他の波長を用いてもデータを取り直すことで可能である。また、第二の不純物添加領域329〜332に対しても同様に可能である。第一の不純物領域325〜328、第3の不純物添加領域334に対しても基板裏面からラマン散乱光スペクトルを測定することで、同様に可能である。
【0035】
pチャネル型TFTに対するの不純物領域の形成は、図5(B)で示す様に、レジストのマスク338をnチャネル型TFTが形成される領域を保護するように形成し、第4のドーピング処理によりp型を付与する不純物元素が添加された第5の不純物領域339、340を形成する。p型を付与する不純物元素は、周期律表第13族の元素であり、代表的にはボロン(B)を用いる。
【0036】
第5の不純物領域339、340に対しても、あらかじめ500℃1時間で加熱処理した場合のピーク位置とシート抵抗との関係のデータを取得しておき、第4不純物添加領域と同様にラマン散乱光スペクトルを測定し、目標のシート抵抗になるように必要におおじて何度か不純物を添加する。
【0037】
図5(C)に示すように、ゲート電極およびゲート絶縁膜上から第1の層間絶縁膜341を形成する。第1の層間絶縁膜は酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、またはこれらを組み合わせた積層膜で形成すれば良い。いずれにしても第1の層間絶縁膜341は無機絶縁物材料から形成し、膜中に5〜30原子%、好ましくは15〜25原子%の水素を含有させておくと良い。第1の層間絶縁膜341の膜厚は100〜200nmとする。酸化シリコン膜を用いる場合には、プラズマCVD法で、TEOSとO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成する。酸化窒化シリコン膜を用いる場合には、プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3から作製される酸化窒化シリコン膜、またはSiH4、N2Oから作製される酸化窒化シリコン膜で形成すれば良い。この場合の作製条件は反応圧力20〜200Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(60MHz)電力密度0.1〜1.0W/cm2で形成することができる。また、SiH4、N2O、H2から作製される酸化窒化水素化シリコン膜を適用しても良い。窒化シリコン膜も同様にプラズマCVD法でSiH4、NH3から作製することが可能である。
【0038】
その後、それぞれの濃度で添加したn型またはp型を付与する不純物元素を活性化する工程を行う。この工程はファーネスアニール炉を用いて加熱処理を行っても良いし、レーザーアニール法で行っても良い。加熱処理で行う場合には酸素濃度が1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で400〜700℃、代表的には400〜550℃で行うものであり、本実施例では500℃で1時間の加熱処理を行う。この加熱処理により、第1の層間絶縁膜341が含有する水素が半導体膜中に拡散し、同時に水素化を行うこともできる。また、基板301に耐熱温度が低いプラスチック基板を用いる場合には、レーザーアニール法を適用することが好ましい。
【0039】
また、加熱処理を行った後で、3〜100%の水素を含む雰囲気中において300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行って、半導体膜を水素化しても良い。いずれにしても、水素化の目的は半導体膜にある1016〜1018/cm3のダングリングボンドを水素で補償してその密度を低減させることにある。水素化の他の手段として、プラズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用いる)を行っても良い。
【0040】
第2の層間絶縁膜342は、有機絶縁物材料を用い平均膜厚1.0〜2.0μmで形成する。有機樹脂材料としては、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)等を使用することができる。例えば、基板に塗布後、熱重合するタイプのポリイミドを用いる場合には、クリーンオーブンを用い300℃で焼成して形成する。また、アクリルを用いる場合には、2液性のものを用い、主材と硬化剤を混合した後、スピナーを用いて基板全面に塗布した後、ホットプレートで80℃60秒の予備加熱を行い、さらにクリーンオーブンを用い250℃で60分焼成して形成することができる。
【0041】
