JP4561401B2 - データ変換装置および方法、データ逆変換装置および方法、情報処理システム、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

データ変換装置および方法、データ逆変換装置および方法、情報処理システム、記録媒体、並びにプログラム Download PDF

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Description

本発明は、データ変換装置および方法、データ逆変換装置および方法、情報処理システムおよび方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、画像が表示されなくなったり、回路規模の増大を招いたりといった不都合を発生させることなく、2回目以降の符号化や復号では画像データを著しく劣化させることで、アナログ画像信号を利用した不正コピーを防止することができるようにした、データ変換装置および方法、データ逆変換装置および方法、情報処理システムおよび方法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
図1は、従来の画像表示システムの構成例を示している。この画像表示システムは、再生装置1と表示装置2とから構成されている。
再生装置1は、復号部11とD/A変換部12とから構成されている。復号部11は、図示せぬ光ディスク等の記録媒体から再生された符号化デジタル画像信号を復号し、その結果得られるデジタル画像信号Vdg0をD/A変換部12に供給する。D/A変換部12は、このデジタル画像信号Vdg0をD/A(Digital-to-Analog)変換し、その結果得られるアナログ画像信号Vanを外部に出力する。即ち、アナログ画像信号Vanは、再生装置1から出力されて表示装置2に供給される。
表示装置2は、例えばCRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイやLCD(Liquid Crystal Display)等で構成され、再生装置1から供給されたアナログ画像信号Vanに対応する画像を表示する。
また、従来、図1に示されるような、A/D変換部21、符号化部22、および記録部23から構成される符号化装置3が存在する。この符号化装置3と、再生装置1から出力されたアナログ画像信号Vanとを利用することで、不正コピーが行われるおそれがある。
即ち、再生装置1から出力されたアナログ画像信号Vanが符号化装置3に入力されてしまうと、A/D変換部21は、そのアナログ画像信号VanをA/D(Analog-to-Digital)変換し、その結果得られるデジタル画像信号Vdg’を符号化部22に供給する。符号化部22は、そのデジタル画像信号Vdg’を符号化し、その結果得られる符号化デジタル画像信号Vcd’を記録部23に供給する。記録部23は、その符号化デジタル画像信号Vcd’を、図示せぬ光ディスク等の記録媒体に記録する。このようにして、不正コピーが行われてしまう。
そこで、特許文献1には、このようなアナログ画像信号Vanを利用した不正コピーを防止するために、著作権保護がなされているアナログ画像信号Vanをスクランブル処理して出力するか、或いはその出力を禁止する、といった手法が開示されている。
また、特許文献2には、再生側と記録側とのうちのいずれか一方もしくは両方の圧縮復号部に雑音情報発生部を設け、1回の処理では画像再生時に識別できない程度の雑音情報をデジタル画像信号に埋め込むことにより、コピー自体は可能とするが、複数回コピーを繰り返すと画像が著しく劣化し、これによって実質的にコピーの回数を制限する、といった手法が開示されている。
しかしながら、特許文献1の手法では、上述したように、再生装置1から出力されたアナログ画像信号Vanをスクランブル処理して出力するか或いはその出力を禁止するので、不正コピーの防止自体は図れるが、一方、表示装置2に正常な画像が表示されなくなるという問題点を有している。
また、特許文献2の手法では、再生側または記録側に、雑音情報発生部とこれを埋め込むための回路を搭載することが必須となり、回路規模が増大してしまうという問題点を有している。
即ち、特許文献1や特許文献2等の手法では、アナログ画像信号Vanを利用した不正コピーの防止自体は図られるが、その副作用として、表示装置2に適切な画像が表示されなくなったり、回路規模の増大を招いたりといった不都合が発生してしまう、という問題点が存在する。
そこで、画像が表示されなくなることや回路規模の増大を招くこと等の不都合を発生することなく、アナログ画像信号を利用した不正コピーを防止する手法が、本出願人により提案されている(例えば、特許文献3参照)。
そこで、画像が表示されなくなることや回路規模の増大を招くこと等の不都合を発生することなく、アナログ画像信号を利用した不正コピーを防止する手法が、本出願人により提案されている(例えば、特許文献3参照)。
即ち、特許文献3の手法とは、アナログ画像信号をA/D変換することにより得られるデジタル画像信号の位相ズレに着目し、そのデジタル画像信号に対して位相ズレに着目した符号化を行うことによってコピー前の画像の質を落とさずに、良好な質を維持したままでのコピーを不可能とし、これによりアナログ画像信号を利用した不正コピーを防止する、という手法である。
特開2001−245270号公報 特開平10−289522号公報 特開2004−289685号公報
このように、特許文献3の手法を適用することで、不正コピーを防止することが可能になった。しかしながら、デジタルコンテンツの流通が一般的になっている近年においては、特許文献3の他にも、不正コピーを防止するための別の手法の提案が要請されている。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、画像が表示されなくなったり、回路規模の増大を招いたりといった不都合を発生させることなく、2回目以降の符号化や復号では画像データを著しく劣化させることで、アナログ画像信号を利用した不正コピーを防止するようにするものであって、特許文献3の手法とは異なる手法を提案するものである。
本発明の第1の側面のデータ変換装置は、少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成される入力データのうちの前記第1のアクセスユニットを、1以上の第1のブロックに分割する設定手段と、前記設定手段により設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する前記動きベクトルを推定する動きベクトル推定手段と、前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から、前記処理対象の前記第1のブロックについての前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックを分析領域として抽出し、抽出された前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換するための基底を分析領域毎に個別に生成する分析手段と、生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換した出力データを生成する変換手段とを備えることを特徴とする。
前記出力データと、前記出力データが生成されたとき前記変換手段により利用された前記基底とを対応付けて重畳し、その結果得られるデータを出力する出力手段をさらに設けることができる。
前記変換手段には、前記処理対象の前記第1のブロックを構成する複数の小ブロックのそれぞれの表現形式を変換することで、前記出力データを生成させることができる。
前記処理対象の前記第1のブロックと前記第2のブロックとの差分を算出することで差分ブロックを生成する差分ブロック生成手段をさらに設け、前記変換手段には、前記処理対象の前記差分ブロックを構成する複数の小ブロックのそれぞれの表現形式を変換することで、前記出力データを生成させることができる。
データに対してアナログ歪みを生じさせるアナログ歪み生成手段をさらに設け、前記アナログ歪み生成手段によりアナログノイズが付加されたデータが、前記入力データとして前記設定手段に入力されるようにすることができる。
本発明の第1の側面のデータ変換方法は、少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成される入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換装置のデータ変換方法であって、前記第1のアクセスユニットを、1以上の第1のブロックに分割する設定ステップと、前記設定ステップの処理により設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する前記動きベクトルを推定する動きベクトル推定ステップと、前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から、前記処理対象の前記第1のブロックについての前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックを分析領域として抽出し、抽出された前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換するための基底を分析領域毎に個別に生成する分析ステップと、生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換した出力データを生成する変換ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第1の側面の記録媒体は、少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成される入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換する装置を制御するコンピュータに、前記第1のアクセスユニットを、1以上の第1のブロックに分割する設定ステップと、前記設定ステップの処理により設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する前記動きベクトルを推定する動きベクトル推定ステップと、前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から、前記処理対象の前記第1のブロックについての前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックを分析領域として抽出し、抽出された前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換するための基底を分析領域毎に個別に生成する分析ステップと、生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換した出力データを生成する変換ステップとを含む処理を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明の第1の側面のプログラムは、少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成される入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換する装置を制御するコンピュータに、前記第1のアクセスユニットを、1以上の第1のブロックに分割する設定ステップと、前記設定ステップの処理により設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する前記動きベクトルを推定する動きベクトル推定ステップと、前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から、前記処理対象の前記第1のブロックについての前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックを分析領域として抽出し、抽出された前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換するための基底を分析領域毎に個別に生成する分析ステップと、生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換した出力データを生成する変換ステップとを含む処理を実行させるためのものである
本発明の第1の側面においては、第1のアクセスユニットが、1以上の第1のブロックに分割され、1以上の第1のブロックのそれぞれが処理対象として1つずつ順次設定され、処理対象の第1のブロックについての、第2のアクセスユニットに対する動きベクトルが推定され、第2のアクセスユニットにおける、処理対象の第1のブロックの位置から、処理対象の第1のブロックについての動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックが分析領域として抽出され、抽出された第2のブロックが複数の分析データに分割され、複数の分析データを対象とする主成分分析を行うことで、処理対象の第1のブロックの表現形式を変換するための基底が分析領域毎に個別に生成され、生成された分析領域毎の基底のうちの所定の1つを利用して、処理対象の第1のブロックの表現形式が変換された出力データが生成される。
本発明の第2の側面のデータ逆変換装置は、少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成されるデータが元データとされて、前記第1のアクセスユニットから、第1のブロックが1以上設定され、設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定され、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する動きベクトルが推定され、前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックが分析領域として設定され、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式を変換するための基底が、前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、分析領域毎に個別に生成され、生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つが利用されて、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式が変換されて生成された変換データが、そのとき利用された前記基底と対応付けられて重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置であって、前記入力データから、前記変換データと前記基底を分離する分離手段と、前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換データを、分離された前記基底を利用して表現形式を逆変換することにより、前記第1のブロックを生成する逆変換手段とを備えることを特徴とする。
前記変換データが生成されるときに利用された前記基底の代わりに、その基底を生成するために必要な情報である基底生成用情報が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力される場合には、前記分離手段には、前記変換データと前記基底生成用情報とを分離させ、分離された前記基底生成用情報を利用して、前記変換データが生成されるときに利用された前記基底を生成する基底生成手段をさらに設けることができる。
前記変換データは、前記第1のブロックを複数の小ブロックに分割し、その小ブロックのそれぞれの表現形式が変換されたものであり、前記逆変換手段には、前記複数の小ブロックのそれぞれの表現形式を、分離して得られた前記基底を利用して逆変換することにより、前記第1のブロックを生成させることができる。
前記変換データは、前記第1のブロックの前記動きベクトルに対応する分だけ離間している前記第2のアクセスユニットの第2のブロックと、前記第1のブロックとの差分である差分ブロックを複数の小ブロックに分割し、その小ブロックのそれぞれの表現形式が変換されたものであり、前記逆変換手段には、前記複数の小ブロックのそれぞれの表現形式を、分離して得られた前記基底を利用して逆変換することにより、前記第1のブロックを生成させることができる
前記元データにはアナログ歪みが生じているようにすることができる。
