JP4556164B2 - 高強度モルタル組成物 - Google Patents

高強度モルタル組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP4556164B2
JP4556164B2 JP2004130370A JP2004130370A JP4556164B2 JP 4556164 B2 JP4556164 B2 JP 4556164B2 JP 2004130370 A JP2004130370 A JP 2004130370A JP 2004130370 A JP2004130370 A JP 2004130370A JP 4556164 B2 JP4556164 B2 JP 4556164B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
strength
weight
mortar composition
parts
fibers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004130370A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005314120A (ja
Inventor
康男 古賀
浩三 村田
義仁 黒岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2004130370A priority Critical patent/JP4556164B2/ja
Publication of JP2005314120A publication Critical patent/JP2005314120A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4556164B2 publication Critical patent/JP4556164B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

この発明は、補強用繊維により補強された高強度モルタル組成物、詳しくは生産性が高く、しかも特殊な養生方法および特殊な製造設備を用いなくても製造が可能な高強度モルタル組成物に関する。
近年、土木分野および建築分野では、部材の薄肉化、軽量化をめざし、高強度、高靱性のモルタル(以下、高強度モルタル)が開発されている。
従来の高強度モルタルとして、例えば特許文献1が知られている。特許文献1の高強度モルタルは、セメント、ポゾラン質微粉末、粒度2mm以下の細骨材、減水剤、収縮低減剤および水を含んでいる。これによれば、例えば200N/mm以上の圧縮強度を発現し、曲げ強度/圧縮強度の比は1/4〜1/7と大きくなる。すなわち、特許文献1の高強度モルタルは、高い圧縮強度が得られると同時に、曲げ強度/圧縮強度の比も大きくなる特性を有している。
ところで、モルタルを原料としたプレキャスト製品の製造工場では、モルタルの養生工程として、養生時間が短い蒸気養生などの促進養生が汎用されている。これにより、プレキャスト製品の生産性が高められていた。蒸気養生では、昇温工程、最高温度保持工程および降温工程を順に施す。
特開平2001−181004号公報
しかしながら、特許文献1によれば、蒸気養生によりプレキャスト製品を得るには、蒸気養生の前置き時間として48時間以上を要していた。しかも、蒸気養生時には、最高温度90℃前後、48時間の養生を施さなければならなかった。すなわち、モルタルを打設してからプレキャスト製品の脱型までに4日以上かかり、生産性が低いという課題があった。
ちなみに、汎用のモルタルを原料とした場合には、蒸気養生の前置き時間が2〜3時間と短く、蒸気養生時の最高温度も60℃前後、これを2〜5時間保持するだけでよい。そのため、モルタルを打設した翌日には、脱型することができた。
また、既成の蒸気養生設備では、90℃前後の最高温度を得ることは困難であった。そのため、高温(90℃前後)での養生が可能な特殊な蒸気養生設備を別に作製する必要があった。
さらに、特許文献1に記載された構成材料および強度性状(圧縮強度210Mpa)から判断すれば、高強度モルタルは低水結合比と推定される。しかしながら、モルタルの混練に汎用のミキサを採用すれば、材料を短時間で均一に分散させ、所定の流動性を与えることは困難である。その結果、材料の混練時間には10分以上を要し、プレキャスト製品の生産性がさらに低下するおそれがあった。
