JP4562109B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、基板処理方法及び基板処理装置に関するもので、更に詳細には、例えば半導体ウエハやLCD用ガラス基板等の被処理基板を密封雰囲気の処理容器内に収容して処理ガス例えばオゾンガス等を供給して処理を施す基板処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体デバイスの製造工程においては、被処理基板としての半導体ウエハやLCD基板等(以下にウエハ等という)にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィ技術を用いて回路パターンを縮小してフォトレジストに転写し、これを現像処理し、その後、ウエハ等からフォトレジストを除去する一連の処理が施されている。
【0003】
前記レジスト除去の手段として洗浄装置が用いられている。従来の洗浄装置では、一般に、SPM(HSO/Hの混合液)と称される薬液が充填された洗浄槽内にウエハ等を浸漬させてレジストの剥離を行っている。一方、近年では、環境保全の観点から廃液処理が容易なオゾン(O)が溶解した溶液を用いてレジスト除去を行うことが要望されている。この場合、オゾンが溶解した溶液が充填された洗浄槽内にウエハ等を浸漬させる、いわゆるディップ方式の洗浄により、溶液中の酸素原子ラジカルによってレジストを酸化反応させて二酸化炭素や水等に分解する。
【0004】
ところで、一般に、高濃度のオゾンガスを純水にバブリングして溶解させることにより前記溶液を生成し、その後、この溶液を洗浄槽内に充填しているため、その間に溶液中のオゾンが消滅していきオゾン濃度が低下し、レジスト除去が十分に行えない場合があった。更に、ウエハ等を前記溶液に浸漬させた状態では、レジストと反応してオゾンが次々と消滅する一方で、レジスト表面へのオゾン供給量が不十分となり、高い反応速度を得ることができなかった。
【0005】
そこで、ウエハ等をオゾンが溶解された溶液に浸漬させるディップ方式の洗浄方法の代わりに、処理ガス例えばオゾンガスと溶媒の蒸気例えば水蒸気を用いて、ウエハ等からレジストを除去する洗浄(エッチング)方法が新規に提案されている。この洗浄(エッチング)方法は、密閉された処理容器内に収容されたウエハ等に、処理ガス例えばオゾンガスを供給して、ウエハ等のレジストを除去する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこの種の基板処理装置においては、処理容器内に配設される溶媒蒸気供給ノズル内に溶媒蒸気の結露が発生し、これがバクテリアやパーティクルの発生源となるばかりか、溶媒蒸気の吐出時に結露水が飛散し、ウエハ等に付着して洗浄(エッチング)むらを起こすという問題があった。また、従来のこの種の基板処理装置においては、処理容器の上部内面に、溶媒蒸気の結露した水滴が付着し、この水滴がウエハ等に落下して、パーティクルの発生源となるばかりか、結露水が飛散して洗浄(エッチング)むらを起こすという問題もあった。
【0007】
この発明は上記事情に鑑みなされたもので、処理容器内におけるパーティクル等の発生源や洗浄(エッチング)むら等の原因となる溶媒蒸気の結露を抑制して処理効率の向上を図れるようにした基板処理装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、処理容器内に収容された被処理基板に処理ガスと溶媒蒸気を供給して、被処理基板を処理する基板処理装置であって、 前記処理容器内に前記処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、 前記処理容器内に供給するための溶媒蒸気を生成する溶媒蒸気生成手段と、 前記処理容器内に配設されると共に、前記溶媒蒸気生成手段に接続される溶媒蒸気供給ノズルとを具備し、 前記溶媒蒸気供給ノズルは、適宜間隔をおいて穿設される複数のノズル孔を有するノズル本体と、このノズル本体を加熱する加熱体と、前記ノズル本体の底部に設けられる排液孔とを具備することを特徴とする。
【0010】
請求項記載の発明において、前記ノズル本体内に、このノズル本体の内周面との間に隙間をおいて溶媒蒸気生成手段に接続するインナーパイプを挿入し、このインナーパイプにおけるノズル本体のノズル孔と反対側に、適宜間隔をおいて連通孔を穿設する方が好ましい(請求項)。この場合、前記インナーパイプの連通孔の間隔を、ノズル本体のノズル孔の間隔より長くする方が好ましく(請求項)、更に好ましくは、前記連通孔の孔径を、ノズル孔の孔径より大径に形成する方がよい(請求項)。
【0011】
請求項記載の発明は、請求項記載の基板処理装置において、 前記排液孔を、ノズル本体の先端側に設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項記載の発明は、請求項又は記載の基板処理装置において、 前記ノズル本体を、処理容器内に収容され、適宜間隔をおいて配列された複数の被処理基板被処理基板の側方に並設すると共に、排液孔を、配列の端部に位置する前記被処理基板の配置範囲外に設けたことを特徴とする。
【0013】
請求項記載の発明は、請求項又は記載の基板処理装置において、 前記排液孔を、ノズル本体の底部側周方向に複数設けたことを特徴とする。
【0014】
請求項記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理装置において、 前記ノズル本体のノズル孔を処理容器の内壁面に向かって開口させることを特徴とする。
【0015】
請求項記載の発明は、請求項記載の基板処理装置において、 前記ノズル本体内に加熱体を配設してなることを特徴とする。
【0017】
前記請求項記載の発明において、前記処理容器は、上部に被処理基板の搬入・搬出口を有する容器本体と、シール部材を介して前記容器本体の搬入・搬出口を密閉する容器カバーと、前記容器本体と容器カバーを係脱可能に締結するロック機構とを具備するものにて形成する方が好ましい(請求項10)。この場合、前記ロック機構は、容器本体及び容器カバーに設けられたフランジの外方を囲繞するフレームと、このフレームを直線方向に進退移動する移動手段と、前記フレームの各辺部に取り付けられてフレームの進退移動に伴って前記両フランジを密接又は接離移動可能にする係脱部とを具備する方が好ましい(請求項11)。
【0018】
請求項1,記載の発明によれば、溶媒蒸気供給ノズルは、適宜間隔をおいて穿設される複数のノズル孔を有するノズル本体と、ノズル本体を加熱する加熱体とを具備するので、ノズル本体内に溶媒蒸気が結露するのを防止することができる。また、溶媒蒸気の吐出時に結露水が飛散して被処理基板に付着する恐れもない。したがって、ノズル本体内に結露が発生することによるバクテリアの発生を抑制することができると共に、溶媒蒸気の吐出時に結露水が飛散することによるパーティクルの発生を抑制することができる。
【0019】
請求項記載の発明によれば、溶媒蒸気供給ノズルは、適宜間隔をおいて穿設される複数のノズル孔を有するノズル本体と、このノズル本体の底部に設けられる排液孔とを具備するので、ノズル本体内の結露水を排液孔から速やかにノズル本体の外部に排出することができ、溶媒蒸気の噴出時に結露水が飛散するのを抑制することができる。この場合、ノズル本体内に、このノズル本体の内周面との間に隙間をおいて溶媒蒸気生成手段に接続するインナーパイプを挿入し、このインナーパイプにおけるノズル本体のノズル孔と反対側に、適宜間隔をおいて連通孔を穿設することにより、溶媒蒸気生成手段から供給される溶媒蒸気がインナーパイプの連通孔からノズル本体とインナーパイプとの隙間に流れた後、ノズル孔から噴射される。したがって、各ノズル孔から溶媒蒸気を均一に噴射することができる。また、排液孔を、ノズル本体の先端側に設けることにより、インナーパイプの連通孔から噴出する溶媒蒸気の勢いでノズル本体の底部に溜まった結露水やインナーパイプの底部に溜まった結露水がノズル本体の先端側に押されて行くので、結露水が先端側に溜まり易くなり、その位置から結露水を容易に排出することができる(請求項)。この場合、ノズル本体を、処理容器内に収容され、適宜間隔をおいて配列された複数の被処理基板被処理基板の側方に並設すると共に、排液孔を、配列の端部に位置する被処理基板の配置範囲外に設けることにより、排出された結露水が処理容器内に発生する気流によって被処理体に付着するのを防止することができる(請求項)。