本発明の第2の側面のデータ逆変換方法は、少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成されるデータが元データとされて、前記第1のアクセスユニットから、第1のブロックが1以上設定され、設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定され、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する動きベクトルが推定され、前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックが分析領域として設定され、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式を変換するための基底が、前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、分析領域毎に個別に生成され、生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つが利用されて、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式が変換されて生成された変換データが、そのとき利用された前記基底と対応付けられて重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置のデータ逆変換方法であって、前記入力データから、前記変換データと前記基底を分離する分離ステップと、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換データを、分離された前記基底を利用して表現形式を逆変換することにより、前記第1のブロックを生成する逆変換ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第2の側面の記録媒体は、少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成されるデータが元データとされて、前記第1のアクセスユニットから、第1のブロックが1以上設定され、設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定され、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する動きベクトルが推定され、前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックが分析領域として設定され、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式を変換するための基底が、前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、分析領域毎に個別に生成され、生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つが利用されて、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式が変換されて生成された変換データが、そのとき利用された前記基底と対応付けられて重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに、記入力データから、前記変換データと前記基底を分離する分離ステップと、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換データを、分離された前記基底を利用して表現形式を逆変換することにより、前記第1のブロックを生成する逆変換ステップとを含む処理を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明の第2の側面のプログラムは、少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成されるデータが元データとされて、前記第1のアクセスユニットから、第1のブロックが1以上設定され、設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定され、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する動きベクトルが推定され、前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックが分析領域として設定され、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式を変換するための基底が、前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、分析領域毎に個別に生成され、生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つが利用されて、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式が変換されて生成された変換データが、そのとき利用された前記基底と対応付けられて重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに、前記入力データから、前記変換データと前記基底を分離する分離ステップと、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換データを、分離された前記基底を利用して表現形式を逆変換することにより、前記第1のブロックを生成する逆変換ステップとを含む処理を実行させるためのプログラムである。
本発明の第2の側面においては、入力データから、変換データと基底が分離され、分離された変換データが、分離された基底を利用して表現形式を逆変換することにより、第1のブロックが生成される。
本発明の第3の側面の情報処理システムは、画像データの表現形式を変換する変換部と、前記画像データの、前記変換部により変換された表現形式を逆変換する逆変換部とを構成要素として含む情報処理システムにおいて、前記変換部は、前記設定手段により設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する前記動きベクトルを推定する動きベクトル推定手段と、前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から、前記処理対象の前記第1のブロックについての前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックを分析領域として抽出し、抽出された前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換するための基底を分析領域毎に個別に生成する分析手段と、生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換した出力データを生成する変換手段とを有することを特徴とする。
本発明の第3の側面においては、変換部において、第1のアクセスユニットが、1以上の第1のブロックに分割され、1以上の第1のブロックのそれぞれが処理対象として1つずつ順次設定され、処理対象の第1のブロックについての、第2のアクセスユニットに対する動きベクトルが推定され、第2のアクセスユニットにおける、処理対象の第1のブロックの位置から、処理対象の第1のブロックについての動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックが分析領域として抽出され、抽出された第2のブロックが複数の分析データに分割され、複数の分析データを対象とする主成分分析を行うことで、処理対象の第1のブロックの表現形式を変換するための基底が分析領域毎に個別に生成され、生成された分析領域毎の基底のうちの所定の1つを利用して、処理対象の第1のブロックの表現形式が変換された出力データが生成される。
本発明の第4の側面の情報処理システムは、画像データの表現形式を変換する変換部と、前記画像データの、前記変換部により変換された表現形式を逆変換する逆変換部とを構成要素として含む情報処理システムにおいて、前記変換部、または、前記変換部以外の装置により、少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成されるデータが元データとされて、前記第1のアクセスユニットから、第1のブロックが1以上設定され、設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定され、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する動きベクトルが推定され、前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックが分析領域として設定され、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式を変換するための基底が、前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、分析領域毎に個別に生成され、生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つが利用されて、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式が変換されて生成された変換データが、そのとき利用された前記基底と対応付けられて重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として前記逆変換部に入力され、前記逆変換部は、前記入力データから、前記変換データと前記基底を分離する分離手段と、前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換データを、分離された前記基底を利用して表現形式を逆変換することにより、前記第1のブロックを生成する逆変換手段とを有することを特徴とする。
本発明の第4の側面においては、逆変換部において、入力データから、変換データと基底が分離され、分離された変換データが、分離された基底を利用して表現形式を逆変換することにより、第1のブロックが生成される。
以上のごとく、本発明によれば、画像データの符号化や復号を行うことができる。特に、画像が表示されなくなったり、回路規模の増大を招いたりといった不都合を発生させることなく、2回目以降の符号化や復号では画像データを著しく劣化させることで、アナログ画像信号を利用した不正コピーを防止するようにすることができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加されたりする発明の存在を否定するものではない。
本発明の第1の側面のデータ変換装置は、
少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成される入力データのうちの前記第1のアクセスユニットを、1以上の第1のブロック(例えば、図4の大ブロックBL)に分割する設定手段(例えば、図3または図13の大ブロック化部122等)と、
前記設定手段により設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する前記動きベクトルを推定する動きベクトル推定手段(例えば、図3または図13の動きベクトル検出部123)と、
前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から、前記処理対象の前記第1のブロックについての前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロック(例えば、図7の動きベクトル先大ブロックBLbc)を分析領域として抽出し、抽出された前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換するための基底を分析領域毎に個別に生成する分析手段(例えば、図3または図13の直交変換基底生成部125)と、
生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換した出力データを生成する変換手段(例えば、図3または図13の直交変換符号化部128)と
を備えることを特徴とする。
前記出力データと、前記出力データが生成されたとき前記変換手段により利用された前記基底とを対応付けて重畳し、その結果得られるデータを出力する出力手段(例えば、図3または図13の重畳部129や出力部132)をさらに備える。
前記処理対象の前記第1のブロックと前記第2のブロックとの差分を算出することで差分ブロック(例えば、図8の残差大ブロックBLD)を生成する差分ブロック生成手段をさらに備え、
前記変換手段は、前記処理対象の前記差分ブロックを構成する複数の小ブロック(例えば、図8の小ブロックBD)のそれぞれの表現形式を変換することで、前記出力データを生成する。
データに対してアナログ歪みを生じさせるアナログ歪み生成手段(例えば、図21のアナログ歪み付加部451)をさらに備え、
前記アナログ歪み生成手段によりアナログノイズが付加されたデータが、前記入力データとして前記設定手段に入力される。
本発明の第2の側面のデータ逆変換装置は、
少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成されるデータが元データとされて、
前記第1のアクセスユニットから、第1のブロックが1以上設定され、
設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定され、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する動きベクトルが推定され、
前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックが分析領域として設定され、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式を変換するための基底が、前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、分析領域毎に個別に生成され、
生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つが利用されて、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式が変換されて生成された変換データが、そのとき利用された前記基底と対応付けられて重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置であって、
前記入力データから、前記変換データと前記基底を分離する分離手段(例えば、図11または図15のデータ分解部172)と、
前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換データを、分離された前記基底を利用して表現形式を逆変換することにより、前記第1のブロックを生成する逆変換手段(例えば、図11または図15の逆直行変換復号部175)と
を備えることを特徴とする。
前記変換データが生成されるときに利用された前記基底の代わりに、その基底を生成するために必要な情報である基底生成用情報が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力される場合には、
前記分離手段は、前記変換データと前記基底生成用情報とを分離し、
分離された前記基底生成用情報を利用して、前記変換データが生成されるときに利用された前記基底を生成する基底生成手段(例えば、図11または図15の動きベクトル先小ブロック化部173や直交変換基底生成部174)をさらに備える。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図2は、本発明が適用される画像処理システムの構成例を示している。
なお、図2の画像処理システムにおいて、図1の従来の画像表示システムと対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。ただし、再生装置1から出力されるアナログ画像信号の符号は、図1ではVanとされているが、図2ではVan1とされている。後述するD/A変換部55から出力されるアナログ画像信号Van2と区別するためである。
図2の例では、画像処理システムは、再生装置1、表示装置2、および記録再生装置31から構成されている。即ち、図1の従来の画像表示システムに対して記録再生装置31を付加したシステムが、本発明が適用される画像処理システムの一実施の形態である。
なお、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1は、アナログ歪みを伴う信号である。ここでいうアナログ歪みとは、信号がD/A変換されるときにその信号に生じる歪み、即ち、その信号に乗るノイズをいう。従って、このアナログ歪みには、例えば、再生装置1のD/A変換部12により信号がD/A変換されるときにその信号に生じる歪み、具体的には例えば、その信号から高周波成分が除去されることでその信号に生じる歪みや、その信号の位相がずれることでその信号に生じる歪み等が含まれる。なお、このアナログ歪みによる画像の劣化を評価する方法として、S/N(Signal-to-Noise)評価や、視覚評価(視覚的劣化の評価)等がある。また、このアナログ歪みは、自然に生じるものでも良いし、意図的に生じさせるようにしても良い(後述する図21のアナログ歪み付加部451参照)。
図2の例では、記録再生装置31は、符号化装置41と復号装置42とから構成されている。即ち、符号化装置41が、本発明が適用されるデータ変換装置である符号化装置の一実施の形態であり、復号装置42が、本発明が適用されるデータ逆変換装置である復号装置42の一実施の形態である。なお、図2の例では、1台の符号化装置41と1台の復号装置42とから1台の記録再生装置31が構成されているが、符号化装置41と復号装置42とを分離して画像処理システムを構成することも容易にできる。
図2の例では、符号化装置41は、A/D変換部51、符号化部52、および記録部53から構成されている。
A/D変換部51は、再生装置1から出力されたアナログ画像信号Van1をA/D変換し、その結果得られるデジタル画像信号Vdg1を符号化部52に供給する。符号化部52は、そのデジタル画像信号Vdg1を符号化し、その結果得られる符号化デジタル画像信号Vcdを記録部53に供給する。記録部53は、その符号化デジタル画像信号Vcdを、図示せぬ光ディスク等の記録媒体に記録する。
