JP4553594B2 - 基板製造装置及び基板製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板製造装置、基板製造方法及び電子表示装置に関する。より詳しくは、液滴を乾燥させて膜を形成する工程に用いる基板製造装置、これを用いてなる基板製造方法、及び、これらによって作製されてなる電子表示装置に関するものである。
基板製造装置は、パターニング処理等の加工を施した基板を製造するための装置であり、このような基板製造装置により作製された基板は、例えば、有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置、カラーフィルタ、X線センサ、マイクロレンズアレイ等の電子表示装置等に用いられている。これらの中で、有機EL表示装置においては、基板上に発光層である有機層がドットのパターンに応じて形成されたパターニング基板が用いられている。このような有機EL素子は、電気信号に対する高速応答性を有し、自ら光を放つため視認性が高く、また、有機材料を主たる原料としているために分子設計が幅広く行えるとともに多色化が容易である、というの利点を有する。また、完全固体素子であるため、耐衝撃性に優れるとともに取り扱いが容易である等の優れた特性を有している。そのため、近年、面光源やディスプレイ、プリンターの光源への応用が進められ、注目されている。
このような有機EL素子は、大きく分けて低分子型と高分子型とに分類することができる。低分子型有機EL素子は、主に蒸着法を用いて作製され、一方、高分子型有機EL素子は、スピンコート法、液滴塗布法(インクジェット法)、転写法等の方法を用いて作製される。液滴塗布法(インクジェット法)を用いる場合、高分子型有機EL素子は、主に液滴を基板上に滴下し乾燥させて膜を形成することによって作製される。この液滴の乾燥工程は、膜厚の制御において非常に重要な工程である。
従来の基板製造装置に関し、溶質を含む溶媒の乾燥過程、乾燥後の膜厚分布について、乾燥条件により、液滴が乾燥して形成される膜の膜厚は周囲部が厚くなる場合と、液滴の中心部の乾燥を進行させることで中心部の膜厚が厚くなる場合とがあることが開示されている(例えば、非特許文献1。)。
これに対して、機能性素子の製造方法に関し、機能層の平坦性を得るために、機能層の中心部が凸形状の場合と凹形状の場合とに応じて、機能層形成用塗工液の乾燥工程における溶媒の揮発速度を制御する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。更に特許文献1には、凸形状の場合の揮発速度を速くする方法として、送風により揮発溶媒を拡散させ溶媒の飽和を防止する方法、ホットプレート又は遠赤外線ヒーターによって熱を加える方法が記載されており、また、凹形状の場合の揮発速度を遅くする方法として、揮発溶媒を雰囲気中に過度に充満させ溶媒の揮発を抑制する方法や加圧、冷却等の方法が記載されている。しかしながら、これらの方法おいては、面内に分布する各々の膜の乾燥過程を同じにすることは容易でなく、例えば、最初に形成された膜と最後に形成された膜とで同じ乾燥過程を実現するのは容易でなかった。これに起因して、面内で膜厚の均一性を得ることが困難となっていたため、この点において工夫の余地があった。
特開2003−266003号公報(第1−6頁) 「フィジカル レビュー イー(PHYSICAL REVIEW E)」,(米国),アメリカ物理学会(APS),第62巻,p.756
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、面内における膜厚の均一性に優れた薄膜を形成することができる基板製造装置、それを用いた基板製造方法及び電子表示装置を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、液滴を乾燥させて膜を形成する工程に用いる基板製造装置、好ましくは、有機EL表示装置等の電子表示装置の製造に好適に適用することができる基板製造装置について種々検討するうち、液滴塗布法(インクジェット法)により塗布し乾燥した膜は、液滴の乾燥過程により各々の膜間で膜厚分布を生じることに着目した。