JP4552458B2 - トリガー式噴霧器用ノズル - Google Patents

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Description

本発明はトリガー式噴霧器用のノズル、特には回転により噴出流路を開閉するノズルに関する。
たとえば特許文献1には、内容液を収納する容器体の口筒部へ嵌合させた装着筒内から主筒を起立し、この主筒前面からシリンダを、かつ主筒上端から射出筒を、それぞれ前方突出し、又射出筒前部に枢着させて垂設したトリガーの上方後部に、上記シリンダ内へ嵌合し前方付勢されたプランジャ前端部を連結し、トリガーの前後方向の揺動で容器体内の内容液をシリンダ内へ吸込み、かつこのシリンダ内の内容液を射出筒前端に設けたノズルから噴出させるトリガー式噴霧器に係る記載がある。
特開平9−225362号公報
また、上記射出筒前端部へ回動可能に噴出孔を有するノズルを嵌合させ、これら嵌合部分に、射出筒に対するノズルの回動で射出筒が有する射出筒孔と噴出孔とを連通させ、又遮断させることが自在な噴出流路の開閉機構を設けることも知られており、各種の内容液を収納してして便利に使用されている。
しかしながら、内容液がたとえば塩素系のカビ取り剤のような侵食性の強い液の場合には、ノズルの回動可能に構成された嵌合部分において短期間で亀裂が発生する場合があるという問題がある。
本発明は上記したような問題点を解消すべく創案されたものであり、塩素系のカビ取り剤等を使用しても亀裂の発生のないノズルの構造の創出を課題として、もって長期間安全に使用できるトリガー式噴霧器を提供することを目的とする。
上記技術的課題を解決する手段のうち、請求項1記載の発明の手段は、
トリガー式噴霧器のポンプ機構により圧送される内容液の流路を形成する射出筒の先端に取り付けて使用され、
内周面に軸方向に開放端面を始端として所定の長さの凹溝を刻設し、底壁に噴出孔を形成した有底円筒状のノズル筒片に、外周面に軸方向に先端面を始端として所定の長さの凹溝を刻設した円柱状の栓棒体を液密に嵌入し、両凹溝を連通して射出筒先端から噴出孔に至る噴出流路を形成したノズルにおいて、
ノズル筒片の凹溝を、エッジ状の切り込みを所定の大きさ以上の曲率半径で角取りした状態で刻設すること、にある。

本発明のノズルは、トリガー式噴霧器において先端に取り付けられて使用されものであり、底壁に噴出孔を形成した有底円筒状のノズル筒片に円柱状の栓棒体を液密に嵌入して、ノズル筒片に刻設された凹溝と栓棒体に刻設された凹溝を連通させることにより射出筒先端から噴出孔に至る噴出流路が形成される。なおこの凹溝の形成本数は限定されるものではないが、通常噴出効率の点から中心軸対象に一対形成される。
ここで上記ノズルを、たとえば塩素系カビ取り剤(次亜塩素酸ナトリウムを基材としたもの等の侵食性の高い内容液に使用すると短期間でノズル筒片の凹溝を刻設した部分に亀裂が発生する場合があるが、本願発明者らが上記亀裂の発生要因を検討する中で、次のような亀裂発生の機構を見い出した。
すなわち、上記ノズルの液密状態はノズル筒片内周面と栓棒体の外周面の密接により保持されるので、この液密状態を確実に保持するためには、栓棒体の外径をノズル筒の内径よりも僅かに大きくしておく必要があるため(0.1〜0.2mm程度)栓棒体をノズル筒片に強引に嵌入した状態では、ノズル筒片は筒壁を周方向に引っ張るような応力が作用した状態であり、このような応力に対して、たとえば先端がV字状のノッチのような、エッジ状の切り込みが形成されるとこの切り込み部分で応力集中が起こり、この応力集中部分にたとえば塩素系カビ取り剤(次亜塩素酸ナトリウムを基材としたもの)等の侵食性の高い内容液が接することにより所謂、環境応力亀裂が発生する。