このように、層間絶縁膜を有機絶縁物材料で形成することにより、表面を良好に平坦化させることができる。また、有機樹脂材料は一般に誘電率が低いので、寄生容量を低減することができる。しかし、吸湿性があり保護膜としては適さないので、本実施例のように、保護絶縁膜341として形成した酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜などと組み合わせて用いる必要がある。
【0042】
その後、光露光プロセスにより所定のパターンのレジストマスクを形成し、それぞれの半導体膜に形成されるソース領域またはドレイン領域に達するコンタクトホールを形成する。コンタクトホールの形成はドライエッチング法により行う。この場合、エッチングガスにCF4、O2、Heの混合ガスを用い有機樹脂材料から成る第2の層間絶縁膜342をエッチングし、その後、続いてエッチングガスをCF4、O2として第1の層間絶縁膜341をエッチングする。さらに、島状半導体膜との選択比を高めるために、エッチングガスをCHF3に切り替えてゲート絶縁膜をエッチングすることにより、良好にコンタクトホールを形成することができる。
【0043】
そして、導電性の金属膜をスパッタ法や真空蒸着法で形成し、光露光プロセスにより所定のパターンのレジストマスクを形成し、エッチングによってソース配線及びドレイン配線343〜349を形成する。同時に形成される350は画素電極として機能するものである。図示していないが、本実施例ではこの電極を、Ti膜を50〜150nmの厚さで形成し、島状半導体膜のソースまたはドレイン領域を形成する半導体膜とコンタクトを形成し、そのTi膜上に重ねてアルミニウム(Al)を300〜400nmの厚さで形成して配線とする。
【0044】
この状態で300〜450℃で1〜12時間の加熱処理(シンタリング)を行うと良好なオーミック接触を得ることができる。この加熱処理を水素雰囲気中で行えば、水素化処理を兼ねることもできる(図5(C))。
【0045】
こうして、6枚のフォトマスクにより、駆動回路のTFTと画素領域の画素TFTとを一体形成した基板を完成させることができる。駆動回路356には第1のpチャネル型TFT351、第1のnチャネル型TFT352、第2のnチャネル型TFT353、画素領域357には画素TFT354、保持容量355が形成されている。本明細書では便宜上このような基板をアクティブマトリクス基板と呼ぶ。
【0046】
駆動回路356の第1のpチャネル型TFT351には、チャネル形成領域358、第5の不純物領域から成るソースまたはドレイン領域359、360を有したシングルドレインの構造で形成されている。しかし、ソースまたはドレイン領域359は第1の導電層319aと重なるように形成されている。
【0047】
第1のnチャネル型TFT352はチャネル形成領域361、ゲート電極である第2の導電層320aと重なる第3の不純物領域362、ゲート電極の外側に形成される第4の不純物領域363を有している。第3の不純物領域362はLDD(Lightly Doped Drain)領域であり、第4の不純物領域363はソース領域またはドレイン領域として機能する領域である。特に、第3の不純物領域362はゲート電極とオーバーラップするLDD領域(このようなLDD領域をLovと表記する)であり、GOLD(Gate Overlapped Drain)構造とも呼ばれている。これによりホットキャリア効果によるTFTの劣化を防止することができ、10V以上の高い電圧を印加してもきわめて安定した動作を得ることができる。
【0048】
また、第2のnチャネル型TFT353はチャネル形成領域364、ゲート電極である第2の導電層321aと重なる第1の不純物領域365、ゲート電極の外側に形成される第2の不純物領域366、第4の不純物領域367を有している。第1の不純物領域365はLovであり、ホットキャリア効果によるTFTの劣化を防止する。第2の不純物領域366はゲート電極とオーバーラップしないLDD領域(このようなLDD領域をLoffと表記する)であり、オフ電流を低減する効果がある。
【0049】
画素TFT354には、チャネル形成領域368、第1の不純物領域369、第2の不純物領域370、第4の不純物領域371を有している。図5(C)では画素TFT354をダブルゲート構造で示したが、シングルゲート構造でも良いし、複数のゲート電極を設けたマルチゲート構造としても差し支えない。さらに、容量配線323と、ゲート絶縁膜と同じ材料から成る絶縁膜と、半導体膜374、375(375にはn型を付与する不純物元素が添加されている)とから保持容量355が形成されている。
【0050】
第1の不純物領域から第4の不純物領域にはn型を付与する不純物元素が添加されている。第1の不純物領域には2×1016〜1×1018/cm3、第2の不純物領域には1×1017〜5×1018/cm3、第3の不純物領域には5×1017〜5×1019/cm3、第4の不純物領域には1×1020〜1×1021/cm3の濃度で不純物元素を添加する。第5の不純物領域はp型を付与する不純物元素が添加され、第4の不純物領域よりも1.5〜3倍の濃度で不純物元素を添加しておく。