また、図2の例では、復号部54は、復号部54、D/A変換部55、および表示部56から構成されている。
復号部54は、符号化装置41の符号化部52から出力された符号化デジタル画像信号Vcdを復号し、その結果得られるデジタル画像信号Vdg2をD/A変換部55に供給する。D/A変換部55は、このデジタル画像信号Vdg2をD/A変換し、その結果得られるアナログ画像信号Van2を表示部56に供給する。表示部56は、例えばCRTディスプレイやLCD等で構成され、D/A変換部55から供給されたアナログ画像信号Van2に対応する画像を表示する。
ここで注目すべき点は、図2の符号化装置41の符号化部52から出力される符号化デジタル画像信号Vcdが復号部54により再度復号された際に得られるデジタル画像信号Vdg2は、従来の図1の符号化装置3の符号化部22から出力される符号化デジタル画像信号Vcd’が再度復号された際に得られるデジタル画像信号とは異なり、再生装置1の復号部11から出力されるデジタル画像信号Vdg0に比較して大幅に劣化しているという点である。換言すると、復号部54により再度復号された際に得られるデジタル画像信号Vdg2が、再生装置1の復号部11から出力されるデジタル画像信号Vdg0に比較して大幅に劣化するような符号化処理を、符号化部52が実行する点である。
この点により、記録部53で記録媒体に記録された符号化デジタル画像信号Vcdが再生されて得られる画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、その画質が大幅に劣化することになる。さらに、符号化装置41または同様の符号化装置による符号化と、復号装置42または同様の復号装置による復号が繰り返される度に、劣化の度合いは益々大きくなっていく。従って、図2の符号化装置41では、良好な画質を維持したままでのコピーは不可能となる。即ち、不正コピーの防止が図られる。
また、図2の画像処理システムにおいては、上述したように、良好な画質を維持したままでのコピーを不可能とする処理が記録再生装置31側で実行されるため、再生装置1から表示装置2に供給されるアナログ画像信号Van1には何等加工が施されず、その結果、表示装置2に表示される画像の画質を落とすことはない。即ち、図2の画像処理システムは、上述した特許文献1の発明が有する課題を解決することができる。
さらにまた、図2の画像処理システムでは、同図の構成から明らかなように、再生側と記録側との何れにも、雑音情報発生部やこれを埋め込むための回路等の特別な回路を搭載する必要がなく、回路規模も増大することはない。即ち、図2の画像処理システムは、上述した特許文献2の発明が有する課題を解決することができる。
換言すると、従来の課題を解決するためには、上述したように、復号部54により再度復号された際に得られるデジタル画像信号Vdg2が、再生装置1の復号部11から出力されるデジタル画像信号Vdg0に比較して大幅に劣化するような符号化処理を、符号化部52が実行すればよい。即ち、符号化部52は、このような符号化処理を実行できれば足り、その形態は特に限定されず、様々な実施の形態を取ることができる。また、符号化部52の様々な実施の形態に応じて、復号部54も様々な実施の形態を取ることができる。
そこで、以下、図3乃至図16を参照して、主成分分析を伴う符号化部52と、それに対応する復号処理を実行する復号部54とのそれぞれについての一実施の形態を説明する。
図3は、主成分分析を伴う符号化部52の一構成例を示している。図3の例では、符号化部52は、入力部121乃至出力部132から構成されている。なお、主成分分析については後述する。
入力部121は、図2のA/D変換部51からのデジタル画像信号Vdg1を例えば1フレーム分入力して、大ブロック化部122に供給する。
大ブロック化部122は、入力部121から供給された1フレーム分のデジタル画像信号Vdg1を複数の大ブロックに分割し、動きベクトル検出部123と残差算出部126に供給する。
なお、大ブロックの大きさは、特に限定されないのは言うまでもない。このことは、後述する他のブロック(小ブロック等)でも同様とされる。
動きベクトル検出部123は、大ブロック化部122から供給された処理対象のフレーム(以下、現フレームと称する)の複数の大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックと、フレームメモリ131に蓄積された1つ前のフレーム(以下、前フレームと称する)に対応する復号済みのデジタル画像信号とを利用して、処理対象の大ブロックの動きベクトルを検出する。そして、動きベクトル検出部123は、現フレーム分の各大ブロックの動きベクトルのそれぞれを示す各情報をデジタル信号Vcdmvとして、動きベクトル先小ブロック化部124、残差算出部126、および重畳部129に供給する。
具体的には例えば、本実施の形態では、大ブロック化部122においては、デジタル画像信号Vdg1のうちの1つの有効画面の画像信号が、例えば図4に示されるように、水平方向に16画素分で垂直方向に16画素分の大きさの大ブロックBLに分割される。なお、以下、水平方向にh画素分で垂直方向にv画素分の大きさを、(h×v)画素の大きさと称する。即ち、図4の例では、大ブロックBLは、(16×16)画素の大きさとされている。また、図4において、○(丸印)は、デジタル画像信号Vdg1のうちの1つの有効画面の画像信号を構成する画素データを示している。
この場合、動きベクトル検出部123は、例えば図5に示されるように、現フレーム分のデジタル画像信号FLnにおける処理対象の大ブロックBL(以下、処理対象の大ブロックBLを、注目大ブロックBLと称する)に対して、前フレーム分のデジタル画像信号FLbにおける注目大ブロックBLと同一位置の大ブロックBLb0を中心に含む所定のサーチ範囲sbを設定する。そして、動きベクトル検出部123は、このサーチ範囲sbにおいて例えばいわゆるブロックマッチングを行う。具体的には例えば、動きベクトル検出部123は、このサーチ範囲sbの中から、注目大ブロックBLの各画素値との差分絶対値の総和が最小となる大ブロックを検出する。なお、本実施の形態では、サーチ範囲sbは例えば、大ブロックBLb0から、水平方向に−8画素乃至+8画素、および、垂直方向に−8画素乃至+8画素の領域とされている。
例えば、注目大ブロックBLとの差分絶対値総和が最小となるブロックとして、図6に示される大ブロックBLbcが検出されたとする。この場合、動きベクトル検出部123は、図6に示されるベクトルmvを、注目大ブロックBLの動きベクトルとして検出することになる。従って、動きベクトル検出部123は、注目大ブロックBLの動きベクトルmvを示す情報を生成し、それをデジタル信号Vcdmvに含めて、動きベクトル先小ブロック化部124、残差算出部126、および重畳部129に供給する。なお、動きベクトルmvを示す情報の形態は特に限定されないが、本実施の形態では、注目大ブロックBLの座標位置からの相対座標とされている。
なお、注目大ブロックBLとの差分絶対値総和が最小となるブロック、即ち例えば図6の例では大ブロックBLbcは、注目大ブロックBLから見た場合、動きベクトルの先(図6中矢印の逆方向)にある大ブロックであるといえる。そこで、以下、注目大ブロックBLとの差分絶対値総和が最小となるブロックを、動きベクトル先大ブロックと称する。
図3に戻り、動きベクトル先小ブロック化部124は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、動きベクトル検出部123から供給されたデジタル信号Vcdmvで特定される処理対象の大ブロックの動きベクトルに基づいて、フレームメモリ131に蓄積された前フレームの復号済みのデジタル画像信号から、処理対象の大ブロックに対応する動きベクトル先大ブロックを抽出する。そして、動きベクトル先小ブロック化部124は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックに対応する動きベクトル先大ブロックを、さらに細かいM個の小ブロック(N個の画素分の大きさのブロック)に分割し、直交変換基底生成部125に供給する。
具体的には例えば、処理対象の大ブロック(注目大ブロック)が図6の大ブロックBLとされ、その動きベクトルとして、図6の例の動きベクトルmvが動きベクトル検出部123により検出されたとする。この場合、動きベクトル先小ブロック化部124は、同図の大ブロックBLbcを動きベクトル先大ブロックとして抽出する。そして、例えば本実施の形態では、動きベクトル先小ブロック化部124は、図7に示されるように、動きベクトル先大ブロックBLbcをさらに、(4×4)画素の大きさの16個の小ブロックBSに分割する。なお、図7において、○(丸印)は、前フレームのデジタル画像信号のうちの動きベクトル先大ブロックBLbcを構成する画素データを示している。
図3に戻り、直交変換基底生成部125は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックに対応する動きベクトル先大ブロックが動きベクトル先小ブロック化部124により分割された結果得られるM個の小ブロックに対して主成分分析を施すことで、処理対象の大ブロック(それに対応する動きベクトル先大ブロック)についての直交変換の基底を適応的に生成する。このようにして、現フレームの大ブロック毎に、他の大ブロックとは異なる基底がそれぞれ個別に生成される。そして、直交変換基底生成部125は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについての直交変換の基底を直交変換符号化部128に供給する。
即ち、例えば、直交変換基底生成部125は、現フレーム分の各大ブロックに対応する各動きベクトル先大ブロックのそれぞれについて、処理対象の動きベクトル先大ブロックを構成するM個の小ブロックを抽出する。このM個の小ブロックがN次元で表されるデータであるとすると、直交変換基底生成部125は、動きベクトル先大ブロック毎に抽出されたM個の小ブロックのそれぞれをベクトル化する。なお、以下、このようにして動きベクトル先大ブロック毎に得られるM個のN次元のベクトルを、処理ベクトルと称する。
例えば、小ブロックがN画素分の画素データで構成されているとすると、直交変換基底生成部125は、N画素分の画素データの値(画素値)のそれぞれを、N個の成分のうちの所定の1つに代入することで、N次元の処理ベクトルを生成することができる。具体的には例えば、本実施の形態では、図7に示されるように、動きベクトル先大ブロックBLbcは、(4×4)画素の大きさの16個(=M個)の小ブロックBSに分割される。即ち、1つの小ブロックBSは、16(=N個)画素分の画素データで構成されるので、1つの動きベクトル先大ブロックBLbcについて、これらの16個の画素データの値(画素値)を各成分値とする処理ベクトルが、16個の小ブロックBSのそれぞれ毎に生成される。即ち、1つの動きベクトル先大ブロックBLbcにつき、16個の処理ベクトルがそれぞれ生成される。
直交変換基底生成部125は、現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックのそれぞれについて、処理対象の動きベクトル先大ブロックから得られたM個の処理ベクトルに対して主成分分析を施すことで、処理対象の動きベクトル先大ブロックについてのN次元の正規直交基底をN個生成する。
本明細書では、このようなN個のN次元の正規直交基底をまとめて、直交変換の基底と称している。即ち、現フレーム分の動きベクトル先大ブロック毎に、直交変換の基底がそれぞれ個別に生成される。
詳細には例えば、直交変換基底生成部125は、次のような処理を実行することができる。
即ち、直交変換基底生成部125は、現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックのそれぞれについて、処理対象の動きベクトル先大ブロックから得られたM個のN次元の処理ベクトルのそれぞれを列成分として有する行列D、即ち、N行M列の行列Dをそれぞれ生成する。そして、直交変換基底生成部125は、現フレーム分の動きベクトル先大ブロック毎の各行列Dのそれぞれに対して特異値分解を施すことで、各行列Dのそれぞれを次の式(1)を満たす成分行列U,Σ,Vのそれぞれに分解する。なお、式(1)において、成分行列UはN行N列の左特異行列を、成分行列VはM行M列の右特異行列を、成分行列ΣはN行M列の特異行列を、それぞれ示している。また、V~は成分行列Vの転置行列を示している。
D = UΣV~ ・・・(1)
ここで、行列Dのランクをr(rは、N以下の整数値)とすると、成分行列Uの最初のr個の列成分(左特異ベクトル)のそれぞれが正規直交基底となり、左から順に重要な基底となる。なお、以下、成分行列Uの最初のr個の列成分(左特異ベクトル)、即ち、r個の正規直交基底ベクトルのうちの左からf番目(fは、1乃至rのうちの何れかの整数値)のものを、第f主成分と適宜称する。また、ここでは、説明の簡略上、行列DのランクをNとする。即ち、ここでは、現フレーム分の動きベクトル先大ブロック毎に、N個の主成分がそれぞれ得られるとする。即ち、1つの行列Dが、1つの動きベクトル先大ブロックについての直交変換の基底を示すことになる。
残差算出部126は、大ブロック化部122から供給された現フレーム分の各大ブロックのそれぞれに対して、動きベクトル先小ブロック化部124と基本的に同様の処理を施すことで、各大ブロックのそれぞれに対応する動きベクトル先大ブロックをフレームメモリ131から抽出する。次に、残差算出部126は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックと、対応する動きベクトル先大ブロックとの残差を算出し、その結果得られるブロック、即ち、処理対象の大ブロックを構成する各画素値と、対応する動きベクトル先大ブロックの対応する画素値との差分値を各画素値として有する大ブロック(以下、残差大ブロックと称する)を小ブロック化部127に供給する。
小ブロック化部127は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、残差算出部126から供給された残差大ブロックのうちの、処理対象の大ブロックに対応する残差大ブロックを、M個の小ブロック(N個の画素分の大きさの画素データ)に分割し、直交変換符号化部128に供給する。即ち、小ブロック化部127により生成される小ブロックは、動きベクトル先少ブロック化部124に生成される小ブロックと同一サイズになる。
具体的には例えば本実施の形態では、図8に示されるような(16×16)画素の大きさの残差大ブロックBLDが残差算出部126から小ブロック化部127に供給される。この場合、小ブロック化部127は、同図に示されるように、残差大ブロックBLDをさらに、(4×4)画素の大きさの16個の小ブロックBDに分割する。なお、図8において、○(丸印)は、残差大ブロックBLDを構成する画素データを示している。
図3に戻り、直交変換符号化部128は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、直交変換基底生成部125から供給された(処理対象の大ブロックに対応する動きベクトル先大ブロックついての)直交変換の基底を利用して、小ブロック化部127によりM個の小ブロックに分割された(処理対象の大ブロックに対応する)残差大ブロックに対して直交変換符号化処理を施し、その処理結果をデジタル信号Vcdoとして重畳部129に供給する。即ち、現フレームの大ブロック毎に、対応する基底(他の大ブロックとは異なる基底)が利用される。
直交変換符号化処理とは、例えば、次のような一連の処理を言う。
即ち、直交変換符号化部128は、例えば、現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれについて、処理対象の残差大ブロックを構成するM個の小ブロックを抽出する。現フレーム分の残差大ブロック毎にM個だけ抽出された小ブロックがN次元で表されるデータであるとすると、直交変換符号化部128は、現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれについて、処理対象の残差大ブロックを構成するM個の小ブロックのそれぞれをベクトル化することで、処理対象の残差大ブロックについてのN次元の処理ベクトルをM個だけ生成する。即ち、現フレーム分の残差大ブロック毎に、M個の処理ベクトルがそれぞれ生成される。
具体的には例えば、本実施の形態では、図8に示されるように、1つの残差大ブロックBLDは、(4×4)画素の大きさの16個(=M個)の小ブロックBDに分割される。即ち、1つの小ブロックBDは、16(=N個)画素分の画素データで構成されるので、1つの残差大ブロックBLDについて、これらの16個の画素データの値(画素値)を各成分値とする処理ベクトルが、16個の小ブロックBDのそれぞれ毎に生成される。即ち、現フレーム分の残差大ブロックBLD毎に、16個の処理ベクトルがそれぞれ生成される。
そこで、直交変換符号化部128は、例えば、現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれについて、元のN次元の第1の座標系から、N個の主成分を軸とする第2の座標系に変換する軸変換処理を、処理対象の残差大ブロックから得られたM個のN次元の処理ベクトルのそれぞれに対して施す。詳細には例えば、直交変換符号化部128は、次の式(2)を演算する。
Va = U~ Vb ・・・(2)