【0020】
また、ノズル体のノズル孔を処理容器の内壁面に向かって開口させることにより、溶媒蒸気が直接被処理体に接触するのを回避することができるので、更にパーティクルの発生を抑制することができると共に、洗浄(エッチング)の均一化を図ることができる(請求項)。
【0022】
請求項10記載の発明によれば、処理容器は、上部に被処理基板の搬入・搬出口を有する容器本体と、シール部材を介して前記容器本体の搬入・搬出口を密閉する容器カバーと、容器本体と容器カバーを係脱可能に締結するロック機構とを具備するので、処理容器を確実に密閉状態に維持することができ、処理効率の向上を図ることができる。この場合、ロック機構は、容器本体及び容器カバーに設けられたフランジの外方を囲繞するフレームと、このフレームを直線方向に進退移動する移動手段と、フレームの各辺部に取り付けられてフレームの進退移動に伴って両フランジを密接又は接離移動可能にする係脱部とを具備することにより、容器本体と容器カバーの締結及び締結解除を直線方向の進退移動によって容易に行うことができる(請求項11)。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。この実施形態ではオゾンガスを利用して半導体ウエハW(以下にウエハWという)からレジストを除去する場合について説明する。
【0024】
図1は、この発明に係る基板処理装置の一例を示す概略断面図、図2は、基板処理装置の要部を示す断面図、図3は、この発明における溶媒蒸気生成手段を示す概略断面図、図4は、この発明における処理容器の概略側面図である。
【0025】
前記基板処理装置は、ウエハWの処理が行われる処理容器10と、処理容器10内でウエハWを保持する保持手段としてのウエハガイド20と、処理容器10内に溶媒の蒸気である水蒸気1を供給する溶媒蒸気供給手段である水蒸気供給手段30と、処理容器10内に処理ガスとして例えばオゾン(O)ガス2を供給する処理ガス供給手段であるオゾンガス供給手段40と、処理容器10内にエアを供給するエア供給手段50と、処理容器10の内部雰囲気を排気する内部排気手段60と、処理容器10の周囲雰囲気を排気する周囲雰囲気排出手段70と、処理容器10内から排気された内部雰囲気中のオゾンを除去する後処理機構としてのオゾンキラー80と、処理容器10内の液滴を排液する排液手段90とを具備している。
【0026】
処理容器10は、複数例えば50枚のウエハWを収容可能な大きさを有する容器本体11と、この容器本体11の上端に形成された搬入・搬出口14を開放又は閉鎖する容器カバー12と、容器本体11と容器カバー12とを密閉状態に締結するロック機構200とで主に構成されている。
【0027】
容器カバー12は、中央から両側に向かって下り傾斜面13を有する断面略逆V字状に形成されている。このように、容器カバー12の上部内面に、中央から両側に向かって下り傾斜面13を形成することにより、容器カバー12の上部内面に水蒸気1の結露水が付着するのを防止することができると共に、水蒸気1の液滴が下部のウエハWに落下してウエハWに液滴が付着するのを防止することができる。
【0028】
また、容器カバー12は、昇降機構15によって昇降可能に形成されている。
昇降機構15は、制御手段例えば中央演算処理装置100(以下にCPU100という)に接続されている。CPU100からの制御信号により、昇降機構15が作動して、容器カバー12が開放又は閉鎖されるように構成されている。そして、容器カバー12が上昇した際には、搬入・搬出口14は開放され、容器本体11に対してウエハWを搬入できる状態となる。容器本体11にウエハWを搬入して収容した後、容器カバー12が下降することで、搬入・搬出口14が塞がれる。この場合、容器本体11の上端に設けられたフランジ11aと容器カバー12の下端に設けられたフランジ12aの間の隙間は、エアの注入によって膨らむ伸縮式のシール部材16によって密封され、ロック機構200によって容器カバー12の閉塞状態が保持されるように構成されている。したがって、処理容器10内は密封雰囲気となり、外部に気体が漏れない状態となっている。
【0029】
このロック機構200は、図5〜図8に示すように、容器本体11の上部外周側を包囲するように配設される矩形状のフレーム210と、このフレーム210を水平方向に移動する移動手段であるエアーシリンダ220とを具備し、フレーム210の各辺部にそれぞれ容器本体11のフランジ11aと容器カバー12のフランジ12aに係脱可能に係合する第1〜第4の係脱部230〜260が設けられている。
【0030】
このうち、第1の係脱部230は、フレーム210の先端側辺部211の両側2箇所に設けられている。この場合、フレーム210に突設された取付ブラケット231の先端に連結ピン232をもって略H字状の連結リンク233が取り付けられ、この連結リンク233の先端部にヒンジピン234をもって揺動リンク235の下端部が枢着されると共に、枢支ピン236をもって揺動リンク235の中間部が容器本体11のフランジ11aに設けられた取付溝11bの両側に枢着されて垂直方向に揺動可能に形成され、更に、揺動リンク235の上端部の側方に取付ピン237をもって係止ローラ238が回転可能に取り付けられている。なお、容器カバー12のフランジ12aにおける揺動リンク235と対向する部位には、揺動リンク235が侵入可能な切欠き溝12bが設けられている。このように構成することにより、前記エアーシリンダ220の駆動に伴ってフレーム210が先端側に移動することによって揺動リンク235が処理容器10側に回転(傾倒)して、揺動リンク235が切欠き溝12b内に侵入すると同時に容器カバー12のフランジ12aの上面を係止ローラ238が押圧することで、容器カバー12のフランジ12aの先端側を容器本体11のフランジ11aに密接することができる。
【0031】
また、第2の係脱部240は、フレーム210の基端側辺部212の両側2箇所に設けられている。この場合、フレーム210に突設された二又状ブラケット241の上部突出部242及び下部突出部243の側方部にそれぞれ連結ピン244をもって係止ローラ245が回転可能に取り付けられている(図8参照)。
このように構成することにより、前記エアーシリンダ220の駆動に伴ってフレーム210が先端側に移動することによって、両係止ローラ245が容器カバー12のフランジ12aの上面と容器本体11のフランジ11aの下面に係合して、両フランジ11a,12aを密接状態に挟持することができる。
【0032】
また、第3及び第4の係脱部250,260は、フレーム210の両側辺部213の3箇所の内側に、容器カバー12のフランジ12aの上面と容器本体11のフランジ11aの下面に係合可能に設けられている。この場合、第3及び第4の係脱部250,260は、側辺部213の先端部位214、中間部位215及び基端部位216の3箇所の上下位置にそれぞれ連結ピン251をもって回転可能に取り付けられる3組(6個)の係止ローラ252,253,254にて形成されている。なお、フレーム210が後退した位置における容器カバー12のフランジ12aには、上部側の3個の係止ローラ252,253,254との係合を回避する切欠き溝12cが設けられている。また、先端部位214と中間部位215に取り付けられる係止ローラ252,253の基端側近傍部位には、それぞれ切欠き溝12c内に位置して容器本体11のフランジ11aの上面に係合するガイドローラ255が連結ピン256をもって回転可能に取り付けられている。このように構成することにより、前記エアーシリンダ220の駆動に伴ってフレーム210が先端側に移動することによって、フレーム210の移動前に切欠き溝12cの上方に位置していた係止ローラ252,253,254が切欠き溝12cからずれた容器カバー12のフランジ12aの上面と容器本体11のフランジ11aの下面に係合して、両フランジ11a,12aを密接状態に挟持することができる。