例えば、このような膜厚分布を有した膜を有機層として有機EL表示装置に用いた場合には、各ドット間の膜厚が異なることにより発光特性が異なり、つまりは膜厚制御ができていないことにより表示輝度のドット間バラツキとなり表示品位を損なうこととなる。一方、このような膜厚分布を抑制することにより、特に有機EL表示装置に適用した場合、発光特性や寿命特性への影響が特に大きい有機層の膜厚分布を抑制することができることから、高効率で長寿命の有機EL表示装置を提供することができる。また、カラーフィルタにおいては、膜厚分布を抑制することで透過強度の分布を抑制することが可能となることから、表示品位を向上させることが可能となる。そこで、電磁波を利用する液滴の乾燥方法において、各膜間の膜厚を均一化することを目的として、液滴を基板上に付着させた後、順次電磁波を照射することにより、吐出された順に乾燥が順次開始されるようにすれば、個々の膜の乾燥過程が全て同一となるように液滴の吐出から乾燥までの時間を制御することができ、各膜間の膜厚バラツキを抑制することが可能となることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、基板上に液滴塗布部から液滴を付着させ、電磁波照射部により電磁波を照射して薄膜を形成する工程に用いられる基板製造装置であって、上記基板製造装置は、液滴を基板上に付着させた後、順次電磁波を照射するものである基板製造装置である。
以下に本発明を詳述する。
本発明の基板製造装置は、膜形成装置として用いられるものである。
上記基板としては、透明性の高いものが好ましく、例えば、ガラス等の無機材料、透明樹脂等から構成されるものを用いることができる。液滴としては特に限定されるものではないが、液滴吐出法(インクジェット法)により塗布するのに適した特性を有するものから構成されることが好ましい。
上記液滴塗布部としては、例えば、インクジェット装置、ディスペンサ装置等からなるものが挙げられる。また、電磁波照射部としては、例えば、赤外線を照射することができるものが好ましい。すなわち電磁波の照射は、赤外線により行われることが好ましい。赤外線を液滴に照射することにより、液滴を効果的に加熱して乾燥させることができる。なお、上記赤外線は、主な成分が波長略770nmから略1mmに含まれてなる電磁波を指す。好ましくは、略0.8〜20μmの近赤外線であり、効果的な加熱を行うのに特に有効である。更に、電磁波照射部の好ましい形態としては、複数の電磁波照射部が設置され、複数の領域に対して電磁波を同時に照射することができる形態が挙げられ、効率よく複数の液滴を乾燥させて薄膜を形成することが可能となる。より好ましい形態としては、複数の電磁波照射部において、電磁波の照射強度等を個別に制御することが可能な形態が挙げられる。
本発明の基板製造装置においては、液滴塗布部と電磁波照射部とを必須構成部材として有する限り、その他の構成部材を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
上記基板製造装置は、液滴を基板上に付着させた後、順次電磁波を照射するものである。これにより、液滴塗布部により基板上に付着させた液滴を放置することなく、電磁波照射部により電磁波を照射して乾燥させることが可能であるため、液滴の乾燥過程に起因する各膜間の膜厚バラツキを抑制することが可能となる。このような本発明によれば、例えば、有機EL表示装置に用いられる基板上に有機層を形成する場合には、ドット間における乾燥バラツキを大幅に抑制することができ、ドット間の膜厚の均一性に優れた有機層を形成することが可能となり、更に電極等を形成して有機EL素子とした場合、均一な発光状態を得ることが可能となる。
上記基板製造装置は、基板上に液滴が付着し広がり始める時間間隔以上を設けて液滴に電磁波を照射するものであることが好ましい。すなわち、液滴が基板に付着した直後から、少なくとも基板上側からみた液滴径が広がった後に、電磁波照射部による乾燥が始まるようにして、液滴塗布部と電磁波照射部とを併置したものであることが好ましい。これにより、液滴は基板上に塗布された後に広がり、その後に電磁波照射部による乾燥が始まることとなるので、広がる前に乾燥を始める場合と比べて、液滴をより平坦な状態にして乾燥することができ、膜厚の平坦性を向上させることが可能となる。
