JP4562556B2 - 多周波アンテナ用スイッチおよびそれを用いた多周波アンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、多周波アンテナ用スイッチおよび多周波アンテナに関し、詳細には、多周波通信システムなどに利用できる多周波アンテナ用スイッチおよびそれを用いた多周波アンテナに関するものである。
最近、通信技術の発達により、複数の周波数を1つのアンテナで送受信する要求が出てきている。基本的に、周波数はアンテナサイズや材料特性の影響によって決まるため、通常は複数のアンテナが必要になる。
特開2003-283240号公報(特許文献1参照)に記載の『多周波共振積層バッチアンテナ』は、図10に示すように、3つの周波数に対応した積層アンテナであり、3つのアンテナを積層することによってサイズを小さくし、あたかも1つのアンテナであるかのように構成し、小型化している。
また、特開2003-152431号公報(特許文献2参照)に記載の『多周波平面アンテナ』は、図11に示すように、各周波数に応じたアンテナサイズの枠をあらかじめ同心状に設けておき、周波数に応じて枠を切り換えるというものである。
しかしながら、特開2003-283240号公報に記載の提案は、積層しているため製造プロセスが複雑になる可能性がある。また、特開2003-152431号公報に記載の提案は、給電点を複数用意しなければならないため、同軸給電を考えると狭い場所に複数の同軸を配線するのは製作上困難である。また、どちらも多周波対応は可能であるが、両方ともアンテナのパターンが一定であるため、あらかじめ決まっている周波数でしか使用できない。
そこで、本発明者および本出願人は、比較的製作が容易で、複数のアンテナを用意することなく、複数の周波数を選択することが可能となる多周波対応MSAを提案した(特願2005-019700号明細書および図面(特許文献3参照)の『多周波対応パッチアンテナおよび多周波対応パッチアンテナシステム』。この提案では、図9に示すように、多周波アンテナ(以下MSAと呼ぶ)上に設けたスイッチ4を使い、アンテナ素子1,3間を電気的に接続し、励振長を変えることで周波数を可変できるようにしていた。この方法は、小型化が容易であり、大変有効な手段である。ただ、スイッチ4がMSAの上にあり、つまり放射する部分にあるため、多少なりともその影響が出てしまう。また、MSAとスイッチがOFFの時はその空間を十分とれない場合も出てくる。
特開2003-283240号公報 特開2003-152431号公報 特願2005-019700号明細書および図面
特許文献1などのように、積層しているものでは、製造プロセスが複雑になるという問題点がある。また、特許文献2などのように、給電点を複数用意しなければならないものは、同軸給電を考えると狭い場所に複数の同軸を配線するのは製作上困難であるという問題点がある。また、特許文献1,2などは、アンテナのパターンが一定であるため、あらかじめ決まっている周波数でしか使用できないという問題点もあった。
さらに、特許文献3などのように、MSA上に設けたスイッチを使い、アンテナ素子間を電気的に接続し、励振長を変えるものでは、スイッチがMSAの上にあるため、その影響が出てしまうこと、および、MSAとスイッチがOFFの時はその空間を十分とれないという問題点もあった
(目的)
そこで、本発明の目的は、スイッチをMSAの下部に配置し、流体の圧力をスイッチの駆動源にすることにより、MSAとスイッチの空間を十分とり、スイッチの影響を小さくすることが可能な多周波アンテナ用スイッチおよびそれを用いた多周波アンテナを提供することである。
本発明は、給電点を含む給電素子と給電点を含まない無給電素子をスイッチによって電気的に接続または切断する(スイッチング)ことにより、送受信周波数を変えるマイクロストリップアンテナ(以下MSA)において、素子同士をスイッチングする動作を、流体の圧力を用いて行なうものである。従って、流体の圧力を利用するため、スイッチングのストロークが大きく取れるので、スイッチをMSAの下部に配置することにより、放射への影響をなくすことが可能である。
本発明によれば、下記のような効果を奏する。
まず、アンテナ素子同士をスイッチングする動作を、流体の圧力を用いて行なうので、スイッチ構造が簡単になる。