【0033】
次に、上記ロック機構200の動作態様について、図4〜図8を参照して説明する。まず、容器カバー12が上方に位置しているときは、図7(a)に示すように、エアーシリンダ220は収縮されてフレーム210は基端側に位置している。この状態で、容器カバー12が下降されて、容器カバー12のフランジ12aが容器本体11のフランジ11a上に当接し、容器本体11の開口部を閉塞する(図7(b)参照)。容器カバー12が閉塞した後、エアーシリンダ220が伸長してフレーム210が先端側に移動すると、フレーム210の移動に伴って第1の係脱部230の揺動リンク235が回転すると共に、揺動リンク235の上端部に取り付けられた係止ローラ238が容器カバー12のフランジ12aの先端部上面に係合する(図5、図7(c)参照)。また、第2の係脱部240の上下の係止ローラ245が、容器カバー12のフランジ12aの基部側の上面と容器本体11のフランジ11aの基部側の下面に係合して、両フランジ11a,12aを密接状態に挟持する(図4、図5参照)。また、第3及び第4の係脱部250,260の3組(6個)の上下の係止ローラ252,253,254が、容器カバー12のフランジ12aの両側の上面と容器本体11のフランジ11aの両側の下面に係合して、両フランジ11a,12aを密接状態に挟持する(図5、図7(c)参照)。この状態において、容器カバー12は容器本体11の開口部に密閉状態にロックされる。
【0034】
なお、ロック状態を解除する場合は、エアーシリンダ220を収縮側に作動して、フレーム210を基端側に移動すればよい。すなわち、エアーシリンダ220を収縮側に作動して、フレーム210を基端側に移動すると、第1の係脱部230の揺動リンク235は、反対方向に回転して、係止ローラ238を容器カバー12のフランジ12aの上面から後退する(図7(b)参照)。また、第2の係脱部240の上下の係止ローラ245は、容器カバー12のフランジ12aの基部側の上面と容器本体11のフランジ11aの基部側の下面から後退する(図8(b)参照)。また、第3及び第4の係脱部250,260の3組(6個)の上下の係止ローラ252,253,254は、容器カバー12のフランジ12aの両側に設けられた切欠き溝12cの上方に移動する。これにより、容器カバー12は開閉可能となり、上記昇降機構15の作動によって上方に移動されて容器本体11を開放する。
【0035】
なお、容器本体11の外周面にはラバーヒータ17が取り付けられ、容器カバー12の外周面及び容器本体11の底面にはラバーヒータ18,19が取り付けられている。これらラバーヒータ17,18,19は、図示しない電源に接続されて、電源からの給電によって発熱し、処理容器10の内部雰囲気を所定温度(例えば80℃〜120℃の範囲内)に維持し得るように構成されている。この場合、処理容器10内の温度を温度センサTS1にて検出し、その検出温度に基づいてCPU100からの制御信号によってラバーヒータ17,18,19が発熱することで、処理容器10の内部雰囲気を所定温度(例えば80℃〜120℃の範囲内)に加熱することができる。また、ラバーヒータ17,18,19によって処理容器10内の結露防止が図られる。この場合、容器カバー12の外周面に配設されるラバーヒータ18によって容器カバー12の内面に付着する結露水を抑制してウエハWへの結露水の付着を更に抑制している。
【0036】
前記ウエハガイド20は、図4に示すように、ガイド部21と、このガイド部21に水平状態に固着された互いに平行な3本の保持部材22とで主に構成されている。この場合、各保持部材22に、ウエハWの周縁下部を保持する溝(図示せず)が等間隔に50箇所形成されている。したがって、ウエハガイド20は、50枚(ウエハキャリア2個分)のウエハWを等間隔で配列させた状態で保持することができる。また、ウエハガイド20は、ガイド部21に連なるシャフト23が容器カバー12の頂部に設けられた透孔(図示せず)内に摺動可能に貫通されており、透孔とシャフト23との間には、エアの注入により膨らむ伸縮式のシール部材24が介在されて、処理容器10内の気水密が維持できるように構成されている。
【0037】
前記水蒸気供給手段30は、純水供給源31に接続する純水供給管路32と、純水供給管路32から供給された純水を気化して水蒸気1を発生させる溶剤蒸気生成手段である水蒸気発生器33と、水蒸気発生器33内の水蒸気1を供給する水蒸気供給管路34と、水蒸気供給管路34から供給された水蒸気1を処理容器10内に吐出する水蒸気ノズル35とで主に構成されている。
【0038】
この場合、純水供給管路32の一端は純水供給源31に接続されている。また、純水供給管路32には、純水供給源31側から順に開閉弁V0と流量コントローラFM0が介設されている。これら開閉弁V0と流量コントローラFM0は、制御手段であるCPU100からの制御信号に基づいて制御されるようになっている。すなわち、開閉弁V0は、純水を流すか否かの開閉制御され、また、流量コントローラFM0は、純水の流量を調整すべく開度が制御されるようになっている。
【0039】
また、水蒸気発生器33は、図3に示すように、純水を供給する容器である密閉式のタンク36と、このタンク36内の中央部にタンク36の深さ方向すなわち垂直状に配設されるヒータ37と、タンク36内の水蒸気の圧力を検出する圧力検出手段である圧力センサPS2と、タンク36内の純水の液面を検出する補充開始センサ38a、補充停止センサ38b及び上限センサ38cを具備している。このように構成される水蒸気発生器33において、タンク36内に供給される純水は、その量に応じて加熱調節されて所定量の水蒸気1が生成されるようになっている。すなわち、タンク36内に供給される純水とヒータ37との接触面積に応じたヒータ37の熱により純水が気化されて水蒸気1の生成(発生)量が調節されるようになっている。
【0040】
この場合、前記各センサ38a〜38cはCPU100に接続されており、タンク36内の純水の液面が補充開始センサ38aによって検出されたとき、その検出信号をCPU100に伝達し、CPU100からの制御信号によって開閉弁V0が開放してタンク36内に純水が補充される。また、補充停止センサ38bによってタンク36内の純水の液面が検出されたとき、その検出信号をCPU100に伝達し、CPU100からの制御信号によって開閉弁V0が閉止してタンク36内への純水の補充が停止される。したがって、タンク36内に常時所定量の純水が収容されるようになっている。なお、上限センサ38cは、タンク36内に純水が満杯になった際の異常事態を検出するものであり、この上限センサ38cの検出信号に基づいてCPU100からの制御信号が例えばアラーム(図示せず)に伝達されるようになっている。また、タンク36内には、液体状態の溶媒である水の温度を検出する第1の温度センサTSaが配設されると共に、ヒータ37の温度調整用の第2の温度センサTSbと、ヒータ37の過昇温を検知する過昇温防止用の第3の温度センサTScが配設されている。これら第1〜第3の温度センサTSa〜TScはCPU100に接続されており、第2の温度センサTSbは水蒸気の発生量を監視でき、また、第1、第3の温度センサTSa,TScは、後述するように、水蒸気の圧力を監視できるようになっている。
【0041】
また、水蒸気発生器33において、生成された水蒸気の圧力が圧力検出手段である圧力センサPS2にて検出され、その検出信号が前記CPU100に伝達されるようになっている。この圧力センサPS2によって検出される圧力によって純水の沸騰状態が検出される。圧力が高い程水蒸気1が増量するので、水蒸気発生器33のヒータ37の発熱容量を最大にしておく方が望ましい。所定量の水蒸気1の供給を円滑にすることができるからである。
【0042】