請求項1記載の“ノズル筒片の凹溝を、エッジ状の切り込みを形成することなく刻設すること”なる構成は上記の亀裂発生機構に係る考えから創出されたものであり、ノズル筒片の周壁に作用する応力に係る応力集中を抑制し、環境応力亀裂の発生をなくすことができる。
ここで、どの方向にもエッジ状の切り込みを形成しないことが最も安全であることはいうまでもないが、必ずしもあらゆる方向に一律に全体を湾曲状にする必要はなく、作用する応力の主たる方向を考慮して、たとえば周方向の応力が集中する方向に形成される切り込みについての曲率を大きくすることができるし、主たる応力の方向から考えて影響の小さい方向の切込みではある程度のエッジはそのままに残しながら凹溝を刻設することもできる。
また、凹溝の刻設により形成されるエッジ状の切り込みについて、たとえばどの程度の曲率半径で角取してエッジ状の形状を形成しないようにするかは、環境応力亀裂の発生は、作用する応力の大きさ、使用する内容液および使用する合成樹脂材料の種類に依存するので、試験をしながら内容液および使用材料によって適宜設計事項として決めることができるものである。
請求項2記載の発明の手段は、請求項1記載の発明において、ノズル筒片に栓棒体を回動可能に液密に嵌入すること、所定の回動位置において両凹溝を連通可能に、射出筒先端から噴出孔に至る噴出流路の開閉機構を構成すること、にある。
請求項2記載の上記構成は、請求項1記載の構成に加えて栓棒体とノズル筒片を相対回動できるようにして、この回動によりノズルに内容液の噴出通路を開閉する開閉機構を設けたものである。使用時にはノズル筒片を所定の位置に回動させることにより、ノズル筒片に刻設された凹溝と栓棒体に刻設された凹溝を一直線状に位置させて射出筒先端から噴出孔に至る噴出流路を開状態として内容液を外部に噴出させることが可能となる。
また使用が終わったら、ノズル筒片を回動させてノズル筒片の凹溝と栓棒体の凹溝をずらして位置させることにより噴出流路を閉状態とすることができる。ここで、ノズル筒片と栓棒体の相対回動動作によりノズル筒片にはより大きな応力が作用すると考えられるが、エッジ状の切り込み部分を適切な曲率半径で角取することにより、応力集中を十分抑制することができる。
請求項3記載の発明の手段は、請求項1または2記載の発明において、
ノズル筒片の凹溝の断面形状を半円状とし、溝幅を一定に保持し、エッジ状の切り込みを所定の大きさ以上の曲率半径で角取りした状態で、溝底深さをノズル筒片の内周面に向けて漸減させて、凹溝終端部を形成すること、にある。
凹溝の断面形状を矩形状とした場合には、その角部でエッジ状の切り込みが形成さると共に、この切り込みの形成方向が周方向に作用する応力に直角な方向であるので、応力集中によりこの切り込みを開く方向に大きな応力が作用するが、請求項3記載の上記構成により、断面形状を半円状とすることにより矩形断面による上記のような応力集中を抑制することができる。
また、溝幅を一定に保持し、溝底深さをノズル筒片の内周面に向けて漸減させて凹溝終端部を形成することにより、開閉機構を開として栓棒体の凹溝と連通状態とした場合に、内容液の連通部分における噴出通路の形状変化を緩やかにすることができ、栓棒体の凹溝終端部の形状とも合せることにより、流動抵抗および流動乱れの増大を抑制することが可能である。
また、エッジ状の切り込みを所定の大きさ以上の曲率半径で角取りをした状態で、凹溝終端部を形成するので、この凹溝終端部での応力集中を抑制することができる。ここで曲率半径をどの程度以上にするかは、環境応力亀裂の発生は使用する内容液および使用する合成樹脂材料の種類に依存するので、試験をしながら内容液および使用材料によって適宜設計事項として決めることができる。