【0051】
第1の不純物領域と第3の不純物領域はLovであり、チャネル長方向の長さを0.5〜3μm、好ましくは0.5〜1.5μmで形成する。この2つの不純物領域において添加する不純物元素の濃度に違いを持たせる理由は、前者はオフ電流の低減を考慮して可能な限り低濃度で形成するのに対し、後者は電流駆動能力を高めるためにオン電流を重視していることに由来している。第2の不純物領域はLoffであり、チャネル長方向の長さを0.5〜3μm、好ましくは1.0〜1.5μmで形成する。
【0052】
第1のpチャネル型TFT351及び第1のnチャネル型TFT352はシフトレジスタ回路やバッファ回路などを形成する。第2のnチャネル型TFT353はサンプリング回路に適用する。このように、アクティブマトリクス基板上に形成される各回路が要求する仕様に応じてTFTの構造を最適化しその動作性能と信頼性を向上させることが可能となる。
【0053】
図6は画素部のほぼ一画素分を示す上面図である。図中に示すA−A'断面が図5(C)に示す画素部の断面図に対応している。画素TFT354のゲート電極322は、図示されていないゲート絶縁膜を介してその下の島状半導体膜309と交差している。図示はしていないが、島状半導体膜309には、ソース領域、ドレイン領域、LDD領域が形成されている。また、372はソース配線349とソース領域とのコンタクト部、373は画素電極350とドレイン領域とのコンタクト部である。保持容量355は、画素TFT354のドレイン領域から延在する半導体膜とゲート絶縁膜を介して容量配線323が重なる領域で形成されている。ここで示す構成は、画素電極350がソース配線やドレイン配線と同じ材料で形成されており、即ち、反射型の表示装置に適用可能なアクティブマトリクス基板を示している。
【0054】
[実施例2]
実施例1で作製したアクティブマトリクス基板は反射型の表示装置に適用することができる。一方、透過型の液晶表示装置とする場合には画素部の各画素に設ける画素電極を透明電極で形成すれば良い。本実施例では透過型の液晶表示装置に対応するアクティブマトリクス基板の作製方法について図7を用いて説明する。
【0055】
アクティブマトリクス基板は実施例1と同様に作製する。しかし、ソース配線及びドレイン配線を形成する前に、第2の層間絶縁膜342上に透明導電膜を形成し、画素電極376を形成する。その後、ソース配線377及びドレイン配線378を形成する。ドレイン配線378は画素電極376と重ね合わせてコンタクト部を形成する。ソース配線及びドレイン配線の一例は、Ti膜を50〜150nmの厚さで形成し、島状半導体膜のソースまたはドレイン領域を形成する半導体膜とコンタクトを形成し、そのTi膜上に重ねてAlを300〜400nmの厚さで形成して設ける。この構成にすると、画素電極376はドレイン配線378を形成するTi膜のみと接触することになる。その結果、透明導電膜材料とAlとが反応するのを防止できる。
【0056】
透明導電膜の材料は、酸化インジウム(In2O3)や酸化インジウム酸化スズ合金(In2O3―SnO2;ITO)などをスパッタ法や真空蒸着法などを用いて形成して用いることができる。このような材料のエッチング処理は塩酸系の溶液により行う。しかし、特にITOのエッチングは残渣が発生しやすいので、エッチング加工性を改善するために酸化インジウム酸化亜鉛合金(In2O3―ZnO)を用いても良い。酸化インジウム酸化亜鉛合金は表面平滑性に優れ、ITOに対して熱安定性にも優れているので、ドレイン配線378の端面で接触するAlとの腐蝕反応を防止できる。同様に、酸化亜鉛(ZnO)も適した材料であり、さらに可視光の透過率や導電率を高めるためにガリウム(Ga)を添加した酸化亜鉛(ZnO:Ga)などを用いることができる。
【0057】
このようにして、透過型の液晶表示装置に対応したアクティブマトリクス基板を完成させることができる。本実施例では、実施例1と同様な工程として説明したが、このような構成は実施例2や実施例3で示すアクティブマトリクス基板に適用することができる。
【0058】
[実施例3]