そこで、発明者は、鋭意研究の結果、所定の条件でセメント、ポゾラン質微粉末、細骨材、減水剤、補強用繊維、収縮低減剤、空気量調整剤および水を混練すれば、蒸気養生の前置き時間の短縮が図れ、0打フローで表されるモルタルの流動性、蒸気養生後の圧縮強度および曲げ強度がそれぞれ高く、しかも乾燥収縮量が小さい高強度モルタルが得られることを知見し、この発明を完成した。
この発明は、養生時の前置き時間の短縮が図れ、また特殊な養生条件および専用の養生設備が不要で、しかも0打フローが大きく、圧縮強度と曲げ強度に優れ、乾燥収縮量が小さい高強度モルタル組成物を提供することを目的としている。
また、この発明は、細骨材の粒度分布は最密充填が可能なものとなり、さらに高い性状が得られる高強度モルタル組成物を提供することを目的としている。
さらに、この発明は、養生後の高強度モルタルの曲げ強度が高まる高強度モルタル組成物を提供することを目的としている。
さらにまた、この発明は、流動性を低下させずに曲げ強度を高めることができる高強度モルタル組成物を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、セメント100重量部に対して、ポゾラン質微粉末10〜25重量部、粒度0.01〜5.0mmの細骨材50〜200重量部、減水剤0.5〜5.0重量部、補強用繊維、収縮低減剤1〜5重量部、空気量調整剤0.002〜0.02重量部および水15〜25重量部からなるモルタル組成物のうち、前記補強用繊維は前記モルタル組成物の0.2〜5容量%を占める高強度モルタル組成物であって、前記細骨材は、粒径1.2〜5.0mmの砕砂と0.01〜1.2mmの珪砂との混合物であり、前記細骨材の粒度分布は、5mmのふるいの通過率が100%、2.5mmふるいの通過率が70〜100%、1.2mmふるいの通過率が40〜80%、0.6mmふるいの通過率が25〜50%、0.3mmふるいの過率が20〜35%、0.15mmふるいの過率が0〜20%であり、その特性として、0打フローで表される流動性が250mm以上、蒸気養生後の圧縮強度が150N/mm以上、曲げ強度が20N/mm以上および乾燥収縮量が長さ変化率で50×10−6以下である高強度モルタル組成物である。
請求項1に記載の発明によれば、セメント、ポゾラン質微粉末、細骨材、減水剤、補強用繊維、収縮低減剤、空気量調整剤および水を混練し、得られた高強度モルタルの特性として、0打フローで表される流動性が250mm以上、蒸気養生後の圧縮強度が150N/mm以上、曲げ強度が20N/mm以上および乾燥収縮量が長さ変化率で50×10−6以下となる高強度モルタル組成物を得る。この高強度モルタル組成物によれば、養生時の前置き時間の短縮が図れ、また特殊な養生条件(モルタル成形後20℃、48時間の養生前置き、その後90℃、48時間の蒸気養生)および専用の養生設備が不要で、しかも0打フローが大きく、圧縮強度と曲げ強度に優れ、乾燥収縮量が小さいものとなる。
セメントの種類は限定されない。例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメントなどの各種のポルトランドセメントを採用することができる。その他、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメントなどの混合セメントなどでもよい。このうち、強度を早期に発現させたい場合には、早強ポルトランドセメントが好ましい。また、流動性をさらに高めたい場合には、低熱型ポルトランドセメントなどが好ましい。
ポゾラン質微粉末の種類は限定されない。例えば、シリカフューム、高炉スラグ、フライアッシュなどを採用することができる。その他、火山灰、珪藻土などの天然ポゾラン類でもよい。このうち、ポゾラン活性の度合い、マイクロフィラー効果およびセメント粒子の分散性などを考慮し、シリカフュームが好ましい。一般的にシリカヒュームは平均粒径が0.1μm程度の超微粒子である。
ポゾラン質微粉末の添加量は、セメント100重量部に対して、10〜25重量部である。10重量部未満では強度増進効果が得られない。また、25重量部を超えると流動性が低下するとともに、粘性が高くなり、作業性が悪くなってコスト高も招くおそれがある。
ポゾラン質微粉末は、高強度モルタルの製造工程において、適時、セメントに添加することができる。しかしながら、予めセメントと混合し、ポゾラン質微粉末をセメント中に均一に分散させた方が好ましい。