上記基板製造装置は、液滴塗布部と電磁波照射部とが間隔を置いて設置されたものであることが好ましい。この形態においては、液滴塗布部により液滴を付着させた後、電磁波照射部の所まで基板を移動させることとなるので、液滴塗布部と電磁波照射部との間隔、基板の移動速度等により、基板上に液滴が付着してから電磁波照射までの時間を容易に調整することができる。その他、基板製造装置の形態としては、例えば、液滴塗布部と電磁波照射部とが一体的に設けられ、液滴塗布部と電磁波照射部とが時間毎に切り替わる形態等であってもよい。
また、上記基板製造装置においては、基板上に液滴が付着してから電磁波照射までの時間及び電磁波を照射している時間は、各液滴で略同じになることが好ましい。すなわち、液滴毎に見た場合、液滴が吐出されてから、電磁波照射による乾燥までの時間が等しく、更に各液滴における乾燥時間が等しくなることが好ましい。この結果、各膜間の膜厚プロファイルのバラツキを抑制することができる。例えば、有機EL表示装置に用いられる基板上に有機層を形成する場合には、各ドットにおける液滴塗布から乾燥までの履歴を同一にすることができるため、ドット間における乾燥バラツキを大幅に抑制することができ、有機EL表示装置の表示品位の向上が可能となる。なお、本発明において、「略同じ」の用語の意味は、実質的に同じであると評価される形態であることが好ましいが、本発明の作用効果を発揮することになる限り、それに類する形態として、所定の差を持つ形態等も含むものである。
上記基板製造装置において、薄膜を形成する領域は、隔壁によって規定する方法、及び、表面張力の差によって規定する方法の少なくとも一方の規定方法により規定されることが好ましい。すなわち、基板に対して液滴滴下位置(膜形成位置)を規定するための隔壁(バンク)を形成した形態、基板に対して親撥液処理を施して液の濡れ性を制御した形態、及び、これらの組み合わせの形態が好ましい。隔壁としては、液滴の広がりを抑制することができるものであればよく、例えば、断面形状が四角形、T字形状、逆テーパ形状等のものが挙げられる。また、隔壁は、親撥液処理により液の濡れ性が制御されたものであってもよい。表面張力の差によって規定する形態としては、基板の液滴滴下位置(膜形成位置)とそれ以外の領域との液の濡れ性に差を設けたものであればよい。これらの規定方法によれば、より正確に液滴を付着させる位置を規定することができる。この場合、膜面側から見た場合の液滴の形状は円形である必要はなく、長方形、小判型、多角形等にすることができる。
<有機EL素子における液滴乾燥と発光特性との関係>
液滴塗布法(インクジェット法)においては、液滴乾燥の過程において、どのような時間の経過で乾燥されるかということも非常に重要である。すなわち、複数の液滴を吐出して膜を形成する場合、必ず最初に吐出した液滴と最後に吐出した液滴とでは時間的な差が生じているため、その後に全ての液滴に対して同時刻に乾燥を行うと、各液滴で乾燥までの時間経過が異なることとなる。ここで、有機EL表示装置に用いられる基板上のドット毎に有機層を形成する場合において、各ドットの有機層の乾燥過程が異なることは膜厚が異なることを意味し、表示装置として用いた際に、これはすなわち発光閾値の差となって現れ、表示ムラが生じることとなる。また、有機EL表示装置における発光効率や素子寿命は、有機層の膜厚と非常に大きな相関があり、適正で均一な膜厚を得ることは、高効率で長寿命の有機EL素子を得るために非常に重要な要素である。
本発明の基板製造装置を用いれば、各ドット間の有機層の膜厚分布の均一な有機EL素子を作製することが可能となり、高効率で長寿命の有機EL素子の実現が可能となる。
本発明はまた、上記基板製造装置を用いてなる基板製造方法でもある。このような基板製造方法によれば、上記基板製造装置を用いることにより液滴を効果的に乾燥させることができるので、基板上に面内の膜厚分布が抑制された薄膜を形成することが可能である。