なお、式(2)において、Vbは、N行1列の行列(列ベクトル)であり、処理対象の残差大ブロックから得られたM個のN次元の処理ベクトルのうちの所定の1つ、即ち、処理対象の残差大ブロックを構成するM個の小ブロックのそれぞれを示すM個のN次元の処理ベクトルのうちの所定の1つ、換言すると、第1の座標系で表現される処理ベクトルのうちの所定の1つを示している。Vaは、N行1列の行列(列ベクトル)であり、第2の座標系で表現され直された処理ベクトルを示している。また、U~は、式(1)の成分行列Uの転置行列、即ち、直交変換基底生成部125から供給された処理対象の残差大ブロックについての直交変換の基底を示す行列Uの転置行列を示している。
このようにして、直交変換符号化部128は、現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれについて、処理対象の残差大ブロックから得られたM個の処理ベクトルVbのそれぞれを利用して、上述した式(2)の演算をM回繰り返すことで、M個の処理ベクトルVaのそれぞれを算出する。即ち、直交変換符号化部128は、現フレーム分の残差大ブロック毎に、M個の処理ベクトルVbのそれぞれを、M個の処理ベクトルVaのそれぞれに変換する。
そして、直交変換符号化部128は、現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれについて、処理対象の残差大ブロックについての変換後のM個の処理ベクトルVaを1単位として、所定の符号化方式に従った符号化処理を実行し、処理対象の残差大ブロックに対するその符号化処理の結果をデジタル信号Vcdoに含めて重畳部129に供給する。
なお、ここでいう「所定の符号化方式」とは、特定の1つの符号化方式を指すのではなく、単に、様々な符号化方式のうちの直交変換符号化部128に採用されている符号化方式を指す。即ち、直交変換符号化部128は、様々な符号化方式を採用することができる。
例えば、直交変換符号化部128は、現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、処理対象の残差大ブロックについての変換後のM個の処理ベクトルVaのそれぞれについて、f(fは、上述したように1乃至Nのうちの何れかの整数値)行目の成分値をそれぞれ抽出し、抽出されたM個の成分値のそれぞれを画素値として所定の順番に配置させることで、1つのデジタル画像信号(ブロック)を生成することができる。処理ベクトルVaの成分値のうちのf行目の成分値(列ベクトルの場合、上からf番目の成分値)とは、第f主成分の軸の座標値(以下、第f主成分値と称する)を示している。従って、このブロックは、とある1つの残差大ブロックについての、変換後のM個の処理ベクトルVaのそれぞれの第f主成分値を各画素値とするデジタル画像信号となる。そこで、以下、このようなブロックを第f主成分ブロックと称する。
結局、直交変換符号化部128は、現フレーム分の残差大ブロック毎に、N個の第1主成分ブロック乃至第N主成分ブロックをそれぞれ生成できることになる。
そこで、この場合、直交変換符号化部128は、現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、処理対象の残差大ブロックについての第1主成分ブロック乃至第N主成分ブロックのそれぞれについて、処理対象の主成分ブロックを構成する各画素値(対応する各主成分値)を量子化することができる。この場合、例えば次のような量子化の手法を採用することができる。即ち、1つの主成分ブロックを構成する各画素値に対して除算される値として、第1主成分ブロック乃至第N主成分ブロックの全てについて同一の値を使用する、といった量子化の手法を採用することができる。或いは、高次の主成分ブロック(第f主成分の番号fが若い主成分ブロック)を構成する各画素値に対して除算される値として、低次の主成分ブロックで利用される値よりも大きな値を使用する、といった量子化の手法を採用することもできる。
そして、直交変換符号化部128は、現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、処理対象の残差大ブロックの第1主成分ブロック乃至第N主成分ブロックのそれぞれについて、量子化後の各値に対して例えばハフマン符号などの符号割当処理を施し、処理対象の残差大ブロックについてのその処理結果をデジタル信号Vcdoに含めて重畳部129に供給することができる。
或いは例えば、直交変換符号化部128は、現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、処理対象の残差大ブロックの第1主成分ブロック乃至第N主成分ブロックのそれぞれに対して、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)方式の符号化処理を施し、処理対象の残差大ブロックについての処理結果をデジタル信号Vcdoに含めて重畳部129に供給することもできる。
本明細書では、以上のような直交変換符号化部128により実行される一連の処理が、直交変換符号化処理と称されている。
このようにして、直交変換符号化部128による現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれに対する直交変換符号化処理の結果は、デジタル信号Vcdoに含められて重畳部129に供給される。そこで、重畳部129は、このデジタル信号Vcdoに対して、動きベクトル検出部123から供給されたデジタル信号Vcdmv(現フレーム分の大ブロック毎の動きベクトルを示す情報)を重畳し、その結果得られるデジタル信号を、現フレーム分のデジタル信号Vdg1の復号信号である符号化デジタル画像信号Vcdとして、即ち、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdとしてローカルデコード部130と出力部132とに供給する。
ローカルデコード部130は、図3の例の符号化部52の処理対象が現フレームから次のフレームに移った際、即ち、次のフレームが新たな現フレームとなった際、この新たな現フレーム(次のフレーム)についての動きベクトルの参照先となる前フレーム分のデジタル画像信号を生成する。即ち、ローカルデコード部130は、重畳部129から供給された現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdに対して復号処理を施し、その結果得られるデジタル画像信号を、次のフレームにとっての前フレームのデジタル画像信号として、フレームメモリ131に記憶させる。
このようなローカルデコード部130は、例えば図9に示されるように構成することができる。ただし、図9の例のローカルデコード部130は、後述する図11の例の復号部54のうちの点線部分181と基本的に同様の構成と機能とを有している。即ち、図9のデータ分解部151乃至ブロック分解部156のそれぞれは、図11のデータ分解部172乃至ブロック分解部177のそれぞれと基本的に同様の構成と機能とを有している。そこで、図11の点線部分181についての後述する説明をもって、ローカルデコード部130の説明とする。即ち、ここでは、ローカルデコード部130の説明は省略する。
図3に戻り、フレームメモリ131は、前フレーム分のデジタル画像信号、即ち、処理対象の現フレームから見て1つ前のフレーム分のデジタル画像信号を記憶する。従って、本実施の形態では、フレームメモリ131の記憶内容(デジタル画像信号)は、符号化部52の処理対象が現フレームから次のフレームに移った際に、書き換えられるとする。
出力部132は、重畳部129から供給された現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを、図2の記録部53や復号部54に出力する。
以上、図3の例の符号化部52の構成について説明した。なお、先頭フレーム分のデジタル画像信号Vdg1については、符号化による歪みのない状態で図3の例の符号化部52内を伝送されるとする。
次に、図10のフローチャートを参照して、図3の例の符号化部52の符号化処理例について説明する。
ステップS81において、入力部121は、デジタル画像信号Vdg1を、例えば1フレーム分だけ入力する。即ち、ステップS81において、入力部121は、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1を入力する。現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1が、入力部121から大ブロック化部122に供給されると、処理はステップS82に進む。
ステップS82において、大ブロック化部122は、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1を分割化する。即ち、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1から複数の大ブロックが分割される。現フレーム分の複数の大ブロックのそれぞれが、大ブロック化部122から動きベクトル検出部123と残差算出部126に供給されると、処理はステップS83に進む。
ステップS83において、動きベクトル検出部123は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについての動きベクトルを検出する。現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについての動きベクトルを示す各情報が、現フレーム分のデジタル信号Vcdmvとして、動きベクトル先小ブロック化部124、残差算出部126、および重畳部129に供給されると、処理はステップS84に進む。
ステップS84において、動きベクトル先小ブロック化部124と直交変換基底生成部125は、現フレーム分の各大ブロック(対応する動きベクトル先大ブロック)のそれぞれについての直交変換の基底を適応的に生成する。現フレーム分の大ブロック毎の直交変換の基底が、直交変換基底生成部125から直交変換符号化部128に供給されると、処理はステップS85に進む。
ステップS85において、残差算出部126は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについての残差を演算する。ステップS85の処理結果、即ち、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれに対応する残差大ブロックが残差算出部126から小ブロック化部127に供給されると、処理はステップS86に進む。
ステップS86において、小ブロック化部127と直交変換符号化部128は、現フレーム分の各大ブロックに対応する各残差大ブロックのそれぞれに対して、現フレーム分の各大ブロックに対応する各動きベクトル先大ベクトルについての直交変換の基底のうちの、対応する直交変換の基底を用いて直交変換符号化処理を施す。ステップS86の処理の結果として得られる現フレーム分のデジタル信号Vcdoが、直交変換符号化部128から重畳部129に供給されると、処理はステップS87に進む。
ステップS87において、重畳部129は、ステップS86の処理結果として直交変換符号化部128から出力された現フレーム分のデジタル信号Vcdoに対して、ステップS83の処理結果として動きベクトル検出部123から出力された現フレーム分のデジタル信号Vcdmvを重畳することで、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを生成する。この現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが重畳部129から出力部132に提供されると、処理はステップS88に進む。
ステップS88において、出力部132は、この符号化デジタル画像信号Vcdを外部に出力する。
ステップS89において、符号化部52は、処理すべき全フレームに対する処理が終了したか否かを判定する。
全フレームに対する処理がまだ終了していない場合、ステップS89においてNOであると判定されて、ステップS87の処理で生成された現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdはまた、ローカルデコード部130にも供給される。これにより、処理はステップS90に進む。
ステップS90において、ローカルデコード部130は、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdをローカルデコードし(復号処理を施し)、その結果得られるデジタル画像信号を、次のフレームにとっての前フレームのデジタル画像信号としてフレームメモリ131に記憶させる。
その後、処理はステップS81に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、次の1フレーム分のデジタル画像信号Vdg1が、ステップS81の処理で入力され、ステップS82乃至S87の処理で上述した符号化処理が施され、その結果、次の1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが得られ、この符号化デジタル画像信号VcdがステップS88の処理で出力される。
このようなステップS81乃至S90のループ処理が全フレームに対して施され、最後のフレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが出力されると、次のステップS89においてYESであると判定されて、図10の例の符号化処理は終了となる。
以上、図10を参照して、図3の例の符号化部52の符号化処理の例について説明した。
次に、図11と図12を参照して、図3の例の符号化部52に対応する復号部54の一実施の形態について説明する。
図11は、図3の例の符号化部52に対応する復号部54の構成例を示している。図11の例では、復号部54は、入力部171乃至出力部179から構成されている。
入力部171は、図3の例の符号化部52から出力された符号化デジタル画像信号Vcdを例えば1フレーム分入力して、即ち、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを入力して、データ分解部172に供給する。
データ分解部172は、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを、図3の動きベクトル検出部123の出力である現フレーム分のデジタル信号Vcdmvと、図3の直交変換符号化部128の出力である現フレーム分のデジタル信号Vcdoとに分解し、現フレーム分のデジタル信号Vcdmvを動きベクトル先小ブロック化部173に供給し、かつ、現フレーム分のデジタル信号Vcdoを逆直交変換復号部175に供給する。
動きベクトル先小ブロック化部173は、図3の動きベクトル先小ブロック化部124と基本的に同様の機能と構成とを有している。即ち、動きベクトル先小ブロック化部173は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、データ分解部172から供給されたデジタル信号Vcdmvに含まれる処理対象の大ブロックの動きベクトルに基づいて、フレームメモリ178に蓄積された前フレームの復号済みのデジタル画像信号から、処理対象の大ブロックに対応する動きベクトル先大ブロックを抽出する。現フレーム分の各大ブロックのそれぞれに対応する各動きベクトル先大ブロックのそれぞれは、加算部176に供給される。そして、動きベクトル先小ブロック化部173は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれに対応する動きベクトル先大ブロックのそれぞれを、さらに細かいM個の小ブロック(N個の画素分の大きさのブロック)に分割し、直交変換基底生成部174にそれぞれ供給する。
直交変換基底生成部174は、図3の直交変換基底生成部125と基本的に同様の機能と構成とを有している。即ち、直交変換基底生成部174は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックに対応する動きベクトル先大ブロックが動きベクトル先小ブロック化部173により分割された結果得られるM個の小ブロックに対して主成分分析を施すことで、処理対象の大ブロック(対応する動きベクトル先大ブロック)についての直交変換の基底(第1乃至第N主成分)を適応的に生成し、逆直交変換復号部175に供給する。即ち、現フレームの大ブロック毎に、他の大ブロックとは異なる直交変換の基底がそれぞれ個別に生成され、逆直交変換復号部175に供給される。
逆直交変換復号部175は、データ分解部172から供給された現フレーム分のデジタル信号Vcdoに対して、直交変換基底生成部174から供給された現フレーム分の各大ブロック(対応する動きベクトル先大ブロック)についての各直交変換の基底うちの対応する基底を利用して逆直交変換復号処理を大ブロック単位で施す。即ち、現フレームの大ブロック毎に、対応する直交変換の基底(他の大ブロックとは異なる基底)が利用される。
逆直交変換復号処理とは、例えば、次のような一連の処理を言う。
逆直交変換復号部175は、現フレーム分のデジタル信号Vcdoに対して、図3の直交変換符号化部128で採用されている符号化方式に対応する復号方式の復号処理(逆量子化処理等)を施す。この復号処理により、現フレーム分の各大ブロック(対応する残差大ブロック)のそれぞれについて、例えば上述した第1主成分ブロック乃至第N主成分ブロックが得られることになる。
次に、逆直交変換復号部175は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれに対応する各残差大ブロックのそれぞれについて、処理対象の残差大ブロックについての第1主成分ブロック乃至第N主成分ブロックから、上述した式(2)で示される処理ベクトルVa、即ち、第1主成分乃至第N主成分を軸とする第2の座標系によって表現される処理ベクトルVaをM個生成(復元)する。即ち、現フレーム分の残差大ブロック毎に、M個の処理ベクトルVaがそれぞれ生成(復元)される。
次に、逆直交変換復号部175は、現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれについて、第2の座標系から元のN次元の第1の座標系に逆変換する逆軸変換処理を、処理対象の残差大ブロックに対応するM個の処理ベクトルVaのそれぞれに対して施す。詳細には例えば、逆直交変換復号部175は、次の式(3)を演算することで、処理対象の残差大ブロックについてのM個の処理ベクトルVbを生成(復元)する。
Vb = (U~)-1 Va ・・・(3)
なお、式(3)において、(U~)-1は、上述した式(1)の成分行列Uの転置行列U~の逆行列を示している。この成分行列Uは、処理対象の残差大ブロックについての直交変換の基底を示す行列であって、その各成分値(係数群)が直交変換基底生成部174から供給される。そこで、逆直交変換復号部175は、この係数群から行列(U~)-1を生成することができる。
次に、逆直交変換復号部175は、現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれについて、処理対象の残差大ブロックについてのM個の処理ベクトルVbから、処理対象の残差大ブロックを構成するM個の小ブロックを生成(復元)する。即ち、現フレーム分の残差大ブロック毎に、M個の小ブロックがそれぞれ生成(復元)される。
そして、逆直交変換復号部175は、処理対象の残差大ブロックを構成するM個の小ブロックのそれぞれを元の位置に並べることで、処理対象の残差大ブロックを生成(復元)する。即ち、逆直交変換復号部175は、現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれについてこのような処理を繰り返し実行することで、現フレーム分の各大ブロックを生成(復元)する。
本明細書では、逆直交変換復号部175の上述した一連の処理が、逆直交変換復号処理と称されている。
そして、逆直交変換復号部173は、このようにして生成(復元)された現フレーム分の各残差大ブロックを、加算部176に供給する。
加算部176は、逆直交変換復号部175から供給された現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれと、動きベクトル先小ブロック化部173から供給された動きベクトル先大ブロックのうちの対応する1つとを加算し、その結果得られる現フレーム分の各大ブロックをブロック分解部177に供給する。
ブロック分解部177は、加算部176から供給された現フレーム分の各大ブロックを分割前の位置に配置し、その結果得られるデジタル画像信号を、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdの復号信号であるデジタル画像信号Vdg2、即ち、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2として、出力部179とフレームメモリ178に供給する。
フレームメモリ178は、前フレーム分のデジタル画像信号、即ち、処理対象の現フレームから見て1つ前のフレーム分のデジタル画像信号を記憶する。従って、本実施の形態では、フレームメモリ178の記憶内容(デジタル画像信号)は、復号部54の処理対象が現フレームから次のフレームに移った際に、書き換えられるとする。
出力部179は、ブロック分解部177から供給された現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を図2のD/A変換部55に出力する。
なお、繰り返しになるが、図9の例のローカルデコード部130は、図11の例の復号部54のうちの点線部分181と基本的に同様の構成と機能とを有している。即ち、図9のデータ分解部151乃至ブロック分解部156のそれぞれは、図11のデータ分解部172乃至ブロック分解部177のそれぞれと基本的に同様の構成と機能とを有している。
以上、図11の例の復号部54の構成について説明した。次に、図12のフローチャートを参照して、図11の例の復号部54の復号処理例について説明する。
ステップS101において、入力部171は、符号化デジタル画像信号Vcdを、例えば1フレーム分だけ入力する。即ち、ステップS101において、入力部171は、例えば現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを入力する。現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが、入力部171からデータ分解部172に供給されると、処理はステップS102に進む。
ステップS102において、データ分解部172は、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを、現フレーム分のデジタル信号Vcdmvと現フレーム分のデジタル信号Vcdoとに分解する。現フレーム分のデジタル信号Vcdmvが動きベクトル先小ブロック化部173に供給され、かつ、現フレーム分のデジタル信号Vcdoが逆直交変換復号部175に供給されると、処理はステップS103に進む。
ステップS103において、動きベクトル先小ブロック化部173は、現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックを生成(復元)する。さらに、動きベクトル先小ブロック化部173が、現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックのそれぞれを小ブロック化し、小ブロック化された現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックを直行変換基底生成部174に供給する。これにより、処理はステップS104に進む。
ステップS104において、直行変換基底生成部174は、小ブロック化された現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックのそれぞれについての直交変換の基底を生成(復元)する。現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックのそれぞれについての直交変換の基底が、逆直交変換復号部175に供給されると、処理はステップS105に進む。
ステップS105において、逆直交変換復号部175は、現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックのそれぞれについての直交変換の基底のうちの対応する1つを利用して、現フレーム分のデジタル信号Vcdoに対して逆直交変換復号処理を大ブロック(残差大ブロック)単位で施す。さらに、逆直交変換復号部175は、上述したように、逆直交変換復号処理の結果から、現フレーム分の各残差大ブロックを生成する。現フレーム分の各残差大ブロックが、逆直交変換復号部175から加算部176に供給されると、処理はステップS106に進む。
ステップS106において、加算部176は、ステップS103の処理で生成された現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックのそれぞれと、ステップS105の処理結果である現フレーム分の各残差大ブロックのうちの対応する1つとを加算する。すると、上述したように、現フレーム分の各大ブロックが得られる。現フレーム分の各大ブロックが、加算部176からブロック分解部177に供給されると、処理はステップS107に進む。
ステップS107において、ブロック分解部177は、ステップS106の処理結果である現フレーム分の複数の大ブロックを元の配置位置に並べることで、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を生成する。この現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2が、ブロック分解部177から出力部179に供給されると、処理はステップS108に進む。
ステップS108において、出力部179は、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を外部に出力する。
ステップS109において、復号部54は、処理すべき全フレームに対する処理が終了したか否かを判定する。
全フレームに対する処理がまだ終了していない場合、ステップS109においてNOであると判定されて、処理はステップS110に進む。
ステップS110において、復号部54は、フレームメモリ178の書き換えを行う。即ち、ステップS108の処理でブロック分解部177から出力された現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2がフレームメモリ178に書き込まれる。
その後、処理はステップS101に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、次の1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが、ステップS101の処理で入力され、ステップS102乃至S107の処理で上述した復号処理が施され、その結果、次の1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2が得られ、このデジタル画像信号Vdg2がステップS108の処理で出力される。
このようなステップS101乃至S110のループ処理が全フレームに対して施され、最後のフレーム分のデジタル画像信号Vdg2が出力されると、次のステップS109においてYESであると判定されて、図12の例の復号処理は終了となる。
以上、図12を参照して、図11の例の復号部54の復号処理の例について説明した。
次に、図13乃至図16を参照して、図3の例の符号化部52の変形例と、図11の例の復号部54の変形例のそれぞれについて説明する。
図13は、主成分分析を伴う符号化部52の一構成例(上述した図15や図3の例とは異なる構成例)を示している。
なお、図13の例の符号化部52において、図3の例の符号化部52と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
図13と図3とを比較するに、図13の例の符号化部52の構成は、図3の例の符号化部52から残差算出部126を除いた構成であることがわかる。
即ち、図3の例の符号化部52においては、小ブロック化部127は、残差算出部126から供給された残差大ブロックを小ブロック化し、直交変換符号化部128は、小ブロック化された残差大ブロックに対して直交変換符号化処理を施している。
これに対して、図13の例の符号化部52においては、小ブロック化部127は、大ブロック化部122から供給された大ブロックを小ブロック化し、直交変換符号化部128は、小ブロック化された大ブロックに対して直交変換符号化処理を施している。
このため、図13の例の符号化部52の符号化処理は、図3の例の符号化部52の符号化処理と基本的に同様の流れとなるが、即ち、図10のフローチャートと基本的に同様の流れとなるが、ステップ85の「残差算出」という処理が省略されることになる。従って、図13の例の符号化部52の符号化処理は、例えば図14のフローチャートに示される通りになる。即ち、図14のステップS121乃至S124のそれぞれの処理は、図10のステップS81乃至S84のそれぞれの処理と基本的に同様の処理である。また、図14のステップS125乃至S129のそれぞれの処理は、図10のステップS86乃至S90のそれぞれの処理と基本的に同様の処理である。ただし、ステップS125とS86の直行変換符号化処理の対象は、上述したように異なることになる。
図15は、図13の例の符号化部52に対応する復号部54の一構成例(上述した図11の変形例)を示している。
なお、図15の例の復号部54において、図11の例の復号部54と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
図15と図11とを比較するに、図15の例の符号化部52の構成は、図11の例の復号部54から加算部176を除いた構成であることがわかる。なぜならば、データ分解部172から出力されるデジタル信号Vcdoは、図13の例の直交変換符号化部128の出力信号と同様の信号であるからである。即ち、図13の例の直交変換符号化部128の処理対象は、上述したように、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1から分割された複数の大ブロックであって、これらの複数の大ブロックに対する直交変換符号化処理の結果がデジタル信号Vcdoであることから、図15の逆直交変換符号部175から直接複数の大ブロックが出力されるからである。即ち、移動ベクトル先大ブロックを加算する必要がないからである。
このため、図15の例の復号部54の復号処理は、図11の例の復号部54の復号処理と基本的に同様の流れとなるが、即ち、図12のフローチャートと基本的に同様の流れとなるが、ステップ106の「動きベクトル先大ブロックと残差大ブロックとの加算(大ブロック生成)」という処理が省略されることになる。従って、図15の例の復号部54の復号処理は、例えば図16のフローチャートに示される通りになる。即ち、図16のステップS141乃至S145のそれぞれの処理は、図12のステップS101乃至S105のそれぞれの処理と基本的に同様の処理である。ただし、ステップS143の処理で生成された動きベクトル先大ブロックは、次のステップS144の「直行変換基底生成」という処理で利用されるだけである。また、図16のステップS146乃至S148のそれぞれの処理は、図12のステップS107乃至S110のそれぞれの処理と基本的に同様の処理である。
以上説明したように、図2の再生装置1から出力されるアナログ歪みを伴うアナログ画像信号Van1は、A/D変換部51に供給されてA/D変換され、その結果、デジタル画像信号Vdg1として、図3または図13の例の符号化部52に供給される。
すると、図3または図13の例の符号化部52は、例えば現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1を複数の大ブロックに分割する。次に、図3または図13の例の符号化部52は、現フレーム分の複数の大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックの動きベクトルを検出することで、処理対象の大ブロックに対応する動きベクトル先大ブロックを求め、その動きベクトル先大ブロックを利用して適応的な直交変換の基底を生成する。即ち、現フレーム分の複数の大ブロック毎に直交変換の基底がそれぞれ個別に生成される。
次に、図3の例の場合、符号化部52は、現フレーム分の複数の大ブロックのそれぞれに対応する残差大ブロックのそれぞれに対して、対応する直交変換の基底を利用する直交変換符号化処理を施す。そして、図3の例の符号化部52は、直交変換符号化処理の結果を示す現フレーム分のデジタル信号Vcdoと、現フレーム分の各動きベクトルを示すデジタル信号Vcdmvとからなるデジタル信号を、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdとして出力する。
一方、図13の例の場合、符号化部52は、現フレーム分の複数の大ブロックのそれぞれに対して、対応する直交変換の基底を利用する直交変換符号化処理を施す。そして、図13の例の符号化部52は、直交変換符号化処理の結果を示す現フレーム分のデジタル信号Vcdoと、現フレーム分の各動きベクトルを示すデジタル信号Vcdmvとからなるデジタル信号を、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdとして出力する。
図3または図13の例の符号化部52から出力された符号化デジタル画像信号Vcdは、図2の記録部53に供給される。記録部53は、この符号化デジタル画像信号Vcdを光ディスク等の記録媒体に記録する。このようにして、記録部53において、アナログ画像信号Van1に基づくコピーが行われる。
再生装置1から出力されたアナログ画像信号Van1が1回目の符号化と復号とを経た信号である場合、記録部53により記録媒体に記録された符号化デジタル画像信号Vcdが、図11または図15の例の復号部54を含む別の装置(図示せず)により復号された結果得られるデジタル画像信号は、2回目の符号化と復号を経た信号となる。この場合、2回目の符号化と復号を経たデジタル画像信号は、再生装置1の復号部11から出力されたデジタル画像信号Vdg0に比べて、大きく劣化したものとなる。
なぜならば、アナログ画像信号Van1は、上述したようにアナログ歪みを伴うものであるからである。
即ち、例えばアナログ画像信号Van1が、上述した信号の位相ずれにより生じるアナログ歪みを伴う場合、A/D変換部51がそのアナログ画像信号Van1をデジタル信号に変換する際に生じるサンプリング位相の揺らぎのために、図3または図13の例の符号化部52により現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1から分割されて得られる複数の大ブロックの各位置が、1回目の符号化と復号における位置に対してずれる。