細骨材は、砕砂と珪砂とを混合した物を採用する
細骨材の添加量は、セメント100重量部に対して50〜200重量部である。50重量部未満では材料分離が生じやすく、また収縮量が多くなる。また、200重量部を超えると流動性が低下し、強度も低下する。
減水剤としては、例えばAE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤などを採用することができる。具体的には、ナフタレン系、メラミン系、リグニン系、ポリカルボン酸系などの減水剤から選択される。このうち、強度増進には、水粉体比を低下させる必要があるので、減水効果の高い高性能AE減水剤が好ましい。
また、減水剤の添加量は、凝結遅延作用やコスト面を考慮し、セメント100重量部に対して0.5〜5.0重量部である。0.5重量部未満では減水効果があまり得られない。また、5.0重量部を超えても流動性は高まらない。しかも、凝結は遅延し、蒸気養生の前置き時間は48時間以上となる。
補強用繊維としては、例えば金属繊維、有機質繊維を採用することができる。その他、炭素繊維などを採用してもよい。
補強用繊維の直径(太さ)は限定されない。補強用繊維は短繊維でもよいし、長繊維でもよい。
補強用繊維の添加量は、モルタル組成物の0.2〜5容量%である。0.2容量%未満では、所定の曲げ強度が得られない。また、5容量%を超えると曲げ強度は高まるものの、混練後の高強度モルタル組成物の流動性は低下する。補強用繊維の好ましい添加量は、0.5〜3容量%である。
収縮低減剤の種類は限定されない。例えば、低級アルコールアルキレンオキサイド付加物、グリコールエーテル系の界面活性剤、ポリエーテル系の界面活性剤などを主成分とするものを採用することができる。
収縮低減剤の添加量はセメント100重量部に対して1〜5重量部である。1重量部未満では、高強度モルタル組成物の硬化後の乾燥収縮を低減する効果が得られない。また、5重量部を超えると、強度の低下が著しい。
空気量調整剤の種類は限定されない。例えば、ポリアルキレングリコール誘導体などが挙げられる。空気量調整剤を添加することにより、モルタル混練時、モルタル中に連行される過剰な空気を低減することができる。
空気量調整剤の添加量は、セメント100重量部に対して0.002〜0.02重量部である。0.002重量部未満では空気量低減効果がない。また、0.02重量部を超えても、大幅な空気量低減効果は期待できない。
水セメント比は、15〜25%である。水セメント比が15%未では減水剤の添加量が大幅に増加し、セメントの凝結が遅くなり、コスト高にもなる。また、25%を超えると高い強度が得られない。
高強度モルタル組成物は、(1)0打フローで表される流動性が250mm以上、(2)蒸気養生後の圧縮強度が150N/mm以上、(3)曲げ強度が20N/mm以上および(4)乾燥収縮量が長さ変化率で50×10−6以下という4つの特性を全て満足するものである。
(1)0打フローで表される流動性が250mm未満では作業性が低下し、また型枠などに充填する場合に、充填不良個所が生じやすい。
この発明では、(2)蒸気養生後の圧縮強度を150N/mm以上、(3)蒸気養生後の高強度モルタル組成物の曲げ強度を20N/mm以上としているだけで、これらの値未満でも構造的に十分であるという構造物あるいは製品であれば、特に不都合は生じない。ただし、これらの値未満では、部材を軽量化、薄肉化した場合に構造部材として使えない。
(4)乾燥収縮量が長さ変化率で50×10−6を超えると、収縮により部材にクラックが生じやすい。
高強度モルタル組成物の製造方法は、特に限定されない。例えば、以下の(イ)〜(ハ)の製造方法を採用することができる。
すなわち、(イ)は、セメント、ポゾラン質微粉末、細骨材、減水剤、補強用繊維、収縮低減剤、空気量調整剤および水を個別にミキサーに投入し、混練する方法である。各材料の投入順序は、順不同でよい。(ロ)は、セメント、ポゾラン質微粉末、細骨材および混和剤(粉末タイプのもの、すなわち減水剤、収縮低減剤、空気量調整剤)をプレミックスし、このプレミックス物をミキサーに投入し、その後、水および補強用繊維を加えて混練する方法である。(ハ)は、予めセメントとポゾラン質微粉末とを混合し、モルタル混練時、その混合物をミキサーに投入し、次に細骨材、水、混和剤(減水剤、収縮低減剤、空気量調整剤)および補強用繊維を投入して混練する方法である。