本発明は更に、上記基板製造装置により作製されてなる電子表示装置でもある。このような電子表示装置は、面内の膜厚分布が抑制され、膜平坦性が高い薄膜が形成された基板を備え、例えば、有機EL表示装置、カラーフィルタ、マイクロレンズアレイ、X線センサ、感光センサ等の表示品位、感度分布等を向上することが可能なものである。
中でも、電子表示装置は、電子エレクトロルミネッセンス表示装置であることが好ましい。有機層の面内の膜厚分布が抑制され、膜平坦性が高いことから、均一な発光プロファイルを持ち、更に高効率長寿命な有機EL表示装置とすることができる。
本発明の基板製造装置は、上述のような構成であるので、液滴を基板上に付着させた後、順次電磁波を照射することにより、液滴塗布部により基板上に付着させた液滴を放置することなく、電磁波照射部により電磁波を照射して乾燥させることが可能であるため、液滴の乾燥過程に起因する各膜間の膜厚バラツキを抑制することが可能となる。このような本発明の基板製造装置によれば、例えば、有機EL表示装置に用いられる基板上に有機層を形成する場合には、ドット間における乾燥バラツキを大幅に抑制することができ、ドット間の膜厚の均一性に優れた有機層を形成することが可能となり、更に電極等を形成して有機EL素子とした場合、均一な発光状態を得ることが可能となる。
以下に実施例を掲げ、図面を参照して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
本発明の基板製造装置により、基板上に有機層が形成された有機EL素子用基板を作製し、これを用いて有機EL素子を作製した。
<有機EL素子の構造>
まず、図3−a及び図3−bを参照して実施例で作製した有機EL素子の構造について簡単に説明する。
図3−aは、実施例で作製した有機EL素子の基本的な構造を示す断面模式図であり、図3−bは、図3−aに示した有機EL素子の平面模式図である。
図3−a及び図3−bに示すように、有機EL素子は、素子全体を支持する支持基板1と、発光材料を含む有機層3と、この有機層3に電流を与えるための第一の電極2及び第二の電極4と、封止材5とを備えたものである。第一の電極2、有機層3、及び、第二の電極4は、この順に支持基板1上に積層されており、更にこれらの全面は封止材5により覆われている。
支持基板1上には、少なくとも一方の電極が配され、ここでは第一の電極2が配されている。この支持基板1の材料としては特に限定されるものではなく、従来の有機EL素子に使用されているもの等が挙げられ、例えば、石英、ソーダガラス、セラミック材料等の無機材料や、ポリイミド、ポリエステル等の有機材料等を使用することができる。
第一の電極2及び第二の電極4の材料としては特に限定されるものではないが、通常では、これらの電極の一方は透明性材料からなる。この透明性材料としては特に限定されるものではなく、従来の有機EL素子に使用されているもの等が挙げられ、例えば、インジウム−錫酸化物(ITO)、SnO、Au薄膜等の無機材料や、ポリアニリン、ポリチオフェン薄膜等の有機材料等を使用することができる。また、他方の電極の材料としては特に限定されるものではなく、従来の有機EL素子に使用されているもの等が挙げられ、例えば、金属の単体、合金又はそれらの積層体等を使用することができる。この金属としては、例えば、マグネシウム、リチウム、カルシウム、銀、アルミニウム、インジウム、セシウム、銅、ニッケル、LiF等を使用することができる。
有機層3は、発光層のみからなる単層構造であってもよいし、発光層を含む積層構造であってもよい。この積層構造の例としては、ホール注入輸送層と発光層とを順に積層した構造、発光層と電子注入輸送層とを順に積層した構造、ホール注入輸送層と発光層と電子注入輸送層とを順に積層した構造等が挙げられる。なお、発光層は、電荷(電子又はホール)輸送材料、電荷(電子又はホール)注入材料、電荷(電子又はホール)制限材料を含んでいてもよく、例えば、電子輸送材料を含む電子輸送性発光層等であってもよい。また、ホール注入輸送層は、ホール注入層とホール輸送層とに分割され、電子注入輸送層は、電子注入層と電子輸送層とに分割されていてもよい。
有機層3に含まれる発光層の材料としては、例えば、発光アシスト剤、電荷輸送材料、添加剤(ドナーやアクセプター等)、発光性のドーパント等を含む発光材料を使用することができる。この発光層の発光材料としては、従来の有機EL素子に使用されている公知の発光材料等を使用することができる。このような発光材料は、低分子発光材料、高分子発光材料、及び、高分子発光材料の前駆体等の種類に分類することができるが、発光層の発光材料としては、これらのうちの2種類以上の材料が組み合わされて使用されてもよい。また、有機層3を構成する発光層等の各層を液滴の塗布により形成する場合に用いられる溶剤としては、各層の材料を溶解可能なもの又は均一に分散させることが可能なものを選択することができ、更に材料の不可溶に関わらず別の溶剤を添加してもよい。また、液滴の塗布には、インクジェット装置、ディスペンサ等を使用することができる。
封止材5は、水分や酸素が有機層3にできるだけ触れないようにするために設けられるものである。この封止材5による封止方法は特に限定されるものではなく、例えば、防水性及び防湿性に優れた有機材料又は無機材料の成膜による封止方法や、ガラスキャップ又はメタルキャップの貼付による封止方法等を使用することができる。また、ガラスキャップ又はメタルキャップと基板との密閉空間内にゲッター材を配置し、ゲッター材により酸素や水分等の吸着を行い、封止した内部の酸化及び吸湿を防止してもよい。
<有機EL素子の作製>
図1は、実施例で使用した本発明の基板製造装置の要部を示す側面模式図である。また、図2は、図1の基板製造装置から液滴に対して電磁波が照射される様子を示す側面模式図である。
液滴塗布部6として、インクジェット装置を用いた。また、液滴塗布部6より吐出する液としては、正孔輸送層の材料として、PEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)/PSS(ポリスチレンスルホン酸)溶液を使用し、発光層の材料として、キシレンやテトラリン溶媒と、これら溶媒に可溶なMEH−PPVやポリフルオレン系等の高分子発光材料を使用したが、これら材料や溶媒に限定されるものではない。また液物性に関しては、インクジェット吐出に通常使用される程度のものとし、粘度は5〜15mPa・sに調整し、表面張力は30〜35mN/mに調整した。
図1に示すように、電磁波照射部7として、赤外線を照射する装置をインクジェット装置6と並置させて用いた。このように配置することで、液滴塗布と赤外線照射とを連続して行うことが可能となる。なお、ここでは、電磁波照射部7として、簡便に使用することができる赤外レーザを使用したが、電磁波としては、乾燥を促進することができればよく、赤外線に限定されるものではない。
その他にも、波長略0.8〜1μmの輝線を有するキセノンランプを光ファイバに入射させてから対象物に集光させる点集光型の加熱装置を用いることも可能である。但し、波長は特に限定されるものではなく、照射対象に対して吸収される波長域を含んでいればよい。
図2に示すように、基板製造装置においては、基板ステージ9上に設置された基板10がインクジェットヘッドに対して相対的に順次送られ、インクジェット装置6のノズルから液滴が吐出され、順次基板10上の定められた位置に付着していく。
本実施例では、液滴を納めるための隔壁(土手)1aを設けたパターン基板を使用し、具体的には、図3のようなものである。液滴は、各々の隔壁(土手)1a内に順次吐出された。ドットピッチは、200μmとしたが、ドット形状を含めて特に限定されるものではない。
更に基板ステージ9は順次送られ、液滴塗布後すぐに電磁波照射部(赤外線照射装置)7により赤外線11が照射され、基板付着直後の液滴12形状から基板付着後に広がった液滴13形状になった状態で、液滴は乾燥され、膜14が形成された。
ここで、すぐに赤外線11での乾燥を行わずに基板10全面に液滴の吐出を行った後に乾燥処理した場合と、インクジェット装置6での塗布後に各液滴を赤外線照射装置7により順次乾燥した場合(本実施例の場合)とを比較した結果、後者の場合の方が各ドット15a間の膜厚差を抑制することができた。これは、液滴塗布後に各液滴から溶媒が蒸発していくが、すぐに赤外線照射装置7を用いずに放置した場合は各液滴での蒸発していく速度が異なり、つまりは乾燥により膜厚差を生じてしまうのに対して、すぐに赤外線照射装置7を用いた場合は、液滴塗布直後に乾燥が開始されるので、各液滴が均等な乾燥過程となり、膜厚差が生じにくくなるためである。
本実施例では、液滴塗布後の各液滴に対する電磁波11の照射強度は一定としたが、順に小→大→小となるように制御することとしてもよい。極端な加熱冷却を抑制することができるので、安定した乾燥を行うことが可能となる。このような場合には、液滴塗布後の電磁波照射部7を複数設けてもよい。照射時間が不足しているが照射強度を上げることができない場合等にも適用することができる。また、膜厚分布を抑制するために、最初の液滴から最後の液滴に対して照射強度を変更してもよく、例えば、前半から後半へ徐々に照射強度を大きくしたり、その逆に小さくしたりすることとしてもよい。
更に、インクジェット装置6におけるノズルの形態としては、複数ノズル(吐出穴が複数)又は単数ノズル(吐出穴が1つ)のいずれであってもよく、また、ヘッドの形態としても、複数ヘッド又は単数ヘッドのいずれであってもよいが、生産性の点から、複数ノズルで複数ヘッドの形態が好ましく、この場合には、各ノズルに対応した電磁波照射部7を併置することがより好ましい。
そして、素子作製に当たっては、塗布及び乾燥の雰囲気は、大気中よりも不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく、更に、水分濃度がppmオーダー以下であることや、酸素濃度がppmオーダー以下であることが好ましい。
上記基板製造装置を用いて作製された膜14は、ドット15a間の膜厚の分布が抑制され、膜平坦性が高いものであった。更に陽極/正孔輸送層/高分子発光層/陰極からなる構造の有機EL表示装置を作製したところ、発光の均一性を向上することができた。
なお、ドットの平面形状としては、特に限定されるものではなく、長方形、楕円形、多角形等であってもよい。また1ドットを一つの膜形成領域としてもよいし、あるいは複数のドットをまとめて一つの膜形成領域としてもよい。実施例で作製した有機EL素子のものと異なるドット配置の一例として、図4−a及び図4−bに、有機EL素子の別例の基本的な構造を示す。
実施例で使用した本発明の基板製造装置の要部を示す側面模式図である。 図1の基板製造装置から液滴に対して電磁波が照射される様子を示す側面模式図である。 実施例で作製した有機EL素子の基本的な構造を示す断面模式図である。 図3−aに示した有機EL素子の平面模式図である。 有機EL素子の別例の基本的な構造を示す断面模式図である。 図4−aに示した有機EL素子の平面模式図である。
符号の説明
1:支持基板
1a、1b:隔壁
2:第一の電極
3:有機層
4:第二の電極
5:封止材
6:液滴塗布部(インクジェット装置)
7:電磁波照射部
9:基板ステージ
10:基板
11:電磁波(赤外線)
12:基板付着直後の液滴
13:基板付着後に広がった液滴
14:膜
15a、15b:ドット

Claims (4)

  1. 基板上に液滴塗布部から液滴を付着させ、電磁波照射部により電磁波を照射して薄膜を形成する工程に用いられる基板製造装置であって、
    該基板製造装置は、複数の液滴を基板上に順次付着させ、基板上に付着させた順に液滴に対して電磁波を照射することにより、複数の液滴を順次乾燥させて薄膜を形成するものであり、
    基板上に液滴を付着させてから電磁波を照射するまでの時間、及び、電磁波を照射している時間は、各液滴で略同じにされ、
    電磁波の照射は、基板上に付着した液滴の径が広がり始めた後に行われる
    ことを特徴とする基板製造装置。
  2. 前記基板製造装置は、電磁波の照射により液滴を乾燥させて有機エレクトロルミネッセンス素子中の有機層を形成するものであることを特徴とする請求項1記載の基板製造装置。
  3. 前記基板製造装置は、液滴塗布部と電磁波照射部とが間隔を置いて設置されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の基板製造装置。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の基板製造装置を用いてなることを特徴とする基板製造方法。
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