また、水蒸気発生器33と水蒸気ノズル35とを接続する水蒸気供給管路34の途中には第1の開閉手段である第1の開閉弁V1(以下に第1開閉弁V1という)が介設されている。この水蒸気供給管路34における第1開閉弁V1の上流側(タンク36側)には、後述するミストトラップ95に接続される排出管路39が分岐されており、この排出管路39に第2の開閉手段である第2の開閉弁V2(以下に第2開閉弁V2という)が介設されている。なお、第2開閉弁V2の上流側と下流側にはバイパス管路39Aが接続され、このバイパス管路39Aに水蒸気発生部33内の圧力が所定値より高くならないように圧力開放弁(安全弁)CV0が介設されている。例えば、この所定値とは、タンク36の耐圧値又は開閉弁V1,V2,V3等の耐圧値の限界値より小さく設定される。また、第1及び第2開閉弁V1,V2の上流側には、開閉弁V3及びフィルタF0を介して大気側に連通する大気連通管路39bが接続されており、水蒸気発生器33内の水を抜く時に空気の取入口となるように構成されている。なお、排出管路39は、前述の圧力開放弁CV0を通ってきた水蒸気1や、後述するように第2の開閉弁V2を開閉させて水蒸気発生器33内の熱気圧力を所定範囲に維持する際に開閉弁V2を通過した水蒸気1をミストトラップ95に排気するように構成されている。
【0043】
前記第1及び第2開閉弁V1,V2は、それぞれCPU100に接続されており、CPU100からの制御信号に基づいて開閉動作が制御されるように構成されている。この場合、処理容器10内に供給される水蒸気1の供給量の最低量(しきい値)に応じて第1,第2開閉弁V1,V2が開閉制御される。また、CPU100は、処理容器10内に配設された容器圧力検出手段である圧力センサPS2とも接続されており、圧力センサPS2によって検出される処理容器10内の圧力と、水蒸気発生器33にて生成された水蒸気の圧力とを比較して、第1及び第2開閉弁V1,V2が開閉制御される。このように構成することによって、処理容器10内の圧力と同等以上の圧力の水蒸気1を処理容器10内に供給することができる。なお、予め、CPU100に処理時の処理容器10内の圧力をデータとして記憶させておけば、このデータと、水蒸気発生器33にて生成された水蒸気の圧力とを比較して、第1及び第2開閉弁V1,V2を開閉制御することができる。
【0044】
前記水蒸気ノズル35は、図9に示すように、内部にスペーサ35iを介して加熱体であるヒータ35hが挿入されたパイプ状のノズル本体35aの一端部に、水蒸気供給管路34を接続する雌ねじ部35bと、取付フランジ35cを設け、先端部に、Oリング35dの嵌合溝35eを周設してなり、ノズル本体35aの一側面に適宜間隔をおいて多数の水蒸気噴射孔35f(ノズル孔)を穿設し、かつ、他側面側に適宜間隔を置いて複数例えば3個の排液孔35jを穿設した構造となっている。この水蒸気ノズル35は、先端部にOリング35dを介してキャップ35gを閉塞すると共に、図示しない取付ねじをもって取付フランジ35cを処理容器10の容器本体11に固定することで、処理容器10内に水平状に配設される。この際、水蒸気噴射孔35fは処理容器10の内壁面側に向かって所定の傾斜角度例えば、鉛直上向きを中心点として約45度の位置に設定されている。このように、水蒸気噴射孔35fを処理容器10の内壁面側に向けた理由は、水蒸気が直接ウエハWに吹き付けられてウエハW上に液滴が発生することを防止するようにしたためである。また、ノズル孔35fを内壁面側でかつ斜め上側に向けたことにより、水蒸気が内壁を上昇して行き、処理容器10の上部において、後述するオゾンガスノズル43から噴射されるオゾンガスと混合され、かつ混合されたガスが下向きの気流となってウエハWに供給される。
【0045】
前記のようにノズル本体35a内にヒータ35hを挿入することにより、ヒータ35hによってノズル本体35a内の内部空間を加熱するので、ノズル本体35a内に水蒸気が結露するのを防止することができると共に、水蒸気の吐出時に結露水が飛散してウエハWに付着する恐れもない。したがって、ノズル本体内に結露が発生することによるバクテリアの発生を抑制することができると共に、水蒸気の吐出時に結露水が飛散することによるパーティクルの発生を抑制することができる。
【0046】
また、水蒸気ノズル35の水蒸気噴射孔35fを処理容器10の内壁面に向かって開口させることにより、水蒸気が直接ウエハWに接触するのを回避することができるので、更にパーティクルの発生を抑制することができると共に、洗浄(エッチング)の均一化を図ることができる。更にまた、ノズル本体35aの底部に結露水の排液孔35jが設けられているので、ノズル本体35a内に貯留した結露水を速やかにノズル本体35aの外部に排出することができ、水蒸気の吐出時に結露水が飛散するのを更に抑制することができる。
【0047】
一方、オゾンガス供給手段40は、オゾンガス生成手段41と、オゾンガス生成手段41からのオゾンガス2を供給するオゾンガス供給管路42と、オゾンガス供給管路42からのオゾンガス2を処理容器10内に吐出するオゾンガスノズル43とで主に構成されている。
【0048】
この場合、オゾンガス生成手段41は、図2に示すように、原料となる基ガスとしての酸素(O)を、高周波電源44に接続されて高周波電圧が印加される放電電極45,46間を通過させることで、オゾン(O)を生成している。これら高周波電源44と放電電極45,46とを接続する電気回路47には、スイッチ48が介設されている。スイッチ48は、制御手段であるCPU100からの制御信号に基づいて制御されるようになっている。すなわち、スイッチ48は、オゾンを生成するか否か制御されるようになっている。また、オゾンガス供給管路42には、オゾンガス生成手段41側に開閉弁V4が介設されている。この開閉弁V4は、制御手段であるCPU100からの制御信号に基づいて制御されるようになっている。すなわち、開閉弁V4は、オゾンガスを流すか否かによって開閉制御されるようになっている。
【0049】
前記オゾンガスノズル43は、図10及び図11に示すように、一側面に適宜間隔をおいて多数のオゾン噴射孔43aを穿設したアウターパイプ43bと、一側面に適宜間隔をおいて複数例えば3個の連通孔43cを穿設し、アウターパイプ43b内に隙間をおいて挿入されるインナーパイプ43dとで主に構成されている。この場合、インナーパイプ43dは、一端が開口し、他端が閉塞するオゾンガス通路43eを有し、オゾンガス通路43eに前記3個の連通路43cが連通されている。また、インナーパイプ43dの一端部は、アウターパイプ43bの外方に突出しており、オゾンガス供給管路42と接続する雌ねじ部43gと、取付フランジ43hが設けられ、また、他端部には、アウターパイプ43bとの間の隙間を閉塞する塞ぎ板43iが装着されている。
【0050】
このように構成されるインナーパイプ43dは、オゾン噴射孔43aに対して反対側に連通孔43cが位置するようにアウターパイプ43b内に挿入されて固定された状態で、図示しない取付ねじをもって取付フランジ43hを処理容器10の容器本体11に固定することで、オゾン噴射孔43aが処理容器10の内壁面側に向かって所定の傾斜角度例えば約45度の位置に設定された状態で処理容器10内に水平状に配設される。
【0051】
このように、オゾン噴射孔43aに対して反対側に連通孔43cが位置するようにした理由は、オゾンガス生成手段41から供給されるオゾンガスを、連通路43fから連通孔43cを介してアウターパイプ43bとインナーパイプ43dとの隙間43j内に流して隙間43j内を迂回させた後に、オゾン噴射孔43aから処理容器10内に噴射することで、各オゾン噴射孔43aから均一にオゾンガスを噴射できるようにしたためである。
【0052】
また、オゾン噴射孔43aを処理容器10の内壁面側に向かって所定の傾斜角度例えば約45度の位置に設定した理由は、オゾンガスが直接ウエハW表面に吹き付けられるのを防止するためである。
【0053】
一方、エア供給手段50は、エアを供給する第1のエア供給管路51と、この第1のエア供給管路51から供給されたエアを加熱してホットエア3を発生させるホットエアジェネレータ52と、ホットエアジェネレータ52内のホットエア3を供給する第2のエア供給管路53と、第2のエア供給管路53から供給されたホットエア3を吐出するエアノズル54とを具備している。また、エア供給手段50には、前記第1のエア供給管路51と第2のエア供給管路53に接続されるパージ用のエア供給管路51Aと、エジェクタ63を作動させてパージする際のエア供給管路51Bとが平行に配設されている。
【0054】