そのため、図3または図13の例の符号化部52において、現フレーム分の複数の大ブロックのそれぞれに対応する動きベクトル移動先大ブロックとして、1回目の符号化のそれとは異なる大ブロックが算出される。その結果、1回目の符号化で使用された直交変換の基底とは異なる直交変換の基底が大ブロック毎に生成され、かつそれらの直交変換の基底を利用して、複数の大ブロックのそれぞれ、または、それらに対応する複数の残差大ブロックのそれぞれに対して直交変換符号化処理が施されるため、1回目の符号化において発生した量子化歪みとは異なる新たな量子化歪みがさらに発生し、結果として大きな歪となる。
以上のことから、図3または図13の例の符号化部52から出力されて、図2の記録部53により記録媒体に記録されたた符号化デジタル画像信号Vcdが再生され、その結果得られる画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、大幅に劣化した画質になる。
さらに、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1が2回目以降の符号化と復号とを経た信号である場合、図3または図13の例の符号化部52で符号化されて、さらに復号されて得られるデジタル画像信号は、3回目以降の符号化と復号とを経たものとなり、より一層劣化したものとなる。
従って、3回目以降の符号化と復号とを経た符号化デジタル画像信号が記録部53により記録媒体に記録され、その後、その符号化デジタル画像信号が再生された場合、その結果得られる画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、さらに一段と大幅に劣化した画質になる。よって、この符号化装置41では、良好な画質を維持したままでのコピーは不可能となる。即ち、不正コピー防止が図られる。
同様の理由で、図11または図15の例の復号部54を有する復号装置42においても、その表示部56に表示される画像、即ち、D/A変換部55から出力されるアナログ信号Van2に対応する画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、大幅に劣化した画質になる。さらに、この画質の劣化の度合いは、符号化と復号とを繰り返す度に大きくなっていく。
また、図3の例の符号化部52と図11の例の復号部54とを含む図2の画像処理システム、または、図13の例の符号化部52と図15の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムにおいては、良好な画質を維持したままでのコピーを不可能とする処理が、図3または図13の例の符号化部52と図11または図15の例の復号部54とを含む記録再生装置31側で実行されるため、再生装置1から表示装置2に供給されるアナログ画像信号Van1には何等加工が施されず、その結果、表示装置2に表示される画像の画質を落とすことはない。即ち、図3の例の符号化部52と図11の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムと、図13の例の符号化部52と図15の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムとは何れも、上述した特許文献1の発明が有する課題を解決することができる。
さらにまた、図3の例の符号化部52と図11の例の復号部54とを含む図2の画像処理システム、または、図13の例の符号化部52と図15の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムにおいては、同図の構成から明らかなように、再生側と記録側との何れにも、雑音情報発生部やこれを埋め込むための回路等の特別な回路を搭載する必要がなく、回路規模も増大することはない。即ち、図3の例の符号化部52と図11の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムと、図13の例の符号化部52と図15の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムとは何れも、上述した特許文献2の発明が有する課題を解決することができる。
なお、アナログ信号Van1にアナログ歪みがない場合には、2回目以降の符号化においても、ほとんどの場合において直前の回と同位置の大ブロックBLが利用され、その結果、直前の回の符号化で生成された直交変換の基底(主成分)が、2回目以降においてもほぼ同様に再現されるため、2回目以降の符号化における量子化歪みは極めて少なく、通常の品質での再生が可能となる。
以上、図3乃至図16を参照して、本発明が適用される図2の符号化部52と復号部54とのそれぞれの実施の形態として、2つの例を説明した。即ち、はじめに、図3の例の符号化部52と図11の例の復号部54とについて説明した。そして、図13の例の符号化部52と図15の例の復号部54とについて説明した。
ただし、上述したように、本発明が適用される図2の符号化部52は、上述した2つの例に限定されず、様々な形態を取ることが可能である。同様に、本発明が適用される図2の復号部54は、上述した2つの例に限定されず、様々な形態を取ることが可能である。
換言すると、本発明が適用される図2の符号化部52は、例えば図17の機能的構成を有していれば足り、図17の機能的構成を実現するための実施の形態は特に限定されない。即ち、その様々な実施の形態のうちの幾つかが、上述した図3と図13のそれぞれの例の符号化部52である。このように、図17は、本発明が適用される図2の符号化部52のより一般的な機能的構成例(上述した幾つかの例の上位概念の構成例)を示している。また、図18のフローチャートは、図17の機能的構成を有する符号化部52が実行する符号化処理の一例を示している。
同様に、本発明が適用される図2の復号部54は、図19の機能的構成を有していれば足り、図19の機能的構成を実現するための実施の形態は特に限定されない。即ち、その様々な実施の形態のうちの幾つかが、上述した図11と図15とのそれぞれの例の符号化部52である。このように、図19は、本発明が適用される図2の復号部54のより一般的な機能的構成例(上述した幾つかの例の上位概念の構成例)を示している。また、図19のフローチャートは、図18の機能的構成を有する復号部54が実行する復号処理の一例を示している。
以下、図17乃至図19を参照して、本発明が適用される図2の符号化部52と復号部54とについてさらに説明する。
図17の例では、符号化部52は、設定部401、分析部402、変換部403、および、重畳部404から構成されている。
設定部401は、入力データであるデジタル画像信号Vdg1から、N次元で表される処理データを設定し、M個の処理データを分析単位として設定し、入力データをその分析単位で区分することで、M個の処理データからなるデータ群を1以上生成する。そして、設定部401は、1以上のデータ群を、分析部402と変換部403とに供給する。
なお、設定部401において、後述する変換情報を図19の例の復調部54側で生成するために必要な情報(以下、変換情報生成用情報と称する)が、生成または使用された場合、必要に応じて、その変換情報生成用情報はデジタル信号Vbとして重畳部404に供給される。さらにまた、設定部401において、復号処理に利用されるその他の情報を図19の例の復調部54側で生成するために必要な情報(以下、復号情報生成用情報と称する)が、生成または使用された場合、必要に応じて、その復号情報生成用情報はデジタル信号Vbとして重畳部404に供給される。
例えば、図3の例の符号化部52では、設定部401は、大ブロック化部122、動きベクトル検出部123、動きベクトル先小ブロック化部124、残差算出部126、小ブロック化部127、ローカルデコード部130、およびフレームメモリ131から構成されている。即ち、図3の例の符号化部52では、小ブロック化部127または動きベクトル先小ブロック化部124により生成されN個の画素値からなる小ブロックが、処理データとして採用されている。そして、この小ブロックがM個集まって構成される大ブロック、即ち、残差算出部126により算出された残差大ブロック、または、動きベクトル検出部123により抽出された動きベクトル先大ブロックが、分析単位として採用されている。なお、図3の例の符号化部52では、動きベクトル検出部123から出力されたデジタル信号Vcdmvが、変換情報生成用情報である図17のデジタル信号Vbとして採用されている。
例えば、図13の例の符号化部52では、設定部401は、大ブロック化部122、動きベクトル検出部123、動きベクトル先小ブロック化部124、小ブロック化部127、ローカルデコード部130、およびフレームメモリ131から構成されている。即ち、図13の例の符号化部52では、小ブロック化部127または動きベクトル先小ブロック化部124により生成されN個の画素値からなる小ブロックが、処理データとして採用されている。そして、この小ブロックがM個集まって構成される大ブロック、即ち、大ブロック化部122によりデジタル画像信号Vdg1から分割された大ブロック、または、動きベクトル検出部123により抽出された動きベクトル先大ブロックが、分析単位として採用されている。なお、図13の例の符号化部52では、動きベクトル検出部123から出力されたデジタル信号Vcdmvが、変換情報生成用情報である図17のデジタル信号Vbとして採用されている。
図17の分析部402は、設定部401から供給される1以上のデータ群のそれぞれを順次処理対象に設定し、処理対象のデータ群を分析することで、処理対象のデータ群の表現形式を変換するための変換情報を処理対象毎に個別に生成し、変換部403に供給する。
なお、変換情報自身、または、それに対応する変換情報生成用情報は、必要に応じて、デジタル信号Vbとして、分析部402から重畳部404に供給される。さらにまた、復号情報生成用情報が、分析部402により生成または利用された場合、必要に応じて、デジタル信号Vbとして、分析部402から重畳部404に供給される。
例えば、図3の例の符号化部52では、分析部402は、直交変換基底生成部125から構成されている。即ち、図3の例の符号化部52では、直交変換基底生成部125により生成される動き先大ブロック毎(対応する大ブロック毎)の直交変換の基底(第1乃至第N主成分)が、変換情報として採用されている。
例えば、図13の例の符号化部52では、分析部402は、直交変換基底生成部125から構成されている。即ち、図3の例の符号化部52では、直交変換基底生成部125により生成される動き先大ブロック毎(対応する大ブロック毎)の直交変換の基底(第1乃至第N主成分)が、変換情報として採用されている。
図17の変換部403は、設定部401から供給される1以上のデータ群のそれぞれについて、分析部402から供給された変換情報のうちの処理対象のデータ群についての変換情報を利用して、処理対象のデータ群を構成するM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する。そして、変換部403は、それぞれ表現形式が変換された1以上のデータ群を、デジタル信号Vaとして重畳部404に供給する。
このように、変換情報とは、処理データの表現形式のうちの、変換部403による変換前の第1の表現形式と、変換部403による変換後の第2の表現形式との間の関係を示すまたは規定する情報である、といえる。
なお、ここで言う表現形式の変換とは、上述した軸変換等による表現形式の変換の他、所定の符号化方式による符号化(量子化等)を含めてもよいし、含めなくてもよい。前者の場合、符号化部52は、データの表現形式を変換するデータ変換装置またはその一部であると言える。また、後者の場合、変換部403は、それぞれ表現形式が変換された1以上のデータ群を符号化し、その結果得られる信号をデジタル信号Vaとして重畳部404に供給することになる。
例えば、図3の例の符号化部52では、変換部403は直交変換符号化部128から構成されている。即ち、図3の例の符号化部52では、直交変換符号化部128から出力されたデジタル信号Vcdoが、図17のデジタル信号Vaとして採用されている。
例えば、図13の例の符号化部52では、変換部403は直交変換符号化部128から構成されている。即ち、図13の例の符号化部52では、直交変換符号化部128から出力されたデジタル信号Vcdoが、図17のデジタル信号Vaとして採用されている。
重畳部404は、変換部403から供給されたデジタル信号Vaに対して、設定部401と分析部402とのうちの少なくとも一方から供給されたデジタル信号Vb(変換情報、変換情報生成用情報、および復号情報生成用情報のうちの少なくとも1つ)を重畳し、その結果得られるデジタル信号を符号化デジタル画像信号Vcdとして、図2の記録部53や復号部54に出力する。
例えば、図3と図13の例の符号化部52では、重畳部404は重畳部129から構成されている。
以上、図17を参照して、図2の符号化部52の機能的構成について説明した。
次に、図18のフローチャートを参照して、図17の機能的構成を有する符号化部52の符号化処理例について説明する。
ステップS201において、設定部401は、デジタル画像信号Vdg1を、例えば1フレーム分だけ入力する。
ステップS202において、設定部401は、1フレーム分のデジタル画像信号Vdg1から、処理データと分析単位との設定を行う。そして、1フレーム分の複数の処理データが分析単位で区分され、その結果得られるM個の処理データからなる1以上のデータ群、即ち、1フレーム分の1以上のデータ群が、設定部401から分析部402と変換部403とに供給されると、処理はステップS203に進む。
ステップS203において、分析部402は、分析単位毎に変換情報を1フレーム分だけ生成する。即ち、分析部402は、1フレーム分の1以上のデータ群のそれぞれについての変換情報を生成する。1フレーム分の分析単位毎の変換情報が、分析部402から変換部403に供給されると、処理はステップS204に進む。
ステップS204において、変換部403は、1フレーム分の分析単位毎の変換情報を利用して、1フレーム分の画像信号Vdg1の表現形式を分析単位毎に変換する。即ち、変換部403は、1フレーム分の1以上のデータ群のそれぞれについて、処理対象のデータ群についての変換情報を利用して、処理対象のデータ群の表現形式を変換する。このステップS204の処理の結果として1フレーム分のデジタル信号Vaが得られ、このデジタル信号Vaが変換部403から重畳部404に供給されると、処理はステップS205に進む。
ステップS205において、重畳部404は、変換部403から供給された1フレーム分のデジタル信号Vaに対して、設定部401と分析部402とのうちの少なくとも一方から供給されたデジタル信号Vbを重畳することで、符号化デジタル画像信号Vcdを生成する。
ステップS206において、重畳部404は、この符号化デジタル画像信号Vcdを外部に出力する。
ステップS207において、符号化部52は、処理すべき全フレームに対する処理が終了したか否かを判定する。
全フレームに対する処理がまだ終了していない場合、ステップS207においてNOであると判定されて、処理はステップS201に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、次の1フレーム分のデジタル画像信号Vdg1が、ステップS201の処理で入力され、ステップS202乃至S205の処理で上述した符号化処理が施され、その結果、次の1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが得られ、この符号化デジタル画像信号VcdがステップS206の処理で出力される。
このようなステップS201乃至S207のループ処理が全フレームに対して施され、最後のフレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが出力されると、次のステップS207においてYESであると判定されて、図18の例の符号化処理は終了となる。
以上、図18を参照して、図17の機能的構成を有する符号化部52の符号化処理の例について説明した。
次に、図19と図20を参照して、図17の機能的構成を有する符号化部52に対応する復号部54の機能的構成例について説明する。
図19の例では、復号部54は、データ分解部411乃至復号画像生成部414から構成されている。ただし、後述するように、分析部412は、必要に応じて省略可能である。
データ分解部411には、図17の機能的構成を有する符号化部52から出力された符号化デジタル画像信号Vcdが供給される。
データ分解部411は、この符号化デジタル画像信号Vcdを、図17の変換部403の出力であるデジタル信号Vaと、図17の設定部401と分析部402とのうちの少なくとも一方の出力であるデジタル信号Vbとに分解する。
上述したように、デジタル信号Vbには、変換情報自身およびそれに対応する変換情報生成用情報、並びに復号情報生成用情報のうちの少なくとも1つが含まれている。そこで、データ分解部411は、デジタル信号Vbに変換情報が含まれている場合、その変換情報を逆変換部413に供給する。これに対して、データ分解部411は、デジタル信号Vbに変換情報生成用情報が含まれている場合、その変換情報生成用情報を分析部412に供給する。また、データ分解部411は、デジタル信号Vbに復号情報生成用情報が含まれている場合、その復号情報生成用情報を、分析部412乃至復号画像生成部414のうちの少なくとも1つに供給する。
例えば、図11と図15の例の復号部54では、データ分解部411はデータ分解部172から構成されている。
分析部412は、変換情報生成用情報であるデジタル信号Vbがデータ分解部411から供給された場合、その変換情報生成用情報を利用することで、分析単位毎の変換情報(図17の分析部402の出力に対応する各変換情報)をそれぞれ生成し、逆変換部413に供給する。即ち、分析部412は、1以上のデータ群のそれぞれについての変換情報を生成し、逆変換部413に供給する。