各混合時に使用されるミキサーとしては、ホバートミキサー、オムニミキサーなどのモルタル用ミキサー、パン型強制攪拌式ミキサー、二軸強制ミキサーなどのモルタルまたはコンクリート混練用のミキサーなどを採用することができる。
高強度モルタル組成物の養生方法としては、蒸気養生が採用される。この蒸気養生の前に、封緘養生(前置き養生の一種で、例えば、20℃で24時間の養生)を行った方が好ましい。
細骨材の粒度は0.01〜5.0mmである。0.01mm未満では、微粒分が増え、流動性を高めようとした場合、水量が増えるかまたは減水剤の添加量を増やす必要がある。水量が増えると、強度が低下する。また、減水剤の添加量が増えると凝結が遅れる。さらに、微粒分が増えるので、粘性が高まって作業性が低下する。また、5.0mmを超えると流動性が低下し、また狭い空間への充填性が劣る。
細骨材のうち、粗粒部分または粗粒分(粒度が1.2〜5.0mm)には、結合材との付着性に優れた砕砂を採用する。また、細粒部分または細粒分(粒度が0.01〜1.2mm)には、粒形が丸みを帯びて高強度モルタル組成物の流動性に優れる珪砂を採用する。これは、粗粒分に高強度モルタル組成物の強度増進の役割を持たせ、細粒分には高強度モルタル組成物の流動性向上の役割を持たせるためである。粗粒分には、砕砂のような粒形の角張った骨材(表面が粗面で、結合材との付着性に優れる)を使用する。また、細粒分には、珪砂のように、粒形の丸い骨材を使用する(高流動性に寄与)。
粗粒分は、強度増進効果を持たせるという理由により、ペーストとの付着性に優れた砕砂を採用する。ペーストとの付着性に優れた砕砂の表面は粗状である
細粒分は、流動性を高めるため、粒形の良い珪砂を採用する。粒形が良いとは、球形に近いほどよいことを意味する。
粗粒部分と細粒部分とからなる細骨材の粒度分布は、最密充填が可能なものとなるようにふるいを選択する。このように粗粒部分は、ペーストとの付着に優れた細骨材を用い、かつ細粒部分としては、粒形のよい細骨材を用いて細骨材の粒度分布を最密充填が可能になるように調整することで、流動性および強度性状を満足させることができる。
細骨材の粒度分布は最密充填を目標とすれば、ふるいの通過百分率で、5mmふるいの通過率が100%、2.5mmふるいの通過率が70〜100%、1.2mmふるいの通過率が40〜80%、0.6mmふるいの通過率が25〜50%、0.3mmふるいの通過率が20〜35%、0.15mmふるいの通過率が0〜20%通過する粒度分布の細骨材である。
最密充填ができない粒度分布の細骨材を使用した場合には、この発明の所定の性状が得られない。例えば、粗粒分の多い粒度分布の細骨材を用いると、高強度モルタル組成物の圧縮強度が低下する。また粒度が2.5mm以下の細粒分の多い粒度分布の細骨材の場合には、流動性が低下し、0打フロー値が250mm以上の流動性を得ようとした場合、高性能AE減水剤などの減水剤の使用量が増加する。その結果、高強度モルタル組成物に凝結遅延が発生し、蒸気養生の前置き時間が長くなるおそれがある。
細骨材の好ましい配合量は、流動性および強度性状などの観点から、セメント100重量に対して75〜150重量部である。
請求項に記載の発明は、前記補強用繊維が、金属繊維およびまたは有機質繊維である請求項1に記載の高強度モルタル組成物である。
請求項に記載の発明によれば、補強用繊維として金属繊維および有機質繊維のうち、少なくとも1つを採用することで、養生後の高強度モルタル組成物の曲げ強度が高まるという優れた効果を奏するものである。
補強用繊維は金属繊維だけでもよいし、有機質繊維だけでもよい。または、金属繊維と有機質繊維との混在物でもよい。
金属繊維としては、例えば鋼繊維(炭素鋼繊維、亜鉛めっき鋼繊維、ステンレス鋼繊維など)を採用することができる。有機質繊維としては、例えばアラミド繊維、炭素繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維などを採用することができる。
金属繊維の直径または有機質繊維の直径は限定されない。金属繊維の長さまたは有機質繊維の長さは限定されない。
請求項に記載の発明は、前記金属繊維は、直径0.05mm〜1mm、長さ2〜20mmの鋼繊維である請求項2に記載の高強度モルタル組成物である。