この場合、第1のエア供給管路51の一端には、エア供給源55が接続されいる。また、第1のエア供給管路51には、エア供給源55側から順に流量コントローラFM1、フィルタF1及び開閉弁V5とが介設されている。これら開閉弁V5と流量コントローラFM1は、制御手段であるCPU100に接続されて、CPU100からの制御信号に基づいてエアの供給の正否が制御されると共に、エアの供給量が制御されるようになっている。また、ホットエアジェネレータ52の内部には、エアを加熱するヒータ56が配設されている。また、第2のエア供給管路53には、開閉弁V6が介設されている。この開閉弁V6は、制御手段であるCPU100によって制御されるようになっている。
【0055】
また、パージ用のエア供給管路51Aとエジェクタパージ用のエア供給管路51Bには、それぞれエア供給源55側から順に流量コントローラFM2,FM3、フィルタF2,F3及び開閉弁V7,V8とが介設されている。これら開閉弁V7,V8と流量コントローラFM2,FM3は、制御手段であるCPU100に接続されて、CPU100からの制御信号に基づいてエアの供給の正否が制御されると共に、エアの供給量が制御されるようになっている。なお、エジェクタ63を動作させて処理容器10内をパージさせる場合は、通常エジェクタ63の流量が決まっているので、それに合わせた流量をエジェクタパージ用のエア供給管路51Bから送っている。なお、通常のパージ用のエア供給管路51Aを流れるクールエアの流量がエジェクタの流量と合う場合は、エア供給管路51Bを設けなくてもよい。
【0056】
前記エアノズル54は、図12及び図13に示すように、一側面に適宜間隔をおいて多数のエア噴射孔54aを穿設したアウターパイプ54bと、このアウターパイプ54b内に隙間をおいて挿入されるインナーパイプ54cとを具備している。この場合、インナーパイプ54cには、アウターパイプ54bに設けられたエア噴射孔54aと対向する一側面にスリット孔54dが穿設されている。また、インナーパイプ54cの一端部は、アウターパイプ54bの外方に突出しており、この突出側の端部に第2のエア供給管路53を接続する雌ねじ部54eが設けられると共に、取付フランジ54fが設けられている。また、インナーパイプ54cの他端部は、処理容器10の容器本体11の側壁に固定される固定部材54gに設けられた貫通孔54h内に挿入される連結ねじ54iをもって連結されている。
【0057】
このように構成されるエアノズル54は、図示しない取付ねじをもって取付フランジ54fを処理容器10の容器本体11に固定すると共に、連結ねじ54iを調節することで、エア噴射孔54aが処理容器10の内壁面側に向かって所定の傾斜角度例えば約45度の位置に設定された状態で、処理容器10内のウエハWの下部両側に水平状に配設される。なお、エア噴射孔54aを処理容器10の内壁面側に向かって所定の傾斜角度例えば約45度の位置に設定した理由は、エアが直接ウエハW表面に吹き付けられるのを防止するためである。
【0058】
排気手段90は、処理容器10の底部に接続される第1の排気管路91と、この第1の排気管路91に接続する冷却部92と、この冷却部92の下流側に接続する液溜部95aとからなるミストトラップ95と、液溜部95aの底部に接続された第2の排液管路93とを具備している。また、排気管路91には、開閉弁V9が介設されており、この開閉弁V9の上流側及び下流側に接続するバイパス管路94に開閉弁V9と反対の開閉動作を行う補助開閉弁V10が介設されている。また、第2の排液管路93には、開閉弁V11が介設されている。なお、液中にオゾンが残存する恐れがあるので、第2の排液管路93は、工場内の酸専用の排液系123(ACID DRAIN)に連通されている。
【0059】
なお、ミストトラップ95には、下から順に、空防止センサ96、排液開始センサ97、排液停止センサ98、液オーバーセンサ99が配置されている。この場合、図示しないが、前記開閉弁V9,V10,V11及び各センサ96,97,98,99は、制御手段であるCPU100に接続されている。そして、センサ96,97,98,99からの検出信号に基づいて開閉弁V9,V10,V11が開閉制御されるようになっている。すなわち、処理時には、開閉弁V9が閉じる一方、開閉弁V10が開いて処理容器10内から少量のオゾンガス、水蒸気を排気して処理容器10内の圧力を調整する。また、処理後には、開閉弁V10が閉じる一方、開閉弁V9が開いて排気する。また、液滴がミストトラップ95内にある程度溜められ、液面が排液開始センサ97にて検出されると、排液開始センサ97からの検出信号がCPU100に伝達され、CPU100からの制御信号によって開閉弁V11を開放して排液が開始され、液面が排液停止センサ98にて検出されると、排液停止センサ98からの検出信号がCPU100に伝達され、CPU100からの制御信号によって開閉弁V11を閉止して排液が停止される。また、液面の高さが液オーバーセンサ99まで達すると、液オーバーセンサ98からの警告信号がCPU100に入力される。一方、液面が空防止センサ96より下回っている場合には、空防止センサ96から禁止信号がCPU100に入力され、CPU100からの制御信号によって開閉弁V11を閉じるように構成されている。
この空防止センサ96によって液滴が全て流れてミストトラップ95内が空になり、オゾンガス2が工場内の酸専用の排液系に漏出する事態を防止することができる。
【0060】
また、ミストトラップ95の上部には排気管路110が接続されており、この排気管路110に順次オゾンキラー80と排気マニホールド81が介設されている。
【0061】
前記ミストトラップ95は、気体と液体とを分離して排出するように構成されている。すなわち、第1の排気管路91を介して処理容器10内から排出される水蒸気1及びオゾンガス2が、冷却部92を介してミストトラップ95に流れるようになっている。この場合、冷却部92には、冷却水供給管路92aにより冷却水が供給されているので、処理容器10内から排気された水蒸気1は、冷却部92内を通過する間に冷却されて凝縮される。水蒸気1が凝縮して液化した液滴は、ミストトラップ95に滴下される。一方、オゾンガス2は、そのままミストトラップ95内に導入される。このようにして、処理容器10から排気された内部雰囲気を、オゾンガス2と液滴に分離し、分離されたオゾンガス2は、排気管路110に排気され、液滴は、第2の排液管路93に排液されるようになっている。また、水蒸気発生器33から排出された水蒸気1及び純水は、開閉弁V12を介設して排出管路39に接続する排出管路39cと、逆止弁CV1介設した排出管路39を介してミストトラップ95に導入される。純水は、そのまま排出管路39内を流れてミストトラップ95に滴下される。水蒸気1は、冷却部92内を通過する間に冷却されて凝縮され、液滴になってミストトラップ95に滴下される。なお、開閉弁V12は、制御手段であるCPU100に接続され、CPU100からの制御信号によって開閉制御されるように構成されている。
【0062】
オゾンキラー80は、加熱によりオゾンを酸素に熱分解するように構成されている。このオゾンキラー80の加熱温度は、例えば400℃以上に設定されている。なお、オゾンキラー80は、工場内の無停電電源装置(図示せず)に接続され、停電時でも、無停電電源装置から安定的に電力供給が行われるように構成する方が好ましい。停電時でも、オゾンキラー80が作動し、オゾンを除去して安全を図ることができるからである。
【0063】
また、オゾンキラー80には、オゾンキラー80の作動状態を検出する作動検出手段としての温度センサ(図示せず)が設けられている。この温度センサは、オゾンキラー80の加熱温度を検出するように構成されている。また、温度センサは、制御手段であるCPU100に接続されており、温度センサからの検出信号がCPU100に伝達され、温度センサからの検出信号に基づいて、オゾンを除去するのにオゾンキラー80に十分な準備が整っているか判断するようになっている。オゾンキラー80によって熱分解されたホットエアは、工場のホットエア専用の排気系120(HOT AIR EXAUST)から排気される。また、オゾンキラー80によって熱分解された液は、工場の専用の排液系121(COOLING WATER OUT)から排液される。
【0064】
排気マニホールド81は、装置全体の排気を集合して行うように構成されている。また、排気マニホールド81には、処理装置背面の雰囲気を取り込むための配管(図示せず)が複数設置され、処理装置からオゾンガス2が周囲に拡散するのを防止している。更に、排気マニホールド81は、工場内の酸専用の排気系122(ACID EXTHAUST)に接続されており、酸専用の排気系に流す前の各種排気の合流場所として機能するようになっている。
【0065】
また、排気マニホールド81には、オゾン濃度を検出する濃度センサ(図示せず)が設けられている。排気マニホールド81に設けられた濃度センサは、制御手段であるCPU100に接続されており、濃度センサからの検出信号がCPU100に伝達され、CPU100にて、濃度センサにより検出されたオゾン濃度に基づいて、オゾンキラー80のオゾン除去能力を把握し、例えばオゾンキラー80の故障によるオゾンガス2の漏洩を監視するようになっている。
【0066】
内部排気手段60は、処理容器10内に設けられた排気部61と、この排気部61と前記排気管路110を接続する強制排気管路62と、強制排気管路62に介設される第1の排気開閉弁V13と、この第1の排気開閉弁V13の下流側に介設されるエジェクタ機構を具備する強制排気機構63とで主に構成されている。また、処理容器10の下部と強制排気管路62の第1の排気開閉弁V13の下流側には万一処理容器10の圧力が異常に高くなったときに処理容器10内の雰囲気を解放させるための安全弁CV2を介設した補助排気管路68が接続されている。
また、強制排気管路62の第1の排気開閉弁V13の上流側と前記排気管路110におけるオゾンキラー80とマニホールド81との間には分岐排気管路64が接続されており、この分岐排気管路64には、第2の排気開閉弁V14とダンパ65が介設され、また、ケース71内の排気を行うための排気管路64aも介設されている(図1参照)。
【0067】
この場合、前記第1の排気開閉弁V13、第2の排気開閉弁V14及びダンパ65は、制御手段であるCPU100に接続されて、CPU100からの制御信号に基づいて作動制御されるように構成されている。
【0068】
また、強制排気機構63は、前記エア供給手段50のエア供給源55から供給されるエアを強制排気管路62の一部に供給することによって生じる負圧を利用して処理容器10内の水蒸気及びオゾンガスを強制的に吸引排気し得るように構成されている。このように構成される強制排気機構63は、制御手段であるCPU100に接続されて、CPU100からの制御信号に基づいて作動制御されるように構成されている。
【0069】
排液手段70は、処理容器10の周囲を包囲するケース71と、このケース71の下部に一端が接続され、他端が工場内の酸専用の排液系123(ACID DRAIN)に接続される排液管路72を具備している。
【0070】
この場合、ケース71では、上方から清浄なエアのダウンフローが供給されており、このダウンフローにより、ケース71の内部雰囲気、すなわち処理容器10の周囲雰囲気が外部に漏れるのを防止すると共に、下方に押し流されて排気管路64a並びに排液管路72に流入し易いようにしている。なお、ケース71には、処理容器10の周囲雰囲気中のオゾン濃度を検出する周囲の濃度検出手段としての濃度センサ(図示せず)が設けられている。この濃度センサは、制御手段であるCPU100に接続されており、濃度センサからの検出信号がCPU100に伝達され、濃度センサにより検出されたオゾン濃度に基づいてオゾンガス2の漏れを感知するようになっている。
【0071】
また、排液管路72には、前記強制排気管路62の強制排気機構63の下流側に介設されたミストセパレータ66によって分離された排液を流す排液管67が接続されている。なお、この排液管67には、開閉弁V15が介設されている。また、排液管路72には、前記ミストトラップ95に接続する第2の排液管路93が接続されている。
【0072】
次に、この発明に係る基板処理装置の作動態様について説明する。まず、図示しないウエハ搬送手段によって搬送された複数例えば50枚のウエハWを、処理容器10の容器本体11の上方に上昇するウエハガイド20に受け渡し、次いで、ウエハガイド20が下降した後、容器カバー12が閉鎖してウエハWを処理容器10内に密封状態に収容する。
【0073】
処理容器10内にウエハWを収容した状態において、最初に、エア供給手段50の開閉弁V6が開放されると共に、ホットエアジェネレータ52が作動して、処理容器10内に約280℃に加熱されたホットエア3が供給され、ウエハW及び処理容器10の雰囲気温度を常温(25℃)から所定の温度(例えば80℃〜90℃)に昇温する。
【0074】
次に、オゾンガス供給手段であるオゾンガス生成手段41が作動して供給される酸素(O)に高周波電圧を印加してオゾン(O)ガスを生成すると共に、開閉弁V4が開放して、オゾンガス2を処理容器10内に供給することで、ウエハW及び処理容器10内の雰囲気を予備加圧する。このとき、オゾン濃度が約9%wet(体積百分率)のオゾンガス2を、約10リットル/分供給することで、処理容器10内の圧力を、零調整された大気圧(0.1MPa)より0.01MPa〜0.03MPa高い圧力とすることができる。これにより、処理容器10内をオゾンガス2のみの雰囲気にすることができるので、ウエハWの表面に安定した酸化膜が形成され、金属腐食を防止することができる。
【0075】
処理容器10内の予備加圧を所定時間(例えば1〜2分)行った後、オゾンガス供給手段すなわちオゾンガス生成手段41を作動した状態で、水蒸気供給手段30を作動させて、処理容器10内に水蒸気1を供給して、水蒸気1(溶媒蒸気)とオゾンガス(処理ガス)との反応により生じた反応物質によってウエハWの処理すなわちレジストの除去のための処理を行う。この際、水蒸気供給手段30を作動させてから処理容器10内に水蒸気を供給するまでの間、例えば、処理容器10内の圧力センサPS1の値P1と、水蒸気発生器33内の圧力センサPS2の値P2とを比較して、処理容器10内の圧力の方が水蒸気発生器33内の圧力より高い場合(P1>P2)、水蒸気発生器33内の圧力の方を高くして(P1>P2)、水蒸気を処理容器10内に供給できるよう開閉弁V1,V2の開閉を制御する。具体的には、水蒸気発生器33内の圧力を圧力センサPS2でモニタしながら、第1の圧力値Pxまで開閉弁V1,V2共に閉じておく、これによって次第に水蒸気発生器33内で水蒸気量が増加していき、第1の圧力値Pxに到達する。ここで、開閉弁V1は閉じたまま、例えば開閉弁V2を一定時間(例えば1sec)開放し、水蒸気発生器33内の圧力(水蒸気)を放出して水蒸気発生器33内の圧力を第2の圧力値Pyまで低下させる。なお、この場合、排出管路39には オソフィス39aが介設されているので、水蒸気発生器33内の圧力が急激に低下するのを抑制することができる。また、処理容器10内に水蒸気を供給するときまで、開閉弁V1を閉じたままにして、上記作動(制御)を繰り返して、水蒸気発生器33内の圧力値PxからPyの間に維持する。ここで、第1の圧力値Pxと第2の圧力値Pyの値は、共に処理容器10内に圧力P1よりも高く設定されており、P1<Py<Pxの関係が成り立つ。また、処理容器10内への水蒸気の供給開始以降の制御は、まず、CPU100によって開閉弁V1を開くと共に開閉弁V2を閉じた状態にする。このとき、水蒸気発生器33内の圧力値はPxからPyの間にあるので、容易に、かつ一瞬で処理容器10内に水蒸気が流れ込む。しかも、水蒸気発生器33内で水蒸気は大量に発生していたので、一気に処理容器10内に大量の水蒸気が流れ込み、予め処理容器10内に供給されていたオゾンガスと混合して、ウエハWの処理が素早く開始される。
また、水蒸気発生器33内は圧力が高い状態であったことから、当然水蒸気も高い温度であったため、高い温度雰囲気の中で、オゾンを利用した処理を行うことができるので、処理能力の向上を図ることができる。また、水蒸気とオゾンガスが処理容器10内に供給される間、開閉弁V10が開いた状態に制御されると共に、開閉弁V10の上流の流量調整部で圧損を作り、処理容器10内の圧力の大気圧よりも高い状態に維持しながらウエハWのレジスト除去処理が行われる。