請求項4記載の発明の手段は、請求項3記載の発明においてエッジ状の切り込みを、凹溝の断面形状である半円の半径と略同じ大きさの曲率半径で角取りしたことにある。
請求項4記載の上記構成により、凹溝終端部にエッジ状の切り込みが形成したとしても、凹溝の断面形状である半円の半径と略同じ大きさの曲率半径で角取りするので、応力が集中することなく全体に分散される。
請求項5記載の発明の手段は、請求項3または4記載の発明において、凹溝終端部の形状を、ノズル筒片の内周面から凹溝の底部に向けて平面で斜めに切断した形状とし、この切断により形成される切断平面と凹溝との交線部分に形成されるエッジ状の切り込みを所定の大きさ以上の曲率半径で角取りすること、にある。
請求項5記載の上記構成により、凹溝を平面で斜めに切断することにより形成された切断平面により、内容液の流動状態がスムーズに変化するように流動終端部を容易に形成することでき、また切断平面と凹溝との交線に沿ってエッジ状の切り込みが形成されるが、この部分を角取りをすることにより応力集中の発生を抑えて、亀裂の発生を効果的に抑制することができる。
請求項6記載の発明の手段は、請求項1、2、3、4または5記載の発明において
栓棒体に刻設される凹溝および凹溝終端部の断面形状を、それぞれノズル筒片の凹溝および凹溝終端部の断面形状と同様な形状とすること、にある。
請求項6記載の上記構成により、開閉機構を開として両凹溝を連通状態とした場合に、連通部分における噴出通路の形状変化を緩やかにすることができ、流動抵抗および流動乱れの増大を抑制することが可能となる。
本発明は上記した構成であり、以下に示す効果を奏する。
請求項1記載の発明にあっては、ノズル筒片の凹溝を、エッジ状の切り込みを形成することなく刻設することにより、ノズル筒片の周壁に作用する応力に係る応力集中を抑制し、たとえば塩素系のカビ取り剤のような侵食性の強い液の場合でも環境応力亀裂の発生のない、長期間安全に使用できるトリガー式噴霧器を提供することができる。
請求項2記載の発明にあっては、回動動作でより大きな応力が作用すると考えられる回動開閉機構を有するノズルにおいても、エッジ状の切り込み部分を適切な曲率半径で角取りすることにより、応力集中を十分抑制することができる。
請求項3記載の発明にあっては、断面形状を半円状とすることにより凹溝自体の形成による応力集中を抑制することができ、溝幅を一定に保持し、溝底深さをノズル筒片の内周面に向けて漸減させて凹溝終端部を形成することにより、流動終端部における内容液の流動状態の変化を緩やかにすることができ、また、エッジ状の切り込みを所定の大きさ以上の曲率半径で角取りをした状態で、凹溝終端部を形成するので、この凹溝終端部での応力集中を抑制することができる。
請求項4記載の発明にあっては、凹溝終端部にエッジ状の切り込み部分が形成したとしても、凹溝の断面形状である半円の半径と略同じ大きさの曲率半径で角取りするので、応力が集中することなく全体に分散される。
請求項5記載の発明にあっては、凹溝を平面で斜めに切断することにより、内容液の流動状態がスムーズに変化するように流動終端部を容易に形成することでき、また平面と凹溝との交線に沿って形成されるエッジ状の切り込みを角取りをすることにより応力集中の発生を抑えて、亀裂の発生を効果的に抑制することができる。
請求項6記載の発明にあっては、ノズル筒片と栓棒体の凹溝を連通状態とした場合に、この連通部分における噴出通路の形状変化を緩やかにすることができ、流動抵抗および流動乱れの増大を抑制することができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1〜図5は本発明のトリガー式噴霧器用ノズルの一実施例を示すものであり、図1はこのノズル10を先端部に取り付けたトリガー式噴霧器の噴霧器本体の一例を示す。この噴霧器本体1は内容液が収納される容器本体の口筒部に螺合により組み付く装着筒2、内容液を上方に導入するための吸引パイプ3、吸引パイプ3の上端部に嵌合して組み付く主筒4、主筒4前部から前方に突出して配設されるシリンダ5、シリンダ5内へ摺動可能にかつ付勢状態で嵌合させたプランジャ6、主筒4の前方上端から前方に突出して配設される射出筒8、そしてこの射出筒8の前端部から上端部を枢着させて垂下設されるトリガー9を有する。
そしてトリガー9の操作によるプランジャ6の進退と、主筒4内に配設された各種弁体が協働してポンプ機構が構成され、このポンプ機構の作用により容器本体に収納された内容液が、吸引パイプ3、主筒4そして射出筒8を経て、射出筒8の先端に取り付けられノズル部10より噴出する。
本実施例ではノズル部10は連結部11とノズル本体21の2つの部材から構成されているが、図2はノズル本体21と連結部11を組付けた状態の要部を示す説明図であり、図3(a)は後述するノズル筒片22を後方から見た説明図であり、図3(b)は後述する栓棒体16を前方から見た説明図である。また、図4はノズル筒片22の要部を斜視図で示す説明図である。なお、本実施例ではノズル本体21の先端にノズル蓋を取り付けている。
連結部11は射出筒8の先端に液密に嵌着固定する組付け筒片13を有し、この組付け筒片13の先端部を透孔14を形成した前面板12で閉塞し、また前面板12の中央部には円柱状の栓棒体16と共に、後述するノズル本体21の回動筒片28が液密に摺回動可能に外嵌する係止筒片15が前方に突設している。
ノズル本体21は、前方を中央部に噴出孔23aを形成した前壁23で閉塞した回動筒片28を有し、またその内側には、噴出孔23aを囲むようにした状態で、連結部11の栓棒体16に液密に外嵌するノズル筒片22を後方に突設すると共に、噴出孔23aを囲むようにした状態で、噴出筒片30が前方に突設している。ここでノズル筒片22は前壁23を底壁として、底壁に噴出孔23aを形成した有底円筒状である。
ノズル筒片22の内周面には、軸方向に、軸対称の位置に一対、開放端面を始端として所定の長さの凹溝26が刻設されている。凹溝26の断面形状は半円状であり、凹溝終端部27はその溝幅を一定に保持しながら溝底深さを前方ノズル筒片22の内周面に向けて漸減させた形状としている。なお、この凹溝26を刻設した周方向位置の外周面部分には、凹溝26の刻設による周壁強度の低下を補う目的で補強リブ29が形成されている。
一方栓棒体16の外周面には、軸方向に、軸対称の位置に一対、先端面を始端として凹溝終端部19を含んで所定の長さの凹溝18が刻設されている。そしてこれら凹溝18および凹溝終端部19の断面形状は、それぞれノズル筒片22の凹溝26および凹溝終端部27の断面形状と同様な形状としている。
ここで、ノズル筒片22の凹溝終端部27の形状は、ノズル筒片22の内周面から凹溝26の底部に向けて平面で斜めに切断した形状を基に、この切断によって形成される切断平面Pと凹溝26との交線L(図6参照)に沿って形成されるエッジ状の切り込み部分を角取りしたものである(図4参照)。
図5は、図4中のA−A、B−BおよびC―C線に沿っての流路の断面形状を見たものであり、(a)は凹溝26本体部分の断面形状を示し、(b)は凹溝終端部27の略中央位置、(c)は凹溝終端部27の終端近傍での断面形状であり、凹溝26の終端に向けて溝底深さ漸減させている。
また、図6に示した交線Lに沿って形成されるエッジ状の切り込みNを角取りした形状としている。本実施例では角取りにおける曲率半径を凹溝26の本体部分の断面形状である半円形の半径Rと同じ大きさの曲率半径R1としている。本実施例では凹溝26の断面形状である半円の半径は0.5mmである。
ノズル本体21と連結部11の組み立ては、ノズル本体21を、ノズル筒片22を栓棒体16に液密に外嵌すると共に、回動筒片28を係止筒片15に液密に摺回動可能に嵌合して、連結部11に回動可能に組み付き固定する。そして図2に示すようにノズル本体21の回動位置により、両凹溝26、18を直線状に配置して連通状態としたり(図2(b)の状態)、非連通状態(図2(a)の状態)にすることができ、射出筒8からノズル筒片22の底壁(ノズル本体21の前壁23)に形成された噴出孔23aに至る噴出流路の開閉機構が構成される。
また、両凹溝18、26において、それぞれの凹溝終端部19、27の形状をそれぞれ同様の形状として、凹溝終端部19、27の溝底深さを漸減するような形状とすることにより連通部分での流動抵抗および流動乱れを抑制することができる。なお本発明に係る噴霧器では噴霧効果の向上を目的に、通常ノズル筒片22の底壁の噴出孔23aの周囲にはスピン溝24が形成されている(図3(a)参照)。
ここで、上記したような開閉機構においては液密状態を確保するために、栓棒体16の外径を、ノズル筒壁22の内径よりも僅かに大きく設定しており、栓棒体に16に外嵌させた状態でノズル筒片22には特に周方向に大きな引っ張り応力が作用している(図5(c)中の白抜き矢印の方向参照)。なお本実施例ではノズル筒片22と栓棒体16を共にポリプロピレン樹脂製としているが、樹脂は特に限定されるものではなく、たとえば栓棒体16をポリオキシメチレン樹脂製とする等、ノズル筒片22と栓棒体16で異なる樹脂も使用でき、目的に応じて機械的強度、耐薬品性、あるいはノズル筒片22の回動性等を考慮して適宜選択して使用できる。
上記のような引っ張り応力が作用した状態で、塩素系カビ取り剤(次亜塩素酸ナトリウムを基材としたもの)等の侵食性の高い内容液に使用すると所謂環境応力亀裂が発生する場合ある。図6に示された交線Lに沿って形成されるエッジ状の切り込み部分の角取りをしない状態でノズルを使用すると数日で交線Lに沿って亀裂が発生するが、本実施例のノズル10、すなわち図6に示される交線Lに沿って形成されるエッジ状の切り込みNの角取りをしたノズルでは長期間に渡って亀裂の発生は見られなかった。
図6の形状のノズル筒片22を使用した場合には、図5(c)で示される周方向の応力(白矢印方向)は2点鎖線で示される交線Lに沿って形成されるエッジ状の切り込みNを広げる方向に作用するため交線Lに沿って亀裂が発生するが、曲率R1の円弧で角取りすることにより応力が分散され、本発明による改良効果が達成されたのである。
なお、本実施例ではノズル筒片22の凹溝26を半円状の断面形状を有し、その凹溝終端部27の形状をノズル筒片22の内周面から凹溝26底部に向けて平面で斜めに切断し、この切断により形成される切断平面Pと凹溝26との交線Lに沿って形成されるエッジ状の切り込みNを角取りした形状としたが、本発明の作用効果は本実施例の凹溝形状に限定されるものではない。たとえば凹溝終端部27の形状を凹溝26本体部分の断面形状である半円形の半径と同じ半径を有する球弧面状に形成すること等によっても、凹溝終端部も含めて凹溝全体をエッジ状の切り込みを形成することなく刻設することができ、本発明の作用効果が発揮される。
また、本実施例に示す噴霧本体は単なる一例として示したものであり、その詳細構造は本実施例に限定されるものではない。
以上説明したように本発明のトリガー式噴霧器用ノズルは、塩素系カビ取り剤等の侵食性の高い内容液に対しても亀裂が発生することなく長期間安全に使用でき、さらに幅広い内容液に対応することができ、幅広い用途展開が期待できる。
本発明のノズルの一実施例を有するトリガー式噴霧器本体を縦断して示す側面図である。 図1のノズルを要部を拡大して断面図で示す説明図である。 図1のノズルの(a)ノズル筒片を後方から見た説明図、および(b)栓棒体を前方から見た説明図である。 図1のノズルのノズル筒片の凹溝近傍を拡大して斜視図で示す説明図である。 図4の凹溝の断面形状を図4中の(a)A−A、(b)B−B、(c)C−C線に沿っての示す説明図である。 図4において凹溝の角取り前の形状を示す説明図である。
符号の説明
1 ;噴霧器本体
2 ;装着筒
3 ;吸引パイプ
4 ;主筒
5 ;シリンダ
6 ;プランジャ
8 ;射出筒
9 ;トリガー
10;ノズル部
11;連結部
12;前面板
13;組付け筒片
14;透孔
15;係止筒片
16;栓棒体
18;凹溝
19;凹溝終端部
21;ノズル本体
22;ノズル筒片
23;前壁
23a;噴出孔
24;スピン溝
26;凹溝
27;凹溝終端部
28;回動筒片
29;補強リブ
30;噴出筒片
31;ノズル蓋
P;切断平面
L;交線
R;半径
R1;曲率半径
N;切り込み

Claims (6)

  1. トリガー式噴霧器のポンプ機構により圧送される内容液の流路を形成する射出筒(8)の先端に取り付けて使用され、内周面に軸方向に開放端面を始端として所定の長さの凹溝(26)を刻設し、底壁に噴出孔(23a)を形成した有底円筒状のノズル筒片(22)に、外周面に軸方向に先端面を始端として所定の長さの凹溝(18)を刻設した円柱状の栓棒体(16)を液密に嵌入し、前記両凹溝(18、26)を連通して前記射出筒(8)先端から噴出孔(23a)に至る噴出流路を形成するノズルにおいて、前記ノズル筒片(22)の凹溝(26)を、エッジ状の切り込み(N)を所定の大きさ以上の曲率半径で角取りした状態で刻設したことを特徴とするトリガー式噴霧器用ノズル。
  2. ノズル筒片(22)に栓棒体(16)を回動可能に液密に嵌入して、所定の回動位置において両凹溝(18,26)を連通可能に、射出筒(8)先端から噴出孔(23a)に至る噴出流路の開閉機構を構成した請求項1記載のトリガー式噴霧器用ノズル。
  3. ノズル筒片(22) の凹溝(26)の断面形状を半円状とし、溝幅を一定に保持し、エッジ状の切り込み(N)を所定の大きさ以上の曲率半径で角取りした状態で、溝底深さを前記ノズル筒片(22)の内周面に向けて漸減させて、凹溝終端部(27)を形成した請求項1または2記載のトリガー式噴霧器用ノズル。
  4. エッジ状の切り込み(N)を、凹溝(26)の断面形状である半円の半径と略同じ大きさの曲率半径で角取りした請求項3記載のトリガー式噴霧器用ノズル。
  5. 凹溝終端部(27)の形状を、ノズル筒片(22)の内周面から凹溝(26)の底部に向けて平面で斜めに切断した形状とし、該切断により形成される切断平面(P)と凹溝(26)との交線(L)部分に形成されるエッジ状の切り込み(N)を所定の大きさ以上の曲率半径で角取りをしたことを特徴とする請求項3または4記載のトリガー式噴霧器用ノズル。
  6. 栓棒体(16)に刻設される凹溝(18)および凹溝終端部(19)の断面形状を、それぞれノズル筒片(22)
    の凹溝(26)および凹溝終端部(27)の断面形状と同様な形状とした請求項1、2、3、4または5記載のトリガー式噴霧器用ノズル。
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