請求項に記載の発明によれば、金属繊維として直径0.05mm〜1mm、長さ2〜20mmの鋼繊維としたので、混練後の高強度モルタル組成物の流動性を低下させず、曲げ強度を高めることができる。
金属繊維の直径が0.01mm未満では、繊維が切れやすく、曲げ強度が低い。また、1mmを超えると、太くなるために繊維の本数が少なくなり、曲げ強度が低下する。
金属繊維の長さが2mm未満では、曲げ強度増進効果が小さい。また、20mmを超えると、流動性が低下し、練り混ぜ時にファイバーボールが生じやすくなり、均一な混練物が得られない。
請求項に記載の発明は、前記有機質繊維は、直径0.01mm〜1mm、長さ2〜20mmの炭素繊維またはアラミド繊維である請求項2に記載の高強度モルタル組成物である。
請求項に記載の発明によれば、有機質繊維が直径0.01mm〜1mm、長さ2〜20mmの炭素繊維またはアラミド繊維であるため、混練後の高強度モルタル組成物の流動性を低下させないで、養生後の高強度モルタル組成物の曲げ強度を高めることができる。
有機質繊維は炭素繊維でもよい。または、アラミド繊維でもよい。
有機質繊維の直径が0.01mm未満では、繊維が切れやすく、曲げ強度が低い。また、1mmを超えると、繊維が太くなるために繊維の使用本数が少なくなり、曲げ強度が低下する。
有機質繊維の長さが2mm未満では、曲げ強度増進効果が小さい。また、20mmを超えると、流動性が低下し、練り混ぜ時にファイバーボールが生じやすい。
この発明によれば、セメント100重量部に対して、ポゾラン質微粉末10〜25重量部、粒度0.01〜5.0mmの細骨材50〜200重量部、減水剤0.5〜5.0重量部、補強用繊維、収縮低減剤1〜5重量部、空気量調整剤0.002〜0.02重量部および水15〜25重量部からなるモルタル組成物のうち、補強用繊維がモルタル組成物の0.2〜5容量%を占めている。また、細骨材の粒度分布は、5mmのふるいの通過率が100%、2.5mmふるいの通過率が70〜100%、1.2mmふるいの通過率が40〜80%、0.6mmふるいの通過率が25〜50%、0.3mmふるいの過率が20〜35%、0.15mmふるいの過率が0〜20%である。さらに、その特性は、0打フローで表される流動性が250mm以上、蒸気養生後の圧縮強度が150N/mm以上、曲げ強度が20N/mm以上および乾燥収縮量が長さ変化率で50×10−6以下となる。このような特性を有する高強度モルタル組成物を得ることで、養生の前置き時間の短縮が図れ、また特殊な養生条件および専用の養生設備が不要になる。しかも、0打フローが大きく、圧縮強度と曲げ強度に優れ、乾燥収縮量が小さい高強度モルタル組成物を得ることができる。
特に、請求項に記載の発明によれば、補強用繊維として、金属繊維および有機質繊維のうち、少なくとも1つを採用したので、養生後の高強度モルタル組成物の曲げ強度を高めることができる。
請求項に記載の発明によれば、金属繊維として直径0.01mm〜1mm、長さ2〜20mmの鋼繊維を採用したので、流動性を低下させず、曲げ強度を高めることができる。
請求項に記載の発明によれば、有機質繊維として、直径0.01mm〜1mm、長さ2〜20mmの炭素繊維またはアラミド繊維を採用したので、流動性を低下させず、曲げ強度を高めることができる。
以下、この発明の実施例を具体的に説明する。ただし、この発明はこれらに限定されるものではない。
(1)使用材料
この発明に使用される材料を以下の表1に示す。
表1中、細骨材を構成する珪砂4号の粒度は0.15〜1.2mm、珪砂5号の粒度は0.186〜0.85mm、珪砂6号の粒度は0.075〜0.6mmである。
Figure 0004556164
(2)評価項目および評価方法
a)流動性の評価
JIS R 5201「セメントの物理試験方法」のフロー試験に準じ、0打フローによるフロー値を測定した。
b)圧縮強度
JSCE−G505「円柱供試体を用いたモルタルまたはセメントペーストの圧縮強度試験方法」を採用した。
c)曲げ強度の評価
JIS R 5201「セメントの物理試験方法」を採用した。
d)乾燥収縮の評価
JIS A 1129−1「モルタルおよびコンクリートの長さ変化試験方法−際1部:コンパレータ方法」に準じ、傾斜型マイクロメーター法により測定した。その際、蒸気養生後を基長とした。
(3)モルタル混練方法
容量100リットルの横二軸強制練りミキサーに粉体と細骨材を投入し、60秒間空練りする。その後、減水剤、収縮低減剤、空気量調整剤および水をミキサーに投入し、低速で120秒間混練する。次に、補強用繊維をミキサーに投入し、90秒間混練した。混練時間は、合計270秒間であった。