例えば、図11と図15の例の復号部54では、分析部412は、動きベクトル先小ブロック化部173、直交変換基底生成部174、およびフレームメモリ178から構成されている。
逆変換部413は、データ分解部411からデジタル信号Vbとして供給された分析単位毎の変換情報、または、分析部412から供給された分析単位毎の変換情報を利用して、データ分解部411から供給されたデジタル信号Vaの表現形式を元に戻す。即ち、逆変換部413は、表現形式が変換された分析単位毎の処理データ(1以上のデータ群)のそれぞれについて、処理対象のデータ群についての変換情報を利用して、表現形式が変換された処理対象のデータ群の表現形式を元に戻す。そして、逆変換部413は、表現形式が元に戻された分析単位毎の処理データ(1以上のデータ群)を、復号画像生成部414に供給する。
なお、ここで言う表現形式を元に戻すとは、上述した逆軸変換等により表現形式を元に戻す他、図17の変換部403に採用されている符号化方式に対応する復号方式の復号(逆量子化等)も含めてもよいし、含めなくてもよい。前者の場合、復号部54は、データの表現形式を逆変換するデータ逆変換装置またはその一部分である、といえる。また、後者の場合、逆変換部413は、データ分解部411から供給されたデジタル信号Vaを復号し、その結果得られる信号の表現形式を元に戻すことになる。
例えば、図11と図15の例の復号部54では、逆変換部413は逆直交変換復号部175から構成されている。
復号画像生成部414は、逆変換部413により表現形式が元に戻された分析単位毎の処理データ(1以上のデータ群)を利用して、データ分解部411に入力された符号化デジタル画像信号Vcdの復号信号であるデジタル画像信号Vdg2を生成し、図2のD/A変換部55等に供給する。
例えば、図11の例の復号部54では、復号画像生成部414は加算部176とブロック分解部177とから構成されている。例えば、図15の例の復号部54では、復号画像生成部414はブロック分解部177から構成されている。
なお、以上説明した分析部412乃至復号画像生成部414は、復号情報生成用情報であるデジタル信号Vbが供給された場合、必要に応じて、その復号情報生成用情報を利用して上述した各種処理を実行する。
以上、図15の機能的構成を有する復号部54の構成について説明した。次に、図16のフローチャートを参照して、図15の機能的構成を有する復号部54の復号処理例について説明する。
ステップS221において、データ分解部411は、符号化デジタル画像信号Vcdを、例えば1フレーム分だけ入力する。
ステップS222において、データ分解部411は、1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを、1フレーム分のデジタル信号Vaと1フレーム分のデジタル信号Vbとに分解する。
ステップS223において、データ分解部411は、変換情報が分解されたか否かを判定する。
ステップS222の処理で符号化デジタル画像信号Vcdから分解されたデジタル信号Vbに、1フレーム分の分析単位毎の変換情報が含まれている場合、ステップS223において変換情報が分解されたと判定されて、ステップS224の処理は実行されずに処理はステップS225に進む。その際、1フレーム分の分析単位毎の変換情報であるデジタル信号Vbは、データ分解部411から逆変換部413に提供される。
これに対して、ステップS222の処理で符号化デジタル画像信号Vcdから分解されたデジタル信号Vbに、変換情報が含まれておれず、1フレーム分の分析単位毎の変換情報生成用情報が含まれている場合、ステップS223において変換情報が分解されていないと判定されて、1フレーム分の分析単位毎の変換情報生成用情報であるデジタル信号Vbは、データ分解部411から分析部412に提供される。これにより、処理はステップS224に進む。
ステップS224において、分析部412は、1フレーム分の分析単位毎の変換情報生成用情報のそれぞれを利用して、1フレーム分の分析単位毎の変換情報を生成する。1フレーム分の分析単位毎の変換情報が、分析部412から逆変換部413に提供されると、処理はステップS225に進む。
ステップ225において、逆変換部413は、データ分解部411または分析部412から提供された1フレーム分の分析単位毎の変換情報を利用して、1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdの表現形式を分析単位毎に元に戻す。即ち、ステップS225の処理とは、図18のステップS204の変換処理の逆処理(逆変換処理)であるとも言える。
符号化デジタル画像信号Vcdの表現形式が分析単位毎に元に戻されるとは、上述したように、表現形式が元に戻された分析単位毎の処理データ(1以上のデータ群)が得られることを言う。従って、ステップS225の処理の結果、表現形式が元に戻された分析単位毎の処理データ(1以上のデータ群)が、逆変換部413から復号画像生成部414に提供される。これにより、処理はステップS226に進む。
ステップS226において、復号画像生成部414は、表現形式が元に戻された分析単位毎の処理データ(1以上のデータ群)から、ステップS221の処理で入力された1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdの復号信号である1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を生成する。
ステップS227において、復号画像生成部414は、この1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を出力する。
ステップS228において、復号部54は、処理すべき全フレームに対する処理が終了したか否かを判定する。
全フレームに対する処理がまだ終了していない場合、ステップS228においてNOであると判定されて、処理はステップS221に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、次の1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが、ステップS221の処理で入力され、ステップS222乃至S226の処理で上述した復号処理が施され、その結果、次の1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2が得られ、このデジタル画像信号Vdg2がステップS227の処理で出力される。
このようなステップS221乃至S228のループ処理が全フレームに対して施され、最後のフレーム分のデジタル画像信号Vdg2が出力されると、次のステップS228においてYESであると判定されて、図20の例の復号処理は終了となる。
以上、図20を参照して、図19の機能的構成を有する復号部54の復号処理の例について説明した。
即ち、以上、図3乃至図20を参照して、図2の符号化部52とそれに対応する復号部54との詳細について説明した。
ところで、本発明が適用される画像処理システムは、図2の例に限定されず、様々な実施の形態を取ることができる。即ち、本発明が適用される画像処理システムは、例えば、上述した図17の機能的構成を有する符号化部52と、上述した図19の機能的構成を有する復号部54とを含む構成であれば、その構成は特に限定されない。具体的には例えば、本発明が適用される画像処理システムは、図21に示されるように構成することもできる。
即ち、図21は、本発明が適用される画像処理システムの構成例を示している。
なお、図21の例の画像処理システムにおいて、図2の例の画像処理システムと対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
図21と図2とを比較するに、図21の例の符号化装置41は、図2の例の符号化装置41に対して、アナログ歪み付加部451がさらに含むように構成されている。
アナログ歪み生成部451は、その名称の通り、再生装置1から出力されたアナログ画像信号Van1に対してアナログ歪みを積極的に生じさせる(アナログノイズを強制的に付加する)。そして、アナログ歪み生成部451は、アナログノイズが強制的に付加されたアナログ画像信号Van1をA/D変換部51に供給する。
なお、アナログ歪み生成部451の配置位置は、図58の例に限定されず、任意の位置でよい。例えば、復号装置42のD/A変換部55の後段や、再生装置1のD/A変換部12の後段に、アナログ歪み生成部451を配置させてもよい。
図21の例の画像処理システムにおけるその他の構成は、図2の例の画像処理システムにおける対応する構成と基本的に同様である。従って、図21の例の画像処理システムの動作は、アナログ歪み付加部451によりアナログ歪みがアナログ画像信号Van1に対して強制的に付加されることを除いて、図2の例の画像処理システムの動作と基本的に同様である。従って、その説明については省略する。
ところで、上述した一連の処理(或いはそのうちの一部分の処理)は、ハードウエアにより実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行させることもできる。
この場合、図2または図21の画像処理システムのうちの、符号化装置41や復号装置42の全体若しくはその一部分(例えば、符号化部52や復号部54等)は、例えば、図59に示される構成のコンピュータで構成することができる。
図22において、CPU(Central Processing Unit)501は、ROM(Read Only Memory)502に記録されているプログラム、または記憶部508からRAM(Random Access Memory)503にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM503にはまた、CPU501が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU501、ROM502、およびRAM503は、バス504を介して相互に接続されている。このバス504にはまた、入出力インタフェース505も接続されている。
入出力インタフェース505には、キーボード、マウスなどよりなる入力部506、ディスプレイなどよりなる出力部507、ハードディスクなどより構成される記憶部508、および、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部509が接続されている。通信部509は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置との通信処理を行う。
入出力インタフェース505にはまた、必要に応じてドライブ510が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどよりなるリムーバブル記録媒体511が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部508にインストールされる。
一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
このようなプログラムを含む記録媒体は、図22に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブル記録媒体(パッケージメディア)511により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM502や、記憶部508に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、上述したように、本明細書において、システムとは、複数の処理装置や処理部により構成される装置全体を表すものである。
また、符号化または復号の対象は、上述した例では画像信号とされたが、特に画像信号に限定されず、その他の任意の信号であってもよい。
さらにまた、上述した各種画像処理の単位は、上述した例ではフレームとされたが、基本的にアクセスユニットであればよい。ここで言うアクセスユニットとは、フレームのような画像全体若しくはそれを構成する画像データのみならず、画像の一部分(例えばフィールド)若しくは画像データといった画像の単位を言う。
従来の画像表示システムの構成例を示すブロック図である。 本発明が適用される画像処理システムの構成例を示すブロック図である。る。 図2の画像処理システムのうちの符号化部52の構成例を示すブロック図である。 図3の大ブロック化部122の処理例を説明する図である。 図3の動きベクトル検出部123の処理例を説明する図である。 図3の動きベクトル検出部123の処理例を説明する図である。 図3の動きベクトル先小ブロック化部124の処理例を説明する図である。 図3の小ブロック化部127の処理例を説明する図である。 図3のローカルデコード部130の詳細な構成例を示すブロック図である。 図3の例の符号化部52の符号化処理例を説明するフローチャートである。 図2の画像処理システムのうちの、図3の例の符号化部52に対応する復号部54の構成例を示すブロック図である。 図11の例の復号部54の復号処理例を説明するフローチャートである。 図2の画像処理システムのうちの符号化部52の構成例を示すブロック図である。 図13の例の符号化部52の符号化処理例を説明するフローチャートである。 図2の画像処理システムのうちの、図13の例の符号化部52に対応する復号部54の構成例を示すブロック図である。 図15の例の復号部54の復号処理例を説明するフローチャートである。 図2の画像処理システムのうちの符号化部52の機能的構成例を示す機能ブロック図である。 図17の機能的構成の符号化部52の符号化処理例を説明するフローチャートである。 図2の画像処理システムのうちの、図17の機能的構成の符号化部52に対応する復号部54の機能的構成例を示す機能ブロック図である。 図19の機能的構成の復号部54の復号処理例を説明するフローチャートである。 本発明が適用される画像処理システムの図2とは異なる構成例を示すブロック図である。 本発明が適用される符号化装置または復号装置の少なくとも一部分のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
符号の説明
1 再生装置, 2 表示部, 11 復号部, 12 D/A変換部, 31 記録再生装置, 41 符号化装置, 42 復号装置, 51 A/D変換部, 52 符号化部, 53 記録部, 54 復号部, 55 D/A変換部, 56 表示部, 121 入力部, 122 大ブロック化部, 123 動きベクトル検出部, 124 動きベクトル先少ブロック化部, 125 直交変換基底生成部, 126 残差算出部, 127 小ブロック化部, 128 直交変換符号化部, 129 重畳部, 130 ローカルデコード部, 131 フレームメモリ, 132 出力部, 151 データ分解部, 152 動きベクトル先小ブロック化部, 153 直交変換基底生成部, 154 逆直交変換復号部, 155 加算部, 156 ブロック分解部, 171 入力部, 172 データ分解部, 173 動きベクトル先少ブロック化部, 174 直交変換基底生成部, 175 逆直交変換復号部, 176 加算部, 177 ブロック分解部, 178 フレームメモリ, 179 出力部, 401 設定部401 分析部, 403 変換部, 404 重畳部, 411 データ分解部, 412 分析部, 413 逆変換部, 414 復号画像生成部, 451 アナログ歪み付加部, 501 CPU, 502 ROM, 503 RAM, 508 記憶部, 511 リムーバブル記録媒体

Claims (18)

  1. 少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成される入力データのうちの前記第1のアクセスユニットを、1以上の第1のブロックに分割する設定手段と、
    前記設定手段により設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する前記動きベクトルを推定する動きベクトル推定手段と、
    前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から、前記処理対象の前記第1のブロックについての前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックを分析領域として抽出し、抽出された前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換するための基底を分析領域毎に個別に生成する分析手段と、
    生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換した出力データを生成する変換手段と
    を備えることを特徴とするデータ変換装置。
  2. 前記出力データと、前記出力データが生成されたとき前記変換手段により利用された前記基底を対応付けて重畳し、その結果得られるデータを出力する出力手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項に記載のデータ変換装置。
  3. 前記変換手段は、前記処理対象の前記第1のブロックを構成する複数の小ブロックのそれぞれの表現形式を変換することで、前記出力データを生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載のデータ変換装置。
  4. 前記処理対象の前記第1のブロックと前記第2のブロックとの差分を算出することで差分ブロックを生成する差分ブロック生成手段をさらに備え、