また、スイッチはMSA放射面よりも下に位置するので、放射への影響をなくすことができる。
また、流体の圧力を用いてスイッチ板を移動させるため、スイッチ板の移動ストロークを大きくとることができ、MSAとスイッチがOFFのときの、容量カップリングの影響の心配がなくなる。
また、MSAと接触するスイッチの導電部が薄板で、薄板を湾曲させてスイッチングするので、スイッチングのストロークを大きくとることができ、容量カップリングなどの心配がなくなる。
また、MSAとスイッチの導電部の間にストッパーを設けたので、MSAの姿勢が変わっても誤ってスイッチがONになることはなくなる。
また、MSAと接触するスイッチの導電部が導電性弾性体(ゴム状)で、膨張させてスイッチングするので、スイッチングのストロークを大きくとることができ、容量カップリングなどの心配がなくなり、さらにMSAの姿勢が変わっても誤ってスイッチがONになることはなくなる。
また、流体は空気などの気体を使用できるので、コストもほとんどかからない。
また、流体は水などの液体を使用できるので、コストはほとんどかからない。
また、流体の動作圧力発生させる手段としてマイクロポンプを使用するので、MSAが大きくならない。
また、マイクロポンプがMEMSで作られているので、さらに小さくできる。
また、流体の動作圧力発生させる手段としてヒータによる加熱方式を使用するので、小さくでき、可動部がないため信頼性も上げられる。
また、動作圧力を発生させる手段が、各スイッチ部に設置されているので、流路やマイクロバルブ等の必要がなくなり簡素化でき、制御性も良くなる。
また、上述のスイッチを搭載したので、小型で性能の良いMSAを提供できる。
以下、本発明の実施例を図面により詳細に説明する。
なお、以降に使用する図は説明をわかりやすくするため、誇張したり一部省略して描いてある。また説明しやすくするため、少ないパッチで説明している。
図9は、本発明者および本出願人が先に出願した多周波対応MSAの構成図である。
図9(a)は平面図、図9(b)は図9(a)のA-A'断面図である。図9(a)の平面図では、誘電体基板7と地板10は省略している。
基本となる給電素子1は反対側に地板10を設けた誘電体基板7の表面に配置されている。給電素子1は給電点2が設けられ、ここから給電を受けるようになっている。この給電素子1で励振方向の長さに対応したMSAとして働くようになっている。給電素子1の横には無給電素子3が配置され、この無給電素子3には給電はされておらず、電気的に浮いている状態である。給電素子1と無給電素子3の間には、両方の素子を電気的に接続するためのスイッチ板4が配置されている。スイッチ板4は駆動電極5を持ち、上部電極5aと下部電極5bの間の静電力によって引き合う力が発生し、静電力をコントロールすることにより、図9(b)の矢印の方向に動き、スイッチングできるようになっている。電極間は直接接触しないように絶縁体が設けられ、素子を直接電気的につなぐスイッチ板4の間にも絶縁体が設けられ、これにより絶縁されている。
スイッチ板4が下がり、給電素子1と無給電素子3がスイッチ板4を介して電気的に接続されると、MSAとしての周波数は、給電素子1とスイッチ板4と無給電素子3の励振方向の電気的な長さに対応した周波数になる。なお、給電点2の入力インピーダンスは、図示していない整合回路によって、常に最適なインピーダンスになるように調整されている。
このように構成されることにより、複数のMSAを用意することなく、複数の周波数を選択することが可能となる。ただ、スイッチがMSAの上にあり、つまり放射する部分にあるため、多少なりともその影響が出てしまう。また、MSAとスイッチがOFFの時はその空間を十分とれない場合も出てくる。
そこで、本発明では、スイッチをMSAの下部に配置し、流体の圧力をスイッチの駆動源にすることにより、MSAとスイッチの空間を十分とり、スイッチの影響を小さくしようとしている。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1に係る多周波アンテナの平面構造図である。
図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)のB-B'断面図である。平面図では、地板10は省略している。