(4)供試体の成形
圧縮強度試験では、直径50mm、高さ100mmの円柱供試体を用い、また曲げ強度試験および乾燥収縮試験では、40×40×160mmの角柱供試体を用いた。
〔試験例1〕
粉体には、あらかじめ混合したセメントとシリカフュームとの混合物を採用した。また減水剤、収縮低減剤、空気量調整剤および水の投入は、減水剤、収縮低減剤および空気量調整剤を含む水により行った。さらに、繊維には鋼繊維を採用して、(3)に示すモルタル混練方法を実施した。ここで、セメント、シリカフューム、細骨材、鋼繊維、減水剤、空気量調整剤および収縮低減剤としては表1中のものを採用し、これらを表2に示す混合割合で用いた。
得られた混練物から、(4)に示す2種類の供試体を成形した。次に、これらの供試体に対して、20℃、24時間の封緘養生をそれぞれ施し(前置き時間)、最高温度60℃で、それぞれ24時間または48時間蒸気養生した。蒸気養生後は気中養生した。得られた供試体を、前記(2)に示す評価項目で評価した。その結果を表3に示す。
表3から明らかなように、セメント、ポゾラン質微粉末、細骨材、減水剤、補強用繊維、収縮低減剤、空気量調整剤および水を混練することで得られ、しかも0打フローで表される流動性が250mm以上、蒸気養生後の圧縮強度が150N/mm以上、曲げ強度が20N/mm以上および乾燥収縮量が長さ変化率で50×10−6以下である高強度モルタルは、養生時の前置き時間の短縮が図れ、これにより90℃の蒸気養生ができる特殊な養生条件および専用の養生設備が不要となった。しかも、0打フローは大きく、圧縮強度と曲げ強度に優れ、乾燥収縮量が小さくなった。
Figure 0004556164
Figure 0004556164
〔実施例2〜13,比較例1〜19〕
粉体には、あらかじめ混合したセメントとシリカフュームからなる粉体を用いた。また減水剤、収縮低減剤、空気量調整剤および水の投入は、減水剤、収縮低減剤および空気量調整剤を含む水により行った。繊維としては鋼繊維を採用し、これらを前記(3)に示す混練方法により混練した。ここで、セメント、シリカフューム、細骨材、鋼繊維、減水剤、空気量調整剤、収縮低減剤は、表1に示すものを用い、表4および表5に示す混合割合で用いた。得られた混練物を、前記(4)に示す2種類の供試体を成形によって製造した。ついで、これらの供試体に対して20℃、24時間の封緘養生を施した後(前置き時間)、最高温度60℃で48時間蒸気養生した。蒸気養生後は気中養生した。得られた供試体を、前記(2)に示す評価項目について評価した。その結果を表6および表7に示す。
また、細骨材Aを採用した場合には、細骨材の粒度分布が最密充填の可能な0.01〜5.0mmとなる。これにより、高強度モルタルの特性である0打フロー、圧縮強度、曲げ強度および乾燥収縮量は、細密充填とならない細骨材B,Cに比べて高まることが判った。
Figure 0004556164
Figure 0004556164
Figure 0004556164
Figure 0004556164
〔試験例14,15,比較例20,21〕
粉体には、あらかじめ混合したセメントとシリカフュームからなる粉体を用いた。また減水剤、収縮低減剤、空気量調整剤および水の投入は、減水剤、収縮低減剤および空気量調整剤を含む水により行った。繊維としては有機質繊維を採用し、これらを前記(3)に示す混練方法により混練した。ここで、セメント、シリカフューム、細骨材、有機質繊維、減水剤、空気量調整剤、収縮低減剤は、表8に示すものを用い、表9に示す混合割合で用いた。得られた混練物を、前記(4)に示す2種類の供試体を成形によって製造した。ついで、これらの供試体に対して20℃、24時間の封緘養生を施した後(前置き時間)、最高温度60℃で48時間蒸気養生した。蒸気養生後は気中養生した。得られた供試体を、前記(2)に示す評価項目について評価した。その結果を表10に示す。
表10から明らかなように、繊維として有機質繊維を採用した場合でも、実施例1と同じように、養生時の前置き時間の短縮が図れ、90℃の蒸気養生ができる特殊な養生条件および専用の養生設備が不要となった。しかも、0打フローは大きく、圧縮強度と曲げ強度に優れ、乾燥収縮量が小さくなった。
Figure 0004556164
Figure 0004556164
Figure 0004556164