本実施例では実施例1または実施例2で作製したアクティブマトリクス基板から、アクティブマトリクス型液晶表示装置を作製する工程を説明する。図8に示すように、図5(C)の状態のアクティブマトリクス基板に柱状スペーサから成るスペーサを形成する。スペーサは数μmの粒子を散布して設ける方法でも良いが、ここでは基板全面に樹脂膜を形成した後これをパターニングして形成する方法を採用する。このようなスペーサの材料に限定はないが、例えば、JSR社製のNN700を用い、スピナーで塗布した後、露光と現像処理によって所定のパターンに形成する。さらにクリーンオーブンなどで150〜200℃で加熱して硬化させる。このようにして作製されるスペーサは露光と現像処理の条件によって形状を異ならせることができるが、好ましくは、柱状スペーサ401、402の形状は柱状で頂部が平坦な形状となるようにすると、対向側の基板を合わせたときに液晶表示装置としての機械的な強度を確保することができる。形状は円錐状、角錐状など特別の限定はない。がその高さは使用する液晶材料にも依存して、ネマチック液晶の場合には3〜8μm、スメチック液晶の場合には1〜4μmとなるようにする。
【0059】
柱状スペーサの配置は任意に決定すれば良いが、好ましくは、図8で示すように、画素領域においては画素電極350のコンタクト部373と重ねてその部分を覆うように柱状スペーサ401を形成すると良い。コンタクト部373は平坦性が損なわれこの部分では液晶がうまく配向しなくなるので、このようにしてコンタクト部373にスペーサ用の樹脂を充填する形で柱状スペーサ401を形成することでディスクリネーションなどを防止することができる。
【0060】
その後、配向膜403を形成する。配向膜にはポリイミド樹脂を用る。配向膜を形成した後、ラビング処理を施して液晶分子がある一定のプレチルト角を持って配向するようにする。画素領域に設けた柱状スペーサ401の端部からラビング方向に対してラビングされない領域が2μm以下となるようにする。また、ラビング処理では静電気の発生がしばしば問題となるが、駆動回路のTFT上にも柱状スペーサ402を形成しておくと、スペーサとしての本来の役割と、静電気からTFTを保護する効果を得ることができる。
【0061】
対向側の対向基板404には、透明導電膜で形成される対向電極405および配向膜406を形成する。そして、画素領域と駆動回路が形成されたアクティブマトリクス基板と対向基板とをシール剤(図示せず)で貼り合わせる。その後、両基板の間に液晶407を注入し、封止材(図示せず)によって完全に封止する。液晶材料には公知の液晶材料を用いれば良い。このようにして図8に示すアクティブマトリクス型の液晶表示装置が完成する。
【0062】
図9はスペーサとシール剤を形成したアクティブマトリクス基板の上面図を示し、画素部および駆動回路部とスペーサおよびシール剤の位置関係を示す上面図である。画素領域588の周辺に駆動回路として走査信号駆動回路585と画像信号駆動回路586が設けられている。さらに、その他CPUやメモリなどの信号処理回路587も付加されていても良い。そして、これらの駆動回路は接続配線583によって外部入出力端子582と接続されている。画素部588では走査信号駆動回路585から延在するゲート配線群589と画像信号駆動回路586から延在するソース配線群590がマトリクス状に交差して画素を形成し、各画素にはそれぞれ図5(C)で示す画素TFT354と保持容量355が設けられている。
【0063】
画素領域に設ける柱状スペーサ401は、すべての画素に対して設けても良いが、マトリクス状に配列した画素の数個から数十個おきに設けても良い。即ち、画素部を構成する画素の全数に対するスペーサの数の割合は20〜100%とすると良い。また、駆動回路部に設けるスペーサ402はその全面を覆うように設けても良いし、図8で示したように各TFTのソースおよびドレイン配線の位置にあわせて複数個に分割して設けても良い。シール材579は、基板301上の画素部588および走査信号制御回路585、画像信号制御回路586、その他の信号処理回路587の外側であって、外部入出力端子582よりも内側に形成する。
【0064】
このようなアクティブマトリクス型液晶表示装置の構成を図10の斜視図を用いて説明する。図10においてアクティブマトリクス基板は、基板301上に形成された、画素部588と、走査信号駆動回路585と、画像信号駆動回路586とその他の信号処理回路587とで構成される。画素部588には画素TFT354と保持容量355が設けられ、画素部の周辺に設けられる駆動回路はCMOS回路を基本として構成されている。走査信号駆動回路585と、画像信号駆動回路586はそれぞれゲート配線322とソース配線349で画素TFT354に接続している。また、フレキシブルプリント配線板(Flexible Printed Circuit:FPC)591が外部入力端子582に接続していて画像信号などを入力するのに用いる。そして接続配線583でそれぞれの駆動回路に接続している。また、対向基板404には図示していないが、遮光膜や透明電極が設けられている。
【0065】
このような構成の液晶表示装置は、実施例1、2で示すアクティブマトリクス基板を用いて形成することができる。実施例1で示すアクティブマトリクス基板を用いれば反射型の液晶表示装置が得られ、実施例2で示すアクティブマトリクス基板を用いると透過型の液晶表示装置を得ることができる。
【0066】
[実施例4]
本発明の半導体装置は、各種多様の電子機器の表示装置や各種集積回路、或いは、従来の集積回路に代わる回路用途に応用することができる。このような半導体装置には、携帯情報端末(電子手帳、モバイルコンピュータ、携帯電話等)、ビデオカメラ、スチルカメラ、パーソナルコンピュータ、テレビ、プロジェクター等が挙げられる。それらの一例を図11〜図13に示す。
【0067】
図11(A)は携帯電話であり、表示用パネル2701、操作用パネル2702、接続部2703から成り、表示用パネル2701には液晶表示装置またはEL表示装置に代表される表示装置2704、音声出力部2705、アンテナ2709などが設けられている。操作パネル2702には操作キー2706、電源スイッチ2702、音声入力部27058などが設けられている。本発明は表示装置2904及びそれに付随する半導体集積回路の作製工程に用いることができる。
【0068】
図11(B)はビデオカメラであり、本体9101、液晶表示装置またはEL表示装置に代表される表示装置9102、音声入力部9103、操作スイッチ9104、バッテリー9105、受像部9106から成っている。本発明は表示装置9102及びそれに付随する半導体集積回路の作製工程に用いることができる。
【0069】
図11(C)はモバイルコンピュータ或いは携帯型情報端末であり、本体9201、カメラ部9202、受像部9203、操作スイッチ9204、液晶表示装置またはEL表示装置に代表される表示装置9205で構成されている。本発明は表示装置9205及びそれに付随する半導体集積回路の作製工程に用いることができる。
【0070】
図11(D)はテレビ受像器であり、本体9401、スピーカ9402、液晶表示装置またはEL表示装置に代表される表示装置9403、受信装置9404、増幅装置9405等で構成される。本発明は表示装置9403及びそれに付随する半導体集積回路の作製工程に用いることができる。
【0071】
図11(E)は携帯書籍であり、本体9501、液晶表示装置またはEL表示装置に代表される表示装置9502、9503、記憶媒体9504、操作スイッチ9505、アンテナ9506から構成されており、ミニディスク(MD)やDVDに記憶されたデータや、アンテナで受信したデータを表示するものである。
本発明は表示装置9502、9503及びそれに付随する半導体集積回路の作製工程に用いることができる。
【0072】
図12(A)はパーソナルコンピュータであり、本体9601、画像入力部9602、液晶表示装置またはEL表示装置に代表される表示装置9603、キーボード9604で構成される。本発明は表示装置9601及びそれに付随する半導体集積回路の作製工程に用いることができる。
【0073】
図12(B)はプログラムを記録した記録媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであり、本体9701、液晶表示装置またはEL表示装置に代表される表示装置9702、スピーカ部9703、記録媒体9704、操作スイッチ9705で構成される。なお、この装置は記録媒体としてDVD(Digtial Versatile Disc)、CD等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネットを行うことができる。本発明は表示装置9702及びそれに付随する半導体集積回路の作製工程に用いることができる。
【0074】
図12(C)はデジタルカメラであり、本体9801、液晶表示装置またはEL表示装置に代表される表示装置9802、接眼部9803、操作スイッチ9804、受像部(図示しない)で構成される。本発明は表示装置9802及びそれに付随する半導体集積回路の作製工程に用いることができる。
【0075】
図21(A)はフロント型プロジェクターであり、投射装置3601、スクリーン3602で構成される。本発明は表示装置3601及びそれに付随する半導体集積回路の作製工程に用いることができる。
【0076】
図21(B)はリア型プロジェクターであり、本体3701、投射装置3702、ミラー3703、スクリーン3704で構成される。本発明は表示装置3702及びそれに付随する半導体集積回路の作製工程に用いることができる。
【0077】
尚、図21(C)は、図21(A)及び図21(B)中における投射装置3601、3702の構造の一例を示した図である。投射装置3601、3702は、光源光学系3801、ミラー3802、3804〜3806、ダイクロイックミラー3803、プリズム3807、液晶表示装置3808、位相差板3809、投射光学系3810で構成される。投射光学系3810は、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施例は三板式の例を示したが、特に限定されず、例えば単板式であってもよい。また、図21(C)中において矢印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相差を調節するためのフィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0078】
また、図21(D)は、図21(C)中における光源光学系3801の構造の一例を示した図である。本実施例では、光源光学系3801は、リフレクター3811、光源3812、レンズアレイ3813、3814、偏光変換素子3815、集光レンズ3816で構成される。なお、図21(D)に示した光源光学系は一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0079】
ここでは図示しなかったが、本発明はその他にもナビゲーションシステムをはじめ冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、固定電話機、ファクシミリなどに組み込む表示装置としても適用することも可能である。このように本発明の適用範囲はきわめて広く、さまざまな製品に適用することができる。
【0080】
【発明の効果】
イオン注入法またはイオンドープ法で形成される不純物添加領域のラマン散乱光スペクトルのピーク位置を判別することにより、該不純物添加領域の活性化前に活性化後のシート抵抗を予測することができる。その結果を基に、必要があれば追加のドーピングを行い、不純物添加領域における活性化後のシート抵抗を1kΩ/□以下とすることができる。このような本発明の方法を適用すれば、結晶性シリコンを用いて作製される半導体素子の特性ばらつきを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 結晶性のシリコンに絶縁膜上からリン(P)をイオンドーピングで添加し、ラマン散乱光スペクトル測定を行った結果である。矢印と点線で示したピークは結晶性のシリコンによるものである。
【図2】 図1で示したピークの位置と、そのサンプルを850℃で30分間熱処理した後電気測定を行い、シート抵抗を求めたものとの関係である。
【図3】 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程を示す断面図。
【図4】 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程を示す断面図。
【図5】 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程を示す断面図。
【図6】 画素領域の画素を示す上面図。
【図7】 透過型液晶表示装置の画素の構成を説明する断面図。
【図8】 液晶表示装置の構成を説明する断面図。
【図9】 液晶表示装置の入力端子、配線、回路配置、スペーサ、シール剤の配置を説明する上面図。
【図10】 液晶表示装置の構成を説明する斜視図。
【図11】 半導体装置の一例を示す図。
【図12】 半導体装置の一例を示す図。
【図13】 プロジェクターの一例を示す図。
Claims (3)
- 結晶性半導体にイオン注入またはイオンドーピングを用いて不純物の添加を行い、所定条件で活性化を行うことによって、前記結晶性半導体のシート抵抗を目標値以下とする半導体装置の作製方法であって、
前記活性化前のラマン散乱光スペクトルのピーク位置と、前記活性化後の半導体のシート抵抗と、の関係のデータを取得し、
前記結晶性半導体に前記不純物の添加を行い、
前記結晶性半導体のラマン散乱光スペクトルのピーク位置を測定し、
前記データと前記測定の結果とを用いて、前記目標値以下のシート抵抗となる量の前記不純物が添加されたか否かを判断し、
前記目標値以下のシート抵抗となる量の前記不純物が添加されている場合、前記所定条件で前記活性化を行い、
前記目標値以下のシート抵抗となる量の前記不純物が添加されていない場合、前記不純物を再度添加することを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 請求項1において、
前記目標値は、1kΩ/□であることを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 請求項1又は請求項2において、
前記活性化は、熱活性化、ラピッドサーマルアニール、レーザー活性化のいずれかであることを特徴とする半導体装置の作製方法。
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