基本となる給電素子1は、反対側に地板10を設けた誘電体基板7の表面に配置されている。給電素子1には給電点2が設けられ、ここから給電を受けるようになっている。
この給電素子1で、励振方向の長さに対応したMSAとして働くようになっている。給電素子1の横には無給電素子3が配置され、この無給電素子3には給電はされておらず、電気的に浮いている状態である。
給電素子1と無給電素子3の間には、両方の素子を電気的に接続するためのスイッチ板4が給電素子1および無給電素子3の下部に配置されている。このスイッチ板4は、流体の圧力を利用することにより、図1(b)の矢印の方向に動くことで、スイッチングできるようになっている。つまり、流体基板9に設けられた流路8を通して圧力室6に圧力がかかった場合には、スイッチ板4が上がりON、圧力が下がればスイッチ板4が下がりOFFになるようになっている。この例の場合には、圧力室6の密封度がそれほど高くない構造の例なので、流体は空気などの気体が望ましい。なお、圧力のかけ方は、流路基板外部のマイクロポンプから気体を送り、各スイッチのON/OFFの選択を流路基板内に設けられたマイクロバルブによって行なう(図8参照)。
図1(c)は、圧力室6に圧力がかかることでスイッチ板4が上がり、給電素子1と無給電素子3がスイッチ板4を介して電気的に接続されている例である。このときのMSAとしての周波数は、給電素子1とスイッチ板4と無給電素子3の励振方向の電気的な長さに対応した周波数になる。なお、給電点2の入力インピーダンスは、図示していない整合回路によって、常に最適なインピーダンスになるように調整されている。
このように構成されることにより、複数のMSAを用意することなく、複数の周波数を選択することが可能となる。また、スイッチ4がMSAの下にあり、つまり放射する部分の下にあるため、その影響がなくなる。また、流体の圧力を用いてスイッチ板4を移動させるため、スイッチ板4の移動ストロークを大きくとることができ、MSAとスイッチがOFFのときの、容量カップリングの影響の心配がなくなる。
(実施例2)
図2は、本発明の実施例2に係る多周波アンテナの断面構造図である。
図2の構造は、図1の構造とほぼ同じであり、給電素子1と無給電素子3の間には、両方の素子を電気的に接続するためのスイッチ板4が弾性薄膜11を介して給電素子1および無給電素子3の下部に配置されている。このスイッチ板4は、流体の圧力を利用することにより、図2(a)の矢印の方向に動くことでスイッチングできるようになっている。
つまり、流体基板9に設けられた流路8を通して弾性薄膜11で囲まれた圧力室6に圧力がかかった場合には、スイッチ板4が上がりON、圧力が下がればスイッチ板4が下がりOFFになるようになっている。この例の場合は、弾性薄膜11を設けたことにより、圧力室6の密封度が高い構造の例なので、流体は気体だけでなく水等の液体も使用可能である。
なお、圧力のかけ方は、流路基板外部のマイクロポンプから気体または液体を送り、各スイッチのON/OFFの選択を流路基板内に設けられたマイクロバルブによって行なう(図8参照)。
図2(b)は、圧力室6に圧力がかかり、弾性薄膜11が伸びることによりスイッチ板4が上がり、給電素子1と無給電素子3がスイッチ板4を介して電気的に接続されている例である。このときのMSAとしての周波数は、給電素子1とスイッチ板4と無給電素子3の励振方向の電気的な長さに対応した周波数になる。なお、給電点2の入力インピーダンスは、図示していない整合回路によって常に最適なインピーダンスになるように調整されている。
このように構成されることにより、複数のMSAを用意することなく、複数の周波数を選択することが可能となる。また、スイッチがMSAの下にあり、つまり放射する部分の下にあるためその影響がなくなる。また、密封された流体の圧力を用いてスイッチ板4を移動させるため、圧力ロスがなくなり安定した動作でスイッチ板4の移動ストロークを大きくとることができ、MSAとスイッチがOFFのときの、容量カップリングの影響の心配がなくなる。
また、スイッチ板4が弾性薄膜に保持されているので、MSAの設置姿勢についても、どのような姿勢で使用されても誤ってスイッチがONになることはない。
(実施例3)
図3は、本発明の実施例3に係る多周波アンテナの断面構造図である。
図3の構造は、図1の構造とほぼ同じであり、給電素子1と無給電素子3の間には、両方の素子を電気的に接続するための薄いスイッチ板4が、素子との間にストッパー12をはさんで給電素子1および無給電素子3の下部に配置されている。ストッパー12は、圧力が低い場合にMSAの姿勢が変わってもスイッチ板4が誤って素子に接触しないよう、常にOFFになるようにするために設けられている。
このスイッチ板4は、流体の圧力を利用することにより、図3(a)の矢印の方向に湾曲し、スイッチングできるようになっている。つまり、流体基板9に設けられた流路8を通して圧力室6に圧力がかかった場合にはスイッチ板4が湾曲してON、圧力が下がればスイッチ板4が戻りOFFになるようになっている。この例の場合には、圧力室6の密封度がそれほど高くない構造の例なので、流体は空気などの気体が望ましい。なお、圧力のかけ方は、流路基板外部のマイクロポンプから気体を送り、各スイッチのON/OFFの選択を流路基板内に設けられたマイクロバルブによって行なう(図8参照)。
図3(b)は、圧力室6に圧力がかかることによりスイッチ板4が湾曲し、給電素子1と無給電素子3がスイッチ板4を介して電気的に接続されている例である。このときのMSAとしての周波数は、給電素子1とスイッチ板4と無給電素子3の励振方向の電気的な長さに対応した周波数になる。なお、給電点2の入力インピーダンスは、図示していない整合回路によって、常に最適なインピーダンスになるように調整されている。
このように構成されることにより、複数のMSAを用意することなく、複数の周波数を選択することが可能となる。また、スイッチがMSAの下にあり、つまり放射する部分の下にあるためその影響がなくなる。また、流体の圧力を用いてスイッチ板を湾曲させるため、スイッチ板の移動ストロークを大きくとることができ、MSAとスイッチがOFFのときの、容量カップリングの影響の心配がなくなる。また、スイッチ板と素子間にストッパーがあるので、MSAの設置姿勢についても、どのような姿勢で使用されても誤ってスイッチがONになることはない。
(実施例4)
図4は、本発明の実施例4に係る多周波アンテナの断面構造図である。
図4の構造は、図1の構造とほぼ同じであり、給電素子1と無給電素子3の間には、両方の素子を電気的に接続するための薄いスイッチ板4が素子との間にストッパー12をはさんで、かつ、弾性薄膜11を介して給電素子1および無給電素子3の下部に配置されている。このスイッチ板4は、流体の圧力を利用することにより、図4(a)の矢印の方向に湾曲してスイッチングできるようになっている。つまり、流体基板9に設けられた流路8を通して圧力室6に圧力がかかった場合には、スイッチ板4が湾曲してON、圧力が下がればスイッチ板4が戻りOFFになるようになっている。この例の場合は、弾性薄膜11を設けたことにより圧力室6の密封度が高い構造の例なので、流体は気体だけでなく水等の液体も使用可能である。なお、圧力のかけ方は、流路基板外部のマイクロポンプから気体または液体を送り、各スイッチのON/OFFの選択を流路基板内に設けられたマイクロバルブによって行なう(図8参照)。
図4(b)は、圧力室6に圧力がかかり、弾性薄膜11が伸びてスイッチ板4がたわみ、給電素子1と無給電素子3がスイッチ板4を介して電気的に接続されている例である。
このときのMSAとしての周波数は、給電素子1とスイッチ板4と無給電素子3の励振方向の電気的な長さに対応した周波数になる。なお、給電点2の入力インピーダンスは、図示していない整合回路によって、常に最適なインピーダンスになるように調整されている。
このように構成されることにより、複数のMSAを用意することなく、複数の周波数を選択することが可能となる。また、スイッチがMSAの下にあり、つまり放射する部分の下にあるため、その影響がなくなる。また、密封された流体の圧力を用いてスイッチ板を移動させるため、圧力ロスがなくなり安定した動作でスイッチ板の移動ストロークを大きくとることができ、MSAとスイッチがOFFのときの、容量カップリングの影響の心配がなくなる。
また、スイッチ板4と素子間にストッパー12があり、かつ、スイッチ板4が弾性薄膜11に保持されているので、MSAの設置姿勢についても、どのような姿勢で使用されても誤ってスイッチがONになることはない。
(実施例5)
図5は、本発明の実施例5に係る多周波アンテナの断面構造図である。
図5の構造は、図1の構造とほぼ同じであり、給電素子1と無給電素子3の間には、両方の素子を電気的に接続するための導電性弾性体13が給電素子1および無給電素子3の下部に配置されている。この導電性弾性体13は流体の圧力を利用することにより、図5(a)の矢印の方向に膨張収縮し、スイッチングできるようになっている。つまり、流体基板9に設けられた流路8を通して導電性弾性体13で囲まれた圧力部6aに圧力がかかった場合には、導電性弾性体13が膨張してON、圧力が下がれば導電性弾性体13が収縮してOFFになるようになっている。この例の場合は、圧力部6aの密封度が高い構造の例なので、流体は気体だけでなく水等の液体も使用可能である。なお、圧力のかけ方は、流路基板外部のマイクロポンプから気体または液体を送り、各スイッチのON/OFFの選択を流路基板内に設けられたマイクロバルブによって行なう(図8参照)。
図5(b)は、圧力室6aに圧力がかかり、導電性弾性体13が膨張することにより、給電素子1と無給電素子3が導電性弾性体13を介して電気的に接続されている例である。
このときのMSAとしての周波数は、給電素子1と導電性弾性体13と無給電素子3の励振方向の電気的な長さに対応した周波数になる。なお、給電点2の入力インピーダンスは、図示していない整合回路によって、常に最適なインピーダンスになるように調整されている。
このように構成されることにより、複数のMSAを用意することなく、複数の周波数を選択することが可能となる。また、スイッチがMSAの下にあり、つまり放射する部分の下にあるため、その影響がなくなる。また、密封された流体の圧力を用いて導電性弾性体を膨張収縮させるため、圧力ロスがなくなり安定した動作で導電性弾性体の移動ストロークを大きくとることができ、MSAとスイッチがOFFのときの、容量カップリングの影響の心配がなくなる。また、導電性弾性体はMSAの姿勢が傾いても移動しない構造なので、どのような姿勢で使用されても誤ってスイッチがONになることはない。
(実施例6)
図6は、本発明の実施例6に係る多周波アンテナの断面構造図である。
図6の構造は、図1の構造とほぼ同じであり、給電素子1と無給電素子3の間には、両方の素子を電気的に接続するためのスイッチ板4が給電素子1および無給電素子3の下部に配置されている。このスイッチ板4は流体の圧力を利用することにより、図6の矢印の方向に動くことで、スイッチングできるようになっている。圧力室6に圧力がかかった場合にはスイッチ板4が上がりON、圧力が下がればスイッチ板4が下がりOFFになるようになっている。この例の場合は、圧力室6の密封度がそれほど高くない構造の例なので、流体は空気などの気体が望ましい。各スイッチ板4の下部には、それぞれMEMSポンプ基板16に設置されたMEMSポンプ14が設けられ、各スイッチ板4はMEMSポンプ14から圧力を受けるようになっている。各スイッチ板4のON/OFFの選択を、MEMSポンプ14によって行なう。
スイッチがONのときのMSAとしての周波数は、給電素子1とスイッチ板4と無給電素子3の励振方向の電気的な長さに対応した周波数になる。なお、給電点2の入力インピーダンスは、図示していない整合回路によって、常に最適なインピーダンスになるように調整されている。
このように構成されることにより、複数のMSAを用意することなく、複数の周波数を選択することが可能となる。また、スイッチ板4がMSAの下にあり、つまり放射する部分の下にあるためその影響がなくなる。また、流体の圧力を用いてスイッチ板を移動させるため、スイッチ板4の移動ストロークを大きくとることができ、MSAとスイッチがOFFのときの、容量カップリングの影響の心配がなくなる。
また、各スイッチ部にMEMSポンプが配置されるため、流路基板と流路選択用のマイクロバルブが必要なくなり、簡素化でき、制御性も良くなる。
(実施例7)
図7は、本発明の実施例7に係る多周波アンテナの断面構造図である。
図7の構造は、図1の構造とほぼ同じであり、給電素子1と無給電素子3の間には、両方の素子を電気的に接続するためのスイッチ板4が弾性薄膜11を介して給電素子1および無給電素子3の下部に配置されている。このスイッチ板4は流体の圧力を利用することにより、図7の矢印の方向に動き、スイッチングできるようになっている。
弾性薄膜11の薄膜で囲まれた圧力室6に圧力がかかった場合には、スイッチ板4が上がりON、圧力が下がればスイッチ板4が下がりOFFになるようになっている。この例の場合は、弾性薄膜11を設けたことにより、圧力室6の密封度が高い構造の例なので、流体は気体だけでなく水等の液体も使用可能である。各スイッチ板4の下部には、それぞれヒータ基板17に設置されたヒータ15が設けられ、各スイッチ板4はヒータ15を加熱することによる流体の膨張によって圧力を受けるようになっている。各スイッチ板4のON/OFFの選択を、ヒータ15によって行なう。
スイッチがONのときのMSAとしての周波数は、給電素子1とスイッチ板4と無給電素子3の励振方向の電気的な長さに対応した周波数になる。なお、給電点2の入力インピーダンスは、図示していない整合回路によって、常に最適なインピーダンスになるように調整されている。
このように構成されることにより、複数のMSAを用意することなく、複数の周波数を選択することが可能となる。また、スイッチ板4がMSAの下にあり、つまり放射する部分の下にあるためその影響がなくなる。また、密封された流体の圧力を用いてスイッチ板4を移動させるため、圧力ロスがなくなり安定した動作でスイッチ板の移動ストロークを大きくとることができ、MSAとスイッチ板4がOFFのときの、容量カップリングの影響の心配がなくなる。また、スイッチ板4が弾性薄膜に保持されているので、MSAの設置姿勢についても、どのような姿勢で使用されても誤ってスイッチがONになることはない。
また、各スイッチ部にヒータ15が配置されるため、流路基板と流路選択用のマイクロバルブが必要なくなり、簡素化でき、制御性も良くなる。
以上、本発明の実施例を説明してきたが、これらの実施例に限定されることなく、給電点は1つでなく、複数個存在してもかまわない。また、実施例では給電素子を1つとして例としたが、給電素子が複数個あっても何ら問題ない。さらに、無給電素子は必要に応じてGNDに落としたり浮かしたりしてもかまわない。
また、多周波対応として本発明を説明してきたが、多周波対応のみならず、他の機能の対応に用いてもなんら問題はない。さらに、各実施例で述べた形状、構造をいろいろ組み合わせても良いことはいうまでもない。
以上述べてきたように、本発明を使用することにより、比較的製作が容易で、複数のアンテナを用意することなく、複数の周波数を選択することが可能となる多周波対応MSA等を実現できる。さらに、スイッチがMSAの下にあり、つまり放射する部分の下にあるためその影響がなくなり、流体の圧力を用いてスイッチ板を移動させるため、スイッチ板の移動ストロークを大きくとることができ、MSAとスイッチがOFFのときの、容量カップリング等の影響の心配がなくなる。
本発明の実施例1に係る多周波アンテナの構造図である。 本発明の実施例2に係る多周波アンテナの断面構造図である。 本発明の実施例3に係る多周波アンテナの断面構造図である。 本発明の実施例4に係る多周波アンテナの断面構造図である。 本発明の実施例5に係る多周波アンテナの断面構造図である。 本発明の実施例6に係る多周波アンテナの断面構造図である。 本発明の実施例7に係る多周波アンテナの断面構造図である。 本発明に係る多周波アンテナの断面構造図である。 先に提案した従来技術(特許文献3)の多周波アンテナの構造図である。 従来技術(特許文献1)の多周波アンテナの構造図である。 従来技術(特許文献2)の多周波アンテナの構造図である。
符号の説明
1:給電素子
2:給電点
2a:給電線
3:無給電素子
4:スイッチ板
5:駆動電極
5a:上部電極
5b:下部電極
6:圧力室
6a:圧力部
7:誘電体基板
8:流路
9:流体ガイド板
10:地板
11:弾性薄膜
12:ストッパー
13:導電性弾性体
14:MEMSポンプ
15:ヒータ
16:MEMSポンプ用基板
17:ヒータ用基板

Claims (13)

  1. 給電点を含む給電アンテナ素子と該給電点を含まない無給電アンテナ素子をスイッチ板の移動によって電気的に接続または切断することにより、多周波アンテナの送受信周波数を変える多周波アンテナ用スイッチにおいて、