Claims (4)

  1. セメント100重量部に対して、ポゾラン質微粉末10〜25重量部、粒度0.01〜5.0mmの細骨材50〜200重量部、減水剤0.5〜5.0重量部、補強用繊維、収縮低減剤1〜5重量部、空気量調整剤0.002〜0.02重量部および水15〜25重量部からなるモルタル組成物のうち、前記補強用繊維は前記モルタル組成物の0.2〜5容量%を占める高強度モルタル組成物であって、
    前記細骨材は、粒径1.2〜5.0mmの砕砂と0.01〜1.2mmの珪砂との混合物であり、
    前記細骨材の粒度分布は、5mmのふるいの通過率が100%、2.5mmふるいの通過率が70〜100%、1.2mmふるいの通過率が40〜80%、0.6mmふるいの通過率が25〜50%、0.3mmふるいの過率が20〜35%、0.15mmふるいの過率が0〜20%であり、
    その特性として、0打フローで表される流動性が250mm以上、蒸気養生後の圧縮強度が150N/mm以上、曲げ強度が20N/mm以上および乾燥収縮量が長さ変化率で50×10−6以下である高強度モルタル組成物。
  2. 前記補強用繊維が、金属繊維およびまたは有機質繊維である請求項1に記載の高強度モルタル組成物。
  3. 前記金属繊維は、直径0.05mm〜1mm、長さ2〜20mmの鋼繊維である請求項2に記載の高強度モルタル組成物。
  4. 前記有機質繊維は、直径0.01mm〜1mm、長さ2〜20mmの炭素繊維またはアラミド繊維である請求項2に記載の高強度モルタル組成物。
JP2004130370A 2004-04-26 2004-04-26 高強度モルタル組成物 Expired - Fee Related JP4556164B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004130370A JP4556164B2 (ja) 2004-04-26 2004-04-26 高強度モルタル組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004130370A JP4556164B2 (ja) 2004-04-26 2004-04-26 高強度モルタル組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005314120A JP2005314120A (ja) 2005-11-10
JP4556164B2 true JP4556164B2 (ja) 2010-10-06