【0076】
前記実施形態では水蒸気供給の際にP1<P2としたが、これに限るものではなく、P1=P2でも、実質的には、水蒸気発生器33内によって、水蒸気が発生している間は、処理容器10側に送り込まれることはいうまでもない。
【0077】
処理を所定時間(例えば3〜6分)、レジストの種類によっても異なるが、その際の処理容器10内の圧力を、零調整された大気圧(0.1MPa)より例えば約0.05MPa高い圧力として処理を行った後、水蒸気供給手段30からの水蒸気の供給を停止すると共に、オゾンガス生成手段41の作動を停止し、基ガスの酸素(O)のみを処理容器10内に供給して、処理容器10内の急激な減圧及び湿度の低下を防止する。したがって、処理容器10内の水蒸気が結露して、その水滴がウエハWに付着するのを防止することができる。
【0078】
酸素の供給を所定時間(例えば1分)行った後、酸素の供給を停止し、次いで、強制排気機構63を作動させて、処理容器10内に残留する水蒸気及びオゾンガスを強制的に排気し、更に開閉弁V7を開放して、クールエアを供給し、処理容器10内の雰囲気を強制的に追い出して、処理を終了する。
【0079】
その後、昇降機構15を作動させて、容器カバー12を上昇して、容器本体11の搬入・搬出口14を開放した後、ウエハガイド20を上昇して、ウエハWを処理容器10の上方に搬出する。そして、図示しないウエハ搬送手段にウエハWを受け渡して、ウエハWを次の純水等の洗浄処理部に搬送して、洗浄処理部において、レジストを洗い流す。
【0080】
したがって、前記基板処理によれば、配線工程を有するウエハWのレジスト除去、金属腐食の防止及びパーティクルの防止は勿論、配線工程を有しないその他のウエハWのレジスト除去、金属腐食の防止及びパーティクルの防止にも適用できるものである。
【0081】
前記実施形態では、水蒸気発生器33によって生成された水蒸気の圧力を検出し、この検出圧力に基づいて処理容器10内に供給する水蒸気1のタイミング及び供給量を制御する場合について説明したが、前記検出圧力に代えて水蒸気発生器33内の液体状態の溶媒である水の温度を検出して、処理容器10内に供給する水蒸気のタイミング及び供給量を制御することもできる。
【0082】
この場合、予め、処理時における処理容器10内の圧力のデータをCPU100に記憶させることにより、このデータと、温度センサ(図示せず)にて検出された検出温度に基づいて、第1及び第2開閉弁V1,V2を開閉制御することにより、処理容器10内の圧力と同等以上の圧力の水蒸気1を供給することができ、水分子の層に対するオゾン分子の混合量を増加させて水酸基ラジカルの発生量を増やすことができるので、レジスト除去能力を向上することができる。
【0083】
また、前記実施形態では、水蒸気ノズル35が、パイプ状のノズル本体35aと、このノズル本体35a内に挿入(配設)されるヒータ35hとを具備する場合について説明したが、図14に示すようなヒータ35hを具備しない構造の水蒸気ノズル35Aとすることができる。
【0084】
すなわち、前記水蒸気ノズル35Aは、図14に示すように、前記水蒸気ノズル35と同様に、適宜間隔を置いて穿設される多数のノズル孔35fを有するパイプ状のノズル本体35kと、このノズル本体35kの内周面との間に隙間おいて挿入され、かつ水蒸気発生器(図示せず)に接続されるインナーパイプ35mとで主に構成されている。このように構成される一対の水蒸気ノズル35Aは、前記水蒸気ノズル35と同様に、処理容器10内に収容された複数枚例えば50枚のウエハWの側方に並設されており、ノズル孔35fはウエハWの少なくとも配置範囲内に位置している。つまり、ノズル孔35fは、適宜間隔をおいて配列された50枚のウエハWの両端部のウエハWの位置より少なくとも内方側に位置している。
【0085】
また、インナーパイプ35mにおけるノズル本体35kのノズル孔35fと反対側には、ノズル孔35fの孔径よりも大径で、かつノズル孔35fの間隔より長い間隔をおいて複数の連通孔35pが穿設されている。このように、インナーパイプ35mにおけるノズル本体35kのノズル孔35fと反対側に、ノズル孔35fの孔径よりも大径で、かつノズル孔35fの間隔より長い間隔をおいて複数の連通孔35pを設けることにより、水蒸気発生器からインナーパイプ35mに供給された水蒸気が、連通孔35pを通ってノズル本体35kとインナーパイプ35mとの隙間内に流れた後、ノズル孔35fから処理容器10の内壁面に向かって噴射される。したがって、各ノズル孔35fから水蒸気を均一に噴射することができる。
【0086】
また、インナーパイプ35mにおけるウエハWの配置範囲外の先端側の底部側周方向には、複数例えば3個の連通小孔35qが穿設されている。この場合、これら連通小孔35qは、前記ノズル孔35fの孔径と略同径に形成されており、中央の連通小孔35qは、鉛直方向に位置し、残りの2個の連通小孔35qは、鉛直線に対して45度の位置に形成されている。
【0087】
一方、ノズル本体35kにおけるウエハWの配置範囲外の先端側の底部周方向には、複数例えば5個の排液孔35nが穿設されている。これら排液孔35nは、インナーパイプ35mに設けられた連通小孔35qと略同径に形成されると共に、連通小孔35qと対向する位置に設けられている。この場合、中央の排液孔35nは、鉛直方向に位置し、残りの4個の排液孔35nは、鉛直線に対して22.5度、45度の位置に形成されている。
【0088】
このように、排液孔35nを、ノズル本体35kの先端側に設けることにより、インナーパイプ35mの連通孔35p,連通小孔35qから噴出する水蒸気の勢いでノズル本体35kの底部に溜まった結露水やインナーパイプ35mの底部に溜まった結露水がノズル本体35kの先端側に押されて行くので、結露水が先端側に溜まり易くなり、その位置から結露水を容易に排出することができる。この場合、ノズル本体35kを、処理容器10内に収容されたウエハWの側方に並設すると共に、排液孔35nを、ウエハWの配置範囲外(ウエハWの配列端部外)に設けることにより、排液孔35nから落ちた液滴が、万一処理容器10内に発生する気流によって上昇したとしてもウエハWに接触させないようにすることができ、ウエハWへの液滴の付着を防止することができる。また、排液孔35nを複数個(図面では5個の場合を示す)設けることにより、ノズル孔35fの角度を変えた場合においても、排液孔35nが最底部に位置して、結露水の排出を効果的に行うことができる。
【0089】
また、連通小孔35qと排液孔35nとを対向させて設けることにより、連通小孔35qから噴射される水蒸気が直接排液孔35nを介して排出されるので、この際、インナーパイプ35m及びノズル本体35kの底部に溜まっている結露水を積極的に排出することができる。
【0090】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば、上記のように構成されているので、以下のような効果が得られる。
【0091】
1)請求項1,記載の発明によれば、溶媒蒸気供給ノズルは、適宜間隔をおいて穿設される複数のノズル孔を有するノズル本体と、ノズル本体を加熱する加熱体とを具備することにより、ノズル本体内に溶媒蒸気が結露するのを防止することができると共に、溶媒蒸気の吐出時に結露水が飛散して被処理基板に付着する恐れもないので、ノズル本体内に結露が発生することによるバクテリアの発生を抑制することができると共に、溶媒蒸気の吐出時に結露水が飛散することによるパーティクルの発生を抑制することができ、処理効率の向上を図ることができる。
【0092】
2)請求項記載の発明によれば、溶媒蒸気供給ノズルは、適宜間隔をおいて穿設される複数のノズル孔を有するノズル本体と、このノズル本体の底部に設けられる排液孔とを具備するので、ノズル本体内の結露水を排液孔から速やかにノズル本体の外部に排出することができ、溶媒蒸気の噴出時に結露水が飛散するのを抑制することができる。
【0093】