    前記アンテナ素子が配置される誘電体基板内に設けられ、前記スイッチ板が移動する圧力室と、
    該圧力室に、該圧力室で前記スイッチ板を圧力で移動させるための流体を送り込むポンプ手段と
    を有し、
    該ポンプ手段から前記圧力室に送り込まれる流体の圧力で、該圧力室における前記スイッチ板を移動させ、前記給電点を含む給電アンテナ素子と前記給電点を含まない無給電アンテナ素子とを接続する
    ことを特徴とする多周波アンテナ用スイッチ。
  2. 請求項1に記載の多周波アンテナ用スイッチであって、
    前記ポンプ手段からの流体を前記圧力室まで送り出す流路を具備した流体基板と、
    前記圧力室と前記流体基板の流路との間に設けられ、該流体基板の流路から前記圧力室への流体の送り込みを規制して該圧力室における前記スイッチ板の移動を制御することで、前記給電点を含む給電アンテナ素子と前記給電点を含まない無給電アンテナ素子との前記スイッチ板による電気的な接続または切断を行うバルブ手段と
    を有することを特徴とする多周波アンテナ用スイッチ。
  3. 請求項1に記載の多周波アンテナ用スイッチにおいて、
    前記ポンプ手段を、前記圧力室毎に設置したことを特徴とする多周波アンテナ用スイッチ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の多周波アンテナ用スイッチにおいて、
    記スイッチ板は、平板の導電部からなることを特徴とする多周波アンテナ用スイッチ。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の多周波アンテナ用スイッチにおいて、
    記スイッチ板は、前記流体の圧力で湾曲する薄板の導電部からなり、湾曲した状態の導電部で前記給電点を含む給電アンテナ素子と前記給電点を含まない無給電アンテナ素子とを接続することを特徴とする多周波アンテナ用スイッチ。
  6. 請求項に記載の多周波アンテナ用スイッチにおいて、
    前記圧力室に、
    前記スイッチ板の導電部が湾曲していない状態で前記アンテナ素子と接続することを防止するストッパー手段を設けたことを特徴とする多周波アンテナ用スイッチ。
  7. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の多周波アンテナ用スイッチにおいて、
    記スイッチ板は、前記流体の圧力で膨張する導電性弾性体からなり、
    前記スイッチ板は、前記流体の圧力で膨張した状態で前記給電点を含む給電アンテナ素子と前記給電点を含まない無給電アンテナ素子とを接続し、
    前記流体の圧力がなくなり前収縮した状態で前記給電点を含む給電アンテナ素子と前記給電点を含まない無給電アンテナ素子とを電気的に遮断することを特徴とする多周波アンテナ用スイッチ。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の多周波アンテナ用スイッチにおいて、
    前記流体は気体であることを特徴とする多周波アンテナ用スイッチ。
  9. 請求項1から請求項27のいずれかに記載の多周波アンテナ用スイッチにおいて、
    前記流体は液体であることを特徴とする多周波アンテナ用スイッチ。
  10. 請求項1から請求項9のいずれかに記載の多周波アンテナ用スイッチであって、
    前記圧力室に、前記ポンプ手段から送り込まれる流体の圧力で膨張する弾性薄膜を設け、
    該弾性薄膜上に前記スイッチ板を設けたことを特徴とする多周波アンテナ用スイッチ。
  11. 請求項1から請求項10のいずれかに記載の多周波アンテナ用スイッチにおいて、
    記ポンプ手段がMEMSで作られていることを特徴とする多周波アンテナ用スイッチ。
  12. 請求項1から請求項11のいずれかに記載の多周波アンテナ用スイッチにおいて、
    前記ポンプ手段として、ヒータによる加熱で流体を膨張収縮させて前記スイッチ板を移動させる圧力を発生させる手段を用いることを特徴とする多周波アンテナ用スイッチ。
  13. 請求項1から請求項12のいずれかに記載の多周波アンテナ用スイッチを搭載したこと特徴とする多周波アンテナ。
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