    前記変換手段は、前記処理対象の前記差分ブロックを構成する複数の小ブロックのそれぞれの表現形式を変換することで、前記出力データを生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載のデータ変換装置。
  5. データに対してアナログ歪みを生じさせるアナログ歪み生成手段をさらに備え、
    前記アナログ歪み生成手段によりアナログノイズが付加されたデータが、前記入力データとして前記設定手段に入力される
    ことを特徴とする請求項に記載のデータ変換装置。
  6. 少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成される入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換装置のデータ変換方法であって、
    前記第1のアクセスユニットを、1以上の第1のブロックに分割する設定ステップと、
    前記設定ステップの処理により設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する前記動きベクトルを推定する動きベクトル推定ステップと、
    前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から、前記処理対象の前記第1のブロックについての前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックを分析領域として抽出し、抽出された前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換するための基底を分析領域毎に個別に生成する分析ステップと、
    生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換した出力データを生成する変換ステップと
    を含むことを特徴とするデータ変換方法。
  7. 少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成される入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換する装置を制御するコンピュータに
    前記第1のアクセスユニットを、1以上の第1のブロックに分割する設定ステップと、
    前記設定ステップの処理により設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する前記動きベクトルを推定する動きベクトル推定ステップと、
    前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から、前記処理対象の前記第1のブロックについての前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックを分析領域として抽出し、抽出された前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換するための基底を分析領域毎に個別に生成する分析ステップと、
    生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換した出力データを生成する変換ステップと
    を含む処理を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  8. 少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成される入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換する装置を制御するコンピュータに
    前記第1のアクセスユニットを、1以上の第1のブロックに分割する設定ステップと、
    前記設定ステップの処理により設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する前記動きベクトルを推定する動きベクトル推定ステップと、
    前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から、前記処理対象の前記第1のブロックについての前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックを分析領域として抽出し、抽出された前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換するための基底を分析領域毎に個別に生成する分析ステップと、
    生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換した出力データを生成する変換ステップと
    を含む処理を実行させるためのプログラム。
  9. 少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成されるデータが元データとされて、
    前記第1のアクセスユニットから、第1のブロックが1以上設定され、
    設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定され、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する動きベクトルが推定され、
    前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックが分析領域として設定され、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式を変換するための基底が、前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、分析領域毎に個別に生成され、
    生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つが利用されて、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式が変換されて生成された変換データが、そのとき利用された前記基底対応付けられて重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置であって、
    前記入力データから、前記変換データと前記基底を分離する分離手段と、
    前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換データを、分離された前記基底を利用して表現形式を逆変換することにより、前記第1のブロックを生成する逆変換手段と
    を備えることを特徴とするデータ逆変換装置。
  10. 前記変換データが生成されるときに利用された前記基底の代わりに、その基底生成するために必要な情報である基底生成用情報が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力される場合には、
    前記分離手段は、前記変換データと前記基底生成用情報を分離し、
    分離された前記基底生成用情報を利用して、前記変換データが生成されるときに利用された前記基底を生成する基底生成手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項に記載のデータ逆変換装置。
  11. 前記変換データは、前記第1のブロックを複数の小ブロックに分割し、その小ブロックのそれぞれの表現形式が変換されたものであり、
    前記逆変換手段は、前記複数の小ブロックのそれぞれの表現形式を、分離して得られた前記基底を利用して逆変換することにより、前記第1のブロックを生成する
    ことを特徴とする請求項10に記載のデータ逆変換装置。
  12. 前記変換データは、前記第1のブロックの前記動きベクトルに対応する分だけ離間している前記第2のアクセスユニットの第2のブロックと、前記第1のブロックとの差分である差分ブロックを複数の小ブロックに分割し、その小ブロックのそれぞれの表現形式が変換されたものであり、
    前記逆変換手段は、前記複数の小ブロックのそれぞれの表現形式を、分離して得られた前記基底を利用して逆変換することにより、前記第1のブロックを生成する
    ことを特徴とする請求項10に記載のデータ逆変換装置。
  13. 前記元データにはアナログ歪みが生じている
    ことを特徴とする請求項に記載のデータ逆変換装置。
  14. 少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成されるデータが元データとされて、
    前記第1のアクセスユニットから、第1のブロックが1以上設定され、
    設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定され、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する動きベクトルが推定され、
    前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックが分析領域として設定され、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式を変換するための基底が、前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、分析領域毎に個別に生成され、
    生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つが利用されて、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式が変換されて生成された変換データが、そのとき利用された前記基底対応付けられて重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置のデータ逆変換方法であって、
    前記入力データから、前記変換データと前記基底を分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換データを、分離された前記基底を利用して表現形式を逆変換することにより、前記第1のブロックを生成する逆変換ステップと
    を含むことを特徴とするデータ逆変換方法。
  15. 少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成されるデータが元データとされて、
    前記第1のアクセスユニットから、第1のブロックが1以上設定され、
    設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定され、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する動きベクトルが推定され、
    前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックが分析領域として設定され、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式を変換するための基底が、前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、分析領域毎に個別に生成され、
    生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つが利用されて、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式が変換されて生成された変換データが、そのとき利用された前記基底対応付けられて重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに
    前記入力データから、前記変換データと前記基底を分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換データを、分離された前記基底を利用して表現形式を逆変換することにより、前記第1のブロックを生成する逆変換ステップと
    を含む処理を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  16. 少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成されるデータが元データとされて、
    前記第1のアクセスユニットから、第1のブロックが1以上設定され、
    設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定され、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する動きベクトルが推定され、
    前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックが分析領域として設定され、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式を変換するための基底が、前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、分析領域毎に個別に生成され、
    生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つが利用されて、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式が変換されて生成された変換データが、そのとき利用された前記基底対応付けられて重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに
    前記入力データから、前記変換データと前記基底を分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換データを、分離された前記基底を利用して表現形式を逆変換することにより、前記第1のブロックを生成する逆変換ステップと
    を含む処理を実行させるためのプログラム。
  17. 画像データの表現形式を変換する変換部と、前記画像データの、前記変換部により変換された表現形式を逆変換する逆変換部とを構成要素として含む情報処理システムにおいて、
    前記変換部は、
    前記設定手段により設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する前記動きベクトルを推定する動きベクトル推定手段と、
    前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から、前記処理対象の前記第1のブロックについての前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックを分析領域として抽出し、抽出された前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換するための基底を分析領域毎に個別に生成する分析手段と、
    生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記処理対象の前記第1のブロックの表現形式を変換した出力データを生成する変換手段と
    を有する
    ことを特徴とする情報処理システム。
  18. 画像データの表現形式を変換する変換部と、前記画像データの、前記変換部により変換された表現形式を逆変換する逆変換部とを構成要素として含む情報処理システムにおいて、
    前記変換部、または、前記変換部以外の装置により、
    少なくとも第1のアクセスユニットと第2のアクセスユニットから構成されるデータが元データとされて、
    前記第1のアクセスユニットから、第1のブロックが1以上設定され、
    設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定され、前記処理対象の前記第1のブロックについての、前記第2のアクセスユニットに対する動きベクトルが推定され、
    前記第2のアクセスユニットにおける、前記処理対象の前記第1のブロックの位置から前記動きベクトルに対応する分だけ離間している第2のブロックが分析領域として設定され、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式を変換するための基底が、前記第2のブロックを複数の分析データに分割し、複数の前記分析データを対象とする主成分分析を行うことで、分析領域毎に個別に生成され、
    生成された分析領域毎の前記基底のうちの所定の1つが利用されて、前記処理対象の前記第第1のブロックの表現形式が変換されて生成された変換データが、そのとき利用された前記基底対応付けられて重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として前記逆変換部に入力され、
    前記逆変換部は、
    前記入力データから、前記変換データと前記基底を分離する分離手段と、
    前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換データを、分離された前記基底を利用して表現形式を逆変換することにより、前記第1のブロックを生成する逆変換手段と
    を有する
    ことを特徴とする情報処理システム。
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