3)請求項記載の発明によれば、ノズル本体内に、このノズル本体の内周面との間に隙間をおいて溶媒蒸気生成手段に接続するインナーパイプを挿入し、このインナーパイプにおけるノズル本体のノズル孔と反対側に、適宜間隔をおいて連通孔を穿設することにより、溶媒蒸気生成手段から供給される溶媒蒸気がインナーパイプの連通孔からノズル本体とインナーパイプとの隙間に流れた後、ノズル孔から噴射される。したがって、前記2)に加えて各ノズル孔から溶媒蒸気を均一に噴射することができる。
【0094】
4)請求項記載の発明によれば、排液孔を、ノズル本体の先端側に設けることにより、インナーパイプの連通孔から噴出する溶媒蒸気の勢いでノズル本体の底部に溜まった結露水やインナーパイプの底部に溜まった結露水がノズル本体の先端側に押されて行くので、結露水が先端側に溜まり易くなり、その位置から結露水を容易に排出することができる。この場合、ノズル本体を、処理容器内に収容され、適宜間隔をおいて配列された複数の被処理基板被処理基板の側方に並設すると共に、排液孔を、配列の端部に位置する被処理基板の配置範囲外に設けることにより、排出された結露水が処理容器内に発生する気流によって被処理体に付着するのを防止することができる(請求項)。
【0095】
5)請求項記載の発明によれば、ノズル体のノズル孔を処理容器の内壁面に向かって開口させることにより、溶媒蒸気が直接被処理体に接触するのを回避することができるので、更にパーティクルの発生を抑制することができると共に、洗浄(エッチング)の均一化を図ることができる。
【0097】
)請求項10記載の発明によれば、処理容器は、上部に被処理基板の搬入・搬出口を有する容器本体と、シール部材を介して前記容器本体の搬入・搬出口を密閉する容器カバーと、容器本体と容器カバーを係脱可能に締結するロック機構とを具備するので、前記1)〜)に加えて処理容器を確実に密閉状態に維持することができ、処理効率の向上を図ることができる。
【0098】
)請求項11記載の発明によれば、ロック機構は、容器本体及び容器カバーに設けられたフランジの外方を囲繞するフレームと、このフレームを直線方向に進退移動する移動手段と、フレームの各辺部に取り付けられてフレームの進退移動に伴って両フランジを密接又は接離移動可能にする係脱部とを具備するので、前記)に加えて容器本体と容器カバーの締結及び締結解除を直線方向の進退移動によって容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る基板処理装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】前記基板処理装置の要部を示す断面図(a)及び(a)のA部拡大断面図(b)である。
【図3】この発明における溶媒蒸気生成手段の第一実施形態を示す概略断面図である。
【図4】この発明における処理容器の概略側面図である。
【図5】この発明における処理容器のロック機構を示す概略平面図である。
【図6】前記ロック機構の一部を断面で示す側面図である。
【図7】前記ロック機構の分解状態(a)、ロック前の状態(b)及びロック状態(c)を示す概略斜視図である。
【図8】前記ロック機構における第2の係脱部の係合状態及び非係合状態を示す概略側面図である。
【図9】この発明における水蒸気ノズルを示す断面図(a)及び(a)のI−I線に沿う拡大断面図(b)である。
【図10】この発明におけるオゾンガスノズルを示す断面図である。
【図11】図10のII−II線に沿う拡大断面図である。
【図12】この発明におけるエアノズルを示す断面図である。
【図13】前記エアノズルの一部を断面で示す平面図である。
【図14】この発明における別の実施形態の水蒸気ノズルを示す断面図(a)、(a)のIII−III線に沿う拡大断面図(b)及び(a)のIV−IV線に沿う拡大断面図(c)である。
【符号の説明】
W 半導体ウエハ(被処理基板)
1 水蒸気(溶媒蒸気)
2 オゾンガス(処理ガス)
3 ホットエア
10 処理容器
11 容器本体
12 容器カバー
13 下り傾斜面
30 水蒸気供給手段
33 水蒸気発生器(溶媒蒸気生成手段)
34 水蒸気供給管路
35,35A 水蒸気ノズル
35a,35k ノズル本体
35f 水蒸気噴射孔(ノズル孔)
35h ヒータ(加熱体)
35j,35n 排液孔
35m インナーパイプ
35p 連通孔
35q 連通小孔
40 オゾンガス供給手段(処理ガス供給手段)
41 オゾンガス生成手段
100 CPU(制御手段)
200 ロック機構
210 フレーム
220 エアーシリンダ(移動手段)
230〜260 第1〜第4の係脱部

Claims (11)

  1. 処理容器内に収容された被処理基板に処理ガスと溶媒蒸気を供給して、被処理基板を処理する基板処理装置であって、
    前記処理容器内に前記処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、
    前記処理容器内に供給するための溶媒蒸気を生成する溶媒蒸気生成手段と、
    前記処理容器内に配設されると共に、前記溶媒蒸気生成手段に接続される溶媒蒸気供給ノズルとを具備し、
    前記溶媒蒸気供給ノズルは、適宜間隔をおいて穿設される複数のノズル孔を有するノズル本体と、このノズル本体を加熱する加熱体と、前記ノズル本体の底部に設けられる排液孔とを具備することを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項記載の基板処理装置において、
    前記ノズル本体内に、このノズル本体の内周面との間に隙間をおいて溶媒蒸気生成手段に接続するインナーパイプを挿入し、このインナーパイプにおけるノズル本体のノズル孔と反対側に、適宜間隔をおいて連通孔を穿設してなることを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項記載の基板処理装置において、
    前記インナーパイプの連通孔の間隔を、ノズル本体のノズル孔の間隔より長くしたことを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項記載の基板処理装置において、
    前記連通孔の孔径を、ノズル孔の孔径より大径に形成したことを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項記載の基板処理装置において、
    前記排液孔を、ノズル本体の先端側に設けたことを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項又は記載の基板処理装置において、
    前記ノズル本体を、処理容器内に収容され、適宜間隔をおいて配列された複数の被処理基板の側方に並設すると共に、排液孔を、配列の端部に位置する前記被処理基板の配置範囲外に設けたことを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項又は記載の基板処理装置において、
    前記排液孔を、ノズル本体の底部側周方向に複数設けたことを特徴とする基板処理装置。
  8. 請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記ノズル本体のノズル孔を処理容器の内壁面に向かって開口させることを特徴とする基板処理装置。
  9. 請求項記載の基板処理装置において、
    前記ノズル本体内に加熱体を配設してなることを特徴とする基板処理装置。
  10. 請求項記載の基板処理装置において、
    前記処理容器は、上部に被処理基板の搬入・搬出口を有する容器本体と、シール部材を介して前記容器本体の搬入・搬出口を密閉する容器カバーと、前記容器本体と容器カバーを係脱可能に締結するロック機構とを具備することを特徴とする基板処理装置。
  11. 請求項10記載の基板処理装置において、
    前記ロック機構は、容器本体及び容器カバーに設けられたフランジの外方を囲繞するフレームと、このフレームを直線方向に進退移動する移動手段と、前記フレームの各辺部に取り付けられてフレームの進退移動に伴って前記両フランジを密接又は接離移動可能にする係脱部とを具備することを特徴とする基板処理装置。
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