Family

ID=35441930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004130370A Expired - Fee Related JP4556164B2 (ja) 2004-04-26 2004-04-26 高強度モルタル組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4556164B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CL2009000371A1 (es) * 2008-03-03 2009-10-30 United States Gypsum Co Composicion cementicia, que contiene una fase continua que resulta del curado de una mezcla cementicia, en ausencia de harina de silice, y que comprende cemento inorganico, mineral inorganico, relleno puzolanico, policarboxilato y agua; y uso de la composicion en una panel y barrera cementicia.
CL2009000373A1 (es) * 2008-03-03 2009-10-30 United States Gypsum Co Metodo para hacer un panel resistente a explosivos, con las etapas de preparar una mezcla cementicia acuosa de cemento, rellenos inorganicos y puzolanico, agente autonivelante de policarboxilato, y formar la mezcla en un panel con refuerzo de fibra, luego curar, pulir, cortar y curar el panel.
JP5815250B2 (ja) * 2011-02-17 2015-11-17 株式会社大林組 モルタル組成物
JP2015028281A (ja) * 2013-07-31 2015-02-12 太平洋プレコン工業株式会社 鉄筋補強セメント系構造体
JP6624438B2 (ja) * 2015-04-28 2019-12-25 三菱マテリアル株式会社 疲労耐久性に優れた高引張強度モルタル
JP6072873B2 (ja) * 2015-09-24 2017-02-01 株式会社大林組 モルタル組成物
JP6832773B2 (ja) * 2016-03-31 2021-02-24 株式会社日本触媒 混和材料組成物

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001181004A (ja) * 1999-12-28 2001-07-03 Taiheiyo Cement Corp 高強度モルタル及び高強度コンクリート
JP2001294466A (ja) * 2000-04-13 2001-10-23 Taiheiyo Cement Corp 水硬性組成物用混和剤及び水硬性組成物
JP2002242144A (ja) * 2001-02-14 2002-08-28 Taiheiyo Cement Corp 車止め

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001181004A (ja) * 1999-12-28 2001-07-03 Taiheiyo Cement Corp 高強度モルタル及び高強度コンクリート
JP2001294466A (ja) * 2000-04-13 2001-10-23 Taiheiyo Cement Corp 水硬性組成物用混和剤及び水硬性組成物
JP2002242144A (ja) * 2001-02-14 2002-08-28 Taiheiyo Cement Corp 車止め

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005314120A (ja) 2005-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Lim et al. Strength and toughness of lightweight foamed concrete with different sand grading
CN112679162B (zh) 一种低收缩超高强度的自密实混凝土及其制备方法
CN107963855B (zh) 一种超高强高性能混凝土及其制备方法
JP4593412B2 (ja) 遠心力コンクリート製品及びその製造方法
CN108585689B (zh) 一种螺旋钢纤维超高性能混凝土及制备方法
JP2004507431A (ja) 超高強度と延性を有する繊維含有コンクリート
KR100873514B1 (ko) 초고강도 콘크리트용 결합재 및 이를 이용한 콘크리트의제조방법
Jiang et al. Design of eco-friendly ultra-high performance concrete with supplementary cementitious materials and coarse aggregate
CN113336508A (zh) 一种自密实混凝土及其施工方法
JP5649780B2 (ja) コンクリート組成物の製造方法及びコンクリート成形体
CN108585679A (zh) 一种低收缩绿色uhpc及其制备方法
Zhang et al. Mechanical properties of polyvinyl alcohol fiber-reinforced concrete composite containing fly ash and nano-SiO2
JP2016030707A (ja) 高強度コンクリートおよびコンクリート部材の製造方法
CN112830745A (zh) 具有微膨胀性的高延性修补砂浆及其制备方法
EP3196179B1 (en) Method of producing a cured body made of a cement composition
JP4556164B2 (ja) 高強度モルタル組成物
KR20160127958A (ko) 건축 외벽용 반응성 분체 콘크리트 인조석재 및 이의 제조방법
CN113968705B (zh) 一种桥面铺装用多元胶凝体系stc超高韧性混凝土材料
JP3974970B2 (ja) コンクリートの製造方法
CN109437696B (zh) 一种超缓凝混凝土及其制备方法
JP5169368B2 (ja) 自己治癒性水和硬化物及び低反応活性セメント材料
JP6300734B2 (ja) 高強度セメント混和材およびコンクリート製品の製造方法
CN114315278B (zh) 一种高密度橡胶高性能混凝土及制备方法
Kim et al. Influence of steel fibres and matrix composition on the properties of UHPFRC
CN114873980B (zh) 基于混凝土原理的大掺量惰性材料胶凝材料设计方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070329

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091008

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091016

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091211

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100520

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100602

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100625

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100708

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4556164

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees